IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 菊地シート工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-不燃透明帯電防止シート 図1
  • 特開-不燃透明帯電防止シート 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143952
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】不燃透明帯電防止シート
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/28 20060101AFI20241003BHJP
   E04F 13/18 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B32B5/28 Z
E04F13/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023068104
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】504240371
【氏名又は名称】菊地シート工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】菊地 昇
【テーマコード(参考)】
2E110
4F100
【Fターム(参考)】
2E110AA31
2E110AA57
2E110AB23
2E110BA03
2E110BA04
2E110EA09
2E110GA13W
2E110GA13X
2E110GA13Z
2E110GA30W
2E110GA30X
2E110GA32W
2E110GA32Z
2E110GB32Z
2E110GB43W
2E110GB43X
2E110GB44W
2E110GB44X
4F100AG00
4F100AG00B
4F100AK01A
4F100AK01B
4F100AK01C
4F100AK15
4F100AK25
4F100AK25D
4F100AK25E
4F100BA03
4F100BA05
4F100BA06
4F100CA22
4F100CB00
4F100CB00D
4F100CB00E
4F100DG01
4F100DG12B
4F100DH00
4F100DH00B
4F100EJ08
4F100EJ08B
4F100EJ54
4F100EJ54B
4F100EJ82B
4F100GB08
4F100JB14
4F100JB14B
4F100JB16
4F100JB16A
4F100JB16C
4F100JJ07A
4F100JJ07B
4F100JJ07C
4F100JK06
4F100JL11
4F100JL11D
4F100JL11E
4F100JN01A
4F100JN01B
4F100JN01C
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は加工時の剥離が起きない不燃透明帯電シートの提供を目的とする。
【解決手段】透明熱可塑性樹脂シート層1と内部にガラス繊維により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層3、及び、透明熱可塑性樹脂シート層4とがこの順で積層されて形成されたことを特徴とする不燃透明帯電防止シートを提供する。従来のシートは薄くて耐久性が低かったが本発明製品は厚みを厚くする事で剥離強度が上がった。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明熱可塑性樹脂シート層と内部にガラス繊維織物により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層、及び、透明熱可塑性樹脂シート層とがこの順で積層されて形成されたことを特徴とする不燃透明帯電防止シート。
【請求項2】
前記紫外線硬化樹脂層はポリエチレンテレフタレート製フィルムのプロセスフィルムの片方の面に硬化性樹脂を塗布して形成された硬化性樹脂層上にガラス繊維織物を重ね、さらに このガラス繊維織物の上に新たなプロセスフィルムを重ねて加圧して硬化性樹脂層の硬化性樹脂をガラス繊維織物に含侵させた請求項1に記載された不燃透明帯電防止シート。
【請求項3】
前記透明熱可塑性シートと前記紫外線硬化樹脂シートの間にアクリル系接着剤層を設けた請求項1、又は請求項2の記載の不燃透明帯電防止シート。
【請求項4】
前記ガラス繊維織物の目付が40g/m以上60g/m以下であり前記硬化樹脂層の目付が30g/m以上120g/m以下である請求項1から3の不燃透明帯電防止シート。
【請求項5】
前記透明熱可塑性樹脂シート層の目付110g/m以上150g/m以下である請求項1から4の不燃透明帯電防止シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内装制限を受ける特殊建築物内に用いる事が出来る不燃透明帯電防止シート。
【背景技術】
【0002】
内装制限を受ける特殊建築物内の天井や通路の間仕切り材は線入磨き板ガラスが用いられてきた。
【0003】
この様なガラスは衝撃を受けた場合に割れる恐れがあり、また特殊建築物内の美観を損なわない様に平面に加工されており高価であると言う問題点があった。
【0004】
上記課題を解決する透明熱可塑性樹脂シート層と内部にガラス繊維織物によって構成された不燃透明帯電防止シートがあるが従来品の不燃透明帯電防止シートは剥離強度が弱いと言う問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-206030号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の製品は剥離強度が弱く高周波やミシン縫製の加工時、シートの剥離が起き易く本発明は加工時の剥離が起きない不燃透明帯電シートの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は透明熱可塑性樹脂シート層と内部にガラス繊維織物により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層、及び、透明熱可塑性樹脂シート層とがこの順で積層されて形成されたことを特徴とする不燃透明帯電防止シートである。
【0008】
第2の発明は透明熱可塑性樹脂シート層と内部にガラス繊維織物により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層の間にアクリル系粘着層を設けた請求項1、又は請求項2の記載の不燃透明帯電防止シート。
【0009】
第3の発明は前記ガラス繊維織物の目付が40g/m以上60g/m以下であり前記硬化樹脂の目付が30g/m以上120g/m以下である。
【0010】
第4の発明は前記透明熱可塑性樹脂シート層の目付110g/m以上150g/m以下である。
【0011】
第5の発明は本発明の不燃透明帯電防止シートは、内装制限を受ける特殊建築物内の間仕切りのほか、不燃材料を必要とする工場内のカーテン、透明ブラインドなどにも応用する事が出来る。
【発明の効果】
【0012】
本発明は高周波やミシン縫製の加工時の剥離の恐れが無い。従来品の厚みが0.25mmで厚みを0.29mmにする事で剥離強度が強くなった。厚みを構成する透明熱可塑性樹脂シート層と紫外線硬化樹脂が施されたガラス繊維織物の厚み構成を変える事で剥離強度が強くなった。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明にかかる不燃透明帯電防止シートの一例の断面を示すモデル図である。
図2図2は、本願発明に於ける180度ピーリング試験を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0014】
透明熱可塑性樹脂シートとしては、(厚さ:0.10mm、広化東海プラスチックス社製、アルトロン帯電防止剤入塩ビ)を用い、内部に細いガラス繊維により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層とアクリル系粘着剤を用いてラミネート行う。
ラミネート加工については透明熱可塑性樹脂シートを片面ずつ細いガラス繊維により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層と貼り合わせる。
細いガラス繊維により構成された繊維組織体が配された紫外線硬化樹脂層は0.085mm厚みである。
透明熱可塑性樹脂シートとガラス繊維の厚み構成により剥離強度が変わる。
強度が強くなった事で高周波やミシン縫製時のシートの剥離を無くす。
剥離強度は180度ピーリング試験で1.5倍となった。
【表1】
【符号の説明】
1第1の透明熱可塑性樹脂シート
2ガラス繊維織物
3紫外線硬化樹脂層
4第2の透明熱可塑性樹脂シート
図1
図2