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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144035
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】工具用ソケット
(51)【国際特許分類】
   B25B 21/00 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B25B21/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023182818
(22)【出願日】2023-10-24
(31)【優先権主張番号】P 2023056291
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】503200361
【氏名又は名称】株式会社イチネンアクセス
(71)【出願人】
【識別番号】520125944
【氏名又は名称】優鋭有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】長船 勝己
(72)【発明者】
【氏名】坪野 直樹
(57)【要約】
【課題】回転工具から外れることを防止できる工具用ソケットを提供する。
【解決手段】工具用ソケット10は外側部材12と移動部材22とを備える。外側部材12の軸方向Xにおける一方側にソケット孔30aが形成され、他方側には差込口38aおよび第1貫通孔38bが形成されている。外側部材12の外周面において第1貫通孔38bよりも軸方向Xにおける一方側には溝12dが形成されている。第1貫通孔38bには連結部材20が収容されている。Oリング24が溝12dに嵌められた基準状態では、移動部材22によって連結部材20の径方向外側への移動が規制され、連結部材20が差込口38a側へ突出した状態が維持される。Oリング24を溝12dから外し、移動部材22を軸方向Xにおける一方側へ移動させた解除状態では、連結部材20の径方向外側への移動が可能になる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転工具の差込角に装着される工具用ソケットであって、
軸方向における一方側にソケット孔が形成され、前記軸方向における他方側に前記差込角が挿入される差込口が形成され、前記差込口から外周面へ向かって径方向に貫通する貫通孔が形成され、かつ前記外周面において前記貫通孔よりも前記一方側で周方向に沿って環状に延びるように第1溝が形成された、円柱状の本体部と、
前記差込口側へ突出できるように前記本体部の前記貫通孔に収容された連結部材と、
前記本体部の径方向における外側から前記貫通孔を覆うように、かつ前記軸方向に移動可能に前記本体部の外側に嵌められた円筒状の移動部材と、
前記移動部材の前記一方側において前記本体部に設けられ、かつ前記移動部材に接触することによって前記移動部材の前記一方側への移動を規制する弾性変形可能な環状の第1規制部材と、
前記移動部材の前記他方側において前記本体部に設けられ、かつ前記移動部材に接触することによって前記移動部材の前記他方側への移動を規制する第2規制部材と、を有し、
前記第1規制部材が前記第1溝に嵌められた基準状態では、前記移動部材によって前記連結部材の前記径方向外側への移動が規制されることによって、前記連結部材が前記差込口側へ突出した状態が維持され、
前記第1規制部材を前記第1溝から外して前記一方側へ移動させ、かつ前記基準状態から前記移動部材を前記一方側へ移動させた解除状態では、前記連結部材の前記差込口側への突出長さが前記基準状態における突出長さよりも小さくなるように前記連結部材が前記径方向外側へ移動できる、工具用ソケット。
【請求項2】
前記本体部は、前記第1規制部材を嵌めることができるように前記外周面において前記第1溝よりも前記一方側に設けられ、かつ前記本体部の周方向に沿って延びる第2溝を有する、請求項1に記載の工具用ソケット。
【請求項3】
前記第2溝は環状に形成されている、請求項2に記載の工具用ソケット。
【請求項4】
前記第2溝の底部は、前記第1溝の底部よりも前記径方向において外側に設けられている、請求項2または3に記載の工具用ソケット。
【請求項5】
前記第2溝の深さは、前記第1溝の深さよりも小さい、請求項2または3に記載の工具用ソケット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転工具に着脱可能な工具用ソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
ボルトまたはナットなどを締め付ける回転工具として、インパクトレンチが知られている。インパクトレンチを用いてボルト等の締め付けを行う際には、インパクトレンチの先端の差込角に、ソケットが取り付けられる。これまでに、インパクトレンチの使用中にソケットがインパクトレンチから外れることを防止する構造が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、インパクト工具のアタッチメント取付装置が開示されている。特許文献1に記載の取付装置は、ソケットにソケット取付部を差し込み、ソケット側の取付孔とソケット取付部側の貫通孔(ピン孔)とを重ねあわせ、それらにピンを差し込んでいる。また、取付孔を被せるようにソケットに保持リングを取り付けて、ピンが取付孔から抜け落ちるのを防止している。これにより、ソケットがソケット取付部から抜け落ちることを防止することができる。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の取付装置では、ソケットを交換する際、ピンを落として紛失しないように注意しつつ、ソケットの交換作業を行う必要がある。このため、特許文献1に記載の取付装置では、ソケットの交換をスムーズに行えないおそれがある。
【0005】
そこで、このような問題が解決されたソケットも提案されている。例えば、特許文献2には、留め穴を有する差込角を備えたインパクトレンチに装着可能なソケットが開示されている。特許文献1のソケットは、インパクトレンチの差込角を挿入可能な挿入孔を備える筒状の本体部材と、本体部材の外周面から内周面まで径方向に貫通する貫通孔に収容された係止部材と、本体部材の軸方向に摺動可能に本体部材の外側に嵌められた中空状の移動部材と、移動部材が本体部材から脱落するのを防止する脱落規制部材とを備えている。本体部材内に挿入された差込角の留め穴に係止部材が嵌合することによって、ソケットと差込角とが連結される。
【0006】
特許文献2のソケットでは、本体部材の貫通孔の内周面側開口部における内径は、係止部材の最大外径より小さく設定されている。これにより、係止部材が貫通孔からソケットの内側に抜け落ちることが防止されている。また、移動部材は、貫通孔の外周面側開口部を外側から覆うように設けられている。これにより、係止部材が貫通孔からソケットの外側に抜け落ちることが防止されている。
【0007】
また、特許文献2のソケットでは、本体部材に対して移動部材を軸方向に移動させることによって、係止部材を留め穴に嵌合させた状態と、係止部材を留め穴から取り外すことができる状態とに設定することができる。したがって、本体部材に対して移動部材を移動させることによって、ソケットのインパクトレンチへの装着およびインパクトレンチからの取り外しを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭63-200973号公報
【特許文献2】特開2018-144175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のように、特許文献2のソケットでは、係止部材が貫通孔から抜け落ちることを防止しつつ、本体部材に対して移動部材を移動させることによって、ソケットを容易に交換することができる。
【0010】
しかしながら、特許文献2のソケットにおいても、インパクトレンチに装着した状態で持ち運ぶ際に、移動部材が何かに引っかかったりすることによって移動部材が意図せず移動するおそれがある。これにより、ソケットがインパクトレンチから外れてしまうおそれがある。
【0011】
そこで、本発明は、回転工具から外れることを防止できる工具用ソケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、下記の工具用ソケットを要旨とする。
【0013】
(1)回転工具の差込角に装着される工具用ソケットであって、
軸方向における一方側にソケット孔が形成され、前記軸方向における他方側に前記差込角が挿入される差込口が形成され、前記差込口から外周面へ向かって径方向に貫通する貫通孔が形成され、かつ前記外周面において前記貫通孔よりも前記一方側で周方向に沿って環状に延びるように第1溝が形成された、円柱状の本体部と、
前記差込口側へ突出できるように前記本体部の前記貫通孔に収容された連結部材と、
前記本体部の径方向における外側から前記貫通孔を覆うように、かつ前記軸方向に移動可能に前記本体部の外側に嵌められた円筒状の移動部材と、
前記移動部材の前記一方側において前記本体部に設けられ、かつ前記移動部材に接触することによって前記移動部材の前記一方側への移動を規制する弾性変形可能な環状の第1規制部材と、
前記移動部材の前記他方側において前記本体部に設けられ、かつ前記移動部材に接触することによって前記移動部材の前記他方側への移動を規制する第2規制部材と、を有し、
前記第1規制部材が前記第1溝に嵌められた基準状態では、前記移動部材によって前記連結部材の前記径方向外側への移動が規制されることによって、前記連結部材が前記差込口側へ突出した状態が維持され、
前記第1規制部材を前記第1溝から外して前記一方側へ移動させ、かつ前記基準状態から前記移動部材を前記一方側へ移動させた解除状態では、前記連結部材の前記差込口側への突出長さが前記基準状態における突出長さよりも小さくなるように前記連結部材が前記径方向外側へ移動できる、工具用ソケット。
【0014】
(2)前記本体部は、前記第1規制部材を嵌めることができるように前記外周面において前記第1溝よりも前記一方側に設けられ、かつ前記本体部の周方向に沿って延びる第2溝を有する、上記(1)に記載の工具用ソケット。
【0015】
(3)前記第2溝は環状に形成されている、上記(2)に記載の工具用ソケット。
【0016】
(4)前記第2溝の底部は、前記第1溝の底部よりも前記径方向において外側に設けられている、上記(2)または(3)に記載の工具用ソケット。
【0017】
(5)前記第2溝の深さは、前記第1溝の深さよりも小さい、上記(2)または(3)に記載の工具用ソケット。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、回転工具から外れることを防止できる工具用ソケットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る工具用ソケットおよび当該工具用ソケットが取り付けられるインパクトレンチを示す図である。
図2図2は、ソケットを示す図である。
図3図3は、ソケットの分解図である。
図4図4は、外側部材、内側部材および移動部材を示す断面図である。
図5図5は、内側部材を外側部材内に押し込んだ状態のソケットを示す断面図である。
図6図6は、解除状態のソケットを示す図である。
図7図7は、内側部材の外側部材への挿入方法を説明するための図である。
図8図8は、ソケットのインパクトレンチへの装着方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る工具用ソケットは、インパクトレンチおよびインパクトドライバー等の公知の回転工具に取り付けて用いられる。なお、本発明に係る工具用ソケットが取り付けられる回転工具は、電動工具に限定されず、手動式の回転工具であってもよい。以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る工具用ソケットについて説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る工具用ソケットおよび当該工具用ソケットが取り付けられるインパクトレンチを示す図である。
【0022】
(インパクトレンチの構成)
まず、インパクトレンチ100について簡単に説明する。図1に示すように、インパクトレンチ100は、本体部102および差込角(出力軸)104を有している。図示は省略するが、本体部102内には、差込角104を回転駆動するためのモータが設けられている。差込角104には、貫通孔104aが形成されている。
【0023】
本実施形態では、工具用ソケット10の後述する連結部材20(図2参照)の一部が貫通孔104aに嵌ることによって、工具用ソケット10が差込角104に連結される。差込角104に連結された工具用ソケット10は、差込角104が回転することで回転する。なお、インパクトレンチ100としては、公知の種々のインパクトレンチを用いることができるので、インパクトレンチ100の詳細な説明は省略する。
【0024】
(工具用ソケットの構成)
次に、本発明の一実施形態に係る工具用ソケット10(以下、ソケット10と略記する。)について詳細に説明する。図2は、ソケット10を示す図であり、(a)はソケット10の外観を示す図であり、(b)は(a)のb-b部分を示す断面図である。また、図3は、ソケット10の分解図である。
【0025】
図2および図3に示すように、ソケット10は、外側部材12と、内側部材14と、第1コイルばね16と、Cリング18と、複数の連結部材20と、移動部材22と、Oリング24と、Cリング26と、第2コイルばね28とを備えている。なお、図2および図3、ならびに後述の図4図8においては、外側部材12の軸方向を矢印Xで示している。以下においては、外側部材12の軸方向を、軸方向Xと記載する。また、本明細書においては、外側部材の軸線に直交する方向を、外側部材の径方向と定義する。以下において単に径方向と記載する場合には、外側部材の径方向を意味する。
【0026】
図4は、外側部材12、内側部材14および移動部材22を示す断面図である。本実施形態では、外側部材12、内側部材14および移動部材22は、例えば、金属によって構成される。
【0027】
図2および図4に示すように、外側部材12は、円柱形状を有している。より具体的には、本実施形態では、外側部材12は、軸方向Xにおける一方側の端面および他方側の端面が開口した円筒形状を有している。本実施形態では、外側部材12は、アウターソケット部30と、収容部32と、係止部34と、凹部36と、接続部38とを有している。
【0028】
アウターソケット部30は、軸方向Xにおいて外側部材12の一方側の端部に設けられている。アウターソケット部30の内周面(ソケット孔)30aは、軸方向Xにおいて外側部材12の一方側に向かって開口し、かつ軸方向Xに直交する断面において多角形状を有している。本実施形態では、アウターソケット部30の内周面(ソケット孔)30aによって、図示しない締め付け部材(ボルト、ナット、ビット等)を保持することができる。本実施形態では、外側部材12が本体部に対応する。
【0029】
収容部32は、中空形状を有し、軸方向Xにおいてアウターソケット部30よりも他方側に設けられている。本実施形態では、収容部32は、軸方向Xにおいてアウターソケット部30と接続部38との間に設けられている。後述するように、収容部32には、第1コイルばね16が収容される。
【0030】
係止部34は、軸方向Xにおいてアウターソケット部30と収容部32との間に設けられている。係止部34は、外側部材12の径方向において、アウターソケット部30の内周面30aよりも内側に突出するように設けられている。図4に示すように、本実施形態では、係止部34の内周面は、軸方向Xにおける他方側ほど直径が小さくなるテーパー部34aを含む。なお、本実施形態では、係止部34の内周面の全体がテーパー状に形成されているが、係止部34の内周面が、テーパー部に加えて、略均一な直径を有する円筒部を含んでもよい。
【0031】
凹部36は、軸方向Xにおいて係止部34と収容部32との間に設けられている。凹部36は、係止部34から径方向における外側に凹むように設けられている。本実施形態では、凹部36は、径方向において係止部34の内周面および収容部32の内周面に対して外側に凹むように形成されている。後述するように、凹部36には、Cリング18が収容される。
【0032】
図2に示すように、内側部材14は、軸方向Xにおける外側部材12の一方側の端部に挿入されている。内側部材14は、軸方向Xに移動できるように外側部材12内に挿入されている。図2および図4に示すように、内側部材14は、インナーソケット部40と、第1ガイド部42と、第2ガイド部44と、係止部46とを有している。
【0033】
図2に示すように、インナーソケット部40は、中空形状を有し、アウターソケット部30内に位置付けられている。図2および図4に示すように、インナーソケット部40の内周面(ソケット孔)40aは、軸方向Xに直交する断面において多角形状を有している。本実施形態では、インナーソケット部40の内周面(ソケット孔)40aによって、図示しない締め付け部材(ボルト、ナット、ビット等)を保持することができる。
【0034】
本実施形態では、軸方向Xにおいて、インナーソケット部40の長さは、アウターソケット部30の長さよりも小さい。インナーソケット部40の外周面40bは、アウターソケット部30の内周面30aに対応する多角形状を有している。インナーソケット部40の外径(外周面40bに外接する仮想円の直径)は、アウターソケット部30の内径(内周面30aに外接する仮想円の直径)よりも小さい。このような構成により、インナーソケット部40は、アウターソケット部30内において軸方向Xに移動することができる。また、インナーソケット部40は、アウターソケット部30と一体回転することができる。
【0035】
第1ガイド部42は、軸方向Xにおいてインナーソケット部40の他方側に設けられている。第1ガイド部42の外径は、インナーソケット部40の外径よりも小さい。後述する図5に示すように、第1ガイド部42は、内側部材14を軸方向Xにおける他方側に押し込んだ際に、軸方向Xにおける一方側から係止部34の内側に進入できるように設けられている。本実施形態では、第1ガイド部42の外径は、係止部34の内径(最小径)よりも小さい。本実施形態では、軸方向Xにおいて、係止部34の長さと第1ガイド部42の長さは略等しい。
【0036】
図2に示すように、第2ガイド部44は、筒状(本実施形態では、円筒状)に形成され、かつ第1ガイド部42から係止部34の内側(外側部材12の径方向における内側)を通って収容部32まで延びるように設けられている。係止部46は、軸方向Xにおいて、他方側からCリング18に接触できるように、Cリング18よりも他方側に設けられている。本実施形態では、係止部46は、第2ガイド部44の先端部において、第2ガイド部44から径方向における外側に突出している。本実施形態では、第2ガイド部44の先端は、係止部46よりも軸方向Xにおける他方側に突出している。なお、外側部材12に内側部材14を挿入する際に第2ガイド部44および係止部46が係止部34内を通過できるように、第2ガイド部44および係止部46の直径は、係止部34の内径(最小径)よりも小さい。
【0037】
図2図4に示すように、第2ガイド部44は、小径部44aおよび大径部44bを有する。小径部44aの外径は、第1ガイド部42の外径よりも小さい。大径部44bの外径は、小径部44aの外形よりも大きい。大径部44bは、軸方向Xにおいて、小径部44aと係止部46との間に設けられている。本実施形態では、小径部44aは、均一な外径で軸方向Xに延びるように形成されている。同様に、大径部44bは、均一な外径で軸方向Xに延びるように形成されている。すなわち、本実施形態では、第2ガイド部44は、小径部44aと大径部44bとの間に段差が形成されるように形成されている。なお、本実施形態では、第1ガイド部42および第2ガイド部44は円筒形状を有しているが、軸方向Xに直交する断面において第1ガイド部42および第2ガイド部44の外周面が多角形状を有していてもよい。この場合、第1ガイド部、小径部および大径部の外径とは、第1ガイド部、小径部および大径部に外接する仮想円の直径を意味する。
【0038】
図2に示すように、第1コイルばね16は、収容部32に収容されている。第1コイルばね16は、例えば、金属によって構成され、軸方向Xに伸縮可能に収容部32に収容されている。本実施形態では、第1コイルばね16の軸方向Xにおける一方側の端部は、係止部46に支持されるように第2ガイド部44の先端部に嵌められている。第1コイルばね16は、内側部材14を軸方向Xにおける一方側に向かって付勢する。
【0039】
Cリング18は、外側部材12の凹部36に収容されている。本実施形態では、Cリング18は、弾性変形可能な金属製の線状部材によって構成されている。
【0040】
径方向におけるCリング18の長さは、係止部34の内径(最小径)よりも大きい。本実施形態では、軸方向Xから見た場合に、第1ガイド部42とCリング18とが重なるように、かつ係止部34の内縁とCリング18とが重なるように、第1ガイド部42、係止部34およびCリング18の寸法が設定されている。
【0041】
本実施形態では、径方向における係止部34と大径部44bとの距離は、Cリング18を構成する線状部材の径方向における寸法(本実施形態では、線径)よりも小さい。なお、本明細書において、径方向における係止部34と大径部44bとの距離とは、係止部34の内面のうち直径が最も小さい部分と大径部44bとの距離を意味する。本実施形態では、径方向における係止部34と大径部44bとの距離とは、テーパー部34aの軸方向Xにおける他方側の端部と大径部44bとの距離を意味する。
【0042】
また、径方向における係止部34と小径部44aとの距離は、後述する図7(c)に示すように、Cリング18が通過できる大きさに設定される。本実施形態では、径方向における係止部34と小径部44aとの距離は、Cリング18を構成する線状部材の径方向における寸法(本実施形態では、線径)よりも大きい。なお、本明細書において、径方向における係止部34と小径部44aとの距離とは、係止部34の内面のうち直径が最も小さい部分と小径部44aとの距離を意味する。本実施形態では、径方向における係止部34と小径部44aとの距離とは、テーパー部34aの軸方向Xにおける他方側の端部と小径部44aとの距離を意味する。
【0043】
また、図2に示すように、本実施形態では、径方向における凹部36の底面と係止部46の外周面との距離は、Cリング18を構成する線状部材の径方向における寸法(本実施形態では、線径)よりも小さい。
【0044】
上述したように、本実施形態に係るソケット10では、第1コイルばね16が内側部材14を軸方向Xにおける一方側に向かって付勢している。このため、内側部材14に対して外部から力が加えられていない場合には、図2に示すように、内側部材14は、係止部46がCリング18に係止される位置に位置付けられる。この状態では、インナーソケット部40の一部がアウターソケット部30から突出し、アウターソケット部30の内周面(ソケット孔)30aは露出していない。このため、アウターソケット部30およびインナーソケット部40のうち、インナーソケット部40のみの使用が可能となる。
【0045】
なお、上述したように、径方向における係止部34と大径部44bとの距離は、Cリング18を構成する線状部材の径方向における寸法(本実施形態では、線径)よりも小さい。この場合、係止部46によってCリング18が軸方向Xにおける一方側に押されても、Cリング18が、係止部34と大径部44bとの隙間を通って内周面30a側に抜け落ちることを防止することができる。これにより、内側部材14が外側部材12から抜け落ちることを防止することができる。
【0046】
また、上述したように、径方向における凹部36の底面と係止部46の外周面との距離は、Cリング18を構成する線状部材の径方向における寸法(本実施形態では、線径)よりも小さい。この場合、Cリング18を径方向外側に押し広げるよう係止部46からCリング18に対して力が加えられとしても、係止部46がCリング18の内側を軸方向Xにおける一方側に向かって通過することを防止することができる。これにより、内側部材14が外側部材12から抜け落ちることを確実に防止することができる。
【0047】
一方、図5に示すように、インナーソケット部40(内側部材14)を軸方向Xにおける他方側に押し込むことによって、アウターソケット部30の内周面(ソケット孔)30aを露出させることができる。これにより、アウターソケット部30の使用が可能になる。このように、本実施形態に係るソケット10では、インナーソケット部40(内側部材14)を軸方向Xに移動させることによって、アウターソケット部30およびインナーソケット部40を選択的に使用することができる。
【0048】
なお、本実施形態では、Cリング18が軸方向Xにおける他方側に移動することは、凹部36の軸方向Xにおける他方側の側面によって防止される。これにより、インナーソケット部40が押し込まれた際に、Cリング18が凹部36から軸方向Xにおける他方側に抜け落ちることが防止される。
【0049】
図2および図4に示すように、接続部38は、軸方向Xにおいて外側部材12の他方側の端部に設けられている。接続部38には、差込口38a、一対の第1貫通孔38bおよび一対の第2貫通孔38cが形成されている。差込口38aは、軸方向Xにおいて外側部材12の他方側に向かって開口するように形成されている。本実施形態では、差込口38aは、断面矩形状を有している。
【0050】
一対の第1貫通孔38bはそれぞれ、差込口38aから外側部材12(接続部38)の外周面へ向かって外側部材12を径方向に貫通するように形成されている。本実施形態では、一対の第1貫通孔38bは、差込口38aを間に挟んで互いに対向するように形成されている。
【0051】
図2に示すように、各第1貫通孔38bに、複数(本実施形態では2つ)の連結部材20が収容されている。本実施形態では、第1貫通孔38bは断面円形状を有し、連結部材20は球状に形成されている。第1貫通孔38bは、連結部材20の一部が差込口38a側に突出できるように、かつ連結部材20が差込口38a側へ抜け落ちないように第1貫通孔38bを収容している。
【0052】
本実施形態では、第1貫通孔38bの差込口38a側の端部の直径は、連結部材20の直径よりも小さい。これにより、連結部材20が差込口38a側へ抜け落ちることが防止されている。すなわち、本実施形態では、第1貫通孔38bの差込口38a側の端部が、連結部材20の差込口38a側への脱落を防止する脱落防止部として機能している。
【0053】
一対の第2貫通孔38cはそれぞれ、差込口38aから外側部材12(接続部38)の外周面へ向かって外側部材12を径方向に貫通するように形成されている。本実施形態では、一対の第2貫通孔38cは、差込口38aを間に挟んで互いに対向するように形成されている。第2貫通孔38cは、断面円形状を有している。本実施形態では、一対の第1貫通孔38bと一対の第2貫通孔38cとは、外側部材12の周方向において互いに90°ずれた位置に設けられている。
【0054】
図2図4に示すように、外側部材12の外周面において軸方向Xにおける他方側には、溝12a、支持部12b、フランジ部12c、溝12dおよび溝12eが設けられている。溝12aは、外側部材12の軸方向Xにおける他方側の端部に設けられ、外側部材12の周方向に沿って環状に形成されている。
【0055】
支持部12bは、軸方向Xにおいて溝12aの一方側に設けられた円筒状の面である。本実施形態では、一対の第1貫通孔38bは、支持部12bにおいて開口するように形成されている。フランジ部12cは、支持部12bの軸方向Xにおける一方側の縁から径方向外側に向かって延びるように形成された環状の面である。
【0056】
溝12dは、フランジ部12cよりも軸方向Xにおける一方側に設けられている。溝12dは、外側部材12の周方向に沿って環状に形成されている。溝12eは、溝12dよりも軸方向Xにおける一方側に設けられている。溝12eは、外側部材12の周方向に沿って環状に形成されている。本実施形態では、軸方向Xにおける溝12dと溝12eとの距離は、軸方向Xにおける溝12dの長さよりも小さい。溝12eの底部は、溝12dの底部よりも径方向において外側に設けられている。また、溝12eの深さは、溝12dの深さよりも小さい。本実施形態では、溝12dが第1溝に対応し、溝12eが第2溝に対応する。
【0057】
移動部材22は、円筒形状を有している。移動部材22は、径方向における外側から一対の第1貫通孔38bおよび一対の第2貫通孔38cを覆うように、かつ軸方向Xに移動可能に、外側部材12の外側に嵌められている。
【0058】
図2および図4に示すように、移動部材22は、軸方向における一方側から順に、保持部22a、規制部22b、開放部22cおよび係止部22dを有する。規制部22bは、保持部22aおよび開放部22cよりも径方向における内側に突出するように設けられている。係止部22dは、開放部22cよりも径方向における内側に突出するように設けられている。
【0059】
図2に示すように、Oリング24は、軸方向Xにおいて移動部材22の一方側に設けられ、移動部材22の保持部22aに接触することによって移動部材22の上記一方側への移動を規制する。Oリング24は、弾性変形可能な材料(ゴム等)によって構成されている。本実施形態では、Oリング24は、溝12dに嵌められている。本実施形態では、Oリング24が第1規制部材に対応する。
【0060】
Cリング26は、軸方向Xにおいて移動部材22の他方側に設けられ、移動部材22の係止部22dに接触することによって移動部材22の上記他方側への移動を規制する。本実施形態では、Cリング26は、溝12aに嵌められている。本実施形態では、Cリング26が第2規制部材に対応する。
【0061】
第2コイルばね28は、支持部12bと保持部22aと間に設けられている。第2コイルばね28の軸方向Xにおける一方側の端部はフランジ部12cに支持され、他方側の端部は規制部22bに支持されている。
【0062】
以下、図2に示すように、溝12dにOリング24が嵌められている状態をソケット10の基準状態とする。また、図6に示すように、移動部材22を軸方向Xにおける一方側へ移動させた状態を、ソケット10の解除状態とする。
【0063】
図2に示すように、基準状態では、第2コイルばね28によって移動部材22が軸方向X方向における他方側に付勢されることによって、係止部22dとCリング26とが互いに係止される。これにより、接続部38に対する移動部材22の位置が固定される。本実施形態では、基準状態において規制部22bは、径方向において各第1貫通孔38bの外側に位置付けられる。この場合、規制部22bによって、各第1貫通孔38b内の一対の連結部材20の径方向外側への移動が規制される。これにより、各第1貫通孔38b内の径方向内側の連結部材20が差込口38a側へ突出した状態が維持される。
【0064】
一方、図6に示すように、Oリング24を溝12dから外して軸方向Xにおける一方側へ移動させることによって、移動部材22を軸方向Xにおける一方側へ移動させることができる。本実施形態では、溝12dから外したOリング24は、溝12eに嵌めることができる。
【0065】
図6に示すように、解除状態では、規制部22bは、径方向において各第1貫通孔38bよりも一方側に位置付けられる。これにより、各第1貫通孔38bの径方向外側の開口が開放され、各第1貫通孔38b内の一対の連結部材20は、開放部22cに接触する位置まで、径方向外側に移動することができる。すなわち、連結部材20の差込口38a側への突出長さが上記基準状態における突出長さよりも小さくなるように、各第1貫通孔38b内の一対の連結部材20が径方向外側へ移動できる。
【0066】
(内側部材の挿入方法)
次に、内側部材14の外側部材12への挿入方法について説明する。図7は、内側部材14の外側部材12への挿入方法を説明するための図である。
【0067】
図7(a)に示すように、内側部材14を外側部材12に挿入する際には、まず、Cリング18を第2ガイド部44に嵌める。具体的には、第2ガイド部44のうち係止部46よりも軸方向Xにおける一方側の部分にCリング18を取り付ける。
【0068】
次に、図7(b),(c)に示すように、内側部材14の第2ガイド部44を収容部32内に挿入する。この際、第1ガイド部42によって、Cリング18が係止部34内に押し込まれる。本実施形態では、Cリング18が係止部34の内側を通過する際には、第2ガイド部44のうち小径部44aを、係止部34の内側に位置付けることができる。これにより、係止部34と小径部44aとの距離を十分に大きくすることができるので、Cリング18を縮径させつつ軸方向Xにおける他方側に移動させることができる。特に、本実施形態では、係止部34の内周面のテーパー部34aに沿ってCリング18を徐々に縮径させることができるので、Cリング18を軸方向Xにおける他方側に円滑に押し込むことができる。
【0069】
内側部材14をさらに押し込むことによって、Cリング18が係止部34よりも軸方向Xにおける他方側へ押し込まれると、Cリング18は拡径して元の形に戻る。その結果、図5に示すように、Cリング18が凹部36内に収容される。これにより、内側部材14の外側部材12への挿入が完了する。
【0070】
(回転工具への装着方法)
以下、ソケット10のインパクトレンチ100への装着方法について説明する。図8は、ソケット10のインパクトレンチ100への装着方法を説明するための図である。
【0071】
図8(a)に示すように、ソケット10をインパクトレンチ100に装着する際には、まず、移動部材22を軸方向Xにおける一方側へ移動させて、ソケット10を解除状態にする。その状態で、図8(a),(b)に示すように、インパクトレンチ100の差込角104を差込口38aに挿入する。ソケット10の解除状態では、一対の連結部材20は、上述したように、開放部22cに接触する位置まで、径方向外側に移動できる。このため、図8(b)に示すように、差込角104は、連結部材20を径方向外側に押し出しつつ、差込口38a内に進入できる。
【0072】
次に、図8(c)に示すように、径方向において貫通孔104a(図1参照)が第1貫通孔38bに対向する位置まで差込角104を押し込んだ後、移動部材22を軸方向Xにおける他方側へ移動させる。具体的には、規制部22bが第1貫通孔38bの径方向外側に位置するように、移動部材22を軸方向Xにおける他方側に移動させる。これにより、各第1貫通孔38b内の連結部材20が規制部22bによって径方向内側に押し込まれる。その結果、連結部材20の差込口38a側に突出した部分が、差込角104の貫通孔104a(図1参照)に嵌り、連結部材20と差込角104とが互いに係止される。すなわち、連結部材20を介して差込角104と外側部材12とが連結される。
【0073】
その後、図2に示すように、Oリング24を溝12dに嵌めて、ソケット10を基準状態に戻す。これにより、移動部材22の軸方向Xへの移動が防止され、連結部材20を介して差込角104と外側部材12とが連結された状態が維持される。これにより、ソケット10のインパクトレンチ100への装着が完了する。なお、詳細な説明は省略するが、ソケット10をインパクトレンチ100から取り外す際には、ソケット10を再び解除状態にして、ソケット10から差込角104を抜き出せばよい。
【0074】
なお、本実施形態に係るソケット10は、インパクトレンチ100の差込角104に、貫通孔104aの代わりに差込角104から突出する球状部材が設けられている場合であっても、そのインパクトレンチ100に装着可能である。この場合、差込角104に設けられた球状部材が第2貫通孔38cに嵌るように、差込角104を差込口38aへ差し込むことで、ソケット10をインパクトレンチ100に装着することができる。このように、ソケット10は、種々のインパクトレンチに対して装着することができる。
【0075】
(作用効果)
本実施形態に係るソケット10では、外側部材12を軸方向Xに移動させることにより、ソケット10を基準状態および解除状態に切り替えることができる。基準状態では、Oリング24によって移動部材22が軸方向Xにおける一方側に移動することを防止することができる。このため、インパクトレンチ100に装着されたソケット10を基準状態にすることによって、移動部材22が何らかの物体に引っかかったりして移動部材22を軸方向Xにおける一方側に押す力が作用したとしても、移動部材22が移動することを防止することができる。すなわち、移動部材22が解除状態に切り替えられることを防止することができる。その結果、ソケット10がインパクトレンチ100から外れることを防止することができる。
【0076】
本実施形態に係るソケット10では、溝12dの軸方向Xにおける一方側に、周方向に沿って延びるように溝12eが設けられている。この場合、溝12dから外したOリング24を溝12eに嵌めることができるので、移動部材22を容易に軸方向Xにおける一方側に移動させることができる。その結果、ソケット10のインパクトレンチ100への着脱が容易になる。
【0077】
本実施形態に係るソケット10では、溝12eは環状に形成されている。この場合、内側部材14を溝12eにおいて確実に保持できる。その結果、移動部材22が意図せずに基準状態になることを防止でき、ソケット10のインパクトレンチ100への着脱を円滑に行うことができる。
【0078】
本実施形態に係るソケット10では、溝12eの底部は、溝12dの底部よりも径方向において外側に設けられている。この場合、Cリング18が溝12dから溝12eへ意図せずに移動することを確実に防止できる。その結果、ソケット10が意図せずにインパクトレンチ100から外れることを確実に防止できる。
【0079】
本実施形態に係るソケット10では、溝12eの深さは、溝12dの深さよりも小さい。この場合、ソケット10を解除状態から基準状態に切り替える際に、溝12eからCリング18を容易に外すことができる。その結果、ソケット10のインパクトレンチ100への装着を円滑に行うことができる。
【0080】
(他の実施形態)
上述の実施形態では、溝12eは環状に形成されているが、溝12dの軸方向Xにおける一方側に設けられる溝は、周方向に沿って延びるように形成されていればよく、環状に形成されていなくてもよい。例えば、溝12eの代わりに、周方向に沿って延びる複数の溝を形成してもよい。また、溝12dから取り外したOリング24を溝12dの軸方向Xにおける一方側に保持できるのであれば、溝12dの軸方向Xにおける一方側には溝が設けらなくてもよい。
【0081】
上述の実施形態では、各第1貫通孔38bに2つの連結部材20を収容する場合について説明したが、各第1貫通孔38bに収容される連結部材20の数は、1であってもよく、3以上であってもよい。また、上述の実施形態では、2つの第1貫通孔38bが設けられる場合について説明したが、第1貫通孔38bの数は1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0082】
上述の実施形態では、球状の連結部材20を設ける場合について説明したが、連結部材の形状は球状に限定されない。具体的には、第1貫通孔38bから差込口38a側に突出できる形状であれば、連結部材が柱状に形成されていてもよい。
【0083】
上述の実施形態では、ソケット10が二つのソケット部(アウターソケット部30およびインナーソケット部40)を有する場合について説明したが、ソケット部の数は1であってもよい。したがって、ソケット10が内側部材14を備えていなくてもよい。また、ソケット部(ソケット孔)の形状は、ソケット部が回転させる対象(ボルト、ナット、ビット等)の形状に応じて適宜変更すればよい。
【0084】
なお、上述したように、本発明に係る工具用ソケットは、インパクトレンチおよびインパクトドライバー等の公知の回転工具に取り付けて用いられる。また、本発明に係る工具用ソケットが取り付けられる回転工具は、電動工具に限定されず、手動式の回転工具であってもよい。すなわち、本発明に係る工具用ソケットは、連結部材によって係止可能な差込角を有する種々の回転工具に装着することができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明によれば、回転工具から外れることを十分に防止できる工具用ソケットが得られる。
【符号の説明】
【0086】
10 工具用ソケット
12 外側部材
14 内側部材
16 第1コイルばね
18 Cリング
20 連結部材
22 移動部材
24 Oリング
26 Cリング
28 第2コイルばね
100 インパクトレンチ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8