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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144483
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B65G1/04 521
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024117140
(22)【出願日】2024-07-22
(62)【分割の表示】P 2019052356の分割
【原出願日】2019-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【弁理士】
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】小島 宏志
(57)【要約】
【課題】障害により台車が停止したときに容易に復旧可能な自動倉庫システムを提供する。
【解決手段】自動倉庫システム100は、荷12を収容可能な自動倉庫システムである。保管棚部は、第1方向に荷12を複数並べて収容可能な保管列が、第1方向と交差する第2方向に複数連設される。第1台車14は、自走するための電力を蓄電可能な蓄電部を有し、荷12を搭載して保管棚部を第1方向に移動可能である。第2台車10は、第1台車14が障害により停止した際に、当該停止した第1台車14を回復させまたは第1方向に移動させることが可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を収容可能な自動倉庫システムであって、
第1方向に荷を複数並べて収容可能な保管列が、前記第1方向と交差する第2方向に複数連設される保管棚部と、
自走するための電力を蓄電可能な蓄電部を有し、荷を搭載して前記保管棚部を前記第1方向に移動可能な第1台車と、
前記第1台車が障害により停止した際に、当該停止した第1台車を回復させまたは第1方向に移動させることが可能な第2台車と、
を備えることを特徴とする自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の物品を収容可能な収容棚を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、保管棚の間で列方向に移動可能な台車と行方向に移動可能な台車とを用いて物品を搬入・搬出するように構成されている。この台車は、搭載されたバッテリの電力によって車輪を駆動して自走することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-160040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、自動倉庫システムについて以下の認識を得た。
台車に搭載されたバッテリに異常や充電不足等の障害が生じた場合、その台車は走行不能となり、自動倉庫システムの少なくとも一部が停止する。この場合、作業員が保管棚の内部に入り、停止した台車を回収するなどの復旧作業を行う必要がある。しかし、この作業は繁雑であり、多くの手間がかかる。また、台車は重く、荷を搭載している場合もあるので、人手により台車を回収することは容易ではない。このような課題は、バッテリの異常に限らず他の障害により台車が停止した場合にも生じうる。
つまり、自動倉庫システムには、障害により台車が停止した場合の復旧を容易にする観点で改善すべき余地がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、障害により台車が停止したときに容易に復旧可能な自動倉庫システムを提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、荷を収容可能な自動倉庫システムであって、第1方向に荷を複数並べて収容可能な保管列が、第1方向と交差する第2方向に複数連設される保管棚部と、自走するための電力を蓄電可能な蓄電部を有し、荷を搭載して保管棚部を第1方向に移動可能な第1台車と、第1台車が障害により停止した際に、当該停止した第1台車を回復させまたは第1方向に移動させることが可能な第2台車と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、障害により台車が停止したときに容易に復旧可能な自動倉庫システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。
図2図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す平面図である。
図3図1の自動倉庫システムを概略的に示す側面図である。
図4図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す側面図である。
図5図1の自動倉庫システムの第1台車の一例を概略的に示す平面図である。
図6図5の第1台車の側面図である。
図7図1の自動倉庫システムの第2台車の一例を概略的に示す平面図である。
図8図7の第2台車の側面図である。
図9図1の自動倉庫システムの第3台車の一例を概略的に示す平面図である。
図10図9の第3台車の正面図である。
図11図1の自動倉庫システムの復旧動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0012】
[実施の形態]
図面を参照して実施の形態に係る自動倉庫システム100の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。図2は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す平面図である。図3は、自動倉庫システム100を概略的に示す側面図である。図4は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す側面図である。これらの図では、柱や梁などの記載を省略している。
【0013】
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。また、X軸方向を「行方向」ということもある。また、Y軸方向を「列方向」ということもある。また、Z軸方向を「上下方向」ということもある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。なお、以降の説明ではXYZ直交座標系を用いて説明するが、必ずしもX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに直交していなくとも、略90度で交差していればよい。
【0014】
先に、自動倉庫システム100の全体構成を説明する。自動倉庫システム100は、多数の荷12を収容可能な保管棚部22を含むシステムである。なお、本明細書では、荷12は、パレットに搭載された状態で扱われるものとする。また、荷12をパレットに載せた状態で移送することを、単に荷12を移送するという。
【0015】
自動倉庫システム100は、保管棚部22、32と、第2台車10と、移送機構14、16、第1レール40と、第2レール44と、給電部34と、制御部48とを含む。実施の形態では、第1方向としてY軸方向を、第2方向としてX軸方向を例示している。保管棚部22、32において、第1レール40はY軸方向に延在する。移動通路47は、第3台車16の走行路であって保管棚部22の端部近傍にX軸方向に延設される。第2レール44と給電部34とは移動通路47においてX軸方向に延在する。なお、本明細書では、保管棚部22の移動通路47側の端部を、保管棚部22の間口という。
【0016】
移送機構14、16は、荷12を搭載して保管棚部22、32を移送可能に構成される。本実施形態では、移送機構14、16は、Y軸方向に走行可能な第1台車14と、X軸方向に走行可能な第3台車16とを含む。
【0017】
第2台車10は、第1レール40をY軸方向に自走可能な台車であって、何らかの障害により停止した状態(自走できない状態)の第1台車14(以下、「第1台車14-B」という)を回復させまたはY軸方向に移動させることができる。なお、本明細書において、障害により停止した状態には、故障して停止した状態および、バッテリの蓄電量の不足や何らかの異変を検知したことにより第1台車14が自動的に停止した状態も含まれる。また、第1台車14-Bを回復させることは、何らかの手段により第1台車14-Bを一時的または短距離でも自走可能な状態にすることを含む。
【0018】
制御部48は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成され、ユーザからの操作結果に基づき、入庫、出庫、配替え等のために荷12の移送を制御する。一例として、制御部48は、所定の収容部と入庫部28、出庫部30との間や複数の収容部間で荷12を移送するように第1台車14および第3台車16を制御する。また、制御部48は、第1台車14-Bを回復させまたは移動させるように第2台車10の動作を制御する。
【0019】
(保管棚部)
保管棚部22、32は、床部Lg上に複数設置され、多数の荷12を保管可能ないわば高密度保管型の保管スペースである。本実施形態では、保管棚部22、32は、移動通路47を挟んでY軸方向の両側に設けられる保管棚部22および保管棚部32を含む。保管棚部22、32の構成は、複数の荷12を収容、保管可能であれば、特に限定されない。自動倉庫システム100は、上下方向に層状に重ねられたN(N≧2)段の保管棚部22、32を有する。本実施形態は3段の保管棚部22、32を有する。保管棚部22、32を総称するときは単に保管棚部という。
【0020】
各段の保管棚部22は、X軸方向に連設された複数の保管列24を含む。各保管列24は、起点部24mから順にY軸方向に荷12を複数並べて収容可能である。起点部24mは、保管列24の収容領域の起点であり、保管列24の末端領域であってもよいし、末端領域とは別に予め設定された領域であってもよい。この例では、起点部24mは末端領域である。
【0021】
各段の保管棚部32は、X軸方向に連設された複数の収容部36を含む。各収容部36は、単一の荷12を収容可能である。
【0022】
保管列24において、1つの荷12を保管する単位を収容部26という。各保管列24は、Y軸方向に連設された複数の収容部26を有する。各保管列24の第2レール44側の間口部24nは、保管棚部22の間口に沿っており、第1台車14が出入りする出入口として機能する。間口部24nは保管列24の収容領域の終点であってもよい。
【0023】
第1レール40は、第1台車14が走行するための走行路である。第1レール40は、各保管列24において、Y軸方向に延在する。第2レール44は、第3台車16が走行するためのレールである。第2レール44は、各保管列24を横断するようにX軸方向に延在する。本実施形態の第2レール44は、保管列24の間口部24nに接近した位置に設けられている。第1レール40および第2レール44を総称するときは単にレールという。第1レール40は、X軸方向に延在する第1支持部材42上に支持される。第2レール44は、Y軸方向に延在する横梁46上に支持される。なお、第1支持部材は横梁46上に支持されてもよい。
【0024】
(第1台車)
次に、図5図6も参照して第1台車14について説明する。図5は、第1台車14の一例を概略的に示す平面図である。図6は、第1台車14の側面図である。第1台車14は、荷12を移送するために、保管列24の中で第1レール40をY軸方向に走行する。第1台車14は、収容部26に対して荷12を出し入れする。第1台車14は、第3台車16に乗降するために、第3台車16上をY軸方向に走行する。
【0025】
本実施形態の第1台車14は、蓄電部14hの充電量不足等の異常や、何らかの異変を検知したら、後述するブレーキ部14qを動作させて、走行を停止させる非常停止状態に移行する。
【0026】
第1台車14は、車体14bと、載置台部14cと、リフト機構14dと、複数(例えば4個)の車輪14fと、被連結部14jと、回復用受電部14mと、診断情報通信部14eと、ブレーキ部14qと、被操作部14sと、再起動部14rとを主に含む。また、第1台車14は、自走するための電力を蓄電可能な蓄電部14hを有する。車体14bは、上下方向に偏平な略直方体形状の輪郭を有する。車体14bの内部には、複数の車輪14fを駆動するモータ(不図示)と、このモータを制御する制御回路(不図示)と、蓄電部14hとを搭載している。第1台車14は、蓄電部14hに蓄電された電力によってモータを駆動するように構成されている。蓄電部14hは繰り返し充電可能なリチウムイオンバッテリなどの二次電池である。
【0027】
載置台部14cは、荷12を持上げて保持する部分である。リフト機構14dは、載置台部14cを昇降させる機構である。図6において、上昇状態の載置台部14cを破線で示し、降下状態の載置台部14cを実線で示す。リフト機構14dは、載置台部14cを上昇させ、荷12を収容部26の載置面から持上げることができる。リフト機構14dは、載置台部14cを降下させて荷12を収容部26の載置面に降ろすことができる。複数の車輪14fは第1レール40上および第3台車16上を転動することができる。
【0028】
被連結部14jは、第2台車10に連結されるための被連結機構である。被連結部14jとしては、孔、凹部、フック等の機械的な係合部や、磁気的吸引力を用いた機構、真空引きによる吸着力を用いた機構など様々な原理に基づく連結機構を採用できる。本実施形態の被連結部14jは、後述する第2台車10の連結部10j(フック)と係合可能なフックである。被連結部14jは、第1台車14のY軸方向の一方の端部または両方の端部に設けられてもよい。被連結部14jは、付勢されてもよいが、この例では付勢されていない。
【0029】
回復用受電部14mは、蓄電部14hを充電するため、または第1台車14を動作させるための電力を第2台車10から受電する。本実施形態の回復用受電部14mは、車体14bのY軸方向端部に設けられた電極を含む。回復用受電部14mの電極は、第1台車14のY軸方向の一方の端部または両方の端部に設けられてもよい。本実施形態の回復用受電部14mは、第2台車10から受電した電力により蓄電部14hを充電するように構成されている。
【0030】
診断情報通信部14eは、接触式または非接触式の通信手段を介して、所定の診断情報を出力する。本実施形態の診断情報通信部14eは、蓄電部14hの充電量不足等の異常や、第1台車14に何らかの異変が生じたことを検知して、その検知結果を診断情報として無線通信により第2台車10に出力する。第2台車10は、診断情報通信部14eからの診断情報を取得して、取得した診断情報に基づき復旧方法を決定する。
【0031】
ブレーキ部14qは、非ブレーキ状態では車輪14fの回転を拘束せず、ブレーキ状態では車輪14fの回転を押さえるブレーキ機構として機能する。本実施形態のブレーキ部14qは、蓄電部14hの充電量不足等の異常や、第1台車14に何らかの異変が生じたことを検知して、その検知結果に応じてブレーキ状態に移行する。例えば、ブレーキ部14qは、蓄電部14hからの電力供給が遮断された場合や蓄電部14hの電圧が閾値を下回った場合に、ブレーキ状態になる。ブレーキ部14qがブレーキ状態に移行すると、第1台車14を移動させることは難しくなる。所定の解除操作によりブレーキ状態が解除され、ブレーキ部14qは非ブレーキ状態となり、移動が容易になる。
【0032】
被操作部14sは、ブレーキ部14qのブレーキ状態を解除するための解除操作を受付ける。ブレーキ部14qの解除操作は、所定の電力の供給、所定の電気信号の送信、所定の機械的操作入力等であってもよい。本実施形態の被操作部14sは、第2台車10によって、押込み可能な操作ボタンである。被操作部14sは、第1台車14のY軸方向の一方の端部または両方の端部において、通常動作時には押込みされないように、周囲より凹んだ位置に設けられている。被操作部14sは、押込まれることによりブレーキ部14qのブレーキ状態を解除する。
【0033】
再起動部14rは、第1台車14の非常停止状態を解除して通常動作状態に移行させる再起動操作を受付ける。再起動部14rの再起動操作は、所定の電気信号の送信、所定の機械的操作入力等であってもよい。本実施形態の再起動部14rは、無線通信により第2台車10からの再起動操作を受付ける。再起動部14rは、再起動操作を受付けたら、第1台車14の非常停止状態を解除して通常動作状態に移行させる。
【0034】
(第2台車)
次に、図7図8も参照して第2台車10について説明する。図7は、第2台車10の一例を概略的に示す平面図である。この図は、第1台車14-Bを連結した状態を示している。図8は、第2台車10の側面図である。第2台車10は、第1台車14-Bを回復させまたは移動させるための台車である。第2台車10は、第1台車14-Bを回復または移動させるために保管列24の中で第1レール40をY軸方向に走行する。つまり、第2台車10は救助台車として機能する。第2台車10は、第3台車16に乗降するために、第3台車16上をY軸方向に走行する。なお、構成を限定するものではないが、本実施形態の第2台車10は、荷12を移送して、荷12を収容部26に対して出し入れすることも可能に構成されている。
【0035】
第2台車10は、車体10bと、載置台部10cと、リフト機構10dと、複数(例えば4個)の車輪10fと、診断情報取得部10eと、蓄電部10hと、連結部10jと、ブレーキ解除部10sと、回復用給電部10mと、再起動部10rとを主に含む。車体10b、載置台部10c、リフト機構10d、車輪10fおよび蓄電部10hは、第1台車14の車体14b、載置台部14c、リフト機構14d、車輪14fおよび蓄電部14hと同様であり、重複する説明を省略する。
【0036】
診断情報取得部10eは、接触式または非接触式の通信手段を介して、第1台車14-Bから所定の診断情報を取得する。本実施形態の診断情報取得部10eは、診断情報通信部14eから蓄電部14hの充電量不足等の異常や、第1台車14の異変に関する診断情報を取得する。診断情報取得部10eは、取得した診断情報に基づき復旧方法を決定する。
【0037】
例えば、充電量が不足しており充電によって復旧可能な場合は、診断情報取得部10eは、蓄電部14hに充電することを復旧方法として決定してもよい。例えば、充電によって復旧できない場合は、診断情報取得部10eは、第1台車14-Bを移動させることを復旧方法として決定してもよい。例えば、何らかの事象を誤検知したことにより停止している場合は、診断情報取得部10eは、第1台車14-Bを再起動することを復旧方法として決定してもよい。
【0038】
回復用給電部10mは、蓄電部14hを充電するため、または第1台車14を動作させるための電力を第1台車14-Bに給電する。本実施形態の回復用給電部10mは、車体10bのY軸方向端部に設けられた電極を含む。回復用給電部10mの電極は、回復用受電部14mの電極に接触可能な位置に設けられる。本実施形態の回復用給電部10mは、診断情報取得部10eが蓄電部14hを充電すると決定した場合に、第1台車14-Bに給電するように構成されている。
【0039】
連結部10jは、第1台車14-Bを連結するための連結機構である。連結部10jとしては、孔、凹部、フック等の機械的な係合部や、磁気的吸引力を用いた機構や、真空吸着力を用いた機構など様々な原理に基づく連結機構を採用できる。本実施形態の連結部10jは、被連結部14j(フック)に係合可能なフックである。連結部10jは、幅方向(X軸方向)に付勢されている。連結部10jの先端が被連結部14jの先端に触れると、連結部10jは付勢方向と反対向きに移動して被連結部14jと係合する。被連結部14jと係合すると、連結部10jは付勢方向に移動して係合状態を維持する。
【0040】
連結部10jは、第2台車10のY軸方向の一方の端部または両方の端部において、被連結部14jに係合可能な位置に設けられる。ブレーキ部14qが非ブレーキ状態のとき、被連結部14jが連結部10jに連結された状態で、第2台車10が走行することにより第1台車14-Bを移動させることができる。第2台車10は、第1台車14-Bを引っ張って移動させてもよいし、押して移動させてもよい。
【0041】
本実施形態では、診断情報取得部10eが第1台車14-Bを移動させると決定した場合、第2台車10をゆっくり移動させるように制御して、連結部10jと被連結部14jとを連結させる。
【0042】
ブレーキ解除部10sは、ブレーキ部14qのブレーキ状態を解除するための解除操作を行う。本実施形態のブレーキ解除部10sは、電磁式のソレノイド(不図示)によりY軸方向に進退可能な突起である。ブレーキ解除部10sは、第2台車10のY軸方向の端部において、第1台車14-Bの被操作部14s(操作ボタン)を押込み可能な位置に設けられる。
【0043】
本実施形態の第2台車10は、診断情報取得部10eが第1台車14-Bを移動させると決定した場合に、第2台車10が第1台車14に連結された状態で、ブレーキ解除部10sをY軸方向に突出させて被操作部14sを押込む。被操作部14sは、押込まれることによりブレーキ部14qのブレーキ状態を解除する。ブレーキ状態が解除されることにより第2台車10は、第1台車14-Bを移動させることができる。
【0044】
再起動部10rは、第1台車14の非常停止状態を解除して通常動作状態に移行させる再起動操作を行う。本実施形態の再起動部10rは、無線通信により第1台車14-Bの再起動操作を行う。本実施形態の再起動部10rは、診断情報取得部10eが第1台車14-Bを再起動させると決定した場合に、再起動信号を再起動部14rに送信して、第1台車14の非常停止状態を解除して通常動作状態に移行させる。
【0045】
待機部50は、非稼働時の第2台車10を待機させる待機場所であり、保管棚部22の内部または外部に設けられる。本実施形態では、待機部50は、入庫部28の近傍において移動通路47に面する位置に設けられている。待機部50として、保管棚部32の収容部36の一つを利用してもよい。本実施形態は、第3台車16によって、第1台車14、第2台車10を待機部50に運び入れおよび運び出し可能に構成されている。待機部50は、第1台車14の蓄電部14hを充電可能に構成されてもよい。また、待機部50は、第1台車14等を修理またはメンテナンス可能に構成されてもよい。
【0046】
(第3台車)
次に、図9図10も参照して第3台車16について説明する。図9は、第3台車16の一例を概略的に示す平面図である。図10は、第3台車16の正面図であり、第1台車14または第2台車10を搭載した状態を示している。第3台車16は、第2レール44をX軸方向に走行する。第3台車16は、空荷の状態または荷12を搭載した状態の第1台車14を移送する。第3台車16は、第2台車10を移送する。
【0047】
第3台車16は、台車搭載部16cと、筐体部16dと、カバー部16eと、複数(例えば、4個)の車輪16fと、集電ユニット38とを主に含む。台車搭載部16cは、第3台車16のX軸方向の中央部に設けられる。台車搭載部16cは、第1台車14、第2台車10を搭載するための部分で、第1台車14、第2台車10をガイドする一対のガイド部16jを有する。各ガイド部16jの正面視の断面は、角張った横向きU字形状を有する。第3台車16は、正面視で台車搭載部16cが左右から凹んだ略凹形状を呈する。
【0048】
筐体部16dおよびカバー部16eは、台車搭載部16cを挟んでX軸方向の両側に離れて設けられる。筐体部16dおよびカバー部16eは、それぞれ、複数の車輪16fの一部を上側から覆う。筐体部16dは、車輪16fを駆動するためのモータ(不図示)と、モータを制御する制御回路(不図示)とを収容するケーシングとして機能する。
【0049】
第3台車16は、集電ユニット38を介して給電部34から電力を受け取る。第3台車16は、受け取った電力によってモータ(不図示)を回転させ車輪16fを駆動可能に構成される。第3台車16は、受け取った電力によって、第1台車14の蓄電部14hを充電可能に構成される。第3台車16は、第2台車10の蓄電部10hを充電可能に構成されてもよい。
【0050】
図1図2を参照して、自動倉庫システム100の入庫部28および出庫部30を説明する。自動倉庫システム100には、倉庫外部からの荷12を搬入するための入庫部28と、倉庫外部へ荷12を搬出するための出庫部30とを有する。図1において、入庫部28および出庫部30は、保管棚部22のX軸負方向側において、移動通路47の近傍に配置されている。入庫動作において、倉庫外部からの荷12はフォークリフトなどによって入庫部28に搬入される。入庫部28に搬入された荷12は、第1台車14および第3台車16によって所定の収容部26に移送されて収容される。出庫動作において、所定の収容部26で収容されていた荷12は、第1台車14および第3台車16によって出庫部30に移送される。出庫部30に移送された荷12は、フォークリフトなどによって倉庫外部に搬出される。
以上が、自動倉庫システム100の全体構成の説明である。
【0051】
次に、自動倉庫システム100における復旧動作S100を説明する。図11は、自動倉庫システム100の復旧動作S100を説明するフローチャートである。復旧動作S100は、第1台車14-Bが蓄電部14hの充電量不足等の障害で非常停止した場合に、第1台車14-Bを回復させまたは移動させることによりシステムを復旧させる動作である。
【0052】
第1台車14-Bが非常停止したら、制御部48は、保管棚部22の所定範囲における台車の動作を停止する(ステップS101)。
【0053】
台車の動作が停止したら、制御部48は、待機部50の第2台車10を第3台車16に搭載して第1台車14-Bが停止している保管列24に移送する(ステップS102)。
【0054】
第2台車10が保管列24に移動したら、制御部48は、第2台車10を第1台車14-Bの近傍まで移動させる(ステップS103)。このステップで、第2台車10を第1台車14-Bに接触する位置に停止させてもよいし、隙間を空けて接触しない位置に停止させてもよい。
【0055】
第1台車14-Bに接近したら、制御部48は、第2台車10を介して、第1台車14-Bから所定の診断情報を取得し、その取得した診断情報に応じて復旧方法を決定する(ステップS104)。この決定は、第2台車10によって行われてもよい。復旧方法を決定したら、制御部48は、その方法で復旧動作を行う。
【0056】
(第1の例)
復旧動作の第1の例を説明する。充電量が不足しており充電によって復旧可能な場合(ステップS104のC)、制御部48は、第2台車10から第1台車14-Bの蓄電部14hへの充電をさせる。具体的には、第2台車10は、回復用給電部10mを回復用受電部14mに接触させて充電用の電力を供給する(ステップS105)。このステップで、第1台車14-Bの蓄電部14hをフル充電してもよいが、充電時間を短縮するために、本実施形態では最低限の距離だけ自走可能な範囲で充電している。例えば、第1台車14-Bが自走して第3台車16に載り、待機部50まで移動できる程度に蓄電部14hを充電してもよい。
【0057】
充電が終了したら、制御部48は、第2台車10によってブレーキ部14qのブレーキ状態を解除させる(ステップS106)。
【0058】
ブレーキ状態が解除されたら、制御部48は、第2台車10を第3台車16まで移動させる(ステップS107)。
【0059】
第2台車10が第3台車16に移動したら、制御部48は、第2台車10を第3台車16に搭載して待機部50に移送させる(ステップS108)。第2台車10が待機部50に移送されたら、制御部48は、システムの動作を再開させて復旧動作を終了する。
【0060】
(第2の例)
復旧動作の第2の例を説明する。充電によって復旧できない場合(ステップS104のM)、制御部48は、第2台車10の連結部10jを被連結部14jに連結し、ブレーキ部14qのブレーキ状態を解除させる(ステップS109)。
【0061】
ブレーキ状態が解除されたら、制御部48は、第1台車14-Bを保管列24の間口まで第2台車10によって牽引して移動させる(ステップS110)。
【0062】
第1台車14-Bが間口に移動したら、制御部48は、第2台車10と第1台車14-Bの連結を解除させ、第2台車10を単独で第3台車16まで移動させる(ステップS111)。
【0063】
第2台車10が第3台車16に移動したら、制御部48は、第2台車10を第3台車16に搭載して待機部50に移送させる(ステップS112)。この場合、作業員は、移動通路47から第1台車14-Bを容易に回収できる。第1台車14-Bが回収されたら、作業員は、システムの動作を再開させて復旧動作を終了する。
【0064】
(第3の例)
復旧動作の第3の例を説明する。何らかの事象を誤検知したことにより停止している場合(ステップS104のR)、制御部48は、第2台車10の再起動部10rから再起動部14rに再起動信号を送信して、第1台車14-Bの非常停止状態を解除して通常動作状態に移行させる(ステップS113)。
【0065】
非常停止状態が解除されたら、制御部48は、第2台車10によってブレーキ部14qのブレーキ状態を解除させる(ステップS114)。
【0066】
ブレーキ状態が解除されたら、制御部48は、第2台車10を第3台車16まで移動させる(ステップS115)。
【0067】
第2台車10が第3台車16に移動したら、制御部48は、第2台車10を第3台車16に搭載して待機部50に移送させる(ステップS116)。第2台車10が待機部50に移送されたら、制御部48は、システムの動作を再開させて復旧動作を終了する。
【0068】
これらの動作はあくまでも一例であり、他のステップを追加したり、一部のステップを変更または削除したり、ステップの順序を入れ替えてもよい。このように、本実施形態によれば、障害によって台車が停止したときに容易に復旧することができる。
【0069】
本発明の一態様の概要について説明する。本発明のある態様の自動倉庫システム100は、荷12を収容可能な自動倉庫システムであって、第1方向に荷12を複数並べて収容可能な保管列24が、第1方向と交差する第2方向に複数連設される保管棚部22と、自走するための電力を蓄電可能な蓄電部14hを有し、荷12を搭載して保管棚部22を第1方向に移動可能な第1台車14と、第1台車14が障害により停止した際に、当該停止した第1台車14を回復させまたは第1方向に移動させることが可能な第2台車10と、を備える。
【0070】
この態様によれば、停止した第1台車14を回復させまたは第1方向に移動させることにより、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0071】
第2台車10は、第1台車14を連結可能に構成されてもよい。この場合、第1台車14を連結して移動できるので、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0072】
第1台車14は、停止時にブレーキ状態に移行するブレーキ部14qを有し、第2台車10は、ブレーキ部14qのブレーキ状態を解除可能に構成されてもよい。この場合、第1台車14のブレーキ状態を解除し、第1台車14を移動可能にできるので、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0073】
第2台車10は、蓄電部14hに電力を供給可能に構成されてもよい。この場合、蓄電部14hを充電することにより、第1台車14を自走可能にできるので、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0074】
第2台車10は、荷12を搭載して保管棚部22を第1方向に移動可能に構成されてもよい。この場合、荷12の搬送に第2台車10を使用できるので、台車の利用効率が向上する。
【0075】
第1台車14を複数含み、複数の第1台車14の一の台車が障害により停止した際に、複数の第1台車14の当該一の台車とは別の台車は、一の台車を回復させまたは第1方向に移動させることが可能に構成されてもよい。この場合、別の台車により一の台車を回復させまたは移動させることができるので、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0076】
本発明の別の態様の自動倉庫システム100は、荷12を収容可能な自動倉庫システムであって、第1方向に荷12を複数並べて収容可能な保管列24が、第1方向と交差する第2方向に複数連設される保管棚部22と、荷12を搭載して保管棚部22を第1方向に移動する複数の台車を備える。この複数の台車は、複数の台車の一の台車が障害により停止した際に、当該一の台車を回復させまたは第1方向に移動させることが可能な台車を含む。
【0077】
この態様によれば、一の台車を回復させまたは移動させることが可能な台車を含むので、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0078】
本発明のさらに別の態様の自動倉庫システム100は、荷12を収容可能な自動倉庫システムであって、第1方向に荷12を複数並べて収容可能な保管列24が、第1方向と交差する第2方向に複数連設される保管棚部22と、自走するための電力を蓄電可能な蓄電部14hを有し、荷12を搭載して保管棚部22を第1方向に移動可能な第1台車14と、第1台車14が障害により停止した際に、当該停止した第1台車14の蓄電部14hに電力を供給可能な第2台車10と、を備える。
【0079】
この態様によれば、蓄電部14hを充電することにより、第1台車14を自走可能にできるので、自動倉庫システムを容易に復旧できる。
【0080】
以上、本発明の実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
【0081】
(変形例)
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施の形態と重複する説明を適宜省略し、実施の形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0082】
実施の形態の説明では、第1台車14のブレーキ部14qが、機械的入力を受けてブレーキ状態を解除する例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、ブレーキ部14qは、蓄電部14hを充電するための電力供給を受けたときに自動的にブレーキ状態を解除するように構成されてもよい。また、ブレーキ部14qは、第1台車14が第2台車に連結されたときに自動的にブレーキ状態を解除するように構成されてもよい。また、ブレーキ部14qは、第1台車14の非常停止状態が解除されたときに自動的にブレーキ状態を解除するように構成されてもよい。
【0083】
実施の形態の説明では、第2台車10が、第1台車14と非連結状態で、第1台車14-Bを再起動または充電する例を示したが、本発明はこれに限られない。第1台車14-Bの再起動または充電は、第2台車10が第1台車14に連結された状態で行われてもよい。
【0084】
実施の形態の説明では、復旧動作S100が制御部48によって制御される例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、復旧動作の一部または全部は、第2台車10によって制御されてもよい。また、復旧動作の一部または全部は、作業員によるマニュアル操作により制御されてもよい。
【0085】
実施の形態の説明では、第2台車10は、救助台車として動作していない非稼働時には待機する例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、救助台車として動作していないときは、第1台車14と同様に、第2台車10に荷12を搬送させてもよい。
【0086】
実施の形態の説明では、保管棚部22に単一の第2台車10が設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、保管棚部22に複数の第2台車10が設けられてもよいし、保管棚部22においてY軸方向に走行するすべての台車に第2台車10の機能を備えてもよい。つまり、第1台車14の代わりに第2台車10を備えてもよい。
【0087】
実施の形態の説明では、第2台車10が、載置台部10cとリフト機構10dを備える例を示したが、本発明はこれに限られない。第2台車10が載置台部10cやリフト機構10dを備えることは必須でない。
【0088】
実施の形態の説明では、第2台車10が、診断情報取得部10e、連結部10j、ブレーキ解除部10s、回復用給電部10mおよび再起動部10rを有する例を示したが、本発明はこれに限られない。第2台車10は、これらのうち幾つかを有しなくてもよい。
【0089】
実施の形態の説明では、第1台車14が、被連結部14j、回復用受電部14m、診断情報通信部14e、ブレーキ部14q、被操作部14sおよび再起動部14rを有する例を示したが、本発明はこれに限られない。第1台車14は、これらのうち幾つかを有しなくてもよい。
【0090】
実施の形態の説明では、荷12の出入口部が保管列24の一端に設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。荷12の出入口部は保管列24の両端それぞれに設けられてもよい。
【0091】
複数の段の保管棚部22の間で第2台車10を昇降するための昇降機構が設けられてもよい。
【0092】
実施の形態の説明では、台車がレールを有する走行路を走行する例を示したが、本発明はこれに限られない。台車はレールを有しない走行路を走行するものであってもよい。
【0093】
第3台車16を備えることは必須ではない。第1台車14を搭載して第2方向に移動可能な移動機構であればよく、例えば第3台車16の代わりにスタッカークレーンが備えられてもよい。
【0094】
フォークリフトに代えて、クレーンを備えた移載装置など、別の種類の移載装置によって、荷12を搬入、搬出するようにしてもよい。
【0095】
これらの各変形例は、実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0096】
上述した実施の形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0097】
10・・・第2台車、10e・・・診断情報取得部、10h・・・蓄電部、10j・・・連結部、10m・・・回復用給電部、10r・・・再起動部、10s・・・ブレーキ解除部、12・・・荷、14・・・第1台車、14e・・・診断情報通信部、14h・・・蓄電部、14j・・・被連結部、14m・・・回復用受電部、14q・・・ブレーキ部、14r・・・再起動部、14s・・・被操作部、22・・・保管棚部、24・・・保管列、32・・・保管棚部、100・・・自動倉庫システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-07-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を収容可能な自動倉庫システムであって、
第1方向に荷を複数並べて収容可能な保管列が、前記第1方向と交差する第2方向に複数連設される保管棚部と、
荷を搭載して前記保管を前記第1方向に移動可能な第1台車と、
前記第1台車が障害により一の保管列に停止した際に、前記一の保管列を走行して接近し前記停止した第1台車を回復させることが可能な第2台車と、
を備え
前記第2台車は、前記停止した前記第1台車を制動状態にする前記第1台車の非常停止ブレーキを解除可能なブレーキ解除部を備えることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記第2台車は、前記第1台車を連結可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記第1台車は、停止時に制動状態に移行するブレーキ部を有し、
前記第2台車は、障害により停止した第1台車に対して所定の電力の供給、所定の電気信号の送信または所定の機械的操作の入力を行うことにより前記ブレーキ部の制動状態を解除する再起動部を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記第1台車は、自走するための電力を蓄電可能な蓄電部を有し、
前記第2台車は、前記蓄電部に電力を供給可能に構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記第2台車は、荷を搭載して前記保管棚部を前記第1方向に移動可能に構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動倉庫システム。