(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144351
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】加圧流体装置のベントチャンバにおける加圧流体漏れの発生を指示する指示器
(51)【国際特許分類】
F16K 37/00 20060101AFI20241003BHJP
F16K 51/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
F16K37/00 B
F16K51/00 Z
F16K37/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024051802
(22)【出願日】2024-03-27
(31)【優先権主張番号】FR2302951
(32)【優先日】2023-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】516299279
【氏名又は名称】エクセル インダストリー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】ドニ バンゼット
【テーマコード(参考)】
3H065
3H066
【Fターム(参考)】
3H065AA01
3H065BA02
3H065BA06
3H065BB01
3H065BC01
3H066AA01
3H066BA19
3H066BA31
(57)【要約】
【課題】加圧流体装置のベントチャンバにおける加圧流体の漏れの発生を指示する指示器を提供する。
【解決手段】指示器(8)は、加圧流体装置(1)のベントチャンバ(28、37)内の加圧流体の漏れの発生を指示するためのものであって、指示器は、加圧流体装置のベントチャンバに流体的に接続される接続開口部(81)、及び外部(24)に出て行く外部開口部(82)を含む支持管(80)を備える、指示器。指示器は、初期位置及び信号伝達位置の間で、支持管(80)内を移動可能なポペット(90)を備え、接続開口部で生じる過圧の影響下で、ポペット(90)は、初期位置よりも信号伝達位置で接続開口部(81)からさらに離れて位置して、ポペットが信号伝達位置にある場合、ベントチャンバ内への加圧流体の漏れの発生を指示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧流体装置(1;101)のベントチャンバ(28、37;128、137)における加圧流体の漏れの発生を指示するための指示器(8)であって、前記指示器(8)は:
支持管(80)であって、以下を備える支持管(80):
・加圧流体装置(1;101)のベントチャンバ(28、37;128、137)に流体的に接続されるように構成された接続開口部(81);及び
・加圧流体装置(1;101)の外部(24;124)に開口するように構成された外部開口部(82);並びに
ポペット(90)であって、初期位置と信号伝達位置の間で、支持管(80)内に配置され、支持管(80)に対して移動可能であり、外部開口部(82)に比べて接続開口部(81)で生じる過圧の影響下で、ポペット(90)が初期位置よりも信号伝達位置では、接続開口部(81)からさらに離れた位置に配置され、ポペット(90)が信号伝達位置にある場合、ベントチャンバ(28、37;128、137)への加圧流体の漏れの発生を指示する、ポペット(90);
を備える、指示器(8)。
【請求項2】
前記ポペット(90)は:
ポペット(90)が信号伝達位置にある場合、外部開口部(82)から突出して、漏れの発生を指示し;及び
ポペット(90)が初期位置にある場合、少なくとも部分的に外部開口部(82)内に後退し、ベントチャンバ(28、37;128、137)への加圧流体の漏れがないことを指示する;
信号伝達端部(91)を備える、請求項1に記載の指示器(8)。
【請求項3】
前記ポペット(90)は、少なくとも前記ポペット(90)が信号伝達位置にある場合、前記支持管(80)を閉じ、それによって、前記接続開口部(81)から前記外部開口部(82)への加圧流体の漏れを防止する形状である、請求項1に記載の指示器(8)。
【請求項4】
前記ポペット(90)は、前記ポペット(90)が初期位置にある場合も、前記支持管(80)を閉じ、それによって、前記接続開口部(81)から前記外部開口部(82)への加圧流体の任意の漏れを防止する形状である、請求項3に記載の指示器。
【請求項5】
前記支持管(80)は、外部開口部(82)及び接続開口部(81)の間で、接続開口部(81)に向かって配向され、前記支持管(80)の内側に配置された第1軸表面(83)を備え;及び
前記ポペット(90)は、前記ポペット(90)が信号伝達位置にある場合、第2軸表面(93)を第1軸表面(83)に当接することにより、前記ポペット(90)が前記支持管(80)に当接するように、第1軸表面(83)に向かって配向された第2軸表面(93)を備える;
請求項1~4のいずれか一項に記載の指示器(8)。
【請求項6】
前記指示器(8)は、前記ポペット(90)が信号伝達位置にある場合、前記ポペット(90)を前記支持管(80)に対して所定の位置に機械的に係止するための係止要素(84、94)を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の指示器(8)。
【請求項7】
前記係止要素(84、94)は、前記支持管(80)の内壁部及び前記ポペット(90)の外壁部を備え、前記内壁部及び前記外壁部は、前記ポペット(90)が信号伝達位置にある場合、前記外壁部が前記内壁部に円錐状係合で受け入れられ、それによって、前記ポペット(90)を信号伝達位置に係止するような形状である、請求項6に記載の指示器(8)。
【請求項8】
前記支持管(80)は、前記指示器(8)が前記加圧流体装置(1;101)の受け入れポート(58;158)内に固定的に受け入れられるための第1の取り付けの手段(88)を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の指示器(8)。
【請求項9】
前記第1取り付け手段(88)は、雄ねじを備える、請求項8に記載の指示器(8)。
【請求項10】
加圧流体装置(1;101)であって:
前記指示器(8)の前記外部開口部(82)は、前記外部(24;124)へ出て来る、請求項1~4のいずれか一項に記載の指示器(8);
前記指示器(8)の前記接続開口部(81)が、前記ベントチャンバ(28、37;128、137)に流体的に接続される、前記ベントチャンバ(28、37;128、137);
少なくとも1つの加圧流体チャンバ(25、26、38;125、128、138);及び
少なくとも1つの加圧流体チャンバ(25、26、38;125、128、138)からベントチャンバ(28、37;128、137)を流体的に分離する、少なくとも1つのシーリングデバイス(71、72、74、75;171、172、174、175);
を備える、加圧流体装置(1;101)。
【請求項11】
前記加圧流体装置(1;101)は、前記ベントチャンバ(28、37;128、137)に流体的に接続され、又は前記ベントチャンバ(28、37;128、137)の全体若しくは一部を形成するバルブ(3;103)を備え、前記バルブ(3;103)は:
ボディ遠位端(31;131)を有し、中心軸(X3;X103)を同軸に通過する中心チャネル(33;133)を形成するボディ(30;130)であって、前記中心チャネル(33;133)は、前記ボディ遠位端(31;131)で出て来るチャネル遠位端(36;136)を有する、ボディ(30;130);及び
ピストン(50;150)であって、前記中心チャネル(33;133)内に受け入れられ、前記中心軸(X3;X103)に沿って前記ボディ(30;130)に対して摺動するように構成され、前記チャネルの前記遠位端(36;136)で、前記中心チャネル(33;133)から現れる、ピストン(50;150);
を備える、請求項10に記載の加圧流体装置(1;101)。
【請求項12】
前記中心チャネル(33;133)は、前記ベントチャンバ(28、37;128、137)に流体的に接続されるか、又は前記ベントチャンバ(28、37;128、137)の全体若しくは一部を形成する中間チャンバ(37;137)を備え;及び
前記少なくとも1つのシーリングデバイス(71、72、74、75;171、172、174、175)は、前記バルブ(3;103)に属する少なくとも1つのピストンシーリングデバイス(74、75;174、175)を備え、前記ピストンシーリングデバイス(74、75;174、175)は、前記ピストン(50;150)を前記ボディ(30;130)に半径方向に接続し、ピストンシーリングデバイス(74、75;174、175)が、前記少なくとも1つの加圧流体チャンバ(25、26、38;125、128、138)に対して前記中間チャンバ(37;137)を分離する;
請求項11に記載の加圧流体装置(1;101)。
【請求項13】
前記加圧流体装置(1;101)は、ボア(20;120)を備えるベース(2;102)を備え、前記ボディ(30;130)は、受け入れられ、固定的に取り付けられ、以下を形成し、
・前記ボア(20;120)及び前記バルブ(3;103)によって区切られる、前記少なくとも1つの加圧流体チャンバ(25、26、38;125、128、138)、及び
・前記中心軸(X3;X103)に対して半径方向に、前記ボア(20;120)及び前記ボディ(30;130)によって画定される周辺チャンバ(28;128)であって、前記周辺チャンバ(28;128)は、前記加圧流体チャンバ(25、26、38;125、128、138)に隣接され、前記ベントチャンバ(28、37;128、137)に流体的に接続されるか、又はベントチャンバ(28、37;128、137)の全て若しくは一部を形成する、周辺チャンバ(28;128);並びに
前記少なくとも1つのシーリングデバイス(71、72、74、75;171、172、174、175)は、前記ボディ(30;130)及び前記ベース(2;102)の間に介在するボディシール(71、72;171、172)を備え、前記ボディシーリングデバイス(71、72;171、172)が、前記少なくとも1つの加圧流体チャンバ(25、26、38;125、128、138)に対して前記周辺チャンバ(28;128)を分離する;
請求項11に記載の加圧流体装置(1;101)。
【請求項14】
前記指示器(8)は、前記支持管(80)が、前記ベース(102)に固定的に取り付けられた状態で、前記ベース(102)内に取り付けられる、請求項13に記載の加圧流体装置(101)。
【請求項15】
前記指示器(8)は、前記支持管(80)が、前記バルブ(3)に固定的に取り付けられた状態で、前記バルブ(3)に取り付けられる、請求項11に記載の加圧流体装置(1)。
【請求項16】
前記指示器(8)は、前記支持管(80)が、前記ピストン(50)に属する近位ベースプレート(53)に固定的に取り付けられた状態で、前記ピストン(50)に取り付けられ、前記近位ベースプレート(53)は、前記ボディの遠位端(31)の反対側にあり、その結果、前記指示器(8)は、前記ボディ(30)に対する前記ピストン(50)の少なくとも1つの位置について前記外部(24)から可視であり、前記ボディ(30)に対する前記指示器(8)の位置は、前記ピストン(50)の位置を反映する、請求項15に記載の加圧流体装置(1)。
【請求項17】
前記加圧流体装置(1;101)は、コーティング製品を適用するための装置であり;及び
前記加圧流体は、コーティング製品及び/又はバルブ指令流体を備える;
請求項10に記載の加圧流体装置(1;101)。
【請求項18】
前記指示器(8)は、センサ(99)を備え、前記センサ(99)の状態は、前記支持管(80)に対する前記ポペット(90)の現在位置を反映し;及び
前記加圧流体装置(1)は、前記センサ(99)が接続されており、前記センサ(99)の状態が、前記ポペット(90)が信号伝達位置にあることを反映する場合、人の注意を促す警告を発するように構成される、電子監視ユニット(98)を備える、
請求項10に記載の加圧流体装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧流体装置のベントチャンバにおける加圧流体の漏れの発生を指示するための指示器、及びそのような指示器を備える加圧流体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仏国特許出願公開第3100302号明細書は、バルブを装備したコーティング製品の適用のためのシステムに関する。バルブは、内部中心ポート及びチャンバを有するボディ、並びに内部ポートに取り付けられるロッド及びチャンバ内に配置されるピストンヘッドを形成するピストンを備える。バルブチャンバの一部は、ボディ内に収容されたばねの力に逆らって、ボディに対するピストンの変位を得るように、加圧された指令流体で満たされる。バルブは、加圧されたコーティング物質が流れ、ロッドの移動が物質の流れを可能にするか、又は遮断する、適用システムのボア内に取り付けられる。バルブは、ピストンのロッドがボディの外部に続くバルブの片側において、ピストンのロッド周りでボディ内に収容されたシーリングデバイスをさらに備える。
【0003】
バルブは、ピストンのロッド内に設けられ、内部中心ポートと連通するベントチャネルを備え、ボアに対してシーリングデバイスを越えて、ベントチャネルが適用システムの外部と連通する。シーリングデバイスを介してコーティング物質が漏れた場合、漏れたコーティング物質はベントチャネル内に受け入れられ、システムの外部との圧力差によってバルブの外部に流される。上記は、漏れがバルブのみに影響を及ぼすという点で、漏れによって引き起こされる損傷を制限し、適用システムの残りの部分を損傷することなく、バルブは、分解されて、修理又は交換され得る。
【0004】
漏れがコーティング製品、溶媒又は別の液体からの場合、漏れは通常、機械上の漏れの存在を視覚的に見出すことができる技術者によって検出され得る。しかし、バルブが作動不能になった事実こそが、故障の原因を探すように技術者を促すという点で、漏れの検出は、液体が閉塞し、腐食し、及び/又は永久的にバルブを損傷した比較的長い時間の後にのみ行われる。そのうえ、バルブを修理することは特に困難であり、通常、新しいバルブに交換される。場合によっては、特にベント出口がカバーの下に隠されている場合、漏れが遅れて検出され、製品が機械の他の部分に侵入している。
【0005】
漏れが目に見えない又は揮発性の流体、例えば空気の漏れを伴う場合、技術者は、通常、漏れを検出しない。実際、運転中の機械の作動音が、そのような漏れの雑音を覆うことがある。メンテナンス作業中は、機械に供給する流体及びエネルギーが遮断されるため、漏れが検出されないことがある。漏れは、通常、バルブが装備される機械の効率に有意な損失がある場合、遅れて検出される。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、そのような欠点を、加圧流体装置のベントチャンバにおける流体漏れの発生の早期かつ確かな検出による解決策を提案することによって克服することを意図する。
【0007】
発明の主題は、加圧流体装置のベントチャンバにおける加圧流体の漏れの発生を指示するための指示器である。指示器は、加圧流体装置のベントチャンバに流体的に接続されるように構成された接続開口部、及び加圧流体装置に対して外部に開口するように構成された外部開口部を備える支持管を備える。指示器は、初期位置と信号伝達位置の間で、支持管内に配置され、支持管に対して移動可能であるポペットをさらに備え、外部開口部と比べて接続開口部で生じる過圧の影響下で、ポペットは、初期位置よりも信号伝達位置で接続開口部から離れて位置して、ポペットが信号伝達位置にある場合、ベントチャンバ内への加圧流体の漏れの発生を指示する。
【0008】
本発明によって、技術者は、関係する加圧流体にかかわらず、指示器の位置を観察することにより、ベントチャンバ内で漏れが生じたことを即座にかつ確実に観察することができる。「ベントチャンバ」は、1つ若しくは複数のチャンバ及び/又は場合によっては1つ若しくは複数のチャネルからなる加圧流体装置の内部容積を指し、内部容積は、装置内への加圧流体の漏れのための置き場として役割を果たすために特別に設計され、内部容積は、不時又は加圧流体装置の部品の寿命に関連するかにかかわらず、加圧流体の漏れを引き起こし得る、特に故障しやすいことが知られているシーリングデバイスなどの壁又は部品に隣接する。指示器の実装は、ベントチャンバにおける漏れの早期検出を可能にする。
【0009】
本発明は、流体がコーティング製品及び/又は指令流体、特にオイル又は空気を形成し、装置がバルブである場合に特に適用されるが、これらに限定されない。
【0010】
本発明の有利だが必須ではない態様によって、本発明は、個々に、又は技術的に許容される任意の組み合わせに従って、以下の特徴の1つ又は複数を組み込むことができる。
【0011】
好ましくは、指示器は、ポペットが信号伝達位置にある場合、漏れの発生を指示するように、外部開口部から突出し;ポペットが初期位置にある場合、ベントチャンバへの加圧流体の漏れがないことを指示するように、外部開口部内に少なくとも部分的に後退する、信号伝達端を備える。
【0012】
好ましくは、ポペットは、支持管を閉じる形状であり、それによって、少なくともポペットが信号伝達位置にある場合、また好ましくはポペットが初期位置にある場合にも、接続開口部から外部開口部への加圧流体の漏れを防止する。
【0013】
好ましくは、支持管は、接続開口部に面しており、外部開口部及び接続開口部の間で支持管の内側に配置される、第1軸表面を備える。好ましくは、ポペットは、第1軸表面に向かって配向される第2軸表面を備えるため、ポペットが信号伝達位置にある場合、第2軸表面を第1軸表面に当接させることで、ポペットが支持管に当接する。
【0014】
好ましくは、指示器は、ポペットが信号伝達位置にある場合、ポペットを支持管に対して所定の位置に機械的に係止するための係止要素を備える。
【0015】
好ましくは、係止要素は、支持管の内壁部及びポペットの外壁部を備え、内壁部及び外壁部は、ポペットが信号伝達位置にある場合、外壁部が内壁部に円錐状係合で受け入れられ、それによりポペットが信号伝達位置に係止されるような形状である。
【0016】
好ましくは、支持管は、指示器が加圧流体装置の受け入れポートに固定的に受け入れられるために、第1取り付け手段、好ましくは、雄ねじを備える。
【0017】
本発明のさらなる主題は:指示器の外部開口部が外部に開口する、本明細書で上記の指示器;指示器の接続開口部が、ベントチャンバに流体的に接続されるベントチャンバ;少なくとも1つの加圧流体チャンバ;及び、前記少なくとも1つの加圧流体チャンバからベントチャンバを流体的に分離する、少なくとも1つのシーリングデバイスを備える、加圧流体装置である。
【0018】
好ましくは、加圧流体装置は、ベントチャンバに流体的に接続されるか又はベントチャンバの全部若しくは一部を形成するバルブを備え、バルブは、ボディの遠位端を有し、中心軸を同軸に通過する中心チャネルを形成し、中心チャネルは、ボディの遠位端で開口するチャネルの遠位端を有する、ボディと、中心チャネル内に受け入れられ、中心軸に沿ってボディに対して摺動するように構成され、チャネルの遠位端で中心チャネルから突出する、ピストンとを備える。
【0019】
好ましくは、中心チャネルは、ベントチャンバに流体的に接続されるか、又はベントチャンバの全部又は一部を形成する中間チャンバを備える。好ましくは、少なくとも1つのシーリングデバイスは、バルブに属する少なくとも1つのピストンシーリングデバイスを備え、ピストンシーリングデバイスは、ピストンをボディに半径方向に接続し、その結果、ピストンシーリングデバイスは、中間チャンバを少なくとも1つの加圧流体チャンバから分離する。
【0020】
好ましくは、加圧流体装置は、ボア及びバルブによって画定される少なくとも1つの加圧流体チャンバ、並びにボア及びボディによって画定される周辺チャンバを、中心軸に対して半径方向に形成するように、ボディが受け入れられて固定的に取り付けられるボアを含むベースを備え、周辺チャンバは、加圧流体チャンバに隣接し、ベントチャンバに流体的に接続されるか、又はベントチャンバの全部若しくは一部を形成する。好ましくは、少なくとも1つのシーリングデバイスは、ボディ及びベースの間に介在するボディシーリングデバイスを備え、その結果、ボディシーリングデバイスは、周辺チャンバを少なくとも1つの加圧流体チャンバから分離する。
【0021】
好ましくは、指示器は、支持管がベースに固定的に取り付けられた状態で、ベースに取り付けられる。
【0022】
好ましくは、指示器は、支持管がバルブに固定的に取り付けられた状態で、バルブに取り付けられる。
【0023】
好ましくは、指示器は、支持管がピストンに属する近位ベースプレートに固定的に取り付けられた状態で、ピストンに取り付けられ、近位ベースプレートは、ボディの遠位端の反対側にあり、その結果、指示器は、ボディに対するピストンの少なくとも1つの位置について外部から見え、ボディに対する指示器の位置がピストンの位置を反映する。
【0024】
好ましくは、加圧流体装置は、コーティング製品を適用するための装置である。好ましくは、加圧流体は、コーティング製品及び/又はバルブ指令流体を備える。
【0025】
好ましくは、指示器は、支持管に対するポペットの現在位置をセンサの状態で反映するセンサを備える。好ましくは、加圧流体装置は、センサに接続されており、ポペットが信号伝達位置にあることをセンサの状態が反映する場合、人の注意を促す警告を発するように構成される、電子監視ユニットを備える。
【0026】
以下の図を参照して、本発明の原理による実施例の以下の記載に照らし、本発明はより良く理解され、その他の利点がより明確に現れる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態による指示器及びバルブを含む加圧流体装置の長さ方向の断面図であり、バルブは閉構成で、指示器のポペットは初期位置にある。
【
図2】
図2は、
図1に示される図に類似した図であり、バルブは開構成で、ポペットは初期位置にある。
【
図3】
図3は、前の図に示される図に類似した図であり、バルブは閉構成で、ポペットは信号伝達位置にある。
【
図4】
図4は、本発明の第2の実施形態による指示器及びバルブを含む加圧流体装置の長さ方向の断面図であり、バルブは開構成で、指示器のポペットは初期位置にある。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1~
図4は、加圧流体装置の文脈において、指示器8を示す。指示器8は、
図1~
図4に示される装置のような加圧流体装置のベントチャンバにおける、加圧流体の漏れの発生を指示することを意図している。言い換えれば、指示器8の目的は、ベントチャンバ内に漏れが生じたことを技術者に警告することである。
【0029】
指示器8は、支持管80及びポペット90を備える。
【0030】
支持管80は、支持管80を通って延在する主軸X80に沿う、管状の形状を有する。支持管80は、「接続開口部」と呼ばれる開口部81、及び「外部開口部」と呼ばれる開口部82を備え、これらは反対側にあり、軸X80を通過する。開口部81及び82は、軸X80に沿って管により区切られた内部チャネルによって接続される。接続開口部81は、加圧流体装置のベントチャンバに、流体的に接続されるように構成される。外部開口部82は、加圧流体装置に対して外部、すなわち開放空気に開口するように構成される。
【0031】
ポペット90は、内部チャネル内に受け入れられる、支持管80の内側に配置される。ポペット90は、
図1及び
図2に示される初期位置、及び
図3に示される信号伝達位置の間で、管80に対して軸X80に沿って並進移動できる。このような移動性を提供するために、管80は、軸X80に沿って摺動するポペット90を導く。初期位置から信号伝達位置まで、ポペット90は、接続開口部81から外部開口部82に向かう方向に、軸X80に沿って移動している。言い換えれば、信号伝達位置において、ポペット90は、初期位置よりも接続開口部81から離れて位置する。
【0032】
ポペット90は、有利には、信号伝達端部91及びスラスト端部92を備え、これらは反対側にあり、軸X80を通過する。信号伝達端部91は外部開口部82側に配置され、スラスト端部92は接続開口部81側に配置される。
【0033】
スラスト端部92は、有利には、接続開口部81で管80の内部断面全体を占める。好ましくは、図示されるように、スラスト端部92は、接続開口部81の外部に向かって配向される凹面を有する。より一般的には、スラスト端部92、及び一般的にはポペット90は、接続開口部81において、外部開口部82で優勢な圧力と比較して、過圧が生じた場合、初期位置から信号伝達位置に移動するような形状である。ベントチャンバにおける加圧流体の漏れによって引き起こされるこのような過圧は、スラスト端部92上に支承するポペット90を、信号伝達位置に押し出す。実際には、漏れてベントチャンバに入ったような加圧流体が、スラスト端部92に流れ、直接ポペット90を信号伝達位置に押し出すことができる。
【0034】
ポペット90が、
図1及び
図2に示されるような初期位置にある場合、信号伝達端部91は、好ましくは、外部開口部82内に引き込まれることで、ベントチャンバへの加圧流体の漏れがないことを技術者に指示する。ポペット90が信号伝達位置にある場合、信号伝達端部91は、開口部82を通して介して見えるか、又は好ましくは、
図3に示されるように、開口部82を越えて延在することで、ベントチャンバにおける加圧流体の漏れの発生を技術者に指示する。
【0035】
好ましくは、支持管80は、「第1軸表面」と呼ばれる、外部開口部82と接続開口部81の間で、接続開口部81に向かって配向され、支持管の内側に配置される軸表面83を備える。実際には、表面83は、管80の内部チャネルの内径の減少によって形成されてもよい。表面83は、有利には、環状であり、軸X80の周りを延在する。相補的に、ポペット90は、有利には、「第2軸表面」と呼ばれる、第1軸表面83及び外部開口部82に向かって配向される、軸表面93を備える。表面93は、例えば、ポペット90の外部肩部96上に形成される。表面93は、有利には環状であり、軸X80の周りを延在する。初期位置において、表面83及び表面93は、軸X80に沿って間隔をあけている。信号伝達位置において、表面83及び表面93は、軸X80に沿って互いに当接する。言い換えれば、ポペット90は、ポペット90が信号伝達位置にある場合、第2軸表面93を第1軸表面83に対する当接点へ持っていくことによって、軸X80に沿って、支持管80に当接する。したがって、ポペット90に適用される過圧は、外部開口部82を介してポペット90を管80から排出することができない。
【0036】
好ましくは、支持管80の内部チャネルは、外部開口部82から接続開口部81に向かって延在する内壁部84を有する。内壁部84は、軸X80を中心とし、外部開口部82の方向に収束する、円錐台状である。相補的に、ポペット90は、信号伝達端部91からスラスト端部92に向かって延在する外壁部94を有する。外壁部94は、軸X80を中心とし、信号伝達端部91の方向に収束する、円錐台状である。1つの異なる形において、壁部84及び壁部94の1つのみが円錐台状である一方、その他は異なる形状、例えば円筒円錐形を有してもよい。
【0037】
初期位置において、壁部84及び壁部94は離れており、したがって、管80内のポペット90の動きに抗しない。信号伝達位置において、壁部94は、壁部84内に円錐形の係合をして、信号伝達位置においてポペット90を係止する。言い換えれば、壁部84及び94の連携によって、ポペット90は、信号伝達位置にスタックする。したがって、壁部84及び94は、ポペット90が信号伝達位置にある場合、ポペット90を支持管80に対して所定の位置に機械的に係止するために、指示器に属する係止要素を形成する。したがって、一度信号伝達位置に到達すると、ベントチャンバ内の過圧が遮断されても、ポペット90は、初期位置に戻ることができない。有利には、人がポペット90を手動で押し出すことによって、その初期位置に戻すことができるように設けられる。上記を、例えば、加圧流体装置が修理され、洗浄され、したがって、もはや漏れがない場合に行うことができる。
【0038】
好ましくは、管80は、軸線X80を中心とする内部円筒表面85を備え、内部円筒表面85は、壁部84を表面83に接続する。好ましくは、管80は、軸X84を中心とする内部円筒表面86を備え、内部円筒表面86は、表面83を接続開口部81に接続する。好ましくは、円筒表面86は、表面85よりも大きい直径を有する。好ましくは、ポペット90は、軸X0を中心とする外部円筒表面95を備え、外部円筒表面95は、壁部94を外部肩部96によって形成された表面93に接続する。肩部96は、表面95よりも大きな直径を有する。
【0039】
好ましくは、管80内のポペット90の摺動は、内部円筒表面86内の肩部96の摺動によって導かれる。この摺動は、代替的又は追加的に、内部円筒表面85内の外部円筒表面95を摺動させることによって導かれてもよい。また、図示されているように、表面85及び95の間にラジアル隙間を設けることも好ましい。
【0040】
あるいは、又は壁部84及び94の係止に加えて、端部92と内部円筒表面86との連携によって係止が達成されるように設けることができる。この目的のために、例えば、ポペット90が信号伝達位置に到達した場合、半径方向に端部92が表面86に接着及び/又は摩擦するように、端部92は、表面86の直径に調整された直径を有するように設けられる。好ましくは、支持管80の内部チャネルは、軸線X80の中心に位置し、外部開口部82に向かって収束する内壁部87を有し、内壁部87は、接続開口部81を内部円筒表面86に接続する。初期位置において、ポペットの端部92は、部分87及び端部92の間にラジアル隙間を提供する、部分87内に位置し、その結果、初期位置において、端部92はポペット90を係止しない。ポペット90が信号伝達位置に向かって動かされる場合、端部92は、ポペット90を係止する内部円筒表面86と調整された半径方向接触となる。
【0041】
好ましくは、ポペット90は、支持管80の内部チャネルを遮断し、それによって、管80を介する加圧流体の、接続開口部81から外部開口部82への漏れを防止するような形状である。このような閉鎖は、好ましくは、ポペット90が信号伝達位置にある場合に得られる。このために、
図3に示されるように、ポペット90が、少なくとも信号伝達位置のために、管80の内部チャネルを閉じるように設けることが可能である。好ましくは、ポペット90は、ポペット90が信号伝達位置にある場合、端部92と内部円筒表面86との半径方向係合によって管80を閉じる。ポペット90が初期位置にある場合、端部92が部分87の高さに配置されるという点で、管80の内部チャネルは、有利には閉じられないため、端部92及び部分87の間にラジアル隙間が設けられる。
【0042】
代替的又は追加的に、閉鎖は、信号伝達位置における係止要素の係合、特に壁部84及び94の円錐形係合によって得ることができる。しかしながら、ポペット90が初期位置にある場合も、閉鎖が行われるように設けてもよい。
【0043】
採用される解決策が何にせよ、管80を介する液体加圧流体、特にコーティング製品の漏れを防止又は制限する一方で、管80を介する空気又はガスの漏れを可能にする閉鎖が設けられる。あるいは、液体加圧流体の漏れを可能にするが、漏れが生じたときに管80を介する液体の噴射を形成する危険性を低減するために、漏れを制限する役割を果たす、閉鎖が設けられる。
【0044】
好ましくは、管80は、管80の外部に形成される「第1取り付け手段」と呼ばれる取り付け手段88を備える。例えば、上記は軸X80を中心とする雄ねじである。雄ねじは、本明細書では、接続開口部81から形成される。第1取り付け手段88は、「第2取り付け手段」と呼ばれる、前記第1取り付け手段と整合する取り付け手段、特に雌ねじを含む加圧流体装置の受け入れポート内に、指示器8が固定的に受け入れられることができるように構成される。第1取り付け手段88は、開口部81がベントチャンバに接続されるように受け入れポートに向かって配向し、開口部82が装置の外部で終わるように受け入れポートの外部に向かって配向した状態で、加圧流体装置の受け入れポート内に管80が取り付けられるように構成される。
【0045】
1つの異なる形において、第1及び第2取り付け手段は、加圧流体装置上に管80をクリップ留めする手段である。他の解決策、例えば、接着による取り付けが可能である。
【0046】
以下、加圧流体装置内への指示器8の組み込みについて記載する。
【0047】
図1~3は、コーティング製品を適用するための装置1の一部を表す。装置1は、例えば、塗料、ワニス、防食コーティング、又は想定され得る任意の種類のコーティング製品のための噴霧器である。装置1は、少なくとも2つの加圧流体、すなわち、コーティングの文脈において使用されるコーティング製品又は他の製品、例えば、溶媒若しくはコーティング製品の成分、及び指令流体、例えば、圧縮空気を使用する特定の種類の加圧流体装置である。コーティング製品は、装置1において1~16バール、好ましくは2~10バールの圧力下で使用される加圧流体である。上記は、溶媒又はコーティング製品の成分の場合にも適用される。指令流体は、装置1において1~10バール、好ましくは2~6バールの圧力下で使用される加圧流体である。
【0048】
装置1は、ベース2、バルブ3及び指示器8を備える。指示器8は、以下に記載する装置1及びバルブ3と共に使用することに特に適しているが、本明細書に記載するもの以外の1つ又は複数の加圧流体を使用する空気圧又は水圧装置などの他の種類の加圧流体装置と共に使用することもできる。
【0049】
ベース2は、ボア20、コーティング製品のための入口チャネル21、コーティング製品のための排出チャネル22、及び指令流体の循環のためのチャネル23を形成し、チャネル21、22及び23はボア20内へ抜ける。ボア20は、装置1の外部24に開口する、すなわち、有利には、外気に開放される。バルブ3は、ボア20を閉じることによってボア20内に固定的に受け入れられる。バルブ3及びボア20は、共通の中心軸X3を画定する。中心軸X3は、ボア20を開口部からボアの下部まで通過する。本発明の場合、排出チャネル22は軸X3を中心にする。特に明記しない限り、「遠位(distal)」、「近位(proximal)」、「半径方向に(radially)」及び「軸方向に(axially)」などの用語は、軸X3を参照して指示される。
【0050】
チャネル21及び22は、コーティング製品、溶媒又はコーティング製品の成分のためのチャンバ25を区切るボア20の領域内に開口する。軸X3は、ボア20の下部に好ましくは配置されたチャンバ25を通過する。したがって、チャンバ25は、加圧流体、本明細書ではコーティング製品又は前述の他の製品の1つのためのチャンバである。閉鎖シート27は、チャンバ25内へのチャネル22の開口部で、本明細書では軸X3と同軸に、形成される。
図2に示すように、本明細書では、コーティング製品であるが空気のような別の流体であってもよい加圧流体のフローF21は、バルブ3が開構成である場合、チャネル21、チャンバ25、及びシート27を介してチャネル22内を順次循環することが意図される。
図1及び
図3に示されるように、バルブ3が閉構成である場合、シート27を閉じるバルブ3により、フローF21は遮断される。
【0051】
チャネル23は、ボア20の領域に開口し、ボア20の領域は、チャンバ25及び外部24へのボア20の開口部の間を延在する「周辺指令チャンバ」と呼ばれるチャンバ26を区切る。
図1及び
図2に示されるように、バルブ3を機械的に指令するために、指令流体のフローF23がチャネル23と周辺指令チャンバ26の間を循環する。したがって、チャンバ26は、加圧流体、すなわち指令流体のためのチャンバである。
【0052】
バルブ3はボディ30を備える。中心軸X3は、ボディ30に対して固定される。軸X3に沿って、ボディ30は、「ボディの遠位端」と呼ばれる遠位端31及び「ボディの近位端」と呼ばれる近位端32とを有し、これらは反対側にあり、軸X3を通過する。
【0053】
バルブ3はボディ30によってボア20内に受け入れられ、取り付けられる。
【0054】
それによって受け入れられると、ボディ遠位端31は、ボア20の下部に配置され、ベース2のボア20と共に、チャンバ25を区切る。
【0055】
ボディ近位端32は、外部24に開口するボア20の出現部に配置される。指令チャンバ26は、チャネル23の出口の高さにおいて、ボディ30とベース2のボア20の間で半径方向に区切られる。「周辺チャンバ」と呼ばれる別のチャンバ28は、チャンバ25とチャンバ26の間で軸方向に、ボディ30とベース2のボア20の間で半径方向に区切られる。
【0056】
ボア20に取り付けるために、ボディ30は、有利には、本明細書では軸X3を中心とする雄ねじ34、又はベース2に属する取り付け整合手段、本明細書では開口部付近でボア20の内側に形成された雄ねじ34に整合する雌ねじ(図示せず)と協働する任意の適切な取り付け手段を備える。この実施例において、ねじ山34は近位端32に配置される。より詳細には、ねじ山34は、近位端32と指令チャンバ26の間に配置される。
【0057】
コーティング製品に関して漏れのない方法でチャンバ25を区切るために、バルブ3は、有利には、「ボディシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス71を備える。シーリングデバイス71は、本明細書では、例えばOリングなどの静的シーリングガスケットの形状であり、軸X30の周りで、その周囲全体にわたってボディ30を囲む。シーリングデバイス71は、軸X30に対して半径方向に、ボディ30とベース2の間に、本明細書ではボディ30とボア20の間に介在する。それによって、デバイス71は、チャンバ25から出て来るコーティング製品を、ボディ30に沿ったボア20の開口部を介して外部24に逃げることを防止するために、チャンバ25をボア20の他の部分から分離する。より詳細には、デバイス71は、チャネル21及び23の間で、軸方向に配置される。より詳細には、デバイス71は、前記デバイス71に隣接するチャンバ25を、前記デバイス71に隣接するチャンバ28から流体的に分離する。したがって、デバイス71は、チャンバ25からチャンバ28に向かう、又は指令チャンバ26に向かう、コーティング製品の漏れを防止する。
【0058】
指令流体に関してチャンバ26を漏れのない方法で区切るために、バルブ3は、有利には、シーリングデバイス72及びシーリングデバイス73を備える。チャンバ26は、デバイス72及び73によって軸方向に区切られ、デバイス72及び73の間に延在する。チャンバ28は、デバイス71及び72によって軸方向に区切られ、デバイス71及び72の間に延在する。
【0059】
本明細書では、シーリングデバイス72及び73は、それぞれ静的シール、例えば、Oリングの形状である。各シーリングデバイス72及び73は、軸X30の周りで、その周囲全体にわたってボディ30を囲む。各シーリングデバイス72及びシ73は、軸X30に関して半径方向に、ボディ30及びベース2の間に、本明細書ではボディ30及びボア20の間に介在する。より詳細には、「ボディシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス72は、シーリングデバイス71及びシーリングデバイス73の間で、軸方向に配置される。より詳細には、シーリングデバイス72は、チャネル23及びシーリングデバイス71の間で、軸方向に配置される。デバイス72は、デバイス72に隣接するチャンバ28からデバイス72に隣接するチャンバ26を流体的に分離し、チャンバ26から出て来る指令流体が、ボディ30に沿って流れることにより、チャンバ28に直ちに、又はチャンバ25に直ちに逃げることを防ぐ。シーリングデバイス73はボア20の開口部からチャンバ26を分離する。より詳細には、デバイス73は、ねじ山34又は取り付け手段及びチャネル23の間で、軸方向に配置される。したがって、デバイス73は、チャンバ26からねじ山34に向かう、又は外部24に向かう指令流体の漏れを防止する。
【0060】
ボディ30は、軸X3と同軸であり、その長さ全体にわたって軸X3を通過する中心チャネル33を形成する。チャネル33は、ボディ30を貫通する。中心チャネル33は、ボディ遠位端31及びボディ近位端32で開口する。
【0061】
ボディ遠位端31で、中心チャネル33は、チャネルの遠位端36を画定し、チャネルの遠位端36は、中心チャネル33を終端させ、ボディ遠位端31で開口する。端部36から始まり、軸X3に沿って順次、中心チャネル33は、有利には、ボディ30の内側で、中間チャンバ37、指令チャンバ38、及び近位チャンバ39を区切る。軸X3は、チャンバ37、38、及び39を通過する。
【0062】
バルブ3は、ピストン50をさらに備える。ピストン50は、中心チャネル33内に受け入れられ、軸X3に沿ってボディ30に対して摺動するように構成されており、摺動のために中心チャネル33によって導かれる。ピストン50は、
図1及び
図3に示されるバルブ3の閉構成を得るように、閉位置、及び
図2に示されるバルブ3の開構成を得るように、開位置の間を摺動する。
【0063】
ピストン50は、有利には、軸X3に沿って順次、遠位ヘッド51、ロッド52、カラー55、及び近位ベースプレート53を備える。
【0064】
ピストン50は、中心チャネル33から、チャネルの遠位端36で、チャンバ25内に出て来る。ピストン50のヘッド51は、ピストン50の遠位端で、チャンバ25内に配置され、軸X3を通過する。ヘッド51は、ピストン50の開位置において、フローF21が流れることを可能にするためにシート27から離れ、ピストン50の閉位置において、チャネル22を閉鎖し、フローF21の循環を防止するために、シート27に対して軸方向に支承する。
【0065】
ロッド52は、ヘッド51をカラー55に接続する。ロッド52はチャンバ25内のヘッド51に取り付けられる。ロッド52は、チャンバ25内に現れ、次に、チャネルの遠位端36及び中間チャンバ37を順次通過し、指令チャンバ38内に現れる。好ましくは、ピストン50は、中間チャンバ37の壁に沿ったロッド52の半径方向の摺動によって摺動するように導かれる。
【0066】
ロッド52は、指令チャンバ38内のカラー55に連結される。カラー55は、ロッド52を近位ベースプレート53に連結し、近位チャンバ39から指令チャンバ38を分離する。
【0067】
ピストン50の近位端に形成された近位ベースプレート53は、遠位ヘッド51の反対側にある。近位ベースプレート53は、近位チャンバ39内に配置される。
【0068】
バルブは、有利には、シーリングデバイス74、75及び76を備える。各シーリングデバイス74、75及び76は、チャンバ25、37、38及び39を互いに流体的に分離し、前記チャンバ25、37、38及び39を軸方向に区切るために、チャネル33及びピストン50の間で半径方向に延在する。シーリングデバイス74、75及び76は、固定されたボディ30及び可動ピストン50の間の動的シーリングデバイスである。
【0069】
「ピストンシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス74は、ボディ30に取り付けられ、ピストン50に沿って摺動する、本明細書ではワイパーシールの形状である。しかしながら、シーリングデバイス74は、ボディ30及びピストン50の両方に取り付けられたベローズ又はダイヤフラムの形状であってもよい。いずれの場合も、デバイス74は、その周囲全体にわたってピストン50を取り囲み、ピストン50とボディ30、より具体的にはチャネル33の間に半径方向に介在する。より詳細には、デバイス74は、ピストン50をボディ遠位端31に半径方向に連結する。本明細書では、デバイス74は、ボディ遠位端31に取り付けられ、ピストンのロッド52は、デバイス74の内側を摺動する。ベローズ又はダイヤフラムの場合、デバイス74をボディ遠位端31及びロッド52又はヘッド51のいずれかに取り付けるように設けることができる。このような場合、そのままデバイス74によってヘッドが形成されるように、さらに設けることができる。
【0070】
シーリングデバイス74は、シーリングデバイス74に隣接するチャネル33からシーリングデバイス74に隣接するチャンバ25を流体的に分離する。より詳細には、シーリングデバイス74は、それに隣接するチャンバ25及び37を分離する。チャンバ25内に取り込まれた加圧流体、本明細書ではコーティング製品が、中間チャンバ37に向かって漏れることを、シーリングデバイス74により防止する。
【0071】
「ピストンシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス75は、ボディ30に取り付けられ、ピストン50に沿って摺動する、本明細書ではワイパーシールの形状である。デバイス75は、その周囲全体にわたってピストン50を取り囲み、ピストン50とボディ30、より具体的にはチャネル33の間に半径方向に介在する。より詳細には、デバイス75は、ロッド52を、中間チャンバ37及び指令チャンバ38の間の交点に位置するチャネル33の一部に半径方向に接続する。シーリングデバイス75は、シーリングデバイス75に隣接するチャネル33からシーリングデバイス75に隣接するチャンバ37及び38を流体的に分離する。
【0072】
シーリングデバイス76は、ピストン50に取り付けられ、ボディ30に沿って摺動する、本明細書ではワイパーシールの形状である。デバイス76は、その周囲全体にわたってピストン50を取り囲み、ピストン50とボディ30、より具体的にはチャネル33の間に半径方向に介在する。より詳細には、デバイス76は、カラー55を、指令チャンバ38及び近位チャンバ39の間の交点に位置するチャネル33の一部に半径方向に接続する。シーリングデバイス76は、シーリングデバイス76に隣接するチャネル33からシーリングデバイス76に隣接するチャンバ38及び39を流体的に分離する。
【0073】
バルブ3は、有利には、本明細書ではボディ30上に支承する近位ベースプレート53によって、ピストン50に弾性復帰力E54を及ぼすバネ54を備える。弾性復帰力E54は、本明細書では、軸X3に平行に配向される。弾性復帰力E54は、ピストン50をその開位置からその閉位置に動かす傾向がある。好ましくは、バネ54は、ボディ30の内側、本明細書では近位チャンバ39内で、ピストン50の周りに配置される。バネ54は、例えば、ボディ近位端32に属する壁及びベースプレート53の間に介在する圧縮バネである。
【0074】
ベース2によって区切られたチャネル23及び指令チャンバ26は、ボディ30の内側に形成される指令チャンバ38に流体的に接続される。このために、ボディ30は、バルブ3がベース2に取り付けられたときに、チャンバ26及び38を接続する1つ又は複数のチャネル35を提供する。したがって、指令流体F23は、指令チャンバ26及び38に入ることができ、それにより、チャンバ38を加圧することによって、カラー55に押圧力E38を及ぼし、ピストン50を、バネ54によって生じた力E54に抗して、閉位置から開位置に移動させる傾向がある。指令流体を加圧することによる力E38の適用は、ピストン50を開位置に位置付け、圧力を下げることによる力E38の緩和は、ばね54が、力E54によりピストン50を閉位置に戻すことを可能にする。これにより、開くこと及び閉まることを指令することができる。指令チャンバ38内に受け入れられる指令流体が、外部24に漏れることを、チャネル33及びチャンバ38を区切るピストン50のシーリングデバイス76によって防止する。指令チャンバ38に受け入れられる指令流体が、中間チャンバ37に向かって漏れることを、シーリングデバイス75、チャネル33及びチャンバ38を区切るピストン50によって防止する。
【0075】
好ましくは、ボディ30及びベース2によって区切られる周辺チャンバ28は、ボディ30の内側で区切られる中間チャンバ37に流体的に接続される。このために、ボディ30は、バルブ3がベース2に取り付けられたときに、チャンバ28及び37を接続する、1つ又は複数のチャネル40を提供する。
図1~3の断表面の外部のチャネル40の1つは、
図1において破線で透かしによって示される。
【0076】
次に、中間チャンバ37、周辺チャンバ28、及びチャネル40は共に、ベントチャンバを形成する。実際、シーリングデバイス71又は74の1つが故障した場合、チャンバ25から来る加圧流体、すなわちコーティング製品は、ベントチャンバ内へ漏れる。デバイス71が故障した場合、又はボア20内にボディ30を誤って取り付けた場合、コーティング製品は、チャンバ37内へ、すなわちベントチャンバ内へ漏れる。デバイス74が故障した場合、コーティング製品がチャンバ28内へ、すなわちベントチャンバ内へ漏れる。同様に、シーリングデバイス72及び75の1つが故障した場合、指令チャンバ26及び38の1つから来る加圧流体、すなわち指令流体がベントチャンバ内へ漏れる。デバイス75が故障した場合、指令流体は、ベントチャンバに属するチャンバ37内へ漏れる。デバイス72が故障した場合、又はボア20内にボディ30を誤って取り付けた場合、指令流体は、ベントチャンバに属するチャンバ28内へ漏れる。
【0077】
本実施例において、ベントチャンバに属するチャンバ28及び37を設ける。しかしながら、ベントチャンバは、他の場所で形成され、チャンバ28及び/又はチャンバ37は、それに流体的に接続されるように設けることができる。
【0078】
好ましくは、ピストン50は、指示器8を受け入れるための受け入れポート58を備える。本明細書では、受け入れポート58は、近位ベースプレート53の内側に、軸X3に沿って形成され、遠位ヘッド51と反対方向に開口する。例えば、ポート58は、近位チャンバ39内に開口する。有利には、近位チャンバ39は、外部24に開放され、チャネル33は、近位端32を介して設けられる近位貫通ポート41内で終わり、外部24に現れるように設けられる。ポート41は、好ましくは軸X3を中心とする。
【0079】
受け入れポート58は、指示器8を固定的に受け入れるために設計され、管80は、ピストン50に固定的に強固に取り付けられるように、ポート58内に固定的に受け入れられる。次に、軸X80は、有利には、軸X3と同軸である。管80を取り付けるために、受け入れポート58は、管80の第1取り付け手段88と協働する、第2取り付け手段59、本明細書では例えば、雌ねじを支持する。接続開口部81は、受け入れポート58の下部に向かって配向される一方、外部開口部82は外部24に向けられ、好ましくは、少なくとも信号伝達位置について、ポート41を介して、ボディ30から外部24に開口する。
【0080】
それによって指示器8が近位ベースプレート53に取り付けられると、指示器8の位置はピストン50の位置を反映する。指示器8は、ピストン50と同時に移動し、それによってピストン50の位置を指示する役割を果たす。このために、ピストン50が見えないか、又は外部24から僅かに見える一方、指示器8は、少なくともピストン50が開位置にある場合、ボディ30から突出する。次に、ボディ30に対する指示器8の位置は、技術者にピストン50の現在位置を知らせる。したがって、指示器8は、適切であれば、漏れの発生だけでなく、ピストン50の現在位置も指示する役割を果たす。
【0081】
ピストン50は、有利には、受け入れポート58の下部を中間チャンバ37、すなわちベントチャンバに接続する貫通内部チャネル60を備える。このために、内部チャネル60は、有利には、受け入れポート58の下部からチャンバ37の高さまで延在する軸X3と同軸の部分、並びにチャンバ37及びチャネル60の同軸部分の両方内へ開口する半径方向の部分を備える。したがって、内部チャネル60は、指示器の接続開口部81及びチャンバ37、すなわちベントチャンバの間に流体接続を設ける。
【0082】
ベントチャンバにおいて加圧流体が漏れた場合、引き起こされた過圧が、チャネル60を介してポペット90に伝達され、ポペットを信号伝達位置に位置付ける。
【0083】
異なる形の1つにおいて、受け入れポート58はボディ30上に形成されていて、ベントチャンバに流体的に接続されてもよい。このために、例えば、ボディ30上に形成された受け入れポート及び中間チャンバ37を接続する内部チャネルが設けられる。
【0084】
任意には、指示器8は、センサ99を備え、センサ99の状態、特に電気的状態は、支持管80に対するポペット90の現在の位置を反映する。センサ99は、
図1にのみ概略的に示される。センサの状態は、ポペット90が信号伝達位置又は初期位置にあるかを決定するために使用される。例えば、センサ99はホール効果センサであり、支持管80上に配置され、センサ99の状態はポペット90の位置に応じて変化し、ポペット90は、そのような目的のために、センサ99が感受性である強磁性の要素を埋め込む。異なる形の1つにおいて、センサは、磁気、空気圧、光学的又は機械的センサである。次に、装置1は、例えば有線又は無線などにセンサ99が接続された電子監視ユニット98を備える。電子監視ユニット98は、ポペット90が信号伝達位置にある場合、例えば、警告の形で、センサ99によって検出されるポペット90の位置を、技術者に伝えるように構成される。警告は、例えば、音声若しくは視覚的形態で発し得るか、又は技術者に利用可能なコンピュータ又はスマートフォンなどの人-機械インターフェイスを介して技術者に伝達され得る。
【0085】
図4は、受け入れポートがバルブ上ではなく、加圧流体装置のボディ上に取り付けられる、別の実施形態を示す。
【0086】
図4において、
図1~3に既に記載された要素に対応する装置の要素は、100だけ増加した参照番号を有する。同一の要素は同じ参照記号を有する。
図4の記載は、本質的に、
図4に示される実施形態及び
図1~3に示される実施形態の違いに焦点を当てる。したがって、共通要素のほとんどは、再び詳細には記載されない。
【0087】
図4は、ベース102と、装置1と同じ原理に従って動作するバルブ103とを有し、
図1~3に示される指示器と同じ指示器8を備える加圧流体装置101を示す。
【0088】
ベース102は、ボア120、コーティング製品のための入口チャネル121、コーティング製品のための排出チャネル122、及び指令流体の循環のためのチャネル123を形成し、チャネル121、122、及び123は、ボア120内へ抜ける。ボア120は、外部124に開口する。バルブ103は、ボア120を閉じることによってボア120内に固定的に受け入れられる。バルブ103及びボア120は、共通の中心軸X103を画定する。
【0089】
チャネル121及び122は、加圧流体、本明細書ではコーティング製品のためのチャンバ125を区切るボア120の領域内へ開口する。チャンバ125内へのチャネル122の開口部では、閉鎖シート127が形成される。加圧流体のフローF121は、バルブ103が
図4に示されるように開構成である場合、チャネル121、チャンバ125及びシート127を介してチャネル122内を順次循環する。バルブ103が閉構成である場合、フローF121は、シート127を閉じることにより、バルブ103によって遮断される。
【0090】
チャネル123は、チャンバ125及び外部124へのボア120の開口部の間を延在する周辺指令チャンバ126を区切る、ボア120の領域に開口する。指令流体のフローF123は、機械的にバルブ103をポペットするために、チャネル123及びチャンバ126の間を循環する。
【0091】
バルブ103はボディ130を備える。ボディ130は、「ボディの遠位端」と呼ばれる遠位端131、及び「ボディの近位端」と呼ばれる近位端132を有し、これらは反対側にあり、軸X103を通過する。
【0092】
バルブ103は、ボディ130によってボア120内に受け入れられ、取り付けられ、ボディ遠位端131は、ボア120の下部に配置され、ボア120と共にチャンバ125を区切る。
【0093】
ボディ近位端132は、ボア120の開口部に配置され、外部124に開口する。指令チャンバ126は、チャネル123から出る開口部の高さにおいて、ボディ130及びボア120の間で半径方向に区切られる。「周辺チャンバ」と呼ばれる別のチャンバ128は、チャンバ125及びチャンバ126の間で軸方向に、ボディ130及びボア120の間で半径方向に区切られる。
【0094】
ボア120に取り付けるために、ボディ130は、有利には、ボア120に形成された整合する雌ねじと協働する、雄ねじ134を備える。ねじ山134は、有利には、近位端132及び指令チャンバ126の間に配置される。
【0095】
コーティング製品に関してチャンバ125を漏れのない方法で区切るために、バルブ103は、有利には、「ボディシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス171を備える。シーリングデバイス171は、本明細書では、軸X130を取り囲む静的シール、例えばOリングの形状である。シーリングデバイス171は、ボディ130及びボア120の間に軸方向に介在する。それにより、デバイス171は、チャンバ125をボア120の残りの部分から分離する。より詳細には、デバイス171は、前記デバイス171に隣接するチャンバ125を、前記デバイス171に隣接するチャンバ128から流体的に分離する。したがって、デバイス171は、チャンバ125からチャンバ128に向かう、又は指令チャンバ126に向かう、コーティング製品の漏れを防止する。
【0096】
指令流体に関して漏れのない方法でチャンバ126を区切るために、バルブ103は、有利には、シーリングデバイス172及びシーリングデバイス173を備える。チャンバ126は、デバイス172及び173によって軸方向に区切られ、デバイス172及び173の間に延在する。チャンバ128は、デバイス171及び172によって軸方向に区切られ、デバイス171及び172の間に延在する。
【0097】
シーリングデバイス172及び173はそれぞれ、本明細書では、静的シール、例えばOリングの形状である。各シーリングデバイス172及び173は、軸X130の周りで、その周囲全体にわたって、ボディ130を取り囲む。各シーリングデバイス172及び173は、ボディ130及びボア120の間に介在する。より詳細には、「ボディシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス172は、シーリングデバイス171及びシーリングデバイス173の間に軸方向に配置される。より詳細には、シーリングデバイス172は、チャネル123及びシーリングデバイス171の間に軸方向に配置される。デバイス172は、デバイス172に隣接するチャンバ126を、デバイス172に隣接するチャンバ128から流体的に分離し、チャンバ126から来る指令流体がチャンバ128に直ちに、又はチャンバ125に直ちに逃げることを防止する。シーリングデバイス173は、チャンバ126をボア120の開口部から分離する。より詳細には、デバイス173は、ねじ山134及びチャネル123の間に軸方向に配置される。したがって、デバイス173は、チャンバ126から外部124に向かう指令流体の漏れを防止する。
【0098】
ボディ130は、軸X103と同軸であり、ボディ遠位端131で出てくる、ボディ130を通って延在する、中心チャネル133を形成する。
【0099】
ボディ遠位端131では、中心チャネル133は、中心チャネル133を終端し、ボディ遠位端131で開口するチャネル遠位端136を画定する。中心チャネル133は、有利には、ボディ130の内側で、中間チャンバ137、指令チャンバ138、及び近位チャンバ139を区切る。
【0100】
バルブ103はさらに、ピストン150を備える。ピストン150は、中心チャネル133内に受け入れられ、軸X103に沿ってボディ130に対して摺動するように構成されており、摺動について中心チャネル133によって導かれる。ピストン150は、バルブ103の閉構成を得るように、閉位置、及び
図4に示されるバルブ103の開構成を得るように、開位置の間を摺動する。
【0101】
ピストン150は有利には、軸X103に沿って順次、遠位ヘッド151、ロッド152、カラー155及び近位ベースプレート備える。
【0102】
ピストン150は、中心チャネル133から、チャネル遠位端136で、チャンバ125内へ現れる。ヘッド151は、チャンバ125内に配置される。ピストン150の開位置において、フローF121を循環させるために、ヘッド151はシート127から離れている。ピストン150の閉位置において、ヘッド151は、チャネル122を閉鎖し、フローF121の循環を防止するために、軸方向にシート127に当接する。
【0103】
ロッド152は、ヘッド151を、指令チャンバ138の中間チャンバ137のチャネル遠位端136を通してカラー155に接続する。好ましくは、ピストン150は、軸X103と同軸の中間チャンバ137によって形成されるチャネルの壁に沿って、ロッド152の半径方向の摺動によって摺動するように導かれる。
【0104】
ロッド152は、指令チャンバ138内のカラー155に接続される。カラー155は、ロッド152を近位ベースプレートに連結し、近位チャンバ139から指令チャンバ138を分離する。
【0105】
ピストン150の近位端に形成される近位ベースプレートは、遠位ヘッド151の反対にある。近位ベースプレートは、近位チャンバ139内に配置される。
【0106】
バルブ103は、有利には、シーリングデバイス174、175及び176を備える。各シーリングデバイス174、175及び176は、チャンバ125、137、138及び139を流体的に分離するために、チャネル133及びピストン150の間で半径方向に延在する。
【0107】
「ピストンシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス174は、ボディ130に取り付けられ、ピストン150に沿って摺動する、本明細書ではワイパーシールの形状である。デバイス174は、その周辺全体にわたってロッド152を取り囲み、ピストン150及びチャネル133の間で半径方向に介在する。より詳細には、デバイス174は、ピストン150をボディ遠位端131に半径方向に連結する。本明細書では、デバイス174は、ボディ遠位端131に取り付けられ、ピストンのロッド152は、デバイス174の内側を摺動する。
【0108】
シーリングデバイス174は、シーリングデバイス174に隣接するチャネル133からシーリングデバイス174に隣接するチャンバ125を流体的に分離する。より詳細には、シーリングデバイス174は、それに隣接するチャンバ125及び137を分離する。チャンバ125内へ取り込まれた加圧流体、本明細書ではコーティング製品が、中間チャンバ137に向かって漏れることが、シーリングデバイス174によって防止される。
【0109】
「ピストンシーリングデバイス」と呼ばれるシーリングデバイス175は、ボディ130に取り付けられ、ピストン150に沿って摺動する、本明細書では、ワイパーシールの形状である。デバイス175は、その周囲全体にわたってピストン150を取り囲み、ピストン150とボディ130、より詳細にはチャネル133の間で半径方向に介在する。より詳細には、デバイス175は、ロッド152を、中間チャンバ137及び指令チャンバ138の間の交点に位置するチャネル133の一部に半径方向に接続する。シーリングデバイス175は、シーリングデバイス175に隣接するチャンバ137及び138を、シーリングデバイス175に隣接するチャネル133から流体的に分離する。
【0110】
シーリングデバイス176は、ピストン150に取り付けられ、ボディ130に沿って摺動する、本明細書では、ワイパーシールの形状である。デバイス176は、その周囲全体にわたってピストン150を取り囲み、ピストン150とボディ130、より詳細にはチャネル133の間で半径方向に介在する。より詳細には、デバイス176は、カラー155を、指令チャンバ138及び近位チャンバ139の間の交点に位置するチャネル133の一部に半径方向に接続する。シーリングデバイス176は、シーリングデバイス176に隣接するチャンバ138及び139を、シーリングデバイス176に隣接するチャネル133から流体的に分離する。
【0111】
バルブ103は、有利には、ボディ130上に支承する近位ベースプレートによって、ピストン150に弾性復帰力E154を及ぼす、記号的に表されるバネ154を備える。弾性復帰力E154は、ピストン150をその開位置からその閉位置に動かす傾向がある。好ましくは、バネ154は、バネ54と同様に、近位チャンバ139内に配置される。
【0112】
チャネル123及び指令チャンバ126は、バルブ103が取り付けられたときに、ボディ130内に設けられチャンバ126及び138を接続する1つ又は複数のチャネル(図示せず)を介して、ボディ130の内側に形成される指令チャンバ138に流体的に接続される。したがって、指令流体F123は、指令チャンバ126及び138に入り、それによって、ピストン150を閉位置から開位置に動かす傾向があるチャンバ138への加圧により、カラー155に押圧力E138を及ぼすことができる。したがって、力E38の適用は、バルブ103をポペットする役割を果たす。指令チャンバ38内で受け入れられる指令流体が外部124へ漏れることがシーリングデバイス176によって、及び中間チャンバ137へ漏れることがシーリングデバイス175によって防止される。
【0113】
好ましくは、周辺チャンバ128は、ボディ130の内側で区切られる中間チャンバ137に流体的に接続される。この目的のために、ボディ130は、バルブ103がベース102上に取り付けられるときにチャンバ128及び137を接続する、1つ又は複数のチャネル(図示せず)を提供する。
【0114】
次に、中間チャンバ137、周辺チャンバ128、及び2つのチャンバを接続するチャネル又は複数のチャネルが、共にベントチャンバを形成する。実際、シーリングデバイス171又は174の1つが故障した場合、チャンバ125から来る加圧流体、すなわちコーティング製品は、ベントチャンバ内へ漏れる。デバイス171が故障した場合、又はボア120内にボディ130を誤って取り付けた場合、コーティング製品はチャンバ137内、すなわちベントチャンバ内へ漏れる。デバイス174が故障した場合、コーティング製品はチャンバ128内、すなわちベントチャンバ内へ漏れる。同様に、シーリングデバイス172及び175の1つが故障した場合、指令チャンバ126及び138の1つから来る加圧流体、すなわち指令流体がベントチャンバ内へ漏れる。デバイス175が故障した場合、指令流体は、ベントチャンバに属するチャンバ137内へ漏れる。デバイス172が故障した場合、又はボア120内にボディ130を誤って取り付けた場合、指令流体はベントチャンバに属するチャンバ128内へ漏れる。
【0115】
図1~3の実施形態とは逆に、装置101のために、バルブ103内ではなくベース102内に配置された指示器8を受け入れるための受け入れポート158が設けられる。ポート158は、外部124に開口し、軸X103と同軸ではない。受け入れポート158は、固定された方法で指示器8を受け入れるために設計され、管80は、ベース102に固定的に強固に取り付けられるように、ポート158に固定的に受け入れられる。管80を取り付けるために、受け入れポート158は、管80の第1取り付け手段88と協働する、本明細書では雌ねじである、第2取り付け手段159を支持する。接続開口部81は、受け入れポート158の下部に向かって配向される一方、外部開口部82は、外部124に向かって配向され、好ましくは、ベース102から外部124に開口する。
【0116】
ベース102は、有利には、受け入れポート158の底部を周辺チャンバ128、すなわちベントチャンバに接続する貫通内部チャネル160を備える。ベントチャンバにおいて加圧流体が漏れた場合、結果として生じる過圧は、チャネル160を介してポペット90に伝達される。
【0117】
そのような実施形態では、位置ポペット197は、人にピストン150の現在位置を指示するように、ピストン150の近位ベースプレート上に取り付けられ、バルブ103の外部から見える。そのような実施形態では、ポペット197は、したがって、指示器8とは別個である。
【0118】
実施形態の1つ又は異なる形の1つについて上記の任意の特徴は、技術的に可能な限り、上記の他の実施形態及び異なる形に適用される。
【外国語明細書】