(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143259
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/01 20060101AFI20241003BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20241003BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20241003BHJP
【FI】
G07G1/01 301D
G07G1/00 311E
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055837
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】玉井 直行
【テーマコード(参考)】
3E142
5E555
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142AA07
3E142CA12
3E142CA20
3E142DA08
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA35
3E142GA41
3E142JA01
5E555AA44
5E555BA34
5E555BB34
5E555BC08
5E555CA42
5E555CB48
5E555DB04
5E555DB18
5E555DB41
5E555DB53
5E555DB56
5E555DC05
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】従来技術では、ユーザが購入したい商品の登録における利便性に関して改善の余地がある。
【解決手段】本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、前記物体に関する情報を取得する制御部と、前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備える。前記制御部は、前記物体の移動によって前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させて第1表示態様とし、前記物体に関する情報を前記第2領域に表示させる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、
前記物体に関する情報を取得する制御部と、
前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備え、
前記制御部は、前記物体の移動によって前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させて第1表示態様とし、前記物体に関する情報を前記第2領域に表示させる
情報処理システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第2領域に、前記物体を示す登録画像又は前記物体の画像の少なくとも何れか一方を表示させる
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記物体の画像の表示位置から、前記第2領域に向かって、前記登録画像又は前記物体の画像の少なくとも何れか一方を移動させる
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記物体の画像の表示位置から、前記第2領域内の所定の領域に向かって、前記登録画像又は前記物体の画像の少なくとも何れか一方を移動させる
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記第3領域側の前記第1領域の外側の領域から前記第1領域の中へ移動する物体の画像を検知したとき、前記第2領域に表示された前記物体に関する情報の修正をするための修正処理を開始する
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記修正処理の開始の前に、前記第3領域を第2表示態様へ変化させる
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動した場合、前記第2領域に表示される前記物体の個数を報知させる
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第3領域は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、
前記物体に関する情報を取得する制御部と、
前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と前記第1領域の外との境界を含む、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備え、
前記制御部は、前記物体の移動によって前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記物体の画像の表示位置から前記第2領域内の所定の領域に向かって、登録画像又は前記物体の画像の少なくとも一方を移動させる
情報処理システム。
【請求項10】
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する工程と、
前記物体に関する情報を取得する工程と、
前記第1画像を表示する第1領域から、前記第1領域と隣り合う第3領域へ前記物体の画像が移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させ、前記物体に関する情報を第2領域に表示させる工程と、を含む
情報処理方法。
【請求項11】
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、
前記物体に関する情報を取得する制御部と、
前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備え、
前記制御部は、前記物体の移動によって前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させて第1表示態様とし、前記物体に関する情報を前記第2領域に表示させる
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品代金の精算処理のために、物体を撮像装置等によって撮像し、物体が何れの商品であるかを認識する技術が知られている。例えば、特許文献1には、複数の物品が配置される所定の場所を撮影した画像を取得する画像インタフェースを備える物品認識装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、ユーザが購入したい商品の登録における利便性に関して改善の余地がある。
【0005】
上述した従来の事情に鑑みてなされた本開示は、ユーザの利便性を向上させられる情報処理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、
前記物体に関する情報を取得する制御部と、
前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備え、
前記制御部は、前記物体の移動によって前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させて第1表示態様とし、前記物体に関する情報を前記第2領域に表示させる。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する工程と、
前記物体に関する情報を取得する工程と、
前記第1画像を表示する第1領域から、前記第1領域と隣り合う第3領域へ前記物体の画像が移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させ、前記物体に関する情報を第2領域に表示させる工程と、を含む。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
撮像部が撮像した物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、
前記物体に関する情報を取得する制御部と、
前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備え、
前記制御部は、前記物体の移動によって前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第3領域の表示態様を変化させて第1表示態様とし、前記物体に関する情報を前記第2領域に表示させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、ユーザの利便性を向上させられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る精算システムの概略構成である。
【
図2】
図1に示す情報処理システムの概略構成である。
【
図3】
図2に示す情報処理装置のブロック図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る、容器を載置した載置台である。
【
図6】物体のカテゴリ認識処理が行われる際の、載置台の様子である。
【
図7】ユーザによって持ち上げられた物体を含む撮像画像31の例である。
【
図9】物体の名称が表示された購入リストの画像である。
【
図10】誤認識されているとの入力を受け付けたときに、正しい物体の候補が表示部13に表示された一例である。
【
図11】、物体が登録された購入リストを表示する画像の一例である。
【
図12】物体を再度撮影するように促す画像である。
【
図13】容器中に含まれていた物体をすべて認識した後の画像である。
【
図14】認識されていない物体の有無の確認を促す画像である。
【
図15】本開示の一実施形態に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。
【
図16】物体を載置台の上面に載置したときの情報処理システムの一例である。
【
図17】載置台の上面に載置された物体を含む画像の一例である。
【
図18】未登録商品が残っていることをユーザへ通知する画像の一例である。
【
図19】本開示の変形例1に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。
【
図20】ユーザによって持ち上げられた物体を含む画像の一例である。
【
図21】第1物体241aの数の入力を促す第6画像237の一例である。
【
図22】第1物体241aの情報を含む第2画像232の一例である。
【
図23】本開示の変形例2に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。
【
図24】割引情報が付与された第1物体341aを含む第1画像331の一例である。
【
図25】第1物体341aを含む第2画像332の一例である。
【
図26】第2物体341bの情報を含む画像332の一例である。
【
図27】修正する項目の入力を促す修正画像337の一例である。
【
図28】割引画像345bを再度撮影するように促す第3画像334bの一例である。
【
図29】本開示の変形例3に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。
【
図30】制御部が会計開始を指示する操作を受け付けたときの画像の一例である。
【
図31】認識処理を開始したときに表示部へ表示される画像の一例である。
【
図32】物体を認識したときに表示部へ表示される画像の一例である。
【
図33】本開示の変形例4に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。
【
図34】物体を収容した容器を載置した載置台の様子である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
(システムの構成)
図1を用いて精算システム1の概要を説明する。精算システム1は、例えばPOS(Point Of Sales)システムであってよい。精算システム1は、少なくとも1つの情報処理システム3と、サーバ4とを含む。本実施形態では、精算システム1は、複数の情報処理システム3を含んでよい。
【0013】
情報処理システム3は、任意の店舗に設けられてよい。例えば、情報処理システム3は、コンビニエンスストア、スーパーマーケット又はレストラン等に設けられる。
【0014】
情報処理システム3とサーバ4とは、ネットワーク2を介して接続され、互いに通信可能である。ネットワーク2は、インターネット等を含む任意のネットワークであってよい。
【0015】
情報処理システム3は、顧客が購入した物体の価格の合計金額、顧客が購入した個々の物体の情報、顧客が購入した物体の価格等の情報を処理結果として、ネットワーク2を介してサーバ4に送信する。
【0016】
サーバ4は、情報処理システム3からネットワーク2を介して情報処理システム3の処理結果を受信する。サーバ4では、在庫状況等を管理するソフトウェアが実行され、受信した処理結果に基づいて、情報処理システム3が設けられた店舗の在庫状況等を管理する。
【0017】
図2を用いて、情報処理システム3の概要を説明する。
【0018】
本実施形態に係る情報処理システム3は、例えば、レジである。「レジ」とは「キャッシュレジスター」を短縮した語であり、例えば購入する商品金額の清算と支払を行うために用いられる。情報処理システム3は、無人レジ、有人レジ、セルフレジやセミセルフレジであってよい。
【0019】
図2に示す様に、情報処理システム3は、載置台10と、情報処理装置20とを含んで構成される。情報処理システム3は、支持柱11と、第1の撮像部12、表示部13と、第2の撮像部14と、測定部15をさらに含む。本実施形態では、情報処理装置20は、第1の撮像部12、表示部13、測定部15とは別の装置として構成される。情報処理装置20は、表示部13、第1の撮像部12、測定部15、支持柱11、載置台10及び第2の撮像部14の少なくとも何れかと一体的に構成されてよい。
【0020】
載置台10は、少なくとも第1上面10s、第2上面10tを含む。第1上面10sと第2上面10tとは、互いに隣接してよい。第1上面10s、第2上面10tは、ユーザが購入したい物体や買い物かご等の容器を載置することができるように平らに形成されている。本実施形態において、第1上面10sと、第2上面10tは、略長方形状であるが、これに限定されず、円形状など任意の形状であってよい。第1上面10sと、第2上面10tとは、互いに高さが異なってよく、本実施形態では、第1上面10sは第2上面10tに対して高くなるように構成されている。
【0021】
第2上面10tには支持柱11が取り付けられる。支持柱11は、任意の材料で作られ、柱状に形成された部材である。支持柱11は、例えば第2上面10tの側方に一方の端部が取り付けられ、他方の端部が第2上面10tの上方に位置する。
【0022】
第1の撮像部12は、支持柱11の端部に、第2上面10tを上方から撮像可能に取り付けられる。第1の撮像部12と情報処理装置20とは互いに通信可能に接続される。第
1の撮像部12は、情報処理装置20に制御され、載置台10の第1上面10sと第2上面10tの少なくとも一部又は全部を撮像することができる。
【0023】
第1の撮像部12は、撮像した被写体の画像を生成可能である。一例として、第1の撮像部12はカメラであってよい。第1の撮像部12は、任意のフレームレートで連続的に静止画を撮像してよい。第1の撮像部12は、動画像を撮像してよい。第1の撮像部12は、任意の空間のみの画像を生成可能する機能を有してよい。具体的には、第1の撮像部12から、指定された距離範囲の空間のみの画像を生成可能であってよい。第1の撮像部12はデプスカメラであってよい。
【0024】
表示部13は、例えば情報処理装置20に載置され、ユーザに様々な情報を提供する。表示部13は、任意のディスプレイであってよい。表示部13と情報処理装置20とは互いに接続されてよい。表示部13は、情報処理装置20に制御され、第1の撮像部12が撮像した画像を表示する。表示部13は、後述する入力部22のタッチスクリーンの機能を有してよい。
【0025】
第2の撮像部14は、載置台10の上方の天井へ固定されてよい。第2の撮像部14と情報処理装置20とは互いに通信可能に接続される。第2の撮像部14は、撮像した被写体の画像を生成可能である。一例として、第2の撮像部14はカメラであってよい。第2の撮像部14は、情報処理装置20に制御され、載置台10及びその周囲を撮像することができる。第2の撮像部14が撮像する画像には、載置台10の前にいるユーザ及び情報処理システム3を使用するために並ぶ他のユーザが含まれてよい。第2の撮像部14は、第1の撮像部12とは異なる角度から、載置台10を撮像できるように取り付けられてよい。第2の撮像部14は、載置台10を斜め上から撮像できるように取り付けられてよい。第2の撮像部14は、任意のフレームレートで連続的に静止画を撮像してよい。第2の撮像部14は、動画像を撮像してよい。第2の撮像部14は、任意の空間のみの画像を生成可能であってよい。具体的には、第2の撮像部14から、指定された距離範囲の空間のみの画像を生成可能であってよい。第2の撮像部14はデプスカメラであってよい。
【0026】
測定部15は、対象との距離を測定可能に構成されている。本実施例において、測定部15は、載置台10の第2上面10tに載置された物体までの距離を測定することで、当該物体の高さを測定可能である。測定部15は、例えば、深度センサ、レーザ距離計等であってよい。本実施形態では、測定部15は、第2上面10t上、かつ、第1の撮像部12のレンズの光軸上に位置するが、これに限定されない。測定部15は第1の撮像部12と一体に構成されてもよい。
【0027】
図3を用いて情報処理装置20の概要を説明する。情報処理装置20は、例えばコンピュータによって構成され、通信部21と、入力部22と、記憶部23と、制御部24とを含む。情報処理装置20では、本実施例で説明する様々な機能を実現するためのソフトウェアが実行される。
【0028】
通信部21は、ネットワーク2に接続可能な少なくとも1つの通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば、有線LAN(Local Area Network)又は無線LAN等の規格に対応した通信モジュールであってよい。通信部21は、この通信モジュールによって有線LAN又は無線LANを介して、ネットワーク2に接続される。
【0029】
通信部21は、第1の撮像部12、表示部13及び第2の撮像部14と通信可能な通信モジュールを含む。通信モジュールは、通信線の規格に対応した通信モジュールである。通信部21による通信は、有線及び無線の少なくとも何れによって行われてよい。通信部21は、第1の撮像部12及び第2の撮像部14の少なくとも何れか1つから第2上面1
0tに配置された物体の画像を取得する取得部として機能する。
【0030】
入力部22は、ユーザからの入力を受付可能な少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、表示部13と一体的に設けられたタッチスクリーン、物理キー、静電容量キー、ポインティングディバイス、又はマイクである。本実施形態では、入力部22は、表示部13と一体的に設けられたタッチスクリーンであり、ユーザからの入力を取得する。
【0031】
記憶部23は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成される。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等である。RAMは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)又は
DRAM(Dynamic Random Access Memory)等である。ROMは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等である。記憶部23は、主
記憶装置、補助記憶装置又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部23は、情報処理装置20の動作に用いられるプログラムやデータおよび、情報処理装置20の動作によって得られたデータを記憶する。記憶部23には、情報処理システム3が設置された店舗で販売されている物体の画像が記憶されていてよい。記憶部23には、商品情報データベースが記憶されてよい。商品情報データベースは、情報処理システム3が設置された店舗で販売されている物体の名称や価格と、当該物体を特定するためのID等の情報との対応関係を示す対応表等が含まれてよい。なお、これらの情報は、サーバ4に記憶され、適宜情報処理システム3によって取得されてもよい。
【0032】
制御部24は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路又はこれらの組み合わせを含んで構成される。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)若
しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御部24は、通信部21と、入力部22と、記憶部23を制御可能に構成される。制御部24は、情報処理装置20の各部を制御しながら、情報処理装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0033】
<情報処理装置20の動作の具体例>
(認識処理)
ユーザが商品の会計を開始してから、物体の認識が行われるまでの過程について、
図4から
図9を用いて以下で詳細に説明する。
【0034】
ユーザは、購入したい商品である物体を入れた容器40を持って、情報処理システム3の前に立つ。容器40は、例えば店舗に備え付けられている、顧客が購入する商品を入れるための「かご」であってよい。ユーザは、表示部13のタッチスクリーンを操作して、入力部22から会計開始を指示する入力を行う。その後、ユーザは、容器40を載置台10の第2上面10tに配置する。なお、ユーザは、容器40を載置台10の第2上面10tに配置してから、会計開始を指示する入力を入力部22に入力してもよい。
【0035】
図4は、第2上面10tへ物体を入れた容器40を載置した一例である。制御部24は、容器40が第2上面10tへ載置されると、測定部15を制御して、第2上面10tから容器40の最上部40aまでの高さd1を取得する。具体的には、測定部15は、測定部15から容器40の最上部40aまでの高さd1を測定する。制御部24は、高さd1を第2の撮像部14によって容器40を斜め上から撮像した画像を用いて算出してよい。制御部24は、記憶部23に予め記憶した容器40の高さの情報を取得してもよい。なお
、高さd1は、後述するように、容器40から物体を取り出したか否かを判定するための基準位置である。この基準位置は、必ずしも容器40の最上部の位置とする必要はなく、ユーザが容器40から物体を取り出して、購入意志があると判定することができる、任意の位置としてよい。例えば、基準位置は、ユーザを撮影した第1の撮像部12の画像を用いて、ユーザの肘の高さに設定してよい。
【0036】
制御部24は、第1の撮像部12又は第2の撮像部14が撮像した第1画像31を取得する。
図5は、第1の撮像部12が撮像した第1画像31の一例である。第1画像31は、第1の撮像部12が撮像する画像のうち、第2上面10tを含む一部の画像である。第1画像31には、ユーザが第2上面10tに配置した容器40及び、容器40に収容された物体41である、第1物体41a、第2物体41b、第3物体41c、第4物体41dの画像が含まれている。制御部24は、第1の撮像部12及び第2の撮像部14の双方が撮像した第1画像31を取得してよい。本実施形態では、制御部24は、第1の撮像部12が撮像した第1画像31を通信部21によって受信することにより、第1画像31を取得する。
【0037】
制御部24は、最上部40aより第2上面10tから離れた位置にある物体に対して第1の認識処理であるカテゴリ認識処理を実行する。カテゴリ認識処理は、物体を区分する分類であるカテゴリの情報を取得するための処理である。カテゴリには、例えば、物体の形状、物体の種類、包装の種類、物体の販売方法等が含まれる。より具体的には、物体の形状としては、球状、立方体形状、長細い形状であるか等によってカテゴリに区分しうる。物体の種類としては、野菜、果物、菓子、肉類、鮮魚類であるか等によってカテゴリに区分しうる。包装の種類としては、箱詰め、袋詰め、包装されていない等によってカテゴリに区分しうる。物体の販売方法としては、量り売り、ばら売り、纏め売り等によってカテゴリに区分しうる。物体がいずれのカテゴリに属するかは、DNN(Deep Neural Network)やパターンマッチング等の手段によって物体を含む画像から特定したりしてよい。
【0038】
図6は、物体のカテゴリ認識処理が行われる際の、載置台10の様子を示す一例である。ユーザが、容器40より購入したい第1物体41aを、容器40から取り出すことで、第1物体41aは最上部40aより第2上面10tから離れた位置へ移動する。制御部24は、第2上面10tから第1物体41aまでの距離が、高さd1以上になったとき、第1物体41aに対してカテゴリ認識処理を行う。制御部24は、容器40が第2上面10tに載置されていない状態ではカテゴリ認識処理を実行しないように制御してよい。これにより、容器40が第2上面10tに載置される前に、第1の撮像部12に写りこんだ物体に対してカテゴリ認識処理が実行されるのを防ぐことができる。制御部24は、第2上面10tから高さd1以上の位置になった第1物体41aが手に保持されていることを検出した場合に、第1物体41aに対してカテゴリ認識処理を行ってよい。手に保持された物体をカテゴリ認識処理の対象とすることで、容器40に入った状態で、第1の撮像部12に写りこんだ物体に対してカテゴリ認識処理が実行されるのを防ぐことができる。
【0039】
制御部24は、第1物体41aについて特定したカテゴリに応じて、第1物体41aに対して第2の認識処理である物体認識処理を行うか、第1物体41aに付与された第1シンボル42aに対して第3の認識処理であるシンボル認識処理を行うかを決定する。なお、本明細書では、カテゴリ認識処理、物体認識処理、シンボル認識処理のいずれか又はすべてを指す語として「認識処理」と表現する場合がある。
【0040】
物体認識処理は、例えば物体の形状・色・大きさなどから、第1物体41aの価格を取得するために必要な情報を特定する処理である。物体認識処理は、画像認識処理を含む処理であってよい。
【0041】
シンボル認識処理は、シンボル42を読み取ることで、第1物体41aの価格を取得するために必要な情報を特定する処理である。シンボル42は、例えば、物体41に張り付けられたバーコードや二次元バーコード等の一次元コードや二次元コード等が含まれる。
【0042】
本実施形態では、例えば店舗が「量り売り商品」「精肉」「鮮魚」「惣菜」について、重さに応じた値段を設定しているとする。制御部24は、第1物体41aのカテゴリが「量り売り商品」「精肉」「鮮魚」「惣菜」のいずれかであると特定したとき、第1シンボル42aに対してシンボル認識処理を行う。「量り売り商品」とは、例えば顧客が購入する量に応じて値段が決定される商品であって、例えば木の実、酒類などがある。「精肉」とは、例えば牛肉、豚肉、鶏肉、挽き肉などがある。「鮮魚」とは、例えば鮪、サーモン、鱈などがある。「惣菜」とは、例えばポテトサラダ、ナムル、豚カツなどがある。制御部24は、第1物体41aのカテゴリを「量り売り商品」「精肉」「肉加工品」「鮮魚」「惣菜」のいずれでもないと特定したとき、第1物体41aに対して物体認識処理を行う。いずれの種類の物体を、シンボル認識処理の対象とするかは、店舗の販売形態に応じて予め情報処理システムに設定されてよい。
【0043】
図7は、ユーザによって持ち上げられた第1物体41aを含む第1画像31の一例である。例えば、制御部24は、第1物体41aのカテゴリを「精肉」であると特定したとき、第1シンボル42aに対してシンボル認識処理を行う。例えば、制御部24は、第1物体41aのカテゴリを「菓子」であると特定したとき、第1物体41aの画像に対して物体認識処理を行う。
【0044】
量り売り商品等の重さに応じた値段設定をする物体は、物体の重さに関わらず、同じ種類の容器、包装がされる場合が多いため、外見が類似する。従って、それらを物体認識処理によって正確に認識し、値段を提示することは難解である。そこで、そのような商品に対しては、シンボル認識処理を実行することで、シンボルの情報より当該物体の重さの情報を取得できるため、正確な会計処理を行える。一方、「チョコレート」のような所定のパッケージ等の包装が施されている物体は、外見が特徴的である場合が多く、他の物体と外観的に区別しやすく、物体認識処理で正確に認識できる。また、商品に付与されるシンボル42が、それぞれの商品によって異なる位置にあるため、ユーザはシンボル42を探す手間がかかる。そのような商品に対しては、物体認識処理を実行することで、ユーザに利便性を提供することができる。
【0045】
情報処理装置20は、制御部24という1つの構成によって、カテゴリ認識処理を行った後、シンボル認識処理及び物体認識処理を実行するが、これに限定されない。例えば、情報処理装置20は、カテゴリ認識処理を実行する第1認識部、シンボル認識処理を実行する第2認識部、物体認識処理を実行する第3認識部を備え、各処理を実行してよい。
【0046】
制御部24は、決定したシンボル認識処理又は物体認識処理によって第1物体41aに関する情報を取得する。第1物体41aに関する情報とは、物体の名称、物体を特定できるID等の、第1物体41aの価格を取得するために必要な情報である。制御部24は、取得したIDなどを用いて、第1物体41aの価格の情報を取得する。例えば、制御部24は、「精肉」のカテゴリであると特定した第1物体41aの第1シンボル42aに対してシンボル認識処理を行い、物体を特定できるIDを取得する。制御部24は、記憶部23に記憶されている商品情報データベース等を用いて、特定したIDに対応する物体名や価格を取得する。例えば、制御部24は、「菓子」のカテゴリであると特定した第1物体41aに対して物体認識処理を行い、物体の名称、物体を特定できるIDを取得する。制御部24は、記憶部23に記憶されている商品情報データベース等を用いて、特定したIDに対応する物体名や価格を取得する。なお、制御部24は、物体認識処理において第1
物体41aに付された値札から第1物体41aの価格を取得してもよい。また、制御部24は、物体の名称、ID等を用いて、物体の登録画像を記憶部23に記憶された商品の登録画像から取得してもよい。登録画像は、物体を示す任意の図、写真、イラストの画像であってよい。
【0047】
制御部24は、取得した第1物体41aの物体名である第1名称43aを表示部13へ表示させる。
図8は、第1名称43aを表示させた画像30の一例である。画像30は、第1画像31を表示する第1領域13aと、第2画像32を表示する第2領域13bと、境界33を表示する第3領域13cを含む。境界33は、第1領域13aと第1領域13aの外との境界であってよい。本実施形態において、第3領域13cは第1領域13aと第2領域13bとの間に位置するが、これに限定されない。本実施形態において、第1画像31は画像30の右側、第2画像32は画像30の左側に表示されているが、これに限定されない。第1画像31には、第1の撮像部12が撮影した第1物体41aの画像、及び制御部24が取得した第1名称43aの表示を含む。本実施形態では、第1名称43aは第1物体41aの画像の下に表示されているが、これに限定されず、第1物体41aの画像の上、左又は右に表示してよい。また、制御部24は、第1名称43aと第1物体41aの画像とを結ぶ線を表示部13に表示させてよい。また、第1画像31は、第1物体41aの画像を、第3領域13cへ移動させることを促す表示をさらに含んで表示されてよい。例えば、第1画像31は、「認識した商品を移動してください」という文字の表示や、矢印の表示をさらに含んで表示されてよい。また、制御部24は、第1名称43aを取得したとき、第1画像31に含まれる容器40の画像の表示態様を変化させてよい。制御部24は、容器40の画像の表示態様として、例えば、最上部40aの画像の色、大きさ、太さの何れかを変化させてよい。
【0048】
ユーザは、表示部13に表示された第1名称43aの画像を確認し、第1名称43aが正しく、かつ、第1物体41aを購入したい場合、第1物体41aの画像を第3領域13cへ移動させる。第1物体41aの画像が第3領域13cへ移動するとは、第1物体41aの画像全体が第3領域13cを通過することであってよいし、第1物体41aの画像の一部が第3領域13cと接触することであってよい。本実施例では、ユーザが第1の撮像部12に撮像されている第1物体41aを、第2上面10tに対して左方向(すなわち、第1上面10s側)へ移動させることで、第1物体41aの画像を第3領域13cへ移動させることができる。ユーザは、第1物体41aを購入しない場合、第3領域13c以外の方向へ移動させる。本実施例では、ユーザが第1物体41aを、第2上面10tの上から左方向以外の上、下及び右の少なくともいずれかの方向(すなわち、第1上面10s以外の方向)へ移動させることで、第1物体41aの画像を第3領域13c以外へ移動させることができる。
【0049】
制御部24は、第1物体41aの画像が第3領域13cへ移動された場合、第1物体41aを購入する商品として、購入リストに追加する。購入リストは、一時的に記憶部23に記憶される情報であってよい。また、制御部24は、購入リストの内容の情報を、第2画像32へ表示させる。
図9は、購入リストの内容が第2画像32へ表示されるときの画像30の一例である。第2画像32へ表示される購入リストには、第1名称43a、第1物体41aの価格の情報が含まれてよい。制御部24は、第1名称43aを第2画像32へ表示させるとき、第1物体41aの登録画像44を併せて表示させてよい。また、登録画像44に代えて、第1の撮像部12が撮像した第1物体41aの縮小画像を第2画像32に表示させてもよい。制御部24は、第1物体41aの画像と第3領域13cが接触した位置から第2画像32の所定の領域に向かって、第1物体41aの登録画像44を移動させて、購入リストの内容を第2画像32へ表示させてよい。例えば、第1物体41aの画像が第1領域13aと第3領域13cの境界の中央付近の位置から第3領域13cに接触したとき、第1物体41aの登録画像は当該位置より、第3領域13cを経由して第2
領域13bの所定の領域へ向かって移動する。制御部24は、最初に購入リストに追加された物体が第1物体41aである場合、第2画像32の左上に登録画像44を移動させる。他の物体41が既に購入リストに追加されている場合、第2画像32の左上には、他の物体の登録画像44が配置されている。この場合、制御部24は、第1物体41aの登録画像44を他の物体41の登録画像44の右隣りの所定の領域に向かって、移動させる。登録画像44を第2画像32の所定の領域に移動させることで、ユーザは、購入したい物体が購入リストに追加されたことを、視覚的により理解しやすくなる。なお、購入リストに表示された第1名称43aや価格が誤っている場合、物体認識処理又はシンボル認識処理が誤っている可能性が考えられる。この場合、ユーザは後述する修正処理によって、認識結果の修正をすることができる。
【0050】
制御部24は、第1物体41aが購入リストに追加され、購入リストの内容が第2領域13bに表示される時に所定の報知を行う。制御部24は、第1物体41aの画像が第3領域13cへ移動したときに所定の報知を行ってよい。制御部24は、第1物体41aの画像が第3領域13cを経由して第2領域13bへ移動したときに所定の報知を行ってよい。制御部24は、第1名称43aを第2画像32へ表示させるとき、所定の報知を行ってよい。制御部24は、所定の報知として、境界33の表示態様を変化させて境界33を第1表示態様で強調させてよい。第1表示態様は、一時的に境界33の色、大きさ、太さ等の内、少なくとも何れかを変化させることであってよい。制御部24は、所定の報知として、例えば「ピッ」という通知音を出力してよい。制御部24は、所定の報知として、例えば商品の名称を音声で出力してよい。制御部24は、所定の報知として、購入リストに追加した商品の個数を音声で出力、又は表示部13に表示してよい。所定の報知がされることにより、ユーザは、購入したい商品である第1物体41aが購入リストに追加されたことを認識することができ、正しく購入処理を進められていることを認識できる。制御部24は、境界33の表示態様や報知の音を、物体41のカテゴリに応じて変化させてよい。制御部24は、同一の物体41、又は同一のカテゴリの物体41が連続して購入リストに追加される場合、境界33の表示態様又は報知の音を、連続して購入リストに追加された回数に応じて変化させてよい。例えば、制御部24は、第1物体41aを購入リストへ追加するとき、境界33を白く光らせる。その後、制御部24は、同一の第1物体41aを購入リストへ追加するとき、境界33を黄色く光らせてよい。
【0051】
第3領域13cは、境界33以外に第1物体41aの画像が第3領域13c側へ移動したときに光らせる領域を含んでよい。例えば、光らせる領域は、第2領域13bの境界などを含んでよい。
【0052】
ユーザは、表示部13に表示された第1名称43aの画像を確認し、第1名称43aが正しくない場合、すなわち、第1物体41aが誤認識されている場合、その旨を入力部22へ入力する。例えば、ユーザは、第1画像31に含まれる「修正」という画像をタッチ入力する。なお、制御部24は、ユーザによって所定の時間以上第1物体41aの画像を第3領域13cへ移動されない場合、第1物体41aが誤認識されていると判断してもよい。
【0053】
制御部24は、第1物体41aが誤認識されているとの入力を受け付けたとき、第1物体41aとして正しい物体の候補を少なくとも一つ、表示部13へ表示させる。正しい物体の候補としては、第1物体41aと誤認識されやすい物体であってよい。
図10は、誤認識されているとの入力を受け付けたときに、正しい物体の候補が表示部13に表示された一例である。正しい物体の候補は、制御部24によって第1物体41aに対して物体認識処理を実行したとき、認識結果の信頼度の高いとされた他の物体や、互いに誤認識しやすいと事前に定義された物体等が含まれてよい。ユーザは、表示部13に表示された、正しい物体の候補のいずれかを選択してよい。ユーザは、正しい認識結果が含まれていない
場合、その旨を入力部22へ入力してよい。
【0054】
ユーザは、第2画像32に表示された第1名称43aを確認し、第1物体41aを第1上面10sへ載置する。このとき、第1物体41aをそのまま載置してもよく、第2上面10tに載置された買い物袋や買い物かごなどの、容器40とは異なる容器へ入れて収容してもよい。
【0055】
ユーザは、第2物体41b、第3物体41c、第4物体41dについても、上述の操作を実施する。情報処理装置20は、カテゴリ認識処理及び物体認識処理/シンボル認識処理を第2物体41b、第3物体41c、第4物体41dに対して行うことで、ユーザが購入する物体をすべて認識し、価格の情報を取得する。
【0056】
(修正処理)
購入リストに表示された物体の名称が誤っているとき、その認識結果を修正する処理を
図11、
図12を用いて説明する。
【0057】
ユーザは、表示部13のタッチスクリーンを操作して、入力部22から購入リストに含まれる物体の認識結果を修正する操作を行う。制御部24は、当該操作の入力を受け付け得る。
図11は、第2物体41bが登録された購入リストを表示する第2画像32の一例である。ここで、購入リストには第2名称43bとして「クリームパン」と表示されているが、第2物体41bは実際には「あんパン」であるため、第2名称43bは誤っている。すなわち、物体認識処理において、誤った結果が出力された状態である。ユーザは、第2物体41bの認識結果を修正する修正処理を実行するための入力を行う。ユーザは、例えば、表示部13に表示された購入リスト中の第2名称43bまたは第2物体41bの画像を選択する操作、名称を修正する釦を押下する操作等を行い、修正処理を開始する。制御部24は、所定の動きを行う物体41を検知したとき、修正処理を開始してよい。所定の動きとは、購入リストに含まれる物体41の画像が第3領域13cから第1領域13aへの移動等が含まれてよい。
【0058】
制御部24は、修正処理を実行する操作を受け付けたとき、当該物体を再度撮影するようにユーザに促す第3画像34を表示部13へ表示させる。
図12は、第3画像34の一例である。例えば、制御部24は、第3画像34として「商品を再度認識いたします。修正したい商品をもう一度カメラへ映してください。」という文字列34aや第1領域13aに向いた矢印34bを表示部13へ表示させてよい。制御部24は、修正処理を実行する対象である物体のカテゴリに応じて、第3画像34として表示される文字列34aを表示部13へ表示させてよい。例えば、制御部24は、修正処理対象の物体のカテゴリが「量り売り商品」「精肉」「鮮魚」「惣菜」の少なくともいずれかであるとき、「修正したい商品のバーコードをもう一度カメラへ映してください。」という文字列34aを表示部13へ表示させてよい。本実施形態では、第3画像34は、第2画像32に重畳して表示されるが、これに限定されない。ユーザは、第3画像34を確認し、修正したい物体を容器40の上部へ移動させることで、正しい情報を取得されなかった物体である第2物体41bを、再度第1の撮像部12に撮像させる。
【0059】
制御部24は、第1の撮像部12が取得する画像に基づいて、第1画像31に含まれていない物体41を第3領域13cで認識した場合に、修正処理を開始してよい。制御部24は、第1の撮像部12が取得する画像に基づいて、物体41が第1上面10sから第2上面10tへ移動する動作を検出した場合に、修正処理を開始してもよい。制御部24は、第1の撮像部12が取得する画像に基づいて、物体41の画像が第3領域13c側の第1領域13aの外側の領域から第1領域13aの中へ移動した場合に、修正処理を開始してもよい。修正処理の開始の前に、制御部24は、所定の報知を行ってよい。制御部24
は、所定の報知として、境界33の表示態様を変化させて境界33を第2表示態様で強調させてよい。第2表示態様は、一時的に境界33の色、大きさ、太さ等の内、少なくとも何れかを変更させることであってよい。第2表示態様は第1表示態様と異なる表示態様であってよい。制御部24は、所定の報知として、例えば「ピッ」という通知音を出力してよい。制御部24は、当該物体についての修正処理を開始するときの所定の報知と、第1物体41aが購入リストに追加されるときに行う所定の報知を、異なる態様としてよい。例えば、制御部24は、第1物体41aが購入リストに追加されるときに行う所定の報知として、境界33を白く光らせたとき、当該物体についての修正処理を開始するときに行う所定の報知として、境界33を赤く光らせてよい。
【0060】
制御部24は、容器40の上部へ移動した第2物体41bに対して再度カテゴリ認識処理、及び物体認識処理/シンボル認識処理を行う。これらの認識処理は上述の通りであるため、記載を省略する。
【0061】
(精算処理)
購入リストに追加された物体の精算処理について、
図13、
図14を用いて説明する。
【0062】
図13は、ユーザが、容器40中に含まれていた物体41をすべて情報処理システム3に認識させた後の画像30の一例である。第1画像31には、容器40のみが表示されている。第2画像32には、会計開始時、容器40に含まれていた第1物体41a、第2物体41b、第3物体41c、第4物体41dそれぞれの名称、価格及び画像が含まれている。ユーザは、購入リストに含まれる物体41以外に、新たに購入したい物体がない場合、購入リストに含まれる物体を精算するための精算操作を行う。精算操作とは、物体を精算することを制御部24に指示するための釦を押下する操作等であってよい。
【0063】
制御部24は、精算操作を受け付けたとき、第2領域13bに第4画像35を表示させる。第4画像35は、購入予定の物体が全て購入リストに含まれているかの確認をユーザへ促す。購入リストに、購入したい物体が含まれていない場合、当該物体に対する認識処理の実施をユーザが忘れている場合が想定される。
図14は、認識されていない物体の有無の確認を促す文字列を含んでよい。例えば、第4画像35は、「登録漏れの商品はございませんか?」という文字列を含んでよい。また、第4画像35は、認識されていない物体の有無の確認を促す文字列を含んでもよい。例えば、第4画像35は、「カート下も確認しましたか?」という文字列や、カートの下を指し示すイラスト等を含んでよい。
【0064】
ユーザは、第4画像35が表示されたとき、容器40内に物体41が残っているか確認する。ユーザは、容器40内に物体41が残っていない場合、精算処理を進める操作を行ってよい。また、ユーザは、容器40内に物体41が残っている場合、再度認識処理を行う操作を行ってよい。例えば、ユーザは、再度認識処理を行うことを希望する場合、第4画像35に含まれる「まだ残っている」という画像を選択する。例えば、ユーザは、清算処理を進めることを希望する場合、第4画像35に含まれる「残っていない」という画像を選択する。
【0065】
制御部24は、ユーザが「まだ残っている」という画像を選択した場合、再度認識処理を開始する。認識処理は上述する内容と重複するため、記載を省略する。
【0066】
制御部24は、ユーザが「残っていない」という画像を選択した場合、記憶部23に記憶された、購入リストに含まれるすべての物体の価格を合計した金額を表示部13に表示させる。ユーザは、当該金額を確認し、当該金額を支払う。金額の支払は、図示しない任意の支払機に指示された金額を投入することとしてよいし、店舗の店員に直接支払っても良い。支払は、現金によって行われるだけでなく、クレジットカード、ポイントカードで
のポイント払い、など任意の方法によってなされてよい。
【0067】
以上説明したように、本開示の一実施形態に係る情報処理装置20は、ユーザによって所定の高さまで持ち上げられた物体を、ユーザが購入する物体として認識することで、ユーザが購入意思を有する物体のみを効率良く認識できる。ユーザに購入意思のない物体は認識の対象とならないため、誤って購入リストに登録されることがなく、ユーザの利便性を向上させられる。また、所定の高さとして、容器40の最上部40aを用いることで、ユーザの購入意志を精度よく判定することができる。また、情報処理装置20は、撮像部に近い位置にある物体を認識するため、容器40に残っている他の物体と混同せず、物体を精度良く認識できる。
【0068】
また、本開示の一実施形態に係る情報処理装置20は、物体のカテゴリを特定し、特定したカテゴリに応じて、物体の認識処理を決定することで、当該物体を精度よく認識できる。
【0069】
(システムの動作)
図15は、本開示の一実施形態に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。この情報処理方法はステップS101からステップS115を含む。例えば、制御部24は、会計開始を指示する入力を入力部22によって受け付けると、ステップS101の処理を開始する。
【0070】
制御部24は、載置台10の第2上面10tから容器40の上部40aまでの高さd1の情報を取得する(ステップS101)。
【0071】
制御部24は、第1の撮像部12から第1画像31を通信部21によって受信することにより、第1画像31のデータを取得する(ステップS102)。
【0072】
制御部24は、第1画像31に含まれ、かつ、第2上面10tから高さd1より高い位置にある物体41に対して物体認識処理を行い、物体41のカテゴリを特定する(ステップS103)。
【0073】
制御部24は、ステップS103にて特定した物体41のカテゴリが、「量り売り商品」「精肉」「肉加工品」「鮮魚」「惣菜」の少なくともいずれかであるか否かを判定する(ステップS104)。
【0074】
制御部24は、物体41のカテゴリが「量り売り商品」「精肉」「肉加工品」「鮮魚」「惣菜」の少なくともいずれかであると特定したとき(ステップS104:YES)、ステップS105へ進む。
【0075】
制御部24は、物体41のカテゴリが「量り売り商品」「精肉」「肉加工品」「鮮魚」「惣菜」のいずれでもないと特定したとき(ステップS104:NO)、ステップS106へ進む。
【0076】
制御部24は、物体41に付与されているシンボル42に対して、認識処理を実行し、物体41の情報を取得する(ステップS105)。
【0077】
制御部24は、取得した第1画像31に含まれる物体の画像に対して物体認識処理を実行し、物体41の情報を取得する(ステップS106)。
【0078】
制御部24は、ステップS105及びステップS106の少なくとも何れかの処理によ
って取得した物体41の名称、価格、登録画像等の情報を第1画像31へ表示させる(ステップS107)。
【0079】
制御部24は、物体41が第3領域13cへ移動したか否かを判定する(ステップS108)。
【0080】
制御部24は、物体41が第3領域13cへ移動したことを検知したとき(ステップS108:YES)、ステップS108へ進む。
【0081】
制御部24は、物体41が第3領域13cへ移動したことを検知しなかったとき(ステップS108:NO)、ステップS106へ戻る。すなわち、制御部24は、物体41が第3領域13cへ移動したことを検知しなかったとき、取得した物体41の名称、価格、登録画像等の情報を第1画像31へ表示させ続ける。
【0082】
制御部24は、取得した物体41の情報を記憶部23へ一時記憶させる(ステップS109)。記憶部23へ一時記憶させる情報として、物体41の名称、価格等が含まれてよい。
【0083】
制御部24は、取得した物体41の情報を第2画像32へ表示させ、このとき、第3領域13cに含まれる境界を強調して表示させる(ステップS110)。第2画像32へ表示させる物体41の情報として、物体41の名称、価格、登録画像等が含まれてよい。
【0084】
制御部24は、物体41の情報を修正する入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS111)。
【0085】
制御部24は、物体41の情報を修正する入力を受け付けたとき(ステップS111:YES)、ステップS102へ戻る。
【0086】
制御部24は、物体41の情報を修正する入力を受け付けなかったとき(ステップS111:NO)、ステップS112へ進む。ここで、入力を受け付けなかったときとは、当該入力を一定時間受け付けなかったときや後述するステップS112の処理に関する入力を受け付けたとき等が含まれてよい。
【0087】
制御部24は、一時記憶した物体を精算する入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS112)。
【0088】
制御部24は、一時記憶した物体を精算する入力を受け付けたとき(ステップS112:YES)、ステップS113へ進む。
【0089】
制御部24は、一時記憶した物体を精算する入力を受け付けなかったとき(ステップS112:NO)、ステップS102へ戻る。ここで、精算する入力を受け付けなかったときとは、精算する入力を受け付ける前に新たな物体を認識したとき等が含まれる。
【0090】
制御部24は、購入したいが情報処理装置20によって認識されていない物体41の確認を促す第3画像34を表示部13へ表示させる(ステップS113)。
【0091】
制御部24は、認識されていない物体が残っているか否かを判定する(ステップS114)。
【0092】
制御部24は、認識されていない物体が残っていると判定したとき(ステップS114
:YES)、ステップS102へ戻る。より具体的には、制御部24は、物体が残っていることを指示する入力を受け付けたとき、認識されていない物体が残っていると判定してよい。
【0093】
制御部24は、認識されていない物体が残っていないと判定したとき(ステップS114:NO)、ステップS115へ進む。より具体的には、制御部24は、物体が残っていないことを指示する入力を受け付けたとき、認識されていない物体が残っていないと判定してよい。
【0094】
制御部24は、記憶部23に一時記憶されている物体41の価格の合計を含む画像を表示部13へ表示させる(ステップS115)。
【0095】
制御部24は、物体41の価格の合計以上の金額の支払いを受け付けたとき、会計処理を終了する。
【0096】
以上説明したように、本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、ユーザによって持ち上げられて物体のみを認識することで、ユーザの購入意思の高い物体のみを効率良く認識できる。購入意思のない商品は認識されなくなるため、ユーザの利便性を向上させられる。また、本開示の一実施形態に係る情報処理装置20は、撮像部に近い位置にある物体を認識するため、物体を精度良く認識できる。
【0097】
(変形例1)
変形例1について、以下に説明する。なお、上述する処理と重複する工程については、記載を省略する。
【0098】
上述する実施形態では、第2上面10tは、可視光を透過しない素材によって形成された場合を説明したが、変形例1では、可視光を透過する素材によって形成されてよい。例えば、第2上面10tは、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニルやポリカーボネート等の樹脂、ガラス等の素材によって形成されてよい。第2上面10tは、メッシュ状に形成されることで、可視光を透過してもよい。
【0099】
変形例1では、容器140は、少なくとも底面が可視光を透過する素材によって形成されてよい。例えば、容器140の底面は、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニルやポリカーボネート等の樹脂、ガラス等の素材によって形成されてよい。容器140の底面は、メッシュ状に形成されることで、可視光を透過してもよい。
【0100】
変形例1では、制御部24は、それぞれ異なる空間にある物体の存在を認識可能な第1モードと第2モードを実行可能に構成されている。第1モードでは、第2上面10t上から上方向に第1距離d1より近い空間、又は第2上面10tより下の空間に位置する物体の存在を認識可能である。言い換えれば、第1モードでは、第2上面10tから所定の第1距離d1まで持ち上げられていない物体の存在を認識可能である。また、第1モードでは、第2上面10tの下にある物体の存在を認識可能である。第1モードにおいて、存在が認識された物体に対して、カテゴリ認識処理、物体認識処理、シンボル認識処理等の認識処理が実行可能であってもよい。一方、第2モードでは、第2上面10tから所定の第1距離d1以上離れた領域に位置する物体のみを認識処理の対象とする。制御部24は、第2上面10t上に容器40が載置されたことを認識したとき、第2モードを実行する。制御部24は、上述した本実施形態の手法を用いて物体の認識処理を行う。認識処理が終了して、精算処理へ移行したとき、第2モードから第1モードへ切り替える。制御部24は、第1モードを実行したとき、第2上面10tに位置する容器の内部に物体を認識したとき、容器の内部に物体が残っている通知を表示部13へ表示させてよい。これにより、
情報処理装置20は、ユーザが容器140に残したままで、認識処理をし忘れた物体が存在することをユーザに報知することができる。さらに、制御部24は、第2上面10t及び容器140は可視光を透過する素材によって形成されているため、第2上面10tより下の空間に位置する物体を検知できる。制御部24は、第2上面10tより下の空間に位置する物体を検知したとき、第2上面10tより下の空間に物体が残っている通知を表示部13へ表示させてよい。これにより、情報処理装置20は、容器140に入らず第2上面10tより下の空間に載置したまま、認識処理をし忘れた物体が存在することをユーザに報知することができる。
【0101】
制御部24は、第2上面10t上に載置された容器140が所定の条件を満たすとき、第1モードを停止し、第2モードを実行してよい。所定の条件とは、容器140に含まれる物体141の数が所定の数より多いとき、容器140に含まれる物体141から第1の撮像部12までの距離が所定の距離より短いとき等である。ユーザによって購入される物体が少ない場合、容器140内で隠れてしまう物体が存在しないと考えられる。このようなとき、情報処理装置20は、容器140に含まれる物体141に対して一度に精算処理を行える。
【0102】
また、制御部24は、認識処理において、第1モードを実行する場合と第2モードを実行する場合で、表示部13に表示される文字列を変更してよい。例えば、制御部24は、第1モードを実行する場合、第1画像131に対して「購入したい商品を並べてください。」という文字列を含ませて表示させてよい。制御部24は第2モードを実行する場合、第1画像131に対して「商品を1つずつ手に取ってスキャンしてください。」という文字列を含ませて表示させてよい。
【0103】
なお、制御部24は、第2上面10t上に物体が載置されたことを認識したとき、第1モードを実行してよい。制御部24は、第2上面10t上に載置された状態の物体に対して、認識処理を実行してもよい。ユーザは、購入する物体が少ない場合には、容器140を使わない場合がある。ユーザが容器140を使っておらず、第2上面10t上に物体が直接載置された場合でも、制御部24は、当該物体に対して認識処理を実行することができる。
【0104】
(変形例1の認識処理)
本開示の変形例1の認識装置が実行する認識処理の工程について、
図16、
図17を用いて説明する。
【0105】
会計開始前、制御部24は、第1モードを実行する。制御部24は、第1モードを実行することで、第1の撮像部12の撮影範囲に位置する物体を認識可能である。
【0106】
制御部24は、第1の撮像部12が撮影した画像によって、第2上面10t上に物体を検知したとき、会計処理を開始する。また、制御部24は、物体を検知しない場合でも、会計開始を指示する入力を受け付けたとき、会計処理を開始してよい。
【0107】
制御部24は、第1の撮像部12が撮影した画像によって、第2上面10t上に容器140を検知したとき、第1モードを停止し、第2モードを実行して会計処理を開始する。第2モード実行時の認識処理については、上述する認識処理の記載と重複するため、記載を省略する。
【0108】
第1モードが実行されている場合、制御部24は、第2上面10t上に載置した物体1
41(物体141a~141d)に対して認識処理を実行する。
図17は、第2上面10tに載置された物体141a~141dを含む画像30の一例である。制御部24は、物
体141a~141dの各々に対して上述した認識処理を実行する。
【0109】
本実施形態では、第1物体141a、第2物体141b、第3物体141c、第4物体141dそれぞれに対してシンボル認識処理または物体認識処理を実行する。制御部24は、認識処理が完了した物体の第1名称143a、第2名称143b、第3名称143c、第4名称143dを第2画像132へ表示させる。このとき、制御部24は、名称143に併せて登録画像144を第2画像132へ表示させてよい。また、制御部24は、物体141と名称143を対応付けて画像130へ表示させてよい。例えば、制御部24は、第1画像131に含まれる第1物体141aの画像に丸付きの1という画像を重畳させ、第2画像132に含まれる第1名称143aの文字列の先頭に丸付きの1を付けて表示させてよい。
【0110】
(変形例1の精算処理)
制御部24は、第2モードが実行されている状態で、物体を精算する入力を受け付けたとき、第2モードを停止して第1モードを実行する。制御部24は、第1モードが実行されている状態で、物体を精算する入力を受け付けたとき、第1モードの実行を継続してよい。
【0111】
制御部24は、第1モードを実行することで、容器140の内部、第2上面10t上及び第2上面10tの下側の少なくともいずれかに物体141を検知したとき、未登録商品が残っていることをユーザへ通知する。
図18は未登録商品が残っていることをユーザへ通知する第5画像136の一例である。制御部24は、未登録商品である第5物体141eを検知した時、例えば、「登録漏れの商品が残っております。買い物かごの中やカート下を確認してください」という第5画像136を表示させる。このとき、制御部24は第5画像136を表示させることと同時に音声を出力してよい。また、制御部24は、検知した第5物体141eを強調して表示させてよい。例えば、制御部24は、検知した第5物体141eに対して、色付きの画像を重畳させたり、第5物体141eに重畳する外接矩形を表示させたりしてよい。
【0112】
このように、情報処理装置20は、会計処理の状況に合わせて認識する領域の範囲を変更することで、ユーザの操作のミスを防止することができる。そのため、情報処理装置20は、ユーザの利便性を向上させられる。
【0113】
(変形例1のシステムの動作)
図19は、本開示の変形例1に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。この情報処理方法は、ステップS201からステップS218を含む。なお、上述するステップS101からステップS114までの記載と重複する記載は省略する。
【0114】
制御部24は、容器140を検知したか否かを判定する(ステップS201)。
【0115】
制御部24は、容器140を検知したとき(ステップS201:YES)、ステップS202へ進む。
【0116】
制御部24は、容器140を検知しなかったとき(ステップS201:NO)、ステップS204へ進む。
【0117】
ステップS202は、上述するステップS101と同様の処理であるため、記載を省略する。
【0118】
制御部24は、第2モードを実行する(ステップS203)。すなわち、制御部24は
、第2上面10tより高さd1以上離れた位置にある物体のみを認識する。
【0119】
ステップS204からステップS214までの処理は、上述するステップS102からステップS112までの同様の処理であるため記載を省略する。
【0120】
制御部24は、第1モードを実行する(ステップS215)。すなわち、制御部24は、第2上面10t上にある物体141を認識する。
【0121】
制御部24は、容器140及び第2上面10t上の少なくとも何れかに物体141を検知したか否かを判定する(ステップS216)。
【0122】
制御部24は、容器140及び第2上面10t上の少なくとも何れかに物体141を検知したとき(ステップS216:YES)、ステップS217へ進む。
【0123】
制御部24は、容器140及び第2上面10t上の少なくとも何れかに物体141を検知しなかったとき(ステップS216:NO)、ステップS218へ進む。
【0124】
制御部24は、未登録商品が残っていることをユーザへ通知する(ステップS217)。より具体的には、「登録漏れの商品が残っております。買い物かごの中やカート下を確認してください」という第5画像136を表示させたり、音声を出力させたりする。その後、ステップS204へ戻る。
【0125】
ステップS218は、上述するステップS114と同様の処理であるため、記載を省略する。
【0126】
このように、情報処理方法は、会計処理の状況に合わせて認識する領域の範囲を変更することで、ユーザの操作のミスを防止することができる。そのため、情報処理方法は、ユーザの利便性を向上させられる。
【0127】
(変形例2)
本実施例の別の変形例である変形例2について、
図20を用いて以下に説明する。上述する本実施例は、物体41に対してカテゴリ認識処理を行い「量り売り商品」「精肉」「肉加工品」「鮮魚」「惣菜」であると特定した場合、シンボル認識処理を行うと説明した。変形例2は、物体241に対してカテゴリ認識処理を行い「野菜」であると特定した場合、「バラ売り商品」であるか確認する。なお、上述する処理と重複する工程については、記載を省略する。
【0128】
本変形例2においては、本実施例で説明したステップS103までは、同一の処理を行うものとする。すなわち、制御部24は、第1画像231に含まれる物体241に対してカテゴリ認識処理を実行し、カテゴリを特定する。詳細については、上述する認識処理と重複するため、記載を省略する。
【0129】
制御部24は、第1物体241aのカテゴリを「野菜」であると特定したとき、第1物体241aに対して物体認識処理を実行する。
図20は、ユーザによって持ち上げられた第1物体241aを含む第1画像231の一例である。例えば、第1物体241aは「玉ねぎ」であり、制御部24は、第1物体241aのカテゴリを「青果」であると特定し、第1物体241aに対して物体認識処理を行う。
【0130】
制御部24は、第1物体241aに対して物体認識処理を行い、第1物体241aがバラ売りされている物体であるか否かを判定する。より具体的には、制御部24は、第1物
体241aを特定し、記憶部23に記憶されている商品情報データベース等を用いて、バラ売りされている物体であるか否かを確認する。商品情報データベースには、店舗で販売される物体について、ばら売りの対象であるか否かの情報が登録されているものとする。また、制御部24は、第1物体241aの包装の範囲を特定し、包装内に含まれる第1物体241aの数量を特定し、当該数量が、所定の数量以外である場合、バラ売りされている商品であると決定してよい。ここで、所定の数量とは、1つの包装に包装され販売される第1物体241aとして、予め設定された第1物体241aの数量であってよい。第1物体241aがバラ売りされている商品と判定され、かつ、第1画像231中に同一の第1物体241aを複数検知したとき、第1物体241aの数の入力を促す表示を表示部13へ表示させる。具体的には、第1物体241aは、店舗の売り場では1つずつばら売りされている「玉ねぎ」である。ユーザは備え付けの袋に複数の「玉ねぎ」を1つの袋に入れて購入しようとしている。若しくは、予め複数の「玉ねぎ」が1つの袋に入れられて店舗で販売されている場合もある。制御部24は、このように1つの袋に入れられた「玉ねぎ」を認識し、袋の中に「玉ねぎ」を複数検知したとき、「玉ねぎ」の数の入力を促す画像を表示部13へ表示させる。第1物体241aがバラ売りされている商品でない場合、第1画像231に第1名称243aを表示させる。これにより、情報処理装置20は、ユーザによる物体241の数量の入力が必要なときのみ、ユーザへ物体241の入力を促す表示を表示させることができ、情報処理装置20の利便性を向上させられる。
【0131】
図21は、第1物体241aの数の入力を促す第6画像237の一例である。第6画像237は、0から9の数字が記載されている画像を含んで表示される。第6画像237は、第1名称243a、第1登録画像244a、第1物体241aの価格などを含んで表示されてよい。制御部24は、0から9までの数字が記載される画像を選択されることで、第1物体241aの数の入力を受け付ける。制御部24は、第1物体241aの数の入力が完了した入力を受け付け得る。数の入力が完了した入力とは、入力を完了したという釦を押下する入力等であってよい。制御部24は、第1物体241aの数の入力が完了したことを受け付けたとき、当該入力した数と第1物体241aの情報を購入する物体の情報として記憶部23へ一時記憶する。さらに、制御部24は、第1物体241aの情報を第2画像232へ表示させる。
【0132】
図22は、複数の第1物体241aの情報を含む第2画像232の一例である。第2画像232は、複数の物体241を1つとしてまとめて表示してよい。例えば、購入予定の第1物体241aである「玉ねぎ」が3つあるとき、1つの第1登録画像244aの右に「×3」という個数を表す文字列を表示させたり、第1名称243aの「玉ねぎ」の続きに「×3」という文字列を表示させたりしてよい。第1登録画像244aを複数枚重ねて表示することで、複数個の第1物体241aが存在することを示してもよい。
【0133】
このように、情報処理装置20は、物体のカテゴリに応じたユーザインタフェースを提供することで、ユーザの負担を減少させることができる。
【0134】
(変形例2のシステム動作)
図23は、本開示の変形例2に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。この情報処理方法は、上述するステップS101からS115に加え、ステップS301からステップS303を含む。
【0135】
制御部24は、ステップS104にて特定した物体241のカテゴリが「青果」であり、かつ、ステップS106にて物体241がばら売りされる物体であるか否かを判定する(ステップS301)。
【0136】
制御部24は、ステップS104にて特定した物体241のカテゴリが「青果」であり
、かつ、ステップS106にて物体241がばら売りされる物体であるとき(ステップS301:YES)、ステップS302へ進む。
【0137】
制御部24は、ステップS104にて特定した物体241のカテゴリが「青果」ではなく、または、ステップS106にて物体241がばら売りされる物体ではないとき(ステップS301:NO)ステップS107に進む。
【0138】
制御部24は、物体認識処理された物体241の数の入力を促す第6画像237を表示部13へ表示させる(ステップS302)。
【0139】
制御部24は、物体241の数の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS303)。
【0140】
制御部24は、物体241の数の入力を受け付けたとき(ステップS303:YES)、ステップS109へ進む。
【0141】
制御部24は、物体241の数の入力を受け付けなかったとき(ステップS303:NO)、ステップS302へ戻る。すなわち、制御部24は、物体241の数の入力を受け付けるまで、第6画像237を表示させ続ける。
【0142】
このように、情報処理方法は、物体のカテゴリに応じてユーザへ促す、次に行うべき会計操作を変更させることで、ユーザの負担を減少させられる。
【0143】
(変形例3)
本実施例の別の変形例である変形例3について、
図24を用いて以下に説明する。変形例3は、物体に割引情報が付与されている場合の認識処理について説明する。変形例3における物体自体の認識処理は、上述する本実施例と同じである。なお、上述する処理と重複する工程については、記載を省略する。
【0144】
ユーザが購入しようとする物体に割引シールなどの割引情報が付与されている場合、本実施例で説明したステップS102において第1の撮像部12が撮像する第1画像331に含まれる第1物体341aの画像には、割引情報の画像が含まれる。制御部24は、第1画像331に含まれる物体に割引情報が付与されていると認識したとき、当該割引情報を表す割引画像345を当該物体と対応付けて表示部13へ表示させる。具体的には、第1割引画像345aを第1画像331に含まれる第1物体341aの画像の近傍、または第1物体341aの画像に重畳させて表示させる。なお、第1割引画像345aの表示形態についてはこれに限られない。なお、店舗において、用いられる割引シールのパターンは予め記憶部23に登録しておいてよい。制御部24は、パターンマッチング等の既知の手法を用いて、第1物体341aの画像に含まれる割引情報を検出することができる。
【0145】
図24は、割引情報が付与された第1物体341aの画像を含む、第1画像331の一例である。第1物体341aの画像には、割引情報である割引シールが含まれる。制御部24は、第1物体341aの画像から割引情報が付されていることを認識したとき、第1割引画像345aを第1画像331上に表示させる。第1割引画像345aは、割引の対象であることを示す画像、または割引情報の内容を示す画像である。例えば、制御部24は、「2割引」と記載された割引情報を認識したとき、「2割引」と記載された第1割引画像345aを第1画像331の右上に表示させてよい。また、制御部24は、「20円引」と記載された割引情報を認識したとき、「20円引」と記載された第1割引画像345aを第1画像331の右上に表示させてよい。制御部24は、第1割引画像345aを必ずしも右上に表示させなくてよく、第1画像331上の何れの位置へと表示させてよい
。制御部24は、第1物体341aの画像とともに、割引情報を適用させた第1物体341aの価格を第1画像331に表示させてよい。例えば、「豚小間切れ肉」である第1物体341aの価格は「376円」である。このとき、制御部24は、「2割引」という割引情報を第1物体341aの価格へ適用し、「301円」という価格を表示させてよい。制御部24は、割引情報が適用された価格であることを示すために、割引情報を付与する前の価格と割引情報を付与した後の価格を表示させてよい。制御部24は、割引情報を付与した後の価格を、割引情報を付与する前の価格に対して強調又は区別して表示させてよい。制御部24は、文字の大きさ、文字の太さ、文字の色を変更させる等によって、強調又は区別した表示とさせてよい。
【0146】
また、制御部24は、第1物体341aの画像から割引情報を認識したとき、当該割引情報を音声として出力させてよい。例えば、制御部24は、「2割引」と記載された割引情報を認識したとき、「2割引商品です」という音声を出力させてよい。また、制御部24は、「20円引」と記載された割引情報を認識したとき、「20円引です」という音声を出力させてよい。また、制御部24は、割引情報の種類によって、出力させる音声の種類を変更させてよい。例えば、制御部24は、「1割引」「2割引」といった「〇割引」と記載された割引情報を認識したとき、「ピピッ」という音声を出力させ、「10円引」「20円引」といった「△円引」と記載された割引情報を認識したとき、「ピピピッ」という音声を出力させてよい。情報処理装置20は、音声を出力させる出力部をさらに備えてよい。
【0147】
制御部24は、割引情報が付与された第1物体341aの情報を第2画像332へ表示させるとき、第1割引画像345a又は割引情報が付与された物体であることを意味する情報を併せて表示させて良い。第2画像332へ第1割引画像345aを表示させる際、第1割引画像345aは縮小されてよい。
図25は、第1物体341aの情報が追加された購入リストを第2画像332に表示する場合の一例である。第2画像332は、第1物体341aの情報として、第1名称343a、第1登録画像344aを含んでよい。制御部24は、第1登録画像344aの近傍に第1割引画像345aを併せて表示させてよい。例えば、制御部24は、第1登録画像344aの右下に第1割引画像345aを縮小させて併せて表示させている。制御部24は、割引情報を適用した第1物体341aの価格を表示させてよい。具体的には、制御部24は、割引情報が適用された価格を表示してよい。制御部24は、割引情報を適用する前の価格と割引情報を適用した後の価格を表示させてよい。制御部24は、割引情報を適用した後の価格を、割引情報を適用する前の価格に対して強調又は区別して表示させてよい。制御部24は、文字の大きさ、文字の太さ、文字の色を変更させる等によって、強調又は区別した表示としてよい。
【0148】
(変形例3の修正処理)
購入リストに追加した物体の認識処理の結果または割引情報が誤っているとき、その名称または割引情報を修正する処理を
図26、
図27、
図28を用いて説明する。
【0149】
図26は、第2物体341bの情報が追加された購入リストを表示する第2画像332の一例である。制御部24は、第2画像332に含まれる第2物体341bの認識結果及び割引情報の少なくとも何れかを修正する操作を受け付け得る。物体の認識結果を修正する処理については上述する処理と同様であるため、記載を省略する。例えば、
図26では、第2物体341bとともに表示されている、縮小された第2割引画像345bが「10円引」であることを示している。しかし、第2物体341bに付された正しい割引情報は「10%引」である。この場合、第2物体341bの価格に対して「10%引」することが正しいため、ユーザは、第2名称343bを修正する修正処理を行うための入力を行う。ユーザは、修正処理を開始するために例えば、表示部13中の第2名称343bまたは第2物体341bの画像を選択する入力、名称を修正する釦を押下する入力等を行う。
【0150】
制御部24は、物体の認識結果及び割引情報を修正する修正処理を実行する入力を受け付けたとき、修正する項目の入力をユーザに促す修正画像337を表示部13へ表示させる。
図27は、修正する項目の入力を促す修正画像337の一例である。修正画像337は、「修正したい項目を選択してください」という文字列を含んでいる。修正画像337は、修正する項目の候補となる、「商品」「割引情報」という文字列を含む画像を含んでよい。
【0151】
制御部24は、物体の認識結果を修正させる入力を受け付けたとき、当該物体341を再度撮影するように促す第3画像334aを表示部13へ表示させる。詳細は上述される処理と同様であるため、記載を省略する。
【0152】
制御部24は、割引情報を修正させる入力を受け付けたとき、当該割引情報に関連する割引情報を含む第2物体341bを再度撮影するように促す第3画像334bを表示部13へ表示させる。
図28は、第2割引画像345bを再度撮影するように促す第3画像334bの一例である。例えば、制御部24は、再度撮影を促す第3画像334bとして「商品を再度認識いたします。修正したい商品をもう一度カメラへ映してください。」という文字列や第1領域13aに向いた矢印を表示部13へ表示させてよい。本実施形態では、第3画像334bは、第2画像332に重畳して表示されるが、これに限定されない。ユーザは、第3画像334bを確認したとき、修正したい物体341を容器340の上部へ移動させることで、誤って割引情報が認識された物体である第2物体341bを、再度第1の撮像部12に撮像させる。
【0153】
制御部24は、容器340の上部へ移動した第2割引画像345bに対して再度認識処理を行う。このとき、制御部24は、第2物体341bに対しても認識処理を行ってよい。第2割引画像345bを再び認識した後の処理については、上述する処理と同様であるため、記載を省略する。
【0154】
なお、制御部24は、修正処理の対象となっている、第2物体341bをユーザに再度撮影させることに代えて、ユーザに正しい割引情報を入力させてもよい。制御部24は、割引対象となる物体と、当該物体の割引の内容を対応付けた割引情報リストを、予め記憶部23に記憶されていてよい。制御部24は、ユーザが入力した割引情報の正当性を、割引情報リストを用いて判定してよい。制御部24は、割引情報リストを用いて、正しい割引情報を、選択肢を用いてユーザに選択させてもよい。
【0155】
以上の説明のように、情報処理装置20は、割引画像345を認識したときに当該割引画像345を認識したことを撮像画像へ表示させることで、ユーザは当該割引情報を認識できていることを容易に認知できる。さらに、情報処理装置20は、割引情報を含む物体を購入リストへ追加したとき、当該物体が割引情報を含むことを購入リストへ表示させることで、ユーザは当該割引情報を認識できていることを容易に認知できる。
【0156】
(変形例3のシステムの動作)
図29は、本開示の変形例3に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。この情報処理方法は、ステップS401からステップS415を含む。なお、上述するステップS101からステップS114までの記載と重複する記載は省略する。
【0157】
ステップS401からステップS404は、上述するステップS101からステップS104までと同じ処理であるため、記載を省略する。
【0158】
制御部24は、物体341に付与されているシンボル342と、物体341に付与され
ている割引画像345に対して、認識処理を実行し、物体341の情報と割引情報を取得する(ステップS405)。
【0159】
制御部24は、物体341に対して物体認識処理を、物体341に付与されている割引画像345に対して認識処理を実行し、物体341の情報と割引情報を取得する。
【0160】
ステップS407からステップS410は、上述するステップS107からステップS110までと同じ処理であるため、記載を省略する。
【0161】
制御部24は、物体341の情報または物体341に付与される割引情報を修正する入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS411)。
【0162】
制御部24は、物体341の情報または物体341に付与される割引情報を修正する入力を受け付けたとき(ステップS411:YES)、ステップS412へ進む。
【0163】
制御部24は、物体341の情報または物体341に付与される割引情報を修正する入力を受け付けなかったとき(ステップS411:NO)、ステップS413へ進む。
【0164】
制御部24は、物体341の情報または物体341に付与される割引情報のうち、修正する項目を受け付ける(ステップS412)。修正する項目を受け付けたとき、ステップS102へ進む。
【0165】
ステップS413からステップS415は、上述するステップS112からステップS114までと同じ処理であるため、記載を省略する。
【0166】
以上の説明のように、情報処理方法は、割引画像を認識したときに当該割引画像を認識したことを撮像画像へ表示させることで、ユーザは当該割引情報を認識できていることを容易に認知できる。さらに、情報処理方法は、割引情報を含む物体を購入リストへ追加したとき、当該物体が割引情報を含むことを購入リストへ表示させることで、ユーザは当該割引情報を認識できていることを容易に認知できる。
【0167】
(変形例4)
本実施例の別の変形例である変形例4について、
図30を用いて以下に説明する。上述する本実施例では、制御部24が第1の撮像部12によって撮影された第1画像31を表示させる場合を説明したが、変形例4では、第1画像431に重畳画像438を重畳させて表示する。なお、上述する処理と重複する工程については、記載を省略する。
【0168】
本変形例4においては、制御部24は、載置台10に容器440が載置され、会計開始を指示する入力を受け付けたとき、第1の撮像部12が撮像する第1画像431に重畳画像438を重畳させて表示部13へ表示させる。重畳画像438は第1画像431の画像を第1透過度α1で透過させる画像である。重畳画像438は、少なくとも載置台10に載置された容器440の全体を覆う大きさを持った画像であってよい。本変形例4において、重畳画像438は第1画像431の全体を覆う大きさをもった、矩形の画像である。本変形例4において、重畳画像438は黒色を有するが、これに限定されず、白、グレーなどの単色、2色以上のグラデーション等であってよい。
【0169】
図30は、制御部24が会計開始を指示する操作を受け付けたときの画像430の一例である。第1画像431に重畳画像438が重畳することで、第1画像431の視認性が低下する。例えば、重畳画像438が黒色を有する画像である場合、第1画像431全体が暗くなって、ユーザによって見えにくくなる。
【0170】
制御部24は、情報処理システム3の使用方法を説明する解説画像439を重畳画像438へ重畳させる。解説画像439は、重畳画像438の上に重畳されているので、視認性は低下しておらず、ユーザは明瞭に認識することができる。例えば、解説画像439は「商品のラベルが見やすいよう持ち上げてください。」という文字列を含む解説画像439aと、物体の画像を含む解説画像439bを含む。解説画像439は、複数枚の静止画像であっても、動画像であってよい。
【0171】
制御部24は、解説画像439の表示が終了した後、認識処理を開始する。制御部24は、認識処理を開始するとき、重畳画像438の透過度αを第1透過度α1より高い値である第2透過度α2へ変更する。
図31は、認識処理を開始したときの画像430の一例である。重畳画像438は、第1透過度α1から第2透過度α2へ変更されているため、第1画像431の視認性が向上している。
【0172】
ユーザは、容器440に収容された物体441(物体441a~441c)から、任意の物体を取り出し、第1の撮像部12に近づける。制御部24は、当該物体に対して、認識処理を実行する。制御部24は、物体441に対してシンボル認識処理、又は物体認識処理を実行し、第1物体441aの価格を取得するために必要な情報を特定したとき、当該物体441と重畳する重畳画像438の透過度を変更させる。より具体的には、当該物体441と重畳する重畳画像438がもつ第2透過度α2を、第2透過度α2より高い値である第3透過度α3へ変更させる。
図32は、物体441を認識したときの画像430の一例である。制御部24は、第1物体441aを認識したとき、重畳画像438のうち、第1物体441aの画像と重畳する部分の透過度を第2透過度α2から第3透過度α3へ変更させる。このとき、制御部24は、第1物体441aの情報である第1名称443bや第1物体441aの移動を促す表示と重畳する重畳画像438の透過度を第2透過度α2から第3透過度α3へ変更させてよい。例えば、第3透過度α3は、100%の透過度であってよい。
【0173】
ユーザが表示部13に表示された解説画像439を視聴する時、第1画像431は不要な情報といえる。第1画像431が解説画像439の背景として明瞭に表示されていると、ユーザは解説画像439の視聴に集中できない可能性がある。特に解説画像439に、店舗で販売される物体の画像が含まれる場合、解説画像439の視認性が低下する恐れがある。本変形例4では、第1画像431に重畳画像438を重畳させることで、第1画像431の視認性を低下させ、解説画像439の視認性を向上させるものである。
【0174】
また、解説画像439の視聴が完了した後は、重畳画像438の透過度を上げることで、第1画像431の視認性を向上させる。更に、情報処理システム3が、物体441の認識処理の実行を行った際には、当該物体441の画像に重畳する重畳画像438の透過度を更に高めることで、ユーザは当該物体441の認識処理が実行されたことを明確に認知できる。なお、制御部24は、物体441の認識処理が実行されたことをユーザに報知する、音または音声メッセージを出力してもよい。
【0175】
なお、第1画像431の視認性を変更させる手段は、重畳画像438を用いることに限定されない。例えば、制御部24は、重畳画像438を第1画像431に重畳させることに代えて、第1画像431の全部又は一部の輝度、明度、彩度、コントラストを調整することで、重畳画像438を用いた場合と同様もしくは類似の効果を実現することができる。
【0176】
また、制御部24は、重畳画像438を、第2上面10tから所定の高さまでの範囲の空間に存在する物体の画像にのみ、重畳させてもよい。具体的には、制御部24は、第2
上面10tから高さd1までの範囲の空間に存在する物体の画像に重畳させてよい。言い換えると、重畳画像438は、第2上面10tから高さd1以上の高さの空間に存在する物体の画像に重畳させなくてよい。この場合、ユーザによって容器440から、高さd1以上の高さまで取り出された物体441は、重畳画像438の影響を受けず、明瞭に視認できる。重畳画像438は、第1物体441aの画像と重畳する部分の透過度を第3透過度α3とすることに代えて、第1物体441aの画像を強調する表示を行ってよい。
【0177】
(変形例4のシステムの動作)
図33は、本開示の変形例4に係る情報処理方法の手順を示すフローチャートである。この情報処理方法は、ステップS501からステップS517を含む。なお、上述するステップS101からステップS114までの記載と重複する記載は省略する。
【0178】
制御部24は、会計開始を指示する入力を受け付けたとき、物体441を含む第1画像331を取得する(ステップS501)。
【0179】
制御部24は、表示部13の第1領域13aに対して第1画像431、第1画像431に重畳する重畳画像438及び重畳画像438に重畳する解説画像439を表示させる(ステップS502)。
【0180】
制御部24は、表示部13に表示される重畳画像438のs第1透過度α1を第2透過度α2へ変更する(ステップS503)。
【0181】
ステップS504からステップS509は、上述するステップS101、ステップS103からステップS107までと同様に処理であるため、記載を省略する。
【0182】
制御部24は、認識した物体441と、名称443に重畳する重畳画像438の持つ第2透過度α2を第3透過度α3へ変更する(ステップS510)。
【0183】
ステップS511からステップS513は、上述するステップS108からステップS110までと同様の処理であるため、記載を省略する。
【0184】
制御部24は、物体441の情報を修正する入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS514)。
【0185】
制御部24は、物体441の情報を修正する入力を受け付けたとき(ステップS514:YES)、ステップS515へ進む。
【0186】
制御部24は、物体441の情報を修正する入力を受け付けなかったとき(ステップS514:NO)、ステップS516へ進む。ここで、入力を受け付けなかったときとは、当該入力を一定時間受け付けなかったときや後述するステップS515の処理に関する入力を受け付けたとき等が含まれてよい。
【0187】
制御部24は、第1の撮像部12から第1画像431を通信部21によって受信することにより、第1画像431のデータを取得する(ステップS515)。その後、ステップS505へ戻る。
【0188】
制御部24は、一時記憶した物体を精算する入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS516)。
【0189】
制御部24は、一時記憶した物体を精算する入力を受け付けたとき(ステップS516
:YES)、ステップS517へ進む。
【0190】
制御部24は、一時記憶した物体を精算する入力を受け付けなかったとき(ステップS516:NO)、ステップS515へ戻る。ここで、精算する入力を受け付けなかったときとは、精算する入力を受け付ける前に新たな物体を認識したとき等が含まれる。
【0191】
ステップS517とステップS518の処理は、上述するステップS113とステップS114と同様の処理であるため、記載を省略する。
【0192】
(変形例5)
本実施例の別の変形例である変形例5について、
図34を用いて説明する。なお、上述する処理と重複する工程については、記載を省略する。本実施例において、測定部15は、第2上面10tの上方に位置している場合について説明したが、変形例5において、測定部515は、支持柱11に固定され、第1の撮像部12と同じ高さに位置する。また、本実施例において、制御部24は、第2上面10tから容器40の最上部40aまでの高さd1より高い位置にある物体に対して認識処理を行う場合について説明したが、変形例5では、第2上面10tから所定の高さd3より高い位置にある物体に対して認識処理を行う。
【0193】
変形例5では、測定部515は、支持柱11に固定され、第1の撮像部12と同じ高さに位置する。すなわち、第1の撮像部12と一体に構成されている。
【0194】
図34は、第2上面10tへ物体を収容した容器40を載置した一例である。制御部24は、測定部515を制御して、第2上面10tから所定の高さd3より高い位置にある物体に対してカテゴリ認識処理を実行する。より具体的には、測定部515は、測定部515から第2上面10tまでの距離Dを測定する。制御部24は、測定した距離Dと、所定の高さd3の差より、測定部515、すなわち第1の撮像部12からの距離d4を算出する。制御部24は、第1の撮像部12から距離d4以内に位置する物体に対してカテゴリ認識処理を実行する。ここで、所定の高さd3とは、例えば、成人男性が直立したときの当該成人男性の腰の高さ、成人男性が直立したときの当該成人男性の肘の高さ、成人男性が直立したときの当該成人男性の肩の高さ等が含まれる。所定の高さd3は、会計を行うユーザの身体情報より、適宜変更されてよい。例えば、制御部24は、第2上面10tからユーザの腰の高さまでの距離を第2の撮像部14によって撮像された画像を用いて算出したり、予め記憶部23に記憶されているユーザの情報より取得してよい。
【0195】
以上説明より、変形例5に係る情報処理装置20は、購入意思があるか否かの判定を行うために利用される高さの閾値をユーザによって変更させることで、ユーザの利便性を向上させられる。
【0196】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形、修正または、本開示の実施例同士の組み合わせは本開示の範囲に含まれることに留意されたい。
【0197】
本開示を、本実施例と本実施例の変形例に基づき説明した。本実施例と変形例において、同じ名称の構成は、説明がない場合、それらは同じ機能を備えるものである。例えば、容器40及び容器140は、同じ機能を備えるものである。
【0198】
本開示において「第1」及び「第2」等の記載は、当該構成を区別するための識別子である。本開示における「第1」及び「第2」等の記載で区別された構成は、当該構成にお
ける番号を交換することができる。例えば、第1の情報処理装置は、第2の情報処理装置と識別子である「第1」と「第2」とを交換することができる。識別子の交換は同時に行われる。識別子の交換後も当該構成は区別される。識別子は削除してよい。識別子を削除した構成は、符号で区別される。本開示における「第1」及び「第2」等の識別子の記載のみに基づいて、当該構成の順序の解釈、小さい番号の識別子が存在することの根拠に利用してはならない。
【0199】
本開示における表示部13に表示される物体の画像及び物体の認識結果を選択する入力は、上述するものに限定されず、当該選択を所定の時間以上行うものであってよい。
【0200】
一実施形態において、(1)情報処理システムは、
物体の画像を含む第1画像を取得する取得部と、
前記物体に関する情報を取得する制御部と、
前記第1画像を表示する第1領域と、第2領域と、前記第1領域と前記第1領域の外との境界を含む、前記第1領域と隣り合う第3領域を含む表示部と、を備え、
前記制御部は、前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第3領域の表示態様を第1表示態様へ変化させ、前記物体に関する情報を前記第2領域に表示させる。
【0201】
(2)上記(1)情報処理システムにおいて、
前記制御部は、前記物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動したとき、前記第2領域に、前記物体を示す登録画像か前記物体の画像の少なくとも何れか1つを表示させる。
【0202】
(3)上記(1)乃至(2)情報処理システムにおいて、
前記制御部は、前記物体の画像と前記第3領域が接触した位置から、前記第2領域に向かって、前記登録画像か前記物体の画像の少なくとも何れか1つの表示を移動させる。
【0203】
(4)上記(1)乃至(3)情報処理システムにおいて、
前記制御部は、前記物体の画像と前記第3領域が接触した位置から、前記第2領域内の所定の領域に向かって、前記登録画像か前記物体の画像の少なくとも何れか1つの表示を移動させる。
【0204】
(5)上記(1)乃至(4)情報処理システムにおいて、
前記制御部は、前記第3領域に新たな物体を検知したとき、前記境界を第2表示態様で強調させる。
【0205】
(6)上記(1)乃至(5)情報処理システムにおいて、
前記制御部は、前記第3領域から第1領域に向かって前記新たな物体の移動を検知したとき、前記境界を前記第2表示態様へ変化させる。
【0206】
(7)上記(1)乃至(6)情報処理システムにおいて、
前記制御部は、前記第2領域に前記物体に関する情報が表示されている時に、新たな物体の画像が前記第1領域から前記第3領域へ移動した場合、前記第2領域に表示される前記物体の個数及び前記新たな物体の個数の少なくとも何れかを音声の出力又は前記表示部に出力させる。
【0207】
(8)上記(1)乃至(5)情報処理システムにおいて、
前記第3領域は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置する。
【符号の説明】
【0208】
1 精算システム
2 ネットワーク
3 情報処理システム
4 サーバ
10 載置台
10s 第1上面
10t 第2上面
11 支持柱
12 第1の撮像部
13 表示部
14 第2の撮像部
15 測定部
20 情報処理装置
21 通信部
22 入力部
23 記憶部
24 制御部
31 第1画像
40 容器
41 物体
41a 第1物体
42 シンボル
42a 第1シンボル
43 名称
43a 第1名称
44 登録画像
44a 第1登録画像
345 割引画像
345a 第1割引画像