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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143916
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】床構造
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/00 20060101AFI20241004BHJP
   E04F 15/024 20060101ALI20241004BHJP
   E04F 15/18 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
E04F15/00 101D
E04F15/024 601G
E04F15/18 601Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056865
(22)【出願日】2023-03-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年9月1日に千葉県千葉市中央区汐見丘町16番12号において販売 〔刊行物等〕 令和4年9月1日に東京都葛飾区金町1丁目3番7号において販売 〔刊行物等〕 令和4年9月1日に千葉県千葉市緑区あすみが丘4-16において販売 〔刊行物等〕 令和4年9月1日に千葉県千葉市緑区辺田町141において販売 〔刊行物等〕 令和4年9月1日に東京都江東区新砂1丁目1番地1号において販売 〔刊行物等〕 令和4年10月1日に千葉県千葉市花見川区幕張本郷5-18-1において販売 〔刊行物等〕 令和4年11月1日に神奈川県藤沢市鵠沼橘一丁目1902番8において販売 〔刊行物等〕 令和4年12月1日に東京都墨田区太平2丁目9番4号において販売
(71)【出願人】
【識別番号】000177139
【氏名又は名称】三洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】永田 純一
(72)【発明者】
【氏名】下村 喜俊
【テーマコード(参考)】
2E220
【Fターム(参考)】
2E220AA19
2E220AC03
2E220BA01
2E220CA13
2E220CA62
2E220EA04
2E220GA25X
2E220GA25Y
2E220GB43X
2E220GB43Y
2E220GB44Y
(57)【要約】
【課題】床材の総厚さを抑えることができ、かつ遮音性能を向上させることが可能な床構造を提供する。
【解決手段】本開示に係る床構造1は、複数の床支持脚3と、2層構造の床材4とを備える。複数の床支持脚3は、床スラブ2上に立設される。2層構造の床材4は、複数の床支持脚3に下方から支持される床下地ボード8と、床下地ボード8上に敷設される床仕上げ材9とを有する。床下地ボードは、ユーカリ材によって形成される合板(高比重合板)である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床スラブ上に立設される複数の床支持脚と、
前記複数の床支持脚に下方から支持される床下地ボードと、前記床下地ボード上に敷設される床仕上げ材とを有する2層構造の床材と、を備え、
前記床下地ボードは、ユーカリ材によって形成される合板である
ことを特徴とする床構造。
【請求項2】
前記床下地ボードの比重は、0.65以上0.9以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の床構造。
【請求項3】
前記床下地ボードの厚みは、15mm以上20mm以下に設定される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床構造。
【請求項4】
前記床下地ボードの長手方向の長さは、短手方向の長さの倍数に設定される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建物における二重床の床構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、集合住宅などでは、コンクリート等の躯体に各階の床スラブが形成されており、この床スラブ上にクッションゴムなどの台座を介して支持脚を立設し、この上に床下地用のパーティクルボード及び合板などを配置し、さらに仕上げ材としてフローリングを敷設した床構造が採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、耐火性に優れた石膏ボードを用いた二重床構造が開示されている。この二重床構造では、基礎床に立設された支持台により、複数のフロアーパネルを所定の高さレベルに支持して二重床を形成し、このフロアーパネルの上に石膏ボードを介して床仕上げ材を敷設する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3061404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のように、複数の床材(フロアーパネル、石膏ボード、及び床仕上材)を重ねて構成される二重床構造では、床上の歩行時等に足からの荷重が下方の床側へ入力した際に、床材の下方への撓みに起因して床から音が発生してしまう可能性がある。例えば、歩行時に足からの荷重が下方の床側へ入力した際に、床材が下方へ撓むと、係る床材の撓みによって床材同士、あるいは床材と固定釘等が擦れてしまい、床から音が発生してしまう可能性がある。
【0006】
また、遮音性能を向上させるために床材を多数重ねると、床材の総厚さが厚くなってしまい、その分、床上空間又は床下空間が狭くなってしまう。
【0007】
そこで、本開示は、床材の総厚さを抑えることができ、かつ遮音性能を向上させることが可能な床構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様の床構造は、床スラブ上に立設される複数の床支持脚と、前記複数の床支持脚に下方から支持される床下地ボードと、前記床下地ボード上に敷設される床仕上げ材とを有する2層構造の床材と、を備え、前記床下地ボードは、ユーカリ材によって形成される合板である。
【0009】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の床構造であって、前記床下地ボードの比重は、0.65以上0.9以下である。
【0010】
本発明の第3の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様の床構造であって、前記床下地ボードの厚みは、15mm以上20mm以下に設定される。
【0011】
本発明の第4の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様の床構造であって、前記床下地ボードの長手方向の長さは、短手方向の長さの倍数に設定される。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、床材の総厚さを抑えることができ、かつ遮音性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る床構造を説明する上方からの斜視図である。
図2】床構造の断面図である。
図3】床仕上げ材を敷設していない状態の床構造の上方からの平面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る床構造の遮音性能を示す図であって、(a)は床衝撃音レベル低減量のグラフを、(b)は床衝撃音レベル低減量の表を、(c)は床衝撃音低減性能の表をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る床構造を説明する上方からの斜視図である。図2は、床構造の断面図である。図3は、床仕上げ材を敷設していない状態の床構造の上方からの平面図である。なお、図3では、分かりやすくするために、床支持脚の符号を一部省略している。
【0016】
本発明の一実施形態に係る床構造1は、例えば、コンクリート構造の集合住宅などの建物における二重床の床構造に適用される。
【0017】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る床構造1は、床スラブ2上に立設される複数の床支持脚3と、複数の床支持脚3の上部に敷設される2層構造の床材4(以下、単に「床材4」と称する場合がある。)とを備える。床材4は、床スラブ2から上方へ離間した位置に配置され、複数の床支持脚3に下方から支持される。床スラブ2の厚みは、例えば、200mmである。
【0018】
複数の床支持脚3は、床スラブ2と床材4との間に配置され、床材4を下方から支持する部材であって、台座5と、支柱6と、ボード受け具7とをそれぞれ有する。台座5は、クッションゴム等の弾性材によって形成され、緩衝材として機能する。支柱6は、上下方向に延びる柱状の部材であって、下端部が台座5に回転可能に弾性支持される。支柱6の上端部には、ボード受け具7が取り付けられる。支柱6は、ボード受け具7の高さ位置(床スラブ2からの高さ位置)を調節可能な機構を有する。例えば、支柱6は、ボルトになっており、ボード受け具7に設けられる雌ねじ部(図示省略)に螺合している。ボード受け具7に対して支柱6を回転させることによって、ボード受け具7の高さ位置を調節可能となっている。なお、床支持脚3の構成は、上記に限定されるものではなく、床スラブ2と床材4との間に配置され、床材4を下方から支持可能な構成であればよい。
【0019】
図3に示すように、複数の床支持脚3は、等間隔のグリッド(格子)の交点となる位置に配置される。各床支持脚3間の間隔は、所定の間隔(例えば、455mm)に設定される。なお、図3に示すように、間隔調節が必要な場合には、例えば部屋の端(図3では上側の端)等の床支持脚3間の間隔を、上記所定の間隔とは異なる間隔に設定してもよい。
【0020】
複数の床支持脚3は、部屋の周囲(壁際)に設けられる床支持脚3aと、部屋の内側(壁際から離間した位置)に設けられる床支持脚3bとを含む。部屋の周囲に設けられる床支持脚3aには、床材4との間に根太材10が配置されるので、部屋の周囲に設けられる床支持脚3aは、部屋の内側に設けられる床支持脚3bよりも、根太材10の厚み分だけ短くなっている。根太材10は、部屋の周囲(壁際)に沿って設けられる。本実施形態では、複数の床支持脚3の高さは、床材4を敷設した際に、床スラブ2の上面から床材4の上面までの高さ(床仕上げ高)が130mmになるように設定される。
【0021】
床支持脚3の台座5(クッションゴム)のゴム硬度は、床支持脚3を設ける位置によって異なることが好ましい。具体的には、部屋の周囲に設けられる床支持脚3aの台座5のゴム硬度は、部屋の内側に設けられる床支持脚3bの台座5のゴム硬度よりも低い(柔らかい)ことが好ましい。例えば、部屋の周囲に設けられる床支持脚3aの台座5のゴム硬度を、60°に設定し、部屋の内側に設けられる床支持脚3bの台座5のゴム硬度を、70°に設定することが好ましい。なお、ゴム硬度は、例えば、JIS K 6253準拠のデュロメータ(タイプA)等によって測定することができる。
【0022】
2層構造の床材4は、複数の床支持脚3に下方から支持される床下地ボード8と、床下地ボード8上に載置される床仕上げ材9とを有する。複数の床支持脚3の上には、複数の床下地ボード8と複数の床仕上げ材9とが敷設される。
【0023】
床下地ボード8は、2層構造の床材4のうちの下層を構成するボードであって、床支持脚3に直接的に、又は床支持脚3に根太材10を介して間接的に下方から支持される。本実施形態では、床支持脚3の上方に、複数の床下地ボード8が互いに隣接又は近接するように敷設される。床下地ボード8は、床支持脚3のボード受け具7に対して固定される。
【0024】
床下地ボード8は、ユーカリ材によって形成される矩形状の合板(高比重合板)である。床下地ボード8の比重は、0.65以上0.9以下のであることが好ましい。すなわち、床下地ボード8は、ラワン合板(比重が0.5~0.6程度)や針葉樹合板(比重が0.4~0.6程度)よりも比重が高い高比重合板(ユーカリ材)である。
【0025】
床下地ボード8の幅D(短手方向の長さ)は、複数の床支持脚3の間隔である上記所定の間隔(所定の長さ)に設定される。例えば、本実施形態では、床下地ボード8の幅Dは、455mmに設定される。
【0026】
床下地ボード8の長さL(長手方向の長さ)は、床下地ボード8の幅Dの倍数に設定されることが好ましい。例えば、本実施形態では、床下地ボード8の長さLは、1820mm(床下地ボード8の幅Dの4倍の長さ)に設定される。なお、図3に示すように、床下地ボード8の長さLや幅Dの調節が必要な箇所では、床下地ボード8は、所望の長さに切断されて敷設される。
【0027】
床下地ボード8の厚みtは、15mm以上20mm以下であることが好ましい。例えば、本実施形態では、床下地ボード8の厚みtは、15mmに設定される。
【0028】
床仕上げ材9は、2層構造の床材4のうちの上層を構成するボードであって、室内側へ露出し、床面を構成するフローリング材である。床仕上げ材9は、床下地ボード8の上面に隙間なく敷設され、床下地ボード8に対して固定される。床仕上げ材9は、例えば、表面仕上げが施された突板張り合板である。床仕上げ材9の厚みは、例えば12mmに設定される。
【0029】
次に、床構造1の施工について説明する。
【0030】
床構造1を施工する際には、先ず、根太材10を部屋の壁際に沿って所定の高さ位置に設置する。根太材10は、例えば、根太材10用の床支持脚3aによって、高さ調節された状態で下方から支持される。壁際の床支持脚3aは、上記所定の間隔で配置される。次に、部屋の内側(壁際から離間した位置)に、複数の床支持脚3bを床スラブ2上に上記所定の間隔で立設する。すなわち、複数の床支持脚3(壁際の複数の床支持脚3a及び部屋の内側の複数の床支持脚3b)を、等間隔のグリッド(格子)の交点となる位置に配置する。このとき、複数の床支持脚3bの間隔調節が必要な場合には、任意の箇所(例えば、図3では部屋の上側の端)で、床支持脚3間の間隔を、上記所定の間隔とは異なる間隔に設定してもよい。
【0031】
次に、複数の床下地ボード8を、複数の床支持脚3の上方に千鳥貼りとなるように敷設する。短手方向に隣り合う床下地ボード8は、長手方向に半枚分ズラして配置される。このとき、床下地ボード8の4つの角の下方には、床支持脚3のボード受け具7が位置している。また、床下地ボード8の長手方向に延びる辺の下方には、4つの床支持脚3(両角の床支持脚3を含む)のボード受け具7が長手方向に等間隔に配置されている。この状態で、各床下地ボード8を、床支持脚3のボード受け具7に対して粘着シート及びビスによって固定する。次に、床支持脚3の高さ調節機構を操作して床下地ボード8の高さ位置を調節する。
【0032】
最後に、床仕上げ材9を、床下地ボード8上に敷設し、床下地ボード8に対してフロア釘によって固定する。
【0033】
上記のように構成された床構造1では、床下地ボード8が、ユーカリ材によって形成される矩形状の合板(高比重合板)である。床下地ボード8は、ラワン合板(比重が0.5~0.6程度)や針葉樹合板(比重が0.4~0.6程度)よりも比重が高い高比重合板(ユーカリ材)であるので、遮音性能を向上させることができる。
【0034】
また、床下地ボード8の比重は、0.65以上0.9以下であるので、ラワン合板(比重が0.5~0.6程度)や針葉樹合板(比重が0.4~0.6程度)よりも比重を確実に高くすることができる。
【0035】
また、床下地ボード8が高比重合板であるので、床下地ボード8の厚みtを抑えることができる。このため、床材4の総厚さを抑えることができる。
【0036】
また、床下地ボード8上に床仕上げ材9を敷設する2層構造の床材4であるので、遮音性を確保するために3層以上の床材にする場合とは異なり、床材4の総厚さを抑えることができる。
【0037】
また、床下地ボード8の厚みtを12mm以上18mm以下に設定することによって、一般的なベースパネル(床下地ボード)の厚み(20mmや24mm)よりも床下地ボード8の厚みtを薄くすることができる。このため、部屋の床上空間又は床下空間を高さ方向に広く確保することができる。床下空間を高さ方向に広く確保した場合には、床下空間の空気層を広く確保することができるので、集合住宅等の下層階への遮音性能を向上させることができる。
【0038】
また、床下地ボード8の長さLを床下地ボード8の幅Dの倍数に設定することによって、複数の床支持脚3を等間隔のグリッドの交点となる位置に配置することができる。このため、複数の床支持脚3による床材4の支持バランスがよいので、床上の歩行時に足からの荷重が下方の床材4へ入力した際に、床材4の下方への撓みを抑えることができ、床材4の撓みに起因する音の発生を抑制することができる。
【0039】
このように、本実施形態によれば、床材4の総厚さを抑えることができ、かつ遮音性能を向上させることができる。
【0040】
また、床下地ボード8の厚みtを抑えることができるので、厚い材料を使用する場合とは異なり、軽量化することができ、施工時の作業性が向上する。
【0041】
また、複数の床支持脚3を等間隔のグリッドの交点となる位置に配置することができ、複数の床支持脚3による床材4の支持バランスがよいので、床上を歩行した際に床材4が撓み難く、歩行感を向上させることができる。
【0042】
また、部屋の壁際に設けられる床支持脚3aの台座5のゴム硬度を、部屋の内側に設けられる床支持脚3bの台座5のゴム硬度よりも低くすることによって、高比重合板である床下地ボード8との組み合わせによって、歩行感を向上させることができる。
【0043】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【0044】
次に、本発明の一実施形態に係る床構造の遮音性能について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る床構造の遮音性能を示す図であって、(a)は床衝撃音レベル低減量のグラフを、(b)は床衝撃音レベル低減量の表を、(c)は床衝撃音低減性能の表をそれぞれ示す。
【0045】
床衝撃音低減量試験では、上記床構造1(床下地ボード8と床仕上げ材9とによって構成される2層構造の床材4を複数の床支持脚3で支持した二重床の床構造)を用いて、JIS A 1440-1,-2に準拠して床衝撃音遮断性能を測定した。この床構造では、床下地ボード8として、サイズが455mm×1820mmで板厚が15mmのユーカリ材によって形成された高比重合板を使用した。また、床仕上げ材9として、板厚が12mmの突板張り合板を用いた。試験床の床スラブの厚みは、200mmであり、床仕上げ高を130mmとしている。
【0046】
この試験では、床衝撃音遮断性能を測定し、上記床構造を施工しない床スラブのままの状態での測定結果と、上記床構造を敷設した状態での測定結果とを比較し、床構造による改善量(dB)を求めた。衝撃源の中心周波数としては、63Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、及び2kHzについて測定した。
【0047】
図4(a)~図4(c)に示すように、軽量衝撃音低減量については、中心周波数の全てにおいて低減量が大きく、良好な改善が図られており、ΔLL(II)-3等級となっている。また、重量衝撃音低減量については、特に中心周波数が2kHzにおける低減量が大きく、良好な改善が図られており、ΔLH(II)-2等級となっている。他の周波数については、特に目立った差異は見られない。
【0048】
以上より、本発明の床構造は、床材の総厚さを抑えることができ、かつ遮音性能を向上させることが可能であることが確認された。
【符号の説明】
【0049】
1:床構造
2:床スラブ
3:複数の床支持脚
4:2層構造の床材
8:床下地ボード
9:床仕上げ材
図1
図2
図3
図4