(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144146
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】三次元定量位相画像測定を利用したマイコプラズマ検出方法および装置
(51)【国際特許分類】
G01N 33/48 20060101AFI20241003BHJP
G01N 33/483 20060101ALI20241003BHJP
C12Q 1/06 20060101ALI20241003BHJP
C12M 1/34 20060101ALI20241003BHJP
C12N 1/20 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
G01N33/48 M
G01N33/483 C
G01N33/48 P
C12Q1/06
C12M1/34 B
C12N1/20 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024022630
(22)【出願日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0040438
(32)【優先日】2023-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517065149
【氏名又は名称】トモキューブ, インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Tomocube, Inc.
【住所又は居所原語表記】Fl. 4, 155, Sinseongro, Yuseong gu, Daejeon, 34109 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ト・ジェピル
(72)【発明者】
【氏名】イ・スミン
(72)【発明者】
【氏名】キム・ヒェジン
【テーマコード(参考)】
2G045
4B029
4B063
4B065
【Fターム(参考)】
2G045CB21
2G045FA19
2G045FB12
4B029AA07
4B029BB02
4B029FA01
4B029FA11
4B029FA15
4B063QA01
4B063QA19
4B063QQ06
4B063QR75
4B063QS40
4B065AA37X
4B065AC09
4B065AC12
4B065CA46
(57)【要約】
【課題】三次元定量位相画像測定を利用したマイコプラズマ検出方法および装置を提供する。
【解決手段】一実施形態に係るマイコプラズマ検出方法は、試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化することによって、前記試料に対する三次元定量位相画像を生成する段階、および前記生成された三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置のマイコプラズマ検出方法であって、
少なくとも1つのプロセッサにより、試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化することによって、前記試料に対する三次元定量的位相画像を生成する段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記生成された三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階
を含む、マイコプラズマ検出方法。
【請求項2】
前記形態学的特徴は、前記試料が含む細胞の屈折率(refractive index)、サイズ(size)、および表面積比(sphericity)のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のマイコプラズマ検出方法。
【請求項3】
前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階は、
前記生成された三次元定量位相画像において前記試料が含む対象細胞株に対して、前記形態学的特徴に基づいて顆粒(granule)の数に対する分布を計算する段階、
前記対象細胞株と同じ種類の未感染の比較細胞株の顆粒の数に対する分布を取得する段階、および
前記対象細胞株の顆粒の数に対する分布と前記比較細胞株の顆粒の数に対する分布を比較して、前記対象細胞株のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のマイコプラズマ検出方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記比較細胞株に対して、顆粒(granule)の数に対するデータベースを構築する段階
をさらに含み、
前記比較細胞株の顆粒の数に対する分布を取得する段階は、
前記データベースから前記比較細胞株の顆粒の数を取得し、前記取得した顆粒の数に対する分布を計算することを特徴とする、請求項3に記載のマイコプラズマ検出方法。
【請求項5】
前記対象細胞株のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階は、
前記対象細胞株の顆粒の数の平均値または中間値と前記比較細胞株の顆粒の数の平均値または中間値が予め設定された標準偏差以上の差を示す場合、前記対象細胞株がマイコプラズマに感染していると決定することを特徴とする、請求項3に記載のマイコプラズマ検出方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記試料に対して、直接染色法に基づいて三次元蛍光画像を生成する段階
をさらに含み、
前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階は、
前記三次元定量位相画像および前記三次元蛍光画像をオーバーレイした画像の分析結果をさらに利用して前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定することを特徴とする、請求項1に記載のマイコプラズマ検出方法。
【請求項7】
コンピュータ装置と結合して請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される、コンピュータプログラム。
【請求項8】
請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータ装置に実行させるためのコンピュータプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現された少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化することによって、前記試料に対する三次元定量位相画像を生成し、
前記生成された三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定すること
を特徴とする、コンピュータ装置。
【請求項10】
前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定するために、前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記生成された三次元定量位相画像において前記試料が含む対象細胞株に対して、前記形態学的特徴に基づいて顆粒(granule)の数に対する分布を計算し、
前記対象細胞株と同じ種類の未感染の比較細胞株の顆粒の数に対する分布を取得し、
前記対象細胞株の顆粒の数に対する分布と前記比較細胞株の顆粒の数に対する分布を比較して、前記対象細胞株のマイコプラズマの感染の有無を決定すること
を特徴とする、請求項9に記載のコンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、三次元定量位相画像測定を利用したマイコプラズマ検出方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
定量的位相イメージングは、試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化する。
【0003】
マイコプラズマ(mycoplasma)は、マイコプラズマとマイコプラズマ属に属する細菌を総称したものであって、そのサイズは2~5μm水準で多様であり、細胞壁をもたず、不規則な形態を帯びている。マイコプラズマは、人間や動物に感染し、人工培地で増殖能力を有する最小の細菌の一つであり、細胞培養時に使用される動物由来の原料や試薬、または製造環境によって汚染されることもあるが、微小な生物であるため肉眼で検出されることはほぼない。マイコプラズマには、マイコプラズマ・ニューモニア、マイコプラズマ・ジェニタリウム、マイコプラズマ・ホミニス、マイコプラズマ・ボビス、マイコプラズマ・ガリセプチカムなどのような多様な亜型がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1555147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
三次元定量位相画像測定を利用したマイコプラズマ検出方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置のマイコプラズマ検出方法であって、前記少なくとも1つのプロセッサにより、試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化することによって、前記試料に対する三次元定量位相画像を生成する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記生成された三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階を含む、マイコプラズマ検出方法を提供する。
【0007】
一側によると、前記形態学的特徴は、前記試料が含む細胞の屈折率(refractive index)、サイズ(size)、および表面積比(sphericity)のうちの少なくとも1つを含むことを特徴としてよい。
【0008】
他の側面によると、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階は、前記生成された三次元定量的位相画像において前記試料が含む対象細胞株に対して、前記形態学的特徴に基づいて顆粒の数に対する分布を計算する段階、前記対象細胞株と同じ種類の感染されていない比較細胞株の顆粒の数に対する分布を取得する段階、および前記対象細胞株の顆粒の数に対する分布と前記比較細胞株の顆粒の数に対する分布を比較して、前記対象細胞株のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階を含むことを特徴としてよい。
【0009】
また他の側面によると、前記マイコプラズマ検出方法は、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記比較細胞株に対して顆粒の数に対するデータベースを構築する段階をさらに含み、前記比較細胞株の顆粒の数に対する分布を取得する段階は、前記データベースから前記比較細胞株の顆粒の数を取得し、前記取得した顆粒の数に対する分布を計算することを特徴としてよい。
【0010】
また他の側面によると、前記対象細胞株のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階は、前記対象細胞株の顆粒の数の平均または中間値と前記比較細胞株の顆粒の数の平均または中間値が予め設定された標準偏差以上の差を示す場合、前記対象細胞株がマイコプラズマに感染していると決定することを特徴としてよい。
【0011】
さらに他の側面によると、前記マイコプラズマ検出方法は、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記試料に対して直接染色法に基づいて三次元蛍光画像を生成する段階をさらに含み、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する段階は、前記三次元定量位相画像と前記三次元蛍光画像をオーバーレイした画像の分析結果をさらに利用して、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定することを特徴としてよい。
【0012】
コンピュータ装置と結合して前記方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される、コンピュータプログラムを提供する。
【0013】
前記方法をコンピュータ装置に実行させるためのプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0014】
コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサにより、試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化することによって、前記試料に対する三次元定量位相画像を生成し、前記生成された三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して、前記試料のマイコプラズマの感染の有無を決定することを特徴とする、コンピュータ装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
三次元定量位相画像測定を利用したマイコプラズマ検出方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明に対する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付の図面は、本発明に対する実施形態を提供し、詳細な説明とともに本発明の技術的思想を説明する。
【
図1】本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の一例を示したブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出装置の内部構成の一例を示した図である。
【
図3】本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出方法の一例を示したフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出装置の内部構成の他の例を示した図である。
【
図5】本発明の一実施形態における、三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する一例を示したフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出装置の内部構成のさらに他の例を示した図である。
【
図7】本発明の一実施形態における、三次元定量位相画像と直接染色法画像を同時に使用してマイコプラズマを検出する一例を示した図である。
【
図8】本発明の実施形態における、三次元定量位相画像、三次元蛍光画像、または三次元定量位相画像と三次元蛍光画像をオーバーラップした画像の一例を示した図である。
【
図9】本発明の実施形態における、三次元定量位相画像、三次元蛍光画像、または三次元定量位相画像と三次元蛍光画像をオーバーラップした画像の一例を示した図である。
【
図10】本発明の実施形態における、三次元定量位相画像、三次元蛍光画像、または三次元定量位相画像と三次元蛍光画像をオーバーラップした画像の一例を示した図である。
【
図11】本発明の実施形態における、三次元定量位相画像、三次元蛍光画像、または三次元定量位相画像と三次元蛍光画像をオーバーラップした画像の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書および特許請求の範囲で使用する用語や単語は、通常的あるいは辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に立脚して、本発明の技術思想に符号する意味や概念として解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に示した構成は、本発明の最も好ましい1つの実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないため、本出願時点にこれを代替することが可能な多様な均等物や変形例が存在し得るということを理解しなければならない。
【0018】
マイコプラズマ検出は、次のような多様な環境で使用される。
【0019】
生物医学研究:マイコプラズマ汚染は、実験結果に影響を与え、研究データの信頼性の低下につながる。したがって、マイコプラズマ検出は、研究結果の有効性を保障するために極めて重要となる。
【0020】
バイオ医薬品生産:マイコプラズマは最終製品の安全性と効能に影響を与える恐れがあるため、マイコプラズマ汚染はバイオ医薬品生産において深刻な問題となり得る。したがって、バイオ医薬品生産の品質管理プロセスの一環としてマイコプラズマ否定試験が必要とされている。
【0021】
臨床診断:マイコプラズマ菌種は人間や動物の多様な疾病を誘発することから、マイコプラズマ検出は、このような感染を診断するために使用される。
【0022】
獣医学:マイコプラズマは動物にも感染するため、家畜に感染した場合、生産性の低下、疾病、および経済的損失を招来する恐れがある。マイコプラズマ検出は、このような感染を診断して制御するために使用される。
【0023】
全般的に、マイコプラズマ検出は、生物学的製品の安全性と効能を保障し、人間と動物の健康を保護するために重要なものであると言える。
【0024】
マイコプラズマは細胞壁をもたず、細胞壁を標的とする既存の多くの抗生剤に影響を受けないバクテリアである。このバクテリアは人間や動物に多様な疾病を引き起こす恐れがあり、研究に使用される細胞培養でよく発見される。
【0025】
細胞培養でマイコプラズマ汚染を検出する方法としては、次のようなものが挙げられる。
【0026】
直接顕微鏡検査:マイコプラズマ細胞はサイズが小さいため、光学顕微鏡や蛍光顕微鏡で観察しなければならない。この方法は特殊な染色作業を必要とし、他の方法ほど感度が高くないこともある。
【0027】
酵素結合免疫吸着分析法(enzyme-linked immunosorbent assay:ELISA):この方法は、マイコプラズマタンパク質に特異的な抗体を使用してバクテリアを検出する。サンプルの細胞を溶解させた後、マイコプラズマタンパク質が抗体に結合すれば比色または蛍光信号を示し、この信号を検出して判別する。
【0028】
ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction:PCR):PCRは、サンプルから極少量のマイコプラズマDNAを検出することができる高感度の方法である。PCRプライマーはマイコプラズマゲノムの特定の領域を標的にするように設計されており、増幅したDNAは、ゲル電気泳動またはその他の方法によって検出することができる。
【0029】
間接的方法:間接的方法は、マイコプラズマ細胞やDNAを直接検出するのではなく、マイコプラズマ汚染による細胞培養の変化を感知する方法である。このような間接的方法では、細胞形態、代謝、または遺伝子発現の変化だけでなく、細胞培養培地のpHまたはその他の化学的特性の変化を感知することも含まれる。
【0030】
このような方法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、研究者または研究室の特定のニーズによって方法の選択が異なる。研究結果の信頼性を保障するために、細胞培養にマイコプラズマ汚染があるかどうかを定期的にテストすることが望ましい。
【0031】
以下の表1は、多様なマイコプラズマ検出方法の感度、メリットおよびデメリットを示している。
【0032】
【0033】
表1の検出方法の例において直接DNA染色(Direct DNA stain)方法(以下、「直接染色法」とする)が最も迅速で低価な方法であるが、感度が低いという欠点がある。
【0034】
マイコプラズマ検出のためにヘキスト(Hoechst)染料を使用する直接染色法は、蛍光顕微鏡を基盤とする方法であって、マイコプラズマ細胞を蛍光染料で染色して顕微鏡で観察する方法である。この方法は迅速で簡単に実行することが可能ではあるが、次のような欠点もある。
【0035】
低感度:Hoechst染料はマイコプラズマDNAと宿主細胞DNAの両方を染色するため、マイコプラズマ細胞と宿主細胞の区別が難しいことがある。このため偽陰性率が高く、低い水準のマイコプラズマ汚染を感知し難い場合もある。
【0036】
制限された特異性:Hoechst染料はサンプルのすべてのDNAを染色するため、非特異的染色につながり、偽陽性率を高めることがある。このため結果解釈に混乱をきたす恐れがあり、より具体的な方法による追加確認を必要とすることがある。
【0037】
制限された情報:直接染色法は、サンプル中のマイコプラズマ細胞の数や位置などのマイコプラズマ汚染に関する制限された情報を提供する。したがって、汚染の程度や深刻性を把握して、これを制御するための適切な処置をとるのが難しい場合がある。
【0038】
全般的に、Hoechst染料を使用する直接染色法は、マイコプラズマ検出のための迅速かつ簡単な方法ではあるが、感度、特異性、汚染に関する詳細な情報を提供する能力に影響を与える限界がいくつか存在する。例えば、直接染色法は、代表的に核染色試薬を使用するときに、染色ノイズ(artifact、非特異的染色)により、実際にマイコプラズマのDNAかどうかを判断するのが難しい。したがって、マイコプラズマ汚染を正確に検出して定量化するためには、PCRやELISAのようなより具体的で感度の高い方法を使用するのが好ましいが、PCRやELISAも表1のようなデメリットを抱えている。
【0039】
本発明の実施形態に係るマイコプラズマ検出方法およびシステムは、三次元定量位相画像を利用してマイコプラズマを検出することができる。例えば、一実施形態に係るマイコプラズマ検出方法およびシステムは、細胞株に対する三次元定量位相画像における形態学的特徴(morphology feature)を利用してマイコプラズマの感染の有無を判断することによって、マイコプラズマを検出することができる。ここで、形態学的特徴は、屈折率(refractive index)、サイズ(size)、表面積比(sphericity)などを含んでよい。例えば、マイコプラズマに感染した細胞の屈折率は他の細胞小器官の屈折率よりも相対的に高いという点に基づいて、マイコプラズマの感染の有無を判断してよい。
【0040】
本発明の実施形態に係るマイコプラズマ検出システムは、少なくとも1つのコンピュータ装置によって実現されてよい。このとき、コンピュータ装置においては、本発明の一実施形態に係るコンピュータプログラムがインストールされて実行されてよく、コンピュータ装置は、実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがって本発明の実施形態に係るマイコプラズマ検出方法を実行してよい。前記コンピュータプログラムは、コンピュータ装置と結合してマイコプラズマ検出方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の一例を示したブロック図である。コンピュータ装置(Computer device)100は、
図1に示すように、メモリ(Memory)110、プロセッサ(Processor)120、通信インタフェース(Communication interface)130、および入力/出力インタフェース(I/O interface)140を含んでよい。メモリ110は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置(permanent mass storage device)を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ110とは区分される別の永続的記録装置としてコンピュータ装置100に含まれてもよい。また、メモリ110には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ110とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリ110にロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信インタフェース130を通じてメモリ110にロードされてもよい。例えば、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク(Network)160を介して受信されるファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいてコンピュータ装置100のメモリ110にロードされてよい。
【0042】
プロセッサ120は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ110または通信インタフェース130によって、プロセッサ120に提供されてよい。例えば、プロセッサ120は、メモリ110のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0043】
通信インタフェース130は、ネットワーク160を介してコンピュータ装置100が他の装置と互いに通信するための機能を提供してよい。一例として、コンピュータ装置100のプロセッサ120がメモリ110のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求や命令、データ、ファイルなどが、通信インタフェース130の制御にしたがってネットワーク160を介して他の装置に伝達されてよい。これとは逆に、他の装置からの信号や命令、データ、ファイルなどが、ネットワーク160を経てコンピュータ装置100の通信インタフェース130を通じてコンピュータ装置100に受信されてよい。通信インタフェース130を通じて受信された信号や命令、データなどは、プロセッサ120やメモリ110に伝達されてよく、ファイルなどは、コンピュータ装置100がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0044】
入力/出力インタフェース140は、入力/出力装置(I/O device)150とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、マイク、キーボード、またはマウスなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース140は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置150は、コンピュータ装置100と1つの装置で構成されてもよい。
【0045】
また、他の実施形態において、コンピュータ装置100は、
図1の構成要素よりも少ないか多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、コンピュータ装置100は、上述した入力/出力装置150のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。
【0046】
図2は、本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出装置の内部構成の一例を示した図であり、
図3は、本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出方法の一例を示したフローチャートである。本実施形態に係るマイコプラズマ検出装置200は、上述したコンピュータ装置100によって実現されてよく、三次元定量位相画像生成部210および三次元定量位相画像分析部220を含んでよい。このとき、コンピュータ装置100のプロセッサ120は、メモリ110が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのコンピュータプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ120は、コンピュータ装置100に記録されたコードが提供する制御命令にしたがって、コンピュータ装置100が
図3の方法に含まれる段階310~320を実行するようにコンピュータ装置100を制御してよい。この場合、三次元定量位相画像生成部210および三次元定量位相画像分析部220は、コンピュータ装置100が含むプロセッサ120の機能的表現(functional expressions)であってよい。例えば、三次元定量位相画像生成部210は、プロセッサ120がメモリ110にロードされたコードにしたがって三次元定量位相画像を生成するようにコンピュータ装置100を制御する機能の論理的表現であってよい。
【0047】
段階310で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元定量位相画像生成部210は、試料を通過する光から誘導された位相のずれを定量化して試料を特性化することによって、試料に対する三次元定量位相画像を生成してよい。一例として、コンピュータ装置100は、光学回折断層撮影法や光学投影断層撮影法を使用して光源から出た光を細胞に入射させ、細胞で回折した透過光を干渉計を利用して測定することによって、そのホログラムを測定してよい。このとき、細胞に入射する角度を回転(スキャン)させながら測定された複数枚の2次元ホログラムを利用して、細胞の三次元屈折率分布を測定してよい。光学回折断層撮影法と光学投影断層撮影法の違いは、試料での光の回折の有無を考慮する復元アルゴリズムの有無にある。実施形態によって、
図1を参照しながら説明した入力/出力装置150は、光学回折断層撮影法や光学投影断層撮影法のための撮影装置をさらに含んでよい。例えば、撮影装置は、光源を含み、光源から出た光を細胞に入射させ、細胞で回折した透過光の入力を受け取る。この場合、回折した透過光はコンピュータ装置100に入力されてよく、コンピュータ装置100は、干渉計および/または復元アルゴリズムなどを利用して三次元定量位相画像を生成してよい。他の実施形態として、コンピュータ装置100が三次元定量位相画像を生成するということは、コンピュータ装置100が撮影装置を制御し、撮影装置が生成した三次元定量位相画像の入力を受け取ることを意味してもよい。
【0048】
段階320で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元定量位相画像分析部220は、生成された三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して、試料のマイコプラズマの感染の有無を決定してよい。上述したように、形態学的特徴は、試料が含む細胞の屈折率(refractive index)、サイズ(size)、および表面積比(sphericity)のうちの少なくとも1つを含んでよい。この場合、コンピュータ装置100は、試料が含む対象細胞の形態学的特徴と未感染の比較細胞の形態学的特徴を比較することによって、試料のマイコプラズマの感染の有無を決定してよい。
【0049】
図4は、本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出装置の内部構成の他の一例を示した図であり、
図5は、本発明の一実施形態における、三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析して試料のマイコプラズマの感染の有無を決定する一例を示したフローチャートである。本実施形態に係る段階510は、
図3の段階320の前に実行されてよく、残りの段階520~540は、
図3の段階320に含まれて実行されてよい。
【0050】
段階510で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元定量位相画像分析部220は、対象細胞株と同じ種類の未感染の比較細胞株に対して、顆粒(granule)の数に対するデータベース410を構築してよい。顆粒の数は、三次元定量位相画像の形態学的特徴を分析することによって得ることができる。
図4の実施形態に係るマイコプラズマ検出装置400は、
図2を参照しながら説明した三次元定量位相画像生成部210および三次元定量位相画像分析部220の他に、段階510で構築されたデータベース410をさらに含む例を示している。
【0051】
段階520で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元定量位相画像分析部220は、生成された三次元定量位相画像において試料が含む対象細胞株に対して、形態学的特徴に基づいて顆粒の数に対する分布を計算してよい。
【0052】
段階530で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元定量位相画像分析部220は、比較細胞株の顆粒の数に対する分布を取得してよい。この場合、コンピュータ装置100は、段階510で構築されたデータベース410から比較細胞株の顆粒の数を取得して、この分布を計算してよい。
【0053】
段階540で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元定量位相画像分析部220は、対象細胞株の顆粒の数に対する分布と比較細胞株の顆粒の数に対する分布を比較して、対象細胞株のマイコプラズマの感染の有無を決定してよい。分布間の比較は、多様な統計学的差によってなされてよい。例えば、コンピュータ装置100は、対象細胞株の顆粒の数の平均または中間値と比較細胞株の顆粒の数の平均または中間値が予め設定された標準偏差以上の差を示す場合、対象細胞株がマイコプラズマに感染していると決定してよい。より具体的な例として、対象細胞株の顆粒の数の平均または中間値と比較細胞株の顆粒の数の平均または中間値が2xSD(Standard Deviation) or 2.5SD以上の差を有するとき、統計的な有意差を有すると判断し、この対象細胞株はマイコプラズマに感染していると決定してよい。
【0054】
また、本発明の他の実施形態に係るマイコプラズマ検出方法およびシステムは、三次元定量位相画像と直接染色法画像を同時に使用することで、迅速かつ低価であると同時に、普通以上の高い感度でマイコプラズマを検出することができる。
【0055】
図6は、本発明の一実施形態における、マイコプラズマ検出装置の内部構成のさらに他の一例を示した図であり、
図7は、本発明の一実施形態における、三次元定量位相画像と直接染色法画像を同時に使用してマイコプラズマを検出する一例を示した図である。本実施形態に係るマイコプラズマ検出装置600は、
図3を参照しながら説明した三次元定量位相画像生成部210および三次元定量位相画像分析部220の他に、三次元蛍光画像生成部610をさらに含んでよい。また、本実施形態では、段階710が、
図3の段階310の後かつ段階320の前に実行される例を示しているが、実施形態によっては
図3の段階310の前に実行されてもよい。
【0056】
段階710で、コンピュータ装置100、マイコプラズマ検出装置200、または三次元蛍光画像生成部610は、試料に対して、直接染色法に基づいて三次元蛍光画像を生成してよい。この場合、コンピュータ装置100は、段階320で、三次元定量位相画像の形態学的特徴の他にも、三次元定量位相画像および前記三次元蛍光画像をオーバーレイした映像の分析結果をさらに利用して試料のマイコプラズマの感染の有無を決定してよい。例えば、三次元定量位相画像において、マイコプラズマの屈折率は他の細胞内小器官よりも比較的に高いため、マイコプラズマの検出が容易である。しかし、特定の条件、例えば明視野(Brightfield)イメージでは、マイコプラズマを区別することが難しい。これにより、実施形態では、三次元定量位相画像および前記三次元蛍光画像をオーバーレイした画像の分析結果をさらに利用して試料のマイコプラズマの感染の有無を決定することにより、明視野イメージのような特定の条件でもマイコプラズマの検出感度を高めることができる。すなわち、本実施形態に係るマイコプラズマ検出方法は、直接染色法画像と三次元定量位相画像を同時に使用することで、互いの欠点を補完することができる。
【0057】
図8~11は、本発明の実施形態における、三次元定量位相画像、三次元蛍光画像、または三次元定量位相画像と三次元蛍光画像をオーバーラップした画像の一例を示した図である。
【0058】
図8では、正常(Normal)線維芽細胞(Fibroblast)とマイコプラズマに感染した線維芽細胞に対する三次元定量位相画像(Holotomography:HT)、三次元蛍光画像(Hoechst)、さらに三次元定量位相画像と三次元蛍光画像のオーバーラップ画像(HT+Hoechst)をそれぞれ示している。
【0059】
また、
図9では、正常線維芽細胞(fibroblast)とマイコプラズマに感染した線維芽細胞に対する三次元定量位相画像(HT)、三次元蛍光画像(Hoechst)、さらに三次元定量位相画像と三次元蛍光画像のオーバーラップ画像(HT+Hoechst)をそれぞれ示している。
【0060】
図8および
図9の画像に示されるように、汚染されていない正常細胞では、細胞の核だけが染色され、細胞質内には染色がなされない。しかし、汚染された細胞では、マイコプラズマのDNAが染色されると同時に、染色された部分に三次元定量位相画像の高い屈折率の粒子が観察される。
【0061】
図10は、正常線維芽細胞(fibroblast)とマイコプラズマに感染した線維芽細胞に対する三次元定量位相画像(Holotomography)、さらに三次元定量位相画像と三次元蛍光画像のオーバーラップ画像(Holotomography Hoechst)をそれぞれ示している。
【0062】
また、
図11では、マイコプラズマに感染した線維芽細胞に対する明視野画像、三次元定量位相画像(Holotomography)、さらに三次元定量位相画像と三次元蛍光画像のオーバーラップ画像(Holotomography Hoechst)をそれぞれ示している。
【0063】
図10および
図11の画像に示されるように、明視野画像ではマイコプラズマを区別することが難しいが、三次元定量位相画像および前記三次元蛍光画像をオーバーラップした画像の分析結果をさらに利用して試料のマイコプラズマの感染の有無を決定することにより、明視野画像のような特定の条件でもマイコプラズマの検出感度を高めることができる。すなわち、直接染色法画像と三次元定量位相画像を同時に使用することで、互いの欠点を補完することができる。
【0064】
このように、本発明の実施形態によると、三次元定量位相画像測定を利用したマイコプラズマ検出方法および装置を提供することができる。
【0065】
上述したシステムまたは装置は、ハードウェア構成要素、またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者であれば、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0066】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0067】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。前記コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。媒体は、コンピュータで実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時的に記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体はもちろん、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、他の媒体の例として、アプリケーションを流通するアプリストアや、その他の多様なソフトウェアを供給したり流通したりするサイト、サーバなどで管理する記録媒体や格納媒体も含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0068】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0069】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付の特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0070】
200:マイコプラズマ検出システム
210:三次元定量位相画像生成部
220:三次元定量位相画像分析部