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特開2024-143851映像伝送システム、映像伝送装置、及び映像伝送方法
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  • 特開-映像伝送システム、映像伝送装置、及び映像伝送方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143851
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】映像伝送システム、映像伝送装置、及び映像伝送方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2343 20110101AFI20241003BHJP
【FI】
H04N21/2343
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056763
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】多賀 正樹
(72)【発明者】
【氏名】大西 健一
(72)【発明者】
【氏名】浅川 裕之
(72)【発明者】
【氏名】海野 弘志
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA07
5C164PA31
5C164SA25S
5C164SB02P
5C164SB41S
5C164SC05S
5C164TB03S
5C164TB41S
5C164YA24
5C164YA25
(57)【要約】
【課題】通信帯域の狭い部分は圧縮映像を送信し、必要に応じて高画質の映像を映像要求元に送信できる映像伝送装置を提供する。
【解決手段】撮像装置に接続された第1の中継器と、第1の中継器に接続された第2の中継器と、第2の中継器に接続された映像要求元と、を備え、映像要求元が、第2の中継器に撮像装置の映像の第1の配信を要求し、第2の中継器が、第1の中継器に撮像装置の映像の第2の配信を要求し、第1の中継器が、撮像装置の映像を映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行い、第2の中継器に変換後映像を送信し、第2の中継器が、変換後映像を逆変換して、映像要求元に逆変換映像を送信する、映像伝送システムを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置に接続された第1の中継器と、
前記第1の中継器に接続された第2の中継器と、
前記第2の中継器に接続された映像要求元と、を備え、
前記映像要求元が、前記第2の中継器に前記撮像装置の映像の第1の配信を要求し、
前記第2の中継器が、第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求し、
前記第1の中継器が、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行い、前記第2の中継器に変換後映像を送信し、
前記第2の中継器が、前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換した映像を送信する、映像伝送システム。
【請求項2】
前記第2の中継器が、前記第1の配信の要求に基づいて、前記撮像装置の情報を取得し、
前記第2の中継器が、前記撮像装置の情報に基づいて、前記第1の中継器に前記第2の配信を要求する、請求項1に記載の映像伝送システム。
【請求項3】
前記撮像装置の映像は、マルチキャスト映像であり、前記変換後映像は、HLS(HTTP Live Streaming)映像であり、前記逆変換映像は、マルチキャスト映像である、請求項1に記載の映像伝送システム。
【請求項4】
前記第1の中継器は、マルチキャスト受信/HLS配信装置を備え、
前記第2の中継器は、HLS受信/マルチキャスト配信装置と、制御装置と、を備える、請求項1に記載の映像伝送システム。
【請求項5】
前記第2の中継器は、パケットの欠損率に応じて前記撮像装置の映像の圧縮変換の際の圧縮率を設定する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の映像伝送システム。
【請求項6】
接続された映像要求元から撮像装置の映像の第1の配信が要求されて、前記撮像装置に接続された第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求して、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理が行われた前記撮像装置の映像である前記変換後映像を受信する受信部と、
前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する送信部と、を備える映像伝送装置。
【請求項7】
前記第1の配信の要求に基づいて、前記撮像装置の情報を取得し、
前記撮像装置の情報に基づいて、前記第1の中継器に前記第2の配信を要求する、請求項6に記載の映像伝送装置。
【請求項8】
前記撮像装置の映像は、マルチキャスト映像であり、前記変換後映像は、HLS(HTTP Live Streaming)映像であり、前記逆変換映像は、マルチキャスト映像である、請求項6に記載の映像伝送装置。
【請求項9】
HLS受信/マルチキャスト配信装置と、制御装置と、を備える、請求項6に記載の映像伝送装置。
【請求項10】
接続された映像要求元から撮像装置の映像の第1の配信が要求され、
前記撮像装置に接続された第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求し、
映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理が行われた前記撮像装置の映像である変換後映像を受信し、
前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する、映像伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像伝送システム、映像伝送装置、及び映像伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、携帯端末に最適な放送サービス再送信技術が開示されている。放送サービス再送信サーバーは、放送ストリームから、映像・音声ストリーム、映像・音声ストリームに非同期のデータストリーム、及び映像・音声ストリームに非同期のデータコンテンツをそれぞれ抽出する。映像・音声ストリームは、HTTPストリーミング方式で端末に伝送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-188891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、映像要求元は、HTTPストリーミングよりも高画質な映像を要求することがある。HTTPストリーミングは、元の映像データを圧縮したものであり、高画質な映像を送信できなかった。そこで、本開示の目的は、映像伝送帯域の圧迫を低減するように変換した映像データを逆変換し、高画質な映像を配信する映像伝送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の映像伝送システムは、
撮像装置に接続された第1の中継器と、
前記第1の中継器に接続された第2の中継器と、
前記第2の中継器に接続された映像要求元と、を備え、
前記映像要求元が、前記第2の中継器に前記撮像装置の映像の第1の配信を要求し、
前記第2の中継器が、第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求し、
前記第1の中継器が、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行い、前記第2の中継器に変換後映像を送信し、
前記第2の中継器が、前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する、映像伝送システムである。
【0006】
本開示の映像伝送装置は、
接続された映像要求元から撮像装置の映像の第1の配信が要求されて、前記撮像装置に接続された第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求して、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理が行われた前記撮像装置の映像である変換後映像を受信する受信部と、
前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する送信部と、を備える映像伝送装置である。
【0007】
本開示の映像伝送方法は、
接続された映像要求元から撮像装置の映像の第1の配信が要求され、
前記撮像装置に接続された第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求し、
映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理が行われた前記撮像装置の映像である変換後映像を受信し、
前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する、映像伝送方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、映像伝送帯域の圧迫を低減するように変換した映像データを逆変換し、高画質な映像を配信する映像伝送システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態にかかる映像伝送システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態にかかる映像伝送装置の構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態にかかる映像伝送方法のフローチャートである。
図4】実施の形態1にかかる映像伝送システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、特許請求の範囲にかかる発明を以下の実施の形態に限定するものではない。また、実施の形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0011】
(実施の形態にかかる映像伝送システムの説明)
図1は、実施の形態にかかる映像伝送システムの構成を示すブロック図である。図1を参照しながら、実施の形態にかかる映像伝送システムを説明する。
【0012】
図1に示されるように、実施の形態にかかる映像伝送システム10は、映像要求元11と、第2の中継器12と、第1の中継器13と、撮像装置14と、を備える。映像伝送システムは、撮像装置14で撮像した映像を、第1の中継器13と第2の中継器12とを介して映像要求元11に送信するシステムである。
【0013】
映像要求元11は、例えば撮像装置14で撮像した映像を集めて監視する監視室である。映像要求元11は、第2の中継器12と接続され、第2の中継器に映像の第1の配信を要求する。なお、このような要求においては、映像の解像度を指定する要求が含まれていてもよい。例えば、最低限必要な解像度を指定するものであってもよいし、任意の解像度を指定するものであってもよい。映像要求元11は、監視するためにできるだけ高解像度の映像を取得したい。
【0014】
第2の中継器12は、映像要求元11から要求されて撮像装置で撮像した映像を取得する中継器である。第2の中継器12は、第1の中継器13と接続される。第2の中継器12は、第1の中継器13に映像の第2の配信を要求する。
【0015】
第1の中継器13は、第2の中継器12から要求されて撮像装置で撮像した映像を送信する中継器である。第1の中継器13は、撮像装置14と接続される。第1の中継器13は、撮像装置14の映像を第2の中継器12に送信する。
【0016】
撮像装置14は、MPEG-2、H.264などの非可逆式の方式で、撮影した映像を処理することができる。また、撮像装置14は、第1の中継器13に映像を送信する。この時の映像伝送方式としては、ユニキャスト方式やマルチキャスト方式など種々の通信方式であってもよい。なお、撮像装置14は、前述の動画圧縮方式以外の方法を用いて映像を第1の中継器13へ送信するようにしてもよい。例えば、可逆式の動画圧縮方式であってもよいし、圧縮を行わないものであってもよい。
【0017】
第1の中継器13は、撮像装置14の映像を取得した後、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行う。映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理とは、例えば、取得した映像を複数のファイルに分割する処理などである。このような方法として、HLS(HTTP Live Streaming)などの既知のストリーミング配信技術を用いて、取得した映像を複数のセグメントファイルに分割する方法などが挙げられる。また、これに限らず、取得した映像をさらに圧縮する処理によって実現してもよい。なお、映像を圧縮する方法で実現する場合には、映像要求元11が求める解像度の映像へと変換可能な動画圧縮方式を適宜選択することが好ましい。そして、第1の中継器13は、第2の中継器12に、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行った映像を送信する。以降の説明において説明の便宜上、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行った映像のことを、変換後映像と表記し得る。なお、第1の中継器13は、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行ううえで、第1の中継器13と第2の中継器12とを結ぶ映像の伝送経路において、伝送経路のビットレートに応じて、処理の程度を変更するようにしてもよい。処理の程度を変更するとは、例えば、映像を分割する方法においては、映像を分割する数を初期の設定値に対して増やしたり、減らしたりすることなどである。また、映像を圧縮する方法においては、初期の設定値に対して圧縮率を大きくしたり、小さくしたりすることである。
【0018】
第2の中継器12は、第1の中継器13から受信した変換後映像を逆変換する。なお、ここでの逆変換とは、変換後映像を、単に伸長または展開することに限らない。逆変換は、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行う前の状態または、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行う前の解像度と同程度の解像度の映像を得るための変換を行うことを含む。そして、第2の中継器12は、逆変換した映像を映像要求元11に送信する。なお、この時の映像伝送方式としては、ユニキャスト方式やマルチキャスト方式など種々の通信方式を採用してもよい。なお、第2の中継器12は、第1の中継器13から受信した変換後映像のパケット欠損率に基づいて、第1の中継13に対して、処理の程度を変更する要求を行ってもよい。例えば、パケット欠損率が大きい場合には、ファイルの分割数をより小さくするように要求をする、または映像の圧縮率をより大きくするように要求を行う。同様にパケット欠損率が小さい場合には、ファイルの分割数をより大きくするように要求をする、または映像の圧縮率をより小さくするように要求を行うようにしてもよい。
【0019】
このようにすることで、映像伝送帯域の圧迫を低減するように変換した映像データを逆変換し、高画質な映像を配信する映像伝送システムを提供できる。
【0020】
(実施の形態にかかる映像伝送装置)
図2は、実施の形態にかかる映像伝送装置の構成を示すブロック図である。図2を参照しながら、実施の形態にかかる映像伝送装置を説明する。
【0021】
映像伝送装置20は、受信部21と、送信部22と、を備える。すなわち、映像伝送装置20は、第2の中継器12と同じ構成をとる。
【0022】
受信部21は、接続された映像要求元11から撮像装置14の映像の第1の配信が要求されて、撮像装置14に接続された第1の中継器13に撮像装置の映像の第2の配信を要求して、変換された撮像装置14の映像である変換後映像を受信する。
【0023】
送信部22は、変換後映像を逆変換して、映像要求元11に逆変換映像を送信する。
【0024】
図3は、実施の形態にかかる映像伝送方法のフローチャートである。図3の手順は、図2に示される映像伝送装置で実行される。まず、映像要求元11から第1の配信が要求される(ステップS301)。次に、第1の中継器13に第2の配信を要求する(ステップS302)。次に第1の中継器13から変換後映像を受信する(ステップS303)。最後に、映像要求元11に逆変換映像を送信する(ステップS304)。
【0025】
このようにすることで、映像伝送帯域の狭い部分は変換後映像を送信し、必要に応じて高画質の映像を映像要求元に送信できる映像伝送装置を提供できる。このため、既存の装置を用いて、高画質な映像を伝送できる。
【0026】
(実施の形態1にかかる映像伝送システムの説明)
図4は、実施の形態1にかかる映像伝送システムの構成を示すブロック図である。図4を参照しながら、実施の形態1にかかる映像伝送システムを説明する。
【0027】
実施の形態1にかかる映像伝送システム400は、映像要求元401と、中央設備402と、複数の事務所408、411と、各事務所に接続された電気室414、417と、各電気室に接続された撮像装置420、421と、を備える。
【0028】
映像要求元401は、中央設備402と接続される。映像要求元401は、第1の配信であるマルチキャスト配信を中央設備402に要求する。
【0029】
中央設備402は、幹線伝送装置403と、画像L3-SW404と、配信用L3-SW405と、制御装置406と、HLS受信/マルチキャスト配信装置407と、を備える。中央設備402は、実施の形態の第2の中継器12に該当する。
【0030】
幹線伝送装置403は、映像要求元401と接続され、マルチキャスト映像を配信する。また、幹線伝送装置403は、後述する事務所408、411の幹線伝送装置409と接続され、HLS映像を受信する。
【0031】
配信用L3-SW405は、ルータ機能とL2スイッチ機能を統合したものである。配信用L3-SW405は、幹線伝送装置403と接続される。ルータは、ネットワークとネットワークをつなげる機能を持ち、L2スイッチは、個々の端末機器を集約してネットワークに参加させる。幹線伝送装置403との接続ポートをミラーし、制御装置406で伝送パケットをキャプチャできるようにする。
【0032】
制御装置406は、配信用L3-SW405のミラーポートの伝送パケットをキャプチャして、解析することにより、映像要求元からの映像要求対象撮像装置を特定する。その後、要求のあった撮像装置420、421の映像を取り込んでいるマルチキャスト受信/HLS配信装置416、419を特定し、HLS受信/マルチキャスト配信装置407の空きチャンネルに要求のあった映像をセットする。
【0033】
すなわち、制御装置406は、映像要求元401からの第1の配信の要求に基づいて、撮像装置の情報を取得し、撮像装置の情報に基づいてマルチキャスト受信/HLS配信装置416、419に第2の配信を要求する。
【0034】
また、制御装置406は、パケットの欠損率に応じて撮像装置420、421の映像の変換の際のマルチキャスト受信/HLS配信装置416、419の圧縮率を設定する。例えば、制御装置406は、パケットの欠損率が大きいときは、圧縮率を大きくする。制御装置406は、逆にパケットの欠損率が小さいときは、圧縮率を小さくする。
【0035】
制御装置406は、情報処理装置である。情報処理装置は、1つの装置で構成されてもよいし、複数の装置を用いて構成されてもよい。情報処理装置は、情報を処理するためにプログラムを実行するプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))と、プログラムを記憶するメモリと、を備える。情報処理装置は、機能の一部または全部を分散して配置するクラウドサーバでもよい。
【0036】
HLS受信/マルチキャスト配信装置407は、個別配信する撮像装置420、421のHLS映像をHLS配信装置から受信し、H.264、MPEG-2等の指定フォーマットに変換し、マルチキャスト配信する機能を有する。すなわち、HLS受信/マルチキャスト配信装置407は、変換後映像を逆変換して逆変換映像を配信する。
【0037】
事務所408、411は、例えば高速道路に設置された地方中継基地である。事務所408、411は、それぞれ幹線伝送装置409、412と、ローカル伝送装置410、413と、を備える。
【0038】
幹線伝送装置409は、事務所411の幹線伝送装置412と接続される。また、幹線伝送装置409、412は、それぞれローカル伝送装置410、413と接続される。幹線伝送装置409、412は、ローカル伝送装置410、413から送信されたHLS映像を幹線伝送装置403に配信する。
【0039】
ローカル伝送装置410、413は、それぞれ電気室414のローカル伝送装置415、418に接続される。ローカル伝送装置410、413は、ローカル伝送装置415、418から送信されたHLS映像を幹線伝送装置409に配信する。
【0040】
電気室414、417は、各事務所の管轄エリア内に点在する形で設けられた電気室である。電気室414、417は、それぞれローカル伝送装置415、418と、マルチキャスト受信/HLS配信装置416、419と、を備える。事務所408、411と電気室414、417は、実施の形態の第1の中継器13に該当する。
【0041】
ローカル伝送装置415、418は、それぞれマルチキャスト受信/HLS配信装置416、419と接続される。またローカル伝送装置415、418は、撮像装置420、421と接続される。ローカル伝送装置415、418は、撮像装置420、421のマルチキャスト映像をマルチキャスト受信/HLS配信装置416、419に送信する。また、ローカル伝送装置415、418は、マルチキャスト受信/HLS配信装置416、419からのHLS映像をローカル伝送装置410、413に配信する。
【0042】
マルチキャスト受信/HLS配信装置416、419は、撮像装置420、421のH.264、MPEG-2形式のマルチキャスト映像を取得し、ストリーム配信用のHLS形式のファイルへ変換する機能を有する。マルチキャスト受信/HLS配信装置416、419は、マルチキャスト映像を映像伝送帯域の圧迫を低減するように変換する。
【0043】
撮像装置420、421は、CCTV(Closed-Circuit Television)カメラである。撮像装置420、421は、H.264、MPEG-2形式のマルチキャスト映像を撮像する。
【0044】
映像の流れを説明すると、撮像装置420、421からマルチキャスト受信/HLS配信装置416、419までは例えば6.0Mbpsのマルチキャスト映像である。マルチキャスト受信/HLS配信装置416、419からHLS受信/マルチキャスト配信装置407までは、例えば128KbpsのHLSである。HLS受信/マルチキャスト配信装置407から映像要求元401までは、例えば1.6Mbpsのマルチキャスト映像である。
【0045】
このようにすることで、地方から中央への映像伝送帯域の狭い部分は変換後映像を送信し、中央から監視室などに高画質の映像を送信できる映像伝送装置を提供できる。このため、既存の装置を用いて、高画質な映像を伝送できる。
【0046】
また、上述した制御装置406における処理の一部又は全部は、コンピュータプログラムとして実現可能である。このようなプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0047】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0048】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
撮像装置に接続された第1の中継器と、
前記第1の中継器に接続された第2の中継器と、
前記第2の中継器に接続された映像要求元と、を備え、
前記映像要求元が、前記第2の中継器に前記撮像装置の映像の第1の配信を要求し、
前記第2の中継器が、第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求し、
前記第1の中継器が、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理を行い、前記第2の中継器に変換後映像を送信し、
前記第2の中継器が、前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する、映像伝送システム。
(付記2)
前記第2の中継器が、前記第1の配信の要求に基づいて、前記撮像装置の情報を取得し、
前記第2の中継器が、前記撮像装置の情報に基づいて、前記第1の中継器に前記第2の配信を要求する、付記1に記載の映像伝送システム。
(付記3)
前記撮像装置の映像は、マルチキャスト映像であり、前記変換後映像は、HLS(HTTP Live Streaming)映像であり、前記逆変換映像は、マルチキャスト映像である、付記1に記載の映像伝送システム。
(付記4)
前記第1の中継器は、マルチキャスト受信/HLS配信装置を備え、
前記第2の中継器は、HLS受信/マルチキャスト配信装置と、制御装置と、を備える、付記1に記載の映像伝送システム。
(付記5)
前記第2の中継器は、パケットの欠損率に応じて前記撮像装置の映像の圧縮変換の際の圧縮率を設定する、付記1乃至4のいずれか1項に記載の映像伝送システム。
(付記6)
接続された映像要求元から撮像装置の映像の第1の配信が要求されて、前記撮像装置に接続された第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求して、映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理が行われた前記撮像装置の映像である前記変換後映像を受信する受信部と、
前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する送信部と、を備える映像伝送装置。
(付記7)
前記第1の配信の要求に基づいて、前記撮像装置の情報を取得し、
前記撮像装置の情報に基づいて、前記第1の中継器に前記第2の配信を要求する、付記6に記載の映像伝送装置。
(付記8)
前記撮像装置の映像は、マルチキャスト映像であり、前記変換後映像は、HLS(HTTP Live Streaming)映像であり、前記逆変換映像は、マルチキャスト映像である、付記6に記載の映像伝送装置。
(付記9)
HLS受信/マルチキャスト配信装置と、制御装置と、を備える、付記6に記載の映像伝送装置。
(付記10)
パケットの欠損率に応じて前記撮像装置の映像の圧縮変換の際の圧縮率を設定する、付記6乃至9のいずれか1項に記載の映像伝送装置。
(付記11)
接続された映像要求元から撮像装置の映像の第1の配信が要求され、
前記撮像装置に接続された第1の中継器に前記撮像装置の映像の第2の配信を要求し、
映像伝送帯域の圧迫を低減するための処理が行われた前記撮像装置の映像である変換後映像を受信し、
前記変換後映像を逆変換して、前記映像要求元に逆変換映像を送信する、映像伝送方法。
(付記12)
前記第1の配信の要求に基づいて、前記撮像装置の情報を取得し、
前記撮像装置の情報に基づいて、前記第1の中継器に前記第2の配信を要求する、付記11に記載の映像伝送方法。
(付記13)
前記撮像装置の映像は、マルチキャスト映像であり、前記変換後映像は、HLS(HTTP Live Streaming)映像であり、前記逆変換映像は、マルチキャスト映像である、付記11に記載の映像伝送方法。
(付記14)
HLS受信/マルチキャスト配信装置と、制御装置と、を備える、付記11に記載の映像伝送方法。
(付記15)
パケットの欠損率に応じて前記撮像装置の映像の変換の際の圧縮率を設定する、付記11乃至14のいずれか1項に記載の映像伝送方法。
【符号の説明】
【0049】
10 映像伝送システム、11 映像要求元、12 第2の中継器、13 第1の中継器、14 撮像装置、20 映像伝送装置、21 受信部、22 送信部、400 映像伝送システム、401 映像要求元、402 中央設備、403 幹線伝送装置、405 配信用L3-SW、406 制御装置、407 HLS受信/マルチキャスト配信装置、408 事務所、409 幹線伝送装置、410 ローカル伝送装置、411 事務所、412 幹線伝送装置、413 ローカル伝送装置、414 電気室、415 ローカル伝送装置、416 マルチキャスト受信/HLS配信装置、417 電気室、418 ローカル伝送装置、419 マルチキャスト受信/HLS配信装置、420 撮像装置、421 撮像装置
図1
図2
図3
図4