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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143807
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】回路遮断器及び分電盤
(51)【国際特許分類】
   H01H 73/36 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
H01H73/36 A
H01H73/36 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056699
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横井 佑司
(72)【発明者】
【氏名】西脇 斉
【テーマコード(参考)】
5G030
【Fターム(参考)】
5G030FA02
5G030FA15
5G030FC05
5G030FC08
5G030FD05
5G030XX05
5G030XX18
(57)【要約】
【課題】構造の簡素化を図ることができる回路遮断器及び分電盤を提案する。
【解決手段】回路遮断器1は、遮断機構2を動作させるラッチ部20と、電源の第一の相に接続され、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす第一電流センサ部4と、を備える。回路遮断器1は更に、第一電流センサ部4とは構造が異なり、電源の第一の相以外の第二の相に接続され、第一の所定電流又は第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす第二電流センサ部5を備える。また、分電盤は、前記の回路遮断器1と、回路遮断器1が収容されるキャビネットと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮断機構を動作させるラッチ部と、
電源の第一の相に接続され、第一の所定電流が通過したときに、前記ラッチ部を動かす第一電流センサ部と、
前記第一電流センサ部とは構造が異なり、前記電源の前記第一の相以外の第二の相に接続され、前記第一の所定電流又は前記第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、前記ラッチ部を動かす第二電流センサ部と、
を備える、
回路遮断器。
【請求項2】
前記電源は、単相三線式であり、前記第一の相は、中性相である、
請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項3】
前記第一電流センサ部は、
前記第一の相に接続された第一電路の一部を囲み、一方に開口した固定鉄片と、
前記固定鉄片の開口に対向し、前記固定鉄片に対して接近及び離間することで、前記ラッチ部を動かす可動鉄片と、
前記固定鉄片を支持するホルダーと、
を備える、
請求項2に記載の回路遮断器。
【請求項4】
前記ホルダーは、前記第二の相に接続された第二電路と前記第一電路とを隔離する隔壁部を有する、
請求項3に記載の回路遮断器。
【請求項5】
前記ホルダーは、前記固定鉄片の前記開口を塞ぐ閉塞部を有する、
請求項3に記載の回路遮断器。
【請求項6】
前記可動鉄片は、回転軸を中心に回転可能であり、
前記固定鉄片は、前記可動鉄片に対向し、前記開口を挟むように位置する第一端面と第二端面を有し、
前記可動鉄片の前記回転軸に対して直交する方向において、前記可動鉄片の前記回転軸と、前記第一端面と、前記第二端面とは、この順に一方向に並んで位置する、
請求項3に記載の回路遮断器。
【請求項7】
前記第二電流センサ部は、第二可動鉄片を有し、
前記可動鉄片と前記第二可動鉄片とは、同一形状である、
請求項3に記載の回路遮断器。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の回路遮断器と、
前記回路遮断器が収まるキャビネットと、
を備えた、
分電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路遮断器及び分電盤に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、主回路に過電流が発生した際に主回路を遮断するための電磁装置を、各極に設けた回路遮断器が記載されている。
【0003】
電磁装置は、オイルダッシュポットと、その外周に巻回されている電磁コイルと、オイルダッシュポットの上端の固定鉄片に吸引される可動鉄片と、を備える。オイルダッシュポットには、プランジャと、プランジャを固定鉄片とは反対側に付勢するコイルスプリングと、一定粘度のオイルが内蔵されている。
【0004】
主回路に過電流が発生すると、主回路に接続されている電磁コイルに電流が流れて励磁され、発生した磁界によって可動鉄片が固定鉄片に吸引されて、可動鉄片が開閉機構を動作させることで、主回路が遮断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-251949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載の回路遮断器では、主回路に短絡電流が流れたときにも、可動鉄片が開閉機構を動作させることで、主回路が遮断される。
【0007】
このように特許文献1に記載の回路遮断器では、電磁装置の構造が、過電流と短絡電流の両方に対応するために、複雑化している。このように複雑な構造の電磁装置が各極に設けられているため、回路遮断器全体の構造も複雑化している。
【0008】
上記事情に鑑みて、本開示は、構造の簡素化を図ることができる回路遮断器及び分電盤を提案することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る一態様の回路遮断器は、遮断機構を動作させるラッチ部と、電源の第一の相に接続され、第一の所定電流が通過したときに、前記ラッチ部を動かす第一電流センサ部と、を備える。この回路遮断器は更に、前記第一電流センサ部とは構造が異なり、前記電源の前記第一の相以外の第二の相に接続され、前記第一の所定電流または前記第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、前記ラッチ部を動かす第二電流センサ部を備える。
【0010】
本開示に係る一態様の分電盤は、前記の回路遮断器と、前記回路遮断器が収容されるキャビネットと、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係る一態様の回路遮断器及び分電盤は、構造の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示に係る一実施形態の回路遮断器の主要部を示す斜視図である。
図2図2は、図1のA-A線において破断した斜視図である。
図3図3は、図1のB-B線における断面図である。
図4図4は、同上の回路遮断器が備える第一電流センサ部を示す斜視図である。
図5図5は、同上の回路遮断器を備える分電盤を示す正面図である。
図6図6A,Bは、同上の第一電流センサ部が有するホルダーの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示に係る一実施形態の回路遮断器1及び分電盤100について、図面を参照して詳細に説明する。以下で説明する各構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0014】
(一実施形態)
1.概要
図1から図5に示すように、一実施形態の回路遮断器1は、遮断機構2を動作させるラッチ部20と、電源3の第一の相3a(図5参照)に接続され、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす第一電流センサ部4と、を備える。回路遮断器1は更に、電源3の第一の相3a以外の第二の相3b(3c)(図5参照)に接続され、第一の所定電流又は第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす第二電流センサ部5を備える。第二電流センサ部5は、第一電流センサ部4とは構造が異なる。
【0015】
また、図5に示すように、一実施形態の分電盤100は、前記の回路遮断器1と、回路遮断器1が収容されるキャビネット6と、を備える。
【0016】
上記構成を備える一実施形態の回路遮断器1及び分電盤100では、遮断機構2を動作させるラッチ部20を動かすセンサ部として、構造が異なる第一電流センサ部4と第二電流センサ部5とを備える。第一電流センサ部4は、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす機構であるため、第一又は第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす機構である第二電流センサ部5に比べて構造の簡素化を図れる。したがって、一実施形態の回路遮断器1及び分電盤100では、第二電流センサ部5とこれより構造が簡素化された第一電流センサ部4を備えるため、回路遮断器1の構造の簡素化が図れ、その結果、分電盤100の構造の簡素化を図れる。
【0017】
2.詳細
続いて、図1から図5に示す一実施形態の回路遮断器1及び分電盤100について図面を参照して詳しく説明する。回路遮断器1は、単相三線式の電源3の3つの電源線(つまり、第一の相3aと2つの第二の相3b,3c)に電気的に接続される回路遮断器である。分電盤100は、例えば工場やオフィスなどの建物(施設)に設置される分電盤である。以下では、図1に示す前後方向、左右方向、及び上下方向を用いて、回路遮断器1の各構成について説明する。分電盤100については、図5に示す設置状態を基準として、図5に示す左右方向及び上下方向を用いて、分電盤100の各構成について説明する。
【0018】
2-1.回路遮断器
図1に示すように、回路遮断器1は、上面が開口した筐体7と、筐体7の上面の開口を塞ぐカバー70(図5参照)と、遮断機構2と、一対の端子台8,9と、可動接点10と、固定接点11と、第一電流センサ部4と、第二電流センサ部5と、を備える。
【0019】
筐体7内に、遮断機構2、一対の端子台8,9、可動接点10、固定接点11、第一電流センサ部4、及び第二電流センサ部5が配置されている。カバー70は、筐体7のうち、一対の端子台8,9の間の部分を覆い、一対の端子台8,9は露出している。
【0020】
筐体7は、筐体7内の空間を左右方向に並ぶ三つの空間に分ける二つの隔壁71を有する。二つの隔壁71は、筐体7の前端から後端にわたって延びた壁である。二つの隔壁71は、前側の一部において、前後に分断されている。この分断された部分には、第一電流センサ部4が有するホルダー42が取り付けられる。
【0021】
筐体7の前端部には端子台8が取り付けられ、筐体7の後端部には端子台9が取り付けられている。端子台9には、電源3の三つの電源線、つまり、第一の相3aと、第二の相3bと、他の第二の相3c(図5参照)が接続される。第一の相3aは、中性相(N相)であり、第二の相3b,3cのうちの一方はR相、他方はT相である。
【0022】
端子台9は、第一の相3aが接続される第一の極9aと、第二の相3bが接続される第二の極9bと、他の第二の相3cが接続される第三の極9cと、を有する。端子台8は、端子台9の第一の極9a、第二の極9b及び第三の極9cに対応する、第一の極8a、第二の極8b、及び第三の極8cを有する。
【0023】
固定接点11は、第一の極9aに接続された第一固定接点11a(図3参照)と、第二の極9bに接続された第二固定接点11bと、第三の極9cに接続された第三固定接点11cと、を含む。
【0024】
可動接点10は、第一固定接点11aに対して接触及び離間する第一可動接点10aと、第二固定接点11bに対して接触及び離間する第二可動接点10bと、第三固定接点11cに対して接触及び離間する第三可動接点10cと、を含む。
【0025】
回路遮断器1は、第一可動接点10aに接続された第一リード線(図示せず)と、第二可動接点10bに接続された第二リード線(図示せず)と、第三可動接点10cに接続された第三リード線(図示せず)と、を備える。各リード線は、芯線に編組線又は撚り線が用いられている。各リード線は、端子台8の対応する極8a,8b,8cに対して、電気的につながっている。
【0026】
遮断機構2は、図1及び図3に示すように、ラッチ部20と、ハンドル21と、複数のリンクとばねを備える。遮断機構2は、ラッチ部20の動作又はハンドル21の操作によって、リンク及びばねの平衡状態を崩して、可動接点10が固定接点11から離れる向きにばね力を作用させるようにして接点部を開極させるものである。遮断機構2は、適宜の構造が採用可能であるため、詳しい説明を省略する。
【0027】
本実施形態では、ラッチ部20は、カバー70に回転可能に取り付けられた連動バー22に一体に設けられた第一ラッチ部20a、第二ラッチ部20b及び第三ラッチ部20cを含む。第一ラッチ部20a、第二ラッチ部20b及び第三ラッチ部20cは、連動バー22と一体に回転する。つまり、第一ラッチ部20a、第二ラッチ部20b及び第三ラッチ部20cのいずれかが回転することで、連動バー22が回転する。連動バー22が回転することで、連動バー22と一体に設けられたリンクが遮断機構2を動作させる。
【0028】
回路遮断器1は、図1及び図2に示すように、一つの第一電流センサ部4と、二つの第二電流センサ部5と、を備える。一つの第一電流センサ部4と二つの第二電流センサ部5のそれぞれは、電磁引き外し装置である。第一電流センサ部4と第二電流センサ部5とは、互いに構造が異なる。第一電流センサ部4は、第二電流センサ部5よりも簡易な構造となっている。二つの第二電流センサ部5は、互いに同じ構造である。
【0029】
図1から図4に示す第一電流センサ部4は、電源3の第一の相3aに接続され、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす装置である。
【0030】
本実施形態では、図4に示すように、第一電流センサ部4は、固定鉄片40と、可動鉄片41と、ホルダー42と、ヨーク43と、を備える。
【0031】
固定鉄片40は、図3に示すように、第一の相3aに接続された第一電路13aの一部を囲み、一方(上方)に開口している。可動鉄片41は、固定鉄片40の開口400に対向し、固定鉄片40に対して接近及び離間することで、ラッチ部20を動かす。ホルダー42は、固定鉄片40を支持する。
【0032】
ホルダー42は、固定鉄片40を支持する支持部420と、第二の相3bに接続された第二電路13bと第一電路13aとを隔離する隔壁部421と、固定鉄片40の開口400を塞ぐ閉塞部422と、を有する。
【0033】
可動鉄片41は、回転軸410を中心に回転可能である。固定鉄片40は、可動鉄片41に対向し、開口400を挟むように位置する第一端面401と第二端面402を有する。回転軸410に直交する方向(つまり前後方向)において、可動鉄片41の回転軸410と、第一端面401と、第二端面402とは、この順に一方向に並んで位置する。
【0034】
図3及び図4に示すように、固定鉄片40は、略U字状の磁性材からなる。固定鉄片40は、板状の底壁部403と、底壁部403の前後の端部から上方に延びた板状の一対の側壁部404と、を備える。前後一対の側壁部404のうち、前側の側壁部404の上端面が第一端面401であり、後側の側壁部404の上端面が第二端面402である。第一端面401と第二端面402との間が、開口400である。
【0035】
ヨーク43は、略L字型の磁性材からなる。ヨーク43は、固定鉄片40よりも外側(前側)において上下方向に延びた第一片430と、第一片430の下端から内側(後側)に直角に延びた第二片431とを有している。
【0036】
可動鉄片41は、磁性材からなる。可動鉄片41は、固定鉄片40側へ回転運動できるように、ヨーク43の第一片430に可動鉄片41の一端部が接続されている。可動鉄片41は、ヨーク43との接続位置を回転軸410として、固定鉄片40に対して、接近及び離間する回転運動を行う。
【0037】
可動鉄片41のうち、ヨーク43の第一片430との接続部分とは反対側の端部と、第一片430の上端部には、コイルばね44が接続されている。可動鉄片41は、コイルばね44によって、固定鉄片40から離れる方向に付勢されている。
【0038】
ホルダー42は、合成樹脂製である。ホルダー42は、前後方向に見て外形が矩形状のベース壁部423と、ベース壁部423の上端部から後側に突出した板状の天壁部424と、ベース壁部423の左右の端部から後側に突出した板状の一対の側壁部425と、を有する。ホルダー42は更に、天壁部424と平行となるように、ベース壁部423の上部から後側に突出した板状の内上壁部426と、一対の側壁部425と平行となるように、ベース壁部423の左右の部分から後側に突出した板状の一対の内側壁部427と、と有する。
【0039】
天壁部424と一対の側壁部425は、下方に向けて開口したU字状に連続している。内上壁部426と一対の内側壁部427は、下方に向けて開口したU字状に並んでいる。内上壁部426と一対の内側壁部427とは、連続しておらず、隙間をあけて位置している。天壁部424及び一対の側壁部425と、内上壁部426及び一対の内側壁部427との間には、第一電路13aが通る収容空間が形成されている。
【0040】
天壁部424と内上壁部426の左右方向の中央部の前端部と後端部には、前後方向内側に向けて切り欠かれた切欠き4240,4260が設けられている。そのため、天壁部424と内上壁部426の左右方向の中央部は、ベース壁部423との間に隙間をあけて位置している。一対の内側壁部427の上端部には、左右方向内側に向けて突出した突起4270が設けられている。
【0041】
天壁部424と内上壁部426の切欠き4240,4260には、固定鉄片40の一対の側壁部404が収まり、固定鉄片40の底壁部403は内上壁部426の下面に沿う。固定鉄片40は、一対の内側壁部427の突起4270によって底壁部403が下方から支持され、内上壁部426によって上方への移動が規制される。つまり、一対の突起4270と内上壁部426とが、支持部420を構成している。
【0042】
ホルダー42は、ベース壁部423の前面にヨーク43の第一片430が沿い、ベース壁部423の下面にヨーク43の第二片431が沿うように、ヨーク43と組み合わされる。ホルダー42は筐体7に組み合わされた状態で、一対の側壁部425が、筐体7の一対の隔壁71の分断された部分に嵌まり込んで、一対の隔壁71と共に隔壁を形成する。つまり、一対の側壁部425が、第二電路13bと第一電路13aとを隔離する隔壁部421を構成している。ここで、一対の側壁部425のそれぞれの厚み(左右方向の長さ)や形状は、必要な磁気遮断性能に合わせて適宜設定可能である。
【0043】
ホルダー42の天壁部424及び一対の側壁部425と、内上壁部426及び一対の内側壁部427との間には、第一電路13aが通され、この状態で、固定鉄片40がホルダー42に取り付けられる。
【0044】
第一電路13aは、本実施形態では、第一リード線の長さ方向の一部で構成されている。第一リード線のうち、ホルダー42内を通る部分は、絶縁チューブで覆われており、可とう性を有する。第一リード線の一端は、第一可動接点10aに接続され、第一リード線の他端は、端子台8の第一の極8aに接続されている。
【0045】
固定鉄片40がホルダー42に取り付けられた状態で、固定鉄片40の第一端面401と第二端面402とは、天壁部424の上面と面一又はほぼ面一となる。そして、固定鉄片40の第一端面401と第二端面402との間の開口400は、天壁部424で閉塞される。つまり、天壁部424が閉塞部422を構成している。閉塞部422によって第一電路13aの固定鉄片40からの抜け出しが防がれる。
【0046】
ホルダー42に固定鉄片40とヨーク43を組み合わせた状態において、可動鉄片41の回転軸410と、固定鉄片40の第一端面401と第二端面402は、回転軸410に対して直交する方向において、この順に並んで位置する。回転軸410、第一端面401、及び第二端面402は、上下方向における位置が、互いに略同じである。
【0047】
第一ラッチ部20aの一部は、固定鉄片40の第一端面401及び第二端面402よりも上方に位置している。可動鉄片41は、ヨーク43の第一片430から第一ラッチ部20aに至る前後長さを有している。
【0048】
以上説明した本実施形態の第一電流センサ部4では、第一電路13aに第一の所定電流(本実施形態では短絡電流)が流れた際に、第一電路13aの周囲に発生した磁界によって、固定鉄片40の第一端面401と第二端面402のそれぞれから可動鉄片41に対して磁気的な吸引力が働く。
【0049】
固定鉄片40から可動鉄片41に働く吸引力が、可動鉄片41に作用するコイルばね44によるばね力を超えると、可動鉄片41が回転運動を始める。可動鉄片41に近い第一端面401からの磁力によって可動鉄片41が回転運動され、可動鉄片41が第二端面402に近づいたときに第二端面402からの磁力によって可動鉄片41の回転運動が更に加速されて、第一ラッチ部20aに衝突する。これにより、第一ラッチ部20aが勢いよく回転して、遮断機構2が第一可動接点10aと第一固定接点11aとの接続を解除する。
【0050】
可動鉄片41に対して固定鉄片40から磁気的な吸引力が働いていない状態では、可動鉄片41は、固定鉄片40から離れて位置し、第一ラッチ部20aからも離れて位置する。
【0051】
第一電流センサ部4では、第一の所定電流(短絡電流)よりも小さい第二の所定電流(過電流)が流れた際には、固定鉄片40から可動鉄片41に働く吸引力が、可動鉄片41に作用するコイルばね44によるばね力を超えない。そのため、この際、第一電流センサ部4では、可動鉄片41が第一ラッチ部20aに当たらず、遮断機構2は動作しない。
【0052】
一対の第二電流センサ部5は、第二電流センサ部5aと第二電流センサ部5bとを有する。第二電流センサ部5a,5bは、本実施形態では、互いに同じ構造である。
【0053】
一方の第二電流センサ部5aは、電源3の一方の第二の相3bに接続され、第一の所定電流又は第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20(第二ラッチ部20b)を動かす装置である。他方の第二電流センサ部5bは、電源3の他方の第二の相3cに接続され、第一の所定電流又は第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20(第三ラッチ部20c)を動かす装置である。本実施形態では、第一の所定電流は、短絡電流であり、第二の所定電流は、過電流である。
【0054】
第二電流センサ部5は、オイルダッシュポット50と、その外周に巻回されている電磁コイル51と、オイルダッシュポット50の上端の第二固定鉄片500に吸引される第二可動鉄片52と、を備える。オイルダッシュポット50には、磁性体のプランジャ(図示せず)と、プランジャを第二固定鉄片500とは反対側に付勢するコイルスプリング(図示せず)と、一定粘度のオイル(図示せず)が内蔵されている。第二電流センサ部5は更に、ヨーク53を備える。
【0055】
第二電流センサ部5は、第一の所定電流だけでなく、第二の所定電流が流れた際にも、ラッチ部20b,20cを動かす装置であって、従来周知の構造が採用可能である。
【0056】
本実施形態では、オイルダッシュポット50は、非磁性材(例えば真鍮など)からなり、有底円筒状に形成されている。オイルダッシュポット50の開口部が、磁性体の第二固定鉄片500で塞がれている。プランジャとコイルスプリングは、オイルダッシュポット50と第二固定鉄片500とが囲む空間に収納されている。この空間は、密閉状態であり、例えばシリコーンオイルなどのオイルが充填されている。コイルスプリングは、プランジャをオイルダッシュポット50の底部に向けて押している。
【0057】
ヨーク53は、略L字型の磁性材からなる。ヨーク53は、電磁コイル51の外側(前側)に設けられ、オイルダッシュポット50の軸方向に沿って配置された第一片530と、第一片530からの下端からプランジャ側に向かって延びた第二片531とを有している。第二片531は、オイルダッシュポット50に固定されている。
【0058】
電磁コイル51は、オイルダッシュポット50に巻かれている。電磁コイル51の一端は、第二リード線又は第三リード線に接続され、電磁コイル51の他端は、端子台8の第二の極8b又は第三の極8cに接続されている。電磁コイル51が、第二電路13b又は13cを構成している。
【0059】
第二可動鉄片52は、磁性材からなる。第二可動鉄片52と可動鉄片41とは、形状が同一である。また、ヨーク53とヨーク43とは、形状が同一である。そのため、第二可動鉄片52は、可動鉄片41と同様の状態で、ヨーク53に接続されている。第二可動鉄片52におけるヨーク53に支持されている部位と反対の先端部分は、コイルばね54によって第二固定鉄片500から離れる方向にばね力を受けている。
【0060】
以上説明した第二電流センサ部5(5a,5b)では、電路13b,13cに第一の所定電流(本実施形態では短絡電流)が流れた際と、第二の所定電流(過電流)が流れた際の両方において、第二固定鉄片500から第二可動鉄片52に磁気的な吸引力が働く。
【0061】
第二固定鉄片500から第二可動鉄片52に働く吸引力が、第二可動鉄片52に作用するコイルばね54によるばね力を超えると、第二可動鉄片52が回転運動を始めて、第二ラッチ部20b又は第三ラッチ部20cに衝突する。これにより、第二ラッチ部20b又は第三ラッチ部20cが勢いよく回転して、遮断機構2が第二可動接点10bと第二固定接点11b又は第三可動接点10cと第三固定接点11cとの接続を解除する。
【0062】
2-2.分電盤
分電盤100は、図5に示すように、上述した回路遮断器1と、回路遮断器1を収容するキャビネット6と、を備える。分電盤100は更に、1以上の分岐開閉器14を備える。
【0063】
キャビネット6は、一面(前面)に開口を有するキャビネット本体60と、キャビネット本体60の開口を覆うようにキャビネット本体60に取り付けられる扉(図示せず)と、を備える。なお、扉は必須ではない。
【0064】
キャビネット6は、回路遮断器1と、1以上の分岐開閉器14とを収容する。キャビネット6は、側壁に、配線を通すための1以上の貫通孔を備える。配線は、例えば、商用電源などの電源3に接続される電源線(つまり、相3a~3c)、負荷に接続される分岐線(非接地電線)15及び分岐接地線(接地電線)16、接地線17などを含む。また、キャビネット6は、接地線17を接続するための接地端子18を内部に備える。
【0065】
また、キャビネット6は、取付部材19と、3つの導電バー23と、カバー24と、を収容する。
【0066】
取付部材19は、1以上の分岐開閉器14を分電盤100に取り付けるための部材である。取付部材19は、矩形の金属板である取付板190と、取付板190に設けられるネジ端子191と、を備える。取付部材19は、キャビネット6の内部(例えば、底面)に例えばネジで固定される。ネジ端子191は、接地線17により接地端子18に電気的に接続される。接地端子18は接地線17を介して接地されるため、取付部材19(取付板190)は接地線16,17を介して接地される。
【0067】
3つの導電バー23は、回路遮断器1と1以上の分岐開閉器14とを電気的に接続する母線である。3つの導電バー23は、取付板190の幅方向(左右方向)の中央部の前方に、取付板190の長手方向(上下方向)に沿って延びるように配置される。複数の分岐開閉器14は、3つの導電バー23の幅方向の両側に、3つの導電バー23の長手方向に沿って並ぶように取り付けられる。
【0068】
カバー24は、合成樹脂製であって、電気絶縁性を有している。カバー24は、3つの導電バー23を前方から覆うように配置される。
【0069】
回路遮断器1は、端子台9の3つの極9a,9b,9cがそれぞれ、単相三線式の電源3からの3つの電源線(相3a~3c)に接続される。端子台9の三つの極8a,8b,8c)は、3つの導電バー23の一端に電気的に接続される。このようにして、回路遮断器1は、3つの導電バー23を電源3に電気的に接続する。
【0070】
3.作用効果
以上説明した本実施形態の回路遮断器1では、遮断機構2を動作させるラッチ部20を動かすセンサ部として、構造が異なる第一電流センサ部4と第二電流センサ部5とを備える。第一電流センサ部4は、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす機構であるため、第一又は第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす機構である第二電流センサ部5に比べて構造の簡素化を図れる。
【0071】
したがって、本実施形態の回路遮断器1では、第二電流センサ部5とこれより構造が簡素化された第一電流センサ部4を備えるため、回路遮断器1の構造の簡素化が図れる。
【0072】
また、本実施形態の回路遮断器1では、第一電路13aの一部を囲むU字状の固定鉄片40、固定鉄片40の開口400に対向する可動鉄片41、及び、固定鉄片40を支持するホルダー42といった簡単な構成で第一電流センサ部4を形成できる。
【0073】
そのため、本実施形態の回路遮断器1では、第二電流センサ部5と同構造の電磁引き外し装置を各極に備えるものに比べて、構造の簡素化を図れるうえ、製造コストを抑えることができる。
【0074】
また、本実施形態の回路遮断器1では、ホルダー42が、固定鉄片40を支持する支持部420に加えて、第一電路13aの抜け出しを防ぐ閉塞部422と、隣接する電路13a,13b,13c間での磁気の影響を抑える隔壁部421を有する。
【0075】
そのため、本実施形態の回路遮断器1では、ホルダー42とは別に、上記の各機能を有する部材を備える場合に比べて、部品点数を抑えて、構造の簡素化が図れる。
【0076】
また、本実施形態の回路遮断器1では、第二電流センサ部5としては、従来の電磁引き外し装置を利用できるため、製造しやすい。
【0077】
また、本実施形態の分電盤100では、上記構造の回路遮断器1を備えるため、全体として構造の簡素化を図りやすい。
【0078】
(変形例)
続いて、上述した一実施形態の回路遮断器1及び分電盤100の変形例について説明する。なお、以下に示す各変形例は、適宜組み合わせ可能である。
【0079】
第一の所定電流と第二の所定電流とは、短絡電流と過電流に限定されず、その他の大きさの電流であってもよい。
【0080】
第一電流センサ部4は、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす装置であって、かつ、第二の所定電流が通過したときには、ラッチ部20を動かさない装置であればよく、図1から図4に示す構造に限定されない。第一電流センサ部4は、少なくとも、第二電流センサ部5よりも構造が簡易であればよい。
【0081】
また、第二電流センサ部5は、第一の所定電流又は第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部20を動かす装置であればよく、図1から図3に示す構造に限定されない。
【0082】
ホルダー42は、固定鉄片40を支持する支持部420のみ有してもよく、閉塞部422を有さなくてもよく、また、隔壁部421を有さなくてもよい。
【0083】
また、ホルダー42は、図4に示す形状に限定されない。ホルダー42の形状は、図6A,Bに示す変形例のような形状であってもよい。
【0084】
図6Aに示す変形例のホルダー42では、内側壁部427の後部の下半部に切欠き4271が設けられている。また、一対の側壁部425のそれぞれは、上部と下部との間に段差4250が設けられており、上部は下部よりも左右方向内側に位置している。
【0085】
図6Bに示す変形例のホルダー42では、天壁部424の切欠き4240の左右に、上方からみて三角形状に前方に向けて突出した一対の突起4241が設けられている。
【0086】
また、可動鉄片41は、回転軸410を中心に回転可能でなくてもよく、固定鉄片40の第一端面401及び第二端面402に対して平行に移動することで、ラッチ部20を動かすように構成されてもよい。
【0087】
また、第一電流センサ部4の可動鉄片41と第二電流センサ部5の第二可動鉄片52とは、形状が互いに異なってもよい。また、ヨーク43,53についても同様である。
【0088】
また、分電盤100は、図5に示す構造に限らず、適宜変更可能である。
【0089】
(まとめ)
以上説明した一実施形態及びその変形例のように、第一態様の回路遮断器(1)は、下記の構成を備える。
【0090】
すなわち、第一態様の回路遮断器(1)は、遮断機構(2)を動作させるラッチ部(20)と、電源(3)の第一の相(3a)に接続され、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部(20)を動かす第一電流センサ部(4)と、を備える。回路遮断器(1)は更に、電源(3)の第一の相(3a)以外の第二の相(3b(3c))に接続され、第一の所定電流又は第一の所定電流よりも小さい第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部(20)を動かす第二電流センサ部(5)を備える。第二電流センサ部(5)は、第一電流センサ部(4)とは構造が異なる。
【0091】
上記構成を備える第一態様の回路遮断器(1)では、遮断機構(2)を動作させるラッチ部(20)を動かすセンサ部として、構造が異なる第一電流センサ部(4)と第二電流センサ部(5)とを備える。第一電流センサ部(4)は、第一の所定電流が通過したときに、ラッチ部(20)を動かす機構であるため、第一又は第二の所定電流が通過したときに、ラッチ部(20)を動かす機構である第二電流センサ部(5)に比べて構造の簡素化を図れる。したがって、第一態様の回路遮断器(1)では、第二電流センサ部(5)とこれより構造が簡素化された第一電流センサ部(4)を備えるため、回路遮断器(1)の構造の簡素化が図れる。
【0092】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第二態様の回路遮断器(1)は、第一態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0093】
すなわち、第二態様の回路遮断器(1)では、電源(3)は、単相三線式であり、第一の相(3a)は、中性相である。
【0094】
上記構成を備える第二態様の回路遮断器(1)では、単相三線式の電源(3)の中性相に接続されるセンサ部として、比較的構造が簡素化された第一電流センサ部(4)を備えることができる。
【0095】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第三態様の回路遮断器(1)は、第一又は第二態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0096】
すなわち、第三態様の回路遮断器(1)では、第一電流センサ部(4)は、第一の相(3a)に接続された第一電路(13a)の一部を囲み、一方に開口した固定鉄片(40)を備える。第一電流センサ部(4)は更に、固定鉄片(40)の開口(400)に対向し、固定鉄片(40)に対して接近及び離間することで、ラッチ部(20)を動かす可動鉄片(41)と、固定鉄片(40)を支持するホルダー(42)と、を備える。
【0097】
上記構成を備える第三態様の回路遮断器(1)では、上記構成の固定鉄片(40)、可動鉄片(41)及びホルダー(42)で第一電流センサ部(4)を構成できるため、第一電流センサ部(4)の構造の簡素化が図りやすい。
【0098】
また、上述した一実施形態の変形例のように、第四態様の回路遮断器(1)は、第三態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0099】
すなわち、第四態様の回路遮断器(1)では、ホルダー(42)は、第二の相(3b(3c))に接続された第二電路(13b(13c))と第一電路(13a)とを隔離する隔壁部(421)を有する。
【0100】
上記構成を備える第四態様の回路遮断器(1)では、隣接する電路(13a,13b(13c))間において磁気的な不具合が生じることを抑制する相間バリアとして、ホルダー(42)が機能することができる。
【0101】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第五態様の回路遮断器(1)は、第三又は第四態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0102】
すなわち、第五態様の回路遮断器(1)では、ホルダー(42)は、固定鉄片(40)の開口(400)を塞ぐ閉塞部(422)を有する。
【0103】
上記構成を備える第五態様の回路遮断器(1)では、ホルダー(42)の閉塞部(422)によって固定鉄片(40)から第一電路(13a)が抜け出すことを防ぐことができる。そのため、第五態様の回路遮断器(1)では、固定鉄片(40)によって第一電路(13a)を囲んだ状態を維持しやすくて、第一電路(13a)に第一の所定電流が通過した際に、第一電路(13a)の周囲に生じる磁界を利用しやすい。
【0104】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第六態様の回路遮断器(1)は、第三から第五のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0105】
すなわち、第六態様の回路遮断器(1)では、可動鉄片(41)は、回転軸(410)を中心に回転可能である。固定鉄片(40)は、可動鉄片(41)に対向し、開口(400)を挟むように位置する第一端面(401)と第二端面(402)を有する。可動鉄片(41)の回転軸(410)に対して直交する方向において、可動鉄片(41)の回転軸(410)と、第一端面(401)と、第二端面(402)とは、この順に一方向に並んで位置する。
【0106】
上記構成を備える第六態様の回路遮断器(1)では、可動鉄片(41)に近い第一端面(401)からの磁力によって可動鉄片(41)が回転運動される。そして、可動鉄片(41)が第二端面(402)に近づいたときに第二端面(402)からの磁力によって可動鉄片(41)の回転運動が更に加速される。そのため、第六態様の回路遮断器(1)では、第一の所定電流が流れた際に、可動鉄片(41)によって素早くラッチ部(20)を動かして遮断機構(2)を動作させやすい。
【0107】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第七態様の回路遮断器(1)は、第三から第六のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0108】
すなわち、第七態様の回路遮断器(1)では、第二電流センサ部(5)は、第二可動鉄片(52)を有する。可動鉄片(41)と第二可動鉄片(52)とは、同一形状である。
【0109】
上記構成を備える第七態様の回路遮断器(1)では、第一電流センサ部(4)と第二電流センサ部(5)の構造の一部を共通化できるため、製造コストを抑えやすい。
【0110】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第八態様の分電盤(100)は、第一から第七のいずれか一つの態様の回路遮断器(1)と、回路遮断器(1)が収容されるキャビネット(6)と、を備える。
【0111】
上記構成を備える第八態様の分電盤(100)は、回路遮断器(1)の構造の簡素化を図ることができるため、分電盤(100)の構造の簡素化を図ることができる。
【符号の説明】
【0112】
1 回路遮断器
2 遮断機構
20 ラッチ部
3 電源
3a 第一の相
3b 第二の相
3c 第二の相
4 第一電流センサ部
40 固定鉄片
400 開口
401 第一端面
402 第二端面
41 可動鉄片
410 回転軸
42 ホルダー
421 隔壁部
422 閉塞部
5 第二電流センサ部
52 第二可動鉄片
6 キャビネット
13a 第一電路
13b 第二電路
13c 第二電路
100 分電盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6