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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143100
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ルーフウェザストリップの取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/82 20160101AFI20241003BHJP
   B60J 10/24 20160101ALI20241003BHJP
   B60J 10/30 20160101ALI20241003BHJP
   B60J 10/40 20160101ALI20241003BHJP
【FI】
B60J10/82
B60J10/24
B60J10/30
B60J10/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055599
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120765
【弁理士】
【氏名又は名称】小滝 正宏
(74)【代理人】
【識別番号】100097076
【弁理士】
【氏名又は名称】糟谷 敬彦
(72)【発明者】
【氏名】倉知 あゆみ
(72)【発明者】
【氏名】柴田 泰三
(72)【発明者】
【氏名】麦島 悟司
【テーマコード(参考)】
3D201
【Fターム(参考)】
3D201AA01
3D201AA11
3D201BA01
3D201CA16
3D201CA38
3D201DA03
3D201DA23
3D201DA34
3D201EA02B
3D201EA02D
3D201EA03E
3D201EA03G
3D201FA04
(57)【要約】
【課題】開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する自動車のルーフにおけるルーフウェザストリップの取付構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
第1パネル11は、ルーフ2の開口部10を開閉可能な可動パネルであり、第2パネル12は、第1パネル11の前方側に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、第2パネル12の第1パネル11側の端部には、第1パネル11側から下方向に鋭角の傾斜面40が形成され、傾斜面40には、下方に突出する突起部41が形成され、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の一方の先端部には、第1先端部26と第2先端部27の二股形状に分岐された係合部28が形成され、第2パネル12の突起部41と、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の係合部28が係合する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフに配設された少なくとも2枚のパネルを備え、
第1パネルは、前記ルーフの開口部を開閉可能に構成された可動パネルであり、
第2パネルは、前記第1パネルの車両前方、又は後方に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、
前記第2パネルの前記第1パネル側の端部には、車両上下方向において、前記第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、
前記傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、
ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、前記取付基部に接続し、前記取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、
前記取付基部の一方の先端部が第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、前記取付基部の前記一方の先端部と前記中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、
前記取付基部は、前記第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、前記第2パネルの前記突起部より車両下方の前記傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、
前記突起部は、前記係合部と係合することを特徴とするルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項2】
前記傾斜面は、前記突起部を挟んで段付き形状であり、前記突起部の前記第1パネル側の突起部第1端部に接続される第1傾斜面と、
前記突起部の前記第1パネルから離れる側の突起部第2端部に接続され、前記第1傾斜面より前記第1パネルから離れる第2傾斜面から構成される請求項1に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項3】
前記中空シール部の車両上方側と前記第1パネルとの当接側には、第1折れ曲がり部と第2折れ曲がり部が形成され、前記取付基部と前記第2折れ曲がり部間は、前記第1折れ曲がり部側に凸形状に湾曲している請求項1又は請求項2に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項4】
前記取付基部の車両下方には、ハウジングが配置され、前記取付基部の前記第2先端部及び前記取付基部の前記ハウジング側には、前記取付基部を構成する部材より硬度の低い低硬度部が形成され、前記低硬度部が、前記傾斜面及び前記ハウジングに当接する請求項1又は請求項2に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項5】
前記低硬度部の硬度は、前記中空シール部の硬度以下である請求項4に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する車両のルーフにおいて、固定パネルに取付けられ、可動パネルの端部との間をシールするルーフウェザストリップの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する自動車のルーフにおいて、固定パネル側に取付けられ、可動パネルの端部との間をシールするルーフウェザストリップの取付構造としては、例えば、特許文献1乃至特許文献3に記載されたものが知られている。図5は、特許文献1に記載された技術である。ルーフ装置100は、ルーフパネル110の開口部を開閉する可動パネル120と、ルーフパネル110の開口縁と可動パネル120との間に設けられてこれら開口縁と可動パネル120との間をシールするルーフウェザストリップ200とを備えている。ルーフパネル110の開口縁はルーフパネル本体130から鉛直方向下方に延びるフランジ部140を含む。ルーフウェザストリップ200はフランジ部140を内包する取付基部210を有する。又、ルーフパネル110に取り付けられて可動パネル120を支持するガイドレール150にはルーフウェザストリップ200の取付基部210を挟持する挟持部160が設けられる。上記の構成にすることにより、組み付け後のルーフウェザストリップ200が挟持部を通じて安定して保持されるので、ルーフウェザストリップ200の信頼性を向上させることができるようになる。
【0003】
図6は、特許文献2に記載された技術である。ルーフウェザストリップ200は、固定パネル170を取付ける固定ベースパネル180の先端部に取付けられる取付基部210と、可動パネル120に当接するシール部190を有する。取付基部210は、固定ベースパネル180の先端部に係合するパネル係合部230と、固定パネル170の先端部に取付けられたパネルリム240に係合するリム係合部250を有する。パネル係合部230は取付基部210の下面側に形成され、リム係合部250は取付基部210の上面側に形成される。上記の構成にすることにより、取付基部210の先端側の側部がパネル係合部230により固定ベースパネル180の先端に係合し、取付基部210の固定パネル170側のリム係合部250がパネルリム240に係合して、取付基部210の両側の側端を確実に取付けることができる。
【0004】
図7は、特許文献3に記載された技術である。ルーフウェザストリップ200は、第1ウェザストリップ部270と、第2ウェザストリップ部280と、第1ウェザストリップ部270と第2ウェザストリップ部280を一体的に結合する連結部290を有する。又、連結部290上方に突出し、かつ、長手方向に伸びる凸状部320を形成して、スライディングルーフパネル330と固定ルーフパネル260との間をシールする。第1ウェザストリップ部270と、第2ウェザストリップ部280の下方には、両面接着テープ300が貼り付けられ、この両面接着テープ300により、ルーフウェザストリップ200がベースプレート340に取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-62023号公報
【特許文献2】特開2013-199143号公報
【特許文献3】特開2010-260394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する自動車のルーフにおいては、ルーフに開閉可能な可動パネルを有しない車両に比較して、車内の空間を示す指標の一つである室内高、すなわち、車両の中心部付近における平坦な床面より天井内張りまでの垂直最大距離が10mmから30mm程度短くなっている。そのため、特に身長の高い人にとっては、ヘッドクリアランスが小さい旨の不満の指摘が報告されている。
【0007】
又、近年、急速に拡大する電気自動車(EV)では、床下にバッテリーを搭載する場合が多く、その分床面が上方に位置し、それに伴い座面も上方に移動するので、乗車する人のヘッドクリアランスがさらに小さくなる。したがって、ルーフに開閉可能な可動パネルを有する車両では、ヘッドクリアランスの狭小が顕著な問題となる可能性がある。
【0008】
又、車両の軽量化の観点から、パネルの樹脂化、ルーフウェザストリップの取付部分の小型化も重要である。さらに、樹脂パネルに接着でルーフウェザストリップを取付ける場合には、樹脂パネル表面の脱脂処理やプライマー加工が必要であり、組付け時の作業性が悪い。又、両面接着テープの場合、テープの劣化によりパネルやルーフウェザストリップからの剥がれによる水漏れや、ルーフウェザストリップが剥がれることによるパネル作動不良も問題になる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1の本発明は、車両のルーフに配設された少なくとも2枚のパネルを備え、第1パネルは、ルーフの開口部を開閉可能に構成された可動パネルであり、第2パネルは、第1パネルの車両前方若しくは後方に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、第2パネルの第1パネル側の端部には、車両上下方向において、第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、取付基部に接続し、取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、取付基部の一方の先端部が第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、取付基部の一方の先端部と中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、取付基部は、第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、第2パネルの突起部より車両下方の傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、突起部は、係合部と係合することを特徴とするルーフウェザストリップの取付構造である。
【0010】
請求項1の本発明では、第2パネルには、第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、取付基部に接続し、取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、取付基部の一方の先端部が第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、取付基部の一方の先端部と中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、取付基部は、第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、第2パネルの突起部より車両下方の傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、突起部は、係合部と係合するので、略U字形状の取付基部の開口の先端部分が、取付基部を構成する部材の経時劣化より開くことを防止することができる。又、突起部と係合部の係合により、第1パネルが閉じるときの中空シール部にかかる取付基部の開口の先端を開かせる応力に対抗することができる。
【0011】
又、取付基部は、ウェザストリップ取付部に取付けられるので、ルーフウェザストリップの接着による取付けに比較して、取付け時の作業性が向上し、又、接着による取付け後の劣化に伴う不具合を解消することができる。
又、第2パネルを樹脂製とすることにより、車両の軽量化を図ることができる。
【0012】
又、傾斜面を有効活用できるので、取付基部の位置を車両上方に移動することができ、ルーフに開閉可能な可動パネルと、固定されたパネルを備えた開口部を有する車両において、室内高を長くすることができる。
【0013】
ところで、第1パネルは開閉可能であるが、第1パネルが閉まった状態、つまり、中空シール部と第1パネルが当接した状態で放置される時間が、一般的に長い。そのため、中空シール部と第1パネルの端部が固着する場合があり、中空シール部と第1パネルの端部が固着した状態で第1パネルを開くと、中空シール部が車両の前後方向に引張られ、それに伴い、中空シール部と接続する取付基部の断面略U字形状の開口の先端部分が開く可能性がある。
【0014】
上記の場合においても、突起部は、係合部に係合するので、中空シール部と第1パネルの端部が固着した状態で第1パネルを開いた時も、突起部と係合部の係合により中空シール部の前後方向への移動が取付基部における開口の先端部分が開くことを防止し、且つ上記固着状態を解消することができる。
【0015】
ここで、「可動パネル」とは、車両のルーフに形成された開口部を開閉可能に、車両の前後方向に移動可能なパネルをいう。又、「固定パネル」とは、車両ルーフに取付けられ、車両の前後方向には移動しないパネルをいう。なお、固定パネルには、可動パネルが開口部を開く時に、固定パネルの可動パネル側が車両の上方に移動する動作が含まれる。
【0016】
請求項2の本発明は、請求項1の発明において、傾斜面は、突起部を挟んで段付き形状であり、突起部の第1パネル側の突起部第1端部に接続される第1傾斜面と、突起部の第1パネルから離れる側の突起部第2端部に接続され、第1傾斜面より第1パネルから離れる第2傾斜面から構成されるルーフウェザストリップの取付構造である。
【0017】
ここで、「段付き」とは、傾斜面において、突起部を挟んで、車両上方と車両下方に段差があることをいう。
【0018】
請求項2の本発明では、傾斜面は、突起部を挟んで段付き形状であり、突起部の第1パネル側の突起部第1端部に接続される第1傾斜面と、突起部の第1パネルから離れる側の突起部第2端部に接続され、第1傾斜面より第1パネルから離れる第2傾斜面から構成されるので、段付き形状でない場合に比較して、取付基部の第2先端部を長く形成することができる。
【0019】
その結果、突起部との係合がより強固になり、取付基部を構成する部材の経時劣化や、中空シール部と第1パネルの端部が固着した状態で第1パネルを開いた時に、略U字形状の取付基部の開口の先端部分が開くことをより防止することができる。
【0020】
請求項3の本発明は、請求項1又は請求項2の発明において、中空シール部の車両上方側と第1パネルとの当接側には、第1折れ曲がり部と第2折れ曲がり部が形成され、取付基部と第2折れ曲がり部間は、第1折れ曲がり部側に凸形状に湾曲しているルーフウェザストリップの取付構造である。
【0021】
請求項3の本発明では、中空シール部の車両上方側と第1パネルとの当接側には、第1折れ曲がり部と第2折れ曲がり部が形成され、取付基部と第2折れ曲がり部間は、第1折れ曲がり部側に凸形状に湾曲しているので、中空シール部の変形の再現性が高くなり、第1パネルと中空シール部との接触面積、第1パネルに対する中空シール部の押圧力の再現性が高くなる。その結果、第1パネルと中空シール部間の高い止水性能を定常的に確保することができる。
【0022】
又、中空シール部の変形の再現性が高くなるので、第1パネルを閉じた時に、第1パネルと第2パネルの上方に中空シール部がはみ出さない、又は、第1パネルと第2パネルの上面から一定値下方に位置させることを定常的に確保することができるので、中空シール部が第1パネルと第2パネルの間から車両上方に突出してルーフの見栄えを損なうことを防止することができる。
【0023】
請求項4の本発明は、請求項1又は請求項2の発明において、取付基部の車両下方には、ハウジングが配置され、取付基部の第2先端部及び取付基部のハウジング側には、取付基部を構成する部材より硬度の低い低硬度部が形成され、低硬度部が、傾斜面及びハウジングに当接する記載のルーフウェザストリップの取付構造である。
【0024】
請求項4の本発明では、取付基部の車両下方には、ハウジングが配置され、取付基部の第2先端部及び取付基部のハウジング側には、取付基部を構成する部材より硬度の低い低硬度部が形成され、低硬度部が、傾斜面及びハウジングに当接するので、ルーフウェザストリップの取付基部をウェザストリップ取付部に取付けた後、取付基部がハウジングに挟まれた時に、低硬度部が撓んで変形することにより、ルーフウェザストリップの取付基部と第2パネル間、取付基部とハウジング間がシールされ、第2パネル側への止水性が向上する。
【0025】
又、低硬度部が変形して取付基部がウェザストリップ取付部に付勢されることにより、ルーフウェザストリップの取付位置が安定し、突起部と係合部の係合状態も安定になる。
【0026】
又、車両が振動した場合も、低硬度部が撓むことにより、ハウジングと取付基部、取付基部と第2パネルとの間で異音が発生することを防止することができる。
【0027】
又、特許文献1の挟持部や特許文献2、特許文献3のように可動パネルの下方にウェザストリップ取付部を延設する必要がなくなるので、ルーフウェザストリップの取付部分を小さくすることができる。
【0028】
請求項5の本発明は、請求項4の発明において、低硬度部の硬度は、中空シール部の硬度以下であるルーフウェザストリップの取付構造である。
【0029】
請求項5の本発明では、低硬度部の硬度は、中空シール部の硬度以下であるので、中空シール部より変形し易く、傾斜面とハウジングに挟まれた時に、低硬度部が撓むことにより、ルーフウェザストリップの取付基部を第2パネルのウェザストリップ取付部に確実に固定することができる。
【発明の効果】
【0030】
車両のルーフに配設された少なくとも2枚のパネルを備え、第1パネルは、ルーフの開口部を開閉可能に構成された可動パネルであり、第2パネルは、第1パネルの車両前方若しくは後方に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、第2パネルの第1パネル側の端部には、車両上下方向において、第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、取付基部に接続し、取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、取付基部の先端部が、第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、取付基部の一方の先端部と中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、取付基部は、第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、第2パネルの突起部より車両下方側の傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、突起部は、係合部と係合するので、略U字形状の取付基部の開口の先端部分が、取付基部を構成する部材の経時劣化により開くことを防止することができる。又、突起部と係合部の係合により、第1パネルが閉じるときの中空シール部にかかる取付基部の開口の先端部分を開かせる応力に対抗することができる。
【0031】
又、取付基部は、ウェザストリップ取付部に取付けられるので、ルーフウェザストリップの接着による取付けに比較して、取付け時の作業性が向上し、又、接着による取付け後の劣化に伴う不具合を解消することができる。
又、第2パネルを樹脂製とすることにより、車両の軽量化を図ることができる。
【0032】
又、傾斜面を有効活用できるので、取付基部の位置を車両上方に移動することができ、ルーフに開閉可能な可動パネルと、固定されたパネルを備えた開口部を有する車両において、室内高を長くすることができる。
【0033】
又、第1パネルと第2パネルが当接した状態で放置され、中空シール部と第1パネルの端部が固着する場合上記の場合においても、突起部は、係合部に係合するので、中空シール部と第1パネルの端部が固着した状態で第1パネルを開いた時も、突起部と係合部の係合により中空シール部の前後方向への移動が取付基部における開口の先端部分が開くことを防止し、且つ上記固着状態を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】車両のルーフを車両上方から見た時の平面図である。
図2】本発明の第1の実施形態におけるルーフウェザストリップの断面図である。
図3】本発明の第1の実施形態におけるルーフウェザストリップを第2パネルの下方に配設されたベースプレートに取付け、ハウジングを配置し、第1パネルを閉じた時の図1におけるA-A断面図である。
図4】本発明の第2の実施形態におけるルーフウェザストリップを第2パネルに取付け、ハウジングを配置し、第1パネルを閉じた時の図1におけるA-A断面図である。
図5】従来形態を示す断面図である(特許文献1)。
図6】従来形態を示す断面図である(特許文献2)。
図7】従来形態を示す断面図である(特許文献3)。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施形態について図1から図3に基づき説明する。なお、以下では、車両1の前後方向を「前後方向」といい、車両1の高さ方向の上方及び下方をそれぞれ「上方」及び「下方」という。又、車両1の幅方向を「幅方向」という。
【0036】
図1は、車両1のルーフ2をルーフ2の上方から見た時の平面図である。車両1は、セダンタイプの自動車であり、ルーフ2は、前後方向にパネルで4分割され、第1パネル11は可動パネルであり、第2パネル12、第3パネル13、第4パネル14は固定パネルである、所謂、パノラマルーフ(パノラマムールーフ)と呼ばれるタイプである。第1パネル11と第3パネル13は、ガラス板からなり、ガラス板の車内側のカバーを移動させることにより、広い領域で車内の開放感を高めたり、光を車内に取り込むことができる。なお、車両1はセダンタイプの自動車には限定されず、ルーフ2もパノラマルーフタイプには限定されない。
【0037】
第1パネル11は、開口部10を開閉可能に取り付けられている。すなわち、第1パネル11は、その前方部位を支点に後方部位が上昇するチルトアップ動作、及び前後方向へのスライド動作可能に取り付けられている。第1パネル11による開閉作動においては、チルトアップ状態のままスライド動作する、いわゆるアウタースライディング式が採用されている。なお、第1パネル11には、その周縁部に沿う、ポリウレタンの樹脂材からなる略四角環状であり、第2パネル12側の端部に該当する第1パネル縁部11aが形成されている。なお、第1パネル縁部11aの樹脂材はポリウレタンには限られない。
【0038】
一方、第2パネル12は、第1パネル11の前方に位置し、開口部10の前部を閉塞するように取り付けられている。第2パネル12は、第1パネル11が後方に移動した時に、車内への風の侵入を調整するために、第1パネル11側が上方に持ち上がる構成になっている。なお、第2パネル12は、第1パネル11側が上方に持ち上がらない構成であってもよい。
【0039】
図2は、ルーフウェザストリップ20の断面図である。ルーフウェザストリップ20は、取付基部21と取付基部21に接続する中空シール部22を有している。取付基部21は、第1縦辺部23と第2縦辺部24が連結部25で繋がった断面略U字状をなしている。又、第1縦辺部23の内側には、リップ35が連結部25側に斜めに形成されている。
【0040】
取付基部21の第2縦辺部24の先端部分は、第1先端部26と第2先端部27に二股に分岐し、第1先端部26と第2先端部27により略V字形状を形成している。第1先端部26は、中空シール部22の一方の端部に連結されている。又、第2先端部27は、第1先端部26より第1縦辺部23側に位置し、先端部分は、連結部25から離れる方向に斜めに形成されている。第1先端部26と第2先端部27による略V字形状の開口側が係合部28であり、係合部28は、後述する第2パネル12の傾斜面40に形成される突起部41と係合する。
【0041】
取付基部21には、取付基部21を構成する部材より硬度の低い低硬度部が配置されている。低硬度部は、取付基部21の第1縦辺部23の先端部分に配置される第1低硬度部29と、連結部25の非開口側に配置される第2低硬度部30と、第2縦辺部24の第2先端部27の先端部分に配置される第3低硬度部31である。
【0042】
本第1の実施形態では、低硬度部(第1低硬度部29、第2低硬度部30、第3低硬度部31)の硬度は、中空シール部22と同じである。なお、低硬度部の硬度は、中空シール部22の硬度より小さくてもよい。
【0043】
中空シール部22は、2つの端部が取付基部21の第2縦辺部24に連結され、断面略D字状をなしている。中空シール部22は弧形状であるが、2個所に凸状の折れ曲がり部である第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33が形成されている。
【0044】
第1折れ曲がり部32は、取付基部21の第1先端部26より上方に形成される。又、第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33の間は、取付基部21の第2縦辺部24から徐々に離れる形状に形成される。又、取付基部21の第2縦辺部24と第2折れ曲がり部33の間は、第1折れ曲がり部32側に凸形状に湾曲して形成されている。第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33を形成する位置については、後述する。
【0045】
ルーフウェザストリップ20は、押出成形により成形される。ルーフウェザストリップ20の材料には、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)を使用し、取付基部21はソリッド材、中空シール部22及び低硬度部(第1低硬度部29、第2低硬度部30、第3低硬度部31)はスポンジ材を使用した。ソリッド材の硬度は、国際ゴム硬度(IRHD)60以上である。又、中空シール部22と低硬度部(第1低硬度部29、第2低硬度部30、第3低硬度部31)の比重は、0.4以上1.0以下である。
【0046】
図3は、ルーフウェザストリップ20を第2パネル12の下方に配設されたベースプレート50に取付け、ベースプレート50の下方にハウジング60を配設し、第1パネル11を閉じた時の図1におけるA-A断面図である。ベースプレート50は、その先端部分が屈曲部51で下方に折れ曲がり、屈曲部51の先には、ウェザストリップ取付部52が形成されている。図3において、ウェザストリップ取付部52は、その先端部が前方に位置するように屈曲部51が形成されている。なお、ウェザストリップ取付部52は、ベースプレート50に対して垂直方向になるように屈曲部51が形成されていてもよい。
【0047】
第2パネル12は樹脂製である。第2パネル12において、第1パネル11側の第2パネル端部15には、第1パネル11側から下方向に鋭角の傾斜面40が形成されている。本実施形態では、第2パネル上面12aと傾斜面40との間の角度は30度である。なお、角度は、15度から40度が望ましい。15度未満の場合は、傾斜面40の長さは確保できるが、第2パネル端部15の強度が不足するので望ましくない。又、40度を越えると第2パネル端部15の強度は問題ないが、傾斜面40の長さが短く、取付基部21の断面U字形状の開口側が開くことを防止する効果を奏するために十分な長さを有する取付基部21の第2先端部27を含む係合部28と係合する突起部41は下方に大きく形成されることになり、室内高を長くする効果が減少するので望ましくない。
【0048】
傾斜面40は、突起部41を挟んで段付きに形成されており、第2パネル上面12aと突起部第1端部42を連結する第1傾斜面44と、突起部第2端部43と第2パネル下面12bを連結する第2傾斜面45から構成されている。図3に示すように、第2傾斜面45は、第1傾斜面44を下方に延長した破線より、第1パネル11から離れる方向に、第1傾斜面44とほぼ平行に形成されている。なお、平行には限定されない。又、傾斜面40は、段付きに形成しなくてもよい。
【0049】
傾斜面40には、下方に突出する三角形形状の突起部41が形成されている。突起部41の第1パネル11側の突起部第1端部42は、第1傾斜面44と、突起部41の突起部第2端部43は、第2傾斜面45に連結している。なお、突起部41は、三角形形状には限定されず、弧形状、若しくは先端部分が平坦の矩形であってもよく、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の係合部28と係合する可能な形状に形成される。
【0050】
図3に示すように、ルーフウェザストリップ20の取付基部21をベースプレート50のウェザストリップ取付部52に取付け、ベースプレート50が第2パネル12の下方に配設されると、ルーフウェザストリップ20の取付基部21に形成された係合部28が、第2パネル12の突起部41と係合する。すなわち、突起部41の三角形状が、係合部28の略V字形状の開口側に挿入されて係合する。
【0051】
又、取付基部21の下方にハウジング60が配設されると、取付基部21が、ハウジング60とベースプレート50に挟まれ、第2低硬度部30がハウジング60との間で撓み、第1低硬度部29がベースプレート50との間で撓み、第3低硬度部31が、第2傾斜面45との間で撓んで変形し、取付基部21と第2パネル12、ベースプレート50及びハウジング60間がシールされる。
【0052】
第1パネル11が閉まると、ルーフウェザストリップ20の中空シール部22の第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33の間の部位と第1パネル縁部11aが当接する。中空シール部22は、上記のとおり、第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33が形成され、第2折れ曲がり部33と取付基部21との間は、第1折れ曲がり部32方向に凸状に湾曲している。したがって、第1折れ曲がり部32は、第2パネル上面12aと第1パネル11との間に位置するように形成する。又、第2折れ曲がり部33は、中空シール部22の変形後、最も下方に位置する部位に形成する。
【0053】
第1パネル11を閉じた時、中空シール部22は変形し、第1折れ曲がり部32は上方に移動するが、第2パネル12と第1パネル11の上面より、やや下方に位置する。
【0054】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、傾斜面40に下方に突出する突起部41が形成され、突起部41は、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の第2縦辺部24の先端に形成された第1先端部26と第2先端部27の二股形状に分岐された係合部28と係合するので、略U字形状の取付基部21の開口側が、取付基部21を構成する部材の経時劣化により開くことを防止することができる。又、中空シール部22と第1パネル縁部11aが固着した状態で第1パネル11を開いた時も、突起部41と係合部28の係合により中空シール部22の後方への移動が取付基部21における開口の先端部分が開くことを防止し、且つ上記固着状態を解消することができる。
【0055】
(2)本実施形態では、傾斜面40は、第1傾斜面44と第2傾斜面45の段付き形状になっているので、第2傾斜面45側の取付基部21の第2先端部27を長く形成して係合部28を形成し、突起部41と係合させることができ、段付き形状でない場合に比較して、突起部41との係合をより強固にすることができる。その結果、略U字形状の取付基部21の開口側が、取付基部21を構成する部材の経時劣化より拡がることをより防止することができる。
(3)本実施形態では、取付基部21が突起部41を有する第1傾斜面44と第2傾斜面45に係合されて取付けられるので、取付基部21の位置を上方とすることができ、ルーフ2に開閉可能な第1パネル11と、固定された第2パネル12を備えた開口部10を有する車両1において、室内高を長くすることができる。
【0056】
(4)本実施形態では、中空シール部22の上方側と第1パネル11との当接側には、第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33が形成され、取付基部21と第2折れ曲がり部33間は、第1折れ曲がり部32側に凸形状に湾曲しているので、中空シール部22の変形の再現性が高くなり、第1パネル11と中空シール部22との接触面積、第1パネル11に対する中空シール部22の押圧力の再現性が高くなる。その結果、第1パネル11と中空シール部22間の高い止水性能を定常的に確保することができる。
又、中空シール部22の変形の再現性が高くなるので、第1パネル11を閉じた時に、第1パネル11と第2パネル12の上方に中空シール部22がはみ出さない、又は、第1パネル11と第2パネル12の上面から一定値下方に位置させることを定常的に確保することができるので、中空シール部22が第1パネル11と第2パネル12の間から車両上方に突出してルーフ2の見栄えを損なうことを防止することができる。
【0057】
(5)本実施形態では、取付基部21には、第1縦辺部23の先端部分に配置される第1低硬度部29と、連結部25の非開口側に配置される第2低硬度部30と、第2縦辺部24の第2先端部27の先端部分に配置される第3低硬度部31が形成され、第1低硬度部29がベースプレート50と、第2低硬度部30がハウジング60と、そして、第3低硬度部31が第2傾斜面45と撓んで当接するので、ルーフウェザストリップ20の取付基部21と第2パネル12間、取付基部21とハウジング60間がシールされる。特に、第3低硬度部31により、第2パネル側の止水性能が向上する。
又、車両1が振動した場合も、低硬度部(第1低硬度部29、第2低硬度部30、第3低硬度部31)が撓むことにより、ハウジング60と取付基部21、取付基部21とベースプレート50、取付基部21と第2パネル12との間で異音が発生することを防止することができる。
【0058】
(6)本実施形態では、第2パネル12は、樹脂製であるので、軽量化を図ることができる。
【0059】
(7)本実施形態では、断面が略U字形状の取付基部21がウェザストリップ取付部52に取付けられることにより、ルーフウェザストリップ20を確実に取付けることができ、その取付基部21の取付は、両面接着テープ等の接着によるものではないので、組付け時の作業性がよい。
【0060】
次に、本発明の第2の実施形態について、図4に基づいて説明する。第2の実施形態と上記の第1の実施形態の相違点は、以下の通りである。第1に、本第2の実施形態では、ベースプレート50は存在していない。第2に、ウェザストリップ取付部52は、第2パネル12の第2傾斜面45から下方に延伸して形成される。第3に、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の上下方向の長さが短く、リップ35は、第2縦辺部24に形成されている。
【0061】
図4は、本発明の第2の実施形態におけるルーフウェザストリップ20を第2パネル12に取付け、ハウジング60を配置し、第1パネル11を閉じた時の図1におけるA-A断面図である。ウェザストリップ取付部52は、第2パネル12の第2傾斜面45から、ウェザストリップ取付部52の先端部が前方に位置するように形成されている。これは、上記第1の実施形態におけるベースプレート50の先端部分の屈曲形状に合わせて形成することに基づく。なお、ウェザストリップ取付部52は、第2傾斜面45から下方に垂直方向、すなわち、第2パネル下面12bに対して垂直方向に形成してもよい。
【0062】
図4に示すように、ルーフウェザストリップ20の取付基部21を第2パネル12の第2傾斜面45に形成したウェザストリップ取付部52に取付けると、取付基部21の係合部28が、第2パネル12の突起部41と係合する。すなわち、突起部41の三角形状が、係合部28の略V字形状の開口側に挿入されて係合する。そして、ハウジング60を第2パネル12の下方に載置すると、取付基部21が、第2パネル12とハウジング60に挟まれ、第2低硬度部30がハウジング60との間で撓み、第3低硬度部31が第2パネル下面12bとの間で撓み、第1低硬度部29が、第2傾斜面45との間で撓んで変形し、取付基部21と第2パネル12及びハウジング60間がシールされる。
【0063】
又、第1パネル11が閉まると、ルーフウェザストリップ20の中空シール部22と第1パネル縁部11aが当接する。中空シール部22は、上記のとおり、第1折れ曲がり部32と第2折れ曲がり部33が形成され、第2折れ曲がり部33と取付基部21との間は、第1折れ曲がり部32方向に凸状に湾曲しているので、上記の第1の実施形態と同様に変形して第1パネル縁部11aとの間をシールする。
【0064】
以上詳述したように、本実施形態によれば、ベースプレート50に関する効果を除く上記の(1)から(7)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(8)本実施形態では、ウェザストリップ取付部52は、第2パネル12の第2傾斜面45から、ウェザストリップ取付部52の先端部が前方に位置するように下方に延伸して形成され、ルーフウェザストリップ20の取付基部21は、ウェザストリップ取付部52に取付けられるので、取付基部21の位置をさらに上方とすることができ、ルーフ2に開閉可能な第1パネル11と、固定された第2パネルを備えた開口部を有する車両1において、室内高をさらに長くすることができる。
【0065】
本発明は、特許請求の範囲に記載された発明に加え、以下の構成を含む。
前記取付基部の車両下方には、ハウジングが配置され、前記取付基部の前記第2先端部及び前記取付基部の前記ハウジング側には、前記取付基部を構成する部材より硬度の低い低硬度部が形成され、前記低硬度部が、前記傾斜面及び前記ハウジングに当接する請求項3に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【0066】
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0067】
上記の第1及び第2の実施形態では、係合部28は、取付基部21の第2縦辺部24の先端を第1先端部26と第2先端部27の二股形状に分岐して形成したが、中空シール部22の上方の端部を二股形状の分岐部分まで延長して、つまり、第1先端部26を中空シール部22として形成し、取付基部21の第2縦辺部24の第2先端部27と中空シール部22によって形成された二股形状としてもよい。この場合も上記と同様な効果を得ることができる。
【0068】
ルーフウェザストリップ20を構成する材料としては、EPDMの他に、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂等で形成することができる。熱可塑性エラストマーとしては、TPVの他、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が耐候性、リサイクル、コスト等の観点から望ましい。
【符号の説明】
【0069】
10 ルーフ
11 第1パネル
11a 第1パネル縁部
12 第2パネル
20 ルーウェザストリップ
21 取付基部
22 中空シール部
28 係合部
29 第1低硬度部
30 第2低硬度部
31 第3低硬度部
32 第1折れ曲がり部
33 第2折れ曲がり部
40 傾斜面
41 突起部
44 第1傾斜面
45 第2傾斜面
50 ベースプレート
52 ウェザストリップ取付部
60 ハウジング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7