(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143378
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】建設機械の運転支援システム
(51)【国際特許分類】
E02F 9/24 20060101AFI20241003BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
E02F9/24 B
E02F9/20 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056024
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】曽我 宏輔
(72)【発明者】
【氏名】高木 大輔
【テーマコード(参考)】
2D003
2D015
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003BA07
2D003CA10
2D003DA04
2D003DB04
2D003DB08
2D003FA02
2D015GA03
2D015GB07
(57)【要約】
【課題】環境的要因に左右されることなく、外部電源に接続された給電ケーブルと建設機械との干渉をより良好に抑制可能な建設機械の運転支援システムを提供する。
【解決手段】運転支援システムは、機体10の外部に設けられ、機体10に向けて延びる給電ケーブル20を支持するケーブル支持装置(中継装置40)と、給電ケーブル20と機体10との干渉を抑制するための制限範囲Rを設定する制御装置とを備えている。当該制御装置は、ケーブル支持装置の位置方位情報と機体10の位置方位情報とを取得し、ケーブル支持装置および機体10の位置方位に基づいて、給電ケーブル20の軌跡であるケーブル軌跡CTを演算し、ケーブル軌跡CTから所定距離の範囲を給電ケーブル20と機体10との干渉を抑制するための制限範囲Rに設定する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体と、前記機体に搭載され給電ケーブルを介して外部電源から供給される電力を動力源として前記機体を動作させる駆動源とを有する建設機械の運転支援システムであって、
前記機体の外部に設けられ、前記機体に向けて延びる前記給電ケーブルを支持するケーブル支持装置と、
前記給電ケーブルと前記機体との干渉を抑制するための制限範囲を設定する制御装置と
を備え、
前記制御装置は、前記ケーブル支持装置の位置方位情報と前記機体の位置方位情報とを取得し、前記ケーブル支持装置および前記機体の位置方位情報に基づいて、前記給電ケーブルの軌跡であるケーブル軌跡を演算し、前記ケーブル軌跡から所定距離の範囲を前記制限範囲に設定する建設機械の運転支援システム。
【請求項2】
各種情報を表示する表示装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記機体と前記ケーブル軌跡と前記制限範囲とを前記表示装置に表示させる請求項1に記載の建設機械の運転支援システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記機体が前記制限範囲に侵入したとき、前記機体の動作を制限する動作制限制御を実行する請求項1に記載の建設機械の運転支援システム。
【請求項4】
警報を報知する警報装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記機体が前記制限範囲に侵入したとき、前記警報装置から警報を報知させる請求項1に記載の建設機械の運転支援システム。
【請求項5】
前記制限範囲は、第1制限範囲と前記第1制限範囲よりも前記ケーブル軌跡に近い位置に設定される第2制限範囲とを含み、
前記制御装置は、前記機体が前記第1制限範囲に侵入したときに前記警報装置から警報を報知させ、前記機体が前記第2制限範囲に侵入したときに前記機体の動作を制限する動作制限制御を実行する請求項4に記載の建設機械の運転支援システム。
【請求項6】
前記ケーブル支持装置と前記機体との間を延びる前記給電ケーブルが直線状に維持されるように、前記給電ケーブルに所定の張力を付与する巻き取り装置を有し、
前記制御装置は、
前記巻き取り装置による前記給電ケーブルの巻き取り長を取得し、予め記憶された前記給電ケーブルの全長から前記巻き取り長を差し引いて、前記機体と前記ケーブル支持装置との間を延びる前記給電ケーブルの実際の長さである実ケーブル長を演算し、
前記ケーブル軌跡上での前記給電ケーブルの長さが前記実ケーブル長よりも短いときには、前記機体と前記ケーブル支持装置との間に存在する障害物との干渉によって前記給電ケーブルが直線状に維持されていないと判定する
請求項1から請求項5のいずか一項に記載の建設機械の運転支援システム。
【請求項7】
警報を報知する警報装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記給電ケーブルの周囲に障害物があると判定したとき、前記警報装置から警報を報知させる請求項6に記載の建設機械の運転支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部電源に接続された給電ケーブルからの電力を用いて駆動源としての電動モータを駆動させる建設機械の運転支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CO2の排出量の低減を図るため、電動式の建設機械の需要が高まっている。電動式の建設機械のうち、外部電源に接続された給電ケーブルを介して電力を取得する外部電源式の建設機械では、給電ケーブルと機体との干渉により給電ケーブルが損傷することを抑制することが求められる。例えば、特許文献1には、撮影装置により撮影された画像に基づいて、建設機械とケーブルとの距離が所定距離よりも小さいと判定された場合に所定情報を情報端末に送信する電動作業補助システムが記載されている。それにより、この電動作業補助システムでは、ケーブルが建設機械に接近したことを操縦者や現場作業員、現場監督者などに知らせ、建設機械とケーブルとが干渉してケーブルが損傷することを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、建設機械が運用される作業現場では、掘削作業や種々の車両が走行する際に巻きあがる砂埃、雨、夜間運転による光度不足といった環境的要因により、撮像装置で撮像された画像内でケーブルを適切に認識できない可能性がある。また、ケーブルを撮像装置の視野角に含ませるために必要な画素数が不足する可能性もある。そのため、上記特許文献1に記載の作業補助システムでは、ケーブルと建設機械との干渉を十分に抑制できない恐れがあった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環境的要因に左右されることなく、外部電源に接続された給電ケーブルと建設機械との干渉をより良好に抑制可能な建設機械の運転支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の建設機械の運転支援システムは、機体と、前記機体に搭載され給電ケーブルを介して外部電源から供給される電力を動力源として前記機体を動作させる駆動源とを有する建設機械の運転支援システムであって、前記機体の外部に設けられ、前記機体に向けて延びる前記給電ケーブルを支持するケーブル支持装置と、前記給電ケーブルと前記機体との干渉を抑制するための制限範囲を設定する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記ケーブル支持装置の位置方位情報と前記機体の位置方位情報とを取得し、前記ケーブル支持装置および前記機体の位置方位情報に基づいて、前記給電ケーブルの軌跡であるケーブル軌跡を演算し、前記ケーブル軌跡から所定距離の範囲を前記制限範囲に設定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の建設機械の運転支援システムでは、給電ケーブルを支持するケーブル支持装置の位置方位情報と機体の位置方位情報とに基づいて給電ケーブルのケーブル軌跡を演算し、ケーブル軌跡から所定距離の範囲を給電ケーブルと機体との干渉を抑制するための制限範囲に設定する。それにより、当該制限範囲に機体が侵入した場合に、例えば警報の報知や動作制限を行ったり、制限範囲を操縦者などに表示して知らせたりするといった、種々の適切な対応を取ることが可能となる。したがって、本発明の建設機械の運転支援システムによれば、外部電源に接続された給電ケーブルと建設機械との干渉をより良好に抑制可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の運転支援システムが適用される建設機械としての電動式油圧ショベルの一例を示す概略構成図である。
【
図2】機体と給電ケーブルとを模式的に示す平面図である。
【
図3】
図2に示す状態から機体が後退した状態を示す平面図である。
【
図4】第一実施形態の運転支援システムの一例を示す概略構成図である。
【
図5】機体とケーブル軌跡とを模式的に示す平面図である。
【
図6】
図5に示す状態から機体が後退して下部走行体が第1制限範囲に侵入した状態を示す平面図である。
【
図7】
図6に示す状態から機体がさらに後退して下部走行体が第2制限範囲に侵入した状態を示す平面図である。
【
図8】作業装置の一部が制限範囲と重なった状態を示す説明図である。
【
図9】第二実施形態の運転支援システムの一例を示す概略構成図である。
【
図10】下部走行体と中継装置との間に障害物が存在する例を示す説明図である。
【
図12】給電ケーブルの下部走行体への取り付け位置の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第一実施形態]
以下、図面に基づき本発明の第一実施形態について説明する。以下の説明においては、建設機械に搭乗した運転者を主体として、建設機械の前後方向、左右方向および上下方向を表現する。
【0010】
(建設機械:電動式油圧ショベル)
図1は、実施形態の運転支援システムが適用される建設機械としての電動式油圧ショベルの一例を示す概略構成図である。電動式油圧ショベル1は、外部電源30(
図2参照)に接続された給電ケーブル20(
図2参照)からの電力を駆動源としての電動モータ11に供給して駆動させる外部電源式の建設機械である。また、電動式油圧ショベル1は、例えば鉱山といった作業現場において掘削作業などを行うために用いられる比較的に大型の建設機械である。電動式油圧ショベル1は、
図1に示すように、下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に配置される上部旋回体4と、上部旋回体4の前部に取り付けられ、土砂の掘削作業などを行う作業装置5とを含む機体10を備えている。
【0011】
下部走行体2は、電動式油圧ショベル1を走行させるための駆動装置としてクローラ3を含む。上部旋回体4には、前部に運転室9が設けられており、後部に重量バランスを確保するカウンタウエイトが設けられている。また、運転室9とカウンタウエイトの間には、電動モータ11や、当該電動モータ11により駆動されると共に各種油圧機器を作動させる油圧ポンプ12などが搭載された機械室13が設けられている。また、機械室13には、電動モータ11や各種電気機器を制御する機体側コントローラ200A(制御盤。
図4参照)が搭載されている。機体側コントローラ200Aは、運転室9に設けられた各種操作装置(図示せず)と電気的に接続されており、操縦者による各種操作装置の操作に応じて、電動モータ11や各種装置を制御する。
【0012】
作業装置5は、上部旋回体4に上下方向に回動可能に取り付けられるブーム6と、ブーム6の先端に上下方向に回動可能に取り付けられるアーム7と、アーム7の先端に上下方向に回動可能に取り付けられるバケット8とを含む。また、作業装置5は、ブーム6を駆動するブームシリンダ6a、アーム7を駆動するアームシリンダ7aおよびバケット8を駆動するバケットシリンダ8aを含む。
【0013】
図2は、機体10と給電ケーブル20とを模式的に示す平面図である。電動式油圧ショベル1は、上述したように、車体外部に設けられた外部電源30から給電ケーブル20を介して電力が供給される。電動式油圧ショベル1には、給電ケーブル20からの電力の供給を受けるための図示しない受電装置が設けられており、受電装置を介して電動モータ11といった各種電気機器に電力が供給される。本実施形態においては、下部走行体2の後部に断路器14を介して給電ケーブル20が接続されている。したがって、断路器14の先端が給電ケーブル20の下部走行体2に対する取り付け位置22となる。また、本実施形態において、給電ケーブル20は、機体10の外部に設けられたケーブル支持装置としての中継装置40を介して、外部電源30に接続されている。中継装置40は、少なくとも中継装置40から機体10に向かって延びる給電ケーブル20(給電ケーブル20の部分)を支持している。
【0014】
ここで、
図3は、
図2に示す状態から機体10が後退した状態を示す平面図である。
図3では、機体10が中継装置40に接近するように後退し、下部走行体2が給電ケーブル20を踏み込んでしまっている。このように、電動式油圧ショベル1では下部走行体2の後部に給電ケーブル20が接続されることが多く、機体10が方向転換や後退を行った際に下部走行体2と給電ケーブル20とが干渉する恐れがある。特に、作業範囲を前方側に遷移させていくローディングショベルに比べて、作業範囲を後方側に遷移させていくバックホウショベルでは、下部走行体2と給電ケーブル20との干渉が生じるリスクがより高まる。
【0015】
機体10と給電ケーブル20との干渉を防ぐために、操縦者以外に作業者を配置することも考えられるが、機体10や掘削物との接触、給電ケーブル20をハンドリングする際の危険性を考慮すると、電動式油圧ショベル1の周囲にはできるだけ作業者を配置しないことが望ましい。また、撮像装置で給電ケーブル20を撮影した画像に基づいて給電ケーブル20の位置を把握する手法も考えられる。しかしながら、掘削作業や種々車両が走行する際に巻きあがる砂埃、雨、夜間運転による光度不足といった環境的要因により、撮像装置で撮像された画像内で給電ケーブル20を適切に認識できなかったり、給電ケーブル20を撮像装置の視野角に含ませるために必要な画素数が不足したりする可能性もある。そこで、本実施形態では、以下に説明する運転支援システムによって機体10と給電ケーブル20との干渉を抑制する。
【0016】
(運転支援システム)
図4は、第一実施形態の運転支援システム50Aの一例を示す概略構成図である。運転支援システム50Aは、角度検出センサ62と、機体側位置情報取得センサ64と、表示装置66と、警報装置68と、中継装置40(ケーブル支持装置。
図2参照)と、機体側コントローラ200Aとを備える。中継装置40は、リール70(巻き取り装置。
図2参照)、中継装置側位置情報取得センサ80および中継装置側コントローラ100Aを含む。また、中継装置側コントローラ100Aおよび機体側コントローラ200Aは、運転支援システム50Aの制御装置を構成する。
【0017】
角度検出センサ62は、機体10に取り付けられ、上部旋回体4の下部走行体2に対する角度を検出する回転エンコーダといったセンサである。角度検出センサ62は、検出した角度を機体側コントローラ200Aに出力する。機体側位置情報取得センサ64は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機であり、上部旋回体4の位置座標を取得する。機体側位置情報取得センサ64は、
図2に示すように、上部旋回体4に互いに離れた位置で複数(本実施形態では、2つ)取り付けられる。機体側位置情報取得センサ64は、取得した位置座標を機体側コントローラ200Aに出力する。
【0018】
表示装置66は、各種情報を表示するディスプレイなどを有する装置であり、運転室9内において操縦者が視認することが可能な位置に配置されている。警報装置68は、機体10に搭載されたスピーカーであり、操縦者や電動式油圧ショベル1の周囲にいる作業員などに警報音を報知する。表示装置66および警報装置68は、機体側コントローラ200Aにより制御される。
【0019】
リール70は、
図2に示すように、中継装置40に含まれ、給電ケーブル20を自動的に巻き取ることで、下部走行体2と中継装置40との間を延びる給電ケーブル20に所定の張力を付与する機構である。より詳細には、リール70は、給電ケーブル20が下部走行体2と中継装置40との間で直線状に維持されるように、給電ケーブル20に張力を付与する。なお、リール70は、電動モータといった駆動源を用いたものであってもよい。
【0020】
中継装置側位置情報取得センサ80は、例えばGPS受信機であり、中継装置40の位置座標を取得する。中継装置側位置情報取得センサ80は、
図2に示すように、中継装置40に互いに離れた位置で複数(本実施形態では、2つ)取り付けられる。中継装置側位置情報取得センサ80は、取得した中継装置40の位置座標を中継装置側コントローラ100Aに出力する。
【0021】
(中継装置側コントローラ)
中継装置側コントローラ100Aは、中継装置40に含まれる制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される。中継装置側コントローラ100Aは、図示しない通信装置を介して機体側コントローラ200Aと通信し、各種情報をやり取りする。すなわち、電動式油圧ショベル1および中継装置40は、互いに通信を行う。
【0022】
中継装置側コントローラ100Aは、位置方位演算部110を備えている。位置方位演算部110は、中継装置側位置情報取得センサ80の各々から中継装置40の位置座標を入力し、中継装置40の位置および方位(中継装置40が現在向いている方向)を演算して取得する。中継装置側コントローラ100Aは、中継装置40の位置情報および方位情報(以下、「位置方位情報」と称する)を機体側コントローラ200Aに出力する。
【0023】
(機体側コントローラ)
機体側コントローラ200Aは、電動式油圧ショベル1の総合的な制御を行う制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される。機体側コントローラ200Aは、図示しない通信装置を介して中継装置側コントローラ100Aと通信し、各種情報をやり取りする。機体側コントローラ200Aは、旋回角度演算部210と、位置方位演算部220と、ケーブル軌跡演算部230と、制限範囲設定部240と、制限処理部250と、動作制限制御部260とを備えている。
【0024】
(旋回角度演算部)
旋回角度演算部210は、角度検出センサ62の検出値を入力し、上部旋回体4の下部走行体2に対する旋回角度を演算して取得する。旋回角度演算部210は、演算した旋回角度を位置方位演算部220に出力する。
【0025】
(位置方位演算部)
位置方位演算部220は、機体10の位置方位情報を演算して取得する。具体的には、位置方位演算部220は、機体側位置情報取得センサ64から上部旋回体4の位置座標を入力し、上部旋回体4の位置および方位(上部旋回体4が現在向いている方向)を演算して取得する。さらに、位置方位演算部220は、旋回角度演算部210で演算された旋回角度を取得し、取得した旋回角度と演算した上部旋回体4の位置および方位とに基づいて、下部走行体2の位置および方位(下部走行体2が現在向いている方向)を演算して取得する。位置方位演算部220は、下部走行体2の位置方位情報をケーブル軌跡演算部230に出力する。また、位置方位演算部220は、上部旋回体4の位置方位情報と下部走行体2の位置方位情報とを制限処理部250に出力する。
【0026】
(ケーブル軌跡演算部)
ケーブル軌跡演算部230は、位置方位演算部220から下部走行体2の位置方位情報を取得する。また、ケーブル軌跡演算部230は、中継装置側コントローラ100Aの位置方位演算部110から、中継装置40の位置方位情報を取得する。そして、ケーブル軌跡演算部230は、取得した下部走行体2の位置方位情報と、中継装置40の位置方位情報とに基づいて、給電ケーブル20が現在描いていると推定される軌跡であるケーブル軌跡CTを演算する。
図5は、機体10とケーブル軌跡CTとを模式的に示す平面図である。上述したように、本実施形態の給電ケーブル20は、リール70によって下部走行体2と中継装置40との間で直線状を維持するように所定の張力が付与されている。そこで、ケーブル軌跡演算部230は、
図5に示すように、給電ケーブル20が下部走行体2と中継装置40との間で直線状の軌跡を描いていると仮定して、ケーブル軌跡CTを演算する。ケーブル軌跡演算部230は、演算したケーブル軌跡CTを制限範囲設定部240に出力する。
【0027】
(制限範囲設定部)
制限範囲設定部240は、ケーブル軌跡演算部230から現在のケーブル軌跡CTを取得する。そして、制限範囲設定部240は、取得したケーブル軌跡CTに基づいて、給電ケーブル20と機体10との干渉を抑制するための制限範囲R(
図5参照)を設定する。制限範囲Rは、機体10と給電ケーブル20との干渉が発生するリスクの高さを規定した範囲である。また、制限範囲Rの外側は、機体10が移動可能かつ作業装置5により作業可能な作業可能範囲であると言える。
【0028】
制限範囲Rについて図面を参照しながら詳細に説明する。制限範囲Rは、
図5に示すように、給電ケーブル20の下部走行体2への取り付け位置22を基点として、ケーブル軌跡CTから所定距離の範囲として設定される。制限範囲Rの基点位置、形状および大きさは、下部走行体2または作業装置5と給電ケーブル20との干渉を抑制することができる範囲として適宜定められればよい。例えば、給電ケーブル20は、
図1に示すように、下部走行体2に取り付けられるため、給電ケーブル20の機体10に近い位置では、下部走行体2に対する給電ケーブル20の位置は大きく変化しない。したがって、制限範囲Rは、機体10に近づくにつれて狭まる形状(機体10から離れるにつれて広がる形状)であることが好ましい。第一実施形態において、制限範囲Rは、給電ケーブル20の取り付け位置22を基点位置(頂点)とし、ケーブル軌跡CTを中心として扇形に広がる形状とされている。これにより、後述する判定処理において、制限範囲Rと機体10とが干渉したことを不必要に頻繁に判定することを抑制可能となる。
【0029】
また、本実施形態において、制限範囲Rは、第1制限範囲R1と第2制限範囲R2とを含んでいる。第1制限範囲R1は、機体10がその内側に侵入したときに警報を発する警報範囲である。一方、第2制限範囲R2は、下部走行体2または作業装置5がその内側に侵入したときに、下部走行体2または作業装置5の動作を制限する動作制限制御を実行する動作制限範囲である。第2制限範囲R2は、第1制限範囲R1よりもケーブル軌跡CTに近い範囲として定められる。言い換えると、第1制限範囲R1は、第2制限範囲R2の外側で当該第2制限範囲R2を囲むように設定される。なお、ここでは第1制限範囲R1と第2制限範囲R2との双方を扇形形状としているが、第1制限範囲R1と第2制限範囲R2とは、異なる形状であってもよく、その大きさは任意に設定されればよい。
【0030】
以上のように設定されるケーブル軌跡CTおよび制限範囲Rは、機体10の移動にあわせて共に調節されることができる。
図6は、
図5に示す状態から機体10が後退して下部走行体2が第1制限範囲R1に侵入した状態を示す平面図であり、
図7は、
図6に示す状態から機体10がさらに後退して下部走行体2が第2制限範囲R2に侵入した状態を示す平面図である。図示するように、機体10(下部走行体2)が
図5に示す状態から後方に移動していくと、給電ケーブル20が直線状に維持されていると想定して演算されるケーブル軌跡CTは、機体10の移動に伴ってその長さが短くなる。また、制限範囲Rは、ケーブル軌跡CTの位置にあわせてその位置が変化していく。このように、給電ケーブル20が常に直線状に維持されていると想定することにより、機体10の移動位置に応じたケーブル軌跡CTおよび制限範囲Rを随時得ることができる。制限範囲設定部240は、以上のように設定した制限範囲Rの情報を制限処理部250に出力する。
【0031】
(制限処理部)
制限処理部250は、制限範囲設定部240から制限範囲Rの情報を取得する。また、制限処理部250は、位置方位演算部220から機体10の位置方位情報、すなわち、上部旋回体4の位置方位情報および下部走行体2の位置方位情報を取得する。そして、制限処理部250は、予め記憶されている機体10の形状の情報と、上記取得した各情報とに基づいて、機体10のうち下部走行体2および作業装置5のいずれかが制限範囲Rに侵入しているか否かを判定し、判定結果に応じて警報の報知または動作制限制御を実行することを判定する。
【0032】
警報の報知または動作制限制御の実行可否判定について、図面を参照しながら詳細に説明する。制限処理部250は、例えば
図5に示すように、上記各情報に基づいて下部走行体2および作業装置5のいずれも制限範囲Rに侵入していないと判定した場合、警報の報知および動作制限制御のいずれも実行しないと判定する。
【0033】
一方、制限処理部250は、例えば
図6に示すように、上記各情報に基づいて下部走行体2が第1制限範囲R1に侵入したと判定した場合、警報の報知を行うべきと判定し、警報装置68へと指令信号を出力する。それにより、警報装置68から警報が報知され、給電ケーブル20と下部走行体2とが接近している状態であることを操縦者や電動式油圧ショベル1の外側にいる作業者が認識することができる。
【0034】
さらに、制限処理部250は、例えば
図7に示すように、上記各情報に基づいて下部走行体2が第2制限範囲R2に侵入したと判定した場合、動作制限制御を実行するべきと判定し、動作制限制御部260へと動作制限制御の実行指示を出力する。当該実行指示を入力した動作制限制御部260は、下部走行体2の動作(移動)を停止させるか、少なくとも減速させるように各機器を制御する動作制限制御を実行する。それにより、給電ケーブル20と下部走行体2とが第1制限範囲R1よりもさらに近い第2制限範囲R2の範囲内まで接近した場合に、下部走行体2が給電ケーブル20を踏み込むことをより確実に抑制可能となる。
【0035】
また、
図8は、作業装置5の一部が制限範囲Rと重なった状態を示す説明図である。制限処理部250は、図示するように、上記各情報に基づいて作業装置5の一部が制限範囲Rと上下方向から視て重複したと判定した場合、警報の報知または動作制限制御を実行することを決定する。制限処理部250は、作業装置5が第1制限範囲R1と重複していると判定した場合、警報の報知を行うべきと判定し、警報装置68へと指令信号を出力する。また、制限処理部250は、作業装置5が第2制限範囲R2と重複していると判定した場合、動作制限制御を実行するべきと判定し、動作制限制御部260へと動作制限制御の実行指示を出力する。動作制限制御部260は、作業装置5の動作を停止させるか、少なくとも減速させるように各機器を制御する動作制限制御を実行する。このように、本実施形態の電動式油圧ショベル1では、給電ケーブル20が下部走行体2に接続されているため、上部旋回体4と給電ケーブル20とが干渉することはなく、作業装置5の位置を考慮すれば、上部旋回体4の位置を考慮する必要はない。
【0036】
また、制限処理部250は、上記取得した各情報に基づいて、表示装置66に表示させる表示画面を生成する。表示画面は、例えば
図5から
図8に示すように、機体10、現在のケーブル軌跡CT、制限範囲Rおよび中継装置40を含み、これらを鉛直方向上側から視たイメージ図として生成される。制限処理部250は、生成した表示画面を表示装置66に出力して表示させる。これにより、給電ケーブル20がどのようなケーブル軌跡CTを描いており、どのような制限範囲Rが設定されているかを操縦者が容易に認識することができる。なお、
図5では、上述した作業可能範囲を特に例示していないが、作業可能範囲を色付けして表示するといった方式を採用してもよい。
【0037】
以上説明したように、第一実施形態の電動式油圧ショベル1の運転支援システム50Aでは、給電ケーブル20の中継装置40(ケーブル支持装置)の位置方位情報と機体10の位置方位情報とに基づいて、給電ケーブル20のケーブル軌跡CTを演算し、ケーブル軌跡CTから所定距離の範囲を給電ケーブル20と機体10との干渉を抑制するための制限範囲Rに設定する。それにより、当該制限範囲Rに下部走行体2または作業装置5が侵入した場合に、例えば警報の報知や動作制限を行ったり、当該制限範囲Rを操縦者などに表示して知らせたりするといった種々の適切な対応を取ることが可能となる。したがって、環境的要因に左右されることなく、外部電源30に接続された給電ケーブル20と電動式油圧ショベル1との干渉をより良好に抑制可能となる。ひいては、操縦者以外の余剰な作業者を配置する必要がなくなり、また、給電ケーブル20の損傷リスクを低減することで電動式油圧ショベル1の適用可能範囲を拡大し、作業効率を向上させることができる。
【0038】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態の運転支援システムについて説明する。
図9は、第二実施形態の運転支援システム50Bの一例を示す概略構成図である。また、
図10は、下部走行体2と中継装置40との間に障害物が存在する例を示す説明図である。
図10において、破線はケーブル軌跡演算部230で演算されたケーブル軌跡CTを示し、実線は実際の給電ケーブル20が描いている軌跡を示す。いま、下部走行体2と中継装置40との間に障害物Pが存在することで、障害物Pが給電ケーブル20に干渉していることを想定する。このとき、図示するように、演算されたケーブル軌跡CTは実際の給電ケーブル20が描いている軌跡よりも短くなる。その結果、ケーブル軌跡CTに基づいて機体10と給電ケーブル20との接近を適切に判定したり表示したりすることができなくなってしまう。
【0039】
そこで、運転支援システム50Bは、
図9に示すように、第一実施形態の中継装置側コントローラ100Aに代えて中継装置側コントローラ100B、機体側コントローラ200Aに代えて機体側コントローラ200Bを備えている。また、運転支援システム50Bは、リール70に巻き取られた給電ケーブル20の巻き取り長を検出する巻き取り長検出センサ90をさらに備えている。運転支援システム50Bの他の構成は、運転支援システム50Aと同様であるため、詳細な説明を省略し、同一の構成には同一の符号を付す。
【0040】
(中継装置側コントローラ:実ケーブル長演算部)
中継装置側コントローラ100Bは、第一実施形態の中継装置側コントローラ100Aの構成に加えて、実ケーブル長演算部120を備えている。実ケーブル長演算部120は、巻き取り長検出センサ90で検出された給電ケーブル20の巻き取り長を入力する。そして、実ケーブル長演算部120は、予め記憶している給電ケーブル20の全長から、上記巻き取り長を差し引いて、中継装置40から下部走行体2までの間に延在する給電ケーブル20の実際の長さである実ケーブル長(
図10の実線に示す給電ケーブル20の長さ)を演算する。なお、給電ケーブル20の全長とは、中継装置40から外部電源30までに延在する給電ケーブルの長さを含むものではない。実ケーブル長演算部120は、演算した実ケーブル長を機体側コントローラ200Bに出力する。
【0041】
(機体側コントローラ:障害物判定部)
機体側コントローラ200Bは、第一実施形態の機体側コントローラ200Aの構成に加えて、障害物判定部270を備えている。障害物判定部270は、ケーブル軌跡演算部230で演算されたケーブル軌跡CTの情報を取得する。また、障害物判定部270は、中継装置側コントローラ100Bの実ケーブル長演算部120から上記実ケーブル長を取得する。障害物判定部270は、取得したケーブル軌跡CTおよび作業現場の地形の情報から、ケーブル軌跡CT上での中継装置40から下部走行体2までの間に延在する給電ケーブル20の長さ(
図10の破線に示すケーブル軌跡CTの長さ)を演算する。なお、ケーブル軌跡CTの長さは、ケーブル軌跡演算部230で演算されるものであってもよい。
【0042】
そして、障害物判定部270は、上記演算したケーブル軌跡CTの長さが上記取得した実ケーブル長よりも短いときに、下部走行体2と中継装置40との間に存在する障害物Pとの干渉によって給電ケーブル20が直線状に維持されていないと判定する。障害物判定部270は、障害物Pにより給電ケーブル20が直線状に維持されていないと判定した場合、警報の報知を行うべきと判定し、警報装置68へと指令信号を出力する。その結果、ケーブル軌跡CTに基づいて機体10と給電ケーブル20との接近を適切に判定したり表示したりすることができない状態であることを、操縦者や電動式油圧ショベル1の周囲にいる作業者が認識することができる。
【0043】
(変形例)
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、第一実施形態および第二実施形態では、電動式油圧ショベル1に運転支援システム50A、50Bを適用するものとしたが、運転支援システム50A、50Bは、外部電源30から給電ケーブル20を介して電力を駆動源に供給するものであれば、他の建設機械に適用されてもよい。
【0044】
また、制限範囲Rの形状は、第一実施形態および第二実施形態で示したものに限られない。
図11は、制限範囲Rの他の例を示す説明図である。図示するように、制限範囲Rは、ケーブル軌跡CTを中心とした長方形状に設定されてもよい。なお、この場合においても、制限範囲Rは、機体10に近づくにつれて狭まる形状(機体10から離れるにつれて広がる形状)に設定されることが好ましい(図示省略)。また、制限範囲Rは、給電ケーブル20の下部走行体2への取り付け位置22に応じて、ケーブル軌跡CTを挟んで一方側を広く、他方側を狭くするように設定されてもよい。
図5などに示した扇形の制限範囲Rにおいても同様である。
【0045】
また、給電ケーブル20の下部走行体2への取り付け位置は、第一実施形態および第二実施形態で示したものに限られない。
図12は、給電ケーブル20の下部走行体2への取り付け位置の他の例を示す説明図である。図示するように、給電ケーブル20は、下部走行体2の側部に取り付けられてもよい。このように、給電ケーブル20が下部走行体2の側部に取り付けられる場合、給電ケーブル20が下部走行体2の後部に取り付けられる場合に比べて、給電ケーブル20が下部走行体2に踏みつけられる可能性がある範囲が小さくなる。そのため、制限範囲R(第1制限範囲R1および第2制限範囲R2)は、
図5から
図8に示した例に比べて狭く設定されてもよい。
【0046】
また、第一実施形態および第二実施形態では、機体10(下部走行体2、作業装置5)が第1制限範囲R1に侵入したときに警報を報知し、機体10が第2制限範囲R2に侵入したときに動作制限制御を実行するものとした。ただし、機体10が制限範囲Rに侵入したときに、警報の報知および動作制限制御の少なくともいずれか一方を実行するものとしてもよい。例えば、制限範囲R全体を警報範囲かつ動作制限範囲としてもよいし、制限範囲R全体を警報範囲または動作制限範囲のいずれか一方としてもよい。また、第1制限範囲R1を警報範囲とし、第2制限範囲R2を警報範囲かつ動作制限範囲としてもよい。
【0047】
また、第一実施形態および第二実施形態では、表示装置66および警報装置68が電動式油圧ショベル1に搭載されるものとした。ただし、表示装置66および警報装置68は、作業現場の管理者が扱う情報端末や、操縦者以外の作業者が扱う情報端末に含まれるものであってもよい。また、警報の報知は、警報装置68を用いたものに加えて、例えば、表示装置66に警告画面を表示させたり、ランプやインジケータといった機器を点灯させたりするものであってもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、中継装置40を機体10の外部における給電ケーブル20の支持装置であるケーブル支持装置とした。しかし、ケーブル支持装置は、例えばダンプトラックといった車両に搭載されて作業現場内を移動可能な構成を有していてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、中継装置40がリール70(巻き取り装置)を含む場合について説明したが、ケーブル支持装置としての中継装置40は、外部電源30と電動式油圧ショベル1との間で給電ケーブル20を支持するように例えば作業現場に設けられたものであればよい。例えば、外部電源30またはその近傍にリール70が設けられていてもよい。この場合、中継装置40は給電ケーブル20が引っかかるような装置または部材、例えばフックやピンのような形状を有する部材を有していればよい。また、リール70は、中継装置40よりも電動式油圧ショベル1に近い位置、例えば下部走行体2側に設けられてもよい。これらのような場合においては、運転支援システム50Bの巻き取り長検出センサ90は、例えば、外部電源30または下部走行体2に設けられていてもよい。さらに、上記実施形態においては、給電ケーブル20に張力を付与するリール70が設けられる場合について説明した。しかし、ケーブル支持装置が機体10との間の給電ケーブル20を支持する場合、リール70が設けられている必要はない。
【0050】
また、上記実施形態においては、運転支援システム50Aおよび50Bが、電動式油圧ショベル1に設けられた角度検出センサ62、機体側位置情報取得センサ64、表示装置66、および警報装置68を含む場合について説明した。しかし、運転支援システム50Aおよび50Bは、電動式油圧ショベル1の状態(例えば旋回角度、位置方位)を受信するように構成されていれば、全ての構成要素が電動式油圧ショベル1の外部に設けられていてもよい。例えば、運転支援システム50A、50Bは、電動式油圧ショベル1の外部に設けられた中継装置(ケーブル支持装置)40と、表示装置66または警報装置68と通信装置および制御装置と同様の構成を有する端末装置と、とからなる場合でも、同様の効果を得ることができる。
【0051】
すなわち、例えば、運転支援システム50A、50Bは、電動式油圧ショベル1などのケーブル給電式建設機械における機体10の外部に設けられ、機体10に向けて延びる給電ケーブル20を支持するケーブル支持装置(中継装置40)と、給電ケーブル20と機体10との干渉を抑制するための制限範囲Rを設定する制御装置とを備えている。また、当該制御装置は、ケーブル支持装置の位置方位情報と機体10の位置方位情報とを取得し、ケーブル支持装置および機体10の位置方位に基づいて、給電ケーブル20の軌跡であるケーブル軌跡CTを演算し、ケーブル軌跡CTから所定距離の範囲を制限範囲Rに設定するように構成されている。これによって、外部電源に接続された給電ケーブルと建設機械との干渉をより良好に抑制可能な運転支援システムとなる。
【符号の説明】
【0052】
1 電動式油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
4 上部旋回体
5 作業装置
10 機体
11 電動モータ(駆動源)
20 給電ケーブル
22 取り付け位置
30 外部電源
40 中継装置(ケーブル支持装置)
50A、50B 運転支援システム
66 表示装置
68 警報装置
70 リール(巻き取り装置)
100A、100B 中継点側コントローラ(制御装置)
200A、200B 機体側コントローラ(制御装置)
CT ケーブル軌跡
P 障害物
R 制限範囲
R1 第1制限範囲
R2 第2制限範囲