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特開2024-142892推定装置、推定方法及びコンピュータープログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142892
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】推定装置、推定方法及びコンピュータープログラム
(51)【国際特許分類】
   G06V 10/764 20220101AFI20241003BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241003BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20241003BHJP
【FI】
G06V10/764
G06T7/00 350B
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055279
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】平野 弘二
(72)【発明者】
【氏名】立溝 信之
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
5L096
【Fターム(参考)】
5L049CC03
5L050CC03
5L096AA09
5L096BA08
5L096FA06
5L096JA22
5L096KA04
(57)【要約】
【課題】リサイクル対象の鉄の寸法に応じた分類の推定精度を向上させること。
【解決手段】 リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する制御部、を備える推定装置である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する制御部、を備える推定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記対象物の形状情報と、それ自体は形状を示さないが前記対象物の形状情報を取得する際の基礎となる情報である形状基礎情報と、のいずれか一方又は双方に基づいて、前記分類情報を推定する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記分類情報の推定に用いられる形状情報として、前記形状センサーによって取得される情報から前記対象物のエッジに関する情報を取得する、請求項2に記載の推定装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記分類情報の推定に用いられる形状情報として、前記形状センサーによって取得される情報から前記対象物の面に関する情報を取得する、請求項2に記載の推定装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記対象物の形状情報と、それ自体は形状を示さないが前記対象物の形状情報を取得する際の基礎となる情報である形状基礎情報と、のいずれか一方又は双方を取得する形状センサーによって取得された情報に基づいて、前記分類情報の推定に用いられる形状情報を取得する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項6】
リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する推定ステップ、を有する推定方法。
【請求項7】
リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する制御部を備える推定装置、としてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推定装置、推定方法及びコンピュータープログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年鉄鋼業界では、二酸化炭素の排出量を削減すること等の効果を狙って、鉄をリサイクルすることの要求が高まっている。リサイクルされる鉄のうち多くを占めるのはヘビーという品種に分類されるもの(ヘビー屑)である。ヘビー屑は、厚さなどの寸法に応じて等級が定められており、等級に応じて取引単価(円/トン)が異なる。このような等級を自動的に推定するための技術として、カメラでヘビー屑を撮像して等級を推定する技術が提案されている(特許文献1~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-95709号公報
【特許文献2】特開2021-157725号公報
【特許文献3】国際公開第2021/220987号
【特許文献4】特許第7036296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では厚さなどの寸法を精度よく処理に用いることができず、等級を推定する処理の精度が十分ではなかった。このような推定精度の問題は、等級の推定に限定されるものではなく、リサイクル対象の鉄の寸法に応じた分類の推定において共通する問題であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、リサイクル対象の鉄の寸法に応じた分類の推定精度を向上させることが可能となる技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様は、リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する制御部、を備える推定装置である。
【0006】
(2)本発明の一態様は、上記(1)に記載の推定装置において、前記制御部は、前記対象物の形状情報と、前記対象物の形状情報を取得する際の基礎となる情報である形状基礎情報と、のいずれか一方又は双方に基づいて、前記分類情報を推定する。
【0007】
(3)本発明の一態様は、上記(2)に記載の推定装置において、前記制御部は、前記分類情報の推定に用いられる形状情報として、前記形状センサーによって取得される情報から前記対象物のエッジに関する情報を取得する。
【0008】
(4)本発明の一態様は、上記(2)に記載の推定装置において、前記制御部は、前記分類情報の推定に用いられる形状情報として、前記形状センサーによって取得される情報から前記対象物の面に関する情報を取得する。
【0009】
(5)本発明の一態様は、上記(1)に記載の推定装置において、前記制御部は、前記対象物の形状情報と、前記対象物の形状情報を取得する際の基礎となる情報である形状基礎情報と、のいずれか一方又は双方を取得する形状センサーによって取得された情報に基づいて、前記分類情報の推定に用いられる形状情報を取得する。
【0010】
(6)本発明の一態様は、リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する推定ステップ、を有する推定方法である。
【0011】
(7)本発明の一態様は、リサイクル対象の鉄の形状に関する情報である形状情報と、前記リサイクル対象の鉄の分類に関する情報である分類情報と、を含む既知データを用いて予め構築された推定モデルを用いて、判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物の形状情報に応じた分類情報を推定する制御部を備える推定装置、としてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、リサイクル対象の鉄の寸法に応じた分類の推定精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】リサイクルされる鉄のうちヘビーという品種に分類されるもの(ヘビー屑)の等級の基準の一具体例を示す図である。
図2】本発明の推定システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。
図3】推定装置30の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図4】指数情報の一具体例を示す図である。
図5】判定基準として用いられる複数の指数情報の具体例を示す図である。
図6】形状基礎情報から取得されるエッジに関する情報の具体例と面に関する情報の具体例とを示す図である。
図7】形状情報から取得されるエッジに関する情報の具体例と面に関する情報の具体例とを示す図である。
図8】推定装置30の処理の具体例を示すフローチャートである。
図9】端末装置40の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図10】モデル構築装置50の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図11】モデル構築装置50の処理の具体例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態に適用される情報処理装置90のハードウェア構成例の概略を示す図である。
図13】本実施形態の推定システム100の適用例を示す図である。
図14】推定装置30の変形例を示す図である。
図15】推定装置30の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[概略]
まず、本発明の概略について説明する。図1は、リサイクルされる鉄のうちヘビーという品種に分類されるもの(ヘビー屑)の等級の基準の一具体例を示す図である。図1の例では、等級はヘビー屑の寸法(例えば、「厚さ」、「幅又は高さ×長さ」)と単重とによって定められている。例えば、ヘビー屑において一端から他端までの長さが最も長い部分の直線上の長さを図1における“長さ”として定義し、上記直線に対して互いに垂直な二つの軸に沿ったそれぞれの長さのうち長い方を“幅又は高さ”と定義し、短い方を“厚さ”として定義してもよい。このように、ヘビー屑の等級を示す情報は、その寸法に応じて定められる分類を示す情報(以下「分類情報」という。)の一具体例である。そこで、以下の説明では、図1に示されるヘビー屑の等級を、寸法に応じた分類の一具体例として用いて説明する。なお、分類情報の他の具体例として、寸法について所定の基準で定められたクラスタのうちどのクラスタに属するかを示す情報や、寸法の範囲を示す区分がある。
【0015】
[システムの詳細]
次に、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の推定システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。推定システム100は、判定対象の鉄のヘビー屑の等級を推定する際に使用される。
【0016】
推定システム100は、重量測定装置10、形状センサー20、推定装置30、端末装置40及びモデル構築装置50を含む。重量測定装置10と、形状センサー20と、推定装置30とは、ネットワーク70を介して通信可能に接続される。推定装置30と端末装置40とは、ネットワーク70を介して通信可能に接続される。推定装置30とモデル構築装置50とは、ネットワーク70を介して通信可能に接続されてもよい。ネットワーク70は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク70は、例えばインターネットを用いて構成されてもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて構成されてもよい。ネットワーク70は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。重量測定装置10と、形状センサー20と、推定装置30とが通信する際に使用されるネットワークと、推定装置30と端末装置40とが通信する際に使用されるネットワークとは、それぞれ異なるネットワークであってもよい。
【0017】
重量測定装置10は、推定システム100において等級の推定対象となるヘビー屑(以下「対象物」という。)に関する重さを測定する。重量測定装置10は、例えば対象物そのものの重さを測定しても良い。この場合、例えば後述するような重量計の上に対象物を載置することで対象物そのものの重さが測定されてもよい。重量測定装置10は、例えば対象物を積載した容器と対象物との重さをまとめて測定してもよい。この場合、重量測定装置10は、対象物が全て運び出された後の容器の重さも測定してもよい。容器と対象物との重さの測定結果から、対象物が全て運び出された後の容器の重さの測定結果を減算することによって、対象物の重さが算出されてもよい。このような計算は、重量測定装置10によって行われてもよいし、推定装置30によって行われてもよい。重量測定装置10は、例えば対象物を積載した移動体(例えばトラック車両など)と対象物との重さをまとめて測定してもよい。この場合、重量測定装置10は、対象物が全て運び出された後の移動体の重さも測定してもよい。移動体と対象物との重さの測定結果から、対象物が全て運び出された後の移動体の重さの測定結果を減算することによって、対象物の重さが算出されてもよい。このような計算は、重量測定装置10によって行われてもよいし、推定装置30によって行われてもよい。
【0018】
重量測定装置10は、例えば上部に対象物を積載させる器具を有し、器具上に積載された物の重さを量る重量計を用いて構成されてもよい。重量測定装置10は、例えば地面に埋め込まれており、その上部に位置する車両の重さを測定する車両重量計を用いて構成されてもよい。重量測定装置10には、その他の構成が採用されてもよい。重量測定装置10は、測定結果を示す情報を推定装置30に送信する。
【0019】
形状センサー20は、対象物の形状に関する情報(以下「形状情報」という。)又はそれ自体は形状を示さないが対象物の形状情報を生成する際の基礎となる情報(以下「形状基礎情報」という。)を取得する。形状センサー20は、1又は複数のセンサーによって、対象物の形状情報及び形状基礎情報の双方を取得するように構成されてもよいし、いずれか一方を取得するように構成されてもよい。
【0020】
形状情報は、例えば対象物の三次元形状に関する情報であってもよい。この場合、形状センサー20は、自装置と対象物の表面の各点までの距離を測定する装置を用いて構成されてもよい。より具体的には、形状センサー20は、対象物に対してレーザーを照射して散乱光を測定することによって、形状センサー20から対象物の表面の各部位までの距離を測定する測定装置を用いて構成されてもよい。このような形状センサー20の具体例として、LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)がある。このような形状センサー20によって得られる形状情報の具体例として、点群データがある。
【0021】
形状基礎情報は、例えば対象物の二次元画像であってもよい。この場合、形状センサー20は、対象物を含む空間の二次元画像を撮影するカメラ(画像センサー)を用いて構成されてもよい。形状センサー20は、取得された形状情報又は形状基礎情報を推定装置30に送信する。
【0022】
推定装置30は、判定対象の鉄のヘビー屑の等級を推定する。推定装置30は、例えばパーソナルコンピューターやサーバー装置などの情報処理装置を用いて構成される。図3は、推定装置30の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。図示する例のように、推定装置30は、通信部31、記憶部32及び制御部33を備える。
【0023】
通信部31は、通信機器である。通信部31は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部31は、制御部33の制御に応じて、ネットワーク70を介して他の装置とデータ通信する。通信部31は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0024】
記憶部32は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部32は、制御部33によって使用されるデータを記憶する。記憶部32は、例えば推定モデル記憶部321として機能してもよい。
【0025】
推定モデル記憶部321は、予めモデル構築処理によって生成された推定モデルの情報を記憶する。このようなモデル構築処理は、例えば他の装置(例えばモデル構築装置50)によって実行されてもよいし、自装置(推定装置30)によって実行されてもよいし、人の作業によって実行されてもよい。以下、推定モデル記憶部321に記憶される推定モデルの複数の具体例について説明する。
【0026】
[第一態様]
推定モデルの第一態様は、各分類(例えば等級、寸法について所定の基準で定められたクラスタのうちどのクラスタに属するかを示す情報、寸法の範囲を示す区分)に対応づけられた判定基準として構成される。判定基準は、形状情報又は形状基礎情報が得られている部材の寸法(部材が直方体である場合は、例えば厚さ)に関連する情報を用いて表される。なお、本実施形態では、寸法とは、部材の大きさの目安となる情報であり、例えば部材を一方向から見たときに部材の端部になる2点に接する平行な2つの線分の間の長さに関する値である。2つの線分の間の長さは、例えば2つの線分の間の距離を用いて表されてもよいし、特定の軸に沿った線分とそれと交わる別の2つの各線分との交点間の距離を用いて表されてもよい。また、部材が直方体である場合、寸法には、ある面の厚さ、幅又は高さ、長さのいずれかが含まれてもよい。寸法の値は、例えば二次元画像の画像平面上の長さを用いて表されてもよいし、三次元空間において奥行きを考慮して得られる長さを用いて表されてもよい。ここで前者、すなわち、二次元画像の画像平面上の長さは奥行き方向の情報を持たないため、必ずしも物理的に正確な寸法とは言えない。しかし、本発明の実施形態においては、以下で述べるように、算出される寸法と各分類(等級)との間の関係性を表す推定モデルを間に挟むため、前述の寸法の不正確性は分類精度に影響しない。以下、判定基準の具体例について説明する。
【0027】
判定対象には、複数の鉄部材(ヘビー屑)を1つの集まりとした集合体が含まれる。判定対象となる集合体の単位(すなわち、等級の判定を行う単位)としては、例えば、鉄スクラップヤードに鉄部材を搬入するトラックの荷台に積まれた一山分の鉄部材でもよいし、クレーンによって一度に搬送可能な量の鉄部材のまとまりでもよいし、鉄スクラップヤードのある一区画に置かれた鉄部材の集合体であってもよい。判定対象となる集合体に含まれるそれぞれの鉄部材から形状情報又は形状基礎情報が得られ、その得られた形状情報又は形状基礎情報を用いて、各鉄部材の面について、寸法(本実施形態では厚さとする)の区分が得られる。各寸法の区分毎に、その区分に属する寸法を持った鉄部材の面が全体に占める相対的な量(例えば面積)を示す指数(以下「量指数」という。)が得られる。例えば、本実施形態では、各厚さの区分毎に、その区分に属する厚さを持った全ての面(同じ鉄部材に複数の面がある場合はそれぞれ異なる面とする)の合計面積が、量指数として得られる。このような厚さ区分と、各厚さ区分における量指数と、の関係を示す情報(以下「指数情報」という。)が、判定基準として用いられてもよい。指数情報は、例えばヒストグラムとして表されてもよい。図4は、指数情報の一具体例を示す図である。図4では、6つの厚さ区分毎に、量指数が示されている。図4には、各量指数を所定のアルゴリズムで近似することによって得られた曲線も示される。
【0028】
以上のような指数情報を判定基準とする第一態様の推定モデルでは、判定対象となる鉄部材の集合体から得られた図4に示すような指数情報が、等級ごとに事前に用意されている典型的な指数情報パターンのいずれに最も類似するかによって、等級判定が行われる。図5は、判定基準として用いられる複数の指数情報パターンの具体例を示す図である。図5に示されるように、等級毎に判定基準となる指数情報パターンが定められても良い。図5(A)は、第一分類(例えば等級“HS”)に分類される鉄部材の集合体に典型的な指数情報パターンAを示す。図5(B)は、第二分類(例えば等級“H1”)に分類される鉄部材の集合体に典型的な指数情報パターンBを示す。図5(C)は、第三分類(例えば等級“H2”)に分類される鉄部材の集合体に典型的な指数情報パターンCを示す。図5(D)は、第四分類(例えば等級“H3”)に分類される鉄部材の集合体に典型的な指数情報パターンDを示す。判定基準には、上述した指数情報が用いられてもよいし、近似された曲線を示す情報が用いられてもよい。
【0029】
指数情報パターン同士の類似度を測る手法としては、例えば以下に示す参考文献1に記載されているヒストグラム間の相関度合を用いることができる。すなわち、H1(I), H2(I)(I=1,2,…,N; Nはヒストグラムのビン(区間分割)の数)を2つのヒストグラムとしたときに、相関度合は以下のように計算できる。
【数1】
ここで、
【数2】
は各ヒストグラム(k=1,2)の平均値である。
【参考文献1】
【0030】
OpenCVのヒストグラム比較、[令和5年1月24日検索]、インターネット<https://docs.opencv.org/3.4/d8/dc8/tutorial_histogram_comparison.html〉
【0031】
また、判定基準として、他の情報が用いられてもよい。例えば、判定基準には、形状情報又は形状基礎情報が得られている部材の面について得られる面積を示す情報(以下「面積情報」という。)の統計値(例えば平均値)が用いられてもよい。この場合、例えば形状情報又は形状基礎情報が得られている複数の面(例えば全ての面)の面積の統計値(平均値)が用いられてもよい。例えば、判定基準には、形状情報又は形状基礎情報が得られている部材の面について得られる厚さを示す情報(以下「厚さ情報」という。)の統計値(例えば平均値)が用いられてもよい。この場合、例えば形状情報又は形状基礎情報が得られている複数の面(例えば全ての面)の厚さ情報の統計値(平均値)が用いられてもよい。
【0032】
[第二態様]
推定モデルの第二態様は、モデル構築処理をコンピューターが実行することによって得られるモデルである。例えば、既知データを教師データとして用いた教師あり学習処理によって得られる学習済モデルが推定モデルとして用いられてもよい。学習処理の具体例として、多変量解析、いわゆる機械学習、深層学習等の処理がある。学習処理として、教師データに用いられる正解情報に応じて、分類のための学習処理が用いられてもよいし、回帰のための学習処理が用いられてもよい。以下、本実施形態における教師データについて説明する。
【0033】
教師データとして、複数の鉄部材(ヘビー屑)を1つの集まりとした集合体についての形状情報と、その形状情報における分類(等級)を示す正解情報と、の組み合わせが用いられてもよい。形状情報の具体例として例えば以下の様な情報がある。
【0034】
・形状センサー20によって得られた形状情報(例えば点群データ)
・形状基礎情報(例えば二次元画像)において抽出されたエッジに関する情報
・形状情報(例えば点群データ)において抽出されたエッジに関する情報
・形状基礎情報(例えば二次元画像)において抽出された面に関する情報
・形状情報(例えば点群データ)において抽出された面に関する情報
・指数情報(例えばヒストグラム)に関する情報
【0035】
上述したエッジに関する情報としては、画像平面上又は実空間におけるエッジの位置を示す情報が用いられてもよいし、平行するエッジ(線分)の間の長さを示す情報が用いられてもよいし、全てのエッジの長さの合計値(総延長)が用いられてもよい。上述した面に関する情報としては、全ての面の面積情報の統計値(例えば平均値)として表されてもよいし、全ての面の厚さ情報の統計値(例えば平均値)として表されてもよい。上述した指数情報に関する情報としては、指数情報そのものが用いられてもよいし、ピーク及び分散が用いられてもよいし、指数情報に関する他の情報が用いられてもよい。教師データの形状情報は、上述した複数の情報を含んでもよい。形状センサー20によって得られた形状情報と、形状基礎情報から得られる情報(例えばエッジに関する情報)と、が用いられる場合には、それぞれの情報における位置合わせが行われてもよい。このような位置合わせには、どのような技術が適用されてもよい。例えば、形状情報を取得する形状センサー20と、形状基礎情報を取得する形状センサー20と、の位置や向き等を示すパラメータに基づいて得られる補正値に基づいて位置合わせが行われてもよい。
【0036】
教師データとして、形状情報に加えて形状基礎情報が用いられてもよい。例えば、形状基礎情報から抽出された形状情報(例えばエッジに関する情報や面に関する情報)に加えて、同じ物体を撮影した形状基礎情報(例えば二次元画像)のデータを入力して加えることも可能である。例えば、形状情報(例えば点群情報)に加えて、同じ物体を撮影した二次元画像のデータを入力して加えることも可能である。特に形状情報として形状センサー20によって得られた形状情報や、形状センサー20によって得られた形状情報において抽出された情報が用いられる場合には、それぞれの情報における位置合わせが行われてもよい。このような位置合わせには、例えば上述したような技術が適用されてもよい。また、教師データとして、形状情報を用いずに、形状基礎情報のみを用いてもよい。
【0037】
教師データの正解情報は、例えば最適な1つの分類を示す情報であってもよいし、各分類の混合割合(例えば合計が100となる相対値)を示す情報であってもよい。正解情報が各分類の混合割合を示す情報である場合、それらを学習した結果として得られる推定モデルを用いた推論処理において、各分類の混合割合を示す情報を得ることができる。この場合、混合割合を示す情報を用いてより細かく分類を表し、ヘビー屑の価格を設定することも可能となる。例えば、HSが80%、H1が20%というように混合割合を示す情報が得られた場合には、ヘビー屑の価格を(HSの単位価格×0.8+H1の単位価格×0.2)×重量という計算で算出することも可能である。この場合、単に混合割合が最も高いHSの単位価格×重量という計算で価格が算出される場合に比べて、ヘビー屑の状態をより精度よく価格に反映させることが可能となる。以上で、推定データの説明を終える。
【0038】
次に制御部33について説明する。制御部33は、CPU(Central Processing Unit)等の1又は複数のハードウェアプロセッサーと1又は複数のメモリー(主記憶装置)とを用いて構成される。メモリーは、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置を用いて構成される。制御部33は、1又は複数のハードウェアプロセッサーが、メモリーに格納される1又は複数のプログラムを実行することによって各種の演算を実行して機能する。制御部33は、例えば情報制御部331、形状情報取得部332、推定部333及び出力制御部334として機能する。なお、制御部33の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0039】
情報制御部331は、重量測定装置10や形状センサー20等の他の装置から情報を取得する。取得される情報の具体例として、例えば重量測定装置10の測定結果を示す情報(以下「重量情報」という。)や、形状センサー20によって取得された形状情報や形状基礎情報がある。情報制御部331は、取得された情報をメモリー等の記憶装置に記録する。情報制御部331は、端末装置40等の他の装置に対して情報を送信する。送信される情報の具体例として、例えば推定部333によって推定された情報がある。このような情報制御部331による他の装置との間の情報のやりとりは、例えば通信部31による通信によって行われてもよい。
【0040】
形状情報取得部332は、推定部333の処理で用いられる形状情報を取得する。形状情報取得部332が取得する形状情報の種別は、予め定義されている。すなわち、形状情報取得部332は、推定部333の処理で使用される形状情報を取得する。言い換えると、形状情報取得部332は、推定部333の処理で使用される推定モデルの説明変数に応じた形状情報を取得する。
【0041】
形状情報取得部332は、判定対象となる鉄部材の集合体について、例えば以下に示されるような情報の一つ又は複数を含む情報を形状情報として取得する。これらは、上述した推定モデルに用いられる教師データの説明において説明したものと同様である。
【0042】
・形状センサー20によって得られた形状情報(例えば点群データ)
・形状基礎情報(例えば二次元画像)において抽出されたエッジに関する情報
・形状情報(例えば点群データ)において抽出されたエッジに関する情報
・形状基礎情報(例えば二次元画像)において抽出された面に関する情報
・形状情報(例えば点群データ)において抽出された面に関する情報
・指数情報(例えばヒストグラム)に関する情報
【0043】
例えば、形状センサー20で取得される形状情報(例えば点群データ)そのものが推定部333で使用される場合には、形状情報取得部332は形状センサー20で取得された形状情報を取得する。例えば、形状情報取得部332は、形状情報又は形状基礎情報に対して所定の処理を行うことによって形状情報を取得してもよい。このようにして得られる形状情報の具体例として、例えば対象物のエッジに関する情報や、対象物の面に関する情報がある。
【0044】
図6は、形状基礎情報から取得されるエッジに関する情報の具体例と面に関する情報の具体例とを示す図である。図6(A)は、形状基礎情報の具体例を示す図である。例えば、図6(A)に示されるように形状基礎情報として対象物の二次元画像が得られる。対象物の二次元画像は、例えば形状センサー20によって撮像された二次元画像そのものであってもよいし、撮像された二次元画像から一部の領域をフィルタリングすることで得られた部分画像であってもよい。このようなフィルタリングは、例えば固定的に設定された領域(例えば、常に対象物が映り込む領域)を抽出する処理であってもよいし、特定の色情報(対象物が有する色情報)を有する領域を抽出する処理であってもよいし、特定の形状を有する領域を抽出する処理であってもよい。この場合、形状情報取得部332は、例えば二次元画像に対してエッジを抽出する画像処理を行うことによって、エッジが示される画像を生成する。図6(B)は、図6(A)の二次元画像から抽出されたエッジが示される画像の具体例を示す図である。このようなエッジを抽出する処理は、例えば二次元画像に対してハイパスフィルタをかけることによって行われてもよい。
【0045】
形状情報取得部332は、例えば二次元画像に対して面を抽出する画像処理を行うことによって、面が示される画像を生成する。図6(C)は、図6(A)の二次元画像から抽出された面が示される画像の具体例を示す図である。このような面を抽出する処理は、例えば二次元画像においてエッジを検出し、エッジによって囲まれる領域を検出し、検出された各領域に対してラベリングを行うことによって行われてもよい。ラベリングが行われた各領域が一つの面として検出されてもよい。
【0046】
図7は、形状情報から取得されるエッジに関する情報の具体例と面に関する情報の具体例とを示す図である。図7(A)は、形状情報の具体例を示す図である。例えば、図7(A)に示されるように形状情報として対象物の点群データが得られる。この場合、形状情報取得部332は、例えば点群データに対してエッジを抽出する処理を行うことによって、エッジが示される情報を生成する。図7(B)は、図7(A)の点群データから抽出されたエッジの具体例を示す図である。このようなエッジを抽出する処理は以下のように実行されてもよい。まず、点群データの中で近傍に位置する所定数の点のデータに基づいて法線ベクトルを求める。例えば、隣接する3つの点のデータに基づいて、その3つの点を含む平面に対する法線ベクトルを求めてもよい。互いに隣接し、法線ベクトルの向きが所定の閾値以内の領域を同一の面として判定し、対象物の全点群データについて面を判定する。面と面とが接する境界を示す線分をエッジとして抽出する。このような処理は、形状情報(例えば点群データ)からエッジに関する情報を取得するための処理の一例にすぎない。他の処理によって形状情報からエッジに関する情報が取得されてもよい。
【0047】
形状情報取得部332は、例えば形状情報(例えば点群データ)に対して面を抽出する処理を行うことによって、面が示される情報を生成する。図7(C)は、図7(A)の点群データから抽出された面の具体例を示す図である。このような面を抽出する処理は、上述したように、点群データの中で近傍に位置する所定数の点のデータに基づいて法線ベクトルを求め、法線ベクトルに基づいて各面が抽出されてもよい。以上説明した処理のいずれか一つ又は複数を実行することによって、形状情報取得部332は形状情報を取得する。なお、形状情報取得部332は、上述した処理とは異なる処理によって形状情報を取得してもよい。
【0048】
図6図7に示される処理によって抽出されたエッジや面に関して、さらに処理を行うことによって形状情報が取得されてもよい。例えば、エッジに関する情報として、平行するエッジ(線分)の間の長さを示す情報が取得されてもよいし、全てのエッジの長さの合計値(総延長)が取得されてもよい。例えば、面に関する情報として、全ての面の面積情報の統計値(例えば平均値)が取得されてもよいし、全ての面の厚さ情報の統計値(例えば平均値)が取得されてもよい。また、上述した指数情報に関する情報が形状情報として取得されてもよい。説明変数として複数の形状情報が用いられる場合には、形状情報取得部332は、複数の形状情報を取得してもよい。また、形状情報取得部332は、上述した情報の位置合わせを行ってもよい。
【0049】
次に推定部333について説明する。推定部333は、形状情報取得部332によって取得された形状情報と、推定モデル記憶部321に記憶される推定モデルと、に基づいて対象物の分類(等級)を推定する。例えば推定モデルが第一態様である場合には、推定部333は、形状情報取得部332によって取得された、判定対象となる鉄部材の集合体についての指数情報と、推定モデルが示す判定基準としての各分類の指数情報パターンと、の類似度を算出し、最も高い類似度(最も似ていることを示す類似度)が得られた指数情報の分類を推定結果として取得してもよい。指数情報パターン同士の類似度を測る手法としては、前述のヒストグラム間の相関度合を用いてもよい。推定部333は、判定対象となる鉄部材の集合体から得られた指数情報と、推定モデルが示す判定基準としての各分類の指数情報パターンと、の類似度を算出し、各分類の類似度に応じた混合割合を推定結果として取得してもよい。例えば、H1との類似度が0.8で、H2との類似度が0.4であれば、H1の混合割合が0.8/(0.8+0.4)=67%、H2の混合割合が0.4/(0.8+0.4)=33%と推定してもよい。推定モデルが第一態様である場合の例として指数情報を用いて説明したが、上述した他の情報(例えば面積情報の統計値や厚さ情報の統計値等)が用いられてもよい。
【0050】
例えば推定モデルが第二態様である場合には、推定部333は推定モデル(学習済モデル)に応じた情報を形状情報から取得する。言い換えれば、推定部333は、推定モデルの取得において用いられた教師データの説明変数に相当する情報を取得する。例えば、説明変数に相当する情報が、形状情報取得部332によって取得される、判定対象となる鉄部材の集合体についての形状情報そのものである場合には、推定部333は形状情報取得部332によって取得された形状情報と推定モデルとに基づいて推定結果を取得する。このような形状情報の具体例として、形状センサー20によって取得される形状情報そのもの(例えば点群データ)がある。例えば、機械学習によって得られた学習済モデルや深層学習によって得られた学習済モデルと、点群データと、を用いて推定結果が取得されてもよい。
【0051】
形状情報の他の具体例として、形状センサー20によって取得された情報(形状情報又は形状基礎情報)に基づいて形状情報取得部332が処理を行うことによって得られたもの(例えばエッジに関する情報や面に関する情報)がある。例えば、機械学習によって得られた学習済モデルや深層学習によって得られた学習済モデルと、エッジに関する情報と、を用いて推定結果が取得されてもよい。例えば、機械学習によって得られた学習済モデルや深層学習によって得られた学習済モデルと、面に関する情報と、を用いて推定結果が取得されてもよい。例えば、説明変数に相当する情報として、形状情報に加えて形状基礎情報が用いられてもよい。すなわち、形状情報と形状基礎情報との双方に基づいて推定結果が取得されてもよい。例えば、形状基礎情報から抽出された形状情報(例えばエッジに関する情報や面に関する情報)に加えて、同じ物体を撮影した形状基礎情報(例えば二次元画像)のデータが、説明変数として用いられてもよい。例えば、形状情報(例えば点群情報)に加えて、同じ物体を撮影した二次元画像のデータが説明変数として用いられてもよい。また、説明変数に相当する情報として、形状情報を用いずに、形状基礎情報のみを用いてもよい。
【0052】
出力制御部334は、推定部333による推定結果を示す情報を出力する。出力制御部334は、重量情報をさらに出力してもよい。出力制御部334は、例えば端末装置40に対して推定結果を示す情報や重量情報を送信することによって出力してもよい。出力制御部334は、自装置に接続されている出力装置を制御することによって推定結果を示す情報や重量情報を出力してもよい。例えば、出力制御部334は、自装置に接続されている画像表示装置に推定結果や重量を示す文字列や画像を表示させてもよい。例えば、出力制御部334は、自装置に接続されているスピーカーに推定結果や重量を示す音声を出力させてもよい。
【0053】
図8は、推定装置30の処理の具体例を示すフローチャートである。まず、情報制御部331は形状センサー20から、判定対象となる対象物(例えば、鉄部材の集合体)についての形状情報又は形状基礎情報を取得する。形状情報取得部332、取得された情報に基づいて、推定部333によって用いられる形状情報を取得する(ステップS101)。推定部333は、取得された形状情報と推定モデルとを用いて、対象物の寸法に応じた分類(等級)を推定する(ステップS102)。例えば、指数情報を判定基準として用いられる場合には、推定部333は取得された形状情報に基づいて各厚み区分の量指数を取得する。そして、推定部333は、各厚み区分の量指数を示す指数情報と推定モデルとに基づいて、分類を指定してもよい。そして出力制御部334は、推定結果や重量を出力する(ステップS103)。
【0054】
図9は、端末装置40の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。端末装置40は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、専用機器などの情報機器を用いて構成される。端末装置40は、通信部41、操作部42、出力部43、記憶部44及び制御部45を備える。
【0055】
通信部41は、通信機器である。通信部41は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部41は、制御部45の制御に応じて、ネットワーク70を介して他の装置とデータ通信する。通信部41は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0056】
操作部42は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部42は、ユーザーの指示を端末装置40に入力する際にユーザーによって操作される。操作部42は、入力装置を端末装置40に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、操作部42は、入力装置においてユーザーの入力に応じ生成された入力信号を端末装置40に入力する。操作部42は、マイク及び音声認識装置を用いて構成されてもよい。この場合、操作部42はユーザーによって発話された文言を音声認識し、認識結果の文字列情報を端末装置40に入力する。この場合、操作部42は音声の入力のみを行い、音声認識は制御部45によって実行されてもよい。操作部42は、ユーザーの指示を端末装置40に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0057】
出力部43は、情報をユーザーが認知可能な形で出力する。出力部43は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置であってもよい。出力部43は、画像表示装置を端末装置40に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、出力部43は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。出力部43は、スピーカー等の音響を出力する装置であってもよい。出力部43は、スピーカーやヘッドホン等の音響出力装置を端末装置40に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、出力部43は、音響データを再生するための音響信号を生成し、自身に接続されている音響出力装置に音響信号を出力する。
【0058】
記憶部44は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部44は、制御部45によって使用されるデータを記憶する。記憶部44は、制御部45が処理を行う際に必要となるデータを記憶する。
【0059】
制御部45は、CPU等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部45は、プロセッサーがプログラムを実行することによって機能する。なお、制御部45の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0060】
制御部45は、例えば予め自装置(端末装置40)にインストールされたアプリケーションを実行してもよい。このようなアプリケーションの具体例として、推定システム100の専用アプリケーションとして端末装置40に提供されるアプリケーションがある。このようなアプリケーションの他の具体例として、WEBブラウザーのアプリケーションがある。制御部45は、実行中のアプリケーションのプログラムにしたがって動作する。
【0061】
制御部45は、ユーザーの操作や推定装置30から受信される情報に応じて端末装置40を制御する。例えば、制御部45は、ユーザーが操作部42を操作することによって入力された情報を、通信部41を用いることによって推定装置30へ送信する。例えば、制御部45は、推定装置30から送信された情報がネットワーク70を介して通信部41で受信されると、受信された情報に基づいて画面データを生成し、出力部43に画面データを表示させる。このような画面データには、推定装置30から送信された画像や文字が含まれる。例えば、制御部45は、推定装置30から送信された情報がネットワーク70を介して通信部41で受信されると、受信された情報に基づいて音声データを生成し、出力部43から音声データを出力させる。
【0062】
以下、制御部45の動作の具体例について説明する。以下の例では、出力部43の具体例として画像表示装置が用いられる。ただし、上述したように出力部43は画像表示装置を用いて構成される必要はなく、音声出力装置を用いて構成されてもよいし、画像表示装置及び音声出力装置の両方を用いて構成されてもよい。
【0063】
制御部45は、推定装置30が推定処理を実行するために必要となる情報を入力することをユーザーに対して指示する文字や画像を有した画面データを生成する。制御部45は、生成した画面データを出力部43に表示させる。制御部45は、例えば推定処理の開始命令の入力を指示してもよい。ユーザーは、操作部42を操作することによって、推定装置30に対して処理の開始命令の送信指示を端末装置40に入力する。制御部45は、入力された情報を、通信部41を用いて推定装置30に送信する。制御部45は、推定装置30から推定結果を受信する。制御部45は、推定結果を示す情報を示す画面データを生成する。制御部45は、生成した画面データを出力部43に表示させる。制御部45は推定装置30からさらに重量情報を受信してもよい。その場合、制御部45は重量情報を示す画面データを生成する。制御部45は、生成した画面データを出力部43に表示させる。このような表示を確認することによって、ユーザーは対象物の分類(例えば等級)と対象物の重量を容易に知ることが可能となる。そのため、例えば等級に応じた単位価格と重量とを用いて、対象物全体の価格について判断することが可能となる。
【0064】
図10は、モデル構築装置50の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。モデル構築装置50は、例えばパーソナルコンピューターやサーバー装置などの情報処理装置を用いて構成される。モデル構築装置50は、通信部51、記憶部52及び制御部53を備える。
【0065】
通信部51は、通信機器である。通信部51は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部51は、制御部53の制御に応じて、ネットワーク70を介して他の装置とデータ通信する。通信部51は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0066】
記憶部52は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部52は、制御部53によって使用されるデータを記憶する。記憶部52は、例えば既知データ記憶部521、形状情報記憶部522及び推定モデル記憶部523として機能してもよい。
【0067】
既知データ記憶部521は、モデル構築装置50において実行されるモデル構築処理に用いられる既知データを記憶する。既知データは、例えば教師あり学習処理に用いられる教師データであってもよい。既知データ記憶部521が記憶する既知データは、例えば形状情報又は形状基礎情報と、その情報が示す対象物の分類に関する正解ラベルと、を含むデータである。既知データが含む形状情報や形状基礎情報は、例えば形状センサー20によって取得される情報であってもよい。既知データが含む形状情報は、形状センサー20によって取得される情報(形状情報又は形状基礎情報)に基づいて得られる情報であってもよい。
【0068】
形状情報記憶部522は、形状情報取得部532によって実行される処理によって得られた形状情報を記憶する。
【0069】
推定モデル記憶部523は、既知データ記憶部521や形状情報記憶部522に記憶される既知データを用いたモデル構築処理によって得られる推定モデルを記憶する。推定モデル記憶部523は、例えば各分類に応じた指数情報の組み合わせを推定モデルとして記憶してもよい。推定モデル記憶部523は、例えば既知データを教師データとして用いた教師あり学習処理によって得られる学習済モデルを推定モデルとして記憶してもよい。このような教師データとして、形状情報に加えて形状基礎情報が用いられてもよい。例えば、形状基礎情報から抽出された形状情報(例えばエッジに関する情報や面に関する情報)に加えて、同じ物体を撮影した形状基礎情報(例えば二次元画像)のデータを入力して加えることも可能である。例えば、形状情報(例えば点群情報)に加えて、同じ物体を撮影した二次元画像のデータを入力して加えることも可能である。また、教師データとして、形状情報を用いずに、形状基礎情報のみを用いてもよい。
【0070】
制御部53は、CPU等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部53は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、情報制御部531、形状情報取得部532及びモデル構築制御部533として機能する。なお、制御部53の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0071】
情報制御部531は、情報の入出力を制御する。例えば、情報制御部531は、他の機器(情報処理装置や記憶媒体)から既知データを取得し、既知データ記憶部521に記録する。例えば、情報制御部531は、推定モデル記憶部523に記憶されている推定モデルを、他の装置(例えば推定装置30)に対して送信する。
【0072】
形状情報取得部532は、既知データに対して所定の処理を実行することによって、形状情報を取得する。形状情報取得部532が取得する形状情報は、モデル構築制御部533において説明変数として用いられる情報を含む。
【0073】
モデル構築制御部533は、形状情報記憶部522に記憶される形状情報を用いてモデル構築処理を行うことで推定モデルを構築する。モデル構築制御部533は、例えば、形状情報記憶部522に記憶されている形状情報を教師データとして用いて教師あり学習処理を実行することで推定モデルを構築してもよい。なお、モデル構築制御部533が実行する処理は教師あり学習処理に限定される必要はない。例えば、モデル構築制御部533は既知データを用いて多変量解析等の統計手法を利用した学習処理を行うことによって推定モデルを構築してもよい。
【0074】
このような学習処理の具体例として、例えば、回帰の機械学習の処理が用いられてもよいし、ニューラルネットワークやディープラーニング等の他の学習技術が用いられてもよい。モデル構築制御部533は、精製された推定モデルを推定モデル記憶部523に記録する。このようなモデル構築制御部533によって得られた推定モデルは、推定装置30に対して送信され、推定装置30の推定モデル記憶部321に記録されてもよい。このような推定モデルは、入力として形状情報を含む説明変数を与えることによって、出力として推定モデルに応じた分類(等級)の推定値を得ることが可能である。
【0075】
図11は、モデル構築装置50の処理の具体例を示すフローチャートである。まず、情報制御部531は既知データを取得する(ステップS201)。既知データは、例えばユーザーによって入力されてもよいし、他の情報機器から通信によって取得されてもよいし、モデル構築装置50に接続された記録媒体から取得されてもよい。形状情報取得部532は、既知データに対して上述したような所定の処理を実行することによって形状情報を取得する(ステップS202)。ただし、既知データが形状情報そのものである場合には、ステップS202の処理は実行されなくてもよい。モデル構築制御部533は、既知データ又は形状情報を用いてモデル構築処理を実行し、推定モデルを推定モデル記憶部223に記録する(ステップS203)。
【0076】
図12は、本実施形態に適用される情報処理装置90のハードウェア構成例の概略を示す図である。情報処理装置90は、プロセッサー91、主記憶装置92、通信インターフェース93、補助記憶装置94、入出力インターフェース95及び内部バス96を備える。プロセッサー91、主記憶装置92、通信インターフェース93、補助記憶装置94及び入出力インターフェース95は、内部バス96を介して互いに通信可能に接続される。情報処理装置90は、例えば推定装置30及びモデル構築装置50に適用されてもよい。この場合、例えば通信部31及び通信部51は通信インターフェース93を用いて構成されてもよい。例えば記憶部32及び記憶部52は補助記憶装置94を用いて構成されてもよい。また、制御部33及び制御部53は、プロセッサー91及び主記憶装置92を用いて構成されてもよい。
【0077】
図13は、本実施形態の推定システム100の適用例を示す図である。図13に示される適用例では、リサイクル対象の鉄スクラップ(特にヘビー屑)を蓄積する場所である鉄スクラップヤードに推定システム100が適用されている。鉄スクラップヤードには、重量測定装置10、形状センサー20、搬送装置80が備えられる。重量測定装置10は、例えば鉄スクラップを搬送するトラックが駐車する領域の床に設けられる。形状センサー20は、例えば鉄スクラップを搬送するトラックの荷台に積まれた鉄スクラップを撮像可能な位置に設けられる。例えば、重量測定装置10の上方から、重量測定装置10の上に駐車されたトラックの荷台を撮像するように形状センサー20が設けられてもよい。搬送装置80は、トラックの荷台から鉄スクラップ積載場まで鉄スクラップを搬送するように設けられる。搬送装置80は、例えばリフトマグネット81、クレーン82及びクレーンレール83を備える。
【0078】
工場や市中で発生した鉄スクラップは、トラックによって鉄スクラップヤードに搬入される。鉄スクラップを荷台に積載したトラックは、重量測定装置10の上に駐車する。形状センサー20は、重量測定装置10の上にトラックが駐車されると、その荷台を含む領域において形状情報又は形状基礎情報を取得する。例えば重量測定装置10の測定値が所定の閾値を超えたことに応じて、形状センサー20が測定を行ってもよい。この場合、重量測定装置10及び形状センサー20と通信可能な情報処理装置が制御を行ってもよい。このような情報処理装置は、例えば推定装置30であってもよいし、他の情報処理装置(例えば鉄スクラップヤードに設けられたPLC等)であってもよい。
【0079】
運搬装置80は、トラックの荷台から鉄スクラップ積載場まで鉄スクラップを運搬(荷下ろし)する。搬送装置80は、同一のトラックの荷台から複数回にわけて鉄スクラップを搬送してもよい。この場合、形状センサー20は、搬送装置80の搬送のタイミングに応じて測定を行ってもよい。例えば、n回(nは1以上の整数)の搬送が行われる度に形状センサー20が荷台において形状の測定を行ってもよい。この場合、形状センサー20及び搬送装置80と通信可能な情報処理装置が制御を行ってもよい。このような情報処理装置は、例えば推定装置30であってもよいし、他の情報処理装置(例えば鉄スクラップヤードに設けられたPLC等)であってもよい。
【0080】
このように、同一のトラックの荷台から複数回にわけて対象物の形状情報又は形状基礎情報が得られる場合には、推定部333は複数の形状情報又は形状基礎情報それぞれについて推定結果を取得してもよい。この際、n回目の搬送に対応した推定結果とともに、n回目の搬送で搬送したスクラップの重量をも取得し、取引価格の計算に役立ててもよい。また、この複数回に分けて搬送する場合、推定部333は、得られた複数の推定結果に基づいて、最終的な推定結果を決定してもよい。例えば、複数の推定結果から得られる統計値(例えば平均値や最頻値)が推定結果として決定されてもよい。
【0081】
(変形例)
本実施形態では、推定装置30と端末装置40とが異なる装置として構成されているが、一体の装置として構成されてもよい。図14は、このように構成された推定装置30の変形例を示す図である。図14に示される推定装置30は、操作部34及び出力部35を備える。図14に示される推定装置30の操作部34及び出力部35は、それぞれ端末装置40の操作部42及び出力部43と同様に機能する。制御部33は、操作部34に対する操作に応じて動作し、出力部35を用いて情報を出力する。
【0082】
本実施形態では、推定装置30とモデル構築装置50とが異なる装置として構成されているが、一体の装置として構成されてもよい。図15は、このように構成された推定装置30の変形例を示す図である。図15に示される推定装置30の記憶部32は、既知データ記憶部322及び形状情報記憶部323としても機能する。図15に示される推定装置30の制御部33は、モデル構築制御部335としても機能する。既知データ記憶部322及び形状情報記憶部323は、それぞれモデル構築装置50の既知データ記憶部521及び形状情報記憶部522と同様に機能する。モデル構築制御部335は、モデル構築装置50のモデル構築制御部533と同様に機能する。
【0083】
推定装置30は、複数の情報処理装置を用いて実装されてもよい。例えば、クラウド等の装置を用いて推定装置30が実装されてもよい。例えば、推定装置30において、記憶部32と制御部33とがそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。例えば、推定装置30の記憶部32が複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。モデル構築装置50は、複数の情報処理装置を用いて実装されてもよい。例えば、クラウド等の装置を用いてモデル構築装置50が実装されてもよい。例えば、モデル構築装置50において、記憶部52と制御部53とがそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。例えば、モデル構築装置50の記憶部52が複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、等級の判定対象となるリサイクル対象の鉄である対象物を、複数の鉄部材(ヘビー屑)を1つの集まりとした集合体として説明しているが、1つの鉄部材であってもよい。ただし、推定モデルが第一態様の場合は、鉄部材の集合体とするのが好ましい。
【0085】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0086】
100…推定システム, 10…重量測定装置, 20…形状センサー, 30…推定装置, 31…通信部, 32…記憶部, 321…推定モデル記憶部, 33…制御部, 331…情報制御部, 332…形状情報取得部, 333…推定部, 334…出力制御部, 40…端末装置, 41…通信部, 42…操作部, 43…出力部, 44…記憶部, 45…制御部, 50…モデル構築装置, 51…通信部, 52…記憶部, 521…既知データ記憶部, 522…形状情報記憶部, 523…推定モデル記憶部, 53…制御部, 531…情報制御部, 532…形状情報取得部, 533…モデル構築制御部,
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