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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144375
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】補強壁部材および壁構造体
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/08 20060101AFI20241003BHJP
   E02D 29/045 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
E02D17/08 A
E02D17/08 C
E02D29/045 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024053793
(22)【出願日】2024-03-28
(31)【優先権主張番号】P 2023055244
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鉄建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004200
【氏名又は名称】弁理士法人山名国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤本 雄充
(72)【発明者】
【氏名】大高 範寛
【テーマコード(参考)】
2D044
2D147
【Fターム(参考)】
2D044AA16
2D147AA07
(57)【要約】
【課題】補強リングの代替品として、併用する壁形成部材(例えば、ライナープレート)と同等もしくはそれ以上の強度・耐力を備えた補強壁部材を用いることにより、施工上の課題を解消することはもとより、壁形成部材への荷重伝達性能(継手強度)を十分に確保でき、補強リングの代替品としての役割を十分に果たすことができる、補強壁部材及び壁構造体を提供する。
【解決手段】補強部材2と前記補強部材の上下方向に延びるように設けられる壁部材3とを壁状をなすように一体的に形成された補強壁部材1であって、前記補強壁部材1の上端縁および下端縁に沿って設けられた周方向フランジ32と、前記壁部材3の周方向両端部に沿って設けられた軸方向フランジ33とを備えている。前記補強部材2と前記壁部材3とが、左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成され、周方向に隣接する前記補強壁部材1同士が互いに嵌まり合って突き合わせ接合される構成もある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
補強部材と前記補強部材の上下方向に延びるように設けられる壁部材とを壁状をなすように一体的に形成された補強壁部材であって、
前記補強壁部材の上端縁および下端縁に沿って設けられた周方向フランジと、前記壁部材の周方向両端部に沿って設けられた軸方向フランジとを備えていることを特徴とする、補強壁部材。
【請求項2】
前記補強部材と前記壁部材とが、左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成され、周方向に隣接する前記補強壁部材同士が互いに嵌まり合って突き合わせ接合される構成であることを特徴とする、請求項1に記載した補強壁部材。
【請求項3】
前記補強部材と前記壁部材とが、左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成され、周方向に隣接する前記補強壁部材同士が、継手ピースを介して突き合わせ接合される構成であることを特徴とする、請求項1に記載した補強壁部材。
【請求項4】
前記補強部材は、H形鋼、又は2本の溝形鋼をそのウエブ同士が背中合わせに一体化した鋼材であり、前記周方向に隣接する前記補強部材のフランジ同士及び/又はウエブ同士をボルト接合する構成であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載した補強壁部材。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の補強壁部材の前記周方向フランジと壁形成部材とを軸方向に接合して構築されることを特徴とする、壁構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、周方向及び軸方向に壁形成部材(例えば、ライナープレート)を接合して構築する壁構造体の技術分野に属し、さらに云えば、補強壁部材と併用することで補強される壁構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
前記した周方向及び軸方向に接合して壁構造体を構築する壁形成部材として、例えば、ライナープレートが挙げられる。
前記ライナープレートは、その強度を高めるため、ライナープレートの周方向フランジに沿って補強リングを取り付けて構築する場合がある。
前記補強リングは、一般に、使用するライナープレートと合致する曲率の平面視弧状に形成したH形鋼からなる複数の補強リング片を継手板を介し周方向にボルト接合することで閉断面に形成される。この施工方法はよく知られているところであるが、念のため以下に概要を本願の図24に基づいて説明する。
(1)先ず、図24A~Cに段階的に示したように、補強リング片aのフランジを地山側gと坑内側kとに配置して周方向に補強リング片a同士の端部を向かい合わせ、そのウエブuを利用して上段のライナープレートLPの下面(周方向フランジ)にボルトbで仮止めする。
(2)次に、図24Dに示したように、坑内側の作業員の手作業により周方向に補強リング片a同士を継手板jを用いて互いに接合することによりライナープレートLPの横断面形状に合致する円形状、小判形状、又は矩形状等の閉断面の補強リングを完成させる。
(3)補強リングが完成した後は、図24E、Fに段階的に示したように、前記仮止めしたボルトbを一旦取り外し、補強リングのウエブuの下面に次(下段)のライナープレートLPの上面(周方向フランジ)を当てがい、前記取り外したボルトbで本止め(本締め)する。
(4)その後は、前記(1)~(3)の工程を下方に向かって順に繰り返し行い、もって、所要深さの壁構造体(立坑)を地山に構築する。
【0003】
上述したライナープレートの補強リングの施工方法については、従来、地山側フランジの接合作業は、作業員の目視で確認しづらく難渋すること、補強リング片を仮受けするために仮止めしたボルトを一旦取り外し、再度取り付けてボルトの本締め作業を行わなければならず煩わしいこと、補強リング片の接合作業の間は掘削深度が進まないこと、等の施工上の課題が指摘されており、近年、補強リング片を用いない技術、具体的には代替品として鋼製土留めパネルを用いる技術が開示されている(例えば、特許文献1~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-127952号公報
【特許文献2】特開2022-127961号公報
【特許文献3】特開2022-127984号公報
【特許文献4】特開2022-129843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1~4に開示された発明は、前記補強リング(片)の代替品としてライナープレートよりも剛性の高いプランクプレートからなる鋼製土留めパネルをライナープレート(波付け鋼板)に適用(併用)することにより前記した施工上の課題は解消するものの、下記するような新たな課題があった。
すなわち、前記鋼製土留めパネルは、ライナープレートよりも剛性の高い鋼製土留めパネルではあるが、接合(ボルト接続)はライナープレートと同等のため、周方向に対する荷重伝達性能が低く、上下に接続されたライナープレートに応力が伝達してしまい、剛性の高い鋼製土留めパネルを使用しても補強リングのように補強効果が得られないどころか、ライナープレートに負担がかかる恐れがあった。
【0006】
したがって、本発明は、上述した背景技術の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、補強リング(片)の代替品として、併用する壁形成部材(例えば、ライナープレート)と同等もしくはそれ以上の強度・耐力を備えた補強壁部材を用いることにより、前記した施工上の課題を解消することはもとより、壁形成部材への荷重伝達性能(継手強度)を十分に確保でき、補強リングの代替品としての役割を十分に果たすことができる、補強壁部材および壁構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る補強壁部材は、補強部材と前記補強部材の上下方向に延びるように設けられる壁部材とを壁状をなすように一体的に形成された補強壁部材であって、
前記補強壁部材の上端縁および下端縁に沿って設けられた周方向フランジと、前記壁部材の周方向両端部に沿って設けられた軸方向フランジとを備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載した補強壁部材において、前記補強部材と前記壁部材とが、左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成され、周方向に隣接する前記補強壁部材同士が互いに嵌まり合って突き合わせ接合される構成であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載された発明は、請求項1に記載した補強壁部材において、前記補強部材と前記壁部材とが、左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成され、周方向に隣接する前記補強壁部材同士が、継手ピースを介して突き合わせ接合される構成であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載された発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載した補強壁部材において、前記補強部材は、H形鋼、又は2本の溝形鋼をそのウエブ同士が背中合わせに一体化した鋼材であり、前記周方向に隣接する前記補強部材のフランジ同士及び/又はウエブ同士をボルト接合する構成であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載された発明に係る壁構造体は、請求項1~4のいずれかに記載の補強壁部材の前記周方向フランジと壁形成部材とを軸方向に接合して構築されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る補強壁部材によれば、以下の効果を奏する。
(A)従来の補強リングを用いる場合の施工上の課題を解決することができる。すなわち、坑内側のみで接合作業を行うことができるので、作業員が目視で確認しづらく難渋する作業はなくなった。また、仮止めしたボルトを一旦取り外し、再度取り付けてボルトの本締め作業を行う必要もなくなった。さらには、接合作業の間も前記補強壁部材の高さ分だけ掘削深度を進めることができるようになった。
(B)従来の補強リング又は壁形成部材(例えば、ライナープレート)と同等もしくはそれ以上の強度・耐力を備えているので、壁形成部材への荷重伝達性能(継手強度)を十分に確保できる。よって、構造力学的観点からも補強リングの代替品としての役割を十分に果たすことができる。
したがって、本発明に係る補強壁部材を用いて構築した壁構造体は、壁形成部材(例えば、ライナープレート)と同等もしくはそれ以上の強度・耐力を備えた補強壁部材を用いることにより、前記した施工上の課題を解消することはもとより、壁形成部材への荷重伝達性能(継手強度)を十分に確保できる、構造力学的にも優れた壁構造体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】Aは、実施例1に係る補強壁部材を示した正面図であり、Bは、AのB-B線端面図であり、Cは、AのC-C線端面図であり、Dは、AのD-D線端面図である。また、Eは、実施例1に係る補強壁部材のバリエーション図である。
図2】A、Bは、図1に係る補強壁部材を突き合わせ接合する工程を段階的に示した説明図である。
図3】Aは、図2BのE-E部分拡大図であり、Bは、AのF-F線矢視図である。
図4図2の工程を経て突き合わせ接合した補強壁部材の上下に壁形成部材(ライナープレート)を千鳥状配置に接続した状態を示す立面図である。
図5図4のG-G線矢視の接合部を示す概略図である。
図6】実施例2に係る補強壁部材を示した正面図である。
図7】A、Bは、図6に係る補強壁部材を突き合わせ接合する工程を段階的に示した説明図である。
図8図7の工程を経て突き合わせ接合した補強壁部材の上下に壁形成部材(ライナープレート)を千鳥状配置に接続した状態を示す立面図である。
図9図8のH-H線矢視の接合部を示す概略図である。
図10】実施例3に係る補強壁部材を示した正面図である。
図11】A、Bは、図10に係る補強壁部材を突き合わせ接合する工程を段階的に示した説明図である。
図12図11の工程を経て突き合わせ接合した補強壁部材の上下に壁形成部材(ライナープレート)を千鳥状配置に接続した状態を示す立面図である。
図13図12のI-I線矢視の接合部 を示す概略図である。
図14】Aは、実施例4に係る補強壁部材を示した正面図であり、Bは、AのB-B線端面図であり、Cは、AのC-C線端面図であり、Dは、AのD-D線端面図であり、Eは、AのE-E線端面図であり、Fは、AのF-F線端面図である。
図15】A、Bは、図14に係る補強壁部材を突き合わせ接合する工程を段階的に示した説明図である。
図16図15の工程を経て突き合わせ接合した補強壁部材の上下に壁形成部材(ライナープレート)を千鳥状配置に接続した状態を示す立面図である。
図17図16のJ-J線矢視の接合部を示す概略図である。
図18】実施例5に係る補強壁部材を示した正面図である。
図19】A、Bは、図18に係る補強壁部材を突き合わせ接合する工程を段階的に示した説明図である。
図20図19の工程を経て突き合わせ接合した補強壁部材の上下に壁形成部材(ライナープレート)を千鳥状配置に接続した状態を示す立面図である。
図21図20のk-k線矢視の接合部を示す概略図である。
図22】Aは、実施例6に係る補強壁部材を示した正面図であり、Bは、AのB-B線端面図であり、Cは、AのC-C線端面図であり、Dは、AのD-D線端面図である。
図23】Aは、実施例7に係る補強壁部材を示した正面図であり、Bは、AのB-B線端面図であり、Cは、AのC-C線端面図であり、Dは、AのD-D線端面図である。
図24】A~Fは、従来技術に係る補強リングの施工方法を段階的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る補強壁部材および壁構造体の実施例を図面に基づいて説明する。
なお、図示の便宜上、補強壁部材1(補強部材2、壁部材3)はストレートな鋼材としているが、実際には前記した従来の補強リング同様、使用する壁形成部材(例えば、ライナープレート)と合致する曲率の平面視弧状に形成されている場合が多いことを念のため特記しておく。
【実施例0015】
本発明に係る補強壁部材1は、図1図5に示したように、補強部材2と前記補強部材2の上下方向に延びるように設けられる壁部材3とを壁状をなすように一体的に形成されている。また、前記補強壁部材1(壁部材3)の上端縁および下端縁に沿って設けられた周方向フランジ32と、前記壁部材3の周方向両端部に沿って設けられた軸方向フランジ33とを備えている。
本発明に係る壁構造体(例えば、立坑)は、その一部を図4図5に示したように、前記補強壁部材1の周方向フランジ32と壁形成部材(例えば、ライナープレート)9とを軸方向に接合して構築される。
ちなみに、図中の符号4は、スチフナー(補強リブ)を示し、符号22a、33aはボルト通し孔を示し、符号32aは、ボルト通し孔の芯位置を示している。
【0016】
前記補強部材2は、本実施例では、ウエブ21を横向きとし、フランジ22を縦向きとするH形鋼2で実施されている。
前記補強部材2の上下方向に延びるように設けられる壁部材3は、本実施例では、縦寸が前記補強部材(H形鋼)2のフランジ22よりも3倍程度長く、横寸が前記補強部材2と同等で、板厚は前記フランジ22よりも薄い平鋼材31を本体とし、その上下左右に前記した周方向フランジ32、軸方向フランジ33を溶接等の接合手段で一体化してなる鋼材が用いられている。
そして、図1等に示したように、前記壁部材3の平鋼材31の上下方向の中央部に前記補強部材(H形鋼)2の一方のフランジ22を当てがい、当該フランジ22と前記平鋼材31とを溶接等の接合手段で一体化することにより正面視矩形状の前記補強壁部材1が形成される。
【0017】
この実施例1に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、図2A、B、図3A、Bに示したように、互いに突き合わせた補強部材2(H形鋼2)同士の隣接するフランジ22同士を、坑内側から継手板(添設板又はスプライスプレートとも言う。)8を介して(跨設して)、前記フランジ22に設けたボルト通し孔22aにボルト6を通し、ナット7で締結して接合すると共に、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
その後は、図4図5に示したように、従来技術と同様、補強壁部材1の上端縁又は下端縁に設けた周方向フランジ32を利用して下方に向かって壁形成部材(図示例では、ライナープレート)9との接続作業について、(例えば千鳥状配置に)坑内側からボルト接続する工程を繰り返し行うことで所望形態の壁構造体を構築する。
本実施例では、隣接する補強部材2のフランジ22同士を接合することで突き合わせ接合しているが、これに限定されず、構造設計に応じてウエブ21同士を接合して実施してもよいし、フランジ22同士およびウエブ21同士の両方を接合して実施してもよい。
【0018】
なお、前記補強壁部材1と前記壁形成部材9とは、上下方向に交互に接続して実施してもよいし、前記補強壁部材1同士を、又は前記壁形成部材9同士を連設して実施してもよい等、構造設計に応じて適宜設計変更可能である。
また、前記補強壁部材1に設けるスチフナー4の位置、数量は図示例に限定されず、構造設計に応じて適宜設計変更可能であるし、また、スチフナー4を設けないで実施可能な場合もある。ボルト通し孔22a、33a、及び32aの位置、数量も構造設計に応じて適宜設計変更可能である。
さらに、前記壁部材3の構成も図示例に限定されず、図1Eに例示したように、縦寸、横寸、及び板厚が前記補強部材(H形鋼)2のフランジ22と同等程度の平鋼材31’を本体とし、対応する箇所に前記周方向フランジ32と前記軸方向フランジ33とを備えた壁部材3’を2つ用意し、前記補強部材2のフランジ22の上端縁及び下端縁にそれぞれ一連に壁状をなすように配置し、溶接等の接合手段で一体化することにより前記補強壁部材1を形成して実施することもできる。
以下に説明する実施例についても同様の技術的思想とする。
【0019】
かくして上記実施例1に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、以下の効果を奏する。
従来の補強リングを用いる場合の施工上の課題を解決することができる。すなわち、坑内側のみで接合作業を行うことができるので、作業員が目視で確認しづらく難渋する作業はなくなった。また、仮止めしたボルトを一旦取り外し、再度取り付けてボルトの本締め作業を行う必要もなくなった。さらには、接合作業の間も前記補強壁部材1の高さ分だけ掘削深度を進めることができようになった。
補強壁部材1は、補強部材(H形鋼)2と壁部材3との複合構造により従来の補強リング又は壁形成部材(例えば、ライナープレート)9と同等もしくはそれ以上の強度・耐力を備えているので、壁形成部材9への荷重伝達性能(継手強度)を十分に確保できる。よって、構造力学的観点からも補強リング(片)の代替品としての役割を十分に果たすことができる。
したがって、実施例1に係る補強壁部材1を用いて構築した壁構造体は、壁形成部材(ライナープレート)9と同等もしくはそれ以上の強度・耐力を備えた補強壁部材1を用いることにより、前記した施工上の課題を解消することはもとより、壁形成部材9への荷重伝達性能(継手強度)を十分に確保できる、構造力学的にも優れた壁構造体を実現することができる。
【実施例0020】
図6図9は、実施例2に係る補強壁部材1を示している。
この実施例2に係る補強壁部材1は、上記実施例1に係る補強壁部材1と比し、前記補強部材2の位置を、前記壁部材3に対し、相対的に右方向(又は左方向)にずらした状態で溶接等の接合手段により、前記補強部材2と前記壁部材3とが左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成されている点が相違する。その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
【0021】
すなわち、前記補強部材2について、ウエブ21を横向きとし、フランジ22を縦向きとするH形鋼2で実施されている点に変わりはない。
また、前記補強部材2の上下方向に延びるように設けられる壁部材3は、本実施例では、縦寸が前記補強部材(H形鋼)2のフランジ22よりも3倍程度長く、横寸が前記補強部材2と同等で、板厚は前記フランジ22よりも薄い平鋼材31を本体とし、その上下左右に前記した周方向フランジ32、軸方向フランジ33を溶接等の接合手段で一体化してなる鋼材が用いられている点も変わりはない。
【0022】
この実施例2に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、上記実施例1と同様である。すなわち、図7A、Bに示したように、互いに突き合わせた補強部材2(H形鋼2)同士の隣接するウエブ21同士とフランジ22同士とを、坑内側から継手板8を介して(跨設して)、前記フランジ22に設けたボルト通し孔22aにボルト6を通し、ナット7で締結して接合すると共に、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
その後は、図8図9に示したように、補強壁部材1の上端縁又は下端縁に設けた周方向フランジ32を利用して下方に向かって壁形成部材(図示例では、ライナープレート)9との接続作業について、(例えば千鳥状配置に)坑内側からボルト接続する工程を繰り返し行うことで所望形態の壁構造体を構築する。
また、本実施例2では、隣接する補強部材2のフランジ22同士を接合することで突き合わせ接合しているが、これに限定されず、構造設計に応じてウエブ21同士を接合して実施してもよいし、フランジ22同士およびウエブ21同士の両方を接合して実施してもよい。
【0023】
かくして上記実施例2に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、上記実施例1が奏する効果(上記段落[0019]参照)に加え、上記実施例1と異なり前記補強壁部材1を構成する補強部材2同士の接合部位と壁部材3同士の接合部位とが左右にずれた構造を呈するので、上記実施例1と比し、接合強度・剛性の向上、ひいては壁形成部材9への荷重伝達性能(継手強度)をより向上させることができる。
【実施例0024】
図10図13は、実施例3に係る補強壁部材1を示している。
この実施例3に係る補強壁部材1は、上記実施例1に係る補強壁部材1と比し、前記壁部材3よりも短尺化した補強部材2を用いることで、前記補強部材2と前記壁部材3とが左右方向に凹凸形状をなすように一体的に形成されている点が相違する。その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
【0025】
すなわち、実施例3に係る前記補強部材2は、本実施例では、ウエブ21を横向きとし、フランジ22を縦向きとするH形鋼2で実施されている点に変わりはないが、前記壁部材3よりも短尺化されており、図10に示したように、前記壁部材3(平鋼材31)の上下方向の中央部、かつ左右方向の中央部に前記補強部材(H形鋼)2の一方のフランジ22を当てがい、当該フランジ22と前記平鋼材31とを溶接等の接合手段で一体化することにより正面視矩形状の前記補強壁部材1が形成される。
【0026】
この実施例3に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、図11A、Bに示したように、隣接する前記補強壁部材1の壁部材3(の軸方向フランジ33)同士を突き合わせたとき、前記補強部材2同士が連なる長さの継手ピース5を介在させて実施する。
具体的に、前記継手ピース5は、前記補強部材(H形鋼)2と断面が同一のウエブ51とフランジ52とからなるH形鋼が用いられ、前記継手ピース5を介在させると共に、前記補強壁部材1を互いに突き合わせる。そして、前記継手ピース5の左右の端部と、対応する補強部材2とを、坑内側からそれぞれ継手板8を介し、前記フランジ52、22に設けたボルト通し孔52a、22aにそれぞれボルト6を通し、ナット7で締結して接合すると共に、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
その後は、図12図13に示したように、補強壁部材1の上端縁又は下端縁に設けた周方向フランジ32を利用して下方に向かって壁形成部材(図示例では、ライナープレート)9との接続作業について、(例えば千鳥状配置に)坑内側からボルト接続する工程を繰り返し行うことで所望形態の壁構造体を構築する。
また、本実施例3では、補強部材2、継手ピース5のフランジ22、52同士を接合することで突き合わせ接合しているが、これに限定されず、構造設計に応じてウエブ21、51同士を接合して実施してもよいし、フランジ22、52同士およびウエブ21、51同士の両方を接合して実施してもよい。
【0027】
かくして上記実施例3に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、上記実施例1が奏する効果(上記段落[0019]参照)に加え、上記実施例2と同様に、上記実施例1と異なり前記補強壁部材1を構成する補強部材2及び継手ピース5の接合部位と壁部材3同士の接合部位とが左右にずれた構造を呈するので、上記実施例1と比し、接合強度・剛性の向上、ひいては壁形成部材9への荷重伝達性能(継手強度)をより向上させることができる。
【実施例0028】
図14図17は、実施例4に係る補強壁部材1を示している。
この実施例4に係る補強壁部材1は、上記実施例1に係る補強壁部材1と比し、前記補強部材2を、H形鋼に代えて、2本の溝形鋼2U、2Dを組み合わせた複合体で実施している点が相違する。その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
【0029】
具体的に、実施例4に係る前記補強部材2は、同形同大の2本の溝形鋼2U、2Dを、横向きにしたウエブ同士を背中合わせに、かつ左右にずらして溶接等の接合手段で一体化した鋼材で実施されている。そして、前記壁部材3の平鋼材31の上下方向の中央部に前記2本の溝形鋼2U、2Dの一方のフランジを当てがい、当該フランジと前記平鋼材31とを溶接等の接合手段で一体化することにより、左右方向に凹凸形状をなす補強壁部材1が形成される。前記2本の溝形鋼2U、2Dを左右にずらす長さ寸法は、図15が分かりやすいように、隣接する前記補強壁部材1の壁部材3(の軸方向フランジ33)同士を突き合わせたとき、隣接する溝形鋼2U同士、2D同士がそれぞれ連なる長さに設定されている。
ちなみに図中の符号10は、接合強度・剛性が低下する部位を補剛するための補強プレートを示している。
【0030】
この実施例4に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、図15A、Bに示したように、隣接する前記補強壁部材1の壁部材3(の軸方向フランジ33)同士を突き合わせたとき、前記補強部材2を構成する隣接する溝形鋼2U同士、2D同士がそれぞれ連なる。そして、一方(図示例では左方)の上側の溝形鋼2Uと、他方(図示例では右方)の下側の溝形鋼2Dとが重なり合うウエブ同士を、坑内側から当該ウエブに設けたボルト通し孔にボルトを鉛直に通し、ナットで締結して接合すると共に、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
その後は、図16図17に示したように、補強壁部材1の上端縁又は下端縁に設けた周方向フランジ32を利用して下方に向かって壁形成部材(図示例では、ライナープレート)9との接続作業について、(例えば千鳥状配置に)坑内側からボルト接続する工程を繰り返し行うことで所望形態の壁構造体を構築する。
本実施例4では、補強部材2(溝形鋼2U、2D)のウエブ同士を接合することで突き合わせ接合しているが、これに限定されず、構造設計に応じてフランジ同士を接合して実施してもよいし、ウエブ同士およびフランジ同士の両方を接合して実施してもよい。また、接合するために用いるボルトの数量も構造設計に応じて適宜設計変更可能である。
【0031】
かくして上記実施例4に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、上記実施例1が奏する効果(上記段落[0019]参照)に加え、上記実施例1~3と異なり前記補強壁部材1を構成する補強部材2同士の接合方向と壁部材3同士の接合方向とが直角方向に異なるので、より一層、接合強度・剛性の向上、ひいては壁形成部材9への荷重伝達性能(継手強度)をより向上させることができる。
【実施例0032】
図18図21は、実施例5に係る補強壁部材1を示している。
この実施例5に係る補強壁部材1は、上記実施例4に係る補強壁部材1と比し、2本の溝形鋼2U、2Dのうち、上側の溝形鋼2Uを短尺化した点が相違する。その他の構成は上記実施例4と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
【0033】
具体的に、実施例5に係る前記補強部材2は、長さの異なる2本の溝形鋼2U、2Dを、横向きにしたウエブ同士を背中合わせに、かつ上側の溝形鋼2Uを下側の溝形鋼2Dの中央部に設けて溶接等の接合手段で一体化した鋼材で実施されている。そして、前記壁部材3(平鋼材31)の上下方向の中央部、かつ左右方向の中央部に前記2本の溝形鋼2U、2Dの一方のフランジを当てがい、当該フランジと前記平鋼材31とを溶接等の接合手段で一体化することにより正面視矩形状の前記補強壁部材1が形成される。
【0034】
この実施例5に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、図19A、Bに示したように、隣接する前記補強壁部材1の壁部材3(の軸方向フランジ33)同士を突き合わせたとき、前記補強部材2を構成する隣接する溝形鋼2U同士、2D同士がそれぞれ連なる形態の継手ピース5を介在させて実施する。
具体的に、前記継手ピース5は、前記補強部材2と断面が同一の2つの溝形鋼5U、5Dで構成され、前記継手ピース5を介在させると共に、前記補強壁部材1を互いに突き合わせる。そうすると、前記補強部材2を構成する隣接する溝形鋼2U同士、2D同士が前記継手ピース5(溝形鋼5U、5D)を介してそれぞれ連なる。そして、前記継手ピース5の溝形鋼5Uの左右の端部と対応する補強部材2の下側の溝形鋼2Dとが重なり合うウエブ同士を、坑内側から当該ウエブに設けたボルト通し孔にボルトを鉛直に通し、ナットで締結して接合すると共に、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
その後は、図20図21に示したように、補強壁部材1の上端縁又は下端縁に設けた周方向フランジ32を利用して下方に向かって壁形成部材(図示例では、ライナープレート)9との接続作業について、(例えば千鳥状配置に)坑内側からボルト接続する工程を繰り返し行うことで所望形態の壁構造体を構築する。
本実施例5では、補強部材2(溝形鋼2U、2D)と継手ピース5(溝形鋼5U、5D)のウエブ同士を接合することで突き合わせ接合しているが、これに限定されず、構造設計に応じてフランジ同士を接合して実施してもよいし、ウエブ同士およびフランジ同士の両方を接合して実施してもよい。また、接合するために用いるボルトの数量も構造設計に応じて適宜設計変更可能である。
【0035】
かくして上記実施例5に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、上記実施例1が奏する効果(上記段落[0019]参照)に加え、上記実施例1~3と異なり前記補強壁部材1を構成する補強部材2同士の接合方向と壁部材3同士の接合方向とが直角方向に異なるので、より一層、接合強度・剛性の向上、ひいては壁形成部材9への荷重伝達性能(継手強度)をより向上させることができる。
【実施例0036】
図22は、実施例6に係る補強壁部材1を示している。
この実施例6に係る補強壁部材1は、上記実施例1に係る補強壁部材1と比し、図22Bが分かりやすいように、前記軸方向フランジ33を、前記壁部材3(平鋼板31)の全長にわたって、横向き台形状に(一枚板で)設けた点が主に相違する。前記軸方向フランジ33のボルト通し孔33aは、図22Bに示したように、補強壁部材1の中立軸を基準として壁部材3寄り位置で、かつ前記補強部材2のウエブ21を対称軸として略上下対称となる位置に少なくとも一対(図示例では二対の計4個)形成されている。
その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
【0037】
すなわち、この実施例6に係る補強壁部材1は、上記実施例1と比し、前記補強部材2について、ウエブ21を横向きとし、フランジ22を縦向きとするH形鋼2で実施されている点に変わりはない。
また、前記補強部材2の上下方向に延びるように設けられる壁部材3は、本実施例では、縦寸が前記補強部材(H形鋼)2のフランジ22よりも3倍程度長く、横寸が前記補強部材2と同等で、板厚は前記フランジ22よりも薄い平鋼材31を本体とし、その上下左右に前記した周方向フランジ32、軸方向フランジ33を溶接等の接合手段で一体化してなる鋼材が用いられている点も変わりはない。
【0038】
この実施例6に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、前記補強部材2(H形鋼2)同士の隣接するフランジ22同士を、坑内側から継手板8を介して(跨設して)、前記フランジ22に設けたボルト通し孔22aにボルト6を通し、ナット7で締結して接合すると共に(実施例1の図3を援用して参照)、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、前記ボルト通し孔33aを利用して坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
【0039】
かくして上記実施例6に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、上記実施例1が奏する効果と同様の作用効果を奏する(詳しくは、上記段落[0019]参照)。
【実施例0040】
図23は、実施例7に係る補強壁部材1を示している。
この実施例7に係る補強壁部材1は、上記実施例1に係る補強壁部材1と比し、図23Bが分かりやすいように、前記軸方向フランジ33を、前記壁部材3(平鋼板31)の全長にわたって、縦方向に細長い長方形状に(一枚板で)設けた点が主に相違する。前記軸方向フランジ33のボルト通し孔33aは、図23Bに示したように、前記補強部材2のウエブ21を対称軸として略上下対称となる位置に少なくとも一対(図示例では二対の計4個)形成されている。
その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
【0041】
すなわち、この実施例7に係る補強壁部材1は、上記実施例1と比し、前記補強部材2について、ウエブ21を横向きとし、フランジ22を縦向きとするH形鋼2で実施されている点に変わりはない。
また、前記補強部材2の上下方向に延びるように設けられる壁部材3は、本実施例では、縦寸が前記補強部材(H形鋼)2のフランジ22よりも3倍程度長く、横寸が前記補強部材2と同等で、板厚は前記フランジ22よりも薄い平鋼材31を本体とし、その上下左右に前記した周方向フランジ32、軸方向フランジ33を溶接等の接合手段で一体化してなる鋼材が用いられている点も変わりはない。
【0042】
この実施例7に係る補強壁部材1の周方向に隣接する補強壁部材1との接合方法は、前記補強部材2(H形鋼2)同士の隣接するフランジ22同士を、坑内側から継手板8を介して(跨設して)、前記フランジ22に設けたボルト通し孔22aにボルト6を通し、ナット7で締結して接合すると共に(実施例1の図3を援用して参照)、互いに突き合わせた壁部材3の軸方向フランジ33同士を、前記ボルト通し孔33aを利用して坑内側から共締めすることにより、周方向に隣接する補強壁部材1同士を突き合わせ接合する。この突き合わせ接合作業を周方向に繰り返し行い、もって所要サイズの閉断面構造を構築する。
【0043】
かくして上記実施例7に係る補強壁部材1および壁構造体によれば、上記実施例1が奏する効果と同様の作用効果を奏する(詳しくは、上記段落[0019]参照)。
【0044】
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、接合強度・剛性が低下する部位を補剛するために設ける前記補強プレート10は、図示例では坑内側に設けているが、地山側に設けて実施することもできるし、坑内側と地山側との両方に設けて実施することもできる。
【符号の説明】
【0045】
1 補強壁部材
2 補強部材
21 ウエブ
22 フランジ
22a ボルト通し孔
3 壁部材
31 平鋼材
32 周方向フランジ
32a ボルト通し孔の芯位置
33 軸方向フランジ
33a ボルト通し孔
4 スチフナー
5 継手ピース
51 ウエブ
52 フランジ
52a ボルト通し孔
6 ボルト
7 ナット
8 継手板
9 壁形成部材(ライナープレート)
10 補強プレート
2U 溝形鋼
2D 溝形鋼
3’ 壁部材
31’ 平鋼材
5U 溝形鋼
5D 溝形鋼
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図20
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図22
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