(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144492
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ブロックチェーンで保護された小売製品用の暗号化デジタル資産を供給するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/018 20230101AFI20241003BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
G06Q30/018 342
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024117484
(22)【出願日】2024-07-23
(62)【分割の表示】P 2024102599の分割
【原出願日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】15/931,764
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】アンドン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ファム,ヒエン トミー
(57)【要約】
【課題】暗号化デジタル資産を供給する方法を提供する。
【解決手段】方法は、小売製品の将来のトランザクションの通知をブロードキャストすること、および分散コンピューティングネットワークを通じてトランザクションに参加する要求を受信することを含む。選択した数のユーザが、小売製品のトランザクションに関連付けられた仮想ラインに追加され;仮想ラインから、第1のユーザが小売製品を受け取るように選択され、第2のユーザがデジタル小売製品およびユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るように選択される。暗号化デジタル資産は第2のユーザのデジタルウォレットに転送され、ユニークなデジタル資産コードはブロックチェーン台帳のレコードブロックに記録される。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号化デジタル資産を供給するための方法であって、前記方法は:
ユーザのパーソナルコンピューティングデバイス上で動作する専用のモバイルソフトウェアアプリケーション(モバイルアプリ)を介して、物理的小売製品の将来のトランザクションの第1の通知を受信するステップと;
前記モバイルアプリを介して分散コンピューティングネットワークを通じてリモートコンピューティングノードに、前記将来のトランザクションに参加するための前記ユーザによる要求を送信するステップと;
前記モバイルアプリを介して前記分散コンピューティングネットワークを通じて前記リモートコンピューティングノードから、前記ユーザが前記物理的小売製品の前記将来のトランザクションに関連付けられた仮想ラインまたはビンに追加された選択した数のユーザのうちの1人であるという第2の通知を受信するステップと;
前記モバイルアプリを介して前記分散コンピューティングネットワークを通じて前記リモートコンピューティングノードから、前記ユーザが:
前記仮想ラインまたはビンに追加され、かつ、前記物理的小売製品のそれぞれの1つを受け取るようにそれぞれが指定された前記ユーザから選択された第1のユーザのサブセット;または
前記仮想ラインまたはビンに追加され、かつ、前記第1のユーザのサブセットに選択されなかった前記ユーザから選択された第2のユーザのサブセットであって、前記第2のユーザのサブセットは各々、前記暗号化デジタル資産のそれぞれの1つを受け取るように指定され、前記暗号化デジタル資産の各々は、デジタルオブジェクトおよびユニークなデジタル資産コードを含む、第2のユーザのサブセット;
のうちの一方にあるように選択されているという第3の通知を受信するステップと;
前記ユーザが前記第2のユーザのサブセットにあるように選択されていることに応じて前記モバイルアプリを介して、前記ユーザに関連付けられたそれぞれのデジタルウォレットへの前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの移転を確認する第4の通知を受信するステップと;
前記モバイルアプリを介して、前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの前記ユーザへの前記移転を記録するために分散型ブロックチェーン台帳への前記ユニークなデジタル資産コードの送信を確認する第5の通知を受信するステップと;を含む、
方法。
【請求項2】
前記ユニークなデジタル資産コードの各々は、秘密鍵および公開鍵を持つユニークなコード文字列を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記デジタルオブジェクトの各々は、前記物理的小売製品の1つの仮想表現若しくは画像、物理的オブジェクトのユニークなデザインレンダリング、および/またはオブジェクトのユニークなデザインファイルを含む、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記暗号化デジタル資産の前記デジタルオブジェクトは互いに異なる、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記暗号化デジタル資産は:
第1のタイプの第1の暗号化デジタル資産を含む第1の資産セット;および
前記第1のタイプとは異なる第2のタイプの第2の暗号化デジタル資産を含む第2の資産セット;を含む、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のユーザのサブセットは:
前記第1の資産セットに含まれる前記第1の暗号化デジタル資産のそれぞれの1つを受け取るように各々が指定された第1のサブセットグループ;および
前記第2の資産セットに含まれる前記第2の暗号化デジタル資産のそれぞれの1つを受け取るように各々が指定された第2のサブセットグループ;を含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の資産セットは、第1の数の前記第1の暗号化デジタル資産を含み、前記第2の資産セットは、前記第1の数とは異なる、第2の数の前記第2の暗号化デジタル資産を含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記モバイルアプリを介して、前記ユーザの前記それぞれのデジタルウォレットへの前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの移転の後に、ユニークな暗号化トークンに対するユニークなハッシュ化されたアドレスを持つユニークな鍵を含む電子メッセージを受信するステップをさらに含む、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザの前記パーソナルコンピューティングデバイスから前記リモートコンピューティングノードに、前記ユーザが事前に定義されたアクティビティを完了したことを示すアクティビティデータを送信するステップ;および
前記モバイルアプリを介して、受信した前記アクティビティデータに基づいて、前記ユーザが前記仮想ラインまたはビンの前方の新しい位置に進められたという新しい通知を受信するステップ;をさらに含む、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記暗号化デジタル資産の各々は、前記デジタルオブジェクトの外観特性を表すそれぞれの遺伝子型データを含み、前記デジタルオブジェクトは、デジタルシューズまたはデジタルアパレル製品を含む、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記将来のトランザクションに参加するための前記要求は、指定された会場でのイベントのチケット、前記指定された会場内の有形物、または前記指定された会場内で生成された商品領収書から前記ユーザによって取得されたユニークなクイックリファレンス(QR)コードを含む、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
ユーザのパーソナルコンピューティングデバイスのコントローラによって実行可能な命令を格納する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、前記ユーザの前記パーソナルコンピューティングデバイス上で動作する専用のモバイルソフトウェアアプリケーション(モバイルアプリ)の動作中に実行されるとき、前記コントローラに:
物理的小売製品の将来のトランザクションの第1の通知を受信するステップと;
リモートコンピューティングノードに、前記将来のトランザクションに参加するための要求を送信するステップと;
前記リモートコンピューティングノードから、前記ユーザが前記物理的小売製品の前記将来のトランザクションに関連付けられた仮想ラインまたはビンに追加された選択した数のユーザのうちの1人であることを確認する第2の通知を受信するステップと;
前記リモートコンピューティングノードから、前記ユーザが:
前記仮想ラインまたはビンに追加された前記ユーザから選択され、かつ、前記物理的小売製品のそれぞれの1つを受け取るようにそれぞれが指定された第1のユーザのサブセット;または
前記仮想ラインまたはビンに追加され、かつ、前記第1のユーザのサブセットに選択されなかった前記ユーザから選択された第2のユーザのサブセットであって、前記第2のユーザのサブセットは各々、複数の暗号化デジタル資産のそれぞれの1つを受け取るように指定され、前記暗号化デジタル資産の各々は、デジタルオブジェクトおよびユニークなデジタル資産コードを含む、第2のユーザのサブセット;
のうちの一方にあるように選択されていることを確認する第3の通知を受信するステップと;
前記ユーザが前記第2のユーザのサブセットにあるように選択されていることに応じて、前記ユーザに関連付けられたそれぞれのデジタルウォレットへの前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの移転を確認する第4の通知を受信するステップと;
前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの前記ユーザへの前記移転を記録するために分散型ブロックチェーン台帳への前記ユニークなデジタル資産コードの送信を確認する第5の通知を受信するステップと;
を含む動作を実行させる、
コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記ユニークなデジタル資産コードは、秘密鍵および公開鍵を持つユニークなコード文字列を含む、
請求項12に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記デジタルオブジェクトは、前記物理的小売製品の1つの仮想表現若しくは画像、物理的オブジェクトのユニークなデザインレンダリング、および/またはオブジェクトのユニークなデザインファイルを含む、
請求項12又は13に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記暗号化デジタル資産の前記デジタルオブジェクトは互いに異なる、
請求項12乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記暗号化デジタル資産は:
第1のタイプの第1の暗号化デジタル資産を含む第1の資産セット;および
前記第1のタイプとは異なる第2のタイプの第2の暗号化デジタル資産を含む第2の資産セット;を含む、
請求項12乃至15のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記命令はさらに前記コントローラに:
前記リモートコンピューティングノードに、前記ユーザが事前に定義されたアクティビティを完了したことを示すアクティビティデータを送信させ;
受信した前記アクティビティデータに基づいて、前記ユーザが前記仮想ラインまたはビンの前方の新しい位置に進められたという新しい通知を受信させる、
請求項12乃至16のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記暗号化デジタル資産の各々は、前記デジタルオブジェクトの外観特性を表すそれぞれの遺伝子型データを含み、前記デジタルオブジェクトは、デジタルシューズまたはデジタルアパレル製品を含む、
請求項12乃至17のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記命令はさらに前記コントローラに、前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの所有権を認証し、前記暗号化デジタル資産の前記それぞれの1つの将来のトランザクションを追跡するように動作可能なスマート契約を受信させる、
請求項12乃至18のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記将来のトランザクションに参加するための前記要求は、指定された会場でのイベントのチケット、前記指定された会場内の有形物、または前記指定された会場内で生成された商品領収書から前記ユーザによって取得されたユニークなクイックリファレンス(QR)コードを含む、
請求項12乃至19のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月14日に出願された米国特許出願第15/931,764号の利益及び優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概して、履物及びアパレルなどの小売製品に関する。より具体的には、本開示の態様は、小売製品及びそのデジタルデザイン(digital design)ファイルを保護するための暗号化デジタル資産を作成及び配布するための制御ロジックを備えた分散型コンピューティングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ハイエンドの履物及びアパレルなどの高品質の小売製品の製造者は、偽造製品、つまり、購入者をだまして本物の製造業者の真正な商品を購入していると信じ込ませることを目的として作られた模倣品の販売に長い間悩まされてきた。同様の問題はデジタル領域にも存在し、デジタル製品はしばしば無許可の複製や販売の対象となる。商品の無許可の生産及び偽造品の複製は、ブランドの価値及び/又は排他性を損ない、企業の収益性に悪影響を及ぼす可能性があり、「収集品(collectable)」としての製品に対するユーザの主観的認識を損なう可能性がある。
【0004】
偽造品を特定し、そのような偽造品の不正販売を防止するために、多くの偽造防止技術が開発されている。残念ながら、デジタル領域内では、元の開発者によるものでは無い場合、デジタルオブジェクト全体を自由に(又は不正に)複製する可能性のある後続のパーティ(subsequent party)によって、供給は、多くの場合制約されない。このことは、デジタルオブジェクトの排他性を制御し、したがって、そのオブジェクトの価値に関して影響力を持つブランド所有者の能力をしばしば複雑にする。そして、デジタルオブジェクトの排他性を制御できないことは、(例えば、「スニーカーヘッド(sneakerheads)」による限定生産のスニーカーのリリース時によく起こるように)そのオブジェクトを探している製品愛好家やコレクターによる無料ブランドプロモーションの機会を損なうことになる。
【0005】
自由市場の市場参加者及びブランド愛好家は、通常、供給が限られている場合及び/又はそのオブジェクトに過剰な需要がある場合に、オブジェクトにより高い価値を割り当てる。これらの現実は物理的な現実世界では(特に熱心なコレクターにとって)明白であるが、同様の市場の現実はデジタル領域にも存在する。カスタマイズ可能なスキン、アパレル、及びギアを含むファーストパーソン及びサードパーソンビデオゲームの急増に伴い、収集可能な(collectable)オブジェクトを介してデジタル領域のユーザを引き付け、影響を与える機会が存在し、その結果、ユーザは、現実の世界でブランドにより一層関与することができる。同様に、小売業者は、この仮想市場内のデジタルオブジェクトの性質及び最終的な供給に、より直接的に影響を及ぼし、かつ/又は、制御する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
本明細書では、履物及びアパレルなどの小売製品のための暗号化デジタル資産、そのような暗号化デジタル資産を供給する(provisioning(プロビジョニングする))方法及び混合する(intermingling)方法、並びに、ブロックチェーンで保護されたデジタルシューズ及びアパレルを生成、混合、及び交換するためのアテンダント制御ロジック(attendant control logic)を備えた分散コンピューティングシステムが提示される。より具体的には、現在記載されている特徴の多くは、企業が、自社のブランドを表す有形の製品及びデジタルオブジェクトの作成、配布、表現、及び使用を制御する(control(管理する))ことを可能にするために、ブロックチェーン技術において及びブロックチェーン技術によって確立された信頼に依存する。コンテンツや品質を損なうことなく自由に複製可能な典型的なデジタル資産とは異なり、ブロックチェーン技術による所有権の離散的な記録の使用は、デジタルオブジェクトの単純なデジタル複製の能力を排除する。そうすることで、企業はデジタルオブジェクト(又はオブジェクト特性(object trait))の全体的な供給を制御又は制限する能力を有し、希望する場合には、制御された希少性を創出することができる。
【0007】
本開示は、いくつかの例において、デジタルオブジェクトが:小売販売用に提供される物理オブジェクト;物理オブジェクトの将来の生産に適し得る2D又は3Dデザインレンダリング又はデザインファイル;現在物理的創作/生産を意図していないオブジェクトの仮想的表現;又は他のそのようなオブジェクトを表すことを意図している。デジタルオブジェクトのブランドエンゲージメント(brand engagement)及び使用をさらに促進するために、表示されたデジタルオブジェクトの視覚的表現は、オブジェクトのユーザによる使用、関連する小売製品又はアプリのユーザによる使用、又はオブジェクト/ブランドエンゲージメントの他のそのような測定(measures)によって変更され得る。加えて、デジタルオブジェクト及び/又はその視覚的表現の属性は、オブジェクト又はユーザの制御されたキャラクタがビデオゲームコンテキスト内でどのように動作するかに影響し得る。
【0008】
限定ではなく、例として、トランザクション(transaction(取引))ブロックのブロックチェーン元帳(blockchain ledger)によって保護される暗号化デジタル資産が提示される。これらのデジタル資産は、少なくとも部分的に、物理的なシューズ(shoe)のような現実世界の製品をデジタルシューズのような仮想収集品(virtual collectible)に結び付ける(connect)ように機能し得る。消費者が本物のシューズ(口語で「キック」として知られている)を購入するとき、シューズのデジタル表現が生成され得、消費者とリンクされ得、暗号化トークンを割り当てられ得、ここで、デジタルシューズ及び暗号化トークンはまとめて「CryptoKick(クリプトキック)」(CK)を表し得る。デジタル表現は、シューズのコンピュータ生成アバター又はシューズの限定版のアーティストの演出を含み得る。デジタル資産は、分散ブロックチェーン内の関連ブロック(例えば、ジェネシスブロック又は前の処理されたブロック(prior transacted block))へのリンクとして、トランザクションタイムスタンプ、トランザクションデータ、及びハッシュポインタを含む暗号化保護ブロックによって保護され得る。デジタル資産を用いて、買い手は、有形のシューズのペアを安全に売買し、デジタルシューズを売買し、暗号通貨ウォレット又は他のデジタルブロックチェーンロッカーにデジタルシューズを保管し、「シューズの子孫(shoe offspring)」を作成するためにデジタルシューズを他のデジタルシューズと混合又は「繁殖(breed)」させて、また、許容可能なシューズの製造可能性の規則に基づき、新しく繁殖したシューズの子孫を新しい有形のシューズのペアとしてカスタムメイドさせることができる。
【0009】
本物の有形のシューズのペアの購入は、対応する暗号化デジタル資産及びそのデジタル資産に関連付けられるデジタルシューズのロックを有効化(enable)又は「ロック解除」し得る。例えば、個人が登録された販売者から現実世界のシューズのペアを購入する場合、物理的なシューズのユニークな(例えば、10ビットの数値の)物理的なシューズ識別(ID)コードが、購入者のユニークな(例えば、42ビットの英数字の)所有者IDコードにリンクされ得る。同時に、ユニークな(例えば、64ビットの数値の)キーを持つアクセスプロンプトが、購入者が暗号化トークンを持つデジタルシューズを検索できるように、所有者IDコードに関連付けられる暗号通貨ウォレットアカウントに発行される;キー、トークン、及びデジタルシューズは、所有者IDコードに割り当てられる。例えば、第1のEthereum Request for Comments(ERC)721又はERC1155トークンは、物理的なシューズを認証及び取り引きするために付与され得、第2のERC721/ERC1155トークンは、デジタルシューズにアクセスし、増殖し、及び取り引きするために付与され得る。少なくともいくつかの実装では、物理的なシューズの特定のタイプの使用のような現実世界の環境効果は、シューズのデジタル表現に影響を与え得る。それぞれの暗号化トークンは、物理的なシューズと暗号化デジタル資産に割り当てられ得る;代替的には、物理的なシューズとデジタル資産の両方に単一の暗号化トークンが割り当てられ得る。
【0010】
デジタル資産は、少なくとも一部のアプリケーションでは、デジタルシューズについての遺伝子型情報及び/又は表現型情報を含み得る。この遺伝子型/表現型のデータは、デジタル資産の特定の形質、属性、色、スタイル、背景などを表し得、デジタルシューズと1つ又は複数の他の別個の(discrete)デジタルシューズとの混合を支配する「繁殖規則(breeding rules)」に従って調整され得る。表現型の特徴は、仮想環境及び付随的効果;時間依存性の混合制限(例えば、仮想シューズの子孫を、あらかじめ設定された成熟に達するまで育てることができない);成熟度を変更する(例えば、スピードアップ又はスローダウンする)又は特定の特性が発達する可能性を増減させる仮想ユーザインタラクション;ユーザの現実世界のインタラクション(例えば、ランニングが、良好な/望ましい品質の数を増加させる、仮想子孫の成熟速度を増加させるなど);シューズのクローニング及び、所有者が、実際の現実世界の生産等のために望ましい子孫から生産できるクローンの総数を設定することを可能にすること;のうちの1つ又は複数とともに、遺伝子型情報に依存することがあり、その逆もまた同様である。また、いくつかのオプションの特徴はまた:2つ以上の別個のデジタルシューズの間での繁殖計画のための代理出産機能(surrogacy features);デジタルシューズを所有しないサードパーティ(third party)エンティティによって提供される子育て/乳母の機能;デジタルシューズをよりリアル(life-like)に見せるように設計された動作及びアニメーション機能(behavioral and animated features)(例えば、時間とともに変化するパーソナリティ);デジタルシューズの「繁殖権(breeding rights)」は、1つ又は複数の実世界の製造上の制限によって支配され得る;デジタルシューズの連続する各世代の所有権は、元々関連付けられた仮想製品等への暗号化キーを介して、元の現実世界のシューズ(例えば、全体的又は部分的に;遺伝子型寄与の割合などによって)に結び付けられ得る;を含み得る。
【0011】
本開示の態様は、履物用の暗号化デジタル資産を供給、混合、及び/又は交換するための方法を対象とする。一例では、履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産の生成を自動化するための方法が提示される。この代表的な方法は、任意の順序で、上記又は以下のいずれかと組み合わせて:リモートコンピューティングノード(例えば、販売時点(POS)端末、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなど)からの分散コンピューティングネットワーク上のサーバクラス(ミドルウェア又はバックエンド)コンピュータを介して、ファーストパーティ(first party)からセカンドパーティ(second party)への本物の履物の有効な移転(transferred(譲渡))を示すトランザクション(取引(transaction))確認を受信することと;暗号化されたリレーショナルデータベースからミドルウェアサーバコンピュータを介して、セカンドパーティに関連付けられるユニークな所有者IDコード(例えば、暗号通貨ウォレット又はデジタルロッカーのメンバーID)を決定することと;履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産を生成することであって、暗号化デジタル資産は、デジタルシューズ(例えば、コンピュータで生成されたアバター)及びデジタルシューズIDコード(例えば、キー及び暗号化トークン)を含む、生成することと;ミドルウェアサーバコンピュータを介して、暗号化デジタル資産を、ユニークな所有者IDコードにリンクすることと;ミドルウェアサーバコンピュータを介して分散ブロックチェーン元帳(例えば、ビットコイン、エイーサリアム、ライトコインなど)に、ユニークなデジタルシューズIDコード及びユニークな所有者IDコードをトランザクションブロックに記録のために送信することと;を含む。
【0012】
本開示の他の態様は、ブロックチェーン可能なデジタルシューズをマイニング、混合、及び交換するための付随するブロックチェーン制御ロジックを有する分散コンピューティングシステムに関する。一例として、履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産の生成を自動化するための分散コンピューティングシステムを提示する。分散コンピューティングシステムは、分散コンピューティングネットワークを介して1つ又は複数のリモートコンピューティングノードと接続する無線通信装置と、複数の暗号化デジタル資産に関連付けられるデジタルシューズ及びユニークなデジタルシューズIDコードを格納する暗号化デジタル資産レジストリとを含む。他の周辺ハードウェアは、ネットワークインタフェースバス、常駐及び/又はリモートメモリ、ユーザ位置追跡装置、UPC/UPIDスキャナなどを含み得る。
【0013】
上記の例を続けると、分散コンピューティングシステムはまた、無線通信装置及び暗号化デジタル資産レジストリに動作可能に接続されるサーバクラス(ミドルウェア又はバックエンド)コンピュータを含む。ミドルウェアサーバコンピュータは、リモートコンピューティングノードから分散コンピューティングネットワークを介して、認証済み履物の一方のパーティ(当事者)から他方のパーティへの検証された移転(validated transfer)を示す電子トランザクション確認を受信するために、メモリに格納されたファームウェア及びソフトウェアを実行するようにプログラムされる。トランザクション確認の受信に応答して、サーバクラスコンピュータは、暗号化されたリレーショナルデータベースから移転先パーティのユニークな所有者IDコードを取得し、履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産を生成する。暗号化デジタル資産は、対応するアクセスキーを備えたユニークなトークン化されたコードを通して提供される、コンピュータで生成されたデジタルシューズを含む。サーバクラスのコンピュータは、その後、暗号化デジタル資産を暗号化デジタル資産レジストリ内のユニークな所有者IDコードにリンクし、ユニークなデジタルシューズIDコード及びユニークな所有者IDコードをトランザクションブロックに記録のために分散ブロックチェーン元帳に送信する。
【0014】
この開示のさらなる態様は、専用のモバイル(SNKRS(登録商標))アプリを介して限定リリースの運動靴(アスレチックシューズ)を購入するためのランダム化抽選など、小売製品移転(retail product transfers)に関連付けられた暗号化デジタル資産を供給する(provisioning(プロビジョニングする))方法に向けられている。この代表的な方法には、任意の順序で、上記又は以下の開示された特徴及びオプションのいずれかとの任意の組み合わせで、次のものを含む:分散コンピューティングネットワーク上のサーバコンピュータを介して、小売製品の将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストするステップ;分散コンピューティングネットワーク上のサーバコンピュータを介して、複数のユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから、将来のトランザクションに参加するための要求を受信するステップ;小売製品の将来のトランザクションに関連付けられた仮想ライン(virtual line(仮想の列))に、選択した数のユーザを追加するステップ;仮想ラインに追加されたユーザからサーバコンピュータを介して、小売製品を受け取るように選択された第1のユーザと、デジタル小売製品及びユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るように選択された第2のユーザを決定するステップ;サーバコンピュータを介して、第2のユーザのデジタルウォレットへの暗号化デジタル資産の移転を要求するステップ;及び暗号化デジタル資産の第2のユーザへの移転を個別のレコードブロックに記録するために、ユニークなデジタル資産コードを分散型ブロックチェーン台帳に送信するステップ。
【0015】
本開示の追加の態様は、小売製品の移転に関連付けられた暗号化デジタル資産を供給するためのコンピューティングシステムに向けられている。コンピューティングシステムは、分散コンピューティングネットワークに接続する無線通信部、将来の小売製品トランザクションに関連付けられた仮想ラインにユーザデータを格納するデータストレージデバイス、及び、無線通信デバイス及びデータストレージデバイスに通信接続されたサーバコンピュータを含む。サーバコンピュータは、小売製品の将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストし、その後、将来のトランザクションに参加するためのユーザ要求を受信するようにプログラムされる。選択した数のユーザが、将来の小売製品トランザクションに関連付けられた仮想ラインに追加され;仮想ラインに追加されたユーザから、第1のユーザが小売製品を受け取るために選択され、第2のユーザが、デジタル小売製品及びユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るために選択される。暗号化デジタル資産は第2のユーザのデジタルウォレットに移転され、ユニークなデジタル資産コードは、分散型ブロックチェーン台帳に送信されて、暗号化デジタル資産の移転を確認するために個別のレコードブロックに記録される。
【0016】
本開示の態様は、分散コンピューティングシステムの1つ又は複数のコンピューティングデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する、非一時的なコンピュータ可読媒体(CRM)にも向けられる。CRM命令は、実行されると、コンピュータデバイス(複数可)に、分散コンピューティングネットワークを介して、小売製品の将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストすること;分散コンピューティングネットワークを介して、複数のユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから、将来のトランザクションへの参加するための要求を受信すること;小売製品の将来のトランザクションに関連付けられた仮想ラインに、選択した数のユーザを追加すること;仮想ラインに追加されたユーザから、小売製品を受け取るように選択された第1のユーザと、デジタル小売製品とユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るように選択された第2のユーザを決定すること;第2のユーザのデジタルウォレットへの暗号化デジタル資産の移転を要求すること;及び、暗号化デジタル資産の第2のユーザへの移転を個別のレコードブロックに記録するためにユニークなデジタル資産コードを分散型ブロックチェーン台帳に送信すること;を含む動作を実行させる。
【0017】
開示されたシステム、方法、デジタル資産及び小売製品のいずれかについて、ユニークなデジタルシューズIDコードは、一連のコードサブセットにセグメント化されたコード文字列(code string)を有する暗号化トークンキーを含み得る。これらのコードサブセットの第1のものは、デジタルシューズの属性を示すデータを含み得る。この属性データは、デジタルシューズの遺伝子型及び表現型データを含み得る。これらのコードサブセットの第2のものは、履物製品についての、配色(colorway)、材料、製造、メーカー(make)、持続可能性/環境責任、及び/又はモデルデータなどのような、現実世界の履物製品の属性を示すデータを含み得る。
【0018】
開示されたシステム、方法、デジタル資産及び小売製品のいずれかについて、サーバクラスの分散システムコンピュータは、電子通知を暗号化デジタル資産にアクセスするための情報とともにセカンドパーティに送信することによって、トランザクション確認の受信に応答し得る。サーバクラスコンピュータは、その後、セカンドパーティのハンドヘルドパーソナルコンピューティングデバイスから、履物のメーカー及びモデルに対応する汎用製品コード(UPC)及び/又はユニークな製品識別番号(UPIN)がスキャンされたことを検証するスキャン確認(scanning confirmation)を受信し得る。暗号化デジタル資産をユニークな所有者IDコードとリンクさせることは、スキャン確認の受信に応答して実行され得る。少なくともいくつかのアプリケーションでは、ユニークなデジタルシューズIDコードは暗号化トークンを含み得、セカンドパーティに送られるデジタル通知は、暗号化トークンへのハッシュアドレスを有するユニークなキーを含み得る。
【0019】
開示されたシステム、方法、デジタル資産及び小売製品のいずれかについて、サーバクラスコンピュータは、暗号化デジタル資産をサードパーティの暗号化デジタル資産と混合するための要求を伴うデジタル繁殖要請を(いずれかの参加しているパーティから)受信し得る。この要請を受け取ると、サーバクラスコンピュータは、セカンドパーティの暗号化デジタル資産からの1つ又は複数の機能とサードパーティの暗号化デジタル資産からの1つ又は複数の機能の組み合わせを有する子孫の暗号化デジタル資産を応答して生成し得る。例えば、各暗号化デジタル資産は、一連のコードサブセットにセグメント化されるコード文字列を有するそれぞれのユニークな暗号化トークンキーを割り当てられ得る。これらのコードサブセットの1つ又は複数は、対応するデジタルシューズの属性を示すデータを含み得る。
【0020】
開示されたシステム、方法、デジタル資産及び小売製品のいずれかについて、子孫の暗号化デジタル資産は、セカンドパーティのデジタル資産の暗号化トークンキーから抽出された属性データを有する1つ又は複数のコードサブセットと、サードパーティのデジタル資産の暗号化トークンキーから抽出された属性データを有する1つ又は複数のコードサブセットから構成されるコード文字列を有する別個の暗号化トークンキーを介して提供される。例えば、子孫のデジタル資産の1つのコードサブセットは、区別可能な(distinct)英数字シーケンスをセカンドパーティのデジタル資産のコードサブセットと共有し得、一方、子孫のデジタル資産の別のコードサブセットは、区別可能な英数字シーケンスをサードパーティのデジタル資産のコードサブセットと共有し得る。子孫の暗号化デジタル資産を生成することは:交配する暗号化デジタル資産の1つを種雄(sire)として指定し、他の暗号化デジタル資産を雌親(dam)として指定し、子孫のどのコードサブセットが、種雄のどのコードサブセットに及び雌親のどのコードサブセットに対応するかを決定するために乱数発生器を適用することを含み得る。
【0021】
開示されたシステム、方法、デジタル資産及び小売製品のいずれかについて、サーバクラスコンピュータは、暗号化デジタル資産をサードパーティに移転する(transfer(譲渡する))ことを要求するデジタル移転提案を(譲渡人又は譲受人のいずれかから)受信し得る。サーバクラスコンピュータは、サードパーティの新しいユニークな所有者IDコードを決定することによって応答し得、暗号化デジタル資産をこの新しいユニークな所有者IDコードとリンクし得、分散ブロックチェーン元帳で新しい取引ブロック上に新しいユニークな所有者IDコードへのユニークなデジタルシューズIDコードの移転を記録し得る。デジタル移転提案は、履物製品のセカンドパーティからサードパーティへの新しい継承された移転を示す確認に応じて送信され得る。代替的には、暗号化デジタル資産のサードパーティへの移転は、物理的な履物の移転とは独立し得る。オプションで、サーバクラスのコンピュータは、暗号化デジタル資産の所有権を認証する、及び/又は、暗号化デジタル資産の将来の取引を追跡するスマート契約を生成し得る。ユニークな所有者IDコードは、配布されたブロックチェーン元帳に登録された暗号通貨ウォレットとリンクされ得る。
【0022】
開示されたシステム、方法、デジタル資産、および小売製品のいずれについても、ユニークなデジタル資産コードは、少なくとも秘密鍵と公開鍵にセグメント化されたコード文字列を持つ暗号化トークンを含み得る。さらなるオプションとして、小売製品トランザクションは、複数の小売製品の差し迫った(impending)トランザクションを含み;この場合、仮想ラインに追加されたユーザの第1のサブセットが小売製品の1つを受け取るためにそれぞれ選択される。同様に、暗号化デジタル資産は、複数の暗号化デジタル資産を含み得る;この場合、小売製品を受け取るために選択されなかった仮想ラインに追加されたユーザの第2のサブセットが、暗号化デジタル資産の1つを受け取るためにそれぞれ選択される。
【0023】
開示されたシステム、方法、デジタル資産、および小売製品のいずれについても、暗号化デジタル資産は、それぞれ異なるタイプの暗号化デジタル資産を含む複数の資産セットを含む。この場合、ユーザの第2のサブセットは、その資産セットから対応するタイプの暗号化デジタル資産を受け取るためにそれぞれ選択されたユーザを持つ複数のサブセットグループを含む。オプションで、第1の資産セットは個別の数(distinct number)の第1のタイプの暗号化デジタル資産を含み、第2の資産セットは個別の数の第2タイプの暗号化デジタル資産を含む。第2の資産セットは、第1の資産セットに含まれる資産の数の一部(例えば、1~2%)を含み得る。
【0024】
開示されたシステム、方法、デジタル資産、および小売製品のいずれについても、暗号化デジタル資産のユーザのデジタルウォレットへの各移転は、暗号化トークンに対するハッシュアドレス及びユニークなキーを持つユーザへの電子メッセージを伴い得る。さらに別のオプションとして、小売製品トランザクションの電子通知は、以前に発表された期間中に、要求を受信したユーザが知らない期間内のランダムまたは事前に設定された時間にブロードキャストされる。サーバコンピュータは、ユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから、ユーザが事前に定義されたアクティビティを完了したことを示すデータを受信し得る;それに応じて、ユーザは受信したアクティビティデータに基づいて仮想ラインの前方の改善された位置に進められる。仮想ラインに追加されるユーザの数は、乱数発生器(RNG)によって生成され得る。さらに、度のユーザが小売製品および暗号化デジタル資産を受け取るかを決定することは、仮想ラインの事前設定された位置から各ユーザ(例えば、小売製品を受け取るために選択された最初の100人のユーザ、暗号化デジタル資産を受け取るために選択された2番目の100人のユーザ)を選択することを含む。
【0025】
開示されたシステム、方法、デジタル資産、小売製品のいずれについても、異なる暗号化デジタル資産が各小売製品のために生成され得る。小売製品を受け取るために選択された各ユーザについて、システムは、製品の暗号化デジタル資産の第1のユーザの第1のデジタルウォレットへの移転と、製品の暗号化デジタル資産の第3のユーザのサードパーティのデジタルウォレットへのその後の移転との間の保管時間を追跡する。その後、保管時間がその暗号化デジタル資産の事前定義された最小保持時間を下回っているかどうかが決定される;そうである場合は、スキャルピング(scalping)通知が、キャッシュメモリに格納されるおよび/または製品のメーカーに出力される。スマート契約(smart contract)が、小売製品に関連付けられた暗号化デジタル資産の所有権を認証し、将来のトランザクションを追跡するために生成され得る。暗号化デジタル資産は、デジタルシューズまたはデジタルアパレル製品など、デジタル小売製品の外観特性を表す遺伝子型データを含み得る。さらなるオプションとして、将来の小売製品トランザクションに参加するための各受信した要求は、例えば、指定された会場でのイベントのチケット、指定された会場内の有形のオブジェクト(tangible object)、または指定された会場内で生成された商品領収書からの、ユーザが取得したクイックリファレンス(QR)コードを含み得る。
【0026】
上記の要約は、本開示の全ての実施形態および全ての態様を表すものではない。むしろ、前述の要約は、単に、本明細書に記載された概念及び特徴の一部の例示を提供するに過ぎない。上記の特徴及び利点、並びに本開示の他の特徴及び付随する利点は、添付の図面及び添付の特許請求の範囲に関連してとられる場合、本開示を実施するための図示の例及び代表的なモードの以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。さらに、本開示は、上記及び下記に示される特徴の任意の及びすべての組み合わせ及びサブコンビネーションを明確に含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示の態様によるブロックチェーン元帳によって守れる暗号化トークンによって保護される収集可能なデジタル資産を有する代表的な履物製品の側面斜視図である。
【0028】
【
図2】本開示の態様による暗号化デジタル資産を生成、混合、及び交換するための代表的な分散コンピューティングシステムの概略図である。
【0029】
【
図3】本開示の態様による暗号化デジタル資産を保護、混合、及び交換するための分散コンピューティングシステムの機能構造の概略図である。
【0030】
【
図4】開示された概念の態様による、制御論理回路、プログラマブル電子制御ユニット、又は他のコンピュータベースのデバイス若しくはデバイスのネットワークによって実行されるメモリに格納された命令に対応し得る、ブロックチェーン元帳上の暗号化トークンによって保護された収集可能なデジタルシューズを生成するための代表的なワークフローアルゴリズムを示すフローチャートである。
【0031】
【
図5】暗号化デジタル資産のライブラリを示すパーソナルコンピューティングデバイスの代表的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)の図である。
【0032】
【
図6】2つの暗号化デジタル資産間のコラボレーション又は繁殖イベントを示すパーソナルコンピューティングデバイスの代表的なGUIの図である。
【0033】
【
図7】リンクされた小売製品を介した暗号化デジタル資産の取得の機能図である。
【0034】
【
図8】イベントにおけるプロモーションの景品(giveaway)を介した暗号化デジタル資産の取得の機能図である。
【0035】
【
図9】ビデオゲーム内の暗号化デジタル資産の遺伝子型及び表現型特性の使用を例示する、パーソナルコンピューティングデバイスの代表的なGUIの図である。
【0036】
【
図10】本開示の態様による暗号化デジタル資産の遺伝子型及び表現型特性を変更する仮想ユーザインタラクションを提供するために分散コンピューティングシステム上で動作するパーソナルコンピューティングデバイスの代表的なGUIの機能図である。
【0037】
【
図11】デジタルトレーディングカードゲーム(digital collectable card game)に参加するようなコラボレーション体験に従事する複数のユーザの機能図である。
【0038】
【
図12】本開示の態様による小売製品のトランザクション中に暗号化デジタル資産を供給するための別の代表的な分散コンピューティングシステムの概略図である。
【0039】
【
図13】開示された概念の態様による、制御論理回路、プログラム可能な電子制御ユニット、またはその他のコンピュータベースのデバイス若しくはデバイスのネットワークによって実行されるメモリ格納命令に対応し得る、小売製品の移転に関連する暗号化デジタル資産を供給するための代表的なアルゴリズムを示すフローチャートである。
【0040】
本開示は、種々の修正及び代替形態に対応可能であり、いくつかの代表的な実施形態は、例として図面に示され、本明細書において詳細に説明される。しかし、本開示の新規な態様は、上に列挙した図面に示された特定の形態に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲に包含される本開示の範囲内の全ての修正、均等物、組み合わせ、サブコンビネーション、置換、グループ化、及び代替をカバーすることである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本開示は、多くの異なる形態の実施形態の影響を受けやすい。本開示の代表的な例は、図面に示されており、これらの代表的な例は、開示の広範な態様の限定ではなく、開示された原理の例示として提供されることを理解して、本明細書において詳細に説明される。その範囲において、要約、技術分野、背景、概要、図面の簡単な説明及び詳細な説明のセクションに記載されているが、請求項に明示的に記載されていない要素及び限定は、暗示、推論又はその他により、単独又は集合的に、請求項に組み込まれるべきではない。
【0042】
本詳細な説明の目的上、特に否認されない限り、単数形は複数形を含み、その逆も同様である。「及び」及び「又は」という語は、接続的及び離接的の両方であるものとする。「いずれか」及び「すべて」という語は、両方とも「あらゆるすべて」を意味するものとする。「含む」、「有する」、「有する」、「含む」などの語は、それぞれ「含むが、これらに限定されない」を意味する。さらに、「約」、「ほぼ」、「実質的に」、「おおよそ」などのような近似の語は、本明細書では、例えば、「~で、~近く、又はほぼ~で」、または「~の0~5%以内」又は「許容可能な製造公差内」、またはそれらの論理的な組み合わせの意味で使用され得る。最後に、前部、後部、内側、外側、近位、遠位、垂直、水平、前、後、左、右等のような方向性の形容詞及び副詞は、ユーザの足に着用したときに履物製品に対するものであり得、例えば、平らな表面に位置するソール構造の地面係合部分で動作可能に方向付けられ得る。
【0043】
本開示の態様は、デジタルシューズ(例えば、「CryptoKicks」)のような、コンピュータで生成されたデジタル/仮想の収集品(collectibles)に向けられ、これらは、いくつかの例では、暗号化トークンによって安全にされ得る及び/又は固有に識別され得、かつ、有形のシューズのような現実世界の物理的な製品とリンクされ得及び/又は配布され得る。他の実施形態では、デジタル資産は、現実世界の物理的製品とリンクされる又はその製品とともに配布される代わりに、CADモデル、グラフィカルレンダリング、画像、又は図形パッケージのような2D又は3Dデザイン(設計)ファイルとリンクされ得る又はそれとともに配布され得、そこから物理的製品が構築又はその他の方法で表現され得る。
【0044】
様々なデジタル資産が、例えば、消費者のトレンド及び好みを把握し続けるために、企業によって使用され得る。例えば、企業は、異なる特性、シルエット、カラー等を有するいくつかの製品対応設計を作成し得、次にそれらをデジタル資産として1つ又は複数のデジタルプラットフォームに分散させ得、その後、異なる製品設計及び/又は特性の人気、価値、需要、及び/又は仮想使用をモニタし得る。そうすることで、製品に対するリアルタイムの需要についての貴重な理解を得ることができ、これは、将来の製造に向けた設計の優先順位付けの最に役立ち得る。
【0045】
デジタル資産又は属性変更子(attribute modifier)が、例えば、ブランドのプロモーション目的のために作られ得る。例えば、デジタルシューズは、プリセット及び/又は制御された限定された数量で作成され得、プロモーション、イベント、モーメント(moment)、又はコンテストの一部として配布され得る。プロスポーツイベント(例えば、ホームオープナー)の観客には、限定された量のユニークなデジタル資産のうちの1つを取得する権利が与えられ、各々は、独自の暗号化トークンを介して別々に保護される。
【0046】
本明細書で使用されるとき、「暗号化デジタル資産」又は単に「デジタル資産」とは、ブロックチェーンプラットフォーム上に登録され、検証されるか、又は他の方法で不変のデータベースに登録された、ユニークな、代替不可能なトークン化されたコード(「トークン」)を有する、デジタル履物、アパレル、ヘッドギア、アバター、ペットなどを含む、任意のコンピュータ生成仮想オブジェクトを指し得る。さらに、「CryptoKicks」及び本開示内のその用語の変形へのすべての参照は、不変のデータベース内のユニークな、非代替性(non-fungible)トークン又はレジストリエントリによって裏付けられた仮想の収集品の例であると理解されるべきである。履物だけに限定すべきではない。このような参照はすべて、アパレル(例えば、「CryptoThreads」)、ヘッドギア(例えば、「CryptoLids」)、及びスポーツ用品(例えば、「CryptoGear」)又は他のこのようなオブジェクトに等しく適用されるように読まれるべきである。
【0047】
仮想オブジェクトは、暗号化トークンに関連付けられ得る暗号化された英数字文字列から少なくとも部分的に導出される複数の属性(すなわち、表現型特性)を有し得る。この意味で、英数字文字列は仮想オブジェクトの遺伝コードに似ているかもしれない。(すなわち、遺伝子型情報は根底にある(underlying)コード/コードセグメントであり、表現型形質は遺伝子型情報の発現である)。表現型特性はコード化された遺伝子型情報に依存し得るが、それらはオプションで:仮想環境(例えば、仮想チェックイン、状況固有の基準など);時間依存的な繁殖(例えば、ユーザは、仮想シューズの子孫の繁殖を、それが設定された成熟に達するまで制限される);バーチャルユーザインタラクション(これは、成熟を加速又は減速させ得る、又は、特定の形質の発生の可能性を増減させ得る);現実世界のユーザのアクティビティ(活動)(例えば、ユーザの身体的アクティビティのレベルは、1つ又は複数の「望ましい」品質を増加させ得る;関連する商品の日常的使用は仮想子孫の成熟を加速する、など);製造者、POS(point of sale)、所有者などによって設定されるクローニング制限(例えば、実際の現実世界の生産のために望ましい子孫から生産されることができるクローンの最大数を予め決める)のうちのいずれか1つ又は複数にさらに依存し得る。
【0048】
履物の文脈では、各ユニークなトークンは、スニーカーの仮想的な複製又はデジタルアートバージョンとして具体化され得る単一のCryptoKickオブジェクトに直接リンクされ得る。一例では、トークンは、個々のコードセグメントに分割される64ビットの英数字コードを含み得る。英数字コードのコードセグメントの1つ若しくは複数又は全ては、収集可能なデジタルシューズの属性を示すデータを表現し得る。例えば、一連のコードセグメントは、スタイル、材料、ファミリー、熱(Heat)、配色、未来の属性、メーカー、モデル、パターンスキーム(Pattern Scheme)、画像背景などのようなデジタルシューズ属性を提供し得る。コードの各サブセットは、概して、ユーザに視覚的表現型発現を生じる遺伝子型として機能し得る。最初に作成されたCryptoKickは、コンパニオン物理シューズ(companion physical shoe)からの属性を表す暗号化トークンデータを含み得る。CryptoKickの作成中に、所有権を認証し、CryptoKickの将来の取引を追跡するために、スマート契約が生成され得る。デジタルシューズの属性はまた、部品表にリンクされ得る。
【0049】
代表的な例では、認証された物理的なシューズのペアが作成され、ユニークな製品識別子(UPID)が割り当てられる。消費者が購入すると、UPIDは、収集可能なデジタルシューズとブロックチェーンベースの分散コンピューティングプラットフォーム上で動作するユニークな非代替性トークン(NFT)から構成される「暗号化デジタル資産」-CryptoKick-をアンロックするために使用され得る。
【0050】
一般に、消費者がCryptoKickのロックを解除又は取得する前に、まずブロックチェーンロッカードレス(例えば、イーサリアムハードウェアウォレット)を入手することが要求され得る。このブロックチェーンロッカーは、CryptoKickのNFTに属するプライベートキーを格納するために使用され得、オプションで、物理的なシューズの元の製造業者に登録された個人ユーザカウント(例えば、NIKEPLUS(登録商標)アカウントプロファイル)にリンクされ得る。
【0051】
ユーザがCryptoKickのロックを解除できるようにされ得るいくつかの方法があることが想定される。第1の例として、最初の購入中のPOS端末におけるシューズのUPC又はUPIDをスキャンすると又は製品に直接関連付けられると、ユニークな暗号化トークン及び対応するプライベートキーが自動的に生成され、ユーザのブロックチェーンロッカーに割り当てられる(
図7参照)。第2の例では、KickIDが、印刷されたレシート又はデジタルレシート、物理的なシューズに隠されたビジュアル又は電子タグ(RFID又はNFC)、個人ユーザカウントに送られたポップアップメッセージ又は電子メール、スマートフォンに送られたプッシュ通知又はテキストメッセージ、又は何らかの他のレコードを介してユーザに提供される;消費者は、KickIDを使用して、CryptoKickを彼らのデジタルブロックチェーンロッカーにリンクする。別の例では、ユーザに、部分的に、(箱、ハングタグ、ラベルの下、インソール上などの)シューズに関連付けられる物理コード又はUPIDを介して、及び部分的にトランザクション認証コードを介して(すなわち、消費者が単にシューズを試すときに、消費者がCryptoKickを収集することを防止するために)、KickIDを組み立てることを要求し得る。別の例は、ハンドヘルドパーソナルコンピューティングデバイス上の写真「スナップ」又は拡張現実(「AR」)機能を使用することによって、実店舗内でCryptoKickを「捜す(hunt)」することをユーザに要求し得る。この方法では、KickIDは検証された取引を介して提供される可能性があるが、ユーザは、デジタル資産が自分のロッカーに転送される(transferred)ことができる前に、店舗又はローカルエリア内に隠されたAR内の隠されたCryptoKickを別々に見つけなければならない(すなわち、暗号化キーと仮想オブジェクトの両方は、転送が行われる前に、別々に取得されなければならない)。この例では、暗号化キーを得ることは、ユーザデバイスに関連付けられるARエンジンが、そのキーに関連付けられるCryptoKick/仮想オブジェクトがローカルに隠され、ユーザが見つけることができるゲームを開始することを可能にし得る。
【0052】
いくつかの例では、CryptoKickはもともと物理的な製品にリンクされていなくてもよいが、代わりに、ブランドのプロモーションキャンペーン、イベント、モーメント、体験の一部としてユーザに贈られ得る。一例では、
図8に概して示されているように、スポーツイベントにおけるユーザは、スマートフォンデバイスのデジタルカメラを使用して、イベントの範囲(confines)内で、CryptoKickを探すことを促され得る。この例では、スマートフォンデバイスに関連付けられるGPSは、光学認識機能を特定のジオフェンスエリア(geofenced area)内に制限し得る。一旦、CryptoKickが位置特定される(located)と(例えば、看板広告で事実上偽装される)、ユーザは、イベントへのチケット上のバーコードのようなユニークなコードをスキャンするように促され得る。この2つの部分からなるアクションは、次いで、そのチケット用に一意に提供されたトークンを、ユーザのロッカーに転送し得る。
【0053】
このイベントの後、プロモーションオーガナイザーは、他のプロモーションイベントでその後使用するために、請求されていない(unclaimed)KickIDをすべて回収し得る。さらに他の適用(applications)では、ユーザは、デジタルデザインファイル又は画像を受信すると、KickIDのロックを解除し得る。例えば、オンラインプロモーションでは、特定のユーザが、画像、デザインファイル、又はグラフィカルレンダリングを受信するように(順序付けられた、又はランダムな方法で)選択され得る。所定数の「当選画像(winning images)」が、後の表示のために、ユーザのコンピューティングデバイスに表示及び/又は転送され得、ここで、各々は、ユーザに関連付けられたプライベートロックへのCryptoKickの転送を容易にするために使用され得る異なるユニークなKickIDと関連付けられる。「当選画像」は、例えば、特定の物理的又はデジタルのオブジェクトを購入するための購入又は成功した合意を表し得る。他の実施形態では、「当選画像」は、単に、マスク解除するためにユーザインタラクションを必要とするオンラインブランドプロモーションページ内の隠された又はマスクされた画像であり得る。
【0054】
CryptoKickを取得した後、所有者は、例えば、物理的な通貨、不換通貨、及び/又はデジタル通貨を使用して、CryptoKickを購入、売却、混合、収集、又は交換し得る。いくつかの例では、エンティティ(entity)が、販売のためのクリプトキックの在庫を含むデジタルオンライン市場、及び/又は個人間の取引を仲介し得る市場を維持し得る。
【0055】
子孫のCryptoKick(「RVK」又は「CollaboKick(コラボキック)」)を作り出すために、2つのCryptoKicks(「コラボ」)を繁殖又はマッシュアップすることも可能であり得る。このCollaboKickは、親のCryptoKicksと比較して、ユニークなトークンと別個の属性を有する。Collab(コラボ)が、両親の2つのトークンから属性データ及び/又は遺伝コードを組み合わせて、新しいNFT又はKickID(キックID)を生成し得、その結果、CollaboKickを提供し得る。いくつかの実装では、例えば同じ2つのユーザ間でのCollaboKickの過剰生産を防ぐために、所与の制限時間内のCollabイベントの総数にあらかじめ確率された制限があり得る。CollaboKickの遺伝コードの作成は、ランダム、体系的、規制される、制約なし、又はそれらの組み合わせであり得る。1つ又は複数のコードサブセットは、例えば、メンデルの法則を用いて制御された確率に基づき得る。たとえば、最初の属性コード(例えば、成形熱(molding heat))が2つの遺伝子(たとえば、HH、Hh、hh)で表される場合、CollaboKickは、「hh」(劣性形質)である2つの遺伝子を有する場合、「高熱」とみなされる。換言すると、CryptoKickの両親のKickIDに含まれる遺伝子型データが「熱遺伝子」としてHhを有する場合、子孫のCollaboKickは、例えばパネットスクエア法を用いた場合、25%の高い熱遺伝子を受け取ることを有する。
【0056】
Collabイベントを実行するオプションは、一方又は両方の所有者が、1つ又は複数の前提条件に従う必要があり得る。一例として、親のCryptoKickの2名の所有者は、CollabKickを作成するために、指定された場所で会合すること又は互いに所定の近接範囲内にいることを必要とされ得る。例えば、ユーザは、Collabする(コラボする)他のユーザを見つけるために、専用のモバイルソフトウェアアプリケーション(「アプリ(app)」)上で「CryptoKick Collab」マッチング機能を使用し得る。このアプリを使用して、両パーティは、会合する時間及び場所を設定し、Collabの条件を設定し、管理するミドルウェアコンピューティングノードに正式な要求を提出し得る。別の例としては、特定の時間枠内に、互いにCollabするために指定された場所でCryptoKickの所有者が会うCollabイベントを開催する履物メーカー又はサードパーティスポンサーを含み得る。
【0057】
所有者は、より慎重なCollabイベントを促進するために、それらのCryptoKicksの遺伝的特性の何らかの指標を提供され得る。一例では、ユーザは、ある専用カラーの特定のモデルのCryptoKicksを所望し得る。そのユーザは、次に、その色の遺伝コードを持つCryptoKickを検索し、それらとCollabすることを試み得る。形質の価値の理解を深めるために、例えば、ユーザは、それらのCryptoKickを構成する各形質の希少性又は総循環供給(total circulating supply)の指標及び/又はそれらのCryptoKickの全体的な排他性の指標を提供する希少性スコアを提供され得る。このようにして、商業市場での販売のために提供される場合、CryptoKickは、その様々な特性の組み合わされた希少性又は排他性を反映する内在的(intrinsic)価値を持ち得る。
【0058】
所定の一連の混合ルールが、コラボが実行され得るかどうか及びどのようにコラボが実行され得るかを支配し得る。例えば、広範なスタイルのガイドラインがCollaboKickにおいて維持されるように、一定の制約が課され得る。一例では、これらのスタイルの制約は、既存の製品ラインの新しいバージョン、配色、又は反復を作成する際に企業が使用し得るものと同じ制約又はガイドラインであり得る。Collabが作成されるとき、遺伝的混合アルゴリズムは、結果として生じるCollab kickが、既存の製品又はそれ以上の製品を示す類似性又はシルエットを維持するように制約され得る。一例では、これらのスタイルガイドライン又は規則は、企業によって明示的に設定され得るが、別の実施形態では、例えば、既存の製品からスタイル属性(例えば、カラーパターン、材料、切断、及び/又は、寸法パターン)を認識し得る画像ベースの処理アルゴリズムを使用して、それらは発見され、組み立てられ得る。
【0059】
少なくともいくつかの実装では、CryptoKickは、ペットが幸せで健康であることを保証するために、ユーザが、餌を与えたり、掃除したり、楽しませたり、その他の方法で世話をしたりする「生きている」デジタルペットとして機能するようにプログラムされ得る。オプションで、所有者は、CryptoKickペットを自分自身でケアすること又はCryptoKickペットをサードパーティのユーザにケアさせることができる。CryptoKickペットが進化するにつれて-赤ちゃんのデジタルペットから幼児、そして未就学児など、大人になるまで成長するにつれて-、CryptoKickの1つ又は複数の属性が年齢とともに自動的に変化する又は時間の経過とともにロック解除される。さらに、CryptoKickペットがさまざまなライフステージを通して「成長」すると、ユーザが作成できた実生活のシューズのバージョンをロック解除し得る。例えば、CryptoKickペットが幼児用のロイヤルブルーの運動靴に進化した場合、ユーザは、1つ又は複数の幼児用サイズの特別なロイヤルブルーの運動靴を購入するオプションをロック解除した。
【0060】
いくつかの実装では、ユーザのCryptoKickは、例えば、ユーザによって開発及び/又は制御され得るビデオゲームキャラクタ上のスキンとして役立つように、1つ又は複数の他のデジタルプラットフォームにインポートされ得る。例えば、ユーザがあるバスケットボールビデオゲームにおいてアクティブであった場合、CryptoKickは、そのゲームにインポートされ、ユーザのプレーヤ又はチームによって着用され得る。
【0061】
CryptoKickが別のビデオゲームにインポートされる場合、いくつかの構成では、CryptoKickの異なる属性は、資産を装備したユーザのキャラクタの能力レベルに変化をもたらし得る。一例では、ユーザキャラクタの属性は、様々な属性の希少性若しくは排他性によって、又は資産の全体的な組み合わせの希少性若しくは排他性によって、プラスの影響を受け得る。例えば、希少なCryptoKickは、より良いジャンプ能力や横方向のスピードを授け得、希少なCryptoThreadは、より良い強さやスピードを授け得、希少なCryptoLidは、より良い視力を授け得る。
【0062】
CryptoKicksユーザは、例えば、W/M/Q/Yベースで、市場における「最良のCollaboKick」を決定し得る。そのような投票スキームは、デジタル資産の類似性を備えた物理的な製品の商業生産に適したものとして、1つ又は複数CollaboKickを指定するために使用され得る。さらなるオプションとして、事前に設定されたしきい値数の“投票”を受け取ることができるCollaboKickが、実際にCollaboKickを作成するように製造業者を自動的にトリガし得る。
【0063】
CryptoKicks及びCollaboKickは、販売、トレーディング、購入、及びCollabのために、時間の経過とともにユーザ間で転送されるため、各取引履歴は、取引のブロックチェーン元帳内で追跡され得る。CollaboKick又はCryptoKickが作成された場合、そのような実生活の存在が以前のユーザに通知され、CollabKick/CryptoKickの実生活のペアを購入するオプションが与えられ得る。
【0064】
さらなる拡張として、一例では、CryptoKicksは、代替可能なトークンによって裏付けられ得、ここで、デジタル収集品は、金銭的価値を表す。ある実装では、トークンに割り当てられたコード内の特定の属性が価値を決定し得る。例えば、ハイ-トップスニーカーを示すスタイル属性は第1の値を有し得、ヨガパンツを示すスタイル属性は第2の値を有し得、ランニングシャツを示すスタイル属性は第3の値を有し得る。一例では、これらの値は、市場の力に応じて変動することが許され得る、又は、不換通貨に結び付けられ得る。
【0065】
次に、図面を参照すると、いくつかの図を通して同様の特徴を参照する同様の参照番号が示され、
図1には、概して10で示され、説明のために運動靴又は「スニーカー」として描かれている代表的な履物製品が示されている。図示の履物製品10は、本明細書では簡潔に「履物」又は「シューズ」とも呼ばれているが、本開示の新規な態様及び特徴が実施され得る単なる例示的な適用である。一例では、図示された履物製品10は、CryptoKickであり得る又はそれに類似し得る。同様に、デジタルシューズ及び履物用暗号化トークンのための本概念の実装も、開示された概念の代表的な実装として理解されるべきである。従って、本開示の態様及び特徴は、他のタイプの履物に利用され得、論理的に関連する消費者製品に組み込まれ得ることが理解されるであろう。本明細書中で使用される場合、用語「シューズ」及び「履物」(それらの変形を含む)は、ヒトの足に着用されている任意の適切なタイプの衣類を言及するために、互換的かつ同義的に使用され得る。最後に、図面に示されている特徴は、必ずしも縮尺通りではなく、純粋に教育目的のために提供されるものである。従って、図面に示されている特定の寸法及び相対的寸法は、限定するものとして解釈されるべきではない。
【0066】
代表的な履物製品10は、概して
図1に、下にあるソール構造14の頂部に取り付けられた足受けアッパー12から主に構成される二部構造(bipartite construction)として示されている。
図1には、ユーザの左足用の単一のシューズ10のみが示されているが、ユーザの右足用のミラーされた実質的に同一の対応物が提供されてもよい。認識されるように、シューズ10の形状、サイズ、材料組成、及び製造方法は、通常の又は非従来の履物用途に実際的に適合するように、単独で又は集合的に変えられ得る。
【0067】
引き続き
図1を参照すると、アッパー12は、ヒトの足を収容するためのシェル状の、閉じたつま先及び閉じたヒール構造を有するように示されている。
図1のアッパー12は、概して、3つの隣接するセクション、すなわち、トーボックス12A、つま革(vamp)12B、及びリヤクオータ(rear quarter)12Cによって画定される。トーボックス12Aは、ユーザの足指を覆い保護するために遠位指骨から近位指骨に延びるアッパー12の丸みを帯びた前方先端として示されている。対照的に、つま革12Bは、トーボックス12Aの後方に位置し、中足骨から立方骨に延びるアッパー12のアーチ状中央部である。図示のように、つま革12Bはまた、一連のレースアイレット16を持つスロート及び靴のべろ(shoe tongue)18を提供する。つま革12Bの後方には、横足根関節から踵骨まで延びるリヤクオータ12Cが位置し、アッパー12の後方部分を含む。図面では、3つの主要セグメントを含むように描かれているが、アッパー12は、単一ピース構造として製造されてもよく、又は、トーキャップ、ヒールキャップ、足首カフ、内部ライナーなどを含む任意の数のセグメントから構成されてもよい。サンダル及びスリッパの用途では、アッパー12は、つま先が開いている若しくは踵が開いている構成にしてもよく、又は単一のストラップ若しくは複数の相互接続ストラップで置き換えられてもよい。
【0068】
履物10のアッパー12部分は、織物、工業用発泡体、ポリマー、天然及び合成皮革などの種々の材料の1つ又は組み合わせから製造され得る。アッパー12の個々のセグメントは、一旦形状及びサイズに切断されると、縫われ、接着され、固定され、溶接され、又はその他の方法で互いに接合されて、足を快適に受け入れるための内部空所を形成し得る。アッパー12の個々の材料要素は、例えば、耐久性、空気透過性、耐摩耗性、柔軟性、外観、及び快適性の所望の特性を付与するために、履物10に対して選択され、配置され得る。アッパー12のリヤクオータ12Cの足首開口部15は、シューズ10の内部へのアクセスを提供する。靴ひも20、ストラップ、バックル、又は他の従来の機構を使用して、シューズ10の内部に足をより確実に保持するために、また、アッパー12からの足の進入及び除去を容易にするために、アッパー12の周囲の長さを修正することができる。靴ひも20は、アッパー12内の又はアッパー12に取り付けられた一連のアイレット16に通され得る;べろ18は、ひも20とアッパー12の内部空所との間に延び得る。
【0069】
ソール構造14は、ソール構造14がアッパー12とユーザが上に立つ支持面との間に延びるように、アッパー12にしっかりと固定される。ソール構造14は、最上部のインソール22、中間のミッドソール24、及び最下部のアウトソール26又はアウトソール表面を有するサンドイッチ構造として製造され得る。代替的なソール構成は、3つより多い層又は少ない層で製造されてもよい。インソール22は、履物10の内部空所内に部分的に配置されて示され、インソール22が足の裏の表面に当接するように、アッパー12の下方部分に動作可能に取り付けられる。インソール22の下には、履物10の快適さ、性能、及び/又は地面反力減衰特性を高める1つ又は複数の材料又は埋め込まれた要素を組み込んだミッドソール24がある。これらの要素及び材料は、個々に又は任意の組み合わせで、ポリウレタン又はエチレン酢酸ビニル(EVA)のようなポリマーフォーム材料、フィラー材料、モデレータ(moderators)、空気で満たされたブラダー(air-filled bladders)、プレート、耐久性要素(lasting elements)、又は運動制御部材(motion control members)を含み得る。アウトソール26は、ミッドソール24の下に配置され、履物10の最も下の地面係合部分の一部又は全部を画定する。アウトソール26は、地面に接触するための耐久性があり耐摩耗性のある表面を提供する天然又は合成ゴム材料から形成され得る。加えて、アウトソール26は、履物10とその下にある支持面との間のトラクション(すなわち、摩擦)特性を高めるように輪郭形成され、テクスチャ形成され得る。
【0070】
一般的な問題として、
図1に示される履物製品10の各要素、パネル、セクション、及び材料は、デジタルCryptoKickにおいて、別々に描画又はで定義され得る。さらに、これらの属性は、同様に、上述のように、NFTの遺伝コード内に反映され得る。
【0071】
図2は、ブロックチェーン可能なデジタル収集品のマイニング、混合、及び交換のための付随するブロックチェーン制御ロジックを有する、概して30として示されている、例示的な分散コンピューティングシステムの概略図である。ユーザ11は、無線通信ネットワーク38を介して、リモートホストシステム34及び/又はクラウドコンピューティングシステム36に通信可能に結合する。分散コンピューティングシステム30を介して単一のホストシステム34と単一のクラウドコンピューティングシステム36と通信する単一のユーザ11を説明しているが、任意の数のユーザが、無線で情報及びデータを交換するために適切に装備された任意の数のリモートコンピューティングノードと通信し得ることが想定される。ユーザ11と分散コンピューティングシステム30上のリモートコンピューティングノードとの間の無線データ交換は、例えば、ホストシステム34/クラウドコンピューティングシステム36とユーザデバイス39(例えば、ユーザのスマートフォン40、スマートウォッチ42、又は他の適切なパーソナルコンピューティングデバイス)との間の直接通信を介して直接的に、又は、例えば、ホストシステム34を通してルーティングされる他のコンピューティングノードとユーザ11との間のすべての通信で間接的に、行われ得る。
【0072】
分散コンピューティング10及び分散コンピューティングシステム30の選択されたコンポーネントのみが示され、ここでは詳細に説明される。それにもかかわらず、本明細書に記載されるシステム及びデバイスは、例えば、本明細書に開示される種々の方法及び機能を実行するための、多数の追加的及び代替的特徴、並びに他の利用可能なハードウェア及び周知の周辺コンポーネントを含むことができる。記載されたシステムは、デジタル資産の所有権を記録するためにブロックチェーン元帳及びプロセスに依存するが、本技術は、パブリックチェーン又はプライベートチェーン上で動作し得、暗号、符号化、プルーフオブワークチャレンジ(proof of work challenges)、又は利用可能なブロックチェーン標準又は適切な代替の不変データベース/元帳に含まれる他の概念及び技術のうちの1つ又は複数の形式を利用し得ることを理解されたい。
【0073】
引き続き
図2を参照すると、ホストシステム34は、バルクデータ処理、リソースプランニング、及びトランザクション処理を扱うことができる高速サーバコンピュータ又はメインフレームコンピューティングデバイスとして実装され得る。例えば、ホストシステム34は、特定の取引を完了するために1つ又は複数の「サードパーティ」サーバとの間で必要なデータ交換及び通信を行うためのクライアント-サーバインタフェース内のミドルウェアとして動作し得る。他方、クラウドコンピューティングシステム36は、IoT(Internet of Things)、WoT(Web of Things)、アダプティブアパレルと履物のインターネット(IoAAF)、及び/又はM2M(Machine-to-machine)サービス用のミドルウェアとして動作し得、データネットワークを介して、様々な異種電子デバイスをサービス指向アーキテクチャ(SOA)と接続する。一例として、クラウドコンピューティングシステム36は、異種デバイスを動的にオンボーディングし、これらのデバイスの各々からのデータを多重化し、処理及び1つ又は複数の宛先アプリケーションへの送信のために再構成可能な処理ロジックを介してデータをルーティングするための異なる機能を提供するためにミドルウェアノードとして実装され得る。ネットワーク38は、パブリック分散コンピューティングネットワーク(例えば、インターネット)と安全なプライベートネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、仮想プライベートネットワーク)の組み合わせを含む、任意の利用可能なタイプのネットワークであり得る。また、これは、無線及び有線伝送システム(例えば、衛星、携帯電話ネットワーク、地上ネットワーク等)を含み得る。ユーザ11によって実行される全てではないにしてもほとんどのデータトランザクション機能は、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)又はセルラーデータネットワークなどの無線ネットワークを介して行なわれ得る。
【0074】
分散ブロックチェーンプラットフォームとして、コンピューティングシステム30は、オープンではあるが暗号化されたピアツーピアネットワークとして動作し、このネットワークでは、「ブロック」として知られている資産取引記録が、相互接続されたブロックの分散された不変の元帳、すなわち「ブロックチェーン」内の暗号化ハッシュ関数を介してリンクされる。チェーン内の各ブロックは、ピア検証デバイスによって評価された各取引の有効性を表す確証情報(corroboration information)を伴う1つ又は複数のデジタル資産取引を含む。暗号化され、分散コンピューティングアーキテクチャは、取り引きされた資産の身元確認と認証を可能にする一方、プラットフォームに登録された暗号化で保護された(「暗号化」)デジタル資産の複製を防ぐ。分散化された資産管理は、専有(proprietary)資産ファイルを暗号化し、暗号化されたコードを小さな「ナンセンス」な破片に分割し、分散コンピューティングネットワーク上の多数の異なるコンピューティングノードにこれらの破片を送ることによって機能し得る。検証された所有者には、資産がネットワーク内のどこにあるか、及びファイルをどのように再構築又は「復号化」するかを示す秘密鍵が提供される。分散元帳として使用するために、個々のブロックチェーンは、典型的にはホスト管理者によって管理され、ノード間通信とブロック検証のためのプロトコルに集合的に従う複数のピアに配布される。
【0075】
開示されたシステム及び技術は、仮想収集品のユーザ間の取引を表すデジタル資産ブロックチェーンの構築及び格納を含む多くの有利な技術的効果を提供することを理解すべきである。さらに、ブロックチェーン技術は、(従来の安全でないデジタルファイルとは異なり)ロスレスコピーを作ることができない一般的な能力によって価値を維持するユニークで完全に移転可能なデジタル資産の創出を可能にする。
【0076】
図3は、
図2に示すような分散コンピューティングシステム30の機能構造の一例を提供する。一般的に示されるように、ユーザ11は、スマートフォン40、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ42、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スタンドアロンビデオゲームコンソール、スマートフットウェア/アパレル、又は他の類似のインターネット対応デバイスのうちの1つ又は複数を含み得るユーザデバイス39(すなわち、インタフェースデバイス39)と動作可能にインタフェース接続し(interface)得る。インタフェースデバイス39は、不変のパブリックデータベース(例えば、ブロックチェーンサービス/ネットワーク60-(「ブロックチェーン60」と呼ばれる))、仮想オブジェクトジェネレータ62、オンラインデジタル市場64、及び/又はサードパーティ統合サービス66のうちの1つ又は複数と通信するように動作可能に構成され得る。
【0077】
一般に、ブロックチェーン60は、デジタル資産を表すゲノム情報を含む、それに登録された少なくとも1つの非代替性トークンを含み得る。ユーザデバイス39を介して、ユーザ11は、トークンに関連付けられる暗号化されたデータを読むことをユーザデバイスに可能にするプライベート暗号化キーを含むロッカー/ウォレットを所有し得る、又はそれらとリンクされ得る。このキーはさらに、ユーザ11がトークンの所有権を自由に移転することを可能にする。
【0078】
一例では、仮想オブジェクトジェネレータ62を提供して、トークンに関連付けられるゲノム情報に基づいてデジタルオブジェクトを生成し得る。より具体的には、仮想オブジェクトジェネレータ62は、ゲノム情報を複数の表現型特性に表現することに責任を負い得る。仮想オブジェクトジェネレータ62は、結果として得られるデジタルオブジェクトがユニークであるが、予め定められたシルエット、スタイル、物品、又は文字に従って認識可能であるように、複数のスタイル及び芸術的ルールを採用し得る。仮想オブジェクトジェネレータ62は、オプションで、資産の年齢、ユーザクティビティ(ユーザデバイスを介して追跡される)、又はサードパーティプラットフォームを介しての使用など、他の非ゲノム要因に基づいて動作し得る。そのような実施形態では、これらの非ゲノム入力は、表現型発現を変化させ得る、及び/又は新しい能力、繁殖権、及び/又は生産権をロック解除し得る。例えば、1つの構成では、CryptoKickの色は、資産の年齢及び/又は仮想世界における資産の使用若しくは現実世界におけるリンクされた物理的なシューズのペアを介する資産の使用と共に、遺伝的に割り当てられた色に依存し得る。最初の色は、年齢/経験に基づく変更と共に、それ自身の相対的な希少性スコア/値を有する新しい色をもたらし得る。
【0079】
仮想オブジェクトジェネレータ62及び/又はブロックチェーン60は、さらに、ホストされたデジタル市場64、フォーラム、ソーシャルプラットフォームなど(スマートフォン40に表示される、
図5に概して示されるような)と通信し得る。デジタル市場64は、複数の仮想オブジェクト80を、パーティ(当事者)間の仮想オブジェクトの組織化された交換又は売買を可能にするような方法で表し得る。販売終了時に、デジタル市場64は、ブロックチェーン60を新しい所有権情報で更新し、既存の鍵の新しい資産保有者への転送を容易にし得る。市場64は、さらに、表現された仮想オブジェクトに関する投票又はコメントのような、様々なソーシャルエンゲージメント機能を可能にし得る。同様に、いくつかの例では、市場64は、特定の仮想オブジェクトの希少性を、そのオブジェクトの表現された特性の合計に基づいて評価し、スコア付けするように構成され得る。そのような稀少性スコアは、市場(及び/又は市場に参加するユーザ)がオブジェクトの価値をより良く評価することを可能にする。
【0080】
一構成では、コンピューティングシステム30は、さらに、異なるコンテキスト又はマナーで仮想オブジェクトの使用を可能にするサードパーティ統合サービス66を含み得る。サードパーティ統合サービス66は、ユーザのデバイス上で提供されるアプリ上のAPIとして、又は専用のクラウドベースのサービスとして動作し得る。サードパーティ統合サービス66は、オプションで、仮想オブジェクト(例えば、仮想オブジェクトジェネレータ62によって表現されるような)、及び/又はゲノム情報を外部使用に利用可能にし得る。このような使用の例としては、サードパーティのビデオゲームキャラクタのスキン、サードパーティのビデオゲームキャラクタによって使用されることができるオブジェクト(
図9参照)、デジタルアートワークディスプレイ、物理的プリント生成、製造生産などを含み得る。一例では、ゲノム情報及び/又は希少性スコアを利用可能にすることができ、ユーザのデバイス39上でプレイされるビデオゲームにおけるユーザのビデオゲームキャラクタの特性又は能力を変更することができる(
図10参照)。
【0081】
さらに
図3に示すように、ある構成では、企業ホストシステム68が、新しいデジタル資産を提供及び/又は最初に生成する目的でブロックチェーン60と通信し得る。さらに、ホストシステム68は、ブロックチェーン60からのゲノム情報が視覚的/芸術的形態で表現される方法及びスタイルを制約するために、仮想オブジェクトジェネレータ62に1つ又は複数のルールを提供し得る。
【0082】
次に、
図4のフローチャートを参照すると、ブロックチェーン元帳上の暗号化トークンによって保護された収集可能なデジタル資産を生成するための改良された方法又は制御戦略が、概して、本開示の態様に従って100で説明される。
図4に示され、以下にさらに詳細に説明される動作の一部又は全部は、例えば、メイン又は補助メモリ又はリモートメモリに記憶され、例えば、常駐コントローラ又はリモートコントローラ、中央処理装置(CPU)、制御論理回路、又は他のモジュール若しくはデバイス若しくはデバイスのネットワークによって実行されて、開示された概念に関連する上記又は以下に説明される機能のいずれか又は全部を実行し得るプロセッサ実行可能命令に対応するアルゴリズムを表し得る。図示された操作ブロックの実行順序は変更されてもよく、追加のブロックが追加されてもよく、説明されたブロックのいくつかが、変更、結合、又は削除されてもよいことを認識されたい。
【0083】
方法100は、ターミナルブロック101において、
図1及び
図2のスニーカー10のような消費者製品のための、
図2のコンピュータ生成デジタルシューズ44及び暗号化トークンキー46のような、暗号化デジタル資産を生成するためのプロトコルのための初期化手順を呼び出すために、プログラマブルコントローラ又は制御モジュール又は同様の適切なプロセッサのためのプロセッサ実行可能命令により開始する。このルーチンは、リアルタイムで、連続的に、系統的に、散発的に、及び/又は規則的な間隔で呼び出され得るとともに実行され得る。
図4に示す方法の代表的な実装として、ブロック101における初期化手順は、一対の本物の履物10が製造されるたびに、ユーザ11が現実世界の一対の履物10を購入するたびに、又はユーザ11がアクセスキー46をロック解除するたびに、自動的に開始し得る。代替的には、初期化手順は、POS端末の従業員によって、又は製造業者によって手動で起動され得る。
【0084】
図2のスマートフォン40又はスマートウォッチ42のようなポータブル電子デバイス39を利用して、ユーザ11は、分散コンピューティングシステム30上の種々のピアデバイスと通信するためにサーバクラス(バックエンド又はミドルウェア)コンピュータ(例えば、リモートホストシステム34)と協働する専用のモバイルソフトウェアアプリケーション(「アプリ」)又はNIKE+(登録商標)のようなウェブベースのアプレットを起動し得る。ホストシステム34との通信セッション中に、例えば、ユーザ11は、アプリによって提供された対応する特徴を用いて、一対の履物10を購入し得る。ユーザ11は、取引を完了するために個人情報及び支払方法を入力する。検証された支払いが完了すると、ホストシステム34は、例えばオンラインストアトランザクションモジュール又は承認されたサードパーティ電子決済システムから、ユーザ11への履物10の検証された移転が完了したことを示すトランザクション確認を受信する。上述のように、履物10の有効な移転は、実店舗における、オンラインオークションウェブサイトを通じた、アフターマーケットの消費者間のトレード/販売等を含む、あらゆる利用可能な手段を介して行われ得る。
【0085】
方法100は、ユーザ11が、例えば、暗号化され且つ分散された方法で格納されたデジタル資産についての位置情報及び検索情報をアップロードし且つ維持するために動作可能な、暗号通貨ウォレット又は他の同様の適切なデジタルブロックチェーンロッカーを入手したかどうかを決定するために、決定ブロック103を続ける。暗号通貨ウォレットは、通常、公開鍵と秘密鍵のペアを格納するが、暗号通貨自体は格納しない。暗号通貨は、分散して格納され、公開されているブロックチェーン元帳に保持される。格納された鍵により、所有者は取引にデジタル署名し、それをブロックチェーン元帳に書き込み得る。ロッカーに関連付けられるプラットフォームが指示するスマート契約は、格納された資産の移転を容易にし得、その検証可能な監査証跡を作成し得る。ユーザ11がまだデジタルブロックチェーンロッカー(ブロック103=NO)を取得していない場合、方法100は、ブロックチェーンロッカーをセットアップするために予め定められたプロセスブロック105を継続する。非限定的な例として、ユーザ11は、MyEtherWallet(商標)によって提供されるERC20互換性イーサリアムウォレットなどの暗号通貨及びデジタル資産のコールドストレージのためのハードウェアウォレットを提供する、様々な公開されているウェブサイトのいずれかに訪問するように促され得るか、又は自動的にルーティングされ得る。
【0086】
ユーザ11が適切なデジタルブロックチェーンロッカーを有することをシステムが確認すると、方法100は、
図4のプロセスブロック107に示すように、デジタルブロックチェーンロッカーを個人ユーザカウント(例えば、NIKEPLUS(登録商標)アカウントプロファイル)に、自動的にリンクし得る又はユーザ11にリンクするよう促し得る。これは、リモートホストシステム34が、暗号化されたリレーショナルデータベース(例えば、クラウドコンピューティングシステム36を通じて提供される)から、購入者(例えば、ユーザ11)に関連付けられるユニークな所有者IDコード(例えば、
図2のCryptoKick Owner ID48)を検索することを必要とし得る。この時点で、購入した履物10に関連付けられるユニークな物理的なシューズIDコード(
図2のCryptoKick Physical ID50)が、ユーザの個人アカウントにリンクされ得る。
【0087】
ユーザ11がデジタルブロックチェーンロッカーを取得したと判断すると(ブロック103=YES)、又はユーザのブロックチェーンロッカーをそれらの個人ユーザカウントにリンクした後(ブロック107)、方法100は、プロセスブロック101で取引される履物10に関連付けられる暗号化デジタル資産を有効化する又は「ロック解除」するために、入出力ブロック109を続ける。上述のように、履物10を購入した後、CryptoKick Physical ID又は普遍的に認識されたUPID製品コードを使用して、概して収集可能なデジタルシューズ44と、暗号化されたトークンキー46によって識別されるユニークなNFTとから構成される、収集可能なCryptoKickを検索し得る。POS端末の販売員又はスマートフォン40を使用するユーザ11は、シューズ10又は中にシューズ10を格納している箱のUPID又はUPC、をスキャンし得る。代替的には、ユーザ11は、KickIDにリンクされたものをスキャンするまで、実店舗全体にわたって様々なUPIDをスキャンするために、スマートフォンのデジタルカメラを使用して「宝探し」を行うように促され得る。暗号化デジタル資産を有効にすることは、自動的、ランダム、体系的、景品ベース、又は論理的に適切な方法であり得る。
【0088】
暗号化デジタル資産が入出力ブロック109で認可されたことの確認を受信した後、方法100は、処理された履物製品についての暗号化デジタル資産を生成する。これは、予め定められたプロセスブロック111で示されるように、アドレス、トークン、及び公開鍵と秘密鍵のペアを有するユニークな暗号化された資産コードを生成することを含み得る。ホストシステム34は、トークンを、公開鍵及び所有者IDと共に、分散ブロックチェーン元帳に送信して、トランザクションブロックにユーザ11への暗号化デジタル資産の移転を記録し、ピア検証し得る。方法100は、暗号化デジタル資産をユニークな所有者IDコードとリンクするためにプロセスブロック113に続く。この制御ロジックは、暗号化された資産コードをユーザ11に割り当て、公開鍵及び秘密鍵をユーザのデジタルブロックチェーンロッカーに格納するための実行可能な命令を含み得る。
【0089】
図4を引き続き参照すると、方法100は、暗号化デジタル資産の仮想表現又は「デジタルアート」を生成するために、ブロック115に進む。
図2の履物の例に続いて、仮想表現は、シューズ10のコンピュータ生成アバター又は限定版のアーティストによるシューズ10の演出を含み得る。また、暗号化デジタル資産の仮想表現の1つ又は複数の属性が、全体的に又は部分的に、ユーザ11を介して作成され得ることも想定される。機械学習機能が、ニューラルネットワークを介して画像特徴を生成するために、予め定められたプロセスブロック117において実行され得る。デジタルアートが完了すると、画像は、ブロック119においてクラウドコンピューティングシステム36にアップロードされ得る。さらに、オプションのプロセスブロック121は、暗号化されたデジタル資産にアクセスし、移転し、混合するための全ての関連情報と共に、ユーザのスマートフォン40、スマートウォッチ42、又は他のパーソナルコンピューティングデバイスに電子メール又はプッシュ通知のようなデジタル通知を発行し得る。リモートホストシステム34は、オプションのプロセスブロック123において、暗号化キーに格納されたデータをユーザ11に表示される視覚画像に変換するように動作可能なウェブベースのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)をホストするウェブサーバとして動作し得る。デジタル資産の操作及び使用はまた、ユーザのデジタルブロックチェーンロッカーを介して行われ得る。これは、オプションのプロセスブロック125に規定されるように、販売又は繁殖のために、暗号収集品市場に暗号化デジタル資産をオンラインの投稿することを含み得る。
【0090】
図2のCryptoKickのような、暗号化デジタル資産の将来の及び現在の所有者は、分散コンピューティングシステム30上で動作する1つ又は複数のブロックチェーン元帳を通じて、デジタル資産を売買し得る。例として、限定ではなく、ユーザは、スニーカーのために認証された来歴記録(provenance records)を提供し得る検証されたベンダーから非常に人気のあるスニーカーの新しいペアを購入し得る。スニーカーが輸送中である間に、ユーザは、出荷物が到着すると、CryptoKickのロックを解除するための詳細な指示を有する電子メール通知を受信し得る。購入したスニーカーが入ったシューボックスを受け取った後、ユーザはスマートフォン上で動作するスニーカーアプリのバーコードスキャン機能で箱のUPCをスキャンする。スニーカーアプリでは、新しいプロファイルページが応答して有効になり、スニーカーアプリは新しいプロファイルページを開く。少なくとも一部のアプリケーションでは、新しいプロファイルページが、ユーザの個人(NIKEPLUS(登録商標))アカウントプロファイルにリンクされるか、エクスポートされるか、又は最初に有効にされる。プライベート及びパブリックブロックチェーンプラットフォーム鍵が生成され、遺伝子型及び表現型データが作成され、このデータが公開鍵の英数字コードのセグメントに埋め込まれ、CryptoKickの仮想表現が生成される。CryptoKickのブロックチェーンデータ、トークンなどは、ユーザの新しいアドレスに割り当てられる。新しいプロファイルページは、ユーザが取得したCryptoKickをリストする。
【0091】
ユーザは、自分の新しいCryptoKickを、1人以上の将来の買い手のいずれかにリース、ライセンス、移転することを希望することがある。1つの例では、売り手(本明細書では「譲渡人」又は「ファーストパーティ」とも呼ばれる)が販売を申し出、買い手(本明細書では「譲受人」又は「セカンドパーティ」とも呼ばれる)が合意した金額(例えば、3ETH)でCryptoKickを購入することに同意する。利用可能なCryptoKickは、買い手がコレクションに加えようとしている1つ又は複数の属性(例えば、アーティスト、ボディタイプ、配色など)を持っているため、買い手は購入することに関心があることがある。売り手は、スニーカーアプリの特定のCryptoKickを対応するソフトキーの「オークション」ボタンを介して「For Sale(売り物)」とマークすることによって販売プロセスを開始し得る。売り手は最低入札価格及び/又は今すぐ買う価格を設定し、選択した時間数、日数、週数などのオークション時間枠を提供し得る。スニーカーアプリは、売り手に対して、通常のソーシャルメディアを介してオークションを共有するか、買い手候補をスキャンするためのクイックレスポンス(QR)コードを提示することができるシェアモーダル(share modal)を提示し得る。その後、買い手は、スマートフォンのデジタルカメラを使用して、スニーカーアプリのスキャン機能を操作してQRコード(登録商標)をスキャンし、必要な資金(例えば、3ETH)をオークションサイトに送信し得る。売り手のスニーカーアプリは、売り手に支払いを通知し、売り手は売り条件に合意し、取引を完了するよう促される。その後、CryptoKickは、ファーストパーティからセカンドパーティのアドレスに移転される。
【0092】
暗号化デジタル資産の所有者は、
図6に概略的に示すように、資産「子孫」を作成するために、自らのデジタル資産を他のデジタル資産と混合する又は「繁殖させる」ことを希望する場合がある。第1のデジタル資産所有者と第2のデジタル資産所有者は、新しい暗号化デジタル資産を創造するために、自らのデジタル資産82、84をコラボレーションさせ(collaborate)、交配する(crossbreed)ことを希望する場合がある。第1の所有者は、自らのデジタル資産が第2の所有者が希望する属性を有する場合には、「主アーティスト(primary artist)」として設定される。この場合、第2の所有者は、コラボレーションするために第1の所有者とスマート契約を開始し得る。一方又は双方のパーティは、例えば、譲渡(移転)のために、繁殖ホストサイトが設定した「コラボ料金」と、第2の所有者の子を産ませる(siring)サイリングサービスのためのオプションの子を産ませる料金を支払うために、物理的又はデジタル通貨で契約に資金を提供し得る。両パーティが、繁殖契約に同意し署名すると、一方又は双方のパーティは、自らの「親」デジタル資産から1つ又は複数の形質を選択し、結果として生じる「子孫」デジタル資産に移転するよう促され得る。代替的には、繁殖ホストサイトは、繁殖アルゴリズムを使用して、2つ以上の既存のデジタル資産から新しいデジタル資産を構築してもよい。
【0093】
"CollabScience"アルゴリズムを用いて、どの寄与する暗号化デジタル資産が種雄(sire)として指定されるかを決定し、どの寄与する暗号化デジタル資産が雌親(dam)として指定されるかを決定し、そして各親資産からのどのコードサブセットが、結果として生じるデジタル資産の暗号化トークンキーを構築するために使用されるかを決定し得る。例えば、親の2つのデジタル資産についてのトークンキー、DA1及びDA2は次のように現れ得る:
DA1: 4352635657387611432650689898388672080892866850020829309339781214
DA2:
1997670191981520482540801616208235668515393854245661572126051434
CollabScienceアルゴリズムは、乱数発生器(RNG)又は他の適用可能な手段を用いて、乱数、例えば、0から65535の間、を生成し得る。この例に従い、乱数は21123であってもよい。一旦生成されると、CollabScienceアルゴリズムは、得られた数21123をバイナリコード: 0101001010000011に変換し得る。不随して、バイナリコードの最初の数字がゼロ(0)である場合、第1の親デジタル資産DA1は種雄として指定され、文字列内のすべてのゼロに対応する;第1の親デジタル資産DA1は種雄として指定され、第2の親デジタル資産DA2は、自動的に雌親として指定され、文字列内のすべての1に対応する。
【0094】
上記の例に続き、CollabScienceアルゴリズムは、親トークンキーを複数桁のコードサブセット又は「チャンク」にセグメント化する。この例では、各親トークンキーは16個の4桁のコードサブセットに分割される:
セグメントDA1:['4352','6356','5738','7611','4326','5068','9898','3886','7208','0892','8668','5002','0829','3093','3978','1214']
セグメントDA2:+['1997','6701','9198','1520','4825','4080','1616','2082','3566','8515','3938','5424','5661','5721','2605','1434']
次に、CollabScienceアルゴリズムは、得られた「子孫」デジタル資産のための新しいトークンIDを、乱数の中の数字に基づいて構築し、子トークンキーの16個のチャンクは、上記で生成された乱数のバイナリコードに基づいて、1又はゼロを順次割り当てられる。この例から、乱数のバイナリコードバージョンの最初の数字はゼロである;第1の親のデジタル資産DA1は指定された種雄であり、これはゼロに対応する。その結果、子トークンキーの最初のチャンクは種雄の最初のチャンクからコピーされ、4352に設定される。次に、乱数のバイナリコードバージョンの2番目の番号は1であり、第2の親デジタル資産DA2は指定された雌親であり、これは1に対応する。その結果、子トークンキーの2番目のチャンクは、雌親の2番目のチャンクからコピーされ、したがって、6701に設定され、以下同様に、子トークンキーの16個のすべてのチャンクが親トークンキーからの対応するチャンクで満たされるまで続く。したがって、子デジタル資産DA3についての結果として得られる新しい配列は以下のように見える:
セグメントDA3:+['4352','6701','5738','1520','4326','5068','1616','3886','3566','0892','8668','5002','0829','3093','2605','1434’]
CollabScienceアルゴリズムは、配列から次のように新しいトークンキーIDを生成する:
4352670157381520432650681616388635660892866850020829309326051434
次に、CollabScienceアルゴリズムは、暗号化されたデジタル資産を処理し、新しい資産の仮想表現を生成し、その資産を買い手のデジタルブロックチェーンロッカーに割り当てる。
【0095】
子孫のデジタル資産の属性を決定するために、他の技術が使用され得ることが想定される。例えば、パネットの方形(Punnett Square)が、2つの親デジタル資産からの優性形質及び劣性形質(「遺伝子」)を表現し、子孫のデジタル資産における形質発現の確率を作り出すために実装され得る。パネットの方形は、2つの親資産から特定の形質を受け継ぐ子資産の数学的確率を計算するために使用されるグラフィカルなメカニズムである。得られた配列は、一方の親の遺伝子型を表の上端に配置し、他方の親の遺伝子型を片側に配置することによって、親の遺伝子型が与えられたときに子供に起こりうる遺伝子型の全ての潜在的な組み合わせを見つけ出すために提供される。
図2に見られるように、暗号化トークンキー46に含まれる遺伝子型及び表現型情報は、デジタルシューズの:繁殖属性(「collab(コラボ)」)、材料情報、メーカーデータ(「ファミリー」)、製造要件(「熱」)、色の組み合わせ(「配色」)、将来の属性、モデルデータ、及び画像背景情報を含む。
【0096】
エピジェネティック因子(Epigenetic factors)が、基礎にあるDNA配列の変化を伴わない遺伝性の表現型変化を引き起こすことがある。場合によっては、暗号化されたトークンキーにおける遺伝子型の変化は、現実世界の及び/又は仮想のインタラクションによって引き起こされ得、暗号化デジタル資産の表現型特性の変化につながる。高い熱及び希少な熱を表す遺伝子は、以下のようなエピジェネティック因子によりHhrrからHHRRに変化する可能性がある:現実世界でのシューズの使用は、遺伝子突然変異又は遺伝子の「良質な」変異を子孫に伝えることの可能性を増大させ得る;ランニングやスポーツのような現実世界でのワークアウトは、良質な遺伝子突然変異を増大させ得る又は子孫資産の成熟の速度を増大させ得る;店舗や他の現実世界の基準にチェックインすることは、ポジティブな遺伝子突然変異、子孫に「良質な形質」を伝えること、成熟をスピードアップすることをもたらし得る;2つの暗号技術的デジタル資産が、両方の資産が最低年齢に達する前に交雑することを防ぐ時間依存的な繁殖。そうでなければ、繁殖が失敗し得る又は子孫に「悪質な」遺伝子を伝える確率を増大させ得る;ユニークな繁殖時期は遺伝子突然変異を引き起こし得る;他の資産や他のアプリとの頻繁なインタラクション(例えば、交換、売買、及びコラボレーション)は、ポジティブな遺伝子突然変異、子孫へ「良い形質」を伝えること、又は成熟をスピードアップすることに繋がり得る。
【0097】
暗号化デジタル資産は、取得された暗号化デジタル属性(「属性パック」)を用いて、その基礎となる遺伝子型情報又は表現型発現を変更(例えば、変異又は編集)することが望ましいことがある。暗号化デジタル属性は、暗号化デジタル資産の完全な表現に満たない遺伝子型及び/又は表現型特性のサブセットを含み得る。シューズの文脈において、CryptoKick属性パックは、完全なCryptoKickよりも少ない特徴ではあるが、デジタルシューズの1つ又は複数の別個の特徴(discrete features)に関連付けられる遺伝子型及び/又は表現型情報を含み得る。例示的な属性は、ヒールカウンター(heel counter)、レース、トーバンパー(toe bumper)、ロゴ、配色などのスタイルを含み得る。暗号化デジタル属性が暗号化デジタル資産と混合する場合、遺伝子型コードセグメント又は表現型表現のうちの1つ又は複数が、資産のものと直接置き換えられ得る、又は、既存の属性と属性パック内で表現された属性との確率論的な組み合わせを含む子孫属性を作り出すように繁殖され得る。その結果、変異/編集されたデジタル資産(及び/又は資産IDコード)が、その後、配布されたブロックチェーン元帳に記録され得る。
【0098】
ユーザのデジタル資産の個別の属性を編集及び/又は変異させる能力は、ユーザエンゲージメント(user engagement)を促進し、ブランドプロモーションのための幅広い選択肢を可能にすることを助ける。より具体的には、暗号化デジタル属性パックをリリースして、特定のスポーツチームのカラーを含むように、主要なインフルエンサーの同様の暗号化デジタル資産からのユニークな特徴又は属性を含むようになど、資産を変異/修正し得る。アナロジーにより、ターゲットを絞った突然変異/遺伝子編集(targeted mutation/gene editing)のためのこの能力は、バイオテクノロジーの世界におけるCRISPRテクノロジーと同様であり得る。いくつかの実装では、繁殖ルールが属性パックのデジタル資産への影響を支配する場合、新たに導入される属性が結果として得られる暗号化されたデジタル資産においてどのように表現されるかについての確率的及び/又は不確実な結果があり得る。例えば、属性パックがチーム固有の配色を含む場合、繁殖/混合は、異なる原資産と混合する場合、異なる表現に(又は、2つの同一の原資産に適用される場合、異なる表現にさえ)なり得る。
【0099】
CryptoKick属性パックは、本格的なCryptoKickと同様の方法で提供され得るが、一例では、完全な履物製品又はアパレルとともに提供される代わりに、カスタマイズ製品又はサービス(すなわち、完全な履物製品又はアパレル自体ではないが、履物製品又はアパレルを改造することを意図したコンポーネント又は改造キット)の販売とともに提供され得る。例は、カスタムレース、一時的なアップリケ(例えば、フックアンドループファスナー、スナップ又は非永久的な接着剤を介して接着されたロゴ又はパネル)、カスタマイズのためのキットの販売、及び/又はカスタマイズのためのサービス(例えば、染色サービス、昇華、染料キット又は顔料の販売又は塗布、堆積レイヤリング(deposition layering)、着色レイヤリング(coloration layering)、光学効果の適用-構造色、静的な色、又は真珠色の変更;レーザエッチングサービス、酸性染料洗浄サービス;付加製造(additive manufacturing)-3Dプリンティング、3次元ペインティング(dimensional painting)など)を含み得る。
【0100】
暗号化デジタル属性パックの配布をより良く制御するために、各パックは、作成時に、分散ブロックチェーン元帳に記録され得、従って、各属性パックに別々の存在を提供し得る。各暗号化デジタル属性パックは、例えば、属性パックの存在又はその後に異なるデジタル資産と混合される能力を終了させるスマート契約を含み得る。そのように、属性パックは、基礎となるデジタル資産を編集又は変異させるための単一使用能力であり得る。さらに、すくなくともいくつかの応用では、スマート契約の態様は、基礎となるデジタル資産と混合する能力を時間制限し得る。
【0101】
上述したように、
図7は、物理的な製品の販売とリンクされ得る又は調整され得る、デジタル収集品又は属性パックを取得する方法を概略的に示す。すなわち、
図7に示すように、ユーザ11は、QRコード、バーコード、デジタル画像、RFIDタグ、NFCタグ、BLUETOOTH(登録商標) id、組み込みプロセッサのレジストリエントリ、又は何らかの他の機械可読コードのような識別子(UPID)を含む物理的製品200の近傍にデバイス(すなわち、スマートフォンデバイス40)を持ち込む。次いで、このコードは、電話40によって、光学的に、無線周波数通信経由、磁気特性、又は有線データ通信経由のいずれかによって認識され得る。UPIDの識別/認識に続いて、電話40は、ブロックチェーンサービス/ネットワーク60と通信しているユーザのロッカー204への、その製品200にリンクされたデジタル資産202の移転及び/又は元の供給(original provisioning)を開始し得る。この概念の拡張において、デジタル資産202の移転は、例えば、ユーザによる製品200の購入後の受領書に提供され得るPIN、暗号化キー、アクセスコード等を用いてさらに安全にされ得る。
【0102】
一例では、ユーザ11が一対のスニーカーを購入してCryptoKickを取得し、その後、スニーカーを返却する場合、CryptoKickに関連付けられるスマート契約は、取得を解消し得、トークン及びCryptoKickに対する完全な権利を自動的に会社/小売業者に返却し得る。購入者が、シューズを返却する前に、善意の購入者(BFP)にCryptoKickを売却/交換した場合、この二次取引も同様に解消/取り消され(reversed)得る。この二次取引の取り消しと共に、BFPは、所定の価格(例えば、資産の現行価格、現行価格に対する割引価格、市場リリース前に設定された固定価格、又は名目金額)で、企業/小売業者からCryptoKickを再取得するオプションを提示され得る。別の実施形態では、CryptoKickのBFPは、返却された物理的製品を取得/購入することを拒否する最初の権利を有し得る。これは、定義上、稀少である限定的なリリースのスニーカーの場合に重要である可能性がある。
【0103】
図8は、プロモーションプレゼント(promotional giveaway)中のような、デジタル収集品又は属性パックを取得する方法を概略的に示している。図示のように、ユーザ11は、スマートフォン40のAR機能を使用して、アリーナ212内で仮想オブジェクト210、例えばCryptoKickを位置特定し得る。この例では、CryptoKickは、スコアボード214内に「隠されている」かもしれないが、電話上のカメラとインタフェースする電話上のアプリを使用して、自由に認識可能であり得る。このアプリは、カメラが特定の環境光学パターン(すなわち、アリーナ内のスコアボード)を認識し、電話が特定の領域内(すなわち、GPSセンシング、ビーコン、ジオフェンシング技術、WiFi接続性等を介して)で地理位置情報をもとに位置特定される(geolocated)ときに、ディスプレイ上に仮想オブジェクトを例示し得る。一旦位置特定されると、ユーザ11は、チケット上のバーコード、ゲームの前にユーザの座席上に置かれ得るプログラム又は物理アイテム(例えば、ノイズメーカ、ライトスティック、タオル)上に提供されたユニークなコードのようなユニークなコードをスキャンするよう促され得る。このコードは、割り当てられた、登録された、又は事前に提供された暗号資産及びKickIDに関連付けられ得る及び/又はリンクされ得る。いったんこのコードがスキャン又は入力されると、電話40は、ブロックチェーンサービス/ネットワーク60と通信するユーザのロッカー204へのデジタル資産202の移転を開始し得る。例えば、電話40は、コードをサーバに通信し得、そこで関連付けられるKickIDが、検索され得、次にユーザのIDに関連付けられるロッカーに転送され得る。
【0104】
さらにより一般的なブランドプロモーションのケースでは、仮想オブジェクトを位置特定する必要性は、CryptoKick又は属性パックを受け取るために厳密には要求されなくてもよい。別の方法では、ミドルウェアサーバのようなサーバが、ユーザデバイスが特定のイベント中に特定の会場にいることを示す表示を受信し得る。この表示は、ユーザデバイス上のGPS受信機から決定されるGPSベースの位置座標から導出され得る。より具体的には、決定されたGPS座標は、会場周囲の予め定められたジオフェンス領域と比較され得、表示は、デバイスが会場の内側であるか外側であるかを表し得る。代替的には、この表示は、デバイスが会場に配置された1つ又は複数の802.11もしくはブルートゥスビーコンに近接していること、又は会場の特定の視覚特性の、デバイス上のカメラを介した光学的認識から生じ得る。
【0105】
次に、サーバは、ユーザデバイスを介して、ユーザに、イベントに出席している人によって容易に得られるはずのユニークな識別子をスキャンするよう促し得る。例示的なユニークな識別子は、チケットバーコード、物理的オブジェクト上のコード、ユーザの座席上のコード、商品レシートに印刷されたコード等を含み得る。このコードがスキャン又は入力されると、サーバは、ユーザのユニークなID及びユニークなスキャンされたコードの表示を受信し得る。サーバ及び/又はユーザデバイスは、ブロックチェーンサービス/ネットワーク60と通信するユーザのロッカー204へのデジタル資産202の移転を開始し得る。他の条件、例えば、会場でのARオブジェクトの発見又は特定のイベントの発生などは、サーバが移転を実行する前に満たさなければならない追加の条件付きレイヤー(conditional layers)を追加し得る。オプションとして、ユーザデバイスは、位置及び/又は時間でデバイスの存在を記録し得、CryptoKickの主張は、イベントの後の所定の期間にわたって利用可能であり得る。
【0106】
CryptoKickを取得する能力は、ARオブジェクトを見つけることによって又はイベント単独で存在することによってではなく、ゲーム/イベントの局面(aspect)によってさらに開始されることがある。そのようなトリガーイベントの例としては、例えば、シャットアウト(ホッケー/野球)、無安打試合(野球)、50点以上の個人パフォーマンス(バスケットボール)、トリプルダブル(バスケットボール)、ハットトリック(サッカー/ホッケー)、スコアレスクオータ/ピリオド/ハーフ(バスケットボール、ホッケー、サッカー)、及び延長時間/延長戦が含まれ得る。このような実施形態では、イベントの発生は、ユーザのデバイス39に対するアラートをトリガし得、これは、ユーザに、移転を容易にするために、チケットをスキャンするように促す。一例では、チケットの半券の二次市場を排除するために、通知を容易にするユーザデバイス上のアプリは、スキャンがゲーム/イベントの所定のジオフェンス及び/又は時間内にのみ発生することを必要とし得る。さらなる拡張において、市場(上述)は、トリガするイベントが発生した場合、ユーザ39がCryptoKickに対する未確定の権利を将来売却することをさらに許容し得る。これは、ユーザが、有効期限が切れて無価値になる、又は、オプション購入者がCryptoKickを取得することをもたらすCryptoKickに対する取引可能なオプションを書き込み、販売することに似ている。
【0107】
上述のCryptoKick取得方法のいずれにおいても、属性パックは、同様の手段/技術によって得られ得ることを理解されたい。例えば、一例では、スポーツイベントにおけるユーザの存在は、チームのカラーの1つの配色を含む属性パックをユーザが受信することを可能にし得る。この属性パックは、既存の配色属性をチームカラースキームに変更又は編集するために既存のCryptoKickと混合され得る。オプションで、ユニークなスキャンされたコードを送信することにより、ユーザのデバイス上のアプリケーション又はブラウザを、各教示の配色属性パックを利用可能にし得、ユーザに取得のために1つを選択するよう促される仮想ストアフロントに転送し得る。同様の仮想ストアフロント技術は、同様に、CryptoKicksの選択及び移転にも有用であり得る、
【0108】
図9及び10は、ディスプレイ222を含むビデオゲームインタフェース220を概略的に示す。ビデオゲームインタフェース220及び/又はディスプレイ222は、ユーザデバイス39(例えば、スマートフォン40又はタブレット)と一体化され得る、又はディスプレイ222と結合されたスタンドアロンゲームコンソールであり得る。デバイス39は、概して、環境228内で仮想キャラクタ226を制御するためにユーザ入力を必要とするデジタルアプリケーション224を実行するように構成され得る。キャラクタ226は、環境230内でキャラクタ226がどのように振る舞い、応答し、又は実行するか、及び/又はキャラクタ226が、アプリケーション224又はネットワーク環境内の他のユーザによって制御される他のキャラクタ232とどのようにインタラクトするかに影響し得る複数の属性230を含み得る又はそれによって定義され得る。
【0109】
一つの文脈において、キャラクタ226はアスリートであり得、環境228はスポーツ環境であり得る。
図9は、サッカー選手のようなキャラクタ226と、スタジアム内のサッカー場のような環境228を示す。キャラクタの属性230は、例えば、スピード、ボールコントロール、パス、ディフェンス、キック力、バランス、及びスタミナを(特に)含み得る。一実施形態では、キャラクタ226は、ブロックチェーン60上のトークンによって一意的に裏打ちされ得るデジタル収集品(例えば、アパレル製品234)を備えた衣装/スキンであり得る。一例では、デジタル収集品は、本明細書に記載される方法のいずれか1つで取得されていてもよい。1つの構成では、アプリケーション224は、API又は他のソフトウェアインタフェース236(すなわち、上述のサードパーティンタフェース66の実施形態)を介してブロックチェーン60上のデジタル資産の遺伝コードにアクセスし得る、及び/又は、統合ソフトウェアデコーダを介して又は上述の種類のネットワーク仮想オブジェクトジェネレータ62にアクセスすることによって、オブジェクトの表現型発現にアクセスし得る。1つの構成では、属性230のうちの1つ又は複数は、オブジェクト234の遺伝コード又は表現型発現によって正又は負の影響を受け得る。
図9は、オブジェクトをアパレル製品として例示しているが、同様に、履物製品、キャラクタが使用し得るオブジェクト、スポーツ用品などであり得る。
【0110】
さらに、CryptoKickの財産としての概念に基づいて、一例では、ユーザ又は企業は、ビデオゲーム内のデジタル収集品の使用を、一定期間、賃出す又はリースし得る。一例では、リースは、特定のユーザの資産の1つのインスタンスのみが任意の特定のコンテキストに存在するように制約され得る。例えば、ユーザは、独占的なCryptoKickに対する完全な権利を所有し得る。そのユーザは、バスケットボールゲームAで1週間、サッカーゲームBで2週間、ファーストパーソンシューターゲームCで3週間、クリプトキックを同時にリースし得る。
【0111】
別のオプションは、暗号化デジタル資産を、ユーザがベビーからアダルトへの成長を世話し、助ける仮想「ペット」としてプログラミングすることを含み得る。
図10は、例えば、仮想世界を表す環境228内で、ペットCryptoKicks240を仮想散歩し、別のユーザ232のアバターと対話するユーザのアバター226を示している。上述のように、このような仮想的なインタラクションは、ペットのCryptoKickの進化、価値、成熟速度、視覚的な外見、市場性などに影響を与え得る。デジタル資産の属性は、年齢とともに変化し得る又は時間とともにロック解除され得る。ユーザは、仮想ペットを直接ケアし得る、又はサードパーティに供給し得る(例えば、ETHの支払い又は他の手段によるトランザクションを通じて)。仮想ペットは、さまざまなライフステージを経て、同時に、ユーザが店舗で購入できる、さまざまな実生活のスニーカーバージョンをロック解除し得る。
【0112】
再び
図9を参照すると、
図10の仮想ペットと非常に同様に、ゲームプレイ、デジタル資産の使用、又はキャラクタのレベル、経験、若しくは達成における向上は、デジタル資産/CryptoKickの1つ又は複数の遺伝子型及び/又は表現型属性を操作可能に変更/修正し得る。同様に、ゲームプレイ、デジタル資産の使用、又はキャラクタのレベル、経験、若しくは達成における向上は、デジタル資産がキャラクタの能力又はゲームプレイ上に有する影響を操作可能に変更し得る。例えば、一例では、新しいレベルの達成、トーナメントの勝利、所定の閾値を超えるグローバルランキング、又は他の類似の達成は、CryptoKickの属性を、独特の又は限定された利用可能(availability)外観、配色、スキンなどを有するように変更し得る。同様に、そのような達成は、デジタル資産がキャラクタに与える効果の乗数として機能し得る。
【0113】
図11を参照すると、デジタル資産のセットが、デジタルトレーディングカードゲーム(digital collectable card game)(DCCG)の形態をとり得る又はデジタルトレーディングカードゲームにおいて使用され得る。このようなゲームでは、各ユーザは、それぞれが属性/属性スコアの異なるセット、バランス、又は重み付け、及び/又は異なる特徴、能力、又はパワーを有するデジタル資産のコレクションを有し得る。ユーザは、オプションで、ゲームによって設定されたルールに従って勝つために、個々のカード又はカードのグループを順番にプレイし得る。
【0114】
トレーディングカードゲームは、それ自体、一般に良く知られているが、本明細書に記載のデジタル資産の使用は、これらのゲームのユニークな拡張を提供し得る。さらに、これらのゲームは、デジタル資産を収集するための追加的な使用及び動機付けとして役立ち得る。ブロックチェーン60のような不変のデータベースに各デジタル資産を一意的に保護することによって、各プレーヤのカードのコレクション及びそれらのカードを使用するために必要な戦略も一意的になる可能性がある。
【0115】
このような実施形態では、ゲームサーバ300は、複数の異なるユーザデバイス39と通信し得る。上述のように、ユーザデバイス39は、スマートフォン40、スマートウォッチ42、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェブ対応デバイス、又はサーバ300とのネットワーク通信が可能な他のこのようなデバイスであり得る。各ユーザデバイス39は、ユーザがブロックチェーン60からそれらの安全に格納されたデジタル資産にアクセスすることを可能にし得る別個のデジタルロッカー204にリンクされ得る。各資産は、ユーザのデバイス上で別々のデジタルカードとして表現され得、独自の属性セット(すなわち、表現型の一部)を有し得る。一例では、仮想オブジェクトジェネレータ62は、ユーザデバイス39及び/又はゲームサーバ300と通信して、ブロックチェーン60上のトークンに関連付けられる遺伝子型情報から仮想オブジェクトの表現を作成し得る。ゲームサーバ300は、複数のユーザカウントを維持すること、ユーザのデバイス39を介して第1のユーザにプレイの時刻を指示すること、及び第1のユーザからのデジタル資産データの受信に基づいて第2のユーザのアカウントの属性を変更することを含む、ゲームのルールを管理し得る。受信されたデジタル資産データは、第1のユーザが第1のユーザのデバイスを介してプレイしたデジタル資産に対応し得る。
【0116】
一例では、ゲームサーバ300は、デジタル資産データが受信されるまで、ユーザのデジタル資産のコレクションについての記憶された理解を持たないことがある。従って、この実施形態では、ユーザのための資産コレクションは、ユーザのデバイスによってのみ維持され得る。別の実施形態では、ユーザの資産のコレクションは、ゲームサーバ300によって維持されるユーザのアカウントに登録され得る。この構成では、デジタル資産データは、単に、ユーザのアカウント内のどのカードがプレイされたかを示すものであり得る。
【0117】
図11は、DCCGに従事する複数のユーザを図示することを意図しているが、代替の構成では、図は、複数のユーザが、それらのCryptoKickを繁殖する目的で共通の場所に来る、ミーティングを表し得る。このようなイベントは、ローカルエリア内のユーザカウントにリンクされる中央サーバによって調整され得る。代替的には、ユーザは、イベントを後援する及び/又は他者が接続するために自分自身の場所をブロードキャストする、及び/又はユーザ主導のミーティング又は招待を作成する能力を有し得る。
【0118】
少なくともいくつかの応用では、暗号化デジタル資産の属性は、生産目的のために、現実世界のシューズの対応する属性に直接関連付けることができる。オプションで、デジタル資産属性は、コスト計算のために、及び制御メカニズムとして、材料明細書にリンクされ得る。結果として生じる子孫は、製造能力、材料、及び他の要因に基づいて現実世界で作り出せる表現型の特徴を有することに限定され得る。CryptoKicksとCollaboKicksが、販売、交換、購入、コラボレーションによって所有者を変えると、その結果得られた取引履歴はブロックチェーン内で追跡される。現在存在しないCollaboKick又はCryptoKickが実生活で作成されると、以前の所有者/ユーザにそのような実生活での存在を通知し、スニーカーを購入するオプションを与えられ得る。
【0119】
次に
図12を参照すると、概して400で示され、ここでは、説明の目的で、小売製品の取引中に暗号化デジタル資産をプロビジョニングするためのクライアントサーバー指向の分散コンピューティングアーキテクチャとして描かれる、分散コンピューティングシステムの例が示されている。外観は異なるが、
図12の代表的なコンピューティングシステム400は、
図1~11に示されているシステムアーキテクチャおよび小売製品に関して、上述のオプションおよび特徴のいずれかを含み得、その逆も同様である。
図12のアーキテクチャに従って、分散コンピューティングシステム400は、利用可能性が限られているさまざまな製品、サービス、イベントなどをユーザが予約して調達することを可能にする。例えば、異なるソーシャルネットワーキングサービス、電子看板、専用のモバイルアプリ、テキストメッセージ、プッシュ通知などを使用して、システム400は、限定リリースの小売製品、イベントチケットなどを確保するための入手可能性(availability)をアナウンスする。ユーザはこれらのアナウンスに、仮想ラインまたは待機ビン(waiting bin)に追加する要求とともに、ソーシャルネットワーキングサービス、テキストメッセージ、またはアプリを介して応答し得る。限定リリースの小売製品、イベントチケットなどを確保できる商品予約は、待機ビンからランダムに選択されるユーザ又は仮想ライン内のそれぞれの位置に基づいて、ユーザに発行され得る。
【0120】
図12に示されたアーキテクチャの非限定的な実装によれば、運動靴メーカーは時折限定版または独占版のシューズを製作してリリースすることがある。NIKE(登録商標)Corp.は、例えば、SNKRS(登録商標)サブサイトおよびアプリを通じて、数量限定のフットウェアのリリース(例:サイズ8~14の各々において1000足のバスケットボールシューズ)を発表する場合がある。この限定的なシューズのリリースには、所与の日付および/または時刻に入手可能な対応する製品予約の限られた利用可能性が付随する。リリース日/時間に、ユーザはSNKRS(登録商標)サブサイトおよびアプリを介して個人のユーザカウントにアクセスし、適格であると判断された場合は、保留ビンまたは仮想ラインに配置される。その後、SNKRS(登録商標)サイトが、ユーザの中から「勝者」を選び、限定リリースのスニーカーを確保する資格を得る。勝者は、ランダムな抽選、ランダムな勝敗ジェネレータ、または仮想ラインでの位置によって選択され得る。少なくとも一部の実装では、将来のSNKRS発売エクスペリエンス(SNKRS launch experience)は、期間限定の発売前イベントの対象となるために、ユーザがクイックレスポンス(QR)コードを見つけ(locate)、スキャン、送信することを必要とし得る。
【0121】
この段階では、ユーザは身体的なアクティビティ(例えば、団体リレー)の仮想的なアクティビティ(例えば、代替現実(AR)によるスカベンジャーハント)に従事するように促され、仮想ラインの位置を改善し得るまたは「ザ・ドロー(The DRAW(抽選会))」に勝つ可能性を高め得る。ザ・ドローの前の指定された時間ウィンドウの間に、ユーザが事前に承認された身体的アクティビティまたは仮想アクティビティを行った場合、ザ・ドローに勝つ可能性を高めることによっておよび/または、アクティビティ/メンバーシップポイントの乗数を獲得することによって報酬を得ることができる。例えば、ザ・ドローまで少なくとも週4回バスケットボールをすることに対して、次世代のAir Jordan(登録商標)3 White Cementスニーカーの事前設定された発売期間中に、ユーザはNike Coins(商標)の2倍の乗数(2×)を与えられ得る。この機能は、ユーザが限定リリーススニーカーの発売を待つとき、バスケットボールを日常の習慣にすることを促進する。
【0122】
発売後、ユーザが限定リリースのスニーカーの1つを確保するためにザ・ドローで選択されていない場合、いくつかの限定リリースのCryptoKicksの1つを確保する機会が提供される。上で示したように、これらのCryptoKicksは外観が似ている又は同じである可能性があり、外観が特徴的なものもあれば、他のものよりも希少で、他より価値が高いものもある。物理的な製品についてザ・ドローに勝てなかった後、ユーザは二次的な抽選会にオプトインするオプションを与えられ得る。この慰めの抽選会では、ユーザはアクティビティポイントまたはメンバーシップポイントを交換して、限定リリースのCryptoKicksの1つを受信/ロック解除する機会を増やし得る。少なくともいくつかの実装では、この発売後イベントは、利用可能な資産が全体的に質が高く、中には比較的希少であり、ユーザが正確に何を獲得できるか事前に知らない「ガシャポン」スタイルの抽選会として形成され得る。さらなるオプションとして、エントリーのコストは、アクティビティポイントまたはメンバーシップポイント(すなわち、ユーザが好ましいアクティビティ-例えば、靴の購入、ランのマイル数や完了したワークアウト、チェックイン、アプリのエンゲージメント、またはその他の一般的なアクティビティスコア、に応じて受け取る何らかの種類のポイント)を含み得る。さらに、発売後のイベントは、イベントベースのシューズの発売の一部、たとえば、eスポーツのトーナメント中、KPOPコンサートなど、であり得る。ユーザの身体的アクティビティを追跡し、そのようなアクティビティに対して仮想ポイントまたは仮想通貨を授与することに関する追加情報は、たとえば、米国特許第9,289,683号、第9,940,682号、および第9,415,266号に記載されており、これらはすべて、すべての目的のために、それぞれの全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0123】
ユーザが限定リリースのフットウェアを購入/獲得するオプションについてザ・ドローに勝った場合、物理的なフットウェアを購入/所有しないオプションが与えられる場合がある。代わりに、物理的なフットウェアを辞退することを選択した場合、自動的に限定リリースのCKを獲得する又はNike Coins(商標)の追加の乗数(例えば、4倍)を獲得するオプションが与えられ得、その結果、ユーザが限定リリースのCryptoKickを獲得する可能性が高くなる。同様に、限定リリースのCryptoKickに当選した場合、限定リリースのCKを辞退し、代わりにさらに限定されたCKの将来の抽選会のためにさらに大きな乗数(例えば、8倍)を獲得するオプションが提供され得る。CK又はその他の仮想グッズを購入するためにNike Coins(商標)を取る代わりに、ユーザは、将来の抽選での当選確率をさらに高めるために当選を辞退し続け得る、又は超限定のNike(登録商標)「ガチャ」スタイルの体験のために利用可能なすべてのNike Coins(商標)を使用し得る。
【0124】
分散コンピューティングシステム400を通じて提供されるもう一つの利用可能な機能は、需要の高い製品、サービス、イベントなどのアフターマーケットでの「スキャルピング(scalping)」転売を監視し、最小化する機能である。限定、独占、または特別リリースの履物の転売は、2019年に数十億ドル規模の産業であると推定されている。このような履物のランダムな配布のための標準化されたプロトコルを回避するために使用される方法の1つは、事業体(entity)が数十または数百のソフトウェアエージェントロボット(ボット)をウェブサイトまたはアプリでリリースし、複数のフットウェアのペアを確保する機会を高めることである。その事業体はすぐに方向転換し、限定リリースのフットウェアを小売価格の2倍から10倍で転売する。これらのアクティビティに対抗するために、各シューズは、システム400が各有形のシューズのタイトル/所有権のチェーンを追跡および分析することを可能にする、それぞれのブロックチェーンで裏付けられたデジタル資産が割り当てられる。この知識により、システム400は、例えば、購買習慣、平均所有時間、転売習慣、抽選参加、およびその他の関連データに基づいて、各ユーザカウントのプロファイリングをすることができる。この知識は、メーカー/小売業者が、将来の抽選に当選する確率に影響を与えるまたは将来の抽選へのアクセスを制限することなど、将来のシューズへのアクセスおよび事前販売への割り当てをより良く配分することを可能にする。
【0125】
図12を引き続き参照すると、分散コンピューティングシステム400上の1人以上のユーザ414A、414B、414C...414nは、コンピュータタブレット、デスクトップコンピュータ、ハンドヘルドスマートフォンなどのパーソナルコンピューティングデバイスを操作して、無線通信ネットワーク416を介してホスト小売製品予約プラットフォーム410と通信する。製品予約プラットフォーム410は、ネットワーク416を介して、限定リリースの小売製品の予約リクエストが利用可能であることを知らせるメッセージを時折ブロードキャストする(broadcast(放送する))ことがある。製品予約プラットフォーム410のバックエンドサーバクラスのコンピュータまたは同様の適切なコンピューティングデバイスは、ブロードキャスト(放送)の日および/または時間をランダムまたは擬似ランダムに選択し得る。代替的には、製品リリースイベントの日/時は、イベントプランナー又は他の個人によって手動で選択され得る。ブロードキャストの日時は、すべての人が利用できるようにすることも、一部の人だけが利用できるようにすることもできる。オプションで、ブロードキャストの時間は、選択された受信者に控えられることがある。ブロードキャストメッセージを確認した後、ユーザは予約要求とともに応答し得る。製品予約プラットフォーム410は、受信した予約要求を先着順(FCFS)で処理し得、小売製品の予約に成功したユーザに予約メッセージを送信し得る。
【0126】
製品予約プラットフォーム410は、製品リリースイベントに関連するさまざまな機能を実行し得る。たとえば、プラットフォーム400は、イベントの詳細をキャプチャして実装するだけでなく、ソーシャルネットワーキングサービス412を通じて、デジタル看板418に、およびセルラーネットワーク420を介してブロードキャストメッセージを作成およびスケジュールし得る。プラットフォーム400はまた、予約の確認、予約の拒否、満たされた予約、未完了のままになっている予約を追跡し、そのようなデータの全体的な分析も提供し得る。製品予約プラットフォーム410はまた、次のような悪用を防ぐロジックを含み得る:数量制限の設定(例えば、1人1製品);暗号化された予約コードの発行;および、ユーザが購入と配達/受け取りのポイントを確認するための情報をキャプチャ/保存すること。製品予約プラットフォーム410はまた、アナウンスメッセージのターゲットセグメンテーションをサポートする顧客データ管理システムとの統合を備え得る。ユーザが製品の発売に事前登録し、好みの製品属性および興味を特定し、ロイヤルティポイントおよび報酬を蓄積するなどロイヤルティプログラムが実装され得る。
【0127】
図12のネットワーク416は、
図2の無線通信ネットワーク38に関して上述したオプションの構成および機能のいずれかを取り得る。例えば、ネットワーク416は、公共または民間の衛星システム、セルラーネットワーク、地上ネットワークなどの利用可能な無線および有線伝送システムを採用し得る。ユーザ14によって実行されるすべてではないにしてもほとんどのデータトランザクション機能は、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)またはセルラーデータネットワークなどの無線ネットワークを介して実行され得る。いくつかの実装では、システム400は、ユーザまたはクライアント414A、414B、414C...414nがここに開示されているトランザクション機能にアクセスするためにインターネットベースのウェブサイトおよび/またはウェブベースのアプリケーションを使用するウェブベースシステムとすることができる。さまざまな態様では、ユーザのパーソナルコンピューティングデバイスは、ウェブブラウザまたは専用のスタンドアロンアプリケーションソフトウェア、またはその両方の組み合わせを含む。ウェブブラウザは、通常、ユーザがウェブページ要求によりウェブページを(例えば、サーバファーム52から)検索または要求することを可能にする。暗号化されたデジタル資産の作成時に、プラットフォーム410は、ユニークな非代替性トークン(NFT)などの暗号化デジタル資産の転送をトランザクションブロックに記録し、ピア検証するために、一致する公開鍵および所有者IDとともに、トークンを分散型ブロックチェーン台帳422に送信し得る。
【0128】
ここで
図13のフローチャートを参照すると、小売製品の移転に関連する暗号化デジタル資産をプロビジョニングするための改善された方法または制御戦略が、概して500で説明される。
図13に示され、以下でさらに詳細に説明されている動作の一部またはすべては、
図4の方法100または上記の他の技法およびアルゴリズムのいずれかと相互運用可能な離散制御アルゴリズムまたはサブルーチンを表し得る。例示された動作は、例えばキャッシュまたはランダムアクセスメモリに格納され、例えばコントローラ、中央処理装置、制御論理回路、モジュール、デバイス、またはデバイスのネットワークの1つ以上によって実行されて、開示された概念に関連するここで説明する機能のいずれかまたはすべてを実行するプロセッサ実行可能命令に対応し得る。図示された動作の実行順序は、変更され得、追加の動作が追加され得、説明されている動作の一部は、変更、結合、または削除され得る。
【0129】
方法500は、ターミナルブロック501において、プロトコルの初期化プロシージャを呼び出して限定リリース製品の発売イベントを開始するためのプロセッサ実行可能な命令により始まる。
図13のターミナルブロック501は、
図4のターミナルブロック101に関して上述した機能およびオプションのいずれかを含み得る。データ表示ブロック503において、システムサーバコンピュータは、限定リリースの履物、独占リリースのアパレル、高級時計やデザイナーファッションの特別リリースなど、小売製品の取引が差し迫っていることを知らせる電子通知をブロードキャストする。前述のように、この通知は、事前にアナウンスされた期間の間に、その期間内のランダムまたは事前に設定された時間にブロードキャストされ得、これは、ブロードキャストメッセージを受信するユーザには知られていても知られていなくてもよい。限定リリース製品の製品提供の促進および管理に関する追加情報は、例えば、米国特許出願公開2013/0290134A1に見出すことができ、これは、参照によりその全体がすべての目的で本明細書に組み込まれる。
【0130】
発表をブロードキャストした後、方法500は、データ入出力ブロック505に進み、限定リリース小売製品の今後のトランザクションに参加するためのユーザ要求の取り込みおよび処理を開始する。
図12の代表的なアーキテクチャに従って、製品予約プラットフォーム410は、専用のウェブエンジンポータルを開き得る、またはシステム400が多数のユーザ414A、414B、414C...414nのパーソナルコンピューティングデバイスからネットワーク416を介して参加要求を受信する、モバイルアプリ内の呼び出し可能ユニットを一時的に有効にし得る。受信した各要求は、要求を送信する前にユーザによって取得されたユニークなQRコードを含み得る。ユニークなQRコードは、指定された会場でのイベントのチケット、指定された会場内の有形物、または指定された会場内で生成された商品レシートから取得され得る。
【0131】
準備ブロック507において、選択した数のユーザが小売製品の将来のトランザクションに関連付けられた仮想ラインに追加される。プラットフォーム410は、任意の論理的に適切なサービス規律(service discipline)を使用して、どのユーザが追加されるかおよび仮想ラインに追加する方法を決定し得る。この仮想ラインは、リアルタイムで生成され得る、又は、準備ブロック507の一部としてデータベースファイルから充填可能な形式で取得され得る。どのユーザがラインに追加されるかを選択する際、製品予約プラットフォーム410は、事前に定義されたアクティビティまたは一連のアクティビティを完了したユーザのうちの1人又は複数を記録したデータを受け入れ、集計し、処理し得る。事前に定義されたアクティビティを完了した報酬として、プラットフォーム410は、受信したデータに基づいて、ユーザを仮想ラインの前方の新しいより良い位置に自動的に進め得る。製品提供のための仮想ラインの作成および管理に関する追加情報は、例えば、米国特許出願公開第2015/0205894A1号に記載されており、これは、参照によりその全体がすべての目的で本明細書に組み込まれる。
【0132】
図13の方法500は、準備ブロック507から処理ブロック509に進み、仮想ラインに追加されたユーザのうちのどれが、小売製品を受け取るために選択されるかを決定する。製品リリースイベントは、1人の参加者が獲得/購入できる単一の小売製品、または、代替的に、複数の参加者が獲得/購入できる複数の小売製品を含み得る。この時点で、1人の(第1の)ユーザまたはユーザの(第1の)サブセットが仮想ラインから選択される。選択された各ユーザは、小売製品または小売製品の1つを購入するための予約のうちの一方を受け取る。仮想ラインに追加されるユーザ数は、乱数発生器(RNG)を使用して選択され得、ユーザは、FCFSベースでラインに追加され得るが、小売トランザクション(取引)に参加するために選択されたユーザ(複数可)は、仮想ライン内のプリセット位置(複数可)から選択され得る。仮想ラインはまた、当選者がランダムベースで選択される宝くじの箱としてフォーマットされ得る。
【0133】
プロセスブロック509を完了する前、同時に、または完了後に、方法500はプロセスブロック511を実行して、仮想ライン内のどのユーザが暗号化デジタル資産を受け取るように選択されるかを決定する。前のステップで説明した限定リリースの小売製品の入手可能性と同様に、1人(第2の)のユーザが、単一の暗号化デジタル資産を受け取るように選択され得る。一方、限定された(第2の)ユーザのセットが一連の暗号化デジタル資産の1つをそれぞれ受け取るために選択され得る。少なくともいくつかの実装では、暗号化デジタル資産を受け取るために選択されたユーザは、小売製品の1つを受け取るように選択されなかったユーザのみから選択されることが望ましい。ブロック511で提供される暗号化デジタル資産は、ここに記載されているブロックチェーンで保護されたデジタル資産のいずれかを取り得る。たとえば、暗号化されたデジタル資産は、ユニークなデジタル資産コード、および、オプションで、小売製品のデジタルバージョン-リリースイベントで利用可能になった製品と同じまたは異なる-を含み得る。デジタル資産コードは、秘密鍵、公開鍵、および資産に関連するその他の情報(例えば、トランザクションデータ、ハッシュポインタなど)にセグメント化されたコード文字列を持つ暗号化トークンを含み得る。
【0134】
発売後のイベントは、単一のタイプのデジタル資産または複数の離散タイプ(discrete types)のデジタル資産を与えるまたは購入を提示し得る。例えば、ユーザは、主要な(第1の)タイプの暗号化デジタル資産を含む主要な(第1の)資産のセット内の資産、および/または補助的な(第2の)タイプの暗号化デジタル資産を含む下位の(第2の)資産のセット内の資産を獲得する能力または購入する権利の要求を提出し得る。その結果、プロセスブロック511は、主要な(第1の)タイプの暗号化デジタル資産を受け取るユーザの主要な(第1の)グループ/サブセットと、補助的な(第2の)タイプの暗号デジタル資産を受け取るユーザの下位の(第2の)グループ/サブセットを選択することを含み得る。あるタイプの資産の望ましさ(desirability)を別ものより高めるために、主要な(第1の)資産のセットに含まれる資産は、下位の(第2の)資産のセットの資産よりも大幅に少なくなり得る(例えば、主要なセットは、下位のセットで利用可能な資産の数の100分の1または1000分の1を含む)。
【0135】
発売後イベントの一部として暗号化デジタル資産を受け取るユーザ(複数可)を選択した後、方法500はデータストレージブロック513に進み、選択された各(第2の)ユーザの個人用デジタルウォレットにそれぞれの暗号化デジタル資産を送信する。この移転は、デジタル資産の購入を完了するために、ユーザが最初に購入証明または支払い情報を提出することを必要にし得る。この移転と同時に、電子メッセージが各ユーザに送信されて、移転を通知し、暗号化トークンにアクセスするためのハッシュ化されたアドレスを持つユニークな鍵を提供する。
図13の方法500は、データストレージブロック513からデータ入出力ブロック515に進み、ユニークなデジタル資産コード、所有者ID、トランザクションデータなどを分散ブロックチェーン台帳に送信して、暗号化デジタル資産のユーザへの移転を個別のレコードブロックに記録する。
【0136】
対応するユーザデータを蓄積し、そこから推定消費者利用情報を導き出すために、限定リリース製品および/またはデジタル資産のその後の移転を監視することが望ましい場合がある。例として、方法500は、取引される各小売製品を保護するために、個別の暗号化デジタル資産を生成し得る。各選択された(第1の)ユーザに、方法500は、小売製品の暗号化デジタル資産のそのユーザの個人用デジタルウォレットへの最初の移転と小売製品の暗号化デジタル資産の別のユーザのサードパーティのデジタルウォレットへの移転との間の保管の時間(time of custody)を追跡し得る。その後、方法500は、選択された(第1の)ユーザの保管時間が、暗号化デジタル資産の事前に定義された「許容できる」最小保持時間を下回っているかどうかを決定し得る。そうでない場合、方法500は、選択された(第1の)ユーザの個人アカウントを制限する、又は、一時的若しくは恒久的に停止する必要がある可能性があることを通知する、製造業者/小売業者へのスキャルピング通知(scalping notification)を自動的に出力し得る。さらに別のオプションとして、暗号化デジタル資産の所有権を認証し、将来のトランザクションを追跡するためにスマート契約が生成され得る。
【0137】
本開示の態様は、例えば、一般に、本明細書に記載されるコントローラ又はコントローラのバリエーションのいずれかによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はアプリケーションプログラムと概して呼ばれる、プログラムモジュールのような、命令のコンピュータ実行可能プログラムを介して実装され得る。ソフトウェアは、非限定的な例において、特定のタスクを実行する又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、及びデータ構造を含み得る。ソフトウェアは、入力ソースに従ってコンピュータが反応することを可能にするインタフェースを形成し得る。ソフトウェアはまた、他のコードセグメントと協働して、受信されたデータのソースと関連して受信されたデータに応答して、種々のタスクを開始し得る。ソフトウェアは、CD-ROM、磁気ディスク、及び半導体メモリ(例えば、種々のタイプのRAM又はROM)のような種々のメモリ媒体のいずれかに記憶され得る。
【0138】
さらに、本開示の態様は、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベース又はプログラマブルコンシューマ電子機器、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む、種々のコンピュータシステム及びコンピュータネットワーク構成で実施され得る。加えて、本開示の態様は、タスクが、通信ネットワークを介してリンクされる常駐及び遠隔処理デバイスによって実行される分散コンピューティング環境において実施され得る。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカル及びリモートのコンピュータ記憶媒体の両方に配置され得る。したがって、本開示の態様は、コンピュータシステム又は他の処理システムにおいて、種々のハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせに関連して実装され得る。
【0139】
本開示に記載されているように、本システムは、パブリック又はプライベートなブロックチェーンインフラストラクチャ、分散された元帳、付加専用データベースなどを利用し得る。一例では、本明細書に記載の暗号で保護されたデジタル資産は、まず、単一のエンティティ、又はエンティティのコンソーシアムによって維持されるインフラストラクチャ上に存在するプライベートブロックチェーンに格納/保護され得る。各エンティティは、インフラストラクチャのための共通の形式、又はデータ構築に合意し得るが、任意の1つのエンティティの資産は、そのエンティティによって維持され得る。このようなモデルは、各エンティティが独自の資産独立性を維持することを可能にする一方で、ネットワーク及びインフラストラクチャのコスト/リソースの共有を提供し得る。さらに公衆の信頼を得るために、このプライベート又はセミプライベートのブロックチェーン上に作成された資産は、ユーザの裁量で(潜在的に1つ又は複数の移転条件を条件として)パブリックチェーンに移転可能であり得る。
【0140】
本明細書に記載される方法のいずれも、(a)プロセッサ、(b)コントローラ、及び/又は(c)任意の他の適切な処理装置による実行のための機械可読命令を含み得る。本明細書に開示されている任意のアルゴリズム、ソフトウェア、制御論理、プロトコル又は方法は、例えば、フラッシュメモリ、固体メモリ、CD-ROM、ハードディスクドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、又は他のメモリデバイスのような有形媒体に格納されたソフトウェアとして具体化され得る。代替的には、アルゴリズム全体、制御論理、プロトコル、又は方法、及び/又はそれらの一部は、コントローラ以外のデバイスによって実行され得る、及び/又は、利用可能な方法(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置(PLD)、フィールドプログラマブル論理装置(FPLD)、個別論理などによって実装される)でファームウェア又は専用ハードウェアで具体化され得る。さらに、特定のアルゴリズムが、本明細書に示されるフローチャートを参照して説明されるが、例示的な機械可読命令を実装するための多くの他の方法が、代替的に使用され得る。
【0141】
本開示の態様を、図示された実施形態を参照して詳細に説明したが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの修正が行われ得ることを認識するであろう。本開示は、本明細書に開示された正確な構造及び組成物に限定されず、前述の説明から明らかなすべての修正、変更、及び変形は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲内である。さらに、本概念は、先行する要素及び特徴の任意の及びすべての組み合わせ及びサブコンビネーションを明確に含む。追加の特徴は、以下の条項に反映され得る:
【0142】
条項1:暗号化デジタル資産を用いたブランドプロモーションの方法であって、方法は:複数の非代替性トークンを供給する(provisioning)ステップであって、非代替性トークンの各々は不変のデータベース又はブロックチェーンに登録され、各々がユニークなデジタル資産に対応する、ステップと;非代替性トークンの各々をユニークな機械可読識別コードと関連付けるステップと;各機械可読識別コードを複数の個人の異なるそれぞれの個人に提供するステップと;複数の個人のうちの少なくとも1つに関連付けられたユーザデバイスにソフトウェアコードを提供するステップと;を含み、ユーザデバイスは、カメラ、ディスプレイ、及び位置認識回路を含み、ソフトウェアコードは:ユーザデバイスに仮想環境内で仮想画像を検出させ、仮想画像の発見時に、ユーザが機械可読識別コードをスキャンするように、ディスプレイを介してプロンプトを表示させ;機械可読識別コードを認識し、機械可読識別コードに関連付けられたトークンを、個人又はユーザデバイスに関連付けられたデジタルロッカーに転送させるように構成される。
【0143】
条項2:トークンは、仮想オブジェクトの1つ又は複数の表現型発現に対応する遺伝子型情報を含む、条項1に記載の方法。
【0144】
条項3:ソフトウェアコードは、ユーザデバイスに、拡張現実を介して、現実世界環境内の仮想画像を検出させる、条項1又は2のいずれかに記載の方法。
【0145】
条項4:ソフトウェアコードは、ユーザデバイスに、カメラが感知した光学的画像及び位置認識回路によって決定された位置にしたがって環境を認識させ;光学的画像をディスプレイに表示させ、表示された光学的画像を表示された環境内の所定の位置に仮想画像と重ね合わさせる、条項1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0146】
条項5:ユニークなデジタル資産は、複数の属性を含む仮想オブジェクトを含み、各属性は、少なくとも部分的に、ユニークなデジタル資産のトークンに関連付けられるコードの一部に従って決定可能である、条項1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0147】
条項6:複数の属性のうちの少なくとも1つは、仮想オブジェクトの使用によって、その表現に影響を受ける、条項5に記載の方法。
【0148】
条項7:位置認識回路はGPS受信機である、条項1~6のいずれか1つに記載の方法。
【0149】
条項8:暗号化デジタル資産を用いるブランドプロモーションの方法であって、方法は:
複数の非代替性トークンを供給するステップであって、非代替性トークンの各々は不変のデータベース又はブロックチェーンに登録され、各々が複数の物理的小売製品から選択された異なるそれぞれの物理的小売製品に対応する、ステップと;非代替性トークンの各々をユニークな機械可読識別コードと関連付けるステップと;第1の物理的小売製品に関連付けられた機械可読識別コードを第1の物理的小売製品の小売購入者に提供するステップと;第1の物理的小売製品に関連付けられた非代替性トークンを、小売購入者又はユーザデバイスに関連付けられたデジタルロッカーに転送するよう小売購入者に関連付けられたユーザデバイスからの要求を受信するステップと;を含み、要求は、第1の物理的小売製品に関連付けられた機械可読識別コードに含まれる又はそこから得られるコードを含む。
【0150】
条項9:さらに、第1の物理的小売製品に関連付けられた非代替性トークンを、小売購入者に関連付けられたデジタルロッカーに転送するために、不変のデータベース又はブロックチェーンへの要求を開始するステップを含む、条項8に記載の方法。
【0151】
条項10:ユーザデバイスにソフトウェアコードを提供するステップをさらに含み;ユーザデバイスは、カメラ、ディスプレイ、及び位置認識回路を含み、ソフトウェアコードは:ユーザデバイスに、現実世界の環境内で仮想画像を発見させ、仮想画像の発見時にユーザが機械可読識別コードをスキャンするようにディスプレイを介してプロンプトを表示させ;かつ機械可読識別コードを認識するように構成される、第8又は9に記載の方法。
【0152】
条項11:ソフトウェアコードは、ユーザデバイスに、カメラを介した光学的認識、RFID、NFC、又はBLUETOOTH(登録商標)通信のうちの少なくとも1つを介して、機械可読識別コードを認識させる、条項10に記載の方法。
【0153】
条項12:第1の物理的小売製品に関連付けられた機械読取可能識別コードを第1の物理的小売製品の小売購入者に提供するステップは:第1の小売製品に取り付けられたタグ、ラベル、又はシールに機械読取可能識別コードを含めること;第1の物理的小売製品を収容する箱、容器、又は包装材料に機械読取可能識別コードを印刷すること;小売購入者に提供されたレシートに機械読取可能識別コードを印刷すること;第1の物理的小売製品を収容する箱、容器、又は包装材料に機械読取可能識別コードの第1の部分を印刷すること、及び小売購入者に提供されたレシートに機械読取可能識別コードの第2の部分を印刷すること;のうちの少なくとも1つ含む、条項8~11のいずれか1つに記載の方法。
【0154】
条項13:ソフトウェアコードは、ユーザデバイスに、拡張現実を介して、現実世界環境内の仮想画像を検出させる、条項12に記載の方法。
【0155】
条項14:ソフトウェアコードは、ユーザデバイスに、カメラが感知した光学的画像及び位置認識回路によって決定された位置にしたがって環境を認識させ;光学的画像をディスプレイに表示させ、表示された光学的画像を表示された環境内の所定の位置に仮想画像と重ね合わさせる、条項12又は13に記載の方法。
【0156】
条項15:トークンは、仮想オブジェクトの1つ又は複数の表現型発現に対応する遺伝子型情報を含む、条項8~14のいずれか1つに記載の方法。
【0157】
条項16:ユニークなデジタル資産は、複数の属性を含む仮想オブジェクトを含み、各属性は、少なくとも部分的に、ユニークなデジタル資産のトークンに関連付けられるコードの一部に従って決定可能である、条項8~15のいずれかに記載の方法。
【0158】
条項17:複数の属性のうちの少なくとも1つは、仮想オブジェクトの使用によって、その表現に影響を受ける、条項16に記載の方法。
【0159】
条項18:仮想オブジェクトをユーザに提供するステップを含み、仮想オブジェクトは、複数の属性を含み、複数の属性の各属性は、少なくとも部分的に、不変のデータベース又はブロックチェーンに登録された非代替性トークンに関連付けられるコードから導出される、方法。
【0160】
条項19:仮想オブジェクトをユーザに提供するステップは、非代替性トークンをユーザに関連付けられるアカウントに転送させるステップを含む、条項18に記載の方法。
【0161】
条項20:さらに、非代替性トークンをユーザに関連付けられるアカウントに転送させることを考慮して、ユーザから値を受け取るステップを含む、条項19に記載の方法。
【0162】
条項21:仮想オブジェクトを前記ユーザに提供するステップは、仮想オブジェクトをビデオゲーム内でユーザに利用可能にするステップを含む、条項18~20のいずれか1つに記載の方法。
【0163】
条項22:ビデオゲームは、仮想環境内にアバター、キャラクタ、又は運動選アスリートを含み、アバター、キャラクタ、又はアスリートは、ユーザデバイスを介して受信したユーザ入力によって制御される、条項21に記載の方法。
【0164】
条項23:仮想オブジェクトが履物製品又はアパレル製品である、条項22に記載の方法。
【0165】
条項24:アバター、キャラクタ、又はアスリートは、複数のキャラクタ属性を含み、各々は、環境内でのアバター、キャラクタ、又はアスリートの行動、パフォーマンス、又は能力に影響を与えるそれぞれの属性スコアを有し;仮想オブジェクトとアバター、キャラクタ、又はアスリートとの統合は、少なくとも1つの属性スコアを操作可能に修正する、条項22又は23のいずれかに記載の方法。
【0166】
条項25:ビデオゲームはデジタルトレーディングカードゲームであり、仮想オブジェクトはデジタルトレーディングカードとして表現される、条項21に記載の方法。
【0167】
条項26:ビデオゲーム内の仮想オブジェクトの使用の表示をリモートサーバに提供するステップをさらに含み、仮想オブジェクトの使用の表示は、仮想オブジェクトの複数の属性のうちの少なくとも1つを変更するように動作する、条項21~25のいずれか1つに記載の方法。
【0168】
条項27:条項1~16のいずれかに記載の方法を実装するためのコンピュータ化されたシステム。
【0169】
条項28:履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産の生成を自動化する方法であって、履物製品の各々は、ユーザの足に取り付けるためのアッパーと、ユーザの足をその上に支持するためにアッパーに取り付けられるソール構造とを含み、方法は:リモートコンピューティングノードから分散コンピューティングネットワークを介してミドルウェアサーバコンピュータを経由して、ファーストパーティからセカンドパーティへの履物製品の有効な移転を示すトランザクション確認を受信するステップと;暗号化されたリレーショナルデータベースからミドルウェアサーバコンピュータを介して、セカンドパーティに関連付けられるユニークな所有者IDコードを決定するステップと;履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産を生成するステップであって、暗号化デジタル資産は、デジタルシューズ及び固有のデジタルシューズIDコードを含む、ステップと;ミドルウェアサーバコンピュータを介して暗号化デジタル資産を固有の所有者IDコードとリンクさせるステップと;トランザクションブロックにセカンドパーティへの暗号化デジタル資産の移転を記録するために、ミドルウェアサーバコンピュータを介して分散ブロックチェーン元帳に、ユニークなデジタルシューズIDコードとユニークな所有者IDコードを送信するステップと;を含む。
【0170】
条項29:ユニークなデジタルシューズIDコードは、一連のコードサブセットにセグメント化されたコード文字列を有する暗号化トークンキーを含み、第1の複数のコードサブセットは、デジタルシューズの属性を示すデータを含む、条項28に記載の方法。
【0171】
条項30:第1の複数のコードサブセットは、デジタルシューズの遺伝子型及び表現型データを含む、条項29に記載の方法。
【0172】
条項31:第2の複数のコードサブセットが、履物製品の属性を示すデータを含む、条項29又は30に記載の方法。
【0173】
条項32:第2の複数のコードサブセットは、履物製品の配色、材料、製造、メーカー、及び/又はモデルデータを含む、条項31に記載の方法。
【0174】
条項33:トランザクション確認を受信すること応答して、暗号化デジタル資産にアクセスするための情報とともにセカンドパーティに通知を送信するステップと;セカンドパーティのハンドヘルドパーソナルコンピューティングデバイスからミドルウェアサーバコンピュータを介して、履物製品のメーカー及びモデルに対応するユニバーサル製品コード(UPC)及び/又はユニークな製品識別番号(UPIN)がスキャンされたことを検証するスキャン確認を受信するステップと;をさらに含み、暗号化デジタル資産をユニークな所有者IDコードとリンクさせるステップは、スキャン確認の受信に応答する、条項28~32のいずれか1つに記載の方法。
【0175】
条項34:さらに、トランザクション確認を受信すること応答して、暗号化トークンへのハッシュアドレスを有するユニークな鍵とともにセカンドパーティに通知を送信するステップを含む、条項28~33のいずれか1つに記載の方法。
【0176】
条項35:さらに、暗号化デジタル資産をサードパーティ暗号化デジタル資産と混合する要求を伴うデジタル繁殖勧誘を受信するステップと;暗号化デジタル資産からの1つ又は複数の特徴とサードパーティ暗号化デジタル資産からの1つ又は複数の特徴の組み合わせを有する子孫暗号化デジタル資産を生成するステップと;を含む、条項28~34のいずれか1つに記載の方法。
【0177】
条項36:ユニークなデジタルシューズIDコードは、一連の第1のコードサブセットにセグメント化された第1のコード文字列を有する第1の暗号化トークンキーを含み、第1のコードサブセットの第1のものは、デジタルシューズの属性を示すデータを含み;サードパーティ暗号化デジタル資産は、一連の第2のコードサブセットにセグメント化された第2のコード文字列を有する第2の暗号化トークンキーを含み、第2のコードサブセットの第1のものは、サードパーティデジタルシューズの属性を示すデータを含み;子孫暗号化デジタル資産は、一連の第3のコードサブセットにセグメント化された第3のコード文字列を有する第3の暗号化トークンキーを含み、第3のコードサブセットの第1のものは、第1のコードサブセットの第1のものからのデータを含み、第3のコードサブセットの第2のものは、第2のコードサブセットの第1のものからのデータを含む、条項35に記載の方法。
【0178】
条項37:第1及び第3のコードサブセットの第1のものは、両方、第1の区別可能な(distinct)英数字シーケンスを共有し、第2のコードサブセットの第1のもの及び第3のコードサブセットの第2のものは、第2の区別可能な英数字シーケンスを共有する、条項36に記載の方法。
【0179】
条項38:子孫暗号化デジタル資産を生成するステップは:暗号化デジタル資産又はサードパーティ暗号化デジタル資産のうちの1つを種雄として指定し;暗号化デジタル資産又はサードパーティ暗号化デジタル資産のうちの他を雌親として指定し;第3のコードサブセットのどれが第1のコードサブセットのどれに対応し、第3のコードサブセットのどれが第2のコードサブセットのどれに対応するかを決定する;ように乱数発生器を適用するステップを含む、条項36又は37のいずれに記載の方法。
【0180】
条項39:暗号化デジタル資産をサードパーティに移転する要求を伴うデジタル移転提案を受信するステップと;サードパーティに関連付けられる新しいユニークな所有者IDコードを決定するステップと;暗号化デジタル資産を新しいユニークな所有者IDコードとリンクさせるステップと;ユニークなデジタルシューズIDコード及び新しいユニークな所有者IDコードを、新しいトランザクションブロックに記録するために、分散ブロックチェーン元帳に送信するステップと;をさらに含む、条項28~38のいずれか1つに記載の方法。
【0181】
条項40:さらに、セカンドパーティからサードパーティへの履物製品の新しい有効な移転を示す新しいトランザクション確認を受信するステップを含む、条項39に記載の方法。
【0182】
条項41:さらに、ミドルウェアサーバコンピュータを介して、所有権を認証し、暗号化デジタル資産の将来のトランザクションを追跡するように動作可能なスマート契約を生成するステップを含む、条項28~40のいずれか1つに記載の方法。
【0183】
条項42:ユニークな所有者IDコードは、分散ブロックチェーン元帳に登録された暗号通貨ウォレットにリンクされる、条項28~41のいずれか1つに記載の方法。
【0184】
条項43:トランザクション確認は、履物製品のメーカー及びモデルに対応する汎用製品コード(UPC)及び/又はユニークな製品識別番号(UPIN)を含む、条項28~42のいずれか1つに記載の方法。
【0185】
条項44:履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産の生成を自動化するための分散コンピューティングシステムであって、履物製品の各々は、ユーザの足に取り付けるためのアッパーと、ユーザの足をその上に支持するためにアッパーに取り付けられるソール構造とを含み、分散コンピューティングシステムは:分散コンピューティングネットワークを介してリモートコンピューティングノードに接続するように構成された無線通信デバイスと;デジタルシューズ及び複数の暗号化デジタル資産に関連付けられるユニークなデジタルシューズIDコードを格納する暗号化デジタル資産レジストリと;無線通信装置及び暗号化デジタル資産レジストリに操作可能に接続されたミドルウェアサーバコンピュータであって、ミドルウェアサーバコンピュータは:リモートコンピューティングノードから分散コンピューティングネットワークを介して、ファーストパーティからセカンドパーティへの履物製品の有効な移転を示す電子トランザクション確認を受信し;暗号化されたリレーショナルデータベースから、セカンドパーティに関連付けられるユニークな所有者識別(ID)コードを取得し;履物製品に関連付けられる暗号化デジタル資産を生成し、暗号化デジタル資産は、デジタルシューズ及びユニークなデジタルシューズIDコードを含み;暗号化デジタル資産を暗号化デジタル資産レジストリ内のユニークな所有者IDコードにリンクし;暗号化デジタル資産のトランザクションブロックにセカンドパーティへの移転を記録するためにユニークなデジタルシューズIDコードとユニークな所有者IDコードを分散ブロックチェーン元帳に送信する;ようにプログラムされている、ミドルウェアサーバコンピュータと、を有する。
【0186】
条項45:ユニークなデジタルシューズIDコードは、一連のコードサブセットにセグメント化されたコード文字列を有する暗号化トークンキーを含み、第1の複数のコードサブセットは、デジタルシューズの属性を示すデータを含む、条項44に記載の分散コンピューティングシステム。
【0187】
条項46:第2の複数のコードサブセットは、履物製品の属性を示すデータを含む、条項45に記載の分散コンピューティングシステム。
【0188】
条項47:ミドルウェアサーバコンピュータは、さらに:トランザクション確認を受信することに応答して、暗号化デジタル資産にアクセスするための情報とともにセカンドパーティにデジタル通知を送信し;セカンドパーティのハンドヘルドパーソナルコンピューティングデバイスから、履物製品のメーカー及びモデルに対応する汎用製品コード(UPC)及び/又は固有製品識別番号(UPIN)がスキャンされたことを検証するスキャン確認を受信する;ようにプログラムされ、暗号化デジタル資産をユニークな所有者IDコードとリンクさせることは、スキャン確認の受信に応答する、条項44又は45に記載の分散コンピューティングシステム。
【0189】
条項48:ミドルウェアサーバコンピュータは、さらに、トランザクション確認を受信することに応答して、暗号化トークンへのハッシュアドレスを有するユニークな鍵とともにセカンドパーティにデジタル通知を送信するようにプログラムされる、条項44~47のいずれか1つに記載の分散コンピューティングシステム。
【0190】
条項49:ミドルウェアサーバコンピュータは、さらに:暗号化デジタル資産をサードパーティ暗号化デジタル資産と混合する要求を伴うセカンドパーティからのデジタル繁殖入札を受信し;暗号化デジタル資産からの1つ又は複数の特徴と、サードパーティ暗号化デジタル資産からの1つ又は複数の特徴との組み合わせを有する子孫暗号化デジタル資産を生成する;ようにプログラムされる、条項44~48のいずれか1つに記載の分散コンピューティングシステム。
【0191】
条項50:ユニークなデジタルシューズIDコードは、一連の第1のコードサブセットにセグメント化された第1のコード文字列を有する第1の暗号化トークンキーを含み、第1のコードサブセットの第1のものは、デジタルシューズの属性を示すデータを含み;サードパーティの暗号化デジタル資産は、一連の第2のコードサブセットにセグメント化された第2のコード文字列を有する第2の暗号化トークンキーを含み、第2のコードサブセットの第1のものは、サードパーティデジタルシューズの属性を示すデータを含み;子孫暗号化デジタル資産は、一連の第3のコードサブセットにセグメント化された第3のコード文字列を有する第3の暗号化トークンキーを含み、第3のコードサブセットの第1のものは、第1のコードサブセットの第1のものからのデータを含み、第3のコードサブセットの第2のものは、第2のコードサブセットの第1のものからのデータを含む、条項49に記載の分散コンピューティングシステム。
【0192】
条項51:子孫暗号化デジタル資産を生成することは:暗号化デジタル資産又はサードパーティ暗号化デジタル資産のうちの1つを種雄として指定し;暗号化デジタル資産又はサードパーティ暗号化デジタル資産のうちの他を雌親として指定し;第3のコードサブセットのどれが第1のコードサブセットに対応し、第3のコードサブセットのどれが第2のコードサブセットに対応するかを決定する;ように乱数発生器を適用することを含む、条項50に記載の分散コンピューティングシステム。
【0193】
条項52:ミドルウェアサーバコンピュータは、さらに:暗号化デジタル資産をサードパーティに移転する要求を伴うデジタル移転提案を受信し;サードパーティに関連付けられる新しいユニークな所有者IDコードを決定し;暗号化デジタル資産を新しいユニークな所有者IDコードとリンクさせ;ユニークなデジタルシューズIDコード及びユニークな所有者IDコードを、分散ブロックチェーン元帳を用いて、新しいトランザクションブロックに記録する;ようにプログラムされる、条項44~51のいずれか1つに記載の分散コンピューティングシステム。
【0194】
条項53:暗号化デジタル資産のイベントベースの配布の方法であって、方法は:ユーザに関連付けられるコンピューティングデバイスから、コンピューティングデバイスが所定の時間枠内に所定の会場に位置することの指示(indication)を受信するステップと;コンピューティングデバイスから、ユーザに関連付けられるユニークな所有者識別(ID)コードを受信するステップと;コンピューティングデバイスから、ユーザが取得したユニークなコードを受信するステップと;受信したユニークなコードに対応するユニークなデジタル資産IDコードを決定するステップであって、ユニークなデジタル資産IDコードは、暗号化デジタル資産を表す、ステップと;暗号化デジタル資産のユーザへの移転を記録するために暗号ブロックを分散ブロックチェーン元帳に送信するステップであって、暗号ブロックは、ユニークなデジタル資産IDコードとユニークな所有者IDコードの両方を含む、ステップと;を含む。
【0195】
条項54:暗号化デジタル資産は、デジタルシューズ又はアパレル製品を表す遺伝子型データを含む、条項53に記載の方法。
【0196】
条項55:暗号化デジタル資産は、デジタルシューズ又はアパレル製品の属性を表すが、デジタルシューズ又はアパレル製品全体を表すものではない遺伝子型データを含む、条項53に記載の方法。
【0197】
条項56:デジタルシューズ又はアパレル製品の属性を表す遺伝子型データを用いて、デジタルシューズ又はアパレル製品を表す遺伝子型データを有する既存のデジタル資産を修正するステップをさらに含む、条項55に記載の方法。
【0198】
条項57:コンピューティングデバイスが所定の会場に位置していることの指示は、コンピューティングデバイスのGPS座標が予め定められたジオフェンス又は閉じた地理的境界内にあるかどうかの指示を含む、条項53~56のいずれか1つに記載の方法。
【0199】
条項58:コンピューティングデバイスが所定の会場に位置することの指示は、コンピューティングデバイスが802.11又はBLUETOOTHビーコンに近接しているかどうかの指示を含む、条項53~57のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
条項59:コンピューティングデバイスが所定の会場に位置することの指示は、コンピューティングデバイスによって取得された画像、又はその表現を含み、それから前記会場の1つ又は複数の視覚的属性が識別され得る、条項53~58のいずれか1つに記載の方法。
【0201】
条項60:受信されたユニークなコードは、会場のイベントへのチケットから取得されるコードを含む、条項53~59のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
条項61:受信されたユニークなコードは、会場内の有形物から、又は会場内で生成された商品レシートからスキャンされるコードを含む、条項53~59のいずれか1つに記載の方法。
【0203】
条項62:さらに、条件付きイベントが所定の時間枠内に発生したという指示を受信するステップを含み、分散ブロックチェーン元帳への暗号ブロックの送信は、条件付きイベントが発生したという指示を受信した後にのみ発生する、条項53~61のいずれか1つに記載の方法。
【0204】
条項63:ユニークなデジタル資産IDコードを決定するステップは:コンピューティングデバイス上で動作するアプリケーション又はインターネットブラウザを、複数の異なる表示された暗号化デジタル資産を含む仮想店頭ディスプレイに向けることと;複数の異なる表示された暗号化デジタル資産のうちの1つの選択の指示を受信することと;を含み、決定されたユニークなデジタル資産IDコードは、受信されたユニークなコード及び複数の異なる表示された暗号化デジタル資産のうちの選択された1つの両方に対応する、条項53~62のいずれか1つに記載の方法。
【0205】
条項64:暗号化デジタル資産を取得パーティに移転する要求を伴うデジタル移転提案を受信するステップと;取得パーティのユニークな所有者IDコードを決定するステップと;暗号化デジタル資産を取得パーティのユニークな所有者IDコードとリンクするステップと;新しいトランザクションブロックに記録するために、ユニークなデジタル資産IDコード及び取得パーティのユニークな所有者IDコードを分散ブロックチェーン元帳に送信するステップと;をさらに含む、条項53~63のいずれかに記載の方法。
【0206】
条項65:ユニークなデジタル資産IDコードは、一連のコードサブセットにセグメント化されたコード文字列を有する暗号化トークンキーを含み、第1の複数のコードサブセットは、デジタル資産の1つ又は複数の表現型表現に対応する遺伝子型データを含む、条項53~64のいずれか1つに記載の方法。
【0207】
条項66:デジタル資産は、コンピュータで生成されたデジタルシューズである、条項65に記載の方法。
【0208】
条項67:コンピュータで生成されたデジタルシューズの複数の属性は、配色、材料、製造、メーカー、及び/又はモデルデータのうちの少なくとも1つを含む、条項66に記載の方法。
【0209】
条項68:デジタル資産IDコードのうちの少なくとも1つ又はデジタル資産の複数の属性のうちの少なくとも1つをデジタルビデオゲームアプリケーションに、デジタル資産がデジタルアプリケーション内で表現されるとともにデジタルビデオゲームアプリケーションのゲームプレイの1つ又は複数の局面(aspects)を修正するように、エクスポートすることをさらに含む、条項65に記載の方法。
【0210】
条項70:小売製品の移転に関連付けられた暗号化デジタル資産を供給するための方法であって、方法は:分散コンピューティングネットワーク上のサーバコンピュータを介して、小売製品の将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストするステップと;複数のユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから分散コンピューティングネットワーク上のサーバコンピュータを介して、将来のトランザクションに参加する要求を受信するステップと;小売製品の将来のトランザクションに関連付けられる仮想ラインに、選択した数のユーザを追加するステップと;仮想ラインに追加されたユーザからサーバコンピュータを介して、小売製品を受け取るために選択された第1のユーザと、デジタル小売製品およびユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るために選択された第2のユーザを決定するステップと;サーバコンピュータを介して、第2のユーザのデジタルウォレットへの暗号化デジタル資産の移転を要求するステップと;暗号化デジタル資産の第2のユーザへの移転を個別のレコードブロックに記録するためにユニークなデジタル資産コードを分散型ブロックチェーン台帳に送信するステップと;を含む。
【0211】
条項71:ユニークなデジタル資産コードは、秘密鍵および公開鍵にセグメント化されたコード文字列を持つ暗号化トークンを含む、条項70に記載の方法。
【0212】
条項72:小売製品の将来のトランザクションは、複数の小売製品の差し迫ったトランザクションを含み、第1のユーザは、仮想ラインに追加され、各々は、小売製品のそれぞれの小売製品を受け取るように選択されているユーザの第1のサブセットを含む、条項70又は71に記載の方法。
【0213】
条項73:暗号化デジタル資産は、複数の暗号化デジタル資産を含み、第2のユーザは、仮想ラインに追加され、小売製品を受け取るように選択されておらず、各々が暗号化デジタル資産のそれぞれの暗号化デジタル資産を受け取るように選択されているユーザの第2のサブセットを含む、条項70~72のいずれか1つに記載の方法。
【0214】
条項74:複数の暗号化デジタル資産は:第1のタイプの暗号化デジタル資産を有する第1の資産セットと、第1のタイプの暗号化デジタル資産とは異なる第2のタイプの暗号化デジタル資産を有する第2の資産セットとを含む、条項73に記載の方法。
【0215】
条項75:ユーザの第2のサブセットは:第1の資産セットから第1のタイプの暗号化デジタル資産を受け取るように選択された第1のサブセットグループと、第2の資産セットから第2のタイプの暗号化デジタル資産を受け取るように選択された第2のサブセットグループとを含む、条項73又は74に記載の方法。
【0216】
条項76:第1の資産セットは、第1の数の第1のタイプの暗号化デジタル資産を含み、第2の資産セットは、第2の数の第2のタイプの暗号化デジタル資産を含み、第2の数は第1の数より大きい、条項75に記載の方法。
【0217】
条項77:第2のユーザのデジタルウォレットへの暗号化デジタル資産の移転に応答して、暗号化トークンに対するハッシュ化されたアドレスを持つユニークな鍵を含む電子メッセージを第2のユーザに送信するステップをさらに含む、条項70~76のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
条項78:電子通知は、事前に発表された期間中に、かつ、要求が受信されたユーザが知らない期間内でランダムまたは事前に設定された時間にブロードキャストされる、条項70~77のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
条項79:ユーザのうちの1人のパーソナルコンピューティングデバイスのうちの1つからサーバコンピュータを介して、ユーザのうちの1人が事前に定義されたアクティビティを完了したことを示すデータを受信するステップと;受信したデータに基づいて、ユーザの1人を仮想ラインの前方の新しい位置に進めるステップと;をさらに含む、条項70~78のいずれか1つに記載の方法。
【0220】
条項80:仮想ラインに追加された選択した数のユーザは、乱数発生器(RNG)を介して出力され、第1のユーザを決定するステップは、仮想ラインの第1の事前に設定された位置から第1のユーザを選択するステップを含み、第2のユーザを決定するステップは、仮想ラインの第2の事前に設定された位置から第2のユーザを選択するステップを含む、条項70~79のいずれか1つに記載の方法。
【0221】
条項81:小売製品に関連付けられた第2の暗号化デジタル資産を生成するステップと;第1のユーザについて、第2の暗号化デジタル資産の第1のユーザの第1のデジタルウォレットへの移転と、第2の暗号化デジタル資産の第3のユーザの第3のデジタルウォレットへのその後の移転との間の保管の時間を追跡するステップと;保管の時間が暗号化デジタル資産の事前定義された最小保持時間を下回っているかどうかを決定するステップと;保管の時間が事前定義された最小保持時間を下回っているとの決定に応じてスキャルピング通知を出力するステップと;をさらに含む、条項70~80のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
条項82:サーバコンピュータを介して、第2の暗号化デジタル資産の所有権を認証し、第2の暗号化デジタル資産の将来のトランザクションを追跡するように動作可能なスマート契約を生成するステップをさらに含む、条項81に記載の方法。
【0223】
条項83:暗号化デジタル資産は、デジタル小売製品の外観特性を表す遺伝子型データを含み、デジタル小売製品は、デジタルシューズまたはデジタルアパレル製品を含む、条項70~82のいずれか1つに記載の方法。
【0224】
条項84:将来のトランザクションに参加するための受信された要求の各々は、指定された会場でのイベントのチケット、指定された会場内の有形物、または指定された会場内で生成された商品領収書からユーザによって取得されたユニークなクイックリファレンス(QR)コードを含む、条項70~83のいずれか1つに記載の方法。
【0225】
条項85:小売製品の移転に関連付けられた暗号化デジタル資産を供給するためのコンピューティングシステムであって、コンピューティングシステムは:分散コンピューティングネットワークに接続するように構成された無線通信装置と;小売製品の将来のトランザクションに関連付けられる仮想ラインにユーザデータを格納するように構成されたデータストレージデバイスと;無線通信装置およびデータストレージデバイスに動作可能に接続されたサーバコンピュータであって、サーバコンピュータは:分散コンピューティングネットワークを通じて、小売製品の将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストし;複数のユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから分散コンピューティングネットワークを通じて、将来のトランザクションに参加する要求を受信し;小売製品の将来のトランザクションに関連付けられた仮想ラインに、選択した数のユーザを追加し;仮想ラインに追加されたユーザから、小売製品を受け取るように選択された第1のユーザと、デジタル小売製品およびユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るように選択された第2のユーザとを決定し;暗号化デジタル資産の第2のユーザのデジタルウォレットへの移転を要求し;暗号化デジタル資産の第2のユーザへの移転を個別のレコードブロックに記録するためにユニークなデジタル資産コードを分散型ブロックチェーン台帳に送信する;ようにプログラムされている、サーバコンピュータと;を有する。
【0226】
条項86:分散コンピューティングシステムのサーバコンピュータのプロセッサによって実行可能な命令を格納する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、サーバコンピュータにおいて:分散コンピューティングネットワークを通じて、小売製品の将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストすること;複数のユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから分散コンピューティングネットワークを通じて、将来のトランザクションに参加する要求を受信すること;小売製品の将来のトランザクションに関連付けられた仮想ラインに、選択した数のユーザを追加すること;仮想ラインに追加されたユーザから、小売製品を受け取るように選択された第1のユーザと、デジタル小売製品およびユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るように選択された第2のユーザとを決定すること;暗号化デジタル資産の第2のユーザのデジタルウォレットへの移転を要求すること;および暗号化デジタル資産の第2のユーザへの移転を個別のレコードブロックに記録するためにユニークなデジタル資産コードを分散型ブロックチェーン台帳に送信すること;含む動作を実行させる。
【0227】
条項87:条項71~84に記載された特徴のいずれか1つ若しくは複数またはすべてを有する、条項85に記載のコンピューティングシステム、または条項86に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【外国語明細書】