(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144561
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ゲーム装置、ゲーム方法及びゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20241003BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20241003BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024118525
(22)【出願日】2024-07-24
(62)【分割の表示】P 2022212013の分割
【原出願日】2019-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀米 賢
(57)【要約】
【課題】再抽選処理による処理負荷を低減しつつ、再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体が入手され易くする。
【解決手段】ユーザ識別情報ごとにゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、抽選処理部とを含み、複数種類のゲーム媒体は、それぞれに、複数種類のゲーム媒体間での相対的な価値に応じた指標値が対応付けられており、抽選処理部は、一のユーザ識別情報に係る一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に、所定基準以上の高い価値を表す指標値が対応付けられており、かつ、一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、一のユーザ識別情報に係るゲーム媒体情報に対して所定の関係を有する場合に、一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体を抽選するための新たな抽選処理を実行する再抽選実行部を含む、ゲーム装置が開示される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理部とを含み、
前記抽選処理部は、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行部と、
前記通常抽選実行部による前記通常抽選処理の結果と、前記記憶部内の前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定部と、
前記再抽選条件判定部により前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記通常抽選実行部で利用された前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行部とを含む、ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム方法及びゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置からのゲーム媒体の取得要求を受け付ける受付処理部と、ゲーム媒体の取得要求があった場合にゲーム媒体をユーザに取得させるための抽選処理を行う抽選処理部とを備えるゲームシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、ユーザにとって、価値の低いものである場合、再抽選の機会を当該ユーザに与えることは、ユーザフレンドリの観点から有用となりうる。
【0005】
しかしながら、ユーザが所望すれば再抽選が常に可能となる仕様とすると、再抽選処理に起因した処理負荷が増大してしまうという問題が生じる。
そこで、1つの側面では、本発明は、再抽選処理による処理負荷を低減しつつ、再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高い種類のゲーム媒体が入手され易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理部とを含み、前記抽選処理部は、前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行部と、前記通常抽選実行部による前記通常抽選処理の結果と、前記記憶部内の前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定部と、前記再抽選条件判定部により前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記通常抽選実行部で利用された前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行部とを含む、ゲーム装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、本発明によれば、再抽選処理による処理負荷を低減しつつ、再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高い種類のゲーム媒体が入手され易くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
【
図5】端末装置に表示されるプレイ画面の一例を示す図である。
【
図6】サーバ制御部におけるゲーム媒体抽選処理に関連した部分の機能の構成を表す図である。
【
図7A】通常抽選処理の態様を概念的に示す図である。
【
図7B】再抽選処理の態様を概念的に示す図である。
【
図8】再抽選処理が実行される場合のサーバ装置と端末装置との間の通信の説明図である。
【
図9】再抽選の希望の有無をユーザに問い合わせる画面の一例を示す図である。
【
図10】抽選処理部により実行される処理の一例を示す概略的なフローチャートである。
【
図11】抽選処理部により実行される処理の他の一例を示す概略的なフローチャートである。
【
図12】抽選処理部により実行される処理の更なる他の一例を示す概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら各実施形態について詳細に説明する。
【0010】
(ゲームシステムの概要)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の概要について説明する。ゲームシステム1は、サーバ装置10と、1つ以上の端末装置20と、を備える。
図1では簡便のため、3つの端末装置20を図示しているが、端末装置20の数は2つ以上であればよい。
【0011】
サーバ装置10は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等の情報処理装置である。端末装置20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される情報処理装置である。端末装置20は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを実行可能である。ゲームのアプリケーションは、ネットワーク30を介して所定のアプリケーション配信サーバから端末装置20に受信されてもよく、あるいは端末装置20に備えられた記憶装置又は端末装置20が読取可能なメモリカード等の記憶媒体に予め記憶されていてもよい。サーバ装置10及び端末装置20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。例えば、サーバ装置10及び端末装置20が協働して、ゲームに関する多様な処理を実行する。
【0012】
なお、ネットワーク30は、無線通信網や、インターネット、VPN(Virtual Private Network)、WAN(Wide Area Network)、有線ネットワーク、又はこれらの任意の組み合わせ等を含んでよい。
【0013】
(ゲームの概要)
本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、1つ以上のゲームパートを含む。1つ以上のゲームパートのうち少なくとも1つのゲームパートは、ゲーム媒体を用いて実行されてもよい。
【0014】
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、ポイント、仮想通貨、チケット、キャラクタ、アバタ、パラメータ等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力値及び攻撃力等)又は能力情報(スキル、アビリティ、呪文、ジョブ等)のような、ゲーム関連情報であってもよい。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
【0015】
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、当該ユーザを一意に識別可能なユーザIDに所有ゲーム媒体として対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてユーザIDに対応付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消することを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を消費する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させ得ることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「ユーザAが所有するゲーム媒体をユーザBに譲渡する」とは、ユーザAのユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザBのユーザIDに当該ゲーム媒体を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「ゲーム媒体を作成する」とは、ゲーム媒体に関する情報の少なくとも一部を定義又は決定することを示す。
【0016】
ゲームパートは、ゲーム内でユーザがプレイ可能なコンテンツであって、例えばクエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体の育成、強化、及び合成、ゲーム媒体入手イベント、仮想空間の探索イベント、並びに対戦相手(例えば、他のユーザ、敵キャラクタ、及び敵の建物等)との対戦イベント等を含む。各ゲームパートには、1つ以上の所定の課題(ゲーム課題)が設定されてもよい。例えば、ユーザによってプレイされるゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題、及び所定時間が経過するまでユーザのキャラクタが所定の状態(例えば、行動不能の状態)にならないとの課題等、ゲームパートの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームパートのクリアともいう。ゲームパートをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームパートのクリアと判定され、当該ゲームパートが終了してもよい。
【0017】
1つ以上のゲームパートには、シングルプレイ用のゲームパートと、マルチプレイ用のゲームパートと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームパートは、例えば、1人のユーザが使用する1つの端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームパート(例えば、一人用のゲームパート)を含んでもよい。例えば、1つの端末装置20が単独で、又は1つの端末装置20とサーバ装置10とが協働して、シングルプレイ用のゲームパートを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームパートは、例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2人以上のユーザに共通のゲームパート(例えば、複数人用のゲームパート)を含んでもよい。2人以上のユーザに共通のゲームパートは、例えば、当該ゲームパートの進行処理の少なくとも一部及び処理結果の少なくとも一部が、当該2人以上のユーザに対して共通して適用されるゲームパートを含んでもよい。例えば、2つ以上の端末装置20が協働して、又は2つ以上の端末装置20とサーバ装置10とが協働して、マルチプレイ用のゲームパートを実行する。1つのゲームパートが、シングルプレイ及びマルチプレイの両方に対応してもよい。
【0018】
本実施形態に係るゲームは、一例として、例えば横スクロール型のアクションゲームの要素と、ゲーム媒体を用いて対戦相手と対戦する対戦ゲームの要素と、を有する対戦ゲームパートを含む。ユーザは、自身が所有するゲーム媒体(所有ゲーム媒体)のうちから、対戦ゲームパートに使用する1つ以上のゲーム媒体を選択する。以下、対戦ゲームパートに使用される各ゲーム媒体を、第1ゲーム媒体ともいう。当該1つ以上の第1ゲーム媒体を纏めてデッキ又はチームともいう。対戦相手は、例えばNPC(Non-Player Character)等の自動的に操作されるゲーム媒体であるが、これに限られない。例えば、対戦相手は、他のユーザによって操作されるゲーム媒体であってもよい。1つの対戦ゲームパートにおいて、対戦相手の数は任意に定められてもよい。
【0019】
本実施形態に係る対戦ゲームパートの概要について説明する。端末装置20を用いてシングルプレイ用の対戦ゲームパートをプレイするユーザは、例えば仮想空間内に配置された移動オブジェクトを操作して、障害物等を避けつつ所定のアイテムを取得する。移動オブジェクトは、所定のゲーム媒体(第2ゲーム媒体)に対応する。第2ゲーム媒体は、例えば、バイク、自動車、又は人物等を含んでもよい。アイテムの取得に応じて、デッキに含まれるゲーム媒体(第1ゲーム媒体)が、所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を行う。第1ゲーム媒体の行動によって、対戦相手にダメージを与えられ得る。一方、対戦相手は、例えば所定の時間間隔で、所定の行動(例えば、ユーザに対する攻撃)を行う。対戦相手の行動によって、ユーザにダメージが与えられ得る。ユーザ及び対戦相手それぞれには、与えられたダメージの量だけ減少する所定のパラメータが設定されている。対戦相手の当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの勝利と判定される。一方、ユーザの当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定される。ユーザの勝利又は敗北と判定された場合、当該対戦ゲームパートが終了してもよい。
【0020】
一方、マルチプレイ用の対戦ゲームパートは、2人以上のユーザが共通の対戦相手と対戦する点を除き、上述したシングルプレイ用の対戦ゲームパートと同様に実行される。具体的には、2人以上のユーザそれぞれは、自身の端末装置20を用いて、共通の対戦ゲームパートをプレイする。当該2人以上のユーザそれぞれは、上述のように仮想空間内の第2ゲーム媒体を操作する。当該2人以上のユーザに共通の仮想空間が用いられてもよいし、ユーザごとに独立した仮想空間が用いられてもよい。当該2人以上のユーザそれぞれのデッキに含まれる第1ゲーム媒体が、例えば共通の対戦相手に対して攻撃を行う。対戦相手の上述したパラメータは、2人以上のユーザに対して共通に適用される。例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する複数の端末装置20の間で、対戦相手の当該パラメータが同期されてもよい。対戦相手の当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、2人以上のユーザの勝利と判定される。一方、2人以上のユーザそれぞれの当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、2人以上のユーザの敗北と判定される。2人以上のユーザの勝利又は敗北と判定された場合、当該対戦ゲームパートが終了してもよい。
【0021】
(サーバ装置の構成)
サーバ装置10の構成について具体的に説明する。サーバ装置10は、サーバコンピュータにより構成される。サーバ装置10は、複数台のサーバコンピュータにより協動して実現されてもよい。
【0022】
サーバ装置10は、サーバ通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13と、を備える。
【0023】
サーバ通信部11は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。サーバ通信部11は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。サーバ通信部11は、ネットワーク30を介して、端末装置20との間で情報を送受信可能である。
【0024】
サーバ記憶部12は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えばサーバ記憶部12は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ記憶部12は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部12に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置20との間で共有及び同期されてもよい。以下、サーバ記憶部12が記憶する情報の例について具体的に説明する。
【0025】
(ユーザに関する情報)
サーバ記憶部12は、複数のユーザそれぞれに関する情報を記憶する。
図2を参照して、ユーザに関する情報について説明する。
図2は、2人のユーザそれぞれに関する情報を示す。ユーザに関する情報は、当該ユーザに固有の種々の情報を含む。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザIDと、ユーザ名と、ランクと、所有ゲーム媒体に関する情報と、使用ゲーム媒体に関する情報と、フレンド情報とを含む。ユーザに関する情報において、複数のユーザそれぞれと、所有ゲーム媒体に関する情報及び使用ゲーム媒体に関する情報と、フレンド情報とが対応付けられている。
【0026】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な情報である。以下、ユーザIDを単にユーザともいう。
【0027】
ユーザ名は、ユーザの名前を示す情報である。ユーザ名は、ユーザIDとは異なり、ユーザを一意に識別可能でなくてもよい。ユーザ名は、端末装置20に対するユーザ操作に応じて任意に決定及び変更が可能であってもよい。
【0028】
ランクは、ゲームに関するユーザの熟練度を示すパラメータである。本実施形態において、ランクの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。ランクが高いほど、ゲームに関するユーザの熟練度が高い。
【0029】
所有ゲーム媒体に関する情報は、ユーザがゲーム内で所有するゲーム媒体(所有ゲーム媒体)に固有の種々の情報を含む。ゲーム媒体がユーザに取得された場合、当該ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。所有ゲーム媒体に関する情報の詳細については後述する。
【0030】
使用ゲーム媒体に関する情報は、対戦ゲームパートにおいてユーザに使用させるゲーム媒体(第1ゲーム媒体)を示す情報である。第1ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体のうちから選択される。本実施形態において、1つ以上の所有ゲーム媒体のうちから選択された、例えば最大5つのゲーム媒体が、それぞれ第1ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。従って、1つのゲーム媒体が、所有ゲーム媒体であると同時に第1ゲーム媒体でもあり得る。第1ゲーム媒体は、例えば専用のゲームパートにおいて、自動的に又はユーザ操作に応じて選択されてもよい。例えば、当該専用のゲームパートは、いわゆるデッキ編成又はチーム編成等を行うゲームパートを含んでもよい。使用ゲーム媒体に関する情報に示される最大5つの第1ゲーム媒体が、1つのデッキを構成する。使用ゲーム媒体に関する情報は、複数のデッキの情報を含んでもよい。
【0031】
フレンド情報は、フレンド関係にあるユーザIDを表す。例えば、ユーザAが、ユーザB、Cとフレンド関係である場合、ユーザAに対応付けられたフレンド情報は、ユーザB、CのユーザIDを含む。なお、フレンド関係は、フレンド申請等を介して実現される。このように、フレンド情報は、ユーザとの間で一方向的又は双方向的に関連付けられた他のユーザのユーザIDを含む。フレンド関係にあるユーザ同士は、例えばゲームシステム1上でメッセージの送受信等のコミュニケーションが可能であってもよい。なお、ユーザに関する情報において、フレンド情報に代えて又は加えて、所属するグループ(例えばギルド)を示す情報が含められてもよい。
【0032】
ユーザに関する情報の内容は、上述したものに限られない。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザがゲーム内で保有する所定のポイントを示す情報を更に含んでもよい。当該ポイントは、ユーザがゲームパートをプレイするために消費される。ゲームパートごとに、当該ポイントの消費量が異なってもよい。当該ポイントは、例えば時間経過に応じて、又は所定のゲーム媒体の使用に応じて、増加してもよい。
【0033】
ここで、
図3を参照して、上述した所有ゲーム媒体に関する情報の一例について詳細に説明する。
図3は、1人のユーザに対応付けられた2つの所有ゲーム媒体に関する情報を示す。例えば、各所有ゲーム媒体に関する情報は、ゲーム媒体IDと、ゲーム媒体名と、レアリティと、レベルと、コストと、HP(HitPoint)と、攻撃力と、回復力と、属性と、進化に関する情報と、強化に関する情報と、ゲーム機能に関する情報と、を含む。
【0034】
ゲーム媒体IDは、ゲーム媒体を一意に識別可能な情報である。ゲーム媒体IDは、予めサーバ記憶部12に記憶されてもよい。あるいは、ゲーム媒体IDは、ゲーム媒体をユーザに取得させるときに、サーバ装置10によって決定されてもよい。
【0035】
ゲーム媒体名は、ゲーム媒体の名前を示す情報である。ゲーム媒体名は、ゲーム媒体IDとは異なり、ゲーム媒体を一意に識別可能でなくてもよい。ゲーム媒体名の初期値が、予めサーバ記憶部12に記憶されてもよい。ゲーム媒体名は、ゲーム媒体を取得したユーザによるゲームのプレイに応じて変化してもよい。
【0036】
本実施形態では、第1ゲーム媒体の一部又はすべては、所定の上限まで段階的に進化(変化の一態様)が可能である。以下、段階的に進化可能なゲーム媒体を、「進化可能ゲーム媒体」ともいう。本実施形態では、一例として、進化は、レアリティが高くなるという効果を伴うものとする。ここでは、説明の都合上、ゲーム媒体名の末尾の数字は、進化の段階を表すものとする。例えば、
図3に示すゲーム媒体「C01」は、進化可能ゲーム媒体であり、ゲーム媒体「C01」が、一切進化していない状態であるとき、ゲーム媒体名は「キャラクタA1」である。一方、ゲーム媒体「C01」が、1段階だけ進化したとき、ゲーム媒体名は「キャラクタA2」である。なお、進化の段階数は任意であり、進化可能ゲーム媒体ごとに異なってもよい。なお、進化可能ゲーム媒体は、すべての第1ゲーム媒体のうちの一部(例えば、対応付けられているレアリティが、後述のSSR(ダブルスーパーレア)以外のゲーム媒体)であってよい。
【0037】
また、本実施形態では、第1ゲーム媒体のすべては、所定の上限まで段階的に強化(変化の一態様)が可能である。なお、変形例では、第1ゲーム媒体の一部だけが、強化可能であってもよいし、後述の第2ゲーム媒体についても強化可能であってもよい。以下、強化可能なゲーム媒体を、「強化可能ゲーム媒体」ともいう。
【0038】
レアリティは、ゲーム媒体の希少度(希少価値)を示す情報である。すなわち、あるゲーム媒体に対応付けられるレアリティは、当該ゲーム媒体の取得され難さ(抽選され難さ)を表し、ここでは、レアリティが高いほど所有され難いものとする。なお、本実施形態では、一例として、レアリティは、数値ではなく、N(ノーマル)、R(レア)、SR(スーパーレア)、SSR(ダブルスーパーレア)といった名称で分類されているものとし、SSRが、最もレアリティが高いものとする。
【0039】
例えば、本ゲームにおいて、N(ノーマル)、R(レア)、SR(スーパーレア)、SSR(ダブルスーパーレア)がそれぞれ対応付けられているゲーム媒体の種類の個数をNN個、NR個、NSR個、NSSR個とすると、NN>NR>NSR>NSSRとなる。なお、レアリティに係る名称は、多様であり、レアリティの分類も、4段階以外であってもよい。なお、本実施形態では、一例として、NSSR≧2であるとする。
【0040】
ただし、レアリティは、ゲーム媒体の種類の個数の差に応じて決まる態様とは異なる態様で決められてもよい。例えば、ゲーム媒体の種類ごとに提供確率を調整することで、レアリティの差を実現してもよい。この場合、N(ノーマル)、R(レア)、SR(スーパーレア)、SSR(ダブルスーパーレア)のそれぞれが対応付けられている種類のゲーム媒体の提供確率をPN、PR、PSR、PSSRとすると、NN=NR=NSR=NSSRである場合でも、PN>PR>PSR>PSSRとすることで、同様のリアリティの差を実現できる。また、NN=NR=NSR=NSSRとせずに、ゲーム媒体の種類の個数を異ならせつつ、提供確率を調整することで、同様のリアリティの差を実現することも可能である。例えば、NN×PN>NR×PR>NSR×PSR>NSSR×PSSRとなるように、ゲーム媒体の種類の個数とそれぞれの種類の提供確率を調整してもよい。また、提供確率は、種類ごとに代えて、個々のゲーム媒体ごとに調整されてもよい。
【0041】
レベルは、ゲーム媒体の成長度を示す情報である。例えば、レベルの値が大きいほど、ゲーム媒体の成長度が大きい。本実施形態において、レベルの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。また、第1ゲーム媒体に係るレベルは、第1ゲーム媒体ごとに上限レベルが設定されてよい。この場合、第1ゲーム媒体の上限レベルは、例えばレアリティが高いほど高くなる態様で設定されてよい。また、第1ゲーム媒体の上限レベルは、特定の強化(例えば限界突破)により引き上げ可能とされてもよい。
【0042】
コストは、対戦ゲームパートに使用するデッキを決定する際に用いられるパラメータである。本実施形態において、各第1ゲーム媒体のコストの合計値が所定の上限値を超えない範囲で、最大5つの第1ゲーム媒体が1つのデッキに包含可能である。当該上限値は、例えばユーザのランクの増加に応じて増加してもよい。
【0043】
HPは、対戦ゲームパートにおけるユーザの勝敗を決定するために用いられるパラメータである。本実施形態において、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体のHPの合計が、対戦ゲームパートの開始時における上限値として用いられる。以下、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体のHPの合計を、ユーザの合計HPともいう。対戦ゲームパートの実行中に、例えば対戦相手の攻撃によってユーザにダメージが与えられると、当該ダメージの量だけ合計HPが減少する。対戦ゲームパートの実行中に、例えば回復アイテムが取得されると、合計HPが増加する。合計HPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定される。従って、デッキに含まれる各第1ゲーム媒体のHPが大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、HPが増加してもよい。
【0044】
攻撃力は、例えばゲーム媒体の攻撃によって対戦相手に与えるダメージ量に寄与する情報である。攻撃力の値が大きくなるほど、対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。従って、ゲーム媒体の攻撃力が大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、攻撃力が増加してもよい。
【0045】
回復力は、対戦ゲームパートの実行中に用いられるパラメータである。本実施形態において、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体の回復力の合計が用いられる。以下、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体の回復力の合計を、ユーザの合計回復力ともいう。対戦ゲームパートの実行中に、例えば回復アイテムが取得されると、ユーザの合計回復力が増加する。合計回復力の値が大きくなるほど、合計HPの増加量が大きくなる。従って、デッキに含まれる各第1ゲーム媒体の回復力が大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、回復力が増加してもよい。
【0046】
なお、以上の各種パラメータのうちの、HP、攻撃力、及び回復力は、ゲーム媒体の能力を表すパラメータとなる。具体的には、HPが高いほど、ゲーム媒体の能力が高くなり、攻撃力が高いほど、ゲーム媒体の能力が高くなり、以下同様である。また、レベルの増加に応じて攻撃力等が増加する仕様である場合は、レベルも、ゲーム媒体の能力を表すパラメータとなる。また、上述した進化可能ゲーム媒体に関しては、進化の段階が進むほど能力が高くなる仕様である場合は、進化の段階(進化値)も、ゲーム媒体の能力を表すパラメータとなる。
【0047】
以下では、このようなゲーム媒体の能力を表すパラメータを、「能力パラメータ」ともいう。
【0048】
属性は、ゲーム媒体の属性を示す情報である。属性には、対戦を行うゲーム媒体間の相性を示す複数の第1属性(例えば、火属性、木属性、及び水属性)が含まれてもよい。当該複数の第1属性のうち少なくとも1つの第1属性が、1つのゲーム媒体に対応付けられる。例えば火属性のゲーム媒体は、木属性のゲーム媒体に対して与えるダメージが通常よりも大きくなり、水属性のゲーム媒体に対して与えるダメージが通常よりも小さくなる。このように、例えば火属性は、木属性に対して有利であり、水属性に対して不利である。属性には、対戦を行うゲーム媒体間の相性には影響しない複数の第2属性(例えば、攻撃属性、回復属性、体力属性、及びバランス属性等)が含まれてもよい。当該複数の第2属性のうち少なくとも1つの第2属性が、1つのゲーム媒体に対応付けられる。従って、例えば第1属性が火属性であり、第2属性が攻撃属性である1つのゲーム媒体が存在し得る。
【0049】
進化に関する情報は、進化が可能か否か、進化が可能な場合は、現在の進化の段階(進化値)や、進化が成功するための条件(進化実現条件)、進化による効果(例えばレアリティのアップ)等に関する情報を含む。本実施形態では、一例として、あるゲーム媒体の進化には、当該ゲーム媒体に対応付けられる所定のゲーム媒体(所定種類のゲーム媒体の一例)の消費を伴う。この場合、進化に関する情報は、進化実現条件に関する情報として、進化可能ゲーム媒体ごとに、進化のために消費されるゲーム媒体を表す情報を含む。すなわち、進化可能ゲーム媒体のそれぞれには、進化のために消費されるゲーム媒体(以下、「進化素材用ゲーム媒体」ともいう)が対応付けられる。なお、進化素材用ゲーム媒体は、進化に供されることが可能なゲーム媒体であるが、必ずしも進化のためにだけ利用されるゲーム媒体である必要はない。
【0050】
例えば、
図4Aには、あるゲーム媒体(ここではゲーム媒体「C01」)の進化態様の一例が示される。
図4Aでは、進化可能ゲーム媒体であるゲーム媒体「C01」が、進化している様子が示される。この場合、ゲーム媒体「C01」は、1回の進化ごとに、キャラクタA1からキャラクタA2,キャラクタA2からキャラクタA3といった具合に、上限まで進化可能である。なお、
図4Aでは、進化上限に到達した進化可能ゲーム媒体に係るキャラクタA
MAXが示される。
【0051】
また、
図4Aでは、進化素材用ゲーム媒体として、キャラクタX(X1、X2)というゲーム媒体名のゲーム媒体が示される。なお、キャラクタXに対応するゲーム媒体は、進化可能ゲーム媒体であってもよいし、進化不能なゲーム媒体であってよい。また、進化可能ゲーム媒体ごとに、対応付けられる進化素材用ゲーム媒体が異なってもよいし、同じであってもよい。また、
図4Aでは、より進化したゲーム媒体「C01」(例えばキャラクタA2)を進化させるためには、より進化した進化素材用ゲーム媒体(進化素材用ゲーム媒体X1よりも進化した進化素材用ゲーム媒体X2)の消費を伴うが、これに限られない。例えば、進化素材用ゲーム媒体は、常に、進化していないゲーム媒体(ここでは、進化素材用ゲーム媒体X1)であってもよい。
【0052】
なお、
図4Aでは、進化素材用ゲーム媒体は、対応付けられる進化可能ゲーム媒体とは異なるが、同じであってもよい。例えば、進化可能ゲーム媒体であるゲーム媒体「C01」に対応付けられる進化素材用ゲーム媒体は、ゲーム媒体「C01」を含んでよい。
【0053】
また、
図4Aでは、進化可能ゲーム媒体の1回の進化に供される進化素材用ゲーム媒体の数は、1つだけであるが、これに限られない。すなわち、進化可能ゲーム媒体の1回の進化には、2つ以上の進化素材用ゲーム媒体の消費が伴われてもよい。
【0054】
強化に関する情報は、強化が可能か否か、強化が可能な場合は、強化のための条件(強化実現条件)、強化による効果(例えば強化態様に応じたステータスの変化ルール)等に関する情報を含む。
【0055】
本実施形態では、一例として、強化実現条件として、ある強化可能ゲーム媒体の強化には、強化に利用できる所定のゲーム媒体(強化素材用ゲーム媒体)の消費を伴う。なお、強化素材用ゲーム媒体は、強化に供されることが可能なゲーム媒体であるが、必ずしも強化のためにだけ利用されるゲーム媒体である必要はない。
【0056】
例えば、
図4Bには、あるゲーム媒体(ここではゲーム媒体「C01」)の強化態様の一例が示される。
図4Bでは、強化可能ゲーム媒体であるゲーム媒体「C01」が、強化されている様子が示される。この場合、ゲーム媒体「C01」は、強化ごとに、能力パラメータ(
図4Bでは、レベル、HP,攻撃力、及び回復力)が適宜増加されている。なお、強化可能ゲーム媒体は、レベルが上限レベルに達すると、強化が不能な状態となる。ただし、この場合も、“限界突破”等のためのアイテム(ゲーム媒体の一例)を利用して、上限レベルの引き上げが可能とされてもよい。
【0057】
また、
図4Bでは、強化素材用ゲーム媒体として、キャラクタY1、Y2というゲーム媒体名のゲーム媒体が示される。キャラクタY1、Y2は、それぞれ異なるゲーム媒体IDが付与されていてもよいし、同一であってもよい(すなわち進化可能ゲーム媒体であり、進化後のキャラクタであってもよい)。また、
図4Bでは、強化可能ゲーム媒体の1回の強化に供される強化素材用ゲーム媒体の数は、1つだけであるが、これに限られない。すなわち、強化可能ゲーム媒体の1回の強化には、2つ以上の強化素材用ゲーム媒体の消費が伴われてもよい。
【0058】
ゲーム機能に関する情報は、ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能の情報を含む。ゲーム機能は、ゲーム媒体に対応付けられた特別な機能(スキルやアビリティ)であってよい。また、1つのゲーム媒体に任意の数のゲーム機能が対応付けられてもよい。ゲーム機能が発揮されると、例えば対戦ゲームパートにおいて所定のゲーム効果が発生し得る。ゲーム効果の内容は、任意に定められてもよい。本実施形態において、ユーザに有利なゲーム効果が存在してもよい。例えば、対戦相手に、通常の攻撃よりも大きなダメージを与えるゲーム効果が存在してもよいし、対戦相手の攻撃を弱くするゲーム効果が存在してもよい。発生したゲーム効果が、所定の期間に亘って継続してもよい。本実施形態において、シングルプレイ用の対戦ゲームコンテンツ及びマルチプレイ用の対戦ゲームコンテンツのうち、何れか一方又は両方において使用可能な1つ以上のゲーム機能が存在してもよい。
【0059】
ゲーム機能に関する情報の内容は、上述したものに限られない。例えばゲーム機能に関する情報は、当該ゲーム機能のレベル及び経験値を更に含んでもよい。例えば、ユーザが所有する所定のゲーム媒体を消費することによって、ゲーム機能の経験値が増加してもよい。所定のゲーム媒体は、例えば、当該ゲーム機能が設定された任意のゲーム媒体を含んでもよい。また例えば、所定のゲーム媒体は、当該ゲーム機能に対して予め定められた1種類以上のゲーム媒体を含んでもよい。ゲーム機能の経験値が所定の基準値に達すると、ゲーム機能のレベルが増加してもよい。すなわち、ゲーム機能は、強化可能であってよい。ゲーム機能のレベルが増加するほど、よりユーザに有利なゲーム効果が発生してもよい。例えば、ゲーム機能のレベルが増加すると、対戦相手に与えるダメージ量が増加してもよい。また、ゲーム機能は、覚醒可能な特別なゲーム機能(例えば通常のゲーム機能よりもゲーム効果が顕著なゲーム機能)であってもよい。この場合、覚醒させるためには、所定のアイテム(ゲーム媒体の一例)の消費が必要とされてよい。なお、この場合、特殊能力を覚醒させることは、ゲーム機能の強化の一例である。
【0060】
なお、ゲーム媒体IDに対応付けられる各種情報は、
図3を参照して上述したものに限られず、任意である。
【0061】
(対戦相手であるゲーム媒体に関する情報)
図1に示すサーバ記憶部12は、対戦ゲームパートにおける対戦相手であるゲーム媒体(例えば、NPC)に関する情報を記憶する。例えば、対戦相手であるゲーム媒体に関する情報は、当該ゲーム媒体のゲーム媒体ID、ゲーム媒体名、レベル、HP、攻撃力、防御力、属性、及び素早さを含んでもよい。ゲーム媒体ID、ゲーム媒体名、レベル、HP、攻撃力、及び属性は、上述した所有ゲーム媒体に関する情報と同様であるため、説明は省略する。HPは、対戦相手の健全度を示すパラメータである。対戦相手のHPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、当該対戦相手にユーザが勝利したと判定されてもよい。対戦ゲームパートにおいて登場するすべての対戦相手にユーザが勝利すると、対戦ゲームパートのクリアと判定されてもよい。防御力は、対戦相手に与えられるダメージ量の決定に用いられるパラメータである。例えば防御力が大きいほど、対戦相手に与えられるダメージ量が小さくなる。素早さは、対戦相手の行動ポイントの増加速度を決定するために用いられるパラメータである。例えば、素早さが大きいほど行動ポイントの増加速度が速い。行動ポイントが上限値に達すると、対戦相手が攻撃等の行動を実行し得る。
【0062】
図1に示すサーバ制御部13は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する汎用プロセッサ、及び特定の処理に特化した専用プロセッサを含んでもよい。サーバ制御部13は、サーバ装置10全体の動作を制御する。以下、サーバ制御部13の動作の例について具体的に説明する。
【0063】
サーバ制御部13は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部12に記憶する。ゲームの処理に用いられる情報には、上述したユーザに関する情報、及び対戦相手であるゲーム媒体に関する情報等が含まれてもよい。
【0064】
サーバ制御部13は、サーバ通信部11を介して情報の送受信を行う。例えば、サーバ制御部13は、サーバ記憶部12に記憶された情報の少なくとも一部を端末装置20へ送信してもよい。このようにして、サーバ記憶部12に記憶された情報と端末装置20に記憶された情報が共有及び同期される。情報の共有及び同期を行うタイミングは、例えばサーバ記憶部12に新たな情報が記憶されたタイミング、及びサーバ記憶部12に記憶された情報が更新されたタイミングを含み得るが、任意に定められてもよい。
【0065】
サーバ制御部13は、端末装置20と協働して、ゲームを実行する。例えば、サーバ制御部13は、1つ以上の端末装置20と協働して、対戦ゲームパートを実行する。
【0066】
また、サーバ制御部13は、各ユーザの所有ゲーム媒体を増やすためのゲーム媒体抽選処理を実行する。例えば、サーバ制御部13は、ユーザからの抽選要求(いわゆるガチャを回すイベント)を受けて、ゲーム媒体抽選処理を実行する。なお、抽選要求の発生条件は任意である。例えば、抽選要求の発生条件は、所定のゲーム媒体の消費により満たされてもよい。あるいは、抽選要求の発生条件は、キャンペーン時や初期登録時に、所定のゲーム媒体の消費を伴うことなく満たされてもよい。ゲーム媒体抽選処理の詳細については、後述する。
【0067】
(端末装置の構成)
端末装置20の構成について具体的に説明する。
図1に示すように、端末装置20は、端末通信部21と、端末記憶部22と、表示部23と、入力部24と、端末制御部25とを備える。
【0068】
端末通信部21は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。端末通信部21は、例えばLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。端末通信部21は、ネットワーク30を介して、サーバ装置10との間で情報を送受信可能である。
【0069】
端末記憶部22は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えば端末記憶部22は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。端末記憶部22は、サーバ装置10から受信する、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを記憶する。ゲームの処理に用いられる情報及びプログラムは、端末通信部21を介して外部装置から取得されてもよい。例えば、ゲームのアプリケーションプログラムが、所定のアプリケーション配信サーバから取得されてもよい。以下、アプリケーションプログラムを、単にアプリケーションともいう。また例えば、上述したユーザに関する情報及び対戦相手であるゲーム媒体に関する情報等の一部又は全部が、サーバ装置10から取得されてもよい。
【0070】
表示部23は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部23は、多様な画面を表示可能である。
【0071】
入力部24は、例えば表示部23と一体的に設けられたタッチパネルを含む入力インタフェースを含む。入力部24は、端末装置20に対するユーザ入力を受付可能である。また、入力部24は、物理キーを含んでもよいし、マウス等のようなポインティングデバイスをはじめとする任意の入力インタフェースを更に含んでもよい。
【0072】
端末制御部25は、1つ以上のプロセッサを含む。端末制御部25は、端末装置20全体の動作を制御する。以下、端末制御部25の動作の例について具体的に説明する。
【0073】
端末制御部25は、端末通信部21を介して情報の送受信を行う。例えば、端末制御部25は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを、サーバ装置10及び他の外部サーバの少なくとも一方から受信する。端末制御部25は、受信された情報及びプログラムを、端末記憶部22に記憶する。
【0074】
端末制御部25は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを起動する。端末制御部25は、サーバ装置10と協働して、ゲームを実行する。例えば、端末制御部25は、ゲームに用いられる種々の画面を表示部23に表示させる。画面上には、例えばユーザ操作を検出するGUI(Graphic User Interface)が表示されてもよい。端末制御部25は、入力部24を介して、画面に対するユーザ操作を検出可能である。
【0075】
一例として、シングルプレイ用の対戦ゲームパートを実行するサーバ装置10及び端末装置20の動作について、具体的に説明する。
【0076】
端末制御部25は、対戦ゲームパートの処理に用いられるユーザの合計HPの上限値(例えば、1000ポイント)を決定する。
【0077】
端末制御部25は、例えばユーザ操作に応じて、対戦ゲームパートの実行要求をサーバ装置10へ送信する。サーバ制御部13は、端末装置20から当該実行要求を受信すると、対戦ゲームパートの実行に用いられる情報を端末装置20へ送信してもよい。サーバ制御部13及び端末制御部25は、対戦ゲームパートを開始する。対戦ゲームパートは、デッキに含まれる1つ以上の第1ゲーム媒体と、仮想空間内に配置された第2ゲーム媒体と、対戦相手である1つ以上のゲーム媒体と、を用いて実行される。
【0078】
対戦ゲームパートを進行させる端末制御部25の動作について説明する。対戦ゲームパートが開始されると、端末制御部25は、対戦相手の行動ポイントを初期値(例えば、ゼロポイント)に定める。
【0079】
対戦ゲームパートの実行中、第1期間と第2期間とが交互に繰り返し発生する。
【0080】
第1期間は、例えば時間経過に応じて増加する対戦相手の行動ポイントが、初期値(例えば、ゼロポイント)から上限値(例えば、100ポイント)まで増加する期間である。具体的には、端末制御部25は、対戦相手の行動ポイントを時間経過に応じて増加させる処理(増加処理)を開始する。増加処理の開始タイミングが、第1期間の開始タイミングに相当する。端末制御部25は、対戦相手の行動ポイントが上限値(例えば、100ポイント)に達すると、増加処理を終了する。増加処理の終了タイミングが、第1期間の終了タイミングに相当する。
【0081】
第2期間は、第1期間の終了タイミングから、対戦相手の行動ポイントが初期値にリセットされるタイミングまでの期間である。具体的には、第2期間が開始した後、端末制御部25は、対戦相手に所定の行動(例えば、ユーザに対する攻撃)を実行させる。なお、デッキに含まれる第1ゲーム媒体に行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を実行させない場合、端末制御部25は、例えば第2期間の開始直後に、対戦相手に所定の行動を実行させてもよい。一方、デッキに含まれる第1ゲーム媒体に行動を実行させる場合、端末制御部25は、デッキに含まれる第1ゲーム媒体による行動の終了を待ってから、対戦相手に所定の行動を実行させてもよい。かかる場合、デッキに含まれる第1ゲーム媒体による行動が終了した後に、対戦相手による行動が実行される。このようにして、第1期間と第2期間とが交互に繰り返し発生する。
【0082】
端末制御部25は、デッキに含まれる第1ゲーム媒体に所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を実行させ得る。具体的には、第1期間において、端末制御部25は、仮想空間内に所定のアイテムを出現させてもよい。端末制御部25は、第2ゲーム媒体によるアイテムの取得に応じて、第1ゲーム媒体の行動ポイントを増加させる。端末制御部25は、第1ゲーム媒体の行動ポイントが所定の基準値以上である場合、当該第1ゲーム媒体に所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を実行させ、行動ポイントを当該基準値分だけ減少させる。端末制御部25は、第1ゲーム媒体の行動ポイントが当該基準値未満となるまで、当該第1ゲーム媒体に行動を繰り返し実行させる。第1ゲーム媒体の行動ポイントが減少して当該基準値未満になると、第1ゲーム媒体による行動が終了する。
【0083】
図5は、対戦ゲームパートの実行中に端末装置20に表示されるプレイ画面の例を示す。プレイ画面には、例えば2次元の仮想空間の一部領域が表示される。具体的には、プレイ画面には、仮想空間に配置された多様なオブジェクトが表示され得る。多様なオブジェクトには、例えば移動オブジェクト40、路面41、アイテム42、デッキに含まれる第1ゲーム媒体のうちの、リーダ43、対戦相手44、及び育成用アイテム46(ゲーム媒体の一例)が含まれる。
【0084】
移動オブジェクト40は、例えばバイク、自動車、又は人物等の第2ゲーム媒体に対応する。端末制御部25は、仮想空間における所定の方向(例えば、画面右方向)に向かって、仮想空間内で移動オブジェクト40を自動的に移動させる。本実施形態において、端末制御部25は、画面の左右方向における移動オブジェクト40の位置を変化させることなく、路面41及びアイテム42を画面左方向に向かってスクロールさせるように移動させる。このようにして、仮想空間内で自動的に移動する移動オブジェクト40が表現される。端末制御部25は、仮想空間内における移動オブジェクト40の進行方向に、路面41及びアイテム42等のオブジェクトを、画面のスクロールに伴って逐次出現させてもよい。端末制御部25は、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを、第1期間と第2期間とで変化させてもよい。
【0085】
移動オブジェクト40は、路面41の上を走行可能である。端末制御部25は、仮想空間内に路面41を出現させてもよい。端末制御部25は、第1期間において、例えば
図5に示すように路面41を途切れさせてもよい。一方、端末制御部25は、第2期間において、路面41が途切れた箇所の出現数又は出現頻度を低減してもよい。例えば、端末制御部25は、第2期間において、路面41が途切れた箇所の出現数又は出現頻度をゼロにしてもよい。かかる場合、路面41が途切れないように制御される。
【0086】
端末制御部25は、第1期間において、仮想空間内にアイテム42を出現させてもよい。一方、端末制御部25は、第2期間において、アイテム42の出現数又は出現頻度を低減してもよい。例えば、端末制御部25は、第2期間において、アイテム42の出現数又は出現頻度をゼロにしてもよい。かかる場合、アイテム42が出現しないように制御される。端末制御部25は、移動オブジェクト40とアイテム42とが画面上で重なった場合、当該アイテム42が取得されたと判定する。本実施形態において、アイテム42は、属性アイテムと、回復アイテムと、を含む。
【0087】
属性アイテムは、ゲーム媒体の第1属性のうち、少なくとも1つに対応する。例えば、火属性に対応するアイテムが取得された場合、端末制御部25は、デッキに含まれる第1ゲーム媒体のうち、火属性の第1ゲーム媒体それぞれの行動ポイントを増加させる。端末制御部25は、第1ゲーム媒体の行動ポイントが所定の基準値以上になると、当該第1ゲーム媒体に所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を自動的に実行させる。例えば、対戦相手に対する攻撃を第1ゲーム媒体に実行させた場合、端末制御部25は、対戦相手であるゲーム媒体のHPを減少させる。また、端末制御部25は、攻撃を行った第1ゲーム媒体の行動ポイントを、基準値の分だけ減少させる。例えば、第1ゲーム媒体の行動ポイントが350ポイントであり、基準値が100ポイントである場合、端末制御部25は、当該第1ゲーム媒体に攻撃を合計3回行わせる。そして端末制御部25は、基準値(100ポイント)×3回=300ポイントだけ、当該第1ゲーム媒体の行動ポイントを減少させる。従って、攻撃を3回行った後、当該第1ゲーム媒体の行動ポイントは、350ポイント-300ポイント=50ポイントとなる。
【0088】
一方、回復アイテムが取得された場合、端末制御部25は、ユーザの合計回復力に応じて、ユーザの合計HPを増加させる。
【0089】
端末制御部25は、端末装置20に対するユーザ操作に応じて、例えば画面上方向に向かって移動オブジェクト40をジャンプさせる。例えばユーザは、路面41が途切れている箇所で移動オブジェクト40をジャンプさせることで、路面41から移動オブジェクト40が落下することを防ぎ得る。移動オブジェクト40が路面41から落下した場合、端末制御部25は、例えばユーザの合計HPを減少させ、その後移動オブジェクト40を路面41上に復帰させる。また例えば、ユーザは、アイテム42の配置に合わせて移動オブジェクト40をジャンプさせることで、アイテム42を取得し得る。
【0090】
端末制御部25は、対戦相手44に勝利すると、対戦相手44の表示を消滅させるとともに、対戦相手44が保持する育成用アイテム46がユーザに獲得された演出表示を行う。この場合、端末制御部25は、育成用アイテム46が新たに追加されるように、ユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(
図2及び
図3参照)を更新する。
【0091】
なお、
図5において、画像領域45は、合計HPの残りをゲージで表示する領域であり、画像領域48は、対戦相手のHPの残りをゲージで表示する領域であり、画像領域49は、デッキに含まれる各第1ゲーム媒体の状態を示す領域である。第1ゲーム媒体の状態は、アイテム42の取得態様に応じて変化する次の行動(対戦相手に対する攻撃やスキルの発動等)の実行可否状態等を含んでよく、ここでは詳しい説明は省略する。
【0092】
(ゲーム媒体抽選処理)
次に、ゲーム媒体抽選処理について詳説する。
【0093】
図6は、サーバ制御部13の機能のうちの、ゲーム媒体抽選処理に関連した部分の機能の構成を表す図である。
【0094】
サーバ制御部13は、ゲーム媒体抽選処理を実行する。ゲーム媒体抽選処理は、上述したように、ユーザごとに、ユーザからの抽選要求を受けて実行される処理であり、各ユーザの所有ゲーム媒体を増やすための処理である。
【0095】
一般的に、所有ゲーム媒体が多いほど、デッキのバリエーションが富み、ユーザにとって有利となる。また、能力パラメータの比較的高い第1ゲーム媒体が使用される場合、能力パラメータの比較的低い第1ゲーム媒体が使用される場合よりも、対戦ゲームパートでユーザが勝利する可能性が高くなる傾向がある。従って、一般的に、ユーザは、能力パラメータの高いゲーム媒体、又は、強化等により能力パラメータを高くできるゲーム媒体を所有ゲーム媒体としたいと望む傾向がある。ゲーム媒体抽選処理は、このようなユーザの望みに応える処理である。
【0096】
サーバ制御部13は、
図6に示すように、抽選処理部130を有する。抽選処理部130は、通常抽選実行部131と、再抽選条件判定部132と、再抽選実行部133と、抽選結果確定部134とを含む。
【0097】
通常抽選実行部131は、通常抽選処理を行う。通常抽選処理は、後述の再抽選処理以外の抽選処理を意味する。例えば、通常抽選実行部131は、すべてのゲーム媒体を1つずつ含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に(ランダムに)抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する。なお、複数回の連続して行う抽選処理の場合(すなわち、10連ガチャのような、複数回の抽選処理を1セットとして行う場合)、抽選対象群は、毎回、すべて同じであってもよいし、既に抽選されたゲーム媒体が除かれる態様で再設定されてもよい。あるいは、通常抽選実行部131は、無作為又は所定のルールで選択された所定の組み合わせのゲーム媒体(総数は、すべてのゲーム媒体の総数よりも少ない)を抽選対象群としてもよい。例えば、通常抽選実行部131は、すべての第1ゲーム媒体のうちから、レアリティがSSRであるゲーム媒体を2種類以上含む所定数の第1ゲーム媒体からなる抽選対象群を設定してもよい。このとき、開催時期等に応じて、レアリティがSSRであるゲーム媒体は、期間限定の特別なゲーム媒体であってもよい。
【0098】
なお、すべてのゲーム媒体を1つずつ含む態様で抽選対象群(複数回の連続して行う抽選処理の場合は、初期の抽選対象群)を設定する場合は、設定される抽選対象群には、レアリティがSSRである2種類以上のゲーム媒体が必ず含まれる。他方、それ以外の態様で抽選対象群(複数回の連続して行う抽選処理の場合は、初期の抽選対象群)を設定する場合、設定される抽選対象群に、所定基準以上のレアリティ(例えばSR又はSSR)であるゲーム媒体が少なくとも2種類以上含まれるようにすることが望ましい。
【0099】
あるいは、ゲーム媒体の種類ごとに提供確率が設定される仕様であってもよい。この場合、通常抽選実行部131は、設定された提供確率に基づいて、ゲーム媒体を抽選する。なお、この場合、上述したように、N(ノーマル)、R(レア)、SR(スーパーレア)、SSR(ダブルスーパーレア)のそれぞれが対応付けられている種類のゲーム媒体の提供確率をPN、PR、PSR、PSSRとすると、PN>PR>PSR>PSSRであってよい。
【0100】
あるいは、予め決まった提供順に応じて、ゲーム媒体が抽出(抽選)されてもよい。例えば、上述のように、N、R、SR、SSRのレアリティのそれぞれが対応付けられている種類のゲーム媒体の個数をNN個、NR個、NSR個、NSSR個とすると、通常抽選実行部131は、総数がNtotal(=NN+NR+NSR+NSSR)個のゲーム媒体でキューを形成し、1つずつゲーム媒体を並び順に抽出していく。この場合、総数は、有限であるが、更なる変形例では、総数は、無限又はNtotal未満であってもよい。また、並び順は、提供確率に応じて決まってもよいし、他のパラメータに応じて決まってもよい。また、キューには、各種類のゲーム媒体が1つずつ含められるが、特定の種類のゲーム媒体が他の種類のゲーム媒体よりも多く含まれる態様で、含まれる各種類のゲーム媒体の数において差異が設定されてもよい。このような通常抽選処理の変形例は、後述の再抽選処理においても同様である。また、通常抽選処理の通常抽選処理のやり方と、再抽選処理のやり方は、基本的に同じであるが、例えば一方が提供確率を利用し他方がキューを利用するといった具合に、全く異なる態様で実現されてもよい。
【0101】
再抽選条件判定部132は、通常抽選処理の結果と、サーバ記憶部12内のユーザに関する情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する。再抽選条件は、ある一のユーザに対応付けるゲーム媒体を抽選するための通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、絶対価値が比較的高いゲーム媒体であるにもかかわらず、当該ユーザにとっては価値が低い又はそれほど高くない可能性がある場合に、満たされてよい。
【0102】
ここで、絶対価値とは、本ゲームにおいて変動し得ない価値であり、絶対価値が比較的高いゲーム媒体とは、例えばレアリティが比較的高いゲーム媒体や、能力パラメータが比較的高いゲーム媒体である。すなわち、ゲーム媒体間での相対的な価値を表す指標値となるレアリティや能力パラメータは、絶対価値を表す指標値でもある。絶対価値が比較的高いゲーム媒体は、基本的には、どのようなユーザにとっても価値の比較的高いものである傾向がある。
【0103】
しかしながら、ユーザにとっては、絶対価値が同じように比較的高い複数種類のゲーム媒体間において、価値が異なる場合がある。このような齟齬は、ユーザの所有ゲーム媒体との関係や、ユーザの好み等に起因して生じることもある。例えば、絶対価値が最高であるゲーム媒体(例えばレアリティがSSRであるゲーム媒体)が2種類ある場合、一方を既に所有するユーザにとっては、当該一方のゲーム媒体のもう1つよりも、他方のゲーム媒体の方が、価値が高い傾向となる。
【0104】
本実施形態では、再抽選条件は、このような、絶対価値と、ユーザにとっての価値との間の齟齬を、解消するように設定される。
【0105】
具体的には、本実施形態では、一例として、一のユーザに係る一の抽選処理に対する再抽選条件は、以下の条件(1)、(2)が同時に満たされる場合に、満たされる。
・条件(1)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティが所定のレアリティ以上である。所定のレアリティは、任意であるが、再抽選処理の負荷を低減する観点からは比較的高いレアリティであること望ましく、本実施形態では、一例として、所定のレアリティは、SSRであるとする。
・条件(2)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、当該一のユーザの所有ゲーム媒体と同じである。
本実施形態では、一例として、条件(2)(あるいは、後述の条件(2a)等のような、後述の同様の条件)に関して、ゲーム媒体の同一性は、ゲーム媒体IDの同一性に基づいて判断される。すなわち、同じゲーム媒体IDを有するゲーム媒体同士は、同一である。例えば、
図3に示すように、キャラクタA1とキャラクタA2とは、ゲーム媒体としてのデータ自体が異なるものの、同一のゲーム媒体として扱われる。すなわち、本実施形態では、変化(進化や強化等)が可能なゲーム媒体については、変化の有無や変化の度合いにかかわらず、同一のゲーム媒体として扱われる。なお、仕様によっては、キャラクタA1とキャラクタA2のような、進化度合いの異なるキャラクタに対して、それぞれ異なるゲーム媒体IDが付与されてもよい。この場合も、進化度合いが異なるだけのキャラクタに対しては、関連性を示す特定の情報が付与されてよい。例えば、特定の情報は、進化度合いが異なるだけのキャラクタに係るゲーム媒体IDには共通部分をもたせることや、進化度合いが異なるだけのキャラクタに対してはその旨を示す関連性情報をもたせることで、実現されてよい。関連性情報とは、例えば関連性パラメータであり、この場合、関連性パラメータが“0”の場合は、異なるゲーム媒体であることを示し、“1”の場合は、進化度合いが異なるだけのキャラクタであることを示す。このような仕様においても、変化(進化や強化等)が可能なゲーム媒体については、変化の有無や変化の度合いにかかわらず、同一のゲーム媒体として扱われることに変わりはなく、かかる仕様では、ゲーム媒体の同一性は、特定の情報に基づいて判断できる。
【0106】
この場合、比較的入手困難であるゲーム媒体(すなわちレアリティがSSRのゲーム媒体)が抽選された場合に、当該ゲーム媒体が既にユーザにより所有されている場合は、再抽選条件が満たされることになる。ユーザにとっては、レアリティがSSRの複数種類のゲーム媒体のうちの、所有していないゲーム媒体の方が、既に所有しているゲーム媒体のもう1つよりも、価値が高い場合がある。従って、このような再抽選条件の場合は、再抽選条件の成立に伴う再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体(例えば、レアリティがSSRの他のゲーム媒体)が入手され易くすることが可能となる。
【0107】
なお、条件(1)は、以下の条件(1A)や条件(1B)に変更されてもよい。
・条件(1A)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティがSR又はSSRである。
・条件(1B)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体の能力が所定基準以上の高い能力である。
なお、条件(1A)については、上述した条件(1)における所定のレアリティがSRである場合に対応する。条件(1B)について、ゲーム媒体の能力は、上述の能力パラメータに基づいて判断されてよい。例えばHPが所定閾値HPth以上である場合に、条件(1B)が満たされてもよい。
【0108】
ここで、一般的に、レアリティと能力とは相関性がある。すなわち、レアリティがSSRのゲーム媒体の方が、レアリティがR(レア)のゲーム媒体よりも、HPや攻撃力等が高く設定される傾向がある。従って、条件(1B)についても、上述した条件(1)や条件(1A)と同様に機能できる。ただし、ゲーム媒体によっては、あるいは、ゲームシステム1の仕様によっては、レアリティと能力とが、相関性がない場合もありうる。かかる場合でも、条件(1B)が上述した条件(1)や条件(1A)に代えて使用されてもよいし、上述した条件(1)や条件(1A)が使用されてもよい。
【0109】
また、条件(2)は、以下の条件(2a)に変更されてもよい。
・条件(2a)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、当該一のユーザの過去の所有ゲーム媒体と同じである。
過去の所有ゲーム媒体とは、売却等により現在は所有していないが、過去に所有していたゲーム媒体である。
【0110】
この場合、比較的入手困難であるゲーム媒体(すなわちレアリティがSSRのゲーム媒体)が抽選された場合に、当該ゲーム媒体がユーザにより過去に所有されていた場合は、再抽選条件が満たされることになる。ユーザにとっては、レアリティがSSRの複数種類のゲーム媒体のうちの、いままで所有したことがないゲーム媒体の方が、過去に所有したことがあるゲーム媒体よりも、価値が高い場合がある。従って、このような再抽選条件の場合は、再抽選条件の成立に伴う再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体(例えば、レアリティがSSRの他のゲーム媒体)が入手され易くすることが可能となる。
【0111】
他の実施形態では、一のユーザに係る一の抽選処理に対する再抽選条件は、以下の条件(1)、(2A)が同時に満たされる場合に、満たされてもよい。
・条件(1)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティが所定のレアリティ(本実施形態では、上述のようにSSR)以上である。
・条件(2A)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、当該一のユーザにより既に所定個Nth以上所有されている(すなわち、一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、当該一のユーザに係る所有ゲーム媒体のうちの、所定個Nth以上存在する同一の所有ゲーム媒体と同じである)。
なお、所定個Nthは、2以上の任意である。
【0112】
この場合、比較的入手困難であるゲーム媒体(すなわちレアリティがSSRのゲーム媒体)が抽選された場合に、当該ゲーム媒体が既にユーザにより所定個Nth以上所有されている場合は、再抽選条件が満たされることになる。ユーザにとっては、レアリティがSSRの複数種類のゲーム媒体のうちの、所有していないゲーム媒体の方が、既に所定個Nth以上所有しているゲーム媒体のもう1つよりも、価値が高い場合がある。従って、このような再抽選条件の場合は、再抽選条件の成立に伴う再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体(例えば、レアリティがSSRの他のゲーム媒体)が入手され易くすることが可能となる。
【0113】
更なる他の実施形態では、一のユーザに係る一の抽選処理に対する再抽選条件は、以下の条件(1C)、(2B)が同時に満たされる場合に、満たされてもよい。
・条件(1C)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティ(進化前のレアリティ)がSRである。
・条件(2B)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、進化可能ゲーム媒体であり、当該一のユーザの所有ゲーム媒体と同じであり、かつ、当該所有ゲーム媒体が進化上限に到達している(すなわち、レアリティがSSRに達している)。
【0114】
ここで、ある進化可能ゲーム媒体が進化上限に到達している場合、すなわち、レアリティがSSRに到達している場合、当該進化可能ゲーム媒体と同じゲーム媒体(進化前であり、それ故にレアリティがSSRよりも低いゲーム媒体)の必要性が低くなる。従って、このような再抽選条件の場合は、再抽選条件の成立に伴う再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体(例えば、レアリティがSRの他のゲーム媒体)が入手され易くすることが可能となる。
【0115】
更なる他の実施形態では、一のユーザに係る一の抽選処理に対する再抽選条件は、以下の条件(1C)、(2C)が同時に満たされる場合に、満たされてもよい。
・条件(1C)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティがSRである。
・条件(2C)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、当該一のユーザの所有ゲーム媒体のうちの進化上限に到達している(すなわち、レアリティがSSRに到達している)所有ゲーム媒体のみに対応付けられた進化素材用ゲーム媒体である。
【0116】
ここで、ある進化可能ゲーム媒体が進化上限に到達している場合、当該進化可能ゲーム媒体の更なる進化は不能であるので、当該進化可能ゲーム媒体のみに対応付けられた進化素材用ゲーム媒体の必要性が低くなる。従って、ユーザにとっては、このような進化素材用ゲーム媒体よりも、他のゲーム媒体(例えば、レアリティがSRの他の進化素材用ゲーム媒体)の方が、価値が高い場合がある。従って、このような再抽選条件の場合は、再抽選条件の成立に伴う再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体(例えば、レアリティがSRの他のゲーム媒体)が入手され易くすることが可能となる。
【0117】
更なる他の実施形態では、一のユーザに係る一の抽選処理に対する再抽選条件は、以下の条件(1)、(2D)が同時に満たされる場合に、満たされてもよい。
・条件(1)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティが所定のレアリティ(本実施形態では、上述のようにSSR)以上である。
・条件(2D)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、強化可能ゲーム媒体であり、当該一のユーザの所有ゲーム媒体と同じであり、かつ、当該所有ゲーム媒体が強化上限に到達している。
【0118】
強化上限に到達した状態とは、レベルが上限レベルに達した状態に対応する。本実施形態では、一例として、“限界突破”という強化態様による強化によって、上限レベルの引き上げが可能であり、“限界突破”という強化態様による強化には、強化対象の強化可能ゲーム媒体と同一のゲーム媒体の消費を伴うものとする。この場合、強化上限に到達した状態とは、引き上げ後の上限レベルに達した状態に対応する。
【0119】
ここで、ある強化可能ゲーム媒体が強化上限に到達している場合、当該強化可能ゲーム媒体の更なる強化は不能であるので、当該強化可能ゲーム媒体と同じゲーム媒体の必要性(強化素材用ゲーム媒体としての有用性)が低くなる。従って、ユーザにとっては、このようなゲーム媒体よりも、他のゲーム媒体(例えば、レアリティがSSRの他のゲーム媒体)の方が、価値が高い場合がある。従って、このような再抽選条件の場合は、再抽選条件の成立に伴う再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体(例えば、レアリティがSSRの他のゲーム媒体)が入手され易くすることが可能となる。
【0120】
再抽選実行部133は、再抽選条件判定部132により再抽選条件が満たされたと判定された場合に、再抽選処理を行う。なお、再抽選実行部133は、再抽選条件判定部132により再抽選条件が満たされたと判定された場合に、常に再抽選処理を行うこととしてもよい。あるいは、再抽選実行部133は、再抽選条件判定部132により再抽選条件が満たされたと判定された場合に、ユーザからの再抽選の希望を確認した上で、再抽選処理を行うこととしてもよい。この場合、再抽選を行うか否かの最終的な判断をユーザに委ねることになるので、自動的に再抽選が実行される場合に生じうる不都合(例えば、ユーザが望んでいない再抽選が実行されてしまうこと)を防止できる。
【0121】
再抽選処理は、通常抽選実行部131で利用された直近の抽選対象群(第1群の複数種類のゲーム媒体の一例)のうちから、一部のゲーム媒体だけを抽出した抽選対象群(以下、区別のため「再抽選対象群」ともいう)を用いて実行される。すなわち、再抽選実行部133は、再抽選対象群(第2群の複数種類のゲーム媒体の一例)のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に(ランダムに)抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する。
【0122】
再抽選対象群の設定方法は、任意であるが、基本的には、再抽選対象群は、直近の通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体(すなわち、レアリティがSSRであるが、ユーザの所有ゲーム媒体と同じゲーム媒体)が再び抽選される確率が、レアリティがSSRである他のゲーム媒体が抽選される確率よりも低くなるように設定される。また、再抽選対象群は、レアリティがSSRであるゲーム媒体が非常に高い確率で抽選されるように設定される。例えば、再抽選対象群は、レアリティがSSRであるゲーム媒体のみから構成されてもよい。
【0123】
なお、本実施形態では、上述のように条件(1)に係る所定のレアリティがSSRであるが、条件(1)に係る所定のレアリティが他のレアリティである場合は、再抽選対象群の設定方法は、それに応じて変更されてよい。例えば、条件(1)に係る所定のレアリティがSRである場合は、再抽選対象群は、直近の通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体(すなわち、レアリティがSR以上であるが、ユーザの所有ゲーム媒体と同じゲーム媒体)が再び抽選される確率が、レアリティがSR以上である他のゲーム媒体が抽選される確率よりも低くなるように設定される。また、再抽選対象群は、レアリティがSR以上であるゲーム媒体が非常に高い確率で抽選されるように設定される。例えば、再抽選対象群は、レアリティがSR以上であるゲーム媒体のみから構成されてもよい。また、この場合は、再抽選対象群は、直近の通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体と同じレアリティのゲーム媒体が必ず又は高い確率で抽選されるように、設定されてよい。
【0124】
図7A及び
図7Bは、通常抽選処理と再抽選処理との関係の一例の説明図であり、
図7A及び
図7Bは、それぞれ、通常抽選処理及び再抽選処理の態様を概念的に示す。
図7Aでは、複数のゲーム媒体IDに対応付けられたゲーム媒体から、一のゲーム媒体が抽選される様子が模式的に示される。ここでは、一例として、ゲーム媒体「C01」~「C03」の3つのレアリティがSSRであり、ゲーム媒体「C01」が、通常抽選処理により抽選されたものとする。この場合、
図7Bに示すように、再抽選対象群は、通常抽選実行部131で利用された直近の抽選対象群(
図7A参照)から、レアリティがSSR未満のゲーム媒体を除き、かつ、ゲーム媒体「C01」を除くことで、構成される。すなわち、再抽選対象群は、ゲーム媒体「C01」~「C03」のうちの、ゲーム媒体「C01」を除くことで、構成される。この場合、再抽選対象群は、ゲーム媒体「C01」、「C02」の2つからなるので、ゲーム媒体「C01」、「C02」のいずれか一方が、50%の確率で抽選されることになる。
【0125】
抽選結果確定部134は、通常抽選処理又は再抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、新たにユーザに対応付ける処理、すなわち、ユーザに所有させる処理を実行する。具体的には、抽選結果確定部134は、一のユーザに、一のゲーム媒体を所有させる際、当該一のユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(
図2及び
図3参照)において、当該一のゲーム媒体を追加する。
【0126】
具体的には、抽選結果確定部134は、通常抽選処理に後続して再抽選処理が実行された場合は、再抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、新たにユーザに対応付ける処理を実行する。なお、変形例では、再抽選処理が複数回(すなわち再抽選処理に対する更なる再抽選処理)実行される仕様であってもよい。この場合、抽選結果確定部134は、最終的な再抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、新たにユーザに対応付ける処理を実行する。他方、抽選結果確定部134は、再抽選処理が実行されない場合は、通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、新たにユーザに対応付ける処理を実行する。
【0127】
本実施形態によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
【0128】
本実施形態によれば、上述したように、所定の再抽選条件が満たされた場合に、再抽選処理が実行されうる。再抽選によって、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体が入手され易くすることができる。
【0129】
特に、本実施形態では、上述したように、再抽選条件は、上述した条件(1)(条件(1A)等も同様)を含むので、例えばどのようなレアリティのゲーム媒体に対しても再抽選条件が成立しうる仕様に比べて、再抽選処理が実行される頻度を適切に抑制できる。この結果、サーバコンピュータの負荷を抑えながら、ユーザに再抽選の機会を適切に与えることができる。
【0130】
また、本実施形態によれば、上述したように、再抽選条件は、上述した条件(2)(条件(2A)等も同様)を含むので、抽選処理で抽選されたゲーム媒体と、ユーザの所有ゲーム媒体との関係を考慮した再抽選条件を設定できる。
【0131】
ここで、抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、ユーザにとって価値の高いゲーム媒体であるか否かは、抽選処理で抽選されたゲーム媒体と、ユーザの所有ゲーム媒体との関係を考慮することで精度良く推定できる。例えば10連ガチャのような、複数連のガチャ中に同じ種類のゲーム媒体が抽選される場合にだけ再抽選条件が成立するような仕様(以下、「比較例」ともいう)では、抽選処理で抽選されたゲーム媒体と、ユーザの所有ゲーム媒体との関係が考慮されない。このため、かかる比較例では、再抽選条件が限定的過ぎてしまい、再抽選条件が満たされる機会が非常に限定的になってしまう。この結果、かかる比較例では、抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、例えば、レアリティがSSRであるにもかかわらずユーザにとって価値のさほど高くないゲーム媒体である場合でも、再抽選条件が満たされない可能性が高くなる。
【0132】
この点、本実施形態によれば、上述したように、ユーザの所有ゲーム媒体(すなわちユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(
図2及び
図3参照))が考慮されるので、上記のような比較例で生じるような不都合を低減できる。すなわち、抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、例えば、レアリティがSSRであるにもかかわらずユーザにとって価値のさほど高くないゲーム媒体である場合に、再抽選条件が満たされる可能性が高くなる。この結果、比較的入手困難である種類のゲーム媒体(すなわちレアリティがSSRであるゲーム媒体)が抽選された場合に、ユーザにとって、より価値の高いゲーム媒体が入手され易くすることができる。
【0133】
なお、上述では、抽選処理で抽選されたゲーム媒体と、ユーザの所有ゲーム媒体との関係を考慮した再抽選条件に関して、条件(2)や条件(2A)等を例示したが、これらは、矛盾が生じない態様で、適宜組み合わせて使用されてもよいし、同様の又は異種の他の条件が付加されてもよい。例えば、上述した条件(1C)、(2B)が同時に満たされる場合に満たれる再抽選条件に関して、条件(2B)に条件(2A)の要素を取り入れて、以下の条件(2E)が利用されてもよい。
・条件(2E)一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、進化可能ゲーム媒体であり、当該一のユーザの所定個Nth以上の所有ゲーム媒体と同じであり、かつ、当該所定個Nth以上の所有ゲーム媒体のうちの少なくとも1つが進化上限に到達している。
【0134】
次に、
図8を参照して、再抽選処理が実行される場合のサーバ装置10と端末装置20との間の通信について概説する。
【0135】
図8に示すように、まず、端末装置20は、ユーザの操作(例えばガチャボタンの操作)に応答して、サーバ装置10に抽選要求を送信する(T1参照)。抽選要求は、ガチャの種類を示す情報(例えば、複数種類のガチャが選択可能である場合、どの種類のガチャが選択されたかを特定できる情報)を含んでよい。
【0136】
サーバ装置10は、抽選要求を受信すると、通常抽選処理を行う。ここでは、通常抽選処理を行った結果、再抽選条件が満たされたものとする。この場合、サーバ装置10は、通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体を表す情報を、仮抽選結果として端末装置20に送信する(T2参照)。なお、仮抽選結果とは、その後に実行されうる再抽選により変化しうる点で、再抽選条件が満たされないときの抽選結果とは異なる。
【0137】
端末装置20は、仮抽選結果を受信すると、再抽選の希望の有無をユーザに問い合わせる画面を生成し、表示部23上に出力する(
図9参照)。従って、仮抽選結果は、ユーザへの再抽選の希望の有無の問い合わせとして機能する。
図9には、再抽選の希望の有無をユーザに問い合わせる画面の一例が概略的に示される。
図9に示す画面G80では、今回抽選されたゲーム媒体に対応するキャラクタの画像CI1が示されるとともに、問い合わせのメッセージTX1が示される。また、
図9に示す画面G80では、再抽選の希望の有無を入力するためのスイッチ(タッチスイッチ)SW801,SW802が設定される。この場合、ユーザは、画像CI1を見て、再抽選を希望する場合は、スイッチSW801を操作し、希望しない場合は、スイッチSW802を操作することになる。端末装置20は、スイッチSW801,SW802のいずれかが操作されると、いずれが操作されたかを示す情報(すなわち、再抽選の希望の有無に関する回答)を、サーバに送信する(T3参照)。ここでは、一例として、スイッチSW801が操作されたものとする。
【0138】
サーバ装置10は、再抽選の希望の有無に関する回答を受信すると、当該回答に応じて再抽選処理の要否を判定する。ここでは、一例として、スイッチSW801が操作され、再抽選が“要”と判定される。従って、サーバ装置10は、再抽選処理を行い、再抽選処理で抽選されたゲーム媒体を表す情報を、抽選結果として端末装置20に送信する(T4参照)。この場合、サーバ装置10は、当該抽選結果に基づいて、ユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(
図2及び
図3参照)を更新する。
【0139】
次に、
図10~
図12を参照して、サーバ制御部13の抽選処理部130の動作例について説明する。
【0140】
図10は、サーバ制御部13の抽選処理部130により実行される処理の一例を示す概略的なフローチャートである。
【0141】
ステップS800では、抽選処理部130は、端末装置20から抽選要求を受信したか否かを判定する。端末装置20から抽選要求を受信した場合は、ステップS802に進み、それ以外の場合は、端末装置20からの抽選要求の受信待ち状態となる。
【0142】
ステップS802では、抽選処理部130は、抽選処理のための初期設定を行う。具体的には、抽選処理部130は、Nを初期値1にセットするとともに、NMAXを、ガチャ回数Mにセットする。ガチャ回数Mは、抽選要求に含まれる情報である。例えば、10連ガチャの場合は、M=10である。また、抽選処理部130は、抽選要求を送信したユーザ(ユーザID)を特定する。抽選要求を送信したユーザは、抽選要求に含まれる情報等に基づいて特定できる。また、抽選処理部130は、例えばRAM(Random access memory)等により形成される抽選結果記録領域(図示せず)をリセット(クリア)する。
【0143】
ステップS804では、抽選処理部130の通常抽選実行部131は、通常抽選用の抽選対象群を設定する。ここでは、一例として、通常抽選実行部131は、すべてのゲーム媒体を1つずつ含む抽選対象群を設定する。なお、抽選対象群は、ユーザが選択したガチャの種類に応じて設定されてもよい。
【0144】
ステップS806では、抽選処理部130の通常抽選実行部131は、通常抽選処理を実行する。具体的には、通常抽選実行部131は、現在の抽選対象群から一のゲーム媒体を抽選する。
【0145】
ステップS808では、抽選処理部130の再抽選条件判定部132は、ステップS806で抽選したゲーム媒体に、所定基準以上の高いレアリティが対応付けられているか否かを判定する。ここでは、一例として、再抽選条件判定部132は、上述した条件(1)として、ステップS806で抽選したゲーム媒体のレアリティがSSRであるか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS810に進み、それ以外の場合は、ステップS828に進む。
【0146】
ステップS810では、抽選処理部130の再抽選条件判定部132は、ステップS802で特定したユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(
図2及び
図3参照)を、サーバ記憶部12から取得する(読み出す)。
【0147】
ステップS812では、抽選処理部130の再抽選条件判定部132は、ステップS810で取得した所有ゲーム媒体に関する情報に基づいて、ステップS806で抽選したゲーム媒体が、ステップS802で特定したユーザに既に所有されているか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS814に進み、それ以外の場合は、ステップS828に進む。
【0148】
ステップS814では、抽選処理部130は、ステップS806で抽選したゲーム媒体を表す仮抽選結果を、ステップS802で特定したユーザの端末装置20に送信する(
図8のT2参照)。すなわち、抽選処理部130は、ユーザに、ステップS806で抽選したゲーム媒体を通知するとともに、再抽選の希望の有無を問い合わせる。
【0149】
ステップS816では、抽選処理部130は、ステップS802で特定したユーザの端末装置20から、ステップS814で送信した仮抽選結果に応答した回答を受信したか否かを判定する。すなわち、抽選処理部130は、再抽選の希望の有無に関する回答を受信したか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS818に進み、それ以外の場合は、再抽選の希望の有無に関する回答の受信待ち状態となる。
【0150】
ステップS818では、抽選処理部130は、ステップS816で得た回答に基づいて、ステップS802で特定したユーザが再抽選を希望しているか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS820に進み、それ以外の場合は、ステップS830に進む。
【0151】
ステップS820では、抽選処理部130の再抽選実行部133は、再抽選対象群を設定する。ここでは、一例として、再抽選対象群は、現在の抽選対象群から、ステップS806で抽選したゲーム媒体を除く、レアリティがSSRのすべてのゲーム媒体を抽出して構成される。
【0152】
ステップS822では、抽選処理部130の再抽選実行部133は、再抽選処理を実行する。具体的には、再抽選実行部133は、ステップS820で設定した抽選対象群から一のゲーム媒体を抽選する。
【0153】
ステップS824では、抽選処理部130の再抽選実行部133は、ステップS822で抽選したゲーム媒体を表す抽選結果を、ステップS802で特定したユーザの端末装置20に送信する(
図8のT4参照)。
【0154】
ステップS826では、抽選処理部130は、ステップS822で抽選したゲーム媒体を表す抽選結果を、抽選結果記録領域に一時記憶する。
【0155】
ステップS828では、抽選処理部130は、ステップS806で抽選したゲーム媒体を表す抽選結果を、ステップS802で特定したユーザの端末装置20に送信する。
【0156】
ステップS830では、抽選処理部130は、ステップS806で抽選したゲーム媒体を表す抽選結果を、抽選結果記録領域に一時記憶する。
【0157】
ステップS832では、抽選処理部130は、N=NMAX(すなわちN=M)であるか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS834に進み、それ以外の場合は、ステップS836に進む。
【0158】
ステップS834では、抽選処理部130の抽選結果確定部134は、抽選結果記録領域に記憶された抽選結果を確定させる。すなわち、抽選結果確定部134は、抽選結果記録領域に記憶された抽選結果に基づいて、ステップS802で特定したユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(
図2及び
図3参照)を、更新する。これにより、ユーザの所有ゲーム媒体が増加する。
【0159】
ステップS836では、抽選処理部130は、Nを“1”だけインクリメントする。
【0160】
ステップS838では、抽選処理部130の通常抽選実行部131は、通常抽選用の抽選対象群を再設定する。ここでは、一例として、現在の抽選対象群(≠再抽選対象群)から、直近の抽選結果(再抽選処理による抽選結果を含む)に係るゲーム媒体を除くことで設定される。
【0161】
図10に示す処理によれば、ステップS806の抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティがSSRであり、かつ、ステップS806の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、既にユーザに所有されている場合は、ステップS822に進みうる。そして、ユーザの希望によりステップS822で再抽選が実行される場合は、ステップS806の抽選処理で抽選されたゲーム媒体以外の、レアリティがSSRのゲーム媒体を、ユーザに所有させることができる。この結果、ユーザは、ステップS806の抽選処理で抽選されたゲーム媒体よりも、自身にとっては価値の高いゲーム媒体(レアリティがSSRの他のゲーム媒体)を、入手することが可能となる。すなわち、絶対価値としてはステップS806の抽選処理で抽選されたゲーム媒体と同一であるが、ユーザにとって、より必要性の高いゲーム媒体(レアリティがSSRの他のゲーム媒体)を、入手することが可能となる。
【0162】
なお、
図10で示す処理では、ステップS822の再抽選処理で抽選されたゲーム媒体については、再抽選条件の成否が判定されないが、これに限られない。例えば、再抽選処理で抽選されたゲーム媒体についても、同様の再抽選条件の成否が判定されてもよい。このような変形例については、後出の
図11及び
図12についても同様である。
また、
図10で示す処理では、N
MAX(ガチャ回数M)回のそれぞれの通常抽選処理ごとに、ステップS812の判定結果が“YES”の場合にステップS814~ステップS826の処理を実行しているが、これに限られない。例えば、N
MAX(ガチャ回数M)回分のすべての通常抽選処理を実行した後に、それぞれの通常抽選処理に関して、再抽選条件が満たされたか否かを判定してもよい。このような変形例については、後出の
図11及び
図12についても同様である。
また、
図10で示す処理では、N
MAX(ガチャ回数M)が2以上の場合、再抽選処理が最大で2回以上、実行されうるが、再抽選処理による負荷を低減すべく、再抽選処理の実行可能回数がN
MAX未満になるように制限されてもよい。例えば、再抽選処理の実行可能回数は、1回だけに制限されてもよい。このような変形例については、後出の
図11及び
図12についても同様である。
【0163】
図11は、サーバ制御部13の抽選処理部130により実行される処理の他の一例を示す概略的なフローチャートである。
【0164】
図11に示す処理は、
図10に示した処理に対して、ステップS812がステップS812Aで置換された点が異なる。
【0165】
ステップS812Aでは、抽選処理部130の再抽選条件判定部132は、ステップS810で取得した所有ゲーム媒体に関する情報に基づいて、ステップS806で抽選したゲーム媒体が、ステップS802で特定したユーザに既に所定個Nth以上所有されているか否かを判定する。すなわち、再抽選条件判定部132は、上述した条件(2A)の成立の有無を判定する。所定個Nthは、上述したとおりである。判定結果が“YES”の場合、ステップS814に進み、それ以外の場合は、ステップS828に進む。
【0166】
図11に示す処理によっても、
図10に示した処理と同様の効果が奏される。特に、
図11に示す処理によれば、
図10に示した処理よりも、再抽選条件が満たされる可能性が低くなるので、その分だけサーバコンピュータの負荷を低減できる。
【0167】
図12は、サーバ制御部13の抽選処理部130により実行される処理の更なる他の一例を示す概略的なフローチャートである。
【0168】
図12に示す処理は、
図10に示した処理に対して、ステップS808がステップS808Aで置換され、かつ、ステップS813が追加された点が異なる。
【0169】
ステップS808Aでは、抽選処理部130の再抽選条件判定部132は、ステップS806で抽選したゲーム媒体に、所定基準以上の高いレアリティが対応付けられているか否かを判定する。ここでは、一例として、再抽選条件判定部132は、上述した条件(1C)として、ステップS806で抽選したゲーム媒体のレアリティがSR以上(すなわちSR又はSSR)であるか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS810に進み、それ以外の場合は、ステップS828に進む。
【0170】
図12においては、ステップS812において判定結果が“YES”の場合、ステップS813に進む。
【0171】
ステップS813では、抽選処理部130の再抽選条件判定部132は、ステップS806で抽選したゲーム媒体と同じ所有ゲーム媒体が進化上限到達済みであるか否かを判定する。すなわち、ステップS806で抽選したゲーム媒体のレアリティがSRである場合は、再抽選条件判定部132は、ステップS812とステップS813の組み合わせにより、上述した条件(2B)の成立の有無を判定する。なお、ステップS806で抽選したゲーム媒体のレアリティがSSRである場合は、ステップS813は省略されてよい。判定結果が“YES”の場合、ステップS814に進み、それ以外の場合は、ステップS828に進む。
【0172】
図12に示す処理によっても、
図10に示した処理と同様の効果が奏される。特に、
図12に示す処理によれば、
図10に示した処理よりも、再抽選条件が満たされる可能性が低くなるので、その分だけサーバコンピュータの負荷を低減できる。
【0173】
以上、各実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【0174】
例えば、上述した本実施形態において、サーバ装置10が実行する動作及び処理の一部又は全部を、端末装置20が実行する構成であってもよい。同様に、端末装置20が実行する動作の一部を、サーバ装置10が実行する構成であってもよい。例えば、端末装置20に表示される各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理は、サーバ装置10及び端末装置20の何れか一方が実行してもよく、サーバ装置10及び端末装置20が協働して実行してもよい。あるいは、ゲームシステム1は、サーバ装置10を備えなくてもよい。かかる場合、端末装置20は、上述した実施形態においてサーバ装置10から受信する情報を、予め記憶してもよい。
【0175】
また、上述した実施形態において、端末装置20に表示される画面の少なくとも一部を、サーバ装置10が生成したデータに基づいて端末装置20に表示させるウェブ表示とし、画面の少なくとも一部を、端末装置20にインストールされているネイティブアプリケーションによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置10及び端末装置20のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
【0176】
また、上述した実施形態に係るサーバ装置10又は端末装置20として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置10又は端末装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
【0177】
また、上述した実施形態において、第1ゲーム媒体及び第2ゲーム媒体が異なるゲーム媒体である例について説明した。しかしながら、例えば第1ゲーム媒体及び第2ゲーム媒体が同一のゲーム媒体であってもよい。
【0178】
なお、以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する(原出願の原出願の当初の特許請求の範囲に対応する)。
【0179】
[付記1]
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理部とを含み、
複数種類のゲーム媒体は、それぞれに、複数種類のゲーム媒体間での相対的な価値に応じた指標値が対応付けられており、
前記抽選処理部は、
一のユーザ識別情報に係る一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に、所定基準以上の高い価値を表す前記指標値が対応付けられており、かつ、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に係る前記ゲーム媒体情報に対して所定の関係を有する場合に、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体を抽選するための新たな抽選処理を実行する再抽選実行部と、
前記再抽選実行部により前記新たな抽選処理が実行された場合に、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に代えて、前記新たな抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、前記一のユーザ識別情報に対応付けるゲーム媒体変更部とを含む、ゲーム装置。
【0180】
[付記2]
前記指標値は、複数種類のゲーム媒体のそれぞれの希少度を含み、
前記所定基準以上の高い価値を表す前記指標値は、所定基準以上の希少度を含む、付記1に記載のゲーム装置。
【0181】
[付記3]
前記指標値は、複数種類のゲーム媒体のそれぞれの能力を表すパラメータを含み、
前記所定基準以上の高い価値を表す前記指標値は、所定基準以上の能力を表す前記パラメータを含む、付記1又は2に記載のゲーム装置。
【0182】
[付記4]
前記所定の関係は、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に係る前記ゲーム媒体情報に含まれているゲーム媒体と種類が同一である関係を含む、付記1~3のうちのいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0183】
[付記5]
ゲーム媒体は、種類が同一であっても、複数個、同一のユーザ識別情報に対応付け可能であり、
前記所定の関係は、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に係る前記ゲーム媒体情報に所定個数以上含まれているゲーム媒体と種類が同一である関係を含む、付記1~3のうちのいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0184】
[付記6]
複数種類のゲーム媒体のうちの少なくともいずれかは、対応付けられた所定種類のゲーム媒体の消費を伴って段階的に上限まで変化が可能であり、
前記所定の関係は、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に係る前記ゲーム媒体情報に含まれている上限まで変化済みのゲーム媒体と同じである関係、又は、当該変化済みのゲーム媒体のみに対応付けられた前記所定種類のゲーム媒体である関係を含む、付記1~3のうちのいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0185】
[付記7]
前記一の抽選処理は、第1群の複数種類のゲーム媒体のうちから、一のゲーム媒体を抽選する処理であり、
前記新たな抽選処理は、第2群の複数種類のゲーム媒体のうちから、一のゲーム媒体を抽選する処理であり、
前記第2群の複数種類のゲーム媒体は、前記第1群の複数種類のゲーム媒体のうちの、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体よりも低い価値を表す前記指標値が対応付けられた種類のゲーム媒体を含まず、かつ、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体と同じ前記指標値が対応付けられた種類のゲーム媒体を含む、付記1~6のうちのいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0186】
[付記8]
前記第2群の複数種類のゲーム媒体は、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体を除いた前記第1群の複数種類のゲーム媒体のうちから、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体と同じ前記指標値が対応付けられた種類のゲーム媒体を抽出して構成される、付記7に記載のゲーム装置。
【0187】
[付記9]
相対的な価値に応じた指標値が対応付けられた複数種類のゲーム媒体のうちから、一のユーザ識別情報に係る一の抽選処理を実行し、
ユーザ識別情報ごとにユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部から、前記一のユーザ識別情報に係るゲーム媒体情報を取得し、
前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に、所定基準以上の高い価値を表す前記指標値が対応付けられており、かつ、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に係る前記ゲーム媒体情報に対して所定の関係を有する場合に、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体を抽選するための新たな抽選処理を実行し、
前記新たな抽選処理が実行された場合に、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に代えて、前記新たな抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、前記一のユーザ識別情報に対応付けることを含む、コンピュータにより実行されるゲーム方法。
【0188】
[付記10]
相対的な価値に応じた指標値が対応付けられた複数種類のゲーム媒体のうちから、一のユーザ識別情報に係る一の抽選処理を実行し、
ユーザ識別情報ごとにユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部から、前記一のユーザ識別情報に係るゲーム媒体情報を取得し、
前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に、所定基準以上の高い価値を表す前記指標値が対応付けられており、かつ、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に係る前記ゲーム媒体情報に対して所定の関係を有する場合に、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体を抽選するための新たな抽選処理を実行し、
前記新たな抽選処理が実行された場合に、前記一の抽選処理で抽選されたゲーム媒体に代えて、前記新たな抽選処理で抽選されたゲーム媒体を、前記一のユーザ識別情報に対応付ける
処理をコンピュータに実行させるゲームプログラム。
【0189】
さらに以下の付記を開示する(原出願の当初の特許請求の範囲に対応する)。
【0190】
[付記1]
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理部とを含み、
前記抽選処理部は、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行部と、
前記通常抽選実行部による前記通常抽選処理の結果と、前記記憶部内の前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定部と、
前記再抽選条件判定部により前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記通常抽選実行部で利用された前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行部とを含む、ゲーム装置。
【0191】
[付記2]
前記再抽選条件は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、レアリティが比較的高いゲーム媒体であるにもかかわらず、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザにとっては価値が低い又はそれほど高くない可能性がある場合に、満たされる、付記1に記載のゲーム装置。
【0192】
[付記3]
前記再抽選条件は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体のレアリティが所定のレアリティ以上であり、かつ、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じである場合に、満たされる、付記1に記載のゲーム装置。
【0193】
[付記4]
前記再抽選対象群は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体であって、レアリティが比較的高いが対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じゲーム媒体が再び抽選される確率が、レアリティが比較的高い他のゲーム媒体が抽選される確率よりも低くなるように設定される、付記1から3のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0194】
[付記5]
前記再抽選対象群は、レアリティが比較的高いゲーム媒体が非常に高い確率で抽選されるように設定される、付記1から3のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0195】
[付記6]
前記再抽選処理は、前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、常に、及び/又は、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザからの再抽選の希望を確認した上で、行われる、付記1から5のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【0196】
[付記7]
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶し、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付け、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現し、
前記通常抽選処理の結果と、前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定し、
前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行うことを含む、コンピュータにより実行されるゲーム方法。
【0197】
[付記8]
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶し、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付け、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現し、
前記通常抽選処理の結果と、前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定し、
前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行うことを含む処理を、コンピュータに実行させるゲームプログラム。
【符号の説明】
【0198】
1 ゲームシステム
10 サーバ装置
11 サーバ通信部
12 サーバ記憶部
13 サーバ制御部
20 端末装置
21 端末通信部
22 端末記憶部
23 表示部
24 入力部
25 端末制御部
30 ネットワーク
40 移動オブジェクト
41 路面
42 アイテム
130 抽選処理部
131 通常抽選実行部
132 再抽選条件判定部
133 再抽選実行部
134 抽選結果確定部
【手続補正書】
【提出日】2024-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理部と、を備え、
前記抽選処理部は、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行部と、
前記通常抽選実行部による前記通常抽選処理の結果と、前記記憶部内の前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定部と、
前記再抽選条件判定部により前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記通常抽選実行部で利用された前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行部と、を備え、
前記再抽選条件は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体と前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体との関係において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体の前記ゲーム媒体情報に含まれる希少度を示す情報が所定の希少度を示す情報以上である第1条件、及び、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じである第2条件が満たされる場合に、満たされる、ゲーム装置。
【請求項2】
前記第2条件において、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体は、現在の所有ゲーム媒体である場合及び/又は過去の所有ゲーム媒体である場合を含む、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第2条件において、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体は、1個の所有ゲーム媒体である場合及び/又は2以上の所定個存在する同一の所有ゲーム媒体である場合を含む、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第2条件において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が進化可能ゲーム媒体であって、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体は、進化上限に到達している場合を含む、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記第2条件において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体は、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体のうちの進化上限に到達している所有ゲーム媒体のみに対応付けられた進化素材用ゲーム媒体である場合を含む、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記第2条件において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が強化可能ゲーム媒体であって、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体は、強化上限に到達している場合を含む、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記第2条件において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が進化可能ゲーム媒体であって、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体は、2以上の所定個存在する所有ゲーム媒体のうちの少なくとも1つが進化上限に到達している場合を含む、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記再抽選対象群は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体であって、前記ゲーム媒体情報に含まれる希少度を示す情報が所定基準以上に高いが対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じゲーム媒体が再び抽選される確率が、希少度を示す情報が所定基準以上に高い他のゲーム媒体が抽選される確率よりも低くなるように設定される、請求項1から7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記再抽選対象群は、前記ゲーム媒体情報に含まれる希少度を示す情報が所定基準以上に高いゲーム媒体のみから構成されることにより、希少度を示す情報が所定基準以上に高いゲーム媒体のみから構成されない場合に比べて、それらのうちのいずれかが非常に高い確率で抽選されるように設定される、請求項1から8のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記再抽選処理は、前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、常に、及び/又は、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザからの再抽選の希望を確認した上で、行われる、請求項1から9のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶ステップと、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理ステップと、を備え、
前記抽選処理ステップは、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行ステップと、
前記通常抽選実行ステップによる前記通常抽選処理の結果と、前記記憶ステップによる前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定ステップと、
前記再抽選条件判定ステップにより前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記通常抽選実行ステップで利用された前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行ステップと、を備え、
前記再抽選条件は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体と前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体との関係において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体の前記ゲーム媒体情報に含まれる希少度を示す情報が所定の希少度を示す情報以上である第1条件、及び、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じである第2条件が満たされる場合に、満たされる、コンピュータにより実行されるゲーム方法。
【請求項12】
ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶処理と、
ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理と、をコンピュータに実行させ、
前記抽選処理は、
前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行処理と、
前記通常抽選実行処理による前記通常抽選処理の結果と、前記記憶処理による前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定処理と、
前記再抽選条件判定処理により前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行処理と、を備え、
前記再抽選条件は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体と前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体との関係において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体の前記ゲーム媒体情報に含まれる希少度を示す情報が所定の希少度を示す情報以上である第1条件、及び、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じである第2条件が満たされる場合に、満たされる、ゲームプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
1つの側面では、ユーザ識別情報ごとに、ユーザ識別情報に対応付けられている1つ以上のゲーム媒体を表すゲーム媒体情報を記憶する記憶部と、ユーザ識別情報ごとに、抽選処理に基づいて、複数種類のゲーム媒体のうちから抽選されたゲーム媒体を、ユーザ識別情報に新たに対応付ける抽選処理部と、を備え、前記抽選処理部は、前記1つ以上のゲーム媒体を種類ごとに含む抽選対象群のうちから、1つのゲーム媒体を無作為に抽出することで、1回の通常抽選処理を実現する通常抽選実行部と、前記通常抽選実行部による前記通常抽選処理の結果と、前記記憶部内の前記ユーザ識別情報とに基づいて、再抽選条件が満たされたか否かを判定する再抽選条件判定部と、前記再抽選条件判定部により前記再抽選条件が満たされたと判定された場合に、前記通常抽選実行部で利用された前記抽選対象群のうちから一部のゲーム媒体だけを抽出した再抽選対象群を用いて、再抽選処理を行う再抽選実行部と、を備え、前記再抽選条件は、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体と前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体との関係において、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体の前記ゲーム媒体情報に含まれる希少度を示す情報が所定の希少度を示す情報以上である第1条件、及び、前記通常抽選処理で抽選されたゲーム媒体が、対応付けられた前記ユーザ識別情報に係るユーザの所有ゲーム媒体と同じである第2条件が満たされる場合に、満たされる、ゲーム装置が提供される。