(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144603
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20241003BHJP
A63F 13/48 20140101ALI20241003BHJP
A63F 13/497 20140101ALI20241003BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20241003BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20241003BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/48
A63F13/497
A63F13/53
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024119449
(22)【出願日】2024-07-25
(62)【分割の表示】P 2022181799の分割
【原出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 慈彦
(72)【発明者】
【氏名】朝香 拓人
(57)【要約】
【課題】プレイヤが所望のゲーム設定でのゲームを再度行うことができるようにする。
【解決手段】情報処理システムは、プレイヤのゲーム開始操作に基づいて開始される第1ゲームにおいて発生させる第1ゲームイベントをプレイヤのパラメータに基づいて決定する。決定された第1ゲームイベントが発生する第1ゲームは、プレイヤの操作入力に基づいて進行される。情報システムは、第1ゲームの結果に応じて、プレイヤのパラメータを更新する。情報システムは、プレイヤの第1ゲームを指定する操作に基づいて、当該プレイヤのパラメータに関わらず、指定された第1ゲームの第1ゲームイベントが発生する第2ゲームを、当該プレイヤの操作入力に基づいて進行する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行可能な情報処理装置のコンピュータによって実行される情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
プレイヤのゲーム開始操作に基づいて開始される第1ゲームにおいて発生させる第1ゲームイベントを前記プレイヤのパラメータに基づいて決定するイベント決定手段と、
前記イベント決定手段により決定された前記第1ゲームイベントが発生する第1ゲームを、前記プレイヤの操作入力に基づいて進行する第1ゲーム進行手段と、
前記第1ゲームの結果に応じて、前記プレイヤの前記パラメータを更新する更新手段と、
プレイヤの前記第1ゲームを指定する操作に基づいて、当該プレイヤの前記パラメータに関わらず、指定された前記第1ゲームの前記第1ゲームイベントが発生する第2ゲームを、当該プレイヤの操作入力に基づいて進行する第2ゲーム進行手段として機能させる、
情報処理プログラム。
【請求項2】
前記イベント決定手段は、前記プレイヤの前記パラメータと乱数に基づいて、前記第1ゲームにおいて発生させる第1ゲームイベントを決定する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームがプレイヤによってクリアされたか否かに関わらず、当該第1ゲームの前記第1ゲームイベントが発生する第2ゲームを進行する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームにおいて前記第1ゲームイベントが発生したタイミングに基づいて、前記第2ゲームにおける当該第1ゲームイベントの発生タイミングを決定する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第2ゲームにおける前記第1ゲームイベントとして、前記第1ゲームにおける前記第1ゲームイベントに出現する敵キャラクタが出現するゲームイベントを発生させる、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第2ゲームにおける前記第1ゲームイベントとして、前記第1ゲームにおける前記第1ゲームイベントにおいて敵キャラクタが出現するタイミングで敵キャラクタが出現するゲームイベントを発生させる、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第2ゲームにおける前記第1ゲームイベントとして、前記第1ゲームにおける前記第1ゲームイベントにおいて敵キャラクタが出現する位置に敵キャラクタが出現するゲームイベントを発生させる、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームにおいて前記プレイヤが利用可能なゲームスキルに基づいて、前記第2ゲームにおいて前記プレイヤが利用可能なゲームスキルを決定する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームにおけるゲームステージの種類に基づいて、前記第2ゲームにおけるゲームステージの種類を決定する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームにおけるゲームステージのうちでプレイヤキャラクタが移動可能な範囲に基づいて、前記第2ゲームにおけるゲームステージのうちでプレイヤキャラクタが移動可能な範囲を決定する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記第1ゲーム進行手段は、前記プレイヤの前記パラメータに基づいて前記第1ゲームにおける難易度を決定し、
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームにおける難易度に基づいて前記第2ゲームにおける難易度を決定する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記第1ゲームにおける難易度は、当該第1ゲームに参加した全てのプレイヤの前記パラメータに基づいて決定される、
請求項11に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記第1ゲーム進行手段は、前記ゲーム開始操作を行ったプレイヤを含む複数人のプレイヤが参加するゲームを進行し、
前記第2ゲーム進行手段は、前記第1ゲームを指定する操作を行ったプレイヤを含む複数人のプレイヤが参加するゲームを進行する、
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記プレイヤの前記パラメータは、当該プレイヤの前記ゲームに関する熟練度を示す、
請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
前記イベント決定手段は、前記第1ゲームにおける前記第1ゲームイベントに出現する敵キャラクタを前記熟練度に基づいて決定する、
請求項14に記載の情報処理プログラム。
【請求項16】
プレイヤのゲーム開始操作に基づいて開始される第1ゲームにおいて発生させる第1ゲームイベントを前記プレイヤのパラメータに基づいて決定するイベント決定手段と、
前記イベント決定手段により決定された前記第1ゲームイベントが発生する第1ゲームを前記プレイヤの操作入力に基づいて進行する第1ゲーム進行手段と、
前記第1ゲームの結果に応じて、前記プレイヤの前記パラメータを更新する更新手段と、
プレイヤの前記第1ゲームを指定する操作に基づいて、当該プレイヤの前記パラメータに関わらず、指定された前記第1ゲームの前記第1ゲームイベントが発生する第2ゲームを、当該プレイヤの操作入力に基づいて進行する第2ゲーム進行手段とを備える、
情報処理システム。
【請求項17】
プレイヤのゲーム開始操作に基づいて開始される第1ゲームにおいて発生させる第1ゲームイベントを前記プレイヤのパラメータに基づいて決定するイベント決定手段と、
前記イベント決定手段により決定された前記第1ゲームイベントが発生する第1ゲームを前記プレイヤの操作入力に基づいて進行する第1ゲーム進行手段と、
前記第1ゲームの結果に応じて、前記プレイヤの前記パラメータを更新する更新手段と、
プレイヤの前記第1ゲームを指定する操作に基づいて、当該プレイヤの前記パラメータに関わらず、指定された前記第1ゲームの前記第1ゲームイベントが発生する第2ゲームを、当該プレイヤの操作入力に基づいて進行する第2ゲーム進行手段とを備える、
情報処理装置。
【請求項18】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
前記情報処理システムは、
プレイヤのゲーム開始操作に基づいて開始される第1ゲームにおいて発生させる第1ゲームイベントを前記プレイヤのパラメータに基づいて決定し、
決定された前記第1ゲームイベントが発生する第1ゲームを前記プレイヤの操作入力に基づいて進行し、
前記第1ゲームの結果に応じて、前記プレイヤの前記パラメータを更新し、
プレイヤの前記第1ゲームを指定する操作に基づいて、当該プレイヤの前記パラメータに関わらず、指定された前記第1ゲームの前記第1ゲームイベントが発生する第2ゲームを、当該プレイヤの操作入力に基づいて進行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム中にゲームイベントが発生するゲームを実行するための情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームにおいてプレイヤが使用するキャラクタや、使用するキャラクタの変更タイミングや、ゲームにおいて実行されるミニゲーム等のゲームの設定をランダムに決定することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームの設定をゲームの度にランダムに変化させる場合、従来においては、プレイヤは意図して同じ設定のゲームを行うことはできなかった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、プレイヤが所望のゲーム設定でのゲームを再度行うことができる情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(17)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、ゲームを実行可能な情報処理装置のコンピュータによって実行される情報処理プログラムである。情報処理プログラムは、第1ゲーム開始手段と、第1ゲーム進行手段と、シナリオデータ取得手段と、第2ゲーム開始手段と、第2ゲーム進行手段としてコンピュータを機能させる。第1ゲーム開始手段は、プレイヤの入力による第1指示に応じて、発生するゲームイベントのうち少なくとも1つがランダムに決定されるゲームを開始する。第1ゲーム進行手段は、第1指示に応じて開始されたゲームをプレイヤによる操作入力に基づいて進行させる。第1指示に応じて開始されたゲームにおいて発生したゲームイベントに関するゲームイベント情報を少なくとも含むシナリオデータが保存される。シナリオデータ取得手段は、保存されたシナリオデータのうち、プレイヤの操作入力に基づいて指定された1つのシナリオデータを取得する。第2ゲーム開始手段は、プレイヤの入力による第2指示に応じて、発生するゲームイベントが、取得されたシナリオデータに基づいて決定されるゲームを開始する。第2ゲーム進行手段は、第2指示に応じて開始されたゲームをプレイヤによる操作入力に基づいて進行させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームを、第1指示に応じて開始されたゲームと同じゲーム設定(具体的には、シナリオデータにより規定される設定)で行うことができる。これによって、プレイヤは、所望するゲーム設定でのゲームを再度行うことができる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、シナリオデータ取得手段は、プレイヤによる第1指示に応じて開始されたゲームに関して保存されたシナリオデータをプレイヤの操作入力に基づいて取得してもよく、当該プレイヤとは異なる他のプレイヤによる第1指示に応じて開始されたゲームに関して保存されたシナリオデータをプレイヤの操作入力に基づいて取得してもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、プレイヤは、自身が行ったゲームと他のプレイヤが行ったゲームとの両方についてシナリオデータを取得することができ、これらのシナリオデータに基づいてゲームを行うことができる。
【0011】
(3)
上記(1)または(2)の構成において、シナリオデータ取得手段は、第1指示に応じて開始されたゲームがプレイヤによってクリアされたか否かに関わらずに保存された当該ゲームに関するシナリオデータのうちから、プレイヤの操作入力に基づいてシナリオデータを取得してもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、プレイヤは、第1指示に応じて開始されたゲームをクリアできなかった場合でも、第2指示によって、クリアできなかったゲームのシナリオデータに基づくゲームを再度行うことができる。
【0013】
(4)
上記(1)から(3)のいずれかの構成において、ゲームイベント情報は、ゲームにおいて発生するゲームイベントが発生するタイミングに関する情報を含んでもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、ゲームイベントの発生タイミングをシナリオデータによって制御することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームとして、ゲームイベントの発生タイミングが、第1指示に応じて開始されるゲームと同じであるゲームを行うことができる。
【0015】
(5)
上記(1)から(4)のいずれかの構成において、ゲームイベント情報は、ゲームイベントにおいて出現する敵キャラクタに関する情報を含んでもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、敵キャラクタが出現するゲームイベントの内容をシナリオデータによって制御することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームとして、敵キャラクタが出現するゲームイベントが、第1指示に応じて開始されるゲームと同じであるゲームを行うことができる。
【0017】
(6)
上記(5)の構成において、ゲームイベント情報は、ゲームイベントにおいて敵キャラクタが出現するタイミングに関する情報を含んでもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、ゲームイベントに出現する敵キャラクタの出現タイミングをシナリオデータによって制御することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームとして、敵キャラクタの出現タイミングが、第1指示に応じて開始されるゲームと同じであるゲームを行うことができる。
【0019】
(7)
上記(5)または(6)の構成において、ゲームイベント情報は、ゲームイベントにおいて出現する敵キャラクタがゲームステージに出現する位置を示す情報を含んでもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、ゲームイベントに出現する敵キャラクタの出現位置をシナリオデータによって制御することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームとして、敵キャラクタの出現位置が、第1指示に応じて開始されるゲームと同じであるゲームを行うことができる。
【0021】
(8)
上記(1)から(7)のいずれかの構成において、ゲームイベント情報は、ゲームにおいてプレイヤが利用可能なゲームスキルを示す情報を含んでもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、ゲームにおいてプレイヤが利用可能なスキルをシナリオデータによって設定することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームにおいて、第1指示に応じて開始されるゲームと同じスキルを利用するゲームを行うことができる。
【0023】
(9)
上記(8)の構成において、情報処理プログラムは、スキル候補提示手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。スキル候補提示手段は、第1指示を行うための場面またはそれ以前の場面において、当該第1指示に応じて開始されるゲームにおいて利用可能とされ得るゲームスキルの候補をプレイヤに提示する。
【0024】
上記(9)の構成によれば、プレイヤは、第1指示に応じて開始されるゲームにおいて利用可能なスキルをゲーム開始前に確認することができるので、プレイヤの利便性を向上することができる。
【0025】
(10)
上記(1)から(9)のいずれかの構成において、シナリオデータは、複数種類のゲームステージのうち、ゲームにおいて用いられるゲームステージの種類を示す情報を含んでもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、ゲームにおいて用いられるゲームステージをシナリオデータによって設定することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームにおいて、第1指示に応じて開始されるゲームと同じゲームステージでゲームを行うことができる。
【0027】
(11)
上記(10)の構成において、情報処理プログラムは、ステージ提示手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。ステージ提示手段は、第1指示を行うための場面またはそれ以前の場面において、当該第1指示に応じて開始されるゲームにおいて用いられるゲームステージの種類をプレイヤに提示する。
【0028】
上記(11)の構成によれば、プレイヤは、第1指示に応じて開始されるゲームにおいて用いられるゲームステージをゲーム開始前に確認することができるので、プレイヤの利便性を向上することができる。
【0029】
(12)
上記(1)から(11)のいずれかの構成において、ゲームイベント情報は、ゲームにおいて用いられるゲームステージのうちでプレイヤキャラクタが移動可能な範囲に関する情報を含んでもよい。
【0030】
上記(12)の構成によれば、ゲームにおいてプレイヤキャラクタが移動可能な範囲をシナリオデータによって設定することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームにおいて、第1指示に応じて開始されるゲームと移動可能な範囲が同じであるゲームを行うことができる。
【0031】
(13)
上記(1)から(12)のいずれかの構成において、シナリオデータは、ゲームの難易度を示す情報を含んでもよい。
【0032】
上記(13)の構成によれば、ゲームにおける難易度をシナリオデータによって設定することができる。したがって、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームにおいて、第1指示に応じて開始されるゲームと同じ難易度でゲームを行うことができる。
【0033】
(14)
上記(13)の構成において、保存されるシナリオデータに含まれる、ゲームの難易度を示す情報は、当該シナリオデータに関するゲームに参加した1以上のプレイヤのうち少なくともいずれかに対応付けられる熟練度を示すパラメータに基づいて決定されてもよい。
【0034】
上記(14)の構成によれば、参加するプレイヤのゲームスキルに応じた難易度となるゲームを実行することができる。
【0035】
(15)
上記(1)から(14)のいずれかの構成において、第1ゲーム開始手段は、第1指示を行ったプレイヤを含む複数人のプレイヤが参加するゲームを開始してもよい。第2ゲーム開始手段は、第2指示を行ったプレイヤを含む複数人のプレイヤが参加するゲームを開始してもよい。
【0036】
上記(15)の構成によれば、プレイヤは、第1指示に応じて開始されたゲームにおけるゲーム設定と同じゲーム設定であるゲームを、第1指示に応じて開始されたゲームとは異なる参加プレイヤとの間で行うことができる。
【0037】
(16)
上記(1)から(15)のいずれかの構成において、シナリオデータは、ゲームにおいてゲームイベントが第1指示ごとにランダムに発生するように、第1指示が行われる毎に生成されてもよい。第1ゲーム開始手段は、生成されたシナリオデータに基づくゲームを開始してもよい。第1指示に応じて開始されたゲームについて、当該第1指示に応じて生成されたシナリオデータが保存されてもよい。
【0038】
上記(16)の構成によれば、第1指示に応じて開始されるゲームと、第2指示に応じて開始されたゲームとについて、同じシナリオデータを用いて行うことができるので、シナリオデータを用いたゲーム処理を容易に行うことができる。
【0039】
(17)
上記(16)の構成において、シナリオデータは、第1指示に応じて開始されるゲームに参加するプレイヤごとに関連付けられるプレイヤ情報であって、それまでのプレイヤのゲームにおけるプレイ内容に基づくプレイヤ情報に基づいて生成されてもよい。第2指示に応じて開始されるゲームにおいてシナリオデータに基づいて発生が決定されるゲームイベントは、当該ゲームに参加するプレイヤに関連付けられるプレイヤ情報とは独立して決定されてもよい。
【0040】
上記(17)の構成によれば、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームであって、自身が参加していなかったゲームにおけるシナリオデータが用いられるゲームに参加することで、第1指示に応じて開始されるゲームを行う場合には体験できないシナリオでゲームを行うことができる。
【0041】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(17)における処理を実行する情報処理装置または情報処理システムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(17)における処理を実行する情報処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0042】
上記情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、または、情報処理方法によれば、プレイヤが所望のゲーム設定でのゲームを再度行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本体装置に左コントローラおよび右コントローラを装着した状態の一例を示す図
【
図2】本体装置から左コントローラおよび右コントローラをそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図7】本体装置と左コントローラおよび右コントローラとの内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】
図1に示すゲームシステムがサーバと通信可能に接続される構成の一例を示すブロック図
【
図10】情報処理システムにおいて実行される処理の概要を示す図
【
図11】情報処理システムにおいて実行されるゲームの流れの一例を示す図
【
図12】シナリオデータのデータ構成の一例を示す図
【
図13】シナリオデータに含まれる各データと、当該各データから生成されるシナリオの各要素との関係を示す図
【
図14】ランダムシナリオゲームの開始時に表示される第1開始画像の一例を示す図
【
図15】シナリオデータを取得するために表示されるシナリオ取得画像の一例を示す図
【
図16】シナリオ指定ゲームの開始時に表示される第2開始画像の一例を示す図
【
図18】情報処理システムにおけるサーバに記憶される各種データの一例を示す図
【
図19】ゲームシステムによって実行されるランダムシナリオゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図20】ゲームシステムによって実行される第1取得処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図21】ゲームシステムによって実行される第2取得処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図22】ゲームシステムによって実行されるシナリオ指定ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図23】サーバによって実行されるサーバ処理の流れの一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0044】
[1.ゲームシステムの構成]
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0045】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0046】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0047】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0048】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0049】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0050】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0051】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0052】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0053】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0054】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0055】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0056】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0057】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0058】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0059】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0060】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0061】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0062】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~85、87、88、91、97、および98を備える。これらの構成要素81~85、87、88、91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0063】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0064】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0065】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0066】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0067】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0068】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0069】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0070】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0071】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0072】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0073】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0074】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0075】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0076】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0077】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0078】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0079】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0080】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0081】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0082】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0083】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0084】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0085】
[2.情報処理システムの構成]
図8は、
図1に示すゲームシステムを含む情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施形態における情報処理システムは、上述のゲームシステム1であって、異なるユーザによって使用される複数のゲームシステム(
図8においては、1つのゲームシステム1のみを例示している)を含む。なお、情報処理システムに含まれる上記複数のゲームシステムのうちには、ゲームシステム1とは異なる種類の情報処理装置が含まれていてもよい。
【0086】
図8に示すように、情報処理システムは、各ゲームシステムと通信可能なサーバ201を含む。本実施形態においては、ゲームシステム1およびサーバ201は、インターネットおよび/またはモバイル通信網等のネットワーク202に接続可能である。ゲームシステム1およびサーバ201は、ネットワーク202を介して互いに通信可能である。また、各ゲームシステム同士は、ネットワーク202を介して互いに通信可能である。
【0087】
ここで、本明細書では、「サーバ」とは、1つの情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を指す他、そのサーバの機能が複数のサーバ装置によって実現される場合にはサーバ装置群(すなわち、サーバシステム)全体を指す意味である。つまり、「サーバ」とは、サーバ装置であってもよいし、サーバシステムであってもよい。なお、サーバシステムに複数の情報処理装置が含まれる場合、各情報処理装置は、同じ場所に配置されてもよいし、異なる場所に配置されてもよい。なお、本実施形態におけるサーバ201のハードウェア構成は、従来のサーバのためのハードウェア構成と同様であってもよい。
【0088】
図9は、サーバ201の構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すサーバ201が備える各構成は、1以上の情報処理装置によって実現される。
図9に示すように、サーバ201は、処理部211および記憶部212を備える。処理部211は、サーバ201の各部12~15に電気的に接続される。処理部211は、CPU(Central Processing Unit、換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。サーバ201においては、CPUがメモリを用いて、記憶部212に記憶されたプログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部212は、処理部211がアクセス可能な任意の記憶装置(記憶媒体とも言う)である。記憶部212は、処理部211において実行されるプログラム、処理部211による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。本実施形態においては、記憶部212は、ゲームシステム1において実行されるゲーム処理のためにサーバ側で実行されるゲーム処理のためのプログラムを少なくとも記憶する。
【0089】
サーバ201は、通信部213を備える。通信部213は、ネットワーク202に接続し、ネットワーク202を介して他の装置(例えば、ゲームシステム1)と通信を行う機能を有する。処理部211は、通信部213を用いて、上記他の装置へ情報を送信したり、上記他の装置から情報を受信したりする。また、サーバ201は、入出力インターフェースとして、入力部214および表示部215を備える。
【0090】
[3.情報処理システムにおける処理の概要]
次に、
図10~
図17を参照して、情報処理システムにおいて実行される処理の概要について説明する。本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤによって操作されるプレイヤキャラクタが仮想空間であるゲーム空間に登場するゲームを実行する。なお、本実施形態におけるゲームは、複数のゲームシステムそれぞれのユーザである複数人(ここでは、4人とする)のプレイヤが参加するゲームであり、各プレイヤはゲームのクリア条件を満たすべく協力してゲームを行う。なお、他の実施形態においては、ゲームに参加可能なプレイヤの人数は任意であり、1人のみ参加するゲームであってもよい。また、複数人のプレイヤがゲームに参加可能である場合、ゲームは、各プレイヤが協力する形式のゲームであってもよいし、各プレイヤが対戦する形式のゲームであってもよい。
【0091】
図10は、情報処理システムにおいて実行される処理の概要を示す図である。本実施形態においては、情報処理システムは、ランダムシナリオゲームと、シナリオ指定ゲームという2種類のゲームを実行可能である。プレイヤは、ランダムシナリオゲームとシナリオ指定ゲームとのうち、行いたい方のゲームを指定してゲームを開始することができる。
【0092】
図10に示す例において、ゲームシステム1は、プレイヤによる指示に応じてランダムシナリオゲームを実行する(ステップS1)。ランダムシナリオゲームとは、ゲームにおけるシナリオの少なくとも一部がランダムに設定されるゲームである。シナリオとは、ゲームの進行(ゲームを終了させる条件を含む意味である)に関するゲームの設定内容である。詳細は後述するが、例えば、ゲーム中に発生するゲームイベント、ゲームのクリア条件、ゲームの難易度、および、ゲームステージ等がシナリオとして管理される。
【0093】
本実施形態においては、ランダムシナリオゲームの終了後、ランダムシナリオゲームにおけるシナリオを特定するためのシナリオデータがゲームシステム1からサーバ201へ送信され、サーバ201において保存される(ステップS2)。
【0094】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、サーバ201に保存されるシナリオデータを取得する(ステップS3)。詳細は後述するが、本実施形態においては、プレイヤは、自身が行ったランダムシナリオゲームに関するシナリオデータの他、他のプレイヤが行ったランダムシナリオゲームに関するシナリオデータを取得することが可能である。
【0095】
ゲームシステム1は、取得されたシナリオデータを用いてシナリオ指定ゲームを実行する(ステップS4)。シナリオ指定ゲームとは、プレイヤが指定したシナリオで(すなわち、プレイヤが指定したシナリオデータに基づいて)行われるゲームである。したがって、本実施形態においては、プレイヤは、ランダムシナリオゲームにおけるシナリオに関するシナリオデータを取得することで、当該シナリオで再度ゲーム(具体的には、シナリオ指定ゲーム)を行うことができる。これによれば、例えば、プレイヤは、同じシナリオでのゲームを繰り返し行うことが可能である。
【0096】
[3-1.ゲームの概要]
まず、本実施形態において実行されるゲームの概要について説明する。本実施形態におけるゲーム(すなわち、ランダムシナリオゲーム、または、シナリオ指定ゲーム)は、ゲームステージに出現する敵キャラクタを倒すことで取得できるアイテムをプレイヤキャラクタが集めるゲームである。具体的には、プレイヤは、プレイヤキャラクタを操作することによって、ゲームステージに出現する敵キャラクタを倒し、所定の敵キャラクタを倒した場合に取得できるアイテムをゲームステージにおける所定の場所まで運ぶ。そして、プレイヤは、指定された数(クリア条件数と呼ぶ。)のアイテムを制限時間内に当該所定の場所に集めることでゲームをクリアすることができる。なお、ゲームの具体的な内容は任意であり、他の実施形態においては、上記のゲーム内容に限定されない。
【0097】
図11は、情報処理システムにおいて実行されるゲームの流れの一例を示す図である。本実施形態においては、プレイヤによる1回のゲーム開始指示に応じて、1以上のラウンドからなるゲームが実行される。
図11に示すように、本実施形態においては、1回のゲーム(すなわち、1回のゲーム開始指示に応じて開始されるゲーム)において、第1~第3ラウンドまでの3回の通常ラウンドが実行され得る。1回の通常ラウンドにおいて、プレイヤは、上記のクリア条件数以上のアイテムを制限時間内に集めることで当該通常ラウンドのゲームをクリアすることができる。一方、クリア条件数以上の上記アイテムを制限時間内に集めることができなかった場合、または、全てのプレイヤキャラクタが、例えば、敵キャラクタから一定以上の攻撃を受けたり、後述する水の領域に落下したりしたことで所定の状態(例えば、攻撃を行えない状態、または、行動不能となる状態)となった場合、当該通常ラウンドについてはゲーム失敗となる。
【0098】
第1ラウンドがクリアされた場合、第2ラウンドのゲームが開始される。一方、第1ラウンドがクリアされなかった場合、第2ラウンド以降のゲームは実行されずに、1回のゲームは終了となる。同様に、第2ラウンドがクリアされた場合、第3ラウンドのゲームが開始され、第2ラウンドがクリアされなかった場合、第3ラウンド以降のゲームは実行されずに、1回のゲームは終了となる。
【0099】
本実施形態においては、第3ラウンドがクリアされた場合、第3ラウンドの後に、通常ラウンドとは異なるボスラウンドのゲームが実行されることがある(
図11参照)。なお、ランダムシナリオゲームにおいては、ボスラウンドは必ず実行されるわけではなく、第3ラウンドの終了によって1回のゲームが終了となることもある。ボスラウンドのゲームとは、所定のボスキャラクタ(例えば、第1~第3ラウンドには出現しない敵キャラクタ)が出現するゲームである。なお、ボスラウンドのゲームが実行される条件については後述する。ボスラウンドについてはクリア条件が第1~第3ラウンドとは異なり、ボスキャラクタを倒すことでゲームクリアとなる。一方、定められた制限時間内にボスキャラクタを倒せなかった場合、または、全てのプレイヤキャラクタが上記の所定の状態となった場合、ボスラウンドについてゲーム失敗となる。なお、ボスラウンドの終了によって、1回のゲームは終了となる。
【0100】
本実施形態においては、第1~第3ラウンドにおいて、ラウンドイベントが発生することがある(
図11参照)。ラウンドイベントとは、ラウンドにおいて通常(つまり、ラウンドイベントが発生しない場合)とは異なるゲーム状況を発生させるゲームイベントである。ランダムシナリオゲームにおいては、ラウンドイベントはランダムに発生する。ラウンドイベントの内容は任意であるが、例えば、通常とは異なる敵キャラクタが出現したり、通常よりも多くの敵キャラクタが出現したり、ゲームステージに変化が生じたりするイベントであってよい。なお、ゲームステージに生じる変化とは、例えば、ゲームステージに霧がかかって視界が悪くなることや、ゲームステージに敵キャラクタを攻撃するためのオブジェクトが配置されることである。第1~第3ラウンドにおいてラウンドイベントが発生する条件については後述する。
【0101】
本実施形態においては、ゲームにおいてプレイヤキャラクタは武器を使用することができる。本実施形態においては、1回のゲームに参加する4人のプレイヤの各プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補(具体的には、4つの候補)はゲーム開始前に設定されており、当該候補のうちから、上記のラウンドごとに各プレイヤキャラクタが使用する武器が決定される。なお、武器の候補を決定する方法、および、各ラウンドにおいて各プレイヤキャラクタが使用する武器を決定する方法については後述する。
【0102】
本実施形態においては、ゲームにおけるゲームステージはゲーム開始前に設定されている。本実施形態においては、ゲームステージは複数種類用意されており、当該複数種類のうちから、ゲームに用いられる1つのゲームステージがゲーム開始前に設定される。なお、ゲームにおけるゲームステージを決定する方法については後述する。
【0103】
本実施形態においては、ゲームステージには、プレイヤキャラクタが進入できない水の領域があり、1回のゲームにおいては、水位がラウンド毎に変化し得る。本実施形態においては、水位は、低水位、中水位、および、高水位の3段階のうちいずれかに設定される。なお、ゲームステージは高さの異なる領域を含み、低水位である場合のみ水位より上に位置する領域と、低水位または中水位である場合に水位より上に位置する領域と、水位がいずれであっても水位より上に位置する領域とを含む。以上より、本実施形態においては、水位が変化することによってプレイヤキャラクタの移動可能範囲が変化する。移動可能範囲が変化することによって、例えば水位が高い場合には、移動可能範囲が狭くなる結果、敵キャラクタが狭い範囲に密集して出現することとなったり、水位が低い場合には、移動可能範囲が広くなる結果、敵キャラクタを倒してから上記アイテムを集める所定の場所に行くまでに長い距離を移動しなければならなくなったりするので、ゲーム性が変化することとなる。なお、水位が変化する条件については後述する。
【0104】
以上のように、本実施形態におけるゲームにおいては、ゲームにおける種々の要素が、1回のゲーム毎に変化し得る。本実施形態においては、情報処理システムは、上記の要素をゲームのシナリオとして管理する。本実施形態においては、シナリオとして管理される情報(シナリオを構成する要素とも言える)には、次の情報が含まれる。
・クリア条件に関する情報
・ラウンドイベントに関する情報
・ボスラウンドの発生に関する情報
・敵キャラクタに関する情報
・プレイヤキャラクタに関する情報
・ゲームステージに関する情報
【0105】
クリア条件に関する情報とは、例えば、ラウンド毎のクリア条件を示す情報であり、具体的には、クリアするために集めるべき上記アイテムの個数(すなわち、クリア条件数)等を示す情報である。なお、他の実施形態においては、クリア条件に関する情報は、ラウンド毎の制限時間を示す情報や、ゲームが失敗となる条件を示す情報が含んでもよい。
【0106】
ラウンドイベントに関する情報とは、例えば、ラウンドイベントの発生の有無、発生するラウンドイベントの種類、および、ラウンドイベントが発生するタイミング(すなわち、どのラウンドにおいてラウンドイベントが発生するか)等の情報である。なお、他の実施形態においては、ラウンドイベントに関する情報は、ラウンドイベントが発生したラウンドをクリアした場合に取得できる報酬に関する情報を含んでもよい。
【0107】
ボスラウンドの発生に関する情報とは、例えば、ボスラウンドの実行の有無、および、ボスキャラクタが出現するタイミング等の情報である。なお、他の実施形態においては、ボスラウンドの発生に関する情報は、(複数種類のボスラウンドが用意されている場合において)実行するボスラウンドの種類や、出現するボスキャラクタの能力(強さとも言う)を示す情報や、ボスキャラクタを倒した場合に取得できる報酬に関する情報を含んでもよい。
【0108】
敵キャラクタに関する情報とは、例えば、出現する敵キャラクタの数(より具体的には、同時に出現可能な敵キャラクタの合計数や、1ラウンド内に出現する敵キャラクタの上限数)、敵キャラクタが出現するタイミング、および、敵キャラクタが出現する位置等の情報である。なお、他の実施形態においては、敵キャラクタに関する情報は、出現する敵キャラクタの能力(強さとも言う)を示す情報や、敵キャラクタを倒した場合に取得できる報酬に関する情報を含んでもよい。
【0109】
プレイヤキャラクタに関する情報とは、例えば、各プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補、および、ラウンド毎に各プレイヤキャラクタが使用する武器等の情報である。なお、使用する武器によってプレイヤキャラクタの能力は異なるので、プレイヤキャラクタが使用する武器が異なるということは、プレイヤキャラクタが使用可能なスキルが異なると言うこともできる。プレイヤキャラクタに関する情報は、各プレイヤキャラクタが使用可能なスキルに関する情報であってもよい。なお、プレイヤキャラクタが同時に使用可能な武器は1つに限らず、プレイヤキャラクタは、複数種類の武器(例えば、メイン武器とサブ武器)を同時に使用可能であってもよい。このとき、複数種類の武器のうち全部がシナリオによって決定されてもよいし、一部がシナリオによって決定され、他の一部はプレイヤキャラクタが自由に選択できるようにしてもよい。
【0110】
ゲームステージに関する情報とは、例えば、ゲームにおいて用いられるゲームステージの種類、および、ラウンド毎の水位等の情報である。なお、他の実施形態においては、ゲームステージに関する情報は、ゲームステージに配置されるアイテムやオブジェクトに関する情報や、ゲームステージの天候の情報等を含んでもよい。
【0111】
[3-2.シナリオデータ]
本実施形態においては、情報処理システムは、上記のシナリオを特定するためのシナリオデータを生成する。ゲーム開始時においては、生成されたシナリオデータに基づいて当該ゲームのシナリオが決定される。
【0112】
図12は、生成されたシナリオデータのデータ構成の一例を示す図である。本実施形態においては、シナリオデータは、種データ、難易度データ、出現パラメータデータ、武器候補データ、および、ステージデータを含む。
【0113】
種データは、乱数の種(すなわち、乱数の列を生成する元となる数値)を示す。詳細は後述するが、本実施形態においては、シナリオに含まれる要素のいくつか(例えば、ラウンドイベントの発生の有無)は、乱数を用いて決定される。種データは、上記の乱数(具体的には、乱数の列)を生成するための乱数の種を示すデータである。なお、乱数の種が同じ値である場合に生成される乱数列は同じものとなる。そのため、乱数列を用いて抽選を行う場合において、乱数の種の値が同じであれば、同じ乱数列を用いて抽選が行われるので、抽選結果は同じになり、乱数の種の値が異なれば、異なる乱数列を用いて抽選が行われるので、抽選結果は異なるものとなる。詳細は後述するが、本実施形態においては、情報処理システムは、ランダムシナリオゲームを開始するタイミングにおいて抽選処理を行うことで、乱数の種を決定する。一方、シナリオ指定ゲームを開始するタイミングにおいては乱数の種を決定するための抽選処理は行わずに、ランダムシナリオゲームと同じ値の乱数の種が用いられるため、シナリオ指定ゲームにおいてはランダムシナリオゲームにおけるゲームと同じシナリオでゲームを繰り返し行うことができる。
【0114】
難易度データは、ゲームの難易度を示す。詳細は後述するが、シナリオに含まれる要素のうちのいくつか(例えば、上述の敵キャラクタに関する情報)は、難易度に基づいて決定される。
【0115】
出現パラメータデータは、ボスキャラクタの出現しやすさを示す出現パラメータのデータである。本実施形態においては、出現パラメータは、その値が大きいほどボスラウンドが発生しやすいことを示す。
【0116】
武器候補データは、ゲームにおいて各プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補を示す。本実施形態においては、武器候補データは、4人のプレイヤのプレイヤキャラクタがそれぞれ1つずつ使用する4種類の武器を示す。
【0117】
ステージデータは、ゲームにおいて用いられるゲームステージの種類を示す。上述のように、本実施形態においてはゲームステージが複数種類用意されており、ステージデータは、当該複数種類のうちの1つのゲームステージを示す。
【0118】
図13は、シナリオデータに含まれる各データと、当該各データから生成されるシナリオの各要素との関係を示す図である。
図13に示されるように、ラウンドイベントに関する要素(具体的には、ラウンドイベントの発生の有無、発生するラウンドイベントの種類、および、ラウンドイベントの発生タイミング)は、種データが示す乱数の種と、難易度データが示す難易度とに基づいて決定される。例えば、情報処理システムは、乱数の種から生成される乱数を用いて、ラウンドイベントの発生の有無と、発生するラウンドイベントの種類とをラウンド毎に抽選することで、ラウンドイベントに関する要素を決定する。このとき、情報処理システムは、難易度に応じた確率で抽選を行う。例えば、情報処理システムは、クリアが難しいラウンドイベントについては難易度が高い場合に選出されやすく、クリアが易しいラウンドイベントについては難易度が低い場合に選出されやすくなるように、抽選を行う。本実施形態において情報処理システムは、難易度と、ラウンドイベントの発生の有無および発生するラウンドイベントの種類とを対応付けたテーブルを記憶しておき、当該テーブルと抽選処理によって決定された乱数の種とに基づいて、ラウンドイベントの発生および発生するラウンドイベントの種類を決定する。
【0119】
ボスラウンドに関する要素(具体的には、ボスラウンドの実行の有無。ボスキャラクタが出現するタイミングが含まれても良い。)は、種データが示す乱数の種と、出現パラメータデータが示す出現パラメータとに基づいて決定される。具体的には、ボスラウンドの実行の有無は、出現パラメータの値の大きさに応じた確率で(すなわち、値が大きいほど高い確率で)ボスラウンドが実行されるように、乱数の種から生成される乱数を用いて抽選を行うことで決定される。例えば、情報処理システムは、出現パラメータとボスラウンドの実行の有無とを対応付けたテーブルを記憶しておき、当該テーブルと抽選処理によって決定された乱数の種とに基づいて、ボスラウンドの実行の有無を決定する。なお、ボスラウンドが実行される場合、情報処理システムは、ボスキャラクタが出現するタイミング(すなわち、ボスラウンドの開始からボスキャラクタが出現するまでの時間)を、上記乱数を用いて抽選を行うことで決定してもよい。
【0120】
各ラウンドにおける水位は、種データが示す乱数の種に基づいて決定される。具体的には、水位は、乱数の種から生成される乱数を用いて決定される。より具体的には、情報処理システムは、低水位、中水位、および、高水位のうちから上記乱数を用いてラウンド毎に抽選を行うことでラウンド毎の水位を決定する。例えば、情報処理システムは水位に関するテーブルを記憶しておき、当該テーブルと抽選処理によって決定された乱数の種とに基づいて、ラウンド毎の水位を決定する。なお、水位の抽選確率は1:1:1であってもよいし、水位ごとに異なる抽選確率が予め指定されていてもよい。
【0121】
敵キャラクタに関する要素(具体的には、出現する敵キャラクタの数、種類、および、位置)は、難易度データが示す難易度に基づいて決定される。例えば、情報処理システムは、敵キャラクタの出現数および出現位置のパターンと、難易度とを対応付けるテーブルを記憶しておき、当該テーブルにおいて難易度データが示す難易度に対応付けられるパターンを特定することで、敵キャラクタの出現数および出現位置を決定する。
【0122】
クリア条件に関する要素(具体的には、上述のクリア条件数)は、難易度データが示す難易度に基づいて決定される。例えば、情報処理システムは、難易度とクリア条件数とを対応付けるテーブルを記憶しておき、当該テーブルにおいて難易度データが示す難易度に対応付けられるクリア条件数を、当該ゲームにおけるクリア条件数として決定する。
【0123】
各プレイヤキャラクタが使用する武器は、種データが示す乱数の種と、武器候補データが示す武器の候補とに基づいて決定される。具体的には、情報処理システムは、4つの武器の候補のうちから各プレイヤキャラクタが使用する武器を、抽選処理によって決定された乱数の種に基づいて決定する。上記の使用武器の決定を各ラウンドについて行うことで、各ラウンドにおけるプレイヤキャラクタ毎の使用武器が決定される。情報処理システムは、例えば、1つのラウンドにおいて各プレイヤキャラクタがそれぞれ異なる武器を使用し、また、1つのプレイヤキャラクタがラウンド毎に異なる武器を使用するように、各プレイヤキャラクタが使用する武器をラウンド毎に決定する。
【0124】
ゲームに用いられるゲームステージは、ステージデータが示す種類のゲームステージに決定される。
【0125】
なお、
図13に示すシナリオデータとシナリオの各要素との関係は一例であり、シナリオデータの内容、および、シナリオデータから当該各要素を決定する方法は任意である。他の実施形態においては、シナリオデータは、シナリオの各要素についての抽選結果を特定するための種データおよび対応するテーブルのデータに代えて、ラウンドイベントやボスラウンドの発生の有無や、水位の情報を直接示すデータを含んでもよい。また、他の実施形態においては、情報処理システムは、上記の敵キャラクタおよびクリア条件に関する要素やゲームステージについても、ランダム性を有するように決定されるようにするべく、乱数の種に基づいて決定するようにしてもよい。
【0126】
上記のように、本実施形態においては、シナリオデータに基づいて、ゲームにおいて発生する各種のゲームイベントが決定される。本実施形態においては、上記ラウンドイベントの他、ボスラウンドの実行、敵キャラクタの出現、水位の変化、および、プレイヤキャラクタの使用武器の変更も、ゲームイベントの一例であると言うことができる。本実施形態においては、情報処理システムは、ゲームイベントに関するゲームイベント情報を少なくとも含むシナリオデータを生成し、シナリオデータに基づいてゲームを実行することで、ゲームにおいてゲームイベントを発生させることができる。なお、「ゲームイベントに関するゲームイベント情報」とは、ゲームイベント自体を示す情報であってもよいし、ゲームイベントを特定するために用いられる情報(例えば、上記の乱数の種)であってもよい意味である。
【0127】
上記のように、本実施形態においては、上記ゲームイベント情報は、ゲームにおいて各種のゲームイベントが発生するタイミングに関する情報(具体的には、ラウンドイベントの発生タイミング、および、ボスキャラクタもしくは敵キャラクタの出現タイミングを特定するために用いられる、種データおよび難易度データ)を含む。これによれば、ゲームイベントの発生タイミングをシナリオデータによって制御することができる。
【0128】
また、上記ゲームイベント情報は、ゲームイベントにおいて出現する敵キャラクタに関する情報(具体的には、敵キャラクタまたはボスキャラクタの出現に関する情報を特定するために用いられる種データ、難易度データ、および、出現パラメータデータ)を含む。より具体的には、ゲームイベント情報は、ゲームイベントにおいて敵キャラクタが出現するタイミングに関する情報(具体的には、敵キャラクタの出現タイミングを特定するために用いられる種データ)を含む。また、ゲームイベント情報は、ゲームイベントにおいて出現する敵キャラクタがゲームステージに出現する位置を示す情報(具体的には、敵キャラクタの出現位置を特定するために用いられる難易度データ)を含む。上記によれば、ゲームイベントに出現する敵キャラクタの出現の有無や出現タイミングや出現位置等をシナリオデータによって制御することができる。
【0129】
また、上記ゲームイベント情報は、ゲームにおいてプレイヤが利用可能なゲームスキル(すなわち、プレイヤキャラクタが使用可能な武器)を示す情報を含む。この情報は、具体的には、プレイヤキャラクタの使用武器を特定するための種データおよび武器候補データである。上記によれば、ゲームにおいてプレイヤが利用可能なスキルをシナリオデータによって設定することができる。
【0130】
また、ゲームイベント情報は、ゲームにおいて用いられるゲームステージのうちでプレイヤキャラクタが移動可能な範囲に関する情報(具体的には、上記の水位を特定するために用いられる種データ)を含む。これによれば、ゲームにおいてプレイヤキャラクタが移動可能な範囲をシナリオデータによって制御することができ、移動可能な範囲が変化することによるゲーム性の変化をシナリオデータによって制御することができる。
【0131】
また、シナリオデータは、複数種類のゲームステージのうち、ゲームにおいて用いられるゲームステージの種類を示す情報(すなわち、ステージデータ)を含む。これによれば、ゲームにおいて用いられるゲームステージをシナリオデータによって設定することができる。
【0132】
また、シナリオデータは、ゲームの難易度を示す情報(すなわち、難易度データ)を含む。これによれば、ゲームの難易度をシナリオデータによって設定することができる。
【0133】
なお、シナリオデータは、
図12に示すデータを全て含む必要はなく、また、
図12に示すデータ以外のデータを含んでいてもよい。例えば、プレイヤの参加人数や用いられるゲームステージの候補が異なる複数種類のゲームが用意されている場合、シナリオデータは、ゲームの種類を特定するための情報を含んでいてもよい。
【0134】
[3-3.ランダムシナリオゲーム]
上述のように、本実施形態においては、情報処理システムは、上記シナリオの各要素のうち少なくとも一部がランダムに決定されるランダムシナリオゲームを実行することが可能である(
図10に示すステップS1)。以下、ランダムシナリオゲームについて説明する。
【0135】
図14は、ランダムシナリオゲームの開始時に表示されるゲーム画像(第1開始画像と呼ぶ。)の一例を示す図である。第1開始画像は、例えば、プレイヤが行うゲームの種類を指定する指示を受け付ける場面において、ランダムシナリオゲームを指定する旨の指示が行われたことに応じてディスプレイ12に表示される。
【0136】
図14に示すように、第1開始画像は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを示すプレイヤキャラクタ画像311を含む。また、第1開始画像は、開始指示画像312を含む。開始指示画像312は、ランダムシナリオゲームをプレイヤが開始する旨の開始指示を行うための画像である。すなわち、プレイヤは、開始指示画像312が指定された状態(例えば、図示しないカーソルが開始指示画像312を指定している状態)で所定の決定操作を行うことで開始指示を行い、開始指示に応じてランダムシナリオゲームが開始される。
【0137】
第1開始画像は、ゲームに対するプレイヤの熟練度を示す熟練度画像313を含む。熟練度は、プレイヤ毎に関連付けられるパラメータであり、情報処理システムは、プレイヤ毎に熟練度の値を記憶している。本実施形態においては、熟練度は、プレイヤのゲーム結果に応じて更新される。例えば、第3ラウンドまでクリアした場合には熟練度が所定値だけ増加し、第1ラウンドで失敗となった場合は熟練度が所定値だけ減少する、といったように、ゲームにおいてクリアしたラウンド数に応じて熟練度が増減してもよい。なお、熟練度の更新方法は任意であり、ゲーム結果に加えて(または代えて)、ゲーム中におけるプレイヤの操作の巧拙を示す指標に基づいて更新されてもよい。また、熟練度は、ランダムシナリオゲームの結果のみに基づいて更新されてもよいし、ランダムシナリオゲーム以外の他のゲーム(例えば、上述のシナリオ指定ゲーム)の結果にも基づいて更新されてもよい。また、本実施形態においては、熟練度は数値(
図14に示す例では、60)であるが、熟練度は、例えばレベルA、レベルBといった段階によって示されてもよいし、プレイヤに付される称号によって示されてもよい。
【0138】
第1開始画像は、ゲームにおいて用いられるゲームステージを示すステージ画像314を含む。
図14に示す例においては、ステージ画像314は、ゲームステージのサムネイル画像と、ゲームステージの名前(すなわち、
図14に示す「××ステージ」)とを含む。
【0139】
本実施形態においては、ランダムシナリオゲームにおいて用いられるゲームステージは、ゲームが実行される時期に応じて決定される。つまり、ランダムシナリオゲームにおいて用いられるゲームステージは、現実世界の時間の経過に応じて変化する。ゲームステージは、例えば、所定時間が経過する度に変更されるように設定されてもよい。具体的には、サーバ201は、現時点でランダムシナリオゲームにおいて用いられるゲームステージを示す現在ステージデータを記憶しておく。ゲームシステム1は、第1開始画像を表示する際に現在ステージデータをサーバ201から取得し、取得した現在ステージデータに基づいてステージ画像314の内容を決定する。
【0140】
第1開始画像は、ランダムシナリオゲームにおいて各プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補を示す武器候補画像315を含む。
図14に示す例においては、武器候補画像315は、候補となる4つの武器の画像を含む。
【0141】
本実施形態においては、ランダムシナリオゲームにおいて各プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補は、ゲームステージと同様、ゲームが実行される時期に応じて決定される。武器の候補は、例えば、所定時間が経過する度に変更されてもよい。具体的には、サーバ201は、現時点でランダムシナリオゲームにおいて使用可能な武器の候補を示す現在候補データを記憶しておく。ゲームシステム1は、第1開始画像を表示する際に現在候補データをサーバ201から取得し、取得した現在候補データに基づいて武器候補画像315の内容を決定する。
【0142】
上記のように、情報処理システムは、ランダムシナリオゲームを開始するための開始指示を行うための場面(すなわち、第1開始画像が表示される場面)において、ランダムシナリオゲームにおいて用いられるゲームステージの種類と、ゲームにおいて利用可能とされ得るゲームスキルの候補(具体的には、武器の候補)とをプレイヤに提示する。これによれば、プレイヤは、ランダムシナリオゲームにおけるゲームステージおよびゲームスキルの候補をゲーム開始前に確認することができるので、プレイヤの利便性を向上することができる。例えば、プレイヤは、得意なゲームステージであるかどうかや、得意な武器を使用できるかどうかを判断してランダムシナリオゲームを開始することができる。なお、上記の提示は、開始指示を行うための場面に限らず、それより前の場面(例えば、第1開始画像が表示される直前の場面)において行われてもよい。これによっても、上記と同様の効果を奏することができる。また、他の実施形態においては、情報処理システムは、ゲームステージの種類とゲームスキルの候補のうちいずれかのみを提示してもよい。これによっても、プレイヤの利便性を向上することができる。また、他の実施形態においては、情報処理システムは、ランダムシナリオゲームの開始前において上記の提示を行わなくてもよい。
【0143】
第1開始画像が表示される状態において、上述の開始指示(すなわち、開始指示画像312を指定する操作)が行われたことに応じて、ゲームシステム1は、ランダムシナリオゲームを開始するための処理を実行する。具体的には、まず、ゲームシステム1は、ランダムシナリオゲームに参加する他のプレイヤをマッチングするためのマッチング要求をサーバ201に対して送信する。サーバ201は、マッチング要求に応じて、ランダムシナリオゲームに参加する他のプレイヤを決定する。例えば、サーバ201は、上記ゲームシステム1以外のゲームシステムであって、マッチング要求を送信したゲームシステムのプレイヤのうちから、上記ランダムシナリオゲームに参加する他のプレイヤを決定する。
【0144】
ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤが決定すると、サーバ201は、参加する各プレイヤの情報を、当該各プレイヤに対応する各ゲームシステムへ送信する。これによって、各ゲームシステムは、参加するプレイヤ(および当該プレイヤが用いるゲームシステム)に関する情報を取得したこととなり、各ゲームシステム間での通信が可能になる。なお、各ゲームシステム間での通信が可能になった後は、ゲームシステム間での情報のやり取りは、ゲームシステム間で直接行われてもよいし、サーバ201を介して行われてもよい。
【0145】
また、ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤが決定すると、親機となるゲームシステムは、シナリオデータを生成する。なお、親機となるゲームシステムを設定する方法は任意であり、どのように決定されてもよい。例えば、参加する各プレイヤに対応する各ゲームシステムのうち、最初にマッチング要求を送信したゲームシステムが親機に設定されてもよい。また、シナリオデータは、サーバ201で生成されてもよいし、親機以外のゲームシステムで生成されてもよい。
【0146】
本実施形態においては、ランダムシナリオゲームについてのシナリオデータは次のようにして生成される。なお、以下では、ゲームシステム1がシナリオデータを生成するものとして説明する。
【0147】
種データについて、ゲームシステム1は、値が毎回同じにならないような方法で(例えば、抽選処理によって)、乱数の種の値を決定する。ここで、異なる値を乱数の種として用いて生成される乱数列はそれぞれ異なるものになる。そのため、ランダムシナリオゲームにおいては、乱数の種として毎回異なる値を設定することで、それぞれの乱数の種に基づいて(つまり、乱数の種から生成される乱数列を用いて)決定されるシナリオの要素は、ランダムシナリオゲーム毎にランダムに決定されることとなる。
【0148】
なお、本明細書において「ランダムに決定する」とは、決定された結果が等しい確率で選出される方法に限らず、ランダム性を有する結果となるように(つまり、複数回の試行による決定結果が毎回同じにならないような方法で)決定することを含む意味である。例えば、ある条件下では特定の結果が生じやすい(例えば、出現パラメータの値が大きいほど、ボスラウンドが発生しやすい)ような方法で、ランダムな決定が行われてもよい。
【0149】
難易度データについて、ゲームシステム1は、ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤの熟練度に基づいて難易度を決定する。具体的には、難易度は、各プレイヤの熟練度が高いほど高くなるように決定される。例えば、各プレイヤの熟練度の平均値に応じて難易度が決定されてもよい。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤの熟練度に加えて乱数を用いることで、決定される難易度に幅が生じるようにしてもよい。なお、難易度は、ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤのうち少なくとも1人のプレイヤの熟練度に基づいて決定されてもよい。上記によれば、情報処理システムは、参加するプレイヤのゲームスキルに応じた難易度となるゲームを実行することができる。なお、他の実施形態においては、難易度は、参加プレイヤの熟練度とは異なる情報に基づいて決定されてもよく、例えば、ランダムに決定されてもよい。
【0150】
出現パラメータデータについて、ゲームシステム1は、プレイヤ毎に設定される出現判定パラメータに基づいて出現パラメータを決定する。本実施形態においては、出現判定パラメータは、プレイヤがゲームを行うことに応じて増加するように算出される。具体的には、出現判定パラメータは、ゲームを行った場合に無条件で増加するものであってもよいし、ゲーム中において特定の条件を満たした(例えば、特定の敵キャラクタを倒した)場合に増加するものであってもよい。なお、出現判定パラメータは、一定条件下で(例えば、ボスラウンドが発生した場合に)減少するものであってもよい。また、出現判定パラメータは、ランダムシナリオゲームが行われる場合に増加するものであってもよいし、ランダムシナリオゲームに限らず他の種類のゲーム(例えば、シナリオ指定ゲーム)が行われる場合に増加するものであってもよい。
【0151】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤの出現判定パラメータが大きいほど出現パラメータが大きくなるように当該出現パラメータを算出する。例えば、出現パラメータは、各プレイヤの出現判定パラメータの合計値として算出されてもよい。上述のように、本実施形態においては、出現パラメータの値が大きいほど高い確率でボスラウンドが実行されるので、各プレイヤの出現判定パラメータの値が大きいほどボスラウンドが実行されやすくなる。なお、他の実施形態においては、出現判定パラメータに基づく出現パラメータの具体的な算出方法は任意である。
【0152】
武器候補データについて、ゲームシステム1は、上述の第1開始画像を表示する際にサーバ201から取得される上記現在候補データに基づいて、ランダムシナリオゲームにおいて使用可能な武器の候補を決定する。
【0153】
ステージデータについて、ゲームシステム1は、上述の第1開始画像を表示する際にサーバ201から取得される上記現在ステージデータに基づいて、ランダムシナリオゲームにおいて用いられるゲームステージを決定する。
【0154】
ランダムシナリオゲームにおいては、上記のようにして生成されたシナリオデータに基づいてシナリオが決定され、決定されたシナリオでランダムシナリオゲームが開始される。上述のように、ランダムシナリオゲームにおいては乱数の種が毎回同じにならないように設定されるので、シナリオを構成する各要素のうち、乱数の種に基づいて決定される要素(例えば、ラウンドイベントの発生、ボスラウンドの発生、および、水位等)は、ランダムシナリオゲーム毎にランダムに変化することとなる。
【0155】
また、ランダムシナリオゲームにおいては、シナリオを構成する各要素のうち一部の要素は、当該ゲームに参加するプレイヤに関連付けられる情報(すなわち、熟練度および出現判定パラメータ)に基づいて決定される。具体的には、敵キャラクタに関する情報およびクリア条件は、各プレイヤの熟練度に基づく難易度に基づいて決定され、ボスラウンドの発生は、各プレイヤの出現判定パラメータに基づく出現パラメータに基づいて決定される。したがって、これらの要素については、参加する各プレイヤに応じて変化することとなる。
【0156】
また、ランダムシナリオゲームにおいては、シナリオを構成する各要素のうち一部の要素は、当該ゲームが行われる時期に基づいて決定される。具体的には、ゲームステージおよび武器の候補は、当該ゲームが行われる時期に基づいて決定され、当該ゲームが行われる時期に応じて変化することとなる。
【0157】
ランダムシナリオゲームが終了すると、情報処理システムは、当該ランダムシナリオゲームのシナリオデータを保存する。本実施形態においては、サーバ201は、ランダムシナリオゲームの結果を示すゲーム結果データと、シナリオデータとを、当該ランダムシナリオゲームを行ったプレイヤに関連付けて記憶する。ゲーム結果データは、例えば、各ラウンドをクリアしたか否かを示す情報、ラウンドイベントおよびボスラウンドの有無を示す情報、および、各プレイヤが使用した武器を示す情報等を含む。
【0158】
なお、サーバ201は、ランダムシナリオゲームがプレイヤによってクリアされたか否かに関わらず、当該ランダムシナリオゲームのシナリオデータを保存する。また、サーバ201は、1人のプレイヤについて当該プレイヤが行った全てのゲームについてゲーム結果データおよびシナリオデータを保存しておく必要はなく、新しいものから順に所定数(例えば、50)のゲームについてゲーム結果データおよびシナリオデータを保存してもよい。また、他の実施形態においては、ゲーム結果データおよびシナリオデータは、各ゲームシステムに保存されてもよい。
【0159】
上記においては、ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤがサーバ201によるマッチングによって決定される場合について説明したが、ゲームシステム同士が上述のローカル通信によって通信を行う場合、ローカル通信で互いに通信を行う各ゲームシステムの各プレイヤが、ランダムシナリオゲームに参加するプレイヤとして決定されてもよい。このとき、ランダムシナリオゲームの終了後、上記ゲーム結果データおよびシナリオデータは各ゲームシステムに記憶される。そして、その後においてゲームシステムがサーバ201との通信を行った際に当該結果情報およびシナリオデータがサーバ201に送信されてサーバ201に保存される。
【0160】
[3-4.シナリオデータの取得]
本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記のようにしてサーバ201に保存されたシナリオデータを取得することができ(
図10に示すステップS3)、取得したシナリオデータに基づいて後述のシナリオ指定ゲームを行うことができる(
図10に示すステップS4)。
【0161】
図15は、シナリオデータを取得するために表示されるゲーム画像(シナリオ取得画像と呼ぶ。)の一例を示す図である。シナリオ取得画像は、例えば、所定のメニュー画面において、過去のゲーム結果を閲覧する旨の指示がプレイヤによって行われたことに応じてディスプレイ12に表示される。
【0162】
図15に示すように、シナリオ取得画像は、ゲームシステム1のプレイヤが過去に行ったゲームの一覧を示す一覧表示領域321を含む。一覧表示領域321は、1回毎のゲームの概要を示す概要画像(例えば、
図15に示す概要画像322)を含む。概要画像は、ゲームの概要を示す任意の情報を示すものであってよい。
図15に示す例においては、概要画像は、ゲームのクリア結果(具体的には、第3ラウンドまでクリアしたか否か、および、第3ラウンドまでクリアできなかった場合は、失敗したラウンド)を示す情報と、当該ゲーム後におけるプレイヤの熟練度を示す情報を含む。なお、
図15に示す例においては、一覧表示領域321は上下にスクロール可能であり、プレイヤは、一覧表示領域321をスクロールさせることでより多くの概要画像を閲覧することができるものとする。また、一覧表示領域321は、プレイヤが過去に行った全てのゲームについての概要画像を含む必要はなく、新しいものから順に所定数(例えば、50)のゲームについての概要画像を含むものであってもよい。
【0163】
シナリオ取得画像においては、一覧表示領域321に含まれる概要画像のうち、プレイヤによって操作されるカーソル323によって1つが指定される。ここで、シナリオ取得画像は、指定された概要画像が示すゲームの詳細な情報が表示される詳細表示領域324を含む。詳細表示領域324は、例えば、ゲームの難易度を示す情報(
図15においては、80)、ステージ画像325、クリア結果画像(例えば、
図15に示すクリア結果画像326)、使用武器画像(例えば、
図15に示す使用武器画像327)を含む。ステージ画像325は、ゲームにおいて用いられたゲームステージを示す。クリア結果画像は、ゲームにおける各ラウンドがクリアされたか否かを示す。使用武器画像は、ゲームにおける各ラウンドにおいて各プレイヤキャラクタが使用した武器を示す。上記の詳細表示領域324によって、プレイヤは、概要画像が示すゲームの詳細な内容を確認することができる。なお、詳細表示領域324において示される情報の内容は任意であり、
図15に示される情報に加えて(または代えて)、プレイヤのスコアや獲得された報酬を示す情報が表示されてもよい。
【0164】
シナリオ取得画像は、シナリオデータをゲームシステム1に取得する取得指示を示す取得指示画像328を含む。本実施形態においては、プレイヤは、右コントローラ4のYボタン56を押下することで取得指示を行うことができ、取得指示画像328は、Yボタン56を押下することを示している。カーソル323が1つの概要画像を指定している状態でプレイヤによる取得指示が行われた場合、ゲームシステム1は、当該概要画像が示すゲームのシナリオデータを取得するための処理を実行する。具体的には、ゲームシステム1は、上記の場合、シナリオデータを取得する旨のシナリオ取得要求をサーバ201に対して送信する。サーバ201は、シナリオ取得要求に応じて当該ゲームのシナリオデータをゲームシステム1へ送信する。これによって、ゲームシステム1はシナリオデータを取得することができる。
【0165】
なお、本実施形態においては、シナリオ取得画像に含まれる各概要画像は、ゲームシステム1のプレイヤによって過去に行われたゲームに関するものである。なお、概要画像は、ランダムシナリオゲームに関するもののみであってもよいし、ランダムシナリオゲーム以外の他の種類のゲーム(例えば、シナリオ指定ゲーム)に関するものであってもよい。本実施形態においては、プレイヤは、シナリオ取得画像に対する上記取得指示によって、自身が過去に行ったゲームに関するシナリオデータを取得することができる。
【0166】
本実施形態においては、プレイヤは、自身が行ったゲームに関するシナリオデータを取得することに加えて、他のプレイヤが行ったゲームに関するシナリオデータを取得することができる。以下、他のプレイヤが行ったゲームに関するシナリオデータを取得する処理の一例について説明する。
【0167】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲームプログラムの実行中における所定の場面において、当該ゲームシステム1のプレイヤに関してサーバに保存されているシナリオデータ(当該シナリオデータに対応するゲームとも言える)の一覧を表示し、当該一覧のうちで指定されるシナリオデータについてコードを発行する旨の発行指示の入力を受け付ける。例えば、ゲームシステム1は、上記シナリオデータの一覧として上述のシナリオ取得画像を表示し、シナリオ取得画像が表示される場面において上記発行指示の入力を受け付けるようにしてもよい。ゲームシステム1は、上記発行指示に応じて、プレイヤによって指定されたシナリオデータについてコードを発行する旨の発行要求をサーバ201に対して送信する。サーバ201は、発行要求に応じて、当該シナリオデータに対応するコードを生成してゲームシステム1へ送信する。このとき、サーバ201は、生成したコードをシナリオデータに関連付けて記憶しておく。ゲームシステム1は、サーバ201から受信したコードをディスプレイ12に表示する。上記のようにして、プレイヤは、自身が行ったゲームに関するシナリオデータのコードを入手することができる。
【0168】
本実施形態においては、プレイヤは、上記のようにして生成されたコードを入力することで、当該コードに対応するシナリオデータを取得することができる。具体的には、ゲームシステム1は、ゲームプログラムの実行中における所定の場面において、コード入力を受け付け、プレイヤによって入力されたコードの情報をサーバ201へ送信する。コードの情報を受信したサーバ201は、受信したコードに関連付けて保存されているシナリオデータをゲームシステム1へ送信する。これによって、ゲームシステム1は、プレイヤが入力したコードに対応するシナリオデータを取得することができる。
【0169】
なお、本実施形態においては、プレイヤ自身が行ったゲームに関するシナリオデータのコードに限らず、他のプレイヤが行ったゲームに関するシナリオデータのコードが入力される場合であっても、ゲームシステム1は、当該コードに対応するシナリオデータを取得することが可能である。したがって、プレイヤは、他のプレイヤが行ったゲームに関するシナリオデータのコードを(例えば、当該他のプレイヤから教えてもらうことで)入手し、自身のゲームシステムにおいて当該コードを入力することで、当該他のプレイヤが行ったゲームに関するシナリオデータを取得することができる。
【0170】
なお、他のプレイヤが行ったゲームに関するシナリオデータを取得するための方法は、上記の方法に限らない。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステムが表示する上記シナリオ取得画像(
図15)において、当該ゲームシステムのプレイヤとは異なる他のプレイヤが行ったゲームについての概要画像を表示するようにしてもよい。なお、上記概要画像とそれに対応する詳細画像に関する情報は、ゲームシステム1からサーバ201から取得される。そして、プレイヤは、他のプレイヤが行ったゲームについての概要画像を指定して上記取得指示を行うことで、当該ゲームのシナリオデータを取得することができるようにしてもよい。
【0171】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤによって行われたゲームに関して保存されたシナリオデータをプレイヤの操作入力に基づいて取得し、また、当該プレイヤとは異なる他のプレイヤによって行われたゲームに関して保存されたシナリオデータをプレイヤの操作入力に基づいて取得する。これによれば、プレイヤは、他のプレイヤが行ったゲームについてもシナリオデータを取得することができ、当該シナリオデータに基づいてゲーム(すなわち、後述するシナリオ指定ゲーム)を行うことができる。また、プレイヤは、自身が行ったゲームに関するシナリオデータのコードを他のプレイヤに教えることで、自身が行ったゲームと同じシナリオのゲームを当該他のプレイヤに行わせることもできる。また例えば、ゲームに参加するプレイヤのグループが複数存在する場合において、各グループで同じコードを共有することで、複数のグループについて同じシナリオのゲームを行うことも可能である。なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤによって行われたゲームに関するシナリオデータと、他のプレイヤによって行われたゲームに関するシナリオデータとのうちいずれかのみを取得可能であってもよい。
【0172】
[3-5.シナリオ指定ゲーム]
本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記のようにして取得されたシナリオデータに基づくシナリオ指定ゲームを実行可能である。以下、シナリオ指定ゲームについて説明する。
【0173】
図16は、シナリオ指定ゲームの開始時に表示されるゲーム画像(第2開始画像と呼ぶ。)の一例を示す図である。第2開始画像は、例えば、プレイヤが行うゲームの種類を指定する指示を受け付ける場面において、シナリオ指定ゲームを指定する旨の指示が行われたことに応じてディスプレイ12に表示される。
【0174】
図16に示すように、第2開始画像は、シナリオデータを選択するためのシナリオ選択画像を表示する指示を行うための表示指示画像331を含む。本実施形態においては、プレイヤは、右コントローラ4のZRボタン61を押下することで上記指示を行うことができ、表示指示画像331は、ZRボタン61を押下することを示している。第2開始画像が表示されている状態でプレイヤによる上記指示が行われた場合、ゲームシステム1は、第2開始画像に代えて、上記シナリオ選択画像をディスプレイ12に表示する。
【0175】
図17は、シナリオ選択画像の一例を示す図である。シナリオ選択画像は、ゲームシステム1において取得されたシナリオデータの一覧を示す一覧表示領域341を含む。一覧表示領域341は、1回のゲームに対応するシナリオデータを示すシナリオ画像(例えば、
図17に示すシナリオ画像342)を含む。シナリオ画像は、シナリオの概要(シナリオに対応するゲームの概要とも言える)を示す任意の情報を示すものであってよい。
図17に示す例においては、シナリオ画像は、シナリオにおける難易度の情報と、ゲームステージの情報とを含む。なお、シナリオ画像は、プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補を示す情報や、ラウンドイベントの有無を示す情報や、ボスラウンドの有無を示す情報を含むものであってもよい。なお、
図17に示す例においては、一覧表示領域341は上下にスクロール可能であり、プレイヤは、一覧表示領域341をスクロールさせることでより多くのシナリオ画像を閲覧することができるものとする。
【0176】
シナリオ選択画像においては、一覧表示領域341に含まれるシナリオ画像のうち、プレイヤによって操作されるカーソル343によって1つが指定される。ここで、シナリオ選択画像は、指定されたシナリオ画像が示すシナリオの詳細な情報が表示される詳細表示領域344を含む。詳細表示領域344は、例えば、シナリオの難易度を示す情報(
図17においては、50)、ステージ画像345、ハイスコア画像346、および、ラウンド画像(例えば、
図17に示すラウンド画像347)を含む。ステージ画像325は、当該シナリオにおけるゲームステージを示す。ハイスコア画像346は、当該シナリオのゲームについてのこれまでのハイスコアを示す。ラウンド画像は、当該シナリオにおける各ラウンドに関する情報を示す。
図17に示す例においては、ラウンド画像は、当該ラウンドにおいて発生するラウンドイベントの有無および種類を示し(
図17に示す「イベントA」)、また、当該シナリオのゲームが過去に行われたときの当該ラウンドのゲーム結果を示す。以上より、プレイヤは、詳細表示領域344の内容を参考にして、シナリオを選択することができる。
【0177】
なお、シナリオ選択画像の内容は任意であり、他の実施形態においては、シナリオ選択画像は、上記の情報に加えて(または代えて)、プレイヤキャラクタが使用可能な武器の候補を示す情報等を含むものであってもよい。
【0178】
シナリオ選択画像において1つのシナリオ画像がカーソル343によって指定されている状態において、プレイヤによって選択指示が行われた(例えば、プレイヤが所定の決定操作を行った)場合、ゲームシステム1は、当該シナリオ画像が示すシナリオを選択し、シナリオ選択画像に代えて、選択されたシナリオを示す第2開始画像を表示する。
図16の説明に戻り、第2開始画像は、ステージ画像332および難易度画像333を含む。ステージ画像332は、選択されたシナリオにおけるゲームステージを示す。また、難易度画像333は、選択されたシナリオにおける難易度を示す。なお、他の実施形態においては、第2開始画像は、選択されたシナリオにおける他の要素(例えば、ラウンドイベントやボスラウンドの有無等)を示すものであってもよい。
【0179】
図16に示すように、第2開始画像は、参加プレイヤ画像334を含む。参加プレイヤ画像は、シナリオ指定ゲームに参加する各プレイヤを示す。参加プレイヤ画像334は、例えば、シナリオ指定ゲームに参加するプレイヤの人数に合わせて4つの枠を有しており、参加が決定したプレイヤの枠についてはプレイヤの名前(
図17においては「プレイヤA」および「プレイヤB」)が表示され、参加が決定していないプレイヤの枠については未決定であることが表示される。
【0180】
なお、シナリオ指定ゲームに参加するプレイヤを決定する方法は、上述のランダムシナリオゲームと同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、シナリオ指定ゲームについては、ゲームシステム1のプレイヤに関して予め登録されたプレイヤ(例えば、フレンドとして登録されたプレイヤ)を対象として参加プレイヤが決定される一方、ランダムシナリオゲームについては、このような登録が行われているプレイヤであるか否かに関わらず、参加プレイヤが決定されてもよい。
【0181】
また、第2開始画像は、開始指示画像335を含む。開始指示画像335は、シナリオ指定ゲームをプレイヤが開始する旨の開始指示を行うための画像である。すなわち、プレイヤは、開始指示画像335が指定された状態(例えば、図示しないカーソルが開始指示画像335を指定している状態)で所定の決定操作を行うことで開始指示を行い、開始指示に応じてシナリオ指定ゲームが開始される。なお、本実施形態においては、シナリオ指定ゲームに参加する各プレイヤのゲームシステムにおいても上記と同様の第2開始画像が表示されるものとする。シナリオ指定ゲームは、各プレイヤのうち1人が上記開始指示を行ったことに応じて開始されてもよいし、各プレイヤの全員が上記開始指示を行ったことに応じて開始されてもよい。
【0182】
シナリオ指定ゲームを開始する場合、ゲームシステム1は、選択されているシナリオに基づいて(すなわち、選択されているシナリオを示すシナリオデータを用いて)ゲームを開始する。シナリオ指定ゲームにおいてシナリオデータに基づいてゲームを実行するためのゲーム処理は、ランダムシナリオゲームにおけるゲーム処理と同様である。
【0183】
ここで、シナリオ指定ゲームにおいて用いられるシナリオデータは、ランダムシナリオゲームの実行の際に生成されたものであり、当該シナリオ指定ゲームと当該ランダムシナリオゲームとで同じシナリオデータが用いられる。同じシナリオデータに基づくゲームを複数回行う場合には、乱数の種は同じ値であるため乱数列は同じものとなり、種データとともに用いられる他のデータ(具体的には、難易度データ、出現パラメータデータ、および、武器候補データ)も同じであるので、シナリオの各要素は同じ内容に決定される。つまり、シナリオ指定ゲームにおけるシナリオは、当該シナリオ指定ゲームにおいて用いられるシナリオデータの元となったランダムシナリオゲームにおけるシナリオと同じ内容となる。したがって、プレイヤは、ランダムシナリオゲームにおけるシナリオデータを取得し、当該シナリオデータに基づくシナリオ指定ゲームを行うことで、当該ランダムシナリオゲームにおけるシナリオで再度ゲームを行うことができる。
【0184】
なお、本実施形態においては、シナリオデータは、元となったランダムシナリオゲームにおける参加プレイヤに基づく情報(具体的には、プレイヤ毎の熟練度に基づく難易度)を含む。シナリオ指定ゲームにおいては、上記の情報は、選択されたシナリオデータに基づいて決定され、シナリオ指定ゲームに参加しているプレイヤについての熟練度とは無関係に決定される。したがって、本実施形態においては、プレイヤは、シナリオ指定ゲームにおいては、当該プレイヤがランダムシナリオゲームを行う場合には体験できないシナリオ(具体的には難易度)でゲームを行うことも可能である。
【0185】
上記のように、本実施形態においては、シナリオデータ(具体的には、シナリオデータに含まれる難易度データ)は、ランダムシナリオゲームに参加するプレイヤごとに関連付けられるプレイヤ情報であって、それまでのプレイヤのゲームにおけるプレイ内容に基づくプレイヤ情報(具体的には、熟練度)に基づいて生成される。また、シナリオ指定ゲームにおいてシナリオデータに基づいて発生が決定されるゲームイベント(例えば、難易度データに基づいて発生が決定される、敵キャラクタが出現するイベント)は、当該シナリオ指定ゲームに参加するプレイヤに関連付けられるプレイヤ情報とは独立して決定される。これによれば、プレイヤは、ランダムシナリオゲームを行う場合には体験できないシナリオでシナリオ指定ゲームを行うことができる。
【0186】
また、本実施形態においては、シナリオデータは、元となったランダムシナリオゲームにおけるゲームステージと武器の候補との情報を含む。シナリオ指定ゲームにおいては、ゲームステージおよび武器の候補は、選択されたシナリオデータに基づいて決定され、当該シナリオ指定ゲームが実行される時点で適用されるゲームステージおよび武器の候補(つまり、当該時点でランダムシナリオゲームを行う場合に用いられるゲームステージおよび武器の候補)とは無関係に決定される。したがって、本実施形態においては、プレイヤは、その時点でランダムシナリオゲームを行う場合には適用されないゲームステージおよび武器の候補を用いたシナリオのゲームを、シナリオ指定ゲームによって行うことができる。
【0187】
また、本実施形態においては、ゲームシステム1において取得されたシナリオデータは、シナリオ指定ゲームの実行によって削除されることはない(なお、プレイヤによる削除指示に応じて削除されることがあってもよい)。そのため、プレイヤは、1つのシナリオデータを用いてシナリオ指定ゲームを繰り返し行うことができる。したがって、プレイヤは、気に入ったシナリオのシナリオデータを取得することで、所望のシナリオでゲームを繰り返し行うことができる。
【0188】
また、本実施形態においては、上述のように、ランダムシナリオゲームがプレイヤによってクリアされたか否かに関わらず、当該ランダムシナリオゲームのシナリオデータが保存される。したがって、プレイヤは、ランダムシナリオゲームをクリアできなかった場合でも、当該ランダムシナリオゲームのシナリオデータに基づくシナリオ指定ゲームを行うことで、クリアできなかったランダムシナリオゲームに実質的に再挑戦することができる。
【0189】
本実施形態においては、シナリオ指定ゲームが終了した場合、サーバは、ランダムシナリオデータが終了した場合と同様に、シナリオ指定ゲームの結果を示す結果情報とシナリオデータとを、当該シナリオ指定ゲームを行ったプレイヤと関連付けて記憶する。これによって、シナリオ指定ゲームに参加したプレイヤのうち、当該シナリオ指定ゲームの開始時においては当該シナリオ指定ゲームに用いられたシナリオデータを取得していなかったゲームシステムのプレイヤについても、サーバにおいて当該シナリオデータが関連付けて記憶されることとなる。したがって、当該プレイヤは、シナリオ指定ゲームの終了後において、上記シナリオ取得画像においてシナリオデータを取得することでき、当該シナリオ指定ゲームにおけるシナリオと同じシナリオでゲームを行うことができる。
【0190】
[4.情報処理システムにおける処理の具体例]
次に、
図18~
図23を参照して、情報処理システムにおける情報処理の具体例について説明する。
【0191】
図18は、情報処理システムにおけるサーバ201に記憶される各種データの一例を示す図である。
図18に示すように、サーバ201は、サーバプログラムを記憶する。サーバプログラムは、ゲームシステム1における上記ゲームを実行するためのサーバ側の情報処理プログラムであり、サーバ201で実行される情報処理(すなわち、
図23に示す各処理)を実行するためのプログラムである。すなわち、サーバ201の処理部211が上記サーバプログラムを実行することによって、後述する各処理(
図23参照)がサーバ201において実行される。
【0192】
また、サーバ201は、上記のゲームを実行する各ゲームシステムのプレイヤに関するプレイヤデータを記憶部212に記憶する。本実施形態においては、プレイヤデータは、ゲーム結果データ、シナリオデータ、および、コードデータを含む。サーバ201は、プレイヤ毎に上記プレイヤデータを記憶する。
【0193】
ゲーム結果データは、プレイヤが行ったゲームのゲーム結果を示す。シナリオデータは、上述したように、プレイヤが行ったゲームのシナリオを特定するための情報を示す(
図12参照)。ゲーム結果データおよびシナリオデータは、1回のゲーム毎に記憶される。ただし、同じシナリオデータに基づくゲームが複数回行われた場合、サーバ201は、1つのシナリオデータのみを記憶してもよい。
【0194】
コードデータは、必要に応じてシナリオデータについて発行されるコードを示す。上述のように、プレイヤによる発行指示に応じてシナリオデータについてコードが発行された場合、当該コードを示すコードデータがシナリオデータに関連付けてサーバ201に記憶される。
【0195】
また、サーバ201は、上述の現在ステージデータおよび現在候補データを記憶部212に記憶する。これらの現在ステージデータおよび現在候補データは、例えば、所定時間が経過する毎に内容が更新される。
【0196】
なお、図示しないが、ゲームシステム1は、上記ゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶する。ゲームプログラムは、上記ゲームを実行するための端末側の情報処理プログラムであり、ゲームシステム1で実行されるゲーム処理(
図19~
図22に示す各処理)を実行するためのプログラムである。すなわち、ゲームシステム1のプロセッサ81が上記ゲームプログラムを実行することによって、後述する各処理(
図19~
図22参照)がゲームシステム1において実行される。
【0197】
また、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタおよび敵キャラクタ等の各キャラクタに関するデータや、武器に関するデータ等、ゲームの実行に用いられる各種のデータを記憶する。なお、ゲームシステム1は、ゲームの実行に用いるために、サーバ201に記憶される各種データ(
図18参照)の一部または全部を記憶していてもよい。また、情報処理システムにおいて用いられる各データは、サーバ201およびゲームシステム1のいずれに記憶されていてもよい。なお、サーバ201とゲームシステム1とにおいて同じデータが記憶される場合には、適宜のタイミングで、サーバ201に記憶されるデータとゲームシステム1に記憶されるデータとの同期がとられる。
【0198】
次に、
図19~
図23を参照して、ゲームシステム1またはサーバ201によって実行される情報処理の具体例について説明する。
【0199】
なお、本実施形態では、本体装置2のプロセッサ81が、ゲームシステム1に記憶されている上記ゲームプログラムを実行することによって、
図19~
図22に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。また、サーバ201のプロセッサ(すなわち、処理部211)が、サーバ201に記憶されている上記サーバプログラムを実行することによって、
図23に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、プロセッサとは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、ゲームシステム1において実行される各ステップの処理の一部は、サーバ201において実行されてもよいし、サーバ201において実行される各ステップの処理の一部は、ゲームシステム1において実行されてもよい。また、
図19~
図23に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0200】
また、ゲームシステム1またはサーバ201のプロセッサは、
図19~
図23に示す各ステップの処理を、メモリ(例えば、DRAM85)を用いて実行する。すなわち、プロセッサは、各処理ステップによって得られる情報(換言すれば、データ)をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
【0201】
図19は、ゲームシステム1によって実行されるランダムシナリオゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図19に示すランダムシナリオゲーム処理は、例えば、上記ゲームプログラムの実行中において、プレイヤが行うゲームの種類を指定する指示を受け付ける場面において、ランダムシナリオゲームを指定する旨の指示が行われたことに応じて開始される。
【0202】
図19に示すステップS11において、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームにおいて現在適用されるステージを示す上述の現在ステージデータと、現在適用される武器の候補を示す上述の現在候補データとをサーバ201から取得する。具体的には、プロセッサ81は、現在ステージデータおよび現在候補データを取得する旨の現在データ取得要求を、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。詳細は後述するが、サーバ201は、ゲームシステムから現在データ取得要求を受信したことに応じて、当該ゲームシステムへ現在ステージデータおよび現在候補データを送信する。プロセッサ81は、サーバ201から送信されてくる現在ステージデータおよび現在候補データを、ネットワーク通信部82を用いて受信する。ステップS11の次にステップS12の処理が実行される。
【0203】
ステップS12において、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームを開始するための上述の第1開始画像(
図14参照)をディスプレイ12に表示する。このとき、第1開始画像に含まれるステージ画像および武器候補画像の内容は、ステップS11で取得された現在ステージデータおよび現在候補データに基づいて決定される。なお、
図19~
図22に示す処理例では、ゲームシステム1によって生成された画像はディスプレイ12に表示されるものとするが、ゲームシステム1がアクセス可能な他の表示装置(例えば、上述の据置型モニタ)に当該画像が表示されてもよい。ステップS12の次にステップS13の処理が実行される。
【0204】
ステップS13において、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームを開始する旨の開始指示がプレイヤによって行われたか否かを判定する。なお、プロセッサ81は、コントローラ通信部83および/または各端子17および21を介して各コントローラから受信される操作データを適宜のタイミングで取得する。プロセッサ81は、取得された操作データに基づいて、プレイヤによる各種の指示が行われたか否かの判定を行う。ステップS13の判定結果が肯定である場合、ステップS14の処理が実行される。一方、ステップS13の判定結果が否定である場合、ステップS13の処理が再度実行される。すなわち、プロセッサ81は、開始指示が行われるまで、第1開始画像を表示した状態で待機する。
【0205】
ステップS14において、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームに参加するプレイヤの情報を取得する。具体的には、プロセッサ81は、参加プレイヤをマッチングするためのマッチング要求を、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。詳細は後述するが、サーバ201は、ゲームシステムからマッチング要求を受信したことに応じて、参加プレイヤを決定し、参加プレイヤの情報を当該ゲームシステムへ送信する。プロセッサ81は、サーバ201から送信されてくる参加プレイヤの情報を、ネットワーク通信部82を用いて受信する。なお、上記参加プレイヤの情報は、各プレイヤのゲームシステムと通信を行うための情報、親機となるゲームシステムを示す情報、および、各プレイヤのプレイヤキャラクタの情報等を含む。受信された参加プレイヤの情報によって、ランダムシナリオゲームに参加する各プレイヤのゲームシステム間での通信が可能となり、また、各プレイヤが参加するランダムシナリオゲームの実行が可能となる。ステップS14の次にステップS15の処理が実行される。
【0206】
ステップS15において、プロセッサ81は、上記ステップS14で取得した情報に基づいて、自機が親機であるか否かを判定する。ステップS15の判定結果が肯定である場合、ステップS16の処理が実行される。一方、ステップS15の判定結果が否定である場合、ステップS17の処理が実行される。
【0207】
ステップS16において、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームにおいて用いるシナリオデータを生成する。すなわち、プロセッサ81は、上記“[3-3.ランダムシナリオゲーム]”で述べた方法に従ってシナリオデータを生成する。また、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームに参加する他のプレイヤのゲームシステムへネットワーク通信部82を用いて、生成されたシナリオデータを送信する。ステップS16の次にステップS18の処理が実行される。
【0208】
一方、ステップS17において、プロセッサ81は、親機となるゲームシステムによって実行される上記ステップS16の処理によって当該ゲームシステムから送信されてくるシナリオデータを、ネットワーク通信部82を用いて受信する。ステップS17の次にステップS18の処理が実行される。
【0209】
ステップS18において、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームを開始する。すなわち、プロセッサ81は、ステップS16の処理で生成された、または、ステップS17の処理で受信されたシナリオデータに基づいてランダムシナリオゲームの実行を開始する。ステップS18の次にステップS19の処理が実行される。
【0210】
ステップS19において、プロセッサ81は、参加プレイヤによる操作入力に基づいてランダムシナリオゲームを進行させる。具体的には、プロセッサ81は、自機のプレイヤに関する操作データを各コントローラから取得するとともに、他のプレイヤに関する操作データを、ネットワーク通信部82を用いて他のゲームシステムから受信することで取得する。プロセッサ81は、これらの取得された操作データに基づいてランダムシナリオゲームを進行させる。なお、プロセッサ81は、ゲーム中における適宜のタイミングでシナリオデータを参照し、シナリオデータに基づく処理(例えば、ゲームイベントを発生させる処理)を実行してもよい。プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームが終了するまでステップS19の処理を続け、ランダムシナリオゲームの終了後、ステップS20の処理を実行する。
【0211】
ステップS20において、プロセッサ81は、ステップS18およびS19で実行されたランダムシナリオゲームに関するゲーム結果データおよびシナリオデータをサーバ201へ送信する。すなわち、プロセッサ81は、ランダムシナリオゲームの結果に基づいてゲーム結果データを生成し、ランダムシナリオゲームに用いられたシナリオデータと当該ゲーム結果データとを、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。ステップS20の後、プロセッサ81は、
図19に示すランダムシナリオゲーム処理を終了する。
【0212】
図20は、ゲームシステム1によって実行される第1取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1取得処理は、プレイヤ自身が行ったゲームのシナリオデータをサーバ201から取得するための処理である。なお、
図20に示す第1取得処理は、ゲームプログラムの実行中において、例えば、所定のメニュー画面において過去のゲーム結果を閲覧する旨の指示が行われたことに応じて開始される。
【0213】
ステップS21において、プロセッサ81は、上述のシナリオ取得画像(
図15参照)をディスプレイ12に表示する。なお、シナリオ取得画像を生成するために用いられる情報(例えば、ゲーム結果データ)は、ゲームシステム1において記憶されていてもよいし、サーバ201に記憶されていてもよい。上記情報がサーバ201に記憶されている場合、プロセッサ81は、サーバ201から当該情報を取得してシナリオ取得画像を生成する。なお、図示しないが、シナリオ取得画像の表示中において、プロセッサ81は、シナリオ取得画像に含まれる概要画像のうち指定される1つを、プレイヤによる操作入力に応じて切り替える。ステップS21の次にステップS22の処理が実行される。
【0214】
ステップS22において、プロセッサ81は、シナリオ取得画像において指定されている概要画像に対応するシナリオデータを取得するための上記取得指示がプレイヤによって行われたか否かを判定する。ステップS22の判定結果が肯定である場合、ステップS23の処理が実行される。一方、ステップS22の判定結果が否定である場合、ステップS24の処理が実行される。
【0215】
ステップS23において、プロセッサ81は、上記取得指示に係るシナリオデータをサーバ201から取得する。まず、プロセッサ81は、シナリオデータを取得するためのシナリオ取得要求を、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。詳細は後述するが、サーバ201は、ゲームシステムからシナリオ取得要求を受信したことに応じて、シナリオ取得要求に対応するシナリオデータを当該ゲームシステムへ送信する。プロセッサ81は、サーバ201から送信されてくるシナリオデータを、ネットワーク通信部82を用いて受信する。プロセッサ81は、受信されたシナリオデータを記憶部(例えば、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶する。ステップS23の後、プロセッサ81は第1取得処理を終了する。
【0216】
ステップS24において、プロセッサ81は、シナリオ取得画像において指定されている概要画像に対応するシナリオデータについてコードを発行するための上記発行指示がプレイヤによって行われたか否かを判定する。ステップS24の判定結果が肯定である場合、ステップS25の処理が実行される。一方、ステップS24の判定結果が否定である場合、ステップS22の処理が再度実行される。すなわち、プロセッサ81は、取得指示または発行指示が行われるまで、シナリオ取得画像を表示した状態で待機する。
【0217】
ステップS25において、プロセッサ81は、上記発行指示に係るコードをサーバ201から取得する。まず、プロセッサ81は、コードの発行を要求する発行要求を、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。詳細は後述するが、サーバ201は、ゲームシステムから発行要求を受信したことに応じて、発行要求に対応するコードの情報を当該ゲームシステムへ送信する。プロセッサ81は、サーバ201から送信されてくるコードの情報を、ネットワーク通信部82を用いて受信する。ステップS25の次にステップS26の処理が実行される。
【0218】
ステップS26において、プロセッサ81は、ステップS25で受信したコードをディスプレイ12に表示する。これによって、プレイヤは、シナリオデータのコードを入手することができる。ステップS26の後、プロセッサ81は第1取得処理を終了する。
【0219】
図21は、ゲームシステム1によって実行される第2取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2取得処理は、ゲームシステム1のプレイヤとは異なるプレイヤが行ったゲームのシナリオデータをサーバ201から取得するための処理である。なお、
図21に示す第2取得処理は、ゲームプログラムの実行中において、例えば、所定のメニュー画面においてコードの入力を行う旨の指示がプレイヤによって行われたことに応じて開始される。
【0220】
ステップS31において、プロセッサ81は、プレイヤからのコードの入力を受け付けるコード入力画像をディスプレイ12に表示する。ステップS31の次にステップS32の処理が実行される。
【0221】
ステップS32において、プロセッサ81は、コード入力画像においてプレイヤによってコードが入力されたか否かを判定する。ステップS32の判定結果が肯定である場合、ステップS33の処理が実行される。一方、ステップS32の判定結果が否定である場合、ステップS32の処理が再度実行される。すなわち、プロセッサ81は、コード入力が行われるまで、コード入力画像を表示した状態で待機する。
【0222】
ステップS33において、プロセッサ81は、ステップS32で入力されたコードに対応するシナリオデータをサーバ201から取得する。まず、プロセッサ81は、入力されたコードの情報を、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。詳細は後述するが、サーバ201は、ゲームシステムからのコードの情報を受信したことに応じて、当該コードに対応するシナリオデータを当該ゲームシステムへ送信する。プロセッサ81は、サーバ201から送信されてくるシナリオデータを、ネットワーク通信部82を用いて受信する。プロセッサ81は、受信されたシナリオデータを記憶部(例えば、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶する。ステップS33の次にステップS34の処理が実行される。
【0223】
ステップS34において、プロセッサ81は、ステップS33で受信したシナリオデータが示すシナリオの内容をディスプレイ12に表示する。プロセッサ81は、上記シナリオの内容として、例えば、ゲームステージ、武器の候補、および、難易度等の情報を表示する。これによって、プレイヤは、シナリオデータの内容を確認することができる。ステップS34の後、プロセッサ81は第2取得処理を終了する。
【0224】
図22は、ゲームシステム1によって実行されるシナリオ指定ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図22に示すシナリオ指定ゲーム処理は、例えば、上記ゲームプログラムの実行中において、プレイヤが行うゲームの種類を指定する指示を受け付ける場面において、シナリオ指定ゲームを指定する旨の指示が行われたことに応じて開始される。
【0225】
ステップS41において、プロセッサ81は、シナリオ指定ゲームを開始するための上述の第2開始画像(
図16参照)をディスプレイ12に表示する。なお、後述のステップS44およびS45の処理によってシナリオが選択された後にステップS41の処理が実行される場合には、第2開始画像に含まれるステージ画像および難易度画像はそれぞれ、選択されたシナリオにおけるステージおよび難易度を示すように更新される。一方、後述のステップS44およびS45の処理によってシナリオが選択される前にステップS41の処理が実行される場合には、上記ステージ画像および難易度画像はそれぞれ、空欄として表示されてもよい。また、上記の場合、上記ステージ画像および難易度画像はそれぞれ、所定のシナリオ(例えば、前回に行われたシナリオ指定ゲームにおけるシナリオ)におけるステージおよび難易度を示すように表示されてもよい。ステップS41の次にステップS42の処理が実行される。
【0226】
なお、図示しないが、シナリオ指定ゲーム処理が開始された後、プロセッサ81は、上述のマッチング要求をサーバ201へ送信するとともに、サーバ201または他のゲームシステムから、シナリオ指定ゲームに参加する他のプレイヤの情報の受信を受け付ける。そして、当該他のプレイヤの情報を受信した場合、プロセッサ81は、当該プレイヤの情報を含むように第2開始画像の参加プレイヤ画像を更新する。
【0227】
ステップS42において、プロセッサ81は、シナリオデータを選択するための上述のシナリオ選択画像(
図17参照)を表示する指示がプレイヤによって行われたか否かを判定する。ステップS42の判定結果が肯定である場合、ステップS43の処理が実行される。一方、ステップS42の判定結果が否定である場合、ステップS46の処理が実行される。
【0228】
ステップS43において、プロセッサ81は、上述のシナリオ選択画像をディスプレイ12に表示する。すなわち、プロセッサ81は、上述の第1取得処理または第2取得処理によってゲームシステム1に取得済みであるシナリオデータに基づいてシナリオ選択画像を生成して表示する。なお、図示しないが、シナリオ選択画像の表示中において、プロセッサ81は、シナリオ選択画像に含まれるシナリオ画像のうち指定される1つを、プレイヤによる操作入力に応じて切り替える。ステップS43の次にステップS44の処理が実行される。
【0229】
ステップS44において、プロセッサ81は、シナリオ選択画像において示されている各シナリオ(すなわち、シナリオ画像)のうち1つを選択する上述の選択指示がプレイヤによって行われたか否かを判定する。ステップS44の判定結果が肯定である場合、ステップS45の処理が実行される。一方、ステップS44の判定結果が否定である場合、ステップS44の処理が再度実行される。すなわち、プロセッサ81は、選択指示が行われるまで、シナリオ選択画像を表示した状態で待機する。
【0230】
ステップS45において、プロセッサ81は、上記ステップS44で行われた選択指示に係るシナリオを特定し、ステップS41の処理を再度実行する。その結果、次に実行されるステップS41においては、ステップS45で特定されたシナリオにおけるステージおよび難易度を示す第2開始画像が表示される。
【0231】
一方、ステップS46において、プロセッサ81は、シナリオ指定ゲームを開始可能な状態で、シナリオ指定ゲームを開始する旨の開始指示がプレイヤによって行われたか否かを判定する。なお、上記「シナリオ指定ゲームを開始可能な状態」とは、ここでは、シナリオ指定ゲームにおけるシナリオが選択済みであり、かつ、シナリオ指定ゲームに参加するプレイヤが決定済みである状態である。ステップS46の判定結果が肯定である場合、ステップS47の処理が実行される。一方、ステップS46の判定結果が否定である場合、ステップS42の処理が再度実行される。すなわち、プロセッサ81は、開始指示が行われるまで、第2開始画像またはシナリオ選択画像を表示した状態で待機する。
【0232】
ステップS47において、プロセッサ81は、シナリオ指定ゲームを開始する。すなわち、プロセッサ81は、上記ステップS44で選択されたシナリオに関するシナリオデータを読み出し、当該シナリオデータに基づいてシナリオ指定ゲームの実行を開始する。ステップS47の次にステップS48の処理が実行される。
【0233】
ステップS48において、プロセッサ81は、参加プレイヤによる操作入力に基づいてランダムシナリオゲームを進行させる。ステップS48の処理は、ランダムシナリオゲーム処理における上記ステップS19の処理と同様であってもよい。プロセッサ81は、シナリオ指定ゲームが終了するまでステップS48の処理を続け、シナリオ指定ゲームの終了後、ステップS48の処理を実行する。
【0234】
ステップS49において、プロセッサ81は、ステップS47およびS48で実行されたシナリオ指定ゲームに関するゲーム結果データおよびシナリオデータをサーバ201へ送信する。すなわち、プロセッサ81は、シナリオ指定ゲームの結果に基づいてゲーム結果データを生成し、シナリオ指定ゲームに用いられたシナリオデータと当該ゲーム結果データとを、ネットワーク通信部82を用いてサーバ201へ送信する。ステップS49の後、プロセッサ81は、
図22に示すシナリオ指定ゲーム処理を終了する。
【0235】
図23は、サーバ201によって実行されるサーバ処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図23に示す一連の処理は、サーバ201の動作中において継続的に実行される。
【0236】
図23に示すステップS51において、処理部211は、上述の現在データ取得要求(
図19に示すステップS11参照)を、通信部213を介してゲームシステムから受信したか否かを判定する。ステップS51の判定結果が肯定である場合、ステップS52の処理が実行される。一方、ステップS51の判定結果が否定である場合、ステップS52の処理がスキップされてステップS53の処理が実行される。
【0237】
ステップS52において、処理部211は、現在ステージデータおよび現在候補データをゲームシステムへ送信する。すなわち、処理部211は、記憶部212に記憶されている現在ステージデータおよび現在候補データを、通信部213を用いて、当該現在データ取得要求を送信したゲームシステムへ送信する。ステップS52の次にステップS53の処理が実行される。
【0238】
ステップS53において、処理部211は、上述のマッチング要求(
図19に示すステップS14参照)を、通信部213を介してゲームシステムから受信したか否かを判定する。ステップS53の判定結果が肯定である場合、ステップS54の処理が実行される。一方、ステップS53の判定結果が否定である場合、ステップS54の処理がスキップされてステップS55の処理が実行される。
【0239】
ステップS54において、処理部211は、ランダムシナリオゲームに関するマッチング要求を行ったプレイヤ同士をマッチングするマッチング処理を実行する。なお、マッチングの具体的な方法は任意である。処理部211は、マッチング処理によって決定された参加プレイヤの情報を、通信部213を用いて、マッチング要求を送信した各ゲームシステムへ送信する。ステップS54の次にステップS55の処理が実行される。
【0240】
ステップS55において、処理部211は、上述のシナリオ取得要求(
図20に示すステップS23参照)を、通信部213を介してゲームシステムから受信したか否かを判定する。ステップS55の判定結果が肯定である場合、ステップS56の処理が実行される。一方、ステップS55の判定結果が否定である場合、ステップS56の処理がスキップされてステップS57の処理が実行される。
【0241】
ステップS56において、処理部211は、シナリオ取得要求を送信したゲームシステムへシナリオデータを送信する。本実施形態においては、シナリオ取得要求には、当該シナリオ取得要求を送信したゲームシステムのプレイヤを識別可能な識別情報と、シナリオを特定可能な特定情報とが含まれている。処理部211は、上記識別情報が示すプレイヤに関して記憶部212に記憶されているプレイヤデータに含まれるシナリオデータのうち、上記特定情報により特定されるシナリオデータを、通信部213を用いてゲームシステムへ送信する。ステップS56の次にステップS57の処理が実行される。
【0242】
ステップS57において、処理部211は、上述の発行要求(
図20に示すステップS25参照)を、通信部213を介してゲームシステムから受信したか否かを判定する。ステップS57の判定結果が肯定である場合、ステップS58の処理が実行される。一方、ステップS57の判定結果が否定である場合、ステップS58の処理がスキップされてステップS60の処理が実行される。
【0243】
ステップS58において、処理部211は、発行要求を送信したゲームシステムへシナリオデータのコードの情報を送信する。すなわち、処理部211は、任意の方法でコードを生成し、生成されたコードの情報を、通信部213を用いてゲームシステムへ送信する。ステップS58の次にステップS59の処理が実行される。
【0244】
ステップS59において、処理部211は、ステップS58で生成されたコードを、対応するシナリオデータに関連付けて記憶する。本実施形態においては、発行要求には、当該発行要求を送信したゲームシステムのプレイヤを識別可能な識別情報と、シナリオを特定可能な特定情報とが含まれている。処理部211は、上記識別情報が示すプレイヤに関して記憶部212に記憶されているプレイヤデータに含まれるシナリオデータのうち、上記特定情報により特定されるシナリオデータについて、ステップS58で生成されたコードを示すコードデータを関連付けて記憶する。ステップS59の次にステップS60の処理が実行される。
【0245】
ステップS60において、処理部211は、ゲームシステムから送信されたコードの情報(
図21に示すステップS33参照)を、通信部213を介して受信したか否かを判定する。ステップS60の判定結果が肯定である場合、ステップS61の処理が実行される。一方、ステップS60の判定結果が否定である場合、ステップS61の処理がスキップされてステップS62の処理が実行される。
【0246】
ステップS61において、処理部211は、ステップS60で受信したコードに対応するシナリオデータを、当該コードの情報を送信したゲームシステムへ送信する。すなわち、処理部211は、記憶部212において、受信したコードに関連付けられて記憶されているシナリオデータを、通信部213を用いて上記ゲームシステムへ送信する。ステップS61の次にステップS62の処理が実行される。
【0247】
ステップS62において、処理部211は、ゲームシステムにおけるゲームの終了後にゲームシステムから送信されるシナリオデータおよびゲーム結果データ(
図19に示すステップS20、および、
図22に示すステップS49参照)をゲームシステムから受信したか否かを判定する。ステップS62の判定結果が肯定である場合、ステップS63の処理が実行される。一方、ステップS62の判定結果が否定である場合、ステップS63の処理がスキップされて上記ステップS51の処理が再度実行される。
【0248】
ステップS63において、処理部211は、ステップS62で受信されたシナリオデータおよびゲーム結果データを記憶部212に記憶する。具体的には、処理部211は、記憶部212に記憶されているプレイヤデータのうち、シナリオデータおよびゲーム結果データを送信したゲームシステムのプレイヤに関するプレイヤデータを、当該シナリオデータおよびゲーム結果データを含むように更新する。ステップS63の次に上記ステップS51の処理が再度実行される。以降、処理部211は、上記ステップS51~S63の処理を繰り返し実行する。
【0249】
[5.本実施形態の作用効果および変形例]
以上のように、上記実施形態においては、情報処理システム(具体例としては、ゲームシステム1)は、下記の手段を備える構成である(情報処理プログラムの一例であるゲームプログラムがコンピュータを下記の手段として機能させる構成であるとも言える)。
・プレイヤの入力による第1指示(具体例としては、第1開始画像における開始指示)に応じて、発生するゲームイベントのうち少なくとも1つがランダムに決定されるゲーム(具体例としては、ランダムシナリオゲーム)を開始する第1ゲーム開始手段(ステップS8)
・第1指示に応じて開始されたゲームをプレイヤによる操作入力に基づいて進行させる第1ゲーム進行手段(ステップS9)
・第1指示に応じて開始されたゲームにおいて発生したゲームイベントに関するゲームイベント情報を少なくとも含むシナリオデータを保存する手段(ステップS63)
・保存されたシナリオデータのうち、プレイヤの操作入力に基づいて指定された1つのシナリオデータを取得するシナリオデータ取得手段(ステップS23またはS33)
・プレイヤの入力による第2指示(具体例としては、第2開始画像における開始指示)に応じて、発生するゲームイベントが、取得されたシナリオデータに基づいて決定されるゲーム(具体例としては、シナリオ指定ゲーム)を開始する第2ゲーム開始手段(ステップS47)
・第2指示に応じて開始されたゲームをプレイヤによる操作入力に基づいて進行させる第2ゲーム進行手段(ステップS48)
【0250】
上記によれば、プレイヤは、第2指示に応じて開始されるゲームを、第1指示に応じて開始されたゲームと同じゲーム設定(具体的には、シナリオデータにより規定される設定)で行うことができる。これによって、プレイヤは、所望するゲーム設定でのゲームを再度行うことができる。例えば、プレイヤは、あるゲーム設定でのゲームに何度も挑戦することができるので、情報処理システムは、ゲームのプレイスキルを向上する機会をプレイヤに提供することができると言うことができる。また、プレイヤは、気に入ったゲーム設定でのゲームを繰り返し行うことができるので、ゲームの興趣性を向上することができる。
【0251】
なお、上記実施形態においては、複数のプレイヤが参加するマルチプレイ形式のゲームが実行される場合を例として説明した。すなわち、上記実施形態においては、情報処理システムは、上記第1指示を行ったプレイヤを含む複数人のプレイヤが参加するゲームを開始し、上記第2指示を行ったプレイヤを含む複数人のプレイヤが参加するゲームを開始するものであった。これによれば、プレイヤは、第1指示に応じて開始されたゲームにおけるゲーム設定と同じゲーム設定であるゲーム(具体的には、第2指示に応じて開始されるゲーム)を、第1指示に応じて開始されたゲームとは異なる参加プレイヤとの間で行うことができる。なお、他の実施形態においては、第1指示に応じて開始されるゲームおよび/または第2指示に応じて開始されるゲームは、1人のプレイヤで行われるゲームであってもよい。
【0252】
また、上記実施形態においては、第1指示に応じて開始されるゲームの開始前にシナリオデータが生成され、当該シナリオデータが当該ゲームにおいて用いられるとともに、第2指示に応じて開始されるゲームにおいても用いられた。すなわち、上記実施形態においては、シナリオデータは、ゲームにおいてゲームイベントが第1指示ごとにランダムに発生するように、第1指示が行われる毎に生成される。情報処理システムは、生成されたシナリオデータに基づくゲーム(具体的には、第1指示に応じて開始されるゲーム)を開始し、当該ゲームについて、当該第1指示に応じて生成されたシナリオデータを保存する。これによれば、第1指示に応じて開始されるゲームと、第2指示に応じて開始されたゲームとについて、同じシナリオデータを用いて行うことができるので、シナリオデータを用いたゲーム処理を容易に行うことができる。
【0253】
なお、他の実施形態においては、シナリオデータが生成されるタイミングは上記に限らず、第1指示に応じて開始されるゲームの終了後であってもよい。例えば、情報処理システムは、第1指示に応じて開始されるゲームにおいては、シナリオデータと異なる内容および/または形式のデータを用いてゲーム処理を実行し、当該ゲームの終了後に、当該ゲームに関するシナリオデータを生成するようにしてもよい。
【0254】
なお、上記の実施形態において、ある情報処理装置においてデータ(プログラムを含む意味である)を用いて処理が実行される場合、当該処理に必要なデータの一部が、当該ある情報処理装置とは異なる他の情報処理装置から送信されてもよい。このとき、当該ある情報処理装置は、他の情報処理装置から受信されたデータと、自身に記憶されているデータとを用いて上記処理を実行してもよい。
【0255】
なお、他の実施形態において、情報処理システムは、上記実施形態における構成の一部を備えていなくてもよいし、上記実施形態において実行される処理の一部を実行しなくてもよい。例えば、情報処理システムは、上記実施形態における一部の特定の効果を奏するためには、当該効果を奏するための構成を備え、当該効果を奏するための処理を実行すればよく、その他の構成を備えていなくてもよいし、その他の処理を実行しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0256】
上記の実施形態は、プレイヤが所望のゲーム設定でのゲームを再度行うこと等を目的として、例えば、ゲームシステムやゲームプログラムとして利用することが可能である。
【符号の説明】
【0257】
1 ゲームシステム
2 本体装置
3 左コントローラ
4 右コントローラ
81 プロセッサ
201 サーバ
211 処理部