(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143780
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】プログラム、方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20241003BHJP
G16H 20/60 20180101ALI20241003BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G16H20/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056650
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】小野 優子
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】ユーザの健康に寄与する商品であって、ユーザが購入可能な商品をレコメンドするプログラム、方法、及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】コンピュータに、ユーザの健康に関する健康情報を取得することと、小売事業者の商品データベースから、小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得することと、健康情報と在庫情報とに基づいて、小売店に在庫がある複数の商品のうち、ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成することと、推奨商品情報をユーザのユーザ端末に送信することと、を実行させる、プログラム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
ユーザの健康に関する健康情報を取得することと、
小売事業者の商品データベースから、前記小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得することと、
前記健康情報と前記在庫情報とに基づいて、前記小売店に在庫がある前記複数の商品のうち、前記ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成することと、
前記推奨商品情報を前記ユーザのユーザ端末に送信することと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ユーザの行動情報を取得することと、
前記行動情報に基づいて、前記ユーザに利用が推奨される前記小売店である推奨店舗を示す推奨店舗情報を生成することと、をさらに実行させ、
前記在庫情報を取得することは、前記推奨店舗の前記在庫情報を取得すること、を含む、プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記在庫情報には、前記複数の商品に関する期限が含まれ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記複数の商品のうち、前記期限に基づいて、前記推奨商品情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ユーザの勤務時間を示す勤務情報を取得すること、をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記勤務情報に基づいて、前記勤務時間の終了時刻に応じた前記推奨商品情報を生成し、
前記送信することは、前記勤務時間の終了時刻に応じたタイミングで前記推奨商品情報を送信すること、を含む、プログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記推奨商品の購入に対する前記ユーザの予算を示す予算情報を取得すること、をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記予算に基づいて、前記推奨商品情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項6】
請求項2又は5に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ユーザが前記小売店で商品を購入する際に利用可能な特典を示す特典情報を取得すること、をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記特典の対象となる商品を含む前記推奨商品情報を生成する、プログラム。
【請求項7】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ユーザが前記小売事業者の小売店で購入した商品を示す購入履歴情報を取得すること、をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記購入履歴情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項8】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数の商品に含まれる複数の食品それぞれの成分を示す成分情報を取得すること、をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記成分情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、
前記健康情報は前記ユーザが服用中の薬を示す服薬情報を含み、
前記コンピュータに、
前記服薬情報及び前記成分情報に基づいて、前記複数の食品のうち、前記薬との食べ合わせを注意すべき食品である注意食品を示す注意食品情報を生成することと、
をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記注意食品情報にさらに基づいて、前記注意食品が含まれない前記推奨商品情報を生成すること、をさらに含む、プログラム。
【請求項10】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数の商品それぞれの健康への効果を示す効果情報を取得すること、をさらに実行させ、
前記推奨商品情報を生成することは、前記効果情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項11】
コンピュータが、
ユーザの健康に関する健康情報を取得することと、
小売事業者の商品データベースから、前記小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得することと、
前記健康情報と前記在庫情報とに基づいて、前記小売店に在庫がある前記複数の商品のうち、前記ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成することと、
前記推奨商品情報を前記ユーザのユーザ端末に送信することと、
を含む、方法。
【請求項12】
ユーザの健康に関する健康情報を取得するユーザ情報取得部と、
小売事業者の商品データベースから、前記小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得する在庫情報取得部と、
前記健康情報と前記在庫情報とに基づいて、前記小売店に在庫がある前記複数の商品のうち、前記ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成する推奨商品情報生成部と、
前記推奨商品情報を前記ユーザのユーザ端末に送信する推奨商品情報送信部と、
を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがより健康な生活を送ることができるように、ユーザの健康に貢献する商品をレコメンドすることが行われている。例えば、特許文献1には、ユーザのスケジュール情報に応じて、ユーザが取るべき最適な食事に関する情報をレコメンドする情報処理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザに対して、ユーザの健康に寄与するような商品をレコメンドする場合には、ユーザがその商品を購入できる状態にあることが好ましい。商品がレコメンドされたとしても、例えば、店舗に在庫がないなどの理由によってユーザがその商品を購入できない場合、実際の購買行動が発生しないため、商品をレコメンドすることによる購買促進の効果が損なわれてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザの健康に寄与する商品であって、ユーザが購入可能な商品をレコメンドするプログラム、方法、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、ユーザの健康に関する健康情報を取得することと、小売事業者の商品データベースから、小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得することと、健康情報と在庫情報とに基づいて、小売店に在庫がある複数の商品のうち、ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成することと、推奨商品情報をユーザのユーザ端末に送信することと、を実行させる。
【0007】
本発明の他の態様に係る方法は、コンピュータが、ユーザの健康に関する健康情報を取得することと、小売事業者の商品データベースから、小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得することと、健康情報と在庫情報とに基づいて、小売店に在庫がある複数の商品のうち、ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成することと、推奨商品情報をユーザのユーザ端末に送信することと、を含む。
【0008】
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、ユーザの健康に関する健康情報を取得するユーザ情報取得部と、小売事業者の商品データベースから、小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得する在庫情報取得部と、健康情報と在庫情報とに基づいて、小売店に在庫がある複数の商品のうち、ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成する推奨商品情報生成部と、推奨商品情報をユーザのユーザ端末に送信する推奨商品情報送信部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの健康に寄与する商品であって、ユーザが購入可能な商品をレコメンドすることが可能なプログラム、方法、及び情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る商品推奨システムの概略図である。
【
図2】本実施形態に係る商品推奨システムにおける処理の概要を説明する図である。
【
図3】本実施形態に係る商品推奨システムにおける各装置及び端末のブロック図である。
【
図5】本実施形態に係る在庫情報及び商品情報の一例である。
【
図6】本実施形態に係る商品推奨システムにおける処理の流れを説明する図である。
【
図7】本実施形態に係る推奨商品情報生成処理の一例である。
【
図8】本実施形態に係る画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る推奨商品情報生成処理の他の一例である。
【
図10】本実施形態に係る画面の他の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る推奨商品情報生成処理の他の一例である。
【
図12】本実施形態に係る画面の他の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態に係る推奨商品情報生成処理の他の一例である。
【
図14】本実施形態に係る画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を取得して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る商品推奨システム10の概略を示すブロック図である。商品推奨システム10は、商品推奨装置101、商品管理装置201、及びユーザ端末301a,301b,301cを備える。なお、ユーザ端末は、ユーザ端末301a,301b,301cのように複数存在するが、区別する必要がない場合は、単にユーザ端末301として説明する。
【0013】
商品推奨システム10は、商品推奨装置101が、商品推奨装置101とネットワークN1を通じて通信可能に接続される商品管理装置201、及び商品推奨装置101とネットワークN2を通じて通信可能に接続されるユーザ端末301との間で情報処理を行い、ユーザに対して、ユーザによる購入が推奨される推奨商品をレコメンドする情報処理システムである。推奨商品は、例えば、ユーザの健康を示す健康情報を考慮して選ばれる。
【0014】
ネットワークN1,N2は、例えば、インターネット、携帯電話網といったネットワーク、LAN(Local Area Network)、あるいはこれらを組み合わせたネットワークにより実現される。
【0015】
商品推奨装置101は、所定のプログラムを実行することによって所定の処理を行うコンピュータを有するサーバ装置である。
【0016】
商品管理装置201は、例えば、商品を販売する小売店等が有する管理装置である。商品管理装置201は、小売店の各店舗における商品の在庫情報及び小売店で販売される商品に関する商品情報を記憶するデータベースを有する。ここで、商品情報とは、例えば食品の成分情報や、雑貨品の健康上の効果を示す効果情報である。商品管理装置201では、商品管理装置201は各店舗のPOS(ポイントオブセールス)端末と接続され、動的に商品の在庫が更新される。なお、商品管理装置201は、複数の情報処理装置によるシステムとして実現されてもよい。
【0017】
ユーザ端末301は、例えば、ユーザが使用する情報処理装置であり、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータ等である。
【0018】
図2を参照して、商品推奨システム10における処理の概要について説明する。
【0019】
ステップ(A)において、ユーザUは、例えば、自身のユーザ端末Dにインストールされたアプリケーションを通じて、商品推奨装置101に自身の健康情報や行動情報などのユーザ情報を送信する。商品推奨装置101では、ユーザはユーザIDに応じて管理される。ここで、健康情報とは、例えば、ユーザの日々の体調を示す情報や、健康上のリスクを示す情報である。例えば、ユーザの気分、睡眠状態、気象条件などがユーザの日々の体調を示す情報であり、例えば、ユーザが高血圧、脂質異常、又は貧血等の症状を有していることを示す情報が健康上のリスクを示す情報である。健康情報は、症状について、その程度を数値化した情報であってもよい。
【0020】
健康情報は、ユーザUがアプリケーションに健康情報を入力し、商品推奨装置101に送信される場合の他に、ユーザが装着したウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートリング等)によって取得された健康情報が商品推奨装置101に送信されてもよい。また、例えば、ユーザの健康状態を測定するIoT機器によって取得された健康情報が商品推奨装置101に送信されてもよい。あるいは、健康情報は、医療情報を取得するAPIを通じて取得される医療保険情報が、ユーザ端末Dから商品推奨装置101に送信される又は商品推奨装置101がAPIを通じて医療保険情報にアクセスして取得することで取得されてもよい。
【0021】
また、行動情報とは、例えば、ユーザがよく利用する移動経路等を示す情報である。行動情報は、例えば、商品推奨装置101に登録されたユーザのユーザ端末の位置情報を商品推奨装置101が継続的に取得し、分析することで生成される。
【0022】
ステップ(B)において、商品推奨装置101は、所定のタイミングにおいて、商品管理装置201に対して商品の在庫情報のリクエストを送信する。ここで、商品推奨装置101が在庫情報のリクエストを送信するタイミングは、例えば、ユーザが職場での勤務を終え、帰路に着く時刻の付近(例えば、退勤時刻の前後10分以内など)である。
【0023】
ステップ(C)において、商品推奨装置101は、商品管理装置201から商品の在庫情報を取得する。
【0024】
ステップ(D)において、商品推奨装置101は、ユーザの健康情報と商品管理装置201からの在庫情報に基づいて、ユーザに推奨される商品を示す推奨商品情報を生成し、ユーザ端末301に送信する。このとき、商品推奨装置101は、在庫情報に基づいて、店舗に在庫がある商品が推奨商品情報に含まれるように推奨商品情報を生成する。例えば、商品推奨装置101は、健康情報に含まれるユーザの症状又は症状を示す数値に応じて推奨商品情報を生成する。
【0025】
また、商品推奨装置101は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザに利用を推奨する小売店の店舗の情報を含む推奨商品情報を生成してもよい。具体的には、ユーザが通勤等で立ち寄る経路に近い店舗を特定し、当該店舗での推奨商品の購入をレコメンドする。例えば、
図2の例では、ユーザが店舗S001を利用し、店舗S001において、ユーザの健康に配慮された商品Aと商品Bを購入することを推奨する情報が推奨商品情報として、商品推奨装置101からユーザ端末Dに送信される。
【0026】
商品推奨システム10では、在庫がある商品を参照しつつ、ユーザの健康に配慮された商品がレコメンドされる。商品推奨システム10では、在庫があることが確認された商品がレコメンドされるので、店舗においてユーザが実際に購入可能な商品をレコメンドすることができる。
【0027】
図3を参照して、商品推奨装置101、商品管理装置201、及びユーザ端末301の構成について説明する。商品推奨装置101、商品管理装置201、及びユーザ端末301の各部は、それぞれの装置又は端末において、メモリ等の記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されたプログラムをプロセッサが実行したりすることによって、実現することができる。
【0028】
商品推奨装置101について説明する。商品推奨装置101は、通信部1011、記憶部1012、ユーザ情報取得部1013、在庫情報取得部1014、成分情報取得部1015、効果情報取得部1016、注意食品情報生成部1017、推奨商品情報生成部1018、及び推奨商品情報送信部1019を有する。
【0029】
通信部1011は、商品推奨装置101によるネットワークN1又はN2を通じた、商品管理装置201及びユーザ端末301を含む外部の情報処理装置との間の通信を制御する。
【0030】
記憶部1012は、商品推奨装置101での処理に用いられる各種の情報を記憶する。ユーザDB10121には、後述のユーザ情報が記憶される。
【0031】
ユーザ情報取得部1013は、商品推奨装置101を通じて商品をレコメンドされるユーザに関する情報を、例えばユーザ端末301から取得する。ユーザ情報取得部1013は、取得したユーザ情報をユーザDB10121に記憶する。ユーザ情報の例については後述する。また、ユーザ情報取得部1013は、ユーザ情報をユーザ端末301以外の情報処理装置から取得してもよい。例えば、ユーザ情報取得部1013は、ユーザの医療機関の受診情報等を管理するシステムから、ユーザの通院記録などを取得することもできる。
【0032】
在庫情報取得部1014は、商品管理装置201から、商品管理装置201を管理する小売事業者の各小売店で販売される複数の商品の在庫情報を取得する。在庫情報取得部1014は、全店舗の在庫情報を取得するのではなく、例えば、後述の推奨商品情報生成部1018がユーザの行動情報に基づいて特定した店舗(推奨店舗)の在庫情報を取得してもよい。また、在庫情報には、商品の期限に関する情報が含まれていてもよい。
【0033】
成分情報取得部1015は、商品管理装置201から、食品(飲料品を含む)である商品に含まれる成分、例えば、栄養成分、アレルギー成分、又は含有化合物などを示す成分情報を取得する。
【0034】
効果情報取得部1016は、商品管理装置201から、商品が示す健康上の効果、例えば、睡眠促進又は運動促進などの効果を示す効果情報を取得する。
【0035】
成分情報取得部1015及び効果情報取得部1016は、必ずしも成分情報及び効果情報を商品管理装置201から取得する必要はない。例えば、成分情報取得部1015及び効果情報取得部1016は、商品を生産する製造メーカが提供するデータベース等から、成分情報及び効果情報を取得してもよい。
【0036】
注意食品情報生成部1017は、後述の服薬情報及び成分情報に基づいて、複数の食品のうち、ユーザが服用する薬との食べ合わせを注意すべき食品である注意食品を示す注意食品情報を生成する。例えば、抗血栓薬に含まれる有効成分に対しては、医薬品の効果を阻害する食品(柑橘系の植物)などが存在する。注意食品情報生成部1017は、そのような、食べ合わせを注意すべき注意食品を注意食品情報として生成する。
【0037】
推奨商品情報生成部1018は、健康情報と在庫情報とに基づいて、小売店に在庫がある商品のうち、ユーザに推奨される推奨商品を示す推奨商品情報を生成する。さらに、推奨商品情報生成部1018は、推奨商品情報をユーザ端末301に送信する。
【0038】
推奨商品情報生成部1018は、例えば、記憶部1012に記憶される機械学習モデルを用いて推奨商品情報を生成してもよい。このモデルは、例えば、健康情報を入力とし、ユーザの健康に寄与する商品の情報を出力するように学習される。推奨商品情報生成部1018は、当該モデルを用いて健康に寄与する商品の情報を取得し、かつ、在庫情報に基づいて店舗に在庫がある場合に、取得された商品を推奨商品情報として生成する。あるいは、推奨情報生成部1018は、例えば、在庫情報に基づく各商品の栄養量などが、健康情報に基づく所定の条件を満たすように推奨商品情報を生成してもよい。
【0039】
また、推奨商品情報生成部1018は、行動情報に基づいて、ユーザに利用を推奨する小売店である推奨店舗を示す推奨店舗情報を生成する。また、推奨商品情報生成部1018は、商品の期限に基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。例えば、推奨商品情報生成部1018は、期限が近い商品が推奨商品に含まれるようにすることで、効率的に商品を販売することができるようになる。
【0040】
また、推奨商品情報生成部1018は、ユーザの属性情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。これにより、ユーザの属性に応じて予想される嗜好に沿った商品の推奨が可能となる。
【0041】
推奨商品情報送信部1019は、推奨商品情報をユーザ端末301に送信する。
【0042】
図4を参照して、ユーザDB10121について説明する。
図4に示されるように、ユーザDB10121に記憶されるユーザ情報は、「ユーザID」、「健康情報」、「行動情報」、「属性情報」、「予算情報」、「服薬情報」、「購入履歴情報」、及び「家族ユーザ情報」の項目を有する。
【0043】
「ユーザID」の項目には、各ユーザを識別する識別情報が、例えば「U001」、「U002」のように記憶される。「健康情報」の項目には、各ユーザの健康に関する情報が記憶される。例えば、ユーザIDが「U001」のユーザは「睡眠不足、高血圧」といった状態にあることが記憶されている。また、ユーザIDが「U003」及び「U004」のユーザはそれぞれ「アレルギー」及び「服薬中」といった状態にあることが記憶されている。
【0044】
「行動情報」の項目には、例えば、ユーザがよく利用する移動経路等を示す情報が記憶される。「属性情報」の項目には、ユーザの「属性」(例えば、性別及び年齢)とユーザの労働時間を示す「勤務情報」とが記憶される。なお、ユーザが労働等を行っていない場合には「勤務情報」は記憶されない。
【0045】
図4の例では、ユーザIDが「U001」のユーザは属性が「男性(38歳)」であり、勤務情報が「夜勤、出勤:22時、退勤:10時」であることが記憶されている。また、ユーザIDが「U002」のユーザは属性が「女性(38歳)」であり、勤務情報が「日勤、出勤:7時、退勤:15時」であることが記憶されている。また、ユーザIDが「U003」及び「U004」のユーザはそれぞれ「男性(9歳)」及び「男性(68歳)」であることが記憶されている。
【0046】
「予算情報」の項目には、各ユーザが1回の購買行動において使用する金額の上限が記憶される。例えば、ユーザIDが「U001」のユーザは、1回あたりの使用上限額が1000円である。予算は各ユーザが任意に設定可能である。また、予算は上限値が設定される形式以外に、所定の金額幅として設定されてもよい。また、予算の幅は、ユーザが希望する食事量等に応じて、ユーザが多く食事をとりたい場合は高い金額の予算幅とし、ユーザが控えめに食事をとりたい場合は低い金額の予算幅とするように設定されてもよい。また、商品推奨装置101は、ユーザ情報にユーザの給料日を記録し、ユーザの給料日付近(例えば前後3日間など)は、通常よりも高い額の予算幅となるように予算情報を自動的に設定してもよい。
【0047】
また、予算は後述の「購入履歴情報」に基づいて、推奨商品情報生成部1018によって設定されてもよい。例えば、推奨商品情報生成部1018は、6時~11時などの特定の時間帯における「購入履歴情報」のうち過去10回分の購買における購入額の平均を、ユーザが当該時間帯に買い物をするときの予算として設定することができる。また、予算情報は機械学習及び予測を通じて算出されてもよい。例えば、推奨商品情報生成部1018は、「購入履歴情報」に基づく予算の予測モデルを用いて予算情報を設定してもよい、予測モデルは商品推奨装置101の記憶部に記憶されていてもよく、外部の情報処理装置に記憶されていてもよい。
【0048】
「服薬情報」の項目には、各ユーザが服薬中である場合に使用している薬の情報が記憶される。例えば、ユーザIDが「U004」のユーザが「薬M1」を服用中であることが記憶される。
【0049】
「購入履歴情報」の項目には、例えば、ユーザが小売店等で過去に購入した商品及び商品に基づくユーザ嗜好の分析結果を示す情報が記憶される。「購入履歴情報」は、ユーザの嗜好を示す情報として、推奨商品情報生成部1018による推奨商品情報の生成に用いられてもよい。
【0050】
「家族ユーザ情報」の項目には、あるユーザの家族であるユーザを示す情報が記憶される。例えば、ユーザIDが「U001」のユーザは、ユーザIDが「U002」、「U003」、及び「U004」であるユーザと家族であることが記憶される。推奨商品情報生成部1018は、家族単位での推奨商品情報の生成を行ってもよい。
【0051】
図3に戻り、商品管理装置201について説明する。商品管理装置201は、記憶部2011、通信部2012、及び制御部2013を有する。記憶部2011は、在庫情報DB20111及び商品情報DB20112を有する。在庫情報DB20111及び商品情報DB20112は、小売事業者の商品データベースとして機能する。通信部2012は、商品管理装置201と外部との間の通信を制御する。制御部2013は、商品管理装置201における各種の情報処理を制御する。
【0052】
図5を参照して、在庫情報DB20111及び商品情報DB20112についてそれぞれ説明する。在庫情報DB20111には、小売店の各店舗における商品の在庫を示す在庫情報が記憶される。
【0053】
在庫情報は「店舗ID」、「所在地」、「商品名」、「在庫有無」、及び「期限」の項目を有する。「店舗ID」の項目には、各店舗を識別する識別情報が例えば「S001」のように記憶される。「所在地」の項目には、各店舗の所在地を示す情報が記憶される。所在地に関する情報は、例えば、最寄り駅に関する情報など、必ずしも正確な住所でなくてもよい。
【0054】
「商品名」の項目には、各店舗で販売される商品の名称が記憶される。
図5では一例として「商品A」、「商品B」、「商品C」が記憶されている。「在庫有無」の項目には、各商品の在庫の情報が記憶される。例えば、店舗IDが「S001」の店舗は「商品A」、「商品B」、及び「商品C」のいずれの商品も在庫を有しているが、店舗IDが「S002」の店舗は「商品B」が在庫切れであることが記憶されている。「期限」の項目には、各商品に対して設定される期限の情報が記憶される。期限の情報は、例えば、商品の消費期限又は賞味期限である。あるいは、期限の情報は、店舗で商品を販売可能な時刻を示す販売期限であってもよい。また、期限は、小売店が商品の販促のために設定し、商品価格が一定期間値下げされるためのセール期限であってもよい。
【0055】
次に商品情報DB20112について説明する。商品情報DB20112には、小売店の店舗で販売される各商品に関する商品情報が記憶される。商品情報は「商品名」、「商品属性」、「成分情報」、「効果情報」、「価格」、及び「特典情報」の項目を有する。
【0056】
「商品名」の項目には商品の情報が記憶される。「商品属性」の項目には、商品の属性が、例えば、「食品」や「雑貨」のように記憶される。「成分情報」の項目には、商品が「食品」である場合に、その商品に含まれる成分、例えば、栄養成分、アレルギー成分、又は含有化合物などを示す成分情報が記憶される。「効果情報」の項目には、商品が示す健康上の効果、例えば、「睡眠促進」などの効果を示す効果情報が記憶される。「価格」の項目には商品の販売価格が記憶される。「特典情報」の項目には、例えば、商品に対して小売店が付与する特典情報が記憶される。
図5の例では、「商品D」に対して、「30%割引」の特典が記憶されている。特典は、ユーザが小売店で商品を購入する際に利用可能である。なお、特典は小売事業者が提供してもよく、商品の製造メーカが提供してもよい。また、商品のカテゴリー(例えば、お弁当類、麺類等)に対して、一律に適用可能な特典が付与されてもよい。あるいは、特典は、期限が近い商品に対して割引を提供する特典であってもよい。また、小売事業者が販促を試みる商品が商品情報DB20112において指定され、当該商品に対して特典が提供されてもよい。
【0057】
図3に戻り、ユーザ端末301について説明する。ユーザ端末301は、記憶部3011、表示部3012、制御部3013、及び通信部3014を有する。記憶部3011には、アプリケーション30111が記憶される。アプリケーション30111は、小売店舗が顧客へのポイントの付与、代金の精算等の管理を行うための専用アプリケーションである。表示部3012は、例えばディスプレイである。制御部3013は、ユーザ端末301における各種の情報処理を制御する。通信部3014は、ユーザ端末301と外部との間の通信を制御する。
【0058】
図6を参照して、商品推奨システム10における処理について説明する。ステップS601において、ユーザ端末301はユーザからユーザ情報を取得する。ユーザ情報には、「ユーザID」及び「健康情報」が含まれる。ユーザ情報にはさらに、「行動情報」、「属性情報」、「予算情報」、「服薬情報」、「購入履歴情報」、及び「家族ユーザ情報」の少なくとも1つ以上が含まれてもよい。
【0059】
ステップS602において、ユーザ情報取得部1013は、ユーザ端末301からユーザ情報を取得する。
【0060】
ステップS603において、ユーザ情報取得部1013は、ユーザDB10121に記憶されるユーザ情報を更新する。更新には新規ユーザの登録も含まれる。
【0061】
ステップS604において、推奨商品情報生成部1018は、推奨商品情報生成処理を行う。推奨商品情報生成処理については後述する。
【0062】
ステップS605において、推奨商品情報送信部1019は、推奨商品情報をユーザ端末301に送信する。
【0063】
ステップS606において、制御部3013は表示部3012に推奨商品情報が表示されるよう、アプリケーション30111を動作させる。
【0064】
図7及び
図8を参照して、推奨商品情報生成処理について説明する。
【0065】
ステップS701において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザDB10121に記憶された勤務情報を参照する。
【0066】
ステップS702において、推奨商品情報生成部1018は、勤務情報に基づいて、ユーザの勤務終了が近いか否かを判定する。
【0067】
推奨商品情報生成部1018は、ステップS702において、例えば、ユーザの退勤時刻の前後10分以内など、判定時がユーザの勤務時間の終了時刻に応じたタイミングである場合に、肯定判断する。ステップS702において、否定判断されると、ステップS702に戻る。ステップS702において肯定判断されると、ステップS703の処理へと移る。なお、ステップS703の処理が開始されるトリガは、このようにユーザの勤務時刻に基づくものであってもよく、任意のタイミングでユーザ端末301から商品推奨装置101へと送信される、ユーザからの推奨商品情報のリクエストに基づいてもよい。ユーザは例えばアプリケーション30111を通じた操作によってリクエストを送ることができる。
【0068】
ステップS703において、推奨商品情報生成部1018は、行動情報に基づいて、ユーザに利用を推奨する推奨店舗を特定する。
【0069】
ステップS704において、在庫情報取得部1014は、推奨店舗の在庫情報を商品管理装置201から取得する。
【0070】
ステップS705において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザの健康情報、属性情報、予算情報、服薬情報、及び購入履歴情報を参照する。
【0071】
ステップS706において、成分情報取得部1015及び効果情報取得部1016は、商品の成分情報及び効果情報の少なくとも1つを取得する。
【0072】
ステップS707において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザ情報、健康情報等のユーザ情報、推奨店舗の在庫情報、及び成分情報若しくは効果情報に基づいて、推奨候補の商品を特定する。
【0073】
ステップS708において、推奨商品情報生成部1018は、特定された商品に基づいて推奨商品情報を生成する。
【0074】
図8には、商品推奨装置101が生成した推奨商品情報に基づいて、ユーザ端末301に表示される画面801の一例が示される。
【0075】
画面801は、店舗表示欄8011、メッセージ欄8012、推奨商品表示欄8013、及び価格表示欄8014を有する。
【0076】
店舗表示欄8011には、推奨商品情報生成部1018が特定した、ユーザに利用を推奨する店舗の情報が示される。メッセージ欄8012には、推奨商品を説明するために推奨商品情報生成部1018が生成したメッセージが表示される。推奨商品表示欄8013には、推奨商品情報生成部1018が推奨する推奨商品が表示される。推奨商品表示欄8013では、推奨商品は「主食・主菜・副菜」及び「飲み物」のように、カテゴリー別に表示される。価格表示欄8014には、店舗で推奨商品を購入する際の商品代金の合計額が表示される。
【0077】
画面801では、ユーザID「U001」のユーザに対するレコメンドの例が示されている。当該ユーザは、店舗「○○店」の利用が推奨されることがユーザの行動情報に基づいて判定されている。メッセージ欄8012には、ユーザの勤務情報が「夜勤」であり、現在時刻が勤務終了時の「22時」に近い「22:05」であることに応じたメッセージが表示されている。推奨商品表示欄8013には、推奨商品情報生成部1018が、ユーザの健康情報に基づいて選択した、商品A、商品C、商品B、商品Eが表示される。価格表示欄8014には、商品の合計金額が「870円」と表示される。また、健康維持を支援する目的から、合計のカロリーが「480kcal」のように表示されてもよい。推奨商品情報は、画面801に表示される各種の情報を含む情報である。
【0078】
ユーザは、画面801を参照しつつ、小売店で商品を購入することができる。このとき表示される商品は「○○店」に在庫がある商品なので、ユーザは推奨された品を入手可能である。
【0079】
ユーザの予算情報及び商品の特典情報を考慮した場合の推奨商品情報生成処理の例について、
図9及び
図10を参照しつつ説明する。なお、
図9における処理の前には、
図7のステップS706までの処理が行われているものとする。
【0080】
ステップS901において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザ情報、健康情報等のユーザ情報、推奨店舗の在庫情報、及び成分情報若しくは効果情報に基づいて、推奨候補の商品を特定する。
【0081】
ステップS902において、推奨商品情報生成部1018は、推奨候補の商品代金の合計額は予算内であるか否かを判定する。例えば、ユーザID「U001」のユーザに対するレコメンドの例において、
図5で示される商品A、商品B、商品D、及び商品Eが、ユーザの健康情報に適した推奨商品として特定されたとする。このとき、推奨商品情報生成部1018は、商品の価格に基づいて、商品代金の合計額を算出する。
図5の商品情報に基づくと、合計額は「1,150円」となる。ユーザID「U001」のユーザの予算は「1000円/回」なので、合計額は予算を上回る。よって、このときステップS902において、推奨商品情報生成部1018は否定判断を行う。
【0082】
ステップS902において否定判断されると、ステップS903において、推奨商品情報生成部1018は、商品情報DB20112を参照し、推奨候補の商品に関連付けられる特典情報があり、特典情報を適用した場合は予算内となるか否かを判定する。例えば、商品Dについては、「30%割引」の特典が適用可能な情報として商品情報DB20112に記憶されている。よって、推奨商品情報生成部1018は、商品Dに特典を適用した場合の合計金額を算出する。この場合、合計額は「990円」となる。ユーザID「U001」のユーザの予算は「1000円/回」なので、合計額は予算内となる。よって、このとき推奨商品情報生成部1018は肯定判断を行う。なお、ステップS903においても否定判断されるとステップS901からの処理に戻り、他の推奨商品の組み合わせが選択される。
【0083】
ステップS903において肯定判断されると、ステップS904において、推奨商品情報生成部1018は特典情報が適用された状態の推奨商品情報を生成する。
【0084】
図10には、ステップS903において肯定判断された場合の推奨商品情報に基づく画面1001が表示される。画面1001では、推奨商品表示欄8013には、
図8における商品Eに替えて、商品Dが推奨商品として表示されている。また、価格表示欄8014には、特典の効果をユーザが把握しやすくなるように、特典適用前後の金額が表示される。
【0085】
ユーザの服薬情報を考慮した場合の推奨商品情報生成処理の例について、
図11及び
図12を参照しつつ説明する。なお、
図11における処理の前には、
図7のステップS706までの処理が行われているものとする。また、
図11における処理は、ユーザ情報に服薬情報が記憶されているユーザに対して行われる。
【0086】
ステップS1101において、注意食品情報生成部1017は、服薬情報及び成分情報に基づいて、服用中の薬との食べ合わせを注意すべき食品である注意食品を示す注意食品情報を生成する。
【0087】
ステップS1102において、推奨商品情報生成部1018は、注意食品を含まないように、健康情報等、推奨店舗の在庫情報、及び成分情報若しくは効果情報に基づいて、推奨候補の商品を特定する。
【0088】
ステップS1103において、推奨商品情報生成部1018は推奨商品情報を生成する。
【0089】
図12には、
図11の処理を経てユーザ端末301に表示される画面1201の例が示される。
図12の例では、メッセージ欄8012には、服用中の薬との食べ合わせに注意したレコメンドが行われたことが表示される。これにより、ユーザは安心して商品を購入し食べることができる。画面1201では、推奨商品表示欄8013には、食べ合わせの条件を満たすように、
図8における商品Aに替えて、商品Gが推奨商品として表示されている例が示されている。
【0090】
あるユーザに対して商品をレコメンドする場合に、当該ユーザの家族ユーザを考慮した推奨商品情報生成処理の例について、
図13,14を参照して説明する。
【0091】
ステップS1301において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザDB10121に記憶された推奨対象のユーザ(対象ユーザ)及び対象ユーザの家族ユーザとして登録されているユーザのユーザ情報を参照する。参照のトリガは、
図7において説明したようにユーザの勤務時刻に基づくものであってもよく、ユーザからの推奨商品情報のリクエストに基づいていてもよい。
【0092】
ステップS1302において、推奨商品情報生成部1018は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザに利用を推奨する推奨店舗を特定する。
【0093】
ステップS1303において、在庫情報取得部1014は、推奨店舗の在庫情報を商品管理装置201から取得する。
【0094】
ステップS1304において、推奨商品情報生成部1018は、対象ユーザ及び家族ユーザの健康情報、属性情報、予算情報、服薬情報、及び購入履歴情報を参照する。
【0095】
ステップS1305において、成分情報取得部1015及び効果情報取得部1016は、商品の成分情報及び効果情報の少なくとも1つを取得する。
【0096】
ステップS1306において、推奨商品情報生成部1018は、対象ユーザ及び家族ユーザの健康情報等のユーザ情報、推奨店舗の在庫情報、及び成分情報若しくは効果情報に基づいて、推奨候補の商品を特定する。
【0097】
ステップS1307において、推奨商品情報生成部1018は、特定された商品に基づいて推奨商品情報を生成する。
【0098】
図14には、
図13の処理によって生成された推奨商品情報に基づいてユーザ端末301に表示される画面1401の例が示される。メッセージ欄8012には、家族の健康に配慮したことを示すメッセージが表示される。推奨商品表示欄8013には、例えばレシピ欄14011に表示されるレシピに用いる商品が推奨商品として表示される。
【0099】
このように、ある対象ユーザに商品を推奨する場合に、対象ユーザの家族の健康情報等も考慮することで、例えば家庭で家族に提供する料理を作成するための材料を購入するユーザにとっての利便性が向上する。
【0100】
以上本実施形態について説明した。商品推奨装置101では、ユーザ情報取得部1013がユーザの健康に関する健康情報を取得し、在庫情報取得部1014は、小売事業者の在庫情報DB20111から、小売事業者の小売店で販売される複数の商品それぞれの在庫情報を取得し、推奨商品情報生成部1018は、健康情報と在庫情報とに基づいて、小売店に在庫がある複数の商品のうち、ユーザに推奨される少なくとも1つの商品である推奨商品を示す推奨商品情報を生成し、推奨商品情報送信部1019は推奨商品情報をユーザのユーザ端末301に送信する。
【0101】
これにより、ユーザに推奨される推奨商品は、小売店に在庫がある商品が推奨されることとなる。よって、ユーザの健康に寄与する商品であって、ユーザが購入可能な商品をレコメンドすることが可能となる。
【0102】
上記態様において、商品推奨装置101では、ユーザ情報取得部1013はユーザの行動情報を取得し、推奨商品情報生成部1018は、行動情報に基づいて、ユーザに利用が推奨される小売店である推奨店舗を示す推奨店舗情報を生成し、在庫情報取得部1014は、推奨店舗の在庫情報を取得してもよい。
【0103】
これにより、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの利用を促す推奨店舗を特定することで、在庫情報の全体を取得する必要がなくなり、処理がより早く実行されるようにできる。また、ユーザの行動に沿った店舗を推奨することができるようになるので、ユーザの来店及び購買行動をより促すことができる。
【0104】
上記態様において、在庫情報には、複数の商品に関する期限が含まれ、推奨商品情報生成部1018は、複数の商品のうち、期限に基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。
【0105】
これにより、例えば、期限が近い商品が推奨商品に含まれるようにすることで、商品の廃棄等を減らすことが可能となり、より効率的に商品を販売することができるようになる。
【0106】
上記態様において、ユーザ情報取得部1013は、ユーザの勤務時間を示す勤務情報を取得し、推奨商品情報生成部1018は、勤務情報に基づいて、勤務時間の終了時刻に応じた推奨商品情報を生成し、推奨商品情報送信部1019は、勤務時間の終了時刻に応じたタイミングで推奨商品情報を送信してもよい。
【0107】
これにより、ユーザが帰路に着き、食事をとるタイミング等のユーザの行動に即した推奨商品情報をユーザに送信できるようになるので、ユーザがレコメンドを受け容れやすくなる。
【0108】
上記態様において、ユーザ情報取得部1013は、推奨商品の購入に対するユーザの予算を示す予算情報を取得し、推奨商品情報生成部1018は、予算に基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。
【0109】
これにより、ユーザそれぞれの予算感に沿った商品の推奨が可能となるので、ユーザがレコメンドを受け容れやすくなる。
【0110】
上記態様において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザが小売店で商品を購入する際に利用可能な特典を示す特典情報を取得し、特典の対象となる商品を含む推奨商品情報を生成してもよい。
【0111】
これにより、例えば、ユーザの予算を超えるような商品の組み合わせであっても、特典によって割引が可能である場合には、特典対象となる商品を含むようにすることで、ユーザに対してより価値の高い商品を推奨することが可能となる。
【0112】
上記態様において、推奨商品情報生成部1018は、ユーザが小売事業者の小売店で購入した商品を示す購入履歴情報を取得し、購入履歴情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。
【0113】
これにより、ユーザが実際に購入した商品に基づいて商品を推奨できるようになるので、ユーザがレコメンドを受け容れやすくなる。
【0114】
上記態様において、成分情報取得部1015は、複数の商品に含まれる複数の食品それぞれの成分を示す成分情報を取得し、推奨商品情報生成部1018は、成分情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。
【0115】
これにより、例えば、ユーザの健康情報と食品の栄養を示す成分情報とに基づいて推奨商品情報を生成できるので、ユーザの食生活を通じて、ユーザの健康に寄与する商品であって、ユーザが購入可能な商品をレコメンドすることが可能となる。
【0116】
上記態様において、健康情報はユーザが服用中の薬を示す服薬情報を含み、注意食品情報生成部1017は、服薬情報及び成分情報に基づいて、複数の食品のうち、薬との食べ合わせを注意すべき食品である注意食品を示す注意食品情報を生成し、推奨商品情報生成部1018は、注意食品情報にさらに基づいて、注意食品が含まれない推奨商品情報を生成してもよい。
【0117】
これにより、ユーザが服用中の薬との食べ合わせを注意すべき食品が推奨商品情報に含まれないようにできるので、ユーザが安心してレコメンドを受けることができる。
【0118】
上記態様において、効果情報取得部1016は、複数の商品それぞれの健康への効果を示す効果情報を取得し、推奨商品情報生成部1018は、効果情報にさらに基づいて、推奨商品情報を生成してもよい。
【0119】
これにより、例えば、ユーザの健康情報と健康効果を示す効果情報とに基づいて推奨商品情報を生成できるので、ユーザの食生活以外の生活を通じて、ユーザの健康に寄与する商品であって、ユーザが購入可能な商品をレコメンドすることが可能となる。
【0120】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0121】
10…商品推奨システム、101…商品推奨装置、201…商品管理装置、301…ユーザ端末、1013…ユーザ情報取得部、1014…在庫情報取得部、1015…成分情報取得部、1016…効果情報取得部、1017…注意食品情報生成部、1018…推奨商品情報生成部、1019…推奨商品情報送信部