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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014368
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21L 4/00 20060101AFI20240125BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20240125BHJP
   F21V 17/10 20060101ALI20240125BHJP
   F21V 17/12 20060101ALI20240125BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20240125BHJP
   F21S 8/00 20060101ALI20240125BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20240125BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20240125BHJP
   F21V 31/00 20060101ALI20240125BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20240125BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20240125BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240125BHJP
【FI】
F21L4/00 500
F21V17/00 154
F21V17/10 500
F21V17/12 300
F21V21/00 100
F21S8/00 300
F21S9/02
F21V23/04 130
F21V31/00 200
F21Y101:00 100
F21Y103:00
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117141
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】512175487
【氏名又は名称】株式会社クリエイティブ・システム
(74)【代理人】
【識別番号】100136674
【弁理士】
【氏名又は名称】居藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】谷野 秀樹
【テーマコード(参考)】
3K011
3K014
【Fターム(参考)】
3K011AA01
3K011EK04
3K014AA01
3K014AA02
3K014NA02
(57)【要約】
【課題】外部に対して光源を覆う発光カバー部を速やかに交換することができる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具100は、光源部110を取り出し自在に収容する収容部102が形成された光源保持部101を有している。収容部102は、上方に向かって開口した凹状に形成されているとともに外周部に雄ネジ105aが形成されて発光カバー部120が着脱自在に取り付けられている。発光カバー部120は、光透過性を有する天面部121を有したキャップ状に形成されている。雄ネジ105aは、ペットボトルのボトルキャップの内側に形成された雌ネジにネジ嵌合可能に形成されている。光源保持部101は、ベース基板111に光源112、制御部113,光源スイッチ114、操作補助部材115および電池ホルダ116が取り付けられている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発する光源を有した光源部と、
前記光源が発する光を放出するための開口部を有しつつ前記光源部を収容する筒状の収容部の外周部に雄ネジが形成された光源保持部と、
光透過性を有する材料で構成されて前記開口部を覆う天面部を有するとともに前記雄ネジにネジ嵌合する雌ネジを有して前記光源保持部に取り付けられる発光カバー部とを有し、
前記光源保持部は、
前記雄ネジがペットボトルのボトルキャップの内側に形成された雌ネジにネジ嵌合可能に形成されてこのボトルキャップが着脱自在に取り付け可能に形成されていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
請求項1に記載した照明器具において、
前記発光カバー部は、前記ボトルキャップであることを特徴とする照明器具。
【請求項3】
請求項1に記載した照明器具において、さらに、
前記光源保持部から棒状に延びて前記照明器具の設置面に挿し込むための挿し込み部を有することを特徴とする照明器具。
【請求項4】
請求項1に記載した照明器具において、
前記光源保持部は、
前記収容部が前記ボトルキャップの内側に円環状に張り出して形成された液密リングに嵌合する内径に形成されていることを特徴とする照明器具。
【請求項5】
請求項1に記載した照明器具において、
前記光源部は、
前記収容部内に配置される板状に形成されて一方の板面に前記光源を支持するベース基板を有することを特徴とする照明器具。
【請求項6】
請求項5に記載した照明器具において、
前記光源部は、
前記ベース基板における前記光源が配置された板面に前記光源を点灯または消灯させるための光源スイッチを有していることを特徴とする照明器具。
【請求項7】
請求項6に記載した照明器具において、
前記光源部は、
前記光源スイッチが前記ベース基板における中央部に配置されており、
前記光源が前記光源スイッチの周囲に複数配置されていることを特徴とする照明器具。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載した照明器具において、
前記発光カバー部は、
前記天面部が板面方向に弾性変形可能に形成されており、
前記光源部は、
前記光源スイッチが押下スイッチで構成されて前記天面部に接触していることを特徴とする照明器具。
【請求項9】
請求項6に記載した照明器具において、
前記光源部は、
前記ベース基板における前記光源が配置された板面の裏面側に前記光源を点灯させるための電池を有していることを特徴とする照明器具。
【請求項10】
請求項3に記載した照明器具において、さらに、
前記挿し込み部を前記設置面に対して挿入または引き抜くための操作工具を有し、
前記操作工具は、
前記光源保持部に形成された前記雄ネジにネジ嵌合する雌ネジが形成されて前記収容部に着脱自在に連結される連結部と、
前記連結部から棒状に延びる本体部とを備えることを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光する光源を覆う発光カバー部を取り換えることができる照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、発光する光源を覆う発光カバー部が光源を直接的または間接的に支持する支持部材に対して着脱自在に構成された照明器具がある。例えば、下記特許文献1には、発光カバー部としての球面体組立体が支持部材としての支柱に装着された低電圧照明器具が開示されている。この場合、低電圧照明器具における支柱は、電球を支持する電球取付組立体とともに発光カバー部を支持している。すなわち、発光カバー部は、電球を電球取付組立体を介して間接的に支持する支柱によって支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-225817号公報
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された照明器具においては、発光カバー部が損傷した場合に交換可能であるか否かが不明であるが、仮に可能であったとしても新品の発光カバー部の調達に時間を要して速やかに交換することができないという問題がある。特に、上記特許文献1に記載された照明器具は、屋外における地面上で使用されるものであるため、経年劣化のほかにも他の物体との接触によって損傷を受けるリスクが高く、損傷した発光カバー部の速やかな交換の必要性は高いと思われる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、外部に対して光源を覆う発光カバー部を速やかに交換することができる照明器具を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、光を発する光源を有した光源部と、光源が発する光を放出するための開口部を有しつつ光源部を収容する筒状の収容部の外周部に雄ネジが形成された光源保持部と、光透過性を有する材料で構成されて開口部を覆う天面部を有するとともに雄ネジにネジ嵌合する雌ネジを有して光源保持部に取り付けられる発光カバー部とを有し、光源保持部は、雄ネジがペットボトルのボトルキャップの内側に形成された雌ネジにネジ嵌合可能に形成されてこのボトルキャップが着脱自在に取り付け可能に形成されていることにある。
【0007】
このように構成した本発明の特徴によれば、照明器具は、発光カバー部が取り付けられる光源保持部にペットボトルのボトルキャップの内側に形成された雌ネジにネジ嵌合可能な雄ネジが形成されているため、発光カバー部としてボトルキャップを用いることができる。これにより、本発明に係る照明器具は、外部に対して光源を覆う発光カバー部を速やかに交換することができる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、発光カバー部は、ボトルキャップであることにある。
【0009】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、発光カバー部がボトルキャップで構成されているため、発光カバー部を発光カバー部の目的としてのみ製造または入手する必要がなくなり市販されている飲料や調味料などのボトルキャップを利用して照明器具を簡単に構成することができる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、さらに、光源保持部から棒状に延びて照明器具の設置面に挿し込むための挿し込み部を有することにある。
【0011】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、光源保持部から棒状に延びて照明器具の設置面に挿し込むための挿し込み部を有しているため、壁面、地面(床面を含む)または天井面に対して挿し込み部を挿し込むことで容易に設置または設置個所から撤去することができる。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、光源保持部は、収容部がボトルキャップの内側に円環状に張り出して形成された液密リングに嵌合する内径に形成されていることにある。
【0013】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、光源保持部における収容部がボトルキャップの内側に円環状に張り出して形成された液密リングに嵌合する内径に形成されているため、収容部内を液密的に封止することができる。
【0014】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、光源部は、収容部内に配置される板状に形成されて一方の板面に光源を支持するベース基板を有することにある。
【0015】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、光源部が収容部内に配置される板状に形成されて一方の板面に光源を支持するベース基板を有しているため、板状のベース基板によって光源部の収容部内に対する設置または取り出しなどの取り扱いを容易にすることができる。
【0016】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、光源部は、ベース基板における光源が配置された板面に光源を点灯または消灯させるための光源スイッチを有していることを特徴とする照明器具。
【0017】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、ベース基板における光源が配置された板面に光源を点灯または消灯させるための光源スイッチを有しているため、発光カバー部を取り外すことで容易に光源スイッチの操作またはメンテナンスを行うことができる。
【0018】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、光源部は、光源スイッチがベース基板における中央部に配置されており、光源が光源スイッチの周囲に複数配置されていることにある。
【0019】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、光源スイッチがベース基板における中央部に配置されているとともにこの光源スイッチの周囲に光源が複数配置されているため、光源スイッチの操作性およびメンテナンス性を確保しながら光量、発光色のバリエーションまたは光源の故障時における点灯の信頼性を向上させることができる。
【0020】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、発光カバー部は、天面部が板面方向に弾性変形可能に形成されており、光源部は、光源スイッチが押下スイッチで構成されて天面部に接触していることにある。
【0021】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、光源スイッチが押下スイッチで構成されて天面部に接触しているため、天面部を押すことで光源スイッチを操作することができ照明器具の操作性を向上させることができる。また、照明器具は、光源スイッチの操作のために発光カバー部を開ける必要がないため、砂埃または雨水の収容部内への侵入を防止することができる。
【0022】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、光源部は、ベース基板における光源が配置された板面の裏面側に光源を点灯させるための電池を有していることにある。
【0023】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、ベース基板における光源が配置された板面の裏面側に光源を点灯させるための電池を有しているため、光源の設置スペースを確保しつつ電池を備えることができるため、種々の光源を使用することができるという光源の選択の幅を確保しながら外部電源を用いることなく幅広い環境で使用することができる。
【0024】
また、本発明の他の特徴は、前記照明器具において、さらに、挿し込み部を設置面に対して挿入または引き抜くための操作工具を有し、操作工具は、光源保持部に形成された雄ネジにネジ嵌合する雌ネジが形成されて収容部に着脱自在に連結される連結部と、連結部から棒状に延びる本体部とを備えることにある。
【0025】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、照明器具は、光源保持部に形成された雄ネジにネジ嵌合する雌ネジが形成されて収容部に着脱自在に連結される連結部とこの連結部から棒状に延びる本体部とを備えた操作工具を有しているため、照明器具の設置面への設置作業および撤去作業を簡単かつ短時間に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施形態に係る照明器具の外観構成の概略を示す正面図である。
図2図1に示す照明器具における光源保持部、光源部および発光カバー部の内部構成の概略を示す一部破断部分正面図である。
図3図1に示す照明器具における光源保持部の内部構成の概略を発光カバー部を取り外した状態で示す平面図である。
図4図1に示す照明器具における発光カバー部の天面部を外部から押圧した状態を示す一部破断部分正面図である。
図5】(A)~(C)は、図1に示す照明器具を設置面に取り付け時または撤去時に使用する第1操作工具の構成の概略を示しており、(A)は第1操作工具の一部破断正面図であり、(B)は第1操作工具に補助ハンドルを連結した状態を示す一部破断正面図であり、(C)は第1操作工具にキャップ把持具を連結した状態を示す一部破断正面図である。
図6】(A),(B)は、図1に示す照明器具を設置面に設置する過程を示しており、(A)は第1操作工具を用いて照明器具を設置面の地中に打ち込む様子を示す説明図であり、(B)は照明器具を設置面の地中に打ち込んだ状態を示す説明図である。
図7】(A),(B)は、図6に示す状態から更に照明器具を設置面に設置する過程を示しており、(A)はキャップ把持具を用いて照明器具の光源保持部に発光カバー部を取り付ける様子を示す説明図であり、(B)は発光カバー部が取り付けられた照明器具が設置面の地中に設置された状態を示す説明図である。
図8図7(B)に示す照明器具を補助ハンドルが装着された第1操作工具を用いて設置面から撤去する様子を示した説明図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る照明器具の構成の概略を示す一部破断正面図である。
図10図9に示す照明器具を設置面に取り付け時または撤去時に使用する第2操作工具の外観構成の概略を示した正面図である。
図11図9に示す照明器具を設置面に取り付け時に使用する下穴工具の外観構成の概略を示した正面図である。
図12】(A),(B)は、図9に示す照明器具を設置面に設置する過程を示しており、(A)は下穴を用いて設置面に下穴を形成する様子を示す説明図であり、(B)は設置面の地中に下穴が形成された状態を示す断面図である。
図13図12(B)に示す下穴に照明器具を第2操作工具を用いて設置または撤去する様子を示した説明図である。
図14】(A),(B)は、図13に示す状態から更に照明器具を設置面に設置する過程を示しており、(A)はキャップ把持具を用いて照明器具の光源保持部に発光カバー部を取り付ける様子を示す説明図であり、(B)は発光カバー部が取り付けられた照明器具が設置面の地中に設置された状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<第1実施形態>
以下、本発明に係る照明器具の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る照明器具100の外観構成の概略を示す正面図である。また、図2は、図1に示す照明器具100における光源保持部101、光源部110および発光カバー部120の内部構成の概略を示す部分断面図である。図3は、図1に示す照明器具100における光源保持部101の内部構成の概略を発光カバー部120を取り外した状態で示す平面図である。
【0028】
(照明器具100の構成)
この照明器具100は、運動場、庭、公園または駐車場などの地面上に突き刺すことで設置されて足元灯または装飾用の灯りとして用いられる電気器具である。この照明器具100は、光源保持部101を備えている。
【0029】
光源保持部101は、光源部110を保持するとともに発光カバー部120および挿し込み部130がそれぞれ取り付けられる部品であり、金属材料または樹脂材料で構成されている。より具体的には、光源保持部101は、筒状に形成されており、一方(図示上側)の端部側に収容部102が形成されるとともに他方(図示下側)の端部側に接続部104が形成されている。
【0030】
収容部102は、光源部110を収容する部分であり、筒状に形成された光源保持部101における一方(図示上側)の端部に開口部103を介して開口した状態で凹状に窪む有底筒状に形成されている。本第1実施形態においては、収容部102は、円筒状に形成されている。この場合、収容部102の内周部は、後述する発光カバー部120の液密リング122に密着する内径に形成されている。
【0031】
開口部103は、収容部102内に配置される光源部110から出射される光を外部に放出するための部分であり、筒状に形成された光源保持部101における一方(図示上側)の端部に外部に向かって開口して形成されている。本第1実施形態においては、開口部103は、正面視で円形に形成されている。
【0032】
接続部104は、後述する挿し込み部130が接続される部分であり、筒状に形成された光源保持部101における他方(図示下側)の端部に開口する雌ネジで構成されている。
【0033】
また、光源保持部101の外周部には、収容部102の外周部分にカバー取付部105が形成されているとともに、接続部104の外周部分が挿し込み部側に向かって外径が小さくなるテーパ形状に形成されている。
【0034】
カバー取付部105は、発光カバー部120が取り付けられる部分であり、発光カバー部120がネジ嵌合する雄ネジ105aが形成されている。この場合、カバー取付部105に形成される雄ネジ105aは、ペットボトル(図示せず)の口部に着脱自在にねじ込まれるボトルキャップ(図示せず)の内側面に形成された雌ネジにネジ嵌合する雄ネジで構成されている。
【0035】
ここで、ペットボトルは、一般に市販されている清涼飲料水、炭酸飲料水または酒類などの飲料のほか、液体調味料などの液体を収容している樹脂製のボトル型容器である。本第1実施形態においては、カバー取付部105は、飲料容器として多用されている口径が28mmのペットボトルの飲み口の雄ネジと実質的に同じ形状で構成されている。そして、このカバー取付部105は、発光カバー部120がねじ込まれた際に天面部121が光源保持部101の先端部に突き当たることができる長さで形成されている。
【0036】
光源部110は、光を出射させるための部品であり、主として、ベース基板111、光源112、制御部113、光源スイッチ114および電池ホルダ116をそれぞれ備えて構成されている。
【0037】
ベース基板111は、光源112、制御部113、光源スイッチ114および電池ホルダ116をそれぞれ支持するための部品であり、板状のプリント基板によって構成されている。このベース基板111は、収容部102の内径以下の大きさの外径の円形に形成されているたが、円形(だ円形を含む)以外の形状(例えば、三角形、四角形、五角形または六角形などの多角形)に形成されていてもよい。このベース基板111には、一方(図示上方)の板面に光源112、制御部113および光源スイッチ114がそれぞれ取り付けられているとともに、他方(図示下方)の板面に電池ホルダ116が取り付けられている。
【0038】
光源112は、光を照射するための部品であり、可視光を発光する照明器具である。本第1実施形態においては、光源112は、白色光を発光するLEDで構成されている。この光源112は、前記ベース基板111の図示上面の中心部に配置された光源スイッチ114の周囲に平面視で円周方向に均等な間隔を介して4つ配置されている。これらの4つの各光源112は、制御部113にそれぞれ電気的に接続されている。
【0039】
なお、光源112は、白色以外の色、例えば、青色、赤色または緑色の色の光を発光するLEDで構成されていてもよいし、これらの色が経時的に変化するLEDで構成されていてもよい。また、光源112は、可視光を発光する照明器具であればLED以外の光源、例えば、蛍光灯または電球であってもよいことは当然である。
【0040】
制御部113は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、ROMなどの記憶装置に予め記憶される点灯制御プログラムを実行することによって光源112の点灯または消灯の制御を行う。この場合、制御部113は、光源スイッチ114の操作に基づいて光源112の点灯または消灯の制御を行う。この制御部113は、ベース基板111の図示上面の中心部に配置された光源スイッチ114の外側の隣接する位置に配置されている。
【0041】
光源スイッチ114は、光源112を点灯または消灯させるための器具であり、押して操作を行う所謂押しボタンスイッチによって構成されている。この光源スイッチ114は、ベース基板111の図示上面の中心部に配置されている。この場合、光源スイッチ114の上面には、操作補助部材115が取り付けられており、この操作補助部材115を介して発光カバー部120の天面部121に接触している。
【0042】
操作補助部材115は、発光カバー部120における天面部121の光源スイッチ114側への弾性変形による変位を光源スイッチ114に伝達するための部品であり、金属材または樹脂材を柱状に形成して構成されている。この操作補助部材115は、光源スイッチ114の上面に接着剤で固着された状態で発光カバー部120の天面部121に接触する長さに形成されている。
【0043】
電池ホルダ116は、電池117を着脱自在に保持して電池117から出力される電力を制御部113に導くための部品であり、電池117を着脱自在に保持する樹脂製のホルダ部と電池117の電力をベース基板111に導く金属製(導体性)の端子(図示せず)とを備えて構成されている。本第1実施形態においては、電池ホルダ116は、ボタン電池で構成された電池117を挿し込むホルダ部を備えて構成されており、ベース基板111における図示下面に取り付けられて制御部113に電気的に接続されている。
【0044】
なお、電池ホルダ116は、ホルダ部と端子とを一体的に構成することもできる。例えば、電池ホルダ116は、金属製(導体性)の板状体が電池117をベース基板111の板面に弾性的に押えて保持しながら電力をベース基板111に導くように構成することもできる。
【0045】
電池117は、光源112および制御部113をそれぞれ駆動するための電力を供給するための装置であり、電池ホルダ116を介して制御部113に電気的に接続されている。電池117は、放電のみで充電することができない乾電池などの一次電池のほか、充放電を繰り返し行えるリチウムイオン電池などの蓄電池で構成することができる。本第1実施形態においては、電池117は、平面視で円板状の所謂ボタン電池で構成されている。
【0046】
発光カバー部120は、光源保持部101に取り付けられて収容部102の開口部103を覆う部品であり、金属材または樹脂材を凹型のキャップ状に形成して構成されている。より具体的には、発光カバー部120は、主として、天面部121および周縁部123とで構成されている。
【0047】
天面部121は、収容部102内に配置された光源112から出射された光を透過させつつ開口部103を覆う部分であり、光透光性を有する材料で構成されている。この場合、天面部121における光透過性は、天面部121を透明に形成して可視光の大部分を透過させてもよいし、天面部121を半透明に形成して可視光の一部を透過させるものであってもよい。また、天面部121は、図4に示すように、板面に対して直交する方向に人手の力で押すことで弾性変形可能に形成されている。
【0048】
本第1実施形態においては、天面部121は、ポリプロピレンまたはポリエチレンなどの樹脂材を開口部103を覆うことができる円板状に形成して構成されている。この場合、天面部121は、収容部102内に配置された光源112から出射された光を透過させることができる厚さに形成されている。この天面部121は、収容部102に対向する内側面に液密リング122が形成されている。
【0049】
液密リング122は、収容部102内を液密的に塞ぐための部分であり、天面部121の内側面から下垂する壁状に形成されている。この場合、液密リング122は、収容部102の開口部103の付近の内壁に密着する形状に形成されている。すなわち、液密リング122は、本第1実施形態においては、円環状に形成されている。また、液密リング122は、先端部における収容部102の内壁に対向する側の面が先端部に向かって同内壁から離隔する傾斜面で構成されている。
【0050】
周縁部123は、光源保持部101のカバー取付部105に取り付けるための部分であり、ポリプロピレンまたはポリエチレンなどの樹脂材を天面部121の外縁部から図示下方に下垂する壁状に形成して構成されている。この周縁部123は、外周面にグリップ部123aが形成されているとともに、内周部に雌ネジ123bが形成されている。
【0051】
グリップ部123aは、回転操作される発光カバー部120を安定的に把持し易くするための部分であり、図示上下方向の延びる凸部と溝部とが周方向に交互に形成されて構成されている。雌ネジ123bは、光源保持部101のカバー取付部105に形成された雄ネジ105aにネジ嵌合する雌ネジで構成されている。すなわち、雌ネジ123bは、口径が28mmのペットボトルのボトルキャップの雌ネジと実質的に同じ形状で構成されている。
【0052】
そして、この周縁部123は、天面部121と一体的に成形されている。すなわち、本第1実施形態における発光カバー部120は、口径が28mmのペットボトルのボトルキャップと実質的に同じ形状に形成されており、ボトルキャップとしても使用可能に構成されている。
【0053】
挿し込み部130は、照明器具100を地面上に設置するための部分であり、金属材料または樹脂材料を棒状に形成して構成されている。より具体的には、挿し込み部130は、一方(図示上側)の端部に光源保持部101の接続部104にねじ込まれる雄ネジが形成されているとともに、他方(図示下側)の端部が尖って形成されている。
【0054】
次に、上記した照明器具100の設置または撤去に用いる第1操作工具200について図5(A)~(C)を用いて説明する。
【0055】
(第1操作工具200の構成)
第1操作工具200は、照明器具100を設置する地面に対して回転操作するとともに、光源保持部101に対して発光カバー部120を着脱するための工具であり、金属材料または樹脂材料を棒状に形成して構成されている。この第1操作工具200は、主として、本体部201と連結部204とで構成されている。
【0056】
本体部201は、照明器具100の設置作業時または撤去作業時に把持するための部分であり、丸棒状に形成されている。この本体部201の一方の端部には、第1操作工具200を使用する上で補助機能を発揮する補助部材を取り付けるための雌ネジからなる取付部201aが形成されている。この取付部201aには、図5(A),(B)にそれぞれ示すように、ボルト202および補助ハンドル203が選択的に取り付けられる。また、本体部201における他方(図示下側)の端部には、連結部204が形成されている。
【0057】
ボルト202は、照明器具100の挿し込み部130を地中に挿し込むためにハンマHNで本体部201を殴打する際に、本体部201を直接殴打することを回避して本体部201に代えて殴打を受け止めるための部品である。
【0058】
補助ハンドル203は、照明器具100の操作を容易するための部品であり、本体部201よりも太い外径の円柱状の把持部分を有した棒状に形成されている。この補助ハンドル203は、図示下端部に取付部201aにネジ嵌合する雄ネジが形成されているとともに、図示上端部に取付部201aと同じ趣旨の雌ネジが形成されており、この雌ネジにはボルト202と同じ趣旨のボルトがねじ込まれている。
【0059】
連結部204は、照明器具100におけるカバー取付部105に連結するための部分であり、カバー取付部105に形成された雄ネジ105aにネジ嵌合する雌ネジが形成された凹状の形状に形成されている。この連結部204には、図5(C)に示すように、キャップ把持具205を取り付けることができる。
【0060】
キャップ把持具205は、発光カバー部120を着脱自在に保持するための部品であり、主として、エラストマ材で構成されている。具体的には、キャップ把持具205は、把持部205aと雄ネジ205bとを有して構成されている。
【0061】
把持部205aは、発光カバー部120の外周部に嵌合してこの外周部を弾性的に把持するために発光カバー部120の外径よりも若干小径の穴を有した凹状に形成されている。雄ネジ205bは、連結部204に形成された雌ネジにネジ嵌合する雌ネジで構成されており、把持部205aの上面に凸状に突出して形成されている。
【0062】
(照明器具100の作動)
次に、上記のように構成した照明器具100の作動について説明する。この照明器具100は、運動場、庭、公園または駐車場などの地面上に突き刺して使用される。
【0063】
まず、使用者は、照明器具100および第1操作工具200をそれぞれ用意する。次に、使用者は、照明器具100における発光カバー部120を回転操作することで光源保持部101から取り外す。次に、使用者は、光源保持部101の収容部102内に収容されている光源部110を取り出して電池ホルダ116内に電池117をセットした後、光源部110を再び収容部102内に収容する。
【0064】
次に、使用者は、光源保持部101を地表面に固定する。具体的には、使用者は、図6(A)に示すように、第1操作工具200の連結部204を照明器具100のカバー取付部105にネジ嵌合させて連結させる。そして、使用者は、照明器具100の設置面Gとなる地面上に挿し込み部130を突き当てた状態で第1操作工具200のボルト202をハンマHNなどの工具を用いて殴打する。これにより、照明器具100は、挿し込み部130が地中に挿し込まれていく。
【0065】
使用者は、図6(B)に示すように、照明器具100の光源保持部101の上面が設置面Gよりも若干地中側に位置するまで照明器具100を打ち込んだ後、第1操作工具200を回転操作することで連結部204をカバー取付部105から取り外す。これにより、設置面Gには、照明器具100の光源保持部101が開口部103を上方に露出させた状態で埋設される。この場合、設置面Gにおける光源保持部101の周囲は、第1操作工具200の連結部204が挿し込まれた後に抜き去られることで円環状の下穴Hが形成されている。
【0066】
次に、使用者は、設置面Gに開口部103が露出した光源保持部101に発光カバー部120を取り付ける。具体的には、使用者は、図7(A)に示すように、第1操作工具200の連結部204に発光カバー部120の外周部の一部を嵌め込んで保持させた後、発光カバー部120の周縁部123を光源保持部101のカバー取付部105に宛がって回転操作することで周縁部123をカバー取付部105にネジ嵌合させる。そして、使用者は、第1操作工具200を上方に引くことで連結部204を発光カバー部120から離脱させることができる。
【0067】
これにより、使用者は、図7(B)に示すように、光源保持部101に発光カバー部120を取り付けることができる。この場合、照明器具100は、発光カバー部120の天面部121の内側面が収容部102内に設置されている光源部110の光源スイッチ114における操作補助部材115の上面に接触する。また、照明器具100は、発光カバー部120の液密リング122が収容部102の内周部に密着することで収容部102内が液密的に封止される。
【0068】
なお、使用者は、第1操作工具200に代えて手動による回転操作によって周縁部123をカバー取付部105にネジ嵌合させることもできる。これにより、使用者は、設置面Gに対する照明器具100の設置作業を完了することができる。この場合、照明器具100は、発光カバー部120の上面が設置面Gと略面一となる。
【0069】
次に、使用者は、図4に示すように、照明器具100を使用する場合においては、発光カバー部120の天面部121を手または足で押すことで操作補助部材115を介して光源スイッチ114を押下して光源112を発光させることができる。この場合、光源112にから出射された光の全部または一部は、天面部121を介して外部に出射される。また、この場合、制御部113は、光源スイッチ114が押された操作ごとに光源112の点灯、点滅および消灯を切り替えることができる。また、制御部113は、点灯または点滅させている光源112について、使用者による次の天面部121の押下操作まで継続するほか、点灯後所定時間経過後に自動的に消灯させること(所謂タイマ機能)もできる。
【0070】
なお、使用者は、第1操作工具200または自らの手を用いて発光カバー部120を光源保持部101から取り外して操作補助部材115を直接押すことで光源112を発光、点滅または消灯させることができる。ここで、使用者は、第1操作工具200を使用して発光カバー部120を取り外す場合には、第1操作工具200の連結部204を発光カバー部120の外周部に押し付けて回動操作することで発光カバー部120を回転させてネジ嵌合を緩めることができる。
【0071】
また、使用者は、照明器具100の電池117の交換をする際には、第1操作工具200または自らの手を用いて発光カバー部120を光源保持部101から取り外す。次いで、使用者は、収容部102から光源部110を取り出すことで電池117を交換することができる。なお、使用者は、この電池交換作業と同じ要領で光源部110自体を交換またはメンテナンスすることもできる。
【0072】
また、使用者は、発光カバー部120が劣化または損傷した場合のほか、発光色を変更するために取り換えることができる。この場合、使用者は、新たなまたは別の色の発光カバー部120を入手するほか、一般に市販されているペットボトル飲料を購入してこのペットボトルの栓であるボトルキャップを新たな発光カバー部120として光源保持部101に取り付けることができる。なお、使用者は、飲料のほか、液体調味料など飲料以外の液体を収容したペットボトルのボトルキャップを使用してもよいことは当然である。
【0073】
次に、設置面Gから照明器具100を撤去する場合においては、使用者は、第1操作工具200または自らの手を用いて発光カバー部120を光源保持部101から取り外す。次いで、使用者は、図8に示すように、第1操作工具200の連結部204を光源保持部101のカバー取付部105にネジ嵌合させた後、第1操作工具200を引っ張ることで照明器具100を地中から引き抜くことができる。なお、使用者は、第1操作工具200を使用するに際しては、本体部201に取付部201aを介して補助ハンドル203を取り付けて作業を行うことができる。
【0074】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る照明器具150について図9図14(A),(B)をそれぞれ参照しながら説明する。この第2実施形態における照明器具150は、挿し込み部130に羽根部132が形成されている点、および光源保持部101に工具連結部106が形成されている点において上記第1実施形態における照明器具100と異なる。したがって、本第2実施形態においては、上記第1実施形態と異なる部分を中心に説明して、両実施形態において共通する部分および対応する部分については適宜説明を省略する。
【0075】
(照明器具150の構成)
光源保持部101には、収容部102と接続部104との間に工具連結部106が形成製されている。工具連結部106は、後述する第2操作工具210が連結される部分であり、第2操作工具210の連結部211aが嵌合する形状の貫通孔で構成されている。本実施形態においては、工具連結部106は、断面形状が六角形状の貫通孔で構成されている。
【0076】
また、挿し込み部130における本体部131の外周部には、羽根部132が形成されている。羽根部132は、本体部131を地中に回転させながら挿し込みまたは抜き出しし易くするための部分であり、本体部131の外周面から張り出すらせん状の薄板で構成されている。
【0077】
次に、上記照明器具150の設置面Gに対する設置作業に使用する第2操作工具210および下穴工具220についてそれぞれ説明する。
【0078】
(第2操作工具210の構成)
第2操作工具210は、照明器具150を設置する地面に対して回転操作するための工具であり、金属材料または樹脂材料を棒状に形成して構成されている。この第2操作工具210は、図10に示すように、主として、本体部211と操作部212とで構成されている。
【0079】
本体部211は、照明器具150の工具連結部106に接続される部分であり、丸棒状に形成されている。この本体部211の先端部には、工具連結部106に嵌合するように断面形状が六角形状に形成された連結部211aが形成されている。
【0080】
操作部212は、使用者が把持して回転操作するための部分であり、本体部211に直交する方向に延びる丸棒状に形成されている。この操作部212は、本体部211の一方(図示上側)の端部に溶接を介して連結されている。
【0081】
(下穴工具220の構成)
下穴工具220は、図11に示すように、照明器具150を設置する地面に対して下穴Hを開けるための工具であり、金属材料または樹脂材料を棒状に形成して構成されている。この下穴工具220は、主として、本体部221と下穴形成部223とで構成されている。
【0082】
本体部221は、下穴形成部223を支持する部分であり、丸棒状に形成されている。この本体部221における一方(図示上側)の端部には、雌ネジ221aが形成されており、他の物品が取り付け可能に形成されている。本実施形態においては、雌ネジ221aには、ハンマHNで殴打するためのボルト222がねじ込まれている。また、本体部221における他方(図示下側)の端部には、雌ネジ(図示せず)が形成されている。
【0083】
下穴形成部223は、地表面から地中に向かって下穴Hを形成するための部分であり、丸棒状に形成されている。この下穴形成部223は、一方(図示上側)の端部側に大径部223aが形成されているとともに、他方(図示下側)の端部側に小径部223bが形成されている。
【0084】
大径部223aは、設置面Gにおける照明器具150の光源保持部101が設置される部分に光源保持部101よりも大きな内径の下穴Hを形成するための部分であり、光源保持部101の外径よりも太い太さに形成されている。この大径部223aの上面には、本体部221の下端部に形成された雌ネジがねじ込まれる雄ネジ(図示せず)軸方向に突出した状態で形成されている。
【0085】
小径部223bは、設置面G下の地中に照明器具150の挿し込み部130が設置される部分に挿し込み部130よりも小径な内径の下穴Hを形成するための部分であり、挿し込み部130の外径よりも細い太さに形成されている。この場合、小径部223bの先端部は、尖って形成されている。また、下穴形成部223は、大径部223aと小径部223bとの間にテーパ部223cが形成されている。
【0086】
テーパ部223cは、設置面G下の地中に形成する下穴Hにおける小径部分と大径部分との間に内径が連続的に変化するテーパ部分を形成するための部分であり、小径部223bから大径部223aに向かって外径が連続的に大きくなる円錐状に形成されている。なお、この下穴工具220は、上記第1実施形態に係る照明器具100を設置面Gに設置する際に使用こともできる。
【0087】
(照明器具150の作動)
次に、上記のように構成した照明器具150の作動について説明する。まず、使用者は、照明器具150、第2操作工具210および下穴工具220をそれぞれ用意する。次に、使用者は、照明器具150の設置位置に下穴Hを形成する。具体的には、使用者は、図12(A)に示すように、下穴工具220の小径部223bの先端部を設置面G上における設置位置に立ててハンマHNなどの工具を用いて本体部221のボルト222を殴打する。
【0088】
これにより、設置面Gには、下穴工具220が打ち込まれていく。使用者は、図12(B)に示すように、下穴工具220における大径部223aまで打ち込んだ後、下穴工具220を引き抜くことで設置面G下に下穴形成部223の形状に対応した形状の下穴Hを形成することができる。
【0089】
次に、使用者は、光源保持部101を地表面に固定する。具体的には、使用者は、照明器具150における発光カバー部120を回転操作することで光源保持部101から取り外した後、収容部102内から光源部110を取り出す。次いで、使用者は、図13に示すように、照明器具150の設置面Gに形成した下穴H内に挿し込み部130を挿し込んで状態で第2操作工具210の連結部211aを照明器具150における光源保持部101の工具連結部106に嵌合させて連結させて第2操作工具210を回転操作する。これにより、照明器具150は、挿し込み部130が地中に回転しながら挿し込まれていく。
【0090】
使用者は、照明器具150の光源保持部101の上面が設置面Gよりも若干地中側に位置するまで照明器具150をねじ込んだ後、第2操作工具210を上方に引き上げることで連結部211aを工具連結部106から取り外す。これにより、設置面Gには、照明器具150の光源保持部101が開口部103を上方に露出させた状態で埋設される。この場合、設置面Gにおける光源保持部101の周囲は、第2操作工具210の大径部223aによって円環状の下穴Hが上方に向かって露出した状態で残っている。
【0091】
次に、使用者は、図14(A)に示すように、設置面Gに開口部103が露出した光源保持部101に発光カバー部120を取り付けるが、これ以降の作業は上記第1実施形態と同じであるため、その説明は省略する。これにより、使用者は、図14(B)に示すように、光源保持部101に発光カバー部120を取り付けることができる。
【0092】
次に、設置面Gから照明器具150を撤去する場合においては、使用者は、第1操作工具200または自らの手を用いて発光カバー部120を光源保持部101から取り外す。次いで、使用者は、図13に示すように、第2操作工具210の連結部211aを光源保持部101の工具連結部106に嵌合させた後、第2操作工具210を回転操作することで照明器具150を地中から引き出すことができる。
【0093】
上記作動説明からも理解できるように、上記各実施形態によれば、照明器具100,150は、発光カバー部120が取り付けられる光源保持部101のカバー取付部105にペットボトルのボトルキャップの内側に形成された雌ネジにネジ嵌合可能な雄ネジが形成されているため、発光カバー部120としてボトルキャップを用いることができる。これにより、本発明に係る照明器具100,150は、外部に対して光源112を覆う発光カバー部120を速やかに交換することができる。
【0094】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0095】
例えば、上記各実施形態においては、発光カバー部120は、天面部121が板面に対して直交する方向に弾性変形可能に形成されている。これにより、照明器具100,150は、発光カバー部120を操作スイッチとして機能させることができる。しかし、発光カバー部120は、天面部121が板面に対して直交する方向に弾性変形不能な材料(例えば、硬質の樹脂材またはガラス材)で構成することもできる。この場合、使用者は、光源保持部101から発光カバー部120を取り外して光源スイッチ114を操作すればよい。
【0096】
また、上記各実施形態においては、発光カバー部120は、液密リング122を備えて構成した。しかし、発光カバー部120は、液密リング122を省略して構成することもできる。
【0097】
また、上記各実施形態においては、発光カバー部120は、発光カバー部120として製作した。しかし、発光カバー部120は、発光カバー部120として製作しなくても市販されているペットボトルのボトルキャップを発光カバー部120として流用して使用することができる。
【0098】
また、上記各実施形態においては、照明器具100,150は、棒状に形成されて設置面Gに挿し込む構成の挿し込み部130を備えて構成した。しかし、照明器具100,150は、挿し込み部130を省略して構成することもできる。この場合、照明器具100,150は、設置面Gに対して置いて使用される。また、照明器具100,150は、挿し込み部130に代えて設置面Gに取り付けることができる接着剤、粘着テープ、磁石、面ファスナ、クリップ、フックまたは紐などからなる取付け部を備えて構成することができる。すなわち、照明器具100,150は、地面、床面または棚のほか、壁面または天井面に取り付けることができる。また、挿し込み部130は、棒状以外の形状、例えば、羽根部132のようにらせん状に形成することもできる。
【0099】
また、上記各実施形態においては、照明器具100,150は、設置面Gに対して発光カバー部120の天面部121が面一となる位置関係で設置した。しかし、照明器具100,150は、設置面Gに対して発光カバー部120が離隔した状態(つまり、光源保持部101および発光カバー部120が設置面Gから浮いた位置)で設置することもできる。
【0100】
また、上記各実施形態においては、光源部110は、ベース基板111に取り付けて構成した。しかし、光源部110は、ベース基板111を省略して収容部102内に直接設けてもよい。
【0101】
また、上記各実施形態においては、光源スイッチ114は、発光カバー部120の天面部121に操作補助部材115を介して接触するように構成した。しかし、光源スイッチ114は、操作補助部材115を省略して発光カバー部120の天面部121に操作補助部材115を介することなく直接接触するように構成することもできる。また、光源スイッチ114は、発光カバー部120の天面部121に一切接触しないように構成することもできる。
【0102】
また、上記各実施形態においては、照明器具100,150は、光源スイッチ114を備えて構成した。しかし、照明器具100,150は、光源スイッチ114に代えてまたは加えて照度センサを備えて構成することもできる。これによれば、照明器具100,150は、照明器具100,150の周囲の明るさに応じて光源112の発光または消灯を行うことができる。なお、この場合、照度センサは、照明器具100,150の外表面に設けてもよいが、ベース基板111上に設けるなど収容部102内に設けることができる。
【0103】
この場合、使用者は、光源保持部101から発光カバー部120を取り外して光源スイッチ114を操作すればよい。したがって、この場合、光源スイッチ114は、押下操作による押下スイッチのほか、ダイヤル型スイッチ、トグルスイッチまたはスライドスイッチなどの各種スイッチを使用することができる。また、この場合、光源スイッチ114は、収容部102内における中央部のほかに、中央部の周辺部またはベース基板111の裏面側に設けることもできる。
【0104】
また、上記各実施形態においては、照明器具100,150は、ボタン電池からなる電池117を備えて構成した。しかし、照明器具100,150は、ボタン電池以外の電池を電池117として使用することができる。例えば、照明器具100,150は、繰り返し充放電を行うことができる二次電池を単独で、または太陽電池と組み合わせて使用することもできる。また、電池117は、ベース基板111における光源112が設けられている板面側に設けることができるほか、ベース基板111とは分離した状態で収容部102内に設けることもできる。また、照明器具100,150は、電池117に代えてまたは加えて家庭用100Vなどの外部電源で駆動されるように構成することもできる。
【0105】
また、上記各実施形態においては、照明器具100,150は、第1操作工具200、第2操作工具210および下穴工具220を備えて構成した。しかし、照明器具100,150は、第1操作工具200、第2操作工具210および下穴工具220を省略して構成することもできる。この場合、使用者は、既存の工具または器具のほか、手作業で照明器具100,150の設置または撤去を行うことができる。例えば、使用者は、電動のインパクトドライバまたはドリルドライバに棒状またはらせん状の羽根部を有したネジ状の工具を取り付けて下穴Hを形成することができる。
【符号の説明】
【0106】
G…照明器具の設置面、HN…ハンマ、H…下穴、
100,150…照明器具、101…光源保持部、102…収容部、103…開口部、104…接続部、105…カバー取付部、105a…雄ネジ、106…工具連結部、
110…光源部、111…ベース基板、112…光源、113…制御部、114…光源スイッチ、115…操作補助部材、116…電池ホルダ、117…電池、
120…発光カバー部、121…天面部、122…液密リング、123…周縁部、123a…グリップ部、123b…雌ネジ、
130…挿し込み部、131…本体部、132…羽根部、
200…第1操作工具、201…本体部、201a…取付部、202…ボルト、203…補助ハンドル、204…連結部、205…キャップ把持具、205a…把持部、205b…雄ネジ、
210…第2操作工具、211…本体部、211a…連結部、212…操作部、
220…下穴工具、221…本体部、221a…雌ネジ、222…ボルト、223…下穴形成部、223a…大径部、223b…小径部、223c…テーパ部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14