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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143876
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】シートパッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/15 20060101AFI20241003BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20241003BHJP
   A47C 7/18 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
A47C27/15 A
B60N2/90
A47C7/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056794
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】松本 真人
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
3B096
【Fターム(参考)】
3B084CA07
3B084CB01
3B087DE10
3B096AD04
3B096AD07
(57)【要約】
【課題】シートパッドに係る新規な技術を提供する。
【解決手段】本開示のシートパッドは、芯パッドと、前記芯パッドと別体に形成され、前記芯パッドのうち着座者側の着座側面を覆う発泡成形体と、前記発泡成形体のうち前記芯パッドと対向する裏面に一体形成された面材と、を備えるシートパッドである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯パッドと、
前記芯パッドと別体に形成され、前記芯パッドのうち着座者側の着座側面を覆う発泡成形体と、
前記発泡成形体のうち前記芯パッドと対向する裏面に一体形成された面材と、を備えるシートパッド。
【請求項2】
前記発泡成形体に固定され、前記裏面から突出する係合突部を有する係合部品を備え、
前記係合突部は、前記芯パッドの前記着座側面に係合して、前記芯パッドと前記発泡成形体とを固定する請求項1に記載のシートパッド。
【請求項3】
前記面材に設けられ、前記係合突部の少なくとも一部を覆う突部カバーを備える請求項2に記載のシートパッド。
【請求項4】
前記面材に形成されて、前記係合突部が貫通する貫通孔を備える請求項2に記載のシートパッド。
【請求項5】
前記係合部品は、前記係合突部の基端から側方に張り出し、前記面材とは離間して前記発泡成形体内に埋設される固定板部を有する請求項2~4のいずれか一項に記載のシートパッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シートパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
着座者を受けるシートパッドとして、発泡成形体が芯パッドを覆っているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-001957(段落[0010]~[0012]、図1図8等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示では、シートパッドに係る新規な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の一態様は、芯パッドと、前記芯パッドと別体に形成され、前記芯パッドのうち着座者側の着座側面を覆う発泡成形体と、前記発泡成形体のうち前記芯パッドと対向する裏面に一体形成された面材と、を備えるシートパッドである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】シートの斜視図
図2】シートパッドの側断面図
図3】シートパッドの分解側断面図
図4】シートパッドの係合部品周辺の拡大側断面図
図5】係合部品の斜視図
図6】面材が上型にセットされた成形金型の側断面図
図7】成形金型内で発泡成形された発泡成形体の側断面図
図8】他の実施形態に係るシートパッドの拡大側断面図
図9】(A)他の実施形態に係るシートパッドの拡大側断面図、(B)他の実施形態に係るシートパッドの拡大側断面図
図10】(A)他の実施形態に係るシートパッドの拡大側断面図、(B)他の実施形態に係るシートパッドの拡大側断面図
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係るシートパッド10は、車両等のシート(例えば、リアシート)の着座部91に用いられるクッションパッドに適用される。例えば、着座部91は、シートパッド10をカバーで覆ってなる。
【0008】
図2に示すように、シートパッド10は、芯パッド20と発泡成形体11を備えている。発泡成形体11は、芯パッド20をシートパッド10の着座者側から覆っている。例えば、発泡成形体11は、芯パッド20の上面及び前面及び両側面を覆う。芯パッド20は、車体に固定され、発泡成形体11を支持する。なお、例えば、芯パッド20は、上下方向に扁平になったブロック状になっている。
【0009】
芯パッド20のうち着座者側に配置され、発泡成形体11に覆われる着座側面20Mは、発泡成形体11のうち芯パッド20と対向する裏面11Mに対応した形状になっている。例えば、着座側面20Mと裏面11Mは、三次元形状に形成されていてもよく、例えば、裏面11Mと着座側面20Mとのうち一方の膨出部が、他方の凹部に受容される。
【0010】
なお、発泡成形体11は、熱硬化性樹脂の発泡体であってもよいし、熱可塑性樹脂の発泡体であってもよい。熱硬化性樹脂の発泡体としては、例えば、ポリウレタン系樹脂の発泡体等が挙げられ、例えば軟質ポリウレタン発泡成形体で形成されたクッション体が挙げられる。発泡成形体11は、例えば、通気性を有するものであってもよいし、非通気性を有するものであってもよい。
【0011】
芯パッド20としては、例えば、全部又は一部がビーズ発泡成形体からなるものが挙げられ、ビーズ発泡成形体としては、例えば、ポリスチレン系樹脂製のものや、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂)製のものが挙げられる。芯パッド20は、このようなビーズ発泡成形体に限定されるものではなく、例えば全部又は一部が、熱硬化性樹脂(例えば、ポリウレタン系樹脂)の発泡体や、熱可塑性樹脂の発泡体であってもよいし、非発泡体であってもよい。また、芯パッド20は、通気性を有するものであってもよいし、非通気性を有するものであってもよい。芯パッド20は、樹脂製のものに限らず、例えば、全部又は一部が金属製のものであってもよい。
【0012】
なお、芯パッド20を第1発泡成形体と呼ぶことがあり、発泡成形体11を第2発泡成形体と呼ぶことがある。この場合、例えば、第1発泡成形体は、第2発泡成形体よりも密度小で硬度大に形成されているということができる。
【0013】
図3に示すように、本実施形態のシートパッド10では、発泡成形体11は、芯パッド20と一体に発泡成形されるのではなく、芯パッド20と別体に形成され、その後、芯パッド20に被せられる。
【0014】
ここで、このように、それぞれ別体で形成された芯パッド20と発泡成形体11が重ねられる場合、着座者の動き等により、発泡成形体11が芯パッド20に対してずれることが考えられる。また、このずれにより、異音が発生するおそれが生じ得る。これに対し、本実施形態のシートパッド10では、発泡成形体11の裏面11Mに、面材30が積層されて一体化している(図2及び図3参照)。これにより、上記ずれが生じたときの異音の発生の抑制を図ることが可能となる。本実施形態の例では、面材30は、発泡成形体11の裏面11Mの全体と一体化しているが、裏面11Mの一部のみと一体化していてもよく、この場合、裏面11Mの一部のみを覆っていてもよい。
【0015】
面材30としては、例えば、不織布や織物等の繊維シートが挙げられる。この場合、繊維シートの繊維は、合成繊維であってもよいし、天然繊維であってもよい。このような繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリウレタン繊維、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。天然繊維としては、例えば、羊毛、コットン、セルロースナノファイバー等が挙げられる。また、不織布としては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられる。なお、面材30としては、例えば、非繊維の樹脂シートであってもよい。面材30は、上記異音を抑制する観点からは、芯パッド20に対して摺動性が高いものであることが好ましく、例えば、面材30が非繊維の樹脂シートである場合、芯パッド20との対向面に、マット加工やエンボス加工等が施されて微細な凹凸が形成されていてもよい。
【0016】
図2及び図3に示すように、発泡成形体11の裏面11Mには、係合部品40が固定されている。係合部品40は、発泡成形体11の裏面11Mから突出する係合突部41を有している。図4に示すように、係合突部41は、芯パッド20の着座側面20Mに係合して、芯パッド20と発泡成形体11とを固定する。
【0017】
本実施形態の例では、図3に示すように、芯パッド20の着座側面20Mには、係合部品40の係合突部41が受容されて係合する係合凹部21が形成されている。なお、芯パッド20の着座側面20Mに係合凹部21が予め形成されずに、係合突部41が着座側面20Mに刺さって係合してもよい。
【0018】
図5に示すように、本実施形態の例では、係合部品40は、発泡成形体11に固着される固定板部42から、係合突部41が突出した構成になっている。言い換えれば、固定板部42は、係合突部41の基端(発泡成形体11側の端部)から側方に(本実施形態の例では、両側方に)張り出している。また、本実施形態の例では、固定板部42は、発泡成形体11の裏面11Mと面材30とに挟まれていて、発泡成形体11の裏面11Mに固定板部42の厚み分埋め込まれていると共に、面材30に宛がわれている。なお、本実施形態の例では、係合突部41は、板状をなして固定板部42に対して略垂直に配置され、係合部品40が、断面T字状になっている。
【0019】
本実施形態のシートパッド10は、例えば以下のようにして製造される。まず、面材30と係合部品40が用意される。面材30には、係合部品40の係合突部41が挿通される貫通孔31(図4参照)を形成しておく。図6には、発泡成形体11を発泡成形するための成形金型70が示されている。成形金型70は、上型71と下型72が合わさってそれらの間に発泡成形体11が成形されるキャビティ73が設けられる型閉じ状態と、上型71と下型72が離隔される型開き状態とに、変化可能になっている。このような変化は、上型71と下型72がヒンジ結合されて上型71が下型72に対して回動することで行われてもよいし、上型71と下型72が上下に接近、離隔して行われてもよい。なお、本実施形態の例では、発泡成形体11は、シートパッド10の使用時とは上下逆に成形される。
【0020】
そして、成形金型70が型開き状態のときに、面材30と係合部品40が、成形金型70の上型71にセットされ、成形金型70が型閉じ状態にされる(図6参照)。このセットの際には、面材30の貫通孔31に下側から係合部品40の係合突部41が挿通され、係合突部41が上型71の成形面71Mに設けられた装着孔71Uに挿入されて面材30が取り付けられる。これにより、面材30が、係合部品40の固定板部42と上型71の成形面71Mとに挟み付けられて、成形面71Mに重なった状態で取り付けられる。なお、例えば、上型71への係合部品40の取り付けに、磁石が用いられてもよく、例えば、係合突部41を金属で構成し、上型71の装着孔71Uの内面に磁石を設けておくと、係合部品40を上型71に容易に取り付けることが可能となる。
【0021】
また、発泡成形体11の原料(例えば、ポリウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂の原料)が成形金型70の下型72の成形凹部72U内に注入される。なお、例えば、この原料の注入は、成形金型70が型閉じ状態となる前に行われる。
【0022】
図7に示すように、温調加熱されている成形金型70内で上記原料が発泡して硬化すると、成形金型70内で、面材30と一体化した発泡成形体11が成形される。このとき、係合部品40の固定板部42が、面材30と発泡成形体11とに挟み付けられると共に、発泡成形体11に固着する。また、係合部品40の固定板部42に設けられた貫通孔42A(図5参照)を介して、上記原料の一部が、固定板部42と上型71の成形面71Mとに挟み付けられた面材30に含浸し、固定板部42が面材30に固着する。本実施形態の例では、固定板部42が、面材30のうち貫通孔31の開口縁に宛がわれるので、貫通孔31から発泡成形体11の原料が漏れ出ることを抑制することが可能となる。
【0023】
発泡成形体11が形成されると、成形金型70が型開き状態にされて、発泡成形体11が取り外されると共に、芯パッド20が用意される(図2参照)。そして、発泡成形体11が、面材30と一体化した裏面11Mを芯パッド20に向けた状態で、芯パッド20に被せられる。このとき、芯パッド20の着座側面20M(例えば着座側面20Mの係合凹部21)に、係合部品40の係合突部41が係合する。以上により、シートパッド10が得られる。
【0024】
本実施形態のシートパッド10によれば、例えば、以下のような効果を奏することができる。シートパッド10では、発泡成形体11が芯パッド20と別体に形成されるので、発泡成形体11と芯パッド20の何れか一方に不具合があった場合に、その一方のみを交換することが可能となり、それらが一体形成された従来のシートパッドのように全体を交換することを削減可能となる。また、発泡成形体11と芯パッド20を別体に形成することで、これらが一体形成される場合に比べて、リサイクルを容易にすることが可能となる。さらに、本実施形態によれば、発泡成形体11と芯パッド20の間にボイドが発生することを抑制できる。これらにより、シートパッド10の生産性を向上させることが可能となる。
【0025】
ここで、上述のように、発泡成形体11を芯パッド20と一体成形せずに、別に成形しておいてから、芯パッドに被せる場合、芯パッド20に対して発泡成形体11がずれて異音が発生することが考えられる。これに対し、本実施形態では、発泡成形体11のうち芯パッド20と対向する裏面11Mに、面材30が一体形成されているので、このような異音の発生の抑制を図ることが可能となる。以上のように、本実施形態によれば、従来にない新規なシートパッド10を提供できる。
【0026】
また、本実施形態では、発泡成形体11に固定された係合部品40の係合突部41が、芯パッド20の着座側面20Mに係合するので、芯パッド20に対する発泡成形体11のずれを抑制可能となる。なお、係合部品40は、発泡成形体11の複数位置に固定されていてもよい。例えば、係合部品40を、複数並べて配置することで、その並び方向における芯パッド20に対する発泡成形体11のずれをより抑制可能となる。また、係合突部41が板状をなす場合には、その板厚方向で芯パッド20に対する発泡成形体11のずれをより抑制可能となる。例えば、図2に示すように、車両の発車時やブレーキ時等に慣性力で着座者が前後方向に動くことが予想される場合、係合部品40を前後方向に並べたり、係合突部41の板厚方向を前後方向にすることで、芯パッド20に対する発泡成形体11のずれをより抑制可能となる。
【0027】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態において、シートパッド10をシートの背もたれ部92(図1参照)に用いられるバックパッドに適用することも可能である。この場合も、シートパッド10を、発泡成形体11が芯パッド20を着座者側から覆う構成とし、発泡成形体11の裏面11Mに面材30を一体化させればよい。
【0028】
(2)シートパッド10は、乗り物内のシートに用いられてもよいし、建物内のシートに用いられてもよい。
【0029】
(3)上記実施形態では、固定板部42が、面材30に宛がわれていたが、図8に示すように、発泡成形体11に埋まっていて、面材30から離れていてもよい。このように、固定板部42が面材30に対して離間して発泡成形体11に埋まっていることで、発泡成形体11に対する係合部品40の固定の安定化を図ることが可能となる。
【0030】
(4)上記実施形態では、面材30に、係合部品40の係合突部41が挿通される貫通孔31が形成されていたが、図9(A)に示すように、面材30で係合突部41の一部又は全部が覆われてもよい。このように、面材30に係合突部41の少なくとも一部を覆う突部カバー32を設けることで、面材30に貫通孔31を設ける場合に比べて、発泡成形体11の発泡成形の際に、発泡成形体11の原料が漏れ出すことを抑制可能となる。また、面材30の突部カバー32で係合突部41を覆うことで、係合突部41と芯パッド20とが擦れるときの音の抑制を図ることが可能となる。
【0031】
(5)上記実施形態では、係合部品40の固定板部42が、係合突部41から両側方に張り出していたが、図9(B)に示すように、固定板部42が、係合突部41から一側方にのみ張り出していてもよい。この場合、例えば、係合部品40が断面L字状になっていてもよい。また、図10(A)に示すように、上記実施形態において、係合部品40が、固定板部42から発泡成形体11の内側に延びる延長部43を有していてもよい。例えば、係合部品40は、延長部43が係合突部41の基端側の延長上に延びて、断面十字状になっていてもよい。
【0032】
(6)上記実施形態において、係合部品40に固定板部42が設けられなくてもよい。例えば、図10(B)に示すように、係合部品40が、係合突部41の基端側から延長部43が延びた断面直線状になっていてもよい。この場合、係合部品40を、面材30の貫通孔31に挿通するものとすれば、係合部品40を、発泡成形体11と芯パッド20のうち何れか一方に固着されて、他方に係合する構成(例えば、他方の係合凹部に係合するか又は他方に刺さる構成)としてもよい。また、この場合、係合部品40を、発泡成形体11と芯パッド20の何れにも固着させずに、発泡成形体11と芯パッド20の両方に係合させる構成としてもよい。なお、図10(B)に示す例において、係合部品40は、板状になっていてもよい。
【0033】
(7)上記実施形態において、係合部品40のうち発泡成形体11に密着して固定される部分が、固定板部42のように板状をなしていなくてもよい。
【0034】
(8)上記実施形態において、面材30を、発泡成形体11の裏面11Mに一体化する代わりに、芯パッド20に(詳細には着座側面20Mに)一体化させることもできる。
【0035】
(9)上記実施形態において、発泡成形体11の代わりに、非発泡体の(例えばゴム製の)パッド部を設けることもできる。
【0036】
<付記>
以下、上記実施形態から抽出される特徴群について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
【0037】
例えば、以下の特徴群は、シートパッドに関し、「着座者を受けるシートパッドとして、発泡成形体が芯パッドを覆っているものが知られている(例えば、特開2018-001957(段落[0010]~[0012]、図1図8等)参照)。」という背景技術について、「シートパッドに係る新規な技術を提供する。」という課題をもって想到されたものと考えることができる。また、従来から、新規なシートパッドや新規なシートパッドの製造方法が求められている。
【0038】
[特徴1]
芯パッドと、
前記芯パッドと別体に形成され、前記芯パッドのうち着座者側の着座側面を覆う発泡成形体と、
前記発泡成形体のうち前記芯パッドと対向する裏面に一体形成された面材と、を備えるシートパッド。
【0039】
特徴1によれば、従来にない新規なシートパッドが提供される。
【0040】
[特徴2]
前記発泡成形体に固定され、前記裏面から突出する係合突部を有する係合部品を備え、
前記係合突部は、前記芯パッドの前記着座側面に係合して、前記芯パッドと前記発泡成形体とを固定する特徴1に記載のシートパッド。
【0041】
特徴2では、発泡成形体に固定された係合部品の係合突部が、芯パッドの着座側面に係合するので、芯パッドに対する発泡成形体のずれを抑制可能となる。
【0042】
[特徴3]
前記面材に設けられ、前記係合突部の少なくとも一部を覆う突部カバーを備える特徴2に記載のシートパッド。
【0043】
[特徴4]
前記面材に形成されて、前記係合突部が貫通する貫通孔を備える特徴2に記載のシートパッド。
【0044】
[特徴5]
前記係合部品は、前記係合突部の基端から側方に張り出し、前記面材とは離間して前記発泡成形体内に埋設される固定板部を有する特徴2~4のいずれか1の特徴に記載のシートパッド。
【0045】
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
【符号の説明】
【0046】
10 シートパッド
11 発泡成形体
11M 裏面
20 芯パッド
20 着座側面
21 凹部
30 面材
31 貫通孔
32 突部カバー
40 係合部品
41 係合突部
42 固定板部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10