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特開2024-143566配送料金決定方法、配送料金決定システム、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143566
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】配送料金決定方法、配送料金決定システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20240101AFI20241003BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056312
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽生 光孝
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】利用者の負担の変動を可能とすることを目的とする。
【解決手段】出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定方法は、配送物の配送情報を記憶部に記憶するステップと、配送物の再配送情報を記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金を算出するステップと、を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定方法であって、
前記配送物の配送情報を記憶部に記憶するステップと、
前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出するステップと、
を含む配送料金決定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配送料金決定方法であって、
前記配送情報として再配送回数を記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記再配送回数に応じて前記配送料金を演算するステップと、
を含む配送料金決定方法。
【請求項3】
請求項1に記載の配送料金決定方法であって、
前記出荷主又は前記着荷主から予め指定された前記配送物を受け取る受取りの指定時を前記配送情報に関連付けて前記記憶部に記憶するステップと、
前記配送物の配送を完了した完了時を取得するステップと、
前記完了時が前記指定時に含まれるか否かを判断するステップと、
前記完了時が前記指定時に含まれるか否かの判断結果を前記記憶部に記憶するステップと、
を含み、
前記配送料金を算出するステップは、前記記憶部に記憶された前記再配送情報および前記判断結果に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出する、
配送料金決定方法。
【請求項4】
請求項1に記載の配送料金決定方法であって、
前記配送情報の少なくとも一部を前記配送物に付される情報記録媒体に複製するステップを含む配送料金決定方法。
【請求項5】
請求項3に記載の配送料金決定方法であって、
前記完了時が前記指定時に含まれるか否かの判断は、前記指定時と前記配送情報と前記完了時とが関連付けて記憶された前記記憶部のデータを用いて行われる、
配送料金決定方法。
【請求項6】
請求項3に記載の配送料金決定方法であって、
前記配送情報は、配送コードを含み、
前記再配送情報を記憶する際に前記配送コードに関連付けられて記憶された前記指定時の変更を可能とするステップを含む、
配送料金決定方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の配送料金決定方法であって、
前記配送料金は、前記着荷主が負担する配送料金である、
配送料金決定方法。
【請求項8】
出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定システムであって、
前記配送物の配送情報を記憶部に記憶する情報記憶手段と、
前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶する再配送情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出する配送料金算出手段と、
を含む配送料金決定システム。
【請求項9】
出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定システムのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記配送物の配送情報を記憶部に記憶する情報記憶手順と、
前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶する再配送情報記憶手順と、
前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出する配送料金算出手順と、
を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送料金決定方法、配送料金決定システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、再配送を抑制するために、配送物を保管する宅配ボックスを用いた宅配システムが開示されている。
【0003】
この宅配システムは、配送物を収容する過程において、配送物の配送を依頼した出荷主を特定し、保管した配送物の送料を特定するとともに、特定された送料に対して課金する課金金額を出荷主毎に算出する。そして、算出された課金金額は、宅配ボックスの設置者に支払われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-148866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この宅配システムは、宅配ボックスを設置できない場合に利用することができない。
【0006】
そこで、本願の発明者は、再配送の発生を抑制するために、配送物の配送状況に応じて配送物の配送料金を変動する方法を案出したが、配送状況を把握できない現在のシステムでは実施できないという技術的な課題があった。
【0007】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、配送料金の変動を実現可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様によれば、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定方法であって、前記配送物の配送情報を記憶部に記憶するステップと、前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶するステップと、前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出するステップと、を含む配送料金決定方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
上記の態様によれば、記憶部には、配送物の再配送情報が記憶されており、記憶部に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金が算出される。
【0010】
このため、例えば再配送が行われた場合には基本料金に加算額を加算し、再配送が行われなかった場合には基本料金に加算額を加えない等、配送料金を変動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る配送料金決定システムの概略構成図である。
図2】本実施形態で使用される送り状ラベル(出荷ラベル)のラベル箱を示す斜視図である。
図3】ラベル箱の蓋部を開けた状態を示す斜視図である。
図4】蓋部が除かれた送り状ラベル(出荷ラベル)のラベル箱を示す要部の断面図である。
図5】配送料金決定システムで用いられるデータテーブルの一例を示す図である。
図6】配送料金決定システムのプロセッサの制御によって実施される配送料金決定システムの機能の一例を示す機能ブロック図である。
図7】配送料金決定システムで定められる配送料金の一例を示す説明図である。
図8】配送料金決定システムの動作を示すフローチャートである。
図9図8に続くフローチャートである。
図10図9に続くフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に記載する形態は、図面の簡単な説明により説明される図面に限定されるものではない。
【0013】
(1)本発明のある態様は、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定方法であって、前記配送物の配送情報を記憶部に記憶するステップと、前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶するステップと、前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出するステップと、を含む配送料金決定方法である。
【0014】
本発明のある態様によれば、記憶部には、配送物の再配送情報が記憶されており、記憶部に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金が算出される。
【0015】
このため、例えば再配送が行われた場合には基本料金に加算額を加算し、再配送が行われなかった場合には基本料金に加算額を加えない等、配送料金を変動することが可能となる。これにより、利用者は、再配送が生じないように努めるので、再配送を抑制する効果を得ることが可能となる。
【0016】
(2)本発明のある態様は、(1)に記載の配送料金決定方法であって、前記配送情報として再配送回数を記憶するステップと、前記記憶部に記憶された前記再配送回数に応じて前記配送料金を演算するステップと、を含む配送料金決定方法である。
【0017】
本発明のある態様によれば、例えば再配送回数が増加する毎に、加算額を増加することが可能となる。これにより、利用者は、再配送回数が増加しないように努めるので、再配送回数を抑制する効果を得ることが可能となる。
【0018】
(3)本発明のある態様は、(1)又は(2)に記載の配送料金決定方法であって、前記出荷主又は前記着荷主から予め指定された前記配送物を受け取る受取りの指定時を前記配送情報に関連付けて前記記憶部に記憶するステップと、前記配送物の配送を完了した完了時を取得するステップと、前記完了時が前記指定時に含まれるか否かを判断するステップと、前記完了時が前記指定時に含まれるか否かの判断結果を前記記憶部に記憶するステップと、を含み、前記配送料金を算出するステップは、前記記憶部に記憶された前記再配送情報および前記判断結果に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出する、配送料金決定方法である。
【0019】
本発明のある態様によれば、再配送情報と、配送物の配送を完了した完了時が出荷主又は着荷主から予め指定された受取りの指定時に含まれるか否かの判断結果とに基づいて配送料金が算出される。このため、指定時に配送したが不在であり、同日の異なる時間に改めて配送して配送物の配送が完了した場合において、例えば配送料金に加算額を加えることが可能となる。
【0020】
(4)本発明のある態様は、(1)から(3)のいずれか一つに記載の配送料金決定方法であって、前記配送情報の少なくとも一部を前記配送物に付される情報記録媒体に複製するステップ、を含む配送料金決定方法である。
【0021】
本発明のある態様によれば、配送情報の少なくとも一部を情報記録媒体に複製するとともに、配送情報の少なくとも一部が複製された情報記憶媒体を配送物に付すことができる。
【0022】
このため、例えば情報記録媒体としての送り状ラベルに配送情報の一部である配送先などを複製して配送物に付すことによって、配送物に付される送り状ラベルへ書き込みが不要となる。
【0023】
(5)本発明のある態様は、(3)及び(4)に記載の配送料金決定方法であって、前記完了時が前記指定時に含まれるか否かの判断は、前記指定時と前記配送情報と前記完了時とが関連付けて記憶された前記記憶部のデータを用いて行われる、配送料金決定方法である。
【0024】
本発明のある態様によれば、完了時が指定時に含まれるか否かを、指定時と配送情報と完了時とが関連付けて記憶されたデータを用いて判断することができる。このため、指定時と配送情報と完了時とが分散して保存された場合と比較して、高速処理が可能となる。
【0025】
(6)本発明のある態様は、(3)から(5)のいずれか一つに記載の配送料金決定方法であって、前記配送情報は、配送コードを含み、前記再配送情報を記憶する際に前記配送コードに関連付けられて記憶された前記指定時の変更を可能とするステップを含む、配送料金決定方法である。
【0026】
本発明のある態様によれば、例えば指定時に不在にした着荷主は、配送コードを用いることで、指定時の変更が可能となり、再配送の要求が可能となる。
【0027】
(7)本発明のある態様は、(1)から(6)のいずれか一つに記載の配送料金決定方法であって、前記配送料金は、前記着荷主が負担する配送料金である、配送料金決定方法である。
【0028】
本発明のある態様によれば、再配送情報に基づいて算出される配送物の配送料金は、着荷主が負担する配送料金である。このため、着荷主は、再配送が発生しないように努めるので、再配送の抑制効果を効果的に得ることが可能となる。
【0029】
(8)本発明のある態様は、(3)から(7)のいずれか一つに記載の配送料金決定方法であって、前記完了時が前記指定時に含まれる場合に前記出荷主に与える優遇措置を決定するステップを含む配送料金決定方法である。
【0030】
本発明のある態様によれば、出荷主に優遇措置を与えることで、配送依頼の増加が期待できる。
【0031】
(9)本発明のある態様は、(8)に記載の配送料金決定方法であって、前記出荷主に与える優遇措置は、出荷主が利用できるポイントの付与である。
【0032】
本発明のある態様によれば、出荷主は、付与されたポイントを例えば配送料に一部として利用することが可能となる。
【0033】
(10)本発明のある態様は、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定システムであって、前記配送物の配送情報を記憶部に記憶する情報記憶手段と、前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶する再配送情報記憶手段と、前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出する配送料金算出手段と、を含む配送料金決定システムである。
【0034】
本発明のある態様によれば、記憶部には、配送物の再配送情報が記憶されており、記憶部に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金が算出される。
【0035】
このため、例えば再配送が行われた場合には基本料金に加算額を加算し、再配送が行われなかった場合には基本料金に加算額を加えない等、配送料金を変動することが可能となる。これにより、利用者は、再配送が生じないように努めるので、再配送を抑制する効果を得ることが可能となる。
【0036】
(11)本発明のある態様は、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定システムのコンピュータが実行可能なプログラムであって、前記配送物の配送情報を記憶部に記憶する情報記憶手順と、前記配送物の再配送情報を前記記憶部に記憶する再配送情報記憶手順と、前記記憶部に記憶された前記再配送情報に基づいて前記配送物の前記配送料金を算出する配送料金算出手順と、を前記コンピュータに実行させるプログラムである。
【0037】
本発明のある態様によれば、記憶部には、配送物の再配送情報が記憶されており、記憶部に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金が算出される。
【0038】
このため、例えば再配送が行われた場合には基本料金に加算額を加算し、再配送が行われなかった場合には基本料金に加算額を加えない等、配送料金を変動することが可能となる。これにより、利用者は、再配送が生じないように努めるので、再配送を抑制する効果を得ることが可能となる。
【0039】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
【0040】
本実施形態に係る配送料金決定システム10は、例えばネットワーク上で仮想的に開かれるフリーマーケットの出品者から購入者へ出品物を配送物として配送するときの配送負担を決定するシステムである。配送負担としては、配送コスト、配送料金、ポイントなどが挙げられる。
【0041】
[概略構成]
まず、図1を参照して、配送料金決定システム10の概略構成について説明する。
【0042】
図1に示すように、配送料金決定システム10は、配送会社サーバ12と、着荷主端末14と、出荷主端末16と、配送者端末18と、を含んで構成される。
【0043】
配送会社サーバ12、着荷主端末14、出荷主端末16、及び配送者端末18は、回線網19を介して、互いに通信可能に接続される。回線網19は、例えば、インターネットである。
【0044】
(着荷主端末)
着荷主端末14は、配送物を受ける着荷主が利用する端末装置であり、着荷主は、フリーマーケットの出品物を購入した購入者である。
【0045】
着荷主端末14は、有線通信又は無線通信を行うための通信部20と、各種演算処理を行うプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)22と、各種情報及び各種プログラム等を記憶する記憶部24とを備える。
【0046】
記憶部24は、メモリ又はハードディスク、その他既知の記憶装置である。記憶部24は、当該着荷主端末14を動作させる処理プログラムを記憶する記憶媒体を構成する。
【0047】
着荷主端末14は、CPU22が出力した各種情報を表示する表示部26と、入力されたデータをCPU22に送る入力部28と、を備える。表示部26及び入力部28は、表示装置と入力装置とが一体的に組み合わせられたタッチパネルで構成される。
【0048】
着荷主端末14は、時計部30を備える。時計部30は、現在の年月日及び時刻を示すとともに時間を測定する。時計部30は、現在の年月日及び時刻をCPU22に出力する。
【0049】
着荷主端末14は、CPU22が記憶部24に記憶された処理プログラムを実行することで、ネットワーク上のフリーマーケットの利用と、配送会社サーバ12及び出荷主端末16とのデータのやり取りとが可能となる。
【0050】
(出荷主端末)
出荷主端末16は、配送物を出荷する出荷主が利用する端末装置であり、出荷主は、フリーマーケットで出品物を出品した出品者である。
【0051】
出荷主端末16は、有線通信又は無線通信を行うための通信部40と、各種演算処理を行うプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)42と、各種情報及び各種プログラム等を記憶する記憶部44とを備える。
【0052】
記憶部44は、メモリ又はハードディスク、その他既知の記憶装置である。記憶部44は、当該出荷主端末16を動作させる処理プログラムを記憶する記憶媒体を構成する。
【0053】
出荷主端末16は、CPU42が出力した各種情報を表示する表示部46と、入力されたデータをCPU42に送る入力部48と、を備える。表示部46及び入力部48は、表示装置と入力装置とが一体的に組み合わせられたタッチパネルで構成される。
【0054】
出荷主端末16は、時計部50を備える。時計部50は、現在の年月日及び時刻を示すとともに時間を測定する。時計部50は、現在の年月日及び時刻をCPU42に出力する。
【0055】
出荷主端末16は、CPU42が記憶部44に記憶された処理プログラムを実行することで、ネットワーク上のフリーマーケットの利用と、配送会社サーバ12及び着荷主端末14とのデータのやり取りとが可能となる。
【0056】
出荷主端末16には、プリンタ52が接続されている。出荷主端末16とプリンタ52との接続は、有線通信を用いた有線接続又は無線通信を用いた無線接続が挙げられる。プリンタ52は、出荷主端末16からの信号に基づいて、送り状ラベル(出荷ラベル:以下同じ)110(図4参照)に出荷主の氏名及び住所等の出荷主情報と着荷主の氏名及び住所等の着荷主情報とを印字する。送り状ラベル110は、配送会社に配送依頼する配送物に貼り付けられる。
【0057】
なお、本実施形態では、プリンタ52によって送り状ラベル110(図4参照)に出荷主情報及び着荷主情報を印字する場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。本実施形態は、プリンタ52によって例えば伝票に出荷主情報及び着荷主情報を印字してもよい。
【0058】
この送り状ラベル110は、ラベル箱100(図2参照)に詰められた状態で、配送会社から出荷主に送られる。配送会社から送られてくる送り状ラベル110について図面を用いて具体的に説明する。
【0059】
図2は、本実施形態で使用されるラベル箱100を示す斜視図である。図3は、ラベル箱100の蓋部102を開けた状態を示す斜視図である。図4は、蓋部102が除かれたラベル箱100を示す要部の断面図である。
【0060】
図2から図4に示すように、送り状ラベル110は、ラベル箱100に収容された状態で配送会社から出荷主に送られる。ラベル箱100の上面100Aには、ミシン目100Bが形成されている。ラベル箱100の上面100Aをミシン目100Bに沿って切断すると、上面100Aに取出口120が開口するとともに、取出口120を開閉する蓋部102が形成される(図3参照)。
【0061】
ラベル箱100の中には、各々が切り離し可能に接続された複数の送り状ラベル110が収容されている。送り状ラベル110は、切離部分において折り返され、重ねられている。ラベル箱100に収容された送り状ラベル110は、最上部の送り状ラベル110から順番に取出口120から取り出すことができる。
【0062】
ここで、本実施形態では、住所など配送情報が印字された送り状ラベル110を出荷主が配送物に貼り付けて配送依頼する場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。本実施形態は、例えば、配送会社で配送情報が印字された送り状ラベル110を集荷先において配送物に貼り付けるようにしてもよい。
【0063】
(配送者端末)
図1に示すように、配送者端末18は、配送物を配送する配送者が利用する端末装置であり、配送者は、配送会社の配送業務を行う者である。
【0064】
配送者端末18は、有線通信又は無線通信を行うための通信部60と、各種演算処理を行うプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)62と、各種情報及び各種プログラム等を記憶する記憶部64とを備える。
【0065】
記憶部64は、メモリ又はハードディスク、その他既知の記憶装置である。記憶部64は、当該配送者端末18を動作させる処理プログラムを記憶する記憶媒体を構成する。
【0066】
配送者端末18は、CPU62が出力した各種情報を表示する表示部66と、入力されたデータをCPU62に送る入力部68と、を備える。表示部66及び入力部68は、表示装置と入力装置とが一体的に組み合わせられたタッチパネルで構成される。
【0067】
配送者端末18は、時計部70を備える。時計部70は、現在の年月日及び時刻を示すととともに時間を測定する。時計部70は、現在の年月日及び時刻をCPU62に出力する。
【0068】
配送者端末18には、スキャナ72が接続されている。配送者端末18とスキャナ72との接続は、有線通信を用いた有線接続又は無線通信を用いた無線接続が挙げられる。スキャナ72は、当該スキャナ72で読み込んだデータをCPU62に送る。
【0069】
配送者端末18は、CPU62が記憶部64に記憶された処理プログラムを実行することで、配送会社サーバ12とデータのやり取りが可能となる。
【0070】
また、CPU62は、処理プログラムを実行することで、入力部68への入力に基づいて配送物を再配送した再配送回数及び配送物の配送が完了した旨を取得する。配送物の配送が完了した旨を取得する場合、CPU62は、時計部70から現在の年月日及び時刻を取得する。
【0071】
送り状ラベル110に付された配送コードをスキャナ72で読み込んだ場合、CPU62は、読み込んだ配送コードをスキャナ72から取得する。CPU62は、取得した配送コードから配送物を特定することができる。
【0072】
(配送会社サーバ)
配送会社サーバ12は、配送物を取り扱う配送会社のサーバ装置である。
【0073】
配送会社サーバ12は、有線通信又は無線通信を行うための通信部80と、各種演算処理を行うプロセッサであるCPU82と、各種情報を格納するデータベース等及び各種プログラム等を記憶する記憶部84とを備える。
【0074】
配送会社サーバ12は、例えば、サーバとして機能するコンピュータであるが、クラウド環境に設けられてもよい。つまり、ソフトウェア及びデータベースがその実体である。
【0075】
記憶部84は、メモリ又はハードディスク、その他既知の記憶装置である。記憶部84は、サーバプログラムを記憶する記憶媒体を構成する。この記憶部84に記憶されたサーバプログラムをCPU82が実行することで、配送会社サーバ12は、サーバプログラムに従って動作する。
【0076】
また、記憶部84には、後述するデータテーブルDTが読み書き可能に記憶される。データテーブルDTは、CPU82によって読み書きされる。サーバプログラムに従って動作するCPU82は、着荷主端末14、出荷主端末16、及び配送者端末18とのやり取りに基づいて、データテーブルDTを読み書きする。
【0077】
[データテーブル]
図5は、配送料金決定システム10で用いられるデータテーブルDTの一例を示す図である。
【0078】
データテーブルDTには、配送会社が配送する配送物に関するデータが、各配送物に付与された配送コードに関連付けられて記憶されている。
【0079】
データテーブルDTには、配送コードが記憶される配送コード欄200と、出荷主の情報が記憶される出荷主情報欄202と、配送物の情報が記憶される荷姿情報欄204と、が設けられている。また、データテーブルDTには、着荷主の情報が記憶される着荷主欄206と、配送物の配送情報が記憶される配送情報欄208と、が設けられている。
【0080】
出荷主情報欄202には、出荷主毎に付与された出荷主IDが記憶される出荷主ID欄210と、出荷主の氏名が記憶される出荷主氏名欄212と、が設けられている。また、出荷主情報欄202には、出荷主の住所が記憶される出荷主住所欄214と、出荷主の電話番号が記憶される出荷主TEL欄216と、が設けられている。
【0081】
荷姿情報欄204には、配送物の内容物が記憶される内容物欄220、配送物の梱包形態が記憶される梱包形態欄222、配送物のサイズが記憶されるサイズ欄224、及び配送物の重量が記憶される重量欄226が設けられている。
【0082】
着荷主欄206には、着荷主毎に付与された着荷主IDが記憶される着荷主ID欄230、着荷主の氏名が記憶される着荷主氏名欄232、着荷主の住所が記憶される着荷主住所欄234、及び着荷主の電話番号が記憶される着荷主TEL欄236が設けられている。
【0083】
配送情報欄208には、出荷主又は着荷主から最初に指定された受取時間帯が記憶される受取時間帯欄240と、出荷主又は着荷主から変更要求に応じて受け付けた受取時間帯が記憶される、が設けられている。ここで、受取時間帯欄240の受取時間帯及び変更後受取時間帯欄242の受取時間帯の少なくともいずれか一方は、出荷主又は着荷主から予め指定された配送物を受け取る受取りの指定時を示す。
【0084】
また、配送情報欄208には、配送物の配送を完了した完了日時が記憶される完了日時欄244と、配送物を再配送した再配送回数が記憶される再配送回数欄246と、配送遅れの原因が配送者に有るか否かが記録される遅れ原因欄248と、が設けられている。ここで、完了日時欄244の完了日時は、配送物の配送を完了した完了時を示す。
【0085】
受取時間帯欄240には、例えば、配送依頼時に出荷主から指定された受取時間帯、又は配送依頼時に受取時間帯の指定は無かったが配送依頼後に出荷主又は着荷主から指定された受取時間帯が記憶される。
【0086】
[機能ブロック]
次に、図6を参照しながら配送料金決定システム10の機能について詳しく説明する。
【0087】
図6は、配送料金決定システム10のプロセッサの制御によって実施される配送料金決定システム10の機能の一例を示す機能ブロック図である。この機能ブロックで示す各機能は、配送料金決定システム10における例えば配送会社サーバ12のプロセッサであるCPU82の制御によって実現される。
【0088】
なお、図6は配送料金決定システム10の機能の一部をブロック図として表したものであり、各ブロックは必ずしも物理的な構成を意味するものではない。
【0089】
また、本実施形態では、配送料金決定システム10の配送会社サーバ12のCPU82が実施する機能について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、図6に示した各機能の少なくとも一部は、当該配送料金決定システム10の他の装置で実施してもよい。
【0090】
図6に示すように、配送料金決定システム10を構成する配送会社サーバ12は、情報記憶手段としての情報記憶部300と、再配送情報記憶手段としての再配送情報記憶部301と、配送料金算出手段としての配送料金算出部308と、を備える。
【0091】
情報記憶部300、再配送情報記憶部301、及び配送料金算出部308の機能は、配送会社サーバ12のCPU82が記憶部84から読み込んだ処理プログラムを実行することで実現される。
【0092】
情報記憶部300は、配送物の配送情報を記憶部84に記憶する。
【0093】
具体的に説明すると、情報記憶部300は、例えば、出荷主端末16から送信された出荷主情報、荷姿情報、及び着荷主情報などの配送情報を記憶部84に記憶する(図5参照)。この配送情報は、例えば配送物毎に付与される配送コードに関連付けられて前述したデータテーブルDTに記憶される。
【0094】
再配送情報記憶部301は、配送物の再配送情報を記憶部84に記憶する。
【0095】
具体的に説明すると、再配送情報記憶部301は、配送者端末18から送信された再配送情報の一つである配送物の再配送回数を、配送物に対応する配送コードに関連付けて記憶部84に記憶する。
【0096】
配送料金算出部308は、記憶部84に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金を算出する。
【0097】
具体的に説明すると、配送料金算出部308は、配送会社サーバ12のデータテーブルDTから再配送回数を取得し、取得した再配送回数に基づいて着荷主が負担する負担分としての配送料金414(図7参照)を演算する。
【0098】
着荷主が負担する配送料金414の演算について、図7を用いて具体的に説明する。図7は、配送料金決定システム10で定められる配送料金414の一例を示す説明図である。
【0099】
図7には、料金表400の一例が示されている。料金表400は、配送会社サーバ12の記憶部84に記憶されている。料金表400には、配送会社が受け取る受取金額410と、出荷主に支払われる支払料金412と、着荷主が負担する配送料金414とが示されている。
【0100】
また、料金表400には、配送料金決定システム10を利用しない比較例420における受取金額410、支払料金412、及び配送料金414が示されている。また、料金表400には、再配送回数が0回の場合422と、1回の場合424と、2回の場合426と、3回の場合428とにおける受取金額410、支払料金412、及び配送料金414が示されている。
【0101】
比較例420では、再配送回数に関わらず着荷主が負担する配送料金414が、2300円となる。
【0102】
配送料金算出部308は、再配送回数が0回の場合422、着荷主が負担する配送料金414を基本料金である、2000円とする。また、配送料金算出部308は、着荷主が負担する配送料金414である2000円のうち配送会社が受け取る受取金額410を、1800円とするとともに、出荷主に支払われる支払料金412を、200円とする。
【0103】
配送料金算出部308は、再配送回数が1回の場合424、着荷主が負担する配送料金414を、2300円とし、配送会社が受け取る受取金額410を、2300円とする。また、配送料金算出部308は、再配送回数が2回の場合426、着荷主が負担する配送料金414を、2600円とし、配送会社が受け取る受取金額410を、2600円とする。さらに、配送料金算出部308は、再配送回数が3回の場合428、着荷主が負担する配送料金414を、2900円とし、配送会社が受け取る受取金額410を、2900円とする。
【0104】
ここで、本実施形態では、配送料金算出部308が、着荷主が負担する配送料金414と、出荷主に支払われる支払料金412とを演算する場合を例に挙げて説明するが、配送料金算出部308は、この構成に限定されるものではない。例えば、配送料金算出部308は、予めプールされた着荷主のポイントから減算する減算ポイントを着荷主が負担する負担分として演算するとともに、出荷主に付与する加算ポイントを演算してもよい。
【0105】
[動作説明]
次に、配送料金決定システム10の動作を、図8から図10を用いて説明する。
【0106】
配送料金決定システム10の着荷主端末14は、CPU22が記憶部24に記憶された処理プログラムを実行することで動作する。出荷主端末16は、CPU42が記憶部44に記憶された処理プログラムを実行することで動作する。配送者端末18は、CPU62が記憶部64に記憶された処理プログラムを実行することで動作する。配送会社サーバ12は、CPU82が記憶部84に記憶されたサーバプログラムを実行することで動作する。これにより、配送料金決定方法が実現される。
【0107】
図8は、配送料金決定システム10の動作を示すフローチャートである。図9は、図8に続くフローチャートである。図10は、図9に続くフローチャートである。
【0108】
図8に示すように、出荷主が例えば出荷主端末16を利用してフリーマーケットで出品物を出品する場合、出荷主端末16のCPU42は、出品内容をフリーマーケットの運営サーバ(図示省略)に送信して公開することで売買申出を行う(ステップSB10)。
【0109】
着荷主が例えば着荷主端末14を利用して出品物を閲覧する場合、着荷主端末14のCPU22は、例えば出品内容を運営サーバから受信して表示部26に表示する(ステップS10)。着荷主が出品物を購入する場合、着荷主端末14のCPU22は、購入申込を行う旨を、配送物を受け取る受取時間帯と共に運営サーバを介して出荷主端末16へ送信する(ステップS12)。購入申込を行う旨には、配送物の配送先を示す着荷主の氏名、住所、及び電話番号など着荷主情報が含まれる。
【0110】
ここで、着荷主が設定可能な受取時間帯は、配送会社によって予め定められており、設定可能な受取時間帯の選択肢は、例えば購入申込を行う際に運営サーバから着荷主端末14に送信されるものとする。
【0111】
購入申込を行う旨及び受取時間帯が送信された出荷主端末16のCPU42は、購入申込を行う旨及び受取時間帯などの受信データを記憶部44に記憶する(ステップSB12)。また、出荷主端末16のCPU42は、配送物の配送を依頼する旨を、受取時間帯と共に配送会社サーバ12に送信する(ステップSB14)。
【0112】
配送を依頼する旨には、配送物の配送元を示す出荷主の氏名、住所、及び電話番号などの出荷主情報と、配送物の配送先を示す着荷主情報と、配送する内容物、梱包形態、サイズ、及び重量などの荷姿情報とが含まれる。
【0113】
配送物の配送を依頼する旨が送信された配送会社サーバ12のCPU82は、配送依頼を受けた配送物に対して配送コードを付与し、配送を依頼する旨及び受取時間帯を配送コードに関連付けて記憶部84に記憶する(ステップSD10)。これにより、記憶部84は、データテーブルDT(図5参照)が形成される。
【0114】
配送会社サーバ12のCPU82は、配送物に付与した配送コードを出荷主端末16に送信する(ステップSD12)。
【0115】
配送会社サーバ12から配送コードが送信された出荷主端末16のCPU42は、配送コードを受信して記憶部44に保存する(ステップSB16)。また、出荷主端末16のCPU42は、配送コードを着荷主端末14に送信する(ステップSB18)。
【0116】
これにより、出荷主端末16を利用する出荷主は、配送コードを用いて配送会社サーバ12のデータテーブルDTにアクセスすることで、例えば配送物の配送状況等を知ることができる。
【0117】
出荷主端末16から配送コードが送信された着荷主端末14のCPU22は、配送コードを受信して記憶部24に記憶する(ステップS14)。
【0118】
これにより、着荷主端末14を利用する着荷主は、配送コードを用いて配送会社サーバ12のデータテーブルDTにアクセスすることで、例えば配送物の配送状況等を知ることができるとともに、受取時間帯の変更等が可能となる。
【0119】
出荷主が配送物を出荷する場合、出荷主端末16のCPU42は、配送物に付与された配送コードを用いて当該配送物の配送情報を配送会社サーバ12のデータテーブルDTから取得し、配送情報をプリンタ52で送り状ラベル110に印字する(ステップSB20)。配送情報には、配送コード、出荷主情報、荷姿情報、及び着荷主情報などが含まれる。
【0120】
出荷主は、配送情報が印字された送り状ラベル110を配送物に貼り付けて、集荷に来た配送会社の配送者に引き渡す。これにより、配送物の配送が開始される。
【0121】
配送者によって配送された配送物を着荷主が受け取ることができず再配送を要求する場合、着荷主端末14は、受取時間帯を変更する為の変更要求を、変更する受取時間帯及び配送コードと共に配送会社サーバ12に送信する(ステップS16)。
【0122】
変更要求が送信された配送会社サーバ12のCPU82は、受取時間帯の変更を受け付け、記憶部84のデータテーブルDTにおいて、受信した配送コードに関連付けられた変更後受取時間帯欄242に受信した受取時間帯を記憶する(ステップSD14)。そして、配送会社サーバ12のCPU82は、受取時間帯の変更の受付を完了した旨を着荷主端末14へ送信する(ステップSD16)。
【0123】
受付を完了した旨が送信された着荷主端末14のCPU22は、受付を完了した旨を受信し、その旨を例えば表示部26に表示する(ステップS18)。
【0124】
また、配送会社サーバ12のCPU82は、変更された変更後受取時間帯を配送者端末18に送信する(ステップSD18)。
【0125】
変更後受取時間帯が送信された配送者端末18のCPU62は、変更後受取時間帯を受信して記憶部64に記憶するとともに表示部66に表示する(ステップSF10)。これにより、受取時間帯が変更された場合、配送者は、変更された受取時間帯を知ることができる。
【0126】
そして、配送者端末18のCPU62は、再配送を要する配送物が無いかを判断する(ステップSF12)。
【0127】
ここで、着荷主が不在等によって配送物を持ち帰る場合は、配送者は、再配送が必要である旨を入力部68から入力する。また、配送者は、配送物を着荷主に引き渡した場合、当該配送物の配送を完了した旨を入力部68から入力する。
【0128】
なお、配送者が配送物を着荷主に引き渡す際に配送物に貼り付けられた送り状ラベル110の配送コードをスキャナ72で読み込んだ際に、配送者端末18のCPU62は、当該配送物の配送が完了したと判断してもよい。
【0129】
ステップSF12において、再配送を要する配送物有と判断した場合、配送者端末18のCPU62は、記憶部64に記憶された再配送回数をカウントアップする(ステップSF14)。そして、配送者端末18のCPU62は、配送物の配送が完了するまで、ステップSF10及びステップSF12を繰り返す。なお、再配送回数の初期値は「0」とする。
【0130】
ステップSF12において、再配送を要する配送物無と判断した場合、配送者端末18のCPU62は、配送が完了した旨を時計部70から取得した現在の年月日及び時刻と配送物に付された配送コードと共に配送会社サーバ12に送信する(ステップSF16)。
【0131】
配送が完了した旨が送信された配送会社サーバ12のCPU82は、受信した年月日及び時刻を配送物の配送を完了した完了日時として取得し、完了日時を、配送コードに関連付けられたデータテーブルDTの完了日時欄244に記憶する(ステップSD19)。
【0132】
また、配送会社サーバ12のCPU82は、受信した配送コードに関連付けられた受取時間帯及び完了日時をデータテーブルDTから抽出し、完了日時が受取時間帯外であるか否かを判断する(ステップSD20)。このステップSD20において、配送会社サーバ12のCPU82は、完了日時が受取時間帯外であるか否かの判断結果を記憶部84に記憶する。この判断結果の記憶は、一時的なものを含む。
【0133】
ステップSD20において、完了日時が受取時間帯内の場合、ステップSD26へ移行する。一方、ステップSD20において、完了日時が受取時間帯外の場合、配送会社サーバ12のCPU82は、配送者端末18に対して、配送コードを送信するとともに再配送回数の送信を要求する(ステップSD22)。
【0134】
再配送回数の送信が要求された配送者端末18のCPU62は、配送コードに関連付けられたデータテーブルDTの再配送回数を、再配送した配送物の配送コードと共に配送会社サーバ12に送信する(ステップSF18)。
【0135】
再配送回数が送信された配送会社サーバ12のCPU82は、受信した再配送回数を、受信した配送コードに関連付けられた再配送回数欄246に記憶する(ステップSD24)。
【0136】
配送が完了した状態において、配送者端末18のCPU62は、配送遅れが有るか否かを判断する(ステップSF20)。例えば、配送者端末18のCPU62は、配送会社サーバ12のデータテーブルDTから取得した受取時間帯と完了日時との比較によって配送遅れの有無を判断する。
【0137】
ステップSF20において、配送遅れが無かった場合、配送者端末18のCPU62は、当該処理プログラムを終了する。
【0138】
ステップSF20において、配送遅れが有った場合、配送者端末18のCPU62は、配送物の配送が遅れたことについて配送者に原因があったか否かを判断する(ステップSF22)。ここで、配送が遅れたことについて配送者に原因があったか否かは、例えば配送者が表示部66に表示された配送者原因ボタンの入力操作の有無によって判断する。
【0139】
ステップSF22において、配送遅れについて配送者に原因が無かった場合、配送者端末18のCPU62は、配送遅れについて配送者に原因が無い旨を配送コードと共に配送会社サーバ12に送信する(ステップSF24)。
【0140】
ステップSF22において、配送遅れについて配送者に原因が有った場合、配送者端末18のCPU62は、配送遅れについて配送者に原因が有った旨を配送コードと共に配送会社サーバ12に送信する(ステップSF26)。
【0141】
遅れ原因の有無が送信された配送会社サーバ12のCPU82は、遅れ原因の有無を受信した配送コードに関連付けてデータテーブルDTの遅れ原因欄248に記憶する(ステップSD26)。
【0142】
そして、配送会社サーバ12のCPU82は、料金決定処理を行う(ステップSD28)。料金決定処理において、配送会社サーバ12のCPU82は、データテーブルDTを用いて配送料金414を決定する。
【0143】
図5のデータテーブルDTにおいて配送コードが「1001」の配送物を配送した場合の配送料金414の決定について説明する。なお、配送コードが「1001」の配送物の配送料金414は、図7に示した料金表400に基づいて定められるものとする。
【0144】
図5のデータテーブルDTによると、配送コードが「1001」の配送物は、配送依頼時に設定された受取時間帯に配送が完了しておらず、再配送が3回行われている。このため、配送会社サーバ12のCPU82は、完了日時が受取時間帯外であると判断し、IDが「ID20」の着荷主が負担する負担分を演算する。
【0145】
ここで、この配送物は、再配送が0回の場合の着荷主の配送料は、2000円であり、再配送が1回行われる毎に、着荷主の配送料が、300円加算されるように設定されている(図7参照)。
【0146】
このため、配送コードが「1001」の配送物は、3回再配送されているので、配送会社サーバ12のCPU82は、2000円に900円を加算し、「ID20」の着荷主が負担する負担分としての配送料金414を、2900円とする。
【0147】
一方、図5のデータテーブルDTにおいて配送コードが「1002」の配送物を配送した場合の配送料金414の決定について説明する。なお、配送コードが「1002」の配送物の配送料金414は、図7に示した料金表400に基づいて定められるものとする。
【0148】
図5のデータテーブルDTによると、配送コードが「1002」の配送物は、配送依頼時に設定された受取時間帯内に配送が完了している。このため、配送会社サーバ12のCPU82は、完了日時が受取時間帯内であると判断する。
【0149】
ここで、この配送物は、再配送が0回の場合の着荷主の配送料が、2000円であり、再配送回数が、0回の場合、出荷主には、優遇措置して200円の支払料金412が支払われるように設定されている。
【0150】
そして、配送コードが「1002」の配送物は、再配送回数が、0回なので、配送会社サーバ12のCPU82は、「ID22」の着荷主が負担する配送料金414を、2000円とする。一方、配送会社サーバ12のCPU82は、「ID12」の出荷主に支払われる支払料金412を、200円とする。
【0151】
ここで、配送物を配送する場合、受取時間帯に着荷主が不在であっても、同日の受取時間帯外に配送者の判断によって配送物を再度配送し、配送物の配送が完了することがある。
【0152】
この場合、完了日時が受取時間帯外であり再配送回数が、0回となる。
【0153】
このような場合、配送会社サーバ12のCPU82は、データテーブルDTを参照して、配送者に配送遅れの原因が有るか否かを遅れ原因欄248の記憶内容から判断する。遅れ原因欄248の記憶内容が配送者に配送遅れの原因無を示す場合、配送会社サーバ12のCPU82は、着荷主が負担する配送料金414に予め定められた追加料金を加算してもよい。
【0154】
そして、配送会社サーバ12のCPU82は、出荷主に支払われる支払料金412を出荷主端末16に送信する(ステップSD30)。
【0155】
支払料金412が送信された出荷主端末16のCPU42は、受信した支払料金412を記憶部44に記憶するとともに表示部46に表示する(ステップSB22)。これにより、出荷主は、出荷主に支払われる支払料金412を知ることができる。
【0156】
ここで、この支払料金412の支払いは、出荷主が配送料金414の支払いに利用することができるポイントの付与としてもよい。
【0157】
また、配送会社サーバ12のCPU82は、着荷主に請求する配送料金414を着荷主端末14に送信する(ステップSD32)。これにより、配送会社サーバ12のCPU82は、着荷主に対して配送料金414の支払いを請求する。
【0158】
配送料金414が送信された着荷主端末14のCPU22は、受信した配送料金414を記憶部24に記憶するとともに表示部26に表示する(ステップS22)。これにより、着荷主は、配送会社に支払う配送料金414を知ることができる。
【0159】
(作用及び効果)
以上のように構成された配送料金決定方法、配送料金決定システム10、及びプログラムの主な作用効果についてまとめて説明する。
【0160】
本実施形態の配送料金決定方法は、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定方法であって、配送物の配送情報を記憶部84に記憶するステップSD10と、配送物の再配送情報を記憶部84に記憶するステップSD24と、記憶部84に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金を算出するステップSD28と、を含む。
【0161】
また、本実施形態の配送料金決定システム10は、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定するシステムであって、配送物の配送情報を記憶部84に記憶する情報記憶手段としての情報記憶部300と、記配送物の再配送情報を記憶部84に記憶する再配送情報記憶手段としての再配送情報記憶部301と、記憶部84に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金を算出する配送料金算出手段としての配送料金算出部308と、を含む。
【0162】
また、本実施形態のプログラムは、出荷主から着荷主への配送物の配送料金を決定する配送料金決定システム10のコンピュータとしてのCPU82が実行可能なプログラムであって、配送物の配送情報を記憶部84に記憶する情報記憶手順(ステップSD10)と、配送物の再配送情報を記憶部84に記憶する再配送情報記憶手順(ステップSD24)と、記憶部84に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金を算出する配送料金算出手順(ステップSD28)と、をコンピュータとしてのCPU82に実行させる。
【0163】
これによれば、記憶部84には、配送物の再配送情報が記憶されており、記憶部84に記憶された再配送情報に基づいて配送物の配送料金が算出される。
【0164】
このため、再配送回数が0回の場合422の配送料金414である2000円を基本料金とした場合、再配送が行われた場合には基本料金に加算額を加算する一方、再配送が行われなかった場合には基本料金である2000円に加算額を加えないなど、配送料金414を変動することが可能となる。
【0165】
これにより、利用者は、再配送が生じないように努めるので、再配送を抑制する効果を得ることが可能となる。
【0166】
また、本実施形態の配送料金決定方法は、配送情報として再配送回数を記憶するステップSD24と、記憶部84に記憶された再配送回数に応じて配送料金を演算するステップSD28と、を含む。
【0167】
これによれば、例えば再配送回数が増加する毎に、加算額を増加することが可能となる。これにより、利用者は、再配送回数が増加しないように努めるので、再配送回数を抑制する効果を得ることが可能となる。
【0168】
また、本実施形態の配送料金決定方法において、出荷主又は着荷主から予め指定された配送物を受け取る受取りの指定時としての配送時間帯を配送情報に関連付けて記憶部84に記憶するステップSD10又はSD14と、配送物の配送を完了した完了時としての完了日時を取得するステップSD19と、完了時が指定時に含まれるか否かを判断するステップSD20と、完了時が指定時に含まれるか否かの判断結果を記憶部84に記憶するステップSD20と、を含み、配送料金を算出するステップSD28は、記憶部84に記憶された再配送情報および判断結果に基づいて配送物の配送料金を算出する。
【0169】
本発明のある態様によれば、再配送情報と、配送物の配送を完了した完了時が出荷主又は着荷主から予め指定された受取りの指定時に含まれるか否かの判断結果とに基づいて配送料金が算出される。このため、指定時に配送したが不在であり、同日の異なる時間に改めて配送して配送物の配送が完了した場合において、例えば配送料金に加算額を加えることが可能となる。
【0170】
また、本実施形態の配送料金決定方法において、配送情報の少なくとも一部を配送物に付される情報記録媒体に複製するステップSB20を含む。
【0171】
これによれば、例えば情報記録媒体としての送り状ラベル110に配送情報の一部である配送先などを複製して配送物に付すことによって、配送物に付される送り状ラベル110へ書き込みが不要となる。
【0172】
そして、配送情報が複製された送り状ラベル110を配送物に付して配送依頼することが可能となる。
【0173】
また、本実施形態の配送料金決定方法において、完了時としての完了日時が指定時としての受取時間帯に含まれるか否かの判断は、受取時間帯と配送情報と完了日時とが関連付けて記憶された記憶部84のデータとしてのデータテーブルDTを用いて行われる。
【0174】
これによれば、完了時としての完了日時が指定時としての受取時間帯に含まれるか否かを、受取時間帯と配送情報と完了日時とが関連付けて記憶されたデータテーブルDTを用いて判断することができる。このため、受取時間帯と配送情報と完了日時とが分散して保存された場合と比較して、高速処理が可能となる。
【0175】
また、本実施形態の配送料金決定方法において、配送情報は、配送コードを含み、再配送情報を記憶する際に配送コードに関連付けられて記憶された指定時としての配送時間帯の変更を可能とするステップSD14を含む。
【0176】
これによれば、例えば指定時に不在にした着荷主は、配送コードを用いることで、指定時の変更が可能となり、再配送の要求が可能となる。
【0177】
また、本実施形態の配送料金決定方法において、配送料金は、着荷主が負担する配送料金である。
【0178】
これによれば、再配送情報に基づいて算出される配送物の配送料金は、着荷主が負担する配送料金である。このため、着荷主は、再配送が発生しないように努めるので、再配送の抑制効果を効果的に得ることが可能となる。
【0179】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0180】
上記実施形態では、データテーブルDTが配送会社サーバ12の記憶部84に記憶されている場合について説明したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、データテーブルDTは、他の装置の記憶部に記憶しておいてもよい。
【0181】
この配送料金決定システム10の各種プログラムは、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体に記憶されたものを用いてもよい。
【符号の説明】
【0182】
10 配送料金決定システム
12 配送会社サーバ
14 着荷主端末
16 出荷主端末
18 配送者端末
19 回線網
20 通信部
22 CPU
24 記憶部
26 表示部
28 入力部
30 時計部
40 通信部
42 CPU
44 記憶部
46 表示部
48 入力部
50 時計部
52 プリンタ
60 通信部
62 CPU
64 記憶部
66 表示部
68 入力部
70 時計部
72 スキャナ
80 通信部
84 記憶部
100 ラベル箱
100A 上面
100B ミシン目
102 蓋部
110 送り状ラベル
120 取出口
200 配送コード欄
202 出荷主情報欄
204 荷姿情報欄
206 着荷主欄
208 配送情報欄
210 出荷主ID欄
212 出荷主氏名欄
214 出荷主住所欄
216 出荷主TEL欄
220 内容物欄
222 梱包形態欄
224 サイズ欄
226 重量欄
230 着荷主ID欄
232 着荷主氏名欄
234 着荷主住所欄
236 着荷主TEL欄
240 受取時間帯欄
242 変更後受取時間帯欄
244 完了日時欄
246 再配送回数欄
248 原因欄
300 情報記憶部
301 再配情報記憶部
308 配送料金算出部
400 料金表
410 受取金額
412 支払料金
414 配送料金
420 比較例
DT データテーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10