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特開2024-144000生産品目の情報関連方法、生産品目の加工方法、電子デバイス及び生産システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144000
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】生産品目の情報関連方法、生産品目の加工方法、電子デバイス及び生産システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20241003BHJP
   H05K 13/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
H05K13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023141062
(22)【出願日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】202310316702.X
(32)【優先日】2023-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522138696
【氏名又は名称】河南富▲馳▼科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516114396
【氏名又は名称】鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】510283557
【氏名又は名称】富泰華工業(深▲セン▼)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】523196910
【氏名又は名称】太原富馳科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 建朋
(72)【発明者】
【氏名】王 大▲ショウ▼
(72)【発明者】
【氏名】徐 達
(72)【発明者】
【氏名】張 軍輝
(72)【発明者】
【氏名】王 雪
【テーマコード(参考)】
3C100
5E353
【Fターム(参考)】
3C100AA22
3C100AA27
3C100BB13
3C100BB19
3C100EE07
5E353CC16
5E353EE03
5E353GG43
5E353KK01
5E353KK11
5E353MM02
5E353MM08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】品目を生産するための情報関連方法、加工方法、電子デバイス及び生産システムを提供する。
【解決手段】生産品目の情報関連方法は、生産品目の品目情報を取得すること、穴場情報と品目情報とをバインドすること、穴場情報に対応する加工情報を取得すること、穴場情報にバインドされた品目情報に加工情報を関連付けることを含む。品目情報と穴場情報とを取得してから、穴場情報を品目情報にバインドし、加工情報を品目情報にバインドすることにより、加工時に使用される加工品目が生産品目に関連するようにする。品目の遡及では、マザーボードの品目情報を通じて、マザーボードの加工時の穴場と対応する加工品目に遡ることができ、品目の遡及を容易にすることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産品目の情報関連方法であって、
生産品目の品目情報を取得するステップと、
キャリアの穴場情報を取得するステップと、
前記穴場情報と前記品目情報とをバインドするステップと、
前記穴場情報に対応する加工情報を取得するステップと、
前記加工情報を、前記穴場情報にバインドされた品目情報に関連付けるステップと、を含み、
ここで、前記キャリアには、前記生産品目を置くための複数の穴場が設けられ、前記穴場情報は、前記生産品目が置かれている前記穴場を指示するためのものであり、前記加工情報は、前記穴場で加工する際に使用する加工品目を指示するために用いられることを特徴とする生産品目の情報関連方法。
【請求項2】
前記品目情報は、前記生産品目のアイデンティティラベルを含み、前記生産品目の品目情報を取得した後に、前記情報関連方法はさらに、アイデンティティラベルと同じである品目情報がデータベースに存在する場合には、重複アップロードのエラー情報を出力するステップを含み、
ここで、前記データベースは、加工済みの前記生産品目の前記品目情報を記憶している、請求項1に記載の生産品目の情報関連方法。
【請求項3】
前記情報関連方法は、
前記穴場情報に対応する加工パラメータ情報を取得するステップと、
前記加工パラメータ情報を、前記穴場情報にバインドされた前記品目情報に関連付けるステップと、をさらに含み、
ここで、前記加工パラメータ情報は、前記穴場で加工する生産設備の設備パラメータを示すためのものである、請求項1に記載の生産品目の情報関連方法。
【請求項4】
前記生産品目は、複数のサブ品目と、複数の前記サブ品目を接続する接続具とを有するバルク品目を含み、前記接続具には、複数の前記サブ品目に対応する品目シーケンスを含む判定番号情報が付された品目ラベルが設けられ、前記品目情報は、前記品目シーケンスを含み、
前記生産品目の品目情報を取得した後、且つ前記穴場情報と前記品目情報とをバインドする前に、前記情報関連方法はさらに、
品目タイプが前記バルク品目である場合に、前記判定番号情報を取得して解析し、複数の前記サブ品目に対応する前記品目シーケンスを取得するステップを含み、
前記穴場情報と前記品目情報とをバインドするステップは、
前記穴場に対応する前記サブ品目の前記品目シーケンスを、前記穴場に対応する前記穴場情報にバインドすることをさらに含む、請求項1~3の何れか一項に記載の生産品目の情報関連方法。
【請求項5】
前記品目タイプは単体品目を含み、前記単体品目はシングルの前記サブ品目を含み、前記サブ品目には品目シーケンスを携えている品目ラベルが設けられており、前記品目情報は、前記品目シーケンスを含み、
前記生産品目の品目情報を取得した後、且つ前記穴場情報と前記品目情報とをバインドする前に、前記情報関連方法は、前記品目タイプが前記単体品目である場合には、前記サブ品目に対応する前記品目シーケンスを取得することをさらに含み、
前記穴場情報と前記品目情報とをバインドするステップは、さらに、
前記穴場に対応する前記サブ品目の前記品目シーケンスを、前記穴場に対応する前記穴場情報にバインドすることを含む、請求項4に記載の生産品目の情報関連方法。
【請求項6】
生産品目の加工方法であって、
前記加工方法は、請求項1~5の何れか1項に記載の生産品目の情報関連方法を含み、
前記加工情報を前記穴場情報にバインドされた前記品目情報に関連付けた後に、前記加工方法は、さらに、
予め記憶された生産制御プログラムをロードするステップと、
生産設備の動作を制御するために、前記生産設備に生産制御情報を出力するステップと、
前記穴場情報に対応する加工パラメータ情報をリアルタイムで取得するステップと、
前記加工パラメータ情報における対応数値が予め設定された閾値を超えた場合には、設備アラーム情報を出力するステップとを含み、
ここで、前記加工パラメータ情報は、前記穴場で作業時に前記生産設備の設備パラメータを示すために用いられることを特徴とする生産品目の加工方法。
【請求項7】
予め記憶された生産制御プログラムをロードする前に、前記加工方法はさらに、
前記生産制御プログラムのプログラム命名が予め設定された標準的な命名フォーマットを満たしていない場合には、プログラムアラーム情報を出力するステップを含む、請求項6に記載の生産品目の加工方法。
【請求項8】
電子デバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、前記電子デバイスが請求項1~5のいずれか1項に記載の前記情報関連方法を実現するように、前記実行可能な命令を実行することを特徴とする電子デバイス。
【請求項9】
電子デバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、前記電子デバイスが請求項6または7に記載の加工方法を実現するように、前記実行可能な命令を実行することを特徴とする電子デバイス。
【請求項10】
請求項8に記載の電子デバイス、または請求項9に記載の電子デバイスを含むことを特徴とする生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は生産管理技術分野に関し、特に生産品目の情報関連方法、生産品目の加工方法、電子デバイス及び生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
生産製造業の製品のアップグレードに伴い、生産プロセスのステップは益々複雑になり、各プロセスステップは指定された生産品目に対して加工処理を行う必要がある。たとえば、電子デバイスの生産プロセスでは、マザーボードは主要な生産品目の1つである。生産プロセスの流れの中で、マザーボードは複数のテーブルによる加工を順次に経る必要がある。例えば、もしディスペンサーによるディスペンサー操作が必要ある。
【0003】
しかし、生産プロセスの流れにおける手順は煩雑であり、関連する情報が多く且つ管理が困難であるため、品目の遡及が困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の内容に鑑みて、材料を生産するための情報関連方法、加工方法、電子デバイス及び生産システムを提供し、品目の遡及が困難な問題を解決する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明の第1の態様は、生産品目の情報関連方法を提供し、当該方法は、生産品目の品目情報を取得すること、キャリアの穴場情報を取得すること、穴場情報と品目情報とをバインドすること、穴場情報に対応する加工情報を取得すること、及び穴場情報にバインドされた品目情報に加工情報を関連付けることを含み、ここで、キャリアは、生産品目を載せるための複数の穴場が設けられており、穴場情報は、生産品目が位置する穴場を示すために用いられ、加工情報は、穴場のところで加工する際に用いられる加工物料を指示するために用いられる。
【0006】
本願の実施形態は、品目情報と穴場情報を取得してから、穴場情報を品目情報にバインドすることにより、キャリアの穴場が生産品目にバインドされるようにし、且つ加工時に使用される加工品目が生産品目に関連付けられるように加工情報を品目情報にバインドする。そのため、品目の遡及では、マザーボードの品目情報を通じて、マザーボードの加工時の穴場と対応する加工品目に遡ることができ、品目の遡及を容易にすることができる。
【0007】
1つの実施形態において、前記品目情報は、生産品目のアイデンティティラベルを含み、前記生産品目の品目情報を取得した後、前記情報関連方法は、アイデンティティラベルと同じである品目情報がデータベースに存在する場合に、重複アップロードのエラー情報を出力することをさらに含む。ここで、データベースには、加工済みの生産品目の品目情報が格納されている。
【0008】
1つの実施形態において、前記情報関連方法は、穴場情報に対応する加工パラメータ情報を取得すること及び加工パラメータ情報を穴場情報にバインドされた品目情報に関連付けることをさらに含み、ここで、前記加工パラメータ情報は、穴場で加工を施す生産設備の設備パラメータを示すためのものである。
【0009】
1つの実施形態において、前記生産品目は、複数のサブ品目と、複数の前記サブ品目を接続する接続具とを有するバルク品目を含み、前記接続具には、複数の前記サブ品目に対応する品目シーケンスを含む判定番号情報が付された品目ラベルが設けられ、前記品目情報は、前記品目シーケンスを含み、
前記生産品目の品目情報を取得した後、且つ前記穴場情報と前記品目情報とをバインドする前に、前記情報関連方法はさらに、
品目タイプが前記バルク品目である場合に、前記判定番号情報を取得して解析し、複数の前記サブ品目に対応する前記品目シーケンスを取得するステップを含み、
前記穴場情報と前記品目情報とをバインドするステップは、
前記穴場に対応する前記サブ品目の前記品目シーケンスを、前記穴場に対応する前記穴場情報にバインドすることをさらに含む。
【0010】
1つの実施形態において、前記品目タイプは単体品目を含み、前記単体品目はシングルの前記サブ品目を含み、前記サブ品目には品目シーケンスを携えている品目ラベルが設けられており、前記品目情報は、前記品目シーケンスを含み、
前記生産品目の品目情報を取得した後、且つ前記穴場情報と前記品目情報とをバインドする前に、前記情報関連方法は、前記品目タイプが前記単体品目である場合には、前記サブ品目に対応する前記品目シーケンスを取得することをさらに含み、
前記穴場情報と前記品目情報とをバインドするステップは、さらに、
前記穴場に対応する前記サブ品目の前記品目シーケンスを、前記穴場に対応する前記穴場情報にバインドすることを含む。
【0011】
また、本願発明の第2の態様による生産品目の加工方法は、上記第1の態様により提供される生産品目の情報関連方法を含み、前記加工情報を前記穴場情報にバインドされた前記品目情報に関連付けた後に、前記加工方法は、さらに、
予め記憶された生産制御プログラムをロードするステップと、
生産設備の動作を制御するために、前記生産設備に生産制御情報を出力するステップと、
前記穴場情報に対応する加工パラメータ情報をリアルタイムで取得するステップと、
前記加工パラメータ情報における対応数値が予め設定された閾値を超えた場合には、設備アラーム情報を出力するステップとを含み、
ここで、前記加工パラメータ情報は、前記穴場で作業時に前記生産設備の設備パラメータを示すために用いられる。
【0012】
1つの実施形態において、予め記憶された生産制御プログラムをロードする前に、前記加工方法はさらに、
前記生産制御プログラムのプログラム命名が予め設定された標準的な命名フォーマットを満たしていない場合には、プログラムアラーム情報を出力するステップを含む。
【0013】
また、本願発明の第3の態様による電子デバイスは、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、前記電子デバイスが上記第1の態様により提供される情報関連方法を実現するように、前記実行可能な命令を実行する。
【0014】
また、本願発明の第4の態様による電子デバイスは、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、前記電子デバイスが上記第2の態様による加工方法を実現するように、前記実行可能な命令を実行する。
【0015】
また、本願発明の第5の態様に係る生産システムは、上記第3の態様により提供される電子デバイス、または、上記第4の態様により提供される電子デバイスを含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本願の実施形態によって提供される生産品目の情報関連方法の適用シーン図である。
図2】本願の実施形態によって提供される生産品目の情報関連方法の第1のフローチャートである。
図3】本願の実施形態によって提供されるキャリアの概略構成図である。
図4】本願の実施形態に提供される生産品目の情報関連方法の第1の細分化フローの概略図である。
図5】本願の実施形態によって提供される生産品目の情報関連方法の第2のフローチャートである。
図6A】本願の実施形態におけるバルク品目の構造概略図である。
図6B】本願の実施形態における単体材料の構造概略図である。
図7】本願の実施形態によって提供される生産品目の情報関連方法の第2の細分化フローの概略図である。
図8】本願の実施形態に提供される生産品目の加工方法のフローチャートである。
図9】本願の実施形態によって提供される生産品目の加工方法の第1の細分化フローの概略図である。
図10】本願の実施形態に提供される生産品目の加工方法の第2の細分化フローの概略図である。
図11】本願の実施形態に提供される生産品目の加工方法の第3の細分化フローの概略図である。
図12】は、本願の実施形態に提供される生産品目の情報関連装置の機能ブロック概略図である。
図13】本願の実施形態によって提供される電子デバイスの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本願発明の実施形態の目的、技術的態様及び利点をより明確にするために、以下に、本願の実施形態における技術的態様を、本願の実施形態における図面を参照しながら明確に且つ完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は、本願の一部の実施形態に過ぎず、全ての実施形態ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他の全ての実施例は、何れも本願保護の範囲内に属する。
【0018】
なお、本願の実施形態が開示する方法またはフローチャートにより示されている方法は、方法を実現するための1つまたは複数のステップを含み、請求項の範囲から逸脱することなく複数のステップの実行順序を互いに入れ替えることができ、幾つかのステップを削除することもできる。
【0019】
本願の実施形態の説明において、「例示的」または「例えば」などの語は、例、例証、または説明として表すために使用される。本願の実施形態において「例示的」または「例えば」として説明されるいかなる実施形態または設計形態も、他の実施形態または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。正確に言えば、「例示的」または「例えば」などの用語を使用することは、特定の実施形態で関連概念を提示することを意図している。
【0020】
図1に示すように、電子デバイスの生産ラインには、図示されているワークステーションA、ワークステーションB、ワークステーションC、ワークステーションDなどのように複数のワークステーション(またはテーブル)があり、各ワークステーションには生産設備が設置されており、生産設備は予め設定された動作モードで動作することができる。電子デバイスにおける携帯電話の回路基板の生産技術を例に、回路基板の生産品目はマザーボードであり、ステーションにおける生産設備はディスペンサーであり、ディスペンサーの加工品目は接着剤である。実際の加工過程において、マザーボードはフィード位置で検査を行った後、順次に輸送されて、ワークステーションA、ワークステーションB、ワークステーションC及びワークステーションDを経る必要がある。しかも、マザーボードが1つのワークステーションに到着するたびに、対応するディスペンサーは指定された接着剤の量に応じて対応する接着剤を通じてマザーボードに対してディスペンサー操作を行い、当該ワークステーションのディスペンサー作業が完了すると、マザーボードは全てのワークステーションの加工を経るまで、次のワークステーションに搬送される。
【0021】
本願の実施形態は、生産プロセスに関連する品目情報とテーブル情報をよりよく管理して、生産後の完成品に対する品目の遡及を容易にするために、品目を生産するための情報関連方法、電子デバイス600及び生産システムを提供する。
【0022】
本願はまず、生産品目の情報関連方法を提案している。
【0023】
図2に示すように、生産品目の情報関連方法は、次のステップを含む。
【0024】
S201では、生産品目の品目情報を取得する。
ここで、品目情報とは、生産品目のアイデンティティを反映することができる生産品目を識別するための情報を指す。異なる生産品目には異なる品目情報が対応している。
【0025】
本願の一実施形態では、生産品目はマザーボードである。品目情報には、対応するマザーボードのSNコード(シリアル番号)が含まれており、SNコードを介して当該マザーボードを調べることができる。
【0026】
本願の一実施形態では、マザーボードの表面には品目ラベルが設定されている。品目ラベルには識別可能な図形コンテンツが印刷されている。この図形コンテンツは、2次元コード、バーコード、または文字などであってもよく、マザーボードに対応する品目情報を携えている。品目ラベルをスキャンして識別することで、マザーボードに対応する品目情報を得ることができる。
【0027】
本願の一実施形態において、ステップS201の具体的な実施形態は、第1画像取得モジュールにより生産品目の品目ラベルを撮影して、ラベル画像を取得し、且つラベル画像を識別して、対応する品目情報を得ることである。
ここで、第1画像取得モジュールは、CCD(charge coupled device)カメラであってもよいし、他のタイプのカメラであってもよい。
【0028】
S202では、キャリア10の穴場情報を取得する。
ここで、穴場情報は、生産品目が置かれている穴場、即ち、加工が必要なマザーボードの位置を示すために使用される。
【0029】
図3に示すように、具体的には、キャリア10は生産品目を積載するために使用され、キャリア10には対応するマザーボードを置くために複数の穴場が設置されている。品目の輸送と生産加工の際、マザーボードは全てキャリア10に置かれる。また、穴場はマザーボードに対して位置決め作用があり、マザーボードが穴場内に置かれた後、マザーボードは品目輸送と生産加工の時に変位しにくい。
【0030】
本願の一実施形態では、パイプラインの生産プロセスでは、マザーボードが個々のディスペンサーに到達できるように、パイプラインの輸送機構は、製造加工順序に従って、キャリア10を各ステーションに順次輸送する。ディスペンサーは、予め設定された制御プログラムに従って動作し、且つ指定された加工位置でディスペンサー操作を行う。ここで、加工位置は穴場の位置に対応している。即ち、キャリア10がディスペンサーに移動した後、ディスペンサーはディスペンサーを行う必要がある穴場の位置を決定し、その後、ディスペンサーは指定された穴場内のマザーボードに対してディスペンサーを行う。
【0031】
本願の一実施形態では、キャリア10の表面には、キャリアタグ11が設けられている。キャリアタグ11には、識別可能な図形コンテンツが印刷されている。当該図形コンテンツは、2次元コード、バーコード、または文字などであり、且つキャリア10の穴場情報を携帯している。キャリアタグ11をスキャンして識別することにより、キャリア10に対応する穴場情報を得ることができる。
【0032】
本願の一実施形態において、ステップS202の具体的な実施形態は、第2画像取得モジュールにより生産品目の品目ラベルを撮影して、ラベル画像を取得し、且つラベル画像を識別して、対応する品目情報を得ることである。
【0033】
ここで、第2画像取得モジュールは、CCDカメラであってもよいし、他のタイプのカメラであってもよい。本願の一実施形態では、第1画像取得モジュールと第2画像取得モジュールは、同じCCDカメラを用いてもよい。
【0034】
図2に示すように、S203では、穴場情報と品目情報とをバインドする。
【0035】
ここで、マザーボードが所在する穴場に対応する穴場情報を、マザーボードの品目情報にバインドする。
【0036】
品目の遡及では、マザーボードの品目情報を通じて、対応する穴場を遡及して調べることができる。
【0037】
本願の一実施形態では、ステップS203では、穴場情報と品目情報とのバインディング関係に基づいて、品目情報に対応する第1リンク情報を生成し、且つ第1リンク情報をデータベースにアップロードすることができる。このうち、データベースは、SFCシステム(Shop-Floor Control System,現場監視システム)であってもよい。
【0038】
S204では、穴場情報に対応する加工情報を取得する。
ここで、加工情報は、穴場で加工する際に使用される加工品目を示すために使用される。加工情報は、予めSFCシステムに保存されており、取得が必要な場合にSFCインタフェースを介して呼び出すことができる。
【0039】
具体的には、加工情報は、穴場にディスペンサーする際に用いる接着剤の型番を含む。
【0040】
なお、ディスペンサーが予め設定された制御プログラムに従って、各穴場で指定された接着剤を使用してディスペンサーを行うため、穴場情報を用いて対応する接着剤の型番が得られる。
【0041】
S205では、加工情報を穴場情報にバインドされた品目情報に関連付ける。
ここで、加工情報と品目情報との関連付けから、品目情報に対応する第2リンク情報を生成し、且つ第2リンク情報をデータベースにアップロードする。
【0042】
物品の遡及では、主板の品目情報により、対応する加工情報を遡及して調べることができ、さらにディスペンサー時の接着剤を調べることができる。
【0043】
本願の実施形態は、品目情報と穴場情報を取得した後に、穴場情報を品目情報にバインドすることにより、キャリア10の穴場が生産品目にバインドされ、且つ加工時に使用される加工品目が生産品目に関連するように加工情報を品目情報にバインドする。そのため、品目の遡及において、マザーボードの品目情報を通じて、マザーボードの加工時の穴場と対応する加工品目に遡ることができ、品目の遡及を容易にすることができる。
【0044】
図4に示すように、本願の一実施態様において、生産品目の情報関連方法は、ステップS201の後、以下のステップをさらに含む。
【0045】
S401では、データベースにアイデンティティラベルと同じである品目情報が存在するか否か判断し、YESであればステップS402を実行し、NOであればステップS202を実行する。
【0046】
ここで、品目情報には、アイデンティティラベルが含まれる。各生産品目には、唯一のIDラベルがある。生産品目によって、対応するIDラベルが異なる。データベースには、加工された生産品目の品目情報、即ち、品目情報の履歴データが格納されている。
【0047】
S402では、重複アップロードのエラー情報を出力する。
ここで、アイデンティティラベルと同じである品目情報がデータベースに存在する場合には、重複アップロードのエラー情報を出力する。
【0048】
品目情報が生産品目のユニークな標識であるため、データベースにアイデンティティラベルと同じである品目情報が存在すると、この生産品目が既に加工されたことを示すので、異常があり、管理者に即時に検査又は処理することを知らせるアラーム動作をトリガーする。
【0049】
本願の一実施態様において、重複アップロードのエラー情報は、警報モジュールに送信されてもよい。警報モジュールは、重複アップロードのエラー情報を受信した後、音声アラーム、ライトアラーム、又は、管理者にアラームメールを送信する等のアラーム動作をトリガーする。
【0050】
図5に示すように、本願の一実施形態では、ステップS201~ステップS205の後に、生産品目の情報関連方法は、以下のステップをさらに含む。
【0051】
S501では、穴場情報に対応する加工パラメータ情報を取得する。
ここで、加工パラメータ情報は、穴場で加工を施す生産設備の設備パラメータを示すために用いられる。設備パラメータは、生産設備の加工条件及び実際の加工時の動作状態を反映することができる。加工パラメータ情報は、加工中にリアルタイムで取得され、且つSFCシステムにアップロードされ、取得が必要な場合にSFCインタフェースを介して呼び出されることができる。
【0052】
本願の一実施形態において、設備パラメータは、接着剤の使用量と監視データを含む。なお、接着剤の使用量は、ディスペンサーがマザーボードに対してディスペンサーを施す際に使用する接着剤の量である。ディスペンサーには、センサモジュールが設置されている。センサモジュールは、実際の製造過程でディスペンサーの動作中の状態、例えばディスペンサーの内部温度、内部気圧などを監視し、監視データを得るために使用される。
【0053】
なお、上述した接着剤の使用量及び監視データは、設備パラメータに対する例示的な説明である。幾つかの実施形態では、生産設備の生産プロセスに関連する全てのパラメータデータが何れも加工パラメータ情報として利用可能である。
【0054】
S502では、加工パラメータ情報を、穴場情報にバインドされた品目情報に関連付ける。
ここで、加工パラメータ情報と品目情報とのバインディング関係から、品目情報に対応する第3リンク情報を生成し、且つ第3リンク情報をデータベースにアップロードする。
【0055】
物品の遡及において、マザーボードの品目情報により、対応する加工パラメータ情報を遡及して調べることができ、さらにディスペンサー時の接着剤の使用量と監視データを照会することができる。
【0056】
図2及び図6Aに示すように、本願の一実施態様において、生産品目はバルク品目20を含む。このうち、バルク品目20に属する生産品目は、複数のサブ品目21を含む。複数のサブ品目21同士は、接続具22によって接続されている。個々のバルク品目20におけるサブ品目21の数、サブ品目21の位置分布は一致している。
【0057】
具体的には、バルク品目20の品目ラベルは、第1品目ラベル23である。同一の生産品目に属する複数のサブ品目21で1つの第1品目ラベル23を共用している。第1品目ラベル23は、接続具22に設けられており、生産品目の判定番号情報を携帯している。判定番号情報には、複数の品目シーケンスが含まれている。また、複数の品目シーケンスは、複数のサブ品目21と1対1で対応している。品目シーケンスには、対応するサブ品目21の識別IDが記録されている。品目シーケンスを介してシングルのサブ品目21に直接問い合わせることができる。これに対応して、品目情報は、複数のサブ品目21と1対1で対応する品目シーケンスを含む。
【0058】
例えば、バルク品目20は4つのマザ一ボードからなる集合体であり、サブ品21はそれぞれ独立したマザ一ボードである。4つのマザーボードは、予め定められた順序(上から下へ)順に並べられ、隣接する2つのマザーボードが接続具22によって接続される。接続具22には、第1品目ラベル23が印刷されている。第1品目ラベル23には、判定番号情報が携帯されている。判定番号情報は、指定された順序に従って複数の品目シーケンスによって順次に構成される。
【0059】
第1品目ラベル23を走査して判定番号情報を得た後、判定番号情報を解析して4つの品目シーケンスを得てから、指定された順序に従って4つの品目シーケンスを順次に対応する4つのマザ一ボードに割り当てることにより、4つのマザ一ボードに対応する品目シーケンス、即ち品目情報を得ることができる。
【0060】
さらに、各サブ品目21は、独立した穴部に個別に配置されており、生産品目における各サブ品目21の位置の分布は、キャリア10における各穴部の位置分布に対応している。
【0061】
同一のキャリア10に属する複数の穴場は、1つのキャリアラベル11を共用している。キャリアラベル11は、複数の穴場に対応する穴場情報を含み、且つ指定された順序で各穴場情報から順に構成されるキャリア情報を携帯している。
【0062】
具体的には、キャリア10毎には、マトリクス状のレイアウトで各穴場が配置される。しかも、各列における複数の穴場の数は、バルク品目20内のサブ品目21の数と一致している。また、各列における複数の穴場の位置分布は、各サブ品目21の位置分布に対応している。
【0063】
例えば、キャリア10は、各穴場をマトリクス状にレイアウトし、1列につき4つの穴場を含む2つの収容領域12を有する。収容領域12は、生産品目の4つのマザ一ボードをちょうど同時に収容するとともに、対応する接続具22を収容することができる。キャリアラベル11をスキャンした後に、キャリア情報を取得して、キャリア情報を解析して、複数の穴場情報を得てから、所定の順序で複数の穴場情報を順次に各々の穴場に割り当てて、それぞれの穴場に対応する穴場情報を得ることができる。
【0064】
4つのマザ一ボードが予め設定された順序で順次配列され、即ち、4つのマザ一ボードが予め設定された分布規則に従って毎列の各穴場に分布するので、各々の穴場に対応する穴場情報と各々のマザ一ボードの品目シーケンスとを取得した後に、この分布規則に従って、各穴場情報を順次に各マザ一ボードに割り当てることにより、個別の品目シーケンスを対応する穴場にバインドすることができる。
【0065】
これと同時に、キャリア10にバルク品目20が列ごとにセットされている場合には、各列の分布順序に従って接続具22の第1品目ラベル23を順次にスキャンして、複数のグループのマザーボードの品目シーケンスを順次取得する。同様に、各穴場に対応する穴場情報と各組のマザ一ボードの品目シーケンスとを取得した後、この分布規則に従って、各穴場情報を順に各組のマザ一ボードに割り当てることができる。これにより、個別の品目シーケンスを対応する穴場にバインドすることができる。
【0066】
なお、上記操作は、1回のスキャンで、複数のサブ品目21に対応する複数の品目シーケンスを一度に得られることが理解される。また、1回のスキャンで、複数の穴場に対応する複数の穴場情報を一度に取得し、生産効率を高めることができる。
【0067】
図7を参照すると、本願の1つの実施形態では、ステップS201の後に、生産品目の情報関連方法は、以下のステップをさらに含む。
【0068】
S701では、生産品目がバルク品目20であるか否かを判断し、YESであれば、ステップS702を実行する。
ここで、生産品目の品目ラベルをスキャンして識別した後、識別された内容が予め設定された判定番号命名条件を満たすか否かを解析し、もしそうであれば、識別された内容が対応する判定番号情報であることを説明する。
【0069】
S702では、判定番号情報を解析して、複数のサブ品目21に対応する品目シーケンスを得る。
ここで、品目ラベルを走査して判定番号情報を得た後、判定番号情報を解析して複数の品目シーケンスを得てから、指定された順序で複数の品目シーケンスを対応する複数のマザ一ボードに順次割り当てて、複数のマザ一ボードに対応する品目シーケンス、即ち品目情報を得ることができる。
【0070】
なお、キャリア10が複数の穴場を有し、1個または複数個のサブ品目21を載せることができる前提下で、ステップS202の具体的な実施形態は、キャリアラベル11を走査してキャリア情報を取得し、且つキャリア情報を解析して、複数の穴場情報を得ることである。
【0071】
上記の前提に対応して、ステップS205の具体的な実施形態は、穴場に対応するサブ品目21の品目シーケンスを、穴場に対応する穴場情報にバインドする。
【0072】
ここで、穴場に対応してマザーボードが置かれている場合に、マザーボードの品目シーケンスを当該穴場の穴場情報にバインドする。
【0073】
図6Bに示すように、本願の1つの実施態様において、生産品目はさらに単体品目30を含む。このうち、単体品目30に属する生産品目はシングルのサブ品目21である。単体物品30の品目ラベルは、第2品目ラベル31である。第2品目ラベル31は、サブ品目21の表面に設けられる。第2品目ラベル31には、サブ品目21に対応する品目シーケンスが携帯されている。
【0074】
なお、単体物品30は、バルク品目20から剥離されたサブ品目21に相当することが理解できる。一部のマザーボードの抜き取り検査または破損したマザーボードの取り外す段階では、バルク品目20のうちの1つまたは幾つかのサブ品目21が抽出される。すると、バルク品目20内の残りのサブ品目21または抽出されたサブ品目21は、全て単体品目30として扱われる。
【0075】
これと同時に、バルク品目20における個々のサブ品目21が接続具22によって接続され、個別のサブ品目21が抜き取られたときに、その対応する接続具22を取り外す必要がある。従って、このバルク品目20の接続具22における第1品目ラベル23は認識されることができなく、単体品目30の第2品目ラベル31のみを認識できる。これにより、バルク品目20において、既にサブ品目21が抜き取られたが、依然として第1品番ラベル23を走査してしまうリスクを防止して、ぼけ止めの効果を奏する。
【0076】
なお、通常の状況では、複数のサブ品目21は、取り外し可能な接続具22によって連結されており、1つのバルク品目20としてストック及び搬送されるとともに、品目情報を取得する際に接続具22における第1品目ラベル23を認識することとなり、バッチ作業と作業効率の向上効果を達成する。バルク品目20においてサブ品目21が抜き取られた後、残ったサブ品目21又は抜き取られたサブ品目21が独立した単体品目30としてストック及び搬送されると共に、品目情報の取得時にサブ品目21自体の第2品目ラベル31を識別することとなり、バッチ作業や作業効率の向上という効果を奏する。
【0077】
これに対して、ステップS701において、生産品目がバルク品目20ではなく、即ち生産品目が単体品目30であると判定されると、ステップS703を実行する。
【0078】
ここで、生産品目の品目ラベルをスキャンして識別した後、識別された内容が予め設定された判定番号命名条件を満たすか否かを解析し、もしNOであれば、識別された内容が判定番号情報でないことを説明し、当該生産品目が単体品目30であることを特定する。
【0079】
あるいは、識別された内容が予め設定された単体シーケンス命名条件を満たすか否かを解析し、もしYESであれば、認識された内容が品目シーケンスであることを説明し、当該生産品目が単体品目30であることを特定する。
【0080】
S703では、サブ品目21に対応する品目シーケンスを取得する。
ここで、第2品目ラベル31をスキャンして得られる品目シーケンスを、第2品目ラベル31が所在するサブ品目21の品目シーケンスとする。
【0081】
本願の1つの実施例において、ステップS205の具体的な実施の形態は、以下のステップを含む。
【0082】
S2051では、品目の分布情報を取得する。
ここで、品目の分布情報は、キャリア10において後続の生産加工に関与する穴場の分布を反映するために用いられる。
【0083】
なお、後続の生産加工に関与する穴場は、サブ品目21が置かれた穴場のことを指す。このサブ品目21は、後続の生産加工に関与している。
【0084】
なお、全ての生産品目がいずれもバルク品目20である場合には、各バルク品目20は指定された順序でキャリア10の各穴場に配置されて分布し、キャリア10における全ての穴場が埋められることが可能である。この場合、デフォルトの分布規則に従って、各々の穴場情報を各サブ品目21に順に割り当てることによって、単独の品目シーケンスを対応する穴場にバインドすることができる。
【0085】
生産品目に単体品目30が存在する場合、キャリア10における一部の穴場が空になる可能性があるため、キャリア10にサブ品目21が配置されている穴場を品目分布情報によって定義する必要がある。
【0086】
具体的には、ワークステーションにはインタラクティブプラットフォームが配置され、インタラクティブプラットフォームにはキャリア10の配置テンプレートが予め保存されており、管理者はインタラクティブプラットフォームの中でキャリア10の中の対応する穴場を、サブ品目21を持つ穴場として選択することができ、それによって品目分布情報が決定される。
【0087】
S2052では、品目分布情報に基づいて、穴場に対応するサブ品目21の品目シーケンスを、穴場に対応する穴場情報にバインドする。
ここで、品目分布情報におけるサブ品目21の位置分布に基づいて、各穴場情報を各サブ品目21に順次割り当てることにより、単独の品目シーケンスを対応する穴場にバインドすることができる。
【0088】
本願はまた、上記のいずれかの実施形態における生産品目の情報関連方法を含む生産品目の加工方法を提案している。具体的には、生産品目の加工方法は、生産システムに適用される。生産システムには、複数のワークステーションがある。複数のステーションは、輸送機構を通じて品目の輸送を実現する。
【0089】
上記生産品目の加工方法には、以下のステップを含む。
【0090】
図8に示すように、S801では、輸送機構を通じて、生産品目が置かれたキャリア10をフィード位置に輸送する。
ここで、フィード位置にはCCDカメラが設置されており、CCDカメラによってキャリア10のキャリアラベル11及び生産品目の品目ラベルをスキャンすることができる。
【0091】
S802では、CCDカメラを通じて、生産品目の品目情報を取得する。
このステップの実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0092】
S803では、CCDカメラを通じて、キャリア10の穴場情報を取得する。
このステップ実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0093】
S804では、穴場情報と品目情報とをバインドし、SFCインタフェースを呼び出して、第1リンク情報をSFCシステムにアップロードする。
このステップの実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0094】
S805では、輸送機構を通じて、生産品目が置かれたキャリア10を指定されたワークステーションに輸送する。
【0095】
ここで、ワークステーションには生産設備が設置されている。生産設備は、ディスペンサーであってもよく、生産品目に対してディスペンサー操作を施すために用いられる。
【0096】
S806では、穴場情報に対応する加工情報を取得する。即ち、SFCインタフェースを呼び出し、加工情報を照会する。
このステップの実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0097】
S807では、加工パラメータ情報を穴場情報にバインドされた品目情報に関連付ける。
このステップの実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0098】
S808では、ワークステーションの生産設備の動作を制御する。
ここで、予め保存されている生産制御プログラムをロードし、生産設備の動作を制御するために生産設備に生産制御情報を出力する。
【0099】
なお、ワークステーションの数は、複数であってもよい。ワークステーションが複数ある場合、輸送機関は対応するワークステーションにキャリア10を順次に輸送することができ、また、各ワークステーションの加工情報は対応してバインドされ、同期してバックアップとアップロードされる。
【0100】
図9に示すように、本願の1つの実施形態において、生産品目の加工方法は、以下のステップをさらに含む。
【0101】
S901では、穴場情報に対応する加工パラメータ情報をリアルタイムで取得する。
ここで、加工パラメータ情報は、穴場で作業時の生産設備のパラメータを指示するために用いられる。センサモジュールを通じて加工生産過程において設備パラメータをリアルタイムで取得し、且つそれを加工パラメータ情報としてSFCシステムにアップロードする。
【0102】
S902では、加工パラメータ情報における対応数値が予め設定された閾値を超えているか否かを判断し、もしYESであれば、ステップS903を実行し、もしNOであれば、ステップS904を実行する。
【0103】
S903では、設備アラーム情報を出力する。
ここで、予め設定された閾値は、通常の操業状態で生産設備に対して設定された閾値範囲である。加工パラメータ情報における対応数値が予め設定された閾値を超えている場合には、生産設備の動作に異常があることを判断し、設備アラーム情報を出力する。そして、設備アラーム情報と加工パラメータ情報を共に、穴場情報にバインドされた品目情報に関連付ける。
【0104】
設備アラーム情報は、警報モジュールに送信されてもよい。警報モジュールは、アラーム情報を受信した後、音声アラーム、ライトアラーム、又は管理者へのアラームメール送信等のアラーム動作をトリガーする。
【0105】
なお、予め設定された閾値は、加工パラメータ情報における関連データのタイプに応じて設定されてもよい。例えば、加工パラメータ情報がディスペンサーの内部温度、内部気圧を含むとすると、予め設定された閾値は内部温度に対応する温度閾値範囲と、内部その他に対応する閾値範囲とを含む。
【0106】
S904では、加工パラメータ情報を穴場情報にバインドされた品目情報に関連付ける。
【0107】
図10に示すように、本願の1つの実施形態では、ステップS808の前に、生産品目の加工方法は以下のステップをさらに含む。
【0108】
S1001では、生産制御プログラムを取得する。
【0109】
S1002では、生産制御プログラムのプログラム名が予め設定されている標準命名フォーマットを満たしているか否かを判定し、もしYESあれば、ステップS808を実行し、もしNOであれば、ステップS1003を実行する。
ここで、標準命名フォーマットは、生産制御プログラムが正常である場合の命名フォーマットである。
【0110】
S808では、生産制御プログラムをロードする。
ここで、生産制御プログラムのプログラム名が標準命名フォーマットを満たしている場合には、現在の生産制御プログラムは加工に用いられることが可能であるを説明する。
【0111】
S1003では、プログラムアラーム情報を出力する。
【0112】
プログラムアラーム情報は、警報モジュールに送信されてもよい。警報モジュールは、アラーム情報を受信した後、音声アラーム、ライトアラーム、または管理者にアラームメールを送信するなどのアラーム動作をトリガーする。
【0113】
ワークステーションにおける生産設備は、対応する制御プログラムを実行することにより対応する機能を実現するものである。一方で、システムには、通常、複数の制御プログラムが予め格納されており、複数の異なる加工レシピを実現しており、管理者は対応する制御プログラムを選択して加工を行う必要がある。標準の命名フォーマットを設定して、生産制御プログラムを検査するすることにより、管理者が誤った制御プログラムを選択した後に、生産設備が誤った加工レシピに従って加工するリスクを有効に回避し、ぼけ止め効果を達成し、生産品質を向上し、生産コストの浪費を低減することができる。
【0114】
図11に示すように、本願の1つの実施形態では、ステップS803の後、ステップS804の前に、生産品目の加工方法として、以下の工程をさらに含む。
【0115】
S1101では、穴場情報が現在のワークステーションに履歴的な第1リンク情報を有するか否かを判断し、もしYESであれば、ステップS1102を実行し、もしNOであれば、ステップS1103を実行する。
ここで、キャリア10は生産過程で繰り返し使用され、キャリア10は複数の生産作業中に異なる生産品目をワークステーションに輸送するため、キャリア10の穴場情報は歴史的な生産品目とバインドされている可能性がある。
【0116】
S1102では、履歴的な第1リンク情報を無効にし、且つステップS1103を実行する。
ここで、現在の品目情報と加工情報は実際に穴場情報によって関連付けられている。穴場情報と履歴的な品目情報にまだバインディング関係があると、履歴のデータが現在の品目情報に影響を与える可能性があるため、穴場情報と履歴の生産品目との間のバインディング状態を解除する必要がある。
【0117】
S1103では、アイデンティティラベルと同じである品目情報がデータベースに存在するか否かを判断し、もしYESであれば、ステップS1104を実行し、もしNOであれば、ステップS1105を実行する。
このステップの実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0118】
S1104では、重複アップロードのエラー情報を出力する。
このステップの実施原理は、上記の生産品目の情報関連方法の実施形態の関連内容を参照することができる。
【0119】
S1105では、生産品目がバルク品目20であるか否かを判定し、もしYESであれば、ステップS1106を実行し、もしNOであれば、ステップS1107を実行する。
このステップの実施原理は、上記生産品目の情報関連方法の実施形態に係る関連内容を参照することができる。
【0120】
S1106では、判定番号情報を解析し、複数のサブ品目21に対応する品目シーケンスを得て、ステップS804を実行する。
このステップの実施原理は、上記生産品目の情報関連方法の実施形態に係る関連内容を参照することができる。
【0121】
S1107では、サブ品目21に対応する品目シーケンスを取得し、且つステップS804を実行する。
【0122】
図12に示すように、このステップの実施原理は、上述した生産品目の情報関連方法の実施形態に係る関連内容を参照することができる。
【0123】
本願は、生産品目の情報関連装置をさらに提案している。当該情報関連装置は、
生産品目の品目情報を取得するための品目情報取得モジュール100と、
キャリア10の穴場情報を取得するためのキャリア情報取得モジュール200と、
穴場情報と品目情報とをバインドするためのキャリアバインドモジュール300と、
穴場情報に対応する加工情報を取得するための加工情報取得モジュール400と、
加工情報を、穴場情報にバインドされた品目情報に関連付けるための加工バインディングモジュール500と、を備える。
【0124】
なお、上述したモジュールの分割は、一種の論理的な機能の分割であり、実際に実現する時に他の分割方式があってもよい。また、本願各実施形態における各機能モジュールは、同一の処理ユニットに集積されていてもよいし、各モジュールが単独で物理的に存在していてもよいし、2以上のモジュールが同一のユニットに集積されていてもよい。上記統合されたモジュールは、ハードウェアの形で実現されてもよいし、ハードウェアプラスソフトウェア機能モジュールの形で実現されてもよい。
【0125】
本願は、電子デバイス600をさらに提供する。
【0126】
図13に示すように、電子デバイス600は、プロセッサ601と、プロセッサ601の実行可能な命令を格納するためのメモリ602とを含む。プロセッサ601は、電子デバイス600が上記態様における生産品目の情報関連方法が実現するように実行可能な指令を実行するか、または上記態様における生産品目の加工方法を実現するための実行命令を実行する。
【0127】
プロセッサ601は、中央処理ユニット(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmble Gate Array,FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理素子、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、または任意の一般的なプロセッサなどであってもよい。
【0128】
メモリ602は、前述のコンピュータプログラム及び/またはモジュールを格納するために使用されてもよい。プロセッサ601は、メモリ602内に格納されたコンピュータプログラム及び/またはモジュールを実行または取得し、且つメモリ602内に格納されたデータを呼び出すことによって、電子デバイス600の様々な機能を実現する。メモリ602は、オペレーティングシステム、音声再生機能、画像再生機能などの少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションなどを記憶することができるプログラム記憶領域と、データ記憶領域とを主に含む。データ記憶領域は、電子デバイス600の使用に基づいて作成されたデータなどを記憶することができる。さらに、メモリ602は、ハードディスク、メモリ、プラグインハードディスク、スマートメモリカード(Smart Media Card,SMC)、セキュアデジタル(Secure Digital,SD)カード、フラッシュカード(Flash Card)、少なくとも1つのディスク記憶装置、フラッシュメモリ素子、またはその他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリを含んでもよい。
【0129】
メモリ602は、電子デバイス600の外部メモリ及び/または内部メモリであってもよい。さらに、メモリ602は、メモリバー、TFカード(Trans-flash Card)などの実物形のメモリであってもよい。
【0130】
メモリ602内のプログラムコード及び各種のデータは、ソフトウェア機能ユニットとして実現され、且つ独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本願は、上述した実施形態の方法の全部又は一部の流れを実現する場合、例えば、生産品目の情報関連方法を実現する場合、関連するハードウェアをコンピュータプログラムで命令することにより実現してもよい。
【0131】
前述のコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよく、プロセッサによって実行されるときに、上述した各方法の実施形態のステップを実現することができる。ここで、前述のコンピュータプログラムは、ソースコード形式、オブジェクトコード形式、実行可能なファイル、または幾つかの中間形式などのコンピュータプログラムコードを含む。前述のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前述のコンピュータプログラムコードを携帯することができる任意のエンティティまたは装置、記録媒体、USBディスク、モバイルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、コンピュータメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)などを含んでもよい。
【0132】
本願はまた、一種の生産システムを提供する。
【0133】
前述の生産システムは、第1の電子デバイスまたは第2の電子デバイスを含む。ここで、第1の電子デバイスは上述した生産品目の情報関連方法を実現する電子デバイス600であり、第2の電子デバイスは上述した生産品目の加工方法を実現する電子デバイス600である。
【0134】
なお、本願の実施形態による生産品目の加工方法、生産品目の情報関連装置、及び生産システムが達成できる有益な効果は、上文で提供された対応する生産品目の情報関連方法の有益な効果を参照することができ、ここではこれ以上述べない。
【0135】
最後に説明すべきところは、以上の実施例は、単に本願の技術提案を説明するためのものであり、本願発明を限定するものではない。好ましい実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、本願の技術提案を修正または均等に置き換えることができることを当業者は理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13