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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144395
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】警備システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/00 20060101AFI20241003BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G08B25/00 510E
H04M11/00 302
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024055995
(22)【出願日】2024-03-29
(31)【優先権主張番号】P 2023055013
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023144848
(32)【優先日】2023-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000202361
【氏名又は名称】綜合警備保障株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(72)【発明者】
【氏名】村井 豪
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 徹
(72)【発明者】
【氏名】川連 太陽
(72)【発明者】
【氏名】橋本 和憲
(72)【発明者】
【氏名】板橋 秀之
(72)【発明者】
【氏名】西本 翔
(72)【発明者】
【氏名】飛島 佑野
(72)【発明者】
【氏名】布施 郁也
(72)【発明者】
【氏名】原田 容仁
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴也
(72)【発明者】
【氏名】横山 琢也
(72)【発明者】
【氏名】船津 俊貴
【テーマコード(参考)】
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C087AA10
5C087AA37
5C087DD05
5C087DD24
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG09
5C087GG10
5C087GG46
5K201AA09
5K201CB04
5K201CB10
5K201CC02
5K201CC04
5K201EA05
5K201EC06
5K201ED05
5K201EF03
5K201EF04
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】在宅モードを含む動作モードの設定及び解除を効率的に行うことを課題とする。
【解決手段】住人が玄関から住宅に入ったならば、認証装置20が携帯端末30の端末IDを取得する(S1)。認証装置20は、この端末IDを用いて携帯端末30の認証を行い、解除モード設定要求を制御装置10に送信する(S2)。動作モードが「警備モード」である場合、制御装置10は、動作モードを「解除モード」に設定し(S3)、メッセージ表示要求を認証装置20に送信する(S4)。認証装置20は、メッセージ表示要求を受信したならば、警備モードの解除を表示する(S5)。動作モードが「在宅モード」である場合、制御装置10は、「在宅モード」を継続し(S6)、メッセージ表示要求を認証装置20に送信する(S7)。認証装置20は、メッセージ表示要求を受信したならば、在宅モードの継続を表示する(S8)。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の警備を行う警備システムであって、
所定の携帯端末の前記施設からの出と前記施設への入りを判定する判定手段と、
前記携帯端末の識別情報を認証する認証手段と、
前記判定手段により前記施設からの出と判定されるとともに前記認証手段により認証結果が正当であると認証されると警備モードをオンに制御し、前記判定手段により前記施設への入りと判定されるとともに前記認証手段により認証結果が正当であると認証されると前記警備モードをオフに制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする警備システム。
【請求項2】
前記判定手段は、
前記警備モードがオンの状態のときに予め登録した携帯端末を検知すると前記施設への入りと判定することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項3】
前記施設に設置された識別情報保持部材を有し、
前記判定手段は、
前記携帯端末が前記識別情報保持部材より取得した識別情報により前記施設への出入りを判定することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項4】
前記施設に設置された識別情報受信手段を有し、
前記判定手段は、
前記識別情報受信手段が受信した前記携帯端末の識別情報と前記識別情報受信手段が測定した前記携帯端末の移動軌跡により前記施設への出入りを判定することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項5】
前記判定手段は、
ジェスチャーにより前記施設への出入りを判定することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項6】
前記判定手段は、
音声指示により前記施設への出入りを判定することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項7】
前記判定手段は、
前記携帯端末の位置、音声指示、ジェスチャーの検出結果のうち少なくとも1つに応じて機能を有効化することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項8】
前記携帯端末は、ウェアラブル端末であることを特徴とする請求項2、3又は4に記載の警備システム。
【請求項9】
ウェアラブル端末によりジェスチャーまたは音声を認識することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一つに記載の警備システム。
【請求項10】
警備モードのオン/オフの制御に応じて、予め登録した携帯端末が施設内に存在しているか否かを判定し、予め登録した他の携帯端末が前記施設内に存在するか否かを通知することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項11】
人検知部を有し、
前記人検知部により人を検知すると、予め登録した携帯端末が存在しているか否かを判定し、予め登録した携帯端末が存在するか否かを通知することを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警備動作モードの設定を効率的かつ正確に行うことができる警備システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等の警備を行う警備システムは、住宅内に設けられたコントローラがドア及び窓等に設けられたセンサの検知信号を取得し、警備モードオンの状態において窓等の解放が検知されたならば、所定の警報を発することになる。かかる警備モードのオン/オフは、コントローラへの暗証番号の入力などにより行われるのが一般的である。
【0003】
ここで、居住者が簡易に警備モードをオン/オフする技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1には、居住者が携帯端末を無線タグにかざしたならば、タグIDを読み取って携帯端末の端末IDとともに認証サーバに送信し、認証サーバにおいて正当に認証されたならば警備モードをオンに制御し、再度携帯端末のタグIDが正当に認証されたならば、警備モードをオフに制御する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6125184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のものは、携帯端末を無線タグにかざす度に警備モードがオン/オフされるため、例えば、外出時に警備モードをオンにしようとする居住者が誤って携帯端末を2度無線タグにかざしてしまうと、結果的に警備モードがオフとなってしまい、警備モードがオフの状態のまま住宅が無人になってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点(課題)を解決するためになされたものであって、警備モードの設定を効率的かつ正確に行うことができる警備システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、施設の警備を行う警備システムであって、所定の携帯端末の前記施設からの出と前記施設への入りを判定する判定手段と、前記携帯端末の識別情報を認証する認証手段と、前記判定手段により前記施設からの出と判定されるとともに前記認証手段により認証結果が正当であると認証されると警備モードをオンに制御し、前記判定手段により前記施設への入りと判定されるとともに前記認証手段により認証結果が正当であると認証されると前記警備モードをオフに制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記判定手段は、前記警備モードがオンの状態のときに予め登録した携帯端末を検知すると前記施設へ入ったと判定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記施設に設置された識別情報保持部材を有し、前記判定手段は、前記携帯端末が前記識別情報保持部材より取得した識別情報により前記施設への出入りを判定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記施設に設置された識別情報受信手段を有し、前記判定手段は、前記識別情報受信手段が受信した前記携帯端末の識別情報と前記識別情報受信手段が測定した前記携帯端末の移動軌跡により前記施設への出入りを判定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記判定手段は、ジェスチャーにより前記施設への出入りを判定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記判定手段は、音声指示により前記施設への出入りを判定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記判定手段は、前記携帯端末の位置、音声指示、ジェスチャーの検出結果のうち少なくとも1つに応じて機能を有効化することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記携帯端末は、ウェアラブル端末であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、ウェアラブル端末によりジェスチャーまたは音声を認識することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、警備モードのオン/オフの制御に応じて、予め登録した携帯端末が施設内に存在しているか否かを判定し、予め登録した他の携帯端末が前記施設内に存在するか否かを通知することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、人検知部を有し、前記人検知部により人を検知すると、予め登録した携帯端末が存在しているか否かを判定し、予め登録した携帯端末が存在するか否かを通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、住人は帰宅時に何ら操作を行うことなく警備システムの動作モードを解除モードに設定することができるという利便性を実現しつつ、在宅モードを含む動作モードの設定及び解除を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施形態1に係る警備システムの概要の説明図である。
図2図2は、図1に示した制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図3図3は、図2に示したセンサデータ、監視対象センサデータ及び動作モードデータの一例を示す図である。
図4図4は、図1に示した認証装置の構成を示す機能ブロック図である。
図5図5は、図4に示したメッセージデータ及び端末データの一例を示す図である。
図6図6は、認証装置における表示の一例を示す図である。
図7図7は、警備モード中における処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、在宅モード中における処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、解除モード中における処理手順を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態2に係る警備システムの概要の説明図である。
図11図11は、実施形態2に係る警備システムのシステム構成を示す図である。
図12図12は、図11に示した携帯端末の構成を示す機能ブロック図である。
図13図13は、図12に示したログイン用データの一例を示す図である。
図14図14は、図11に示したサーバの構成を示す機能ブロック図である。
図15図15は、図14に示した確認設定データ及び警備制御データの一例を示す図である。
図16図16は、図11に示したコントローラの構成を示す機能ブロック図である。
図17図17は、実施形態2に係る携帯端末における表示の一例を示す図である。
図18図18は、実施形態2に係る警備モードオン/オフの制御に関する処理手順を示すフローチャート(その1)である。
図19図19は、実施形態2に係る警備モードオン/オフの制御に関する処理手順を示すフローチャート(その2)である。
図20図20は、実施形態2に係る警備モードオン/オフの制御に関する処理手順を示すフローチャート(その3)である。
図21図21は、実施形態3に係る警備システムの概要の説明図である。
図22図22は、図21に示した携帯端末の構成を示す機能ブロック図である。
図23図23は、図22に示した端末データの一例を示す図である。
図24図24は、図21に示したサーバの構成を示す機能ブロック図である。
図25図25は、図24に示した通知先データの一例を示す図である。
図26図26は、図21に示したコントローラの構成を示す機能ブロック図である。
図27図27は、図26に示した登録携帯端末データ及びMACアドレス観測テーブルの一例を示す図である。
図28図28は、実施形態3に係る置き忘れ通知に関する処理手順を示すフローチャートである。
図29図29は、本実施形態3に係る置き忘れ通知を行う場合に、置き忘れの状況を任意のタイミングで確認する処理手順を示すフローチャートである。
図30図30は、実施形態4に係る警備システムの概要の説明図(その1)である。
図31図31は、実施形態4に係る警備システムの概要の説明図(その2)である。
図32図32は、図30に示したサーバの構成を示す機能ブロック図である。
図33図33は、図32に示した登録携帯端末データ及び通信履歴データの一例を示す図である。
図34図34は、実施形態4に係る置き忘れ通知に関する処理手順を示すフローチャートである。
図35図35は、変形例1に係る警備システムの概要の説明図である。
図36図36は、実施形態5に係る警備システムの概要の説明図である。
図37図37は、図36に示したサーバの構成を示す機能ブロック図である。
図38図38は、図37に示した管理者携帯端末データの一例を示す図である。
図39図39は、実施形態5に係る置き忘れ通知に関する処理手順を示すフローチャートである。
図40図40は、実施形態6に係る警備システムの概要の説明図である。
図41図41は、図40に示したコントローラの構成を示す機能ブロック図である。
図42図42は、変形例2に係る警備システムの概要の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施形態1>
以下に、本実施形態1に係る警備システムを図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、住宅を監視対象とし、警備システムを住宅に設置した場合を例に説明するが、これに限定されるものではなく、事務所等に設置してもよい。本発明に係る警備システムは、動作モードとして少なくとも「警備モード」、「解除モード」、「在宅モード」を有する。「警備モード」は、住宅等に住人が不在であるときに設定される動作モードで、住宅に設置した侵入検知センサが人を検知し、検知された人が侵入者であると判断すると住人の携帯端末や警備会社の監視センタ等の予め設定した通報先(以下、「警備会社の監視センタ等」という。)に警報を送信し、異常の発生を通知する。「解除モード」は、住宅等に住人がいるときに設定される動作モードで、侵入検知センサが人を検知しても異常とはせず警報は送信されない。「在宅モード」は、解除モードと同じく住宅等に住人がいるときに設定される動作モードであるが、窓や扉などの外部からの侵入口や住人が指定したエリアに設置した侵入検知センサが人を検知し、検知された人が侵入者であると判断すると警備会社の監視センタ等に警報を送信し、異常の発生を通知する。各動作モードの設定は、制御装置10を操作することにより可能である他、認証装置20を用いて設定することができる。
【0021】
<実施形態1に係る警備システムの概要>
図1は、実施形態1に係る警備システムの概要を説明するための説明図である。図1に示すように、認証装置20が携帯端末30を所持した住人が玄関から住宅に入ったことを検知したならば、認証装置20が携帯端末30の端末IDを取得する(S1)。認証装置20は、この端末IDと事前に登録された住人が所持する携帯端末30の端末ID(特許請求の範囲に記載の「識別情報」に対応する)を用いて携帯端末30の認証を行い、解除モード設定要求を制御装置10に送信する(S2)。
【0022】
制御装置10は、解除モード設定要求を受信したとき、動作モードが「警備モード」である場合、動作モードを「解除モード」に設定し(S3)、動作モードを解除モードに設定したことを帰宅した住人に通知するためのメッセージ出力指示を認証装置20に送信する(S4)。認証装置20は、メッセージ出力指示を受信したならば、動作モードを解除モードに設定したことを文字や音声等により通知する(S5)。例えば、「警備を解除しました」と表示する。
【0023】
制御装置10は、解除モード設定要求を受信したとき、動作モードが「在宅モード」である場合、動作モードは変更せず「在宅モード」を継続し(S6)、帰宅した住人に現在の動作モードが在宅モードに設定されていることを通知するためのメッセージ出力指示を認証装置20に送信する(S7)。認証装置20は、メッセージ出力指示を受信したならば、帰宅した住人に現在の動作モードが在宅モードに設定されていることを文字や音声等により出力する(S8)。例えば、「在宅警備中です」と表示する。
【0024】
制御装置10は、解除モード設定要求を受信したとき、動作モードが「解除モード」である場合、認証装置20にすでに動作モードが「解除モード」である旨の通知を行う(S9)。認証装置20は、動作モードが「解除モード」である旨の通知を受けると、検知した端末IDの情報及び警備ボタンを表示する(S10)。認証装置20は、表示した警備ボタンが操作されると(S11)、制御装置10へ警備モード設定要求を送信する(S12)。制御装置は、警備モード設定要求を受信すると所定時間後に動作モードを「警備モード」に設定する(S13)。
【0025】
このように、本発明に係る警備システムでは、事前に登録された携帯端末を認証すると、動作モードの設定状況に応じて、新たな動作モードを設定又は現在の動作モードを継続するよう構成したので、住人の帰宅により在宅モードが解除されてしまうことを防ぎ、在宅モードを含む動作モードの設定及び解除を効率的に行うことができる。
【0026】
<制御装置10の構成>
次に、制御装置10の構成について説明する。図2は、図1に示した制御装置10の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、制御装置10は、入力部11、タイマ12、送受信部17、記憶部18及び制御部19を有する。
【0027】
入力部11は、タッチパネルディスプレイやボタン、マイク等で構成される入力デバイスであり、操作者による操作や音声入力等に応じた信号を制御部19へ出力する。
【0028】
タイマ12は、制御部19からの指示に応じて計時を行うデバイスであり、入館タイマ、退館タイマ及び遅延タイマを有する。入館タイマは、例えば玄関扉に設置したセンサが扉の開放を検知した際に、警報の送信を待機する時間を計時する。退館タイマは、警備モード設定操作後、制御装置10の設置位置から玄関等の出入口までの経路を検知エリアに含むセンサからの検知信号を無視する時間を計時する。遅延タイマは、在宅モード中において監視対象にあるセンサからの検知信号が入力された場合に、警報の送信を待機する時間を計時する。
【0029】
送受信部17は、センサ及び認証装置20との間で信号の送受信を行うと共に、警備会社の監視センタ等へ警報の送信を行うためのインタフェース部である。送受信部17は、制御部19から信号が入力されると、この信号を認証装置20に送信し、センサからの検知信号又は認証装置20からの信号を受信すると、受信した信号を制御部19に出力する。また、送受信部17は、制御部19から警報が入力されると警備会社の監視センタ等へ送信する。
【0030】
記憶部18は、不揮発性メモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、センサデータ18a、監視対象センサデータ18b及び動作モードデータ18cを記憶する。
【0031】
センサデータ18aは、監視対象である住宅に設置されているセンサに関する情報を示すデータである。監視対象センサデータ18bは、在宅モード中において監視対象となるセンサを示すデータである。動作モードデータ18cは、動作モードの設定状況を示すデータである。
【0032】
制御部19は、制御装置10の全体制御を行う制御部であり、監視対象設定部19a、検知信号処理部19b、動作モード制御部19c及び警報送信部19dを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、監視対象設定部19a、検知信号処理部19b、動作モード制御部19c及び警報送信部19dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0033】
監視対象設定部19aは、監視対象センサデータ18bを管理する処理部である。監視対象設定部19aは、住人による在宅モード設定操作において監視対象となるセンサの情報が入力部11から入力されたならば、このセンサの情報を監視対象センサデータ18bに記憶して更新する。
【0034】
検知信号処理部19bは、センサから受信した検知信号に基づき、所定の処理を行う処理部である。検知信号処理部19bは、センサから検知信号を受信したならば、この検知信号と記憶部18に記憶しているセンサデータ18aを用いて、センサの種別や設置場所を判定する。検知信号処理部19bは、検知信号を送信したセンサが火災やガス漏れを検知するセンサであると判定したならば、警報送信部19dに警報送信指示を受け渡す。検知信号処理部19bは、検知信号を送信したセンサが侵入を検知するセンサであると判定したならば、動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードを確認する。検知信号処理部19bは、現在の動作モードが「警備モード」又は「在宅モード」であった場合、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサであるか否かを判定する。
【0035】
検知信号処理部19bは、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサであると判定したならば、検知された侵入者は帰宅した住人や事務所の正当な利用者である可能性があるため、タイマ12に入館タイマに係る起動信号を出力する。
【0036】
検知信号処理部19bは、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサではないと判定したならば、次の処理を行う。動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードが「警備モード」である場合は、警報送信部19dに警報送信指示を受け渡す。また、動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードが「在宅モード」である場合は、検知信号を送信したセンサが、監視対象センサデータ18bに記憶されている、監視対象となるセンサであるか否かを判定する。監視対象となるセンサであると判定したならば、タイマ12に遅延タイマに係る起動信号を出力する。
【0037】
検知信号処理部19bは、センサからの検知信号が入力されたときや、認証装置20からの解除モード設定要求や警備モード設定要求を受信したときに、動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードに応じたメッセージ出力指示を、送受信部17を介して認証装置20に送信する。検知信号処理部19bは、動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードが「解除モード」である場合、監視対象である住宅への侵入者の監視は行わないため、侵入に関する検知信号を受信してもこれを無視する。
【0038】
動作モード制御部19cは、動作モードの設定に係る制御を行う処理部である。動作モード制御部19cは、送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信したならば、次の処理を行う。動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードが「警備モード」である場合は、動作モードを「解除モード」に設定し、設定後の動作モードである「解除モード」を新たな動作モードとして、記憶部18の動作モードデータ18cに記憶する。そして、動作モードを「解除モード」に設定したことを帰宅した住人に通知するためのメッセージID「MSG03」を含むメッセージ出力指示を、送受信部17を介して認証装置20に送信する。また、動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードが「在宅モード」である場合は、動作モードが「在宅モード」であることを帰宅した住人に通知するためのメッセージID「MSG05」を含むメッセージ出力指示を、送受信部17を介して認証装置20に送信する。なお、動作モードデータ18cに記憶されている現在の動作モードが「解除モード」である場合は、動作モードの設定処理は行わず、すでに解除モードである旨の通知を行う。
【0039】
動作モード制御部19cが送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信する前に、入館タイマ又は遅延タイマがタイムアップしたならば、検知信号処理部19bは警報送信部19dに警報送信指示を受け渡す。
【0040】
動作モード制御部19cは、送受信部17を介して認証装置20からの警備モード設定要求を受信したならば、タイマ12に退館タイマに係る起動信号を出力する。また、監視対象からの退出を促すために動作モードを「警備モード」に設定することを通知するメッセージID「MSG06」を含むメッセージ出力指示を、送受信部17を介して認証装置20に送信する。そして、退館タイマがタイムアップしたならば、動作モードを「警備モード」に設定し、設定後の動作モードである「警備モード」を新たな動作モードとして、記憶部18の動作モードデータ18cに記憶する。
【0041】
警報送信部19dは、警報の送信を行う処理部である。警報送信部19dは、検知信号処理部19bから警報送信指示を受け取ったならば、警備会社の監視センタ等に警報を送信する。
【0042】
次に、図2に示した制御装置10の記憶部18が記憶するデータの具体例について説明する。図3は、図2に示したセンサデータ18a、監視対象センサデータ18b及び動作モードデータ18cの一例を示す図である。
【0043】
図3(a)に示すセンサデータ18aは、センサ毎に付与されたセンサIDと、当該センサが検知する事象の種別と、当該センサの設置場所とを対応付けて記憶している。図3(a)に示す例では、センサID「001」に対して、種別が「侵入」であり、設置場所が「玄関」である状態を対応付け、センサID「002」に対して、種別が「侵入」であり、設置場所が「廊下」である状態を対応付け、センサID「003」に対して、種別が「侵入」であり、設置場所が「窓」である状態を対応付け、センサID「004」に対して、種別が「火災」であり、設置場所が「台所」である状態を対応付け、センサID「005」に対して、種別が「ガス漏れ」であり、設置場所が「台所」である状態を対応付け、センサID「006」に対して、種別が「非常」であり、設置場所が「リビング」である状態を対応付けている。
【0044】
図3(b)に示す監視対象センサデータ18bは、動作モードとして在宅モードが設定されている場合に監視対象とするセンサのセンサIDを記憶している。図3(b)に示す例では、監視対象センサとしてセンサID「001、003」を記憶している状態を示している。図3(c)に示す動作モードデータ18cは、現在の動作モードを記憶している。図3(c)に示す例では、動作モードとして「在宅モード」を記憶している状態を示している。
【0045】
<認証装置20の構成>
次に、認証装置20の構成について説明する。図4は、図1に示した認証装置20の構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、認証装置20は、入出力部21、人検知部22、読取部23、送受信部27、記憶部28及び制御部29を有する。なお、認証装置20は、住宅屋内の玄関等の出入口付近に設置される。
【0046】
入出力部21は、タッチパネルディスプレイやボタン、マイク、スピーカ等で構成される入出力デバイスであり、制御部29から出力される各種情報を文字や図等で表示あるいは音声等で出力するとともに、操作者による操作や音声入力等に応じた信号を制御部29へ出力する。
【0047】
人検知部22は、人の存在を検知するセンサであり、このセンサの検知エリアである住宅屋内の玄関等の出入口付近に人の存在を検知したならば、制御部29に検知信号を出力する。
【0048】
読取部23は、携帯端末30との間で信号の送受信を行う入出力デバイスである。読取部23は、制御部29から起動信号が入力されたならば、質問信号を送信する。そして、携帯端末30から応答信号を受信したならば、この応答信号を制御部29に出力する。
【0049】
送受信部27は、制御装置10との間で信号の送受信を行うためのインタフェース部である。送受信部27は、制御部29から信号が入力されると、この信号を制御装置10に送信し、制御装置10からの信号を受信すると、受信した信号を制御部29に出力する。
【0050】
記憶部28は、不揮発性メモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、メッセージデータ28a及び端末データ28bを記憶する。メッセージデータ28aは、入出力部21から出力するテキストデータ及び音声データを示すデータである。端末データ28bは、予め登録された住人の携帯端末30等の端末情報を示すデータである。
【0051】
制御部29は、認証装置20の全体制御を行う制御部であり、端末登録部29a、人検知処理部29b、読取処理部29c、端末認証部29d、端末情報表示部29e、警備操作受付部29f及び報知部29gを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、端末登録部29a、人検知処理部29b、読取処理部29c、端末認証部29d、端末情報表示部29e、警備操作受付部29f及び報知部29gにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0052】
端末登録部29aは、端末データ28bを管理する処理部である。端末登録部29aは、入出力部21から携帯端末30に係る端末情報が入力されたならば、この入力された端末情報を端末データ28bに記憶する。この携帯端末30に係る端末情報は、端末ID、表示名及び動作モードの変更に係る権限を含む。
【0053】
人検知処理部29bは、人検知部22からの検知信号の入力をもとに認証装置20付近に人がいるか否かを判断する処理部である。人検知処理部29bは、人検知部22より検知信号が入力されている、すなわち、認証装置20付近に人がいると判断したならば、読取部23へ起動信号を出力する。
【0054】
読取処理部29cは、読取部23で受信した携帯端末30の応答信号から端末IDを識別する処理部である。読取処理部29cは、読取部23を介して携帯端末30からの応答信号を受信したならば、この応答信号から携帯端末30の端末IDを識別して端末認証部29dおよび端末情報表示部29eに受け渡す。
【0055】
読取処理部29cは、人検知処理部29bが読取部23へ起動信号を出力してから所定の時間内に、携帯端末30からの応答信号を受信しなかったならば、メッセージID「MSG02」を報知部29gに受け渡す。
【0056】
端末認証部29dは、読取処理部29cから受け取った携帯端末30の端末IDが動作モードを変更する権限を有していることを認証する処理部である。端末認証部29dは、読取処理部29cから受け取った端末ID及び記憶部28に記憶している端末データ28bを用いて、受け取った端末IDが予め登録されている携帯端末30の端末IDであるか否か判定する。そして、受け取った端末IDが予め登録されている端末IDであると判定したならば、この端末IDが動作モードを変更する権限を有していることを認証する。
【0057】
端末認証部29dは、予め登録されていると判定された端末IDが動作モードを変更する権限を有していたならば、この端末IDを含む解除モード設定要求を送受信部27を介して制御装置10へ送信する。その後、端末認証部29dは、送受信部27を介して制御装置10から動作モードがすでに解除モードである旨の通知を受け付けると、警備操作受付部29fに警備操作受付指示を受け渡すとともに、端末情報表示部29eに端末IDを受け渡す。
【0058】
端末認証部29dは、予め登録されていると判定された端末IDが動作モードを変更する権限を有していない、あるいは、端末データ28bに登録されていなかったならば、メッセージID「MSG02」を報知部29gに受け渡す。
【0059】
端末情報表示部29eは、携帯端末30の端末情報の表示を行う処理部である。端末情報表示部29eは、端末認証部29dから端末IDを受け取ったならば、この端末IDに係る端末情報を端末データ28bから抽出し、抽出した端末情報を入出力部21に出力する。
【0060】
なお、端末認証部29dは、読取処理部29cから受け取った携帯端末30の端末IDが、予め登録されている端末IDであるが動作モードを変更する権限を有しているものではなかった場合、警備操作受付部29fへの警備操作受付指示の受け渡しは行わず、端末情報表示部29eへ端末IDを受け渡すようにしてもよい。この場合、人検知部22により玄関等の出入口付近に人の存在を検知したときに読取部23にて応答信号を受信した携帯端末30の端末情報が表示されるが、後述する警備操作を受け付けるための警備設定画面は表示されない。これにより、出入口付近にいる住人に携帯端末30の所持状況を報知することができる。
【0061】
警備操作受付部29fは、動作モードを警備モードに設定するための操作(以下、「警備操作」という。)の受付を行う処理部である。警備操作受付部29fは、端末認証部29dから警備操作受付指示を受け取ったならば、警備設定画面を入出力部21に出力する。そして、入出力部21において警備操作を受け付けたか否かを判定する。
【0062】
警備操作受付部29fは、入出力部21において警備操作を受け付けたならば、警備モード設定要求を送受信部27に出力し、送受信部27を介して制御装置10へ送信する。
【0063】
報知部29gは、メッセージを文字や音声により出力する処理部である。報知部29gは、読取処理部29c又は端末認証部29dからメッセージIDを受け取ったならば、メッセージデータ28aから、このメッセージIDに対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、入出力部21に出力する。
【0064】
報知部29gは、送受信部27を介して制御装置10からのメッセージ出力指示を受信したならば、受信したメッセージ出力指示に含まれるメッセージIDをもとに、メッセージデータ28aから、このメッセージIDに対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、それぞれを入出力部21に出力する。
【0065】
次に、図4に示した認証装置20の記憶部28が記憶するデータの具体例について説明する。図5は、図4に示したメッセージデータ28a及び端末データ28bの一例を示す図である。
【0066】
図5(a)に示すメッセージデータ28aは、メッセージID「MSG01」に対して、テキストが「警備中です。警備を解除してください。」であり、音声が「MSG01.mp3」である状態を対応付け、メッセージID「MSG02」に対して、テキストが「認証できませんでした。」であり、音声が「MSG02.mp3」である状態を対応付け、メッセージID「MSG03」に対して、テキストが「警備を解除しました。」であり、音声が「MSG03.mp3」である状態を対応付けている。
【0067】
また、メッセージデータ28aは、メッセージID「MSG04」に対して、テキストが「在宅警備中です。警備を解除してください。」であり、音声が「MSG04.mp3」である状態を対応付け、メッセージID「MSG05」に対して、テキストが「在宅警備を続けます。」であり、音声が「MSG05.mp3」である状態を対応付け、メッセージID「MSG06」に対して、テキストが「警備を開始します。」であり、音声が「MSG06.mp3」である状態を対応付けている。
【0068】
図5(b)に示す端末データ28bは、端末ID「QWERT」に対して、表示名が「お父さんスマホ」であり、権限が「有」である状態を対応付け、端末ID「ASDFG」に対して、表示名が「お母さんスマホ」であり、権限が「有」である状態を対応付け、端末ID「ZXCVB」に対して、表示名が「お仕事用スマホ」であり、権限が「無」である状態を対応付け、端末ID「POIUY」に対して、表示名が「見守りタグ」であり、権限が「無」である状態を対応付けている。
【0069】
<認証装置20における表示の一例>
次に、認証装置20における表示の一例について説明する。図6は、認証装置20における表示の一例を示す図である。認証装置20は、登録された携帯端末30を検知したならば、検知した携帯端末30の表示名を表示する。この際、検知した携帯端末30の台数に応じて表示の配置や文字の大きさを変更する。また、検知した携帯端末30に動作モードを変更する権限有りと登録されている携帯端末30が含まれている場合、動作モードを警備モードに設定するための操作である警備操作を受け付けるための警備ボタンを表示する。なお、動作モードを変更する権限有りと登録されている携帯端末30が含まれていない場合は、警備ボタンの表示を行わないようにすれば、不要な情報を省略することができる。
【0070】
図6(a)に示すように、検知した携帯端末30が1台である場合は、表示する文字の大きさを「大」として表示する。具体的には、「携帯端末を検知しました」及び「お父さんスマホ」と表示し、前者及び後者ともに文字の大きさは「大」として表示する。そして、表示名が「お父さんスマホ」である携帯端末30は、動作モードを変更する権限が有と登録されているので、警備ボタンを表示する。
【0071】
図6(b)に示すように、検知した携帯端末30が3台である場合は、表示する文字の大きさを「大」として表示する。具体的には、「携帯端末を検知しました」及び「お父さんスマホ、お母さんスマホ、お仕事用スマホ」と表示し、前者及び後者ともに文字の大きさは「大」として表示する。そして、表示名が「お父さんスマホ」及び「お母さんスマホ」であるそれぞれの携帯端末30については、いずれも動作モードを変更する権限が有と登録されているので、警備ボタンを表示する。
【0072】
図6(c)に示すように、検知した携帯端末30が4台である場合は、表示する文字の大きさを区分して表示する。具体的には、「携帯端末を検知しました」を文字の大きさ「大」として表示し、「お父さんスマホ、お母さんスマホ、お仕事用スマホ、見守りタグ」を文字の大きさ「小」と表示するとともに2列で表示する。そして、表示名が「お父さんスマホ」及び「お母さんスマホ」であるそれぞれの携帯端末30については、いずれも動作モードを変更する権限が有と登録されているので、警備ボタンを表示する。
【0073】
図6(d)は、検知した携帯端末30が2台であり、携帯端末30の表示名が「お仕事用スマホ、見守りタグ」である場合を例に示している。表示名が「お仕事用スマホ」及び「見守りタグ」であるそれぞれの携帯端末30については、いずれも動作モードを変更する権限が無と登録されているので、警備ボタンは表示しない。
【0074】
なお、本実施形態では表示名として所持者の名前等を表示する例を説明するが、これに限定されるものではなく、利用者がどの携帯端末を示しているのかを認識することができればよく、携帯端末の電話番号や図形、記号、色分け等により表示するようにしてもよい。
【0075】
また、本実施形態では、携帯端末30の端末IDにより人物の認証を行っているが、これに限定するものではなく、カメラやマイクで取得される生体情報(顔、虹彩、音声等)により人物の認証を行うようにしてもよい。
【0076】
<警備モード中における処理手順>
次に、警備モード中における処理手順について説明する。図7は、警備モード中における処理手順を示すフローチャートである。
【0077】
図7に示すように、玄関等の出入口や窓に設置したセンサが扉や窓の開閉を検知した場合や廊下等に設置した侵入検知センサが人を検知した場合、検知したセンサは制御装置10に対して検知信号を送信する。制御装置10の制御部19は、センサからの検知信号を待ち受け(ステップS101;No)、検知信号を受信すると(ステップS101;Yes)、侵入者がいる可能性があると判断し、この検知信号と記憶部18に記憶しているセンサデータ18aを用いて、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサであるか否かを判定する(ステップS102)。
【0078】
検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサであった場合(ステップS102;Yes)、検知された人は帰宅した住人や事務所の正当な利用者である可能性があるため、制御装置10の制御部19はタイマ12に起動信号を出力し、警報の送信を保留する入館タイマを起動させる(ステップS103)。そして、警備システムの現在の動作モードが「警備モード」であることを検知された人に対して報知するため、メッセージID「MSG01」を含むメッセージ出力指示を送受信部17を介して認証装置20に送信する(ステップS104)。
【0079】
認証装置20の制御部29は、送受信部27を介して制御装置10からのメッセージ出力指示を受信したならば、人検知部22より検知信号が入力されているか否か、すなわち、認証装置20付近に人がいるか否かを判断する(ステップS105)。人検知部22より検知信号が入力されている、すなわち、認証装置20付近に人がいると判断した場合は(ステップS105;Yes)、読取部23へ起動信号を出力する。
【0080】
起動信号が入力された読取部23は質問信号を送信する。そして、携帯端末30からの応答信号を受信したならば、この応答信号を制御部29へ出力する。制御部29は、応答信号を受信したならば、この応答信号から携帯端末30の端末IDを識別し、この端末IDと記憶部28に記憶している端末データ28bを用いて、識別した端末IDが動作モードを変更する権限を有していることを認証する(ステップS107)。
【0081】
なお、このとき、認証装置20の制御部29は、応答信号の電波強度等を基に携帯端末30までの距離や方向を測定して携帯端末30の位置を特定し、この携帯端末30が所定のエリア(例えば、認証装置20の前の所定距離内や、玄関内部で扉から所定距離以内等)に存在していなければ、携帯端末30の端末IDの識別を行わない、あるいは、携帯端末30の端末IDが動作モードを変更する権限を有していたとしても動作モードの変更処理を行えないよう、すなわち、認証を行わないようにしてもよい。こうすることにより、携帯端末30を所持する者が扉の外付近にいる場合に意図しない認証処理が行われることを防ぐことができる。
【0082】
ステップS107において、識別した端末IDが動作モードを変更する権限を有していて認証を行った場合(ステップS107;Yes)、この端末IDを含む解除モード設定要求を送受信部27を介して制御装置10へ送信する(ステップS109)。
【0083】
制御装置10の制御部19は、送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信したならば(ステップS110;Yes)、動作モードを「解除モード」に設定し(ステップS111)、設定後の動作モードである「解除モード」を新たな動作モードとして、記憶部18の動作モードデータ18cに記憶する。
【0084】
制御装置10の制御部19は、動作モードを「解除モード」に切り替えたことを通知するため、メッセージID「MSG03」を含むメッセージ出力指示を送受信部17を介して認証装置20に送信する(ステップS112)。
【0085】
認証装置20の制御部29は、送受信部27を介して制御装置10からのメッセージ出力指示を受信したならば、このメッセージ出力指示に含まれるメッセージID「MSG03」をもとに、記憶部28に記憶しているメッセージデータ28aからメッセージID「MSG03」に対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、入出力部21に出力する。入出力部21では、制御部29からのテキストデータや音声データをもとに動作モードが「解除モード」に切り替えられたことを文字や音声を出力して報知し(ステップS113)、処理を終了する。これにより、帰宅した住人は、警備システムの警備が解除されたことを認識することができる。
【0086】
なお、認証装置20の制御部29は、ステップS105において、人検知部22からの検知信号が入力されていない、すなわち、認証装置20付近に人がいないと判断した場合は(ステップS105;No)、制御装置10から受信したメッセージ出力指示に含まれるメッセージID「MSG01」に対応するテキストデータ及び音声データを記憶部28から抽出し、入出力部21により現在の動作モードが「警備モード」であることを検知された人に対して報知するメッセージを文字や音声により出力し(ステップS106)、ステップS105に戻る。
【0087】
また、認証装置20の制御部29は、ステップS107において、端末IDが動作モードを変更する権限を有していない、あるいは、動作モードを変更する権限を有する携帯端末30からの応答信号が受信できなかった場合(ステップS107;No)、記憶部28よりメッセージID「MSG02」に対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、入出力部21により認証できないことを報知するメッセージを文字や音声により出力し(ステップS108)、ステップS105に戻る。
【0088】
また、制御装置10の制御部19は、ステップS110において、送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信していなかった場合(ステップS110;No)、入館タイマがタイムアップしていないか、すなわち、出入口に設置したセンサにより人を検知してから所定時間が経過していないかを判断する(ステップS114)。入館タイマがタイムアップしていなければ(ステップS114;No)、ステップS110に戻る。入館タイマがタイムアップしていれば(ステップS114;Yes)、センサが検知した人は不正な侵入者であると判断して、警備会社の監視センタ等に警報を送信し(ステップS115)、処理を終了する。
【0089】
また、制御装置10の制御部19は、ステップS102において、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサではなかった場合(ステップS102;No)、センサが不正な侵入者を検知したと判断して、警備会社の監視センタ等に警報を送信し(ステップS115)、処理を終了する。
【0090】
<在宅モード中における処理手順>
次に、在宅モード中における処理手順について説明する。図8は、在宅モード中における処理手順を示すフローチャートである。
【0091】
図8に示すように、制御装置10の制御部19は、センサからの検知信号を待ち受け(ステップS201;No)、検知信号を受信すると(ステップS201;Yes)、侵入者がいる可能性があると判断し、この検知信号と記憶部18に記憶しているセンサデータ18aを用いて、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサであるか否かを判定する(ステップS202)。
【0092】
検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサであった場合(ステップS202;Yes)、検知された侵入者は帰宅した住人や事務所の正当な利用者である可能性があるため、制御装置10の制御部19はタイマ12に起動信号を出力し、警報の送信を保留する入館タイマを起動させる(ステップS203)。そして、警備システムの現在の動作モードが「在宅モード」であることを検知された人に対して報知するため、メッセージID「MSG04」を含むメッセージ出力指示を送受信部17を介して認証装置20に送信する(ステップS205)。
【0093】
認証装置20の制御部29は、送受信部27を介して制御装置10からのメッセージ出力指示を受信したならば、人検知部22より検知信号が入力されているか否かを判断する(ステップS206)。人検知部22より検知信号が入力されていると判断した場合は(ステップS206;Yes)、読取部23へ起動信号を出力する。
【0094】
起動信号が入力された読取部23は質問信号を送信する。そして、携帯端末30からの応答信号を受信したならば、この応答信号を制御部29へ出力する。制御部29は、応答信号を受信したならば、この応答信号から携帯端末30の端末IDを識別し、この端末IDと記憶部28に記憶している端末データ28bを用いて、識別した端末IDが動作モードを変更する権限を有していることを認証する(ステップS208)。
【0095】
認証した端末IDが動作モードを変更する権限を有していた場合(ステップS208;Yes)、この端末IDを含む解除モード設定要求を送受信部27を介して制御装置10へ送信する(ステップS210)。
【0096】
制御装置10の制御部19は、送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信したならば(ステップS211;Yes)、現在の動作モードが在宅モードであり、在宅モードを継続することを通知するため、メッセージID「MSG05」を含むメッセージ出力指示を送受信部17を介して認証装置20に送信する(ステップS212)。
【0097】
認証装置20の制御部29は、送受信部27を介して制御装置10からのメッセージ出力指示を受信したならば、このメッセージ出力指示に含まれるメッセージID「MSG05」をもとに、記憶部28に記憶しているメッセージデータ28aからメッセージID「MSG05」に対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、入出力部21に出力する。入出力部21では、制御部29からのテキストデータや音声データをもとに現在の動作モードが「在宅モード」であることを文字や音声を出力して報知し(ステップS213)、処理を終了する。これにより、帰宅した住人等は、監視対象が在宅モード中であることを認識することができる。
【0098】
なお、認証装置20の制御部29は、ステップS206において、人検知部22からの検知信号が入力されていない場合は(ステップS206;No)、制御装置10から受信したメッセージ出力指示に含まれるメッセージID「MSG04」に対応するテキストデータ及び音声データを記憶部28から抽出し、入出力部21により現在の動作モードが「在宅モード」であることを検知された人に対して報知するとともに、動作モードの「解除モード」への切り替えを促すメッセージを文字や音声により出力し(ステップS207)、ステップS206に戻る。
【0099】
また、認証装置20の制御部29は、ステップS208において、端末IDが動作モードを変更する権限を有していない、あるいは、動作モードを変更する権限を有する携帯端末30からの応答信号が受信できなかった場合(ステップS208;No)、記憶部28よりメッセージID「MSG02」に対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、入出力部21により認証できないことを報知するメッセージを文字や音声により出力し(ステップS209)、ステップS206に戻る。
【0100】
また、制御装置10の制御部19は、ステップS202において、検知信号を送信したセンサが玄関等の出入口に設置したセンサではなかった場合(ステップS202;No)、住人や事務所の正当な利用者が換気のために窓を開けたこと等を検知した、いわゆる誤報である可能性があるため、タイマに起動信号を出力し警報の送信を保留する遅延タイマを起動させ(ステップS204)、ステップS205へ進む。
【0101】
また、制御装置10の制御部19は、ステップS211において、送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信していなかった場合(ステップS211;No)、入館タイマまたは遅延タイマがタイムアップしていないか、すなわち、出入口に設置したセンサや監視対象として設定されているセンサによる検知信号を受信してから所定時間が経過していないかを判断する(ステップS214)。
【0102】
入館タイマまたは遅延タイマがタイムアップしていなければ(ステップS214;No)、ステップS211に戻る。入館タイマまたは遅延タイマがタイムアップしていれば(ステップS214;Yes)、センサは不正な侵入者を検知したと判断し、警備会社の監視センタ等に警報を送信し(ステップS215)、処理を終了する。
【0103】
<解除モード中における処理手順>
次に、警備モード中における処理手順について説明する。図9は、解除モード中における処理手順を示すフローチャートである。
【0104】
制御装置10の制御部19は、解除モード中にセンサから検知信号を送受信部17を介して受信すると、受信した検知信号を送信したセンサが検知する事象の種別が「火災」や「ガス漏れ」、「非常通報」などであれば、警備会社や警察、消防などに警報の送信や通報を行うが、「侵入」であればこれを無視し、警報の送信などは行わない。
【0105】
図9に示すように、住人等が外出のため玄関等の出入口に来て認証装置20の人検知部22の検知エリア内に入ると、人検知部22より制御部29へ検知信号が出力される。認証装置20の制御部29は、人検知部22からの検知信号が入力すると(ステップS301;Yes)、読取部23へ起動信号を出力する。認証装置20の制御部29からの起動信号が入力した読取部23は、質問信号を送信し、携帯端末30からの応答信号を受信すると、この応答信号を制御部29へ出力する。
【0106】
認証装置20の制御部29は、読取部23を介して携帯端末30からの応答信号を受信すると、この応答信号から携帯端末30の端末IDを識別し、この端末IDと記憶部28に記憶している端末データ28bを用いて、検知された端末IDが予め登録されている端末であるか否か判定する(ステップS302)。
【0107】
検知された端末IDが予め登録されている端末であったならば(ステップS302;Yes)、端末データ28bよりこの端末の表示名を読み出し、読み出した表示名を入出力部21に出力し、文字や音声などにより検知された端末を出力する(ステップS303)。これにより、外出しようとする人は、スマートフォン等の携帯端末30を所持していないことを認識することができる。
【0108】
また、認証装置20の制御部29は、識別した端末IDと記憶部28に記憶している端末データ28bを用いて、この端末IDが動作モードを変更する権限を有していることを認証する(ステップS304)。この端末IDが動作モードを変更する権限を有していたならば(ステップS304;Yes)、動作モードを警備モードに設定するための操作である警備操作を受け付けるための警備ボタンを表示する。その後、制御部29は、入出力部21において警備ボタンを操作する警備操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS305)。
【0109】
入出力部21において警備操作を受け付けたならば(ステップS305;Yes)、識別した端末IDを含む警備モード設定要求を送受信部27に出力し、送受信部27を介して制御装置10へ送信する(ステップS307)。
【0110】
なお、認証装置20の制御部29は、ステップS302において、識別した端末IDが予め登録されている端末であった場合、ステップS303において検知された端末名を報知するようにしたが、このタイミングでは報知せず、ステップS304にて識別した端末IDが動作モードを変更する権限を有していると判断し、送受信部27を介して解除モード設定要求を送信した後、制御装置10の制御部19より現在の動作モードがすでに解除モードである(動作切り替え処理が失敗した)旨の通知を受けたときに検知された端末を報知するようにしてもよい。これにより、動作モードが解除モードであったときのみ表示等するため、警備モード中や在宅モード中に不要な通知が行われることがなく、動作モードを設定する権限を有する携帯端末30を所持すべき人が、退出する際に報知内容を確認することでこの携帯端末30を所持しているか否かを確認することができる。
【0111】
制御装置10の制御部19は、送受信部17を介して認証装置20からの警備モード設定要求を受信したならば(ステップS308;Yes)、タイマに起動信号を出力し、外出しようとする住人等(以下「退出者」という。)が玄関等の出入口から退出するまでの間、退出者が通過する位置に設置されたセンサからの検知信号に基づく警報の送信などを行わない時間を計時する退館タイマを起動させる(ステップS309)。
【0112】
制御装置10の制御部19は、退出者に対して、監視対象から退出するよう促すため、メッセージID「MSG06」を含むメッセージ出力指示を送受信部17を介して認証装置20に送信する(ステップS310)。
【0113】
認証装置20の制御部29は、送受信部27を介して制御装置10からのメッセージ出力指示を受信すると、このメッセージ出力指示に含まれるメッセージID「MSG06」をもとに、記憶部28に記憶しているメッセージデータ28aからメッセージID「MSG06」に対応するテキストデータ及び音声データを抽出し、入出力部21に出力する。入出力部21では、制御部29からのテキストデータや音声データをもとに、まもなく警備モードに切り替えるため監視対象から退出するよう促すメッセージを文字や音声により出力する(ステップS313)。これにより、外出しようとする住人等は、警備モードへの切り替え処理が正しく行われたことを認識することができる。
【0114】
制御装置10の制御部19は、退館タイマがタイムアップしたならば(ステップS311;Yes)、動作モードを「警備モード」に設定し(ステップS312)、設定後の動作モードである「警備モード」を新たな動作モードとして記憶部18に出力して動作モードデータ18cに記憶し、処理を終了する。
【0115】
なお、認証装置20の制御部29は、ステップS301において人検知部22からの検知信号が入力していない場合(ステップS301;No)、ステップS302において端末IDが検知されないあるいは検知された端末IDが予め登録されている端末IDではない場合(ステップS302;No)、ステップS304において端末IDが動作モードを変更する権限を有していなかった場合(ステップS304;No)は、ステップS301に戻る。
【0116】
また、認証装置20の制御部29は、ステップS305において、入出力部21での操作を受け付けていなければ(ステップS305;No)、識別した端末IDを含む解除モード設定要求を送受信部27に出力し、送受信部27を介して制御装置10へ送信する(ステップS306)。
【0117】
制御装置10の制御部19は、送受信部17を介して認証装置20からの解除モード設定要求を受信したならば(ステップS308;No)、記憶部18に記憶している動作モードデータ18cの動作モードを確認する。このとき、動作モードはすでに「解除モード」であるため、動作モードの切り替え処理は行わず、そのまま処理を終了する。
【0118】
また、制御装置10の制御部19は、ステップS311において、退館タイマがタイムアップしていなかったならば(ステップS311;No)、退館タイマがタイムアップするまで待機する。
【0119】
また、制御装置10は、在宅モード中に監視対象とするセンサを予め記憶部18の監視対象センサデータ18bに記憶しておき、住人等により入力部11を介して「在宅モード」への設定操作が行われると、監視対象センサデータ18bに記憶しているセンサを監視対象として動作モードを「在宅モード」に設定し、設定後の動作モードである「在宅モード」を新たな動作モードとして記憶部28の動作モードデータ18cに記憶する。この時、監視対象とするセンサは住人等が入力部11より指定するようにしてもよい。この場合、制御装置10の制御部19は、動作モードを「在宅モード」と記憶するとともに、入力部11より指定されたセンサを監視対象センサとして記憶する。ここでは、制御装置10に設けた入力部11を操作することで「在宅モード」へ設定する例を説明したが、これに限られるものではなく、制御装置10とは別に設けた操作器や、スマートフォン等の携帯端末30により設定操作を行うようにしてもよい。この場合、制御装置10に入力部11を設けなくてもよい。
【0120】
上述してきたように、実施形態1に係る警備システムでは、事前に登録された携帯端末の認証を行うことにより、動作モードの設定状況に応じて、この動作モードを再設定又は継続するよう構成したので、在宅モードを含む動作モードの設定及び解除を効率的に行うことができる。
【0121】
[実施形態2]
以下に、本実施形態2に係る携帯端末検知システム、通信端末検知システム、コントローラ、携帯端末検知方法及び通信端末検知方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、ここでは本発明を警備システムに適用した場合について説明する。
【0122】
<実施形態2に係る警備システムの概要>
図10は、本実施形態2に係る警備システムの概要を説明するための説明図である。本実施形態2に係る警備システムでは、警備モードオンの状態において、住宅の窓等の開放を検知するセンサから検知信号を受信したならば、所定の警報を発する。
【0123】
警備モードのオン/オフの制御は、コントローラを操作することにより可能である他、携帯端末を用いて制御することができる。本実施形態2では、警備モードのオン/オフの制御を近距離無線通信技術であるNFC(Near Field Communication)機能を有するNFCタグ及び携帯端末を用いて行う警備システムについて説明する。
【0124】
図10(a)に示すように、警備モードをオンに制御する場合、ユーザ(例えば警備システムが設置されている住宅の居住者)が携帯端末1830を、出入口ドアの内側に貼られた警備モードオン用NFCタグT1にかざすと、携帯端末1830は、警備モードオン用NFCタグT1に記憶された警備モードオン用の警備タグIDを警備モードオン用NFCタグT1から読み取り(S21)、この警備タグID及びあらかじめ携帯端末に記憶された該携帯端末の操作者を示すユーザIDをサーバ40に送信する(S22)。
【0125】
サーバ40は、受信した警備タグID及びユーザIDを用いて制御の種類(警備モードオン)及び制御対象のコントローラ50を特定する(S23)。そして、サーバ40がこのコントローラ50に警備モードオン信号を送信すると(S24)、コントローラ50は、警備モードをオンに制御する(S25)。
【0126】
また、図10(b)に示すように、警備モードをオフに制御する場合、ユーザが携帯端末1830を、出入口ドアの外側に貼られた警備モードオフ用NFCタグT2にかざすと、携帯端末1830は、警備モードオフ用NFCタグT2に記憶された警備モードオフ用の警備タグIDを警備モードオフ用NFCタグT2から読み取り(S26)、この警備タグID及びあらかじめ携帯端末1830に記憶されたユーザIDをサーバ40に送信する(S27)。
【0127】
サーバ40は、あらかじめ警備タグIDおよびユーザIDを、制御の種類および制御対象のコントローラと対応付けて記憶し、受信した警備タグID及びユーザIDを用いて制御の種類(警備モードオフ)及び制御対象のコントローラ50を特定する(S28)。そして、サーバ40がこのコントローラ50に警備モードオフ信号を送信すると(S29)、コントローラ50は、警備モードをオフに制御する(S30)。
【0128】
このように、本実施形態2に係る警備システムでは、警備モードオン用NFCタグ又は警備モードオフ用NFCタグ(以下、「警備用NFCタグ」と総称する)から警備タグIDを読み取り、この読み取った警備タグIDを用いて警備モードのオン/オフの制御を行うよう構成したので、警備モードの設定を効率的かつ正確に行うことができる。
【0129】
<実施形態2に係るシステム構成>
次に、本実施形態2に係る警備システムのシステム構成について説明する。図11は、本実施形態2に係る警備システムのシステム構成を示す図である。図11に示すように、携帯端末1830、サーバ40及びコントローラ50は、インターネットを介して通信可能に接続される。コントローラ50には、住宅の窓等の開放を検知する、図示しないセンサが接続される。
【0130】
携帯端末1830は、警備システムのユーザが所持するスマートフォンなどの端末装置である。携帯端末1830は、ログイン認証の有無及び実行確認の有無の設定を受け付けたならば、この受け付けた設定及びあらかじめ携帯端末1830に記憶されたユーザIDをサーバ40に送信する。
【0131】
また、携帯端末1830は、警備用NFCタグから警備タグIDを読み取ったならば、この警備タグID及びあらかじめ携帯端末1830に記憶されたユーザIDをサーバ40に送信する。
【0132】
また、携帯端末1830は、サーバ40からログイン画面表示指示を受信したならばログイン画面を表示する。そして、受け付けたユーザID及びパスワードを用いて操作者の認証を行い、認証に成功した、つまり、操作者が正規のユーザであることを確認できたならば、サーバ40にユーザ認証通知を送信する。
【0133】
また、携帯端末1830は、サーバ40から実行確認画面表示指示を受信したならば実行確認画面を表示する。そして、実行確認操作を受け付けたならば、サーバ40に実行確認通知を送信する。
【0134】
また、携帯端末1830は、サーバ40から警備モードオン完了通知を受信したならば、コントローラ50の警備モードがオン状態となった旨を表示し、警備モードオフ完了通知を受信したならば、コントローラ50の警備モードがオフ状態となった旨を表示する。携帯端末1830は、サーバ40から戸締り異常通知を受信したならば、戸締り異常表示画面を表示する。
【0135】
サーバ40は、警備センタなどに設置され、携帯端末1830及びコントローラ50との間で警備モードオン/オフ信号等の送受信を行う装置である。サーバ40は、携帯端末1830からログイン認証の有無及び実行確認の有無の設定並びにユーザIDを受信したならば、この受信したデータを確認設定データに記憶する。
【0136】
また、サーバ40は、あらかじめ警備タグIDおよびユーザIDを、制御の種類および制御対象のコントローラを示すコントローラIDと対応付けて記憶し、携帯端末1830からユーザID及び警備タグIDを受信したならば、受信した各IDを用いて制御の種類及び制御対象のコントローラを示すコントローラIDを特定する。
【0137】
また、サーバ40は、確認設定データを参照し、携帯端末1830から受信したユーザIDに対する確認設定データのログイン認証が「有」であるならば、携帯端末1830にログイン画面表示指示を送信し、受信したユーザIDに対する確認設定データの実行確認が「有」であるならば、携帯端末1830に実行確認画面表示指示を送信する。
【0138】
また、サーバ40は、特定された制御の種類及びコントローラIDを用いて、次の処理を行う。制御の種類が「警備モードオン」ならば警備モードオン信号を、制御の種類が「警備モードオフ」ならば警備モードオフ信号を、特定されたコントローラIDに該当するコントローラ50に対して送信する。
【0139】
また、サーバ40は、コントローラ50から警備モードオン完了通知、警備モードオフ完了通知又は戸締り異常通知を受信したならば、受信した通知を携帯端末1830に対して送信する。
【0140】
コントローラ50は、住宅に設置され、警備モードのオン/オフの制御を行う装置である。コントローラ50は、サーバ40から警備モードオン信号を受信したならば、センサからの検知信号の受信状態をもとに戸締り状態を確認する。この時に、センサから検知信号を受信していないならば、警備モードをオンの状態にし、警備モードの制御を完了させ、警備モードオン完了通知をサーバ40に送信する。なお、戸締り状態を確認した時に、センサから検知信号を受信していたならば、警備モードをオンに制御することなく戸締り異常通知をサーバ40に送信する。
【0141】
また、コントローラ50は、サーバ40から警備モードオフ信号を受信したならば、警備モードをオフの状態にし、警備モードオフ完了通知をサーバ40に送信する。
【0142】
<携帯端末1830の構成>
次に、携帯端末1830の構成について説明する。図12は、図11に示した携帯端末1830の構成を示す機能ブロック図である。図12に示すように、携帯端末1830は、表示操作部1831、読取部1832、通信部1833、記憶部1835及び制御部1836を有する。
【0143】
表示操作部1831は、タッチパネルディスプレイ等の入出力デバイスである。読取部1832は、NFCを用いてデータの読み取りを行う入力デバイスである。通信部1833は、インターネットとデータ通信するためのインタフェース部である。
【0144】
記憶部1835は、不揮発性メモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、ログイン用データ1835aを記憶する。ログイン用データ1835aは、警備モードオン/オフの制御を行う際の操作者の認証に使用するデータである。
【0145】
制御部1836は、携帯端末1830の全体制御を行う制御部であり、設定管理部1836a、読取制御部1836b、ID通知部1836c、ログイン制御部1836d、実行確認部1836e及び表示制御部1836fを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、設定管理部1836a、読取制御部1836b、ID通知部1836c、ログイン制御部1836d、実行確認部1836e及び表示制御部1836fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0146】
設定管理部1836aは、ログイン認証の有無及び実行確認の有無の設定を管理する処理部である。設定管理部1836aは、表示操作部1831からログイン認証及び実行確認の有無の設定を受信したならば、この受信した設定及びログイン用データ1835aのユーザIDをサーバ40に送信する。
【0147】
読取制御部1836bは、警備用NFCタグから警備タグIDを読み取る処理部である。読取制御部1836bは、携帯端末30が警備用NFCタグにかざされたならば、読取部1832を介して警備タグIDを読み取る。
【0148】
ID通知部1836cは、警備タグID及びユーザIDを通知する処理部である。ID通知部1836cは、読取制御部1836bが警備タグIDを読み取ったならば、この警備タグID及びログイン用データ1835aのユーザIDをサーバ40に送信する。
【0149】
ログイン制御部1836dは、警備モードのオン/オフの制御を行う際のログイン処理を行う処理部である。ログイン制御部1836dは、サーバ40からログイン画面表示指示を受信したならば、表示操作部1831にログイン画面を表示する。
【0150】
また、ログイン制御部1836dは、ログイン画面表示中に表示操作部1831からユーザID及びパスワードが入力されると、このユーザID及びパスワードをログイン用データ1835aと照合し、合致したならば、サーバ40にユーザ認証通知を送信する。
【0151】
実行確認部1836eは、警備モードのオン/オフの制御の実行確認を行う処理部である。実行確認部1836eは、サーバ40から実行確認画面表示指示を受信したならば、表示操作部1831に実行確認画面を表示する。そして、実行確認操作を受け付けたならば、サーバ40に実行確認通知を送信する。
【0152】
表示制御部1836fは、警備に係る表示の制御を行う処理部である。表示制御部1836fは、サーバ40から警備モードオン完了通知を受信したならば、コントローラ50の警備モードがオン状態となった旨を表示操作部1831に表示する。表示制御部1836fは、サーバ40から警備モードオフ完了通知を受信したならば、コントローラ50の警備モードがオフ状態となった旨を表示操作部1831に表示する。
【0153】
また、表示制御部1836fは、サーバ40から戸締り異常通知を受信したならば、戸締り異常表示画面を表示操作部1831に表示する。
【0154】
次に、図12に示した携帯端末1830の記憶部1835が記憶するデータの具体例について説明する。図13は、図12に示したログイン用データ1835aの一例を示す図である。
【0155】
図13に示すログイン用データ1835aは、ユーザIDが「TM123456」であり、パスワードが「1234」である状態を示している。
【0156】
<サーバ40の構成>
次に、図11に示したサーバ40の構成について説明する。図14は、図11に示したサーバ40の構成を示す機能ブロック図である。図14に示すように、サーバ40は、表示部41及び入力部42と接続され、通信部44、記憶部45及び制御部46を有する。
【0157】
表示部41は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部42は、キーボードやマウス等である。通信部44は、インターネットを介して携帯端末1830及びコントローラ50とデータ通信するためのインタフェース部である。
【0158】
記憶部45は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、確認設定データ45a及び警備制御データ45bを記憶する。確認設定データ45aは、ユーザID毎のログイン認証の有無及び実行確認の有無を示すデータである。警備制御データ45bは、ユーザID毎に警備タグIDと、この警備タグIDにより実行する制御の種類と、制御対象のコントローラを示すコントローラIDと、を対応付け、警備モードオン/オフの制御を行う際に使用するデータである。
【0159】
制御部46は、サーバ40の全体制御を行う制御部であり、設定管理部46a、警備制御部46b、確認制御部46c及び警備通知部46dを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、設定管理部46a、警備制御部46b、確認制御部46c及び警備通知部46dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0160】
設定管理部46aは、確認設定データ45aを管理する処理部である。設定管理部46aは、携帯端末1830からログイン認証の有無及び実行確認の有無の設定並びにユーザIDを受信したならば、この受信したデータを確認設定データ45aに記憶する。
【0161】
警備制御部46bは、警備モードオン/オフの制御を行う処理部である。警備制御部46bは、携帯端末1830からユーザID及び警備タグIDを受信したならば、警備制御データ45bから、受信した各IDに対応付けられた制御の種類及びコントローラIDを特定する。
【0162】
確認制御部46cは、ログイン認証及び実行確認を制御する処理部である。確認制御部46cは、警備制御部46bにより制御の種類及びコントローラIDが特定されたならば、次の処理を行う。
【0163】
受信したユーザIDに対する確認設定データ45aのログイン認証が「有」であるならば、携帯端末1830にログイン画面表示指示を送信する。そして、携帯端末1830からユーザ認証通知を受信したならば、確認設定データ45aの実行確認の設定を確認する。また、受信したユーザIDに対する確認設定データ45aのログイン認証が「無」であるならば、確認設定データ45aの実行確認の設定を確認する。
【0164】
受信したユーザIDに対する確認設定データ45aの実行確認が「有」であるならば、携帯端末1830に実行確認画面表示指示を送信する。そして、携帯端末1830から実行確認通知を受信したならば、警備通知部46dに確認完了通知を受け渡す。また、受信したユーザIDに対する確認設定データ45aの実行確認が「無」であるならば、警備通知部46dに確認完了通知を受け渡す。
【0165】
警備通知部46dは、警備モードのオン/オフの制御に関する指示を通知する処理部である。警備通知部46dは、確認制御部46cから確認完了通知を受け取ったならば、警備制御部46bにより特定された制御の種類及びコントローラIDを用いて、次の処理を行う。警備制御部46bが特定した制御の種類が「警備モードオン」ならば警備モードオン信号を、制御の種類が「警備モードオフ」ならば警備モードオフ信号を、警備制御部46bが特定したコントローラIDに該当するコントローラ50に対して送信する。
【0166】
また、警備通知部46dは、コントローラ50から警備モードオン完了通知、警備モードオフ完了通知又は戸締り異常通知を受信したならば、受信した通知を携帯端末1830に対して通知する。
【0167】
次に、図14に示したサーバ40の記憶部45が記憶するデータの具体例について説明する。図15は、図14に示した確認設定データ45a及び警備制御データ45bの一例を示す図である。
【0168】
図15(a)に示す確認設定データ45aは、ユーザID「TM123456」に対して、ログイン認証が「有」であり、実行確認が「有」である状態を対応付け、ユーザID「TM987654」に対して、ログイン認証が「無」であり、実行確認が「無」である状態を対応付けている。なお、図15(a)では、ユーザIDに対するログイン認証と実行確認をどちらも「有」またはどちらも「無」と設定した例を示したが、これに限らず、ログイン認証と実行確認のどちらか一方を「有」と設定するようにしてもよい。
【0169】
図15(b)に示す警備制御データ45bは、ユーザID「TM123456」及び警備タグID「KS234567」に対して、制御の種類が「警備モードオン」であり、制御対象のコントローラを示すコントローラIDとして「ABC56789」を対応付け、ユーザID「TM123456」及び警備タグID「KK345678」に対して、制御の種類が「警備モードオフ」であり、制御対象のコントローラIDとして「ABC56789」を対応付けている。
【0170】
また、警備制御データ45bは、ユーザID「TM987654」及び警備タグID「KS876543」に対して、制御の種類が「警備モードオン」であり、制御対象のコントローラIDとして「ABC54321」を対応付け、ユーザID「TM987654」及び警備タグID「KK765432」に対して、制御の種類が「警備モードオフ」であり、制御対象のコントローラIDとして「ABC54321」を対応付けている。
【0171】
<コントローラ50の構成>
次に、図11に示したコントローラ50の構成について説明する。図16は、図11に示したコントローラ50の構成を示す機能ブロック図である。図16に示すように、コントローラ50は、表示部51、操作部52、外部通信部53、施設内通信部54及び制御部56を有する。
【0172】
表示部51は、液晶パネル等の出力デバイスである。操作部52は、ボタンやスイッチ等の入力デバイスである。外部通信部53は、インターネットを介してサーバ40とデータ通信するためのインタフェース部である。施設内通信部54は、住宅等の施設内に設置されたセンサからの検知信号を受信するためのインタフェース部である。
【0173】
制御部56は、コントローラ50の全体制御を行う制御部であり、警備制御部56a及び戸締り管理部56bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、警備制御部56a及び戸締り管理部56bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0174】
警備制御部56aは、警備モードのオン/オフの制御を行う処理部である。警備制御部56aは、サーバ40から警備モードオン信号を受信したならば、戸締り管理部56bに戸締り状況確認指示を受け渡す。
【0175】
また、警備制御部56aは、戸締り管理部56bから戸締り正常通知を受け取ったならば、警備モードをオンの状態にし、警備モードオン完了通知をサーバ40に送信する。
【0176】
また、警備制御部56aは、サーバ40から警備モードオフ信号を受信したならば、警備モードをオフの状態にし、警備モードオフ完了通知をサーバ40に通知する。
【0177】
戸締り管理部56bは、戸締り状況を管理する処理部である。戸締り管理部56bは、施設内通信部54を介してセンサからの検知信号を受信する。
【0178】
また、戸締り管理部56bは、警備制御部56aから戸締り状況確認指示を受け取った際に、センサから検知信号を受信していないならば、警備制御部56aに戸締り正常通知を受け渡す。
【0179】
また、戸締り管理部56bは、警備制御部56aから戸締り状況確認指示を受け取った際に、センサから検知信号を受信していたならば、戸締り異常通知をサーバ40に送信する。
【0180】
<実施形態2に係る携帯端末1830における表示の一例>
次に、本実施形態2に係る携帯端末1830における表示の一例について説明する。図17は、本実施形態2に係る携帯端末1830における表示の一例を示す図である。携帯端末1830は、サーバ40から実行確認画面表示指示を受信したならば、実行確認画面を、戸締り異常通知を受信したならば、戸締り異常表示画面を表示する。
【0181】
図17(a)に示すように、実行確認画面では、「警備状況を変更します。よろしいでしょうか。」と表示するとともに、「はい」及び「いいえ」の確認ボタンを表示する。
【0182】
図17(b)に示すように、戸締り異常表示画面では、「戸締り異常箇所があります。確認してください。」と表示するとともに、「OK」の確認ボタンを表示する。
【0183】
<実施形態2に係る警備モードのオン/オフの制御に関する処理手順>
次に、本実施形態2に係る警備モードのオン/オフの制御に関する処理手順について説明する。図18図20は、本実施形態2に係る警備モードのオン/オフの制御に関する処理手順を示すフローチャートである。
【0184】
携帯端末1830は、警備用NFCタグからデータを読み取り、このデータから警備タグIDを取得できなかったならば(ステップS401;No)、そのまま処理を終了する。読み取ったデータから警備タグIDを取得したならば(ステップS401;Yes)、この警備タグID及びユーザIDをサーバ40に送信する(ステップS402)。
【0185】
サーバ40は、警備タグID及びユーザIDを受信すると、警備制御データ45bを参照し、受信した警備タグID及びユーザIDを用いて制御の種類及び制御対象のコントローラを特定する(ステップS403)。また、確認設定データ45aを参照し、受信したユーザIDのログイン認証が「無」であるなら(ステップS404;No)、ステップS409に移行し、ログイン認証が「有」であるなら(ステップS404;Yes)、ログイン画面表示指示を携帯端末1830に送信する(ステップS405)。
【0186】
携帯端末1830は、ログイン画面表示指示を受信するとログイン画面を表示し(ステップS406)、ログイン情報の入力を受け付けてログイン認証が成功したならば(ステップS407;Yes)、ログイン認証が成功した、つまり、操作者が正規のユーザであることが確認できたことを示すユーザ認証通知をサーバ40に送信する(ステップS408)。また、携帯端末1830は、ステップS407においてログイン認証が失敗した場合(ステップS407;No)、ステップS406に戻りログイン画面を表示する。
【0187】
サーバ40は、ステップS404にてログイン認証が「無」であった場合、または、携帯端末からのユーザ認証通知を受信すると、確認設定データ45aの実行確認の設定を参照する。確認設定データ45aの実行確認が「無」であるなら(ステップS409;No)、ステップS414に移行し、実行確認が「有」であるなら(ステップS409;Yes)、実行確認画面表示指示を携帯端末1830に送信する(ステップS410)。
【0188】
携帯端末1830は、実行確認画面表示指示を受信すると、図17(a)に示す実行確認画面を表示し(ステップS411)、実行確認操作として「はい」が選択されたならば(ステップS412;Yes)、実行確認通知をサーバ40に送信する(ステップS413)。また、携帯端末1830は、ステップS412において実行確認操作として「いいえ」が選択されたならば(ステップS412;No)、処理を終了する。
【0189】
サーバ40は、ステップS403において特定した制御の種類が警備モードオンならば(ステップS414;Yes)、警備モードオン信号をコントローラ50に送信する(ステップS501)。
【0190】
コントローラ50は、警備モードオン信号を受信すると、センサからの検知信号の受信状態をもとに戸締り状態を確認し(ステップS502)、センサから検知信号を受信している、つまり、戸締り異常があるならば(ステップS503;Yes)、戸締り異常をサーバ40に送信する(ステップS504)。センサから検知信号を受信しておらず戸締り異常がないならば(ステップS503;No)、警備モードをオンに制御し(ステップS505)、警備モードオン完了をサーバ40に送信する(ステップS506)。
【0191】
なお、コントローラ50は、ステップS505において警備モードをオンに制御するとともに退出タイマを起動し、退出タイマの計時中は、出入口に設置した開閉センサや廊下の人感センサ等予め設定したセンサからの検知信号を無効とする。これにより、警備モードをオンに制御した直後の、操作者による出入口扉の開放や操作者自身を検知したことによる不要な警報の発生を防止できる。
【0192】
サーバ40は、受信した制御結果(戸締り異常又は警備モードオン完了)を携帯端末1830に送信する(ステップS507)。携帯端末1830は、制御結果(戸締り異常又は警備モードオン完了)を受信すると、受信した制御結果が戸締り異常であれば、戸締り異常があり警備モードをオン状態に制御できなった旨を表示し、受信した結果が警備モードオン完了であれば、警備モードをオン状態となった旨を表示し(ステップS508)、そのまま処理を終了する。
【0193】
サーバ40は、ステップS403において特定した制御の種類が警備モードオフならば(ステップS414;No)、警備モードオフ信号をコントローラ50に送信する(ステップS601)。
【0194】
コントローラ50は、警備モードオフ信号を受信すると警備モードをオフ状態に制御し(ステップS602)、警備モードオフ完了をサーバ40に送信する(ステップS603)。
【0195】
サーバ40は、受信した警備モードオフ完了を携帯端末1830に送信する(ステップS604)。携帯端末1830は、警備モードオフ完了を受信すると、コントローラ50の警備モードがオフ状態となった旨を表示し(ステップS605)、処理を終了する。
【0196】
上述してきたように、本実施形態2に係る警備システムでは、警備用NFCタグから警備タグIDを読み取り、この読み取った警備タグIDを用いて警備モードのオン/オフの制御を行うよう構成したので、警備モードの設定を効率的かつ正確に行うことができる。
【0197】
なお、上記の実施形態2では、警備用NFCタグから警備タグIDを読み取り、この読み取った警備タグIDを用いて警備モードのオン/オフの制御を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。暗証番号、IDキーの入力やスマホアプリの操作により警備モードオン/オフの制御を行うよう構成することもできる。この際、入力や操作の内容を履歴データとして記憶して、操作内容を判別できるよう構成することもできる。
【0198】
また、上記の実施形態2では、ログイン画面及び実行確認画面を表示してそれぞれに操作を受け付ける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ログイン画面及び実行確認画面の各画面表示後、ステップS407及びステップS412において所定時間内に操作がなかったならば、操作を促す旨の通知又は表示している携帯端末を振動させるよう構成することもできる。これにより、警備用NFCタグを読み取らせただけで警備モードの切り替え操作を行ったつもりになり、警備モードがオフ状態のまま無人になってしまうことを防止できる。
【0199】
さらに、上記の実施形態2では、操作者の認証をユーザIDとパスワードの入力により行っているが、これに限定されるものではなく、指紋や顔などの生体認証により行うようにしてもよい。
【0200】
加えて、上記の実施形態2では、ステップS414にて制御の種類を判断しているが、ステップS403にて制御の種類を特定した直後に判断するようにしてもよい。これにより、警備モードをオン状態に制御する場合には確認設定データの設定にかかわらずログイン認証を省略するなど、操作者の操作を簡略化することができる。また、制御の種類に応じて実行確認画面に表示する内容を、制御の種類が警備モードオンである場合は「警備を開始しますか?」とし、制御の種類が警備モードオフである場合は「警備を解除しますか?」とするなど、操作者にわかりやすいメッセージを通知することが可能となり、誤った警備モードへの設定を防ぐことができる。
【0201】
[実施形態3]
ところで、上記の実施形態2では、警備用NFCシールから警備タグIDを読み取り、この読み取った警備タグIDを用いて警備モードオン/オフの制御を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。警備モードオンの状態の住宅に、ユーザ(例えばその住宅の居住者)の携帯端末の置き忘れがあった場合に、この携帯端末の置き忘れの旨を通知するよう構成することもできる。本実施形態3では、警備モードオンの状態の住宅にユーザの携帯端末の置き忘れがあった場合に、この携帯端末の置き忘れの旨を通知する警備システムについて説明する。なお、本発明に係る携帯端末検知システムを警備システムに適用した場合について説明する。
【0202】
<実施形態3に係る警備システムの概要>
本実施形態3に係る警備システムの概要について説明する。図21は、本実施形態3に係る警備システムの概要の説明図である。
【0203】
図21に示すように、本実施形態3に係る警備システムでは、コントローラ300が携帯端末100aとWi-Fi(登録商標)ルータ400間のWi-Fi電波を観測し(S31)、コントローラ300は予め登録した携帯端末100a(例えばこの警備システムが設置された住宅の居住者であるユーザの携帯端末)の電波観測データを記録する(S32)。コントローラ300が警備モードをオンに制御した後(S33)、登録した携帯端末100aが所定時間範囲内に宅内に存在することを観測データから検出したならば(S34)、サーバ200に対して携帯端末100aの置き忘れ通知を送信する(S35)。
【0204】
サーバ200は、コントローラ300から携帯端末100aの置き忘れ通知を受信したならば、通知先として登録された携帯端末100b(例えばこの警備システムが設置された住宅の同居人であるユーザの携帯端末)に対して、携帯端末100aの置き忘れを通知する(S36)。
【0205】
このように、本実施形態3に係る警備システムでは、警備モードがオンである状態の住宅に携帯端末の置き忘れがあった場合に、この携帯端末の置き忘れの旨を通知するよう構成したので、携帯端末を住宅内に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0206】
<携帯端末100の構成>
次に、携帯端末100の構成について説明する。図22は、図21に示した携帯端末100の構成を示す機能ブロック図である。図22に示すように、携帯端末100は、表示操作部1831、通信部1833、Wi-Fi通信部110、記憶部120及び制御部130を有する。なお、図12に示した携帯端末1830と同様の機能部についての説明は省略する。
【0207】
Wi-Fi通信部110は、近距離無線通信であるWi-Fiを用いて、Wi-Fiルータ400を経由してインターネット上でデータ通信するためのインタフェース部であり、携帯端末100の機体に固有のMACアドレスを保持している。通信部1833は、通信制御部131が通信を制御する送受信データがない場合においても、携帯端末100がWi-Fiルータ400の属する無線LANに参加している状況では、Wi-Fiルータ400との間にデータ通信が可能となるリンクを確立している。
【0208】
記憶部120は、不揮発性メモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、ログイン用データ1835a及び端末データ121を記憶する。端末データ121は、端末ID及びMACアドレスを含む。
【0209】
制御部130は、携帯端末100の全体制御を行う制御部であり、設定管理部1836a、ログイン制御部1836d、通信制御部131、登録部132及びメッセージ制御部133を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、設定管理部1836a、ログイン制御部1836d、通信制御部131、登録部132及びメッセージ制御部133にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0210】
通信制御部131は、Wi-Fiによる通信を制御する処理部である。通信制御部131は、Wi-Fiを用いて、Wi-Fiルータ400を経由してインターネット上でデータ通信を行う。
【0211】
登録部132は、通知先の登録を行う処理部である。登録部132は、自端末を宅内に置き忘れた場合に自端末を検知するコントローラ300のコントローラIDと、宅内に置き忘れた旨を通知する先の電話番号を表示操作部1831から受け付けたならば、この受け付けたデータに端末データ121を加え、通知先データとしてサーバ200に送信する。
【0212】
メッセージ制御部133は、メッセージの受信を行う処理部である。メッセージ制御部133は、サーバ200からメッセージを受信したならば、このメッセージを表示操作部1831に表示する。
【0213】
次に、図22に示した携帯端末100の記憶部120が記憶するデータの具体例について説明する。図23は、図22に示した端末データ121の一例を示す図である。図23に示す端末データ121は、端末IDが「XYZ12345」であり、MACアドレスが「12-34-56-78-9A-BC」である状態を示している。
【0214】
<サーバ200の構成>
次に、図21に示したサーバ200の構成について説明する。図24は、図21に示したサーバ200の構成を示す機能ブロック図である。図24に示すように、サーバ200は、表示部41及び入力部42と接続され、通信部44、記憶部210及び制御部220を有する。なお、図14に示したサーバ40と同様の機能部についての説明は省略する。
【0215】
記憶部210は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、通知先データ211を記憶する。通知先データ211は、携帯端末100を置き忘れた場合に、その旨を通知する先の電話番号等を示すデータである。
【0216】
制御部220は、サーバ200の全体制御を行う制御部であり、登録部221及び置き忘れ通知部222を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、登録部221及び置き忘れ通知部222にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0217】
登録部221は、通知先データ211を管理する処理部である。登録部221は、携帯端末100から通知先データを受信したならば、この通知先データを通知先データ211に記憶する。そして、記憶したコントローラIDのコントローラ300に対して、端末IDを登録データとして送信する。
【0218】
置き忘れ通知部222は、携帯端末100の置き忘れ通知を行う処理部である。置き忘れ通知部222は、コントローラ300から置き忘れ通知を受信したならば、この置き忘れ通知に含まれるコントローラID及び端末IDを用いて、通知先データ211から通知先電話番号を特定する。そして、この通知先電話番号に対して、携帯端末100の置き忘れを通知する。
【0219】
次に、図24に示したサーバ200の記憶部210が記憶するデータの具体例について説明する。図25は、図24に示した通知先データ211の一例を示す図である。
【0220】
図25に示す通知先データ211は、携帯端末の操作者であり警備サービスの契約者を表すユーザID「TM123456」に対して、契約先のコントローラIDが「ABC56789」と「ABC54321」とである状態を対応付けている。また、コントローラID「ABC56789」に対して、端末IDが「XYZ12345」であり、通知先電話番号が「09023456789」である状態を対応付け、コントローラID「ABC54321」に対して、端末IDが「XYZ98765」であり、通知先電話番号が「08087654321」である状態を対応付けている。なお、1台のコントローラ300に対し複数の端末IDを対応づけて登録することもできる。
【0221】
<コントローラ300の構成>
次に、図21に示したコントローラ300の構成について説明する。図26は、図21に示したコントローラ300の構成を示す機能ブロック図である。図26に示すように、コントローラ300は、表示部51、操作部52、受信部310、外部通信部53、施設内通信部54、記憶部320及び制御部330を有する。なお、図16に示したコントローラ50と同様の機能部についての説明は省略する。
【0222】
受信部310は、Wi-Fi電波を受信するためのインタフェース部である。記憶部320は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、登録携帯端末データ321を記憶する。登録携帯端末データ321は、Wi-Fi電波を検知する対象である携帯端末100の端末ID及びMACアドレスを示すデータである。
【0223】
制御部330は、コントローラ300の全体制御を行う制御部であり、警備制御部56a、戸締り管理部56b、登録部331、置き忘れ検知部332及び置き忘れ通知部333を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、警備制御部56a、戸締り管理部56b、登録部331、置き忘れ検知部332及び置き忘れ通知部333にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0224】
登録部331は、登録携帯端末データ321を管理する処理部である。登録部331は、サーバ200から登録データを受信したならば、この登録データを登録携帯端末データ321に記憶する。
【0225】
置き忘れ検知部332は、宅内に置き忘れられた携帯端末100を検知する処理部である。置き忘れ検知部332は、宅内のWi-Fi電波を観測し、登録携帯端末データ321に登録されたMACアドレスを含むフレームを検知すると、MACアドレス観測テーブル322内の当該MACアドレスの最終観測日時を更新する。警備制御部56aにより警備モードがオンとなった後、MACアドレス観測テーブル322を参照し、最終観測日時が所定時間範囲内にあるMACアドレスを抽出し、このMACアドレスを含む検知通知を置き忘れ通知部333に受け渡す。
【0226】
置き忘れ通知部333は、置き忘れ通知を通知する処理部である。置き忘れ通知部333は、置き忘れ検知部332から検知通知を受け取ったならば、この検知通知に含まれるMACアドレス及び自装置のコントローラIDを含む置き忘れ通知をサーバ200に通知する。
【0227】
次に、図26に示したコントローラ300の記憶部320が記憶するデータの具体例について説明する。図27は、図26に示した登録携帯端末データ321及びMACアドレス観測テーブル322の一例を示す図である。図27(a)に示す登録携帯端末データ321は、端末IDが「XYZ12345」であり、MACアドレスが「12-34-56-78-9A-BC」である状態を示している。
【0228】
図27(b)に示すMACアドレス観測テーブル322は、MACアドレス「12-34-56-78-9A-BC」を含むフレームを最後に観測した日時が「2023/03/23 10:00」であり、MACアドレス「34-56-78-9A-BC-DE」を含むフレームを最後に観測した日時が「2023/03/22 00:00」であることを示している。
【0229】
<実施形態3に係る置き忘れ通知に関する処理手順>
次に、本実施形態3に係る置き忘れ通知に関する処理手順について説明する。図28は、本実施形態3に係る置き忘れ通知に関する処理手順を示すフローチャートである。
【0230】
コントローラ300は、宅内のWi-Fi電波を観測し(ステップS701)、観測したWi-Fi電波のデータリンク層のフレームにおけるイーサネットヘッダーを参照し、登録携帯端末データ321に登録されたMACアドレスが含まれている場合、観測した日時をMACアドレス観測テーブル322の最終観測日時として記録する(ステップS702)。
【0231】
Wi-Fi電波における観測の対象は、OSI参照モデルでいうレイヤ2、つまりデータリンク層でのフレームのやりとりである。データリンク層ではMACアドレスを使用してデータをやりとりする相手を識別しており、携帯端末100から見た直近の接続相手であるWi-Fiルータ400とのリンクが確立された状態をコントローラ300から観測したとき、フレームのイーサネットヘッダーには送信元および宛先のMACアドレスが含まれているのを観測することができる。携帯端末100が待機中など、OSが休止状態にある間はネットワーク層以上の通信が緩慢になることから、データリンク層の通信状態を検出し、そのフレーム内のMACアドレスを抽出することで、携帯端末100の所有者が宅内にいない状況でも、置き忘れられた携帯端末100が宅内に存在することを検知することができる。
【0232】
コントローラ300の警備モードをオンとしたならば(ステップS703;Yes)、その時点から計時を開始する。コントローラ300の警備モードをオンにしないとき(ステップS703;No)、ステップS701に戻り、携帯端末100のWi-Fi電波を観測する。警備モードがオンとなった後も、コントローラ300は宅内のWi-Fi電波を観測し(ステップS704)、観測したWi-Fi電波のデータリンク層のフレームにおけるイーサネットヘッダーを参照し、登録携帯端末データ321に登録されたMACアドレスが含まれている場合、観測した日時をMACアドレス観測テーブル322の最終観測日時として記録する(ステップS705)。警備モードがオンとなってから所定時間が経過した後(ステップS706;Yes)、MACアドレス観測テーブル322を参照し、最終観測日時が最後に警備モードをオンとした日時より後であるMACアドレスを検出したならば(ステップS707;Yes)、サーバ200に対し、当該MACアドレスに対応する端末IDおよび自装置のコントローラIDとともに置き忘れ通知を送信する(ステップS708)。警備モードがオンとなってから所定時間が経過しないうちは(ステップS706;No)、ステップS704に戻ってWi-Fi電波を観測する。なおステップS706において待機する時間は、携帯端末100のOSが待機中の状態において、Wi-Fiルータ400との間で、データリンク層で少なくとも数フレームをやりとりすることが見込める長さとすることが望ましい。なおこのとき抽出するMACアドレスは、警備モードの操作者が携帯する携帯端末100のMACアドレスを除くものとしてもよい。MACアドレス観測テーブル322に、最終観測日時が最後に警備モードをオンとした日時より後であるMACアドレスを検出しなかったときは(ステップS707;No)、ステップS701に戻り、携帯端末100のWi-Fi電波の観測を継続する。
【0233】
サーバ200は、コントローラ300から置き忘れ通知を受信したならば、この置き忘れ通知に含まれるコントローラID及び端末IDを用いて、通知先データ211から通知先電話番号を抽出する。そして、この通知先電話番号に対して、携帯端末100の置き忘れを通知し(ステップS709)、処理を終了する。
【0234】
上述してきたように、本実施形態3に係る警備システムでは、警備モードがオンとなっている状態の住宅に居住者の携帯端末の置き忘れがあった場合に、この携帯端末の置き忘れの旨を通知するよう構成したので、携帯端末を住宅内に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0235】
なお、携帯端末の置き忘れを、警備モードをオンにしたタイミングで通知するほかに、外出先から任意のタイミングで確認する方法について説明する。図29は、本実施形態3に係る置き忘れ通知に関連し、置き忘れの状況を任意のタイミングで確認する処理手順のフローチャートである。
【0236】
コントローラ300は、宅内のWi-Fi電波を観測し(ステップS801)、観測したWi-Fi電波のデータリンク層のフレームにおけるイーサネットヘッダーを参照し、登録携帯端末データ321に登録されたMACアドレスが含まれている場合、観測した日時をMACアドレス観測テーブル322へ当該MACアドレスの最終観測日時として記録する(ステップS802)。
【0237】
ユーザが携帯端末100の表示操作部1831から操作し、確認したいコントローラIDを指定した上で宅内の携帯端末100の存在状況についての確認要求を自身のユーザIDとともに送信すると(ステップS803)、サーバ200は当該コントローラIDのコントローラ300に対し確認要求を送信する(ステップS804)。
【0238】
コントローラ300は、記憶部320に記憶したMACアドレス観測テーブル322を参照し、最終観測日時が確認要求を受信した時刻より前の所定時間範囲内にあるMACアドレスを抽出し(ステップS805)、記憶部320に記憶した登録携帯端末データ321の当該MACアドレスに対応する端末IDを、結果としてサーバ200へ通知する(ステップS806)。そして、終了するか否かを判定し(ステップS809)、終了する場合には(ステップS809;Yes)そのまま終了する。一方、終了しない場合には(ステップS809;No)、ステップS801に移行する。
【0239】
サーバ200は、コントローラ300から受信した結果通知を、携帯端末100へ通知し(ステップS807)、携帯端末100は、結果表示を行う(ステップS808)。なお、ここでいう所定時間には、携帯端末100のOSが待機中の状態において、Wi-Fiルータ400との間で、データリンク層で少なくとも数フレームをやりとりすることが見込める長さを設定することが望ましい。
【0240】
なお、このときユーザは、携帯端末100からコントローラIDを指定しないで確認要求を送信し、サーバ200は通知先データ211においてユーザIDに対応する全てのコントローラIDのコントローラ300に対して確認要求を送信してもよい。この場合サーバ200は、ユーザの携帯端末100へコントローラID毎の確認結果を通知する。
【0241】
また、サーバ200からユーザの携帯端末100へ確認結果を通知する際、宅内に存在すると判断した携帯端末100の持ち主の名前、事前に登録したニックネーム、電話番号を通知するよう構成してもよい。
【0242】
なお、上記の実施形態3では、警備モードがオンとなっている状態の住宅に携帯端末の置き忘れがあった場合に、この携帯端末の置き忘れの旨を登録された携帯端末に通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ユーザがコントローラを操作して警備モードをオンにしたときに、携帯端末が住宅内に存在することを検知したならば、この携帯端末の置き忘れの旨をコントローラや操作器に表示する、もしくはコントローラ等から光や音で知らせるよう、構成することもできる。さらに、他の居住者の携帯端末の置き忘れの状況も併せてコントローラ等により知らせるようにすることもできる。
【0243】
また、上記の実施形態3では、携帯端末の置き忘れをサーバから登録された携帯端末へメッセージで通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。コントローラ300の記憶部320に記憶するMACアドレス観測テーブル322を、コントローラIDとともにサーバ200に同期して保有し、携帯端末のWebブラウザやアプリからインターネットを通じてサーバ200にアクセスして、宅内に存在する全ての携帯端末の置き忘れ有無の状況を閲覧できるよう、構成することもできる。
【0244】
[実施形態4]
ところで、上記の実施形態3では、居住する住宅に同居人がいることにより、ユーザの携帯端末の置き忘れの通知先を同居人の携帯端末等に指定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。独居等により身近な人物がいない場合に、一定の交流のある人物の携帯端末に対して、ユーザの携帯端末の置き忘れを通知するよう構成することもできる。本実施形態4では、独居等により身近な人物がいない場合に、ユーザの携帯端末に記録された過去の行動履歴に基づき、一定の交流のある人物の携帯端末に対して、ユーザの携帯端末の置き忘れを通知する警備システムについて説明する。なお、本発明に係る携帯端末検知システムを警備システムに適用した場合について説明する。
【0245】
<実施形態4に係る警備システムの概要>
本実施形態4に係る警備システムの概要について説明する。図30及び図31は、本実施形態4に係る警備システムの概要の説明図である。
【0246】
図30に示すように、本実施形態4に係る警備システムでは、行動履歴として、携帯端末100aが記録している自身の通信履歴を、Wi-Fiルータ400を介してコントローラ600に送信する(S41)。コントローラ600は、この通信履歴をサーバ700に対して送信する(S42)。サーバ700は、受信した通信履歴を通信履歴データに記録する(S43)。
【0247】
図31に示すように、コントローラ600が携帯端末100aとWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波を観測し(S51)、携帯端末100aの電波観測データを記録する(S52)。コントローラ600が警備モードをオンに制御した後(S53)、登録した携帯端末100aが所定時間範囲内に宅内に存在することを観測データから検出したならば(S54)、サーバ700に対して携帯端末100aの置き忘れ通知を送信する(S55)。
【0248】
サーバ700は、コントローラ600から携帯端末100aの置き忘れ通知を受信したならば、携帯端末100aに係る通信履歴データから、最も多く連絡した携帯端末100bを特定する(S56)。このようにするのは、携帯端末100aのユーザと携帯端末100bのユーザとの間に一定の交流があれば、携帯端末100aとユーザと携帯端末100bとの連絡回数は多くなると考えられるからである。そして、特定した携帯端末100bに対して、携帯端末100aの置き忘れ通知を送信する(S57)。
【0249】
このように、本実施形態4に係る警備システムでは、独居等により身近な人物がいない場合に、一定の交流のある人物の携帯端末に対して、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成したので、携帯端末を住宅内に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0250】
<サーバ700の構成>
次に、図30に示したサーバ700の構成について説明する。図32は、図30に示したサーバ700の構成を示す機能ブロック図である。図32に示すように、サーバ700は、表示部41及び入力部42と接続され、通信部44、記憶部710及び制御部720を有する。なお、図14に示したサーバ40と同様の機能部についての説明は省略する。
【0251】
記憶部710は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、登録携帯端末データ711及び通信履歴データ712を記憶する。登録携帯端末データ711は、置き忘れ検知の対象となる携帯端末を示すデータである。通信履歴データ712は、登録携帯端末データ711に登録された携帯端末100の通信履歴を示すデータである。
【0252】
制御部720は、サーバ700の全体制御を行う制御部であり、登録部721、通信履歴管理部722、通知先特定部723及び置き忘れ通知部724を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、登録部721、通信履歴管理部722、通知先特定部723及び置き忘れ通知部724にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0253】
登録部721は、登録携帯端末データ711を管理する処理部である。登録部721は、携帯端末100aから、置き忘れ検知の対象となる携帯端末100aに係る携帯端末データを受信したならば、この携帯端末データを登録携帯端末データ711に記憶する。そして、記憶したコントローラIDのコントローラ600に対して、端末ID及びMACアドレスを登録データとして送信する。
【0254】
通信履歴管理部722は、通信履歴データ712を管理する処理部である。通信履歴管理部722は、携帯端末100aから、通信履歴データを受信したならば、この通信履歴データを通信履歴データ712に記憶する。
【0255】
通知先特定部723は、置き忘れ通知の通知先を特定する処理部である。通知先特定部723は、コントローラ600から置き忘れ通知を受信したならば、この置き忘れ通知に含まれる携帯端末100に係る通信履歴を通信履歴データ712から抽出し、抽出したデータの中で最も通信回数の多い通信先を特定する。
【0256】
置き忘れ通知部724は、携帯端末100aの置き忘れ通知を行う処理部である。置き忘れ通知部724は、通知先特定部723が最も通信回数の多い通信先を特定したならば、この特定した通信先に対して、コントローラ600から受信した置き忘れ通知を送信する。
【0257】
次に、図32に示したサーバ700の記憶部710が記憶するデータの具体例について説明する。図33は、図32に示した登録携帯端末データ711及び通信履歴データ712の一例を示す図である。
【0258】
図33(a)に示す登録携帯端末データ711は、携帯端末の操作者であり警備サービスの契約者を表すユーザID「TM123456」に対して、契約先のコントローラIDが「ABC56789」であり、登録携帯端末の端末IDが「XYZ12345」であり、MACアドレスが「12-34-56-78-9A-BC」であり、登録携帯端末の電話番号が「09023456789」である状態を対応付け、ユーザID「TM123456」に対して、契約先のコントローラIDが「ABC56789」であり、登録携帯端末の端末IDが「XYZ98765」であり、MACアドレスが「34-56-78-9A-BC-DE」であり、登録携帯端末の電話番号が「09087654321」である状態を対応付けている。
【0259】
図33(b)に示す通信履歴データ712は、日時「2023/7/10 10:23」に対して、登録携帯端末の端末IDが「XYZ12345」であり、通信先電話番号が「09034567890」である状態を対応付け、日時「2023/7/10 10:25」に対して、登録携帯端末の端末IDが「XYZ98765」であり、通信先電話番号が「09076543210」である状態を対応付けている。
【0260】
<実施形態4に係る置き忘れ通知に関する処理手順>
次に、本実施形態4に係る置き忘れ通知に関する処理手順について説明する。図34は、本実施形態4に係る置き忘れ通知に関する処理手順を示すフローチャートである。
【0261】
サーバ700は、コントローラ600から通信履歴を受信したならば(ステップS901;Yes)、受信した通信履歴を通信履歴データ712に記録する(ステップS902)。
【0262】
サーバ700は、コントローラ600から置き忘れ通知を受信していないならば(ステップS903;No)、ステップS901に戻る。コントローラ600から置き忘れ通知を受信したならば(ステップS903;Yes)、この置き忘れ通知に含まれる携帯端末100aに係る通信履歴を通信履歴データ712から抽出し、抽出したデータの中で最も通信回数の多い通信先を特定する(ステップS904)。そして、特定した通信先に対して、置き忘れ通知を送信し(ステップS905)、処理を終了する。
【0263】
上述してきたように、本実施形態4に係る警備システムでは、独居等により身近な人物がいない場合に、一定の交流のある人物の携帯端末に対して、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成したので、携帯端末を住宅内に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0264】
なお、上記の実施形態4では、独居等により身近な人物がいない場合に、一定の交流のある人物の携帯端末として、所定期間の通信履歴の中で最も多く連絡した携帯端末に対して、登録した携帯端末の置き忘れを通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0265】
たとえば、独居等により身近な人物がいない場合に、所定期間の通信履歴の中で、直近に連絡した携帯端末に対して、登録した携帯端末の置き忘れを通知するよう構成することもできる。
【0266】
また、たとえば、行動履歴として、登録した携帯端末の過去の位置情報の履歴に基づき、携帯端末の置き忘れを検知した曜日や時間帯から、その時点でユーザが存在すると考えられる目的地を推定し、住宅内のコントローラ600に予め目的地と紐づけて登録しておいた連絡先に携帯端末の置き忘れを通知するよう構成することもできる。
【0267】
また、たとえば、登録した携帯端末を住宅に置き忘れた場合に、住宅内のコントローラ600が検知した携帯端末のWi-Fi電波の観測状況をサーバに記録しておき、PC等の他の端末からこの観測状況を確認できるよう構成することもできる。この場合、観測状況を確認する方法はWebブラウザ経由でもよいし、アプリ経由でもよい。
【0268】
また、たとえば、登録した携帯端末を住宅に置き忘れた場合に、この携帯端末以外にユーザが所有する通信端末(例えば、スマートウォッチやスマートリングのようなウェアラブル端末など)に対して、登録した携帯端末の置き忘れを通知するよう構成することもできる。
【0269】
[変形例1]
ところで、上記の実施形態4では、独居等により身近な人物がいない場合に、一定の交流のある人物の携帯端末に対して、携帯端末の置き忘れを通知する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。独居等により身近な人物がいない場合に、自己の行動経路上の装置に対して、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成することもできる。本変形例1では、独居等により身近な人物がいない場合に、自己の行動経路上の装置に対して、携帯端末の置き忘れを通知する警備システムについて説明する。
【0270】
<変形例1に係る警備システムの概要>
本変形例1に係る警備システムの概要について説明する。図35は、本変形例1に係る警備システムの概要の説明図である。
【0271】
図35に示すように、本変形例1に係る警備システムでは、住宅のコントローラが警備モードに設定された後、コントローラからユーザの携帯端末100aの置き忘れを検知した旨の通知を受信したならば、サーバ800は、この携帯端末100の置き忘れ通知を鉄道会社サーバ900に送信する(S61)。鉄道会社サーバ900は、受信した置き忘れ通知を置き忘れデータに記録する(S62)。
【0272】
住宅に置き忘れた携帯端末100aのユーザが、鉄道を利用するために非接触型ICカードの定期券を駅の自動改札機1000にタッチしたならば(S63)、自動改札機1000は、タッチされた非接触型ICカードからカードIDを読み取り、このカードIDを鉄道会社サーバ900に送信する(S64)。
【0273】
鉄道会社サーバ900では、非接触型ICカードのカードIDと携帯端末100aの端末IDが予め対応付けられている。鉄道会社サーバ900は、自動改札機1000からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応付けられた携帯端末100aの端末IDと置き忘れデータを用いて、この携帯端末100aに係る置き忘れ情報を特定する(S65)。
【0274】
鉄道会社サーバ900は、特定した置き忘れ情報を自動改札機1000に送信し(S66)、自動改札機1000は、受信した置き忘れ情報を表示する(S67)。
【0275】
上述してきたように、本変形例1に係る警備システムでは、独居等により身近な人物がいない場合に、自己の行動経路上の装置に対して、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成したので、携帯端末を住宅内に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0276】
なお、上記の変形例1では、独居等により身近な人物がいない場合に、自己の行動経路上の駅の自動改札機に対して、携帯端末の置き忘れを通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0277】
たとえば、液晶パネル等の表示部を有する自宅玄関の錠装置、門扉、ポスト等に携帯端末の置き忘れを通知して表示するよう構成することもできる。
【0278】
また、たとえば、外出の目的地にある設備(例えば、勤務先の入門ゲートや職場で利用するPC)に携帯端末の置き忘れを通知して表示するよう構成することもできる。
【0279】
[実施形態5]
ところで、上記の実施形態4では、自己の居住する住宅に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。住居以外の公共施設等のような場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成することもできる。本実施形態5では、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを通知する警備システムについて説明する。なお、本発明に係る携帯端末検知システムを警備システムに適用した場合について説明する。
【0280】
<実施形態5に係る警備システムの概要>
本実施形態5に係る警備システムの概要について説明する。図36は、本実施形態5に係る警備システムの概要の説明図である。
【0281】
図36に示すように、本実施形態5に係る警備システムでは、コントローラ1100により警備モードがオンに制御されたならば(S71)、公共施設内の携帯端末100aとWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波を観測する(S72)。コントローラ1100は、Wi-Fi電波を観測したならば、観測した電波に含まれるMACアドレスをサーバ1200に送信する(S73)。
【0282】
サーバ1200には、携帯端末100aに関する情報が登録携帯端末データとして予め登録されている。サーバ1200は、コントローラ1100から観測した電波に含まれるMACアドレスを受信したならば、このMACアドレス及び登録携帯端末データを用いて、置き忘れられた携帯端末100aを特定する(S74)。そして、特定した携帯端末100aの置き忘れ通知を施設管理者の所持する携帯端末100bに送信する(S75)。
【0283】
このように、本実施形態5に係る警備システムでは、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成したので、携帯端末を公共施設等の場所に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0284】
<サーバ1200の構成>
次に、図36に示したサーバ1200の構成について説明する。図37は、図36に示したサーバ1200の構成を示す機能ブロック図である。図37に示すように、サーバ1200は、表示部41及び入力部42と接続され、通信部44、記憶部1210及び制御部1220を有する。なお、図32に示したサーバ700と同様の機能部についての説明は省略する。
【0285】
記憶部1210は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、管理者携帯端末データ1211及び登録携帯端末データ711を記憶する。管理者携帯端末データ1211は、施設管理者が所有する携帯端末100に関する情報を示すデータである。
【0286】
制御部1220は、サーバ1200の全体制御を行う制御部であり、登録部1221及び置き忘れ通知部1222を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、登録部1221及び置き忘れ通知部1222にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0287】
登録部1221は、管理者携帯端末データ1211及び登録携帯端末データ711を管理する処理部である。登録部1221は、携帯端末100から、施設管理者が所有する携帯端末100に係る携帯端末データを受信したならば、この携帯端末データを管理者携帯端末データ1211に記憶する。登録部1221は、携帯端末100から、置き忘れ検知の対象となる携帯端末100に係る携帯端末データを受信したならば、この携帯端末データを登録携帯端末データ711に記憶する。
【0288】
置き忘れ通知部1222は、携帯端末100の置き忘れ通知を行う処理部である。置き忘れ通知部1222は、コントローラ1100からMACアドレスを受信したならば、このMACアドレス及び登録携帯端末データ711を用いて、置き忘れられた携帯端末100の電話番号を特定し、携帯端末置き忘れ通知にこの電話番号を含める。なお、置き忘れられた携帯端末100の電話番号を特定できなかった場合は、電話番号不明として携帯端末置き忘れ通知に含める。そして、MACアドレスを受信したコントローラ1100に対応する携帯端末の電話番号を管理者携帯端末データ1211から特定し、この電話番号の携帯端末に対して、携帯端末置き忘れ通知を送信する。
【0289】
次に、図37に示したサーバ1200の記憶部1210が記憶するデータの具体例について説明する。図38は、図37に示した管理者携帯端末データ1211の一例を示す図である。
【0290】
図38に示す管理者携帯端末データ1211は、ユーザID「TM123456」に対して、コントローラIDが「ABC56789」であり、携帯端末の端末IDが「XYZ99345」であり、携帯端末の電話番号が「08043216789」である状態を対応付け、ユーザID「TM987654」に対して、コントローラIDが「ABC54321」であり、携帯端末の端末IDが「XYZ33765」であり、携帯端末の電話番号が「08056784321」である状態を対応付けている。
【0291】
<実施形態5に係る置き忘れ通知に関する処理手順>
次に、本実施形態5に係る置き忘れ通知に関する処理手順について説明する。図39は、本実施形態5に係る置き忘れ通知に関する処理手順を示すフローチャートである。
【0292】
コントローラ1100は、警備モードがオンに制御されたならば(ステップS1001;Yes)、携帯端末100とWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波を観測する(ステップS1002)。
【0293】
携帯端末100とWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波が観測されたならば(ステップS1002;Yes)、この観測したWi-Fi電波に含まれるMACアドレスをサーバ1200に送信する(ステップS1003)。
【0294】
サーバ1200は、受信したMACアドレスが登録携帯端末データ711内に該当があれば(ステップS1004;Yes)、該当するMACアドレスに対応する携帯端末100aを置き忘れとして、置き忘れ通知を施設管理者の携帯端末100bに対して送信し(ステップS1005)、そのまま処理を終了する。
【0295】
サーバ1200は、受信したMACアドレスが登録携帯端末データ711内に該当がなければ(ステップS1004;No)、不明な携帯端末を置き忘れとして、置き忘れ通知を施設管理者の携帯端末100bに対して送信し(ステップS1006)、処理を終了する。
【0296】
上述してきたように、本実施形態5に係る警備システムでは、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを通知するよう構成したので、携帯端末を公共施設等の場所に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0297】
なお、上記の実施形態5では、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを施設管理者の携帯端末に通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯端末の置き忘れ通知に合わせて、施設内の残留者がいなくなった時刻(例えば、警備モードをオンに制御した時刻や施錠をした時刻)を通知するよう構成することもできる。
【0298】
また、上記の実施形態5では、携帯端末のMACアドレスを予め登録しておいたが、このほか、公共施設内で特定のMACアドレスを連続して観測し始めた日時を当該ユーザが公共施設に入館した日時と想定し、合わせて記録しておくことで、当該MACアドレスの携帯端末の持ち主を特定する手がかりとすることもできる。
【0299】
[実施形態6]
ところで、上記の実施形態5では、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、公共施設外に設置された警備システムのサーバを介してユーザの携帯端末の置き忘れを通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。警備システムを導入していない公共施設の貸しスペース等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを当該公共施設内の管理用PC等に直接通知するよう構成することもできる。本実施形態6では、公共施設等の場所にユーザが携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを公共施設内の管理用PC等に直接通知する検知システムについて説明する。なお、本発明に係る携帯端末検知システムを検知システムに適用した場合について説明する。
【0300】
<実施形態6に係る検知システムの概要>
本実施形態6に係る検知システムの概要について説明する。図40は、本実施形態6に係る検知システムの概要の説明図である。
【0301】
図40に示すように、本実施形態6に係る検知システムでは、公共施設の施錠をした場合に、施錠センサ1300が施錠完了をコントローラ1400に通知する(S81)。その後、コントローラ1400は、公共施設内の携帯端末100とWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波を観測する(S82)。
【0302】
コントローラ1400は、Wi-Fi電波を観測したならば、観測した電波に含まれるMACアドレスを含む携帯端末の置き忘れ通知を管理用PC1500に送信する(S83)。管理用PC1500は、受信した携帯端末の置き忘れ通知を表示する(S84)。
【0303】
このように、本実施形態6に係る検知システムでは、公共施設等の場所にユーザが携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを当該公共施設内の管理用PC等に直接通知するよう構成したので、携帯端末を当該公共施設等の場所に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0304】
なお、本実施形態6では携帯端末の置き忘れを検知するにあたり施錠センサ1300による施錠完了の通知を契機としたが、全ユーザの退室を検知する方法はこれに限られない。室内の空調や照明等の設備機器の電源OFFなど、室内が無人となった場合には不要となる設備の使用終了を通知させ、契機としてもよい。
【0305】
<コントローラ1400の構成>
次に、図40に示したコントローラ1400の構成について説明する。図41は、図40に示したコントローラ1400の構成を示す機能ブロック図である。図41に示すように、コントローラ1400は、表示部51、操作部52、受信部310、管理通信部1403、センサ通信部1404及び制御部1430を有する。なお、図26に示したコントローラ300と同様の機能部についての説明は省略する。
【0306】
管理通信部1403は、管理用PC1500とデータ通信するためのインタフェース部である。センサ通信部1404は、公共施設内に設置された施錠センサ1300からの検知信号を受信するためのインタフェース部である。
【0307】
制御部1430は、コントローラ1400の全体制御を行う制御部であり、戸締り管理部1431、置き忘れ検知部1432及び置き忘れ通知部1433を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、戸締り管理部1431、置き忘れ検知部1432及び置き忘れ通知部1433にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0308】
戸締り管理部1431は、戸締り状況を管理する処理部である。戸締り管理部1431は、センサ通信部1404を介して施錠センサ1300からの検知信号を受信する。戸締り管理部1431は、施錠センサ1300から施錠完了通知を受信したならば、置き忘れ検知部1432に観測指示を受け渡す。
【0309】
置き忘れ検知部1432は、公共施設内に置き忘れられた携帯端末100を検知する処理部である。置き忘れ検知部1432は、戸締り管理部1431から観測指示を受け取ったならば、公共施設内の携帯端末100とWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波を観測する。そして、Wi-Fi電波を観測したならば、置き忘れ通知部1433に対して、観測した電波に含まれるMACアドレスを含む検知通知を受け渡す。
【0310】
置き忘れ通知部1433は、置き忘れ通知を通知する処理部である。置き忘れ通知部1433は、置き忘れ検知部1432から検知通知を受け取ったならば、この検知通知に含まれるMACアドレス及び自装置のコントローラIDを含む置き忘れ通知を管理用PC1500に送信する。
【0311】
上述してきたように、本実施形態6に係る検知システムでは、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを公共施設内の管理用PC等に直接通知するよう構成したので、携帯端末を公共施設等の場所に置き忘れたことを迅速かつ効率良く検知することができる。
【0312】
なお、上記の実施形態6では、公共施設等が施錠されたタイミングで携帯端末の置き忘れを検知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0313】
たとえば、設定された時刻(例えば、会議室における会議室使用終了予定時刻)において携帯端末の置き忘れを検知するよう構成することもできる。
【0314】
また、たとえば、携帯端末の置き忘れ検知履歴をサーバに記録しておき、この検知履歴の分析に基づいた所定の時刻において携帯端末の置き忘れを検知するよう構成することもできる。
【0315】
また、上記の実施形態6では、携帯端末の置き忘れをコントローラが検知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯端末の置き忘れをスマートスピーカ等の装置によって検知するよう構成することもできる。
【0316】
[変形例2]
ところで、上記の実施形態6では、公共施設等の場所に携帯端末を置き忘れた場合に、携帯端末の置き忘れを公共施設内の管理用PC等に直接通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。公共施設等の場所に設置されている携帯端末の存在の有無を検知するよう構成することもできる。本変形例2では、公共施設等の場所に設置されている携帯端末の存在の有無を検知する検知システムについて説明する。なお、本発明に係る携帯端末検知システムを検知システムに適用した場合について説明する。
【0317】
<変形例2に係る検知システムの概要>
変形例2に係る検知システムの概要について説明する。図42は、本変形例2に係る検知システムの概要の説明図である。
【0318】
図42に示すように、本変形例2に係る検知システムでは、所定の時刻(例えば、小学校においては、生徒の下校時刻の16時)になったならば、コントローラ1600は、公共施設内の携帯端末100とWi-Fiルータ400間のWi-Fi電波を観測する(S91)。
【0319】
コントローラ1600は、Wi-Fi電波を観測したならば、観測した電波に含まれるMACアドレスを管理用PC1700に送信する(S92)。管理用PC1700は、受信したMACアドレスと端末管理データを用いて、携帯端末100の存在の有無を表示する(S93)。端末管理データでは、公共施設で管理している携帯端末100の名称とMACアドレスが対応付けられており、コントローラ1600から受信したMACアドレスの携帯端末100は、公共施設内に存在すると判断できる。
【0320】
上述してきたように、本変形例2に係る検知システムでは、公共施設等の場所に設置されている携帯端末の存在の有無を迅速かつ効率良く検知することができる。
【0321】
なお、上記の変形例2では、公共施設等の場所に設置されている携帯端末の存在の有無を検知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0322】
たとえば、IEEE802.11のフレーム上に平文やあらかじめ定めたフォーマットにおいて、携帯端末のバッテリー残量を所定のタイミング(例えば、バッテリー残量が所定値以下となった時点)で、携帯端末からコントローラに通知するよう構成することもできる。このことにより、携帯端末の管理者が、携帯端末のバッテリーが切れる前に充電を行うことができる。
【0323】
また、たとえば、コントローラが、携帯端末のWi-Fi電波を検知していた時間帯を所定の携帯端末等に通知するよう構成することもできる。これにより、万が一置き忘れた携帯端末が第三者により持ち去られたような場合でも、後追いでその状況を知ることができる。
【0324】
また、たとえば、コントローラが、携帯端末のWi-Fi電波を観測することにより、監視空間における携帯端末の合計通信量を算出して所定の携帯端末等に通知するよう構成することもできる。
【0325】
また、上記実施形態では、警備システムの警備モードをオンまたはオフに制御するための識別情報保持部材としてNFCタグを使用する例を記載しているが、これに限定するものではなく、携帯端末により識別情報を取得することができる媒体であればよく、バーコードやQRコード(登録商標)等の二次元コードや、FeliCa(登録商標)方式ICカード等の非接触ICカードを用いてもよい。
【0326】
識別情報保持部材として二次元コードを用いる場合、携帯端末に備わるカメラにより二次元コードを撮像することで、携帯端末の認識部(図示せず。)が撮像された二次元コードを解析して該二次元コードに担持されている識別情報(上記実施形態2記載の「警備タグID」に相当。)を取得し、ID通知部1836cを介してサーバ40へ識別情報を送信するようにすればよい。
【0327】
また、識別情報保持部材として非接触ICカードを用いる場合、携帯端末に備わる送受信部(図示せず。)により非接触ICカードに担持されている識別情報(上記実施形態2記載の「警備タグID」に相当。)を取得し、ID通知部1836cを介してサーバ40へ識別情報を送信するようにすればよい。
【0328】
また、上記実施形態では、携帯端末としてスマートフォンを例に挙げたが、これに限定するものではなく、識別情報保持部材が保持する識別情報を取得する機能を有し直接または他の通信機器を介してサーバ40へ各種情報を送信することができるものであればよく、ウェアラブル端末やタブレット端末等を用いてもよい。
【0329】
上記実施形態では、警備モードのオン/オフの制御のタイミング、つまり、利用者の出と入りを判定する方法として、携帯端末から端末IDを取得したときの警備モードや、警備タグから読み取った警備タグIDをもとに利用者の出と入りを判定する例を記載しているが、これに限定するものではなく、利用者の手や足等の動きのパターン、いわゆるジェスチャーにより出入りを判定するようにしてもよい。
【0330】
出入りの判定に利用者の動きのパターンを用いる場合、インタホン等の出入口等に設置したカメラあるいは携帯端末に備わるカメラにより利用者を撮影し、認識部(図示せず。)が撮影した画像を処理することで利用者自身の動きを検出する。予め出るときと入るときの動きのパターンを登録しておき、判定部(図示せず。)では、撮影した利用者の動きと予め登録している動きのパターンとを照合することで、利用者の出入りを判定するようにすればよい。例えば、右の手のひらを広げて左右に振る動作を検出した場合は「出」と判定し警備モードをオンに制御し、左の手でこぶしを作って上下に振る動作を検出した場合は「入」と判定し警備モードをオフに制御する等、撮影した利用者の動きに応じて利用者の出入りを判定し、設定する警備モードのオン/オフを選択するようにすればよい。
【0331】
また、動きのパターンの検出手段として、利用者が所持する携帯端末に備わる加速度センサや傾斜センサを利用し、携帯端末の動きを検出する。予め出るときと入るときの携帯端末の動きのパターンを登録しておき、判定部(図示せず。)では、取得した携帯端末の動きと予め登録している動きのパターンを照合することで、利用者の出入りを判定するようにすればよい。例えば、携帯端末を縦に3回振ったことを検出した場合は「出」と判定し警備モードをオンに制御し、携帯端末を横に5回振ったことを検出した場合は「入」と判定し警備モードをオフに制御する等、携帯端末の動きに応じて利用者の出入りを判定し、設定する警備モードのオン/オフを選択するようにすればよい。
【0332】
また、利用者の出と入りを利用者の音声指示により判定するようにしてもよい。出入りの判定に利用者の音声指示を用いる場合、インタホン等の出入口等に設置したマイクあるいは携帯端末に備わるマイクにより利用者の音声を抽出し、認識部(図示せず。)が抽出した音声を処理することで利用者の音声指示を検出する。予め出るときと入るときの音声指示を登録しておき、判定部(図示せず。)では、検出した音声指示と予め登録している音声指示とを照合することで、利用者の出入りを判定するようにすればよい。例えば、「でかけます」という音声を検出した場合は「出」と判定し警備モードをオンに制御し、「もどりました」という音声を検出した場合は「入」と判定し警備モードをオフに制御する等、撮影した利用者の音声指示に応じて利用者の出入りを判定し、設定する警備モードのオン/オフを選択するようにすればよい。
【0333】
利用者の出と入りを判定する方法として、携帯端末の位置の変化により出入りを判定するようにしてもよい。例えば、出入りの判定に携帯端末の位置の変化を用いる場合、出入口に設置した認証装置に携帯端末の信号を受信するアンテナ(図示せず。)を複数設け、各アンテナに電波が到達する時間差によって電波の到来方向、つまり、携帯端末がある方向を算出する。また、受信した電波の強度をもとにアンテナと携帯端末までの距離を算出する。そして、算出した方向と距離をもとに、携帯端末の位置を特定し、特定した携帯端末の位置の時間変化によって携帯端末を所持する利用者の移動軌跡を特定し、特定した利用者の移動軌跡が扉の外から内に移動した場合は「入」と判定し、扉の内から外へ移動した場合は「出」と判定し、設定する警備モードのオン/オフを選択するようにすればよい。
【0334】
また、携帯端末や認証装置は、予め出入りの判定を行うか否か、つまり、出入り判定を有効化するか否かについて、予め登録したジェスチャーや音声指示等を検出した場合に出入りを判定(判定機能をを有効化)するようにしてもよい。例えば、予め登録したジェスチャーや音声指示を検出した場合は、携帯端末から端末IDを送信しない、あるいは、携帯端末の端末IDを受信しても識別を行わない、あるいは、携帯端末の端末IDが動作モードを変更する権限を有していたとしても動作モードの変更処理を行わない等、携帯端末の端末IDによる認証を行わないようにしてもよい。これにより、携帯端末を拾った第三者が侵入した場合に、携帯端末による認証が行われることがなくなり、正当な利用者以外の者により警備モードがオフに設定されてしまうことを防ぐことができる。
【0335】
また、上記実施形態では、携帯端末としてスマートフォンを例に挙げたが、これに限定するものではなく、カメラやマイク等の画像や音声を取得する機能を有し直接または他の通信機器を介してサーバと通信できるものであればよく、ウェアラブル端末やタブレット端末等を用いてもよい。
【0336】
なお、上記の各実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0337】
本発明に係る警備システムは、在宅モードを含む動作モードの設定及び解除を効率的に行う場合に適している。
【符号の説明】
【0338】
10 制御装置
11 入力部
12 タイマ
17 送受信部
18 記憶部
18a センサデータ
18b 監視対象センサデータ
18c 動作モードデータ
19 制御部
19a 監視対象設定部
19b 検知信号処理部
19c 動作モード制御部
19d 警報送信部
20 認証装置
21 入出力部
22 人検知部
23 読取部
27 送受信部
28 記憶部
28a メッセージデータ
28b 端末データ
29 制御部
29a 端末登録部
29b 人検知処理部
29c 読取処理部
29d 端末認証部
29e 端末情報表示部
29f 警備操作受付部
29g 報知部
30,1830 携帯端末
1831 表示操作部
1832 読取部
1833 通信部
1835 記憶部
1835a ログイン用データ
1836 制御部
1836a 設定管理部
1836b 読取制御部
1836c ID通知部
1836d ログイン制御部
1836e 実行確認部
1836f 表示制御部
40 サーバ
41 表示部
42 入力部
44 通信部
45 記憶部
45a 確認設定データ
45b 警備制御データ
46 制御部
46a 設定管理部
46b 警備制御部
46c 確認制御部
46d 警備通知部
50 コントローラ
51 表示部
52 操作部
53 外部通信部
54 施設内通信部
56 制御部
56a 警備制御部
56b 戸締り管理部
100a、100b 携帯端末
110 Wi-Fi通信部
120 記憶部
121 端末データ
130 制御部
131 通信制御部
132 登録部
133 メッセージ制御部
200 サーバ
210 記憶部
211 通知先データ
220 制御部
221 登録部
222 置き忘れ通知部
300 コントローラ
310 受信部
320 記憶部
321 登録携帯端末データ
322 MACアドレス観測テーブル
330 制御部
331 登録部
332 置き忘れ検知部
333 置き忘れ通知部
400 Wi-Fiルータ
600 コントローラ
700 サーバ
710 記憶部
711 登録携帯端末データ
712 通信履歴データ
720 制御部
721 登録部
722 通信履歴管理部
723 通知先特定部
724 置き忘れ通知部
800 サーバ
900 鉄道会社サーバ
1000 自動改札機
1100 コントローラ
1200 サーバ
1210 記憶部
1211 管理者携帯端末データ
1220 制御部
1221 登録部
1222 置き忘れ通知部
1300 施錠センサ
1400 コントローラ
1403 管理通信部
1404 センサ通信部
1430 制御部
1431 戸締り管理部
1432 置き忘れ検知部
1433 置き忘れ通知部
1500 管理用PC
1600 コントローラ
1700 管理用PC
T1 警備モードオン用NFCタグ
T2 警備モードオフ用NFCタグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正の内容】
図22
【手続補正書】
【提出日】2024-09-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の警備を行う警備システムであって、
固有の識別情報を有する携帯端末と、
警備モード、解除モード及び在宅モードの3つの動作モードのうち、現在の動作モードが前記警備モードである場合において、前記携帯端末の識別情報に基づいて前記携帯端末が正当であるか否かを認証し、前記携帯端末が正当であると認証されたならば、前記動作モードを前記解除モードに設定するよう要求し、現在の動作モードが前記解除モードである場合において、前記携帯端末の識別情報に基づいて前記携帯端末が正当であると認証されたならば、所定の警備操作が行われたことを条件として前記動作モードを前記警備モードに設定するよう要求する認証手段と、
前記認証手段による要求に応じて、前記動作モードを前記解除モード又は前記警備モードに設定する制御手段と
を備えたことを特徴とする警備システム。
【請求項2】
前記認証手段は、
現在の動作モードが前記警備モードである場合において、前記携帯端末の識別情報に基づいて前記携帯端末が正当であると認証されたならば、前記動作モードを前記警備モードに設定するための操作を可能とすることを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項3】
前記認証手段は、
前記携帯端末の位置を特定し、当該携帯端末が所定のエリアに存在していない場合、当該携帯端末から取得した識別情報の認証を行わないことを特徴とする請求項1に記載の警備システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、ウェアラブル端末であることを特徴とする請求項に記載の警備システム。
【請求項5】
前記認証手段は、
前記動作モードを前記警備モードに設定したときに、予め登録した携帯端末が施設内に存在しているか否かを判定し、予め登録した他の携帯端末が前記施設内に存在するか否かを通知することを特徴とする請求項に記載の警備システム。
【請求項6】
人検知部を有し、
前記人検知部により人を検知すると、予め登録した携帯端末が存在しているか否かを判定し、予め登録した携帯端末が存在するか否かを通知することを特徴とする請求項に記載の警備システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、施設の警備を行う警備システムであって、固有の識別情報を有する携帯端末と、警備モード、解除モード及び在宅モードの3つの動作モードのうち、現在の動作モードが前記警備モードである場合において、前記携帯端末の識別情報に基づいて前記携帯端末が正当であるか否かを認証し、前記携帯端末が正当であると認証されたならば、前記動作モードを前記解除モードに設定するよう要求し、現在の動作モードが前記解除モードである場合において、前記携帯端末の識別情報に基づいて前記携帯端末が正当であると認証されたならば、所定の警備操作が行われたことを条件として前記動作モードを前記警備モードに設定するよう要求する認証手段と、前記認証手段による要求に応じて、前記動作モードを前記解除モード又は前記警備モードに設定する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記認証手段は、現在の動作モードが前記警備モードである場合において、前記携帯端末の識別情報に基づいて前記携帯端末が正当であると認証されたならば、前記動作モードを前記警備モードに設定するための操作を可能とすることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記認証手段は、前記携帯端末の位置を特定し、当該携帯端末が所定のエリアに存在していない場合、当該携帯端末から取得した識別情報の認証を行わないことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記認証手段は、前記動作モードを前記警備モードに設定したときに、予め登録した携帯端末が施設内に存在しているか否かを判定し、予め登録した他の携帯端末が前記施設内に存在するか否かを通知することを特徴とする。