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特開2024-143933電力供給システム及び電力供給システムを備える移動体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143933
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】電力供給システム及び電力供給システムを備える移動体
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20241004BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241004BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20241004BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20241004BHJP
   B60L 9/18 20060101ALI20241004BHJP
   B60L 50/61 20190101ALI20241004BHJP
   B60L 58/18 20190101ALI20241004BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20241004BHJP
【FI】
H02J1/00 304E
H02J7/00 P
H02J7/00 302C
H02J1/00 306L
H02J7/34 G
H02J9/06
H02J7/34 B
B60L9/18 L
B60L50/61
B60L58/18
B60L3/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056890
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003683
【氏名又は名称】弁理士法人桐朋
(72)【発明者】
【氏名】三谷 学
【テーマコード(参考)】
5G015
5G165
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G015FA02
5G015GA11
5G015GB06
5G015HA16
5G015JA05
5G015JA27
5G015JA53
5G015JA56
5G015JA58
5G015KA12
5G165BB04
5G165CA01
5G165CA04
5G165DA01
5G165DA02
5G165EA02
5G165EA04
5G165GA09
5G165HA01
5G165HA07
5G165HA16
5G165JA04
5G165LA01
5G165LA02
5G165MA10
5G165NA04
5G165NA10
5G165PA01
5G503AA07
5G503BA02
5G503BB02
5G503CA01
5G503CA11
5G503CC02
5G503DA17
5G503FA06
5G503GB03
5G503GB06
5H125AA01
5H125AC08
5H125AC12
5H125FF16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より冗長性がある電力供給システム及びそのような電力供給システムを備える移動体を提供する。
【解決手段】電力供給システム10は、第1電力供給回路12aと、第1蓄電装置24aと、第2電力供給回路12bと、第2蓄電装置24bと、第1遮断装置26aを備える第1中継装置30と、第2遮断装置26bを備える第2中継装置と、第3遮断装置を備える第3中継装置28と、第4遮断装置22bを備える第4中継装置36と、第1電力供給回路の一部である第1部分回路12a1と第2電力供給回路の一部である第3部分回路12b1とを接続する第1接続装置20aが備えられた第1接続回路18aと、を備える。第1中継装置と、第2中継装置と、第3中継装置と、第4中継装置と、第1接続装置とは、互いに異なるエリア内に配されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発電装置から出力される直流電力を第1負荷装置に供給する第1電力供給回路と、
前記第1電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第1蓄電装置と、
第2発電装置から出力される直流電力を第2負荷装置に供給する第2電力供給回路と、
前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第2蓄電装置と、
前記第1電力供給回路の一部である第1部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1蓄電装置を遮断し得る第1遮断装置を備える第1中継装置と、
前記第1電力供給回路の他の一部である第2部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第2遮断装置を備える第2中継装置と、
前記第2電力供給回路の一部である第3部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第3遮断装置を備える第3中継装置と、
前記第2電力供給回路の他の一部である第4部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第4遮断装置を備える第4中継装置と、
前記第1部分回路と前記第3部分回路とを接続し得る第1接続装置が備えられた第1接続回路と、
を備え、
前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第1接続装置とは、互いに異なるエリア内に配されている、電力供給システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
複数の前記エリアは、互いに隔壁によって仕切られる、電力供給システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
複数の前記エリアは、互いに所定距離以上離間する、電力供給システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリアに配され、
前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリアに配され、
前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリアに配され、
前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリアに配され、
前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリアに配され、
前記第1発電装置は、前記第2エリアに配され、
前記第2発電装置は、前記第4エリアに配され、
前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリアに配され、
前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリアに配される、電力供給システム。
【請求項5】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
前記第1発電装置から出力される直流電力を第3負荷装置に供給する第3電力供給回路と、
前記第3電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第3蓄電装置と、
前記第2発電装置から出力される直流電力を第4負荷装置に供給する第4電力供給回路と、
前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第4蓄電装置と、
前記第3電力供給回路の一部である第5部分回路を含むとともに、前記第5部分回路から前記第3蓄電装置を遮断し得る第5遮断装置を備える第5中継装置と、
前記第4電力供給回路の一部である第6部分回路を含むとともに、前記第6部分回路から前記第4蓄電装置を遮断し得る第6遮断装置を備える第6中継装置と、
前記第5部分回路と前記第6部分回路とを接続し得る第2接続装置が備えられた第2接続回路と、
を備え、
前記第2中継装置は、更に、前記第3電力供給回路の他の一部である第7部分回路を含むとともに、前記第5部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第7遮断装置を備え、
前記第4中継装置は、更に、前記第4電力供給回路の他の一部である第8部分回路を含むとともに、前記第7部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第8遮断装置を備え、
前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第5中継装置と、前記第6中継装置と、前記第1接続装置と、前記第2接続装置とは、互いに異なる前記エリア内に配される、電力供給システム。
【請求項6】
請求項5に記載の電力供給システムにおいて、
前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリアに配され、
前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリアに配され、
前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリアに配され、
前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリアに配され、
前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリアに配され、
前記第5中継装置は、複数の前記エリアのうちの第6エリアに配され、
前記第6中継装置は、複数の前記エリアのうちの第7エリアに配され、
前記第2接続装置は、複数の前記エリアのうちの第8エリアに配され、
前記第1発電装置は、前記第2エリアに配され、
前記第2発電装置は、前記第4エリアに配され、
前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリアに配され、
前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリアに配され、
前記第3蓄電装置及び前記第3負荷装置は、前記第5エリアに配され、
前記第4蓄電装置及び前記第4負荷装置は、前記第6エリアに配される、電力供給システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の電力供給システムを備える移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給システム及び電力供給システムを備える移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する電動化技術に関する研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、複数の発電機と蓄電池とを組み合わせることによって、緊急時でも負荷に電力を供給することができる航空機用の電力供給システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平6-3975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
より冗長性がある電力供給システム、及びそのような電力供給システムを備える移動体が待望されている。
【0006】
本発明は上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電力供給システムは、第1発電装置から出力される直流電力を第1負荷装置に供給する第1電力供給回路と、前記第1電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第1蓄電装置と、第2発電装置から出力される直流電力を第2負荷装置に供給する第2電力供給回路と、前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第2蓄電装置と、前記第1電力供給回路の一部である第1部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1蓄電装置を遮断し得る第1遮断装置を備える第1中継装置と、前記第1電力供給回路の他の一部である第2部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第2遮断装置を備える第2中継装置と、前記第2電力供給回路の一部である第3部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第3遮断装置を備える第3中継装置と、前記第2電力供給回路の他の一部である第4部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第4遮断装置を備える第4中継装置と、前記第1部分回路と前記第3部分回路とを接続し得る第1接続装置が備えられた第1接続回路と、を備え、前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第1接続装置とは、互いに異なるエリア内に配されている。
【0008】
本発明の移動体は、上記の電力供給システムを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、より冗長性がある電力供給システム及び移動体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、電力供給システムの第1の模式図である。
図2図2は、電力供給システムの第2の模式図である。
図3図3は、正常時の電力供給システムの動作を示す図である。
図4図4は、第1の異常が生じた時の電力供給システムの動作を示す図である。
図5図5は、第2の異常が生じた時の電力供給システムの動作を示す図である。
図6図6は、第3の異常が生じた時の電力供給システムの動作を示す図である。
図7図7は、電力供給システムの第1変形例の模式図である。
図8図8は、電力供給システムの第2変形例の模式図である。
図9図9は、移動体の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
電力供給システムでは、一部品の周囲又は一部品自体に異常が発生したとしても、発生した異常が周囲の部品に及ばないことが望まれる。電動装置には、異常が発生した場合であっても、運転が継続できるような冗長性のある電力供給システムが求められる。
【0012】
〔第1実施形態〕
[電力供給システムの構成]
第1実施形態の電力供給システム10について図面を用いて説明する。図1は、電力供給システム10の第1の模式図である。
【0013】
電力供給システム10は、第1電力供給回路12a、第2電力供給回路12b、第3電力供給回路12c及び第4電力供給回路12dを備える。第1電力供給回路12aは、第1発電装置14aから出力される直流電力を第1負荷装置16aに供給する。第2電力供給回路12bは、第2発電装置14bから出力される直流電力を第2負荷装置16bに供給する。第3電力供給回路12cは、第1発電装置14aから出力される直流電力を第3負荷装置16cに供給する。第4電力供給回路12dは、第2発電装置14bから出力される直流電力を第4負荷装置16dに供給する。
【0014】
第1電力供給回路12aは、第1発電装置14aと第1負荷装置16aとの間に、部分回路12a2(第2部分回路)及び部分回路12a1(第1部分回路)を備える。例えば、部分回路12a2及び部分回路12a1の各々は、配電盤又はジャンクションボックスに備えられる。部分回路12a2と部分回路12a1とは、互いに接続される。部分回路12a2は、第1発電装置14aに接続される。一方、部分回路12a1は、第1負荷装置16aに接続される。部分回路12a2及び部分回路12a1は、第1発電装置14aと第1負荷装置16aとの間で、直流電力を中継する。以下では、部分回路12a2及び後述する遮断装置22a(第2遮断装置)を含む装置を、中継装置28(第2中継装置)と称する。同様に、部分回路12a1及び後述する遮断装置26a(第1遮断装置)を含む装置を、中継装置30(第1中継装置)と称する。
【0015】
第2電力供給回路12bは、第2発電装置14bと第2負荷装置16bとの間に、部分回路12b2(第4部分回路)及び部分回路12b1(第3部分回路)を備える。例えば、部分回路12b2及び部分回路12b1の各々は、配電盤又はジャンクションボックスに備えられる。部分回路12b2と部分回路12b1とは、互いに接続される。部分回路12b2は、第2発電装置14bに接続される。一方、部分回路12b1は、第2負荷装置16bに接続される。部分回路12b2及び部分回路12b1は、第2発電装置14bと第2負荷装置16bとの間で、直流電力を中継する。以下では、部分回路12b2及び後述する遮断装置22b(第4遮断装置)を含む装置を、中継装置36(第4中継装置)と称する。同様に、部分回路12b1及び後述する遮断装置26b(第3遮断装置)を含む装置を、中継装置38(第3中継装置)と称する。
【0016】
第3電力供給回路12cは、第1発電装置14aと第3負荷装置16cとの間に、部分回路12c2(第7部分回路)及び部分回路12c1(第5部分回路)を備える。例えば、部分回路12c2及び部分回路12c1の各々は、配電盤又はジャンクションボックスに備えられる。部分回路12c2と部分回路12c1とは、互いに接続される。部分回路12c2は、第1発電装置14aに接続される。一方、部分回路12c1は、第3負荷装置16cに接続される。部分回路12c2及び部分回路12c1は、第1発電装置14aと第3負荷装置16cとの間で、直流電力を中継する。以下では、部分回路12c1及び後述する遮断装置26c(第5遮断装置)を含む装置を、中継装置34(第5中継装置)と称する。一方、部分回路12c2及び後述する遮断装置22c(第7遮断装置)は、中継装置28に含まれる。
【0017】
第4電力供給回路12dは、第2発電装置14bと第4負荷装置16dとの間に、部分回路12d2(第8部分回路)及び部分回路12d1(第6部分回路)を備える。例えば、部分回路12d2及び部分回路12d1の各々は、配電盤又はジャンクションボックスに備えられる。部分回路12d2と部分回路12d1とは、互いに接続される。部分回路12d2は、第2発電装置14bに接続される。一方、部分回路12d1は、第4負荷装置16dに接続される。部分回路12d2及び部分回路12d1は、第2発電装置14bと第4負荷装置16dとの間で、直流電力を中継する。以下では、部分回路12d1及び後述する遮断装置26d(第6遮断装置)を含む装置を、中継装置42(第6中継装置)と称する。一方、部分回路12d2及び後述する遮断装置22d(第8遮断装置)は、中継装置36に含まれる。
【0018】
第1発電装置14a及び第2発電装置14bは、不図示のエンジン、発電機及びパワーコントロールユニットを有する。エンジンにより発電機が駆動され、発電機は三相交流電力を発生する。パワーコントロールユニットは、三相交流電力を直流電力に変換する。
【0019】
第1発電装置14a及び第2発電装置14bは、電圧センサ、電流センサ等の各種センサを有してもよい。また、第1発電装置14a及び第2発電装置14bは、ヒューズ、リレー、ブレーカ、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コイル、コンデンサ等の各素子を有してもよい。
【0020】
第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c及び第4負荷装置16dは、不図示のインバータ及び電動モータを有する。インバータは入力された直流電力を三相交流電力に変換し、電動モータは三相交流電力により駆動される。第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c及び第4負荷装置16dは、不図示のDC/DCコンバータ及び低電圧駆動装置を有してもよい。DC/DCコンバータは、入力された直流電力の電圧を低下させ、低電圧駆動装置は直流電力により駆動される。
【0021】
第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c及び第4負荷装置16dは、電圧センサ、電流センサ等の各種センサを有してもよい。また、第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c及び第4負荷装置16dは、ヒューズ、リレー、ブレーカ、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コイル、コンデンサ等の各素子を有してもよい。
【0022】
電力供給システム10は、第1接続回路18aを備える。第1接続回路18aの一端は、第1電力供給回路12aの部分回路12a1に接続される。第1接続回路18aの他端は、第2電力供給回路12bの部分回路12b1に接続される。第1接続回路18aは、第1接続装置20aを備える。第1接続装置20aは、部分回路12a1と部分回路12b1とを接続し得る。
【0023】
電力供給システム10は、第2接続回路18bを備える。第2接続回路18bの一端は、第3電力供給回路12cの部分回路12c1に接続される。第2接続回路18bの他端は、第4電力供給回路12dの部分回路12d1に接続される。第2接続回路18bは、第2接続装置20bを備える。第2接続装置20bは、部分回路12c1と部分回路12d1とを接続し得る。
【0024】
第1接続装置20a及び第2接続装置20bは、コンタクタを有する。コンタクタは、リレーによって構成されてもよいし、半導体スイッチにより構成されてもよい。第1接続装置20a及び第2接続装置20bは、更にブレーカを有してもよい。
【0025】
通常は、第1電力供給回路12aと第2電力供給回路12bとの接続は遮断されている。これにより、第1電力供給回路12a及び第2電力供給回路12bの一方において電気的な異常が発生した場合、第1電力供給回路12a及び第2電力供給回路12bの他方に異常の影響が及ぶことを防止できる。例えば、第1電力供給回路12a及び第2電力供給回路12bの一方において過電流が発生した場合、第1電力供給回路12a及び第2電力供給回路12bの他方に過電流が流れることを防止する。
【0026】
同様に、通常は、第3電力供給回路12cと第4電力供給回路12dとの接続は遮断されている。これにより、第3電力供給回路12c及び第4電力供給回路12dの一方において電気的な異常が発生した場合、第3電力供給回路12c及び第4電力供給回路12dの他方に異常の影響が及ぶことを防止できる。例えば、第3電力供給回路12c及び第4電力供給回路12dの一方において過電流が発生した場合、第3電力供給回路12c及び第4電力供給回路12dの他方に過電流が流れることを防止する。
【0027】
第1発電装置14aから第1電力供給回路12a及び第3電力供給回路12cへの電力の供給が断たれた場合、第1電力供給回路12aと第2電力供給回路12bとが第1接続装置20aにより接続される。また、第3電力供給回路12cと第4電力供給回路12dとが第2接続装置20bにより接続される。これにより、第2発電装置14bから第1電力供給回路12a及び第3電力供給回路12cへ電力が供給される。
【0028】
第2発電装置14bから第2電力供給回路12b及び第4電力供給回路12dへの電力の供給が断たれた場合、第1電力供給回路12aと第2電力供給回路12bとが第1接続装置20aにより接続される。また、第3電力供給回路12cと第4電力供給回路12dとが第2接続装置20bにより接続される。これにより、第1発電装置14aから第2電力供給回路12b及び第4電力供給回路12dへ電力が供給される。
【0029】
電力供給システム10は、遮断装置22a~22dを備える。遮断装置22aは、中継装置28の部分回路12a2に配される。遮断装置22aは、第1発電装置14aを、部分回路12a1及び第1接続回路18aから遮断し得る。遮断装置22bは、中継装置36の部分回路12b2に配される。遮断装置22bは、第2発電装置14bを、部分回路12b1及び第1接続回路18aから遮断し得る。遮断装置22cは、中継装置28の部分回路12c2に配される。遮断装置22cは、第1発電装置14aを、部分回路12c1及び第2接続回路18bから遮断し得る。遮断装置22dは、中継装置36の部分回路12d2に配される。遮断装置22dは、第2発電装置14bを、部分回路12d1及び第2接続回路18bから遮断し得る。
【0030】
遮断装置22a~22dは、コンタクタを有する。コンタクタは、リレーによって構成されてもよいし、半導体スイッチにより構成されてもよい。遮断装置22a~22dは、ブレーカを有してもよい。
【0031】
電力供給システム10は、第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dを備える。第1蓄電装置24aは、第1電力供給回路12aに第1発電装置14aと並列に接続される。第2蓄電装置24bは、第2電力供給回路12bに第2発電装置14bと並列に接続される。第3蓄電装置24cは、第3電力供給回路12cに第1発電装置14aと並列に接続される。第4蓄電装置24dは、第4電力供給回路12dに第2発電装置14bと並列に接続される。
【0032】
第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dは、リチウムイオンバッテリを有する。第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dは、リチウムイオンバッテリ以外の二次電池を有してもよい。第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dは、大容量コンデンサを有してもよい。
【0033】
第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dは、電圧センサ、電流センサ等の各種センサを有してもよい。第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dは、ヒューズ、リレー、ブレーカ、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コイル、コンデンサ等の各素子を有してもよい。
【0034】
電力供給システム10は、遮断装置26a~26dを備える。遮断装置26aは、中継装置30に含まれる。遮断装置26aは、第1蓄電装置24aと部分回路12a1とを接続する配線に配される。遮断装置26aは、第1蓄電装置24aを、部分回路12a1から遮断し得る。遮断装置26bは、中継装置38に含まれる。遮断装置26bは、第2蓄電装置24bと部分回路12b1とを接続する配線に配される。遮断装置26bは、第2蓄電装置24bを、部分回路12b1から遮断し得る。遮断装置26cは、中継装置34に含まれる。遮断装置26cは、第3蓄電装置24cと部分回路12c1とを接続する配線に配される。遮断装置26cは、第3蓄電装置24cを、部分回路12c1から遮断し得る。遮断装置26dは、中継装置42に含まれる。遮断装置26dは、第4蓄電装置24dと部分回路12d1とを接続する配線に配される。遮断装置26dは、第4蓄電装置24dを、部分回路12d1から遮断し得る。
【0035】
遮断装置26a~26dは、コンタクタを有する。コンタクタは、リレーによって構成されてもよいし、半導体スイッチにより構成されてもよい。遮断装置26a~26dは、ブレーカを有してもよい。
【0036】
電力供給システム10は、上記に記載の構成の他、電圧センサ、電流センサ等の各種センサを有してもよい。電力供給システム10は、ヒューズ、抵抗、コイル、コンデンサ等の各素子を有してもよい。
【0037】
[電力供給システムの部品の配置]
図2は、電力供給システム10の第2の模式図である。電力供給システム10を構成する複数の部品は、複数のエリア44、46、48、50、52、54、56、58に分散して配置されている。具体的には、中継装置28と、中継装置30と、中継装置34と、中継装置36と、中継装置38と、中継装置42と、第1接続装置20aと、第2接続装置20bとは、互いに異なるエリア内に配されている。
【0038】
中継装置28は、エリア44(第2エリア)に配される。中継装置30は、エリア46(第1エリア)に配される。中継装置34は、エリア48(第6エリア)に配される。中継装置36は、エリア50(第4エリア)に配される。中継装置38は、エリア52(第3エリア)に配される。中継装置42は、エリア54(第7エリア)に配される。第1接続装置20a(第1接続回路18a)は、エリア56(第5エリア)に配される。第2接続装置20b(第2接続回路18b)は、エリア58(第8エリア)に配される。
【0039】
各々のエリア44、46、48、50、52、54、56、58は、互いに隔壁60によって仕切られる。例えば、図2に示すエリア44及びエリア46のように、互いに隣接する2つのエリアは、共通の隔壁60によって仕切られてもよい。また、各々のエリア44、46、48、50、52、54、56、58は、互いに異なる隔壁60によって仕切られてもよい。隔壁60は、難燃性の部材から成ることが好ましいが、これに限定されない。
【0040】
[正常時の電力供給システムの動作]
図3は、正常時の電力供給システム10の動作を示す図である。図3に示す矢印は、電力の供給経路を示す。
【0041】
遮断装置22aにより第1発電装置14aが部分回路12a1と第1接続回路18aとに接続される。遮断装置22cにより第1発電装置14aが部分回路12c1と第2接続回路18bとに接続される。これにより、第1発電装置14aから第1負荷装置16a及び第3負荷装置16cに電力が供給される。遮断装置22bにより第2発電装置14bが部分回路12b1と第1接続回路18aとに接続され、遮断装置22dにより第2発電装置14bが部分回路12d1と第2接続回路18bとに接続される。これにより、第2発電装置14bから第2負荷装置16b及び第4負荷装置16dに電力が供給される。
【0042】
遮断装置26aにより第1蓄電装置24aが第1負荷装置16aに接続され、第1蓄電装置24aから第1負荷装置16aに電力が供給される。遮断装置26bにより第2蓄電装置24bが第2負荷装置16bに接続され、第2蓄電装置24bから第2負荷装置16bに電力が供給される。遮断装置26cにより第3蓄電装置24cが第3負荷装置16cに接続され、第3蓄電装置24cから第3負荷装置16cに電力が供給される。遮断装置26dにより第4蓄電装置24dが第4負荷装置16dに接続され、第4蓄電装置24dから第4負荷装置16dに電力が供給される。
【0043】
第1接続装置20aにより第1電力供給回路12aの部分回路12a1と、第2電力供給回路12bの部分回路12b1との接続が遮断される。第2接続装置20bにより第3電力供給回路12cの部分回路12c1と、第4電力供給回路12dの部分回路12d1との接続が遮断される。
【0044】
[第1の異常が生じた時の電力供給システムの動作]
図4は、第1の異常が生じた時の電力供給システム10の動作を示す図である。図4において太線で示された矢印は、電力の供給経路を示す。図4は、第1発電装置14aから第1電力供給回路12a及び第3電力供給回路12cへの電力の供給が断たれた場合の電力供給システム10の動作を示す。
【0045】
中継装置28が配されるエリア44内で異常が発生すると、中継装置28が故障する可能性がある。中継装置28が故障すると、第1発電装置14aから第1負荷装置16a及び第3負荷装置16cへの電力の供給が絶たれる。この場合、第1蓄電装置24aが第1負荷装置16aに電力を供給し、第3蓄電装置24cが第3負荷装置16cに電力を供給する。しかし、第1蓄電装置24a及び第3蓄電装置24cだけでは、第1負荷装置16a及び第3負荷装置16cを長時間動作させることができない場合がある。
【0046】
本実施形態では、エリア44は、図2に示す隔壁60で仕切られている。このため、エリア44内で発生した異常は、エリア44外の部品に影響を及ぼさない。従って、エリア44外の部品は、通常動作が可能である。このため、電力供給システム10内で、残余の電力源による電力供給経路を確保することができる。従って、電力供給システム10の運転を継続することができる。本実施形態によれば、より冗長性がある電力供給システム10を提供することができる。
【0047】
図4に示す異常が生じた場合、第1電力供給回路12aの部分回路12a1と、第2電力供給回路12bの部分回路12b1とが、第1接続装置20aにより接続される。これにより、第2発電装置14bから第1負荷装置16aに電力が供給される。また、第3電力供給回路12cの部分回路12c1と、第4電力供給回路12dの部分回路12d1とが、第2接続装置20bにより接続される。これにより、第2発電装置14bから第3負荷装置16cに電力が供給される。従って、第1負荷装置16a及び第3負荷装置16cの動作が可能となる。
【0048】
[第2の異常が生じた時の電力供給システムの動作]
図5は、第2の異常が生じた時の電力供給システム10の動作を示す図である。図5において太線で示された矢印は、電力の供給経路を示す。図5は、第1発電装置14a及び第1蓄電装置24aから第1負荷装置16aへの電力の供給が断たれた場合の電力供給システム10の動作を示す。
【0049】
中継装置30が配されるエリア46内で異常が発生すると、中継装置30が故障する可能性がある。中継装置30が故障すると、第1発電装置14a及び第1蓄電装置24aから第1負荷装置16aへの電力の供給が絶たれる。この場合、第1発電装置14aで生成される電力は、第3負荷装置16cでのみ使用される。すると、第1発電装置14aが生成した電力のうち、第1負荷装置16aで使用されていた分の電力が余る。
【0050】
本実施形態では、エリア46は、図2に示す隔壁60で仕切られている。このため、エリア46内で発生した異常は、エリア46外の部品に影響を及ぼさない。従って、エリア46外の部品は、通常動作が可能である。
【0051】
図5に示す異常の場合、エリア58に配された第2接続装置20bにより、第3電力供給回路12cの部分回路12c1と、第4電力供給回路12dの部分回路12d1とが接続される。これにより、第1発電装置14aから第4負荷装置16dに電力が供給される。従って、第1発電装置14aで生成される電力は、第3負荷装置16cだけでなく、第4負荷装置16dでも使用される。従って、第1発電装置14aが生成した電力の余剰分を有効に活用することができる。
【0052】
[第3の異常が生じた時の電力供給システムの動作]
図6は、第3の異常が生じた時の電力供給システム10の動作を示す図である。図6において太字で示された矢印は、電力の供給経路を示す。図6は、第2接続装置20bが故障した場合の電力供給システム10の動作を示す。
【0053】
第2接続装置20bが配されるエリア58内で異常が発生すると、第2接続装置20bが故障する可能性がある。第2接続装置20bが故障すると、第3電力供給回路12cから第4電力供給回路12dへの電力の供給、及び、第4電力供給回路12dから第3電力供給回路12cへの電力の供給ができなくなる。
【0054】
本実施形態では、エリア58は、図2に示す隔壁60で仕切られている。このため、エリア58内で発生した異常は、エリア58外の部品に影響を及ぼさない。従って、エリア58外の部品は、通常動作が可能である。
【0055】
図6に示す異常が生じた場合、電力供給システム10は、図3に示す正常時の動作と同じように動作可能である。
【0056】
[変形例]
図7は、電力供給システム10の第1変形例の模式図である。図7に示すように、第1発電装置14aは、エリア44内に配されてもよい。第2発電装置14bは、エリア50内に配されてもよい。第1蓄電装置24a及び第1負荷装置16aの少なくとも一方は、エリア46に配されてもよい。第2蓄電装置24b及び第2負荷装置16bの少なくとも一方は、エリア52に配されてもよい。第3蓄電装置24c及び第3負荷装置16cの少なくとも一方は、エリア48に配されてもよい。第4蓄電装置24d及び第4負荷装置16dの少なくとも一方は、エリア54に配されてもよい。
【0057】
このように、第1発電装置14a、第2発電装置14b、第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c、第4負荷装置16d、第1蓄電装置24a、第2蓄電装置24b、第3蓄電装置24c及び第4蓄電装置24dの少なくとも1つが中継装置とともにエリア内に配されてもよい。
【0058】
図8は、電力供給システム10の第2変形例の模式図である。図8に示すように、各々のエリア44、46、48、50、52、54、56、58は、互いに所定距離以上離間してもよい。この場合、互いに隣接する2つのエリアの間には、所定距離以上の隙間62が設けられる。所定距離は、隣接する2つのエリアの一方で発生した異常が他方に影響を及ぼさないように予め設定される。
【0059】
本実施形態では、1つの発電装置に対して2つの負荷装置及び2つの蓄電装置が接続されている。しかし、本発明はこれに限られない。例えば、1つの発電装置に対して1つの負荷装置及び1つの蓄電装置が接続されてもよい。また、1つの発電装置に対して3つ以上の負荷装置及び3つ以上の蓄電装置が接続されてもよい。また、電力供給システム10は、1つの発電装置と1つ以上の負荷装置と1つ以上の蓄電装置との組み合わせを3組以上備えてもよい。
【0060】
〔第2実施形態〕
図9は、移動体64の模式図である。電力供給システム10は、移動体64に搭載される。
【0061】
本実施形態の移動体64は、電動垂直離着陸機(eVTOL)である。移動体64は、8つのVTOLロータ66を備える。VTOLロータ66は、機体68に対して上方向に推力を発生する。移動体64は、8つの電動モータ70を備える。1つの電動モータ70が、1つのVTOLロータ66を駆動する。移動体64は、2つのクルーズロータ72を有する。クルーズロータ72は、機体68に対して前方向に推力を発生する。移動体64は、4つの電動モータ74を備える。2つの電動モータ74が、1つのクルーズロータ72を駆動する。
【0062】
第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c及び第4負荷装置16dの各々は、2つの電動モータ70と1つの電動モータ74を備えてもよい。第1負荷装置16a、第2負荷装置16b、第3負荷装置16c及び第4負荷装置16dの各々は、電動モータ70及び電動モータ74の他、低電圧駆動装置を備えてもよい。
【0063】
移動体64は、航空機に限らず、船舶、自動車、列車等であってもよい。
【0064】
[付記]
上述した開示に関し、更に以下の付記を開示する。
【0065】
(付記1)
電力供給システム(10)は、第1発電装置(14a)から出力される直流電力を第1負荷装置(16a)に供給する第1電力供給回路(12a)と、前記第1電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第1蓄電装置(24a)と、第2発電装置(14b)から出力される直流電力を第2負荷装置(16b)に供給する第2電力供給回路(12b)と、前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第2蓄電装置(24b)と、前記第1電力供給回路の一部である第1部分回路(12a1)を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1蓄電装置を遮断し得る第1遮断装置(26a)を備える第1中継装置(30)と、前記第1電力供給回路の他の一部である第2部分回路(12a2)を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第2遮断装置(22a)を備える第2中継装置(28)と、前記第2電力供給回路の一部である第3部分回路(12b1)を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第3遮断装置(26b)を備える第3中継装置(38)と、前記第2電力供給回路の他の一部である第4部分回路(12b2)を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第4遮断装置(22b)を備える第4中継装置(36)と、前記第1部分回路と前記第3部分回路とを接続し得る第1接続装置(20a)が備えられた第1接続回路(18a)と、を備え、前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第1接続装置とは、互いに異なるエリア(44、46、50、52、56)内に配されている。
【0066】
上記構成によれば、あるエリア内で発生した異常は、そのエリア外の部品に影響を及ぼさない。従って、異常が発生したエリア外の部品は、通常動作が可能である。例えば、電力供給システム内で、残余の電力源による電力供給経路を確保することができる。つまり、上記構成によれば、より冗長性がある電力供給システム10を提供することができる。
【0067】
(付記2)
付記1に記載の電力供給システムにおいて、複数の前記エリアは、互いに隔壁(60)によって仕切られてもよい。
【0068】
上記構成によれば、互いに隣接する2つのエリアを確実に分離することができる。しかも、このような構成によれば、互いに隣接する2つのエリアを近接させることができ、電力供給システムの各々の部品を集約することができる。
【0069】
(付記3)
付記1に記載の電力供給システムにおいて、複数の前記エリアは、互いに所定距離以上離間してもよい。
【0070】
上記構成によれば、エリアを仕切る部材が不要であるため、電力供給システムの部品数を少なくすることができる。
【0071】
(付記4)
付記1~3のいずれか1つに記載の電力供給システムにおいて、前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリア(46)に配され、前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリア(44)に配され、前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリア(52)に配され、前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリア(50)に配され、前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリア(56)に配され、前記第1発電装置は、前記第2エリア(44)に配され、前記第2発電装置は、前記第4エリア(50)に配され、前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリア(46)に配され、前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリア(52)に配されてもよい。
【0072】
(付記5)
付記1~3のいずれか1つに記載の電力供給システムにおいて、前記第1発電装置から出力される直流電力を第3負荷装置(16c)に供給する第3電力供給回路(12c)と、前記第3電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第3蓄電装置(24c)と、前記第2発電装置から出力される直流電力を第4負荷装置(16d)に供給する第4電力供給回路(12d)と、前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第4蓄電装置(24d)と、前記第3電力供給回路の一部である第5部分回路(12c1)を含むとともに、前記第5部分回路から前記第3蓄電装置を遮断し得る第5遮断装置(26c)を備える第5中継装置(34)と、前記第4電力供給回路の一部である第6部分回路(12d1)を含むとともに、前記第6部分回路から前記第4蓄電装置を遮断し得る第6遮断装置(26d)を備える第6中継装置(42)と、前記第5部分回路と前記第6部分回路とを接続し得る第2接続装置(20b)が備えられた第2接続回路(18b)と、を備え、前記第2中継装置は、更に、前記第3電力供給回路の他の一部である第7部分回路(12c2)を含むとともに、前記第5部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第7遮断装置(22c)を備え、前記第4中継装置は、更に、前記第4電力供給回路の他の一部である第8部分回路(12d2)を含むとともに、前記第7部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第8遮断装置(22d)を備え、前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第5中継装置と、前記第6中継装置と、前記第1接続装置と、前記第2接続装置とは、互いに異なる前記エリア内に配されてもよい。
【0073】
(付記6)
付記5に記載の電力供給システムにおいて、前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリア(46)に配され、前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリア(44)に配され、前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリア(52)に配され、前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリア(50)に配され、前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリア(56)に配され、前記第5中継装置は、複数の前記エリアのうちの第6エリア(48)に配され、前記第6中継装置は、複数の前記エリアのうちの第7エリア(54)に配され、前記第2接続装置は、複数の前記エリアのうちの第8エリア(58)に配され、前記第1発電装置は、前記第2エリア(44)に配され、前記第2発電装置は、前記第4エリア(50)に配され、前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリア(46)に配され、前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリア(52)に配され、前記第3蓄電装置及び前記第3負荷装置は、前記第5エリア(48)に配され、前記第4蓄電装置及び前記第4負荷装置は、前記第6エリア(54)に配されてもよい。
【0074】
(付記7)
移動体(64)は、付記1~6のいずれか1つに記載の電力供給システムを備える。
【0075】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0076】
10…電力供給システム 12a…第1電力供給回路
12a1…部分回路(第1部分回路)
12a2…部分回路(第2部分回路)
12b…第2電力供給回路
12b1…部分回路(第3部分回路)
12b2…部分回路(第4部分回路)
12c…第3電力供給回路
12c1…部分回路(第5部分回路)
12c2…部分回路(第7部分回路)
12d…第4電力供給回路
12d1…部分回路(第6部分回路)
12d2…部分回路(第8部分回路)
14a…第1発電装置 14b…第2発電装置
16a…第1負荷装置 16b…第2負荷装置
16c…第3負荷装置 16d…第4負荷装置
18a…第1接続回路 18b…第2接続回路
20a…第1接続装置 20b…第2接続装置
22a…遮断装置(第2遮断装置) 22b…遮断装置(第4遮断装置)
22c…遮断装置(第7遮断装置) 22d…遮断装置(第8遮断装置)
24a…第1蓄電装置 24b…第2蓄電装置
24c…第3蓄電装置 24d…第4蓄電装置
26a…遮断装置(第1遮断装置) 26b…遮断装置(第3遮断装置)
26c…遮断装置(第5遮断装置) 26d…遮断装置(第6遮断装置)
28…中継装置(第2中継装置) 30…中継装置(第1中継装置)
34…中継装置(第5中継装置) 36…中継装置(第4中継装置)
38…中継装置(第3中継装置) 42…中継装置(第6中継装置)
44…エリア(第2エリア) 46…エリア(第1エリア)
48…エリア(第6エリア) 50…エリア(第4エリア)
52…エリア(第3エリア) 54…エリア(第7エリア)
56…エリア(第5エリア) 58…エリア(第8エリア)
60…隔壁 64…移動体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の電力供給システムは、第1発電装置から出力される直流電力を第1負荷装置に供給する第1電力供給回路と、前記第1電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第1蓄電装置と、第2発電装置から出力される直流電力を第2負荷装置に供給する第2電力供給回路と、前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第2蓄電装置と、前記第1電力供給回路の一部である第1部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1蓄電装置を遮断し得る第1遮断装置を備える第1中継装置と、前記第1電力供給回路の他の一部である第2部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第2遮断装置を備える第2中継装置と、前記第2電力供給回路の一部である第3部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第3遮断装置を備える第3中継装置と、前記第2電力供給回路の他の一部である第4部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第4遮断装置を備える第4中継装置と、前記第1部分回路と前記第3部分回路とを接続し得る第1接続装置が備えられた第1接続回路と、を備え、前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第1接続装置とは、互いに異なるエリア内に配されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
(付記1)
電力供給システム(10)は、第1発電装置(14a)から出力される直流電力を第1負荷装置(16a)に供給する第1電力供給回路(12a)と、前記第1電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第1蓄電装置(24a)と、第2発電装置(14b)から出力される直流電力を第2負荷装置(16b)に供給する第2電力供給回路(12b)と、前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第2蓄電装置(24b)と、前記第1電力供給回路の一部である第1部分回路(12a1)を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1蓄電装置を遮断し得る第1遮断装置(26a)を備える第1中継装置(30)と、前記第1電力供給回路の他の一部である第2部分回路(12a2)を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第2遮断装置(22a)を備える第2中継装置(28)と、前記第2電力供給回路の一部である第3部分回路(12b1)を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第3遮断装置(26b)を備える第3中継装置(38)と、前記第2電力供給回路の他の一部である第4部分回路(12b2)を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第4遮断装置(22b)を備える第4中継装置(36)と、前記第1部分回路と前記第3部分回路とを接続し得る第1接続装置(20a)が備えられた第1接続回路(18a)と、を備え、前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第1接続装置とは、互いに異なるエリア(44、46、50、52、56)内に配されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
(付記5)
付記1~3のいずれか1つに記載の電力供給システムにおいて、前記第1発電装置から出力される直流電力を第3負荷装置(16c)に供給する第3電力供給回路(12c)と、前記第3電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第3蓄電装置(24c)と、前記第2発電装置から出力される直流電力を第4負荷装置(16d)に供給する第4電力供給回路(12d)と、前記第4電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第4蓄電装置(24d)と、前記第3電力供給回路の一部である第5部分回路(12c1)を含むとともに、前記第5部分回路から前記第3蓄電装置を遮断し得る第5遮断装置(26c)を備える第5中継装置(34)と、前記第4電力供給回路の一部である第6部分回路(12d1)を含むとともに、前記第6部分回路から前記第4蓄電装置を遮断し得る第6遮断装置(26d)を備える第6中継装置(42)と、前記第5部分回路と前記第6部分回路とを接続し得る第2接続装置(20b)が備えられた第2接続回路(18b)と、を備え、前記第2中継装置は、更に、前記第3電力供給回路の他の一部である第7部分回路(12c2)を含むとともに、前記第5部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第7遮断装置(22c)を備え、前記第4中継装置は、更に、前記第4電力供給回路の他の一部である第8部分回路(12d2)を含むとともに、前記第6部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第8遮断装置(22d)を備え、前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第5中継装置と、前記第6中継装置と、前記第1接続装置と、前記第2接続装置とは、互いに異なる前記エリア内に配されてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
(付記6)
付記5に記載の電力供給システムにおいて、前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリア(46)に配され、前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリア(44)に配され、前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリア(52)に配され、前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリア(50)に配され、前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリア(56)に配され、前記第5中継装置は、複数の前記エリアのうちの第6エリア(48)に配され、前記第6中継装置は、複数の前記エリアのうちの第7エリア(54)に配され、前記第2接続装置は、複数の前記エリアのうちの第8エリア(58)に配され、前記第1発電装置は、前記第2エリア(44)に配され、前記第2発電装置は、前記第4エリア(50)に配され、前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリア(46)に配され、前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリア(52)に配され、前記第3蓄電装置及び前記第3負荷装置は、前記第6エリア(48)に配され、前記第4蓄電装置及び前記第4負荷装置は、前記第7エリア(54)に配されてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発電装置から出力される直流電力を第1負荷装置に供給する第1電力供給回路と、
前記第1電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第1蓄電装置と、
第2発電装置から出力される直流電力を第2負荷装置に供給する第2電力供給回路と、
前記第2電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第2蓄電装置と、
前記第1電力供給回路の一部である第1部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1蓄電装置を遮断し得る第1遮断装置を備える第1中継装置と、
前記第1電力供給回路の他の一部である第2部分回路を含むとともに、前記第1部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第2遮断装置を備える第2中継装置と、
前記第2電力供給回路の一部である第3部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2蓄電装置を遮断し得る第3遮断装置を備える第3中継装置と、
前記第2電力供給回路の他の一部である第4部分回路を含むとともに、前記第3部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第4遮断装置を備える第4中継装置と、
前記第1部分回路と前記第3部分回路とを接続し得る第1接続装置が備えられた第1接続回路と、
を備え、
前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第1接続装置とは、互いに異なるエリア内に配されている、電力供給システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
複数の前記エリアは、互いに隔壁によって仕切られる、電力供給システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
複数の前記エリアは、互いに所定距離以上離間する、電力供給システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリアに配され、
前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリアに配され、
前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリアに配され、
前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリアに配され、
前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリアに配され、
前記第1発電装置は、前記第2エリアに配され、
前記第2発電装置は、前記第4エリアに配され、
前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリアに配され、
前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリアに配される、電力供給システム。
【請求項5】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
前記第1発電装置から出力される直流電力を第3負荷装置に供給する第3電力供給回路と、
前記第3電力供給回路に前記第1発電装置と並列に接続された第3蓄電装置と、
前記第2発電装置から出力される直流電力を第4負荷装置に供給する第4電力供給回路と、
前記第4電力供給回路に前記第2発電装置と並列に接続された第4蓄電装置と、
前記第3電力供給回路の一部である第5部分回路を含むとともに、前記第5部分回路から前記第3蓄電装置を遮断し得る第5遮断装置を備える第5中継装置と、
前記第4電力供給回路の一部である第6部分回路を含むとともに、前記第6部分回路から前記第4蓄電装置を遮断し得る第6遮断装置を備える第6中継装置と、
前記第5部分回路と前記第6部分回路とを接続し得る第2接続装置が備えられた第2接続回路と、
を備え、
前記第2中継装置は、更に、前記第3電力供給回路の他の一部である第7部分回路を含むとともに、前記第5部分回路から前記第1発電装置を遮断し得る第7遮断装置を備え、
前記第4中継装置は、更に、前記第4電力供給回路の他の一部である第8部分回路を含むとともに、前記第6部分回路から前記第2発電装置を遮断し得る第8遮断装置を備え、
前記第1中継装置と、前記第2中継装置と、前記第3中継装置と、前記第4中継装置と、前記第5中継装置と、前記第6中継装置と、前記第1接続装置と、前記第2接続装置とは、互いに異なる前記エリア内に配される、電力供給システム。
【請求項6】
請求項5に記載の電力供給システムにおいて、
前記第1中継装置は、複数の前記エリアのうちの第1エリアに配され、
前記第2中継装置は、複数の前記エリアのうちの第2エリアに配され、
前記第3中継装置は、複数の前記エリアのうちの第3エリアに配され、
前記第4中継装置は、複数の前記エリアのうちの第4エリアに配され、
前記第1接続装置は、複数の前記エリアのうちの第5エリアに配され、
前記第5中継装置は、複数の前記エリアのうちの第6エリアに配され、
前記第6中継装置は、複数の前記エリアのうちの第7エリアに配され、
前記第2接続装置は、複数の前記エリアのうちの第8エリアに配され、
前記第1発電装置は、前記第2エリアに配され、
前記第2発電装置は、前記第4エリアに配され、
前記第1蓄電装置及び前記第1負荷装置は、前記第1エリアに配され、
前記第2蓄電装置及び前記第2負荷装置は、前記第3エリアに配され、
前記第3蓄電装置及び前記第3負荷装置は、前記第6エリアに配され、
前記第4蓄電装置及び前記第4負荷装置は、前記第7エリアに配される、電力供給システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の電力供給システムを備える移動体。