(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143738
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】マスク付属具と同機能を具備するマスク本体
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056559
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】593066520
【氏名又は名称】株式会社アイベック
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 俊哉
【テーマコード(参考)】
3B211
【Fターム(参考)】
3B211CB05
3B211CC05
(57)【要約】
【課題】新型コロナ禍では、くしゃみや咳、会話などによる飛沫拡散防止のため、マスクの着用が必要であるが、夏の暑い日また湿度の高い日などでもマスクを着用したまま、屋外や空調の効いていない室内で過す場合、マスクが鼻や口に密着し呼吸が苦しくなったり、マスク内に熱がこもったりして、熱中症などを発症するリスクがある。
【解決手段】本発明のマスク付属具は、マスク下部に取り付け、マスクを着用した時にマスク下部とあごの間に隙間を作ることで、呼吸時にマスクが鼻や口に密着することを軽減し、またマスク内に吐いた息や熱がこもらないよう、マスク下部から息を排出でき、かつ前方方向への飛沫拡散を防止する効果がある。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクの下部に取り付けることで、着用者のあごとマスクの間に隙間を作ることを特徴とするマスク付属具。
【請求項2】
請求項1の機能をあらかじめ具備するマスク本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク下部に取り付けることでマスクとあごの間に隙間を作るマスク付属具および同機能を具備するマスク本体に関する。
【背景技術】
【0002】
マスクはアレルギー物質・ウイルス・細菌など空気中の浮遊物質の直接吸引を防ぐために使用され、一方で自らのくしゃみ、咳による飛沫拡散を防止するものとして使用される。マスク着用時はマスクの縁と顔とが接触する部分はできるだけ隙間ができないように加工されている。
【0003】
新型コロナウイルスの感染が季節を問わず拡大している状況においては、くしゃみや咳、会話などによる飛沫拡散防止のため、マスクの着用が必要である。しかし夏場の暑い日また湿度の高い日などでもマスクを着用したまま、屋外や空調の効いていない室内で過す場合、マスクが鼻や口に密着し呼吸が苦しくなったり、自らの息によりマスク内に熱や水分がこもったりして、熱中症などの症状をより発症するリスクが高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-273910
【特許文献2】特開2017-078231
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、マスク下部に取り付け、マスクを着用した時にマスク下部とあごの間に隙間を作ることで、呼吸時にマスクが鼻や口に密着することを軽減し、またマスク内に吐いた息や熱がこもらないよう、マスク下部から息を排出でき、かつ前方方向への飛沫拡散を防止する効果を保つマスク付属具を提供することを課題とする。
【0006】
またあらかじめマスク本体に、マスクを着用した時にマスク下部とあごの間に隙間を作る機能を具備するマスクを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るマスク付属具は、マスクの下部に取り付けることで、マスクとあごの間に隙間を作ることを特徴とする。
【0008】
本発明のマスク付属具は、マスク下部に取り付け、使用者がこのマスクを着用した時に、マスク下部とあごの間に隙間を作るような形状を保持することができる。
【0009】
マスク付属具の部材は、金属またはプラスチック、塩化ビニール、アクリルなどの樹脂またはシリコンなどのゴムまたは木または紙などが使われるが、素材は限定しない。
【0010】
マスク付属具は、弾力性を持ち、外力により変形するが、外力がなくなると元の形状を復元する。
【0011】
もしくはマスク付属具は、故意に変形させた場合、その変形形状を維持することも可能にする。
【0012】
本発明のマスク付属具に、マスク付属具の両端またはマスク付属具の途中2か所を結ぶ紐を取り付けることで、マスク付属具を取り付けたマスクを使用者が着用した時、マスク付属具の紐が、あご紐のように作用し、マスクがずれることを防止することができる。
【0013】
マスク付属具に取り付ける紐は、弾性のあるゴム紐が好ましいが素材は限定しない。
【0014】
マスク付属具に取り付ける紐は、長さを調節することができ、これによりマスク付属具自体の曲がり具合を変更することができる。
【0015】
本発明のマスクは、マスク製造段階で、使用者が着用した時にマスクとあごの間に隙間ができる状態を保持する部材を、あらかじめマスク下部に取り付けられる。
【0016】
マスク下部に取り付けた部材は、金属またはプラスチック、塩化ビニール、アクリルなどの樹脂またはシリコンなどのゴムまたは木または紙などが使われるが、素材は限定しない。。
【0017】
マスク下部に取り付けた部材は、弾力性を持ち、外力により変形するが、外力がなくなると元の形状を復元する。
【0018】
もしくはマスク下部に取り付けた部材は、故意に変形させた場合、その変形形状を維持することも可能にする。
【0019】
本発明のマスクに、マスク下部に取り付けた部材の両端または部材の途中2か所を結ぶ紐を取り付けることで、マスクを使用者が着用した時、この紐が、あご紐のように作用し、マスクがずれることを防止することができる。
【0020】
マスク下部に取り付けた部材に取り付ける紐は、弾性のあるゴム紐が好ましいが素材は限定しない。
【0021】
マスク下部に取り付けた部材に取り付ける紐は、長さを調節することができ、これによりマスク下部本体の曲がり具合を変更することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るマスク付属具は、使用者がマスク付属具の取り付いたマスクを着用した時、飛沫拡散を防止するマスク本来の機能を確保しつつ、マスク下部とあごの間に隙間を作り出すことで、呼吸時に新鮮な空気の交換が可能となり、暑い日や湿度の高い日に熱中症を発症するリスクを低減できる。
【0023】
同様に、本発明に係るマスクを使用者が着用した時、前方方向への飛沫拡散を防止するマスクの一般機能を保持しつつ、マスク下部とあごの間に隙間を作り出すことで、呼吸時に新鮮な空気の交換が可能となり、暑い日や湿度の高い日に熱中症を発症するリスクを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施の形態1に係るマスク付属具1を略示する斜視図である。
【
図2】マスク付属具1をマスクに取り付け、マスクを着用した時の着用図である。
【
図3】実施の形態2に係るマスク付属具2を略示する斜視
図1である。
【
図4】実施の形態2に係るマスク付属具2を略示する斜視
図2である。
【
図5】マスク付属具2をマスクに取り付け、マスクを着用した時の着用図である。
【
図6】実施の形態3に係るマスク付属具3を略示する平面図である。
【
図7】実施の形態3に係るマスク付属具3を略示する斜視図である。
【
図8】実施の形態4に係るマスク付属具4を略示する平面図である。
【
図9】実施の形態4に係るマスク付属具4を略示する斜視図である。
【
図10】実施の形態5に係るマスク付属具5を略示する平面図である。
【
図11】実施の形態5に係るマスク付属具5を略示する斜視図である。
【
図12】実施の形態6に係るマスク付属具6を略示する平面図である。
【
図13】実施の形態6に係るマスク付属具6を略示する斜視図である。
【
図14】実施の形態7に係るマスク7を略示する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0025】
図1は、マスク付属具1の斜視図である。マスク付属具1はマスクの横幅と同程度の長さで、幅は1.2cmから2cmの間で、厚さの薄い板状である。材質には、金属またはプラスチック、塩化ビニール、アクリルなどの樹脂またはシリコンなどのゴムまたは木または紙などで製作される。
【0026】
図2はマスク付属具1をマスク10に取り付け、使用者がマスク10を着用した時の図である。マスク10がマスク付属具1と同じような形状になることで、マスク10の下部と使用者のあごに隙間ができる。呼吸の時、この隙間を通して、新鮮な空気を吸引することができ、一方で吐いた息を排出することができる。これによりマスク10内部の空気が入れ替わり、熱のこもりや蒸れを解消することができる。
【0027】
図3と
図4はこの発明に係るマスク付属具2の一実施例の斜視図である。マスク付属具2の形状、材質はマスク付属具1と同じで、
図3はマスク付属具2の途中2か所に伸縮性のある紐2aで結んだもので、
図4はマスク付属具2の両端に伸縮性のある紐2aで結んだもので、ある。紐の材質としては、肌触り、圧迫感がない、伸縮性があるマスク用ゴム紐が好適である。
【0028】
図5はマスク付属具2を例に、マスク10に取り付け、使用者がマスク10を着用した時の図である。作用および効果はマスク付属具1と同様であるが、マスク付属具2の両端あるいは途中2か所を結んだ紐2aが、あご紐として作用することで、着用中にマスク10がずれるのを防ぐことができる。
【0029】
図6はマスク付属具2を例に、マスク10とマスク付属具との取り付けに磁石を用いたマスク付属具3の一実施例の平面図であり、
図7はその斜視図である。マスク付属具3の両端および任意の場所に小型の磁石3bを取り付け、マスク10をマスク付属具3に取り付けた磁石3bと別の磁石3cで挟むことで容易に取り付けることができる。またこれによりマスク10とマスク付属具3の取り外しも容易にできる。
【0030】
図8はマスク付属具2を例に、マスク10とマスク付属具との取り付けに面ファスナーを用いたマスク付属具4の一実施例の平面図であり、
図9はその斜視図である。マスク付属具4の両端および任意の場所に面ファスナーのフック4bを貼り付け、一方、マスク10の内側には面ファスナーのループ4cを、マスク付属具4の面ファスナーのフック4bとの位置が合うように貼り付ける。マスク10とマスク付属具4は双方に取り付けた面ファスナーを合わせることにより容易に取り付けることができる。またこれによりマスク10とマスク付属具4の取り外しも容易にできる。
【0031】
図10はマスク付属具2を例に、マスク10とマスク付属具との取り付けに磁石及び面ファスナーまたは高摩擦シートを用いたマスク付属具5の一実地例の平面図であり、
図11はその斜視図である。マスク付属具5の両端に小型の磁石5bを取り付け、中央に面ファスナーのフック5dまたは高摩擦シート5eを貼り付ける。マスク10をマスク付属具5に取り付けた磁石5bと別の磁石5cで挟んで取り付け、マスク付属具5の中央に貼り付けた面ファスナーのフック5dまたは高摩擦シート5eがマスク10と接触した時の摩擦により、マスク10とマスク付属具5のずれことを防ぐことで、マスク10とマスク付属具5を容易に取り付けることができる。またこれによりマスク10とマスク付属具5の取り外しも容易にできる。
【0032】
図12はマスク付属具2を例に、マスク10とマスク付属具との取り付けにクリップを用いたマスク付属具6の一実施例の平面図であり、
図13はその斜視図である。マスク付属具6の両端および任意の場所にクリップ6bを取り付け、マスク10をマスク付属具6に取り付けたクリップ6bで挟むことで容易に取り付けることができる。またこれによりマスク10とマスク付属具6の取り外しも容易にできる。