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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143906
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】接触および非接触共用ICカード
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20241004BHJP
   H01Q 7/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
G06K19/077 212
G06K19/077 144
G06K19/077 196
G06K19/077 244
G06K19/077 264
H01Q7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056848
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003421
【氏名又は名称】弁理士法人フィールズ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安原 誠
(72)【発明者】
【氏名】淵 健太
(72)【発明者】
【氏名】田島 功
(72)【発明者】
【氏名】藤原 真彦
(57)【要約】
【課題】配線における溶接部付近の部分での断線を抑制できる接触および非接触共用ICカードを提供する。
【解決手段】
本発明の一の態様によれば、接触および非接触共用ICカード10であって、アンテナコイル27が、コイル部28と、カード基体20から離間し、コイル部28から延びた配線29とを備え、配線29が、凹部20G内に突出し、配線29が、凹部20G内であって溶接部40外に位置し、かつ溶接部40の端面40Aに到達した第1部分29Aと、第1部分29Aと一続きであり、溶接部40中に固定され、かつ第1部分29Aよりも配線29の先端側に位置する第2部分29Bとを有し、ICカード10の透過平面視において、第2部分29Bの延在方向Dに対する溶接部40の端面40A近傍での第1部分29Aの角度αが、70°以下である、ICカード10が提供される。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹部およびアンテナコイルを有するカード基体と、前記カード基体の前記凹部内に実装され、基板と、前記基板の表面に設けられた外部接触端子と、前記基板の裏面に設けられたアンテナコイル接続端子と、前記基板の前記裏面に設けられ、前記外部接触端子および前記アンテナコイル接続端子と電気的に接続されたICチップとを備えるICモジュールと、前記アンテナコイル接続端子に設けられ、前記アンテナコイルと前記アンテナコイル接続端子とを電気的に接続する溶接部とを備える、接触および非接触共用ICカードであって、
前記アンテナコイルが、コイル部と、前記カード基体から離間し、前記コイル部から延びた配線とを備え、
前記配線が、前記凹部内に突出し、
前記配線が、前記凹部内であって前記溶接部外に位置し、かつ前記溶接部の端面に到達した第1部分と、前記第1部分と一続きであり、前記溶接部中に固定され、かつ前記第1部分よりも前記配線の先端側に位置する第2部分とを有し、
前記ICカードの透過平面視において、前記第2部分の延在方向に対する前記溶接部の前記端面近傍での前記第1部分の角度が、70°以下である、接触および非接触共用ICカード。
【請求項2】
前記ICカードの透過平面視において、前記溶接部が、前記ICチップよりも前記基板の外周側に配置されている、請求項1に記載の接触および非接触共用ICカード。
【請求項3】
前記ICカードの透過平面視において、前記第1部分の根元側が、前記溶接部よりも前記基板の外周側に位置し、前記第1部分が、前記溶接部を横切るとともに前記溶接部よりも前記ICチップ側の位置で前記溶接部側に戻るように曲がることによって前記溶接部の前記端面に到達している、請求項2に記載の接触および非接触共用ICカード。
【請求項4】
前記ICカードの透過平面視において、前記第2部分の延在方向に対する前記溶接部の前記端面近傍での前記第1部分の角度が、45°以下である、請求項1に記載の接触および非接触共用ICカード。
【請求項5】
前記カード基体が、前記カード基体の表面の法線方向と直交するX方向に延びる互いに平行な第1長辺および第2長辺と、前記法線方向および前記X方向と直交するY方向に延びる互いに平行な2本の短辺とを有し、前記ICカードの透過平面視において、前記溶接部の前記端面が、前記Y方向に前記溶接部の長さを2等分する前記溶接部の中央位置よりも前記第2長辺側に位置し、前記Y方向において前記第1部分の根元が前記中央位置よりも前記第2長辺側に位置している、請求項1に記載の接触および非接触共用ICカード。
【請求項6】
前記溶接部が、はんだから構成されている、請求項1に記載の接触および非接触共用ICカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触および非接触共用ICカードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カード表面の外部接触端子を通じて電気信号の入出力を行う接触ICカード、アンテナコイルを介して電磁誘導等により電気信号の入出力を行う非接触ICカード、および、カードが備える単一のICチップにより、接触ICカードの機能と非接触ICカードの機能とのいずれをも実現できる接触および非接触共用ICカードが用いられている。中でも、接触および非接触共用ICカードは、1枚のカードの使い分けによって、接触ICカードや非接触ICカードとしても使用できる等、利便性が高く、普及が進んでいる。
【0003】
接触および非接触共用ICカードにおいては、ICチップとアンテナコイルを電気的に接続する必要がある。ICモジュールとアンテナコイルとを電気的に接続する方法として、主に、ICチップとアンテナコイルを、導電性ペーストを介して電気的に接合する導電性ペースト方式、ICモジュールとアンテナコイルとを、導電性粒子を含む接着シートを介して電気的に接続するACF接合方式、ICモジュールとアンテナコイルが互いに小さなコイルを有し、誘導結合して信号を授受するCoM通信方式、アンテナコイルから延びる配線をはんだでICモジュールに直接溶接するはんだ溶接方式がある(例えば特許文献1参照)。はんだ溶接方式の接触および非接触共用ICカードにおいては、低コストでICカードを製造できるという利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0000070号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、はんだ溶接方式の接触および非接触共用ICカードにおいては、ICカードの曲げ等により配線におけるはんだ部付近の部分で断線してしまうおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、配線における溶接部付近の部分での断線を抑制できる接触および非接触共用ICカードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]凹部およびアンテナコイルを有するカード基体と、前記カード基体の前記凹部内に実装され、基板と、前記基板の表面に設けられた外部接触端子と、前記基板の裏面に設けられたアンテナコイル接続端子と、前記基板の前記裏面に設けられ、前記外部接触端子および前記アンテナコイル接続端子と電気的に接続されたICチップとを備えるICモジュールと、前記アンテナコイル接続端子に設けられ、前記アンテナコイルと前記アンテナコイル接続端子を電気的に接続する溶接部とを備える、接触および非接触共用ICカードであって、前記アンテナコイルが、コイル部と、前記カード基体から離間し、前記コイル部から延びた配線とを備え、前記配線が、前記凹部内に突出し、前記配線が、前記凹部内であって前記溶接部外に位置し、かつ前記溶接部の端面に到達した第1部分と、前記第1部分と一続きであり、前記溶接部中に固定され、かつ前記第1部分よりも前記配線の先端側に位置する第2部分とを有し、前記ICカードの透過平面視において、前記第2部分の延在方向に対する前記溶接部の前記端面近傍での前記第1部分の角度が、70°以下である、接触および非接触共用ICカード。
【0008】
[2]前記ICカードの透過透過平面視において、前記溶接部が、前記ICチップよりも前記基板の外周側に配置されている、上記[1]に記載の接触および非接触共用ICカード。
【0009】
[3]前記ICカードの透過透過平面視において、前記第1部分の根元側が、前記溶接部よりも前記基板の外周側に位置し、前記第1部分が、前記溶接部を横切るとともに前記溶接部よりも前記ICチップ側の位置で前記溶接部側に戻るように曲がることによって前記溶接部の前記端面に到達している、上記[2]に記載の接触および非接触共用ICカード。
【0010】
[4]前記ICカードの透過平面視において、前記第2部分の延在方向に対する前記溶接部の前記端面近傍での前記第1部分の角度が、45°以下である、上記[1]ないし[3]のいずれか一項に記載の接触および非接触共用ICカード。
【0011】
[5]前記カード基体が、前記カード基体の表面の法線方向と直交するX方向に延びる互いに平行な第1長辺および第2長辺と、前記法線方向および前記X方向と直交するY方向に延びる互いに平行な2本の短辺とを有し、前記ICカードの透過平面視において、前記溶接部の前記端面が、前記Y方向に前記溶接部の長さを2等分する前記溶接部の中央位置よりも前記第2長辺側に位置し、前記Y方向において前記第1部分の根元が前記中央位置よりも前記第2長辺側に位置している、上記[1]ないし[4]のいずれか一項に記載の接触および非接触共用ICカード。
【0012】
[6]前記溶接部が、はんだから構成されている、上記[1]ないし[5]のいずれか一項に記載の接触および非接触共用ICカード。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、配線における溶接部付近の部分での断線を抑制できる接触および非接触共用ICカードを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの構成を示す概略平面図である。
図2図2は、図1におけるA-A断面図である。
図3図3は、実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの一部を透過平面視した図である。
図4図4は、実施形態に係る他の接触および非接触共用ICカードの一部の透過平面図である。
図5図5は、実施形態に係る他の接触および非接触共用ICカードの一部の透過平面図である。
図6図6は、実施形態に係る他の接触および非接触共用ICカードの一部の透過平面視した図である。
図7図7は、実施形態に係る他の接触および非接触共用ICカードの一部の透過平面視した図である。
図8図8(A)~図8(C)は、実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの製造工程を模式的に示す図である。
図9図9(A)および図9(B)は、実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの製造工程を模式的に示す図である。
図10図10(A)および図10(B)は、実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの製造工程を模式的に示す図である。
図11図11は、実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの製造工程を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る接触および非接触共用ICカードについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの構成を示す概略平面図であり、図2は、図1におけるA-A断面図であり、図3図7は、本実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの一部を透過平面視した図である。図8(A)~図8(C)、図9(A)および図9(B)、図10(A)および図10(B)、図11は、本実施形態に係る接触および非接触共用ICカードの製造工程を模式的に示す図である。
【0016】
<<<接触および非接触共用ICカード>>>
図1に示される接触および非接触共用ICカード10(以下、単に「ICカード10」と称することもある。)は、カード基体20と、カード基体20に実装されたICモジュール30と、カード基体20の後述するアンテナコイル27とICモジュール30を電気的に接合する溶接部40とを備えている。ここで、説明の便宜上、接触および非接触共用ICカード10についてXYZ座標系を設定する。具体的には、図1および図2に示すように、カード基体20の表面20Aの法線方向(Z方向)において、裏面20Bから表面20Aに向かう方向をZ(+)方向とし、表面20Aから裏面20Bに向かう方向をZ(-)方向とする。Z方向と直交し、カード基体20の第1長辺20C、第2長辺20Dが延びる方向であるX方向において、外部接触端子32に近い側の第1短辺20Dから第2短辺20Eに向かう方向をX(+)方向とし、その反対方向をX(-)方向とする。Z方向およびX方向と直交し、カード基体20の第1短辺20Eおよび第2短辺20Fが延びる方向であるY方向において、外部接触端子32に近い側の第1長辺20Cから第2長辺20Dに向かう方向をY(+)方向とし、その反対方向をY(-)方向とする。
【0017】
<<ICモジュール>>
ICモジュール30は、図1に示すように、角に丸みを有する略長方形状となっている。ICモジュール30は、平板状の基板31と、基板31の表面31A側に配置された外部接触端子32と、基板31の裏面31B側に配置されたアンテナコイル接続端子33と、基板31の裏面31B側に配置されたICチップ34と、ICチップ34を被覆するモールド部35と、アンテナコイル接続端子33とICチップ34を電気的に接続する金ワイヤ等のワイヤ36とを備えている。なお、外部接触端子32とICチップ34を電気的に接続するワイヤは、図示を省略している。
【0018】
<基板、外部接触端子、およびアンテナコイル接続端子>
基板31としては、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の可撓性を有する樹脂フィルムを用いることが可能である。外部接触端子32およびアンテナコイル接続端子33は、パターニングされた銅箔から構成されている。具体的には、基材31の表面31Aおよび裏面31Bに銅箔を設け、所定のパターンに銅箔をエッチングすることによって、外部接触端子32およびアンテナ接続端子33が形成されている。また、基板31には、あらかじめ、外部接触端子32へのワイヤボンディングのための貫通孔(図示せず)が複数箇所設けられている。
【0019】
<ICチップ>
ICチップ34は、基板31の裏面31B側に接着剤(図示せず)を介して固定されている。具体的には、基板31のアンテナコイル接続端子33の形成面の中央部に配置されている。ICチップ34は、接触通信、非接触通信の両方の動作を制御するためのCPUと、RAMやEEPROM、フラッシュメモリー等の記憶装置と、接触通信および非接触通信の入力信号解読と出力信号生成を行うインターフェース回路や電力発生回路等の各種回路と、を備えている。
【0020】
<モールド部>
モールド部35は、ICチップ34やワイヤ36を外力負荷や環境負荷から保護するためのものである。モールド部35として、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂等が使用される。
【0021】
<溶接部>
溶接部40は、後述するアンテナコイル27とアンテナコイル接続端子33を電気的に接続するためのものである。溶接部40によりアンテナコイル27とアンテナコイル接続端33が電気的に接続されることにより、アンテナコイル27とICチップ34が電気的に接続される。溶接部40は、図2に示されるようにアンテナコイル接続端子33におけるICチップ34の両側にそれぞれに配置されている。溶接部40は、ICカード10の透過平面視において、図3に示されるようにICチップ34よりも基板31の外周側に配置されている。本明細書における「ICカードの透過平面視」とは、ICカードの表面側からX線光を照射して、ICカードの透過X線を撮像するX線撮像装置(製品名「μRay8000」、松定プレシジョン株式会社製、管電圧80kV)によって観察されるものである。
【0022】
溶接部40は、一方向に延びている。具体的には、溶接部40の長手方向はY方向となっている。溶接部40の長手方向の長さは、例えば、1mm以上6mm以下であることが好ましい。溶接部40の長手方向の長さが1mm以上であれば、溶接部40からの後述する配線29の第2部分29Bの脱離を抑制でき、また6mm以下であれば、後述する第2凹部20Iを狭めてICチップ34の接着力を向上させることができる。溶接部40の長手方向の長さは、2mm以上4mm以下であることがより好ましい。
【0023】
溶接部40の厚みは、例えば、0.05mm以上0.6mm以下であることが好ましい。溶接部40の厚みが0.05mm以上であれば、溶接部40からの配線29の第2部分29Bの脱離を抑制でき、また0.6mm以下であれば、溶接部40の盛り上がりを抑制できる。溶接部40の厚みは、0.2mm以上0.4mm以下であることがより好ましい。
【0024】
溶接部40の材料としては、アンテナコイル27とアンテナコイル接続端子33を電気的に接続することができれば、特に限定されないが、はんだであることが好ましい。このように溶接部40をはんだから構成することにより、アンテナコイル27とアンテナコイル接続端子33を確実に電気的に接続することができる。
【0025】
溶接部40は、後述する第2凹部20I内に配置されていることが好ましい。溶接部40が第2凹部20I内に配置されていることにより、溶接部40が存在する箇所が表面20A側に盛り上がることが抑制できる。
【0026】
<<カード基体>>
カード基体20は、表面20Aおよび裏面20Bを有する。カード基体20は、矩形状(例えば、長方形状)となっており、上記したように、X方向に延びる互いに平行な第1長辺20Cおよび第2長辺20Dと、Y方向に延びる互いに平行な第1短辺20Eおよび第2短辺20Fとを有する。カード基体20は、表面20A側に凹部20Gを有している。
【0027】
カード基体20は、図2に示すとおり、厚さ方向の上側からオーバーシート層21、インナー層22、アンテナコイル保持層23、24、インナー層25、およびオーバーシート層26がこの順に積層された構成を有している。また、アンテナコイル保持層23およびアンテナコイル保持層24の間には、ループ形状に巻かれ、被覆付導線等から形成されたアンテナコイル27が配置されている。ただし、カード基体20の層構成は、これに限らず、オーバーシート層、アンテナコイル保持層、オーバーシート層の3層構成、アンテナコイル保持層、アンテナコイル保持層の2層構成でもよい。あるいは、カード基体20の層構成は、オーバーシート層、アンテナコイル保持層、第2インナー層、第1インナー層、第1インナー層、第2インナー層、アンテナコイル保持層およびオーバーシート層、といった7層以上の多層構成であってもよい。この場合、2箇所の第1インナー層の間にアンテナコイル27が配置される。また、カード基体20のオーバーシート層21のインナー層22とは反対側の面またはオーバーシート26のインナー層25とは反対側の表面に印刷や磁気ストライプの埋め込みがされていてもよく、インナー層22、25のオーバーシート層21、26の隣接表面に印刷がされていてもよい。
【0028】
カード基体20は、例えば、プラスチックフィルムを用いて形成することが可能であるが、例えば、金属を使用したシートや、木や竹などの自然由来の材料を使用したシートを用いて形成されたものであってもよい。
【0029】
<凹部>
カード基体20には、図2に示されるように、表面20A側にICモジュール30を実装するための凹部20Gが設けられている。凹部20Gは、基板31、外部接触端子32、アンテナコイル接続端子33を埋め込むための第1凹部20Hと、第1凹部20Hと連通し、かつアンテナコイル27の後述する配線29を引き出すためおよび溶接部40が存在する箇所の盛り上がりを抑制するための第2凹部20Iと、第2凹部20Iと連通し、かつモールド部35を埋め込むための第3凹部20Jとを備えている。
【0030】
<オーバーシート層>
オーバーシート層21、26としては、通常、インナー層22、25と同質の材料を使用するが、厚さが0.05mm以上0.10mm以下程度の透明材料が使用されることが多い。インナー層およびオーバーシート層の積層体を熱プレス等で一体化する際のカールの発生を防止する観点からは、オーバーシート層21、26の厚さが同一であることが好ましいが、必ずしも同一ではなくてもよい。
【0031】
オーバーシート層21、26の材料は、熱により接着性を有するものであればよいが、オーバーシート層自体が熱による接着性を有しない場合でも、熱等により接着力を発生させる公知の接着剤の層をインナー層およびオーバーシート層の間に追加形成することで両者を一体化できる。
【0032】
<インナー層>
インナー層はコア層とも称する。インナー層22、25としては、白色または着色された各種のプラスチックシートを幅広く使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET-G(テレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン等の単独のフィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。インナー層22、25の厚さは、カードの全体厚さを勘案して適宜に選択することができるが、例えば、0.10mm以上、0.38mm以下程度とすることができる。
【0033】
<アンテナコイル保持層>
アンテナコイル保持層は、インナー層と同様にコア層とも称する。アンテナコイル保持層23、24は、アンテナコイル27を挟み込んでこれを保持する機能を有し、インナー層22、25と同様の各種のプラスチックシートを幅広く使用することができる。アンテナコイル保持層23、24は、インナー層22、25と同一材料で構成されてもよく、互いに異なる材料で構成されてもよい。アンテナコイル保持層23、24の厚さは、カードの全体厚さを勘案して適宜に選択することができるが、例えば、0.10mm以上、0.38mm以下程度とすることができる。
【0034】
<アンテナコイル>
アンテナコイル27は、ループ状になっている。アンテナコイル27は、例えば、13.56MHzのHF周波数帯域を用いて近接通信を行うものでもよく、それ以外の、例えば920MHzのUHF周波数帯域を用いて通信を行うものでもよいが、非接触通信を行う際に、ICチップ34が外部のリーダライタ(情報読み書き機器)と通信を行なうために配置される。アンテナコイル27は、リーダライタにICカード10をかざしたときに、リーダライタが形成する磁界等により電流が発生して、ICチップ34に電力を供給する。これにより、ICチップ34は駆動可能となり、非接触通信を行う際に、リーダライタと情報の送受信または情報の書き換え等を行なう。
【0035】
アンテナコイル27は、典型的には、銅線の周囲が絶縁体部材で被覆された被覆付導線により形成される。なお、これ以外にも、Cu-Ni、Cu-Cr、Cu-Zn、Cu-Sn、Cu-Be等の銅合金線、または鉄、ステンレス、アルミニウム等の種々の金属線、金属合金線を選択することもできる。アンテナコイル27として被覆付導線を用いることにより、形成加工費を、例えば銅箔エッチング方式等に比較して安価にできる。
【0036】
アンテナコイル27は、コイル部28と、カード基体20から離間し、コイル部28から延びた配線29とを有している。配線29は、アンテナコイル27の先端なっている。ここで、本明細書においては、アンテナコイル27のうち、カード基体20に埋設されたコイル状に形成されている部分をコイル部28とし、カード基体20から露出して凹部20Gの内部に配置される部分を配線29とする。図1に示される配線29は、コイル部28と一続きとなっているが、コイル部28に接合されていてもよい。配線29は、第2凹部20Iを介して凹部20Gに突出している。
【0037】
配線29は、溶接部40外に位置し、かつ溶接部40の端面40Aに到達した第1部分29Aと、第1部分29Aと一続きであり、溶接部40中に固定され、かつ第1部分29Aよりも配線29の先端側に位置する第2部分29Bと、第2部分29Bと一続きであり、溶接部40外に位置し、かつ第2部分29Bよりも配線29の先端側に位置する第3部分29Cとを有している。配線29は、第1部分29Aと第2部分29Bを有していれば、第3部分29Cを有していなくともよいが、配線29が第3部分29Cを有することにより、溶接部40からの配線29の脱離を抑制できる。溶接部40の端面40Aは、図3に示されるように、ICカード10の透過平面視において、Y方向に溶接部40の長さを2等分する溶接部40の中央位置40CよりもY(+)側(第2長辺20D側)に位置している。溶接部40の端面40Aは、溶接部40におけるY(+)側(第2長辺20D側)の末端の側面を意味し、図3に示されるように、後述する溶接部40の端面40Bは、溶接部40における(Y(-)側(第1長辺20C側)の末端の側面を意味する。
【0038】
図3に示されるように、ICカード10の透過平面視において、第2部分29Bの延在方向Dに対する溶接部40の端面40A近傍での第1部分29Aの角度αは、70°以下となっている。これにより、第2部分29Bに対する第1部分29Aの急激な折れ曲りを抑制できる。ここで、角度αは、図3に示されるように第2部分29Bに沿う直線(第2部分29Bが曲線の場合はこれに対する接線)を仮想線ILとするとき、仮想線ILと第1部分29A(第1部分29Aが曲線の場合はこれに対する接線)の間の、小さい方の角度とする。角度αは、配線29の断線を抑制する観点から、60°以下、50°以下、45°以下、40°以下、30°以下、20°以下、10°以下、0°となっていることが好ましい。なお、図3および後述する図4図7においては、X(-)方向側に位置する配線29と、X(+)方向側に位置する配線29が存在しているが、少なくとも片方の配線29において、角度αが、70°以下であればよい。ただし、両方の配線29において、角度αが70°以下であることが好ましい。
【0039】
図3に示される延在方向Dは、溶接部40の長手方向に沿っているが、図4に示されるように延在方向は溶接部40の長手方向に沿っていなくともよい。図4においては、延在方向Dは溶接部40の長手方向に対して傾斜している。図4の場合においても、ICカード10の透過平面視において、第2部分29Bの延在方向Dに対する溶接部40の端面40A近傍での第1部分29Aの角度αは、70°以下となっている。
【0040】
第1部分29Aにおける端面40Aから延在方向Dに沿って延びている長さは3mm以上であることが好ましい。これにより、配線29の溶接部40付近での断線をより抑制できる。第1部分29Aは、配線29の溶接部40付近での断線を確実に抑制する観点から、端面40Aから延在方向Dに4mm以上または5mm以上延びていることが好ましい。第1部分29Aにおける端面40Aから延在方向Dに沿って延びている長さの上限は、第1部分29Aを第2凹部20Iに格納する観点から、6mm以下であることが好ましい。
【0041】
第1部分29Aは、凹部20G内に位置する部分である。図3に示されるように、ICカード10の透過平面視において、第1部分29Aの根元29A1側が、溶接部40よりも基板31の外周側に位置している。本明細書において、「第1部分の根本」とは、第1部分のうち最もコイル部側に近い部分を意味する。図3においては、X方向において第1部分29Aの根本29A1は、中央位置40Cと並んでいる。
【0042】
第1部分29Aの根元29A1側から第1部分29AはICチップ34側に向けて延びており、溶接部40を横切るとともに溶接部40よりもICチップ34側の位置で溶接部40側に戻るように曲がることによって溶接部40の端面40Aに到達している。具体的には、X(-)方向側に位置する第1部分29Aは、根元29A1側からX(+)方向側に向けて進み、溶接部40を横切り、溶接部40とICチップ34との間の位置でY(+)方向およびX(-)方向に向かうように曲がり、溶接部40の端面40AよりもY(+)方向の位置からY(-)方向に向かい端面40Aに到達している。また、X(+)方向側に位置する第1部分29Aは、根元29A1側からX(-)方向側に向けて進み、溶接部40を横切り、溶接部40とICチップ34との間の位置でY(+)方向およびX(+)方向に向かうように曲がり、溶接部40の端面40AよりもY(+)方向の位置からY(-)方向に向かい端面40Aに到達している。
【0043】
第1部分29Aの長さは、6mm以上20mm以下であることが好ましい。後述するようにカード基体20に対してICモジュール30を立てた状態で、溶接部40により配線29とアンテナコイル接続端子33を接合するが、第1部分29Aの長さが、6mm以上であれば、溶接部40による配線29とアンテナコイル接続端子33の接合時の配線29の断線を抑制することができ、また20mm以下であれば、第1部分29Aが第1凹部20Hに位置することによる盛り上がりや、カード表面20Aに露出することによる美観の低下を抑制できる。第1部分29Aの長さは、9mm以上12mm以下であることがより好ましい。
【0044】
第2部分29Bは、溶接部40中に存在する部分である。具体的には、第3部分29Cが存在する場合には、第2部分29Bは、配線29における溶接部40の端面40Aから端面40Bまでの部分を意味し、第3部分29Cが存在しない場合には、第2部分29Bは、配線29における溶接部40の端面40Aから配線29の先端までの部分を意味する。
【0045】
第2部分29Bは、溶接部40中に固定されている。第2部分29Bが、溶接部40中に固定されることによってアンテナコイル27とアンテナコイル接続端子33が電気的に接続される。第2部分29Bは、概ねY方向に沿って延びているが、Y方向に沿って延びていなくともよい。
【0046】
第2部分29Bの長さは、1mm以上6mm以下であることが好ましい。第2部分29Bの長さが、1mm以上であれば、溶接部40からの配線29の脱離を抑制でき、また6mm以下であれば、第2凹部20Iを小さくして、第1凹部20Hの底面20H1(図10(B)参照)とICチップ34との接着面積を増やすことができるので、ICチップ34を安定的に保持できる。第2部分29Bの長さは、2mm以上4mm以下であることがより好ましい。
【0047】
第3部分29Cは、溶接部40外に位置し、かつ第2部分29Bよりも配線29の先端側に位置する部分である。具体的には、第3部分29Cは、配線29における溶接部40の端面40Bから配線29の先端までの部分を意味する。第3部分29Cは、第2部分29Bの延在方向Dに延びていてもよいが、延在方向Dに延びていなくともよい。
【0048】
第3部分29Cの長さは、1mm以上10mm以下であることが好ましい。第3部分29Cの長さが、1mm以上であれば、溶接部40からの配線29の脱離をより抑制でき、また10mm以下であれば、第3部分29Cが第1凹部20Hに位置することによる盛り上がりや、カード基体20の表面20Aに露出することによる美観の低下を抑制できる。第3部分29Cの長さは、2mm以上5mm以下であることがより好ましい。
【0049】
<他のICカード>
ICカード10は、図3に示されるように、ICカード10の透過平面視において、X(-)方向側に位置する配線29は溶接部40によりもX(-)方向の位置から引き出されており、X(+)方向側に位置する配線29は溶接部40よりもX(+)方向の位置から引き出されているが、図5に示される接触および非接触共用ICカードのように、ICカードの透過平面視において、配線29が溶接部40の端面40AよりY(+)方向の位置から引き出されていてもよい。この構造とすることにより、ICモジュール30を凹部20Gに嵌め込んだときにICカード10よりも第1部分29Aの撓みが少なくなるので、第2部分29Bの延在方向Dに対する第1部分29Aの角度αを70°以下とすることができる。なお、図5においては、第2部分29Bの延在方向Dに対する第1部分29Aの角度がほぼ0°となっているので、角度αの図示を省略している。
【0050】
また、ICカード10は、図3に示されるように、ICカード10の透過平面視における第1部分29Aの根元29A1の位置(凹部20Gへの引出された位置)が、X方向において、溶接部40の中央位置40Cと並んでいるが、Y方向において第1部分29Aの根元29A1が中央位置40CよりもY(+)側(第2長辺20D側)に位置していてもよい。具体的には、例えば、図6に示されるように第1部分29Aの根元29A1の位置は、X方向において、溶接部40の端面40A付近の位置と並ぶようにしてもよい。この構造とすることにより、第1部分29Aの根元29A1と溶接部40の端面40Aまでの距離が近くなるので、ICモジュール30を凹部20Gに嵌め込んだときに図3の場合よりもY(+)方向に撓む力を相対的に強くすることができる。これにより、第1部分29AがX方向に流れることを抑制できるので、第2部分29Bの延在方向Dに対する第1部分29Aの角度αを70°以下とすることができる。なお、図6においては、第2部分29Bの延在方向Dに対する第1部分29Aの角度がほぼ0°となっているので、角度αの図示を省略している。
【0051】
図6に示されるICカードは、第1部分29Aの根元29A1の位置を図3の場合よりもY(+)方向に移動させているが、図7に示されるように、溶接部40の位置をY(-)方向に移動させて、X方向において、第1部分29Aの根元29A1の位置を溶接部40の端面40A付近の位置と並ぶようにしてもよい。これにより、図6の場合と同様の効果を得ることができる。なお、図7においては、第2部分29Bの延在方向Dに対する第1部分29Aの角度がほぼ0°となっているので、角度αの図示を省略している。
【0052】
ICカードの曲げ等により配線が溶接部付近で断線するのは、凹部にICモジュールを実装する際に、溶接部中に存在する第2部分に対して溶接部外に存在する第1部分が折れ曲ってしまい、この折れ曲った部分に応力が集中してしまうことが主な原因であると考えられる。これに対し、本実施形態によれば、第2部分29Bの延在方向Dに対する第1部分29Aの角度が、70°以下となっているので、第2部分29Bに対する第1部分29Aの折れ曲りを抑制できる。これにより、配線29における溶接部40付近での断線を抑制できる。
【0053】
<接触および非接触共用ICカードの製造方法>
次に、図1に示される接触および非接触共用ICカード10の製造方法を説明する。まず、カード基体20を準備する。具体的には、アンテナコイル27が形成されたアンテナコイル保持層23、24を用いて、厚さ方向の上側からオーバーシート層21、インナー層22、アンテナコイル保持層23、24、インナー層25、オーバーシート層26をこの順に重ねる。その後、カードが縦横に多面付けで配置された大判シートの積層体の単位で、厚さ方向の上下からステンレス板で挟み込み、当該ステンレス板を介して、当該積層体に対して熱圧を加える。このような熱プレス工程を経ることにより、カード基体20を得ることができる。また、オーバーシート層21、26、インナー層22、25、アンテナコイル保持層23、24のいずれかが、所定温度で熱融着しない耐熱性を有する場合には、各層間に所定温度で熱融着する接着シートを挟み、あるいは、接着剤を塗付した上で、これらを熱プレス工程に掛けることにより、一体化したカード基体20を得る。
【0054】
カード基体20を得た後、カード基体20に、ICモジュール30を埋め込むためおよび配線29を引き出すための、第1凹部20H、第2凹部20I、第3凹部20Jからなる凹部20Gを、エンドミルによる切削加工にて形成する。これにより、図8(A)~図8(C)に示される凹部20Gを有するカード基体20が得られる。なお、カード基体20に凹部20Gを形成すると、配線29が凹部20Gに内に露出する。凹部20Gにおいては、第2凹部20Iが第1凹部20Hよりも深く形成されるため、配線29が凹部20Gに内に露出しやすくなる。
【0055】
凹部20Gを形成した後、図9(A)に示されるように、凹部20G内に露出した配線29をZ(+)方向に引き上げる。その後、アンテナコイル接続端子33に溶接部40が設けられたICモジュール30を、図9(B)に示されるように、溶接部40およびICチップ34がX方向に並び、かつ裏面31B側がカード基体20側に位置するようにカード基体20に対してZ方向に立てた状態で、溶接部40に熱を加え、アンテナコイル接続端子33に配線29の一部を接合する。これにより、配線29の第1部分29Aと、第2部分29B、および第3部分29Cが形成される。
【0056】
配線29の一部とICモジュール30のアンテナコイル接続端子33とを溶接部40で接合した後、ICモジュール30を寝かした状態、例えばICモジュール30をカード基体20と平行にした状態、治具を用いてICモジュール30を凹部20G内に嵌め込む。その際、ICモジュール30のアンテナコイル接続端子33側における溶接部40以外の領域に接着剤や接着テープを配置しておき、ICモジュール30と第1凹部20Hの底面20H1(図10(B)参照)とを接着させる。
【0057】
ここで、ICモジュールをカード基体の凹部に嵌め込む際に、配線29には、Y(+)方向に向かう力と、X方向内側(X軸原点方向)に向かう力との2種類の力が生じるが、X方向内側に向かう力が強くなるほどX方向内側に配線が撓んでしまい、配線の第2部分の延在方向に対する配線の第1部分の角度は大きくなる。すなわち、Y(+)方向に撓む力が強くなれば、角度αは小さくなる傾向を示す。したがって、ICモジュール30をカード基体20の凹部20Gに嵌め込む際に、まず、ICモジュール30を寝かした状態で、図10(A)に示されるように、ICモジュール30をY(+)方向およびZ(-)方向に移動させて、強制的に配線29をY(+)方向に撓ませる。その後、図10(B)に示されるように、ICモジュール30が凹部20Gの領域に到達するようにICモジュール30をY(-)方向に移動させた後、ICモジュール30を凹部20Gに嵌め込む。このような方法でICモジュール30を凹部20Gに嵌め込むことにより、第1部分29AにおけるY(+)方向に撓む力が強くなるので、ICモジュール30を凹部20Gに嵌め込んだ後の角度αは小さくなり、70°以下とすることができる。
【0058】
その後、図11に示されるように、ICモジュール30側から熱プレスして圧着する。これにより、ICカード10が得られる。
【符号の説明】
【0059】
10…接触および非接触共用ICカード
20…カード基体
20G…凹部
25…アンテナコイル
26…コイル部
29…配線
29A…第1部分
29A1…根元
29B…第2部分
29C…第3部分
30…ICモジュール
31…基板
32…外部接触端子
33…アンテナコイル接続端子
34…ICチップ
35…モールド部
40…溶接部
40A…端面
図1
図2
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図4
図5
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図11