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特開2024-143387情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143387
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20241003BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056034
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】510123518
【氏名又は名称】ENEOSホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】宮城 克行
【テーマコード(参考)】
5L010
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA20
5L030BB24
5L049AA20
5L049BB24
(57)【要約】
【課題】適切なドライアイス用品の必要量を特定することが可能な情報処理方法等を提供すること。
【解決手段】一つの側面に係る情報処理方法は、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用人数、使用時間、及び、使用時の強度を取得し、取得した使用人数、使用時間及び強度に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定し、特定したドライアイス用品の必要量を出力する処理を実行させることを特徴とする。これにより、適切なドライアイス用品の必要量を特定することが可能となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライアイスジャケットに使用するドライアイスの使用人数、使用時間、及び、使用時の強度を取得し、
取得した使用人数、使用時間及び強度に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定し、
特定したドライアイス用品の必要量を出力する
情報処理方法。
【請求項2】
暑さ指数を取得し、
取得した使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数に基づき、前記ドライアイス用品の必要量を特定する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
係数の設定を受け付け、
取得した使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数と、受け付けた係数とに基づき、前記ドライアイス用品の必要量を特定する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記強度は、前記ドライアイスジャケットを使用する使用者の作業強度または運動強度を含む
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記使用時間は、前記ドライアイスジャケットを使用する複数の使用者の使用時間の平均値である
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記ドライアイス用品は、ブロック状の前記ドライアイス、前記ドライアイスを生成させるための液体ボンベ、または、前記ドライアイスと前記液体ボンベとの両方を含む
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記ドライアイスの複数日数分の使用人数、使用時間、及び、使用時の強度を取得し、
取得した日に対応する暑さ指数を取得し、
取得した各日の使用人数、使用時間、強度、及び暑さ指数に基づき、各日のドライアイス用品の必要量を特定し、
特定したドライアイス用品の必要量を日別に出力する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記ドライアイス用品の注文を確定するためのオブジェクトを出力し、
前記オブジェクトの操作により前記注文の確定または確定解除を受け付ける
請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記ドライアイス用品の注文が未確定である場合に、未確定日の暑さ指数を取得し、
前記使用人数、前記使用時間、前記強度、及び取得した暑さ指数に基づき、前記未確定日における前記ドライアイス用品の必要量を再特定し、
再特定したドライアイス用品の必要量を出力する
請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
ドライアイスの使用人数、使用時間、使用時の強度及び暑さ指数を入力した場合に、前記ドライアイス用品の必要量を出力するよう学習された学習モデルに、取得した使用人数、使用時間、使用時の強度及び暑さ指数を入力し、前記ドライアイス用品の必要量を出力する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項11】
ドライアイスジャケットに使用するドライアイスの使用人数、使用時間、及び、使用時の強度を取得し、
取得した使用人数、使用時間及び強度に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定し、
特定したドライアイス用品の必要量を出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項12】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
ドライアイスジャケットに使用するドライアイスの使用人数、使用時間、及び、使用時の強度を取得し、
取得した使用人数、使用時間及び強度に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定し、
特定したドライアイス用品の必要量を出力する
情報処理装置。
【請求項13】
ドライアイスジャケットに使用するドライアイスの使用人数、使用時間、及び、使用時の強度の設定を受け付け、
受け付けた使用人数、使用時間及び強度に基づき特定された、ドライアイス用品の必要量を受信し、
受信したドライアイス用品の必要量を表示する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
ブロック状の前記ドライアイス、前記ドライアイスを生成させるための液体ボンベ、または、前記ドライアイスと前記液体ボンベとの両方を含む前記ドライアイス用品の設定を受け付ける
請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記ドライアイス用品の注文の履歴データを取得し、
取得した注文の履歴データを表示する
請求項13または14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記ドライアイス用品の注文を確定するためのオブジェクトを表示し、
前記オブジェクトの操作により前記注文の確定または確定解除を受け付ける
請求項13または14に記載のプログラム。
【請求項17】
前記ドライアイス用品の注文が未確定である場合に、受け付けた使用人数、使用時間及び強度と、未確定日の暑さ指数とに基づき特定された、前記未確定日における前記ドライアイス用品の必要量を再受信し、
再受信したドライアイス用品の必要量を表示する
請求項16に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドライアイス用品の需給に関する技術の開発が盛んに進められている。例えば特許文献1には、管理者は需要者に対してドライアイスの供給を約束し、需要者はその対価を管理者に支払い、実際のドライアイスの配送業務は管理者から委託を受けた供給者が行い、管理者はその対価を供給者に支払う需給管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-096667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る発明は、適切なドライアイス用品の必要量を特定することができないという問題がある。
【0005】
一つの側面では、適切なドライアイス用品の必要量を特定することが可能な情報処理方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの側面に係る情報処理方法は、ドライアイスジャケットに使用するドライアイスの使用人数、使用時間、及び、使用時の強度を取得し、取得した使用人数、使用時間及び強度に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定し、特定したドライアイス用品の必要量を出力する処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、適切なドライアイス用品の必要量を特定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ドライアイスの受発注システムの概要を示す説明図である。
図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
図3】ユーザDB及び注文DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4】ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
図5】ドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。
図6】ドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図7】ドライアイス用品に対する注文の確定要求を受け付ける際の処理手順を示すフローチャートである。
図8】ドライアイス用品に対する注文の確定解除要求を受け付ける際の処理手順を示すフローチャートである。
図9】注文の履歴データを表示する際の処理手順を示すフローチャートである。
図10】実施形態2における注文DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図11】実施形態2におけるドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。
図12】実施形態2におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図13】ドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
図14】実施形態3における注文DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図15】実施形態3におけるドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。
図16】実施形態3におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図17】実施形態3におけるドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
図18】実施形態4におけるサーバの構成例を示すブロック図である。
図19】実施形態4におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図20】日別にドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。
図21】日別にドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図22】実施形態5におけるドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
図23】ドライアイス用品の必要量を再特定する際の処理手順を示すフローチャートである。
図24】実施形態6におけるサーバの構成例を示すブロック図である。
図25】実施形態6における注文DB及び業者DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図26】実施形態6におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0010】
(実施形態1)
実施形態1は、ドライアイスジャケットに使用するドライアイス用品の必要量を特定する形態に関する。図1は、ドライアイスの受発注システムの概要を示す説明図である。本実施形態のシステムは、情報処理装置1及び情報処理端末2を含み、各装置はインターネット等のネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0011】
情報処理装置1は、種々の情報に対する処理、記憶及び送受信を行う情報処理装置である。情報処理装置1は、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータまたは汎用のタブレットPC(パソコン)等である。本実施形態において情報処理装置1はサーバ装置であるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。
【0012】
情報処理端末2は、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用情報の受付及び送信、並びに、使用情報に基づき特定されたドライアイス用品の必要量の受信及び表示等を行う端末装置である。なお、使用情報に関しては後述する。
【0013】
情報処理端末2は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ(Apple Watch:登録商標)等のウェアラブルデバイス、タブレット、またはパーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末2をユーザ端末2と読み替える。
【0014】
ドライアイスジャケット91は、ドライアイス収納ポケット等を有し、ドライアイス収納ポケットに入られたドライアイス92の昇華により、ドライアイスジャケット91に使用する使用者の身体を冷却するジャケットである。
【0015】
ドライアイス用品は、ブロック状のドライアイス92、当該ドライアイス92を生成させるための液体ボンベ93、または、ドライアイス92と液体ボンベ93との両方を含む。液体ボンベ93には、ドライアイス92を生成させるための原料(例えば、液化炭酸ガス)が充填される。また、液体ボンベ93、及びドライアイス92を製造するドライアイス製造機器94を利用することにより、ブロック状のドライアイス92を生成することができる。
【0016】
従って、ドライアイス用品の納品形態は、ドライアイス92の納品、液体ボンベ93の納品、または、ドライアイス92と液体ボンベ93との両方の納品を含む。ドライアイス92の納品は、ドライアイス92をユーザに直接配達する納品形態である。液体ボンベ93の納品は、ユーザに液体ボンベ93を配達する納品形態である。液体ボンベ93の納品において、ユーザはドライアイス92を製造するドライアイス製造機器94を利用し、配達された液体ボンベ93に充填された原料から、ブロック状のドライアイス92を生成(製造)する。
【0017】
ドライアイス92と液体ボンベ93との両方の納品は、ユーザにドライアイス92及び液体ボンベ93を配達する納品形態である。例えば、ドライアイス用品の必要量に応じて、必要量の40%であるドライアイス92と、必要量の60%を製造可能な液体ボンベ93とをユーザに配達しても良い。
【0018】
通常のドライアイス用品の注文処理に関しては、単に注文を受け付けることだけで、適切なドライアイス用品の必要量を特定することができないという問題がある。注文する担当者の経験または勘に頼るため、必要量に過不足が生じる恐れがある。よって、量が多ければ無駄になり、または、量が少なすぎれば作業者が快適に作業を行うことができないため、適切なドライアイス用品の必要量を特定することが必要となる。
【0019】
本実施形態に係るサーバ1は、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用人数、使用時間、及び使用時の強度を含む使用情報をユーザ端末2から取得する。サーバ1は、取得した使用情報に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定する。サーバ1は、特定したドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信(出力)する。
【0020】
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13、読取部14及び大容量記憶部15を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0021】
制御部11はCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、または量子プロセッサ等の演算処理装置を含む。制御部11は、記憶部12に記憶された制御プログラム1P(プログラム製品)を読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。
【0022】
なお、制御プログラム1Pは、単一のコンピュータ上で、または1つのサイトにおいて配置されるか、もしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。なお、図2では制御部11を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0023】
記憶部12はRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子を含み、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1P又はデータ等を記憶している。また、記憶部12は、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。通信部13は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介してユーザ端末2等との間で情報の送受信を行う。
【0024】
読取部14は、CD(Compact Disc)-ROM又はDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読取部14を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、大容量記憶部15に記憶しても良い。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶部15に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでも良い。
【0025】
大容量記憶部15は、例えばHDD(Hard disk drive:ハードディスク)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)等の記録媒体を備える。大容量記憶部15は、ユーザDB(database)151及び注文DB152を含む。ユーザDB151は、ドライアイス用品を注文するユーザに関する情報を記憶している。注文DB152は、ドライアイス用品の注文情報を記憶している。
【0026】
なお、本実施形態において記憶部12及び大容量記憶部15は一体の記憶装置として構成されていても良い。また、大容量記憶部15は複数の記憶装置により構成されていても良い。更にまた、大容量記憶部15はサーバ1に接続された外部記憶装置であっても良い。
【0027】
サーバ1は、種々の情報処理及び制御処理等をコンピュータ単体で実行しても良いし、複数のコンピュータで分散して実行しても良い。また、サーバ1は、1台のサーバ内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されても良いし、クラウドサーバを用いて実現されても良い。なお、上述した種々の情報処理及び制御処理等はユーザ端末2側で行われても良い。
【0028】
図3は、ユーザDB151及び注文DB152のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
ユーザDB151は、ユーザID列、会社名列及び住所列を含む。ユーザID列は、各ユーザを識別するために、一意に特定されるユーザのIDを記憶している。会社名列は、ユーザの会社名を記憶している。住所列は、ユーザの住所を記憶している。
【0029】
注文DB152は、注文ID列、ユーザID列、納品形態列、作業日列、作業場所列、使用人数列、使用時間列、強度列、必要量列、注文状態列及び確定日時列を含む。注文ID列は、各ドライアイス用品の注文データを識別するために、一意に特定される注文データのIDを記憶している。ユーザID列は、ユーザを特定するユーザIDを記憶している。
【0030】
納品形態列は、ドライアイス用品の納品形態(ブロック状のドライアイス92の納品、液体ボンベ93の納品、またはドライアイス92と液体ボンベ93との両方の納品)を記憶している。作業日列は、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業日を記憶している。作業場所列は、使用者の作業場所(例えば、場所名称または経緯度)を記憶している。
【0031】
使用人数列は、ドライアイス92の使用人数(人)を記憶している。使用時間列は、ドライアイス92の使用時間(時間/人・日)を記憶している。使用時間は、1日当たりに、ドライアイスジャケット91を使用する複数の使用者の使用時間の平均値である。例えば、ドライアイスジャケット91の使用期間が2日間、使用時間が16時間、使用者数が4人である場合、使用時間は、2時間/人・日(16/2/4)である。強度列は、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業強度または運動強度を記憶している。なお、強度に関しては後述する。
【0032】
必要量列は、特定されたドライアイス用品の必要量を記憶している。納品形態がドライアイス92の納品である場合、必要量列には、ドライアイス92の重量(例えば、310kg)が記憶されている。納品形態が液体ボンベ93の納品である場合、必要量列には、液体ボンベ93に充填された原料(例えば、液化炭酸ガス)の充填量(例えば、90kg)が記憶されている。
【0033】
納品形態がドライアイス92と液体ボンベ93との両方の納品である場合、必要量列には、ドライアイス92の重量及び液体ボンベ93に充填された原料の充填量が記憶されている。なお、ドライアイス92の重量と、液体ボンベ93に充填された原料の充填量との対応は、公知の技術または過去の実績等により特定されても良い。
【0034】
注文状態列は、ドライアイス用品の注文状態を記憶している。注文状態は、注文が確定である「確定」状態、及び注文が未確定である「未確定」状態等を含む。確定日時列は、ドライアイス用品の注文を確定した日時情報を記憶している。
【0035】
なお、上述した各DBの記憶形態は一例であり、データ間の関係が維持されていれば、他の記憶形態であっても良い。
【0036】
図4は、ユーザ端末2の構成例を示すブロック図である。ユーザ端末2は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24及び表示部25を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0037】
制御部21はCPU、MPU、FPGA、DSPまたは量子プロセッサ等の演算処理装置を含み、記憶部22に記憶された制御プログラム2P(プログラム製品)を読み出して実行することにより、ユーザ端末2に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、図4では制御部21を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0038】
記憶部22はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部21が処理を実行するために必要な制御プログラム2P又はデータ等を記憶している。また、記憶部22は、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0039】
通信部23は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1等と情報の送受信を行う。入力部24は、キーボード、マウスまたは表示部25と一体化したタッチパネルでも良い。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等であり、制御部21の指示に従い各種情報を表示する。
【0040】
続いて、ドライアイス用品の必要量を特定する処理を説明する。ユーザ端末2は、ユーザによるドライアイス用品の納品形態の設定を受け付ける。ドライアイス用品の納品形態は、ブロック状のドライアイス92の納品、液体ボンベ93の納品、または、ドライアイス92と液体ボンベ93との両方の納品を含む。
【0041】
ユーザ端末2は、ユーザによる使用情報の入力(設定)を受け付ける。使用情報は、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業日、作業場所、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用人数、使用時間、及び使用時の強度等を含む。使用時間は、ドライアイスジャケット91を使用する複数の使用者の使用時間の平均値である。強度は、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業強度または運動強度を含む。なお、強度は、作業強度と運動強度とに基づき算出されても良い。例えば、強度は、作業強度と運動強度との平均値であっても良い。
【0042】
作業強度は、作業対象に対して作業者が作用する様々な種類の力の大きさを示す指標であり、作業対象に応じて設けられても良い。一例として、作業強度は、作業強度「5」、作業強度「4」、作業強度「3」、作業強度「2」及び作業強度「1」という5つのランクに分類されている。作業強度「5」は、連続した力作業を示す指標である。作業強度「4」は、身体を動かし続ける作業、または非連続の力作業を示す指標である。作業強度「3」は、標準作業、または連続した軽作業を示す指標である。作業強度「2」は、非連続の軽作業を示す指標である。作業強度「1」は、ほとんど身体を動かさない作業を示す指標である。
【0043】
運動強度は、運動時の負荷またはきつさを示す指標である。一例として、運動強度は、運動強度「3」、運動強度「2」及び運動強度「1」という3つのランクに分類されている。運動強度「3」は、きついと感じ、息が上がる高強度を示す指標である。運動強度「2」は、苦痛を感じない程度の中強度を示す指標である。運動強度「1」は、楽に運動できる程度の低強度を示す指標である。
【0044】
ユーザ端末2は、ユーザIDに対応付けて、受け付けたドライアイス用品の納品形態及び使用情報(作業日、作業場所、使用人数、使用時間及び強度等)をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、ドライアイス用品の納品形態及び使用情報を受信する。サーバ1は、受信した使用情報に含まれる使用人数、使用時間及び強度に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定する。
【0045】
ドライアイス用品の必要量は、一例として、以下の式(1)で表される。
必要量(Kg)=使用人数×(強度/k1+k2)×使用時間/k3)×k4 …(1)
k1、k2、k3及びk4は、ドライアイス用品の必要量を算出するための係数(例えば、正数)であり、システムの管理者等により設定されても良い。
【0046】
サーバ1は、受信した使用人数、使用時間及び強度に基づき、上述した式(1)を用いて、ドライアイス用品の必要量を算出(特定)する。サーバ1は、注文対象となるドライアイス用品に対し、注文IDを割り振る。サーバ1は、割り振った注文IDに対応付けて、ユーザID、ドライアイス用品の納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間、強度、及び特定したドライアイス用品の必要量を一つのレコードとして注文DB152に記憶する。
【0047】
サーバ1は、ユーザIDに基づき、注文ID及び特定したドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された注文ID及びライアイス用品の必要量を受信して表示する。
【0048】
ユーザ端末2は、特定されたドライアイス用品の必要量に対し、ユーザによる注文の確定要求を受け付けた場合、注文ID及び注文の確定要求をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された注文ID及び注文の確定要求に応じて、ドライアイス用品の注文を確定する。サーバ1は、注文IDに対応付けて、「確定」である注文状態及び確定日時を注文DB152に更新する。
【0049】
また、ユーザ端末2は、注文状態が「確定」である注文データに対し、ユーザによる注文の確定解除要求を受け付けた場合、注文ID及び注文の確定解除要求をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された注文ID及び注文の確定解除要求に応じて、注文の確定解除が可能であるか否かを判定する。
【0050】
具体的には、サーバ1は、注文の確定日が確定解除可能日よりも前である場合、注文の確定解除が可能であると判定する。サーバ1は、注文の確定日が確定解除可能日よりも前でない場合、注文の確定解除が不可であると判定する。確定解除可能日は、受注締め日(例えば、作業日の前日)の前の日である。なお、受注締め日は、前日といった1日に限定されず、前々日といった2日または数日等であっても良い。
【0051】
なお、確定解除日による注文の確定解除の判定処理に限るものではない。例えば、ドライアイス用品の出荷状況等により、注文の確定解除の判定処理を行っても良い。例えば、出荷状況が「未出荷」であるドライアイス用品に対し、注文確定を解除することができる。
【0052】
サーバ1は、注文の確定解除が可能であると判定した場合、ドライアイス用品の注文確定を解除する。サーバ1は、注文IDに対応付けて、「未確定」である注文状態、及び、「-」または空欄である確定日時を注文DB152に更新する。
【0053】
図5は、ドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。当該画面は、納品形態選択欄11a、使用人数受付欄11b、使用時間受付欄11c、強度受付欄11d、作業日受付欄11e、作業場所受付欄11f、必要量表示欄11g、注文確定チェックボックス11h及び必要量計算ボタン11iを含む。
【0054】
納品形態選択欄11aは、ドライアイス用品の納品形態の選択(設定)を受け付ける欄である。使用人数受付欄11bは、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用人数の入力を受け付ける欄である。使用時間受付欄11cは、ドライアイスジャケット91を使用する複数の使用者の使用時間の平均値(平均使用時間)の入力を受け付ける欄である。強度受付欄11dは、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業強度の入力を受け付ける欄である。
【0055】
作業日受付欄11eは、使用者の作業日の入力を受け付ける欄である。作業場所受付欄11fは、使用者の作業場所の入力を受け付ける欄である。必要量表示欄11gは、特定されたドライアイス用品の必要量を表示する表示欄である。注文確定チェックボックス11hは、ドライアイス用品の注文の確定要求または確定解除要求を受け付けるチェックボックスである。必要量計算ボタン11iは、ドライアイス用品の必要量を計算する要求を受け付けるボタンである。
【0056】
なお、注文確定チェックボックス11hは、チェックボックスに限るものではない。例えば、注文確定チェックボックス11hは、ドライアイス用品の注文の確定要求または確定解除要求を受付可能なボタン、アイコンまたはラジオボタン等のオブジェクトであっても良い。
【0057】
サーバ1は、納品形態選択欄11a、使用人数受付欄11b、使用時間受付欄11c、強度受付欄11d、作業日受付欄11e、作業場所受付欄11f、必要量表示欄11g、注文確定チェックボックス11h及び必要量計算ボタン11iを含む注文画面をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された注文画面を受信して表示する。
【0058】
ユーザ端末2は、納品形態選択欄11aの選択操作を受け付けた場合、ユーザにより選択されたドライアイス用品の納品形態を受け付ける。納品形態選択欄11aの項目は、例えば、「ブロック状のドライアイス」、「液体ボンベ」及び「ドライアイスと液体ボンベとの両方」である。
【0059】
ユーザ端末2は、使用人数受付欄11bの入力操作を受け付けた場合、ユーザにより入力されたドライアイス92の使用人数を取得する。ユーザ端末2は、使用時間受付欄11cの入力操作を受け付けた場合、ユーザにより入力されたドライアイス92の平均使用時間を取得する。
【0060】
ユーザ端末2は、強度受付欄11dの入力操作を受け付けた場合、ユーザにより入力された使用者の作業強度を取得する。ユーザ端末2は、作業日受付欄11eの入力操作を受け付けた場合、ユーザにより入力された作業日を取得する。ユーザ端末2は、作業場所受付欄11fの入力操作を受け付けた場合、ユーザにより入力された作業場所を取得する。
【0061】
ユーザ端末2は、必要量計算ボタン11iのタッチ(クリック)操作を受け付けた場合、ユーザIDに対応付けて、取得した納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間及び強度をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間及び強度を受信する。サーバ1は、受信した使用人数、使用時間及び強度に基づき、上述した式(1)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する。
【0062】
サーバ1は、注文対象となる当該ドライアイス用品に対し、注文IDを割り振る。サーバ1は、割り振った注文ID、及び特定したドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された注文ID及びドライアイス用品の必要量を受信する。ユーザ端末2は、受信したドライアイス用品の必要量を必要量表示欄11gに表示する。
【0063】
ユーザ端末2は、注文確定チェックボックス11hのチェック操作を受け付けた場合、注文ID、及び当該ドライアイス用品に対する注文の確定要求をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された注文ID、及び注文の確定要求に応じて、ドライアイス用品の注文を確定する。サーバ1は、注文IDに対応付けて、「確定」である注文状態及び確定日時を注文DB152に記憶する。
【0064】
また、ユーザ端末2は、チェック状態がチェック済である注文確定チェックボックス11hのチェック解除操作を受け付けた場合、注文ID、及び当該ドライアイス用品に対する注文の確定解除要求をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された注文ID及び注文の確定解除要求に応じて、注文の確定日と確定解除可能日とに基づき、注文の確定解除が可能であるか否かを判定する。
【0065】
サーバ1は、注文の確定解除が可能であると判定した場合、ドライアイス用品の注文確定を解除する。サーバ1は、注文IDに対応付けて、「未確定」である注文状態、及び、「-」または空欄である確定日時を注文DB152に更新する。
【0066】
図6は、ドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末2の制御部21は、ユーザによるドライアイス用品の納品形態(ドライアイス92の納品、液体ボンベ93の納品または両方の納品)の設定を入力部24により受け付ける(ステップS201)。制御部21は、ユーザによる使用情報の入力を入力部24により受け付ける(ステップS202)。
【0067】
使用情報は、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業日、作業場所、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用人数、使用時間、及び使用時の強度を含む。
【0068】
制御部21は、ユーザIDに対応付けて、受け付けたドライアイス用品の納品形態及び使用情報を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS203)。サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、ドライアイス用品の納品形態及び使用情報を通信部13により受信する(ステップS101)。制御部11は、受信した使用情報に含まれる使用人数、使用時間及び強度に基づき、上述した式(1)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する(ステップS102)。
【0069】
制御部11は、特定したドライアイス用品の必要量を大容量記憶部15の注文DB152に記憶する(ステップS103)。具体的には、制御部11は、注文対象となるドライアイス用品に対し、注文IDを割り振る。制御部11は、割り振った注文IDに対応付けて、ユーザID、ドライアイス用品の納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間、強度、及び特定したドライアイス用品の必要量を一つのレコードとして注文DB152に記憶する。
【0070】
制御部11は、ユーザIDに基づき、特定したドライアイス用品の必要量を通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS104)。ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信されたドライアイス用品の必要量を通信部23により受信する(ステップS204)。制御部21は、受信したドライアイス用品の必要量を表示部25により表示する(ステップS205)。制御部21は、処理を終了する。
【0071】
図7は、ドライアイス用品に対する注文の確定要求を受け付ける際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末2の制御部21は、ユーザによるドライアイス用品に対する注文の確定要求を入力部24により受け付ける(ステップS211)。制御部21は、注文IDに対応付けて、受け付けた注文の確定要求を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS212)。
【0072】
サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信された注文ID及び注文の確定要求を通信部13により受信する(ステップS111)。制御部11は、受信した注文の確定要求に応じて、当該ドライアイス用品の注文を確定する(ステップS112)。制御部11は、注文IDに対応付けて、「確定」である注文状態及び確定日時を大容量記憶部15の注文DB152に更新する(ステップS113)。
【0073】
制御部11は、注文IDに対応付けて、当該ドライアイス用品に対する注文確定の結果を通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS114)。ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された注文ID及び注文確定の結果を通信部23により受信する(ステップS213)。制御部21は、受信した注文確定の結果を表示部25により表示する(ステップS214)。例えば、制御部21は、注文確定チェックボックス11h(図5)のチェック状態をチェック済の状態に設定する。制御部21は、処理を終了する。
【0074】
図8は、ドライアイス用品に対する注文の確定解除要求を受け付ける際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末2の制御部21は、ユーザによるドライアイス用品に対する注文の確定解除要求を入力部24により受け付ける(ステップS221)。制御部21は、注文IDに対応付けて、受け付けた注文の確定解除要求を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS222)。
【0075】
サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信された注文ID及び注文の確定解除要求を通信部13により受信する(ステップS121)。制御部11は、受信した注文の確定解除要求に応じて、注文の確定日と確定解除可能日とに基づき、注文の確定解除が可能であるか否かを判定する(ステップS122)。
【0076】
制御部11は、注文の確定解除が不可であると判定した場合(ステップS122でNO)、注文の確定解除が不可である旨を含むメッセージを通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS126)。ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された注文の確定解除不可のメッセージを通信部23により受信する(ステップS223)。制御部21は、受信した注文の確定解除不可のメッセージを表示部25により表示する(ステップS224)。
【0077】
制御部11は、注文の確定解除が可能であると判定した場合(ステップS122でYES)、当該ドライアイス用品の注文確定を解除する(ステップS123)。制御部11は、注文IDに対応付けて、「未確定」である注文状態、及び、「-」または空欄である確定日時を注文DB152に更新する(ステップS124)。制御部11は、注文IDに対応付けて、当該ドライアイス用品に対する注文確定解除の結果を通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS125)。
【0078】
ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された注文ID及び注文確定解除の結果を通信部23により受信する(ステップS225)。制御部21は、受信した注文確定解除の結果を表示部25により表示する(ステップS226)。例えば、制御部21は、注文確定チェックボックス11h(図5)のチェック状態を未チェックの状態に設定する。制御部21は、処理を終了する。
【0079】
続いて、ドライアイス用品の注文の履歴データを表示する処理を説明する。
図9は、注文の履歴データを表示する際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末2の制御部21は、ユーザID、及びドライアイス用品の注文の履歴データを表示する対象期間(例えば、2023年2月)を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS231)。サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信されたユーザID及び対象期間を通信部13により受信する(ステップS131)。
【0080】
制御部11は、受信したユーザ及び対象期間に基づき、注文状態が「確定」であるドライアイス用品の注文の履歴データを大容量記憶部15の注文DB152から取得する(ステップS132)。履歴データは、注文ID、納品形態、作業日、使用人数、使用時間、強度、ドライアイス用品の必要量、または確定日時等を含む。
【0081】
制御部11は、ユーザIDに基づき、取得した注文の履歴データを通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS133)。ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された注文の履歴データを通信部23により受信する(ステップS232)。制御部21は、受信した注文の履歴データを表示部25により表示する(ステップS233)。制御部21は、処理を終了する。
【0082】
本実施形態によると、ドライアイスジャケット91に使用するドライアイス92の使用人数、使用時間及び使用時の強度に基づき、より正確なドライアイス用品の必要量を特定することができる。よって、ドライアイス用品の不足により作業者への負担が増大することを避けることが可能となり、ドライアイス用品の過剰による環境上の負荷を軽減することが可能となる。
【0083】
本実施形態によると、ドライアイス用品の必要量を自動的に特定することにより、ドライアイス用品の注文担当者の手間または負担を減らすことが可能となる。
【0084】
本実施形態によると、ドライアイス用品の注文の履歴データを表示することにより、計画的に注文または予算管理を実現することが可能となる。
【0085】
(実施形態2)
実施形態2は、使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定する形態に関する。なお、実施形態1と重複する内容については説明を省略する。暑さ指数は、気温、湿度またはWBGT(Wet Bulb Globe Temperature)等を含む。以下では、暑さ指数がWBGTである例を説明するが、他の種類の暑さ指数にも同様に適用することができる。他の種類の暑さ指数について、例えば、気温、湿度、風速、輻射温度等を単独または複数組み合わせて用いるようにしても良い。
【0086】
図10は、実施形態2における注文DB152のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。なお、図3と重複する内容については説明を省略する。注文DB152は、WBGT列を含む。
【0087】
WBGT列は、暑さ指数を示すWBGTの値を記憶している。WBGTは、温度及び湿度に基づき推定された暑さ指数である。例えば、WBGTの値において、「31以上:運動は原則中止、28~31:厳重警戒、25~28:警戒、21~25:注意、21未満:ほぼ安全」であっても良い。
【0088】
図11は、実施形態2におけるドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。なお、図5と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。当該注文画面は、WBGT表示欄12aを含む。WBGT表示欄12aは、暑さ指数を示すWBGTの値を表示する表示欄である。
【0089】
ユーザ端末2は、必要量計算ボタン11iのタッチ操作を受け付けた場合、ユーザIDに対応付けて、納品形態選択欄11aにより選択されたドライアイス用品の納品形態、使用人数受付欄11bにより取得された使用人数、使用時間受付欄11cにより取得された使用時間、強度受付欄11dにより取得された使用者の作業強度、作業日受付欄11eにより取得された作業日、及び作業場所受付欄11fにより取得された作業場所をサーバ1に送信する。
【0090】
サーバ1は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、使用人数、使用時間、強度、作業日及び作業場所を受信する。サーバ1は、受信した作業日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表した暑さ指数であるWBGTの値を取得する。サーバ1は、取得したWBGTの値が所定のWBGT閾値(例えば、20)未満であるか否かを判定する。
【0091】
サーバ1は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値未満である場合、上述した式(1)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する。サーバ1は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値以上である場合、使用人数、使用時間、強度及びWBGTの値に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定する。WBGTによるドライアイス用品の必要量は、一例として、以下の式(2)で表される。
必要量(Kg)=(k5×WBGT-k6)×使用人数×(強度/k1+k2)×使用時間/k3)×k4 …(2)
k5及びk6は、WBGTの値に関わる係数(例えば、正数)であり、システムの管理者等により設定されても良い。
【0092】
サーバ1は、受信した使用人数、使用時間、強度、及び取得したWBGTの値に基づき、上述した式(2)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する。サーバ1は、ユーザIDに基づき、注文ID、WBGTの値及び特定したドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された注文ID、WBGTの値及びライアイス用品の必要量を受信する。ユーザ端末2は、受信したWBGTの値をWBGT表示欄12aに表示する。ユーザ端末2は、受信したドライアイス用品の必要量を必要量表示欄11gに表示する。
【0093】
図12は、実施形態2におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図6と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。サーバ1の制御部11は、ステップS101の処理を実行した後に、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表したWBGTの値を通信部13により取得する(ステップS105)。
【0094】
制御部11は、ドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンを実行する(ステップS106)。なお、必要量の特定処理のサブルーチンに関しては後述する。制御部11は、特定したドライアイス用品の必要量を大容量記憶部15の注文DB152に記憶する(ステップS107)。制御部11は、ステップS104の処理を実行する。
【0095】
具体的には、制御部11は、注文対象となるドライアイス用品に対し、注文IDを割り振る。制御部11は、割り振った注文IDに対応付けて、ユーザID、ドライアイス用品の納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間、強度、WBGTの値、及び特定したドライアイス用品の必要量を一つのレコードとして注文DB152に記憶する。
【0096】
図13は、ドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、取得したWBGTの値が所定のWBGT閾値未満であるか否かを判定する(ステップS01)。制御部11は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値未満である場合(ステップS01でYES)、上述した式(1)(第1式)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する(ステップS02)。制御部11は、必要量の特定処理のサブルーチンを終了してリターンする。
【0097】
制御部11は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値以上である場合(ステップS01でNO)、上述した式(2)(第2式)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する(ステップS03)。制御部11は、必要量の特定処理のサブルーチンを終了してリターンする。
【0098】
本実施形態によると、使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定することが可能となる。
【0099】
(実施形態3)
実施形態3は、使用人数、使用時間、強度、暑さ指数及び係数に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定する形態に関する。なお、実施形態1~2と重複する内容については説明を省略する。係数は、強度または暑さ指数等に係る係数である。
【0100】
図14は、実施形態3における注文DB152のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。なお、図10と重複する内容については説明を省略する。注文DB152は、係数列を含む。係数列は、ドライアイス用品の必要量を特定するために、強度または暑さ指数等に係る係数を記憶している。
【0101】
図15は、実施形態3におけるドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。なお、図11と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。当該注文画面は、係数受付欄12b及び凡例表示欄12cを含む。係数受付欄12bは、強度または暑さ指数等に係る係数の入力を受け付ける欄である。凡例表示欄12cは、作業強度と係数との対応、及びWBGTの値と係数との対応等の凡例情報を表示する表示欄である。
【0102】
ユーザ端末2は、作業強度と係数との対応、及びWBGTの値と係数との対応等を示す凡例情報を取得する。なお、凡例情報は、予めユーザ端末2の記憶部22に記憶されても良い。ユーザ端末2は、取得した凡例情報を凡例表示欄12cに表示する。
【0103】
図示のように、作業強度「5」、作業強度「4」、作業強度「3」、作業強度「2」及び作業強度「1」のそれぞれに対応する係数は、1.0、0.8、0.6、0.4及び0.2である。WBGTの値において、「31℃以上」、「28~31℃」、「25~28℃」及び「21~25℃」のそれぞれに対応する係数は、1.0、0.8、0.5及び0.2である。なお、係数は、強度の係数と、WBGTの係数との平均値を用いることができる。
【0104】
ユーザ端末2は、係数受付欄12bの入力操作を受け付けた場合、ユーザにより入力された係数を受け付ける。ユーザ端末2は、必要量計算ボタン11iのタッチ操作を受け付けた場合、ユーザIDに対応付けて、納品形態選択欄11aにより選択されたドライアイス用品の納品形態、使用人数受付欄11bにより取得された使用人数、使用時間受付欄11cにより取得された使用時間、強度受付欄11dにより取得された使用者の作業強度、作業日受付欄11eにより取得された作業日、及び作業場所受付欄11fにより取得された作業場所、及び係数受付欄12bにより取得された係数をサーバ1に送信する。
【0105】
サーバ1は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、使用人数、使用時間、強度、作業日、作業場所及び係数を受信する。サーバ1は、受信した作業日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表したWBGTの値を取得する。サーバ1は、取得したWBGTの値が所定のWBGT閾値未満であるか否かを判定する。サーバ1は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値未満である場合、後述する式(3)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する。
【0106】
係数によるドライアイス用品の必要量は、一例として、以下の式(3)で表される。
必要量(Kg)=使用人数×(強度/k1+k2)×使用時間/k3)×k4×係数 …(3)
【0107】
サーバ1は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値以上である場合、後述する式(4)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する。WBGT及び係数によるドライアイス用品の必要量は、一例として、以下の式(4)で表される。
必要量(Kg)=(k5×WBGT-k6)×使用人数×(強度/k1+k2)×使用時間/k3)×k4×係数 …(4)
【0108】
サーバ1は、ユーザIDに基づき、注文ID及び特定したドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された注文ID及びライアイス用品の必要量を受信する。ユーザ端末2は、受信したドライアイス用品の必要量を必要量表示欄11gに表示する。
【0109】
図16は、実施形態3におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図12と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。ユーザ端末2の制御部21は、ステップS201の処理を実行した後に、ユーザによる使用情報(ドライアイス92の使用人数、使用時間及び使用時の強度)及び係数の入力を入力部24により受け付ける(ステップS241)。
【0110】
制御部21は、ユーザIDに対応付けて、受け付けたドライアイス用品の納品形態、使用情報及び係数を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS242)。サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、ドライアイス用品の納品形態、使用情報及び係数を通信部13により受信する(ステップS141)。制御部11は、ステップS105の処理を実行する。
【0111】
図17は、実施形態3におけるドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、取得したWBGTの値が所定のWBGT閾値未満であるか否かを判定する(ステップS11)。
【0112】
制御部11は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値未満である場合(ステップS11でYES)、上述した式(3)(第3式)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する(ステップS12)。制御部11は、必要量の特定処理のサブルーチンを終了してリターンする。
【0113】
制御部11は、当該WBGTの値が所定のWBGT閾値以上である場合(ステップS11でNO)、上述した式(4)(第4式)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する(ステップS13)。制御部11は、必要量の特定処理のサブルーチンを終了してリターンする。
【0114】
本実施形態によると、使用人数、使用時間、強度、暑さ指数及び係数に基づき、ドライアイス用品の必要量を特定することが可能となる。
【0115】
(実施形態4)
実施形態4は、人工知能(AI:artificial intelligence)を用いて、ドライアイス用品の必要量を特定する形態に関する。なお、実施形態1~3と重複する内容については説明を省略する。
【0116】
図18は、実施形態4におけるサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図2と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部15には、必要量特定モデル153が含まれる。必要量特定モデル153は、ドライアイス用品の必要量を推定(特定)する推定器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。
【0117】
必要量特定モデル153は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。必要量特定モデル153は、ドライアイス92の使用人数、使用時間、使用時の強度及び暑さ指数を入力とし、当該ドライアイス用品の必要量を特定した結果を出力とするニューラルネットワークを構築(生成)済みの推定器である。
【0118】
ニューラルネットワークは、例えばDNN(Deep Neural Network(s))であり、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数の入力を受け付ける入力層と、当該ドライアイス用品の必要量を特定した結果を出力する出力層と、バックプロパゲーションにより学習済の中間層とを有する。各層は、1または複数のニューロン(ノード)を持ち、各ニューロンは値を持つ。そして、ある層と次の層の間のニューロン同士はエッジで結ばれ、各エッジは重みやバイアス等の変数(またはパラメータ)を持つ。
【0119】
DNNにおいて、各層のニューロンの値は、前段の層のニューロンの値とエッジの重み等に基づく所定の演算を実行して求められる。そして、入力データが入力層のニューロンに入力されると、次の層のニューロンの値が所定の演算により求められ、さらに、演算により求められたデータを入力として次の層のニューロンの値がその層の所定の演算により求められる。そして、最終層である出力層のニューロンの値が、入力データに対する出力データとなる。
【0120】
サーバ1は、出力層から出力された結果(ドライアイス用品の必要量)を、訓練データに含まれるドライアイス用品の必要量、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いる変数を最適化する。訓練データは、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数に対し、過去の販売実績から得られたドライアイス用品の必要量を関連付けて生成するデータである。なお、ユーザ(顧客)に対するアンケート等から、評価の高いドライアイス用品の必要量が取得されても良い。
【0121】
当該変数は、例えばニューロン間の重み(結合係数)、各ニューロンで用いられる活性化関数の係数等である。変数の最適化の方法は特に限定されないが、例えば、サーバ1は誤差逆伝播法を用いて各種変数の最適化を行う。
【0122】
サーバ1は、訓練データに含まれるドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数について上記の処理を行い、必要量特定モデル153を生成する。なお、本実施形態では、必要量特定モデル153がサーバ1で生成された例を説明したが、これに限るものではない。例えば、必要量特定モデル153が外部の情報処理装置またはクラウドサーバにより生成されても良い。
【0123】
なお、必要量特定モデル153に入力する入力データは、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数に限るものではない。例えば、入力データは、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度、暑さ指数及び係数を含んでも良い。
【0124】
サーバ1は、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数を取得した場合、取得した使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数を必要量特定モデル153に入力する。サーバ1は、必要量特定モデル153の中間層にて、使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数の特徴量を抽出する演算処理を行う。サーバ1は、抽出した特徴量を必要量特定モデル153の出力層に入力して、ドライアイス用品の必要量を特定した特定結果を出力する。例えば、特定されたドライアイス用品の必要量が320kgである。
【0125】
なお、ドライアイス用品の必要量に対する分類結果は、必要量特定モデル153から出力されても良い。例えば、使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数を含む入力データに対し、ドライアイス用品の必要量の分類結果が「320kg」、「315kg」、「325kg」、「305kg」であり、各分類結果の確率値が、「0.07」、「0.84」、「0.06」、「0.03」である特定結果を出力しても良い。
【0126】
または、所定閾値を利用することにより、特定結果を出力しても良い。例えばサーバ1は、「315kg」の確率値(0.84)が所定閾値(例えば、0.80)以上であると判定した場合、使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数を含む入力データに対し、ドライアイス用品の必要量が「315kg」である特定結果を出力する。なお、上述した閾値を利用せず、各分類結果の確率値から、最も高い確率値に対応するドライアイス用品の必要量を特定結果として出力しても良い。
【0127】
なお、本実施の形態では、必要量特定モデル153がDNNであるものとして説明するが、必要量特定モデル153はDNNに限定されず、CNN(Convolutional Neural Network)、RCNN(Regions with Convolutional Neural Network)、Fast RCNN、Faster RCNN、SSD(Single Shot Multibook Detector)、YOLO(You Only Look Once)、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワーク、トランスフォーマー(Transformer)ネットワーク、または回帰木等の任意の学習アルゴリズムで構築された学習済みモデルであって良い。
【0128】
図19は、実施形態4におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数を必要量特定モデル153に入力する(ステップS21)。制御部11は、必要量特定モデル153により特定されたドライアイス用品の必要量を出力する(ステップS22)。
【0129】
具体的には、制御部11は、ドライアイス92の使用人数、使用時間、強度及び暑さ指数を必要量特定モデル153の入力層に入力する。制御部11は、入力層から入力された入力情報の次元数を変化させることで、入力情報が有する特徴を中間層により抽出する。制御部11は、バックプロパゲーションによりパラメータが学習された全結合層により、抽出した特徴に応じたドライアイス用品の必要量を特定(推定)する。制御部11は、特定したドライアイス用品の必要量を出力層から出力する。
【0130】
本実施形態によると、必要量特定モデル153を用いて、より正確なドライアイス用品の必要量を特定することが可能となる。
【0131】
(実施形態5)
実施形態5は、ドライアイス用品の必要量を日別に出力する形態に関する。なお、実施形態1~4と重複する内容については説明を省略する。
【0132】
図20は、日別にドライアイス用品の注文画面の一例を示す説明図である。なお、図15と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。当該注文画面は、必要量更新ボタン12dを含む。必要量更新ボタン12dは、ドライアイス用品の必要量を更新する要求を受け付けるボタンである。
【0133】
ユーザ端末2は、ドライアイス92の複数日数分(例えば、8月1日~8月5日)の使用人数、使用時間、強度、作業場所及び係数の入力を受け付ける。なお、使用人数、使用時間、強度、作業日、作業場所及び係数の受付処理は、図15と同様であるため、説明を省略する。
【0134】
ユーザ端末2は、必要量計算ボタン11iのタッチ操作を受け付けた場合、受け付けた複数日数分の使用人数、使用時間、強度、作業場所及び係数をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された複数日数分の使用人数、使用時間、強度、作業場所及び係数を受信する。サーバ1は、受信した作業日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表した各作業日のWBGTの値を取得する。
【0135】
サーバ1は、受信した各作業日の使用人数、使用時間、強度及び係数と、取得した各作業日のWBGTの値とに基づき、各作業日のドライアイス用品の必要量を特定する。なお、ドライアイス用品の必要量の特定処理に関しては、実施形態1~4と同様であるため、説明を省略する。サーバ1は、特定した各作業日のドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された各作業日のドライアイス用品の必要量を必要量表示欄11gに表示する。
【0136】
ユーザ端末2は、各作業日に対応する注文確定チェックボックス11hのチェック操作を受け付けた場合、各作業日に対応する注文ID及び注文の確定要求をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された各作業日に対応する注文ID及び注文の確定要求に応じて、各作業日におけるドライアイス用品の注文を確定する。サーバ1は、各作業日に対応する注文IDに対応付けて、「確定」である注文状態及び確定日時を注文DB152に記憶する。
【0137】
また、ユーザ端末2は、チェック状態がチェック済である注文確定チェックボックス11hのチェック解除操作を受け付けた場合、各作業日に対応する注文ID及び注文の確定解除要求をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信された各作業日に対応する注文ID及び注文の確定解除要求に応じて、各作業日におけるドライアイス用品の注文確定を解除する。サーバ1は、各作業日に対応する注文IDに対応付けて、「未確定」である注文状態、及び、「-」または空欄である確定日時を注文DB152に記憶する。
【0138】
ユーザ端末2は、必要量更新ボタン12dのタッチ操作を受け付けた場合、ユーザIDに対応付けて、注文状態が「未確認」である各作業日(例えば、8月4日及び8月5日)に対応する使用情報(納品形態、使用人数、使用時間、強度、作業場所及び係数等)をサーバ1に送信する。サーバ1は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、納品形態及び使用情報を受信する。
【0139】
サーバ1は、受信した作業日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表した各作業日のWBGTの値を取得する。サーバ1は、受信した使用情報と、取得したWBGTの値とに基づき、ドライアイス用品の必要量を再特定する。なお、ドライアイス用品の必要量の特定処理に関しては、実施形態1~4と同様であるため、説明を省略する。
【0140】
サーバ1は、ユーザIDに基づき、各作業日における更新後のWBGTの値、及び再特定したドライアイス用品の必要量をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、サーバ1から送信された各作業日における更新後のWBGTの値、及び再特定されたドライアイス用品の必要量を受信する。ユーザ端末2は、各作業日において、受信した更新後のWBGTの値をWBGT表示欄12aに表示(更新)し、再特定されたドライアイス用品の必要量を必要量表示欄11gに表示(更新)する。
【0141】
一方、注文状態が「確認」である各作業日(例えば、8月1日~8月3日)において、ドライアイス用品の必要量の更新処理は行われない。
【0142】
なお、図20では、必要量更新ボタン12dが設けられたが、必要量更新ボタン12dは必須ではない。ドライアイス用品の必要量を自動的に更新することができる。ドライアイス用品の必要量の更新タイミングは特に限定されるものではないが、日単位等、定期的に更新しても良いし、システムの起動の場合、または、気象庁がWBGTの値を発表した場合、ドライアイス用品の必要量を更新するように構成すると良い。
【0143】
図21は、日別にドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末2の制御部21は、ユーザによるドライアイス用品の納品形態の設定を入力部24により受け付ける(ステップS251)。制御部21は、複数日数分(例えば、8月1日~8月5日)の使用情報(ドライアイス92の使用人数、使用時間、及び使用時の強度等)の入力を入力部24により受け付ける(ステップS252)。
【0144】
制御部21は、ユーザIDに対応付けて、受け付けたドライアイス用品の納品形態、及び複数日数分の使用情報を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS253)。サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、ドライアイス用品の納品形態、及び複数日数分の使用情報を通信部13により受信する(ステップS151)。
【0145】
制御部11は、ドライアイスジャケット91を使用する使用者の作業日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表した各作業日のWBGTの値を通信部13により取得する(ステップS152)。制御部11は、ドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンを実行する(ステップS153)。なお、実施形態5における必要量の特定処理のサブルーチンに関しては後述する。
【0146】
制御部11は、各作業日において、特定したドライアイス用品の必要量を大容量記憶部15の注文DB152に記憶する(ステップS154)。具体的には、制御部11は、作業日毎に、注文対象となるドライアイス用品に対して注文IDを割り振る。制御部11は、作業日毎に、割り振った注文IDに対応付けて、ユーザID、ドライアイス用品の納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間、強度、及び特定したドライアイス用品の必要量を一つのレコードとして注文DB152に記憶する。
【0147】
制御部11は、ユーザIDに基づき、特定した各作業日のドライアイス用品の必要量を通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS155)。ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された各作業日のドライアイス用品の必要量を通信部23により受信する(ステップS254)。制御部21は、受信した各作業日のドライアイス用品の必要量を表示部25により表示する(ステップS255)。制御部21は、処理を終了する。
【0148】
図22は、実施形態5におけるドライアイス用品の必要量を特定する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。なお、図13と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。サーバ1の制御部11は、受け付けた複数日数の作業日のうち、1つの作業日を取得する(ステップS04)。制御部11は、ステップS01~S03の処理を実行する。
【0149】
制御部11は、複数日数の作業日のうち、当該作業日が最後の作業日であるか否かを判定する(ステップS05)。制御部11は、当該作業日が最後の作業日でない場合(ステップS05でNO)、ステップS04の処理に戻る。制御部11は、当該作業日が最後の作業日である場合(ステップS05でYES)、必要量の特定処理のサブルーチンを終了してリターンする。
【0150】
なお、上述した日別にドライアイス用品の必要量は、使用人数、使用時間、強度及びWBGTの値に基づき特定されたが、これに限るものではない。例えば、日別にドライアイス用品の必要量は、使用人数、使用時間、強度、WBGTの値及び係数に基づき特定されても良い。
【0151】
続いて、ドライアイス用品の注文が未確定である場合、当該ドライアイス用品の必要量を再特定する処理を説明する。
【0152】
図23は、ドライアイス用品の必要量を再特定する際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末2の制御部21は、ユーザIDを通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS261)。サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信されたユーザIDを通信部13により受信する(ステップS161)。
【0153】
制御部11は、受信したユーザIDに基づき、注文状態が「未確定」である注文データを大容量記憶部15の注文DB152から抽出する(ステップS162)。注文データは、注文ID、作業日(未確認日)、作業場所、使用人数、使用時間及び強度等を含む。制御部11は、抽出した各注文データに対応する未確認日及び作業場所に基づき、例えば、外部の天気予報のサーバまたはサイトから、気象庁が発表した各未確認日のWBGTの値を取得する(ステップS163)。
【0154】
制御部11は、抽出した各未確認日の注文データに含まれる使用人数、使用時間及び強度と、取得した各未確認日のWBGTの値とに基づき、必要量の特定処理のサブルーチンを実行することにより、各未確定日におけるドライアイス用品の必要量を再特定する(ステップS164)。制御部11は、ユーザID及び各注文データの注文IDに対応付けて、再特定した必要量を注文DB152に更新する(ステップS165)。
【0155】
制御部11は、ユーザIDに基づき、再特定した各未確定日におけるドライアイス用品の必要量を通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS166)。ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された各未確定日におけるドライアイス用品の必要量を通信部23により受信する(ステップS262)。制御部21は、受信した各未確定日におけるドライアイス用品の必要量を表示部25により表示する(ステップS263)。制御部21は、処理を終了する。
【0156】
本実施形態によると、ドライアイス用品の必要量を日別に出力することが可能となる。
【0157】
本実施形態によると、ドライアイス用品の注文が未確定である場合、未確定日におけるドライアイス用品の必要量を再特定することが可能となる。
【0158】
(実施形態6)
実施形態6は、ドライアイス用品の納品または委託等を行う業者を特定する形態に関する。なお、実施形態1~5と重複する内容については説明を省略する。
【0159】
ユーザがドライアイス用品の納品または委託等を行う業者を選択し、当該ドライアイス用品は、選択された業者によりユーザに届けられる。しかし、日程またはドライアイス用品の量に応じて、選択された業者が対応することができない場合がある。この場合、ドライアイス用品の納品または委託等を行うことが可能な第2業者(選択された業者とは異なる業者)の特定処理が必要となる。
【0160】
図24は、実施形態6におけるサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図18と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部15には、業者DB154が含まれる。業者DB154は、ドライアイス用品の納品または委託等を行う業者に関する情報を記憶している。
【0161】
図25は、実施形態6における注文DB152及び業者DB154のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。なお、図14と重複する内容については説明を省略する。
注文DB152は、業者ID列を含む。業者ID列は、ドライアイス用品の納品または委託等を行う業者の業者IDを記憶している。
【0162】
業者DB154は、業者ID列、業者名称列、対応地域列、対応用品量列、休日列及び優先順位列を含む。
【0163】
業者ID列は、各業者を識別するために、一意に特定される業者のIDを記憶している。業者名称列は、業者の名称を記憶している。対応地域列は、業者が対応可能な地域(地域名称または地域区分等)を記憶している。対応用品量列は、業者が対応可能なドライアイス用品の用品量(例えば、500~1500Kg)を記憶している。休日列は、業者の休日を記憶している。優先順位列は、対応地域別に業者の優先順位を記憶している。
【0164】
なお、上述した各DBの記憶形態は一例であり、データ間の関係が維持されていれば、他の記憶形態であっても良い。
【0165】
図26は、実施形態6におけるドライアイス用品の必要量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図6と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。
【0166】
ユーザ端末2の制御部21は、ステップS202の処理を実行した後に、ユーザによる業者の選択を入力部24により受け付ける(ステップS271)。制御部21は、ユーザIDに対応付けて、受け付けたドライアイス用品の納品形態、使用情報及び業者(業者IDまたは業者の名称等)を通信部23によりサーバ1に送信する(ステップS272)。
【0167】
サーバ1の制御部11は、ユーザ端末2から送信されたユーザID、ドライアイス用品の納品形態、使用情報及び業者を通信部13により受信する(ステップS171)。制御部11は、ステップS102の処理を実行する。制御部11は、受信した業者に基づき、当該業者がドライアイス用品の受入(対応)可能であるか否かを判定する(ステップS172)。
【0168】
具体的には、制御部11は、業者IDに基づき、当該業者が対応可能な地域及び用品量を大容量記憶部17の業者DB154から取得する。制御部11は、注文対象となるドライアイス用品を使用する作業者の作業場所が、当該業者が対応可能な地域(例えば、東京都)内であり、且つ、特定したドライアイス用品の必要量が、当該業者が対応可能な用品量の範囲(例えば、500~1500Kg)内であるか否かを判定する。
【0169】
制御部11は、作業場所が対応地域内であり、且つ、ドライアイス用品の必要量が対応用品量の範囲内である場合、当該業者がドライアイス用品の受入可能であると判定する。制御部11は、作業場所が対応地域外であり、または、ドライアイス用品の必要量が対応用品量の範囲外である場合、当該業者がドライアイス用品の受入不可であると判定する。
【0170】
なお、上述したドライアイス用品の受入可能性の判定処理に限るものではない。例えば、制御部11は、業者IDに基づき、当該業者の休日情報を大容量記憶部17の業者DB154から取得する。制御部11は、上述した判定処理を加えて、当該ドライアイス用品を使用する作業日と、業者の休日とに基づき、例えば、ドライアイス用品を所定の日時(作業日の前日、または作業日の8:00等)まで配達することができる場合、当該業者がドライアイス用品の受入可能であると判定しても良い。
【0171】
制御部11は、当該業者がドライアイス用品の受入可能であると判定した場合(ステップS172でYES)、特定したドライアイス用品の必要量を大容量記憶部15の注文DB152に記憶する(ステップS173)。具体的には、制御部11は、注文対象となるドライアイス用品に対し、注文IDを割り振る。制御部11は、割り振った注文IDに対応付けて、ユーザID、ドライアイス用品の納品形態、作業日、作業場所、使用人数、使用時間、強度、WBGTの値、係数、特定したドライアイス用品の必要量、及び業者IDを一つのレコードとして注文DB152に記憶する。制御部11は、ステップS104の処理を実行する。
【0172】
制御部11は、当該業者がドライアイス用品の受入不可であると判定した場合(ステップS172でNO)、受入可能な第2業者を特定する(ステップS174)。具体的には、制御部11は、注文対象となるドライアイス用品を使用する作業場所、作業日、及び当該ドライアイス用品の必要量に基づき、大容量記憶部17の業者DB154から該当する第2業者の業者IDを抽出する。なお、制御部11は、複数の第2業者の業者IDを抽出した場合、業者DB154に記憶された業者の優先順位に応じて、対応地域別に優先順位の高い業者IDを第2業者の業者IDとして特定する。制御部11は、ステップS173の処理を実行する。
【0173】
なお、制御部11は、対応可能な第2業者を特定した場合、特定したドライアイス用品の必要量と共に、特定した第2業者(業者IDまたは業者の名称等)をユーザ端末2に送信しても良い。または、制御部11は、選択された業者のドライアイス用品の受入不可通知をユーザ端末2に送信しても良い。この場合、ユーザ端末2の制御部21は、サーバ1から送信された通知に応じて、ユーザによる第2業者の選択を入力部24により受け付ける。
【0174】
本実施形態によると、ドライアイス用品の納品または委託等を行う業者の選択を受け付けることが可能となる。
【0175】
本実施形態によると、選択された業者がドライアイス用品の受入不可である場合、当該ドライアイス用品の受入可能な第2業者を自動的に特定することが可能となる。
【0176】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0177】
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。
【符号の説明】
【0178】
1 情報処理装置(サーバ)
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 読取部
15 大容量記憶部
151 ユーザDB
152 注文DB
153 必要量特定モデル
154 業者DB
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
1P 制御プログラム
2 情報処理端末(ユーザ端末)
2P 制御プログラム
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 表示部
91 ドライアイスジャケット
92 ドライアイス
93 液体ボンベ
94 ドライアイス製造機器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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図12
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