(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144245
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】その温度感度を調整する手段を備えたテンプ
(51)【国際特許分類】
G04B 17/22 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
G04B17/22
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024044333
(22)【出願日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】23164703.3
(32)【優先日】2023-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】カロバイヤン、 モハマド フセイン
(72)【発明者】
【氏名】ヒノー、 バプティスト
(57)【要約】 (修正有)
【課題】テンプの温度感度を調整する手段を備えたテンプを提供する。
【解決手段】時計ムーブメントの調整部材のためのテンプ1であって、テンプ1は、少なくとも部分的に、温度に応じて変形可能な本体10から成り、変形可能な本体10は、少なくとも部分的に、テンプ1の周囲に配置され、テンプ1は、回転中心11の周りを移動可能であるように構成され、テンプ1は、変形可能な本体10の温度変化に対する感度を調整する手段20を備え、調整手段20は、変形可能な本体10の慣性モーメントを変更することができるように変形可能な本体10に配置された第1の慣性要素5を備え、第1の慣性要素5は、変形可能な本体10に対して複数の位置に移動可能であり、複数の位置は連続的なセットを形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計ムーブメントの調整部材のためのテンプ(1)であって、前記テンプは、少なくとも部分的に、温度に応じて変形可能である本体(10)から成り、前記変形可能な本体(10)は、少なくとも部分的に、前記テンプ(1)の周囲に配置され、前記テンプ(1)は、回転中心(11)の周りを移動可能であるように構成され、前記テンプ(1)は、前記変形可能な本体(10)の温度変化に対する感度を調整する手段(20)を備え、前記調整手段(20)は、その慣性モーメントを変更することができるように前記変形可能な本体に配置された第1の慣性要素(5)を備え、前記第1の慣性要素(5)は、前記変形可能な本体(10)に対して複数の位置に移動可能であり、前記複数の位置は連続的なセットを形成することを特徴とする、テンプ。
【請求項2】
前記第1の慣性要素(5)は、前記回転中心(11)に対する前記変形可能な本体(10)の所与の構成に対して、前記変形可能な本体(10)に対するその位置にかかわらず、前記回転中心(11)から実質的に一定の距離に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項3】
前記第1の慣性要素(5)は、前記変形可能な本体(10)に対して実質的に接線方向に移動可能であることを特徴とする、請求項2に記載のテンプ。
【請求項4】
前記変形可能な本体(10)は、周囲の第1の自由端(12)を備え、前記第1の慣性要素(5)は、前記第1の自由端(12)に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項5】
前記調整手段は、前記変形可能な本体(10)に対して連続的なセットを形成する複数の位置に移動可能な第2の慣性要素(6)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項6】
前記変形可能な本体(10)は、第2の自由端(13)を備え、前記第2の慣性要素(6)は、前記テンプに対して実質的に接線方向に移動可能であるように、前記第2の自由端(13)に配置されることを特徴とする、請求項4及び5に記載のテンプ。
【請求項7】
前記第1の慣性要素(5)及び前記第2の慣性要素(6)はねじであり、各ねじは、それらの位置を変更するために、多かれ少なかれ、自由端(12、13)において前記本体に対して接線方向にねじ込まれることを特徴とする、請求項5に記載のテンプ。
【請求項8】
前記第1の慣性要素(5)及び前記第2の慣性要素(6)は、前記回転中心(11)に対して対称に配置されることを特徴とする、請求項5のいずれか一項に記載のテンプ。
【請求項9】
前記変形可能な本体(10)は、少なくとも部分的に環状である周囲形状を有することを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項10】
前記変形可能な本体(10)は、前記第1の自由端(12)を備えた第1の環状部(3)と、前記第2の自由端(13)を備えた第2の環状部(4)とを含むことを特徴とする、請求項9に記載のテンプ。
【請求項11】
前記第1の環状部(3)及び前記第2の環状部(4)はそれぞれ、それらが温度に応じて変形可能であるようにバイメタルのアタッチメントを含むことを特徴とする、請求項10に記載のテンプ。
【請求項12】
前記2つの環状部(3、4)は、径方向部分によって接続されることを特徴とする、請求項10に記載のテンプ。
【請求項13】
前記2つの環状部(3、4)は、前記回転中心(11)に対して対称に配置されることを特徴とする、請求項10に記載のテンプ。
【請求項14】
調整部材であって、それが請求項1に記載のテンプ(1)を備えることを特徴とする、調整部材。
【請求項15】
時計ムーブメントであって、それが請求項14に記載の調整部材を備えることを特徴とする、時計ムーブメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に時計製造業向けの、その温度感度を調整する手段を備えたテンプに関する。
【背景技術】
【0002】
今日の大部分の機械式時計は、ヒゲゼンマイ付きテンプとスイスレバー脱進機構を備えている。ヒゲゼンマイ付きテンプは、時計の時間基準を構成する。これは、振動子又は調整部材とも呼ばれる。
【0003】
脱進機は、
・振動子の往復運動を維持する、
・これらの往復運動をカウントする
という2つの主要な機能を有する。
【0004】
機械共振器を構成するには、慣性要素、ガイド、及び弾性戻り要素が必要である。従来、ヒゲゼンマイは、テンプによって構成される慣性要素の弾性戻り要素として機能する。このテンプは、一般にルビー滑り軸受の内部で回転するピボットによって回転がガイドされる。
【0005】
周波数が、機械共振器のために選択され、時計ムーブメントのための所定の速度を得るために決定される。
【0006】
しかしながら、動作中、このような機械共振器は、外部パラメータの変化によって引き起こされる干渉を受け、共振器の周波数の変動につながる可能性がある。これらのパラメータには、例えば、温度、圧力、湿度及び重力が含まれる。共振器の周波数の変動は、時間の測定に、ひいては時計ムーブメントの速度に誤差を生じる。
【0007】
特に、温度に関しては、温度の影響下で変形するバイメタル本体を含むテンプが存在し、テンプの慣性モーメントは、温度の変動によって生じる調整部材の速度の差を補正するように変更される。このようなテンプは、特許文献1に記載されている。
【0008】
テンプは、2つの対称的な自由端を有する環状のバイメタル本体を含む。温度に応じて、1つ以上の自由端が互いに遠ざかるか又は近づき、テンプの慣性モーメントを変更する。したがって、テンプの構成は温度に適合される。
【0009】
さらに、温度変化に対するテンプの感度を調整することができる。したがって、温度変化の影響は、特にそのテンプの慣性モーメントへの影響に関して、多かれ少なかれ重要である。
【0010】
このために、本体に複数の穴が開けられ、そのうちの1つの穴に、自由端から長い距離又は短い距離でねじが配置される。選択された穴に応じて、温度変化に対する感度は多かれ少なかれ重要になる。
しかしながら、テンプの穴の数は限られており、感度を連続的にではなくジャンプ的に変更することしかできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、テンプの温度感度を調整する手段を備えたテンプを提案することにより、前述の欠点の一部又は全部を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このために、本発明は、時計ムーブメントの調整部材のためのテンプであって、テンプは、少なくとも部分的に、温度に応じて変形可能な本体から成り、変形可能な本体は、少なくとも部分的に、テンプの周囲に配置され、テンプは、回転中心の周りを移動可能であるように構成され、テンプは、変形可能な本体の温度変化に対する感度を調整する手段を備え、調整手段は、変形可能な本体の慣性モーメントを変更することができるように変形可能な本体と協働する第1の慣性要素を備え、第1の慣性要素は、変形可能な本体上で複数の位置に移動可能である、テンプに関する。
【0014】
本発明は、複数の位置が連続的なセットを形成するという点で注目に値する。
【0015】
本発明のおかげで、調整手段は、離散的な調整によって動作する調整手段と比較して、温度変化に対するテンプの感度を非常に正確に調整することを可能にする。これは、位置の数がより制限されず、2つの連続する位置の間にアクセスできない隙間がないからである。
【0016】
本発明の特定の実施形態によれば、第1の慣性要素は、回転中心に対する変形可能な本体の所与の構成に対して、変形可能な本体に対する第1の慣性要素の位置に関係なく、回転中心から実質的に一定の距離に配置される。
【0017】
本発明の特定の実施形態によれば、第1の慣性要素は、テンプに対して実質的に接線方向に移動可能である。
【0018】
本発明の特定の実施形態によれば、変形可能な本体は、周囲の第1の自由端を備え、第1の慣性要素は、第1の自由端に配置される。
【0019】
本発明の特定の実施形態によれば、調整手段は、変形可能な本体に対して連続的なセットを形成する複数の位置に移動可能な第2の慣性要素を備える。
【0020】
本発明の特定の実施形態によれば、変形可能な本体は、第2の自由端を備え、第2の慣性要素は、変形可能な本体に対して実質的に接線方向に移動可能であるように、第2の自由端に配置される。
【0021】
本発明の特定の実施形態によれば、第1の慣性要素及び第2の慣性要素はねじであり、各ねじは、それらの位置を変えるために多かれ少なかれ、自由端において本体に対して接線方向にねじ込まれる。
【0022】
本発明の特定の実施形態によれば、第1の慣性要素及び第2の慣性要素は、回転中心に対して対称に配置される。
【0023】
本発明の特定の実施形態によれば、変形可能な本体は、少なくとも部分的に環状の周囲形状を有する。
【0024】
本発明の特定の実施形態によれば、変形可能な本体は、第1の自由端を備えた第1の環状部と、第2の自由端を備えた第2の環状部とを含む。
【0025】
本発明の特定の実施形態によれば、第1の環状部及び第2の環状部はそれぞれ、それらが温度に応じて変形可能であるようにバイメタルのアタッチメントを含む。
【0026】
本発明の特定の実施形態によれば、2つの環状部は、径方向部分によって接続される。
【0027】
本発明の特定の実施形態によれば、2つの環状部は、回転中心に対して対称に配置される。
【0028】
本発明はさらに、このようなテンプを含む調整部材に関する。
【0029】
本発明はさらに、このような調整部材を含む時計ムーブメントに関する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の目的、利点及び特徴は、説明のためにのみ提供され、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、添付の図面を参照して与えられる、いくつかの実施形態を読むことによって明らかになるであろう。
【
図1】本発明の一実施形態による、第1の構成におけるテンプの概略上面図である。
【
図2】第2の構成における
図1のテンプの概略上面図であり、第2の構成は第1の構成に対して変形されている。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1及び
図2は、本発明による時計の調整部材のためのテンプの実施形態を示す。
【0032】
テンプ1は、調整部材内に配置されたときにテンプ1が回転することを可能にする回転軸2を備える。テンプ1は、温度に応じて変形可能な本体10をさらに備える。変形可能な本体10は、回転軸2に取り付けられ、テンプ1は、回転軸2に位置する回転中心11の周りを移動可能である。
【0033】
変形可能な本体10は、少なくとも部分的に環状である周囲形状を有する。変形可能な本体は、第1の環状部3と第2の環状部4とを含む。
【0034】
2つの環状部3、4は、回転軸2に取り付けられた径方向部分7によって接続され、径方向部分7は、好ましくはその中心で、回転軸2に取り付けられる。
【0035】
各環状部3、4は、回転軸2及び回転中心11に対して対称に、互いに反対側の位置で径方向部分の反対端から接続されて延びている。
【0036】
各環状部3、4は、等しい半径の曲線を描いて、好ましくは互いに等しい、円弧を形成する。したがって、2つの環状部3、4は、回転中心11に対して対称な2つの対向する点で開いているリングを形成する。
【0037】
第1の環状部3は第1の自由端12を備え、第2の環状部4は第2の自由端13を備える。2つの自由端12、13は、2つの開いた位置に配置される。各自由端12、13は、前記環状部3、4の一方の端部に配置される。
【0038】
温度に応じて変形可能であるように、第1の環状部3及び第2の環状部4は、それぞれバイメタルのアタッチメントによって形成される。バイメタルのアタッチメントは、バイメタルのアタッチメントが所定の方向に温度に応じて変形することを可能にする、異なる材料8、9の2つの層で構成される。したがって、2つの環状部3、4は、温度に応じて変形可能である。
【0039】
温度の影響下で、環状部3、4は、自由端12、13が回転中心11からさらに遠ざかるか又は回転中心11にさらに近づくように、多かれ少なかれ変形する。したがって、テンプ1の慣性モーメントは、実質的に一定の速度を維持するために変更される。
【0040】
図1では、環状部3、4の自由端12、13は中心11に近いが、
図2では、自由端12、13は回転中心11から遠くに位置している。
【0041】
テンプ1の温度に対する感度を調整するために、テンプ1はさらに、変形可能な本体10の温度変化に対する感度を調整する手段20を備える。
【0042】
調整手段20は、変形可能な本体10の慣性モーメントを変更することができるように変形可能な本体10に配置された第1の慣性要素5を備える。第1の慣性要素5は、周囲の第1の自由端12に配置される。
【0043】
好ましくは、調整手段20は、第2の自由端13に配置された第2の慣性要素6を備える。第1の慣性要素5及び第2の慣性要素6は、回転中心11に対して対称に配置される。したがって、調整手段20は、実質的に対称的な構成を有する。
【0044】
この実施形態では、第1の慣性要素5及び第2の慣性要素6は、各自由端12、13に多かれ少なかれねじ込まれるように配置されたねじである。ねじは、衝撃及び重力に対して高い耐性を有する。
【0045】
慣性要素5、6は、変形可能な本体10に対して複数の位置に移動可能である。
【0046】
本発明によれば、複数の位置は連続的なセットを形成する。したがって、調整手段20の感度を正確かつ連続的に調整することができる。
【0047】
第1の慣性要素5及び第2の慣性要素6は、それぞれ変形可能な本体10に対して実質的に接線方向に移動可能である。したがって、各ねじは、変形可能な本体10に対する位置を変更するために、多かれ少なかれ、自由端12、13においてテンプに対して接線方向に、特に変形可能な本体10に対して接線方向にねじ込まれる。
【0048】
この配置のおかげで、各慣性要素5、6は、環状部3、4の所与の変形に対して、変形可能な本体10に対する各慣性要素5、6の位置にかかわらず、回転中心11から実質的に一定の距離を維持する。ねじがねじ込まれる程度によって、回転中心11からの距離は変化しない。
【0049】
各慣性要素5、6と回転中心11との間の距離は、温度変化の影響下での環状部3、4の変形によって変化し得る。しかしながら、変形可能な本体10に対する慣性要素5、6の移動は、変形可能な本体10の所与の構成に対して、慣性要素5、6と回転中心11との間の距離にいかなる変化ももたらさない。
【0050】
本発明はさらに、テンプ1を含む、図には示されていない調整部材に関する。本発明はさらに、このような調整部材を備えるムーブメントに関する。
【0051】
言うまでもなく、本発明は、図面を参照して説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、代替案を検討することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計ムーブメントの調整部材のためのテンプ(1)であって、前記テンプは、少なくとも部分的に、温度に応じて変形可能である変形可能な本体(10)から成り、前記変形可能な本体(10)は、少なくとも部分的に、前記テンプ(1)の周囲に配置され、前記テンプ(1)は、回転中心(11)の周りを移動可能であるように構成され、前記テンプ(1)は、前記変形可能な本体(10)の温度変化に対する感度を調整する調整手段(20)を備え、前記調整手段(20)は、前記テンプ(1)の慣性モーメントを変更することができるように前記変形可能な本体に配置された第1の慣性要素(5)を備え、前記第1の慣性要素(5)は、前記変形可能な本体(10)に対して複数の位置に移動可能であり、前記複数の位置は連続的なセットを形成することを特徴とする、テンプ。
【請求項2】
前記第1の慣性要素(5)は、前記回転中心(11)に対する前記変形可能な本体(10)の所与の構成に対して、前記変形可能な本体(10)に対する前記第1の慣性要素(5)の位置にかかわらず、前記回転中心(11)から実質的に一定の距離に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項3】
前記第1の慣性要素(5)は、前記変形可能な本体(10)に対して実質的に接線方向に移動可能であることを特徴とする、請求項2に記載のテンプ。
【請求項4】
前記変形可能な本体(10)は、周囲の第1の自由端(12)を備え、前記第1の慣性要素(5)は、前記第1の自由端(12)に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項5】
前記調整手段は、前記変形可能な本体(10)に対して連続的なセットを形成する複数の位置に移動可能な第2の慣性要素(6)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項6】
前記変形可能な本体(10)は、第2の自由端(13)を備え、前記第2の慣性要素(6)は、前記テンプに対して実質的に接線方向に移動可能であるように、前記第2の自由端(13)に配置されることを特徴とする、請求項5に記載のテンプ。
【請求項7】
前記第1の慣性要素(5)及び前記第2の慣性要素(6)はねじであり、各ねじは、前記第1の慣性要素(5)及び前記第2の慣性要素(6)の位置を変更するために、多かれ少なかれ、自由端(12、13)において前記変形可能な本体に対して接線方向にねじ込まれることを特徴とする、請求項5に記載のテンプ。
【請求項8】
前記第1の慣性要素(5)及び前記第2の慣性要素(6)は、前記回転中心(11)に対して対称に配置されることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載のテンプ。
【請求項9】
前記変形可能な本体(10)は、少なくとも部分的に環状である周囲形状を有することを特徴とする、請求項1に記載のテンプ。
【請求項10】
前記変形可能な本体(10)は、第1の自由端(12)を備えた第1の環状部(3)と、第2の自由端(13)を備えた第2の環状部(4)とを含むことを特徴とする、請求項9に記載のテンプ。
【請求項11】
前記第1の環状部(3)及び前記第2の環状部(4)はそれぞれ、前記第1の環状部(3)及び前記第2の環状部(4)が温度に応じて変形可能であるようにバイメタルのアタッチメントを含むことを特徴とする、請求項10に記載のテンプ。
【請求項12】
前記第1の環状部(3)及び前記第2の環状部(4)は、径方向部分によって接続されることを特徴とする、請求項10に記載のテンプ。
【請求項13】
前記第1の環状部(3)及び前記第2の環状部(4)は、前記回転中心(11)に対して対称に配置されることを特徴とする、請求項10に記載のテンプ。
【請求項14】
調整部材であって、調整部材が請求項1に記載のテンプ(1)を備えることを特徴とする、調整部材。
【請求項15】
時計ムーブメントであって、時計ムーブメントが請求項14に記載の調整部材を備えることを特徴とする、時計ムーブメント。
【外国語明細書】