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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144695
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】景品取得ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/30 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024128107
(22)【出願日】2024-08-02
(62)【分割の表示】P 2024061093の分割
【原出願日】2018-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】深澤 光晴
(72)【発明者】
【氏名】若生 晃
(72)【発明者】
【氏名】冨永 麻子
(57)【要約】
【課題】景品把持部の把持力を各々のアームの開閉角度に基づいて調整できる景品取得ゲ
ーム装置を提供する。
【解決手段】景品取得ゲーム装置1は、景品を把持する景品把持部40を少なくとも一つ
備えている。各々の景品把持部40の把持力は、制御部61によって調整される。各々の
景品把持部40は、単一のモータ42と、複数のアーム43A,43B,43Cと、複数
の角度センサ44A,44B,44Cと、を備えている。各々の角度センサ44A,44
B,44Cは、対応するアーム43A,43B,43Cの開閉角度α,β,γを検出する
。制御部60は、角度センサ44A,44B,44Cで検出された複数の開閉角度α,β
,γに基づいて単一のモータ42の駆動を制御する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解錠及び施錠可能な一対の扉を備え、
前記一対の扉のうちの一方の扉は、当該扉の外側から解錠するように構成され、
前記一対の扉のうちの他方の扉は、当該扉の内側から解錠するように構成されている、
景品取得ゲーム装置。
【請求項2】
前記一対の扉は正面扉であり、左右一対で構成されている、
請求項1に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項3】
前記一方の扉はキーシリンダで施錠し、前記他方の扉はロックバーを穴に嵌合させて施錠する、
請求項1に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項4】
前記一対の扉は左右引き戸式に構成され、前記ロックバーはスライドさせた前記他方の扉を元の位置に戻すと、自重で前記穴に落下して施錠される、
請求項3に記載の景品取得ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンゲーム等の景品取得ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等では、景品把持部を操作してぬいぐるみ等の景品を景品払出口
まで運搬する景品取得ゲーム装置が普及している。景品把持部の把持力を強くすると、景
品が払い出される数が増加し、景品把持部の把持力を弱くすると、景品が払い出される数
が減少する傾向がある。そのため、景品把持部の把持力を調整できる景品取得ゲーム装置
が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
特許文献1に記載のクレーンゲーム機は、制御部がカウントしている実際の景品の取得
率を、あらかじめ設定した景品の取得率に近づけるようにアームの把持力を変化させる。
より詳しくは、目標の景品取得率を下回っていれば、アームの開閉を行うモータの駆動時
間を延長し、目標の景品取得率を上回っていれば、モータの駆動時間を短縮する。モータ
の駆動時間を延長すると、その分だけアームのコイルスプリングが伸長して把持力が強く
なる。
【0004】
特許文献2に記載のゲーム装置は、複数のアームの基端部を挟持した一対の上側押圧部
材及び下側押圧部材と、下側押圧部材を上側押圧部材に向かって付勢するコイルバネと、
上側押圧部材の移動を規制する周壁板と、を備えている。上側押圧部材及びコイルバネは
、ボールネジによって上下方向に移動する。アームの把持力は、アームを上側押圧部材に
追従させるコイルバネの付勢力によって決定される。上側押圧部材の移動が規制されてコ
イルバネが上側押圧部材に接近すると、コイルバネが圧縮されてアームの把持力が強くな
る。
【0005】
特許文献1に記載のクレーンゲーム機は、景品の取得率を監視してモータの駆動時間を
調整しており、各々のアームの開閉角度についてはまったく参照していない。同様に、特
許文献2に記載のゲーム装置は、単一の上側押圧部材とコイルバネとの位置関係を検出し
てコイルバネの付勢力を調整しており、各々のアームの開閉角度についてはまったく参照
していない。つまり、特許文献1及び2に記載の景品取得ゲーム装置では、各々のアーム
の開閉角度に基づいて景品把持部の把持力を調整することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-29825号公報
【特許文献2】特開2016-1430372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、すべてのアームが同時に景品に接触するわけではない。景品に接触して動き
が止まったアームから順にアームの把持力を決めるコイルばね等の付勢部材の蓄勢が始ま
る。時間差に応じてアームの開閉角度にばらつきが生じ、開閉角度に応じてアームの把持
力にも大小関係が生じる。各々のアームの開閉角度に基づいて駆動源の駆動時間を調整し
ないと、アームの把持力を好適に調整することができない。
そこで、本発明は、景品把持部の把持力を各々のアームの開閉角度に基づいて調整でき
る景品取得ゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、景品を把持する景品把持部を少なくとも一つ備えた景品取得ゲーム
装置である。各々の景品把持部の把持力は、制御部によって調整される。各々の景品把持
部は、単一の駆動源と、複数のアームと、複数のセンサと、を備えている。単一の駆動源
から供給された駆動力は、複数のアームに分配される。駆動力が分配されると、各々のア
ームは開閉する。センサは、すべてのアームにそれぞれ設けられている。各々のセンサは
、対応するアームの開閉角度を検出する。制御部は、センサで検出された複数の開閉角度
に基づいて単一の駆動源の駆動を制御する。
【0009】
この態様によれば、各々のアームの開閉角度がばらついていても、それらの開閉角度を
個別に検出できる。単一の駆動源を駆動して複数のアームを開閉する構成において、複数
のアームの開閉角度を十把一絡げに検出するのではなく、各々のアームについて開閉角度
を個別に検出するため、景品把持部の把持力を好適に調整することができる。
【0010】
上記態様において、各々の景品把持部は、各々のアームに接続され、アームを閉じる方
向に回動させるばね座部材と、各々のアームに付設され、アームを閉じる方向にばね座部
材が動くと蓄勢するコイルばねと、をさらに備えていてもよい。
【0011】
この態様によれば、アームと駆動源との間に介在する付勢部材として、コイルばねを用
いることができる。コイルばねであれば、ばね座部材の動きに対するアームの開閉角度の
遅延として蓄勢された付勢力を把握し易い。なお、コイルばねは、回動するばね座部材か
ら中心軸まわりにねじりモーメントを受けるねじりコイルばねであってもよいし、揺動す
るばね座部材から伸縮方向に引張応力を受ける引張コイルばねであってもよい。
【0012】
上記態様において、各々の景品把持部は、ねじ軸の回転運動をナットの直進運動に変換
する送りねじと、各々のアームをナットに接続するリンク機構と、をさらに備えていても
よい。単一の駆動源は、ねじ軸を回転駆動し、各々のアームは、ナットの直進運動に連動
して開く方向又は閉じる方向に回動してもよい。
【0013】
この態様によれば、送りねじとリンク機構とを組み合わせた簡素な構成によって、単一
の駆動源の駆動力を複数のアームに分配することができる。景品把持部をコンパクトで廉
価に構成することができるため、小型筐体の景品取得ゲーム装置にとりわけ好適である。
【0014】
上記態様において、制御部は、閉じる方向への開閉角度が最も大きいアームの開閉角度
に基づいて単一の駆動源の駆動を制御してもよい。
【0015】
閉じる方向への開閉角度が最も大きいアームは、他のアームよりも把持力が弱い。複数
のアームで景品を把持するとき、いずれか一つのアームの把持力が強くても、逆方向から
支えるアームの把持力が弱いと、景品が逃げて強く把持することができない。つまり、把
持力の弱いアームが景品把持部全体としての把持力に大きく影響する。この態様によれば
、最も把持力の弱いアームの開閉角度を基準にして単一の駆動源の駆動を制御し、景品把
持部の把持力を好適に調整することができる。
【0016】
上記態様において、アームの数が2n+1の場合、制御部は、閉じる方向への開閉角度
がn+1番目に大きいアームの開閉角度に基づいて単一の駆動源の駆動を制御する。アー
ムの数が2nの場合、制御部は、閉じる方向への開閉角度がn番目に大きいアームの開閉
角度か、n+1番目に大きいアームの開閉角度か、n番目に大きいアームの開閉角度とn
+1番目に大きいアームの開閉角度との平均値かのいずれか一つに基づいて単一の駆動源
を駆動する。
【0017】
景品の形状やアームの数によっては、最も把持力の弱いアームではなく、他のアームを
基準にした方が好適な場合がある。この態様によれば、アームの数が例えば三本であると
き、二番目の把持力のアームの開閉角度を基準にして景品把持部全体の把持力を好適に調
整することができる。なお、アームの数が例えば四本であるとき、三番目の把持力のアー
ムの開閉角度を基準にしてもよいし、二番目の把持力のアームの開閉角度を基準にしても
よいし、それらの平均値を基準にしてもよい。景品の形状やアームの数に合わせて、景品
把持部の把持力を好適に調整することができる。
【0018】
上記態様において、制御部は、閉じる方向への開閉角度が最も大きいアームが他のアー
ムよりも大きい重みをもつ重み付き平均値を算出し、この重み付き平均値に基づいて単一
の駆動源の駆動を制御してもよい。
【0019】
この態様によれば、複数のアームの開閉角度つまり把持力を、その開閉状況に応じて適
切に考慮して景品の形状やアームの数に合わせて各々の開閉角度の重みを細かく設定し、
景品把持部の把持力を好適に調整することができる。
【0020】
上記態様において、払い出された景品の数を検出する景品払出センサをさらに備えてい
てもよい。制御部は、払い出された景品の数に基づいた払出指標を取得し、この払出指標
に基づいて単一の駆動源の駆動を制御してもよい。
【0021】
払出指標の一例は、払い出された景品の仕入れ額を投入された金額で割ったペイアウト
率である。例えば、500円で仕入れた景品を1000円で取得すればペイアウト率は5
0%となる。この態様によれば、これまで説明した複数のセンサの検出結果に基づく制御
において、ペイアウト率に基づいた調整をさらに加えることができる。アミューズメント
施設において、オペレータが頻繁にペイアウト率を監視したり、景品把持部の把持力を手
動で調整したりする必要がない。オペレータの負担を軽減することができる。なお、払出
指標は、ペイアウト率に限られず、単位時間当たりに払い出された景品の数等であっても
よい。払出指標は、制御部が算出して自ら取得してもよいし、ネットワーク等を介して外
部から取得してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、景品把持部の把持力を各々のアームの開閉角度に基づいて調整できる
景品取得ゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の一実施形態の景品取得ゲーム装置を示す斜視図である。
図2図2は、本発明に係る景品把持部の一例を示す正面図である。
図3図3は、図2に示されたIII-III線に沿う断面図である。
図4図4は、図3に示されたアームの基端部を分解して示す斜視図である。
図5図5は、図2に示されたV-V線に沿う断面図である。
図6図6は、図2に示された景品把持部を示す右側面図である。
図7図7は、図2に示された景品把持部の内部構成の一例を示すブロック図である。
図8図8は、複数の開閉角度に基づいて単一のモータを制御する手順の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、フィールドのパーティションの一例を示す平面図である。
図10図10は、図1に示されたコインシュートの一例を示す正面図である。
図11図11は、図10に示されたコインシュートを示す右側面図である。
図12図12は、図1に示された引き戸及び中段フィールド構造物を示す斜視図である。
図13図13は、図12に示されたロック機構を拡大して示す正面図である。
図14図14は、図12に示された右側板と中段フィールド構造物との間の隙間を拡大して示す断面図である。
図15図15は、図1に示された景品払出口の内部構造を示す断面図である。
図16図16は、図15に示されたフラップによって景品がスイッチバックエリアに押し込まれた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において
、同一の参照符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。本発明の一実施形態の
景品取得ゲーム装置1は、すべてのアーム43A,43B,43Cの開閉角度α,β,γ
を個別に検出し、当該複数の開閉角度α,β,γに基づいて単一のモータ42の駆動を制
御することが特徴の一つである(図5参照)。
【0025】
α>β>γとなる場合、例えば、開閉角度α,β,γのうちの最も大きい開閉角度αに
基づいてモータ42の駆動を制御してもよい。例えば、二番目に大きい開閉角度βに基づ
いてモータ42の駆動を制御してもよい。例えば、w1>w2>w3の重みをもつ重み付
き平均値(w1×α+w2×β+w3×γ)/(w1+w2+w3)に基づいてモータ4
2の駆動を制御してもよい。
【0026】
開閉角度α,β,γに応じてアーム43A,42B,42Cの把持力にばらつきが生じ
るため、いずれか一つのアーム43Cの把持力が強くても、逆方向から支えるアーム43
A,43Bの把持力が弱いと、景品が逃げて強く把持することができない。本実施形態に
よれば、各々のアーム43A,43B,43Cの開閉角度α,β,γに基づいてモータ4
2の駆動を制御するため、景品把持部40全体の把持力を好適に調整できる。以下、図1
から図16を参照して各構成について詳しく説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態の景品取得ゲーム装置1を示す斜視図である。図1に示す
ように、景品取得ゲーム装置1は、略直方体に形成された筐体2を備えている。なお、筐
体2は、略円柱等の他の形状であってもよい。図1に示す例では、景品取得ゲーム装置1
が上下二段に構成され、筐体2の下段に第1ゲーム装置3が配置され、筐体2の上段に第
2ゲーム装置4が配置されている。なお、景品取得ゲーム装置1は、上下一段に構成され
ていてもよいし、上下三段以上に構成されていてもよい。左右二列に構成されていてもよ
い。
【0028】
筐体2は、アクリル樹脂やガラス等の透光性材料から形成された正面扉11,12、左
側板13、右側板14及び背板15を含んでいる。正面扉11,12は、第1及び第2ゲ
ーム装置3,4にそれぞれ取り付けられている。正面扉11,12の解錠及び施錠につい
ては、図12及び図13を参照して後で詳しく説明する。左側板13、右側板14及び背
板15は、第1及び第2ゲーム装置3,4に亘って一枚板で構成されている。左側板13
、右側板14及び背板15と第1及び第2ゲーム装置3,4との間には隙間が確保されて
いる。これについては、図12及び図14を参照して後で詳しく説明する。
【0029】
第1ゲーム装置3は、前述の正面扉11、左側板13、右側板14及び背板15に加え
て、下段フィールド構造物5と、中段フィールド構造物6の底板と、を含んでいる。第2
ゲーム装置4は、前述の正面扉12、左側板13、右側板14及び背板15に加えて、中
段フィールド構造物6の大部分と、天板7と、を含んでいる。
【0030】
下段フィールド構造物5、中段フィールド構造物6、天板7は、互いに間隔をあけて下
から上へ並べられ、左右一対の支柱8に固定されている。支柱8は、左側板13及び背板
15の間と、右側板14及び背板15の間とにそれぞれ起立している。
【0031】
下段フィールド構造物5と中段フィールド構造物6との間の空間は、第1ゲーム装置3
の景品収容部16として区画されている。中段フィールド構造物6と天板7との間の空間
は、第2ゲーム装置4の景品収容部17として区画されている。景品収容部16,17は
、透光性の正面扉11,12、左側板13、右側板14及び背板15に囲まれていて外部
から視認できる。
【0032】
下段フィールド構造物5の天面は、第1ゲーム装置3のフィールド18として構成され
、中段フィールド構造物6の天面は、第2ゲーム装置4のフィールド19として構成され
ている。フィールド18,19には、景品が載置される。フィールド18,19について
は、図11を参照して後で詳しく説明する。
【0033】
各々の景品収容部16,17には、フィールド18,19を移動して景品を把持できる
景品把持部(景品キャッチャー)40がそれぞれ配置されている。下段フィールド構造物
5の正面パネルには、下段の景品把持部40を操作する第1操作部31と、運搬された景
品が落下する景品払出口33と、が設けられている。同様に、中段フィールド構造物6の
正面パネルには、上段の景品把持部40を操作する第2操作部32と、運搬された景品が
落下する景品払出口34と、が設けられている。
【0034】
第1操作部31の隣には、第1コイン投入口21が設けられている。第1コイン投入口
21にプレイ可能なクレジットが投入されると、第1操作部31に操作を入力して下段の
景品把持部40を操作できるようになる。同様に、第2操作部32の隣には、第2コイン
投入口22が設けられている。第2コイン投入口22にプレイ可能なクレジットが投入さ
れると、第2操作部32に操作を入力して下段の景品把持部40を操作できるようになる
。なお、コイン投入口21,22には、紙幣投入機や電子マネー入力装置が併設されてい
てもよい。
【0035】
ゲームに使用される第1及び第2操作部31,32は、例えばボタンやレバー等である
。景品把持部40を操作して景品払出口33,34に景品を落下させると、プレイヤーは
、景品払出口33,34から景品を取り出すことができるようになる。景品払出口33,
34には、払い出された景品の数を検出する景品払出センサ35,36が設けられている
。景品払出口33,34の内部構造については、図15及び図16を参照して後で詳しく
説明する。
【0036】
第1及び第2コイン投入口21,22には、コインセレクター23,24がそれぞれ付
設されている。コインセレクター23,24は、第1及び第2コイン投入口に投入された
コインの種類及び枚数をそれぞれ検出する。なお、コインセレクター23,24は、コイ
ンを一時的に保有し、払戻操作を受けた場合にコイン払戻口からコインを払い戻す機能を
有していてもよい。
【0037】
下段フィールド構造物5にのみ、キャッシュボックス26が内蔵されている。第1コイ
ン投入口21に投入されたコインは、キャッシュボックス26に落下する。上段の第2コ
イン投入口22に投入されたコインは、コインシュート25に案内されて、第1及び第2
コイン投入口21,22に共通のキャッシュボックス26に落下する。
【0038】
コインシュート25及びキャッシュボックス26については、図10及び図11を参照
して後で詳しく説明する。なお、第1及び第2ゲーム装置3,4は、コインシュート25
及びキャッシュボックス26を除いて、略同一の形状及び機能を有している。そのため、
代表して第1ゲーム装置3について詳しく説明し、第2ゲーム装置4については重複する
説明を省略する。
【0039】
図2は、本発明に係る景品把持部40の一例を示す正面図である。図2に示すように、
景品把持部40は、複数のアーム43を備えている。図2に示す例では、景品把持部40
は、三本のアーム43A,43B,43Cを備えている。なお、アーム43の数は、二本
であってもよいし、四本以上であってもよい。景品把持部40は、ブラケット41と、ブ
ラケット41に固定された制御基板60と、をさらに備えている。
【0040】
図3は、図2に示されたIII-III線に沿う断面図である。図3に示すように、景
品把持部40は、ブラケット41に取り付けられた単一のモータ42、送りねじ(ねじ軸
53及びナット54)及び角度センサ44をさらに備えている。モータ42は、例えばギ
ヤヘッド付きDCブラシモータであり、駆動源の一例である。なお、モータ42に代えて
、空圧や油圧の駆動源で景品把持部40を構成してもよい。モータ42の出力軸には、ギ
ヤヘッドを介してモータ軸ギヤ51が装着されている。
【0041】
送りねじは、すべりねじやボールねじ等であり、ねじ軸53の回転運動をナット54の
直進運動に変換する。ねじ軸53には、ねじ軸ギヤ52が装着されている。ねじ軸ギヤ5
2は、モータ軸ギヤ51に噛合している。ナット54とアーム43とは、第1及び第2部
品55,56で構成されたリンク機構によって接続されている。第1部品55は、ナット
54に固定されている。第2部品56の回転中心は、アーム43の基端部58に回転可能
に軸支されている。第1部品55に形成されたスロットに第2部品56の一端が接続され
ている。
【0042】
図3に示す例では、リンク機構が揺動スライダクランクであり、第1部品55が上下に
移動すると、第2部品56の一端が第1部品55に形成されたスロット内をスライドして
第2部品56が揺動する。より詳しくは、第1部品55が上方向に移動すると、第2部品
56がアーム43を閉じる方向D1に回動させる。第1部品55が下方向に移動すると、
第2部品56がアーム43を開く方向D2に回動させる。
【0043】
図4は、アーム43の基端部58を分解して示す斜視図である。図4に示すように、ア
ーム43には、付勢部材が付設されている。付勢部材の付勢力は、アーム43が景品を押
圧する把持力を決定する。図4に示す例では、アーム43の基端部58に付勢部材として
コイルばね57L,57Rが設けられている。
【0044】
コイルばね57L,57Rは、ねじりコイルばねであり、コイルの中心軸が基端部58
の回転軸581と一致するようにアーム43に取り付けられている。なお、アーム43の
付勢部材は、ねじりコイルバネに限られず、引張コイルばね等のばねであってもよいし、
他の弾性部材であってもよい。コイルばね57L,57Rの一端側の腕部は、折り曲げら
れて基端部58に固定されている。
【0045】
コイルばね(閉じ方向スプリング)57Lは、アーム43を景品に向かって付勢してア
ーム43が景品を押圧する把持力を付与する。なお、大型のアーム43と小型の景品との
組み合わせでは、アーム43の自重が景品を押圧する把持力として作用することがある。
コイルばね(開き方向スプリング)57Rは、アーム43を開く方向D2に付勢してアー
ム43の自重を均衡させる。
【0046】
リンク機構の第2部品56は、基端部58を挟持する一対のばね座部材56L,56R
で構成されている。ばね座部材56L,56Rの回転中心は、基端部58の回転軸581
と一致している。ばね座部材56L,56Rの回転中心には、コイルばね57L,57R
の他端側を支持するばね座がそれぞれ形成されている。
【0047】
アーム43が景品に当接してほとんど動かない状態で、ばね座部材56Lがコイルばね
57Lを介してアーム43を閉じる方向D1に回動させると、コイルばね57Lの他端側
の腕部がばね座の折り曲げ部に押圧されてコイルばね57Lの付勢力が増大する。ばね座
部材56Lがアーム43を開く方向D2に逆回転すると、コイルばね57Lの付勢力が減
少する。
【0048】
図5は、図2に示されたV-V線に沿う断面図である。図5に示すように、本発明に係
る景品把持部40は、すべてのアーム43(43A,43B,43C)に角度センサ44
(44A,44B,44C)が設けられていることが特徴の一つである。図5に示す例で
は、角度センサ44は、回転角に応じた電圧を出力するボリュームである。なお、角度セ
ンサ44は、フォトインタラプタ等であってもよい。角度センサ44は、アーム43の基
端部58の回転軸581の周りに形成されたギヤ部582に噛合している。後述する制御
部61は、各々の角度センサ44の開閉角度α,β,γに基づいて、単一のモータ42の
駆動を制御する。
【0049】
図6は、景品把持部40を示す右側面図である。図6に示すように、景品把持部40は
、ナット54の上下位置を検出する上下センサ45をさらに備えている。基端部58の回
転軸581には、上下センサギヤ59が装着されている。上下センサ45は、角度センサ
44と同様のボリュームであり、上下センサギヤ59に噛合している。また、景品把持部
40は、下限位置を検出する下限センサ46(図7に示す)と、上限位置を検出する上限
センサ47(図7に示す)と、をさらに備えている。下限センサ46及び上限センサ47
は、例えばフォトインタラプタを用い、送りねじのナット54(図3に示す)に装着され
た図示しないセンサドッグが光を遮ることでナット54が移動可能な範囲の端まで移動し
たことを検出する。なお、感圧式センサでセンサドッグが接触したことを検出してもよい
【0050】
図7は、景品把持部40の内部構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように
、制御基板60は、制御部61と、記憶部62と、を備えている。なお、制御部61及び
記憶部62は、景品把持部40に搭載された制御基板60に限られず、下段フィールド構
造物5や中段フィールド構造物6に搭載された基板を備えていてもよい。
【0051】
記憶部62は、各種プログラムやオペレーティングシステムを記憶する機能を有してい
る。記憶部62は、制御部61が処理の途中で各種データを一時的に記憶するワークエリ
アとしての機能も有する。記憶部62は、例えばROMにより実現される。なお、RAM
等であってもよい。ROMには、モータ42の駆動を制御するために必要な各種のプログ
ラム及びデータが記憶されている。ROMは、例えば、DRAMに代表される揮発性メモ
リ、マスクROMに代表される書き換え不能な不揮発性メモリ、及びフラッシュメモリに
代表される書き換え可能な不揮発性メモリのいずれか又はこれらの適宜の組み合わせで構
成される。
【0052】
制御部61は、例えば、制御基板60に搭載されたCPUの機能により実現され得る。
CPUは、ROMに格納されたプログラムを記憶部62のメモリ上に展開して実行し、景
品把持部40を構成するデバイスに各種の機能を実現させることにより、他のハードウェ
アユニットやコンポーネントと協働して、景品把持部40の把持力を調整する把持力制御
手段611と、把持力制御手段611が実行される際に参照する調整指標を決定する調整
指標決定手段612と、有している。制御部61は、払い出された景品の数に基づいて払
出指標を算定する払出指標算定手段613をさらに有していてもよい。
【0053】
図8は、複数の開閉角度α,β,γに基づいて単一のモータ42の駆動を制御する手順
の一例を示すフローチャートである。プレイヤーの操作が第1操作部31に入力されると
、プレイヤーの操作に応じて景品把持部40が移動する(手順S1)。プレイヤーの操作
がすべて終了すると、景品把持部40は下降するとともに複数のアーム43を閉じる動作
を開始する(手順S2)。アーム43は、景品に当接するか、限界角度まで閉じると停止
する。アーム43が停止していなければ、制御部61は、手順S2に戻ってアーム43の
閉じ動作を繰り返す(手順S3)。
【0054】
一方で、アーム43が停止していれば、各々のアーム43の開閉角度を検出する(手順
S3)。制御部61(調整指標決定手段612)は、検出した開閉角度をオペレータが設
定した条件(例えば、開閉角度が最も大きい)にあてはめ把持力の調整指標を決定する(
手順S5)。なお、把持力の調整指標は、閉じる方向D1への開閉角度が最も大きいアー
ム43Aの開閉角度αに限られず、景品の形状やアーム43の数に応じて条件を適宜選択
できる。
【0055】
例えば、アーム43の数が2n+1の場合、閉じる方向D1への開閉角度がn+1番目
に大きいアーム43の開閉角度であってもよい。例えば、アーム43の数が2nの場合、
n+1番目に大きいアーム43の開閉角度であってもよいし、n番目に大きいアーム43
の開閉角度であってもよい。n+1番目に大きいアーム43の開閉角度であってもよい。
それらの平均値であってもよい。
【0056】
例えば、閉じる方向D1への開閉角度が最も大きいアーム43Aが他のアーム43B,
43Cよりも大きい重みをもつ重み付き平均値(w1×α+w2×β+w3×γ)/(w
1+w2+w3)を算出し、この重み付き平均値であってもよい。制御部61(把持力制
御手段611)は、手順S5において決定された把持力の調整指標に基づいて単一のモー
タ42の駆動を制御する(手順S6)。
【0057】
また、制御部61は、主となる調整指標に払出指標等の補正値を加えることもできる。
制御部61(払出指標算定手段)は、払い出された景品の数に基づいた払出指標を取得す
る。払出指標の一例は、払い出された景品の数を投入された金額で割ったペイアウト率で
ある。なお、払出指標は、ペイアウト率に限られず、単位時間当たりに払い出された景品
の数等であってもよい。払出指標は、制御部が算出して自ら取得してもよいし、ネットワ
ーク等を介して外部から取得してもよい。
【0058】
払出指標に基づいて景品把持部40の把持力を調整する場合、フィールド18,19を
複数に分割して、フィールド毎にペイアウト率をカウントしたり、景品把持部40の把持
力の調整を行ったりしてもよい。図9は、フィールド18を複数のエリアに分割した一例
である。図9に示すように、エリア181~182と、エリア183~184と、にフィ
ールド18を二分割してもよい。
【0059】
図示しないが、エリア181~183と、エリア184とにフィールド18を二分割し
てもよい。エリア181と、エリア182~184と、にフィールド18を二分割しても
よい。エリア181と、エリア182~183と、エリア184とにフィールド18を三
分割してもよい。さらに細かく分割してもよい。例えば、ある景品の在庫数に合わせてそ
の景品を配置するエリアを小さくし、空いたスペースにほかの景品を追加すれば、少なく
なってきた景品を見栄え良く配置することができる。
【0060】
図9に示す例において、フィールド18の境界に物理的なパーティションをさらに設置
してもよい。物理的なパーティションを設置すると、視覚的に分かり易くなる。また、隣
接するエリアの景品が混ざることを防止できるため、景品の種類が明確に分けられる。さ
らに、エリア毎に図1乃至図8を参照してこれまで説明した把持力の調整を行うようにす
れば、分割されたフィールド毎に単価の違う景品のペイアウト率を考慮して適切に取り扱
うことが可能になる。景品把持部40がパーティションで仕切られたエリアのどの位置に
いるかは、図示しない景品把持部40の水平移動機構に設けたセンサや、水平移動を行う
ステッピングモータのステップ数から把握できる。
【0061】
以上のように構成された本実施形態の景品取得ゲーム装置1は、単一のモータ42の駆
動力を複数のアーム43に分配している。景品把持部40をコンパクトで廉価に構成でき
るため、上下二段に分割されて景品収容部16,17が小さい景品取得ゲーム装置1に好
適である。図5に示すように、すべてのアーム43に角度センサ44が設けられているた
め、各々のアーム43A,43B,43Cの開閉角度がばらついていても、それらの開閉
角度α,β,γを個別に検出できるため、景品把持部40の把持力を好適に調整すること
ができる。
【0062】
α>β>γとなる場合、例えば、開閉角度α,β,γのうちの最も大きい開閉角度αに
基づいてモータ42の駆動を制御する。複数のアーム43A,43B,43Cで景品を把
持するとき、いずれか一つのアーム43Cの把持力が強くても、逆方向から支えるアーム
43A,43Bの把持力が弱いと、景品が逃げて強く把持することができない。そのため
、最も把持力の弱いアーム43Aの開閉角度を基準にすれば、単一のモータ42の駆動を
制御し、景品把持部40の把持力を好適に調整できる。
【0063】
景品の形状やアーム43の数によっては、最も把持力の弱いアーム43Aではなく、他
のアーム43B,43Cを基準にした方が好適な場合がある。例えば、w1>w2>w3
の重みをもつ重み付き平均値(w1×α+w2×β+w3×γ)/(w1+w2+w3)
に基づいてモータ42の駆動を制御し、景品の形状やアーム43の数に合わせて各々の開
閉角度の重みを細かく設定すれば、景品把持部40の把持力を好適に調整できる。例えば
、中程度の把持力のアーム43に基づいてモータ42の駆動を制御してもよい。調整指標
を決定する条件は特に限られず、景品の形状やアーム43の数に応じて適宜選択できる。
【0064】
続いて、図10乃至図16を参照して、本実施形態の景品取得ゲーム装置1の筐体2の
特徴について説明する。先ず、コインシュート25について、図10及び図11を参照し
て説明する。前述したように、筐体2は、上下のフィールド18,19にそれぞれ対応す
る第1及び第2コイン投入口21,22を有しているが、キャッシュボックス26は、下
側フィールド構造物5にのみ配置されている。第1コイン投入口21は、下段フィールド
構造物5の正面パネルの左寄りにあり、第2コイン投入口22は、中段フィールド構造物
6の正面パネルの右寄りにある。
【0065】
本実施形態の景品取得ゲーム装置1は、上段の第2コイン投入口22に投入されたコイ
ンを下段のキャッシュボックス26に案内するコインシュート25を備えている。仮に、
コインシュート25が鉛直に構成されていると、コインが落下した衝撃によってコインシ
ュート25やキャッシュボックス26が破損するおそれがある。本実施形態では、図10
及び図11に示すように、コインシュート25を構成する第1乃至第3傾斜部251,2
52,253のいずれにも勾配δ,ε,ζが設けられ、コインが落下する衝撃をいなすよ
うに形成されている。図示した例では、ε>δ,ζとなるように構成されており、第1及
び第3傾斜部251,253では、コインが緩やかな勾配δ,ζを転がって移動する。第
2傾斜部252では、コインが急な勾配εを滑り落ちて移動する。勾配δ,ε,ζが設け
られていることにより、コインの直接落下による衝撃からコインシュート25やキャッシ
ュボックス26の破損を防ぐことができる。
【0066】
次いで、正面扉11,12のロック構造について、図12及び図13を参照して説明す
る。なお、正面扉11,12は略同一の形状及び機能を有しているため、代表して正面扉
12について詳しく説明し、正面扉11については重複する説明を省略する。仮に、正面
扉11,12が観音開きであると、景品の補充中に正面扉11,12が歩行者の邪魔にな
る。
【0067】
図12に示すように、本実施形態は、歩行者の邪魔にならないように、正面扉12が左
右引き戸式に構成されている。左右引き戸式であれば通常、左引き戸と右引き戸とにそれ
ぞれキーシリンダを取り付ける。ところが、本実施形態のように、縦長の二段式で左右の
スペースが小さい場合、左引き戸12Lを施錠するキーシリンダ27に加えて、右引き戸
12Rを施錠するキーシリンダのスペースを確保することが困難である。さらに、フィー
ルドが複数あるため、フィールド毎にキーシリンダを二箇所ずつ取り付けるとコスト高に
なる。
【0068】
そこで、図12及び図13に示すように、左引き戸12Lのみ外部から解錠及び施錠す
るキーシリンダ27を取り付けている。景品を補充する際には、左引き戸12Lのキーシ
リンダ27を解錠して左引き戸12Lを右側にスライドする。左引き戸12Lから遠い場
所に景品を配置する際に、右引き戸12Rを左側にスライドさせて景品を補充したい場合
がある。そのような場合のために、右引き戸12Rの内側には、手で解錠可能なロック機
構28が設けられている。
【0069】
図13に示すように、ロック機構28は、ロックバー281と、ロックバー281を起
立した姿勢に保持するガイド282と、ロックバー281と嵌合する穴283と、で構成
されている。ロックバー281を持ち上げて穴283から外すことで右引き戸12Rを左
側にスライドできるようになる。施錠する場合には、右引き戸12Rを右側にスライドさ
せる。右引き戸12Rを元の位置に戻すと、ガイド282に案内されてロックバー281
が自重で穴283に落下し、右引き戸12Rが施錠される。
【0070】
続いて、左側板13、右側板14及び背板15と、中段フィールド構造物6との間に確
保されている隙間について、図12及び図14を参照して説明する。前述したように、左
側板13、右側板14及び背板15は、第1及び第2ゲーム装置3,4に跨って取り付け
られている。上下のフィールド18,19の間には、中段フィールド構造物6が配置され
ている。
【0071】
中段フィールド構造物6に右側板14等の透明板を固定するにあたり、中段フィールド
構造物6と透明板との間に隙間をあけて固定することで、工場からアミューズメント施設
等への輸送時に振動で中段フィールド構造物6に透明板が接触して透明板に擦り傷がつく
のを防止できる。図14に示すように、右側板14は、肩付きワッシャー141、ねじ1
42によって中断フィールド構造物6に固定されている。肩付きワッシャー141と図示
しないスペーサゴムとによって、隙間を保持するように固定される。
【0072】
続いて、景品払出口33,34の内部構造について、図15及び図16を参照して説明
する。本実施形態の景品取得ゲーム装置1は、上下二段式であるためスペースの制約が大
きい。本実施形態では、景品払出口33,34に上下に大きい景品が落下しても取り出す
ことができるように、景品を回転させるためのスイッチバックエリア38を確保している
。フラップ37を押し上げると、景品が景品払出口33,34の内部空間の床面に転倒す
る。さらにフラップ37を押し上げると、景品が景品払出口33,34の内部空間の奥側
に区画されたスイッチバックエリア38に移動し、フラップ37を上限まで押し上げて景
品を取り出すことができるようになる。本実施形態によれば、小型の筐体であっても、通
常サイズの筐体と同様に、大型の景品を取り出すことができる。
【0073】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定
して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件
、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができ
る。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可
能である。
【符号の説明】
【0074】
1…景品取得ゲーム装置、2…筐体、3…第1ゲーム装置、4…第2ゲーム装置、5…
下段フィールド構造物、6…中段フィールド構造物、7…天板、8…支柱、11,12…
正面扉、12L…左引き戸12L、12R…右引き戸、13…左側板、14…右側板、1
5…背板、16,17…景品収容部、18,19…フィールド、21…第1コイン投入口
、22…第2コイン投入口、23,24…コインセレクター、25…コインシュート、2
6…キャッシュボックス、27…キーシリンダ、28…ロック機構、281…ロックバー
、282…ガイド、283…穴、31…第1操作部、32…第2操作部、33,34…景
品払出口、35,36…景品払出センサ、37…フラップ、38…スイッチバックエリア
、40…景品把持部、41…ブラケット、42…モータ(駆動源の一例)、43,43A
,43B,43C…アーム、44,44A,44B,44C…角度センサ(センサの一例
)、45…上下センサ、46…下限センサ、47…上限センサ、51…モータ軸ギヤ、5
2…ねじ軸ギヤ、53…ねじ軸、54…ナット、55…第1部品(リンク機構の一部)、
56…第2部品(リンク機構の一部)、57L,57R…コイルばね、58…基端部、5
9…上下センサギヤ、60…制御基板、61…制御部、62…記憶部、141…肩付きワ
ッシャー、142…ねじ、181,182,183,184…フィールドを分割したエリ
ア、251…第1傾斜部、252…第2傾斜部、253…第3傾斜部、581…アームの
回転軸、582…ギヤ部、611…把持力制御手段、612…調整指標決定手段、613
…払出指標算定手段、D1…アームが閉じる方向、D2…アームが開く方向、n…自然数
、w1,w2,w3…重み、α、β、γ…開閉角度、δ,ε,ζ…勾配。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16