(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144383
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ライナープレート連結構造体及び立坑用土留め壁
(51)【国際特許分類】
E21D 5/08 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
E21D5/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024054786
(22)【出願日】2024-03-28
(31)【優先権主張番号】P 2023053491
(32)【優先日】2023-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鉄建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】藤本 雄充
(72)【発明者】
【氏名】大高 範寛
(72)【発明者】
【氏名】小泉 淳
(57)【要約】
【課題】コーナー部分の発生曲げモーメントを低減するとともに、長辺に発生する発生曲げモーメントも低減することができ、全体としてサイズダウンによるコストダウンを達成できるライナープレート連結構造体及び立坑用土留め壁を提供する。
【解決手段】ライナープレート同士が機械的に連結されて、少なくとも長辺Xと短辺Yとが交差する平面視L字状に組み合わされた部分を備えるライナープレート連結構造体1において、長辺Xと短辺Yとが交差するコーナー部分Zに、内面及び外面とも曲面となった円弧状のライナープレート2を設け、長辺Xに、コーナー部分Zの円弧状のライナープレート2の曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレート3を組み合せて形成し、コーナー部分Z及び長辺Xの中央付近の発生最大曲げモーメントを低減する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライナープレート同士が機械的に連結されて、少なくとも長辺と短辺とが交差する平面視L字状に組み合わされた部分を備えるライナープレート連結構造体であって、
前記長辺と前記短辺とが交差するコーナー部分に、内面及び外面とも曲面となった円弧状のライナープレートが設けられ、前記長辺は、前記コーナー部分の円弧状のライナープレートの曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレートが組み合わされて形成されており、前記コーナー部分及び前記長辺の中央付近の発生最大曲げモーメントが低減されていること
を特徴とするライナープレート連結構造体。
【請求項2】
前記短辺も前記コーナー部分に設けられた前記円弧状のライナープレートの曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレートが組み合わされて形成されており、前記短辺の中央付近の発生最大曲げモーメントが低減されていること
を特徴とする請求項1に記載のライナープレート連結構造体。
【請求項3】
前記長辺の円弧状のライナープレートの弧高比(弦長/弧高)は、18~23であること
を特徴とする請求項1に記載のライナープレート連結構造体。
【請求項4】
前記コーナー部分の円弧状のライナープレートの曲率半径は、300mm~1500mmであること
を特徴とする請求項1又は2に記載のライナープレート連結構造体。
【請求項5】
ライナープレートを補強する形鋼からなる補強リングをさらに備え、
前記補強リングは、前記円弧状のライナープレートの曲率に応じた円弧状の形鋼を有すること
を特徴とする請求項1又は2に記載のライナープレート連結構造体。
【請求項6】
前記長辺と前記短辺は、略同じ長さであること
を特徴とする請求項1又は2に記載のライナープレート連結構造体。
【請求項7】
立坑用の土留め壁であって、
請求項1又は2に記載のライナープレート連結構造体を土留め壁としたこと
を特徴とする立坑用土留め壁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波付き鋼板であるライナープレートを連結して土留めの構造体としたライナープレート連結構造体及び立坑用土留め壁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
立坑・深礎工・地すべり対策工・トンネル覆工などの様々の用途で掘削している又は掘削した場所に周囲から土砂が流入してくることを防ぐ目的で、波付けした鋼板の四隅に組立用のフランジを設けたライナープレートを連結して矩形、円形、半円形、蒲鉾形、又は小判形の土留めの構造体としたライナープレート連結構造体が知られている。
【0003】
このようなライナープレート連結構造体は、立坑の土留め壁として用いられることが多く、一般的に平面視矩形や円形のものが殆どである。しかし、立坑の中に構築する基礎等の構造物の形状によっては、平面視矩形や円形の土留め壁では、施工上も必要のないデッドスペースが大きくなるという問題があった。また、そのような構造上不要な場合でも、掘削量を余分に取らなければならず、掘削土量が不必要に多くなるという問題もあった。
【0004】
その上、ライナープレート連結構造体は、平面視矩形状とした場合、コーナー部分のライナープレート同士の連結作業が土留め壁の外側からしか施工ができないため、直線部のライナープレートの連結作業より先行して行分ければならず、施工順序の制約があるという問題があった。
【0005】
また、平面視矩形状のライナープレート連結構造体は、設置前にコーナーアングルで取り付けを行うか、溶接を行い、くの字の状態にしておかなければ組立てが出来ず、作業手間がかかるという問題もあった。
【0006】
その上、平面視矩形状のライナープレート連結構造体は、コーナー部分に応力が集中し、発生曲げモーメントが大きくなるため、コーナー部分に発生する応力でライナープレート連結構造体全体のライナープレートの板厚及び補強リングのピッチや鋼材のサイズが決定してしまい不経済であるという問題もあった。
【0007】
例えば、特許文献1には、立坑の土留め壁を掘削する立坑の目的に応じて平面視多角形状とし、その多角形隅角部に連結組立が容易なライナープレートとした多角形立坑用土留壁が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲、明細書の第2頁右上欄第10行目~第3頁右上欄第19行目、図面の第3図~第8図等参照)。
【0008】
しかし、特許文献1に記載の多角形立坑用土留壁は、ライナープレート連結構造体部分は、多角形であっても、補強リングは矩形のままであり、発生応力を下げることができず補強リングのピッチを広げたり鋼材のサイズを下げたりして土留め壁全体のコストを下げることはできなかった。また、補強リングが矩形のままでは、掘削土量を削減することもできず、その点でもコストを下げることはできなかった。
【0009】
その上、特許文献1に記載の多角形立坑用土留壁は、ライナープレートのフランジ部分に三角形状の切り込みを入れてライナープレートの内面を多角形状に折り曲げるものであり、応力集中の面で問題があった。このため、特許文献1に記載の多角形立坑用土留壁は、補強板23を取り付けて補強しなければならず、サイズダウンによりライナープレート連結構造体のコストを下げることはできなかった。
【0010】
また、特許文献2には、立坑を構築するため、地山を掘り下げて孔を形成しつつ、前記孔の周壁に沿ってライナープレートを配置するとともに、該ライナープレートの内側には上下方向に延在する縦梁を設置し、さらにその内側には、前記孔の周方向に沿って延在する横梁を設置していく立坑の構築方法が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の第2頁右上欄第10行目~第3頁右上欄第19行目、図面の第3図~第8図等参照)。
【0011】
しかし、特許文献2の立坑の構築方法に用いるライナープレート連結構造体は、横梁のピッチを広くとれたとしても縦梁が多くなり、ライナープレート連結構造体全体のコストを低減することはできないという問題があった。それに加え、特許文献2の立坑の構築方法は、施工上も必要のないデッドスペースが大きくなるという問題や掘削土量が不必要に多くなるという問題も解決できていなかった。
【0012】
また、特許文献3には、連結構造体に直線部分が交差する位置に円弧状の曲面部分を有するセグメントピースを有するセグメント連結構造体が開示されている(特許文献3の特許請求の範囲の請求項2、明細書の段落[0033]~[0037])。また、セグメントは、ライナープレートを含む広義の意味であるとの記載も存在する(明細書の段落[0002])。
【0013】
しかし、そもそも、特許文献3に記載のセグメント連結構造体は、例えば、立坑の上部で連結してセグメント連結構造体を圧入して下方に押し下げ、押し下げたスペースに新たにセグメント連結構造体を構築し、順次、セグメント連結構造体を掘削進行方向に対して圧入していくように用いられるものである。
【0014】
これに対して、ライナープレート連結構造体は、例えば、立坑の掘削を先行して掘り下げて空いたスペースのライナープレート連結構造体の下端に順次新たなライナープレートを連結していく。つまり、ライナープレート連結構造体は、一般に圧入するのに耐え得る応力を考慮されておらず、ライナープレートの波付け方向も掘削進行方向に対して直交する方向に波付けされており、圧入に弱い構造となっている。また、特許文献3に記載のセグメント連結構造体の曲面部分は、ライナープレートではなく、曲面加工が容易な平板状の鋼板を組み合わせたセグメントであった。
【0015】
このため、特許文献3に記載のセグメント連結構造体は、掘削土量を削減することはできるものの、ライナープレート連結構造体を圧入用途に用いる場合、ライナープレートの鋼板を厚くするなど、大幅なサイズアップが必要であり、不経済であるという問題があった。要するに、特許文献3に記載の発明には、コーナー部分に発生する発生曲げモーメントを抑えて、サイズダウンを図り、ライナープレート連結構造体全体のコストダウンを図るという着想はなかった。
【0016】
なお、前述のように、従来、ライナープレートを連結し小判形状としたライナープレート連結構造体が知られている。しかし、直線部分と直線部分の間に半円状のライナープレートを設けて小判形状とすることは、矩形状のライナープレート連結構造体と比べても、施工上も必要のないデッドスペースが大きくなるという問題や掘削土量が不必要に多くなるという問題が大きかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開昭58-94528号公報
【特許文献2】特開平11-324557号公報
【特許文献3】特開平11-193685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、コーナー部分の発生曲げモーメントを低減するとともに、長辺に発生する発生曲げモーメントも低減することができ、全体としてサイズダウンによるコストダウンを達成できるライナープレート連結構造体及び立坑用土留め壁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
第1発明に係るライナープレート連結構造体は、ライナープレート同士が機械的に連結されて、少なくとも長辺と短辺とが交差する平面視L字状に組み合わされた部分を備えるライナープレート連結構造体であって、前記長辺と前記短辺とが交差するコーナー部分に、内面及び外面とも曲面となった円弧状のライナープレートが設けられ、前記長辺は、前記コーナー部分の円弧状のライナープレートの曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレートが組み合わされて形成されており、前記コーナー部分及び前記長辺の中央付近の発生最大曲げモーメントが低減されていることを特徴とする。
【0020】
第2発明に係るライナープレート連結構造体は、第1発明において、前記短辺も前記コーナー部分に設らけれた前記円弧状のライナープレートの曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレートが組み合わされて形成されており、前記短辺の中央付近の発生最大曲げモーメントが低減されていることを特徴とする。
【0021】
第3発明に係るライナープレート連結構造体は、第1発明又は第2発明において、前記長辺の円弧状のライナープレートの弧高比(弦長/弧高)は、18~23であることを特徴とする。
【0022】
第4発明に係るライナープレート連結構造体は、第1発明又は第2発明において、前記コーナー部分の円弧状のライナープレートの曲率半径は、300mm~1500mmであることを特徴とする。
【0023】
第5発明に係るライナープレート連結構造体は、第1発明又は第2発明において、ライナープレートを補強する形鋼からなる補強リングをさらに備え、前記補強リングは、前記円弧状のライナープレートの曲率に応じた円弧状の形鋼を有することを特徴とする。
【0024】
第6発明に係るライナープレート連結構造体は、第1発明又は第2発明において、前記長辺と前記短辺は、略同じ長さであることを特徴とする。
【0025】
第7発明に係る立坑用土留め壁は、立坑用の土留め壁であって、請求項1又は2に記載のライナープレート連結構造体を土留め壁としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
第1発明~第7発明によれば、コーナー部分の発生曲げモーメントを低減するだけでなく、長辺に発生する応力も低減することができる。このため、第1発明~第7発明によれば、補強リングのサイズダウンやピッチを広げることができ、全体としてサイズダウンや軽量化によるコストダウンを達成することができる。
【0027】
特に、第2発明によれば、短辺もコーナー部分に設けられた円弧状のライナープレートの曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレートが組み合わされて形成されているので、短辺の中央付近の発生最大曲げモーメントも低減することができる。
【0028】
特に、第3発明によれば、長辺の円弧状のライナープレートの弧高比(弦長/弧高)は、18~23であるので、長辺の最大曲げモーメントの低減効率が高く、サイズダウンや軽量化によるコストダウンの率も高くなり、構造設計上有利である。
【0029】
特に、第4発明によれば、コーナー部分の円弧状のライナープレートの曲率半径は、接合位置において、300mm~1500mmであるので、円弧状のライナープレートを設けた場合の発生曲げモーメント低減率が高く、構造設計上有利である。
【0030】
特に、第5発明によれば、形鋼からなる補強リングをさらに備えるので、掘削深さが深い場合でも、コーナー部分の発生曲げモーメントを低減し、全体としてサイズダウンによるコストダウンを達成することができる。
【0031】
特に、第6発明によれば、長辺と短辺が略同じ長さであってもコーナー部分の発生曲げモーメントを低減するだけでなく、長辺に発生する応力も低減することができる。
【0032】
特に、第7発明によれば、ライナープレートの使用率が高い立坑の土留め壁で前記作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係るライナープレート連結構造体を示す平面図である。
【
図2】
図2は、同上のライナープレート連結構造体を示す立面図である。
【
図3】
図3は、同上のライナープレート連結構造体のコーナー部分に設置される曲率の大きな円弧状のライナープレートを示す図であり、(a)が内側から見た正面図、(b)が鉛直断面図、(c)が平面図である。
【
図4】
図4は、同上の曲率の大きな円弧状のライナープレートを示す斜視図である。
【
図5】
図5は、同上のライナープレート連結構造体の長辺及び短辺に設置される曲率の小さな円弧状のライナープレートを示す図であり、(a)が内側から見た正面図、(b)が鉛直断面図、(c)が平面図である。
【
図6】
図6は、同上の曲率の小さな円弧状のライナープレートを示す斜視図である。
【
図7】
図7は、同上のライナープレート連結構造体の補強リングのみを示す平面図である。
【
図8】
図8は、幅W1=3240mm×長さL1=7994mmの矩形枠状の従来のライナープレート連結構造体の曲げモーメントの分布図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係るライナープレート連結構造体の曲げモーメントの分布図である。
【
図10】
図10は、本発明の第2実施形態に係るライナープレート連結構造体を示す平面図である。
【
図11】
図11は、同上のライナープレート連結構造体を示す立面図である。
【
図12】
図12は、幅W1’=2784mm×長さL1’=2784mm×深さD1=1500mmの正方形枠状の従来のライナープレート連結構造体の曲げモーメントの分布図である。
【
図13】
図13は、同上のライナープレート連結構造体の曲げモーメントの分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態に係るライナープレート連結構造体について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0035】
[ライナープレート連結構造体]
<第1実施形態>
先ず、
図1,
図2を用いて、本発明の第1実施形態に係るライナープレート連結構造体の全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るライナープレート連結構造体1を示す平面図であり、
図2は、ライナープレート連結構造体1を示す立面図である。
【0036】
図1に示すように、本実施形態に係るライナープレート連結構造体1は、鋼板に波付け加工が施された複数のライナープレート同士がボルト接合されて連結された構造体である。但し、図示形態では、ボルト部分は省略している。また、ライナープレート同士の接合は、ボルト接合に限られず、リベット接合や接合金具をライナープレートのフランジの孔に挿し込み回転することで掛け止めて接合して構わない。要するに、ライナープレート同士の接合は、ボルト接合、リベット接合や接合金具による接合を組み合わせるなど機械的に接合されていればよい。
【0037】
なお、ライナープレートとは、波付け鋼板に連結用のフランジ等を形成して、ボルト等で接合・連結可能に構成されたプレートを指している。また、波付け鋼板とは、コルゲート鋼板など断面が円弧や直線が組み合わされた円弧状の波形に加工されたものに限られず、キーストンプレート、デッキプレート、プランクプレートなどと呼ばれる断面が矩形状又は台形状の波形に加工されたものを含んでいる。
【0038】
本実施形態に係るライナープレート連結構造体1は、深礎工法、調査坑、仮締切り工、深礎擁壁などの立坑用の土留め壁として用いられる。勿論、本発明に係るライナープレート連結構造体は、これらの用途に限られず、推進工法用の発進到達立坑の土留め壁や、地滑り防止工用井戸の土留め壁として用いても構わない。また、本発明に係るライナープレート連結構造体は、土留め壁に限られず、道路、鉄道、水路などの横坑である各種トンネル及び暗渠の覆工の用途に用いることもできる。
【0039】
ライナープレート連結構造体1は、
図1に示すように、長辺Xと短辺Yとを有する平面視長方形(矩形)枠状に組み合わされた3段のライナープレート連結構造体からなる立坑用土留め壁である。
図1,
図2に示すように、図示形態に係るライナープレート連結構造体1は、幅W1=3240mm×長さL1=7994mmとなっている。なお、前記寸法は、ライナープレートの略芯-芯の寸法であり、正確には、接合位置である板厚を除いた部分の中心線に穿設された後述のボルト孔の芯-芯の間隔である。
【0040】
ライナープレート連結構造体1は、
図1に示すように、長辺Xと短辺Yとが交差するコーナー部分Zに設けられた平面視円弧状のライナープレート2と、長辺X及び短辺Yに設けられたライナープレート3の2種類の円弧状のライナープレートがボルト接合されて組み合わされ、全体として平面視の長方形枠状となっている。また、ライナープレート連結構造体1は、
図2に示すように、曲率が異なる円弧状のライナープレート2,3が水平方向に接合された3段のライナープレート連結体と、その間に縦方向に500mmピッチで設けられた4段の補強リング4と、から構成されている。
【0041】
なお、
図2に示すように、2種類の円弧状のライナープレートは、コーナー部分Zに設けられたライナープレート2の曲率が大きく、長辺X及び短辺Yに設けられたライナープレート3の曲率が小さくなっている。
【0042】
(ライナープレート)
次に、
図3~
図6を用いて、ライナープレート連結構造体1を構成するライナープレートについて詳細に説明する。
図3は、コーナー部分Zに設置される曲率が大きい円弧状のライナープレート2を示す図であり、(a)が内側から見た正面図、(b)が鉛直断面図、(c)が平面図である。また、
図4は、円弧状のライナープレート2を示す斜視図である。そして、
図5は、長辺X及び短辺Yに設けられる曲率が小さなライナープレート3を示す図であり、(a)が内側から見た正面図、(b)が鉛直断面図、(c)が平面図である。
図6は、曲率が小さなライナープレート3を示す斜視図である。
【0043】
ライナープレート連結構造体1を構成する2種類のライナープレート2,3は、いずれも一般構造用圧延鋼材(SS330)からなる厚さ2.7mm~7.0mmの鋼板に、波付け加工及び上下のフランジの曲げ加工を施し、縦方向のフランジを溶接したライナープレートである。勿論、鋼材の種類や鋼板の板厚は、例示したものに限られず、ライナープレート連結構造体1の規模や用途に応じて適宜変更可能であることは云うまでもない。
【0044】
(コーナー部分のライナープレート)
図3,
図4に示すように、円弧状のライナープレート2は、矩形の鋼板から波付け加工が施された上、
図3(c)及び
図4に示すように、平面視円弧状に曲げ加工されたプレート本体20と、このプレート本体20の上端が折り曲げられた上フランジ21と、プレート本体20の下端が折り曲げられた下フランジ22と、を備えている。また、このプレート本体20の左右の縁には、帯鋼板からなる左右一対の縦フランジ23,23が溶接されている。
【0045】
なお、本発明をトンネル等の横坑の覆工に適用する場合は、上下のフランジは、掘削方向に直交するフランジ(立坑が円形の場合周方向フランジ)であり、左右一対の縦フランジは、掘削方向に沿ったフランジ(軸方向フランジ)となる。
【0046】
また、本実施形態に係るプレート本体20の円弧は、曲率半径≒550mm、弧長L2≒809mm、弧高h1≒168mm、曲率(曲率半径の逆数)1/550に設定されている。つまり、弧高比(弦長L2/弧高h1)≒12に設定されている。但し、本発明に係る円弧状のライナープレートの曲率半径は、300mm~1500mmであることが好ましい。後述のように、ライナープレート連結構造体1のようにコーナー部分Zを丸くすることにより平面視矩形枠体状の従来のライナープレート連結構造体と比べてコーナー部分での応力集中を防いで発生最大曲げモーメントを低減してライナープレートの板厚や補強リングのサイズを小さくしたり、ピッチを広くしたりする効果が顕著だからである。なお、前記曲率半径の数値も、接合位置であるボルト孔21a,22aの中心位置の曲率半径を指している。
【0047】
そして、これらの上フランジ21、下フランジ22、左右一対の縦フランジ23,23には、それぞれ他のライナープレートや補強リング4と接合するための直径22mmの複数のボルト孔21a,22a,23aが穿設されている。その上、左右一対の縦フランジ23,23には、直径12mmの水抜き孔23bも設けられている。
【0048】
(長辺及び短辺のライナープレート)
図5,
図6に示すように、長辺及び短辺に設置される円弧状のライナープレート3は、矩形の鋼板から波付け加工が施された上、平面視円弧状に曲げ加工されたプレート本体30と、このプレート本体30の上端が折り曲げられた上フランジ31と、プレート本体30の下端が折り曲げられた下フランジ32と、を備えている。また、このプレート本体30の左右の縁には、帯鋼板からなる左右一対の縦フランジ33,33が溶接されている。
【0049】
また、本実施形態に係るプレート本体30の円弧は、曲率半径≒3090mm、弧長L3≒1546mm、弧高h2≒78mm、曲率(曲率半径の逆数)1/3090に設定されている。つまり、弧高比(弦長L3/弧高h2)≒20に設定されている。但し、長辺X及び短辺Yに設置される円弧状のライナープレート3の弧高比は、18~23であることが好ましい。弧高比がこの範囲であれば、長辺Xや短辺Yでも最大曲げモーメントの低減効率が高く、サイズダウンや軽量化によるコストダウンの率も高くなり、構造設計上有利であるからである。
【0050】
そして、円弧状のライナープレート2と同様に、これらの上フランジ31、下フランジ32、左右一対の縦フランジ33,33には、それぞれ他のライナープレートや補強リング4と接合するための直径22mmの複数のボルト孔31a,32a,33aが穿設されている。その上、左右一対の縦フランジ33,33には、直径12mmの水抜き孔33bも設けられている。
【0051】
(補強リング)
次に、
図7を用いて、ライナープレート連結構造体1の補強リング4について説明する。
図7は、ライナープレート連結構造体1の補強リング4のみを示す平面図である。
【0052】
本実施形態に係る補強リング4は、H=125mm×125mm×6.5mm×9.0mmのH形鋼である。また、
図7に示すように、補強リング4は、前述の円弧状のライナープレート3の曲率に応じた曲率の小さな円弧状のH形鋼40と、コーナー部分Zに設けられた曲率の大きな円弧状のH形鋼41とから構成されており、これらの2種類の円弧状のH形鋼40とH形鋼41とがスプライスプレート5を介して接合されている。
【0053】
また、補強リング4のH形鋼のウェブ部分には、前述の円弧状のライナープレート2のボルト孔21a,22aや直線状のライナープレート3のボルト孔31a,32aにボルトを挿通するための複数のボルト孔が穿設されている。
【0054】
そして、円弧状のH形鋼41の曲率半径は、円弧状のライナープレート2と同じく550mmに設定されており、好ましい範囲は、300mm~1500mmである。従来の一般的な曲げ加工では、H形鋼を半径300mm~1500mmの範囲で曲げることは困難であった。しかし、近年、高周波誘導加熱装置を併用して曲げ加工することにより、上記曲率半径の範囲でのH形鋼の曲げ加工が可能となった。
【0055】
次に、発生曲げモーメントの低減効果の確認のため、FRAME解析によりシミュレーションを行った。FRAME解析では、構造物を剛体とみなし、それぞれの部材が受ける外力や反力を考慮しながら、部材ごとに応力と変形を計算した。また、FRAME解析では、構造物全体がつり合うように、各部材の相互作用によって生じる反力を計算し、つり合い条件を満たすように、構造物全体の応力と変形を解析した。
図8が、幅W1=3240mm×長さL1=7994mm×深さD1=1500mmの長方形枠状の従来のライナープレート連結構造体の曲げモーメントの分布図であり、
図9が、前述の本発明の実施形態に係るライナープレート連結構造体1の曲げモーメントの分布図である。
【0056】
図8に示すように、計算結果によると長方形枠状の従来のライナープレート連結構造体の場合、コーナー部分Zが最大曲げモーメントとなり、4.041kN・mであった。これに対して、
図9に示すように、ライナープレート連結構造体1の最大曲げモーメントは、長辺Xの中央付近で3.321kN・mであった。このため、最大発生曲げモーメントの低減効果は、約2割であった。
【0057】
最大発生曲げモーメントが低減した理由は、ライナープレート連結構造体1の円弧状のライナープレート2が内外ともなだらかな同一曲率の曲面となっているとともに、長辺Xに設けられるライナープレート3もなだらかな同一曲率の曲面となっているので、応力が集中せず分散して結果的に最大曲げモーメントが低減されたと考えられる。
【0058】
これを部材のサイズの低減効果に換言すると、矩形枠状の従来のライナープレート連結構造体の補強リングのH形鋼のサイズは、H=150mm×150mm×7.0mm×10.0mmのH形鋼を500mmピッチで4段設ける必要があったものを、前述のライナープレート連結構造体1のように、H=125mm×125mm×6.5mm×9.0mmのH形鋼を500mmピッチで4段設けるだけで良いことになる。
【0059】
以上説明した本実施形態に係るライナープレート連結構造体1によれば、コーナー部分Zの発生曲げモーメントを低減するだけでなく、長辺Xに発生する応力も低減することができる。このため、補強リング4のサイズダウンやピッチを広げることができ、ライナープレート連結構造体1全体としてサイズダウンや軽量化によるコストダウンを達成することができる。
【0060】
また、ライナープレート連結構造体1によれば、短辺Yにも円弧状のライナープレート2の曲率より小さな曲率の円弧状のライナープレート3が設置されているので、短辺Yの中央付近の発生最大曲げモーメントも低減することができる。
【0061】
その上、ライナープレート連結構造体1によれば、長辺Xの円弧状のライナープレート2の弧高比(弦長L3/弧高h2)が18~23であるので、長辺の最大曲げモーメントの低減効率が高く、サイズダウンや軽量化によるコストダウンの率も高くなり、構造設計上有利である。
【0062】
さらに、ライナープレート連結構造体1によれば、コーナー部分Zの円弧状のライナープレート2の曲率半径は、接合位置において、300mm~1500mmであるので、円弧状のライナープレート2を設けた場合の発生曲げモーメント低減率が高く、構造設計上有利である。
【0063】
それに加え、ライナープレート連結構造体1によれば、補強リング4として円弧状のH形鋼40,41を設けるので、掘削深さが深い場合でも、コーナー部分Zや長辺Xの発生曲げモーメントを低減し、全体として補強リング4やライナープレート2,3のサイズダウンによるコストダウンを達成することができる。
【0064】
<第2実施形態>
次に、
図10,
図11を用いて、本発明の第2実施形態に係るライナープレート連結構造体の全体構成について説明する。
図10は、第2実施形態に係るライナープレート連結構造体1’を示す平面図であり、
図11は、ライナープレート連結構造体1’を示す立面図である。
【0065】
第2実施形態に係るライナープレート連結構造体1’が、前述の第1実施形態に係るライナープレート連結構造体1と相違する点は、主に長辺と短辺が略同じ長さである点であり、前述のライナープレート2,3や補強リング4とは、曲率や曲率半径が相違するだけある。よって、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、共通する事項等の細かな説明は省略する。
【0066】
図10に示すように、第2実施形態に係るライナープレート連結構造体1’も、ライナープレート連結構造体1と同様に、鋼板に波付け加工が施された複数のライナープレート同士がボルト接合されて連結された構造体である。但し、図示形態では、ボルト部分は省略している。また、ライナープレート同士の接合は、ボルト接合に限られず、リベット接合や接合金具をライナープレートのフランジの孔に挿し込み回転することで掛け止めて接合して構わない。要するに、ライナープレート同士の接合は、ボルト接合、リベット接合や接合金具による接合を組み合わせるなど機械的に接合されていればよい。
【0067】
ライナープレート連結構造体1は、
図10,
図11に示すように、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yとを有する平面視正方形(矩形)枠状に組み合わされた3段のライナープレート連結構造体からなる立坑用土留め壁である。但し、
図10,
図11に示すように、図示形態に係るライナープレート連結構造体1’は、長辺Xと短辺Yとは同じ長さであり、幅W1’=2784mm×長さL1’=2784mmとなっている。なお、前記寸法は、ライナープレートの略芯-芯の寸法であり、正確には、接合位置である板厚を除いた部分の中心線に穿設された後述のボルト孔の芯-芯の間隔である。
【0068】
ライナープレート連結構造体1’は、
図10に示すように、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yとが交差するコーナー部分Zに設けられた平面視円弧状のライナープレート2’と、長辺X及び短辺Yに設けられたライナープレート3’の2種類の円弧状のライナープレートがボルト接合されて組み合わされ、全体として平面視の正方形枠状となっている。また、ライナープレート連結構造体1’は、
図11に示すように、曲率が異なる円弧状のライナープレート2’,3’が水平方向に接合された3段のライナープレート連結体と、その間に縦方向に500mmピッチで設けられた4段の補強リング4’と、から構成されている。
【0069】
なお、
図11に示すように、2種類の円弧状のライナープレートは、コーナー部分Zに設けられたライナープレート2’の曲率が大きく、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yに設けられたライナープレート3’の曲率が小さくなっている。具体的には、ライナープレート2’の曲率半径R=500mmであり、ライナープレート3’の曲率半径R=5000mmとなっている。
【0070】
(ライナープレート)
ライナープレート連結構造体1’を構成する2種類のライナープレート2’,3’は、いずれも一般構造用圧延鋼材(SS330)からなる厚さ2.7mm~7.0mmの鋼板に、波付け加工及び上下のフランジの曲げ加工を施し、縦方向のフランジを溶接したライナープレートである。
【0071】
(補強リング)
本実施形態に係る補強リング4’も、前述の補強リング4と同様に、H=125mm×125mm×6.5mm×9.0mmのH形鋼であり、前述のスプライスプレート5を介してボルト接合されている。
【0072】
勿論、本発明に係るライナープレートや補強リングの鋼材の種類や鋼板の板厚は、例示したものに限られず、ライナープレート連結構造体1’の規模や用途に応じて適宜変更可能であることは云うまでもない。
【0073】
また、前述のライナープレート連結構造体1と同様に、発生曲げモーメントの低減効果の確認のため、FRAME解析によりシミュレーションを行った。前述のように、FRAME解析では、構造物を剛体とみなし、それぞれの部材が受ける外力や反力を考慮しながら、部材ごとに応力と変形を計算した。また、FRAME解析では、構造物全体がつり合うように、各部材の相互作用によって生じる反力を計算し、つり合い条件を満たすように、構造物全体の応力と変形を解析した。
図12が、幅W1’=2784mm×長さL1’=2784mm×深さD1=1500mmの正方形枠状の従来のライナープレート連結構造体の曲げモーメントの分布図であり、
図13が、第2実施形態に係るライナープレート連結構造体1’の曲げモーメントの分布図である。
【0074】
図12に示すように、計算結果によると正方形枠状の従来のライナープレート連結構造体の場合、コーナー部分Zが最大曲げモーメントとなり、0.646kN・mであった。これに対して、
図13に示すように、ライナープレート連結構造体1’の最大曲げモーメントは、長辺X及び短辺Yの中央付近で0.219kN・mであった。このため、第2実施形態に係るライナープレート連結構造体1’は、従来のライナープレート連結構造体と比べて最大発生応力を1/3程度にまで低減できたことが判明した。
【0075】
最大発生曲げモーメントが低減した理由は、ライナープレート連結構造体1’の円弧状のライナープレート2‘が内外ともなだらかな同一曲率の曲面となっているとともに、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yに設けられるライナープレート3’もなだらかな同一曲率の曲面となっているので、応力が集中せず分散して結果的に最大曲げモーメントが低減されたと考えられる。
【0076】
なお、今回色々な条件でシュミレーションした結果、コーナー部分Zに設けられたライナープレート2’の曲率と、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yに設けられたライナープレート3’の曲率との比は、1/10程度、即ち、例えば、ライナープレート2’の曲率半径R=500mmの時、ライナープレート3’の曲率半径R=5000mmとすることが、従来の矩形形状を維持しながら応力を低減させるのには都合がいいことが判明した。
【0077】
以上説明した本実施形態に係るライナープレート連結構造体1’によれば、従来の矩形のライナープレート連結構造体と比べて、コーナー部分Zの発生曲げモーメントを低減するだけでなく、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yに発生する応力も低減することができる。このため、補強リング4’のサイズダウンやピッチを広げることができ、ライナープレート連結構造体1’全体としてサイズダウンや軽量化によるコストダウンを達成することができる。
【0078】
また、ライナープレート連結構造体1’によれば、ライナープレート2’の曲率半径R=500mmの時、ライナープレート3’の曲率半径R=5000mmとして、コーナー部分Zに設けられたライナープレート2’の曲率と、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yに設けられたライナープレート3’の曲率との比が1/10程度となっているので、従来の矩形形状を維持しながら応力を低減させるのには都合がよく、効率よく長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yに発生する最大発生応力を低減することができる。
【0079】
以上、本発明の実施形態に係るライナープレート連結構造体1,1’について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
【0080】
特に、ライナープレート連結構造体1,1’として、平面視で矩形状に組み合わされた場合を例示して説明したが、少なくとも長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yとが交差する平面視L字状に組み合わされた部分を備える構造体には、本発明を適用することができる。
【0081】
また、長辺(第1辺)Xと短辺(第2辺)Yとが交差するコーナー部分Zは、直角に限られず、鋭角や鈍角に交差する構造体であっても本発明を適用することができる。鋭角や鈍角であってもコーナー部分に円弧状のライナープレートを設けるとともに、長辺(第1辺)Xや短辺(第2辺)Yの直線部分を曲率の小さな円弧状とすることで、土圧による曲げ応力が大きくなるコーナー部分及び長辺の中央部等角部への応力集中を防ぐことができるからである。
【0082】
その上、コーナー部分Zに設置する円弧状のライナープレート2,2’や長辺(第1辺)X及び短辺(第2辺)Yに設置する円弧状のライナープレート3,3’を、一体的な一枚のライナープレートで構成する場合を例示したが、例えば、2枚の円弧状のライナープレートを組み合わせてもよい。同様に角部への応力集中を防ぐことができるからである。
【0083】
なお、長辺Xに設置する円弧状のライナープレート3と同じ曲率の円弧状のライナープレート3を短辺Yに設置する場合を例示して説明しが、短辺Yに設置する円弧状のライナープレートの曲率を変えても構わないし、直線状のライナープレートとしても構わない。一般的には、短辺と比べて、長辺の中央付近に作用する曲げモーメントが高くなるおそれが高いからである。勿論、掘削する現地の周囲の地形等の諸条件により変化するので、FRAME解析等により適宜判断すればよい。
【符号の説明】
【0084】
1,1’:ライナープレート連結構造体
2,2’:曲率の大きな円弧状のライナープレート(ライナープレート)
20:プレート本体
21:上フランジ
22:下フランジ
23:縦フランジ
21a,22a,23a:ボルト孔
23b:水抜き孔
3,3’:曲率に小さな円弧状のライナープレート(ライナープレート)
30:プレート本体
31:上フランジ
32:下フランジ
33:縦フランジ
31a,32a,33a:ボルト孔
33b:水抜き孔
4,4’:補強リング
40:曲率の小さな円弧状のH形鋼
41:曲率の大きな円弧状のH形鋼
5:スプライスプレート
X:長辺(第1辺)
Y:短辺(第2辺)
Z:コーナー部分