(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143320
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】積層構造体
(51)【国際特許分類】
H01L 29/861 20060101AFI20241003BHJP
C30B 29/22 20060101ALI20241003BHJP
C30B 29/20 20060101ALI20241003BHJP
C23C 16/40 20060101ALI20241003BHJP
H01L 21/329 20060101ALI20241003BHJP
H01L 29/24 20060101ALI20241003BHJP
C30B 25/18 20060101ALN20241003BHJP
H01L 21/365 20060101ALN20241003BHJP
H01L 21/368 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
H01L29/91 F
C30B29/22
C30B29/20
C23C16/40
H01L29/91 C
H01L29/91 A
H01L29/24
C30B25/18
H01L21/365
H01L21/368 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055933
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】511187214
【氏名又は名称】株式会社FLOSFIA
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(71)【出願人】
【識別番号】520124752
【氏名又は名称】株式会社ミライズテクノロジーズ
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(72)【発明者】
【氏名】四戸 孝
(72)【発明者】
【氏名】安藤 裕之
(72)【発明者】
【氏名】谷口 和也
(72)【発明者】
【氏名】星 真一
(72)【発明者】
【氏名】金村 高司
【テーマコード(参考)】
4G077
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5F053
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
【課題】半導体特性に優れた積層構造体を提供する。
【解決手段】n型半導体層、i型半導体層及びp型半導体層を備え、前記n型半導体層は、アルミニウム、インジウム及びガリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属を含む酸化物半導体を含み、前記p型半導体層は、ガリウムとdブロック金属元素とを含む酸化物半導体を含み、前記i型半導体層は、第1層と第2層とを有し、前記第1層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素を含む酸化物半導体を含み、前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合は、前記p型半導体層における前記dブロック金属元素の割合よりも小さく、前記第2層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素の割合が前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合よりも小さい酸化物半導体を含む積層構造体。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
n型半導体層、i型半導体層及びp型半導体層を備え、
前記n型半導体層は、アルミニウム、インジウム及びガリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属を含む酸化物半導体を含み、
前記p型半導体層は、ガリウムとdブロック金属元素とを含む酸化物半導体を含み、
前記i型半導体層は、第1層と第2層とを有し、
前記第1層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素を含む酸化物半導体を含み、
前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合は、前記p型半導体層における前記dブロック金属元素の割合よりも小さく、
前記第2層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素の割合が前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合よりも小さい酸化物半導体を含む積層構造体。
【請求項2】
前記第2層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素を含まない請求項1に記載の積層構造体。
【請求項3】
前記n型半導体層、前記p型半導体層、前記第1層及び前記第2層の各々の前記酸化物半導体は、コランダム構造を有する請求項1又は請求項2に記載の積層構造体。
【請求項4】
前記n型半導体層、前記p型半導体層、前記第1層及び前記第2層の各々の前記酸化物半導体の主面は、c面に対して傾斜した面である請求項1又は請求項2に記載の積層構造体。
【請求項5】
前記第1層は、前記p型半導体層に接し、
前記第2層は、前記n型半導体層に接する請求項1又は請求項2に記載の積層構造体。
【請求項6】
前記n型半導体層、前記p型半導体層、前記第1層及び前記第2層の各々の前記酸化物半導体は、互いに主成分が同じである請求項1又は請求項2に記載の積層構造体。
【請求項7】
前記p型半導体層、前記i型半導体層及び前記n型半導体層がこの順序で積層された請求項1又は請求項2に記載の積層構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、n型半導体層、i型半導体層及びp型半導体層を含む半導体装置が開示されている。特許文献1においては、n型半導体層の主成分である第1の半導体、i型半導体層の主成分である第2の半導体、及びp型半導体層の主成分である第3の半導体は、いずれもコランダム構造を有する酸化物半導体である。特許文献1には、第1の半導体、第2の半導体及び第3の半導体として、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化コバルト又はこれらの混晶が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、半導体特性に優れた積層構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本開示の一態様の積層構造体は、n型半導体層、i型半導体層及びp型半導体層を備え、前記n型半導体層は、アルミニウム、インジウム及びガリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属を含む酸化物半導体を含み、前記p型半導体層は、ガリウムとdブロック金属元素とを含む酸化物半導体を含み、前記i型半導体層は、第1層と第2層とを有し、前記第1層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素を含む酸化物半導体を含み、前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合は、前記p型半導体層における前記dブロック金属元素の割合よりも小さく、前記第2層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素の割合が前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合よりも小さい。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、半導体特性に優れた積層構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図2】積層構造体の製造装置の一例を示す概略構成図である。
【
図3】第2実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図4】第3実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図5】第4実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図6】第5実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図7】第6実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図8】第7実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図9】第8実施形態の積層構造体を示す模式断面図である。
【
図10】積層構造体を備えた半導体装置の一例を示す模式断面図である。
【
図11】積層構造体を備えた半導体装置の他の一例を示す模式断面図である。
【
図12】電源システムの一例を模式的に示す図である。
【
図13】システム装置の一例を模式的に示す図である。
【
図14】電源装置の電源回路図の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を用いて説明する。尚、特許請求の範囲にかかる発明は、実施形態に限定されない。また、実施形態の中で説明される構成の組み合わせの全てが課題の解決手段に必須であるとして限定するものでもない。また、本開示の各構成は、本開示の課題の解決を妨げない範囲で説明されている。なお、同一構成要素には同一符号を付すことで、重複する説明を省略する。
【0009】
また、当業者にとって明らかなように、本明細書において述べられていなくとも、図面中において示される特徴は必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。また、1つの形態における1つの特徴は別の形態においても用いられ得ることに留意されたい。周知の要素及び加工技術についての記載は、本開示の形態を必要に不明確にすることのないように省略され得る。本明細書において用いられる例は、単に本開示の理解を助けること、また更に当業者が本開示の形態を実施できるようにすることを目的としている。したがって、本明細書における形態及び例は本開示の範囲に限定されて解釈されず、特許請求の範囲及び適用可能な法律によってのみ定められる。
【0010】
「第1」及び「第2」等の用語は、本明細書において用いられる様々な要素を記述するために用いられるが、要素は、これらの用語によって限定されない。「第1」及び「第2」等の用語は、1つの要素を別の要素から区別するためにのみ用いられる。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素は第2の要素と称することができ、また、第2の要素は第1の要素と称することができる。本明細書において用いられるように、用語「及び/又は」は、挙げられた項目のうち1つまたは複数のいくつかまたは全ての組み合わせを包含する。
【0011】
本明細書において用いられる用語は、特定の形態のみを記述することを目的としており、本開示を限定することを意図していない。本明細書において用いられる「備える」、「有する」又は「含む」等は、記載された要素の存在を表すものであり、1つまたは複数の他の要素の存在を排除するものではない。
【0012】
別途定義されない限り、本明細書において用いられる全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を持つ。本明細書において用いられる用語は本明細書の文脈及び関連技術における意味と矛盾しない意味を有するように解釈される。また、本明細書において定義されない限り、本明細書において用いられる用語は、理想化された、または過度に形式的な意味で解釈されるべきでないことを理解されたい。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の積層構造体100Aを模式的に示した断面図である。積層構造体100Aは、例えば、半導体装置の要素として用いられ、とりわけ、パワーデバイスに有用である。積層構造体100Aが用いられる半導体装置としては、例えば、ダイオード又はトランジスタ等が挙げられる。ダイオードとしては、整流用ダイオード、スイッチングダイオード、ツェナーダイオード、フォトダイオード、ショットキーバリアダイオード又は発光ダイオード等が挙げられる。トランジスタとしては、例えば、バイポーラトランジスタ(BJT)、電界効果トランジスタ(FET)又は絶縁ゲートトランジスタ(IGBT)等が挙げられる。半導体装置は、横型デバイスであってもよいし、縦型デバイスであってもよい。「横型デバイス」は、電極が半導体層の片面側に形成された横型の素子である。「縦型デバイス」は、半導体層の表裏両面側にそれぞれ電極を有する縦型の素子である。
【0014】
積層構造体100Aは、PiN構造を有しており、n型半導体層101、p型半導体層103及びi型半導体層102を備えている。積層構造体100Aは、基板104を更に備えてもよい。基板104は、n型半導体層101、p型半導体層103及びi型半導体層102を支持する。この実施形態では、n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103は、この順序で基板104に積層されている。尚、積層構造体100Aは、基板104を備えなくてもよい。本開示において、「p型」及び「n型」とは、ホール効果測定や走査型静電容量顕微鏡(SCM:Scanning Capacitance Microscopy)、走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM:Scanning Nonlinear Dielectric Microscopy)等によって判定されるキャリアタイプをいう。また、「i型」とは、PiN型の半導体において正常に機能し得るi型特性を有することを意味する。i型半導体層102としては、例えば、キャリア密度が1×1016/cm3未満の半導体が挙げられる。尚、n型半導体層101の厚さ方向を「上下方向」と定義する。n型半導体層101の厚さ方向のうちの一方を「上方」と定義し、他方を「下方」と定義する。これら方向は、使用時等における方向を限定するものではない。
【0015】
(基板)
基板104は、厚さ方向を有している。基板104の厚さ方向は、上下方向と実質的に一致している。基板104は、絶縁体基板であってもよいし、半導体基板であってもよいし、金属基板や導電性基板であってもよい。基板104は、絶縁体基板であることが好ましく、また、表面に金属膜を有する基板であることも好ましい。基板としては、例えば、コランダム構造を有する基板材料を主成分として含む下地基板、又はβ-ガリア構造を有する基板材料を主成分として含む下地基板、六方晶構造を有する基板材料を主成分として含む下地基板等が挙げられる。基板材料は、本開示の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の材料であってもよい。本開示において「主成分」とは、全体に対して原子比で50%以上含むことを意味する。コランダム構造を有する基板材料としては、例えば、α-Al2O3又はα-Ga2O3が挙げられる。より具体的には、コランダム構造を有する基板材料を用いた基板としては、a面サファイア基板、m面サファイア基板、r面サファイア基板、c面サファイア基板又はα型酸化ガリウム基板(a面、m面、r面、又はc面)等が挙げられる。β-ガリア構造を有する基板材料を主成分とする下地基板としては、例えばβ-Ga2O3基板が挙げられる。六方晶構造を有する基板材料を主成分とする下地基板としては、例えば、SiC基板、ZnO基板、GaN基板等が挙げられる。
【0016】
(n型半導体層)
n型半導体層101は、基板104上に形成され、基板104に接している。n型半導体層101は、酸化物半導体を含んでいる。以下、この酸化物半導体を「第1半導体」という。n型半導体層101は、第1半導体を主成分として含むことが好ましい。n型半導体層101は、第1半導体を原子比で70%以上含むことが更に好ましく、90%以上含むことが更に好ましい。この実施形態では、n型半導体層101は、第1半導体である。すなわち、n型半導体層101は、原子比で100%の第1半導体を含んでいる。尚、n型半導体層101に含まれる第1半導体の割合は、原子比で50%未満であってもよい。
【0017】
第1半導体は、アルミニウム、インジウム及びガリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属を含んでいる。第1半導体は、積層構造体100Aの耐圧を高めるため、ガリウムを含むことが好ましい。第1半導体は、Ga2O3であることが更に好ましい。第1半導体は、結晶であってもよいし、非晶質であってもよいが、結晶であることが好ましい。第1半導体は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよい。第1半導体は、混晶ではない金属酸化物半導体、即ち単一成分結晶の金属酸化物半導体であることが好ましい。第1半導体の結晶構造としては、例えば、コランダム構造、βガリア構造又はε型構造等が挙げられる。第1半導体は、コランダム構造を有することが好ましい。第1半導体は、α-Ga2O3であることが更に好ましい。
【0018】
第1半導体は、n型ドーパントを含んでもよいし、含まなくてもよい。n型ドーパントとしては、例えば、スズ、ゲルマニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、バナジウム又はニオブ等が挙げられる。
【0019】
(p型半導体層)
p型半導体層103は、n型半導体層101上にi型半導体層102を介して形成されている。p型半導体層103は、厚さ方向を有している。p型半導体層103の厚さ方向は、上下方向と実質的に一致している。p型半導体層103は、酸化物半導体を含んでいる。以下、この酸化物半導体を「第2半導体」という。p型半導体層103は、第2半導体を主成分として含むことが好ましい。p型半導体層103は、第2半導体を原子比で70%以上含むことが更に好ましく、90%以上含むことが更に好ましい。この実施形態では、p型半導体層103は、第2半導体である。尚、p型半導体層103に含まれる第2半導体の割合は、原子比で50%未満であってもよい。
【0020】
第2半導体は、ガリウムとdブロック金属元素とを含んでいる。「dブロック金属元素」は、周期表においてdブロックに属する金属元素を意味する。「周期表」は、国際純正応用化学連合(IUPAC:International Union of Pure and Applied Chemistry)にて定められた周期表を意味する。dブロックの元素は、3d、4d、5d及び6d軌道を満たす電子を有する元素である。dブロック金属元素としては、例えば、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、ルテチウム(Lu)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、ローレンシウム(Lr)、ラザホージウム(Rf)、ドブニウム(Db)、シーボーギウム(Sg)、ボーリウム(Bh)、ハッシウム(Hs)、マイトネリウム(Mt)、ダームスタチウム(Ds)、レントゲニウム(Rg)又はコペルニシウム(Cn)が挙げられる。第2半導体に含まれるdブロック金属元素は、クロム又は周期表の第9族金属であることが好ましく、ロジウム、イリジウム又はコバルトであることが更に好ましく、イリジウムであることが特に好ましい。
【0021】
第2半導体は、結晶であってもよいし、非晶質であってもよいが、結晶であることが好ましい。第2半導体は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよい。第2半導体の結晶構造としては、コランダム構造、βガリア構造又はε型構造等が挙げられる。第2半導体は、コランダム構造を有することが好ましい。第2半導体は、混晶であることが好ましい。第2半導体は、(IrXGa1-X)2O3の混晶であることが更に好ましく、α-(IrXGa1-X)2O3の混晶であることが更に好ましい。ここで、Xは、0<x<1を満足する数を表す。
【0022】
第2半導体は、p型ドーパントを含まなくてもよいし、含んでもよい。p型ドーパントとしては、例えば、Mg、H、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Ca、Sr、Ba、Ra、Mn、Fe、Co、Ni、Pd、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Tl、Pb、N、P等及びこれらの2種以上の元素等が挙げられる。
【0023】
(i型半導体層)
i型半導体層102は、n型半導体層101とp型半導体層103との間に配置されている。i型半導体層102は、厚さ方向を有している。i型半導体層102の厚さ方向は、上下方向と実質的に一致している。i型半導体層102は、第1層102aと第2層102bとを有している。この実施形態では、i型半導体層102は、複数の第1層102aと、複数の第2層102bとを含んでいる。尚、i型半導体層102が第1層102aと第2層102bとの両者を含むのであれば、i型半導体層102に含まれる第1層102aの数と、i型半導体層102に含まれる第2層102bの数の各々は、限定されない。例えば、i型半導体層102は、第1層102a及び第2層102bの各々を1層だけ含んでもよい。この実施形態では、i型半導体層102は、第1層102a及び第2層102bとは組成が異なる別の層を含んでおらず、複数の第1層102aと複数の第2層102bとによって形成されている。尚、i型半導体層102は、第1層102a及び第2層102bとは組成が異なる別の層を更に含んでもよい。第1層102aと第2層102bとは、上下方向において並んでいる。すなわち、第1層102aと第2層102bとの積層方向は、上下方向である。第1層102aと第2層102bとは、交互に形成されている。i型半導体層102のうちp型半導体層103側の端に位置する層は、第1層102aである。この第1層102aは、p型半導体層103と接している。i型半導体領層102のうちn型半導体層101側の端に位置する層は、第2層102bである。この第2層102bは、n型半導体層101と接している。以下、第1層102a及び第2層102bについて更に詳述する。
【0024】
(第1層)
第1層102aは、p型半導体層103及び第2層102b、あるいは2つの第2層102bに接している。第1層102aは、厚さ方向を有している。第1層102aの厚さ方向は、上下方向と実質的に一致している。第1層102aは、酸化物半導体を含んでいる。以下、この酸化物半導体を「第1層半導体」という。第1層102aは、第1層半導体を主成分として含むことが好ましい。第1層102aは、第1層半導体を原子比で70%以上含むことが更に好ましく、90%以上含むことが更に好ましい。この実施形態では、第1層102aは、第1層半導体である。尚、第1層102aに含まれる第1層半導体の割合は、原子比で50%未満であってもよい。
【0025】
第1層半導体は、第2半導体に含まれるdブロック金属元素を含んでいる。このことは、例えば、第2半導体がdブロック金属元素としてイリジウムを含む場合、第1層半導体もイリジウムを含むことを意味する。第1層半導体は、dブロック金属元素に加えて、ガリウムを含むことが好ましい。第1層半導体は、主成分としてGa2O3を含むことが更に好ましい。尚、第1層半導体は、ガリウムを含まなくてもよい。
【0026】
第1層半導体は、結晶であってもよいし、非晶質であってもよいが、結晶であることが好ましい。第1層半導体は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよい。第1層半導体の結晶構造としては、コランダム構造、βガリア構造又はε型構造等が挙げられる。第1層半導体は、コランダム構造を有することが好ましい。第1層半導体は、混晶であることが好ましい。第1層半導体は、(IrXGa1-X)2O3の混晶であることが更に好ましく、α-(IrXGa1-X)2O3の混晶であることが更に好ましい。第1層半導体のキャリア密度は、i型半導体として機能するキャリア密度であれば限定されない。第1層半導体のキャリア密度は、1.0×1016/cm3未満であることが好ましく、1.0×1015/cm3未満であることが更に好ましい。第1層半導体がα-(IrXGa1-X)2O3の混晶である場合、IrとGaとを加えた金属元素におけるIrの比率は、原子比で10%未満であることが好ましく、5パーセント未満であることが更に好ましい。また、第1層半導体は、ドーパントを含まなくてもよいし、含んでいてもよい。第1層半導体のドーパントとしては、前述したn型ドーパント又は前述したp型ドーパント等が挙げられる。
【0027】
第1層半導体の主成分は、p型半導体層103の第2半導体の主成分と同じであることが好ましい。第1層半導体の主成分及び第2半導体の主成分は、Ga2O3であることが更に好ましく、α-Ga2O3であることが更に好ましい。第1層半導体の主成分及び第2半導体の主成分は、(IrXGa1-X)2O3であってもよく、α-(IrXGa1-X)2O3であってもよい。
【0028】
第1層半導体におけるdブロック金属元素の割合は、p型半導体層103の第2半導体におけるdブロック金属元素の割合よりも小さい。本開示において金属元素の「割合」とは、原子比における、半導体中に含まれる金属元素全体に対する割合を意味する。
【0029】
(第2層)
第2層102bは、n型半導体層101及び第1層102a、あるいは2つの第1層102aに接している。第2層102bは、厚さ方向を有している。第2層102bの厚さ方向は、上下方向と実質的に一致している。第2層102bは、酸化物半導体を含んでいる。以下、この酸化物半導体を「第2層半導体」という。第2層102bは、第2層半導体を主成分として含むことが好ましい。第2層102bは、第2層半導体を原子比で70%以上含むことが更に好ましく、90%以上含むことが更に好ましい。この実施形態では、第2層102bは、第2層半導体である。尚、第2層102bに含まれる第2層半導体の割合は、原子比で50%未満であってもよい。
【0030】
第2層半導体は、p型半導体層103の第2半導体に含まれるdブロック金属元素の割合が、第1層半導体におけるdブロック金属元素の割合よりも更に小さい酸化物半導体である。このことは、例えば、第1層半導体がdブロック金属元素としてイリジウムを含む場合、第2層半導体におけるイリジウムの割合が、第1層半導体におけるイリジウムの割合よりも小さいことを意味する。「第2層半導体は、第2半導体に含まれるdブロック金属元素の割合が、第1層半導体におけるdブロック金属元素の割合よりも小さい酸化物半導体である」ことには、第2層半導体がdブロック金属元素を含む場合だけでなく、第2層半導体がdブロック金属元素を含まない場合、即ち第2層半導体に含まれるdブロック金属元素の割合が0%である場合も含む。この実施形態では、第2層半導体は、dブロック金属元素を含んでいない。尚、第2層半導体は、dブロック金属元素を含んでもよい。
【0031】
第2層半導体は、アルミニウム、インジウム及びガリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属を含んでいる。第2層半導体は、積層構造体100Aの耐圧を高めるため、ガリウムを含むことが好ましい。第2層半導体は、Ga2O3であることが更に好ましい。第2層半導体は、結晶であってもよいし、非晶質であってもよいが、結晶であることが好ましい。第2層半導体は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよい。第2層半導体は、混晶ではない金属酸化物半導体、即ち単一成分結晶の金属酸化物半導体であることが好ましい。第2層半導体の結晶構造としては、例えば、コランダム構造、βガリア構造又はε型構造等が挙げられる。第2層半導体は、コランダム構造を有することが好ましい。第2層半導体は、α-Ga2O3であることが更に好ましい。
【0032】
第2層半導体の主成分は、n型半導体層101の第1半導体の主成分と同じであることが好ましい。第2層半導体の主成分は、第1層半導体の主成分と同じであることが好ましい。第1層半導体の主成分及び第2層半導体の主成分は、Ga2O3であることが更に好ましく、α-Ga2O3であることが更に好ましい。第1半導体の主成分、第2半導体の主成分、第1層半導体の主成分及び第2層半導体の主成分は、互いに同じであることが好ましい。第1半導体の主成分、第2半導体の主成分、第1層半導体の主成分及び第2層半導体の主成分の全てが、Ga2O3であることが更に好ましく、α-Ga2O3であることが更に好ましい。
【0033】
第2層半導体は、ドーパントを含まなくてもよいし、含んでもよい。第2層半導体のドーパントとしては、前述したn型ドーパント又は前述したp型ドーパント等が挙げられる。
【0034】
第1半導体、第2半導体、第1層半導体及び第2層半導体の各々の主面は、c面に対して傾斜した面であることが好ましい。c面は、{0001}面を意味する。c面に対して傾斜した面としては、例えば、a面(即ち、{11-20}面)、m面(即ち、{10-10}面)、r面(即ち、{-1012}面)、R面(即ち、{10-14}面)、n面(即ち、{11-23}面)又はS面(即ち、{10-11}面)等が挙げられる。尚、第1半導体、第2半導体、第1層半導体及び第2層半導体の各々の主面は、c面であってもよい。第1半導体、第2半導体、第1層半導体及び第2層半導体の各々の主面は、オフ角を有してもよいし、有さなくてもよい。
【0035】
(積層構造体の製造方法)
続いて、積層構造体100Aの製造方法について説明する。積層構造体100Aの製造方法は、n型半導体層101を形成する工程と、i型半導体層102を形成する工程と、p型半導体層103を形成する工程とを含んでいる。以下、n型半導体層101を形成する工程を、「第1工程」という。i型半導体層102を形成する工程を「第2工程」という。p型半導体層103を形成する工程を、「第3工程」という。この実施形態では、第1工程、第2工程及び第3工程は、この順序で実行される。すなわち、第1工程においてn型半導体層101が形成され、この後、第2工程においてn型半導体層101上にi型半導体層102が形成され、この後、第3工程においてi型半導体層102上にp型半導体層103が形成される。
【0036】
第2工程は、第1層102aを形成する工程と、第2層102bを形成する工程とを含んでいる。以下、第1層102aを形成する工程を「第1層形成工程」という。第2層102bを形成する工程を「第2層形成工程」という。第2工程では、例えば、第1層形成工程と第2層形成工程とが交互に実行される。具体的には、第2工程では、まず、第2層形成工程が実行されてn型半導体層101上に第2層102bが形成される。次に、第1層形成工程が実行されて第2層102b上に第1層102aが形成される。次に、第2層形成工程が実行されて第1層102a上に第2層102bが形成される。このように第1層形成工程及び第2層形成工程は、i型半導体層102の全体が形成されるまで交互に実行される。
【0037】
第1工程、第1層形成工程、第2層形成工程及び第3工程の各々は、例えば、同様の方法によって実行される。そのため、以下では、第1層形成工程について詳述し、第1工程、第2層形成工程及び第3工程の各々については、第1層形成工程と異なる点だけを説明し、重複する説明を省略する。また、以下の説明では、第1工程において形成されるn型半導体層101、第1層形成工程において形成される第1層102a、第2層形成工程において形成される第2層102b及び第3工程において形成されるp型半導体層3の各々を「形成層」という場合がある。
【0038】
(第1層形成工程)
図2は、第1層形成工程において用いられる製造装置29の概略説明図である。この実施形態の製造装置29は、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置であり、詳しくは、ミストCVDによって成膜する成膜装置である。尚、製造装置29は、CVD装置に限定されず、公知の他の成膜装置であってもよい。第1工程、第2層形成工程及び第3工程の各々においては、例えば、製造装置29と同様の製造装置が用いられる。
【0039】
第1層形成工程は、形成層(即ち、第1層102a)の原料を含む原料溶液を霧化して液滴を浮遊させて霧化液滴を生成する工程(以下、霧化工程という)と、キャリアガスによって基体の表面まで霧化液滴を搬送する工程(以下、搬送工程という)と、霧化液滴を熱反応させることによって基体の表面上に形成層を成膜する工程(以下、成膜工程)とを含む。
【0040】
(基体)
第1工程において用いられる基体は、基板104である。第1層形成工程、第2層形成工程及び第3工程の各々において用いられる基体は、基板104、基板104上に形成されたn型半導体領域101並びにそれまでに形成された第1層102a及び第2層102bを含む。尚、基体は、形成層を支持できれば特に限定されない。また、基体の形状は限定されず、あらゆる形状に対して有効である。基体の形状としては、例えば、板状、繊維状、棒状、円柱状、角柱状、筒状、螺旋状、球状又はリング状等が挙げられる。
【0041】
(霧化工程)
霧化工程では、例えば、超音波を用いた霧化方法によって、原料溶液を霧化して霧化液滴(ミストを含む)を生成する。超音波を用いて得られた霧化液滴は、初速度がゼロであり、空中に浮遊する。そのため、霧化液滴をスプレーのように基体に吹き付けるのではなく、空間に浮遊させてガスとして基体へ搬送することができる。したがって、形成層には、衝突エネルギーによる損傷が少なく、非常に好適である。尚、霧化方法は、原料溶液を霧化できさえすれば特に限定されず、公知の方法であってよい。霧化液滴のサイズは、特に限定されず、数mm程度であってもよいが、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは100nm以上10μm以下である。
【0042】
原料溶液は、例えば、形成層に含まれる金属を錯体又は塩の形態で有機溶媒又は水に溶解又は分散させた原料溶液であることが好ましい。錯体の形態としては、例えば、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体、ヒドリド錯体等が挙げられる。塩の形態としては、例えば、有機金属塩(例えば金属酢酸塩、金属シュウ酸塩、金属クエン酸塩等)、硫化金属塩、硝化金属塩、リン酸化金属塩又はハロゲン化金属塩(例えば塩化金属塩、臭化金属塩、ヨウ化金属塩等)等が挙げられる。本実施形態において用いられるミストCVD法によれば、原料濃度が低くても、好適に成膜することができる。尚、原料溶液には、無機材料が含まれていてもよいし、有機材料が含まれていてもよい。
【0043】
溶媒は、特に限定されず、水等の無機溶媒であってもよいし、アルコール等の有機溶媒であってもよいし、無機溶媒と有機溶媒の混合溶液であってもよい。本開示においては、溶媒が水を含むことが好ましく、水と酸の混合溶媒であることも好ましい。水としては、例えば、純水、超純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水又は海水が挙げられる。水は、超純水であることが好ましい。酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸等の有機酸;三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素エーテラート、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸又はp-トルエンスルホン酸が挙げられる。酸は、酢酸であることが好ましい。
【0044】
(搬送工程)
搬送工程では、キャリアガスによって霧化液滴を基体へ搬送する。キャリアガスの種類としては、例えば、酸素、オゾン、窒素若しくはアルゴン等の不活性ガス、又は水素ガス若しくはフォーミングガス等の還元ガス等が挙げられる。キャリアガスは、酸素を含むことが好ましい。酸素を含むキャリアガスとしては、例えば空気、酸素ガス又はオゾンガス等が挙げられるが、とりわけ酸素ガス及び/又はオゾンガスが好ましい。また、キャリアガスの種類は1種類であってよいが、2種類以上であってもよく、キャリアガス濃度を変化させた希釈ガス(例えば10倍希釈ガス等)等を、第2のキャリアガスとして更に用いてもよい。尚、キャリアガスは、本開示の目的を阻害しない限り特に限定されない。
【0045】
キャリアガスの供給箇所は、1箇所だけであってもよいし、2箇所以上あってもよい。本開示においては、霧化室、供給管及び成膜室を用いる場合には、霧化室及び供給管の各々にキャリアガスの供給箇所を設けることが好ましく、霧化室にはキャリアガスの供給箇所を設け、供給管には希釈ガスの供給箇所を設けることが更に好ましい。また、キャリアガスの流量は、特に限定されないが、0.01L/分以上20L/分以下であることが好ましく、1L/分以上10L/分以下であることが更に好ましい。希釈ガスの場合には、希釈ガスの流量が、0.001L/分以上5L/分以下であることが好ましく、0.1L/分以上3L/分以下であることが更に好ましい。
【0046】
(成膜工程)
成膜工程では、霧化液滴を基体表面近傍で反応させて、基体表面の一部または全部に成膜する。熱反応は、霧化液滴から膜が形成される熱反応であれば特に限定されず、熱によって霧化液滴が反応すればよく、反応条件等も本開示の目的を阻害しない限り特に限定されない。成膜工程においては、熱反応を、通常、溶媒の蒸発温度以上の温度で行うが、あまり高すぎない温度以下で行うことが好ましい。本開示においては、熱反応を、1200℃以下で行ってもよく、300℃以上700℃以下の温度で行うことが好ましく、350℃以上600℃以下で行うことが最も好ましい。尚、熱反応は、750℃以上1200℃以下で行ってもよいし、750℃以上1100℃以下で行ってもよい。また、熱反応は、本開示の目的を阻害しない限り、真空下、非酸素雰囲気下、還元ガス雰囲気下及び酸化雰囲気下のいずれの雰囲気下で行われてもよく、また、大気圧下、加圧下及び減圧下のいずれの条件下で行われてもよいが、本開示においては、酸化雰囲気下で行われることが好ましく、大気圧下で行われることも好ましく、酸化雰囲気下でかつ大気圧下で行われることが更に好ましい。なお、「酸化雰囲気」は、形成層が熱反応により形成できる雰囲気であれば特に限定されない。例えば、酸素を含むキャリアガスを用いたり、酸化剤を含む原料溶液からなるミストを用いたりして酸化雰囲気とすること等が挙げられる。また、膜厚は、成膜時間を調整することにより、設定することができる。
【0047】
以上説明した実施形態では、i型半導体層102は、dブロック金属元素の割合が互いに異なる第1層102a及び第2層102bを有するため、第1層102a及び第2層102bの各々の膜厚等を変更することにより、積層構造体100Aにおいて応力を生じ難くすることができる。具体的には、第1層半導体がp型半導体層103のdブロック金属元素を含むことにより、第1層半導体とp型半導体層103の第2半導体との格子定数差を小さくすることができる。そのため、第1層半導体と第2半導体との格子定数差によって生じる応力の発生を低減することができ、第1層102aとp型半導体層103との接合界面に欠陥が生じ難く、第1層102a及びp型半導体層103にクラックが発生し難い。更に、第2層102bは、p型半導体層103のdブロック金属元素の割合が第1層102aの酸化物半導体におけるdブロック金属元素の割合よりも小さい酸化物半導体を含み、第1層半導体と第2層半導体との格子定数差、並びに第2層半導体とn型半導体層101の第1半導体との格子定数差を小さくすることができる。そのため、第1層半導体と第2層半導体との格子定数差に伴う応力の発生、並びに第2層半導体と第1半導体との格子定数差に伴う応力の発生を低減することができ、第2層102b及びn型半導体層101にクラックが発生し難い。したがって、積層構造体100Aの材料特性を十分に発揮でき、また、積層構造体100Aの半導体特性を向上させることができる。
【0048】
(他の実施形態)
続いて、第2実施形態乃至第8実施形態について説明する。尚、第2実施形態乃至第8実施形態については、第1実施形態と異なる点について詳述し、第1実施形態と重複する説明を省略する。
【0049】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の積層構造体100Bを模式的に示した断面図である。第1実施形態の積層構造体100Aは、p型半導体層103が単層であったが、本実施形態の積層構造体100Bは、p型半導体層103が複数の層から形成されている。p型半導体層103は、p+型半導体層103aと、p+型半導体層103aよりもキャリア密度の小さいp-型半導体層103bとを含んでいる。尚、p型半導体層103は、p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bとは組成が異なる別の層を更に含んでもよい。p-型半導体層103bは、第1層102a上に形成され、第1層102aと接している。p+型半導体層103aは、p-型半導体層103b上に形成されている。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、例えば、第1実施形態のn型半導体層101と同様に形成される。
【0050】
p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、例えば、酸化物半導体を含む。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、例えば、第1実施形態のp型半導体層103の第2半導体と同様の酸化物半導体を主成分として含む。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、第1実施形態の第2半導体と同様の酸化物半導体を原子比で70%以上含むことが更に好ましく、90%以上含むことが更に好ましい。p+型半導体層103aのキャリア密度とp-型半導体層103bのキャリア密度との違いは、例えば、p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々に含まれる金属元素におけるIrの原子比の比率を異ならせることによって実現できる。
【0051】
第1層半導体におけるdブロック金属元素の割合は、p-型半導体層103bにおけるdブロック金属元素の割合よりも小さい。例えば、p-型半導体層103bの酸化物半導体及び第1層半導体の各々がdブロック金属元素としてイリジウムを含む場合、第1層半導体に含まれるイリジウムの割合は、p-型半導体層103bの酸化物半導体におけるイリジウムの割合よりも小さい。もちろん、この場合、第2層半導体に含まれるイリジウムの割合は、第1層半導体におけるイリジウムの割合よりも更に小さい。
【0052】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態の積層構造体100Cを模式的に示した断面図である。第1実施形態の積層構造体100Aは、n型半導体層101が単層であったが、本実施形態の積層構造体100Cは、n型半導体層101が複数の層から形成されている。n型半導体層101は、n-型半導体層101aと、n-型半導体層101aよりもキャリア密度の大きいn+型半導体層101bとを含んでいる。n型半導体層101は、n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bとは組成が異なる別の層を更に含んでもよい。n+型半導体層101bは、基板104上に形成され、基板104に接している。n-型半導体層101aは、n+型半導体層101b上に形成され、n+型半導体層101bに接している。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、例えば、第1実施形態のn型半導体層101と同様に形成される。
【0053】
n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、酸化物半導体を含む。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、例えば、第1実施形態のn型半導体層101の第1半導体と同様の酸化物半導体を主成分として含む。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、第1実施形態の第1半導体と同様の酸化物半導体を原子比で70%以上含むことが更に好ましく、90%以上含むことが更に好ましい。n-型半導体層101aのキャリア密度とn+型半導体層101bのキャリア密度との違いは、例えば、n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々に含まれるドーパント濃度を異ならせることによって実現できる。
【0054】
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態の積層構造体100Dを模式的に示した断面図である。本実施形態の積層構造体100Dは、p型半導体層103及びn型半導体層101の各々が複数の層から形成されている。具体的には、p型半導体層103は、第2実施形態と同様に、p+型半導体層103aと、p+型半導体層103aよりもキャリア密度の小さいp-型半導体層103bとを含んでいる。n型半導体層101は、第3実施形態と同様に、n-型半導体層101aと、n-型半導体層101aよりもキャリア密度の大きいn+型半導体層101bとを含んでいる。尚、本実施形態のp+型半導体層103a及びp-型半導体層103bのその他の構成は、第2実施形態のp+型半導体層103a及びp-型半導体層103bと同じであるため、説明を省略する。また、本実施形態のn-型半導体層101a及びn+型半導体層101bのその他の構成は、第3実施形態のn-型半導体層101a及びn+型半導体層101bと同じであるため、説明を省略する。
【0055】
(第5実施形態)
図6は、第5実施形態の積層構造体100Eを模式的に示した断面図である。この実施形態では、n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103の積層順序が第1実施形態と異なる。具体的には、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。すなわち、p型半導体層103は、基板104上に形成され、基板104に接している。i型半導体層102は、p型半導体層103上に形成されている。n型半導体層101は、i型半導体層102上に形成されている。
【0056】
(第6実施形態)
図7は、第6実施形態の積層構造体100Fを模式的に示した断面図である。この実施形態では、第5実施形態と同様に、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。更に、p型半導体層103は、第2実施形態と同様にp+型半導体層103aと、p+型半導体層103aよりもキャリア密度の小さいp-型半導体層103bとを含んでいる。p+型半導体層103aは、基板104上に形成され、基板104に接している。p-型半導体層103bは、p+型半導体層103a上に形成され、p+型半導体層103aに接している。尚、本実施形態のp+型半導体層103a及びp-型半導体層103bのその他の構成は、第2実施形態のp+型半導体層103a及びp-型半導体層103bと同じであるため、説明を省略する。
【0057】
(第7実施形態)
図8は、第7実施形態の積層構造体100Gを模式的に示した断面図である。この実施形態では、第5実施形態と同様に、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。更に、n型半導体層101は、第3実施形態と同様にn-型半導体層101aと、n-型半導体層101aよりもキャリア密度の大きいn+型半導体層101bとを含んでいる。n-型半導体層101aは、第2層102b上に形成され、第2層102bに接している。n+型半導体層101bは、n-型半導体層101a上に形成され、n-型半導体層101aに接している。尚、本実施形態のn-型半導体層101a及びn+型半導体層101bのその他の構成は、第3実施形態のn-型半導体層101a及びn+型半導体層101bと同じであるため、説明を省略する。
【0058】
(第8実施形態)
図9は、第8実施形態の積層構造体100Hを模式的に示した断面図である。この実施形態では、第5実施形態と同様に、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。更に、p型半導体層103及びn型半導体層101の各々が複数の層から形成されている。具体的には、p型半導体層103は、第6実施形態と同様に、p+型半導体層103aと、p+型半導体層103aよりもキャリア密度の小さいp-型半導体層103bとを含んでいる。n型半導体層101は、第7実施形態と同様に、n-型半導体層101aと、n-型半導体層101aよりもキャリア密度の大きいn+型半導体層101bとを含んでいる。尚、本実施形態のp+型半導体層103a及びp-型半導体層103bのその他の構成は、第6実施形態のp+型半導体層103a及びp-型半導体層103bと同じであるため、説明を省略する。また、本実施形態のn-型半導体層101a及びn+型半導体層101bのその他の構成は、第7実施形態のn-型半導体層101a及びn+型半導体層101bと同じであるため、説明を省略する。
【0059】
(実施例)
続いて、実施例について説明する。
【0060】
(実施例1)
実施例1は、
図1に示す第1実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Aにおいて、n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103は、この順序で基板104に積層されている。n型半導体層101は、α-Ga
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。p型半導体層103は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。
【0061】
(実施例2)
実施例2は、
図3に示す第2実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Bにおいて、n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103は、この順序で基板104に積層されている。n型半導体層101は、α-Ga
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。
【0062】
(実施例3)
実施例3は、
図4に示す第3実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Cにおいて、n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103は、この順序で基板104に積層されている。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、α-Ga
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。p型半導体層103は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。
【0063】
(実施例4)
実施例4は、
図5に示す第4実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Dにおいて、n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103は、この順序で基板104に積層されている。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、α-Ga
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。
【0064】
(実施例5)
実施例5は、
図6に示す第5実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Eにおいて、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。p型半導体層103は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。n型半導体層101は、α-Ga
2O
3である。
【0065】
(実施例6)
実施例6は、
図7に示す第6実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Fにおいて、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。n型半導体層101は、α-Ga
2O
3である。
【0066】
(実施例7)
実施例7は、
図8に示す第7実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Gにおいて、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。p型半導体層103は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、α-Ga
2O
3である。
【0067】
(実施例8)
実施例8は、
図9に示す第8実施形態に対応する。すなわち、積層構造体100Hにおいて、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101は、この順序で基板104に積層されている。p+型半導体層103a及びp-型半導体層103bの各々は、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第1層102aは、α-(Ir
XGa
1-X)
2O
3である。第2層102bは、α-Ga
2O
3である。n-型半導体層101a及びn+型半導体層101bの各々は、α-Ga
2O
3である。
【0068】
(半導体装置)
続いて、半導体装置について説明する。
図10は、第1実施形態の積層構造体100Aを備えた半導体装置105Aを示している。半導体装置105Aは、PiNダイオードである。半導体装置105Aは、積層構造体100Aに加えて、第1電極106及び第2電極107を更に備えている。n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103には、基板104とは反対側に開口する切欠が形成されている。n型半導体層101、p型半導体層103及びi型半導体層102の一部は、切欠から露出している。第1電極106は、p型半導体層103のうちi型半導体層102とは反対側の面に形成されている。第2電極107は、n型半導体層101のうち切欠から露出した面に形成されている。
【0069】
第1電極106及び第2電極107の各々の材料としては、例えば、Al、Mo、Co、Zr、Sn、Nb、Fe、Cr、Ta、Ti、Au、Pt、V、Mn、Ni、Cu、Hf、W、Ir、Zn、In、Pd、Nd若しくはAg等の金属またはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化レニウム、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン又はポリピロ-ル等の有機導電性化合物、またはこれらの混合物等が挙げられる。第1電極106及び第2電極107の各々の製膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、スプレー法、コ-ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ-ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式等の中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。
【0070】
第1電極106を正極とすると共に第2電極107を負極として、両者の間に電圧を印可することにより、p型半導体層103、i型半導体層102及びn型半導体層101に電流が流れる。尚、半導体装置105Aは、積層構造体100Aに代えて、第2実施形態乃至第4実施形態のいずれか1つの積層構造体100B~100Dを備えてもよい。
【0071】
図11は、第5実施形態の積層構造体100Eを備えた半導体装置105Bを示している。尚、半導体装置105Bについては、半導体装置105Aと異なる点について詳述し、半導体装置105Aと重複する説明を省略する。半導体装置105Bは、PiNダイオードである。n型半導体層101、i型半導体層102及びp型半導体層103には、基板104とは反対側に開口する切欠が形成されている。n型半導体層101、p型半導体層103及びi型半導体層102の一部は、切欠から露出している。第1電極106は、p型半導体層103のうち切欠から露出した面に形成されている。第2電極107は、n型半導体層101のうちi型半導体層102とは反対側の面に形成されている。
【0072】
本開示の半導体装置105A,105Bは、上記した事項に加え、更に公知の方法を用いて、パワーモジュール、インバータまたはコンバータとして好適に用いられ、更には、例えば電源装置を用いた半導体システム等に好適に用いられる。電源装置は、公知の方法を用い、半導体装置105A,105Bを配線パターン等に接続する等して作製することができる。
図12に電源システムの例を示す。
図12に示す例では、複数の電源装置171、172と制御回路173を用いて電源システム170が構成されている。電源システム170は、
図13に示すように、電子回路181と組み合わせてシステム装置180に用いることができる。尚、電源装置の電源回路図の一例を
図14に示す。
図14は、パワー回路と制御回路からなる電源装置の電源回路を示しており、インバータ192(MOSFET A~Dで構成)によりDC電圧を高周波でスイッチングしACへ変換後、トランス193で絶縁及び変圧を実施し、整流MOSFET194で整流後、DCL195(平滑用コイルL1,L2)とコンデンサにて平滑し、直流電圧を出力する。この時に電圧比較器197で出力電圧を基準電圧と比較し、所望の出力電圧となるようPWM制御回路196でインバータ192及び整流MOSFET194を制御する。
【0073】
(付記)
【0074】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0075】
(付記1)
n型半導体層、i型半導体層及びp型半導体層を備え、前記n型半導体層は、アルミニウム、インジウム及びガリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属を含む酸化物半導体を含み、前記p型半導体層は、ガリウムとdブロック金属元素とを含む酸化物半導体を含み、前記i型半導体層は、第1層と第2層とを有し、前記第1層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素を含む酸化物半導体を含み、前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合は、前記p型半導体層における前記dブロック金属元素の割合よりも小さく、前記第2層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素の割合が前記第1層の前記酸化物半導体における前記dブロック金属元素の割合よりも小さい酸化物半導体を含む積層構造体。
【0076】
(付記2)
前記第2層は、前記p型半導体層の前記dブロック金属元素を含まない付記1に記載の積層構造体。
【0077】
(付記3)
前記n型半導体層、前記p型半導体層、前記第1層及び前記第2層の各々の前記酸化物半導体は、コランダム構造を有する付記1又は付記2に記載の積層構造体。
【0078】
(付記4)
前記n型半導体層、前記p型半導体層、前記第1層及び前記第2層の各々の前記酸化物半導体の主面は、c面に対して傾斜した面である付記1乃至付記3のいずれか1つに記載の積層構造体。
【0079】
(付記5)
前記第1層は、前記p型半導体層に接し、前記第2層は、前記n型半導体層に接する付記1乃至付記4のいずれか1つに記載の積層構造体。
【0080】
(付記6)
前記n型半導体層、前記p型半導体層、前記第1層及び前記第2層の各々の前記酸化物半導体は、互いに主成分が同じである付記1乃至付記5のいずれか1つに記載の積層構造体。
【0081】
(付記7)
前記p型半導体層、前記i型半導体層及び前記n型半導体層がこの順序で積層された付記1乃至付記6のいずれか1つに記載の積層構造体。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示の積層構造体は、半導体(例えば化合物半導体電子デバイス等)、電子部品・電気機器部品、光学・電子写真関連装置、工業部材等あらゆる分野に用いることができるが、とりわけ、パワーデバイスに有用である。
【符号の説明】
【0083】
29 製造装置
32a キャリアガス供給装置
32b キャリアガス(希釈)供給装置
33a 流量調節弁
33b 流量調節弁
34 ミスト発生源
34a 原料溶液
34b ミスト
35 容器
35a 水
36 超音波振動子
37 供給管
38 ヒーター
40 成膜室
100A 積層構造体
100B 積層構造体
100C 積層構造体
100D 積層構造体
100E 積層構造体
100F 積層構造体
100G 積層構造体
100H 積層構造体
101 n型半導体層
101a n-型半導体層
101b n+型半導体層
102 i型半導体層
102a 第1層
102b 第2層
103 p型半導体層
103a p+型半導体層
103b p-型半導体層
104 基板
105A 半導体装置
105B 半導体装置
170 電源システム
171 電源装置
172 電源装置
173 制御回路
180 システム装置
181 電子回路
182 電源システム
192 インバータ
193 トランス
194 整流MOSFET
195 DCL
196 PWM制御回路
197 電圧比較器