(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143809
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】エリア情報認識システム及び照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/13 20200101AFI20241003BHJP
H05B 47/20 20200101ALI20241003BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20241003BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20241003BHJP
G08B 5/00 20060101ALI20241003BHJP
G08B 17/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H05B47/13
H05B47/20
H05B47/19
G08B27/00 B
G08B5/00 C
G08B17/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056701
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八木 智史
【テーマコード(参考)】
3K273
5C083
5C087
5G405
【Fターム(参考)】
3K273PA03
3K273PA04
3K273PA05
3K273PA08
3K273QA31
3K273QA36
3K273QA37
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3K273SA11
3K273SA38
3K273SA57
3K273TA08
3K273TA15
3K273TA37
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3K273TA70
3K273UA22
3K273UA27
3K273UA29
5C083AA02
5C083CC25
5C083DD12
5C083EE10
5C083FF01
5C083FF03
5C083HH01
5C083JJ24
5C087AA02
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5C087BB20
5C087BB73
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5C087EE05
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5C087GG08
5C087GG66
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5C087GG82
5G405AA08
5G405AD07
5G405CA21
5G405CA28
(57)【要約】
【課題】対象エリアに滞在する人の数の推定を簡易な構成で実現する。
【解決手段】エリア情報認識システム100は、光源LS1と、対象エリアへの人の進入及び退出を検知するセンサ3と、を有する照明装置2と、入退室判定部123と、人数推定部124と、を備える。入退室判定部123は、センサ3の検知結果に基づいて対象エリアへの進入者数、及び対象エリアからの退出者数を判定する。人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて対象エリアに滞在する人の数を推定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、対象エリアへの人の進入及び退出を検知するセンサと、を有する照明装置と、
前記センサの検知結果に基づいて前記対象エリアへの進入者数、及び前記対象エリアからの退出者数を判定する入退室判定部と、
前記入退室判定部の判定結果に基づいて前記対象エリアに滞在する人の数を推定する人数推定部と、を備える
エリア情報認識システム。
【請求項2】
管理装置を更に備え、
前記管理装置は、前記入退室判定部及び前記人数推定部を有し、
前記照明装置は、前記センサの検知結果を前記管理装置に送信する第1通信部を更に有し、
前記管理装置は、前記第1通信部から送信された前記センサの検知結果を受信する第2通信部を更に有する
請求項1に記載のエリア情報認識システム。
【請求項3】
前記照明装置を複数備え、
前記複数の照明装置の各々には固有のアドレスが設定されており、
前記複数の照明装置のうち一の前記照明装置が有する前記第1通信部は、前記センサの検知結果とともに、前記固有のアドレスを前記第2通信部に送信し、
前記管理装置は、前記第1通信部から送信された前記固有のアドレスから、前記センサの検知結果の送信元の前記一の照明装置を前記複数の照明装置のうちから特定する特定部を更に有する
請求項2に記載のエリア情報認識システム。
【請求項4】
前記人数推定部の推定結果が記憶される記憶部を有し、
前記記憶部に記憶された前記人数推定部の推定結果をリセットするリセット部を更に備える
請求項1~3のいずれか1項に記載のエリア情報認識システム。
【請求項5】
前記照明装置は、前記センサが前記対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない場合でも、前記対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない旨を、所定の周期で前記第1通信部から前記第2通信部に送信させる
請求項2又は3に記載のエリア情報認識システム。
【請求項6】
前記管理装置は、点検指示信号を前記第2通信部から前記第1通信部に送信させ、
前記照明装置は、前記第1通信部が前記点検指示信号を受信すると、前記センサが前記対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない場合でも、前記対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない旨を、前記第1通信部から前記第2通信部に送信させる
請求項2又は3に記載のエリア情報認識システム。
【請求項7】
前記照明装置は、人が前記対象エリアに進入及び退出するときに通過する通過エリアに設けられる
請求項1~3のいずれか1項に記載のエリア情報認識システム。
【請求項8】
前記照明装置は、前記入退室判定部及び前記人数推定部を有する
請求項1に記載のエリア情報認識システム。
【請求項9】
前記センサは、赤外線センサを含む
請求項1~3のいずれか1項に記載のエリア情報認識システム。
【請求項10】
請求項1~3のいずれか1項に記載のエリア情報認識システムに用いられる照明装置であって、
前記光源と、
常用電源から供給される電力、又は、前記常用電源が停電した場合に、前記常用電源によって充電された蓄電池から供給される電力によって前記光源を点灯させる点灯回路と、
前記センサと、を有する
照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にエリア情報認識システム及び照明装置に関する。より詳細には、本開示は、人の在否を確認するエリア情報認識システム及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の避難誘導システムは監視領域の内部の対象者に視認させる画像を表示する表示面を備える複数の表示手段であって、監視領域の内部の複数の位置に設けられている複数の表示手段を用いて監視領域内の対象者の避難誘導を行う避難誘導システムである。避難誘導システムは、内部人数特定手段と、検出手段と、表示制御手段と、を備える。内部人数特定手段は、監視領域の内部の対象者の人数を特定する。検出手段は、監視領域の異常を検出する。表示制御手段は、検出手段が監視領域の異常を検出するまでは、第1画像を表示面に表示させ、検出手段が監視領域の異常を検出した場合に、内部人数特定手段が特定した対象者の人数に基づいて監視領域から対象者を避難誘導する第2画像を生成し、生成した当該第2画像を表示面の少なくとも一部において第1画像の代わりに表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような避難誘導システムにおいて、監視領域(対象エリア)に滞在する人の数の推定を簡易な構成で実現したいという要望があった。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、対象エリアに滞在する人の数の推定をより簡易な構成で行うことができるエリア情報認識システム及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るエリア情報認識システムは、光源と、対象エリアへの人の進入及び退出を検知するセンサと、を有する照明装置と、入退室判定部と、人数推定部と、を備える。前記入退室判定部は、前記センサの検知結果に基づいて前記対象エリアへの進入者数、及び前記対象エリアからの退出者数を判定する。前記人数推定部は、前記入退室判定部の判定結果に基づいて前記対象エリアに滞在する人の数を推定する。
【0007】
本開示の一態様に係る照明装置は、前記エリア情報認識システムに用いられる照明装置である。前記照明装置は、前記光源と、常用電源から供給される電力、又は、前記常用電源が停電した場合に、前記常用電源によって充電された蓄電池から供給される電力によって前記光源を点灯させる点灯回路と、前記センサと、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、対象エリアに滞在する人の数の推定を簡易な構成で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係るエリア情報認識システムの構成を示すシステム構成図である。
【
図2】
図2は、同上のエリア情報認識システムが備える照明装置の外観斜視図である。
【
図3】
図3は、同上のエリア情報認識システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【
図4】
図4は、同上のエリア情報認識システムの対象エリアを含むフロアの初期時点における状態を示す模式的な平面図である。
【
図5】
図5は、同上のエリア情報認識システムの対象エリアを含むフロアの第1時点における状態を示す模式的な平面図である。
【
図6】
図6は、同上のエリア情報認識システムの対象エリアを含むフロアの第2時点における状態を示す模式的な平面図である。
【
図7】
図7は、同上のエリア情報認識システムの対象エリアを含むフロアの第3時点における状態を示す模式的な平面図である。
【
図8】
図8は、同上のエリア情報認識システムが備える照明装置が有するセンサチップの受光状態を示す模式図である。
【
図9】
図9は、同上のエリア情報認識システムが備える照明装置が有するセンサチップの受光状態を示す模式図である。
【
図10】
図10は、同上のエリア情報認識システムが備える照明装置の配置場所を示す説明図である。
【
図11】
図11は、変形例1のエリア情報認識システムの構成を示すシステム構成図である。
【
図12】
図12は、変形例2のエリア情報認識システムの構成を示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態に係るエリア情報認識システム100及びエリア情報認識システム100が備える照明装置2について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0011】
(1)概要
まず、本実施形態に係るエリア情報認識システム100の概要について、
図1、
図4~
図7を参照して説明する。
【0012】
エリア情報認識システム100は、テナントビル等の施設に含まれる対象エリアA0(
図4~
図7参照)に滞在する人の数を把握するためのシステムである。なお、施設は、テナントビル以外にも、劇場、映画館、公会堂、遊技場、複合施設、飲食店、百貨店、学校、ホテル、旅館、病院、老人ホーム、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅、空港、又は集合住宅等を含む。
【0013】
エリア情報認識システム100は、照明装置2と、入退室判定部123と、人数推定部124と、を備える。
【0014】
照明装置2は、光源LS1と、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知するセンサ3と、を有する。
【0015】
入退室判定部123は、センサ3の検知結果に基づいて対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する。
【0016】
人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて対象エリアA0に滞在する人の数を推定する。
【0017】
ここにおいて、人が「対象エリアA0に進入する」とは、人が、対象エリアA0に隣接するエリアから、対象エリアA0の内部に移動することを示す。また、人が「対象エリアA0から退出する」とは、人が、対象エリアA0の内部から、対象エリアA0に隣接するエリアに移動することを示す。
【0018】
この構成においては、照明装置2が、対象エリアA0に滞在する人の数を推定するために必要な情報を検知するセンサ3を有する。これにより、センサ3を有する装置を照明装置2とは別に設ける場合と比較して、対象エリアA0に滞在する人の数の推定をより簡易な構成で実現することができる。
【0019】
(2)詳細
以下、本実施形態に係るエリア情報認識システム100の構成及び動作について、
図1~
図10を参照しながら詳しく説明する。
【0020】
(2.1)全体構成
エリア情報認識システム100は、
図1に示すように、管理装置1と、複数(ここでは4つ)の照明装置2(第1照明装置21~第4照明装置24)と、を備えている。なお、第1照明装置21~第4照明装置24は共通の構成を有するとし、
図1においては、第2照明装置22~第4照明装置24の構成の詳細な図示を省略している。
【0021】
管理装置1と、第1照明装置21~第4照明装置24とは互いに通信可能に構成されている。ここで、本開示でいう「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。
【0022】
(2.2)照明装置
照明装置2は、一例として、施設の避難口又は避難口への通路に設置される防災照明器具である誘導灯である。ただし、実施形態に係る照明装置2は、誘導灯に限定されず、例えば、非常灯などの誘導灯以外の防災照明器具であってもよいし、施設内の特定の場所(化粧室など)を表示する用途などに用いられる照明装置であってもよい。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、
図2において矢印で示す上下、前後及び左右の各方向を、照明装置2の上下、前後及び左右の各方向と定義する。
【0023】
以下に、施設内における第1照明装置21~第4照明装置24の設置場所について説明する。
【0024】
施設は、例えば複数のフロアFL0を含むテナントビルである。第1照明装置21~第4照明装置24は、
図4に示すように、複数のフロアFL0のうちの1つのフロアFL0(FL1)内に設置される。フロアFL1は、共有エリアAS及び執務エリアAWを有する。
【0025】
共有エリアASには、例えば、フロアFL1からフロアFL1とは異なるフロアFL0に移動するためのエレベータ、階段等が設置される。
【0026】
執務エリアAWは、
図4~
図7に示すように、人が執務する第1エリアA1~第3エリアA3を含む。第1エリアA1~第3エリアA3は、互いに隣接する。
【0027】
また、執務エリアAWには、出入口D1~D4が設けられる。出入口D1~D4は、例えば、
図10に示すような両開きの自動ドアADである。なお、出入口D1~D4の種類は特に限定されず、手動ドアであってもよいし、ドアのない通行口であってもよい。
【0028】
出入口D1は共有エリアASと第1エリアA1との間の出入りに利用される出入口である。出入口D1は執務エリアAWにおける避難口である。
【0029】
出入口D2は第1エリアA1と第2エリアA2との間の出入りに利用される出入口である。
【0030】
出入口D3は第1エリアA1と第2エリアA2との間の出入りに利用される、出入口D2とは別の出入口である。
【0031】
出入口D4は第1エリアA1と第3エリアA3との間の出入りに利用される出入口である。
【0032】
更に、執務エリアAWは、4つの通過エリアPA(PA1~PA4)を含む。
【0033】
通過エリアPA1は、人が出入口D1を利用して共有エリアASから第1エリアA1に進入、及び、第1エリアA1から共有エリアASに退出するときに通過するエリアである。
【0034】
通過エリアPA2は、人が出入口D2を利用して第1エリアA1から第2エリアA2に進入、及び、第2エリアA2から第1エリアA1に退出するときに通過するエリアである。
【0035】
通過エリアPA3は、人が出入口D3を利用して第1エリアA1から第2エリアA2に進入、及び、第2エリアA2から第1エリアA1に退出するときに通過するエリアである。
【0036】
通過エリアPA4は、人が出入口D4を利用して第1エリアA1から第3エリアA3に進入、及び、第3エリアA3から第1エリアA1に退出するときに通過するエリアである。
【0037】
照明装置21~24は、通過エリアPA1~PA4に各々設けられる。
【0038】
次に、照明装置2の構成について説明する。照明装置2は、
図2に示すように、器具本体200と、光源ブロック201と、表示体202と、センサ3とを備えている。また、照明装置2は、
図1に示すように、直流電源回路4と、停電検出回路5と、第1通信部6と、充電回路7と、蓄電池8と、切替スイッチSW1と、第1制御回路9と、点灯回路10と、第1記憶部11とを更に備えている。
【0039】
器具本体200は、合成樹脂製であり、前面に開口部を有する四角形の箱状に形成されている。器具本体200は、直流電源回路4と、停電検出回路5と、第1通信部6と、充電回路7と、蓄電池8と、切替スイッチSW1と、第1制御回路9と、点灯回路10と、第1記憶部11と、センサ3とを収容する。
【0040】
光源ブロック201は、
図2に示すように、直方体状のケース2010と、ケース2010内に収容される光源LS1(
図1参照)を有している。
【0041】
光源LS1は、例えば、1個のLEDモジュールと、LEDモジュールから放射される光を左右方向に導光する導光体を有する。導光体に導光される光(LEDモジュールから放射される光)は、ケース2010の下面に設けられた開口を通してケース2010の下方に出射される。
【0042】
表示体202は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって四角形の平板状に形成されている。表示体202の前面には、
図2に示すように、避難誘導のためのピクトグラムが印刷されている。表示体202は、器具本体200の開口部の大部分、より詳細には、開口部における光源ブロック201より下側の部分を覆う位置に取り付けられる。光源ブロック201の導光体から出射される光は、表示体202の上端面から表示体202内に入射し、表示体202内を進行しながら表示体202の後面で全反射されて表示体202の前方へ出射する。
【0043】
センサ3は、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知する。ここで、対象エリアA0は、人が、各照明装置2が設置される通過エリアPAを通過して進入するエリアである。すなわち、第1照明装置21の対象エリアA0は第1エリアA1である。また、第2照明装置22の対象エリアA0は第2エリアA2である。また、第3照明装置23の対象エリアA0は第2エリアA2である。また、第4照明装置24の対象エリアA0は第3エリアA3である。
【0044】
センサ3は、器具本体200の下面に設けられた貫通孔から下方に露出するように器具本体200に収容される。ここで、照明装置2は、
図10に示すように例えば自動ドアADである出入口D1~D4の上方に設けられる。これにより、センサ3は、出入口D1~D4を利用する人の動きを高精度に検知することができる。
【0045】
センサ3は、例えば赤外線センサ31(
図1参照)を含む。赤外線センサ31のセンサチップ32(
図8及び
図9参照)は、例えば、8行8列の2次元アレイ状に配列された64画素の赤外線受光素子321を含む。センサ3は、64画素の赤外線受光素子321のうち、赤外線の受光強度の上昇を検知している赤外線受光素子321の位置の変化によって、人が動いた方向を検知する。なお、センサ3は、電波センサを含む人感センサであってもよい。なお
図8及び
図9において、64画素の赤外線受光素子321のうち、ハッチングされている赤外線受光素子321が赤外線の受光強度の上昇を検知している赤外線受光素子321を示している。
【0046】
ここで、センサ3による人の検知について、第1照明装置21のセンサ3を例に説明する。第1照明装置21のセンサ3は、共有エリアASと第1エリアA1との間の人の移動を検知するように第1照明装置21に設けられる。センサ3は、センサチップ32が有する64画素の赤外線受光素子321のうち、赤外線の受光強度の上昇を検知している赤外線受光素子321の位置が、第1位置(
図8参照)から、第1方向DR1に移動して第2位置(
図9参照)となった場合に、人の共有エリアASから第1エリアA1への移動(進入)を検知する。また、センサ3は、64画素の赤外線受光素子321のうち、赤外線の受光強度の上昇を検知している赤外線受光素子321の位置が、第2位置から、第2方向DR2に移動して第1位置となった場合に、人の第1エリアA1から共有エリアASへの移動(退出)を検知する。
【0047】
同様に、第2照明装置22のセンサ3は、人の第1エリアA1から第2エリアA2への移動(進入)、及び、人の第2エリアA2から第1エリアA1への移動(退出)を検知する。また、第3照明装置23のセンサ3は、人の第1エリアA1から第2エリアA2への移動(進入)、及び、人の第2エリアA2から第1エリアA1への移動(退出)を検知する。また、第4照明装置24のセンサ3は、人の第1エリアA1から第3エリアA3への移動(進入)、及び、人の第3エリアA3から第1エリアA1への移動(退出)を検知する。
【0048】
次に、器具本体200に収容されている直流電源回路4と、停電検出回路5と、第1通信部6と、点灯回路10と、充電回路7と、蓄電池8と、切替スイッチSW1と、第1記憶部11と、第1制御回路9とについて説明する。
【0049】
直流電源回路4は、例えば、ダイオードブリッジなどの全波整流器、平滑コンデンサ及びDC/DCコンバータを有する。直流電源回路4は、交流電源である常用電源PS1から供給される実効値が例えば100Vの交流電圧を数V(例えば5V)の直流電圧に変換する。
【0050】
停電検出回路5は、直流電源回路4の出力電圧から常用電源PS1の停電を検出して第1制御回路9に通知するように構成される。停電検出回路5は、例えば、直流電源回路4の出力電圧に比例した電圧を予め設定された閾値と比較することによって、常用電源PS1が停電しているか否かを判定する。
【0051】
第1通信部6は、例えばBluetooth(登録商標)に準拠した近距離無線通信を行う通信モジュールである。第1通信部6は、この種の通信方式で、管理装置1との間で無線通信を行う。なお、第1通信部6と管理装置1との間の無線通信の方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、920MHz帯の特定小電力無線局(免許を要しない無線局)等の通信規格に準拠した、電波を媒体とした無線通信であってもよい。また、第1通信部6は、インターネット等のネットワークを介して管理装置1と通信を行うための通信モジュールであってもよい。
【0052】
点灯回路10は、常用電源PS1から供給される電力、又は、常用電源PS1が停電した場合に、常用電源PS1によって充電された蓄電池8から供給される電力によって光源LS1を点灯させる。点灯回路10は、例えば、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)と、MOSFETを駆動する駆動回路を有する。MOSFETは、直流電源回路4の出力端子に対して光源LS1と電気的に直列接続される。駆動回路は、後述するように第1制御回路9からの指示に応じてMOSFETのゲート・ソース間電圧を調整することにより、MOSFETのドレイン電流、すなわち、光源LS1に流れる負荷電流を調整する。
【0053】
充電回路7は、直流電源回路4から蓄電池8へ充電電流を流すように構成される。具体的には、充電回路7は定電流回路等を含み、直流電源回路4から供給される直流電流を、所定の電流値の充電電流に変換する。
【0054】
蓄電池8は、例えば直方体状の電池ケースに収容された状態で、器具本体200の内部に収容されている。蓄電池8は、例えば乾電池形のニッケル水素畜電池である。なお、蓄電池8はリチウムイオン電池等であってもよい。
【0055】
切替スイッチSW1は、蓄電池8と点灯回路10とを電気的に接続する電路に挿入されている。切替スイッチSW1は、例えば、ノーマリオン型の電磁リレー又は半導体リレーである。ただし、切替スイッチSW1は、ノーマリオフ型の電磁リレー又は半導体リレーでもよい。切替スイッチSW1がオンしている場合、蓄電池8から点灯回路10に直流電流が供給される。切替スイッチSW1がオフしている場合、蓄電池8は点灯回路10と電気的に切り離される。
【0056】
第1記憶部11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、不揮発性メモリを含む。不揮発性メモリには、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリ等がある。第1記憶部11は、第1制御回路9が実行する制御プログラムを記憶する。また、第1記憶部11は、照明装置2に固有のアドレスが記憶されている。より詳細には、エリア情報認識システム100が備える4つの照明装置2(21~24)の各々には固有のアドレスが設定されており、4つの照明装置2の各々の第1記憶部11に各々に固有のアドレスが記憶されている。
【0057】
第1制御回路9は、例えば、CPU(Central Process Unit)、タイマ、メモリなどを一つの集積回路としたマイクロコントローラ(マイクロコンピュータとも呼ばれる。)を有する。
【0058】
第1制御回路9は、
図1に示すように、点灯制御部91、第1通信制御部92、切替部93及び取得部94を有する。なお、これらは、第1制御回路9によって実現される機能を示しているに過ぎず、必ずしも実体のある構成を示しているわけではない。
【0059】
点灯制御部91は、点灯回路10を制御する。具体的には、点灯制御部91は、点灯回路10の駆動回路にパルス信号を出力する。点灯制御部91は、パルス信号のデューティ比を調整することによって点灯回路10をPWM(Pulse Width Modulation)制御する。点灯回路10の駆動回路は、点灯制御部91から与えられるパルス信号(PWM信号)を積分して当該PWM信号のデューティ比に比例した直流電圧に変換する。さらに、駆動回路は、変換した直流電圧をMOSFETのゲート・ソース間に印加することでドレイン電流(負荷電流)を調整する。つまり、点灯制御部91は、PWM信号のデューティ比によって負荷電流の目標値を点灯回路10(の駆動回路)に指示し、負荷電流を目標値に一致させるように点灯回路10を制御する。
【0060】
第1通信制御部92は、第1通信部6の動作を制御する。具体的には、第1通信制御部92は、第1通信部6を制御して、管理装置1への信号の送信動作、及び、管理装置1からの信号の受信動作を制御する。
【0061】
切替部93は、停電検出回路5が常用電源PS1が停電していないと判定している場合、切替スイッチSW1をオフ状態に維持して充電回路7に蓄電池8を充電させる。一方、停電検出回路5が常用電源PS1が停電していると判定した場合、切替部93は、切替スイッチSW1をオンして蓄電池8から点灯回路10に放電させる。
【0062】
取得部94は、センサ3から人の検知結果を取得する。取得部94は、センサ3から、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知したことを示す検知結果を取得した場合は、検知結果を含む信号を第1通信部6から管理装置1の第2通信部13(後述する)に送信させる。このとき、取得部94はセンサ3の検知結果とともに、第1記憶部11に記憶された固有のアドレスを、第1通信部6から管理装置1の第2通信部13に送信させる。
【0063】
また、取得部94は、センサ3から、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知したことを示す検知結果を取得していない場合も、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知していない旨を示す信号を、所定の周期で第1通信部6から第2通信部13に送信させる。すなわち、取得部94は、センサ3が対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない場合でも、対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない旨を、所定の周期で第1通信部6から第2通信部13に送信させる。この場合も、取得部94は第1記憶部11に記憶された固有のアドレスを、第1通信部6から管理装置1の第2通信部13に送信させる。なお、所定の周期は、常用電源PS1の停電の発生の有無に応じて適宜変更されてもよい。具体的には、常用電源PS1の停電が発生している場合には所定の周期は長く設定され、常用電源PS1の停電が発生していない場合には所定期間は短く設定されてもよい。これにより、常用電源PS1が停電し、照明装置2が蓄電池8によって稼働している場合に、蓄電池8の残量の低下を抑制することができる。
【0064】
所定の周期で対象エリアA0への人の進入及び退出を検知していない旨を示す信号を送信するタイミングは、例えば、第1制御回路9が有する計時機能によって計時される。
【0065】
(2.3)管理装置
管理装置1は、例えば、コンピュータシステムシステムを備える。管理装置1は、例えば、施設に含まれる複数のフロアFL0のうち、フロアFL1とは異なるフロアFL0に設置される。なお、管理装置1は、フロアFL1に設置されてもよい。この場合、管理装置1は、例えば共有エリアASに設置される。また、管理装置1は、複数のフロアFL0を含む施設とは別の施設に設置されてもよい。
【0066】
管理装置1は、一例として、フロアFL1とは異なるフロアFL0に設けられる防災センタに設置される。防災センタには、管理装置1と通信可能な管理者端末400(
図1参照)を利用する管理者が常駐する。ここで、管理者端末400は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0067】
管理装置1は、第2制御回路12と、第2通信部13と、第2記憶部14と、第3通信部15と、を備えている。
【0068】
第2通信部13は、例えばBluetooth(登録商標)に準拠した近距離無線通信を行う通信モジュールである。第2通信部13は、この種の通信方式で、各照明装置2との間で無線通信を行う。なお、第2通信部13と各照明装置2との間の無線通信の方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、920MHz帯の特定小電力無線局(免許を要しない無線局)等の通信規格に準拠した、電波を媒体とした無線通信であってもよい。また、第2通信部13は、インターネット等のネットワークを介して各照明装置2と通信を行うための通信モジュールであってもよい。
【0069】
第2記憶部14は、例えば、ROM、RAM、及び、不揮発性メモリを含む。不揮発性メモリには、例えばEEPROM又はフラッシュメモリ等がある。第2記憶部14は、第2制御回路12が実行する制御プログラムを記憶する。また、第2記憶部14は、各照明装置2に固有のアドレスと、各照明装置2との対応情報を記憶する。
【0070】
第3通信部15は、例えばBluetooth(登録商標)に準拠した近距離無線通信を行う通信モジュールである。第3通信部15は、この種の通信方式で、管理者端末400との間で無線通信を行う。なお、第3通信部15と管理者端末400との間の無線通信の方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、920MHz帯の特定小電力無線局(免許を要しない無線局)等の通信規格に準拠した、電波を媒体とした無線通信であってもよい。また、第3通信部15は、インターネット等のネットワークを介して各照明装置2と通信を行うための通信モジュールであってもよい。
【0071】
第2制御回路12は、
図1に示すように、第2通信制御部121、第3通信制御部122、入退室判定部123、人数推定部124、リセット部125、特定部126及び出力部127を有する。
【0072】
第2通信制御部121は、第2通信部13の動作を制御する。具体的には、第2通信制御部121は、第2通信部13を制御して、各照明装置2への信号の送信動作、及び、各照明装置2からの信号の受信動作を制御する。
【0073】
第3通信制御部122は、第3通信部15の動作を制御する。具体的には、第3通信制御部122は、第3通信部15を制御して、管理者端末400への信号の送信動作、及び、管理者端末400からの信号の受信動作を制御する。
【0074】
入退室判定部123は、センサ3の対象エリアA0への人の進入及び退出の検知結果に基づいて、対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する。具体的には、入退室判定部123は、第2通信部13が検知結果を受信する度に、前回の検知結果から判定した判定結果を更新する。判定結果は第2記憶部14に記憶され、更新される。
【0075】
人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて、対象エリアA0に滞在する人の数を所定期間毎に推定する。人数推定部124は、推定した対象エリアに滞在する人の数を第2記憶部14に記憶させる。なお、所定期間は、対象エリアA0への人の出入りの頻度に応じて適宜変更されてもよい。具体的には、対象エリアA0への人の出入りが多い時間帯には所定期間は短く設定され、夜間等の対象エリアA0への人の出入りが少ない時間帯には所定期間は長く設定されてもよい。また、所定期間は、災害の発生の有無に応じて適宜変更されてもよい。具体的には、災害が発生している場合には所定期間は短く設定され、災害が発生していない場合には所定期間は長く設定されてもよい。
【0076】
所定期間毎の対象エリアA0に滞在する人の数の推定タイミングは、例えば、第2制御回路12が有する計時機能によって計時される。
【0077】
出力部127は、人数推定部124の推定結果を第3通信部15から管理者端末400に送信させる。
【0078】
リセット部125は、第2記憶部14に記憶された人数推定部124の推定結果をリセットする。ここで、「人数推定部124の推定結果をリセットする」とは、第2記憶部14に記憶された人数推定部124の推定結果を消去することを示す。すなわち、人数推定部124の推定結果をリセットした場合、第2記憶部14は、対象エリアA0に滞在する人の数が0人であることを示す情報が記憶された状態となる。
【0079】
リセット部125は、管理装置1に接続されたキーボード、マウス等の入力部を介して施設の管理者によって指令が入力された場合に、人数推定部124の推定結果をリセットする。
【0080】
人数推定部124の推定結果のリセットは、例えば、夜間、週末等の施設の稼働時間外に行われることが好ましい。この際、人数推定部124の推定結果のリセットは、対象エリアA0に滞在する人の数が0人であることを管理者の目視によって確認されてから行われる。
【0081】
人数推定部124の推定結果をリセットすることにより、センサ3の誤検知等によって蓄積された推定結果の誤差をリセットすることができ、リセット後の推定結果の精度を向上させることができる。
【0082】
特定部126は、照明装置21~24のうち一の照明装置2が有する第1通信部6からセンサ3の検知結果とともに第2通信部13に送信された固有のアドレスから、センサ3の検知結果の送信元の一の照明装置2を照明装置21~24のうちから特定する。
【0083】
(2.4)動作例
以下に、エリア情報認識システム100の動作例について、フローチャートである
図3、
図4~
図8、及び下記の表1を参照して説明する。なお、
図3に示すフローチャートは、本実施形態に係るエリア情報認識システム100の動作の一例を示しているに過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0084】
まず、第2通信部13が、各照明装置2から、各照明装置2の対象エリアA0への人の進入及び退出を検知したことを示す検知結果を受信すると(ステップS1)、入退室判定部123は、各照明装置2の検知結果に基づいて、各照明装置2の対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する(ステップS2)。ここで、検知結果の送信元の照明装置2は、検知結果とともに第2通信部13に送信される固有のアドレスから、特定部126によって特定される。
【0085】
次に、基準時点(人数推定部124が、前回、対象エリアA0に滞在する人の数を推定した時点)から、所定期間が経過している場合は(ステップS3:Yes)、人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて、対象エリアA0に滞在する人の数を推定する(ステップ4)。また、基準時点から、所定期間が経過していない場合は(ステップS3:No)、入退室判定部123は、各照明装置2の検知結果に基づいた対象エリアへの進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数の判定を継続する。つまり、人数推定部124は、所定期間内における対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数に基づいて、基準時点から所定期間が経過した時点において対象エリアA0に滞在する人の数を推定する。
【0086】
人数推定部124が、基準時点から所定期間経過した時点において対象エリアA0に滞在する人の数を推定すると、出力部127は、人数推定部124の推定結果を第3通信部15から管理者端末400に送信させる(ステップS5)。
【0087】
管理者端末400は、出力部127から送信された人数推定部124の推定結果を、管理者端末400が備えるディスプレイ等の表示部に表示させる。
【0088】
【0089】
以下に、施設において災害(例えば地震、火災及び停電等)が発生した場合を想定して、エリア情報認識システム100の動作をより具体的に説明する。以下の説明において、初期状態(初期時点t0)において、
図4に示すように、執務エリアAWには人が存在しない状態であるとする。また、初期時点t0においては災害は発生していないものとする。
【0090】
初期時点t0においては、第2記憶部14に記憶された人数推定部124の推定結果はリセット部125によってリセットされているとする。つまり、初期時点t0においては、管理装置1(人数推定部124)は、第1エリアA1~第3エリアA3の各々の滞在人数が0人であると推定している。
【0091】
次に、初期時点t0から所定期間が経過した第1時点t1までの間に、執務エリアAWに5人の人(人M1~M5)が出勤したとする。これにより、第1時点t1においては、
図5に示すように、執務エリアAW内には人M1~M5が滞在している状態となっている。詳細には、第1時点t1においては、第1エリアA1に人M1、M2が滞在し、第2エリアA2に人M3、M4が滞在し、第3エリアA3に人M5が滞在している。
【0092】
ここで、初期時点t0から第1時点t1までの期間において、人M1~M5は出入口D1を利用して共有エリアASから第1エリアA1に進入したとする。人M1、M2は共有エリアASから第1エリアA1に進入後、第1エリアA1に留まっている。また、人M3は、出入口D2を利用して、第1エリアA1から第2エリアA2に進入したとする。また、人M4は、出入口D3を利用して第1エリアA1から第2エリアA2に進入したとする。また、人M5は、出入口D4を利用して第1エリアA1から第2エリアA2に進入したとする。
【0093】
ここで、表1に示すように、初期時点t0から第1時点t1までに、第1照明装置21は、人の第1エリアA1への進入を5回検知している。また、第2照明装置22は、人のエリア2への進入を1回検知している。また、第3照明装置23は、人の第2エリアA2への進入を1回検知している。また、第4照明装置24は、人の第3エリアA3への進入を1回検知している。なお、表1において「+」は各照明装置2の対象エリアA0への人の進入を示し、「-」は人の対象エリアA0からの退出を示している。
【0094】
第2通信部13は第1照明装置21~第4照明装置24から、初期時点t0から第1時点t1までの間、検知結果を都度受信する(ステップS1)。入退室判定部123は、各照明装置2の検知結果を第2通信部13が受信する度に、対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する(ステップS2)。
【0095】
初期時点t0から所定時間が経過した第1時点t1において(ステップS3:Yes)、人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて、第1エリアA1~第3エリアA3に滞在する人の数を推定する(ステップ4)。ここで、第1時点t1においては、入退室判定部123は、第1照明装置21の検知結果より、第1エリアA1への進入者数を5人、第1エリアA1からの退出者数を0人と判定している。また、入退室判定部123は、第2照明装置22及び第3照明装置23の検知結果より第2エリアA2への進入者数を2人、第2エリアA2からの退出者数を0人と判定している。また、入退室判定部123は、第4照明装置24の検知結果より第3エリアA3への進入者数を1人、第3エリアA3からの退出者数を0人と判定している。
【0096】
したがって、人数推定部124は、第1時点t1において執務エリアAWに滞在する人の数を5人、第2エリアA2に滞在する人の数を2人、第3エリアA3に滞在する人の数を1人と推定する。そして、人数推定部124は、第1エリアA1に滞在する人の数を、執務エリアAWの滞在人数(5人)から第2エリアA2の滞在人数(2人)及び第3エリアA3の滞在人数(1人)を減じて、2人と推定する(ステップS4)。
【0097】
人数推定部124が、第1時点t1における第1エリアA1~第3エリアA3に滞在する人の数を推定すると、出力部127は、人数推定部124の推定結果を管理者端末400に送信する(ステップS5)。
【0098】
ここで、第1時点t1と、第1時点t1から所定期間が経過した第2時点t2との間に、地震及び地震に伴う執務エリアAWにおける停電(常用電源PS1の停電)が発生したとする。このとき、第1照明装置21~第4照明装置24の動力源は、常用電源PS1から蓄電池8に切り替わる。
【0099】
地震及び執務エリアAWにおける停電の発生後、執務エリアAWに設けられた非常灯(図示せず)が点灯すると、人M1~M4は執務エリアAWにおける避難口である出入口D1への移動を開始する。ここで、人M5は、地震発生時の荷物の落下によって足を負傷し、歩行困難な状態になっていると想定する。つまり、人M5は出入口D1に向けての移動を開始できない状態である。
【0100】
第2時点t2においては、
図6に示すように、共有エリアASに人M1が滞在し、第1エリアA1に人M2~M4が滞在し、第3エリアA3に人M5が滞在している。ここで、第1時点t1から第2時点t2までの期間において、人M1は出入口D1を利用して第1エリアA1から共有エリアASに退出している。また、人M2は第1エリアA1から共有エリアASに退出する途中である。また、人M3は、出入口D2を利用して、第2エリアA2から第1エリアA1に退出している。また、人M4は、出入口D3を利用して第2エリアA2から第1エリアA1に退出している。また、人M5は、上述したように、歩行困難な状態であるので、第3エリアA3に滞在している。
【0101】
ここで、表1に示すように、初期時点t0から第2時点t2までに、第1照明装置21は、人の第1エリアA1への進入を5回、人の第1エリアA1からの退出を1回検知している。また、第2照明装置22は、人のエリア2への進入を1回、人の第2エリアA2からの退出を1回検知している。また、第3照明装置23は、人の第2エリアA2への進入を1回、人の第2エリアA2からの退出を1回検知している。また、第4照明装置24は、人の第3エリアA3への進入を1回検知している。
【0102】
第2通信部13は第1照明装置21~第4照明装置24から、第1時点t1から第2時点t2までの間、検知結果を都度受信する(ステップS1)。入退室判定部123は、各照明装置2の検知結果を第2通信部13が受信する度に、対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する(ステップS2)。
【0103】
第1時点t1から所定時間が経過した第2時点t2において(ステップS3:Yes)、人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて、第1エリアA1~第3エリアA3に滞在する人の数を推定する(ステップ4)。ここで、第2時点t2においては、入退室判定部123は、第1照明装置21の検知結果より第1エリアA1への進入者数を5人、第1エリアA1からの退出者数を1人と判定している。また入退室判定部123は、第2照明装置22及び第3照明装置23の検知結果より第2エリアA2への進入者数を2人、第2エリアA2からの退出者数を2人と判定している。また入退室判定部123は、第4照明装置24の検知結果より第3エリアA3への進入者数を1人、第3エリアA3からの退出者数を0人と判定している。したがって、人数推定部124は、第2時点t2において執務エリアAWに滞在する人の数を4人、第2エリアA2に滞在する人の数を0人、第3エリアA3に滞在する人の数を1人と推定する。そして、人数推定部124は、第1エリアA1に滞在する人の数を、3人と推定する(ステップS4)。
【0104】
人数推定部124が、第2時点t2における第1エリアA1~第3エリアA3に滞在する人の数を推定すると、出力部127は、人数推定部124の推定結果を管理者端末400に送信する(ステップS5)。ここで、管理者端末400を利用する管理者は、第2時点t2以降は地震及び執務エリアAWにおける停電の発生後であるため、管理者端末400に送信される人数推定部124の推定結果を常時確認している可能性が高い。
【0105】
第2時点t2から所定時間が経過した第3時点t3においては、
図7に示すように、共有エリアASに人M1~M4が滞在し、第3エリアA3に人M5が滞在している。ここで、第2時点t2から第3時点t3までの期間において、人M2~M4は出入口D1を利用して第1エリアA1から共有エリアASに退出している。また、人M5は、上述したように、歩行困難な状態であるので、第3エリアA3に滞在している。
【0106】
ここで、表1に示すように、初期時点t0から第3時点t3までに、第1照明装置21は、人の第1エリアA1への進入を5回、人の第1エリアA1からの退出を4回検知している。また、第2照明装置22は、人のエリア2への進入を1回、人の第2エリアA2からの退出を1回検知している。また、第3照明装置23は、人の第2エリアA2への進入を1回、人の第2エリアA2からの退出を1回検知している。また、第4照明装置24は、人の第3エリアA3への進入を1回、第3エリアA3からの退出を0回検知している。
【0107】
第2通信部13は第1照明装置21~第4照明装置24から、第2時点t2から第3時点t3までの間、検知結果を都度受信する(ステップS1)。入退室判定部123は、各照明装置2の検知結果を第2通信部13が受信する度に、対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する(ステップS2)。
【0108】
第2時点t2から所定時間が経過した第3時点t3において(ステップS3:Yes)、人数推定部124は、入退室判定部123の判定結果に基づいて、第1エリアA1~第3エリアA3に滞在する人の数を推定する(ステップ4)。ここで、第3時点t3においては、入退室判定部123は、第1照明装置21の検知結果より第1エリアA1への進入者数を5人、第1エリアA1からの退出者数を4人と判定している。また入退室判定部123は、第2照明装置22及び第3照明装置23の検知結果より第2エリアA2への進入者数を2人、第2エリアA2からの退出者数を2人と判定している。また入退室判定部123は、第4照明装置24の検知結果より第3エリアA3への進入者数を1人、第3エリアA3からの退出者数を0人と判定している。したがって、人数推定部124は、第3時点t3において執務エリアAWに滞在する人の数を1人、第2エリアA2に滞在する人の数を0人、第3エリアA3に滞在する人の数を1人と推定する。そして、人数推定部124は、第1エリアA1に滞在する人の数を、0人と推定する(ステップS4)。
【0109】
人数推定部124が、第3時点t3における第1エリアA1~第3エリアA3に滞在する人の数を推定すると、出力部127は、人数推定部124の推定結果を管理者端末400に送信する(ステップS5)。これにより、管理者は、人M5が第3エリアA3に取り残されていることを確認することができる。ここで、例えば、第4照明装置24が故障した場合でも、人数推定部124は、第1照明装置21の検知結果より執務エリアAWに滞在する人の数を推定しているため、管理者は人M5が執務エリアAWに取り残されていることを少なくとも確認することができる。また、これらの確認情報を消防に連絡することにより、災害発生時に取り残されている人の救助活動に役立てることができる。
【0110】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0111】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0112】
(3.1)変形例1
変形例1のエリア情報認識システム100(100A)について
図11を参照して説明する。
【0113】
変形例1のエリア情報認識システム100Aは、管理装置1(1A)の第2制御回路12(12A)が点検指示部128を有する点で上記実施形態と相違する。以下に相違点について詳細に説明する。
【0114】
上記実施形態においては、取得部94は、センサ3から、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知したことを示す検知結果を取得していない場合も、対象エリアA0への人の進入及び退出を検知していない旨を示す信号を、所定の周期で第1通信部6から第2通信部13に送信させる。
【0115】
変形例1のエリア情報認識システム100Aにおいては、点検指示部128は、点検指示信号を第2通信部13から第1通信部6に送信させる。取得部94は、第1通信部6が点検指示信号を受信すると、センサ3が対象エリアA0への人の進入及び退出を検知していない場合でも、対象エリアへの人の進入及び退出を検知していない旨を、第1通信部6から第2通信部13に送信させる。点検指示部128による点検指示信号の送信は、管理装置1に接続されたキーボード、マウス等の入力部を介して施設の管理者によって指令が入力された場合に実行される。これにより、照明装置2が対象エリアA0への人の進入及び退出を検知していない旨を示す信号を送信する頻度を低減できるため、例えば照明装置2が蓄電池8によって稼働している場合に、蓄電池8の残量の低下を抑制することができる。
【0116】
(3.2)変形例2
変形例2のエリア情報認識システム100(100B)について
図12を参照して説明する。
【0117】
変形例2のエリア情報認識システム100Bは、照明装置2(2B)の第1制御回路9(9B)が、入退室判定部123B及び人数推定部124Bを有する点で上記実施形態と相違する。以下に相違点について詳細に説明する。
【0118】
上記実施形態においては、第1制御回路9は、第1制御回路9は、
図1に示すように、点灯制御部91、第1通信制御部92、切替部93及び取得部94を有する。また、第2制御回路12は、第2制御回路12は、第2通信制御部121、第3通信制御部122、入退室判定部123、人数推定部124、リセット部125、特定部126及び出力部127を有する。
【0119】
変形例2のエリア情報認識システム100Bにおいては、
図12に示すように、第1制御回路9Bは、点灯制御部91、第1通信制御部92、切替部93、取得部94、入退室判定部123B及び人数推定部124Bを有する。また、管理装置1(1B)の第2制御回路12(12B)は、第2通信制御部121、第3通信制御部122、リセット部125、特定部126及び出力部127を有する。
【0120】
ここで、入退室判定部123Bは、取得部94が取得したセンサ3の対象エリアA0への人の進入及び退出の検知結果に基づいて、対象エリアA0への進入者数、及び対象エリアA0からの退出者数を判定する。
【0121】
また、人数推定部124Bは、入退室判定部123Bの判定結果に基づいて、対象エリアA0に滞在する人の数を所定期間毎に推定する。人数推定部124Bは、対象エリアA0に滞在する人の数の推定結果を第1通信部6から第2通信部13に送信させる。
【0122】
出力部127は、第2通信部13が人数推定部124の推定結果を受信すると、人数推定部124の推定結果を第3通信部15から管理者端末400に送信させる。
【0123】
つまり、エリア情報認識システム100Bにおいては、実施形態において第2制御回路12によって実現されていた入退室判定部123及び人数推定部124の機能が、第1制御回路9によって実現される。これにより、管理装置1の機能を簡略化することができ、管理装置1の小型化を図ることができる。
【0124】
(3.3)その他の変形例
本開示におけるエリア情報認識システム100は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示におけるエリア情報認識システム100としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0125】
(4)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係るエリア情報認識システム(100)は、光源(LS1)と、対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知するセンサ(3)と、を有する照明装置(2)と、入退室判定部(123)と、人数推定部(124)と、を備える。入退室判定部(123)は、センサ(3)の検知結果に基づいて対象エリア(A0)への進入者数、及び対象エリア(A0)からの退出者数を判定する。人数推定部(124)は、入退室判定部(123)の判定結果に基づいて対象エリア(A0)に滞在する人の数を推定する。
【0126】
この態様によれば、照明装置(2)が、対象エリア(A0)に滞在する人の数を推定するために必要な情報を検知するセンサ(3)を有することにより、センサ(3)を有する装置を照明装置(2)とは別に設ける場合と比較して、対象エリア(A0)に滞在する人の数の推定をより簡易な構成で実現することができる。
【0127】
第2の態様に係るエリア情報認識システム(100)は、第1の態様において、管理装置(1)を更に備える。管理装置(1)は、入退室判定部(123)及び人数推定部(124)を有する。照明装置(2)は、センサ(3)の検知結果を管理装置(1)に送信する第1通信部(6)を更に有する。管理装置(1)は、第1通信部(6)から送信されたセンサ(3)の検知結果を受信する第2通信部(13)を更に有する。
【0128】
この態様によれば、管理装置(1)と照明装置(2)とをそれぞれ別の場所に設置することができ、災害等により管理装置(1)及び照明装置(2)の両方が使用不能となる可能性を低減することができる。
【0129】
第3の態様に係るエリア情報認識システム(100)は、第2の態様において、照明装置(2)を複数備える。複数の照明装置(2)の各々には固有のアドレスが設定されている。複数の照明装置(2)のうち一の照明装置(2)が有する第1通信部(6)は、センサ(3)の検知結果とともに、固有のアドレスを第2通信部(13)に送信する。管理装置(1)は、第1通信部(6)から送信された固有のアドレスから、センサ(3)の検知結果の送信元の一の照明装置(2)を複数の照明装置(2)のうちから特定する特定部(126)を更に有する。
【0130】
この態様によれば、センサ(3)の検知結果が、複数の照明装置(2)のうちのいずれの照明装置(2)から送信されているかを判別することができる。
【0131】
第4の態様に係るエリア情報認識システム(100)は、第1~第3のいずれかの態様において、人数推定部(124)の推定結果が記憶される記憶部(14)を有する。エリア情報認識システム(100)は、記憶部(14)に記憶された人数推定部(124)の推定結果をリセットするリセット部(125)を更に備える。
【0132】
この態様によれば、蓄積された人数推定部(124)の推定結果の誤差をリセットすることができ、リセット後の推定結果の精度を向上させることができる。
【0133】
第5の態様に係るエリア情報認識システム(100)では、第2~第4のいずれかの態様において、照明装置(2)は、センサ(3)が対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知していない場合でも、対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知していない旨を、所定の周期で第1通信部(6)から第2通信部(13)に送信させる。
【0134】
この態様によれば、照明装置(2)の故障の有無を所定の周期で確認することができる。
【0135】
第6の態様に係るエリア情報認識システム(100)では、第2~第5のいずれかの態様において、管理装置(1)は、点検指示信号を第2通信部(13)から第1通信部(6)に送信させる。照明装置(2)は、第1通信部(6)が点検指示信号を受信すると、センサ(3)が対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知していない場合でも、対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知していない旨を、第1通信部(6)から第2通信部(13)に送信させる。
【0136】
この態様によれば、照明装置(2)が対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知していない旨を示す信号を送信する頻度を低減できるため、例えば照明装置(2)が蓄電池(8)によって稼働している場合に、蓄電池(8)の残量の低下を抑制することができる。
【0137】
第7の態様に係るエリア情報認識システム(100)では、第1~第6のいずれかの態様において、照明装置(2)は、人が対象エリア(A0)に進入及び退出するときに通過する通過エリア(PA)に設けられる。
【0138】
この態様によれば、人の対象エリア(A0)への進入及び対象エリア(A0)からの退出の検出精度を向上させることができる。
【0139】
第8の態様に係るエリア情報認識システム(100)では、第1の態様において、照明装置(2)は、入退室判定部(123)及び人数推定部(124)を有する。
【0140】
この態様によれば、管理装置(1)の機能を簡略化することができ、管理装置(1)の小型化を図ることができる。
【0141】
第9の態様に係るエリア情報認識システム(100)では、第1~第9のいずれかの態様において、センサ(3)は、赤外線センサ(31)を含む。
【0142】
この態様によれば、赤外線センサ(31)で受光する赤外線の受光強度の変化に基づいて、対象エリア(A0)への人の進入及び退出を検知することができる。
【0143】
第10の態様に係る照明装置(2)は、エリア情報認識システム(100)に用いられる照明装置(2)である。照明装置(2)は、光源(LS1)と、常用電源(PS1)から供給される電力、又は、常用電源(PS1)が停電した場合に、常用電源(PS1)によって充電された蓄電池(8)から供給される電力によって光源(LS1)を点灯させる点灯回路(10)と、センサ(3)と、を有する。
【0144】
この態様によれば、照明装置(2)が、対象エリア(A0)に滞在する人の数を推定するために必要な情報を検知するセンサ(3)を有することにより、センサ(3)を有する装置を照明装置(2)とは別に設ける場合と比較して、対象エリア(A0)に滞在する人の数の推定をより簡易な構成で実現することができる。
【0145】
なお、第2~第9の態様はエリア情報認識システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
【符号の説明】
【0146】
1 管理装置
2 照明装置
3 センサ
6 第1通信部
8 蓄電池
10 点灯回路
13 第2通信部
14 記憶部
31 赤外線センサ
100 エリア情報認識システム
123 入退室判定部
124 人数推定部
125 リセット部
126 特定部
A0 対象エリア
LS1 光源
PA 通過エリア
PS1 常用電源