IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社小松製作所の特許一覧

特開2024-14359吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法
<>
  • 特開-吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法 図1
  • 特開-吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法 図2
  • 特開-吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法 図3
  • 特開-吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法 図4
  • 特開-吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法 図5
  • 特開-吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014359
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法
(51)【国際特許分類】
   F02M 35/10 20060101AFI20240125BHJP
   F16L 11/08 20060101ALI20240125BHJP
   F16L 33/00 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
F02M35/10 101K
F02M35/10 101L
F16L11/08 B
F16L33/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117129
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 知浩
(72)【発明者】
【氏名】田代 毅之
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 富一
【テーマコード(参考)】
3H017
3H111
【Fターム(参考)】
3H017BA01
3H111AA02
3H111BA15
3H111CB28
3H111CC18
3H111DB11
3H111DB20
3H111EA02
(57)【要約】
【課題】他の装置との接続部において、吸気配管の変形を抑えること。
【解決手段】作業車両に搭載されたエアクリーナ装置とターボチャージャとを接続する吸気配管であって、樹脂製の本体部2と、本体部3の先端に配置され、エアクリーナ装置又はターボチャージャと接続される接続部3と、接続部3の外周を周方向に覆って配置された金属製のカラー4と、を備え、接続部3は、他の装置との接続配管121に挿入して接続され、接続部3とカラー4とは、一体に成型されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両に搭載されたエアクリーナ装置とターボチャージャとを接続する吸気配管であって、
樹脂製の本体部と、
前記本体部の先端に配置され、前記エアクリーナ装置又は前記ターボチャージャと接続される接続部と、
前記接続部の外周を周方向に覆って配置された金属製のカラーと、
を備え、
前記接続部は、他の装置との接続配管に挿入して接続され、
前記接続部と前記カラーとは、一体に成型されている、
吸気配管。
【請求項2】
前記接続部は、外周の周方向の全周において径方向外側に膨らんだ凸部、を備え、
前記カラーにおける前記他の装置との接続配管への挿入方向の一方の端部は、前記凸部まで到達する、
請求項1に記載の吸気配管。
【請求項3】
前記カラーにおける前記他の装置との接続配管への挿入方向の他方の端部は、前記他の装置との接続配管から露出する、
請求項2に記載の吸気配管。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸気配管と、
エアクリーナ装置と、
ターボチャージャと、
を備える、作業車両。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸気配管の製造方法であって、
前記接続部は、回転成型型の内側に前記カラーを装着して回転成型により成型され、
前記回転成型型は、前記接続部の挿入方向の一方の端部に対応する部分の径は、前記カラーの外径より大きい、
吸気配管の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸気配管、作業車両及び吸気配管の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のエンジンの吸気系ダクトにおいて、吸気系ダクトの両端部が他の機器のそれぞれの接続部へ締付バンドにより固定させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平08-000068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、吸気配管を他の装置に接続する際に、締付バンドによって締め付ける。このため、締結力が高過ぎると、吸気配管が変形するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に従えば、作業車両に搭載されたエアクリーナ装置とターボチャージャとを接続する吸気配管であって、樹脂製の本体部と、前記本体部の先端に配置され、前記エアクリーナ装置又は前記ターボチャージャと接続される接続部と、前記接続部の外周を周方向に覆って配置された金属製のカラーと、を備え、前記接続部は、他の装置との接続配管に挿入して接続され、前記接続部と前記カラーとは、一体に成型されている、吸気配管が提供される。
【0006】
本開示に従えば、上記の吸気配管の製造方法であって、前記接続部は、回転成型型の内側に前記カラーを装着して回転成型により成型され、前記回転成型型は、前記接続部の挿入方向の一方の端部に対応する部分の径は、前記カラーの外径より大きい、吸気配管の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、他の装置との接続部において、吸気配管の変形を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る吸気配管がエアクリーナ装置及びターボチャージャに接続された状態を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る吸気配管を示す斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る吸気配管の接続部を示す断面図である。
図4図4は、実施形態に係る吸気配管の接続部が接続配管に挿入された状態を示す断面図である。
図5図5は、実施形態に係る吸気配管の接続部の製造方法を模式的に示す断面図である。
図6図6は、実施形態に係る吸気配管の接続部の製造方法を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[実施形態]
図1は、実施形態に係る吸気配管がエアクリーナ装置及びターボチャージャに接続された状態を示す斜視図である。図2は、実施形態に係る吸気配管を示す斜視図である。吸気配管1は、例えば、ダンプトラックなどの作業車両に搭載された他の装置であるエアクリーナ装置100とターボチャージャ110とを接続する。
【0011】
エアクリーナ装置100は、作業車両の外部の空気を図示しない外気導入口から導入し、導入された空気からダストを取り除く。エアクリーナ装置100によってダストが取り除かれた空気が、吸気配管1へ流入する。
【0012】
作業車両に搭載されるエアクリーナ装置100の数は限定されない。本実施形態では、エアクリーナ装置100、エアクリーナ装置100及びエアクリーナ装置100の3台を備える。エアクリーナ装置100、エアクリーナ装置100及びエアクリーナ装置100の区別を特に要しない場合、エアクリーナ装置100という。
【0013】
ターボチャージャ110は、吸気配管1から流入した空気を圧縮して、図示しないエンジンへ供給する。
【0014】
作業車両に搭載されるターボチャージャ110の数は限定されない。本実施形態では、ターボチャージャ110及びターボチャージャ110の2台を備える。ターボチャージャ110及びターボチャージャ110の区別を特に要しない場合、ターボチャージャ110という。
【0015】
接続配管121は、樹脂材料で形成されている。本実施形態では、接続配管121、接続配管121、接続配管121、接続配管121及び接続配管121を備える。接続配管121、接続配管121、接続配管121、接続配管121及び接続配管121の区別を特に要しない場合、接続配管121という。
【0016】
接続配管121は、エアクリーナ装置100又はターボチャージャ110と吸気配管1とを接続する。接続配管121は、締付バンド122によって吸気配管1と固定される。接続配管121は、締付バンド123によってエアクリーナ装置100又はターボチャージャ110と固定される。
【0017】
本実施形態では、接続配管121は、エアクリーナ装置100と吸気配管1とを接続する。接続配管121は、空気の流れ方向の下流側の端部が締付バンド122によって吸気配管1と固定される。接続配管121は、空気の流れ方向の上流側の端部が締付バンド123によってエアクリーナ装置100と固定される。接続配管121は、エアクリーナ装置100と吸気配管1とを接続する。接続配管121は、空気の流れ方向の下流側の端部が締付バンド122によって吸気配管1と固定される。接続配管121は、空気の流れ方向の上流側の端部が締付バンド123によってエアクリーナ装置100と固定される。接続配管121は、エアクリーナ装置100と吸気配管1とを接続する。接続配管121は、空気の流れ方向の下流側の端部が締付バンド122によって吸気配管1と固定される。接続配管121は、空気の流れ方向の上流側の端部が締付バンド123によってエアクリーナ装置100と固定される。接続配管121は、ターボチャージャ110と吸気配管1とを接続する。接続配管121は、空気の流れ方向の上流側の端部が締付バンド122によって吸気配管1と固定される。接続配管121は、空気の流れ方向の下流側の端部が締付バンド123によってターボチャージャ110と固定される。接続配管121は、ターボチャージャ110と吸気配管1とを接続する。接続配管121は、空気の流れ方向の上流側の端部が締付バンド122によって吸気配管1と固定される。接続配管121は、空気の流れ方向の下流側の端部が締付バンド123によってターボチャージャ110と固定される。
【0018】
<吸気配管>
吸気配管1は、本体部2、接続部3及びカラー4を備える。本体部2、接続部3及びカラー4は、一体に形成されている。
【0019】
本体部2は、樹脂材料で形成されている。本体部2は、内部を空気が通過する中空状に形成されている。本実施形態では、本体部2は、ボックス部21、ボックス部22、分岐部23及び分岐部24を備える。ボックス部21、ボックス部22、分岐部23及び分岐部24は、一体に形成されている。ボックス部21、ボックス部22、分岐部23及び分岐部24は空気が通過可能に接続されている。
【0020】
ボックス部21は、中空のボックス状に形成されている。ボックス部21の空気の流れ方向の下流側には、ボックス部22が接続されている。ボックス部22は、中空のボックス状に形成されている。ボックス部22の空気の流れ方向の下流側から分岐して、分岐部23及び分岐部24が接続されている。分岐部23及び分岐部24は、中空のボックス状に形成されている。エアクリーナ装置100から流入した空気は、ボックス部21からボックス部22を通過して、分岐部23及び分岐部24からターボチャージャ110へ供給される。
【0021】
本体部2の内部を通過する空気の流れ方向の上流側及び下流側の端部には、接続部3が配置されている。より詳しくは、ボックス部21には、エアクリーナ装置100と接続するための接続部3が配置されている。分岐部23及び分岐部24には、ターボチャージャ110と接続するための接続部3が配置されている。
【0022】
図3は、実施形態に係る吸気配管の接続部を示す断面図である。図4は、実施形態に係る吸気配管の接続部が接続配管に挿入された状態を示す断面図である。接続部3は、樹脂材料で形成されている。接続部3は、内部を空気が通過する中空状に形成されている。接続部3は、本体部2の内部を通過する空気の流れ方向の上流側及び下流側の端部に配置されている。接続部3は、接続配管121を介してエアクリーナ装置100又はターボチャージャ110と接続される。接続部3は、エアクリーナ装置100又はターボチャージャ110の接続配管121に挿入される。
【0023】
接続部3は、エアクリーナ装置100との接続用、及び、ターボチャージャ110との接続用にそれぞれ1つ以上配置されている。本実施形態では、接続部3、接続部3、接続部3、接続部3及び接続部3を備える。接続部3、接続部3、接続部3、接続部3及び接続部3の区別を特に要しない場合は、接続部3として説明する。
【0024】
接続部3、接続部3及び接続部3は、エアクリーナ装置100との接続用である。接続部3、接続部3及び接続部3は、ボックス部21の空気の流れ方向に離間して配置されている。接続部3は、エアクリーナ装置100と接続するための接続配管121に挿入されている。接続部3は、エアクリーナ装置100と接続するための接続配管121に挿入されている。接続部3は、エアクリーナ装置100と接続するための接続配管121に挿入されている。
【0025】
接続部3及び接続部3は、ターボチャージャ110との接続用である。接続部3は、分岐部23の空気の流れ方向の下流側に配置されている。接続部3は、ターボチャージャ110と接続するための接続配管121に挿入されている。接続部3は、分岐部24の空気の流れ方向の下流側に配置されている。接続部3は、ターボチャージャ110と接続するための接続配管121に挿入されている。
【0026】
接続部3は、本体部31、先端部32及び凸部33を備える。本体部31、先端部32及び凸部33は、一体に形成されている。本体部31は、軸方向の両端部が開口した円筒状に形成されている。本体部31は、外周にカラー4が配置されている部分である。先端部32は、本体部31のうち凸部33より挿入方向の一方側に配置されている。凸部33は、本体部31の外周の周方向の全周において径方向外側に膨らんだ部分である。凸部33は、本体部31と先端部32との間に配置されている。
【0027】
接続部3の本体部31の外周には、カラー4が配置されている。接続部3とカラー4とは、一体に成型されている。接続部3の先端部32及び凸部33の外周には、カラー4が配置されていない。
【0028】
カラー4は、接続部3の本体部31の外周を周方向に覆って配置されている。カラー4は、接続部3を構成する樹脂材料より高い剛性を有する金属材料で構成されている。カラー4は、円環状に形成されている。カラー4の挿入方向の長さは、接続部3の挿入方向の長さより短い。
【0029】
カラー4の接続配管121への挿入方向の一方の端部4aは、凸部33の挿入方向の他方の端部まで到達する。
【0030】
カラー4の接続配管121への挿入方向の他方の端部4bは、接続配管121から露出する。
【0031】
<製造方法>
図5は、実施形態に係る吸気配管の接続部の製造方法を模式的に示す断面図である。図6は、実施形態に係る吸気配管の接続部の製造方法を模式的に示す平面図である。接続部3は、回転成型型200及び回転成型型210を用いて、回転成型型200及び回転成型型210の内側にカラー4を装着した状態で、回転成型により成型される。回転成型型200及び回転成型型210は、接続部3の成型型である。回転成型型200及び回転成型型210は、分割線Lを中心にして線対称な形状である。回転成型型200と回転成型型210とを、分割線Lを中心に向かい合わせて回転成型を行う。
【0032】
回転成型型200は、接続部3の周方向の半分の外形を規定する金型である。回転成型型200は、本体部201、フランジ部202及び凹部203を備える。本体部201、フランジ部202及び凹部203は、一体に形成されている。本体部201は、回転成型において、接続部3の外形を規定する中空形状である。本体部201は、半円筒形状である。本体部201は、軸方向の一方の端部が開口し、他方の端部が閉塞されている。フランジ部202は、本体部201の開口している側の端部から、径方向の外側に延在する。フランジ部202は、リング状に形成されている。本体部201の軸方向の中間部には、凹部203が配置されている。凹部203は、接続部3の凸部33の外形を規定する。凹部203は、本体部201の内周面より、径方向外側に凹んでいる。
【0033】
回転成型型200は、接続部3の挿入方向の一方の端部である先端部32に対応する部分の径R2は、カラー4の外径R1より大きい。
【0034】
回転成型型210は、回転成型型200と同様に形成されているので、説明を省略する。
【0035】
回転成型型200と回転成型型210とを、分割線Lを中心に向かい合わせる。回転成型型200と回転成型型210とで囲まれた空間Sに、カラー4を挿入する。カラー4は、固定部材205及び215によって、回転成型型200及び回転成型型210の内周面に固定される。
【0036】
本体部2は、回転成型型200と回転成型型210とは別体の回転成型型300と回転成型型310とによって成型される。回転成型型300と回転成型型310とは、本体部2の成型型である。図5においては、回転成型型300と回転成型型310の全体の形状は図示を省略している。図5には、回転成型型300のフランジ部302と本体部301の一部と、回転成型型310のフランジ部312と本体部311の一部とが図示されている。回転成型型300と回転成型型310は、分割線Lを中心にして線対称な形状である。
【0037】
このように構成された、回転成型型200、回転成型型210、回転成型型300及び回転成型型310を、分割線Lを中心に向かい合わせて固定した状態で回転成型を行う。本実施形態では、フランジ部202とフランジ部212とを回転成型型300のフランジ部302と回転成型型310のフランジ部312とに固定して一体化する。
【0038】
一体化された回転成型型200、回転成型型210、回転成型型300及び回転成型型310によって囲まれた内部の空間Sを含む空間に接続部3の材料となる樹脂材料の粉体を投入し、回転成型を行う。回転成型の工程において、空間に樹脂材料が投入された回転成型型200、回転成型型210、回転成型型300及び回転成型型310が、加熱された状態で回転される。所定時間、加熱及び回転を継続する。回転成型型200及び回転成型型210の内部の空間Sにおいては、カラー4、回転成型型200及び回転成型型210の内周面を覆って樹脂材料が膜状に付着する。回転成型型300及び回転成型型310の内部の空間においては、回転成型型300及び回転成型型310の内周面を覆って樹脂材料が膜状に付着する。その後、冷却されて、回転成型型200、回転成型型210、回転成型型300及び回転成型型310から、一体化された本体部2、接続部3及びカラー4が取り出される。
【0039】
回転成型型200及び回転成型型210の内部の空間Sにおいて、凹部203及び凹部213に対してフランジ部202及びフランジ部212側の径R1は、凹部203及び凹部213に対してフランジ部202及びフランジ部212側と反対側の径R2より小さい。径R1は、接続部3の本体部31に対応する径である。径R2は、接続部3の挿入方向の一方の端部である先端部32に対応する径である。径R2は、カラー4の外径R1より大きい。径R2が径R1より長くなっていることにより、接続部3の樹脂材料が冷却時に熱収縮により収縮する影響を軽減することができる。
【0040】
このようにして一体化された本体部2、接続部3及びカラー4が成型されて、吸気配管1が製造される。
【0041】
<作用>
このように構成された吸気配管1は、接続部3が、エアクリーナ装置100及びターボチャージャ110の接続配管121に挿入される。カラー4の挿入方向の他方の端部4bは、接続配管121から露出する。接続部3が接続配管121に挿入された状態で、接続配管121の外周が、締付バンド122によって締め付けられる。締付バンド122によって締め付けられる部分には、カラー4が位置する。これにより、締付バンド122の締結力が高過ぎても、高い剛性を有するカラー4によって、接続部3の変形が抑えられる。
【0042】
<効果>
以上説明したように、本実施形態では、外周にカラー4が配置された接続部3が、接続配管121に挿入された状態で、接続配管121の外周が、締付バンド122によって締め付けられる。本実施形態によれば、締付バンド122の締結力が高過ぎても、高い剛性を有するカラー4によって、接続部3の変形を抑えることができる。このように、本実施形態によれば、他の装置であるエアクリーナ装置100とターボチャージャ110との接続部3における、吸気配管1の変形を抑えることができる。
【0043】
本実施形態では、カラー4の挿入方向の一方の端部4aは、接続部3の凸部33まで到達する。本実施形態によれば、回転成型時に、カラー4の外周面と接続部3の外周面とに段差が生じることを抑えることができる。
【0044】
本実施形態では、カラー4の挿入方向の他方の端部4bは、接続配管121から露出する。本実施形態によれば、締付バンド122によって締め付けられる位置に、カラー4を配置することができる。カラー4の挿入方向の他方の端部4bが、接続配管121から露出しない場合、つまり締付バンド122によって締め付けられる位置に、他方の端部4bが配置される場合と比較して、接続部3又は接続配管121の変形を抑えることができる。
【0045】
本実施形態では、接続部3の先端部32及び凸部33の外周には、カラー4が配置されていない。本実施形態は、接続部3の挿入方向の一方にはカラー4が配置されていない。本実施形態によれば、接続部3を接続配管121へ挿入する際に、接続部3が弾性変形可能であるので、スムースに挿入することができる。
【0046】
本実施形態では、回転成型に用いる回転成型型200及び回転成型型210の空間Sにおいて、凹部203及び凹部213に対してフランジ部202及びフランジ部212側の径R1は、凹部203及び凹部213に対してフランジ部202及びフランジ部212側と反対側の径R2より小さい。本実施形態は、回転成型時に、接続部3を構成する樹脂材料の冷却時に熱収縮による影響を適切に低減することができる。
【符号の説明】
【0047】
1…吸気配管、2…本体部、3…接続部、4…カラー、21…ボックス部、22…ボックス部、23…分岐部、24…分岐部、31…本体部、32…先端部、33…凸部、100…エアクリーナ装置、110…ターボチャージャ、121…接続配管、122…締付バンド、123…締付バンド、200…回転成型型、201…本体部、202…フランジ部、203…凹部、205…固定部材、210…回転成型型、211…本体部、212…フランジ部、213…凹部、215…固定部材、300…回転成型型、301…本体部、302…フランジ部、310…回転成型型、311…本体部、312…フランジ部、L…分割線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6