(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143759
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】メモリ装置、イメージセンサ及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04N 25/76 20230101AFI20241003BHJP
G11C 11/00 20060101ALI20241003BHJP
H04N 25/79 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
H04N25/76
G11C11/00 100
H04N25/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056601
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神田 泰夫
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024GY31
5C024HX01
5C024HX23
5C024HX57
(57)【要約】
【課題】メモリ装置のサイズの増加を低減する。
【解決手段】本開示に係るメモリ装置は、第1のメモリと、第2のメモリとを有する。本開示に係るメモリ装置が有するその第1のメモリは、SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持する。本開示に係るメモリ装置が有するその第2のメモリは、本開示に係る第1のメモリのSRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、その画像データの下位ビットのデータを保持する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持する第1のメモリと、
前記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、前記画像データの下位ビットのデータを保持する第2のメモリと
を有するメモリ装置。
【請求項2】
前記第2のメモリは、磁気抵抗効果メモリを前記SRAMよりセル面積が小さなメモリとして備える請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項3】
前記第2のメモリは、強誘電体メモリを前記SRAMよりセル面積が小さなメモリとして備える請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項4】
前記第1のメモリは、前記画像データの少なくとも上位2ビットのデータを保持する請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項5】
前記第2のメモリに保持された前記画像データの誤り検出訂正処理を行う誤り検出訂正部を更に有する請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項6】
前記誤り検出訂正部は、前記第1のメモリに保持された前記画像データの誤り検出生成処理を更に行う請求項5に記載のメモリ装置。
【請求項7】
画像データを生成する撮像素子と、
SRAMを備え、前記画像データの上位ビットのデータを保持する第1のメモリと、
前記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、前記画像データの下位ビットのデータを保持する第2のメモリと
を有するイメージセンサ。
【請求項8】
前記画像データを生成する撮像素子が配置される第1の半導体基板と、
前記第1のメモリ及び前記第2のメモリが配置されるとともに前記第1の半導体基板に積層される第2の半導体基板と
を有する請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記画像データを生成する撮像素子、前記第1のメモリ及び前記第2のメモリが配置される半導体基板を有する請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持する第1のメモリと、
前記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、前記画像データの下位ビットのデータを保持する第2のメモリと
を有するメモリ装置と、
前記画像データの処理を行う処理部と
を有する電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メモリ装置、イメージセンサ及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
SRAM(Static Random Access Memory)等の半導体メモリを使用するメモリ装置を備える電子機器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の電子機器(撮像装置)は、撮像素子の欠陥画素の情報を記憶するメモリが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SRAMは、保持データのエラー発生率が低いという特徴があり、信頼度の高いデータを記憶するメモリ装置に使用される。しかし、SRAMは、DRAM等と比較してセル面積が大きいため、メモリ装置のサイズが増加するという問題がある。
【0005】
そこで、本開示では、サイズの増加を軽減するメモリ装置、当該メモリ装置を使用するイメージセンサ及び電子機器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るメモリ装置は、第1のメモリと、第2のメモリとを有する。第1のメモリは、SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持する。第2のメモリは、上記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、上記画像データの下位ビットのデータを保持する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の第1の実施形態に係るメモリ装置の構成例を示す図である。
【
図2】本開示の第1の実施形態に係るメモリ装置の他の構成例を示す図である。
【
図3】本開示の第2の実施形態に係るメモリ装置の構成例を示す図である。
【
図4】本開示の第2の実施形態に係るメモリ装置の他の構成例を示す図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る技術が適用され得る電子機器の構成例を示す図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る技術が適用され得るイメージセンサの構成例を示す図である。
【
図7】本開示の実施形態に係る技術が適用され得るイメージセンサにおける画像データ生成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。説明は、以下の順に行う。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
1.第1の実施形態
2.第2の実施形態
3.電子機器への応用
【0009】
(1.第1の実施形態)
[メモリ装置の構成]
図1は、本開示の第1の実施形態に係るメモリ装置の構成例を示す図である。同図は、メモリ装置100の構成例を表すブロック図である。メモリ装置100は、画像データを保持するフレームメモリを想定する。また、画像データは、12ビット幅のデータを想定する。ここで、ビット[11]はMSB(Most Significant Bit)に対応し、ビット[0]はLSB(Least Significant Bit)に対応する。メモリ装置100は、SRAM200と、MRAM300と、温度センサ130と、制御回路110とを備える。
【0010】
SRAM200は、SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持するメモリである。同図のSRAM200は、画像データの上位3ビットのデータを保持する場合の例を表したものである。SRAM200は、メモリセルアレイ210と、ワード線駆動部230と、アドレスデコード部240と、データI/Oバッファ250とを備える。なお、SRAM200は、本開示の「第1のメモリ」の一例である。
【0011】
メモリセルアレイ210は、データを記憶する単位素子であるメモリセルが2次元行列状に配置されて構成されるものである。メモリセルアレイ210のメモリセルには、ワード線及びビット線が配線される。
【0012】
アドレスデコード部240は、制御回路110からのアドレス信号に基づいてメモリセルアレイ210のワード線を選択するものである。
【0013】
ワード線駆動部230は、アドレスデコード部240により選択されたワード線を駆動するものである。このワード線駆動部230は、ワード線を駆動する複数の駆動部231を備える。この複数の駆動部231のうちアドレスデコード部240により選択されたワード線に接続される駆動部231が駆動電圧を出力する。
【0014】
データI/Oバッファ250は、ビット線との間においてデータのやり取りを行う双方向のバッファである。同図のデータI/Oバッファの[11]-[0]は、データのビットを表す。上述のように、SRAM200は、12ビットの画像データのうちの上位3ビットのデータを保持する。すなわち、SRAM200は、ビット[11]-[9]のデータを保持する。データI/Oバッファは、バス120に接続される。
【0015】
MRAM300は、磁気抵抗効果メモリであるMRAM(Magnetoresistive RAM)を備え、画像データの下位ビットのデータを保持するメモリである。同図のMRAM300は、画像データの下位9ビットのデータを保持する場合の例を表したものである。MRAM300は、メモリセルアレイ310と、ワード線駆動部330と、アドレスデコード部340と、データI/Oバッファ350とを備える。なお、MRAM300は、本開示の「第2のメモリ」の一例である。
【0016】
メモリセルアレイ310は、メモリセルアレイ210と同様に、データを記憶する単位素子であるメモリセルが2次元行列状に配置されて構成されるものである。
【0017】
アドレスデコード部340は、アドレスデコード部240と同様に、制御回路110からのアドレス信号に基づいてメモリセルアレイ310のワード線を選択するものである。
【0018】
ワード線駆動部330は、ワード線駆動部230と同様に、アドレスデコード部340により選択されたワード線を駆動するものである。このワード線駆動部330は、ワード線を駆動する複数の駆動部331を備える。この複数の駆動部331のうちアドレスデコード部340により選択されたワード線に接続される駆動部331が駆動電圧を出力する。なお、駆動部331は、温度センサ130からの信号に基づいて駆動電圧を調整する。
【0019】
データI/Oバッファ350は、データI/Oバッファ250と同様に、ビット線との間においてデータのやり取りを行う双方向のバッファである。上述のように、MRAM300は、12ビットの画像データのうちの下位9ビットのデータを保持する。すなわち、MRAM300は、ビット[8]-[0]のデータを保持する。データI/Oバッファは、バス120に接続される。
【0020】
制御回路110は、メモリ装置100の全体を制御するものである。この制御回路110は、SRAM200のアドレスデコード部240及びMRAM300のアドレスデコード部340にアドレス信号を出力する。また、制御回路110は、バス120を介してSRAM200のデータI/Oバッファ250及びMRAM300のデータI/Oバッファ350の間において画像データの入出力を行う。この際、制御回路110は、画像データのうちの上位3ビットのデータをSRAM200に割り振る制御を行い、画像データのうちの下位9ビットのデータをMRAM300に割り振る制御を行う。
【0021】
温度センサ130は、温度を測定し、測定結果に応じた信号をMRAM300の駆動部331に対して出力するものである。
【0022】
SRAMは、MRAMと比較してセル面積が大きくなる。具体的には、SRAM及びMRAMのセル面積の比率は、9対3となる。このため、メモリ装置100において、12ビットの画像データの全てをSRAMに保持させる構成を採る場合、チップサイズが増加する。一方、メモリ装置100にSRAM及びMRAMの両方を配置し、画像データを振り分けることにより、チップサイズの増加を軽減することができる。例えば、メモリ装置100において、SRAMに画像データの2ビット分のデータを振り分け、残りの10ビット分のデータをMRAMに振り分ける構成を想定する。この場合には、全ての画像データをSRAMに保持させる場合と比較してメモリ装置100のチップサイズを1/2に縮小することができる。
【0023】
一方、MRAMは、SRAMと比較して保持データのエラー発生率が高くなる。このため、高い信頼度が要求される上位ビットの画像データをSRAMに割り振り、下位ビットの画像データをMRAMに割り振ることにより、エラー発生率の影響を軽減することができる。
【0024】
上述のセル面積及びエラー発生率を考慮して、SRAM200に画像データの少なくとも上位2ビットのデータを保持する構成とし、画像データの残りの10ビットをMRAM300に保持させる構成を採ることができる。これにより、画像データのエラー発生率の影響を軽減しながらメモリ装置100のチップサイズの増加を軽減することができる。同図においては、SRAM200に上位3ビットを保持させる例を記載した。
【0025】
[メモリ装置の他の構成]
図2は、本開示の第1の実施形態に係るメモリ装置の他の構成例を示す図である。同図は、
図1と同様に、メモリ装置100の構成例を表すブロック図である。同図のメモリ装置100は、MRAM300の代わりにFeRAM400を備える点で、
図1のメモリ装置100と異なる。
【0026】
FeRAM400は、強誘電体メモリであるFeRAM(Ferroelectric RAM)を備え、画像データの下位ビットのデータを保持するメモリである。同図のFeRAM400は、画像データの下位9ビットのデータを保持する場合の例を表したものである。FeRAM400は、メモリセルアレイ410と、ワード線駆動部430と、アドレスデコード部440と、データI/Oバッファ450とを備える。なお、FeRAM400は、本開示の「第2のメモリ」の一例である。
【0027】
メモリセルアレイ410は、メモリセルアレイ310と同様に、データを記憶する単位素子であるメモリセルが2次元行列状に配置されて構成されるものである。
【0028】
アドレスデコード部440は、アドレスデコード部340と同様に、制御回路110からのアドレス信号に基づいてメモリセルアレイ310のワード線を選択するものである。
【0029】
ワード線駆動部430は、ワード線駆動部330と同様に、アドレスデコード部440により選択されたワード線を駆動するものである。このワード線駆動部430は、ワード線を駆動する複数の駆動部431を備える。この駆動部431は、温度センサ130からの信号に基づいて駆動電圧を調整する。
【0030】
データI/Oバッファ450は、データI/Oバッファ350と同様に、ビット線との間においてデータのやり取りを行う双方向のバッファである。上述のように、FeRAM400は、12ビットの画像データのうちの下位9ビットのデータを保持する。すなわち、FeRAM400は、ビット[8]-[0]のデータを保持する。データI/Oバッファは、バス120に接続される。
【0031】
このように、本開示の第1の実施形態のメモリ装置100は、画像データのうちの上位ビットのデータをSRAM200に保持させ、画像データの下位ビットをMRAM300又はFeRAM400に保持させる。これにより、画像データのエラー発生率の影響を軽減しながらメモリ装置100のサイズの増加を低減することができる。
【0032】
(2.第2の実施形態)
上述の第1の実施形態のメモリ装置100は、画像データをSRAM200及びMRAM300に振り分けて保持させていた。これに対し、本開示の第2の実施形態のメモリ装置100は、画像データとともに誤り訂正処理のためのデータをSRAM200及びMRAM300に更に保持させる点で、上述の第1の実施形態と異なる。
【0033】
[メモリ装置の構成]
図3は、本開示の第2の実施形態に係るメモリ装置の構成例を示す図である。同図は、
図1と同様に、メモリ装置100の構成例を表すブロック図である。同図のメモリ装置100は、画像データの誤り検出訂正処理を行う点で、
図1のメモリ装置100と異なる。
【0034】
同図の制御回路110は、誤り検出訂正部111を備える。この誤り検出訂正部111は、画像データの誤り訂正符号ECC(Error detection and Correction Code)化及び復号を行うものである。誤り検出訂正部111は、画像データを誤り訂正符号ECC化したデータである冗長データを生成する。制御回路110は、画像データとともに冗長データをSRAM200及びMRAM300に出力する。
【0035】
同図のSRAM200のメモリセルアレイ210は、冗長データを保持する冗長領域を備える。また、同図のSRAM200は、データI/Oバッファ259を更に備える。このデータI/Oバッファ259は、冗長データの入出力を行う。
【0036】
同図のMRAM300のメモリセルアレイ310は、冗長データを保持する冗長領域を備える。また、同図のMRAM300は、データI/Oバッファ359を更に備える。このデータI/Oバッファ359は、冗長データの入出力を行う。
【0037】
このように同図のメモリ装置100は、画像データの誤りを軽減することができる。なお、メモリ装置100は、画像データの誤り検出訂正処理の代わりにI/O冗長機能を有する構成にすることもできる。この場合には、制御回路110にI/O冗長制御部を配置し、メモリセルアレイ210のデータI/Oバッファ259及びメモリセルアレイ310のデータI/Oバッファ359をI/O冗長のために使用する。
【0038】
[メモリ装置の他の構成]
図4は、本開示の第2の実施形態に係るメモリ装置の他の構成例を示す図である。同図は、
図3と同様に、メモリ装置100の構成例を表すブロック図である。同図のメモリ装置100は、MRAM300の代わりにFeRAM400を備える点で、
図3のメモリ装置100と異なる。同図のFeRAM400は、冗長データに対応するデータI/Oバッファ459を備える。
【0039】
これ以外のメモリ装置100の構成は本開示の第1の実施形態におけるメモリ装置100の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0040】
このように、本開示の第2の実施形態のメモリ装置100は、画像データの誤り検出訂正を行うことにより、画像データの誤りの影響を低減することができる。
【0041】
(3.電子機器への応用)
上述のメモリ装置100は、様々な製品へ応用することができる。メモリ装置100を使用する電子機器について説明する。
【0042】
[電子機器の構成]
図5は、本開示の実施形態に係る技術が適用され得る電子機器の構成例を示す図である。同図は、電子機器1の構成例を表すブロック図である。電子機器1は、被写体の画像を生成する機器である。電子機器1は、イメージセンサ2と、アプリケーションプロセッサ3とを備える。イメージセンサ2は、被写体の撮像を行って画像データを生成するものである。また、アプリケーションプロセッサ3は、画像データの処理を行うものである。
【0043】
イメージセンサ2は、半導体基板11例えばシリコン基板に複数の光電変換部を含む画素12が規則的に2次元的に配列された画素アレイ部13と、周辺回路部とを有して構成される。画素12は、光電変換部となる例えばフォトダイオードと、複数の画素トランジスタ(いわゆるMOSトランジスタ)を有して成る。複数の画素トランジスタは、例えば転送トランジスタ、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタの3つのトランジスタで構成することができる。その他、選択トランジスタを追加して4つのトランジスタで構成することもできる。
【0044】
周辺回路部は、垂直駆動回路33と、アナログデジタル変換部34と、水平駆動回路35と、センスアンプ37と、PLL42と、制御ユニット40と、パラレルシリアル変換回路43と、ディレイライン44と、送信回路45とを有して構成される。
【0045】
垂直駆動回路33は、例えばシフトレジスタによって構成され、画素駆動線23を選択し、選択された画素駆動線23に画素12を駆動するためのパルスを供給し、行単位で画素を駆動する。すなわち、垂直駆動回路33は、画素アレイ部13の各画素12を行単位で順次垂直方向に選択走査し、垂直信号線24を通して各画素12の光電変換部となる例えばフォトダイオードにおいて受光量に応じて生成した信号電荷に基づく画素信号をアナログデジタル変換部34に供給する。
【0046】
アナログデジタル変換部34は、画素12の例えば列ごとに配置されており、1行分の画素12から出力されて垂直信号線24により伝達される画素信号をアナログデジタル変換して画像信号を生成するものである。
【0047】
水平駆動回路35は、例えばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、アナログデジタル変換部34の各々を順番に選択し、アナログデジタル変換部34の各々から画像信号を水平信号線38に出力させる。
【0048】
センスアンプ37は、アナログデジタル変換部34の各々から水平信号線38を通して順次に供給される画像信号に対し、信号処理を行って出力する。
【0049】
PLL42は、クロック信号を生成し、制御ユニット40に供給するものである。
【0050】
制御ユニット40は、イメージセンサ2の全体を制御するものである。また、制御ユニット40は、センスアンプ37から出力される画像信号の処理を行う。この際、制御ユニット40は、保有するフレームメモリ41に画像信号を一時的に保持させる。制御ユニット40は、フレームメモリ41に保持させた画像信号の並べ替え等の処理を行って画像データを生成する。制御ユニット40は、生成した画像データをフレームメモリ41から読み出してパラレルシリアル変換回路43に出力する。
【0051】
パラレルシリアル変換回路43は、制御ユニット40からの画像データのパラレルシリアル変換を行うものである。変換後の画像データは、ディレイライン44を介して送信回路45に伝達される。
【0052】
送信回路45は、画像データをアプリケーションプロセッサ3に送信するものである。この送信回路45には、例えば、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)に対応する送信回路を適用することができる。
【0053】
上述の電子機器1のフレームメモリ41に
図1のメモリ装置100を適用することができる。
【0054】
[イメージセンサの構成]
図6は、本開示の実施形態に係る技術が適用され得るイメージセンサの構成例を示す図である。同図は、イメージセンサ2の構成例を表す図である。同図のイメージセンサ2は、画素アレイ部13が配置される第1の半導体基板11及び周辺回路部が配置される第2の半導体基板21が積層されて構成される例を表したものである。第2の半導体基板21には、周辺回路部の定電流回路51(
図5において不図示)、アナログデジタル変換部(同図ではADCと記載)34、フレームメモリ41及びロジック回路50が配置される。なお、定電流回路51は、画素12の選択トランジスタの負荷を構成する回路である。この定電流回路51は、垂直信号線24毎に配置される。また、ロジック回路50には、他の周辺回路部等が含まれる。
【0055】
なお、イメージセンサ2の構成は、この例に限定されない。例えば、画素アレイ部13、定電流回路51、アナログデジタル変換部34、フレームメモリ41及びロジック回路50を1つの半導体基板に配置することもできる。
【0056】
図7は、本開示の実施形態に係る技術が適用され得るイメージセンサにおける画像データ生成の一例を示す図である。同図は、イメージセンサ2における画像データの生成処理の一例を表す流れ図である。まず、画素12から画素信号を出力させる(ステップS101)。次に、アナログデジタル変換部34が画素信号のアナログデジタル変換を行う(ステップS102)。次に、制御ユニット40が画像信号をフレームメモリ41に保持させる(ステップS103)。次に、制御ユニット40がフレームメモリ41から画像データを読み出して出力する(ステップS104)。以上の処理により画像データを外部の機器、例えば、アプリケーションプロセッサ3に供給することができる。
【0057】
以上、本開示の各実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の各実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0058】
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0059】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0060】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持する第1のメモリと、
前記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、前記画像データの下位ビットのデータを保持する第2のメモリと
を有するメモリ装置。
(2)
前記第2のメモリは、磁気抵抗効果メモリを前記SRAMよりセル面積が小さなメモリとして備える前記(1)に記載のメモリ装置。
(3)
前記第2のメモリは、強誘電体メモリを前記SRAMよりセル面積が小さなメモリとして備える前記(1)に記載のメモリ装置。
(4)
前記第1のメモリは、前記画像データの少なくとも上位2ビットのデータを保持する前記(1)から(3)の何れかに記載のメモリ装置。
(5)
前記第2のメモリに保持された前記画像データの誤り検出訂正処理を行う誤り検出訂正部を更に有する前記(1)から(4)の何れかに記載のメモリ装置。
(6)
前記誤り検出訂正部は、前記第1のメモリに保持された前記画像データの誤り検出生成処理を更に行う前記(5)に記載のメモリ装置。
(7)
画像データを生成する撮像素子と、
SRAMを備え、前記画像データの上位ビットのデータを保持する第1のメモリと、
前記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、前記画像データの下位ビットのデータを保持する第2のメモリと
を有するイメージセンサ。
(8)
前記画像データを生成する撮像素子が配置される第1の半導体基板と、
前記第1のメモリ及び前記第2のメモリが配置されるとともに前記第1の半導体基板に積層される第2の半導体基板と
を有する前記(7)に記載のイメージセンサ。
(9)
前記画像データを生成する撮像素子、前記第1のメモリ及び前記第2のメモリが配置される半導体基板を有する前記(7)に記載のイメージセンサ。
(10)
SRAMを備え、画像データの上位ビットのデータを保持する第1のメモリと、
前記SRAMよりメモリセル面積が小さなメモリを備え、前記画像データの下位ビットのデータを保持する第2のメモリと
を有するメモリ装置と、
前記画像データの処理を行う処理部と
を有する電子機器。
【符号の説明】
【0061】
1 電子機器
2 イメージセンサ
3 アプリケーションプロセッサ
11 第1の半導体基板
12 画素
21 第2の半導体基板
41 フレームメモリ
100 メモリ装置
111 誤り検出訂正部
200 SRAM
300 MRAM
400 FeRAM