(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143781
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】装着具
(51)【国際特許分類】
A47L 13/24 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A47L13/24 A
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056656
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(72)【発明者】
【氏名】田中 啓太郎
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AA08
3B074AB01
3B074EE02
(57)【要約】
【課題】清掃部に対する柄部の回転を制限する。
【解決手段】柄部、清掃部および前記清掃部を前記柄部に対して回転可能に連結する連結部を有する清掃具に装着される装着具であって、前記柄部の外周を囲う形状を有する基部と、前記基部の内周側において前記柄部側に凸となる領域を有する爪部と、を備え、前記爪部は、前記基部が前記柄部および前記連結部の双方に重なる位置に存在する状態において、前記柄部の前記清掃部側を向く部位に当接する、装着具。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄部、清掃部および前記清掃部を前記柄部に対して回転可能に連結する連結部を有する清掃具に装着される装着具であって、
前記柄部の外周を囲う形状を有する基部と、
前記基部の内周側において前記柄部側に凸となる領域を有する爪部と、
を備え、
前記爪部は、前記基部が前記柄部および前記連結部の双方に重なる位置に存在する状態において、前記柄部の前記清掃部側を向く部位に当接する、装着具。
【請求項2】
前記柄部は、対向する1対の壁部を端部に有し、
前記連結部は、前記1対の壁部の間に形成される溝の中に位置して前記1対の壁部との間で回転軸を形成する柄部連結部を有し、
前記爪部は、前記溝の底部と前記柄部連結部との間隙に嵌合し、前記溝の底部に当接する、請求項1に記載の装着具。
【請求項3】
前記爪部と前記基部との間には空間が存在する、請求項1または2に記載の装着具。
【請求項4】
前記装着具は、
前記基部および前記爪部を有する第1部材と、
前記第1部材に対して前記柄部の軸方向に沿ってスライド移動可能な第2部材をさらに備え、
前記第2部材は、前記空間に入り込む位置と、前記空間に入り込まない位置との間でスライド移動するスライド部を有する、請求項3に記載の装着具。
【請求項5】
前記爪部は、前記基部の、前記第2部材から見た前記第1部材側の方向である第1方向側の端部で前記基部に繋がっており、
前記スライド部は、前記第2部材が前記第1部材に対して最も前記第1方向側に移動した状態において、前記基部の前記第1方向側の端部と離隔する、請求項4に記載の装着具。
【請求項6】
前記第1部材は、前記基部から前記第1方向の反対方向である第2方向側に延出し、先端に前記柄部の外側方向または内側方向に突出する凸部を有する係合部を有し、
前記第2部材は、前記凸部が係合する開口部を有する、
前記開口部の縁のうち、前記柄部の軸方向に沿う部分に、前記凸部が乗り超える突起が形成されている、請求項5に記載の装着具。
【請求項7】
前記凸部は、楕円柱形状を有し、
前記開口部の前記第1方向側の端部は、半楕円形状を有する、請求項6に記載の装着具。
【請求項8】
前記凸部は、前記第2方向側に向かうほど突出量が小さくなるテーパー形状を有する、請求項6に記載の装着具。
【請求項9】
前記第2部材は、前記開口部が形成されている面に、外側方向に突出する指掛け部を有する、請求項6~8のいずれか一項に記載の装着具。
【請求項10】
前記凸部の天面は、前記第2部材において前記開口部が形成されている面に対して埋没している、請求項9に記載の装着具。
【請求項11】
前記基部は、前記第1方向側に向かうにつれて細くなる形状を有する、請求項5~10のいずれか一項に記載の装着具。
【請求項12】
前記基部は、第1基部要素および第2基部要素を有し、前記柄部の軸方向に沿う回転軸周りに前記第2基部要素が前記第1基部要素に対して回転することにより開閉し、
前記第1基部要素および前記第2基部要素は、前記基部が閉じた状態において互いに係合する凸部または凹部を係合部として内周側または外周側に有する、請求項1または2に記載の装着具。
【請求項13】
前記第1基部要素は、周方向における異なる位置に複数の前記係合部を有する、請求項12に記載の装着具。
【請求項14】
前記清掃具および前記清掃具に装着された請求項1~13のいずれか一項に記載の装着具を備える、装着具付き清掃具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着具に関する。
【背景技術】
【0002】
室内を掃除するための清掃具として、清掃面を有する清掃部、および清掃部に連結部を介して連結された柄部を有する、拭き掃除用の清掃具が知られている。
【0003】
このような清掃具に関連する文献として、特許文献1が知られている。具体的には、特許文献1には、操作棒、モップヘッド、操作棒およびモップヘッドを連結する連結構造を有するモップが開示されている。上記連結機構には、モップヘッドに対する操作棒の角度を固定する機構が組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されたモップでは、既存の連結機構に変えて新たな連結機構を設計および製造する必要がある。
【0006】
本発明は、清掃具に装着されることで、清掃部に対する柄部の回転を制限することが可能な装着具に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点は、柄部、清掃部および前記清掃部を前記柄部に対して回転可能に連結する連結部を有する清掃具に装着される装着具であって、前記柄部の外周を囲う形状を有する基部と、前記基部の内周側において前記柄部側に凸となる領域を有する爪部と、を備え、前記爪部は、前記基部が前記柄部および前記連結部の双方に重なる位置に存在する状態において、前記柄部の前記清掃部側を向く部位に当接する、装着具に関する。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明の装着具によれば、清掃部に対する柄部の回転を制限することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態による装着具付き清掃具1の外観図である。
【
図5】清掃ヘッド12に対する筒部材13の回転に関する説明図である。
【
図6】装着具20が柄部11および連結部14の双方に重なる位置に存在する状態である。
【
図7】本発明の一実施形態による装着具20の構成を示す説明図である。
【
図11】ロック部材21と組み立てられた状態のスライド部材22の斜視図である。
【
図13】ロック状態における装着具付き清掃具1の外観構成を示す説明図である。
【
図14】ロック状態における装着具付き清掃具1の断面図である。
【
図15】第1の変形例による装着具30を示す説明図である。
【
図16】非ロック状態における装着具付き清掃具2の外観構成を示す説明図である。
【
図17】ロック状態における装着具付き清掃具2の外観構成を示す説明図である。
【
図18】ロック状態における装着具付き清掃具2の断面図である。
【
図19】第2の変形例による装着具40を示す説明図である。
【
図20】非ロック状態における装着具付き清掃具3の外観構成を示す説明図である。
【
図21】ロック状態における装着具付き清掃具3の外観構成を示す説明図である。
【
図22】ロック状態における装着具付き清掃具3の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
<1.装着具付き清掃具の構成>
図1は、本発明の実施形態による装着具付き清掃具1の外観図である。
図1に示したように、本発明の実施形態による装着具付き清掃具1は、清掃具10および装着具20を備える。清掃具10は、柄部11、清掃ヘッド12および連結部14を備える。柄部11は、複数の筒部材13、および把持部16からなる。
【0012】
(筒部材)
複数の筒部材13は一方向に沿って配置され、隣接する2つの筒部材13はジョイント13aによって着脱可能に連結されている。清掃ヘッド20と把持部16の間に筒部材13が設けられることにより、清掃ヘッド20と把持部16の間に複数の筒部材13の長さに応じた間隔が生じる。このため、使用者が立位の状態で把持部16を把持しながら清掃ヘッド20で床面を清掃することが可能となる。
【0013】
なお、筒部材13の材料は、アルミ合金、ステンレス、木、PP(ポリプロピレン)樹脂、ABS(アクリルニトリルブダジエンスチレン)等の合成樹脂などであってよく、特に制限はない。また、
図1においては円筒形状を有する筒部材13を示しているが、他の形状の筒部材が用いられてもよい。例えば、角筒形状を有する筒部材が用いられてもよい。また、
図1においては複数の筒部材13が連結される例を示したが、複数の筒部材13に代えて、一本の筒部材または伸縮式の部材などが用いられてもよい。
【0014】
(把持部)
把持部16は、使用者の手により把持される部分である。本実施形態では、把持部16は、複数の筒部材13を介して清掃ヘッド20に連結されている。詳細には、連結された複数の筒部材13の一端が連結部14を介して清掃ヘッド20に連結され、複数の筒部材13の他端が把持部16に連結される。装着具付き清掃具1の運搬および販売においては清掃ヘッド20、複数の筒部材13、把持部16および装着具20を含む各部材は分離されている。清掃具10を購入した使用者が複数の筒部材13を組み立て、筒部材13に装着具20を装着し、複数の筒部材13を介して清掃ヘッド20および把持部16を連結することにより装着具付き清掃具1が使用可能な状態となる。または、装着具20は清掃具10とは別に販売されていてもよい。
【0015】
なお、柄部11は、使用者が清掃具10を利用する際に把持され得る部分、または、清掃ヘッド12に連結される棒状の部分である。本明細書においては、使用者により把持されることが主に想定される部分を特に把持部16として説明するが、使用者は筒部材13を把持することも可能であるので、把持部16および筒部材13のいずれもが柄部11に該当する。
【0016】
(清掃ヘッド)
清掃ヘッド12は、床面または壁面等の清掃対象を清掃するための清掃部の一例である。清掃ヘッド12は、使用者が把持部16を持って装着具付き清掃具1を動かすことにより、床面等の清掃対象に面圧を加えながら移動する。これにより、清掃対象の拭き掃除が実現される。
【0017】
このような清掃ヘッド12は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いたフィルム、スチレン系やオレフィン系の熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー等の公知の弾性体または樹脂フィルムから形成される。清掃ヘッド12は、例えば、長辺が200~300mm程度、短辺が50~150mm程度の大きさの略平板形状を有する。
【0018】
(連結部)
連結部14は、柄部11および清掃ヘッド12を、清掃ヘッド12に対して柄部11が回転可能になるように連結する。すなわち、連結部14は、清掃ヘッド12に対する柄部11の姿勢が任意の姿勢となり得るように柄部11および清掃ヘッド12を連結する。
【0019】
(装着具)
装着具20は、柄部11(特に、筒部材13)に着脱可能に装着される。装着具20は、筒部材13を囲う形状を有し、筒部材13の軸方向に沿って筒部材13を摺動する。装着具20が筒部材13および連結部14に重なる位置に存在する状態においては、清掃ヘッド12に対する柄部11の回転が規制される。このため、使用者が清掃ヘッド12に対する柄部11の回転の規制を望む場合、使用者は装着具20を筒部材13および連結部14に重なる位置に移動させ得る。以下、上述した清掃ヘッド12、連結部14、筒部材13の構成をより具体的に説明した後に、装着具20の詳細な構成を説明する。
【0020】
<2.清掃ヘッドの構成>
図2は、清掃ヘッド12の構成を示す説明図である。
図2に示したように、清掃ヘッド12は、下面121および上面122を有する。下面121は、床面または壁面などの清掃対象に対向する側の面であり、上面122は下面121の反対側の面である。下面121は変形可能な弾性部で構成され、上面122はプラスチックで構成されてもよい。上面122には、2つの隆起部123が形成されている。各隆起部123には、互いに対向する穴124が形成されている。
【0021】
清掃ヘッド12には、図示しない清掃シートが着脱可能に取り付けられる。例えば、清掃シートは、清掃ヘッド12の下面121を覆い、清掃ヘッド12の長辺に沿って折り返される。そして、清掃ヘッド12の上面122側に折り返されたシート部分が清掃ヘッド12の上面の四隅に設けられたシート保持部12aに押し込まれることにより、清掃シートが清掃ヘッド12に取り付けられる。清掃シートとしては、例えばオレフィン系極細繊維不織布など公知のシートを利用可能である。清掃シートの状態としては、乾燥状態、または洗浄剤等を含浸するウェット状態が挙げられる。
【0022】
<3.連結部の構成>
図3は、連結部14の構成を示す説明図である。
図3に示したように、連結部14は、ヘッド連結部141、柄部連結部142、および留め具143を有する。
【0023】
ヘッド連結部141は、互いに反対方向に突出している2つの突起141aを有する。当該突起141aが清掃ヘッド12の隆起部123に形成された穴124に嵌合することで、連結部14と清掃ヘッド12が連結される。
【0024】
柄部連結部142は、柄部11に連結される部分である。柄部連結部142のヘッド連結部141と反対側の端面は、曲面形状を有する。留め具143は、軸部、および軸部の両端に位置する大径部を有する。留め具143の軸部の軸方向は、2つの突起141aが離隔する方向に直交している。当該留め具143の軸部は柄部連結部142に形成されている孔を貫通している。留め具143の大径部の外径が柄部連結部142に形成されている孔の内径よりも大きいことにより、柄部連結部142から留め具143が抜け落ちない。
【0025】
<4.筒部材の構成>
図4は、筒部材13の構成を示す説明図である。なお、
図4には、複数の筒部材13のうちで最も清掃ヘッド12側に位置する筒部材13の構成を示している。当該筒部材13は、清掃ヘッド12側の端部に、対向する1対の壁部132を有する。各壁部132には孔133が形成されている。また、1対の壁部132の間には溝134が形成されている。底部135は、溝134の底部であり、筒部材13において清掃ヘッド12側を向く部位の一例である。
【0026】
溝134に連結部14の柄部連結部142が入り、留め具143の軸部が各壁部132の孔133を貫通し、留め具143の大径部が孔133の外側を抑えることにより、筒部材13と連結部14が連結される。
【0027】
ここで、
図5を参照し、清掃ヘッド12に対する筒部材13の回転について説明する。
【0028】
図5は、清掃ヘッド12に対する筒部材13の回転に関する説明図である。筒部材13は、清掃ヘッド12に対して、
図5に示した回転軸L1周り、および回転軸L2周りに回転可能である。回転軸L1は、清掃ヘッド12の隆起部123に形成されている穴124に連結部14の突起141aが嵌合することで形成されている回転軸である。回転軸L2は、連結部14の柄部連結部142が留め具143を介して壁部132に連結されることで形成されている回転軸である。柄部連結部142と筒部材13の底部135(
図4参照)の間には、柄部連結部142の底部135側の端面が曲面形状を有することにより、間隙Hが形成される。
【0029】
なお、
図5においては、清掃ヘッド12の各隆起部123に形成されている穴124が離隔する方向(すなわち、回転軸L1が沿う方向)をX軸方向として示しており、当該X軸方向を幅方向と称する場合がある。また、
図5においては、2つの壁部132が離隔する方向(すなわち、回転軸L2が沿う方向)をY軸方向として示しており、当該Y軸方向を前後方向と称する場合がある。また、
図5においては、柄部11の軸方向をZ軸方向として示しており、当該Z軸方向における把持部16へ向かう方向を第2方向の一例としてグリップ方向(Z(G))と称し、当該Z軸方向における清掃ヘッド12へ向かう方向を第1方向の一例としてヘッド方向(Z(H))と称する場合がある。
【0030】
図5に示した状態は、装着具20が連結部14から離れた位置にある状態である。使用者は、
図6に示したように、装着具20が柄部11および連結部14の双方に重なる位置に装着具20を移動させ得る。
図6に示したように、装着具20が柄部11および連結部14の双方に重なる位置にある状態においても、柄部11は回転軸L1周りに回転可能である。一方、
図6に示した状態においては、連結部14に対する柄部11の姿勢が装着具20により固定されることにより、清掃ヘッド12に対する回転軸L2周りでの柄部11の回転は規制される。使用者は、装着具20をグリップ方向(Z(G))に移動させることにより、回転軸L2周りでの回転の規制を解除することができる。以下、このような回転の規制を実現する装着具20の構成を詳細に説明する。
【0031】
<5.装着具の構成>
図7は、本発明の一実施形態による装着具20の構成を示す説明図である。
図7に示したように、本発明の一実施形態による装着具20は、第1部材の一例であるロック部材21、およびロック部材21に対して柄部11の軸方向に沿ってスライド移動可能な第2部材の一例であるスライド部材22からなる。
図7~
図9および
図12を参照してロック部材21の構成を説明し、
図7および
図10~
図12を参照してスライド部材22の構成を説明する。
【0032】
(ロック部材)
図8は、ロック部材21の斜視図である。
図12は、装着具20の断面図である。
図7、
図8および
図12に示したように、ロック部材21は、基部211、爪部214および係合部215を有する。
【0033】
基部211は、柄部11を取り囲う形状を有する。基部211は、
図8などに示したように柄部11の外周の360度の範囲を囲う形状を有してもよいし、スリットなどが形成されていることにより柄部11の外周の360度未満の範囲を囲う形状を有してもよい。基部211には、柄部11が挿入される貫通孔213が形成されている。柄部11の軸方向(Z)に沿う視線での貫通孔213の形状は、非真円形状であってもよい。例えば、柄部11のヘッド方向(Z(H))側の端部においては柄部11が幅方向に広がる設計である場合、貫通孔213の幅方向の長さ(
図7に示した長さd1)が貫通孔213の前後方向の長さよりも大きくてもよい。
【0034】
また、基部211は、ヘッド方向(Z(H))側に向かうにつれて細くなる形状を有する。より具体的には、基部211の前後方向の厚みは、ヘッド方向(Z(H))側に向かうにつれて小さくなる。
【0035】
爪部214は、基部211の内周側において柄部11側に凸となる領域を有する。爪部214は、
図12に示したように、基部211のヘッド方向(Z(H))側の端部で基部211に繋がっている。爪部214と基部211の間には空間Sが形成されている。
【0036】
係合部215は、基部211からグリップ方向(Z(G))側に延出している。係合部215の先端には、前後方向(Y)において柄部11の外側方向または内側方向に突出する凸部216が形成されている。
図8に示した例では、係合部215の先端には、前後方向(Y)において柄部11の外側方向に突出する楕円柱型の凸部216が形成されている。
【0037】
この点に関し、
図9の下段に示すように、係合部215の先端には、変形例による凸部218が形成されてもよい。凸部218は、グリップ方向(Z(G))側に向かうほど突出量が小さくなるテーパー形状を有する。当該テーパー形状によれば、ロック部材21とスライド部材22の組み立て易さを向上することが可能である。
【0038】
以上、ロック部材21の構成を説明した。続いて、スライド部材22の構成を説明する。
【0039】
(スライド部材)
図10は、スライド部材22の斜視図である。
図11は、ロック部材21と組み立てられた状態のスライド部材22の斜視図である。
図7および
図10~
図12に示したように、スライド部材22は、互いに対向する2つの主面221、互いに対向する2つの側面222、貫通孔223、および互いに対向する2つのスライド板225を有する。
【0040】
2つの主面221は、前後方向(Y)において離隔している。2つの側面222は、幅方向(X)において離隔している。主面221の幅方向(X)の長さは、側面222の前後方向(Y)の長さよりも長い。すなわち、柄部11の軸方向(Z)に沿う視線でのスライド部材22の長手方向は、幅方向(X)である。貫通孔223には、柄部11が挿入される。貫通孔223の内径は、柄部11の外径と実質的に同一であり、かつ、貫通孔223のグリップ方向(Z(G))側の縁には周方向に沿って曲面Rが形成されていてもよい。
【0041】
主面221は、指掛け部226を有する。指掛け部226は、幅方向(X)に沿って形成されており、前後方向における外側方向に突出している。
【0042】
また、主面221には、貫通孔223に繋がる開口227が形成されている。開口227の縁である開口縁部228は、U字形状を有する。開口縁部228のうち、Z軸方向に沿う互いに対向する部分に、突起228aが形成されている。開口縁部228のヘッド方向(Z(H))側の端部は、半楕円形状を有する。このため、ロック部材21とスライド部材22が組み立てられた際には、
図11に示したように、ロック部材21が有する係合部215の凸部216が開口縁部228のヘッド方向(Z(H))側の端部と面接触する。なお、凸部216の天面と主面221とは段差を有する。例えば、凸部216の天面は、主面221に対して埋没していてもよい。
【0043】
2つのスライド板225は、爪部214と基部211の間の空間Sに入り込む位置と、空間Sに入り込まない位置との間でロック部材21に対してスライド移動するスライド部の一例である。2つのスライド板225は、幅方向(X)において離隔しており、柄部11の軸方向(Z)に沿うように形成されている。
【0044】
図7、
図11および
図12は、ロック部材21の凸部216がスライド部材22の開口縁部228のヘッド方向(Z(H))側の端部に当接している状態を示している。スライド部材22は、この状態においてはロック部材21から離れる方向(グリップ方向(Z(G))に移動できない。すなわち、
図7および
図12に示した状態は、スライド部材22がロック部材21に対して最もグリップ方向(Z(G))側に位置している状態である。当該状態を、以下では非ロック状態と称する場合がある。
【0045】
非ロック状態においては、
図12に示したように、スライド板225が爪部214と基部211の間の空間Sに入り込まない。また、自然状態(装着具20に柄部11が挿入されていない状態)における2つの爪部214の最小距離d2は柄部11の外径よりも小さい。このため、装着具20に柄部11が挿入されると、先端が外側方向に移動するように爪部214が曲がり、爪部214が弾性力により柄部11を挟み込むので、装着具20が柄部11に対して滑り難い。
【0046】
<6.使用方法>
以上、本発明の一実施形態による装着具20の構成を説明した。続いて、本発明の一実施形態による装着具20の使用方法を説明する。
【0047】
使用者は、上述した非ロック状態において装着具20を柄部11に対してヘッド方向(Z(H))側に移動させ、さらに、スライド部材22をロック部材21側にスライドさせることにより、装着具付き清掃具1を、清掃ヘッド12に対する回転軸L2周りでの柄部11の回転が規制されるロック状態とすることができる。
【0048】
図13は、ロック状態における装着具付き清掃具1の外観を示す説明図である。
図14は、ロック状態における装着具付き清掃具1の断面図である。
図13および
図14に示したように、ロック状態は、ロック部材21の基部211が柄部11および連結部14の双方に重なり、かつ、スライド部材22がロック部材21に対して最もヘッド方向(Z(H))側に位置している状態である。
【0049】
このロック状態においては、ロック部材21の爪部214が、柄部連結部142と柄部11の底部135(
図4参照)の間の間隙Hに嵌合し、
図14に示したように柄部11の底部135に当接する。また、
図14に示したように、ロック状態においては、スライド部材22のスライド板225が爪部214と基部211の間の空間Sに入り込む。このため、爪部214の先端が外側に曲がり難く、間隙Hへの嵌合が外れ難い。なお、
図14に示したように、ロック状態においてもスライド部材22のスライド板225の先端と基部211のヘッド方向(Z(H))側の端部とは離隔している。
【0050】
また、ロック状態に至る過程で、ロック部材21の凸部216がスライド部材22の開口縁部228に形成されている突起228aを乗り越え、
図13に示したように凸部216が突起228aのグリップ方向(Z(G))側に位置するようになる。
【0051】
このようなロック状態においても、柄部11は清掃ヘッド12に対して回転軸L1周りでは回転可能である。一方、基部211が柄部11および連結部14の双方に重なっていることにより、連結部14に対する柄部11の姿勢が基部211により固定されるので、清掃ヘッド12に対する回転軸L2(
図5参照)周りでの柄部11の回転は規制される。
【0052】
使用者は、ロック状態において、指掛け部226を持って装着具20にグリップ方向(Z(G))の力を加えることにより、装着具付き清掃具1を非ロック状態に戻すことができる。具体的には、使用者が指掛け部226を持って装着具20にグリップ方向(Z(G))の力を加えると、スライド部材22がロック部材21に対してグリップ方向(Z(G))側に移動し、スライド板225が空間Sから抜ける。その後、爪部214が空間S側に曲がることで爪部214と関隙Hとの嵌合が外れ、スライド部材22とロック部材21が一体的にグリップ方向(Z(G))側に移動する。
【0053】
<7.作用効果>
以上説明した本発明の一実施形態による装着具付き清掃具1によれば、多様な作用効果が得られる。例えば、本発明の一実施形態によれば、ロック部材21の基部211が柄部11および連結部14の双方に重なるロック状態において、柄部11のヘッド方向(Z(H))側を向く部位の一例である底部135に爪部214が当接する。従って、装着具20がグリップ方向(Z(G))側へ移動し難い。本発明の一実施形態は、このような装着具20の係止を、既存の柄部11におけるヘッド方向(Z(H))側を向く部位に爪部214が当接するように装着具20を設計することで、柄部11を含む清掃具10の設計変更を伴わずに実現し得る点でも有用である。また、装着具20は清掃具10に対して着脱可能であるので、清掃具10を所有済みの使用者は、装着具20を入手して装着具20を清掃具10に装着することで本発明の一実施形態による装着具付き清掃具1を得ることが可能である。
【0054】
また、本発明の一実施形態においては、爪部214と基部211の間には空間Sが形成されている。さらに、自然状態(装着具20に柄部11が挿入されていない状態)における2つの爪部214の最小距離d2は柄部11の外径よりも小さくてもよい。この場合、装着具20に柄部11が挿入されると、先端が外側方向に移動するように爪部214が曲がり、爪部214が弾性力により柄部11を挟み込むので、装着具20が柄部11に対して滑り難い。
【0055】
また、本発明の一実施形態においては、爪部214と基部211の間の空間Sに入り込む位置と、空間Sに入り込まない位置との間でロック部材21に対してスライド移動するスライド板225が設けられる。ロック状態においては、スライド板225が空間Sに入り込むことにより、爪部214の先端が外側に曲がり難くなる。結果、間隙Hへの爪部214の嵌合を外れ難くすることが可能である。
【0056】
また、本発明の一実施形態においては、ロック状態においてスライド部材22のスライド板225の先端と基部211のヘッド方向(Z(H))側の端部とは離隔している。かかる構成によれば、スライド板225と爪部214との接触面積が低減されるので、スライド板225がスライド移動し易い。また、スライド板225のスライドストロークが小さくなるので操作性が向上する。
【0057】
また、本発明の一実施形態においては、基部211は、ヘッド方向(Z(H))側に向かうにつれて細くなる形状を有する。より具体的には、基部211の前後方向の厚みは、ヘッド方向(Z(H))側に向かうにつれて小さくなる。かかる構成によれば、ロック状態において柄部11が清掃ヘッド12に対して回転軸L1周りに回転する際に基部211が清掃ヘッド12に当たり難くなることで、柄部11の回転可能範囲を広く確保することが可能である。
【0058】
また、本発明の一実施形態においては、ロック部材21が係合部215を有し、スライド部材22の開口縁部228のうち、Z軸方向に沿う互いに対向する部分に、突起228aが形成されている。係合部215に形成されている凸部216が、ロック状態と非ロック状態との間での状態遷移の際に当該突起228aを乗り越えることで、使用者がクリック感を得ることができる。
【0059】
また、本発明の一実施形態においては、凸部216が楕円柱形状を有し、開口縁部228のヘッド方向(Z(H))側の端部は、半楕円形状を有する。このため、ロック部材21とスライド部材22が組み立てられた際には、
図11に示したように、凸部216が開口縁部228のヘッド方向(Z(H))側の端部と面接触する。結果、凸部216と開口縁部228が点接触または線接触する場合と比較して応力集中が緩和され、耐久性が向上すると考えられる。また、凸部216に代えて、グリップ方向(Z(G))側に向かうほど突出量が小さくなるテーパー形状を有する凸部218が形成されてもよい。当該テーパー形状によれば、凸部216をスライド部材22の内側に挿入し易くなるので、ロック部材21とスライド部材22の組み立て易さを向上することが可能である。
【0060】
また、本発明の一実施形態においては、開口227が形成されている主面221に指掛け部226が形成される。側面222に指掛け部226が形成される場合、使用者は、2つの指掛け部226を挟むようにスライド部材22を持つ。この場合、開口227を内側方向に閉じる力が生じる。このため、使用者がロック状態から非ロック状態に装着具付き清掃具1の状態を遷移させようとする際に、凸部216が突起228aの乗り越え難くなる。この点、本発明の一実施形態においては、上述したように主面221に指掛け部226が形成されることにより、そのような支障なく使用者がロック状態から非ロック状態に装着具付き清掃具1の状態を遷移させることが可能である。また、主面221に指掛け部226が形成されることで、使用者が手首を捻る量を小さくすること、また、使用者の中指~小指がスライド部材22と柄部11の間に挟まれ難くすること、などの効果も期待される。
【0061】
また、本発明の一実施形態においては、凸部216の天面と主面221とは段差を有する。例えば、凸部216の天面は、主面221に対して埋没していてもよい。かかる構成によれば、使用者が指掛け部226でスライド部材22を持ちながらグリップ方向(Z(G))側にスライド部材22を移動させようとする際に、装着具20を使用者の指が凸部216と主面221の間に挟まれ難い。
【0062】
また、本発明の一実施形態においては、貫通孔223の内径は、柄部11の外径と実質的に同一であり、かつ、貫通孔223のグリップ方向(Z(G))側の縁には周方向に沿って曲面Rが形成されていてもよい。かかる構成においては、使用者が装着具20をグリップ方向(Z(G))側に移動させる際に、使用者の指がスライド部材22と柄部11の間に挟まれ難い。
【0063】
<8.変形例>
以上、本発明の一実施形態を説明した。以下では、上述した実施形態の幾つかの変形例を説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で上述した実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで上述した実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、上述した実施形態の構成に代えて適用されてもよいし、上述した実施形態の構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0064】
(第1の変形例)
図15は、第1の変形例による装着具30を示す説明図である。
図15に示したように、第1の変形例による装着具30は、柄部11の外周を囲う形状を有する基部311を備える。
【0065】
基部311は、第1基部要素3111および第2基部要素3116を有する。第1基部要素3111および第2基部要素3116は、軸方向(Z)に沿う回転軸を形成するヒンジ312を介して連結されている。第2基部要素3116が上記回転軸周りに第1基部要素3111に対して回転することにより、基部311が開閉する。
【0066】
第1基部要素3111および第2基部要素3116は、基部311が閉じた状態において互いに係合する凸部または凹部を係合部として内周側または外周側に有する。
図15に示した例では、第1基部要素3111は、周方向におけるヒンジ312と反対側の端部の外周面に、軸方向(Z)に沿う凸部を係合部3112として有する。第2基部要素3116は、周方向におけるヒンジ312と反対側の端部の内周面に、軸方向(Z)に沿う図示しない凹部を係合部として有する。基部311が閉じた状態においては、第1基部要素3111の係合部3112と第2基部要素3116の係合部が係合することにより、基部311の閉じた状態が維持される。
【0067】
第1基部要素3111および第2基部要素3116には、基部311の内周側に凸となる領域を有する爪部314が形成されている。
【0068】
続いて、
図16~
図18を参照して、第1の変形例による装着具30の使用方法を説明する。
図16は、非ロック状態における装着具付き清掃具2の外観構成を示す説明図である。
図17は、ロック状態における装着具付き清掃具2の外観構成を示す説明図である。
図18は、ロック状態における装着具付き清掃具2の断面図である。
【0069】
図16に示したように、非ロック状態においては、柄部11と連結部14が重なる位置から装着具30が離隔している。非ロック状態においては、2つの爪部314が柄部11を挟み込むことにより、装着具30が柄部11に対して滑り難い。
【0070】
図17に示したように、使用者が柄部11と連結部14が重なる位置まで装着具30をヘッド方向(Z(H))側に移動させると、装着具付き清掃具2がロック状態となる。ロック状態においては、
図18に示したように、爪部314が柄部11の底部135に当接する。従って、装着具30がグリップ方向(Z(G))側に移動し難い。
【0071】
(第2の変形例)
図19は、第2の変形例による装着具40を示す説明図である。
図19に示したように、第2の変形例による装着具40は、柄部11の外周を囲う形状を有する基部411およびリング420を備える。
【0072】
基部411は、第1基部要素4111および第2基部要素4116を有する。第1基部要素4111および第2基部要素4116は、軸方向(Z)に沿う回転軸を形成するヒンジ412を介して連結されている。第2基部要素4116が上記回転軸周りに第1基部要素4111に対して回転することにより、基部411が開閉する。
【0073】
第1基部要素4111および第2基部要素4116は、基部411が閉じた状態において互いに係合する凸部または凹部を係合部として内周側または外周側に有する。
図19に示した例では、第1基部要素4111は、周方向における異なる位置に、軸方向(Z)に沿う凸部4112および凹部4113を係合部として有する。第2基部要素4116は、ヒンジ412と反対側の端部の内周面に、軸方向(Z)に沿う凸部4118を係合部として有する。
【0074】
第1基部要素4111および第2基部要素4116には、基部411の内周側に凸となる領域を有する爪部414が形成されている。
【0075】
リング420には、軸方向(Z)に沿うスリット421が形成されている。リング420の内径は、柄部11の外径以下であってもよい。
【0076】
続いて、
図20~
図22を参照して、第2の変形例による装着具40の使用方法を説明する。
図20は、非ロック状態における装着具付き清掃具3の外観構成を示す説明図である。
図21は、ロック状態における装着具付き清掃具3の外観構成を示す説明図である。
図22は、ロック状態における装着具付き清掃具3の断面図である。
【0077】
図20に示したように、非ロック状態においては、柄部11と連結部14が重なる位置から装着具40が離隔している。また、第1基部要素4111の凸部4112と第2基部要素4116の凸部4118とが係合することにより、基部411の閉じた状態が仮止めされている。この非ロック状態においては、リング420がスリット421の存在により柄部11に広げられながら柄部11の外周面に圧接することにより、装着具40が柄部11に対して滑り難い。
【0078】
図21に示したように、使用者が柄部11と連結部14が重なる位置まで装着具40をヘッド方向(Z(H))側に移動させ、第1基部要素4111の凹部4113に第2基部要素4116の凸部4118を係合させると、装着具付き清掃具3がロック状態となる。ロック状態においては、
図22に示したように、爪部414が柄部11の底部135に当接する。従って、装着具40がグリップ方向(Z(G))側に移動し難い。
【0079】
<補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲はかかる例に限定されない。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0080】
1 装着具付き清掃具
10 清掃具
11 柄部
12 清掃ヘッド
121 下面
122 上面
123 隆起部
124 穴
12a シート保持部
13 筒部材
132 壁部
133 孔
134 溝
135 底部
13a ジョイント
14 連結部
141 ヘッド連結部
141a 突起
142 柄部連結部
143 留め具
16 把持部
2 装着具付き清掃具
20 装着具
21 ロック部材
211 基部
213 貫通孔
214 爪部
215 係合部
216 凸部
218 凸部
22 スライド部材
221 主面
222 側面
223 貫通孔
225 スライド板
226 指掛け部
227 開口
228 開口縁部
228a 突起
3 装着具付き清掃具
30 装着具
311 基部
3111 第1基部要素
3112 係合部
3116 第2基部要素
312 ヒンジ
314 爪部
40 装着具
411 基部
4111 第1基部要素
4112 凸部
4113 凹部
4116 第2基部要素
4118 凸部
412 ヒンジ
414 爪部
420 リング
421 スリット
【手続補正書】
【提出日】2024-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄部、清掃部および前記清掃部を前記柄部に対して回転可能に連結する連結部を有する清掃具に装着される装着具であって、
前記柄部の外周を囲う形状を有する基部と、
前記基部の内周側において前記柄部側に凸となる領域を有する爪部と、
を備え、
前記爪部は、前記基部が前記柄部および前記連結部の双方に重なる位置に存在する状態において、前記柄部の前記清掃部側を向く部位に当接する、装着具。
【請求項2】
前記柄部は、対向する1対の壁部を端部に有し、
前記連結部は、前記1対の壁部の間に形成される溝の中に位置して前記1対の壁部との間で回転軸を形成する柄部連結部を有し、
前記爪部は、前記溝の底部と前記柄部連結部との間隙に嵌合し、前記溝の底部に当接する、請求項1に記載の装着具。
【請求項3】
前記爪部と前記基部との間には空間が存在する、請求項1に記載の装着具。
【請求項4】
前記装着具は、
前記基部および前記爪部を有する第1部材と、
前記第1部材に対して前記柄部の軸方向に沿ってスライド移動可能な第2部材をさらに備え、
前記第2部材は、前記空間に入り込む位置と、前記空間に入り込まない位置との間でスライド移動するスライド部を有する、請求項3に記載の装着具。
【請求項5】
前記爪部は、前記基部の、前記第2部材から見た前記第1部材側の方向である第1方向側の端部で前記基部に繋がっており、
前記スライド部は、前記第2部材が前記第1部材に対して最も前記第1方向側に移動した状態において、前記基部の前記第1方向側の端部と離隔する、請求項4に記載の装着具。
【請求項6】
前記第1部材は、前記基部から前記第1方向の反対方向である第2方向側に延出し、先端に前記柄部の外側方向または内側方向に突出する凸部を有する係合部を有し、
前記第2部材は、前記凸部が係合する開口部を有する、
前記開口部の縁のうち、前記柄部の軸方向に沿う部分に、前記凸部が乗り超える突起が形成されている、請求項5に記載の装着具。
【請求項7】
前記凸部は、楕円柱形状を有し、
前記開口部の前記第1方向側の端部は、半楕円形状を有する、請求項6に記載の装着具。
【請求項8】
前記凸部は、前記第2方向側に向かうほど突出量が小さくなるテーパー形状を有する、請求項6に記載の装着具。
【請求項9】
前記第2部材は、前記開口部が形成されている面に、外側方向に突出する指掛け部を有する、請求項6に記載の装着具。
【請求項10】
前記凸部の天面は、前記第2部材において前記開口部が形成されている面に対して埋没している、請求項9に記載の装着具。
【請求項11】
前記基部は、前記第1方向側に向かうにつれて細くなる形状を有する、請求項5に記載の装着具。
【請求項12】
前記基部は、第1基部要素および第2基部要素を有し、前記柄部の軸方向に沿う回転軸周りに前記第2基部要素が前記第1基部要素に対して回転することにより開閉し、
前記第1基部要素および前記第2基部要素は、前記基部が閉じた状態において互いに係合する凸部または凹部を係合部として内周側または外周側に有する、請求項1に記載の装着具。
【請求項13】
前記第1基部要素は、周方向における異なる位置に複数の前記係合部を有する、請求項12に記載の装着具。
【請求項14】
前記清掃具および前記清掃具に装着された請求項1~13のいずれか一項に記載の装着具を備える、装着具付き清掃具。