(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143926
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】第2決済管理装置、第2決済管理方法及び第2決済管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20241004BHJP
【FI】
G06Q30/0207 328
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056879
(22)【出願日】2023-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 公開日 令和4年11月1日 PayPayサイト https://paypay.ne.jp/notice/20221101/f-paypaystep/
(71)【出願人】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植村 浩太郎
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 哲也
(72)【発明者】
【氏名】シ ダニング
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】チン シコウ
(72)【発明者】
【氏名】夏目 奎
(72)【発明者】
【氏名】森 美咲
(72)【発明者】
【氏名】亀田 征也
(72)【発明者】
【氏名】坂本 智香
(72)【発明者】
【氏名】田村 悠馬
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】複数の決済事業者が提供するサービス上での利用者情報の連携の有無に応じて決済を行った利用者に対する特典の付与を適切に制御すること。
【解決手段】本願に係る第2決済管理装置は、判定部と、決定部とを有する。判定部は、第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、第2決済手段において所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する。決定部は、判定部による判定結果に応じて、所定の利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に応じて、前記所定の利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する決定部と、
を有することを特徴とする第2決済管理装置。
【請求項2】
前記第2決済手段は、前記第1決済手段を提供するサービス事業者とは異なるサービス事業者が提供する決済手段である
ことを特徴とする請求項1に記載の第2決済管理装置。
【請求項3】
前記第1決済手段は、所定のアプリケーションに表示される前記第1識別情報又は加盟店の関係にある店舗の店舗端末に表示される識別情報を用いた決済手段であり、
前記第2決済手段は、利用者ごとに発行された前記所定の利用者の前記第2識別情報を用いた決済手段である
ことを特徴とする請求項1に記載の第2決済管理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていると判定した場合は前記第1識別情報を提供した決済事業者のサーバ装置へ前記特典を提供するよう要求する旨の情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の第2決済管理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記所定の利用者が前記第1決済手段を用いて決済を行った場合は前記決済事業者と加盟店の関係にある店舗の店舗端末又は利用者の端末から取得した決済情報に基づき前記提供手段を決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の第2決済管理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記所定の利用者が前記第2決済手段を用いて決済を行った場合は前記第2識別情報を提供した事業者のサーバ装置から取得した決済情報に基づき前記提供手段を決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の第2決済管理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記第1決済手段を用いた決済情報と前記第2識別情報を用いた決済情報とに基づき前記所定の利用者に対して適用される特典の付与率を決定する前記サーバ装置へ前記特典を提供するよう要求する旨の情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の第2決済管理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記特典を提供するよう要求する旨の情報として、前記所定の利用者の第1識別情報と所定期間の決済情報とを送信すると決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の第2決済管理装置。
【請求項9】
前記決定部は、
前記第1識別情報と第3識別情報とが対応付けられ、且つ、前記第2識別情報と当該第3識別情報とが対応付けられている場合は、当該第3識別情報を用いて前記提供手段を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の第2決済管理装置。
【請求項10】
前記決定部は、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていないと判定した場合は前記特典を提供すると決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の第2決済管理装置。
【請求項11】
前記決定部は、
前記特典の原資の負担先に応じて当該原資の請求情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の第2決済管理装置。
【請求項12】
前記決定部は、
前記特典の原資の負担先が前記サーバ装置の決済事業者である場合は前記サーバ装置へ当該原資の請求情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の第2決済管理装置。
【請求項13】
コンピュータが実行する第2決済管理方法であって、
第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程による判定結果に応じて、前記所定の利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する決定工程と、
を含むことを特徴とする第2決済管理方法。
【請求項14】
第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順による判定結果に応じて、前記所定の利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する決定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする第2決済管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第2決済管理装置、第2決済管理方法及び第2決済管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、決済方法に対応する特典付与条件に基づいて利用者に付与する特典を決定する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、複数の決済事業者が提供するサービス上での利用者情報の連携の有無に応じて決済を行った利用者に対する特典の付与を適切に制御することができなかった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の決済事業者が提供するサービス上での利用者情報の連携の有無に応じて決済を行った利用者に対する特典の付与を適切に制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る第2決済管理装置は、第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に応じて、前記所定の利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する決定部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、複数の決済事業者が提供するサービス上での利用者情報の連携の有無に応じて決済を行った利用者に対する特典の付与を適切に制御することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る第1決済管理サーバの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る決済情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る特典付与条件記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る第2決済管理サーバの構成例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る決済情報記憶部の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、第2決済管理サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る第2決済管理装置、第2決済管理方法及び第2決済管理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る第2決済管理装置、第2決済管理方法及び第2決済管理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1-1.情報処理システムの構成〕
図1の説明に先立って、
図2を用いて決定システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る決定システム1は、利用者端末10と、第1決済管理サーバ100と、第2決済管理サーバ200とを含む。利用者端末10、第1決済管理サーバ100及び第2決済管理サーバ200は、ネットワークNを介して有線又は無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、
図2に示した決定システム1には、複数台の利用者端末10、複数台の第1決済管理サーバ100及び複数台の第2決済管理サーバ200が含まれていてもよい。
【0011】
図2に示す利用者端末10は、利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、利用者端末10は、インストールされた所定のアプリケーション上で設定された決済のためのQRコード(登録商標)等の情報コード(例えば、決済時に表示される情報コード)を表示する。利用者端末10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末10は、第1決済管理サーバ100又は第2決済管理サーバ200によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、
図1に示す例では、利用者端末10がスマートフォンである場合を示す。
【0012】
なお、利用者端末10は、所定の情報処理を実現する制御情報を第1決済管理サーバ100又は第2決済管理サーバ200から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、第1決済管理サーバ100又は第2決済管理サーバ200から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0013】
図2に示す第1決済管理サーバ100は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、第1決済管理サーバ100は、他の決済事業者から提供された利用者の決済情報を含む複数の決済手段を介した決済情報に基づき利用者に対して付与する特典(例えば、利用者に対して適用される特典の付与率)を決定する。
【0014】
第1決済管理サーバ100は、複数の決済方法の決済が可能な決済サービスを提供する。第1に、第1決済管理サーバ100は、利用者端末10の端末経由にて決済サービスを提供する。例えば、第1決済管理サーバ100は、利用者端末10を用いてウォレットと呼ばれる電子マネーの口座から決済に関する額の電子マネーを減算することで決済が行われる決済サービスを提供する。また、第1決済管理サーバ100が提供する決済サービスには、他者の決済手段を用いた決済に基づくサービスも含まれる。このため、第2に、第1決済管理サーバ100は、後払いと呼ばれる後日利用者に請求が行われウォレットの電子マネーを利用しない決済サービスを提供する。また、第3に、クレジットカード払いと呼ばれる利用者端末10を用いた決済であるがウォレットの電子マネーは用いられずに利用者が契約したクレジットカード経由で請求が行われる決済サービスを提供する。このうち、後払いとクレジットカード払いについては、第1決済管理サーバ100は、第1決済事業者の決済サービスを介して他者の決済サービスを利用することで決済を可能にする。また、第1決済管理サーバ100は、他者の決済手段を用いた決済を含む全ての決済方法での決済に対して特典を付与する。
【0015】
図2に示す第2決済管理サーバ200は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、第2決済管理サーバ200は、第2決済管理サーバ200を管理する決済事業者(以下、適宜、「第2決済事業者」とする。)が提供するサービスの識別情報(以下、適宜、「第2識別情報」とする。)と、他の決済事業者が提供するサービスの識別情報とが対応付けられているか否かに応じて、利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。例えば、第2決済管理サーバ200は、第1決済管理サーバ100を管理する決済事業者(以下、適宜、「第1決済事業者」とする。)が提供するサービスの識別情報(以下、適宜、「第1識別情報」とする。)と対応付けられているか否かに応じて、利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。第2決済事業者は、クレジットカードの発行も行い、第1決済事業者のサーバ装置経由ではなく、店舗等のクレジットカード端末経由にて決済情報を受け取る場合もある。この場合は、クレジットカードの券面番号が第2決済事業者の利用者IDと同じ、若しくは、紐づけて記憶されている。このため、後払い、クレジットカードのどちらの決済方法であっても、同じ利用者であれば利用者の銀行口座から決済金額がまとめて引き落とされる。
【0016】
なお、提供する決済手段が異なるのであれば、第1決済手段と第2決済手段を提供する事業者は同じであってもよい。すなわち、第1決済管理サーバ100と第2決済管理サーバ200は同じ事業者が管理するサーバ装置であってもよい。
【0017】
〔1-2.利用者端末を用いた決済について〕
ここで、第1決済管理サーバ100及び第2決済管理サーバ200が実行する情報処理に先立ち、利用者端末10を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報Cを示す2次元コードを用いて、利用者Uが利用者端末10を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末10を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報Cは、QRコード(登録商標)のみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0018】
例えば、利用者Uが店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者Uは、利用者端末10に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者Uは、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報Cを撮影する。このような場合、利用者端末10は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U或いは店舗Aの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末10は、利用者Uを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報C(若しくは、店舗識別情報Cが示す情報、すなわち、店舗Aを示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を第1決済管理サーバ100へと送信する。
【0019】
このような場合、第1決済管理サーバ100は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗識別情報Cが示す店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、第1決済管理サーバ100は、決済が完了した旨の通知を利用者端末10へと送信する。このような場合、利用者端末10は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0020】
なお、利用者端末10を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末10を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、利用者端末10は、利用者Uを識別するため利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末は、利用者端末10に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者Uを示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を第1決済管理サーバ100へと送信する。このような場合、第1決済管理サーバ100は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗Aの店舗端末或いは利用者端末10に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0021】
また、利用者端末10を用いた決済は、決済方法が選択可能であってもよい。決済方法は残高払い、後払い、クレジットカード払いなどが提供される。残高払いは、決済時に利用者Uが予め電子マネーをチャージした口座の電子マネー残高から店舗Aの口座へと電子マネーを移行させる決済方法である。後払いは、第1決済事業者が連携する第2決済事業者が提供するサービスであり、決済時に第1決済事業者が決済代金を店舗Aの口座へと電子マネーを移行させるとともに、決済情報を第2決済管理サーバ200へ連携し、第2決済事業者が予め登録されている利用者Uの銀行口座から後日決済代金をまとめて引き落として代金を回収する決済方法である。すなわち、後払いは、第1決済事業者を介して第2決済事業者が提供するサービスであり、後払いにて決済された場合、第1決済事業者のサーバ装置を経由して第2決済事業者が受け取り、決済情報に含まれる第1決済事業者の利用者IDに紐づいた第2決済事業者の利用者IDに基づいて、利用者から事前に登録を受け付けた銀行口座から決済金額がまとめて引き落とされる。また、後払いでは、第1決済事業者と第2決済事業者のどちらも決済情報を保有しているため、第1決済事業者でも特典を付与可能である。この際に、第2決済事業者が提供するクレジットカード払いについても、第1決済事業者がまとめてポイント付与することで、利用者が得られる特典のルートの一本化が可能になる。クレジットカード払いは、決済時に第1決済事業者が決済代金を店舗Aの口座へと電子マネーを移行させるとともに、利用者Uのクレジットカードの運用会社に対し、決済金額を請求する決済方法である。
【0022】
また、利用者端末10を用いた決済では、決済アプリが利用者口座から決済額分の電子マネーを引き出して、加盟店の売上情報として管理する(加盟店口座への入金とは異なる)。また、所定のタイミングで、売上情報をもとに、加盟店の銀行口座に、売上から管理手数料を減算した額の現金を入金する。なお、加盟店が管理する加盟店の電子マネー口座に、利用者口座から電子マネーを入金してもよく、入金時あるいは所定のタイミングで、手数料を加盟店が管理する加盟店口座から取得してもよい。さらに、決済アプリに関して利用者Uに提供されるクーポンの原資が加盟店負担であれば、銀行口座に現金を入金する際、もしくは、加盟店の口座に電子マネーを入金する際等に、負担分の現金若しくは電子マネーを減算して提供する。
【0023】
〔1-3.実施形態の概要について〕
ここで、従来、決済方法に対応する特典付与条件に基づいて利用者に付与する特典を決定する技術が知られている。しかしながら、このような技術では、複数の決済事業者が提供するサービス上での利用者情報の連携の有無に応じて決済を行った利用者に対する特典の内容を適切に決定することができなかった。
【0024】
そこで、第1決済管理サーバ100及び第2決済管理サーバ200は、実施形態に係る情報処理を実行する。以下、
図1を用いて、第1決済管理サーバ100及び第2決済管理サーバ200が実行する情報処理について説明する。なお、以下の説明では、利用者端末10
1が利用者U1により利用され、利用者端末10
2が利用者U2により利用される例を示す。
【0025】
以下実施形態では、利用者U1は、第1決済事業者が提供するサービスにおいて後払い決済を登録済みの利用者であり、第1決済事業者が提供するサービスにおいて残高決済か後払い決済かを設定できる。利用者U1は、第1決済事業者が提供するサービスにおいて後払い決済を設定している。また、第1決済事業者が提供するサービスでは、例えば、残高決済から後払い決済へスライドさせることで後払い決済が設定され、後払い決済から残高決済へスライドさせることで残高決済が設定される。後払い決済を設定済みの利用者は、そのサービスを用いた決済に利用可能な特典(例えば、電子ポイントなどの利益)が付与される。この際、後払いについては第1決済事業者と第2決済事業者のどちらも決済情報を保有しており第1決済事業者でも特典を付与可能であるため、第2決済事業者が提供するクレジットカード払いについても、第1決済事業者がまとめてポイント付与することで、利用者が得られる特典のルートを一本化できるというメリットがある。このため、第1決済事業者が提供するサービス経由の決済に限られず、第1決済事業者が提供しないサービス経由の決済でも、第1決済事業者側で特典が付与される。そのため、第2決済事業者側でも同様に特典を付与した場合、特典の二重付与となってしまう。このため、第2決済事業者側での決済でも、第1決済事業者側で特典の付与を行う場合は、特典付与の処理を制御する必要がある。
【0026】
また、利用者U1は、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と、第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者であり、利用者U1の第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられて記憶されている。例えば、利用者U1の第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられて第1決済管理サーバ100と第2決済管理サーバ200との両方又はいずかれ一方で記憶されている。また、利用者U2は、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と、第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させていない利用者であり、利用者U1の第1識別情報と第2識別情報とが別々に記憶されている。例えば、利用者U2の第1識別情報が第1決済管理サーバ100で記憶され、利用者U2の第2識別情報が第2決済管理サーバ200で記憶されている。
【0027】
また、利用者U1は、第1決済事業者が提供するサービスを享受するために第1決済事業者が提供する所定のアプリケーションを利用者端末101にインストールさせた利用者であり、所定のアプリケーション上に利用者U1の第1識別情報が表示される。この第1識別情報は、例えば、後払い決済の決済時に表示され、後払い決済に利用される(なお、残高決済の決済時に表示され、残高決済に利用されてもよい。)。また、利用者U1は、第2決済事業者が提供するサービスを享受するために第2決済事業者が利用者ごとに発行した物理的なカードを有する利用者であり、利用者U1のカードには利用者U1の第2識別情報が印字されている。この第2識別情報は、例えば、カード決済(クレジットカード決済)に利用される。また、利用者U2は、第2決済事業者が提供するサービスを享受するために第2決済事業者が利用者ごとに発行した物理的なカードを有する利用者であり、利用者U2のカードには利用者U2の第2識別情報が印字されている。また、利用者U2は、第1決済事業者が提供するサービスを享受するための第1決済事業者が提供する所定のアプリケーションを利用者端末102にインストールさせた利用者であってもよいし、インストールさせていない利用者であってもよい。
【0028】
また、後払い決済かカード決済かで決済情報の取得経由が異なる場合がある。例えば、後払い決済では、第1決済事業者と加盟店の関係にある店舗の店舗端末を経由して決済情報が送信されるが、カード決済では、カード事業者のサーバ装置を経由して決済情報が送信される。
【0029】
まず、利用者U1は、第1識別情報を用いて後払い決済を行う(ステップS101)。第1決済管理サーバ100は、利用者U1が後払い決済を行うと、利用者U1が後払い決済を行った店舗端末(第1決済事業者と加盟店の関係にある店舗の店舗端末)を介して決済情報(例えば、利用者U1の第1識別情報や決済金額や決済日時や決済が行われた店舗情報や後払い決済である旨の情報など)を取得する(ステップS102)。そして、第1決済管理サーバ100は、取得した決済情報に基づき後払い決済であることから、取得した決済情報を第2決済管理サーバ200へ送信する(ステップS103)。第2決済管理サーバ200は、決済情報を取得すると、取得した決済情報を記憶する(ステップS104)。この際、第2決済管理サーバ200は、第2決済管理サーバにて記憶する決済情報として、第1識別情報と第2識別情報とが対応するテーブルに基づいて変換した第2識別情報を記憶してもよいし、決済情報に紐づけて、第1決済管理サーバから連携された決済である旨を示す情報を記憶してもよい。例えば、第2決済管理サーバ200は、決済情報に紐づけて、第1決済管理サーバから連携された決済であるか否かを示すタグ情報を記憶してもよい。なお、決済は上記のようなストアスキャンによる決済に限られずユーザスキャンによる決済であってもよい。ユーザスキャンの場合は、利用者U1の利用者端末101にインストールされたアプリケーションを介して決済情報が第2決済管理サーバ200へ送信される。例えば、利用者U1が、加盟店の関係にある店舗の店舗端末に表示された識別情報を利用者端末101で読み取ることで、決済情報が所定のアプリケーションを介して送信される。なお、後払い決済の場合はストアスキャンの場合でもユーザスキャンの場合でも決済情報が第2決済管理サーバ200へ送信されるが、残高払いの場合は、決済情報は第2決済管理サーバ200へ送信されなくてもよい。この場合、決済情報は第1決済管理サーバ100で記憶されるのみで第2決済管理サーバ200へ連携はされなくてもよい(すなわち、第2決済管理サーバ200では記憶されなくてもよい)。
【0030】
続いて、利用者U1は、第2識別情報を用いてカード決済を行う(ステップS105)。第2決済管理サーバ200は、利用者U1がカード決済を行うと、利用者U1がカード決済を行った店舗端末を介して決済情報(例えば、利用者U1の第2識別情報や決済金額や決済日時や決済が行われた店舗情報やカード決済である旨の情報など)を取得する(ステップS106)。この際、利用者U1がカード決済を行った店舗(若しくは店舗端末)は、利用者U1が後払い決済を行った店舗(若しくは店舗端末)と同一の店舗(若しくは店舗端末)であってもよいし異なる店舗(若しくは店舗端末)であってもよく特に限定されなくてもよい。第2決済管理サーバ200は、決済情報を取得すると、取得した決済情報を記憶する(ステップS107)。この際、第2決済管理サーバ200は、決済情報に紐づけて、カード決済である旨を示す情報を記憶してもよい。例えば、第2決済管理サーバ200は、決済情報に紐づけて、カード決済であるか否かを示すタグ情報を記憶してもよい。
【0031】
第2決済管理サーバ200は、記憶した決済情報に基づき、利用者U1の決済情報を集計することで、利用者U1に対して決済に関する特典を提供するための処理を行う。この際、第2決済管理サーバ200は、定期的(例えば、月次)に利用者ごとに決済情報の集計を行ってもよい。第2決済管理サーバ200は、利用者U1が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者であるか否かを判定する(ステップS108)。換言すると、第2決済管理サーバ200は、利用者U1の第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する。そして、第2決済管理サーバ200は、利用者U1が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者であるか否かに応じて、利用者U1に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。ここで、第2決済管理サーバ200は、利用者U1が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者であることから、第1決済事業者側で利用者U1の決済に関する特典を提供すると決定し、第1決済管理サーバ100へ利用者U1の決済に関する特典を提供するよう要求する旨の情報を送信する(ステップS109)。具体的には、第2決済管理サーバ200は、第1決済管理サーバ100に対して、利用者U1の第1識別情報と所定期間の決済情報(決済金額、決済日時、決済加盟店などの情報)とを送信する。この際、第1決済管理サーバ100において利用者U1の第2識別情報の第1識別情報への変換が可能な場合は、第2決済管理サーバ200は、第1識別情報の代わりに、利用者U1の第2識別情報を送信してもよい。また、この際、第2決済管理サーバ200は、第1決済管理サーバ100から連携された決済ではない決済情報のみを送信対象としてもよい。例えば、第2決済管理サーバ200は、第1決済手段を用いた後払い決済による決済情報を含めずに、第2決済手段を用いたカード払い決済による決済情報のみを送信対象として送信してもよい。そして、第1決済管理サーバ100は、利用者U1の決済に関する特典を提供するよう要求する旨の情報を取得すると、利用者U1の決済に関する特典を提供する(ステップS110)。この際、第1決済管理サーバ100は、所定の期間内に取得した利用者U1の決済情報に基づき、所定の期間後に利用者U1に対して適用される特典の付与率を決定してもよい。例えば、第1決済管理サーバ100は、当月の決済情報に基づき、来月適用される特典の付与率を決定してもよい。また、第1決済管理サーバ100は、第1決済事業者での決済情報と、第2決済情報から提供された決済情報とで、付与する特典の付与率を変更してもよい。なお、第2決済管理サーバ200は、利用者U1が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者でない場合は、第2決済事業者側で利用者U1の決済に関する特典を提供すると決定し、利用者U1の決済に関する特典を提供する。
【0032】
また、利用者U2は、第2識別情報を用いてカード決済を行う(ステップS201)。第2決済管理サーバ200は、利用者U2がカード決済を行うと、利用者U2がカード決済を行った店舗端末及びカード事業者のサーバ装置を介して決済情報(例えば、利用者U2の第2識別情報や決済金額や決済日時や決済が行われた店舗情報やカード決済である旨の情報など)を取得する(ステップS202)。第2決済管理サーバ200は、決済情報を取得すると、取得した決済情報を記憶する(ステップS203)。第2決済管理サーバ200は、記憶した決済情報に基づき、利用者U2の決済情報を集計することで、利用者U2に対して決済に関する特典を提供するための処理を行う。この際、第2決済管理サーバ200は、定期的(例えば、月次)に利用者ごとに決済情報の集計を行ってもよい。第2決済管理サーバ200は、利用者U2が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者であるか否かを判定する(ステップS204)。そして、第2決済管理サーバ200は、利用者U2が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者であるか否かに応じて、利用者U2に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。ここで、第2決済管理サーバ200は、利用者U2が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者でないことから、第2決済事業者側で利用者U2の決済に関する特典を提供すると決定し、利用者U2の決済に関する特典を提供する(ステップS205)。この際、第2決済管理サーバ200は、所定の期間内に取得した利用者U2の決済情報に基づき、所定の期間後に利用者U2に対して適用される特典の付与率を決定してもよい。例えば、第2決済管理サーバ200は、当月の決済情報に基づき、来月適用される特典の付与率を決定してもよい。なお、第2決済管理サーバ200は、利用者U2が第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携させた利用者である場合は、第1決済事業者側で利用者U2の決済に関する特典を提供すると決定し、第1決済管理サーバ100へ利用者U2の決済に関する特典を提供するよう要求する旨の情報を送信する。
【0033】
〔1-4.実施形態の処理のバリエーションについて〕
(第3識別情報を用いた利用者情報の連携)
上記実施形態において、第2決済管理サーバ200は、対象利用者の第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられていない場合は、第1決済事業者と第2決済事業者とは異なる第3決済事業者が提供するサービスの識別情報(以下、適宜、「第3識別情報」とする。)を用いて、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報との連携を行ってもよい。具体的には、第2決済管理サーバ200は、対象利用者の第1識別情報と第3識別情報とが対応付けられているか否か、及び、対象利用者の第2識別情報と第3識別情報とが対応付けられているか否かを判定し、対象利用者の第1識別情報と第3識別情報とが対応付けられており、且つ、対象利用者の第2識別情報と第3識別情報とが対応付けられていると判定した場合は、第3識別情報を用いて、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報との連携を行ってもよい。第2決済管理サーバ200は、第3識別情報を用いて、第1決済管理サーバ100へ対象利用者の決済に関する特典を提供するよう要求する旨の情報を送信してもよい。
【0034】
(特典の原資の請求)
上記実施形態において、第2決済管理サーバ200は、特典の原資の負担先に応じて原資の請求情報を送信してもよい。例えば、第2決済管理サーバ200は、特典の原資の負担先が第1決済事業者側に予め設定されている場合は、第1決済管理サーバ100へ原資の請求情報を送信してもよい。この際、第1決済事業者側で特典の付与を行ってもよいし、第2決済事業者側で特典の付与を行ってもよい。また、例えば、第2決済管理サーバ200は、特典の原資の負担先が第2決済事業者側に予め設定されている場合は、第1決済管理サーバ100へ原資の請求情報を送信しなくてもよい。この際、第1決済事業者側で特典の付与を行ってもよいし、第2決済事業者側で特典の付与を行ってもよい。
【0035】
(連携を行った時点に基づく特典の決定)
上記実施形態において、第1決済管理サーバ100は、対象利用者が所定の期間の途中に第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報との連携を行った場合は、所定の期間内に取得した対象利用者の全ての決済情報に基づき所定の期間後に対象利用者に対して適用される特典の付与率を決定し、所定の期間のうち連携を行った以降の決済情報に基づき対象利用者に対して付与される特典を決定してもよい。
【0036】
(決済情報の管理)
上記実施形態では、第1識別情報に基づく第1決済手段が行われた場合に、第1決済管理サーバ100を経由して第2決済管理サーバ200にて決済情報を管理する場合を例に挙げて説明したが、この例に特に限定されなくてもよい。すなわち、第1決済管理サーバ100及び第2決済管理サーバ200は、第1決済管理サーバ100が第1識別情報に基づく第1決済手段を提供するサーバ装置であり、第2決済管理サーバ200が第2識別情報に基づく第2決済手段を提供するサーバ装置であれば、どのようなサーバ装置であってもよく、決済情報の管理等はどのように行われてもよい。
【0037】
〔2.利用者端末の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る利用者端末10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る利用者端末10の構成例を示す図である。
図3に示すように、利用者端末10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0038】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、第1決済管理サーバ100等との間で情報の送受信を行う。
【0039】
(入力部12)
入力部12は、利用者からの各種操作を受け付ける。
図1に示す例では、利用者U1からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、利用者端末10に設けられたボタンや、利用者端末10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0040】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部13は、第1決済管理サーバ100等から取得した情報を表示する。
【0041】
(制御部14)
制御部14は、例えば、例えば、コントローラ(Controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、利用者端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、利用者端末10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、第1識別情報を用いた後払い決済を受け付けるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0042】
図3に示すように、制御部14は、受信部141と、送信部142とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現又は実行する。
【0043】
(受信部141)
受信部141は、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。受信部141は、第1決済管理サーバ100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部141は、第1識別情報を用いて後払い決済が行われた場合は、後払い決済が完了したか否かを示す旨の情報を受信する。また、例えば、受信部141は、利用者の決済情報に基づき利用者に対して付与される特典に関する情報や、利用者に対して適用される特典の付与率に関する情報を受信する。
【0044】
(送信部142)
送信部142は、外部の情報処理装置へ各種情報を送信する。送信部142は、第1決済管理サーバ100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部142は、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報との連携を行った場合は、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報(第1識別情報を含む利用者情報)を第2決済管理サーバ200へ送信し、第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報(第2識別情報を含む利用者情報)を第1決済管理サーバ100へ送信する。
【0045】
〔3.第1決済管理サーバの構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る第1決済管理サーバ100の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る第1決済管理サーバ100の構成例を示す図である。
図4に示すように、第1決済管理サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、第1決済管理サーバ100は、第1決済管理サーバ100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0046】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、第2決済管理サーバ200等との間で情報の送受信を行う。
【0047】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図4に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、決済情報記憶部122と、特典付与条件記憶部123とを有する。
【0048】
利用者情報記憶部121は、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、利用者情報記憶部121が記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部121の一例を示す図である。
図5の例において、利用者情報記憶部121は、「利用者ID」、「利用者情報」といった項目を有する。
【0049】
「利用者ID」は、第1決済事業者が提供するサービスを利用する利用者を識別するための識別情報を示す。「利用者情報」は、第1決済事業者が提供するサービスを利用する利用者の利用者情報を示す。
図5に示した例では、「利用者情報」に「利用者情報#1」や「利用者情報#2」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、第1識別情報などの情報が格納される。また、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携済みの利用者である場合は、第1識別情報と紐づけて第2識別情報などの情報が格納される。
【0050】
決済情報記憶部122は、第1決済事業者が提供するサービス上での決済情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、決済情報記憶部122が記憶する情報の一例を説明する。
図6は、実施形態に係る決済情報記憶部122の一例を示す図である。
図6の例において、決済情報記憶部122は、「利用者ID」、「決済情報」といった項目を有する。
【0051】
「利用者ID」は、第1決済事業者が提供するサービスを利用する利用者を識別するための識別情報を示す。「決済情報」は、第1決済事業者が提供するサービス上での決済情報を示す。
図6に示した例では、「決済情報」に「決済情報#1」や「決済情報#2」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、決済金額や決済日時や決済が行われた店舗情報や決済手段などの情報が格納される。
【0052】
特典付与条件記憶部123は、第1決済事業者が提供するサービス上での特典付与条件を記憶する。ここで、
図7を用いて、特典付与条件記憶部123が記憶する情報の一例を説明する。
図7は、実施形態に係る特典付与条件記憶部123の一例を示す図である。
図7の例において、特典付与条件記憶部123は、「特典付与条件ID」、「特典付与条件」といった項目を有する。
【0053】
「特典付与条件ID」は、第1決済事業者が提供するサービス上での特典付与条件を識別するための識別情報を示す。「特典付与条件」は、第1決済事業者が提供するサービス上での特典付与条件を示す。
図7に示した例では、「特典付与条件」に「特典付与条件#1」や「特典付与条件#2」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、決済回数や決済金額と特典付与率とを対応付けたテーブルなどの情報が格納される。
【0054】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、第1決済管理サーバ100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部130は、
図4に示すように、取得部131と、決定部132と、提供部133と、特典付与部134と、決済制御部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。
【0055】
(取得部131)
取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部131は、第2決済管理サーバ200等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0056】
取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。取得部131は、利用者情報記憶部121や決済情報記憶部122や特典付与条件記憶部123から各種情報を取得する。
【0057】
取得部131は、取得した各種情報を記憶部120に格納する。取得部131は、利用者情報記憶部121や決済情報記憶部122や特典付与条件記憶部123に各種情報を格納する。
【0058】
取得部131は、決済情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者が第1識別情報を用いて決済を行った店舗端末から決済情報を取得する。また、取得部131は、取得した決済情報が、第1識別情報を用いた残高決済に基づく場合は、後述の決済制御部135により決済が行われ、取得した決済情報が、第1識別情報を用いた後払い決済に基づく場合は、取得した決済情報を第2決済管理サーバ200へ提供する。また、取得部131は、利用者が第1識別情報を用いて行った後払い決済及び第2識別情報を用いて行ったカード決済の決済情報を第2決済管理サーバ200から取得する。
【0059】
(決定部132)
決定部132は、取得した決済情報に基づき、利用者に対して付与する特典(例えば、第1決済手段又は前記第2決済手段を用いて利用者が決済を行うことで提供される特典の付与率などの特典の内容)を決定する。例えば、決定部132は、利用者の決済情報として取得した全ての決済情報に基づき、利用者に対して付与する特典を決定する。例えば、決定部132は、第1識別情報を用いた残高決済に基づく決済情報と、第1識別情報を用いた後払い決済に基づく決済情報と、第2識別情報を用いたカード決済に基づく決済情報とに基づき、利用者に対して付与する特典を決定する。
【0060】
(提供部133)
提供部133は、決定部132により決定された利用者に対して付与される特典に関する情報を提供する。例えば、提供部133は、利用者に対して翌月付与される特典や、利用者に対して翌月から適用される特典の付与率に関する情報を提供する。
【0061】
(特典付与部134)
特典付与部134は、決定部132により決定された利用者に対して付与される特典情報に基づいて、利用者に対する特典付与のための処理を実行する。
【0062】
(決済制御部135)
決済制御部135は、第1決済手段を用いて利用者の決済を制御する。
【0063】
〔4.第2決済管理サーバの構成〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る第2決済管理サーバ200の構成について説明する。
図8は、実施形態に係る第2決済管理サーバ200の構成例を示す図である。
図8に示すように、第2決済管理サーバ200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。なお、第2決済管理サーバ200は、第2決済管理サーバ200の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0064】
(通信部210)
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、第1決済管理サーバ100等との間で情報の送受信を行う。
【0065】
(記憶部220)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図8に示すように、記憶部220は、利用者情報記憶部221と、決済情報記憶部222とを有する。
【0066】
利用者情報記憶部221は、第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報を記憶する。ここで、
図9を用いて、利用者情報記憶部221が記憶する情報の一例を説明する。
図9は、実施形態に係る利用者情報記憶部221の一例を示す図である。
図9の例において、利用者情報記憶部221は、「利用者ID」、「利用者情報」といった項目を有する。
【0067】
「利用者ID」は、第2決済事業者が提供するサービスを利用する利用者を識別するための識別情報を示す。「利用者情報」は、第2決済事業者が提供するサービスを利用する利用者の利用者情報を示す。
図9に示した例では、「利用者情報」に「利用者情報#11」や「利用者情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、第2識別情報などの情報が格納される。また、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とを連携済みの利用者である場合は、第2識別情報と紐づけて第1識別情報などの情報が格納される。
【0068】
決済情報記憶部222は、第2決済事業者が提供するサービス上での決済情報を記憶する。ここで、
図10を用いて、決済情報記憶部222が記憶する情報の一例を説明する。
図10は、実施形態に係る決済情報記憶部222の一例を示す図である。
図10の例において、決済情報記憶部222は、「利用者ID」、「決済情報」といった項目を有する。
【0069】
「利用者ID」は、第2決済事業者が提供するサービスを利用する利用者を識別するための識別情報を示す。「決済情報」は、第2決済事業者が提供するサービス上での決済情報を示す。
図10に示した例では、「決済情報」に「決済情報#11」や「決済情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、決済金額や決済日時や決済が行われた店舗情報や決済手段などの情報が格納される。
【0070】
(制御部230)
制御部230は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、第2決済管理サーバ200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部230は、
図8に示すように、取得部231と、判定部232と、決定部233と、提供部234と、決済制御部235とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。
【0071】
(取得部231)
取得部231は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部231は、第1決済管理サーバ100等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0072】
取得部231は、記憶部220から各種情報を取得する。取得部231は、利用者情報記憶部221や決済情報記憶部222から各種情報を取得する。
【0073】
取得部231は、取得した各種情報を記憶部220に格納する。取得部231は、利用者情報記憶部221や決済情報記憶部222に各種情報を格納する。
【0074】
取得部231は、決済情報を取得する。例えば、取得部231は、利用者が第2識別情報を用いてカード決済を行った店舗端末から決済情報を取得する。また、例えば、取得部231は、利用者が第1識別情報を用いて後払い決済を行った店舗端末から第1決済管理サーバ100を介して決済情報を取得する。
【0075】
(判定部232)
判定部232は、第1決済事業者が提供するサービス上での利用者情報と第2決済事業者が提供するサービス上での利用者情報とが連携済みであるか否かを判定する。すなわち、判定部232は、第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する。
【0076】
(決定部233)
決定部233は、判定部232による判定結果に応じて、利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。例えば、決定部233は、判定部232により連携済みであると判定された場合は、特典を提供するよう要求する旨の情報を第1決済管理サーバ100へ送信すると決定し、判定部232により連携済みでないと判定された場合は、特典を提供すると決定する。
【0077】
(提供部234)
提供部234は、決定部233により決定された提供手段に応じて、特典を提供するよう要求する旨の情報を第1決済管理サーバ100へ送信する。この際、提供部234は、第2識別情報を用いたカード決済に基づく利用者の決済情報や、第1識別情報を用いた後払い決済に基づく利用者の決済情報などの対象利用者の決済情報を第1決済管理サーバ100へ送信する。
【0078】
(決済制御部235)
決済制御部235は、第2決済手段を用いて利用者の決済を制御する。
【0079】
〔5.情報処理のフロー〕
図11を用いて、実施形態に係る第1決済管理サーバ100の情報処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0080】
図11に示すように、第1決済管理サーバ100は、第2決済手段を用いて所定の利用者が行った決済の履歴を取得する(ステップS301)。
【0081】
第1決済管理サーバ100は、第1決済手段又は前記第2決済手段を用いて所定の利用者が決済を行うことで提供される特典の内容を決定する(ステップS302)。
【0082】
図12を用いて、実施形態に係る第2決済管理サーバ200の情報処理の手順について説明する。
図12は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0083】
図12に示すように、第2決済管理サーバ200は、所定の利用者の第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する(ステップS401)。
【0084】
第2決済管理サーバ200は、所定の利用者の第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられていると判定した場合(ステップS401;YES)、所定の利用者に対する特典付与のために所定の利用者の決済情報を提供すると決定する(ステップS402)。一方、第2決済管理サーバ200は、第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられていないと判定した場合(ステップS401;NO)、所定の利用者に対する特典付与のために所定の利用者の決済情報に基づき特典を提供すると決定する(ステップS403)。
【0085】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、判定部232と、決定部233とを有する。判定部232は、第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、第2決済手段において所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する。決定部233は、判定部232による対応付けられているか否かの判定結果に応じて、所定の利用者に対して決済に関する特典を提供する提供手段を決定する。
【0086】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、複数の決済事業者が提供するサービス上での利用者情報が連携しているか否かに応じて決済を行った利用者に対する特典の付与を適切に制御することができる。
【0087】
また、第2決済手段は、第1決済手段を提供するサービス事業者とは異なるサービス事業者が提供する決済手段である。
【0088】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、決済手段のサービス事業者が異なる場合であっても、特典の付与を適切に制御することができる。
【0089】
また、第1決済手段は、所定のアプリケーションに表示される第1識別情報又は加盟店の関係にある店舗の店舗端末に表示される識別情報を用いた決済手段である。また、第2決済手段は、利用者ごとに発行された所定の利用者の第2識別情報を用いた決済手段である。
【0090】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、複数の決済手段を用いて決済を行った場合であっても、特典の付与を適切に制御することができる。
【0091】
また、決定部233は、第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられていると判定した場合は第1識別情報を提供した決済事業者のサーバ装置へ特典を提供するよう要求する旨の情報を送信すると決定する。
【0092】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、決済事業者が異なる場合であっても、特典の二重付与とならないよう特典の付与を適切に行うことができる。
【0093】
また、決定部233は、所定の利用者が第1決済手段を用いた決済を行った場合は決済事業者と加盟店の関係にある店舗の店舗端末又は利用者の端末から取得した決済情報に基づき提供手段を決定する。
【0094】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、決済手段のネットワークが加盟店経由の場合であっても、特典の付与を適切に行うことができる。
【0095】
また、決定部233は、所定の利用者が第2決済手段を用いた決済を行った場合は事業者のサーバ装置から取得した決済情報に基づき提供手段を決定する。
【0096】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、決済手段のネットワークがカード事業者経由の場合であっても、特典の付与を適切に行うことができる。
【0097】
また、決定部233は、第1決済手段を用いた決済情報と第2識別情報を用いた決済情報とに基づき所定の利用者に対して適用される特典の付与率を決定するサーバ装置へ特典を提供するよう要求する旨の情報を送信すると決定する。
【0098】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、特典の提供を適切に制御することができる。
【0099】
また、決定部233は、特典を提供するよう要求する旨の情報として、所定の利用者の第1識別情報と所定期間の決済情報とを送信すると決定する。
【0100】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、特典の提供を適切に制御することができる。
【0101】
また、決定部233は、第1識別情報と第3識別情報とが対応付けられ、且つ、第2識別情報と第3識別情報とが対応付けられている場合は、第3識別情報を用いて提供手段を決定する。
【0102】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、他の識別情報を用いて利用者情報の橋渡しを行うことで、連携済みの利用者でない場合であっても、特典の付与を適切に制御することができる。
【0103】
また、決定部233は、第1識別情報と第2識別情報とが対応付けられていないと判定した場合は特典を提供すると決定する。
【0104】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、連携済みの利用者でない場合であっても、特典の二重付与とならいよう特典の付与を適切に制御することができる。
【0105】
また、決定部233は、特典の原資の負担先に応じて原資の請求情報を送信すると決定する。
【0106】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、特典の原資の負担先を決定することで、特典の原資の負担の請求を適切に行うことができる。
【0107】
また、決定部233は、特典の原資の負担先がサーバ装置の決済事業者である場合はサーバ装置へ原資の請求情報を送信すると決定する。
【0108】
これにより、実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、特典の原資の負担先となる決済事業者が異なる場合であっても、特典の原資の負担の請求を適切に行うことができる。
【0109】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る第2決済管理サーバ200は、例えば、
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、第2決済管理サーバ200を例に挙げて説明する。
図13は、第2決済管理サーバ200の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0110】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0111】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0112】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0113】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等である。
【0114】
例えば、コンピュータ1000が第2決済管理サーバ200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。また、HDD1400には、第2決済管理サーバ200の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0115】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0116】
また、上述した第2決済管理サーバ200は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0117】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0118】
10 利用者端末
11 通信部
12 入力部
13 出力部
14 制御部
100 第1決済管理サーバ
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 決済情報記憶部
123 特典付与条件記憶部
130 制御部
131 取得部
132 決定部
133 提供部
134 特典付与部
135 決済制御部
141 受信部
142 送信部
200 第2決済管理サーバ
210 通信部
220 記憶部
221 利用者情報記憶部
222 決済情報記憶部
230 制御部
231 取得部
232 判定部
233 決定部
234 提供部
235 決済制御部
【手続補正書】
【提出日】2023-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、前記第1決済手段とは個別の決済手段である第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定部と、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていると判定された場合は、前記第2決済手段の利用により提供される特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨を決定し、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていないと判定された場合は、前記第2決済手段の利用により提供される特典の提供手段として前記第2決済手段を採用する旨を決定する決定部と、
前記特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨が決定された場合は、前記第1決済手段を管理する第1決済管理装置に対して、前記所定の利用者による前記第2決済手段の利用に関する情報を提供する提供部と、
を有することを特徴とする第2決済管理装置。
【請求項2】
前記判定部は、第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、前記第1決済手段とは個別の決済手段であって、独自にもしくは前記第1決済手段を介して利用可能な第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定し、
前記提供部は、前記特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨が決定された場合は、前記第1決済手段を管理する第1決済管理装置に対して、少なくとも、前記所定の利用者による前記第1決済手段を介さずに利用された前記第2決済手段の利用に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の第2決済管理装置。
【請求項3】
前記第2決済手段は、前記第1決済手段を提供するサービス事業者とは異なるサービス事業者が提供する決済手段である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の第2決済管理装置。
【請求項4】
前記第1決済手段は、所定のアプリケーションに表示される前記第1識別情報又は加盟店の関係にある店舗の店舗端末に表示される識別情報を用いた決済手段であり、
前記第2決済手段は、利用者ごとに発行された前記所定の利用者の前記第2識別情報を用いた決済手段である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の第2決済管理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていると判定した場合は前記第1識別情報を提供した決済事業者のサーバ装置へ前記特典を提供するよう要求する旨の情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の第2決済管理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記所定の利用者が前記第1決済手段を用いて決済を行った場合は前記決済事業者と加盟店の関係にある店舗の店舗端末又は利用者の端末から取得した決済情報に基づき前記提供手段を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の第2決済管理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記所定の利用者が前記第2決済手段を用いて決済を行った場合は前記第2識別情報を提供した事業者のサーバ装置から取得した決済情報に基づき前記提供手段を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の第2決済管理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記第1決済手段を用いた決済情報と前記第2識別情報を用いた決済情報とに基づき前記所定の利用者に対して適用される特典の付与率を決定する前記サーバ装置へ前記特典を提供するよう要求する旨の情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の第2決済管理装置。
【請求項9】
前記決定部は、
前記特典を提供するよう要求する旨の情報として、前記所定の利用者の第1識別情報と所定期間の決済情報とを送信すると決定する
ことを特徴とする請求項8に記載の第2決済管理装置。
【請求項10】
前記決定部は、
前記第1識別情報と第3識別情報とが対応付けられ、且つ、前記第2識別情報と当該第3識別情報とが対応付けられている場合は、当該第3識別情報を用いて前記提供手段を決定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の第2決済管理装置。
【請求項11】
前記決定部は、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていないと判定した場合は前記特典を提供すると決定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の第2決済管理装置。
【請求項12】
前記決定部は、
前記特典の原資の負担先に応じて当該原資の請求情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の第2決済管理装置。
【請求項13】
前記決定部は、
前記特典の原資の負担先が前記サーバ装置の決済事業者である場合は前記サーバ装置へ当該原資の請求情報を送信すると決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の第2決済管理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する第2決済管理方法であって、
第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、前記第1決済手段とは個別の決済手段である第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定工程と、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていると判定された場合は、前記第2決済手段の利用により提供される特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨を決定し、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていないと判定された場合は、前記第2決済手段の利用により提供される特典の提供手段として前記第2決済手段を採用する旨を決定する決定工程と、
前記特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨が決定された場合は、前記第1決済手段を管理する第1決済管理装置に対して、前記所定の利用者による前記第2決済手段の利用に関する情報を提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする第2決済管理方法。
【請求項15】
第1決済手段において所定の利用者を識別するための第1識別情報と、前記第1決済手段とは個別の決済手段である第2決済手段において当該所定の利用者を識別するための第2識別情報とが対応付けられているか否かを判定する判定手順と、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていると判定された場合は、前記第2決済手段の利用により提供される特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨を決定し、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが対応付けられていないと判定された場合は、前記第2決済手段の利用により提供される特典の提供手段として前記第2決済手段を採用する旨を決定する決定手順と、
前記特典の提供手段として前記第1決済手段を採用する旨が決定された場合は、前記第1決済手段を管理する第1決済管理装置に対して、前記所定の利用者による前記第2決済手段の利用に関する情報を提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする第2決済管理プログラム。