(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144466
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】多自由度ヒンジシステム、およびそのようなヒンジシステムを備えるアイウェアデバイス
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20241003BHJP
G02C 5/22 20060101ALI20241003BHJP
F16C 11/04 20060101ALI20241003BHJP
F16C 11/10 20060101ALI20241003BHJP
G02C 11/00 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02C5/22
F16C11/04 F
F16C11/10 C
G02C11/00
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024116834
(22)【出願日】2024-07-22
(62)【分割の表示】P 2022549319の分割
【原出願日】2021-02-17
(31)【優先権主張番号】62/978,076
(32)【優先日】2020-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アレジャンドロ ロペス
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー シー. デューナー
(57)【要約】
【課題】多自由度ヒンジシステム、およびそのようなヒンジシステムを備えるアイウェアデバイスの提供。
【解決手段】特に、空間コンピューティングヘッドセット等のアイウェアのために良好に適合される、多自由度ヒンジシステムが、提供される。対向するつるのアームによって支持される、光学系アセンブリを有する、そのような空間コンピューティングヘッドセットの文脈では、ヒンジシステムは、そうでなければ、つるのアームの望ましくないねじれ荷重から生じ得る、つるのアームの過伸展または極限偏向に対する保護を提供する。ヒンジシステムはまた、つるのアームが外向きに拡開することを可能にし、適切なフィット感および向上されたユーザの快適性を有効にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒンジシステムであって、前記ヒンジシステムは、
第1の部材に固定して結合可能であるヒンジ基部と、
ピッチ軸を中心として回転するように前記ヒンジ基部に回転可能に結合されている中間ヒンジ部材と、
ヨー軸を中心として回転するように前記中間ヒンジ部材に回転可能に結合されている遠位ヒンジ部材であって、第2の部材に固定して結合可能である遠位ヒンジ部材と
を備え、
前記ヒンジシステムは、前記第2の部材が前記第1の部材に対してピッチおよびヨーすることを可能にし、
前記ヒンジ基部は、付勢部材を含み、前記付勢部材は、前記中間ヒンジ部材が中立構成から変位されると、前記ピッチ軸を中心として前記中立構成に向かって前記中間ヒンジ部材を回転して付勢するように構成されており、
前記ヒンジ基部は、略平面の基部要素を備え、前記基部要素は、前記ヒンジ基部の中に一体的に形成されている、ヒンジシステム。
【請求項2】
前記ヒンジ基部は、前記ピッチ軸と整合されているブッシングを含み、前記中間ヒンジ部材は、前記ピッチ軸を中心として上下にピッチするように、前記ブッシングを中心として枢動可能に搭載されており、
前記ヒンジ基部に対する前記中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を可能にするように、前記ブッシングと前記中間ヒンジ部材との間に隙間が設けられている、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項3】
前記ヒンジシステムの前記ヒンジ基部および前記中間ヒンジ部材は、前記ピッチ軸を中心とする前記ヒンジ基部に対する前記中間ヒンジ部材の回転進行を限定するための1つ以上の停止配列を含み、
前記1つ以上の停止配列は、前記ヒンジ基部上に設けられている第1の回転停止部と、前記ヒンジ基部上に設けられている第2の回転停止部とを備え、前記第1の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチしたとき、前記中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成されており、前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチしたとき、前記中間ヒンジ部材の前記経路を妨害するように構成されている、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項4】
前記第1の回転停止部および前記第2の回転停止部は、前記ヒンジ基部内に設けられている弧状スロットの一部によって提供されており、前記弧状スロットは、前記中間ヒンジ部材が前記上向き限界まで上方にピッチしたとき、および、前記中間ヒンジ部材が前記下向き限界まで下方にピッチしたとき、前記中間ヒンジ部材の経路を妨害する、請求項3に記載のヒンジシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の停止配列は、前記中間ヒンジ部材上に設けられている第1の回転停止部と、前記中間ヒンジ部材上に設けられている第2の回転停止部とを備え、前記第1の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチしたとき、前記ヒンジ基部に当接するように構成されており、前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチしたとき、前記ヒンジ基部に当接するように構成されている、請求項3に記載のヒンジシステム。
【請求項6】
前記第1の回転停止部および前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材の複数の周縁によって提供されており、
前記第1の回転停止部および前記第2の回転停止部は、前記ヒンジ基部によって提供されている一次回転停止部が失敗した場合のバックアップ停止部としての役割を果たす、請求項5に記載のヒンジシステム。
【請求項7】
前記ヒンジ基部は、弧状ガイドを含み、前記中間ヒンジ部材は、対応するガイドピンを含むか、または、前記対応するガイドピンと相互作用し、前記対応するガイドピンは、前記中間ヒンジ部材が前記ピッチ軸を中心として前記ヒンジ基部に対して回転するとき、前記ヒンジ基部の前記弧状ガイド内に乗設される、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項8】
前記ヒンジシステムは、前記第2の部材が中立構成から前記ピッチ軸を中心として各回転方向に少なくとも5度上下にピッチすることを可能にするように構成されている、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項9】
前記ヒンジシステムは、前記第2の部材が中立構成から前記ピッチ軸を中心として各回転方向に少なくとも10度上下にピッチすることを可能にするように構成されている、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項10】
前記付勢部材は、中立構成に向かって前記遠位ヒンジ部材を付勢する、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項11】
前記ヒンジシステムの前記中間ヒンジ部材および前記遠位ヒンジ部材は、前記ヨー軸を中心とする前記中間ヒンジ部材に対する前記遠位ヒンジ部材の回転進行を限定するための1つ以上の停止配列を含む、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項12】
前記1つ以上の停止配列は、前記中間ヒンジ部材上に設けられている第1の回転停止部と、前記中間ヒンジ部材上に設けられている第2の回転停止部とを備え、前記第1の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーしたとき、前記遠位ヒンジ部材の経路を妨害するように構成されており、前記第2の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーしたとき、前記遠位ヒンジ部材の前記経路を妨害するように構成されており、
前記第1の回転停止部および前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材のプレート構造の対向する部分によって提供されており、前記プレート構造は、前記遠位ヒンジ部材が外向きまでヨーしたとき、および、前記遠位ヒンジ部材が内向きまでヨーしたとき、前記遠位ヒンジ部材の前記経路を妨害する、請求項11に記載のヒンジシステム。
【請求項13】
前記1つ以上の停止配列は、前記遠位ヒンジ部材上に設けられている第1の回転停止部と、前記遠位ヒンジ部材上に設けられている第2の回転停止部とを備え、前記第1の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーしたとき、前記中間ヒンジ部材に当接するように構成されており、前記第2の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーしたとき、前記中間ヒンジ部材に当接するように構成されている、請求項11に記載のヒンジシステム。
【請求項14】
前記第1の回転停止部および前記第2の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材の複数の異なる部分によって提供されており、前記複数の異なる部分は、前記中間ヒンジ部材の対向する面に当接するように構成されている、請求項13に記載のヒンジシステム。
【請求項15】
前記ヒンジシステムは、前記第2の部材が少なくとも15度ヨーすることを可能にするように構成されている、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項16】
前記ヒンジシステムは、前記第2の部材が少なくとも20度外向きにヨーすることを可能にするように構成されている、請求項1に記載のヒンジシステム。
【請求項17】
ヒンジシステムであって、前記ヒンジシステムは、
第1の部材に固定して結合可能であるヒンジ基部と、
ピッチ軸を中心として回転するように前記ヒンジ基部に回転可能に結合されている中間ヒンジ部材と、
ヨー軸を中心として回転するように前記中間ヒンジ部材に回転可能に結合されている遠位ヒンジ部材であって、第2の部材に固定して結合可能である遠位ヒンジ部材と
を備え、
前記ヒンジシステムは、前記第2の部材が前記第1の部材に対してピッチおよびヨーすることを可能にし、
前記ヒンジ基部は、付勢部材を含み、前記付勢部材は、前記中間ヒンジ部材が中立構成から変位されると、前記ピッチ軸を中心として前記中立構成に向かって前記中間ヒンジ部材を回転して付勢するように構成されており、
前記ヒンジ基部は、略平面の基部要素を備え、前記基部要素は、前記ヒンジ基部の中に一体的に形成されている、ヒンジシステム。
【請求項18】
前記ヒンジ基部は、複数の対向カバーをさらに備え、前記複数の対向カバーは、前記付勢部材を前記ヒンジ基部の内部空洞内に実質的に隠蔽するように、前記略平面の基部要素に固定して固着されており、
前記複数の対向カバーのうちの少なくとも1つは、前記中間ヒンジ部材が前記ピッチ軸を中心として前記ヒンジ基部に対して回転するとき、前記中間ヒンジ部材を誘導することを補助するための弧状ガイドを含む、請求項17に記載のヒンジシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年2月18日に出願され、「MULTIPLE DEGREE OF FREEDOM HINGE SYSTEMS AND EYEWEAR DEVICES COMPRISING SUCH HINGE SYSTEMS」と題された、米国仮特許出願第62/978,076号の利益を主張する。前述の米国仮特許出願の内容は、あらゆる目的のために、明示的に参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、概して、ヒンジシステムに関し、より具体的には、特に、空間コンピューティングヘッドセットを含む、アイウェアデバイスのつるのアームを支持するように良好に適合される、多自由度ヒンジシステムに関する。本開示はまた、そのようなヒンジシステムを備える、アイウェアデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、およびエクステンデッドリアリティ(XR)ヘッドセットを含む、空間コンピューティングヘッドセットは、科学的可視化、医学および軍事訓練、工学設計およびプロトタイピング、遠隔操作およびテレプレゼンス、ならびにパーソナルエンターテインメントの分野に及ぶ、多くの用途にとって有用であることが証明されている。空間コンピューティングヘッドセットでは、仮想または拡張場面は、ユーザの眼の正面において、ユーザの頭部に位置付け可能かつ固着可能である、光学系アセンブリを介して、ユーザに表示される。蝶着接続されるつるのアームを有する、種々の構造を含む、そのようなヘッドセットをユーザの頭部上に支持するための多くの異なるシステムおよび技法が、存在する。しかしながら、そのようなシステムおよび技法は、種々の短所に悩まされ得る。例えば、既知のシステムは、過度に複雑で、嵩張り、精度を欠いており、および/または限定された運動範囲を含み得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要約)
本明細書に説明される実施形態は、特に、空間コンピューティングヘッドセットを含む、アイウェアデバイスのつるのアームを支持するように良好に適合される、多自由度ヒンジシステムを提供する。対向するつるのアームによって支持される、光学系アセンブリを有する、空間コンピューティングヘッドセットの文脈において、多自由度ヒンジシステムは、そうでなければ、つるのアームの望ましくないねじれ荷重から生じ得る、つるのアームの過伸展または極限偏向(例えば、1つのつるのアームを上方に、1つのつるのアームを下方に捻転させる)に対する保護を提供し得る。例えば、多自由度ヒンジシステムは、アイウェアデバイス(例えば、空間コンピューティングヘッドセット)のつるのアームが、少なくとも2つの異なる回転軸、すなわち、ピッチ軸およびヨー軸を中心として回転し、つるのアームに課される力を、例えば、ヒンジ分割部(例えば、光学系アセンブリ)の前方のアイウェアデバイスの構造、アイウェアデバイスの操作等から分断することを可能にし得る。
【0005】
一実施形態によると、アイウェアデバイスは、光学系アセンブリと、一対の対向するつるのアームと、一対のヒンジシステムであって、各ヒンジシステムは、対の対向するつるのアームの個別のものを光学系アセンブリに結合する、一対のヒンジシステムとを含むものとして要約され得る。各ヒンジシステムは、光学系アセンブリに固定して結合される、ヒンジ基部と、ヒンジ基部に回転可能に結合され、ピッチ軸を中心として回転する、中間ヒンジ部材と、中間ヒンジ部材に回転可能に結合され、ヨー軸を中心として回転し、かつ対のつるのアームの個別のものに固定して結合される、遠位ヒンジ部材とを含んでもよい。
【0006】
ヒンジ基部は、中間ヒンジ部材が中立構成から変位されると、中間ヒンジ部材をピッチ軸を中心として中立構成に向かって回転可能に付勢するように構成される、付勢部材を含んでもよい。ヒンジ基部は、付勢部材を収容する、内部空洞を伴う、略平面構造を含んでもよい。ヒンジ基部は、付勢部材がその中に一体的に形成される、略平面基部要素を含んでもよい。ヒンジ基部はさらに、略平面基部要素に固定して固着され、付勢部材をヒンジ基部の内部空洞内に実質的に隠蔽する、対向カバーを含んでもよい。対向カバーのうちの少なくとも1つは、弧状ガイドを含み、中間ヒンジ部材がヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、中間ヒンジ部材を誘導することを補助してもよい。
【0007】
ヒンジ基部は、ピッチ軸と整合される、ブッシングを含んでもよく、中間ヒンジ部材は、ブッシングを中心として枢動可能に搭載され、ピッチ軸を中心として上下にピッチしてもよい。隙間が、ブッシングと中間ヒンジ部材との間に提供され、ヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を有効にする。例えば、隙間は、少なくとも0.25mmの間隙距離を有する、円周方向間隙であってもよい。
【0008】
ヒンジシステムのヒンジ基部および中間ヒンジ部材は、1つ以上の停止配列を含み、ピッチ軸を中心するヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材の回転進行を限定してもよい。
【0009】
いくつかの事例では、1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部上に提供される、第2の回転停止部とを含んでもよい。第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材が、それぞれ、上向き限界および下向き限界まで上下にピッチするとき、そこから延在する、中間ヒンジ部材または構造の経路を妨害する、ヒンジ基部内に提供される弧状スロットの一部によって提供されてもよい。
【0010】
いくつかの事例では、1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、ヒンジ基部に当接するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、ヒンジ基部に当接するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを含んでもよい。第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材の周縁によって提供されてもよい。第1および第2の回転停止部は、基部ヒンジによって提供される一次回転停止部の失敗の場合、バックアップ停止部としての役割を果たし得る。
【0011】
ヒンジ基部は、弧状ガイドを含んでもよく、中間ヒンジ部材は、中間ヒンジ部材がヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、ヒンジ基部の弧状ガイド内に乗設される、対応するガイドピンを含む、または別様に、それと相互作用してもよい。隙間が、弧状ガイドの外形と対応するガイドピンとの間に提供され、ヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を有効にしてもよい。例えば、隙間は、少なくとも0.25mmの間隙距離を有する、円周方向間隙であってもよい。
【0012】
ヒンジシステムは、対のつるのアームが、中立構成から、各回転方向に、ピッチ軸を中心として、少なくとも5度、または少なくとも10度、もしくはそれを上回って、上下にピッチすることを有効にするように構成されてもよい。
【0013】
付勢部材(例えば、片持ち状ばね)が、遠位ヒンジ部材と中間ヒンジ部材との間に位置付けられ、遠位ヒンジ部材を、その中で対のつるのアームが後退構成に向かって付勢される、中立構成に向かって付勢してもよい。
【0014】
ヒンジシステムの中間ヒンジ部材および遠位ヒンジ部材は、1つ以上の停止配列を含み、ヨー軸を中心とする中間ヒンジ部材に対する遠位ヒンジ部材の回転進行を限定してもよい。
【0015】
いくつかの事例では、1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを含んでもよい。第1および第2の回転停止部は、遠位ヒンジ部材が、それぞれ、外向き限界および内向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害する、中間ヒンジ部材のプレート構造の対向部分によって提供されてもよい。
【0016】
いくつかの事例では、1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを含んでもよい。第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材の対向側に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材の明確に異なる部分によって提供されてもよい。
【0017】
ヒンジシステムは、対のつるのアームが、少なくとも15度、または少なくとも20度、もしくはそれを上回って、外向きにヨーすることを有効にするように構成されてもよい。
【0018】
各ヒンジシステムは、光学系アセンブリおよびアイウェアデバイスのつるのアーム部材内に実質的に隠蔽されてもよい。ヒンジシステムは、ヒンジシステムの操作全体を通して、ヒンジシステムの前端からヒンジシステムの後端までのアイウェアデバイスの個別の継合面積内のフレキシブル回路通路を維持するように構成されてもよい。フレキシブル回路通路は、ヒンジシステムと、前端から後端までのヒンジシステムの長さに沿って延設される、アイウェアの筐体との間の空所であってもよい。
【0019】
前述の実施形態は、アイウェアの文脈で開示されるが、本明細書に開示されるヒンジシステムの実施形態、またはその側面もしくは特徴は、1つ以上のヒンジ接続を備える、種々の他のデバイスに非常に好適であり得ることを理解されたい。故に、ヒンジシステムは、第1の部材に固定して結合可能である、ヒンジ基部と、ヒンジ基部に回転可能に結合され、ピッチ軸を中心として回転する、中間ヒンジ部材と、中間ヒンジ部材に回転可能に結合され、ヨー軸を中心として回転し、かつ第2の部材に固定して結合可能である、遠位ヒンジ部材とを含むように要約され得、ヒンジシステムは、第2の部材が、第1の部材に対してピッチおよびヨーすることを有効にする。第1および第2の部材は、その中で多自由度を伴うヒンジ接続が望ましい、様々な異なる構造であってもよい。ヒンジシステムは、前述のアイウェア実施形態に関連して前述の特徴のいくつかまたは全てを含んでもよい。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態の概要列挙
【0021】
1.アイウェアデバイスであって、光学系アセンブリと、一対の対向するつるのアームと、一対のヒンジシステムであって、各ヒンジシステムは、対の対向するつるのアームの個別のものを光学系アセンブリに結合し、各ヒンジシステムは、光学系アセンブリに固定して結合される、ヒンジ基部と、ヒンジ基部に回転可能に結合され、ピッチ軸を中心として回転する、中間ヒンジ部材と、中間ヒンジ部材に回転可能に結合され、ヨー軸を中心として回転し、かつ対のつるのアームの個別のものに固定して結合される、遠位ヒンジ部材とを含む、一対のヒンジシステムとを備える、アイウェアデバイス。
【0022】
2.ヒンジ基部は、中間ヒンジ部材が中立構成から変位されると、中間ヒンジ部材を、ピッチ軸を中心として、中立構成に向かって回転可能に付勢するように構成される、付勢部材を含む、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0023】
3.ヒンジ基部は、付勢部材を収容する、内部空洞を伴う、略平面構造を備える、項目2に記載のアイウェアデバイス。
【0024】
4.ヒンジ基部は、付勢部材がその中に一体的に形成される、略平面基部要素を備える、項目2に記載のアイウェアデバイス。
【0025】
5.ヒンジ基部はさらに、略平面基部要素に固定して固着され、付勢部材をヒンジ基部の内部空洞内に実質的に隠蔽する、対向カバーを備える、項目4に記載のアイウェアデバイス。
【0026】
6.対向カバーのうちの少なくとも1つは、弧状ガイドを含み、中間ヒンジ部材がヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、中間ヒンジ部材を誘導することを補助する、項目5に記載のアイウェアデバイス。
【0027】
7.ヒンジ基部は、ピッチ軸と整合されるブッシングを含み、中間ヒンジ部材は、ブッシングを中心として枢動可能に搭載され、ピッチ軸を中心として上下にピッチする、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0028】
8.隙間が、ブッシングと中間ヒンジ部材との間に提供され、ヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を有効にする、項目7に記載のアイウェアデバイス。
【0029】
9.ヒンジシステムのヒンジ基部および中間ヒンジ部材は、1つ以上の停止配列を含み、ピッチ軸を中心するヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材の回転進行を限定する、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0030】
10.1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目9に記載のアイウェアデバイス。
【0031】
11.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材が、それぞれ、上向き限界および下向き限界まで上下にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害する、ヒンジ基部内に提供される弧状スロットの一部によって提供される、項目10に記載のアイウェアデバイス。
【0032】
12.1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、ヒンジ基部に当接するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、ヒンジ基部に当接するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目9に記載のアイウェアデバイス。
【0033】
13.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材の周縁によって提供される、項目12に記載のアイウェアデバイス。
【0034】
14.第1および第2の回転停止部は、基部ヒンジによって提供される一次回転停止部の失敗の場合、バックアップ停止部としての役割を果たす、項目13に記載のアイウェアデバイス。
【0035】
15.ヒンジ基部は、弧状ガイドを含み、中間ヒンジ部材は、中間ヒンジ部材がヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、ヒンジ基部の弧状ガイド内に乗設される、対応するガイドピンを含む、またはそれと相互作用する、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0036】
16.隙間が、弧状ガイドの外形と対応するガイドピンとの間に提供され、ヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を有効にする、項目15に記載のアイウェアデバイス。
【0037】
17.ヒンジシステムは、対のつるのアームが、中立構成から、各回転方向に、ピッチ軸を中心として、少なくとも5度、上下にピッチすることを有効にするように構成される、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0038】
18.ヒンジシステムは、対のつるのアームが、中立構成から、各回転方向に、ピッチ軸を中心として、少なくとも10度、上下にピッチすることを有効にするように構成される、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0039】
19.付勢部材が、遠位ヒンジ部材と中間ヒンジ部材との間に位置付けられ、遠位ヒンジ部材を、その中で対のつるのアームが後退構成に向かって付勢される、中立構成に向かって付勢する、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0040】
20.ヒンジシステムの中間ヒンジ部材および遠位ヒンジ部材は、1つ以上の停止配列を含み、ヨー軸を中心とする中間ヒンジ部材に対する遠位ヒンジ部材の回転進行を限定する、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0041】
21.1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目20に記載のアイウェアデバイス。
【0042】
22.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材が、それぞれ、外向き限界および内向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害する、中間ヒンジ部材のプレート構造の対向部分によって提供される、項目21に記載のアイウェアデバイス。
【0043】
23.1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目20に記載のアイウェアデバイス。
【0044】
24.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材の対向側に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材の明確に異なる部分によって提供される、項目23に記載のアイウェアデバイス。
【0045】
25.ヒンジシステムは、対のつるのアームが、少なくとも15度、外向きにヨーすることを有効にするように構成される、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0046】
26.ヒンジシステムは、対のつるのアームが、少なくとも20度、外向きにヨーすることを有効にするように構成される、項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0047】
27.各ヒンジシステムは、光学系アセンブリおよびアイウェアデバイスのつるのアーム部材内に実質的に隠蔽される項目1に記載のアイウェアデバイス。
【0048】
28.ヒンジシステムは、ヒンジシステムの操作全体を通して、ヒンジシステムの前端からヒンジシステムの後端までのアイウェアデバイスの個別の継合面積内のフレキシブル回路通路を維持するように構成される、項目27に記載のアイウェアデバイス。
【0049】
29.フレキシブル回路通路は、ヒンジシステムと、前端から後端までのヒンジシステムの長さに沿って延設される、アイウェアの筐体との間の空所である、項目28に記載のアイウェアデバイス。
【0050】
30.ヒンジシステムであって、第1の部材に固定して結合可能である、ヒンジ基部とヒンジ基部に回転可能に結合され、ピッチ軸を中心として回転する、中間ヒンジ部材と、中間ヒンジ部材に回転可能に結合され、ヨー軸を中心として回転し、かつ第2の部材に固定して結合可能である、遠位ヒンジ部材とを備え、ヒンジシステムは、第2の部材が、第1の部材に対してピッチおよびヨーすることを有効にする、ヒンジシステム。
【0051】
31.ヒンジ基部は、中間ヒンジ部材が中立構成から変位されると、中間ヒンジ部材を、ピッチ軸を中心として、中立構成に向かって回転可能に付勢するように構成される、付勢部材を含む、項目30に記載のヒンジシステム。
【0052】
32.ヒンジ基部は、付勢部材を収容する、内部空洞を伴う、略平面構造を備える、項目31に記載のヒンジシステム。
【0053】
33.ヒンジ基部は、付勢部材がその中に一体的に形成される、略平面基部要素を備える、項目31に記載のヒンジシステム。
【0054】
34.ヒンジ基部はさらに、略平面基部要素に固定して固着され、付勢部材をヒンジ基部の内部空洞内に実質的に隠蔽する、対向カバーを備える、項目33に記載のヒンジシステム。
【0055】
35.対向カバーのうちの少なくとも1つは、弧状ガイドを含み、中間ヒンジ部材がヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、中間ヒンジ部材を誘導することを補助する、項目34に記載のヒンジシステム。
【0056】
36.ヒンジ基部は、ピッチ軸と整合されるブッシングを含み、中間ヒンジ部材は、ブッシングを中心として枢動可能に搭載され、ピッチ軸を中心として上下にピッチする、項目30に記載のヒンジシステム。
【0057】
37.隙間が、ブッシングと中間ヒンジ部材との間に提供され、ヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を有効にする、項目36に記載のヒンジシステム。
【0058】
38.ヒンジシステムのヒンジ基部および中間ヒンジ部材は、1つ以上の停止配列を含み、ピッチ軸を中心するヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材の回転進行を限定する、項目30に記載のヒンジシステム。
【0059】
39.1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目38に記載のヒンジシステム。
【0060】
40.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材が、それぞれ、上向き限界および下向き限界まで上下にピッチするとき、中間ヒンジ部材の経路を妨害する、ヒンジ基部内に提供される弧状スロットの一部によって提供される、項目39に記載のヒンジシステム。
【0061】
41.1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、ヒンジ基部に当接するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、ヒンジ基部に当接するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目38に記載のヒンジシステム。
【0062】
42.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材の周縁によって提供される、項目41に記載のヒンジシステム。
【0063】
43.第1および第2の回転停止部は、基部ヒンジによって提供される一次回転停止部の失敗の場合、バックアップ停止部としての役割を果たす、項目42に記載のヒンジシステム。
【0064】
44.ヒンジ基部は、弧状ガイドを含み、中間ヒンジ部材は、中間ヒンジ部材がヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、ヒンジ基部の弧状ガイド内に乗設される、対応するガイドピンを含む、またはそれと相互作用する、項目30に記載のヒンジシステム。
【0065】
45.隙間が、弧状ガイドの外形と対応するガイドピンとの間に提供され、ヒンジ基部に対する中間ヒンジ部材のある程度の平行移動変位を有効にする、項目44に記載のヒンジシステム。
【0066】
46.ヒンジシステムは、第2の部材が、中立構成から、各回転方向に、ピッチ軸を中心として、少なくとも5度上下にピッチすることを有効にするように構成される、項目30に記載のヒンジシステム。
【0067】
47.ヒンジシステムは、第2の部材が、中立構成から、各回転方向に、ピッチ軸を中心として、少なくとも10度、上下にピッチすることを有効にするように構成される、項目30に記載のヒンジシステム。
【0068】
48.付勢部材が、遠位ヒンジ部材と中間ヒンジ部材との間に位置付けられ、遠位ヒンジ部材を、中立構成に向かって付勢する、項目30に記載のヒンジシステム。
【0069】
49.ヒンジシステムの中間ヒンジ部材および遠位ヒンジ部材は、1つ以上の停止配列を含み、ヨー軸を中心とする中間ヒンジ部材に対する遠位ヒンジ部材の回転進行を限定する、項目30に記載のヒンジシステム。
【0070】
50.1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目49に記載のヒンジシステム。
【0071】
51.第1および第2の回転停止部は、遠位ヒンジ部材が、それぞれ、外向き限界および内向き限界までヨーするとき、遠位ヒンジ部材の経路を妨害する、中間ヒンジ部材のプレート構造の対向部分によって提供される、項目50に記載のヒンジシステム。
【0072】
52.1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、中間ヒンジ部材に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部とを備える、項目49に記載のヒンジシステム。
【0073】
53.第1および第2の回転停止部は、中間ヒンジ部材の対向側に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材の明確に異なる部分によって提供される、項目52に記載のヒンジシステム。
【0074】
54.項目30に記載のヒンジシステムヒンジシステムは、少なくとも15度、第2の部材が、ヨーすることを有効にするように構成される。
【0075】
55.ヒンジシステムは、第2の部材が、少なくとも20度、外向きにヨーすることを有効にするように構成される、項目30に記載のヒンジシステム。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
仮想コンテンツをユーザに提示するための光学システムであって、
光ビームをユーザの少なくとも片眼の中に投影するための光学系アセンブリと、
第1のつるのアームおよび前記第1のつるのアームに対向する第2のつるのアームと、
第1のヒンジシステムおよび第2のヒンジシステムであって、前記第1および第2のヒンジシステムはそれぞれ、前記第1および第2のつるのアームを前記光学系アセンブリに結合し、前記第1のヒンジシステムは、
前記光学系アセンブリに固定して結合される、ヒンジ基部と、
前記ヒンジ基部に回転可能に結合され、第1の軸を中心として回転する、中間ヒンジ部材と、
前記中間ヒンジ部材に回転可能に結合され、第2の軸を中心として回転し、かつ前記第1のつるのアームに固定して結合される、遠位ヒンジ部材であって、前記第1の軸は、前記第2の軸と異なる、遠位ヒンジ部材と
を含む、第1のヒンジシステムおよび第2のヒンジシステムと
を備える、光学システム。
(項目2)
前記第1のヒンジシステムは、ピッチ軸を中心する前記ヒンジ基部に対する前記中間ヒンジ部材の回転進行を限定するための1つ以上の停止機構を含む、項目1に記載の光学システム。
(項目3)
前記1つ以上の停止機構は、前記ヒンジ基部上に提供される、第1の回転停止部であって、前記第1の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、前記中間ヒンジ部材の第1の移動を制約するように構成される、第1の回転停止部と、前記ヒンジ基部上に提供される、第2の回転停止部であって、前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、前記中間ヒンジ部材の前記第1の移動を制約するように構成される、第2の回転停止部とを備える、項目2に記載の光学システム。
(項目4)
前記第1および第2の回転停止部はそれぞれ、前記中間ヒンジ部材がそれぞれ、前記上向き限界または前記下向き限界まで上方または下方にピッチするとき、前記中間ヒンジ部材の前記第1の移動を制約する、前記ヒンジ基部内に提供される、開口部の対応する部分によって提供される、項目3に記載の光学システム。
(項目5)
前記ヒンジシステムは、ヨー軸を中心とする前記中間ヒンジ部材に対する前記遠位ヒンジ部材の回転進行を制約するための1つ以上の停止機構を含む、項目1に記載の光学システム。
(項目6)
前記1つ以上の停止機構は、前記中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部であって、前記第1の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、前記遠位ヒンジ部材の第2の移動を妨害するように構成される、第1の回転停止部と、前記中間ヒンジ部材上に提供される、第2の回転停止部であって、前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、前記中間ヒンジ部材の前記第2の移動を妨害するように構成される、第2の回転停止部とを備える、項目5に記載の光学システム。
(項目7)
前記第1および第2の回転停止部はそれぞれ、それぞれ、前記中間ヒンジ部材が前記外向き限界および前記内向き限界までヨーするとき、前記遠位ヒンジ部材の前記第2の移動を制約する、前記中間ヒンジ部材のプレート構造の対応する対向部分によって提供される、項目6に記載の光学システム。
(項目8)
前記1つ以上の停止機構は、第1の回転停止部および第2の回転停止部を備え、前記第1の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材上に提供され、前記遠位ヒンジ部材が外向き限界までヨーするとき、前記中間ヒンジ部材に当接するように構成され、前記第2の回転停止部は、前記遠位ヒンジ部材上に提供され、前記遠位ヒンジ部材が内向き限界までヨーするとき、前記中間ヒンジ部材に当接するように構成される、項目5に記載の光学システム。
(項目9)
前記ヒンジ基部は、前記中間ヒンジ部材が前記中立位置または構成から逸脱すると、前記中間ヒンジ部材を、前記第1の軸を中心として、中立位置または構成に向かって、回転可能に付勢または捻転させるように構成される、付勢部材を備える、項目1に記載の光学システム。
(項目10)
前記光学系アセンブリは、第1のレンズと、第2のレンズと、第1の複数の投影ファイバと、第2の複数の投影ファイバとを備え、前記第1の複数の投影ファイバは、少なくとも1つの第1の光ビームを前記第1のレンズの中に投影するように構成され、これは、ひいては、前記第1の光ビームを前記ユーザの前記少なくとも片眼の中に反射させる、項目1に記載の光学システム。
(項目11)
前記ヒンジ基部は、弧状ガイドを含み、前記中間ヒンジ部材は、前記中間ヒンジ部材が前記ヒンジ基部に対してピッチ軸を中心として回転するにつれて、前記ヒンジ基部の前記弧状ガイド内に乗設される、対応するガイドピンを含み、またはそれと相互作用する、項目1に記載の光学システム。
(項目12)
前記第1のヒンジシステムは、一次停止機構と、バックアップ停止部機構とを備える、項目1に記載の光学システム。
(項目13)
ヒンジシステムであって、
第1の構造部材に固定して結合可能である、ヒンジ基部と、
前記ヒンジ基部に回転可能に結合され、ピッチ軸を中心として回転する、中間ヒンジ部材と、
前記中間ヒンジ部材に回転可能に結合され、ヨー軸を中心として回転し、かつ第2の構造部材に固定して結合可能である、遠位ヒンジ部材であって、前記ヒンジシステムは、前記第2の構造部材が、前記第1の構造部材に対してピッチおよびヨーすることを有効にする、遠位ヒンジ部材と
を備える、ヒンジシステム。
(項目14)
前記ピッチ軸を中心する前記ヒンジ基部に対する前記中間ヒンジ部材の回転進行を限定するための1つ以上の停止機構をさらに備える、項目13に記載のヒンジシステム。
(項目15)
前記1つ以上の停止機構は、前記ヒンジ基部上に提供される、第1の回転停止部であって、前記第1の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が上向き限界まで上方にピッチするとき、前記中間ヒンジ部材の第1の移動を制約するように構成される、第1の回転停止部と、前記ヒンジ基部上に提供される、第2の回転停止部であって、前記第2の回転停止部は、前記中間ヒンジ部材が下向き限界まで下方にピッチするとき、前記中間ヒンジ部材の前記第1の移動を制約するように構成される、第2の回転停止部とを備える、項目14に記載のヒンジシステム。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【
図1】
図1は、ヘッドセットのつるのアームが後退構成に示される、一例示的実施形態による、ヒンジシステムによって接続される一対のつるのアームを含む、空間コンピューティングヘッドセットの形態における、アイウェアの等角図である。
【0077】
【
図2】
図2は、ヘッドセットのつるのアームが外向きに拡開または延在された構成に示される、
図1の空間コンピューティングヘッドセットの等角図である。
【0078】
【
図3】
図3は、ヒンジシステムが中立構成に示される、
図1および2の空間コンピューティングヘッドセットの残りから隔離されて示される、ヒンジシステムのうちの1つの正面等角図である。ヒンジシステムの一部は、下層コンポーネントを明らかにするために、透明に示される。
【0079】
【
図4】
図4は、中立構成におけるヒンジシステムの背面等角図である。
【0080】
【
図5】
図5は、弾性的に変形された構成における、ヒンジシステムの正面等角図である。
【0081】
【
図6】
図6は、
図5の同一の弾性的に変形された構成における、ヒンジシステムの背面等角図である。
【0082】
【
図7A】
図7Aは、中立構成における、ヒンジシステムの正面立面図である。
【0083】
【
図7B】
図7Bは、上方にピッチされた構成における、ヒンジシステムの正面立面図である。
【0084】
【
図7C】
図7Cは、下方にピッチされた構成における、ヒンジシステムの正面立面図である。
【0085】
【
図8A】
図8Aは、中立構成における、ヒンジシステムの上部平面図である。
【0086】
【
図8B】
図8Bは、外向きに拡開された構成における、ヒンジシステムの上部平面図である。
【0087】
【
図9】
図9は、ヒンジシステムの分解等角図である。
【0088】
【
図10】
図10は、ウェアラブルARデバイスの種々の内部処理コンポーネントの1つ以上の実施形態を図示する。
【0089】
【
図11A】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11B】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11C】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11D】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11E】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11F】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11G】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11H】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【
図11I】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイの例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を図示する。
【0090】
【
図12】
図12は、1つ以上の実施形態における、光学システムに動作可能に結合される電子機器のための例示的アーキテクチャ2500を示す。
【0091】
【
図13A】
図13Aは、1つ以上の実施形態における、光学システムの概略表現のいくつかの例示的コンポーネントの上面図を図示する。
【0092】
【
図13B】
図13Bは、1つ以上の実施形態では、光学システムの概略表現の例示的実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0093】
(詳細な説明)
以下の説明では、ある具体的詳細が、種々の開示される実施形態の完全な理解を提供するために記載される。しかしながら、当業者は、実施形態は、これらの具体的詳細のうちの1つ以上を伴わずに、または他の方法、コンポーネント、材料等を用いて、実践されてもよいことを認識するであろう。他の事例では、空間コンピューティングヘッドセットと、アイウェアのつるのアームのためのヒンジシステムとを含む、アイウェアと関連付けられる周知の構造は、実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを回避するために、図示または詳細に説明されていない。
【0094】
文脈によって別様に要求されない限り、本明細書および続く請求項全体を通して、単語「comprise(~を備える)」ならびに「comprises(~を備える)」および「comprising(~を備える)」等のその変形例は、「限定ではないが、~を含む」という制限のない、包含的意味で解釈されるべきである。
【0095】
本明細書全体を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」の言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した種々の場所における語句「一実施形態では」または「ある実施形態では」の表出は、必ずしも、全て同一実施形態を参照するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態では、任意の好適な様式において組み合わせられてもよい。
【0096】
以下の説明では、ある具体的詳細が、種々の開示される実施形態の完全な理解を提供するために記載される。しかしながら、当業者は、実施形態が、これらの具体的詳細のうちの1つ以上を伴わずに、または他の方法、コンポーネント、材料等を伴って、実践されてもよいことを認識するであろう。他の事例では、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、およびエクステンデッドリアリティ(XR)システムと関連付けられる周知の構造は、実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを回避するために、図示または詳細に説明されていない。用語「仮想現実(VR)」、「拡張現実(AR)」、「複合現実(MR)」、および「エクステンデッドリアリティ(XR)」は、本開示では、同義的に使用され、少なくとも、本明細書に説明されるウェアラブル光学アセンブリ12を介して、少なくとも仮想コンテンツをユーザに表示するための方法またはシステムを示し得るものとすることに留意されたい。
【0097】
文脈によって別様に要求されない限り、本明細書および続く請求項全体を通して、単語「comprise(~を備える)」ならびに「comprises(~を備える)」および「comprising(~を備える)」等のその変形例は、「限定ではないが、~を含む」という制限のない、包含的意味で解釈されるべきである。
【0098】
図1-9は、特に、アイウェアのために良好に適合される、ヒンジシステム100の例示的実施形態を示す。例えば、
図1および2を参照すると、ヒンジシステム100は、特に、空間コンピューティングヘッドセット10のために良好に適合される。空間コンピューティングヘッドセット10は、一対のヒンジシステム100によってともに接続される、一対のつるのアーム14、16によって支持される、光学系アセンブリ12を含む。空間コンピューティングヘッドセットと関連付けられる、周知の構造およびデバイス(例えば、光学コンポーネントおよび内部電子回路網)は、本明細書に開示される実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを回避するために、詳細に図示または説明されない。
図1および2に示される例示的アイウェアは、非限定的であって、実施形態は、ヒンジ接続を採用する、他の好適なアイウェア、他のウェアラブルデバイス、または他の装置において採用されてもよい。
【0099】
着目すべきこととして、例示的空間コンピューティングヘッドセット10のつるのアーム14、16は、継合部18、20において、光学系アセンブリ12に移動可能に結合される。各継合部18、20は、つるのアーム14、16が、複数の方向に、多自由度を中心として、光学系アセンブリ12に対して移動することを有効にする、個別のヒンジシステム100を含む。下記にさらに詳細に説明されるであろうように、例示的空間コンピューティングヘッドセット10は、ヒンジシステム100を継合部18、20に含み、これは、つるのアーム14、16が、
図1に示される後退構成Rから
図2に示される拡張構成Eまで、約20度、外向きに(すなわち、ユーザの矢状平面から離れるように)拡散することを有効にする。ヒンジシステム100はさらに、つるのアーム14、16を、ねじれ力またはトルクを用いて、
図1に示される後退構成Rに向かって戻るように押勢する、少なくとも1つの付勢部材109(
図3-6)を含む。例示的実施形態のヒンジシステム100はさらに、各つるのアーム14、16が、F
1およびF
2と標識された印加される力等に応答して、
図1に示される中立構成から、約10度、上下にピッチすることを有効にする。ヒンジシステム100はさらに、つるのアーム14、16が
図1に示される中立構成に向かって戻るように押勢する、少なくとも1つの付勢部材108(
図3)を含む。
【0100】
図1および2を継続して参照すると、例示的実施形態による、各ヒンジシステム100が、つるのアーム14、16の個別のものの前方端と光学系アセンブリ12に結合され、その間に跨架する。本明細書のいずれかの場所にさらに詳細に説明されるであろうように、ヒンジシステム100は、つるのアーム14、16が、中立構成または位置(例えば、つるのアームが、例えば、つるのアームを手動で操作すること、空間コンピューティングヘッドセット10をユーザの頭部上に着用すること等からの外部荷重に起因して、その設計された位置からの移動を呈さない、位置)から、ピッチ軸Pを中心として、上下にピッチし、
図1に示されるような後退構成Rから
図2に示されるような延在構成Eに外向きにヨーすることを有効にする。したがって、ヒンジシステム100は、つるのアーム14、16に、多自由度、すなわち、ピッチ軸Pを中心として上下にピッチし、ヨー軸Yを中心として側方にヨーする、能力を提供する。
【0101】
便宜的に、動作時、ユーザは、空間コンピューティングヘッドセット10のつるのアーム14、16を、ヒンジシステム100の制約下で、
図2に示される延在構成Eに拡散させてもよい。ユーザは、次いで、ユーザの眼の正面に位置し、つるのアーム14、16がユーザのこめかみを越えて延在した状態で、光学系アセンブリ12と併用するために、空間コンピューティングヘッドセット10を位置付け、次いで、つるのアーム14、16が、ユーザの頭部に接触し、保定力をそこに印加し、空間コンピューティングヘッドセット10を定位置に固着させることを補助するまで、つるのアーム14、16が、ヒンジシステム100によって提供される付勢力下で、
図1に示される後退構成Rに向かって後退することを可能にしてもよい。このように、ヒンジシステム100は、少なくとも部分的に、つるのアーム14、16をその個別の軸を中心として相互に向かって付勢または捻転させることを補助するように構成される。いくつかの事例では、ヒンジシステム100は、つるのアーム14、16を相互に向かって付勢する、単独手段を提供してもよい。
【0102】
有利なこととして、ヒンジシステム100はまた、実質的抵抗および/または確動停止(例えば、一次停止としての確動停止)をつるのアーム14、16の望ましくない移動に提供することによって、つるのアーム14、16の過伸展および極限偏向に抵抗するように構成される。例えば、ヒンジシステム100は、
図1における標識されたF
1およびF
2力によって表されるように、一方のつるのアーム14を上方に、一方のつるのアーム16を下方に捻転させるとき、そうでなければ、継合部18、20を介して光学系アセンブリ12に伝達され得る、ねじれ荷重を低減させ、および/またはそれに対抗し得る。これは、ヒンジシステム100が、したがって、そうでなければ、そのようなねじれ荷重から生じ得る、光学系アセンブリ12の脆弱なコンポーネントへの損傷を防止することを補助し得るという点で、有利であり得る。
【0103】
各ヒンジシステム100のさらなる詳細が、ここで、
図3-9を参照して説明され、
図3は、正面等角観点からの、中立構成または位置Nにおける、ヒンジシステム100を示し、
図4は、背面等角観点からの、中立構成Nにおける、ヒンジシステム100を示し、
図5は、正面等角観点からの、弾性的に変形された構成における、ヒンジシステム100を示し、
図6は、背面等角観点からの、同一の弾性的に変形された構成における、ヒンジシステム100を示し、
図7Aは、中立構成Nにおける、ヒンジシステム100の正面立面図を示し、
図7Bは、上方にピッチされた構成Uにおける、ヒンジシステム100の正面立面図を示し、
図7Cは、下方にピッチされた構成Dにおける、ヒンジシステム100の正面立面図を示し、
図8Aは、中立構成Nにおける、ヒンジシステム100の上部平面図を示し、
図8Bは、外向きに拡開された構成Oにおける、ヒンジシステム100の上部平面図を示し、
図9は、ヒンジシステム100の分解等角図を示す。
【0104】
図3-6を参照すると、ヒンジシステム100の例示的実施形態は、第1の部材、例えば、空間コンピューティングヘッドセット10の光学系アセンブリ12等に固定して結合可能である、ヒンジ基部102を含む。ヒンジ基部102は、例えば、1つ以上の締結具(例えば、ねじ、リベット)によって、第1の部材に固定して結合されてもよい。例えば、図示されるヒンジシステム100は、本目的のために、4つのねじ山付きねじ110の配列を含む。
【0105】
ヒンジシステム100の例示的実施形態はさらに、ヒンジ基部102に回転可能に結合され、ヒンジ基部102を通して延在する、ピッチ軸Pを中心として回転する、中間ヒンジ部材104と、中間ヒンジ部材104に回転可能に結合され、ヨー軸Yを中心として回転する、遠位ヒンジ部材106とを含む。遠位ヒンジ部材106は、ひいては、例えば、空間コンピューティングヘッドセット10のつるのアーム14、16等の第2の部材に固定して結合可能である。いくつかの実施形態では、つるのアームは、それに沿ってつるのアームが、概してある、長さ方向に対応するが、つるのアームは、いくつかの実施形態では、長さ方向に沿って、直線線形外形、またはいくつかの他の実施形態では、直線線形外形ではなく、1つ以上の湾曲区分を有してもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、つるのアーム(14または16)は、遠位ヒンジ部材106に固定して取り付けられ、これは、ひいては、つるのアーム(14または16)が、ヨー軸Yを中心として、空間コンピューティングヘッドセット10の中心に向かって圧壊する(例えば、格納のために)だけではなく、また、ヨー軸Yを中心としてヨーし、ピッチ軸Pを中心としてピッチし得るように、中間ヒンジ部材104に回転可能に結合され、ヨー軸Yは、つるのアームの長さ方向に略直交(例えば、長さ方向およびヨー軸Yは、相互に直交するように設計され、製造公差に起因して、位置付けに対して直交から逸脱するように製造される)であって、ピッチ軸Pは、ヨー軸Yに実質的に直交する(例えば、長さ方向およびヨー軸Yは、相互に直交するように設計され、製造公差に起因して位置付けに対して直交から逸脱するように製造される)。遠位ヒンジ部材106は、例えば、1つ以上の締結具(例えば、ねじ、リベット)によって、第2の部材に固定して結合されてもよい。例えば、図示されるヒンジシステム100は、本目的のために、2つのねじ山付きねじ112の配列を含む。使用のために配設されると、ヒンジシステム100の例示的実施形態は、ヒンジシステムが、第2の部材が第1の部材に対してピッチおよびヨーすることを有効にする、ヒンジ接続を提供する。ピッチ軸Pおよびヨー軸Yは、例えば、図示される実施形態に示されるように、相互に直交してもよい。他の事例では、ピッチ軸Pおよびヨー軸Yは、非直交であってもよい。いずれの場合も、ヒンジシステムは、少なくとも2つの回転自由度、すなわち、ピッチ軸Pを中心とした回転と、ヨー軸Yを中心とした回転とを含むことを理解されたい。
【0106】
図3に示されるように、ヒンジ基部102は、中間ヒンジ部材104が、中立構成N(例えば、付勢部材が、トルクまたは荷重を付与しない、自由状態にある、位置)から変位されると、中間ヒンジ部材104を、ピッチ軸Pを中心として、該中立構成Nに向かって回転可能に付勢するように構成される、付勢部材108を含む。
図3の例示的実施形態に示されるように、ヒンジ基部102は、付勢部材108を収容する、内部空洞を伴う、略平面構造を備えてもよい。例えば、ヒンジ基部102は、付勢部材108がその中に一体的に形成される、略平面基部要素120を備えてもよい。さらに、対向カバー122、124は、接着剤層123、125(
図9)等によって、略平面基部要素120に固定して固着され、付勢部材108をヒンジ基部102の内部空洞内に実質的に隠蔽してもよい。
図3に示されるように、付勢部材108は、付勢部材108の中心ハブがピッチ軸Pを中心として回転するとき、回転復元力を提供する、複数の蛇行ばね要素を含んでもよい。付勢部材108の具体的構成は、非限定的であって、比較的に細いまたは薄い形状因子において回転復元力を提供するために良好に適合される、一例示的構成を図示する。
【0107】
ヒンジ基部102の対向カバー122、124はそれぞれ、弧状ガイド130(例えば、弧状スロット)を含み、中間ヒンジ部材104が、ヒンジ基部102に対して、ピッチ軸Pを中心として回転するにつれて、中間ヒンジ部材104を誘導することを補助してもよい。より具体的には、1つ以上のガイドピン132が、中間ヒンジ部材104とヒンジ基部102の付勢部材108との間に延在し、中間ヒンジ部材104がピッチ軸Pを中心として上下にピッチするにつれて、弧状ガイド130内に乗設されてもよい。隙間が、弧状ガイド130の外形と対応するガイドピン132との間に提供され、ヒンジ基部102に対する中間ヒンジ部材104のある程度の平行移動変位を有効にしてもよい。このように、中間ヒンジ部材104は、前述の回転自由度に加え、枢動軸Pに対して法線の全ての平行移動方向に、ある程度の遊びを伴って、付勢部材108上で浮動し、それによって、特に、多用途ヒンジ構造を提供してもよい。
【0108】
ヒンジ基部102はさらに、ピッチ軸Pと整合される、ブッシング136を含んでもよく、中間ヒンジ部材104は、ブッシング136を中心として枢動可能に搭載され、ピッチ軸Pを中心として上下にピッチしてもよい。いくつかの事例では、隙間(例えば、間隙)が、ブッシング136と中間ヒンジ部材104との間に提供され、ヒンジ基部102に対する中間ヒンジ部材104のある程度の平行移動変位を有効にする。このように、ヒンジシステム100は、前述の回転自由度に加え、枢動軸Pに対して法線の全ての平行移動方向に、ある程度の遊びを提供し、それによって、特に、多用途ヒンジ構造を提供してもよい。中間ヒンジ部材104は、例えば、ブッシング136に螺合係合する、ねじ山付きねじ111等の好適な締結具によって、ヒンジ基部102に結合されてもよい。スペーサ117が、中間ヒンジ部材104とヒンジ基部102との間に提供され、ヒンジ基部102に対する中間ヒンジ部材104の回転を促進してもよい。
【0109】
ヒンジ基部102および中間ヒンジ部材104は、好ましくは、1つ以上の停止配列または機構を含み、ピッチ軸Pを中心としたヒンジ基部102に対する中間ヒンジ部材104の回転進行を限定する。1つ以上の停止配列は、例えば、中間ヒンジ部材104が上向き限界U(
図7Bに示される)まで上方にピッチするとき、中間ヒンジ部材104の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部102上に提供される、第1の回転停止部130a(
図6)と、中間ヒンジ部材104が下向き限界D(
図7Cに示される)まで下方にピッチするとき、中間ヒンジ部材104の経路を妨害するように構成される、ヒンジ基部102上に提供される、第2の回転停止部130b(
図6)とを備えてもよい。第1および第2の回転停止部130a、130bは、例えば、中間ヒンジ部材104が、それぞれ、上向き限界Uおよび下向き限界Dまで上下にピッチするとき、中間ヒンジ部材104の経路を妨害する(中間ヒンジ部材104と弧状ガイド130との間に延在する、ガイドピン132を介して)、ヒンジ基部102内に提供される前述の弧状ガイド130(例えば、弧状スロット)の一部によって提供されてもよい。
【0110】
いくつかの事例では、1つ以上の停止配列は、中間ヒンジ部材104が上向き限界U(
図7Bに示される)まで上方にピッチするとき、ヒンジ基部102に当接するように構成される、中間ヒンジ部材104上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材104が下向き限界D(
図7Cに示される)まで下方にピッチするとき、ヒンジ基部102に当接するように構成される、中間ヒンジ部材104上に提供される、第2の回転停止部とを備えてもよい。第1および第2の回転停止部は、例えば、中間ヒンジ部材104が、それぞれ、上向き限界Uおよび下向き限界Dまで上下にピッチするとき、個別の締結具110またはヒンジ基部102の他のコンポーネント部品に当接し得る、中間ヒンジ部材104の周縁140、142によって提供されてもよい。そのような回転停止部は、基部ヒンジ102によって提供される一次回転停止部の失敗の場合、バックアップ停止部としての役割を果たす。
【0111】
図7A-7Cを参照すると、例示的実施形態のヒンジシステム100は、中間ヒンジ部材104が、中立構成Nから、上向き範囲αおよび下向き範囲β内で、少なくとも約5度、各回転方向に、ピッチ軸Pを中心として、より具体的には、少なくとも約10度、上下にピッチすることを有効にするように構成される。
図7Aは、中立構成Nにおける、中間ヒンジ部材104を示し、中間ヒンジ部材104は、略水平に整合され、
図7Bは、水平から約+10度における上向き限界Uまで上方にピッチされる、中間ヒンジ部材104を示し、
図7Cは、水平から約-10度における下向き限界Dまで下方にピッチされる、中間ヒンジ部材104を示す。例示的実施形態のヒンジシステム100は、ほぼ等しい、上向き範囲αおよび下向き範囲βを伴って示されるが、ヒンジシステム100は、一方の方向において、他方よりピッチするように構成されてもよいことを理解されたい。加えて、例示的実施形態の範囲は、各回転方向に、ピッチ軸Pを中心として、約10度であるが、ヒンジシステム100は、より大きい運動範囲またはより小さい運動範囲を有するように構成されてもよいことを理解されたい。また、中立構成Nが、水平以外の角度配向にある、中間ヒンジ部材104によって画定され得ることも理解されたい。
【0112】
前述に示されるように、ヒンジシステム100の例示的実施形態は、中間ヒンジ部材104に回転可能に結合され、ヨー軸Yを中心として回転する、遠位ヒンジ部材106を含む。本目的のために、それぞれ中間ヒンジ部材104および遠位ヒンジ部材106は、回転継合部を形成するための個別の特徴を含む。そのような特徴は、例えば、ともに噛合し、回転継合部を形成し、それを通して延在するヨー軸Yを画定する、個別のフランジ105、107を含んでもよい。継合部または複数の継合部は、ブッシング113を具備してもよく、リベット115(1つのみが示される)等の1つ以上の好適な締結具によって、ともに保持されてもよい。
【0113】
再び、
図3-6を参照すると、付勢部材109が、遠位ヒンジ部材106と中間ヒンジ部材104との間に提供され、遠位ヒンジ部材106が、
図5および6に示されるように、中立構成Nからヨー軸Yを中心として回転されると、
図3および4に示されるように、遠位ヒンジ部材104を中立構成Nに向かって付勢させる。
図5および6から理解され得るように、付勢部材109は、片持ち状ばねアームの形態で提供され、遠位ヒンジ部材106が、ヨー軸Yを中心として回転し、遠位ヒンジ部材106を、
図3および4に示される中立構成Nに向かって押勢すると、弾性的に変形される。
【0114】
ヒンジシステム100の中間ヒンジ部材104および遠位ヒンジ部材106は、好ましくは、1つ以上の停止配列を含み、ヨー軸Yを中心とした中間ヒンジ部材104に対する遠位ヒンジ部材106の回転進行を限定する。1つ以上の停止配列は、例えば、例示的実施形態によると、同様に、中立構成Nにある、遠位ヒンジ部材106が外向き限界O(
図8Bに示される)までヨーするとき、遠位ヒンジ部材106の経路を妨害するように構成される、中間ヒンジ部材上に提供される、第1の回転停止部と、中間ヒンジ部材上に提供される、遠位ヒンジ部材が内向き限界I(
図8Aに示される)までヨーするとき、遠位ヒンジ部材106の経路を妨害するように構成される、第2の回転停止部104とを備えてもよい。第1および第2の回転停止部は、例えば、遠位ヒンジ部材106が、それぞれ、外向き限界Oおよび内向き限界Iまでヨーするとき、遠位ヒンジ部材106の経路を妨害する、中間ヒンジ部材104のプレート構造の対向部分150、152によって提供されてもよい。
【0115】
いくつかの事例では、1つ以上の停止配列は、遠位ヒンジ部材が外向き限界O(
図8Bに示される)までヨーするとき、中間ヒンジ部材104に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材106上に提供される、第1の回転停止部と、遠位ヒンジ部材106が内向き限界I(
図8Aに示される)までヨーするとき、中間ヒンジ部材104に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材106上に提供される、第2の回転停止部とを備えてもよい。第1および第2の回転停止部は、例えば、中間ヒンジ部材104の対向側に当接するように構成される、遠位ヒンジ部材106の明確に異なる部分156、158によって提供されてもよい。
【0116】
図8Aおよび8Bを参照すると、例示的実施形態のヒンジシステム100は、遠位ヒンジ部材(およびつるのアーム14、16等のそこに接続される任意のコンポーネント)が、ヨー軸Yを中心として、少なくとも15度、より具体的には、少なくとも20度、ヨーすることを有効にするように構成される。
図8Aは、遠位ヒンジ部材106が基部ヒンジ102および中間ヒンジ部材104と略平行に整合される、中立構成Nにおける、遠位ヒンジ部材106を示し、
図8Bは、ヨー軸Yを中心として、中立構成Nから約20度における外向き限界Oまで外向きに回転される、遠位ヒンジ部材106を示す。例示的実施形態のヒンジシステム100は、約20度の外向き範囲γおよび無内向き範囲を伴って示されるが、ヒンジシステム100は、各回転方向に、ヨー軸Yを中心として、より大きいまたはより小さい範囲までヨーするように構成されてもよいことを理解されたい。また、中立構成Nは、基部ヒンジ102および中間ヒンジ部材104と略平行以外の角度配向にある、遠位ヒンジ部材106によって画定され得ることも理解されたい。
【0117】
前述のように、本明細書に説明される実施形態は、特に、空間コンピューティングヘッドセット10を含む、アイウェアデバイスのつるのアーム14、16を支持するように良好に適合される、多自由度ヒンジシステム100を提供する。対向するつるのアーム14、16によって支持される、光学系アセンブリ12を有する、空間コンピューティングヘッドセット10の文脈では、多自由度ヒンジシステム100は、そうでなければ、つるのアーム14、16の望ましくないねじれ荷重(例えば、一方のつるのアームを上方に、一方のつるのアームを下方に捻転させる)から生じ得る、つるのアーム14、16の過伸展または極限偏向に対する保護を提供し得る。例えば、多自由度ヒンジシステム100は、アイウェアデバイス(例えば、空間コンピューティングヘッドセット10)のつるのアーム14、16が、少なくとも2つの異なる回転軸、すなわち、ピッチ軸Pおよびヨー軸Yを中心として回転し、つるのアーム14、16に課される力をヒンジ分割部(例えば、光学系アセンブリ12)の前方のアイウェアデバイスの構造から分断することを可能にし得る。
【0118】
加えて、ヒンジシステム100の実施形態は、比較的にコンパクトかつ効率的形状因子内に提供される。例えば、対向するつるのアーム14、16によって支持される、光学系アセンブリ12を有する、空間コンピューティングヘッドセット10の文脈では、多自由度ヒンジシステム100は、光学系アセンブリ12およびつるのアーム部材14、16内に実質的に隠蔽されるために十分にコンパクトである(
図1および2から理解され得るように)。さらに、ヒンジシステム100は、ヒンジシステム100の操作全体を通して、ヒンジシステム100の前端からヒンジシステム100の後端まで、フレキシブル回路通路13aを空間コンピューティングヘッドセット10の個別の継合部18、20内に維持するように構成されてもよい。
【0119】
フレキシブル回路通路は、1つ以上の相互接続された空所をヒンジシステム100と空間コンピューティングヘッドセット10の筐体との間に備えてもよく、これは、ヒンジシステム100の長さに沿って、ヒンジシステムの前端から後端まで延設され、1つ以上の電気ワイヤ、相互結線等が、それを通して通過することを可能にする。これは、電気経路が、継合部18、20に交差し、光学系アセンブリ12が、つるのアーム14、16内に記憶される電子機器と通信または別様に連動することを有効にすることを可能にする際に有利であり得る。1つ以上の空所のいくつかまたは全ては、つるのアームの操作(例えば、ピッチおよび/またはヨー)が、有害な影響(例えば、1つ以上の電気ワイヤ、相互結線等の屈曲に起因する、疲労)を上に1つ以上の電気ワイヤ、相互結線等に及ぼさないように、十分な容積を有し、十分な逃げを1つ以上の電気ワイヤ、相互結線等に提供し得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、2つの対向するつるのアーム(14または16)の一方のみが、フレキシブル回路通路(13a)を収容するように構成される。フレキシブル回路通路(13a)は、光学系アセンブリ12と外部回路網(例えば、
図10における1070内の回路網、バッテリまたは充電ポート等の外部充電源等)を接続するために、つるのアーム(14または16)から退出してもよい。これらの実施形態のうちのいくつかでは、フレキシブル回路通路13aは、1つ以上の電気接続(例えば、
図10における1068を介した電気接続)を受容し得る、1つ以上の電気コネクタ13b(1つのみが
図2に示される)とともに、つるのアームから退出してもよい。例えば、フレキシブル電気通路13aは、電気ケーブル13cを受容し、光学系アセンブリ12を、
図10の実施形態に示されるように、ベルト結合式構成においてユーザ1060に除去可能に取り付けられ得る、外部ベルトパック(例えば、
図10における1070)に接続する、電気コネクタ13bを含んでもよい。
【0121】
ローカル処理およびデータモジュール1070は、電力効率的プロセッサまたはコントローラならびにフラッシュメモリ等のデジタルメモリを備えてもよく、その両方とも、データの処理、キャッシュ、および記憶を補助するために利用されてもよい。データは、画像捕捉デバイス(カメラ等)、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープ、または任意の他のデータ捕捉デバイス等、フレーム1064に動作可能に結合される、センサから捕捉されてもよい。加えて、または代替として、データは、遠隔処理モジュール1072および/または遠隔データリポジトリ1074を使用して、可能性として、処理または読出後のディスプレイ1062への通過のために、入手および/または処理されてもよい。
【0122】
ローカル処理およびデータモジュール1070は、これらの遠隔モジュール(1072または1074)が、相互に動作可能に結合され、ローカル処理およびデータモジュール1070へのリソースとして利用可能であるように、有線または無線通信リンク等を介して、遠隔処理モジュール1072および遠隔データリポジトリ1074に動作可能に結合されてもよい(1076および/または1078)。処理モジュール1070は、光学システムおよび光学システム(12)の他のシステムを制御し、仮想コンテンツをユーザに提供するために、メモリまたは1つ以上のデータベース(例えば、クラウドベースのサーバ)からのデータの読出を含む、1つ以上のコンピューティングタスクを実行してもよい。
【0123】
一実施形態では、遠隔処理モジュール1072は、データおよび/または画像情報を分析および処理するように構成される、1つ以上の比較的に強力なプロセッサまたはコントローラを備えてもよい。一実施形態では、遠隔データリポジトリ1074は、比較的に大規模なデジタルデータ記憶設備を備えてもよく、これは、インターネットまたは「クラウド」リソース構成における他のネットワーキング構成を通して利用可能であってもよい。一実施形態では、全てのデータは、記憶され、全ての算出は、ローカル処理およびデータモジュール内で実施され、任意の遠隔モジュールからの完全自律使用を可能にする。
【0124】
いくつかの他の実施形態では、フレキシブル回路通路13aは、1つ以上の電気ワイヤまたは相互結線を光学システム(12)の内側に収容し、つるのアーム(14または16)から退出させる、ケーブル逃げを含んでもよい。これらの実施形態では、光学システム(12)の内側の1つ以上の電気ワイヤまたは相互結線は、ケーブル逃げを通して通過し、例えば、該当する場合、光学システム12の内部再充電可能バッテリを充電するための外部充電デバイスである、ベルトパック(1070における
図10)に接続され得る、1つ以上の個別のコネクタを提供してもよい。
【0125】
本明細書に開示される実施形態は、主に、ヒンジシステム100を伴う、空間コンピューティングヘッドセット10の文脈で説明されるが、ヒンジシステム100またはヒンジシステム100の特徴および側面は、ヒンジ接続を有する、他のアイウェア、他のウェアラブルデバイス、または他の装置内に組み込まれてもよいことを理解されたい。しかしながら、また、本明細書に開示されるヒンジシステム100の実施形態は、特に、つるのアームを含む、アイウェアと併用するために良好に適合され、そのようなつるのアームの望ましくない変位または変形を限定することも理解されたい。
【0126】
光学システム(12)が、VR、AR、MR、および/またはERコンテンツを光学システムを装着しているユーザに提供する、いくつかの実施形態では、光学システムは、光学システム(12)を装着しているユーザの少なくとも片眼へのVR、AR、MR、および/またはERコンテンツの表現を促進するための光学、電気、および機械的装置を含んでもよい。例えば、光学システム(12)は、マイクロプロジェクタのアレイを、関連付けられる電子機器および光学コンポーネントとともに含み、遠近調節および/または輻湊をユーザに提供しながら、仮想コンテンツをユーザの少なくとも片眼またはユーザの両眼に投影してもよい。遠近調節は、両眼離反運動、水晶体形状、および瞳孔サイズの協調された変化を備える、近くの標的に合焦し、次いで、遠くの標的を見ること(その逆も同様である)に応答した、眼の反射作用である。輻湊は、視角を増加させ、近見視の間、単一両眼視覚を可能にする、両眼離反運動の内転移動である。輻湊は、随意的であり得が、近見刺激が両眼離反運動を誘発するように提示される必要はない。これはまた、近見応答における反射および共動である。
【0127】
図11A-Iは、1つ以上の実施形態における、マイクロプロジェクタのアレイのいくつかの非限定的例示的構成と、マイクロプロジェクタのアレイと光学システムの結合を示す、概略を図示する。
図11Gを参照すると、多数の入射ビームレット(11332)がそれぞれ、離散化された波面ディスプレイ構成において、眼1158に対して、小射出瞳(11330)を通して通過する。
図11Hを参照すると、ビームレット(11332)の群の下位集合(11334)が、それらが同一のより大きいサイズの光線の一部であるかのように知覚される(太線下位群(11334)は、「集約されたビーム」と見なされ得る)ように、合致する色および強度レベルを伴って、駆動されてもよい。この場合、ビームレットの下位集合は、相互に平行であって、光学無限遠からのコリメートされた集約ビーム(離れた山から生じる光等)を表す。眼は、無限遠に遠近調節され、したがって、ビームレットの下位集合は、眼の角膜および水晶体によって偏向され、全て、実質的に、網膜の同一場所上に当たり、単一の合焦しているピクセルを備えるように知覚される。
【0128】
図11Iは、ビームレットの別の下位集合を示し、眼1158が上方から冠状式平面視で視認される場合、ユーザ眼58の視野の右側から生じる、集約されたコリメートされたビーム(11336)を表す。再び、眼は、無限遠に遠近調節されるように示され、したがって、ビームレットは、網膜の同一スポット上に当たり、ピクセルは、合焦しているように知覚される。対照的に、光線の発散扇として眼に到達した、ビームレットの異なる下位集合が、選定される場合、それらのビームレットは、眼が、遠近調節を、光線のその扇の原点の幾何学的点に合致する、近くの点に偏移されるまで、網膜の同一場所上に当たらない(かつ合焦しているように知覚されない)であろう。
【0129】
ビームレットと眼の解剖学的瞳孔の交点のパターン(例えば、射出瞳のパターン)に関して、交点は、断面効率的六角格子模様または正方形格子模様もしくは他の2次元アレイ等の構成に編成されてもよい。さらに、射出瞳の3次元アレイが、射出瞳の時変アレイと同様に作成され得る。
【0130】
離散化された集約波面は、付加的中間視認光学系、連続空間光変調アレイ技法、または導波管技法を伴わずに、それらが眼に直接光を投影するように、視野基板(眼鏡レンズ等)に直接結合される、視認光学系、マイクロディスプレイ、またはマイクロプロジェクタアレイの射出瞳と光学的に共役されるように設置される、マイクロディスプレイまたはマイクロプロジェクタのアレイ等のいくつかの構成を使用して、作成されてもよい。
【0131】
図11Aを参照すると、一実施形態では、立体視(例えば、3次元)または4もしくは5次元明視野が、小プロジェクタまたはディスプレイユニット(走査式ファイバディスプレイ等)の群を束化することによって作成されてもよい。
図11Aは、六角形格子模様投影束11338を描写し、これは、例えば、7mm径六角形アレイを作成し得、各ファイバディスプレイは、下位画像(11340)を出力する。そのようなアレイが、アレイが眼の入射瞳と光学的に共役されて設置されるように、その正面に設置される、レンズ等の光学システムを有する場合、これは、
図11Bに示されるように、アレイの画像を眼の瞳孔に作成し、これは、本質的に、
図11Gの実施形態と同一光学配列を提供する。
【0132】
本構成の小射出瞳はそれぞれ、走査式ファイバディスプレイ等の束11338内の専用小ディスプレイによって作成される。光学的に、これは、六角形アレイ11338全体が、いくつかの実施形態では、解剖学的瞳孔1145に真っ直ぐ位置付けられるかのようになる。そのような実施形態は、異なる下位画像を、多数の入射角および眼瞳孔との交点を伴う、ビームレットの上位集合を備える、眼のより大きい解剖学的入射瞳1145内の異なる小射出瞳に駆動するために使用されてもよい。別個のプロジェクタまたはディスプレイはそれぞれ、異なる光強度および色で駆動されるように光線の異なる集合を引き出す、下位画像が、作成され得るように、若干異なる画像を用いて駆動されてもよい。
【0133】
一実施形態では、厳密な画像共役が、
図11Bの実施形態におけるように作成されてもよく、その場合、アレイ11338と瞳孔1145の直接1対1マッピングが存在する。別の変形例では、間隔は、アレイと眼瞳孔の共役マッピングを受信する代わりに、眼瞳孔が、光線をある他の距離におけるアレイから捕捉し得るように、アレイ内のディスプレイと光学システム(
図11Bにおけるレンズ11342)との間で変化されてもよい。そのような構成を用いることで、依然として、それを通して離散化された集約波面表現を作成し得る、ビームの角度多様性を得るであろうが、どの光線を、どの電力および強度で駆動すべきかの方法に関する数学は、より複雑となり得る(但し、他方では、そのような構成は、と視認光学系の観点からより単純であると見なされ得る)。明視野画像捕捉に関わる数学が、これらの計算のために活用されてもよい。
【0134】
図11Cを参照すると、別の明視野作成実施形態が、描写され、マイクロディスプレイまたはマイクロプロジェクタ11346のアレイが、眼鏡フレーム等のフレーム(11344)に結合され得る。本構成は、眼1158の正面に位置付けられてもよい。描写される構成は、非共役配列であって、アレイ11346のディスプレイ(例えば、走査式ファイバディスプレイ)と眼1158との間に介在される、大規模光学要素が存在しない。一対の眼鏡が想像され得、それらの眼鏡に、走査式ファイバエンジン等の複数のディスプレイが結合され、それらがユーザの瞳孔に向いているように、眼鏡表面に直交して位置付けられ、全て内向きに角度付けられる。各ディスプレイは、ビームレット上位集合の異なる要素を表す、光線の集合を作成するように構成され得る。
【0135】
そのような構成を用いることで、解剖学的瞳孔1145において、ユーザは、
図11Gを参照して議論される実施形態においた受光されたものと類似結果を受光し得、その中では、ユーザの瞳孔における全ての点は、異なるディスプレイから寄与されている、多数の入射角および交点を伴う、光線を受光する。
図11Dは、
図11Cのものに類似する、非共役構成を図示するが、
図11Dの実施形態は、反射表面(11348)を特徴とし、ディスプレイアレイ11346を眼58の視野から離れるように移動させることを促進する一方、また、反射性表面(11348)を通した実世界11144のビューも可能にする。
【0136】
離散化された集約波面ディスプレイのための角度多様性を作成するための別の構成も、提示される。そのような構成を最適化するために、ディスプレイのサイズは、最大値まで減少され得る。ディスプレイとして利用され得る、走査式ファイバディスプレイは、1mmの範囲内のベースライン直径を有し得るが、エンクロージャおよび投影レンズハードウェアにおける低減は、そのようなディスプレイの直径を約0.5mmまたはそれ未満まで減少させ得、これは、ユーザを殆ど煩わせない。別のサイズ縮小幾何学的精緻化は、直接、コリメートレンズ(例えば、勾配屈折率、すなわち、「GRIN」レンズ、従来の湾曲レンズ、または回折レンズを備えてもよい)を、ファイバ走査ディスプレイアレイの場合、走査式ファイバ自体の先端に結合することによって達成されてもよい。例えば、
図11Eを参照すると、GRIN(勾配屈折率)レンズ(11354)が、単一モード光ファイバの端部に融合されて示される。圧電アクチュエータ等のアクチュエータ11350が、ファイバ11352に結合されてもよく、ファイバ先端を走査するために使用されてもよい。
【0137】
別の実施形態では、ファイバの端部は、光ファイバの湾曲研磨処理を使用して、半球形状に成形され、レンズ効果を作成してもよい。別の実施形態では、標準的屈折レンズが、接着剤を使用して、各光ファイバの端部に結合されてもよい。別の実施形態では、レンズが、エポキシ等のわずかな透過性ポリマー材料またはガラスから構築されてもよい。別の実施形態では、光ファイバの端部は、溶融され、レンズ効果のための湾曲表面を作成してもよい。
【0138】
図11Fは、ディスプレイ構成(例えば、
図11Eの拡大図に示される、GRINレンズを伴う、走査式ファイバディスプレイ)が、好ましくは、ファイバ自体が、描写されるアセンブリを横断した外界の視認のために実質的に可視ではないように、光ファイバ11352のクラッディングに近似的に合致する、屈折率を有する、単一透明基板11356を通してともに結合され得る、実施形態を示す。クラッディングの屈折率整合が、精密に行われる場合、次いで、より大きいクラッディング/筐体は、透明になり、好ましくは、約3ミクロンの直径である、小コアのみが、ビューを遮るであろうことを理解されたい。一実施形態では、ディスプレイの行列11358は全て、それらがユーザの解剖学的瞳孔に向かって指向されるように内向きに角度付けられてもよい(別の実施形態では、それらは、相互に平行に留まり得るが、そのような構成は、あまり効率的ではない)。
【0139】
図12は、1つ以上の実施形態における、光学システムに動作可能に結合される、電子機器のための例示的アーキテクチャ2500を示す。光学システム(12)自体または光学システムに結合される外部デバイス(例えば、
図10におけるベルトパック1070)は、1つ以上の印刷回路基板コンポーネント、例えば、左(2502)および右(2504)印刷回路基板アセンブリ(PCBA)を含んでもよい。図示されるように、左PCBA2502は、アクティブ電子機器の大部分を含む一方、右PCBA604支持体は、主に、ディスプレイまたはプロジェクタ要素を支持する。
【0140】
右PCBA2504は、いくつかのプロジェクタドライバ構造を含んでもよく、これは、画像情報および制御信号を画像生成コンポーネントに提供する。例えば、右PCBA2504は、第1の、すなわち、左プロジェクタドライバ構造2506と、第2の、すなわち、右プロジェクタドライバ構造2508とを搬送してもよい。第1または左プロジェクタドライバ構造2506は、第1の、すなわち、左プロジェクタファイバ2510と、信号ライン(例えば、ピエゾドライバワイヤ)の集合を継合する。第2、すなわち、右プロジェクタドライバ構造2508は、第2、すなわち、右プロジェクタファイバ2512と、信号ライン(例えば、ピエゾドライバワイヤ)の集合を継合する。第1、すなわち、左プロジェクタ駆動構造2506は、第1、すなわち、左画像プロジェクタに通信可能に結合される一方、第2、すなわち、右プロジェクタ駆動構造2508は、第2、すなわち、右画像プロジェクタに通信可能に結合される。
【0141】
動作時、画像プロジェクタは、個別の光学コンポーネント、例えば、導波管および/または補償レンズを介して、仮想コンテンツをユーザの左および右眼(例えば、網膜)にレンダリングし、仮想画像と関連付けられる光を改変する。
【0142】
画像プロジェクタは、例えば、左および右プロジェクタアセンブリを含んでもよい。プロジェクタアセンブリは、種々の異なる画像形成または生産技術、例えば、ファイバ走査式プロジェクタ、液晶ディスプレイ(LCD)、LCOSディスプレイ、デジタル光処理(DLP)ディスプレイを使用してもよい。ファイバ走査式プロジェクタが、採用される場合、画像は、光ファイバに沿って送達され、そこから、光ファイバの先端を介して、投影され得る。先端は、導波管(
図23および24)の中に配索されるように配向されてもよい。光ファイバの先端は、画像を投影してもよく、これは、撓曲または発振するように支持されてもよい。いくつかの圧電アクチュエータが、先端の発振(例えば、周波数、振幅)を制御してもよい。プロジェクタドライバ構造は、画像を個別の光ファイバに提供し、制御信号を制御し、圧電アクチュエータを制御し、画像をユーザの眼に投影する。
【0143】
右PCBA2504を継続すると、ボタンボードコネクタ2514は、通信および物理的結合をボタンボード2516に提供してもよく、これは、種々のユーザアクセス可能ボタン、キー、スイッチ、または他の入力デバイスを搬送する。右PCBA2504は、右イヤホンまたはスピーカコネクタ2518を含み、オーディオ信号を頭部装着型コンポーネントの右イヤホン2520またはスピーカに通信可能に結合してもよい。右PCBA2504はまた、右マイクロホンコネクタ2522を含み、オーディオ信号を頭部装着型コンポーネントのマイクロホンから通信可能に結合してもよい。右PCBA2504はさらに、右オクルージョンドライバコネクタ2524を含み、オクルージョン情報を頭部装着型コンポーネントの右オクルージョンディスプレイ2526に通信可能に結合してもよい。右PCBA2504はまた、ボード間コネクタを含み、そのボード間コネクタ2534を介して、左PCBA2502との通信を提供してもよい。
【0144】
右PCBA2504は、身体または頭部装着型である、1つ以上の右の外向きに面した、すなわち、世界ビューカメラ2528と、随意に、他者に画像が捕捉されていることを示すために照明する、右カメラ視覚的インジケータ(例えば、LED)とに通信可能に結合されてもよい。右PCBA2504は、右眼の画像を捕捉し、右眼の配向および/または移動の追跡、検出、または監視を可能にするように位置付けられ、配向される、頭部装着型コンポーネントによって搬送される、1つ以上の右眼カメラ2532に通信可能に結合されてもよい。右PCBA2504は、随意に、1つ以上の右眼照明源2530(例えば、LED)に通信可能に結合されてもよく、これは、本明細書に解説されるように、右眼を照明の(例えば、時間的、空間的)パターンで照明し、右眼の配向および/または移動の追跡、検出、または監視を促進する。
【0145】
左PCBA2502は、制御サブシステムを含んでもよく、これは、1つ以上のコントローラ(例えば、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、グラフィカル処理ユニット、中央処理ユニット、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)2540、および/またはプログラマブル論理ユニット(PLU))を含んでもよい。制御システムは、実行可能論理または命令および/またはデータまたは情報を記憶する、1つ以上の非一過性コンピュータまたはプロセッサ可読媒体を含んでもよい。非一過性コンピュータまたはプロセッサ可読媒体は、例えば、揮発性および不揮発性形態、例えば、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM、DRAM、SD-RAM)、フラッシュメモリ等の種々の形態をとってもよい。非一過性コンピュータまたはプロセッサ可読媒体は、例えば、マイクロプロセッサ、FPGA、またはASICの1つ以上のレジスタとして形成されてもよい。
【0146】
左PCBA2502は、左イヤホンまたはスピーカコネクタ2536を含み、オーディオ信号を頭部装着型コンポーネントの左イヤホンまたはスピーカ2538に通信可能に結合してもよい。左PCBA2502は、オーディオ信号増幅器(例えば、ステレオ増幅器)2542を含んでもよく、これは、左イヤホンまたはスピーカに通信可能に結合される。左PCBA2502はまた、左マイクロホンコネクタ2544を含み、オーディオ信号を頭部装着型コンポーネントのマイクロホンから通信可能に結合してもよい。左PCBA2502はさらに、左オクルージョンドライバコネクタ2546を含み、オクルージョン情報を頭部装着型コンポーネントの左オクルージョンディスプレイ2548に通信可能に結合してもよい。
【0147】
左PCBA2502はまた、1つ以上のセンサまたは変換器を含んでもよく、これは、周囲環境について、および/またはユーザについての情報を検出、測定、捕捉、または別様に感知する。例えば、加速変換器2550(例えば、3軸加速度計)は、3つの軸における加速を検出し、それによって、移動を検出してもよい。ジャイロスコープセンサ2552は、を検出してもよい配向および/または磁気またはコンパス進行方向または配向。他のセンサまたは変換器も、同様に採用されてもよい。
【0148】
左PCBA2502は、身体または頭部装着型であり得る、1つ以上の左外向きに面したまたは世界ビューカメラ2554と、随意に、他者に画像が捕捉されていることを示すために照明する、左カメラ視覚的インジケータ(例えば、LED)2556とに通信可能に結合されてもよい。左PCBAは、左眼の画像を捕捉し、左眼の配向および/または移動の追跡、検出、または監視を可能にするように位置付けられ、配向される、頭部装着型コンポーネントによって搬送される、1つ以上の左眼カメラ2558に通信可能に結合されてもよい。左PCBA2502は、随意に、1つ以上の左眼照明源(例えば、LED)2556に通信可能に結合されてもよく、これは、本明細書に解説されるように、左眼を照明の(例えば、時間的、空間的)パターンで照明し、左眼の配向および/または移動の追跡、検出、または監視を促進する。
【0149】
PCBA2502および2504は、1つ以上のポート、コネクタ、および/または経路を介して、明確に異なる算出コンポーネント(例えば、ベルトパック)と通信可能に結合される。例えば、左PCBA2502は、1つ以上の通信ポートまたはコネクタを含み、ベルトパックとの通信(例えば、双方向通信)を提供してもよい。1つ以上の通信ポートまたはコネクタはまた、電力をベルトパックから左PCBA2502に提供してもよい。左PCBA2502は、通信ポートまたはコネクタに電気的に結合され、調整する(例えば、電圧を逓増させる、電圧を逓減させる、電流を平滑化する、過渡電流を低減させる)ように動作可能である、電力調整回路網2580(例えば、DC/DC電力コンバータ、入力フィルタ)を含んでもよい。
【0150】
通信ポートまたはコネクタは、例えば、データおよび電力コネクタまたは送受信機2582(例えば、Thunderbolt(登録商標)ポート、USB(登録商標)ポート)の形態をとってもよい。右PCBA2504は、ポートまたはコネクタを含み、電力をベルトパックから受電してもよい。画像生成要素は、電力をポータブル電源(例えば、化学バッテリセル、一次または二次バッテリセル、スーパーコンデンサセル、燃料セル)から受電してもよく、これは、例えば、ベルトパック内に位置してもよい。
【0151】
図示されるように、左PCBA2502は、アクティブ電子機器の大部分を含む一方、右PCBA2504支持体は、主に、ディスプレイまたはプロジェクタおよび関連付けられるピエゾ駆動信号を支持する。電気および/または光ファイバ接続は、光学システム(12)の身体または頭部装着型コンポーネントの正面、背面、または上部を横断して採用される。PCBA2502および2504は両方とも、ベルトパックに通信可能に(例えば、電気的に、光学的に)結合される。左PCBA2502は、電力サブシステムと、高速通信サブシステムとを含む。右PCBA2504は、ファイバディスプレイピエゾ駆動信号をハンドリングする。図示される実施形態では、右PCBA2504のみが、ベルトパックに光学的に接続される必要がある。他の実施形態では、右PCBAおよび左PCBAは両方とも、ベルトパックに接続されてもよい。
【0152】
2つのPCBA2502および2504を採用するように図示されるが、身体または頭部装着型コンポーネントの電子機器は、他のアーキテクチャを採用してもよい。例えば、いくつかの実装は、より少ないまたはより多い数のPCBAを使用してもよい。別の実施例として、種々のコンポーネントまたはサブシステムは、
図12に図示されるものと異なるように配列されてもよい。例えば、いくつかの代替実施形態では、一方のPCBA上に常駐するような
図12に図示されるコンポーネントのうちのいくつかは、一般性を失うことなく、他方のPCBA上に位置してもよい。
【0153】
例えば、
図11Aを参照して上記に説明されるように、本明細書に説明される光学システム(12)は、いくつかの実施形態では、仮想コンテンツが3次元コンテンツとして知覚され得るように、仮想コンテンツをユーザに提示してもよい。いくつかの他の実施形態では、光学システム(12)は、仮想コンテンツを4または5次元明視野(または明視野)においてユーザに提示してもよい。
【0154】
図13A-Bに図示されるように、明視野生成サブシステム(例えば、それぞれ、1300および1302)は、好ましくは、明視野を生産するように動作可能である。例えば、光学装置1360またはサブシステムは、光を生成または投影し、実3次元オブジェクトまたは場面から反射する光によって生産されるであろう、4次元(4D)または5次元(5D)明視野をシミュレートしてもよい。例えば、導波管反射体アレイプロジェクタ(WRAP)装置1310または複数の深度面3次元(3D)ディスプレイシステム等の光学装置は、いくつかの実施形態では、複数の仮想深度面を個別の半径方向焦点距離に生成または投影し、4Dまたは5D明視野をシミュレートしてもよい。これらの実施形態では、光学システム(12)は、入力画像を明視野を表す4D関数の2次元(2D)スライスとして解釈することによって、4Dまたは5D明視野の接眼明視野生成器およびディスプレイとして機能する。
図13A-Bは、いくつかの実施形態では、本明細書に説明される明視野生成サブシステム、またはいくつかの他の実施形態では、複数の深度面に対応する光ビームをユーザの眼に投影する、立体視仮想コンテンツ生成サブシステムを有する、光学システムを図示し得ることに留意されたい。
【0155】
いくつかの実施形態では、光学システム(12)は、仮想コンテンツの異なるビューを事前に入手または事前に算出された像の集合から生成する、画像ベースのレンダリングを用いて、仮想コンテンツの立体視表現をユーザにレンダリングする。仮想コンテンツは、例えば、環境マップ、世界マップ、トポロジマップ(例えば、個別の場所を表す点ノード、および/またはノードを接続し、接続されるノード間の1つ以上の関係を表す、特徴および縁等を有する、マップ)のうちの1つ以上を使用することによって、その中に仮想コンテンツを視認しているユーザが位置する、環境内に混成または設置されてもよい。これらの実施形態では、光学システムは、特に、仮想コンテンツのリアルタイム実装において、比較的に控え目な(例えば、同一仮想コンテンツのための明視野の生成と比較して)算出リソースを要求する、画像ベースのレンダリングのために、1つ以上のディスプレイまたはレンダリングアルゴリズムを使用する。さらに、生成された仮想コンテンツとの相互作用のコストは、仮想コンテンツの複雑性から独立し得る。さらに、仮想コンテンツを生成する際に使用される画像のソースは、実際のもの(例えば、物理的オブジェクトの写真またはビデオシーケンス)または仮想のもの(例えば、1つ以上のモデルから)であってもよい。
【0156】
画像ベースのレンダリングおよび1つ以上のマップに基づく、これらの実施形態は、1つ以上の固定された視点(例えば、そこから画像ベースの仮想コンテンツをレンダリングするための画像の集合が入手される、視点)に基づいてもよい。これらの実施形態のうちのいくつかは、深度値(例えば、深度センサによって入手された、または三角測量等の位置特定技法によって算出された、深度情報)を使用して、ビュー補間によって、固定された視点限界を緩和する。これらの実施形態では、光学システム(12)は、点を、例えば、環境マップ(例えば、マップ内の特徴、点等の詳細な幾何学的および/または地理的情報を有する、幾何学的マップ)内に、例えば、ユーザの場所、配向、および/または視線方向に基づいて、ユーザに対して再投影するために、ビュー解釈のための深度情報(例えば、画像内のピクセルのより小さい下位集合または画像内の全てのピクセルに関する深度データ)を使用する。
【0157】
画像ベースのレンダリングおよび1つ以上のマップを使用する、いくつかの他の実施形態は、少なくとも部分的に、一対の画像を捕捉する画像センサの位置に基づいて、仮想コンテンツをレンダリングするために使用される、対の画像内の対応する点および/または対応を判定することによって、固定された視点限界を緩和する。画像ベースのレンダリングを伴う、両方のクラスの実施形態は、を視認ユーザによって立体視として知覚され得る、仮想コンテンツを事実上生成および提示するが、例えば、画像の対間の対応を判定することが、必ずしも、決定論的に実施されるとは限らない、状況が存在し得る。
【0158】
いくつかの他の実施形態は、したがって、前述の画像ベースのレンダリングを採用するのではなく、光学システム(12)を用いて、4Dまたは5D明視野を生成する。明視野は、5D関数(例えば、5Dプレノプティック関数)を用いて生成されてもよく、3次元空間内の所与の方向におけるある点に放射輝度を含む。したがって、明視野は、空間角度画像の集合を画定する、5D関数を含み得る。これらの実施形態では、方向D(φ,θ)に沿って伝搬する空間内の座標(x,y,z)を有する、点Aにおける放射輝度Rが、R(x,y,z,φ,θ)の形態を有し得、φは、[0,π]の範囲(それらの値を含む)を有し、θは、[0,2π]の範囲(同様に、それらの値を含む)を有する。本形態では、φは、x-軸およびy-軸によって画定された水平平面からの角度を示し、θは、3D空間内の点と座標系の原点を接続するベクトルと基準単位ベクトル(例えば、x-軸に沿った単位ベクトル)との間の角度を示す。
【0159】
いくつかの実施形態では、放射輝度は、媒体(例えば、空気等の透明媒体)内に保存される。上記の5D関数は、放射輝度保存に起因して、ある量の冗長性を呈する。これらの実施形態では、明視野を表す、前述の5D関数は、光学システムが5D関数を表面(例えば、平面z=0)内に作成すると、4D関数R(x,y,φ,θ)に縮尺され、したがって、事実上、3つの空間寸法(x,y,z)と、2つの角度寸法(φ,θ)とを有する5D関数を、2つの空間寸法(x,y)と、2つの角度寸法(φ,θ)とを有する、4D関数に縮尺し得る。5D関数から4D関数への明視野関数の次元の縮尺は、仮想コンテンツのための明視野の生成を促すだけではなく、また、算出リソースを節約する。
【0160】
これらの実施形態では、本明細書に説明される光学システム(12)は、前述の4D関数(または明視野技法のより一般的用途では、5D関数)を用いて、仮想コンテンツのための複数の点の個別の放射輝度を算出することによって、仮想コンテンツのための明視野を生成し、ユーザに提示する。ある点に関して算出された放射輝度(または放射輝度束)は、その点によって放出、反射、透過、または受信される光に関するデータを含み、投影された面積当たりベースに基づいて算出されてもよい。ある点に関する放射輝度はまた、周波数および/または波長情報を含んでもよく、放射輝度が、光学システム(12)のユーザによって知覚され得る、仮想コンテンツの点(例えば、ピクセルまたはピクセルの集合)または一部を表す、点を表すように指向性である。放射輝度は、正投影画像または同次座標を使用した固定された視野を伴う画像を用いて、点および方向によって、線(例えば、ユーザの眼から仮想コンテンツの点までの線)をパラメータ化する等、任意の技法を用いて算出されてもよい。例えば、ある点の放射輝度は、光スラブ技法を使用して、仮想コンテンツのための点およびユーザの眼を表す点を個別の凸四辺形内にあるように制限し、線形投影マップ(例えば、3×3行列)を用いて、仮想コンテンツ(例えば、仮想コンテンツの画像ピクセル)の点とユーザの眼を表す点との間でマッピングすることによって、判定されてもよい。
【0161】
例えば、光学システム(12)または電子機器(例えば、前述のベルトパック)は、画像の2Dアレイをレンダリングすることによって、光スラブを生成してもよく、各画像は、4D光スラブのスライスを固定された平面に表し、仮想カメラの投影の中心を、立体対の画像を生成するために使用されるものと実質的に類似する、剪断透視投影を実施することによって、仮想コンテンツの点に対応する、サンプル場所に設置することによって形成される。いくつかの実施形態では、光スラブは、正投影ビューの2Dアレイから形成されてもよい。
【0162】
光学システム(12)を介して、仮想コンテンツのための明視野表現を生成し、ユーザに提示するために、光学システム(12)のレンズ(例えば、
図1における12aまたは12b)は、1つ以上の平面または自由形態導波管のスタックを含んでもよく、導波管は、それぞれ、1つ以上の明確に異なる焦点距離に対応する、1つ以上の明確に異なる焦点面を画定してもよい。1つ以上の平面または自由形態導波管のスタックは、いくつかの実施形態では、したがって、対応する焦点距離に位置する、複数の焦点面を画定してもよい。画像の2Dスライスは、具体的焦点距離における焦点面上にレンダリングされてもよく、2Dスライスの集合は、したがって、複数の焦点面にレンダリングされ、次いで、光学システムのユーザによって立体視として知覚され得る、仮想コンテンツを表してもよい。
【0163】
いくつかの実施形態では、導波管は、内部結合光ビームを第1の直交光ビームレットの集合に分割するために平面光学導波管の第1の面と関連付けられた第1の直交瞳拡張(OPE)要素と、内部結合光ビームを第2の直交光ビームレットの集合に分割するために平面光学導波管の第2の面と関連付けられた第2の直交瞳拡張(OPE)要素とを備える。いくつかの実施形態では、第1のOPE要素は、平面光学導波管の第1の面上に配置され、第2のOPE要素は、平面光学導波管の第2の面上に配置される。内部結合要素は、内部結合光ビームの一部が、TIRを介して、第2の平行光学経路に沿って、平面光学導波管内を伝搬する、個別の第1の直交光ビームレットの集合および第2の直交光ビームレットの集合として偏向されるように、画像投影アセンブリからコリメート光ビームを、伝搬のために、内部結合光ビームとして、全内部反射(TIR)を介して、第1のOPE要素および第2のOPE要素と交互に交差する、第1の光学経路に沿って、平面光学導波管内で光学的に結合するために構成されてもよい。この場合、第2の平行光学経路は、第1の光学経路に直交してもよい。
【0164】
いくつかの実施形態では、半反射性界面は、の、内部結合された光ビームを少なくとも2つの内部結合される光ビームレットに分割させるために構成される。この場合、DOEは、それぞれ、少なくとも2つの内部結合された光ビームレットを少なくとも2つの直交光ビームレットの集合に分割させるために構成される、直交瞳拡張(OPE)要素を備え、半反射性界面はさらに、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合を少なくとも4つの直交光ビームレットの集合に分割させるために構成され、DOEは、少なくとも4つの直交光ビームレットの集合を外部結合された光ビームレットの集合に分割させるために構成される、射出瞳拡張(EPE)要素を備える。OPE要素およびEPE要素は、光学平面導波管の面上に配置されてもよい。
【0165】
いくつかの実施形態では、導波管は、直交光ビームレットを平面光学導波管から退出する外部結合光ビームレットのアレイ(例えば、2次元の外部結合光ビームレットアレイ)に分割するために平面光学導波管と関連付けられる、射出瞳拡張(EPE)要素を備えてもよい。コリメート光ビームは、入射瞳を画定してもよく、外部結合光ビームレットアレイは、入射瞳より大きい射出瞳を画定してもよく、例えば、入射瞳より少なくとも10倍大きい、またはさらに、入射瞳より少なくとも100倍大きい。
【0166】
いくつかの実施形態では、EPE要素は、平面光学導波管の第1および第2の表面のうちの1つ上に配置される。第1の直交光ビームレットの集合および第2の直交光ビームレットの集合は、第1の直交光ビームレットの集合および第2の直交光ビームレットの集合の一部が、外部結合光ビームレットアレイとして平面光学導波管から外に偏向されるように、EPE要素と交差してもよい。いくつかの実施形態では、EPE要素は、凸面波面外形を平面光学導波管から退出する外部結合光ビームレットアレイ上に付与するために構成される。この場合、凸面波面外形は、半径の中心を集光点に有し、画像を所与の焦点面に生産してもよい。別の実施形態では、IC要素、OPE要素、およびEPE要素はそれぞれ、回折性である。
【0167】
仮想画像生成システムはさらに、複数の一次光ビームレットを平面光学導波管の面から退出する外部結合光ビームレットのアレイ(例えば、2次元の外部結合されたビームレットアレイ)にさらに分割するために平面光学導波管と関連付けられる、1つ以上の回折光学要素(DOE)を備える。コリメート光ビームは、入射瞳を画定してもよく、外部結合光ビームレットアレイは、入射瞳より大きい射出瞳を画定してもよく、例えば、入射瞳より少なくとも10倍大きい、またはさらに、入射瞳より少なくとも100倍大きい。いくつかの実施形態では、一次基板の第1の厚さおよび二次基板の第2の厚さは、外部結合光ビームレットのうちの少なくとも2つの隣接するものの中心間の間隔がコリメート光ビームの幅と等しいまたはそれ未満であるように選択される。別の実施形態では、第1の厚さおよび第2の厚さは、外部結合光ビームレットの隣接するものの半分を上回る間隙が縁間に常駐しないように選択される。
【0168】
いくつかの実施形態では、半反射性界面は、内部結合光ビームを少なくとも2つの内部結合光ビームレットに分割するために構成される。この場合、DOEは、それぞれ、少なくとも2つの内部結合光ビームレットを少なくとも2つの直交光ビームレットの集合に分割するために構成される、直交瞳拡張(OPE)要素を備え、半反射性界面は、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合を少なくとも4つの直交光ビームレットの集合にさらに分割するために構成され、DOEは、少なくとも4つの直交光ビームレットの集合を外部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、射出瞳拡張(EPE)要素を備える。OPE要素およびEPE要素は、光学平面導波管の面上に配置されてもよい。
【0169】
少なくとも2つの内部結合光ビームレットは、少なくとも2つの内部結合光ビームレットの一部が、TIRを介して、第2の平行光学経路に沿って、平面光学導波管内を伝搬する、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合として回折されるように、全内部反射(TIR)を介して、OPE要素と交差する第1の光学経路に沿って、平面光学導波管内を伝搬してもよい。第2の平行光学経路は、第1の光学経路に直交してもよい。少なくとも2つの直交光ビームレットの集合は、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合の一部が、平面光学導波管の面から外に外部結合される光ビームレットの集合として回折されるように、EPE要素と交差してもよい。いくつかの実施形態では、EPE要素は、凸面波面外形を平面光学導波管から退出する外部結合光ビームレットアレイ上に付与するために構成されてもよい。この場合、凸面波面外形は、半径の中心を集光点に有し、画像を所与の焦点面に生産してもよい。
【0170】
本開示の第3の側面によると、仮想画像生成システムは、第1の厚さを有する一次基板と、それぞれ少なくとも1つの第2の厚さを有する少なくとも1つの二次基板とを含む、複数の基板と、それぞれ、基板間に配置される、少なくとも1つの半反射性界面とを備える、平面光学導波管を備える。
【0171】
第1の厚さは、少なくとも1つの第2の厚さのそれぞれの少なくとも2倍である。いくつかの実施形態では、第1の厚さは、第2の厚さのそれぞれの非倍数である。別の実施形態では、二次基板は、複数の二次基板を備える。この場合、第2の厚さは、相互に等しくてもよい、または二次基板のうちの2つ以上は、相互に等しくない第2の厚さを有してもよい。第1の厚さは、第2の厚さのうちの少なくとも1つの非倍数であってもよい。等しくない第2の厚さのうちの少なくとも2つは、相互の非倍数であってもよい。
【0172】
いくつかの実施形態では、半反射性界面はそれぞれ、半反射性コーティングを備え、これは、例えば、それぞれ、物理蒸着(PVD)、イオン支援蒸着(IAD)、およびイオンビームスパッタリング(IBS)のうちの1つを介して、基板間に配置されてもよい。コーティングはそれぞれ、例えば、金属(Au、Al、Ag、Ni-Cr、Cr等)、誘電体(酸化物、フッ化物、および硫化物)、および半導体(Si、Ge)のうちの1つ以上から成ってもよい。さらに別の実施形態では、基板の隣接するものは、異なる屈折率を有する材料から成る。
【0173】
仮想画像生成システムはさらに、伝搬のために画像投影アセンブリからコリメート光ビームを内部結合光ビームとして平面光学導波管内で光学的に結合するために構成される、内部結合(IC)要素を備える。画像投影アセンブリは、コリメート光ビームを走査するために構成される、走査デバイスを備えてもよい。半反射性界面は、内部結合光ビームを一次基板内を伝搬する複数の一次光ビームレットに分割するために構成される。
【0174】
仮想画像生成システムはさらに、複数の一次光ビームレットを平面光学導波管の面から退出する外部結合光ビームレットのアレイ(例えば、2次元の外部結合されたビームレットアレイ)にさらに分割するために平面光学導波管と関連付けられる、1つ以上の回折光学要素(DOE)を備える。コリメート光ビームは、入射瞳を画定してもよく、外部結合光ビームレットアレイは、入射瞳より大きい射出瞳を画定してもよく、例えば、入射瞳より少なくとも10倍大きい、またはさらに、入射瞳より少なくとも100倍大きい。いくつかの実施形態では、一次基板の第1の厚さおよび二次基板の第2の厚さは、外部結合光ビームレットのうちの少なくとも2つの隣接するものの中心間の間隔がコリメート光ビームの幅と等しいまたはそれ未満であるように選択される。別の実施形態では、第1の厚さおよび第2の厚さは、外部結合光ビームレットの隣接するものの半分を上回る間隙が縁間に常駐しないように選択される。
【0175】
いくつかの実施形態では、半反射性界面は、内部結合光ビームを少なくとも2つの内部結合光ビームレットに分割するために構成される。この場合、DOEは、それぞれ、少なくとも2つの内部結合光ビームレットを少なくとも2つの直交光ビームレットの集合に分割するために構成される、直交瞳拡張(OPE)要素を備え、半反射性界面は、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合を少なくとも4つの直交光ビームレットの集合にさらに分割するために構成され、DOEは、少なくとも4つの直交光ビームレットの集合を外部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、射出瞳拡張(EPE)要素を備える。OPE要素およびEPE要素は、光学平面導波管の面上に配置されてもよい。
【0176】
少なくとも2つの内部結合光ビームレットは、少なくとも2つの内部結合光ビームレットの一部が、TIRを介して、第2の平行光学経路に沿って、平面光学導波管内を伝搬する、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合として回折されるように、全内部反射(TIR)を介して、OPE要素と交差する第1の光学経路に沿って、平面光学導波管内を伝搬してもよい。第2の平行光学経路は、第1の光学経路に直交してもよい。少なくとも2つの直交光ビームレットの集合は、少なくとも2つの直交光ビームレットの集合の一部が、平面光学導波管の面から外に外部結合される光ビームレットの集合として回折されるように、EPE要素と交差してもよい。いくつかの実施形態では、EPE要素は、凸面波面外形を平面光学導波管から退出する外部結合光ビームレットアレイ上に付与するために構成されてもよい。この場合、凸面波面外形は、半径の中心を集光点に有し、画像を所与の焦点面に生産してもよい。
【0177】
本開示の第4の側面によると、仮想画像生成システムは、結像要素からコリメート光ビームを受光し、コリメート光ビームを初期外部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、前置瞳拡張(PPE)要素を備える。仮想画像生成システムはさらに、平面光学導波管と、初期外部結合光ビームレットの集合を平面光学導波管の中に内部結合光ビームレットの集合として光学的に結合するために構成される、内部結合(IC)要素と、内部結合光ビームレットの集合を平面光学導波管の面から退出する最終外部結合光ビームレットの集合に分割するために平面光学導波管と関連付けられた1つ以上の回折要素とを備える。回折要素は、内部結合光ビームレットの集合を直交光ビームレットの集合にさらに分割するために平面光学導波管と関連付けられる、直交瞳拡張(OPE)要素と、直交光ビームレットの集合を最終外部結合光ビームレットの集合に分割するために平面光学導波管と関連付けられる、射出瞳拡張(EPE)要素とを備えてもよい。
【0178】
いくつかの実施形態では、コリメート光ビームは、入射瞳を画定し、初期外部結合光ビームレットの集合は、入射瞳より大きい事前拡張瞳を画定し、最終外部結合光ビームレットの集合は、事前拡張瞳より大きい射出瞳を画定する。一実施例では、事前拡張瞳は、入射瞳より少なくとも10倍大きく、射出瞳は、事前拡張瞳より少なくとも10倍大きい。いくつかの実施形態では、初期外部結合光ビームレットの集合は、2次元の光ビームレットアレイとして、平面光学導波管の中に光学的に結合され、最終外部結合光ビームレットの集合は、2次元の光ビームレットアレイとして、平面光学導波管の面から退出する。別の実施形態では、初期外部結合光ビームレットの集合は、1次元の光ビームレットアレイとして、平面光学導波管の中に光学的に結合され、最終的に外部結合される光ビームレットの集合は、2次元の光ビームレットアレイとして、平面光学導波管の面から退出する。
【0179】
いくつかの実施形態では、PPE要素は、小型平面光学導波管と、コリメート光ビームを初期直交光ビームレットの集合に分割するために小型平面光学導波管と関連付けられる、小型OPE要素と、初期直交光ビームレットの集合を小型平面光学導波管の面から退出する初期外部結合光ビームレットの集合に分割するために小型平面光学導波管と関連付けられる、小型EPE要素とを備える。PPEはさらに、コリメート光ビームを平面光学導波管の中に光学的に結合するために構成される、小型IC要素を備えてもよい。
【0180】
別の実施形態では、PPE要素は、コリメート光ビームを初期発散する光ビームレットの集合に分割するために構成される、回折ビームスプリッタ(例えば、1×NビームスプリッタまたはM×Nビームスプリッタ)と、初期発散する光ビームレットの集合を初期外部結合光ビームレットの集合に再コリメートするために構成される、レンズ(例えば、回折レンズ)とを備える。
【0181】
さらに別の実施形態では、PPE要素は、コリメート光ビームを内部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、プリズム(例えば、中実プリズムまたは空洞プリズム)を備える。プリズムは、コリメート光ビームを内部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、半反射性プリズム平面を備えてもよい。プリズムは、コリメート光ビームを内部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、複数の平行プリズム平面を備えてもよい。この場合、平行プリズム平面は、半反射性プリズム平面を備えてもよい。複数の平行プリズム平面は、完全反射性プリズム平面を備えてもよく、その場合、コリメート光ビームの一部は、少なくとも1つの半反射性プリズムによって第1の方向に反射されてもよく、コリメート光ビームの一部は、第1の方向における反射のために、完全反射性プリズム平面に透過されてもよい。プリズムは、コリメート光ビームを第1の方向に反射される初期直交光ビームレットの集合に分割するために構成される、第1の平行プリズム平面の集合と、初期直交光ビームレットを第1の方向と異なる第2の方向に反射される内部結合光ビームレットの集合に分割するために構成される、第2の平行プリズム平面の集合とを備えてもよい。第1および第2の指向性は、相互に直交してもよい。
【0182】
さらに別の実施形態では、PPE要素は、コリメート光ビームを第1の平面光学導波管アセンブリの面から退出する2次元の外部結合光ビームレットのアレイ(例えば、N×N光ビームレットアレイ)に分割するために構成される、第1の平面光学導波管アセンブリと、2次元の外部結合光ビームレットアレイを第2の平面光学導波管アセンブリの面から内部結合光ビームレットの集合として退出する複数の2次元の外部結合光ビームレットのアレイに分割するために構成される、第2の平面光学導波管アセンブリとを備える。第1および第2の平面光学導波管アセンブリはそれぞれ、等しくない厚さを有してもよい。
【0183】
2次元の外部結合光ビームレットアレイは、ビームレット間間隔を有し、複数の2次元の外部結合光ビームレットアレイは、2次元の外部結合光ビームレットアレイのビームレット間間隔と異なるアレイ間間隔によって、相互から空間的にオフ集合される。いくつかの実施形態では、複数の2次元の外部結合光ビームレットアレイのアレイ間間隔および2次元の外部結合光ビームレットアレイのビームレット間間隔は、相互の非倍数である。複数の2次元の外部結合光ビームレットアレイのアレイ間間隔は、2次元の外部結合光ビームレットアレイのビームレット間間隔を上回ってもよい。
【0184】
いくつかの実施形態では、第1の平面光学導波管アセンブリは、対向する第1および第2の面を有する、第1の平面光学導波管と、伝搬のために、コリメート光ビームを、全内部反射(TIR)を介して、第1の光学経路に沿って、第1の平面光学導波管内で光学的に結合するために構成される、第1の内部結合(IC)要素と、コリメート光ビームを第1の平面光学導波管の第2の面から退出する1次元の光ビームレットアレイに分割するために第1の平面光学導波管と関連付けられる、第1の射出瞳エクスパンダ(EPE)要素と、対向する第1および第2の面を有する、第2の平面光学導波管と、伝搬のために、1次元の光ビームレットアレイを、TIRを介して、第1の光学経路と垂直な個別の第2の光学経路に沿って、第2の平面光学導波管内で光学的に結合するために構成される、第2のIC要素と、1次元の光ビームレットアレイを第2の平面光学導波管の第2の面から退出する2次元の光ビームレットアレイに分割するために第2の平面光学導波管と関連付けられる、第2の射出瞳エクスパンダ(EPE)要素とを備える。この場合、第2の平面光学導波管の第1の面は、第1の平面光学導波管の第2の面に添着されてもよい。第1および第2の平面光学導波管は、それぞれ、実質的に等しい厚さを有してもよい。
【0185】
第2の平面光学導波管アセンブリは、対向する第1および第2の面を有する、第3の平面光学導波管と、伝搬のために、第1の2次元の光ビームレットアレイを、TIRを介して、個別の第3の光学経路に沿って、第3の平面光学導波管内で光学的に結合するために構成される、第3のIC要素と、2次元の光ビームレットアレイを第3の平面光学導波管の第2の面から退出する複数の2次元の光ビームレットアレイに分割するために第3の平面光学導波管と関連付けられる、第3のEPE要素と、対向する第1および第2の面を有する、第4の平面光学導波管と、伝搬のために、複数の2次元の光ビームレットアレイを、TIRを介して、第3の光学経路と垂直な個別の第4の光学経路に沿って、第4の平面光学導波管内で光学的に結合するために構成される、第4のIC要素と、複数の2次元の光ビームレットアレイを第4の平面光学導波管の第2の面から光ビームレットの入力集合として退出する複数の2次元の光ビームレットアレイに分割するために第4の平面光学導波管と関連付けられる、第4のEPE要素とを備えてもよい。この場合、第4の平面光学導波管の第1の面は、第3の平面光学導波管の第2の面に添着されてもよく、第3の平面光学導波管の第1の面は、第2の平面光学導波管の第2の面に添着されてもよい。第1および第2の平面光学導波管は、それぞれ、実質的に等しい厚さを有してもよく、第3および第4の平面光学導波管は、それぞれ、実質的に等しい厚さを有してもよい。この場合、第1および第2の平面光学導波管の実質的に等しい厚さは、第3および第4の平面光学導波管の実質的に等しい厚さと異なってもよい。第3および第4の平面光学導波管の等しい厚さは、第1および第2の平面光学導波管の等しい厚さを上回ってもよい。
【0186】
WRAP装置1310または複数の深度面3Dディスプレイシステムの形態における光学装置1360は、例えば、直接または間接的にのいずれかにおいて、画像をユーザの各眼の中に投影してもよい。仮想深度面の数および半径方向設置が、半径方向距離の関数として、ヒト視覚系の深度分解能に匹敵するとき、投影された深度面の離散集合は、実際の持続的3次元オブジェクトまたは場面によって生産される、精神物理的効果を模倣する。1つ以上の実施形態では、システム1300は、ARユーザ毎にカスタマイズされ得る、フレーム1370を備えてもよい。システム1300の付加的コンポーネントは、電子機器1330(例えば、
図12に図示される電子機器のいくつかまたは全て)を含み、ARシステムの種々の電気および電子下位部品を相互に接続する。
【0187】
システム1300はさらに、1つ以上の仮想画像と関連付けられる光を導波管プリズム1310の中に投影する、マイクロディスプレイ1320を備えてもよい。
図13Aに示されるように、マイクロディスプレイ1320から生産された光は、導波管1310内を進行し、光の一部は、ユーザの眼1390に到達する。1つ以上の実施形態では、システム1300はさらに、1つ以上の補償レンズ1380を備え、仮想画像と関連付けられる光を改変してもよい。
図13Bは、
図13Aと同一コンポーネントを図示するが、マイクロディスプレイ1320からの光が、導波管1310を通して進行し、ユーザの眼1390に到達する、方法を図示する。
【0188】
光学装置1360は、それぞれ、線形導波管のそれぞれ内に内蔵される、位置する、または形成される、個別の一連の分解された湾曲球状反射体またはミラーを伴う、いくつかの線形導波管を含んでもよいことを理解されたい。一連の分解された湾曲球状反射体またはミラーは、無限遠集束光を具体的半径方向距離に再集束させるように設計される。凸面球状ミラーが、出力球面波を生産し、凸面球状ミラーの背後の画定された距離に位置するように現れる、仮想点源を表すために使用されることができる。
【0189】
線形または矩形導波管内において、ある形状(例えば、2つの軸を中心とする曲率半径)および配向の一連のマイクロ反射体をともに連結することによって、仮想点源によって生産された球面波面に対応する3D画像を特定のx、y、z座標に投影することが可能である。2D導波管または層はそれぞれ、他の導波管に対する独立光学経路を提供し、波面を成形し、入射光を集束させ、個別の半径方向距離に対応する、仮想深度面を投影する。それぞれ、焦点面を異なる焦点深度に提供する、複数の2D導波管を用いることで、投影された仮想深度面を視認するユーザは、3D効果を体験する。
【0190】
これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に鑑みて、その実施形態に対して行われ得る。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、その特許請求の範囲を、本明細書および特許請求の範囲に開示される具体的実施形態に限定するとは解釈されるべきではなく、このような特許請求の範囲に権利が付与される均等物の全範囲とともに、全ての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。
【0191】
本開示の種々の例示的実施形態が、本明細書に説明される。これらの実施例は、非限定的意味で参照される。それらは、本開示のより広義に適用可能な側面を例証するために提供される。種々の変更が、説明される本開示に行われてもよく、本開示の真の精神および範囲から逸脱することなく、均等物が代用されてもよい。加えて、多くの修正が、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセス作用、またはステップを本開示の目的、精神、または範囲に適合させるために行われてもよい。さらに、当業者によって理解されるであろうように、本明細書で説明および例証される個々の変形例はそれぞれ、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離される、またはそれらと組み合わせられる、離散コンポーネントおよび特徴を有する。全てのそのような修正は、本開示と関連付けられた請求項に記載の範囲内であることが意図される。
【0192】
本開示は、本主題のデバイスを使用して実施され得る方法を含む。本方法は、そのような好適なデバイスを提供する作用を含んでもよい。そのような提供は、エンドユーザによって実施されてもよい。言い換えると、「提供する」作用は、単に、エンドユーザが、本主題の方法において必要なデバイスを取得する、それにアクセスする、それに接近する、それを位置付ける、それを設定する、それをアクティブ化する、それに電源を入れる、または別様にそれを提供するように作用することを要求する。本明細書に列挙される方法は、論理的に可能な列挙されたイベントの任意の順序ならびにイベントの列挙された順序で行われてもよい。
【0193】
本開示の例示的側面が、材料選択および製造に関する詳細とともに、上記に記載された。本開示の他の詳細に関して、これらは、前述の参照特許および刊行物に関連して理解され、概して、当業者によって公知である、または理解され得る。同じことは、一般または論理的に採用されるような付加的作用の観点から、本開示の方法ベースの側面に関しても当てはまり得る。
【0194】
加えて、本開示は、随意に、種々の特徴を組み込む、いくつかの実施例を参照して説明されたが、本開示は、開示の各変形例に関して検討されるように説明または図示されるものに限定されるものではない。種々の変更が、説明される本開示に行われてもよく、均等物(本明細書に列挙されるか、またはある程度の簡潔目的のために含まれないかどうかにかかわらず)は、本開示の真の精神および範囲から逸脱することなく代用されてもよい。加えて、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の全ての介在値および任意の他の述べられた値または述べられた範囲内の介在値が、本開示内に包含されるものと理解されたい。
【0195】
また、説明される本発明の変形例の任意の随意の特徴は、独立して、または本明細書に説明される特徴のうちの任意の1つ以上と組み合わせて、記載および請求され得ることが検討される。単数形アイテムの言及は、存在する複数の同一アイテムが存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書および本明細書に関連付けられた請求項で使用されるように、単数形「a」、「an」、「said」、および「the」は、別様に具体的に述べられない限り、複数の言及を含む。言い換えると、冠詞の使用は、上記の説明ならびに本開示と関連付けられる請求項における本主題のアイテムのうちの「少なくとも1つ」を可能にする。さらに、そのような請求項は、任意の随意の要素を除外するように起草され得ることに留意されたい。したがって、本文言は、請求項の要素の列挙と関連する「単に」、「のみ」、および同等物等の排他的専門用語の使用、または「消極的」限定の使用のための先行詞としての役割を果たすことが意図される。
【0196】
そのような排他的専門用語を使用しなければ、本開示と関連付けられる請求項における用語「~を備える」は、所与の数の要素がそのような請求項で列挙されるかどうかにかかわらず、任意の付加的要素の包含を可能にするものとする、または特徴の追加は、そのような請求項に記載される要素の性質を変換すると見なされ得る。本明細書で具体的に画定される場合を除いて、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、請求項の正当性を維持しながら、可能な限り広い一般的に理解されている意味を与えられるべきである。
【0197】
本開示の範疇は、提供される実施例および/または本主題の明細書に限定されるべきではなく、むしろ、本開示と関連付けられた請求項の言語の範囲によってのみ限定されるべきである。
【0198】
図示される実施形態の上記の説明は、包括的である、または実施形態を開示される精密な形態に限定することを意図するものではない。具体的実施形態および実施例は、例証目的のために、本明細書に説明されるが、種々の同等修正が、当業者によって認識されるであろうように、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、行われてもよい。種々の実施形態の本明細書に提供される教示は、必ずしも、上記に概して説明される例示的光学システム(12)ではなく、VR、AR、MR、XR、またはハイブリッドシステムを実装し、および/またはユーザインターフェースを採用する、他のデバイスに適用されてもよい。
【0199】
例えば、前述の詳細な説明は、ブロック図、概略図、および実施例の使用を介して、デバイスおよび/またはプロセスの種々の実施形態を記載している。ブロック図、概略図、および実施例が、1つ以上の機能および/または動作を含有する限りにおいて、当業者によって、そのようなブロック図、フローチャート、または実施例内の各機能および/または動作は、個々におよび/または集合的に、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの仮想的任意の組み合わせによって実装されてもよいことが理解されるであろう。
【0200】
一実施形態では、本主題は、特定用途向け集積回路(ASIC)を介して実装されてもよい。しかしながら、当業者は、本明細書に開示される実施形態が、全体または部分的に、同等に、標準的集積回路内に、1つ以上のコンピュータによって実行される1つ以上のコンピュータプログラムとして、(例えば、1つ以上のコンピュータシステム上で起動する1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のコントローラ(例えば、マイクロコントローラ)によって上で実行される1つ以上のプログラムとして、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)によって実行される1つ以上のプログラムとして、ファームウェアとして、またはそれらの仮想的任意の組み合わせとして実装されてもよく、回路網を設計し、および/またはソフトウェアおよび/またはファームウェアのためのコードを書き込むことが、本開示の教示に照らして、優に当業者の技能内にあるであろうことを認識するであろう。
【0201】
論理が、ソフトウェアとして実装され、メモリ内に記憶されるとき、論理または情報は、任意のプロセッサ関連システムまたは方法による、またはそれに関連した使用のために、任意のコンピュータ可読媒体上に記憶されてもよい。本開示の文脈では、メモリは、コンピュータおよび/またはプロセッサプログラムを含有もしくは記憶する、電子、磁気、光学、または他の物理的デバイスもしくは手段である、コンピュータ可読媒体である。論理および/または情報は、命令を命令実行システム、装置、またはデバイスからフェッチし、論理および/または情報と関連付けられる命令を実行し得る、コンピュータベースのシステム、プロセッサ含有システム、または他のシステム等、命令実行システム、装置、またはデバイスによる、またはそれに関連した使用のために、任意のコンピュータ可読媒体内に具現化されてもよい。
【0202】
本明細書の文脈において、「コンピュータ可読媒体」は、命令実行システム、装置、および/またはデバイスによる、またはそれに関連した使用のために、論理および/または情報と関連付けられるプログラムを記憶し得る、任意の要素であってもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、限定ではないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システム、装置、もしくはデバイスであってもよい。コンピュータ可読媒体のより具体的実施例(非包括的リスト)は、以下、すなわち、ポータブルコンピュータディスケット(磁気、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、セキュアデジタル、または同等物)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROM、EEPROM、またはフラッシュメモリ)、ポータブルコンパクトディスク読取専用メモリ(CDROM)、デジタルテープ、および他の非一過性媒体を含むであろう。
【0203】
本明細書に説明される方法の多くは、変動を伴って実施されてもよい。例えば、本方法の多くは、付加的行為を含む、いくつかの行為を省略する、および/または行為を図示または説明されるものと異なる順序において実施してもよい。
【0204】
上記に説明される種々の実施形態は、組み合わせられ、さらなる実施形態を提供してもよい。それらが本明細書の具体的教示および画定と矛盾しない限り、本明細書で参照され、および/またはアプリケーションデータシートに列挙される、米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許刊行物は全て、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる。実施形態の側面は、必要な場合、なおもさらなる実施形態を提供するために、種々の特許、出願、および刊行物のシステム、回路、および概念を採用するように修正されてもよい。
【0205】
これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に鑑みて、その実施形態に対して行われ得る。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、その特許請求の範囲を、本明細書および特許請求の範囲に開示される具体的実施形態に限定するとは解釈されるべきではなく、このような特許請求の範囲に権利が付与される均等物の全範囲とともに、全ての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。故に、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。
【0206】
さらに、上記に説明される種々の実施形態は、組み合わせられ、さらなる実施形態を提供してもよい。実施形態の側面は、必要な場合、なおもさらなる実施形態を提供するために、種々の特許、出願、および刊行物のシステム、回路、および概念を採用するように修正されてもよい。
【0207】
これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に鑑みて、その実施形態に対して行われ得る。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、その特許請求の範囲を、本明細書および特許請求の範囲に開示される具体的実施形態に限定するとは解釈されるべきではなく、このような特許請求の範囲に権利が付与される均等物の全範囲とともに、全ての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。故に、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。