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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014332
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】什器
(51)【国際特許分類】
   A47B 47/02 20060101AFI20240125BHJP
   A47F 5/00 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
A47B47/02 B
A47F5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117074
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】511156830
【氏名又は名称】株式会社アンビエンテック
(71)【出願人】
【識別番号】522294213
【氏名又は名称】鬼木 孝一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】久野 義憲
(72)【発明者】
【氏名】江口 靖
(72)【発明者】
【氏名】鬼木 孝一郎
【テーマコード(参考)】
3B054
3B118
【Fターム(参考)】
3B054AA01
3B054BA06
3B054BA11
3B054BA15
3B054BB05
3B054BB10
3B054BB14
3B054BC04
3B054BC08
3B054BC12
3B054CA07
3B054CA10
3B054EA02
3B054EA03
3B054EA04
3B054FA01
3B054FA02
3B118AA13
3B118BA22
3B118BB04
3B118CA05
3B118DA31
(57)【要約】      (修正有)
【課題】照明器具に配置に適した什器を提供すること。
【解決手段】組立式の什器であって、
2本以上の支柱部及び支柱部同士の結合箇所である結合部を有するフレーム部材と、
該支柱部同士を連結するジョイント部材と、
什器における側板及び/又は棚板を構成する板部材と、
前記板部材と前記支柱部とを締結する締結部材と、
を備え、
前記板部材を前記支柱部に配置したときの、前記板部材における支柱部に対応する辺が、連結した状態の二本分の支柱部の長さよりも、短く、
前記締結部材が、前記板部材と前記結合部とが離隔するよう、前記板部材と前記支柱部とを締結する部材であり、
前記板部材と前記結合部との離隔により、什器における側板と棚板との間に離隔部の形成された、什器。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立式の什器であって、
2本以上の支柱部及び支柱部同士の結合箇所である結合部を有するフレーム部材と、
該支柱部同士を連結するジョイント部材と、
什器における側板及び/又は棚板を構成する板部材と、
前記板部材と前記支柱部とを締結する締結部材と、
を備え、
前記板部材を前記支柱部に配置したときの、前記板部材における支柱部に対応する辺が、連結した状態の二本分の支柱部の長さよりも、短く、
前記締結部材が、前記板部材と前記結合部とが離隔するよう、前記板部材と前記支柱部とを締結する部材であり、
前記板部材と前記結合部との離隔により、什器における側板と棚板との間に離隔部の形成された、什器。
【請求項2】
前記板部材は正方形又は長方形状であり、
前記支柱部は、対向する面が平行な角柱形状であり、
フレーム部材の各々の支柱部は、前記結合部を中心に互いに直角又は直線となるよう、設けられている、請求項1に記載の什器。
【請求項3】
前記フレーム部材が、以下の(a)~(d)の何れか形態のものである、請求項1又は2の什器;
(a)前記結合部から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部と、y軸方向に延びた一つの支柱部を有する形態
(b)前記結合部から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部を有する形態
(c)前記結合部から、x軸の方向、y軸方向、及びz軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部を有する形態
(d)前記結合部から、x軸の方向、及び、z軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部を有する形態。
【請求項4】
前記支柱部、及び、前記板部材は締結孔を備え、
前記締結部材は、前記締結孔に対応するよう構成された棒体であり、
前記締結部材は、2枚の前記板部材で前記支柱部を挟みこみ、前記支柱部及び前記板部材が備える締結孔が対応するよう保持した状態で、該締結孔に挿入することで、2枚の前記板部材で前記支柱部を締結する部材である、請求項1又は2に記載の什器。
【請求項5】
前記離隔部が電源コードを通せる幅の離隔であり、
前記離隔部に対応する位置の少なくとも一ヵ所には支柱部を有さない、請求項1又は2に記載の什器。
【請求項6】
什器の組立キットであって、
2本以上の支柱部及び支柱部同士の結合箇所である結合部を有するフレーム部材と、
該支柱部同士を連結するジョイント部材と、
什器における側板及び/又は棚板を構成する板部材と、
前記板部材と前記支柱部とを締結する締結部材と、
を備え、
前記板部材を前記支柱部に配置した状態で、前記支柱部に配置された板部材の辺が、連結した状態の二本分の支柱部の長さよりも、短く、
前記締結部材が、前記板部材と前記結合部とが離隔するよう、前記板部材と前記支柱部とを締結する部材であり、
前記の離隔により、什器における側板と棚板との間に離隔部の形成可能な、什器組立てキット。
【請求項7】
照明器具の展示方法であって、
請求項1又は2の什器を用い、
該什器の棚板に照明器具を配置し、
照明器具から延びた電源コードを前記離隔部に通すことを特徴とする、
照明器具の展示方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は什器に関する。
【背景技術】
【0002】
組み立て式棚は、棚全体の設計の自由度の高さに特徴がある。
そのため、組み立て式棚は、搬入出を伴う展示会などの場面で、広く用いられている。
【0003】
組み立て式棚に関する技術として、特許文献1には、ネジや調整ネジなどを使用しない組み立て式棚の連結構造が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、組み立て式棚の支柱に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-116043号公報
【特許文献2】特開2005-342213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、棚に照明器具を配置した場合には、照明器具から延びた電源ケーブルが煩雑に絡まること、ケーブルの地上へ這う様子が外部から見えてしまい意匠性を損なってしまうこと、などの課題があった。
特に、棚を展示空間中央に置いた場合に、来場客が四方向から棚を視認できてしまうことから、適切に電源ケーブルを隠すことが困難であった。
【0007】
このような状況に鑑みなされた本発明は、照明器具の配置に適した什器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明は、組立式の什器であって、
2本以上の支柱部及び支柱部同士の結合箇所である結合部を有するフレーム部材と、
該支柱部同士を連結するジョイント部材と、
什器における側板及び/又は棚板を構成する板部材と、
前記板部材と前記支柱部とを締結する締結部材と、
を備え、
前記板部材を前記支柱部に配置したときの、前記板部材における支柱部に対応する辺が、連結した状態の二本分の支柱部の長さよりも、短く、
前記締結部材が、前記板部材と前記結合部とが離隔するよう、前記板部材と前記支柱部とを締結する部材であり、
前記板部材と前記結合部との離隔により、什器における側板と棚板との間に離隔部の形成された、什器である。
【0009】
上記形態とすることで、側板と棚板(板部材)との間に隙間(離隔部)ができ、かかる隙間(離隔部)に電源コードを通すことが可能となる。
【0010】
電源コードを支柱部と2枚の板部材とで形成された空間に通そうとした場合に、離隔部に対応する位置にある支柱部が障害となる。しかし、離隔部に対応する位置の支柱部をなくすと、什器は正面からの力(図10 力F 参照)に対して非常に弱くなる。
ここで、本発明では、板部材と支柱部とを締結する形態とすることで、板部材自体が骨組の補強材を兼ねることができる。すなわち、板部材と支柱部とを締結する形態とすることで、骨組の設計において、離隔部に対応する位置に支柱部を設けない形態であっても十分に強度の優れた什器とすることができる。
【0011】
そして、離隔部に対応する位置に支柱部を設けない骨組の設計とすることで、側板と棚板(板部材)との間に形成された隙間(離隔部)から通した電源コードを、支柱部と2枚の板部材とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、本発明によれば、照明器具を配置するのにより適した什器を提供することができる。
【0012】
また、フレーム部材と、ジョイント部材と、板部材と、締結部材を備える構成とすることで、展示会などの搬入出にも適した什器とすることができる。
また、フレーム部材と、ジョイント部材と、板部材と、締結部材を備える構成とすることで、設計の自由度の高い什器とすることができる。
【0013】
また、本発明の什器の好ましい実施の形態では、前記板部材は正方形又は長方形状であり、
前記支柱部は、対向する面が平行な角柱形状であり、
フレーム部材の各々の支柱部は、前記結合部を中心に互いに直角又は直線となるよう、設けられている。
上記形態とすることで、骨組の設計において、離隔部に対応する位置に支柱部を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器とすることができる。
そして、上記形態とすることで、側板と棚板(板部材)との間に形成された隙間(離隔部)から通した電源コードを、支柱部と2枚の板部材とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、上記形態とすることで、照明器具を配置するのにより適した什器を提供することができる。
【0014】
また、本発明の什器の好ましい実施の形態では、前記フレーム部材は、以下の(a)~(d)の何れか形態のものである。
(a)前記結合部から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部と、y軸方向に延びた一つの支柱部を有する形態
(b)前記結合部から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部を有する形態
(c)前記結合部から、x軸の方向、y軸方向、及びz軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部を有する形態
(d)前記結合部から、x軸の方向、及び、z軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部を有する形態
上記形態とすることで、骨組の設計において、離隔部に対応する位置に支柱部を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器とすることができる。
そして、上記形態とすることで、側板と棚板(板部材)との間に形成された隙間(離隔部)から通した電源コードを、支柱部と2枚の板部材とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
上記形態とすることで、骨組の設計において、離隔部に対応する位置に支柱部を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器とすることができる。
そして、上記形態とすることで、側板と棚板(板部材)との間に形成された隙間(離隔部)から通した電源コードを、支柱部と2枚の板部材とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、上記形態とすることで、照明器具を配置するのにより適した什器を提供することができる。
【0015】
また、本発明の什器の好ましい実施の形態では、前記支柱部、及び、前記板部材は締結孔を備え、
前記締結部材は、前記締結孔に対応するよう構成された棒体であり、
前記締結部材は、2枚の前記板部材で前記支柱部を挟みこみ、前記支柱部及び前記板部材が備える締結孔が対応するよう保持した状態で、該締結孔に挿入することで、2枚の前記板部材で前記支柱部を締結する部材である。
上記形態とすることで、板部材自体が骨組の補強材を兼ねる。
そのため、骨組の設計において、離隔部に対応する位置に支柱部を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器とすることができる。
そして、上記形態とすることで、側板と棚板(板部材)との間に形成された隙間(離隔部)から通した電源コードを、支柱部と2枚の板部材とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、上記形態とすることで、照明器具を配置するのに、より適した什器を提供することができる。
【0016】
また、本発明の什器の好ましい実施の形態では、前記離隔部が電源コードを通せる幅の離隔であり、
前記離隔部に対応する位置の少なくとも一ヵ所には支柱部を有さない。
【0017】
また、本発明は、什器の組立キットであって、
2本以上の支柱部及び支柱部同士の結合箇所である結合部を有するフレーム部材と、
該支柱部同士を連結するジョイント部材と、
什器における側板及び/又は棚板を構成する板部材と、
前記板部材と前記支柱部とを締結する締結部材と、
を備え、
前記板部材を前記支柱部に配置したときの、前記板部材における支柱部に対応する辺が、連結した状態の二本分の支柱部の長さよりも、短く、
前記締結部材が、前記板部材と前記結合部とが離隔するよう、前記板部材と前記支柱部とを締結する部材であり、
前記の離隔により、什器における側板と棚板との間に離隔部の形成可能な、什器組立てキットでもある。
【0018】
また、本発明は、前述の什器を用い、
該什器の棚板に照明器具を配置し、
照明器具から延びた電源コードを前記離隔部に通すことを特徴とする、
照明器具の展示方法でもある。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、照明器具に配置に適した什器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】照明器具を配置した状態の、什器の全体構造を示す図。
図2】什器の全体構造の一例を示す図。
図3】電源コードを、支柱部と2枚の板部材で形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わす様子を示す参考透過図。
図4】(a) 結合部からx軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部と、y軸方向に延びた一つの支柱部を有する形態(T字型)の、フレーム部材を示す図。
図5】(b) 結合部から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部を有する形態(十字型)の、フレーム部材を示す図。
図6】(c) 結合部から、x軸の方向、y軸方向、及びz軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部を有する形態(三方型)の、フレーム部材を示す図。
図7】(d) 結合部から、x軸の方向、及び、z軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部を有する形態の、フレーム部材を示す図。
図8】ジョイント部材を示す図((a)斜視図、(b)正面図、(c)側面図)
図9】ジョイント部材と支柱部の連結構造を示す図((a)参考内部透過図、(b)参考断面図)
図10】骨組の構造を示す図
図11】(a)板部材を示す図、(b)板部材と支柱部とを締結部材を用い締結した図、及び、板部材と支柱部の締結構造を示す参考断面図
図12】板部材と支柱部の締結構造を示す拡大参考断面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の什器1の実施例について説明するが、本発明の技術的範囲は実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0022】
<1> 什器1
本発明は、組み立て式の什器1に関する。
ここで、本実施例における什器1は、棚である。
そして、本実施例における什器1は、照明器具Xを配置するためのものである。
【0023】
本実施例の什器1は、フレーム部材2と、ジョイント部材3と、板部材4と、締結部材5を備える(図面 参照)。
【0024】
ここで、フレーム部材2は、什器1における骨組11を構成する部材である。
そして、フレーム部材2は、2本以上の支柱部22と、支柱部22同士の結合箇所である結合部21を有する。
【0025】
また、ジョイント部材3は、2つの支柱部22を連結することで、2つのフレーム部材2を一体化する部材である。
【0026】
また、板部材4は、什器1における側板12及び/又は棚板13を構成する部材である。
ここで、本発明において、支柱部22に配置したときの、板部材4における支柱部22に対応する辺が、連結した状態の二本分の支柱部の長さよりも、短い。
本明細書において、「板部材4における支柱部22に対応する辺」は、板部材4を支柱部22に配置した状態において、板部材4と支柱部22の接する辺をいう。
より具体的には、本実施例の板部材4に板部材締結孔42が設けられた形態である場合には、「板部材4における支柱部22に対応する辺」は、板部材4を支柱部22に配置した状態で、板部材締結孔42同士を結んだ直線からなる辺をいう。
【0027】
また、締結部材5は、板部材4と支柱部22とを締結する部材である。
ここで、本発明において、締結部材5は、板部材4と結合部21とが離隔するよう、板部材4と支柱部22を締結する部材である。
【0028】
そして、本発明の什器1には、板部材4と結合部21との離隔により、什器1における側板12と棚板13との間に離隔部Rが形成される。
【0029】
板部材4と結合部21とが離隔するよう、板部材4と支柱部22とを締結することで、側板12と棚板13(板部材4)との間に隙間(離隔部R)ができる。
そして、隙間(離隔部R)ができるよう板部材4と支柱部22を締結することで、かかる隙間(離隔部R)に電源コードYを通すことが可能となる。
【0030】
また、板部材4と支柱部22とを締結することで、板部材4自体が骨組11の補強材を兼ねることができる。
そのため、骨組11の設計において、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器1とすることができる。
【0031】
そして、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない骨組11の設計とすることで、側板12と棚板13(板部材4)との間に形成された隙間(離隔部R)から通した電源コードYを、支柱部22と2枚の板部材4とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、本発明によれば、照明器具Xを配置するのにより適した什器1を提供することができる。
【0032】
また、フレーム部材2と、ジョイント部材3と、板部材4と、締結部材5を備える構成とすることで、展示会などの搬入出にも適した什器1とすることができる。
また、フレーム部材2と、ジョイント部材3と、板部材4と、締結部材5を備える構成とすることで、設計の自由度の高い什器1とすることができる。
【0033】
以下、什器1の構成要素である各部材について、図面を参照しつつ説明する。
【0034】
(1)フレーム部材2
(1-1)全体形状について
本明細書において、フレーム部材2は、什器1における骨組11を構成する部材である。
そして、フレーム部材2は、2本以上の支柱部22及び支柱部22同士の結合箇所である結合部21を有する。
上記形態とすることで、支柱部22における結合部21と反対側の端部を棒状に設計することができる。
【0035】
また、本実施例では、結合部21は、支柱部22の端部同士を溶接することで形成されている。
上記形態とすることで、よりシンプルで、より美観に優れた什器1とすることができる。
【0036】
なお、本発明においては、各々の支柱部22の一端側が結合されていれば、その結合部21の位置、結合箇所の個数、結合手段に制限はない。
【0037】
ここで、本実施例では、フレーム部材2は金属材質により構成されている。
フレーム部材2が金属材質により構成されていることで、什器1全体をより丈夫なものとすることができる。フレーム部材2の材質としては、例えば、鉄材を好ましく挙げることができる。
ただし、本発明において、フレーム部材2の材質に特に制限はない。
【0038】
本実施例において、支柱部22の全体形状は四角柱形状である。
支柱部22の全体形状が四角柱形状であることで、後述する板部材4を安定して配置することができる。
【0039】
ここで、本発明においては、支柱部22において対向する面が平行なものであることが好ましい。
上記形態とすることで、より、美観に優れた什器1の骨組みを形成することができる。
また、上記形態とすることで、後述する板部材4を安定して配置することができる。
【0040】
ただし、支柱部22の全体形状に特に制限はなく、例えば、六角柱、八角柱、三角柱形状、円柱形状とすることもできる。
【0041】
本実施例において、支柱部22において対向する面が平行なものである場合の、支柱部22の太さは16mmである。
【0042】
ここで、本発明において、支柱部22において対向する面が平行なものである場合の、支柱部22の太さは、好ましくは10mm以上、より好ましくは12mm以上、さらに好ましくは15mm以上である。
また、本発明において、支柱部22において対向する面が平行なものである場合の、支柱部22の厚みは、好ましくは30mm以下、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは20mm以下である。
ここで、本明細書において、支柱部22の太さは、一つの面と、その面に対向する面の直線距離をいう。
【0043】
上記形態とすることで、側板12と棚板13(板部材4)との間に形成された隙間(離隔部R)から通した電源コードYを、支柱部22と2枚の板部材4とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、本発明によれば、照明器具Xを配置するのに、より適した什器1を提供することができる。
【0044】
ただし、本発明において、支柱部22の太さは、電源コードYを支柱部22と2枚の板部材4とで形成された空間に通すことのできる太さであれば、特に制限はない。
【0045】
また、支柱部22の配置に関し、本実施例では、フレーム部材2の各々の支柱部22は、互いに直角又は直線となるよう、配置されている。
ここで、支柱部22の長さに関し、本実施例では、フレーム部材2の各々の支柱部22の長さは同程度である。
上記形態とすることで、より、美観に優れた什器1の骨組みを形成することができる。
また、上記形態とすることで、後述する板部材4を安定して配置することができる。
【0046】
ただし、フレーム部材2の各々の支柱部22の長さ及び位置関係は、フレーム部材2同士を連結することで骨組11を形成可能であればよい。
また、本発明の効果を損なわない限り、各々の支柱部22の長さにも特に制限はない。
【0047】
次に、フレーム部材2のさらに好ましい実施の形態を、図4図7を用いて説明する。
以下、結合部21を中心とした直交座標系において、ある一つの支柱部22をx軸上に配置し、互いに直角となるよう設けられた他の支柱部22をそれぞれ、「結合部21からy軸(z軸)方向に延びた支柱部22」とあらわす。
また、結合部21を中心とした直交座標系において、結合部21を跨ぎ直線となるよう設けられた2本の支柱部22を「結合部21からx軸(y軸、z軸)の双方向に一本ずつ延びた支柱部22」とあらわす。
【0048】
本実施例のフレーム部材2の全体構成は、以下の(a)~(d)の何れか形態である。
【0049】
(a)結合部21から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部22と、y軸方向に延びた一つの支柱部22を有する形態(T字型;図4 参照)
【0050】
(b)結合部21から、x軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部22と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部22を有する形態(十字型;図5 参照)
【0051】
(c)結合部21から、x軸の方向、y軸方向、及びz軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部22を有する形態(三方面型;図6 参照)
【0052】
(d)結合部21から、x軸の方向、及び、z軸方向それぞれに一本ずつ延びた支柱部22と、y軸の双方向に一本ずつ延びた支柱部22を有する形態(図7 参照)
【0053】
上記形態とすることで、骨組11の設計において、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器1とすることができる。
そして、上記形態とすることで、側板12と棚板13(板部材4)との間に形成された隙間(離隔部R)から通した電源コードYを、支柱部22と2枚の板部材4とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、上記形態とすることで、照明器具Xを配置するのにより適した什器1を提供することができる。
【0054】
ただし、フレーム部材2が有する支柱部22の全体形状は、支柱部22同士を連結した態様で、後述する板部材4を支持可能であればよい。
【0055】
(1-2)フレーム部材2における、ジョイント部材3と支柱部22の連結機構について
本実施例では、フレーム部材2同士の連結を、ジョイント部材3を用い行っている(図面 参照)。
【0056】
本実施例において、支柱部22は、支柱部22の端部にジョイント部材3を挿入可能な末端開口部221を備える。
上記形態とすることで、ジョイント部材3の一端を支柱部22の末端開口部221に挿入し、仮止めすることができる。
また、上記形態とすることで、より強度に優れた骨組11とすることができる。
【0057】
そして、支柱部22の端面には、ネジ34等を捻じ込める止着孔が設けられている(以下、支柱部22に設けられた止着孔を、支柱部止着孔222と表記)。
ここで、支柱部止着孔222の位置は、ジョイント部材3を末端開口部221に挿入し仮固定した状態において、後述するジョイント部材3に設けられた止着孔の位置に対応する位置である(以下、ジョイント部材3に設けられた止着孔を、ジョイント部材止着孔32と表記)。
【0058】
上記形態とすることで、ネジ34等を用い、フレーム部材2同士をより強固に固定することができる。
【0059】
ここで、支柱部22が角柱形状である場合、支柱部止着孔222は、複数の面に設けられていることが好ましい。
【0060】
本発明の好ましい実施の形態では、後述するフレーム部材2と板部材4の締結に干渉しないよう、ジョイント部材3との連結の方向を設定することができる形態であることが好ましい。
上記形態とすることで、より設計の自由度に優れた什器1とすることができる。
【0061】
ただし、本発明においては、支柱部止着孔222は支柱部22の面すべてに設けられている必要はない。
【0062】
ただし、本発明においては、ジョイント部材3が支柱部22同士を連結可能なものであれば、フレーム部材2におけるジョイント部材3と支柱部22の連結機構に特に制限はない。
【0063】
(1-3)フレーム部材2における、板部材4と支柱部22の締結機構について
【0064】
本実施例では、板部材4と支柱部22の締結を、締結部材5を用いて行っている(図面 参照)。
【0065】
本実施例において、支柱部22の表面には、板部材4とフレーム部材2を締結するための締結孔が設けられている(以下、支柱部22に設けられた締結孔を、支柱部締結孔223と表記)。
【0066】
ここで、本実施例において、支柱部締結孔223の位置は、連結した支柱部22に板部材4を略中央となるよう配置した状態において、後述する板部材4に設けられた締結孔(以下、板部材4に設けられた締結孔を、板部材締結孔42と表記)の位置に対応する位置である。
支柱部締結孔223が設けられていることで、板部材4とフレーム部材2を所望の位置に固定することができる。また、上記形態とすることで、板部材4の位置ずれを防止することができる。
【0067】
ただし、本発明において、支柱部締結孔223の位置は、板部材4を支柱部22に板部材4と結合部21とが離隔するよう(離隔部Rを形成するよう)配置した状態において、後述する板部材締結孔42の位置に対応する位置であればよい。
上記形態とすることで、より確実に、板部材4をフレーム部材2に配置した状態で、板部材4と結合部21とが離隔するよう、板部材4と支柱部22とを締結することができる。
【0068】
ただし、本発明においては、支柱部締結孔223は支柱部22の面すべてに設けられている必要はない。
【0069】
本実施例において、離隔部Rの幅は4mm~10mmである。
【0070】
ここで、本発明において、離隔部Rの幅は、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上である。
また、本発明において、離隔部Rの幅は、好ましくは40mm以下、より好ましくは30mm以下、さらに好ましくは20mm以下である。
ここで、本明細書において、離隔部Rの幅は、結合部21と板部材4との間に形成された直線距離をいう。
ただし、本発明において、離隔部Rの幅は電源コードYを通すことが可能であれば、その大きさに特に制限はない。
【0071】
また、本発明においては、板部材4と支柱部22の締結が可能なものであれば、フレーム部材2における板部材4と支柱部22の締結機構に特に制限はない。
【0072】
(2)ジョイント部材3
本明細書において、ジョイント部材3は、支柱部22同士を連結する部材である。
【0073】
(2-1)全体形状について
本実施例において、ジョイント部材3は、ジョイント部材本体31と、ジョイント部材止着孔32と、位置決定部33とを備える。
【0074】
ジョイント部材本体31の形状は、前述の末端開口部221の形状に対応した形状である。
より具体的には、本実施例では、ジョイント部材本体31の凸部311の形状が、末端開口部221の隅部に対応している。
上記形態とすることで、より確実に、ジョイント部材3を支柱部22の末端開口部221に挿入し仮固定することができる。
【0075】
また、本実施例において、ジョイント部材本体31の凸部311以外の部分には、凹部312が設けられている。
上記形態とすることで、末端開口部221内部空間とジョイント部材3の凸部311とが接する箇所を面ではなく線とすることができ、連結した支柱部22のがたつきを抑えることができる。
【0076】
ここで、本実施例のジョイント部材3はポリアセタール樹脂材料により構成されている。
ジョイント部材3がポリアセタール樹脂材料により構成されていることで、什器1全体をより丈夫なものとすることができる。また、ジョイント部材3がポリアセタール樹脂材料により構成されていることで、支柱部22との接触による損傷を防ぐことができる。
ただし、本発明において、ジョイント部材3の材質に特に制限はない。
【0077】
位置決定部33は、ジョイント部材3を支柱部22の末端開口部221に挿入したときの、その侵入度合いを決定する部材である。
本実施例の位置決定部33は、ジョイント部材本体31の軸方向略中央に鍔部材を設けることにより、形成されている。
上記形態とすることで、位置決定部33がジョイント部材3の侵入を阻止することで、ジョイント部材3の位置をより確実に定めることができる。
【0078】
また、ジョイント部材止着孔32は、ジョイント部材3を支柱部22の末端開口部221に挿入し仮固定した状態において、ネジ34等を捻じ込むための孔である。
ここで、ジョイント部材止着孔32の位置は、ジョイント部材3を支柱部22の末端開口部221に挿入し仮固定した状態において、前述の支柱部止着孔222の位置に対応する位置である。
【0079】
上記形態とすることで、ネジ34等を止着孔(支柱部止着孔222及びジョイント部材止着孔32)に挿入し固定することによって、フレーム部材2同士をより強固に固定することができる。
【0080】
ただし、本発明においては、ジョイント部材3が支柱部22同士を連結可能なものであれば、ジョイント部材3の構成に特に制限はない。
【0081】
また、本実施例において、ジョイント部材3と、フレーム部材2とは異なる部品により成形されている。ただし、本発明において、ジョイント部材3とフレーム部材2とは、一体形成されていてもよい。具体的に例えば、本発明においては、支柱部22の端部に、ジョイント部材3があらかじめ設けられている形態とすることもできる。
【0082】
(2-2)フレーム部材2同士の連結方法について
本実施例のジョイント部材3を用いた、フレーム部材2同士の連結方法を、説明する。
【0083】
まず、図9図10に示すように、支柱部22に設けられた末端開口部221に、ジョイント部材3の一端を、末端開口部221の縁が位置決定部33に接触するまで挿入し仮固定する。
【0084】
ジョイント部材3の一端を末端開口部221の縁が位置決定部33に接触するまで挿入したときに、支柱部22に設けられた支柱部止着孔222と、ジョイント部材3に設けられたジョイント部材止着孔32とが対応する。
そして、止着孔(支柱部止着孔222及びジョイント部材止着孔32)にネジ34部材を挿入し、フレーム部材2とジョイント部材3を固定する。
【0085】
ジョイント部材3の他の一端に対しても同様に、他のフレーム部材2とジョイント部材3を固定することによってフレーム部材2同士を連結することができる。
【0086】
(3) 板部材4、締結部材5、スペーサー部材6
(3-1)板部材4の構成
本明細書において、板部材4は、什器1における側板12及び/又は棚板13を構成する部材である。
【0087】
ここで、板部材4は、フレーム部材2の支柱部22を両側から挟み込むことで、什器1における側板12及び/又は棚板13を構成することもできる。
上記形態とすることで、側板12と棚板13(板部材4)との間に形成された隙間(離隔部R)から通した電源コードYを、支柱部22と2枚の板部材4とで形成された空間に通し、外部から見えないよう地上まで這わすことができる。
すなわち、上記形態とすることで、照明器具Xを配置するのにより適した什器1を提供することができる。
【0088】
ここで、本発明において、板部材4は、什器1における天板を構成する部材とすることもできる。
上記形態とすることで、側板12と棚板13(板部材4)との間に形成された隙間(離隔部R)から通した電源コードYを、支柱部22と天板と棚板13(2枚の板部材4)とで形成された空間に通し、外部から見えないよう、効率よく、地上まで這わすことができる。
すなわち、上記形態とすることで、照明器具Xを配置するのにより適した什器1を提供することができる。
【0089】
また、板部材4を什器1における天板を構成する部材とすることで、照明器具Xを棚板13に配置したときに、側板12と棚板13と天板とがリフレクターの役割を兼ねることができ、より、照明器具Xを配置するのにより適した什器1となる。
【0090】
本実施例において、板部材4は、長方形状の板材である。
【0091】
ここで、本発明において、板部材4は、正方形状及び/又は長方形状の板材であればよい。
なお、本発明において、板部材4は矩形の板材であればよく、また、本発明の効果を損なわない範囲においてその形状に特に制限はない。
【0092】
本実施例において、板部材4は、樹脂材料からなる。
板部材4が樹脂材料からなることで、配置した照明器具Xを傷つけるリスクを軽減することができる。
また、上記形態とすることで、板部材4自体が骨組11の補強材を兼ねることができる。
そのため、骨組11の設計において、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器1とすることができる。
【0093】
ただし、本発明において、板部材4の材質に特に制限はなく、例えば、金属材、木材、陶磁器製の板材の何れの形態であってもよい。
【0094】
また、本実施例において、板部材4の表面は、白色である。
板部材4の表面が白色であることで、照明器具Xを配置したときに、照明器具Xからの光が効率よく反射し、照明器具Xの美観をより優れたものとすることができる。
【0095】
ただし、本発明において、板部材4の表面の色合いに特に制限はない。
また、板部材4の表面には、防腐処理、防湿処理、防紫外線処理(耐候処理)といった加工が施されていてもよい。
【0096】
本発明における板部材4の厚みは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上である。
また、本発明における板部材4の厚みは、好ましくは6mm以下、より好ましくは4mmである。
上記形態とすることで、板部材4自体が骨組11の補強材を兼ねることができる。
そのため、骨組11の設計において、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器1とすることができる。
【0097】
ここで、本発明における板部材4が鉄板である場合の厚みは、好ましくは1mm以上である。また、本発明における板部材4が鉄板である場合の厚みは、好ましくは2mm以下である。
【0098】
ここで、本発明における板部材4がアルミ板である場合の厚みは、好ましくは1.5mm以上である。また、本発明における板部材4がアルミ板である場合の厚みは、好ましくは3mm以下である。
【0099】
ここで、本発明における板部材4が樹脂板である場合の厚みは、好ましくは2mm以上である。また、本発明における板部材4が樹脂板である場合の厚みは、好ましくは4mm以下である。
【0100】
上記形態とすることで、板部材4自体が骨組11の補強材を兼ねることができる。
そのため、骨組11の設計において、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器1とすることができる。
【0101】
ここで、本発明における板部材4のフレーム部材2からの厚みは、板部材4の全体のうち、厚みが最大となる箇所を指す。
ただし、本発明において、板部材4の厚みに特に制限はない。
【0102】
また、本実施例において、板部材4の表面4隅には、板部材4とフレーム部材2を締結するための板部材締結孔42が設けられている。
【0103】
ここで、本実施例において、板部材締結孔42の位置は、板部材4を支柱部22に板部材4と結合部21とが離隔するよう(離隔部Rを形成するよう)配置した状態において、前述の支柱部22に設けられた締結孔の位置に対応する位置である。
上記形態とすることで、より確実に、板部材4をフレーム部材2に配置した状態で、板部材4と結合部21とが離隔するよう、板部材4と支柱部22とを締結することができる。
【0104】
ただし、本発明において、板部材締結孔42の位置は、板部材4と結合部21とが離隔するよう板部材4を支柱部22に配置したときの、前述の支柱部締結孔223の位置に対応する位置であればよい。
板部材締結孔42が設けられていることで、板部材4とフレーム部材2を所望の位置に固定することができる。また、上記形態とすることで、板部材4の位置ずれを防止することができる。
すなわち、上記形態とすることで、より確実に、板部材4をフレーム部材2に配置した状態で、板部材4と結合部21とが離隔するよう、板部材4と支柱部22とを締結することができる。
【0105】
ただし、本発明において、板部材締結孔42の位置に特に制限はない。
また、本発明においては、板部材4と支柱部22の締結が可能なものであれば、板部材4の構成等に特に制限はない。
【0106】
(3-2)締結部材5の構成
本発明において、締結部材5は、板部材4を支柱部22の締結孔が対応するよう配置した状態において、締結孔に挿入することで板部材4とフレーム部材2とを締結する部材である。
本実施例において、締結部材5は、締結孔に対応する太さの棒体と、頭部からなる。
【0107】
上記形態とすることで、板部材4とフレーム部材2とをより強固に固定することができる。
ここで、本発明においては、締結孔に挿入することで板部材4とフレーム部材2とを締結する部材であればその具体的形状については特に制限はない。
【0108】
また、本実施例において、締結部材5と、フレーム部材2と、板部材4とは異なる部品により成形されている。
ただし、本発明において、締結部材5とフレーム部材2とは、一体形成されていてもよい。また、本発明においては、締結部材5と板部材4とが一体形成されていてもよい。具体的に例えば、本発明においては、フレーム部材2(又は板部材4)に、締結部材5があらかじめ設けられている形態とすることもできる。
【0109】
(3-3)スペーサー部材6
スペーサー部材6は、柱形状の部材であって、締結孔を有する部材である。ここで、スペーサー部材6の長さは、支柱部22内部空間の厚みに対応する長さであることが好ましい。
上記形態とすることで、板部材4自体が骨組11の補強材を兼ねることができる。
そのため、骨組11の設計において、離隔部Rに対応する位置に支柱部22を設けない形態であっても、十分に強度の優れた什器1とすることができる。
【0110】
また、本実施例において、フレーム部材2と、スペーサー部材6とは異なる部品により成形されている。
ただし、本発明において、フレーム部材2とスペーサー部材6とは、一体形成されていてもよい。具体的に例えば、本発明においては、フレーム部材2に、フレーム部材2と、スペーサー部材6があらかじめ設けられている形態とすることもできる。
【0111】
(3-4)フレーム部材2と板部材4の締結方法について
本実施例の締結部材5を用いた、フレーム部材2と板部材4の締結方法を、説明する。
図11図12に示すように、支柱部22に設けられた支柱部締結孔223と板部材締結孔42と、スペーサー部材6の締結孔とを対応させる。
そして、締結孔に締結部材5を挿入し、フレーム部材2と板部材4とを、固定する。
【0112】
このとき、板部材4と結合部21とが離隔し配置されていることから、隙間(離隔部R)が形成される。ここで、板部材4と結合部21との間の隙間は、側板12と棚板13とで形成された隙間(離隔部R)を電源コードYが通過可能であれば、足りる。
【0113】
ここで、本実施例では、2枚の板部材4で支柱部22を挟みこみ、支柱部22及び板部材4が備える締結孔が対応するよう保持した状態で、該締結孔に締結部材5を挿入することで、2枚の板部材4で支柱部22を締結する形態とすることもできる。
【0114】
<2> 什器1の組立キット
また、本発明は、什器1の組立キットでもある。
ここで、本発明の什器1の組立キットは、
2本以上の支柱部22及び支柱部22同士の結合箇所である結合部21を有するフレーム部材2と、
該支柱部22同士を連結するジョイント部材3と、
什器1における側板12及び/又は棚板13を構成する板部材4と、
板部材4と支柱部22とを締結する締結部材5と、
を備え、
板部材4を支柱部22に配置した状態で、支柱部22に配置された板部材4の辺が、連結した状態の二本分の支柱部22の長さよりも、短く、
締結部材5が、前記板部材4と結合部21とが離隔するよう、前記板部材4と支柱部22とを締結する部材であり、
の離隔により、什器1における側板12と棚板13との間に離隔部Rの形成可能であることを特徴とする。
【0115】
ここで、本発明の什器1の組み立てキットの好ましい実施の形態は、前述の<1>什器1 の内容を援用することができる。
【0116】
<3> 照明器具Xの展示方法
また、本発明は、照明器具Xの展示方法でもある。
本発明の照明器具Xの展示方法は、
前述の什器を用い、
該什器の棚板に照明器具を配置し、
照明器具から延びた電源コードを前記離隔部に通すことを特徴とする。
【0117】
ここで、本発明の照明器具Xの展示方法の好ましい実施の形態は、前述の<1>什器1 の内容を援用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明は、照明器具Xの配置に適した棚に応用することができる。
【符号の説明】
【0119】
1 什器
11 骨組
12 側板
13 棚板
2 フレーム部材
21 結合部
22 支柱部
221 末端開口部
222 支柱部止着孔
223 支柱部締結孔
3 ジョイント部材
31 ジョイント部材本体
311 凸部
312 凹部
32 ジョイント部材止着孔
33 位置決定部
34 ネジ
4 板部材
41 板部材本体
42 板部材締結孔
5 締結部材
6 スペーサー部材6
X 照明器具
Y 電源コード
R 離隔部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12