(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143165
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】鋼板組立柱、鋼板組立柱の組立方法
(51)【国際特許分類】
E04H 12/08 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
E04H12/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055695
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鉄建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】高木 康秀
(72)【発明者】
【氏名】地原 稔
(57)【要約】
【課題】組立後において作業性の向上を図ることができる鋼板組立柱、及び鋼板組立柱の組立方法を提供する。
【解決手段】 鋼板組立柱100は、テーパ状で下方に向けて拡径された直円錐台形の複数の鋼管1が上下に継ぎ合わされた鋼板組立柱100であって、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を備え、上段の鋼管1Dの溶接部11Dは、下段の鋼管1Eと継ぎ合わされる継合領域Rにおいて下段の鋼管1Eの溶接部11Eよりも円周方向f1側に位置することを特徴とする。上段の鋼管1Dの溶接部11Dは、下段の鋼管1Eの溶接部11Eの幅に対応する角度で傾斜してもよい。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーパ状で下方に向けて拡径された直円錐台形の複数の鋼管が上下に継ぎ合わされた鋼板組立柱であって、
下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を備え、
上段の鋼管の溶接部は、下段の鋼管と継ぎ合わされる継合領域において当該下段の鋼管の溶接部よりも上記円周方向側に位置すること
を特徴とする鋼板組立柱。
【請求項2】
上記上段の鋼管の溶接部は、上記下段の鋼管の溶接部の幅に対応する角度で傾斜すること
を特徴とする請求項1に記載の鋼板組立柱。
【請求項3】
テーパ状で下方に向けて拡径された直円錐台形の複数の鋼管を上下に継ぎ合わせる鋼板組立柱の組立方法であって、
下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を、上段の鋼管の溶接部が下段の鋼管と継ぎ合う継合領域において当該下段の鋼管の溶接部よりも上記円周方向側に位置するように継ぎ合わせる継合工程を有すること
を特徴とする鋼板組立柱の組立方法。
【請求項4】
内周円弧と外周円弧とを含む略扇形環形状の鋼板が有する、上記内周円弧に接する接線と直交する垂線上を上記内周円弧側から上記外周円弧側に向かうにつれて周方向に傾斜した一方端部と他方端部とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の上記鋼管を形成する鋼管形成工程をさらに有すること
を特徴とする請求項3に記載の鋼板組立柱の組立方法。
【請求項5】
略台形状の鋼板が有する、上記台形状の上底と直交する垂線上を上記上底側から下底側に向かうにつれて上記垂線と直交する水平方向に傾斜した一方端部と他方端部とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の上記鋼管を形成する鋼管形成工程をさらに有すること
を特徴とする請求項3に記載の鋼板組立柱の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電柱、照明柱、アンテナ柱等に適用される鋼板組立柱、及び鋼板組立柱の組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の屋上等に設置される避雷針や基地局等、あるいは地上に設置される電柱等は、何れも相当の高さが求められ、その分において製品長さが長く運搬が困難になり、全重量も大きくなる。このため、鋼板組立柱を複数のテーパ鋼管に分割した上でこれらを現場まで搬送することで、搬送作業を容易に行い、現場にてこれらを継ぎ合わせて1本の鋼板組立柱を構成する場合が多い。
【0003】
このような鋼板組立柱の例として、例えば特許文献1には、テーパ状でその径が上端から下端に至るまで拡径されてなる複数のテーパ鋼管を、上下に亘って継ぎ合わせて構成する鋼管電柱(鋼板組立柱)に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された鋼板組立柱によれば、テーパ状の上段の鋼管(上段パイプ)の内側面と、テーパ状の下段の鋼管(下段パイプ)の外側面とが面接触で保持されることにより、鋼板組立柱の剛性を確保することができる。ここで、板状の鋼板を筒状体に曲げ加工し、筒状体の両端が溶接されてなる鋼管を用いて鋼板組立柱を構築する場合、各鋼管の溶接部が管表面に対して段差になっているため、各管を継ぎ合わせる継合領域において隙間が生じないように、例えば
図1に示すように上段の鋼管の溶接部と下段の鋼管の溶接部とをずらして継ぎ合わせる必要がある。この場合、溶接部が鋼板組立柱の側面上の一部に集中させることができず、側面上において螺旋状に配置される。その結果、鋼板組立柱を昇降するために取り付ける足場ボルト取付用金具等と干渉し、鋼板組立柱の組立後の作業性が低下する問題がある。この問題について、特許文献1では特に言及されていない。
【0006】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、組立後において作業性の向上を図ることができる鋼板組立柱、及び鋼板組立柱の組立方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明における鋼板組立柱は、テーパ状で下方に向けて拡径された直円錐台形の複数の鋼管が上下に継ぎ合わされた鋼板組立柱であって、下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を備え、上段の鋼管の溶接部は、下段の鋼管と継ぎ合わされる継合領域において当該下段の鋼管の溶接部よりも上記円周方向側に位置することを特徴とする。
【0008】
第2発明における鋼板組立柱は、第1発明において、上記上段の鋼管の溶接部は、上記下段の鋼管の溶接部の幅に対応する角度で傾斜することを特徴とする。
【0009】
第3発明における鋼板組立柱の組立方法は、テーパ状で下方に向けて拡径された直円錐台形の複数の鋼管を上下に継ぎ合わせる鋼板組立柱の組立方法であって、下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を、上段の鋼管の溶接部が下段の鋼管と継ぎ合う継合領域において当該下段の鋼管の溶接部よりも上記円周方向側に位置するように継ぎ合わせる継合工程を有することを特徴とする。
【0010】
第4発明における鋼板組立柱の組立方法は、第3発明において、内周円弧と外周円弧とを含む略扇形環形状の鋼板が有する、上記内周円弧に接する接線と直交する垂線上を上記内周円弧側から上記外周円弧側に向かうにつれて周方向に傾斜した一方端部と他方端部とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の上記鋼管を形成する鋼管形成工程をさらに有することを特徴とする。
【0011】
第5発明における鋼板組立柱の組立方法は、第3発明において、略台形状の鋼板が有する、上記台形状の上底と直交する垂線上を上記上底側から下底側に向かうにつれて上記垂線と直交する水平方向に傾斜した一方端部と他方端部とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の上記鋼管を形成する鋼管形成工程をさらに有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第1発明~第2発明によれば、下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を備え、上段の鋼管の溶接部は、下段の鋼管と継ぎ合わされる継合領域において下段の鋼管の溶接部よりも円周方向側に位置する。このため、複数の鋼管の溶接部を鋼板組立柱の側面上の一部に集中することができる。これにより、鋼板組立柱の組立後において作業性の向上を図ることができる。
【0013】
特に、第2発明によれば、上段の鋼管の溶接部は、下段の鋼管の溶接部の幅とクリアランスの幅とに対応する角度で傾斜する。このため、複数の鋼管の溶接部を鋼板組立柱の側面上の一部にさらに集中することができる。これにより、鋼板組立柱の組立後において作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0014】
第3発明~第5発明によれば、下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を、上段の鋼管の溶接部が下段の鋼管と継ぎ合う継合領域において下段の鋼管の溶接部よりも円周方向側に位置するように継ぎ合わせる継合工程を有する。このため、複数の鋼管の溶接部を鋼板組立柱の側面上の一部に集中することができる。これにより、鋼板組立柱の組立後において作業性の向上を図ることができる。
【0015】
特に、第4発明によれば、略扇形環形状の鋼板が有する、内周円弧側から外周円弧側に向かうにつれて周方向に傾斜した一方端部と他方端部とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の鋼管を形成する鋼管形成工程をさらに有する。このため、下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱の製造性の向上を図ることができる。
【0016】
特に、第5発明によれば、略台形状の鋼板が有する、上底側から下底側に向かうにつれて水平方向に傾斜した一方端部と他方端部とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の鋼管を形成する鋼管形成工程をさらに有する。このため、下方に向かうにつれて円周方向に傾斜した溶接部を有する複数の鋼管を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱の製造性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、従来の鋼板組立柱の一例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における鋼板組立柱の一例を示す模式図である。
【
図3】
図3(a)~
図3(b)は、本実施形態における鋼板組立柱を構成する2段の鋼管の一例を示す模式図であり、
図3(c)は、
図3(b)の継合領域を拡大した模式図である。
【
図4】
図4(a)は、
図3に示す鋼管のA-A断面の一例を示す模式断面図であり、
図4(b)は、
図3に示す鋼管のB-B断面の一例を示す模式断面図であり、
図4(c)は、
図4(a)に示す下段の鋼管と、
図4(b)に示す上段の鋼管とが継合される構造の一例を示す模式断面図である。
【
図5】
図5(a)は、
図3に示す鋼管のA-A断面の変形例を示す模式断面図であり、
図5(b)は、
図3に示す鋼管のB-B断面の変形例を示す模式断面図であり、
図5(c)は、
図5(a)に示す下段の鋼管と、
図5(b)に示す上段の鋼管とが継合される構造の一例を示す模式断面図である。
【
図6】
図6(a)は、従来の鋼板組立柱及び本実施形態の鋼板組立柱を構成する鋼管を形成する前の鋼板の一例を示す模式展開図であり、
図6(b)は、
図6(a)の模式展開図に基づく従来の鋼板組立柱の模式図であり、
図6(c)は、
図6(a)の模式展開図に基づく本実施形態の鋼板組立柱の模式図である。
【
図7】
図7は、本実施形態の鋼板組立柱を構成する鋼管を形成する前の鋼板の第1変形例を示す模式展開図である。
【
図8】
図8(a)~
図8(b)は、本実施形態の鋼板組立柱を構成する鋼管を形成する前の鋼板の第2変形例を示す模式展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態としての鋼板組立柱の一例について、図面を参照しながら詳細に説明をする。なお、各図における構成は、説明のため模式的に記載されており、例えば各構成の大きさや、構成毎における大きさの対比等については、図とは異なってもよい。
【0019】
(鋼板組立柱100)
図2~
図5を参照して、本実施形態における鋼板組立柱100の一例を説明する。
【0020】
鋼板組立柱100は、例えば
図2に示すように、テーパ状で下方に向けて拡径された直円錐台形の複数の鋼管1(1A~1G)が上下に継ぎ合わされることにより構成される。ここで、テーパ状で下方に向けて拡径された形状とは、鋼管の元口端面(下端)の直径が、当該鋼管の末口端面(上端)の直径よりも大きい直円錐台形を指す。また、複数の鋼管1は、上下方向に開口した中空状の形状である。
【0021】
複数の鋼管1は、例えば平面視において略円形の内周面と外周面とを有する。複数の鋼管は、上段の鋼管の元口端面における内径が下段の鋼管の末口端面における外径よりも大きく設計されており、上段の鋼管に下段の鋼管を挿入することで継合領域Rにおいて継ぎ合わされる。
【0022】
複数の鋼管1は、各鋼管1A~1Gにおいて、下方に向かうにつれて各鋼管1A~1Gの曲面に沿う円周方向f1に傾斜する溶接部11(11A~11G)を有する。ここで、溶接部11とは、例えばシーム溶接機等の溶接機による熱影響部を指し、溶融凝固した領域を含む。
図2の例では、複数の鋼管1のうち、上段の鋼管1Dが有する溶接部11Dと、下段の鋼管1Eが有する溶接部11Eとが、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜している。また、鋼管1Dと鋼管1Eとが継ぎ合わされる継合領域Rにおいて、溶接部11Dが溶接部11Eよりも円周方向f1側に位置するように継ぎ合わされる。
【0023】
鋼板組立柱100は、例えば最上段に位置する鋼管1Aの末口端面1aに、避雷針、アンテナ、電線等、鋼板組立柱100の用途に応じて様々な構成や部材を設けるための、図示しないトッププレートが設けられてもよい。
【0024】
鋼板組立柱100は、例えば最下段に位置する鋼管1Gの元口端面1bに、鋼板組立柱100を地盤に対して固定するための、図示しないベース板が設けられてもよい。図示しないベース板は、例えばアンカーボルト等により地盤に対して固定される。
【0025】
複数の鋼管1は、例えば
図3に示すように、第1鋼管10と、第2鋼管20と、を含む。鋼板組立柱100は、複数の鋼管1のうち、例えば上段の第1鋼管10に、下段の第2鋼管20が挿入されることにより、高さ方向沿って上下に継ぎ合わされて構成される。以下、第1鋼管10と第2鋼管20とからなる2段の複数の鋼管1について説明するが、複数の鋼管1は3段以上の鋼管で構成されてもよい。
【0026】
<第1鋼管10>
第1鋼管10は、例えば鉄鋼材からなる管体であり、テーパ状で下方に向けて拡径されている。第1鋼管10は、例えば表面に溶融亜鉛めっき等が施されていてもよい。第1鋼管10は、例えば板厚1.0mm~3.0mm程度の板材が曲げ加工され、板材の両端付近においてシーム溶接等の方法により溶接される。
【0027】
第1鋼管10は、例えば
図3(a)に示すように、中空状であり、上方に開口した末口端面10aと、下方に開口した元口端面10bとを有する。第1鋼管10は、元口端面10bの外径が、末口端面10aの外径よりも大きい直円錐台形の鋼管である。
【0028】
第1鋼管10は、例えば第1鋼管10の末口端面10aから元口端面10bにかけて略直線状に第1溶接部101が設けられる。第1溶接部101は、複数の鋼管1が有する溶接部11に含まれる。第1溶接部101は、下方に向かうにつれて、第1鋼管10の曲面に沿う円周方向f1に傾斜して設けられる。このとき、第1溶接部101は、例えば第1鋼管10の側面に沿った側面高さ方向L1に対しても傾斜するといえる。ここで、側面高さ方向L1とは、鋼板組立柱100の高さ方向に対して傾斜した第1鋼管10の側面において、末口端面10a又は元口端面10bの接線に直交する垂線に沿う方向を示す。
【0029】
第1溶接部101は、例えば第1鋼管10の一方端部102と他方端部103とを重ねた第1重ね合わせ部101aに設けられる。第1溶接部101は、例えばシーム溶接機等の溶接機による熱影響部を指し、溶融凝固した領域を含む。本実施形態では、第1溶接部101を第1重ね合わせ部101aにおいてクリアランスを取らない溶接幅で溶接し、
図4~
図5に示すように内部に溶融凝固した部分を設ける場合を説明するが、これに限定されない。第1溶接部101は、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜していれば、例えば第1重ね合わせ部101aの周囲から所定のクリアランスを取って設けられてもよい。なお、シーム溶接により溶接される場合、第1溶接部101の幅(シーム幅)は例えば16mm~20mmである。また、シーム溶接のクリアランス幅を0mm~3mmとする場合、第1重ね合わせ部101aの幅は例えば16mm~23mmである。
【0030】
なお、第1鋼管10の末口端面10a付近における断面(A-A断面)は、例えば
図4(a)に示すように、一点鎖線で四分割した領域のうち左下の領域において第1溶接部101が設けられている。一方で、第1鋼管10の元口端面10b付近における断面(B-B断面)は、例えば
図4(b)に示すように、一点鎖線で四分割した領域のうち右下の領域において第1溶接部101が設けられており、A-A断面における第1溶接部101よりも円周方向f1側の位置に設けられる。
【0031】
また、第1鋼管10は、曲げ加工した1枚の鋼板からなる他、鋼板の板厚が大きい場合には曲げ加工した複数枚の鋼板からなる場合もある。この場合、第1鋼管10は、A-A断面では例えば
図5(a)に示すように、一点鎖線で四分割した領域のうち左上の領域において第1溶接部101’がさらに設けられ、B-B断面では例えば
図5(b)に示すように、一点鎖線で四分割した領域のうち右上の領域において第1溶接部101’が設けられてもよい。また、第1溶接部101’は、B-B断面において、A-A断面における第1溶接部101’よりも円周方向f1と反対の円周方向f2側の位置に設けられてもよい。すなわち、第1鋼管10は、互いに異なる向きに傾斜した複数の第1溶接部101、101’が設けられてもよい。
【0032】
<第2鋼管20>
第2鋼管20は、例えば第1鋼管10と同様の材質、形状、溶接方法等で構成される管体であり、テーパ状で下方に向けて拡径されている。第2鋼管20は、第1鋼管10を下方から支持するために、例えば第1鋼管10よりも厚い板厚の鋼板が用いられてもよい。
【0033】
第2鋼管20は、上方に開口した末口端面20aと、下方に開口した元口端面20bと、を有する。第2鋼管20は、例えば
図3(a)に示すように、元口端面20bの外径が、末口端面20aの外径よりも大きい直円錐台形の鋼管である。
図3(b)の例では、第1鋼管10の元口端面10bは、第2鋼管20の外周面上に位置する。また、第2鋼管20の末口端面20aは、第1鋼管10の内周面上に位置する。
【0034】
第2鋼管20は、例えば第2鋼管20の末口端面20aから元口端面20bにかけて略直線状に第2溶接部201が設けられる。第2溶接部201は、複数の鋼管1が有する溶接部11に含まれる。第2溶接部201は、第1溶接部101と同様に、下方に向かうにつれて、円周方向f1に傾斜して設けられる。このとき、第2溶接部201は、例えば第2鋼管20の側面に沿った側面高さ方向L2に対しても傾斜するといえる。ここで、側面高さ方向L2とは、鋼板組立柱100の高さ方向に対して傾斜した第2鋼管20の側面において、末口端面20a又は元口端面20bの接線に直交する垂線に沿う方向を示す。側面高さ方向L2は、側面高さ方向L1と異なる平面状に存在する。
【0035】
第2溶接部201は、例えば第2鋼管20の一方端部202と他方端部203とを重ねた第2重ね合わせ部201aに設けられる。第2溶接部201は、第1溶接部101と同様に、例えばシーム溶接機等の溶接機による熱影響部を指し、溶融凝固した領域を含む。第2溶接部201は、第1溶接部101と同様に、第2重ね合わせ部201aの周囲から一定のクリアランスを取って設けられてもよい。
【0036】
第2鋼管20は、例えば
図3(b)に示すように、第2溶接部201が第1溶接部101と重ならないように第1鋼管10に挿入されて継ぎ合わされる。すなわち、鋼板組立柱100は、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を備え、上段の第1鋼管10の第1溶接部101は、下段の第2鋼管20の第2溶接部201よりも円周方向f1側に位置する。この場合、複数の鋼管1の溶接部101、201を鋼板組立柱100の側面上の一部に集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性の向上を図ることができる。
【0037】
第2溶接部201は、例えば高さ方向に対して第1溶接部101と同様の角度で傾斜してもよい。この場合、第1溶接部101と第2溶接部201とを鋼板組立柱100の側面上の一部にさらに集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0038】
また、第1溶接部101は、例えば
図3(c)に示すように、第2溶接部201の幅W1に対応する角度で傾斜してもよい。例えば、第2溶接部201の円周方向f1に沿った幅が20mmのとき、第1溶接部101は、元口端面10bの第1溶接部101が末口端面10aの第1溶接部101に対して円周方向f1に約20mmずれる角度で傾斜してもよい。この場合、第1溶接部101と第2溶接部201を、例えば
図2に示すように鋼板組立柱100の側面上の一部にさらに集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0039】
第2溶接部201は、例えば第1鋼管10と第2鋼管20とが継ぎ合わされる継合領域Rにおいて、第1溶接部101との間にクリアランス104が設けられてもよい。この場合、第1溶接部101は、第2溶接部201の幅W1と、クリアランス104の幅W2と、に対応する角度で傾斜してもよい。例えば、第2溶接部201の円周方向f1に沿った幅が20mm、クリアランス104の幅が3mmのとき、第1溶接部101は、元口端面10bの第1溶接部101が末口端面10aの第1溶接部101に対して円周方向f1に約23mmずれる角度で傾斜してもよい。
【0040】
なお、継合領域R付近における断面(C-C断面)は、例えば
図4(c)に示すように、第1鋼管10の内周面と第2鋼管20の外周面とが接触することで、第1鋼管10と第2鋼管20とが継ぎ合わされている。このとき、一点鎖線で四分割した領域のうち右下の領域において他方端部103と第2鋼管20の外周面とが接触し、左下の領域において一方端部202と第1鋼管10の内周面とが接触する。
【0041】
また、曲げ加工した複数枚の鋼板からなる場合、第1鋼管10は、例えば
図5(c)に示すように、
図4(c)の構成に加えて、一点鎖線で四分割した領域のうち右上の領域において他方端部103’と第2鋼管20の外周面とが接触し、左上の領域において一方端部202’と第1鋼管10の内周面とが接触する。
【0042】
(鋼板組立柱100の組立方法)
図6を参照して、本実施形態における鋼板組立柱100の組立方法の一例を説明する。
【0043】
鋼板組立柱100の組立方法は、鋼管形成工程と、継合工程と、を有する。
【0044】
<鋼管形成工程>
鋼管形成工程では、例えば略扇形環形状の鋼板を曲げ加工し、一方端部と他方端部とを重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の鋼管1を形成する。以下、鋼管形成工程において第1鋼管10と第2鋼管20とを形成する例を説明するが、同様の方法により3以上の鋼管を形成してもよい。
【0045】
鋼管形成工程では、例えば
図6(a)に示すように、略扇形環形状の鋼板を直円錐台形に曲げ加工し、一方端部102と他方端部103とを重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の第1鋼管10を形成する。なお、第2鋼管20の形成方法については、第1鋼管10の形成方法に係る各種構成に対応するため、対応関係を括弧書きで示すにとどめる。
【0046】
従来の鋼管は、例えば内周円弧DGと、外周円弧EFと、端部DEと、端部FGと、からなる扇形環形状の鋼板が用いられる。
図6(a)に示す周方向f1は、鋼板を直円錐台形に曲げ加工した後の円周方向f1に対応する方向である。また、直線で示すL11(L21)、L12(L22)、L13(L23)は、内周円弧DGに接する接線と直交する垂線であり、加工後の第1鋼管10(第2鋼管20)の側面高さ方向L1(L2)に対応する方向でありる。端部DEは直線L12上に位置し、端部FGは直線L13上に位置する。また、内周円弧DG側から外周円弧EF側(E’F’側)に向かう方向は、加工後の第1鋼管10(第2鋼管20)の下方に対応するため、この方向を下方として説明する。
【0047】
破線で示す端部DEは、垂線L12上を下方に向かうにつれて周方向f1に傾斜しておらず、垂線L12(L22)に対して傾斜していない。破線で示す端部FGは、垂線L13上を下方に向かうにつれて周方向f1に傾斜しておらず、垂線L13(L23)に対して傾斜していない。この鋼板を直円錐台形に曲げ加工して端部同士を重ね合わせると、
図6(b)に示すように、鋼管の側面高さ方向L1(L2)と平行に重ね合わせられ、鋼管の側面高さ方向L1(L2)と平行な溶接部が形成される。すなわち、この溶接部は、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜しない。この場合、複数の鋼管の溶接部を鋼板組立柱の側面上の一部に集中させることができず、鋼板組立柱の組立後において作業性の向上を図ることができない。
【0048】
一方で、本発明に係る鋼管10(20)は、例えば
図6(a)に実線で示すとおり、内周円弧DGと、外周円弧E’F’と、端部DE’と、端部F’Gと、からなる略扇形環形状の鋼板が用いられる。端部DE’は、垂線L12上を下方に向かうにつれて周方向f1に傾斜しており、一方端部102(202)を構成する。端部F’Gは垂線L13上を下方に向かうにつれて周方向f1に傾斜しており、他方端部103(203)を構成する。
【0049】
この鋼板を直円錐台形に曲げ加工して一方端部102(202)と他方端部103(203)とを重ね合わせて溶接すると、
図6(c)に示すように、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した第1溶接部101(第2溶接部201)が形成される。この場合、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱100の製造性の向上を図ることができる。
【0050】
なお、鋼管形成工程では、略扇形環状の鋼板の代わりに、例えば
図7に示す略台形状の鋼板を直円錐台形に曲げ加工し、一方端部102と他方端部103とを重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の第1鋼管10を形成してもよい。本発明に係る鋼管10(20)は、例えば
図7に実線で示すとおり、上底H1K1と、下底I1’J1’と、端部H1I1’と、端部K1J1’と、からなる略台形状の鋼板が用いられる。上底H1K1は末口端面10a(20a)に対応し、下底I1’J1’は元口端面10b(20b)に対応する。端部H1I1’は、点H1を通り上底H1K1と直交する垂線L14(L24)上を、上底H1K1側から下底I1’J1’側に向かうにつれて垂線L14(L24)と直交する水平方向f3に傾斜しており、一方端部102(202)を構成する。端部K1J1’は、点K1を通り上底H1K1と直交する垂線L15(L25)上を、上底H1K1側から下底I1’J1’側に向かうにつれて垂線L15(L25)と直交する水平方向f3に傾斜しており、他方端部103(203)を構成する。
【0051】
この鋼板を直円錐台形に曲げ加工して一方端部102(202)と他方端部103(203)とを重ね合わせて、例えば一方端部102(202)に沿って溶接すると、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した第1溶接部101(第2溶接部201)が形成される。この場合、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱100の製造性の向上を図ることができる。
【0052】
なお、
図7に示す鋼板の寸法は、例えば鋼管10(20)の長さW31が2000mm、上底H1K1の幅W41が767mm、下底I1’J1’の幅W51が913mm、垂線L14(L24)と下底I1’J1’との交点I1と点I1’とを結ぶ線分I1I1’の幅W61が97mm、垂線L15(L25)と下底I1’J1’との交点J1と点J1’とを結ぶ線分J1J1’の幅W71が49mm、端部H1I1’の長さW81が2002.4mm、端部K1J1’の長さW91が2000.6mmである。
【0053】
また、鋼管形成工程では、例えば
図8(a)~
図8(b)に示す略台形状の2枚の鋼板を、2枚組み合わせて直円錐台形になるように曲げ加工し、一方端部102と他方端部103、及び一方端部102’と他方端部103’をそれぞれ重ね合わせた領域で溶接することで、直円錐台形の第1鋼管10を形成してもよい。このとき、例えば2枚の鋼板をそれぞれ略半割円筒型に曲げ加工して組み合わせることで、直円錐台形の第1鋼管10を形成できる。本発明に係る鋼管10(20)は、例えば
図8(a)~
図8(b)に実線で示すとおり、上底H2K2と、下底I2’J2’と、端部H2I2’と、端部K2J2’と、からなる略台形状の鋼板と、上底H3K3と、下底I3’J3’と、端部H3I3’と、端部K3J3’と、からなる略台形状の鋼板と、が用いられる。
【0054】
上底H2K2、上底H3K3は末口端面10a(20a)の一部に対応し、下底I2’J2’、下底I3’J3’は元口端面10b(20b)の一部に対応する。端部H2I2’は、点H2を通り上底H2K2と直交する垂線L16(L26)上を、上底H2K2側から下底I2’J2’側に向かうにつれて垂線L16(L26)と直交する水平方向f3に傾斜しており、一方端部102(202)を構成する。端部K2J2’は、点K2を通り上底H2K2と直交する垂線L17(L27)上を、上底H2K2側から下底I2’J2’側に向かうにつれて垂線L17(L27)と直交する水平方向f3に傾斜しており、一方端部102’(202’)を構成する。また、端部K3J3’は、点K3を通り上底H3K3と直交する垂線L19(L29)上を、上底H3K3側から下底I3’J3’側に向かうにつれて垂線L19(L29)と直交する水平方向f3に傾斜しており、他方端部103(203)を構成する。端部H3I3’は、点H3を通り上底H3K3と直交する垂線L18(L28)上を、上底H3K3側から下底I3’J3’側に向かうにつれて垂線L18(L28)と直交する水平方向f3に傾斜しており、他方端部103’(203’)を構成する。
【0055】
これら2枚の鋼板を用いて直円錐台形を構成するために、鋼板をそれぞれ略半割円筒形に曲げ加工して、一方端部102(202)と他方端部103(203)、及び一方端部102’(202’)と他方端部103’(203’)とを重ね合わせて、例えば一方端部102(202)に沿う溶接と一方端部102’(202’)に沿う溶接とを実施すると、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した第1溶接部101(第2溶接部201)と第1溶接部101’(第2溶接部201’)とが形成される。この場合、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱100の製造性の向上を図ることができる。
【0056】
なお、
図8(a)に示す鋼板の寸法は、例えば鋼管10(20)の長さW32が2000mm、上底H2K2の幅W42が726mm、下底I2’J2’の幅W52が883mm、垂線L16(L26)と下底I2’J2’との交点I2と点I2’とを結ぶ線分I2I2’の幅W62が78.5mm、垂線L17(L27)と下底I2’J2’との交点J2と点J2’とを結ぶ線分J2J2’の幅W72が78.5mm、端部H2I2’の長さW82が2001.5mm、端部K2J2’の長さW92が2001.5mmである。
【0057】
また、
図8(b)に示す鋼板の寸法は、例えば鋼管10(20)の長さW33が2000mm、上底H3K3の幅W43が792mm、下底I3’J3’の幅W53が819mm、垂線L18(L28)と下底I3’J3’との交点I3と点I3’とを結ぶ線分I3I3’の幅W63が13.5mm、垂線L19(L29)と下底I3’J3’との交点J3と点J3’とを結ぶ線分J3J3’の幅W73が13.5mm、端部H3I3’の長さW83が約2000mm(2000mm超)、端部K3J3’の長さW93が約2000mm(2000mm超)である。
【0058】
<継合工程>
継合工程では、例えば
図3(b)に示すように、第1溶接部101を有する第1鋼管10に、第2溶接部201を有する第2鋼管20を、第1溶接部101が嵌合領域Rにおいて第2溶接部201よりも円周方向f1側に位置するように下方から挿入し、第1鋼管10の下段に第2鋼管20を継ぎ合わせる。この場合、複数の鋼管1の溶接部11を鋼板組立柱100の側面上の一部に集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性の向上を図ることができる。
【0059】
詳しくは、作業者が、第1鋼管10の内周面と第2鋼管20の外周面とが接触するように配置した後に、公知の当て木とハンマーを用いて、第1鋼管10の末口端面10a付近を下方に向かって叩くことで、第1鋼管10を下方に押し下げる。押し下げる幅の目安としては、例えば継合領域Rの上下方向の幅が100mm~300mm程度となるように調整して押し下げる。
【0060】
ここで、第2鋼管20は、継合領域Rにおいて第1鋼管10よりも径が小さく、第1鋼管よりも剛性が高い。このため、第2鋼管20は、第1鋼管10よりも高い剛性を有する。このため、第2鋼管20は、第1鋼管10が下方に押し下げられることで、例えば第1鋼管10を外周面201に沿って押し広げて変形させてもよい。この場合、第1鋼管10の内周面102と第2鋼管20の外周面201とを面で接触させ、その接触面の摩擦力により、継ぎ合わせた後に各管10、20が抜けにくくさせることができる。これにより、鋼板組立柱100の耐久性のさらなる向上を図ることができる。
【0061】
本実施形態によれば、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を備え、上段の鋼管10の溶接部101は、下段の鋼管20と継ぎ合わされる継合領域Rにおいて下段の鋼管20の溶接部201よりも円周方向f1側に位置する。このため、複数の鋼管1の溶接部11を鋼板組立柱100の側面上の一部に集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性の向上を図ることができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、上段の鋼管10の溶接部101は、下段の鋼管20の溶接部201の幅に対応する角度で傾斜する。このため、複数の鋼管1の溶接部11を鋼板組立柱100の側面上の一部にさらに集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0063】
また、本実施形態によれば、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を、上段の鋼管10の溶接部101が下段の鋼管20と継ぎ合う継合領域Rにおいて下段の鋼管20の溶接部201よりも円周方向f1側に位置するように継ぎ合わせる継合工程を有する。このため、複数の鋼管1の溶接部11を鋼板組立柱100の側面上の一部に集中することができる。これにより、鋼板組立柱100の組立後において作業性の向上を図ることができる。
【0064】
また、本実施形態によれば、略扇形環形状の鋼板が有する、内周円弧DG側から外周円弧側FGに向かうにつれて周方向f1に傾斜した一方端部102(202)と他方端部103(203)とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の鋼管1を形成する鋼管形成工程をさらに有する。このため、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱100の製造性の向上を図ることができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、略台形状の鋼板が有する、上底H1K1側から下底I1’J1’側に向かうにつれて水平方向f3に傾斜した一方端部102(202)と他方端部103(203)とを、曲げ加工して重ね合わせた領域で溶接して直円錐台形の複数の鋼管1を形成する鋼管形成工程をさらに有する。このため、下方に向かうにつれて円周方向f1に傾斜した溶接部11を有する複数の鋼管1を容易に製造することができる。これにより、鋼板組立柱100の製造性の向上を図ることができる。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
100 鋼板組立柱
1 複数の鋼管
1a 末口端面
1b 元口端面
11 溶接部
10 第1鋼管
10a 末口端面
10b 元口端面
101 第1溶接部
102 一方端部
103 他方端部
104 クリアランス
20 第2鋼管
20a 末口端面
20b 元口端面
201 第2溶接部
202 一方端部
203 他方端部
f1 円周方向、周方向
L 側面高さ方向
R 継合領域
W1 (第2溶接部の)幅
W2 (クリアランスの)幅