(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143153
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】動物管理システムおよび動物管理方法
(51)【国際特許分類】
A01K 29/00 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A01K29/00 A
A01K29/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055678
(22)【出願日】2023-03-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2022年10月26日~28日にアグリビジネス創出フェア2022において発表 〔刊行物等〕 2022年10月27日~29日に開催されたThe 4th International Conference on Activity and Behavior Computingにおいて2022年10月29日にオンラインで発表
(71)【出願人】
【識別番号】506158197
【氏名又は名称】公立大学法人 滋賀県立大学
(74)【代理人】
【識別番号】100185454
【弁理士】
【氏名又は名称】三雲 悟志
(74)【代理人】
【識別番号】100121337
【弁理士】
【氏名又は名称】藤河 恒生
(72)【発明者】
【氏名】宮城 茂幸
(72)【発明者】
【氏名】酒井 道
(72)【発明者】
【氏名】伊東 秀一郎
(57)【要約】
【課題】簡単に動物の状態を管理できる動物管理システムおよび動物管理方法を提供する。
【解決手段】動物管理システム10は、動物12に取り付けられたセンサ14、センサ14で得られたデータを通信する通信装置16、得られたデータから動物12の状態を判定するコンピュータ18を備える。コンピュータ18の記憶手段にプログラムが記憶されており、そのプログラムによって下記のようにコンピュータ18が機能する。そのプログラムは、センサ14の値を可視性グラフに変換する手段28、可視性グラフを次数分布に変換する手段30、次数分布の傾きを求める手段32、およびその傾きから動物の状態を判定する手段34としてコンピュータ18を機能させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物に取り付けられたセンサと、
前記センサで得られたデータを可視性グラフに変換する手段と、
前記可視性グラフを次数分布に変換する手段と、
前記次数分布の形態を求める手段と、
前記次数分布の形態から動物の状態を判定する手段と、
を備えた動物管理システム。
【請求項2】
前記次数分布の形態が次数分布の対数グラフにおける線形回帰直線の傾きである請求項1の動物管理システム。
【請求項3】
前記センサが加速度センサである請求項1または2の動物管理システム。
【請求項4】
動物に取り付けられたセンサで動物に関するデータを取得するステップと、
前記取得されたデータを可視性グラフに変換するステップと、
前記可視性グラフを次数分布に変換するステップと、
前記次数分布の形態を求めるステップと、
前記傾きから動物の状態を判定するステップと、
を備えた動物管理方法。
【請求項5】
前記次数分布の形態を求めるステップが次数分布の対数グラフにおける線形回帰直線の傾きを求めるステップである請求項4の動物管理方法。
【請求項6】
前記センサが加速度センサであり、
前記動物に関するデータを取得するステップが、加速度センサで得られたデータから重力加速度を減じるステップを含む請求項4の動物管理方法。
【請求項7】
前記加速度センサで得られるデータが加速度強度のデータである請求項6の動物管理方法。
【請求項8】
動物に取り付けられたセンサから時系列データを得るステップと、
前記時系列データから、時系列の個々の時刻に相当する各ノードを設定するステップと、
それぞれの前記ノード間の視認性の有無を算出するステップと、
それぞれの前記ノードに対して、視認性を有するノードの数を、そのノードの次数として算出するステップと、
前記次数ごとにその次数を有するノードの数を算出するステップと、
前記次数に対するノード数分布の形態を取得するステップと、
前記ノード数分布の形態から、動物の状態を判定するステップと、
を備えることを特徴とする動物管理方法。
【請求項9】
前記次数に対するノード数分布の形態は、ノード数が次数の指数関数とみなせる領域における指数であることを特徴とする請求項8に記載の動物管理方法。
【請求項10】
前記それぞれのノード間の視認性の有無を算出するステップは、時点tiにおける前記時系列データの一の要素をx(ti)とした場合の時系列データが(ti、x(ti))、(i=1、2、・・・、n、nは自然数)の集合であり、時点tiに対応するノードをノードiとし、i<jである2つのノード、ノードi、ノードj、について、i<k<jであるいかなる自然数kに対してもx(tk)<x(tj)-(x(ti)-x(tj))(tj-tk)/(tj-ti)が成り立つ場合に、視認性を有すると判定することを特徴とする請求項8に記載の動物管理方法。
【請求項11】
前記センサが加速度センサであり、
前記時系列データが、前記加速度センサから直接得られた時系列加速度データから既知である重力による加速度成分を減じて得られた時系列重力補正加速度データを基に算出したデータであることを特徴とする請求項8に記載の動物管理方法。
【請求項12】
前記動物の状態を判定するステップは、前記指数が所定の値の範囲を超える場合に異常と判定することを特徴とする請求項9に記載の動物管理方法。
【請求項13】
請求項4または請求項8に記載の前記動物管理方法により健康状態を管理して育成することを特徴とする動物の育成方法。
【請求項14】
請求項13に記載の前記動物育成方法により育成されたことを特徴とする動物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物の状態を管理する動物管理システムおよび動物管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、加速度センサ、通信装置およびコンピュータを利用して家畜を管理するシステムが開発されている。たとえば、下記特許文献1に加速度センサの値を利用して牛の疾病を管理するシステムが開示されている。特許文献1は加速度センサの値から牛の行動指標の時間推移を求め、過去に記録されたデータと比較し、牛の健康異常を発見する牛の健康状態管理システムや方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の健康状態管理システムや方法では、過去のデータを多数収集して比較したり複雑な演算をおこなったりするため処理が煩雑になる。そのため牛の育成にかかるコストが多大になり、家畜動物の販売価格が高くなるという課題がある。本発明の目的は簡単に動物の状態を管理できる動物管理システムおよび動物管理方法を実現し、コストの小さな家畜動物の育成方法と販売価格の低い家畜動物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の動物管理システムは、動物に取り付けられたセンサと、前記センサで得られたデータを通信する通信装置と、前記センサで得られたデータを可視性グラフに変換する手段と、前記可視性グラフを次数分布に変換する手段と、前記次数分布の形態を求める手段と、前記次数分布の形態から動物の状態を判定する手段とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、動物の取り付けられたセンサのデータから次数分布の形態を求め、その形態から動物の状態を判定している。大量のデータを収集したり、複雑な演算を行ったりしていないため、動物の状態を簡易に管理できる。そのため、コストの小さな家畜動物の育成方法と販売価格の低い家畜動物を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の動物管理システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の動物管理方法のフローチャートである。
【
図3】加速度強度と時間との関係の一例を示すグラフである。
【
図4】
図3において2点のノード間が見通せる場合にエッジ(直線)で接続したグラフである。
【
図6】ノード間の視認性の有無の判定を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の動物管理システムおよび動物管理方法について図面を用いて説明する。
【0009】
本発明の動物管理システム10は、動物12に取り付けられたセンサ14、そのセンサ14で得られたデータを通信する通信装置16、得られたデータから動物12の状態を判定するコンピュータ18を備える。
【0010】
管理される動物12は一定の領域内にいる動物である。たとえば、牛舎または一定領域内の牧場などで飼育されている牛が動物12として挙げられる。
【0011】
センサ14は加速度センサが挙げられる。その加速度センサは静電容量式の3軸加速度センサを含む。加速度センサが動物12に取り付けられ、動物12の動きを検出する。動物12が牛であれば、牛の首に取り付けられた首輪20に加速度センサを取り付け、牛の動きを検出する。センサ14による検出は常時行われてもよいし、一定時間間隔で行われてもよい。
【0012】
通信装置16はセンサ14で得られたデータを無線で送受信し、ネットワーク22を介してコンピュータ18に送信する装置を含む。動物12に送信機24、動物12のいる領域またはその周辺に中継器26が配置される。たとえば、送信機24および中継器26は、Bluetooth(登録商標)またはWiFiなどの無線通信装置およびルーターなどを備えてもよい。送信機24はセンサ14と一緒に動物12に取り付けられている。動物12に取り付けられるセンサ14および送信機24は電池等の電源によって駆動できるようにする。センサ14で得られたデータが送信機24から中継器26に無線送信される。中継器26はネットワーク22を介して動物12の状態を判定するコンピュータ18にデータを送信する。
【0013】
動物12の状態を判定するコンピュータ18はネットワーク22に接続されている。ネットワーク22はインターネットなどの通信網であってもよいし、一定領域内で閉じたLANであってもよい。
【0014】
センサ14で検知された値は時間順にネットワーク22を介してコンピュータ18に送信し、コンピュータ18はネットワーク22を介してセンサ14の値を時系列で受信し、コンピュータ18で時系列データとする。または、センサ14で検知された値は時系列のデータにした後、1つのデータとしてコンピュータ18に送信されてもよい。センサ14で検知された値をランダムに送信し、コンピュータ18で時系列にそろえて時系列データとしてもよい。後述するプログラムにセンサ14のデータを時系列に並べる機能を含めてもよい。
【0015】
本発明の動物管理方法は、
図2のフローチャートに示すように、動物12に取り付けられたセンサ14から時系列データを取得し(S1)、当該時系列データから時系列の個々の時刻に相当するノードを設定し(S2)、それぞれのノードの視認性の有無を算出し(S3)、それぞれのノードにおける視認性を有するノードの数を当該ノードの次数として算出し(S4)、次数に対するノード数の分布の形態を取得し(S5)、ノード数分布の形態から動物の状態を判定する(S6)。そのために、本発明に備えられるコンピュータ18はプログラムによって説明するような手段として機能される。そのプログラムは、センサ14の値を可視性グラフに変換する手段28、可視性グラフを次数分布に変換する手段30、次数分布の傾きを求める手段32、およびその傾きから動物の状態を判定する手段34としてコンピュータ18を機能させる。
【0016】
コンピュータ18の記憶手段にプログラムが記憶されて実行されてもよいし、ネットワーク22に接続されたサーバーの記憶手段に記憶されたプログラムに対してコンピュータ18がネットワーク22を介して実行されてもよい。
【0017】
可視性グラフに変換する手段28は、センサ14で得られたデータから可視性グラフを構築する。センサ14の値が時系列に並べたデータにおいて、2点のノード間が見通せる場合にエッジ(直線)で接続することで、可視性グラフが構築される。
【0018】
具体的には、センサ14で得られた値が時系列に並べられている。時系列の加速度データから加速度の強度のみのデータを抽出する。加速度の強度のみにするためには、あらかじめ重力加速度を計測しておき、加速度のデータから重力加速度を減算する。重力加速度の計測は加速度センサを静止させたときの値であってもよい。その抽出された加速度強度時系列データは、たとえば
図3のようになる。加速度強度時系列データは1日など所定の時間分の時系列データとする。上記処理によって
図2のS1の工程をおこなわれる。
【0019】
抽出された時系列データから、時系列の個々の時間に相当するノードを設定し(
図2のS2)、そのノード間の視認性(Visibility)の有無を求める(
図2のS3)。加速度強度時系列データの2点のノード間に視認性があり、ノード間を見通せる場合にエッジ(直線)でつなぎ(
図4)、可視性グラフ(
図5)を構築する。
【0020】
ノードの視認性の有無を求める方法について簡単な例を用いて説明する。たとえば、
図6に示すように、2つのノードi、jがあり、その間にノードkがあるとする。各ノードi、j、kの時点はt
i、t
j、t
kであり、そのt
i、t
j、t
kにおける加速度の強度をそれぞれx(t
i)、x(t
j)、x(t
k)とする。i、j、kは自然数であり、時点はt
i<t
k<t
jとする。各ノードi、j、kの時系列のデータは(t
i、x(t
i))、(t
j、x(t
j))、(t
k、x(t
k))となる。
【0021】
ノードiとノードjを直線Lで繋げた場合、直線Lの傾きは(x(tj)-x(ti))/(tj-ti)となる。時点tkにおける直線Lの値をxaとすると、下記数1となる。
【0022】
【0023】
ノードiとノードjの視認性があるためには、x(tk)がxa未満になることが必要であり、下記数2の数式を満たすことが必要となる。
【0024】
【0025】
2つのノードi、jの間にあるノードkの加速度強度x(tk)が上記数2の数式を満たすことが、ノードi、j間に視認性を有するために必要である。この判定は2つのノードi、jの間にあるすべてのノードに対して行われ、そのすべてのノードのいかなるノードにおいも数2の数式を満たす場合に、2つのノード間の視認性があると判定する。
【0026】
それぞれのノードに対して視認性を有するノードの数をそのノードの次数として算出し(
図2のS4)、次数ごとにその次数を有するノードの数を算出する(
図2のS5)。次数の対数の変化に対するノード数の対数の変化の割合をべき乗指数として算出し、次数に対するノード数分布の形態を取得する(
図2のS6)。次数に対するノード数分布の形態は、ノード数が次数の指数関数とみなせる領域における指数である。上記の方法によって可視性グラフを次数分布に変換する手段30は、たとえば、
図5の可視性グラフを次数分布に変換して
図7ようにする。次数分布は対数グラフで表されてもよい。次数分布はP(k)で表すことができ、kはノードに接続されたエッジ(直線)の数である。対数グラフにプロットされた次数分布の傾き(γ)が直線であるならば、次数分布がべき法則P(k)∝k
-γに従う。
【0027】
次数分布の傾きを求める手段32は対数グラフにプロットされた次数分布の傾き(γ)を求める。その傾き(γ)は対数グラフにプロットされた次数分布おける線形回帰直線の傾きである。次数分布の傾きを求める手段32は対数グラフから線形回帰直線を求め、その線形回帰直線の傾きを求める。たとえば、
図7では横軸10
1~10
2の範囲内における対数グラフが直線にプロットされた部分の傾きが、線形回帰直線の傾きと一致している。
【0028】
動物12の状態を判定する手段34はこの傾きを用いて動物の状態を判定する(
図2のS7)。傾きが所定値または所定範囲であれば動物は正常であり、所定値または所定範囲になければ動物に異常が生じていると判定する。動物12が牛の場合、傾き(γ)が-3.5であれば牛は健康であり、-3.5でなければ牛の体温が高くなっているなど、牛の体調不良と判定する。動物12によって傾き(γ)の所定値または所定範囲が変更されてもよい。
【0029】
加速度データが大きいと動物が活発に活動しており、加速度データが小さいと動物の動きが緩慢になり、加速度データがゼロになると静止していることになる。健康な動物とそうでない動物とで加速度センサで得られるデータに違いが生じ、上記ステップで次数分布の傾きに違いが生じる。同種の動物であれば動作も同じまたは類似するめ、傾き(γ)が同じまたは所定の範囲に入ることになる。体調に変化が生じると、傾き(γ)が異なるようになり、異常を判定することができる。
【0030】
上記傾き(γ)の所定値または所定範囲については、あらかじめ健康な状態の動物12を利用して上記方法で次数分布を得て、求めておく。求められた傾き(γ)の所定値または所定範囲はコンピュータ18の記憶手段に記憶し、判定する手段34が利用する。健康な状態の動物12であればいずれも同じ所定値または所定範囲の傾き(γ)となるため、あらかじめ多くの動物12から傾きのデータを得る必要はない。
【0031】
センサ14のデータ、可視性グラフ、次数分布および判定結果などの各データはコンピュータ18の記憶手段に記憶されてもよい。
【0032】
以上のように、本発明の動物管理システム10はセンサ14から得られたデータから次数分布を得て、その傾きを利用しているだけであり、動物12のデータを多く必要とすることはなく、判定のために複雑な計算を行うこともない。簡単に動物12の状態、特に健康状態を管理することができる。
【0033】
本発明による家畜動物の育成方法により子牛を育成する場合、子牛は数頭から数十頭の多頭飼育をされることが多く個々の子牛の健康状態を常に把握することは困難であり時には感染症などのため飼育集団の中の数頭が死んでしまうという状況が改善され、ほぼリアルタイムでの安価な健康管理が可能となり、生育する牛の歩留まりを大きく改善させることができる。これにより生育した牛の単価が低減し、安価に牛を販売することが可能となる。
【0034】
本発明は上記実施形態に限定されることはない。たとえば、次数分布の傾きを利用したが、次数分布の密度など、次数分布の任意の形態を利用してもよい。動物の状態によって次数分布の傾き、密度などの形態が変化し、その変化を利用する。
【0035】
管理される動物12は1頭(匹)に限定されず、複数頭(匹)の動物12を管理してもよい。各動物12にセンサ14を取り付け、通信装置16を使ってコンピュータ18にデーを送信できるようにする。センサ14で検知され、コンピュータ18に送信されるデータに動物12を識別できるデータを付加する。コンピュータ18は動物12ごとに上記のようなデータ変換を行い、判定する。
【0036】
センサ14は加速度センサに限定されず、他のセンサ14を利用し、そのセンサ14の値を同じように次数分布に変換するようにしてもよい。たとえば、光学式心拍センサ、体温計測用温度センサなどを利用してもよい。
【0037】
センサ14の数は1つに限定されず、複数のセンサ14を利用してもよく、センサ14の種類が複数になってもよい。たとえば、加速度センサ、光学式心拍センサおよび温度センサを用いたりする。各センサ14で上記のようなデータの変換を行い、動物12の状態を管理する。センサ14の数および種類が増えることで、動物12の状態を判断しやすくなる。
【0038】
動物12が飼育されている領域が広くなった場合、複数個所に中継器26を備えてもよい。複数の中継器26のいずれかが動物12の送信機24と通信できるようにする。
【0039】
ネットワーク22に接続された他のコンピュータから上記記憶手段に記憶された各データにアクセスできるようにしてもよい。遠隔地から動物12の状態を把握できる。また、動物12に異常が生じていると判定したとき、ネットワーク22に接続された他のコンピュータにその情報が送信されるようにしてもよい。
【0040】
センサ14で検出されたデータはネットワーク22を介してコンピュータ18に送信されたが、データが送信機24から直接コンピュータ18に送信されてもよい。コンピュータ18に通信装置を取り付け、送信機24と直接通信されてもよい。コンピュータ18は動物12が飼育されている領域またはその付近に設置される。
【0041】
管理される動物は牛に限定されず、豚、猪、羊、馬、山羊など、一定の領域内で飼育される動物であれば、本発明を適用することができる。また、牧場などの動物に限定されず、動物園で飼育されている各種動物、一般家庭で人と暮らす犬または猫などのペットであってもよい。各動物の健康管理に本発明を適用することができる。
【0042】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【符号の説明】
【0043】
10:動物管理システム
12:動物
14:センサ
16:通信装置
18:コンピュータ
20:首輪
22:ネットワーク
24:送信機
26:中継器
28:可視性グラフに変換する手段
30:次数分布に変換する手段
32:次数分布の傾きを求める手段
34:動物の状態を判定する手段