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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144742
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】計量装置、システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/414 20060101AFI20241003BHJP
   G01G 19/415 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G01G19/414 B
G01G19/415 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024130034
(22)【出願日】2024-08-06
(62)【分割の表示】P 2023118686の分割
【原出願日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】P 2021107787
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021188107
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】山田 敦
(57)【要約】
【課題】商品の量と販売価格との関係をわかり易く改善する。
【解決手段】載置部に載置された物品の重量を計量する計量手段と、購入前から載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第1重量と、購入分を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第2重量と、物品の単価と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、を表示可能な表示手段と、前記表示手段によって前記第2重量が表示された後に、少なくとも前記購入重量を送信する送信手段とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置部に載置された物品の重量を計量する計量手段と、
購入前から載置部に載置されている物品の重量として前記計量手段によって計量された第1重量、又は、購入分を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として前記計量手段によって計量された第2重量と、物品の単価と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域を備える表示手段と、
確認の操作を受け付け可能な操作手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記表示領域に、前記計量手段による計量が安定している状態である計量安定状態である旨と、前記計量手段による計量が変動している状態である計量変動状態である旨と、前記操作手段による確認の操作の受付後の状態である確認操作後状態である旨と、を識別可能に表示可能であり、
前記送信手段は、
前記計量安定状態であるときに前記操作手段が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信する
ことを特徴とする計量装置。
【請求項2】
前記表示手段は、
前記操作手段が確認の操作を受け付けたことに基づいて前記購入重量及び前記販売価格を消去する
ことを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
載置部に載置された物品の重量を計量する計量部と確認の操作を受け付け可能な操作部とを備える計量装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
購入前から載置部に載置されている物品の重量として前記計量部によって計量された第1重量、又は、購入分を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として前記計量部によって計量された第2重量と、物品の単価と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域の表示を制御する表示制御手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段
として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記表示領域に、前記計量部による計量が安定している状態である計量安定状態である旨と、前記計量部による計量が変動している状態である計量変動状態である旨と、前記操作部による確認の操作の受付後の状態である確認操作後状態である旨と、を識別可能に表示するよう制御可能であり、
前記送信手段は、
前記計量安定状態であるときに前記操作部が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
印刷装置と、複数の計量装置と、を含むシステムであって、
前記計量装置は、
載置部に載置された物品の重量を計量する計量手段と、
購入前から載置部に載置されている物品の重量として前記計量手段によって計量された第1重量、又は、購入分を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として前記計量手段によって計量された第2重量と、物品の単価と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域を備える表示手段と、
確認の操作を受け付け可能な操作手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記表示領域に、前記計量手段による計量が安定している状態である計量安定状態である旨と、前記計量手段による計量が変動している状態である計量変動状態である旨と、前記操作手段による確認の操作の受付後の状態である確認操作後状態である旨と、を識別可能に表示可能であり、
前記送信手段は、
前記計量安定状態であるときに前記操作手段が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信し、
前記印刷装置は、
前記購入重量と前記識別情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記識別情報から物品を特定する物品特定手段と、
前記物品特定手段によって特定された物品のラベルを印刷する印刷手段と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項5】
前記印刷装置は、
前記物品特定手段によって特定された物品を確認するための確認画面を表示する表示手段と、
前記確認画面における操作を受け付け可能な操作手段と
を備え、
前記印刷手段は、
前記確認画面における操作を受け付けた場合、前記ラベルを印刷する
ことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
載置部に載置された物品の重量を計量する計量部と確認の操作を受け付け可能な操作部とを備える複数の計量装置と物品のラベルを印刷する印刷部を備える印刷装置とを含むシステムにおいて、前記計量装置を第1のコンピュータとして機能させ、前記印刷装置を第2のコンピュータとして機能させるためのプログラムであって、
前記第1のコンピュータを、
購入前から載置部に載置されている物品の重量として前記計量部によって計量された第1重量、又は、購入分を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として前記計量部によって計量された第2重量と、物品の単価と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域の表示を制御する表示制御手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段
として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記表示領域に、前記計量部による計量が安定している状態である計量安定状態である旨と、前記計量部による計量が変動している状態である計量変動状態である旨と、前記操作部による確認の操作の受付後の状態である確認操作後状態である旨と、を識別可能に表示するよう制御可能であり、
前記送信手段は、
前記計量安定状態であるときに前記操作部が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信し、
前記第2のコンピュータを、
前記購入重量と前記識別情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記識別情報から物品を特定する物品特定手段と、
前記印刷部を制御する印刷制御手段
として機能させ、
前記印刷制御手段は、
前記印刷部に、前記物品特定手段によって特定された物品のラベルを印刷するように制御する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量装置、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、計量して商品を販売するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平6-50740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示したような従来のシステムは、実際の計量前の段階において商品の量と販売価格との関係がわかり難く(つまり、どのくらいでどのくらいの重量(金額)になるのかがイメージし難く)、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品の量と販売価格との関係をわかり易く改善する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である計量装置は、載置部に載置された物品の重量を計量する計量手段と、購入前から載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第1重量と、購入分を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第2重量と、物品の単価と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、を表示可能な表示手段と、前記表示手段によって前記第2重量が表示された後に、少なくとも前記購入重量を送信する送信手段とを備えることを特徴とする計量装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る販売処理システム1のネットワーク構成の一例である。
図2】計量装置の外観等の一例である。
図3】計量装置の構成の一例である。
図4】計量装置の動作モードについて説明する説明図である。
図5】計量装置が記憶する情報の一例である。
図6】計量装置の動作の一例を示したフローチャートである。
図7】計量装置の表示等について説明する説明図である。
図8】ステータス表示器について説明する説明図である。
図9】ステータス表示器の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係る販売処理システム1のネットワーク構成の一例である。販売処理システム1は、重量を計量して販売される商品を取り扱う店舗(例えば、スーパーマーケット等)に導入される。
【0009】
販売処理システム1は、複数の計量装置10(計量装置10-1、計量装置10-2、計量装置10-3、…)と、表示印刷装置20とを含む。夫々の計量装置10と表示印刷装置20とは、通信可能に接続されている。本実施形態では、図1に示したように、例えばRS-485によるマルチドロップ式(芋ずる式)によって、夫々の計量装置10と表示印刷装置20とが通信可能に接続されている。なお、接続形態は、図1に示したマルチドロップ式に限定されない。例えば、表示印刷装置20を中心としたスター方式(型)であってもよいし、表示印刷装置20を含むリング方式(型)であってもよい。また、無線通信(ワイヤレス通信)であってもよい。
【0010】
(計量装置10の概要)
計量装置10は、計量して販売される計量販売商品(以下、単に商品と称する場合がある)を計量する。計量装置10は、商品の計量後、表示印刷装置20が商品ラベル(値付ラベル)を印刷、発行等するために必要な情報を表示印刷装置20に送信する。計量装置10は、複数種類の動作モードを有する(詳細は後述)。
【0011】
図2は、計量装置10について説明する図である。具体的には、図2(A)は、計量装置10の外観(斜視図)の一例である。図2(B)は、計量装置10上に商品が陳列されている様子を示している。図3は、計量装置10の構成の一例である。図2(A)、図2(C)、図3において、同一部分には同一符号を付している。以下、図2(A)及び図2(B)を参照しつつ、図3に示した計量装置10の構成について説明する。
【0012】
計量装置10は、CPU11(Central Processing Unit)と、ROM12と、RAM13と、計量部14と、表示部15と、操作部16と、通信部17とを備える。これらは、バス19を介して互いに接続されている。
【0013】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、計量装置10の動作を制御する。
【0014】
ROM12は、読み出し専用メモリであり、例えば、プログラムをはじめとしてCPU11が利用する種々の情報を記憶する。
【0015】
RAM13は、読み出し書き込みメモリであり、例えば、ROM12から読み出した情報、通信部17を介して取得した情報、CPU11によって処理(演算等)された情報等種々の情報を記憶する。
【0016】
計量部14は、物品を計量する。例えば、計量部14は、ロードセルによる重量検出方式によって、図2(B)に示すように、載台14a(図2(A)参照)に陳列された商品等(例えば、プラッター(銀盆)Pに盛られている商品S)を計量する。
【0017】
表示部15は、操作者に販売価格等を表示する。例えば、表示部15は、液晶パネルであってもよい。なお、本実施形態では、表示部15は、図2(A)及び図2(B)に示したように、3つの表示器(表示器15a、表示器15b、表示器15c)を備える。
【0018】
操作部16は、操作者の操作を受け付ける。なお、本実施形態では、操作部16は、筐体に配置された1以上のハードボタン(押しボタン)であるが、操作可能に表示される1以上のソフトボタン(タッチボタン)であってもよい。つまり、表示部15は、操作者に販売価格等を表示したり、操作者の操作を受け付けたりするタッチパネルであってもよい。
【0019】
通信部17は、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部17は、商品ラベルの印刷、発行等に必要な情報を表示印刷装置20に送信する。
【0020】
なお、図示は省略したが、計量装置10は、ハードディスクを備えてもよい。ハードディスクは、RAM13に代えてROM12から読み出した情報、通信部17を介して取得した情報、CPU11によって処理(演算等)された情報等種々の情報を記憶してもよい。また、計量装置10は、ハードディスクに代えてSSD(Solid State Drive)を備えてもよい。
【0021】
また、計量装置10は、計時部(計時機能)を備えてもよい。例えば、計量装置10は、計時部により、現在時刻や、ある時間までの残時間や、ある状態となってからの経過時間を管理可能してもよい。また、計量装置10は、人感センサを備えてもよい。例えば、計量装置10は、人感センサにより、周囲(例えば、当該計量装置10の前)に操作者が存在するか否かを判断してもよい。
【0022】
(表示印刷装置20)
図示は省略するが、表示印刷装置20は、例えば、CPUと、ROMと、RAMと、表示部と、印刷部と、操作部と、通信部とを備える。これらは、バスを介して互いに接続されている。表示印刷装置20は、計量装置10が計量した商品の商品ラベルを印刷、発行する。具体的には、表示印刷装置20は、操作者の操作(印刷指示操作)に基づいて、計量装置10が送信した情報に基づいて商品ラベルを印刷、発行する。また、表示印刷装置20は、計量装置10が計量した商品の商品ラベルを印刷、発行する際に、該商品に関する情報(該商品の計量に関する情報、又は、該商品の商品ラベルに関する情報であってもよい)を表示する。表示印刷装置20が備える表示部は、操作者に該商品に関する情報等を表示したり、操作者の操作(例えば、印刷指示操作)を受け付けたりするタッチパネルであってもよい。
【0023】
(Aモード、Bモード)
図4は、計量装置10の動作モードについて説明する説明図である。計量装置10は、図4(A)に示すように、動作モードとしてAモードとBモードとを有する。図4(B)については後述する。
【0024】
動作モードの設定変更(動作モードの変更、動作モードの切替とも称する)は、店員による操作部16を介したモード変更操作(例えば、店員のみが知る所定操作)によって行われる。つまり、計量装置10は、操作部16においてモード変更操作があった場合に、動作モードが切り替わる。なお、動作モードの変更は、店員によるディップスイッチ(非図示)を介したモード変更操作によって行われてもよい。また、動作モードの変更は、上述したような当該計量装置10におけるモード変更操作(操作部16やディップスイッチを介したモード変更操作)に代えて又は加えて、店員による他の装置(例えば、表示印刷装置20の操作部)におけるモード変更操作によって行われてもよい(他の装置からの遠隔操作に基づく動作モードの変更が可能であってもよい)。つまり、計量装置10は、当該計量装置10におけるモード変更操作があった場合に代えて又は加えて、他の装置からモード変更命令を受信した場合に、動作モードが切り替わってもよい。
【0025】
(第1単位重量、第1単価、第2単位重量、第2単価、差分重量)
第1単位重量とは、一般的な単位(例えば、CGS単位)による重量(質量)である。
第1単価とは、第1単位重量に基づく単価である。例えば、1gあたりの価格、100gあたりの価格である。第2単位重量とは、第1単位重量とは異なる単位(例えば、スプーン1杯分)による重量(質量)である。第2単価とは、第2単位重量に基づく単価である。例えば、スプーン1杯分の価格である。差分重量とは、計量部14による計量重量であって基準となる第1計量重量(基準重量)と、計量部14による計量重量であって第1計量重量とは異なる第2計量重量との差分の重量である。
【0026】
図2(B)に示したように計量装置10(載台14a)上に商品が載置(陳列)されている状態から購入する分の商品を取る態様(つまり、載置された商品の減少分を購入重量とする態様)の場合、購入する分の商品を取る前の重量が第1計量重量であり、購入する分の商品を取った後の重量が第2計量重量である。購入する分の商品を取る前は、第2計量重量は存在しない。
【0027】
図2(A)に示したように計量装置10(載台14a)上に何も載置されていない状態から購入する分の商品を載置する態様(つまり、商品の載置分を購入重量とする態様)の場合、購入する分の商品を載置する前の重量が第1計量重量(基本的にはゼロ)であり、購入する分の商品を載置した後の重量が第2計量重量である。購入する分の商品を載置する前は、第2計量重量は存在しない。
【0028】
計量装置10は、表示部15に単価、購入重量、販売価格(合計)を表示可能である。
【0029】
(Aモードの場合の表示)
計量装置10は、図4(A)に示すように、動作モードがAモードである場合、表示部15に単価を表示するときには第2単価を表示し、表示部15に購入重量を表示するときには差分重量を第2単位重量に換算した換算量を表示し、表示部15に販売価格を表示するときには第1単価と差分重量とに基づく算出金額を表示する。なお、計量装置10は、表示部15に販売価格を表示するときには、第1単価と差分重量とに基づく算出金額に代えて、第2単価と換算量とに基づく算出金額を表示してもよい。Aモードは、差分重量を用いるため、例えば、載置された商品の減少分を購入重量とする態様の場合、計量装置10をAモードで動作させる。
【0030】
(Bモードの場合の表示)
計量装置10は、図4(A)に示すように、動作モードがBモードである場合、表示部15に単価を表示するときには第1単価を表示し、表示部15に購入重量を表示するときには計量重量を表示し、表示部15に販売価格を表示するときには第1単価と計量重量とに基づく算出金額を表示する。Bモードは、差分重量を用いないため、例えば、商品の載置分を購入重量とする態様の場合、計量装置10をBモードで動作させる。
【0031】
図5は、計量装置10が記憶する情報の一例である。計量装置10(例えば、計量装置10-1。図5の説明において同様)は、記憶部(ROM12、RAM13、ハードディスク、SSD)に、図5に示したように、計量装置識別情報、現動作モード、第1計量重量(基準重量)、第2計量重量、警告重量、第1単位重量、第1単価、第2単位重量(スプーン1杯分)、第2単価(スプーン1杯分)を記憶する。
【0032】
計量装置識別情報は、販売処理システム1において、夫々の計量装置10を識別する情報である。図5に示した例では、計量装置10は、計量装置識別情報として「K001」を記憶している。現動作モードは、現在設定されている動作モードを示す情報である。図5に示した例では、計量装置10は、現動作モードとしてAモードを示す「A」を記憶している。第1計量重量は、上述したように基準重量である。図5に示した例では、計量装置10は、第1計量重量として「2040(g)」を記憶している。第2計量重量は、上述したように第1計量重量とは異なる計量重量である。図5に示した例では、計量装置10は、第2計量重量を記憶していない。つまり、購入する分の商品を取る前の状況である。警告重量は、第1計量重量(又は第2計量重量)と比較される所定重量である。載置された商品の減少分を購入重量とする態様において載置された商品が少なくなった場合に少なくなった旨を報知するが、警告重量は、当該報知の基準となる重量である。図5に示した例では、計量装置10は、警告重量として「200(g)」を記憶している。なお、載台14aに載置する商品の種類毎に異なる警告重量を設定してもよい。
【0033】
第1単位重量は、上述したように一般的な単位(例えば、CGS単位)による重量である。図5に示した例では、計量装置10は、第1単位重量として「100(g)」を記憶している。なお、計量装置10は、第1単位重量として「1(g)」を記憶してもよい。第1単価は、上述したように第1単位重量に基づく単価である。図5に示した例では、計量装置10は、第1単価として100gあたりの単価である「500(円/100g)」を記憶している。なお、計量装置10は、第1単価として1gあたりの単価である「5(円/1g)」を記憶してもよい。
【0034】
第2単位重量は、上述したように第1単位重量とは異なる単位による重量である。図5に示した例では、計量装置10は、第2単位重量としてスプーン1杯分の重量である「20(g/杯)」を記憶している。商品を取り出す道具に応じた第2単位重量が記憶される。第2単価は、上述したように第2単位重量に基づく単価である。図5に示した例では、計量装置10は、第2単価としてスプーン1杯分の単価である「100(円/杯)」を記憶している。
【0035】
図6は、計量装置10の動作の一例を示したフローチャートである。具体的には、図6のフローチャートは、Aモードで動作する計量装置10の動作の一例を示している。なお、計量装置10上には商品が陳列されており(つまり、載置された商品の減少分を購入重量とする態様であり)、図6のフローチャートは、操作者(例えば、ある顧客C)が購入する分の商品を取ること(つまり、計量部14の計量重量(計量値)が変動したこと)により開始する。
【0036】
ステップS1:計量装置10は、計量重量が安定(つまり変動が終了)したか否かを判断する。計量重量が安定していない場合(ステップS1:NO)、当該ステップS1を繰り返す。計量重量が安定した場合(ステップS1:YES)、ステップS2に進む。
【0037】
ステップS2:計量装置10は、計量重量を第2計量重量として記憶する。続いてステップS3に進む。
ステップS3:計量装置10は、基準重量(第1計量重量)と第2計量重量との差分重量を算出する。続いてステップS4に進む。
ステップS4:計量装置10は、差分重量を第2単位重量で換算した換算量を算出する。具体的には、計量装置10は、差分重量を第2単位重量で除算して換算量を得る。続いてステップS5に進む。
【0038】
ステップS5:計量装置10は、第1単価と差分重量とに基づいて販売価格を算出する。なお、計量装置10は、第2単価と換算量とに基づいて販売価格を算出してもよい。続いてステップS6に進む。
ステップS6:計量装置10は、購入重量としてステップS4において算出した換算量を表示する。また、計量装置10は、販売価格(合計)としてステップS5において算出した販売価格を表示する。なお、計量装置10は、本フローチャートの開始前から単価として第2単価を表示している。続いてステップS7に進む。
【0039】
ステップS7:計量装置10は、確定の操作(操作部16を介した購入を確定するための操作)があったか否かを判断する。確定の操作があった場合(ステップS7:YES)、ステップS9に進む。確定の操作がなかった場合(ステップS7:NO)、ステップS8に進む。
ステップS8:計量装置10は、計量重量が変動したか否かを判断する。つまり、計量装置10は、追加的に商品が取られたか否か(又は、既に取られている商品が戻されたか否か)を判断する。計量重量が変動した場合(ステップS8:YES)、ステップS1に戻る。計量重量が変動していない場合(ステップS8:NO)、ステップS7に戻る。
【0040】
つまり、顧客Cは、金額を確認しつつ現在の量で購入する場合には確定の操作を行うが、確定の操作を行わずに購入量を増減させることもできる。確定の操作を行った場合には(ステップS7:YES)、計量装置10は、後述するステップS9以降の処理を実行し、確定の操作を行わずに購入量を増減させた場合には(ステップS8:YES)、計量装置10は、上述したステップS1以降の処理を再度実行する。なお、Aモードでは、実際に商品を取るスプーンの1杯分の単価(第2単価)が示されているため、予算の分量に至る迄の時間が短縮され、大幅に予算を超える分量を計量する場面も減少する。つまり、所望の分量の商品の計量が短時間に完了し、計量後に商品を戻すような場面も減少する。
【0041】
ステップS9:計量装置10は、装置識別情報、第2単価、ステップS4において算出した換算量、ステップS5において算出した販売価格を表示印刷装置20に送信する。続いてステップS10に進む。なお、表示印刷装置20は、装置識別情報と商品(商品識別情報)とを対応付けて記憶し(又は、他の装置が記憶する装置識別情報と商品(商品識別情報)とを対応付けたテーブル等を参照し)、計量装置10から受信した装置識別情報から商品を特定し、商品ラベルを印刷、発行する。
【0042】
ステップS10:計量装置10は、ステップS6において表示した換算量、販売価格を消去する。なお、計量装置10は、第2単価は消去しなくてもよい。続いてステップS11に進む。
ステップS11:計量装置10は、ステップS2において記憶した第2計量重量を基準重量として記憶する。つまり、計量装置10は、購入後(減少後)の重量を新たな基準重量として記憶する。続いてステップS12に進む。
ステップS12:計量装置10は、ステップS2において記憶した第2計量重量を初期化(記憶を消去)する。続いてステップS13に進む。
【0043】
ステップS13:計量装置10は、基準重量が警告重量以下であるかを判断する。基準重量が警告重量以下である場合(ステップS13:YES)、ステップS14に進む。基準重量が警告重量以下でない場合(ステップS13:NO)、本フローチャートは終了する。
ステップS14:計量装置10は、載台14aの商品が少なくなった旨を報知する。具体的には、計量装置10は、載台14aの商品が少なくなった旨を示す情報を表示印刷装置20に送信する。そして本フローチャートは終了する。
【0044】
なお、図6のフローチャートでは、計量装置10は、所定の操作(確定の操作)に基づいてステップS9に進行(購入を確定)するが(ステップS7(YES))、他の条件に基づいてステップS9に進行してもよい。
(1)時間経過
所定の操作に代えて又は加えて、時間経過に基づいてステップS9に進行してもよい。例えば、最新の販売価格等の表示開始タイミングから計時する時間(最後のステップS6の実行によりカウントアップし、ステップS8(YES)でクリアされる時間)が所定時間を超えた場合にステップS9に進行してもよい。
(2)人感センサ
所定の操作や時間経過に代えて又は加えて、当該計量装置10の前に存在していた操作者が存在しなくなったことに基づいてステップS9に進行してもよい。例えば、人感センサが人の存在を所定時間(例えば、単なる通過ではなく購入を想定した時間)以上検出し続けた後に人の存在を検出しなくなった場合にステップS9に進行してもよい。
【0045】
また、図6のフローチャートでは、計量装置10は、装置識別情報、第2単価、換算量、販売価格を表示印刷装置20に送信するが(ステップS9)、表示印刷装置20に送信する情報は、表示印刷装置20が商品ラベルを印刷、発行等するために必要な情報であればよく、装置識別情報、第2単価、換算量、販売価格に限定されない。例えば、計量装置10が装置識別情報に代えて又は加えて商品を識別する商品識別情報を記憶する場合には、計量装置10は、商品識別情報、第2単価、換算量、販売価格を表示印刷装置20に送信してもよい。また、表示印刷装置20が商品毎の第2単価を記憶する場合には、計量装置10は、装置識別情報(又は商品識別情報)、換算量、販売価格を表示印刷装置20に送信してもよい。
【0046】
図7は、計量装置10の表示等について説明する説明図である。図6のフローチャートに従って計量装置10の表示等について説明する。なお、図6のフローチャートの開始時において、計量装置10は、図5に示した各種情報を記憶しているものとする。
【0047】
図7(A)は、顧客Cが計量装置10の前に移動して来た時点(つまり計量装置10上から商品を全く取っていない段階)における、第1計量重量(基準重量)の記憶内容、第2計量重量の記憶内容、及び、表示部15(表示器15a、表示器15b、表示器15c)の表示内容を示している。なお、2点鎖線で示した表示器15dは「変形例(後述)」に係る内容であり、ここでの説明では表示器15dは存在しないものとする。
【0048】
顧客Cが計量装置10の前に移動して来た時点では、計量装置10上の商品が未だ何も取られていないため(つまり、図6のフローチャートの開始前であるため)、第2計量重量は記憶されていない。また、上述したように、計量装置10は、図6のフローチャートの開始前から第2単価「100円(円/杯)」を表示部15(表示器15b)に表示している。
【0049】
図7(B)は、その後、顧客Cが、計量装置10上からスプーン1杯分(丁度20gであったものとする)の商品を取った後における、第1計量重量の記憶内容、第2計量重量の記憶内容、表示部15の表示内容を示している。具体的には、スプーン1杯分の商品を取った後のステップS7、S8のループ(ステップS7(NO)~ステップS8(NO)のループ)中における、上記記憶内容及び上記表示内容を示している。
【0050】
図7(B)の第2計量重量「2020(g)」は、ステップS2において記憶された計量重量である。図7(B)の購入重量「1.0(杯)」は、ステップS4において算出され、ステップS6において表示された換算量である。つまり、計量装置10は、ステップS4において差分重量「20(g)」を第2単位重量「20(g/杯)」で換算した換算量「1.0(杯)」を算出し、ステップS6において表示部15(表示器15a)に表示している。図7(B)の合計(販売価格)「100(円)」は、ステップS5において算出され、ステップS6において表示された換算量である。つまり、計量装置10は、ステップS5において第1単価「500(円/100g)」と差分重量「20(g)」とに基づいて販売価格「100(円)」を算出し、ステップS6において表示部15(表示器15b)に表示している。
【0051】
なお、計量装置10は、ステップS5において、第1単価「500(円/100g)」と差分重量「20(g)」とに基づいて販売価格「100(円)」を算出することに代えて、第2単価「100(円/杯)」と換算量「1.0(杯)」とに基づいて販売価格「100(円)」を算出してもよい。
【0052】
図7(C)は、その後、顧客Cが、計量装置10上から更にスプーン半杯分(丁度10gであったものとする)の商品を取った後における、第1計量重量の記憶内容、第2計量重量の記憶内容、表示部15の表示内容を示している。具体的には、スプーン半杯分の商品を取った後のステップS7、S8のループ中における、上記記憶内容及び上記表示内容を示している。
【0053】
図7(C)の第2計量重量「2010(g)」は、2回目のステップS2において記憶された計量重量である。図7(C)の購入重量「1.5(杯)」は、2回目のステップS4において算出され、2回目のステップS6において表示された換算量である。つまり、計量装置10は、2回目のステップS4において差分重量「30(g)」を第2単位重量「20(g/杯)」で換算した換算量「1.5(杯)」を算出し、2回目のステップS6において表示部15(表示器15a)に表示している。図7(C)の合計「150(円)」は、2回目のステップS5において算出され、2回目のステップS6において表示された換算量である。つまり、計量装置10は、2回目のステップS5において第1単価「500(円/100g)」と差分重量「30(g)」とに基づいて販売価格「150(円)」を算出し、ステップS6において表示部15(表示器15b)に表示している。
【0054】
なお、計量装置10は、2回目のステップS5において、第1単価「500(円/100g)」と差分重量「30(g)」とに基づいて販売価格「150(円)」を算出することに代えて、第2単価「100(円/杯)」と換算量「1.5(杯)」とに基づいて販売価格「150(円)」を算出してもよい。
【0055】
図7(D)は、その後、顧客Cが、確定の操作を行った後における、第1計量重量の記憶内容、第2計量重量の記憶内容、表示部15の表示内容を示している。具体的には、確定の操作を行った後のステップS12の処理の終了時(フローチャートの終了時も同様)における、上記記憶内容及び上記表示内容を示している。
【0056】
図7(D)の購入重量「0(杯)」は、図7(C)の購入重量「1.5(杯)」がステップS10において消去された結果である。図7(D)の合計「0(円)」は、図7(C)の合計「150(円)」がステップS10において消去された結果である。図7(D)の第1計量重量「2010(g)」は、第2計量重量「2010(g)」がステップS11において第1計量重量として記憶された結果である。図7(D)の第2計量重量「-」は、第2計量重量「2010(g)」がステップS12において初期化された結果である。
【0057】
以上、実施形態に係る計量装置10について説明したが、計量装置10によれば、商品の量と販売価格との関係をわかり易くなる。つまり、直感的に理解し易い第2単価を用いているため、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。また、計量装置10は、複数の動作モードを有するため、計量販売商品の販売方法(載置された商品の減少分を購入重量とする態様、商品の載置分を購入重量とする態様)に応じて好適な動作モードを選択し、計量販売商品を計量し、販売することができる。換言すれば、計量装置10は、使用される状況に応じた任意の単位重量(例えば、第1単位重量、第2単位重量)によって計量販売商品を計量し、販売することができる。
【0058】
以上、実施形態について説明したが、上記実施形態は、一例であって具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、下記(1)~(10)のようにしてもよい。また、下記(1)~(10)は適宜組み合わせてもよい。
【0059】
(1)上記実施形態では、計量装置10は、第2単位重量による換算量を得る方法として、計算によって算出する(差分重量を第2単位重量で除算する)例を説明したが、計量装置10が換算量を得る態様は計算によって算出する方法に限定されない。
【0060】
例えば、計量装置10は、差分重量と第2単位重量とを対応付けた換算テーブルを参照し、換算量を得てもよい。なお、計量装置10は、自装置内に換算テーブルを記憶し、自装置が記憶する換算テーブルを参照し、換算量を得てもよいし、計量装置10は、他の装置(例えば、表示印刷装置20)内に記憶されている換算テーブルを参照し、換算量を得てもよい。
【0061】
また、計量装置10は、他の装置(例えば、表示印刷装置20)に問い合わせて換算量を得てもよい。具体的には、計量装置10は、差分重量を他の装置に送信し、当該他の装置から換算量を受信してもよい。なお、他の装置は、計算によって換算量を得てもよいし、上述のような換算テーブルを参照し、換算量を得てもよい。
【0062】
なお、上述した換算テーブルは、例えば、下記に示したように、差分重量の範囲と換算量とを対応付けたものであってもよい。
差分重量「1.9g以上2.1g未満」→スプーン「0.1(杯)」

差分重量「19g以上21g未満」→スプーン「1.0(杯)」
差分重量「21g以上23g未満」→スプーン「1.1(杯)」
【0063】
(2)上記実施形態では、計量装置10は、動作に必要な各種の情報(図5)を自装置内に記憶する例を説明したが、上述した換算テーブルと同様、動作に必要な各種の情報の一部又は全部について他の装置に記憶されていてもよい。
【0064】
(3)上記実施形態では、計量装置10は、動作に必要な情報(図5)を予め記憶しておく例を説明したが、予め記憶しておくのではなく導出(算出)してもよい。例えば、図5に示した例では、計量装置10は、第1単価「500(円/100g)」と第2単位重量「20(g/杯)」とを予め記憶(自装置内又は他装置内に記憶)しておき、第1単価「500(円/100g)」と第2単位重量「20(g/杯)」とから第2単価「100(円/20g)」を導出してもよい。
【0065】
(4)上記実施形態では、計量装置10が有する動作モードとしてAモードとBモードとを説明したが(図4(A))、計量装置10が有する動作モードはAモード、Bモードに限定されない。
【0066】
例えば、計量装置10は、図4(A)に示したAモードに代えて又は加えて、図4(B)に示すようなDモードを有してもよい。例えば、載置された商品の減少分を購入重量とする態様の場合、Aモードに代えて計量装置10をDモードで動作させてもよい。計量装置10は、動作モードがDモードである場合、図4(B)に示すように、表示部15に単価を表示するときには第1単価を表示し、表示部15に購入重量を表示するときには差分重量を表示し、表示部15に販売価格を表示するときには第1単価と差分重量とに基づく算出金額を表示する。
【0067】
(Dモードの動作の概要)
載置された商品の減少分を購入重量とする態様において動作モードがDモードであるときの計量装置10の動作(表示部15に販売価格等を表示する迄の動作)は以下の通りである。計量装置10は、計量重量を第2計量重量として記憶する。続いて、計量装置10は、基準重量と第2計量重量との差分重量を算出する。続いて、計量装置10は、第1単価と差分重量とに基づいて販売価格を算出する。続いて、計量装置10は、差分重量、販売価格を表示する。
【0068】
(Aモードの動作の概要)
なお、載置された商品の減少分を購入重量とする態様において動作モードがAモードであるときの計量装置10の動作については、図6図7において説明した通りである。
【0069】
また、計量装置10は、図4(A)に示したBモードに代えて又は加えて、図4(B)に示すようなCモードを有してもよい。例えば、商品の載置分を購入重量とする態様の場合、Bモードに代えて計量装置10をCモードで動作させてもよい。計量装置10は、動作モードがCモードである場合、図4(B)に示すように、表示部15に単価を表示するときには第2単価を表示し、表示部15に購入重量を表示するときには計量重量を第2単位重量に換算した換算量を表示し、表示部15に販売価格を表示するときには第1単価と計量重量とに基づく算出金額を表示する。なお、計量装置10は、表示部15に販売価格を表示するときには、第1単価と計量重量とに基づく算出金額に代えて、第2単価と換算量とに基づく算出金額を表示してもよい。
【0070】
(Cモードの動作の概要)
商品の載置分を購入重量とする態様において動作モードがCモードであるときの計量装置10の動作(表示部15に販売価格等を表示する迄の動作)は以下の通りである。計量装置10は、計量重量を第2単位重量で換算した換算量を算出する。続いて、計量装置10は、第1単価と計量重量とに基づいて(又は第2単価と換算量とに基づいて)販売価格を算出する。続いて、計量装置10は、換算量、販売価格を表示する。
【0071】
(Bモードの動作の概要)
なお、商品の載置分を購入重量とする態様において動作モードがBモードであるときの計量装置10の動作(表示部15に販売価格等を表示する迄の動作)は以下の通りである。計量装置10は、第1単価と計量重量とに基づいて販売価格を算出する。続いて、計量装置10は、計量重量、販売価格を表示する。
【0072】
(5)上記(4)にも関連するが、上記実施形態では、計量装置10は複数の動作モードを有すると説明したが、計量装置10は複数の動作モードを有しなくてもよい。例えば、計量装置10は、Aモード、Cモード、Dモードの何れか1つの動作モードによる動作と同様の動作で常に動作してもよい。
【0073】
(6)上記実施形態では、表示部15は3つの表示器(表示器15a、表示器15b、表示器15c)を備えると説明したが、個々の表示器を表示部15と称してもよい。つまり、計量装置10は3つの表示部15を備えると言ってもよい。また、上記実施形態では、表示部15が3つの表示器を備える例(換言すれば、計量装置10が3つの表示部15を備える例)を説明したが、表示部15が備える表示器は1つ、2つ又は4つ以上であってもよい(換言すれば、計量装置10は、1つ、2つ又は4つ以上の表示部15を備えてもよい)。一例として、表示部15が備える表示器を1つとする場合(計量装置10が1つの表示部15を備える場合)には、該1つの表示器(表示部15)に、単価、購入重量、販売価格(合計)を表示する。他の例として、表示部15が備える表示器が4つである場合(計量装置10が4つの表示部15を備える場合)には、4つ目の表示器(表示部15)に、載置された商品の減少分を購入重量とする態様では計量重量(第1計量重量、第2計量重量)を表示してもよい。
【0074】
(4つ目の表示器に第1計量重量を表示する態様)
計量装置10が、4つ目の表示器に第1計量重量を表示する態様について説明する。なお、計量装置10は、図7に示すように、表示器15a、表示器15b、表示器15cに加え、4つ目の表示器として2点鎖線で示した表示器15dを備えるものとする。
【0075】
(Aモードの場合の表示)
例えば、載台14aに載置されている商品(2040g)から、最初にスプーン1杯分(20g)を取り、続いてスプーン半杯分(10g)を取り、併せてスプーン1.5杯(30g)を購入する場合における、表示器15a~表示器15dの表示は以下のようになる。
<スプーン1杯分を取る前>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量を換算した換算量)「0(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「2040(g)」
<スプーン1杯分を取った前>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量を換算した換算量)「1.0(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「100(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「2020(g)」
<スプーン半杯分を取った後>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量を換算した換算量)「1.5(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「150(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「2010(g)」
<取引完了後>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量を換算した換算量)「0(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「2010(g)」
【0076】
(Dモードの場合の表示)
例えば、載台14aに載置されている商品(2040g)から、最初に20gを取り、続いて10gを取り、併せて30gを購入する場合における、表示器15a~表示器15dの表示は以下のようになる。
<20gを取る前>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量)「0(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「2040(g)」
<20gを取った後>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量)「20(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「100(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「2020(g)」
<10gを取った後>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量)「30(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「150(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「2010(g)」
<取引完了後>
表示器15aの表示:購入重量(差分重量)「0(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「2010(g)」
【0077】
(Bモードの場合の表示)
例えば、最初に20gを載台14aに載せ、続いて10gを載台14aに載せ、併せて30gを購入する場合における、表示器15a~表示器15dの表示は以下のようになる。
<20gを載せる前>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量)「0(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「0(g)」
<20gを載せた後>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量)「20(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「100(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「20(g)」
<10gを載せた後>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量)「30(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「150(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「30(g)」
<取引完了後>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量)「0(g)」
表示器15bの表示:単価(第1単価)「500(円/100g)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「0(g)」
【0078】
(Cモードの場合の表示)
例えば、最初にスプーン1杯(20g)を載台14aに載せ、続いてスプーン半分(10g)を載台14aに載せ、併せてスプーン1.5杯(30g)を購入する場合における、表示器15a~表示器15dの表示は以下のようになる。
<スプーン1杯分を載せる前>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量を換算した換算量)「0(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「0(g)」
<スプーン1杯分を載せた後>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量を換算した換算量)「1.0(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「100(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「20(g)」
<スプーン半杯分を載せた後>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量を換算した換算量)「1.5(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「150(円)」
表示器15dの表示:第2計量重量「30(g)」
<取引完了後>
表示器15aの表示:購入重量(計量重量を換算した換算量)「0(杯)」
表示器15bの表示:単価(第2単価)「100(円/杯)」
表示器15cの表示:合計「0(円)」
表示器15dの表示:第1計量重量「0(g)」
【0079】
(7)上記実施形態では、説明を省略したが、計量装置10は、現動作モード(現在の動作モード)を報知してもよい。例えば、上記(6)にも関連するが、計量装置10は、4つ目又は5つ目の表示器(表示部15)に現動作モードを表示してもよい。また、計量装置10は、現動作モードを示す情報を他の装置(例えば、表示印刷装置20、管理装置(非図示))に送信してもよい。現動作モードを示す情報を受信した他の装置は、夫々の計量装置10の現動作モードを表示する。
【0080】
(8)上記実施形態では、説明を省略したが、販売処理システム1では操作履歴(動作履歴)を管理してもよい。例えば、計量装置10は、履歴情報として、1取引における計量回数を記憶してもよい。例えば、図6のフローチャートでは、ステップS1(YES)~ステップS6の直後(ステップS7の直前)に回数計上処理を設け、ステップS8(YES)以降において回数計上処理において計上した回数(購入量の増減回数)を記憶部に記憶してもよい。なお、商品の種類と購入量の増減回数とを分析し、購入量の増減回数が少なくなるように商品の種類毎に道具のサイズ等を適宜変更してもよい。また、購入量の増減前(計量重量の変動前)の重量を記憶して増減前後の重量を比較することによって、購入量の増減が購入量の増加であるのか減少であるのかを特定し、購入量の増減回数のうち特に購入量の減少回数が少なくなるように商品の種類毎に道具のサイズ等を適宜変更してもよい。
【0081】
(9)上記実施形態では、計量装置10は印刷部を有しないが、計量装置10は、商品ラベルを印刷、発行する印刷部(表示印刷装置20が備える印刷部と同様の印刷部)を備えてもよい。計量装置10が印刷部を備える場合には、表示印刷装置20を設置しなくてもよい。
【0082】
(10)上記実施形態では、販売処理システム1は、複数の計量装置10を備える例を説明したが、計量装置10は1台であってもよい。
【0083】
上記(1)~(10)について説明したが、更に、下記(11)~(19)のようにしてもよい。また、上記(1)~下記(19)は適宜組み合わせてもよい。
【0084】
(11)上記実施形態では、計量装置10は、必要な情報(表示印刷装置20が商品ラベルを印刷、発行等するために必要な情報)を表示印刷装置20に送信し、送信後に直ちに次の処理(販売価格等を消去する処理等)に進む例を説明したが(図6のステップS9→ステップS10)、表示印刷装置20へ必要な情報を送信する処理と、販売価格等を消去する処理との関係は、図6に示した例に限定されない。
【0085】
例えば、計量装置10は、顧客(操作者)の操作(図6のステップS7)から所定時間が経過したことを条件に販売価格等を消去してもよい。なお、計量装置10は、上記所定時間が経過する前に必要な情報を表示印刷装置20に送信する。つまり、図6に示した例と同様、表示印刷装置20へ必要な情報を送信する処理→販売価格等を消去する処理の順であるが、表示印刷装置20へ必要な情報を送信したことを条件に販売価格等を消去するのではなく、顧客の操作から所定時間が経過したことを条件に販売価格等を消去してもよい。また例えば、計量装置10は、表示印刷装置20へ必要な情報を送信した後に表示印刷装置20から応答情報(下記の何れかの応答情報)を受信したことを条件に販売価格等を消去してもよい。
【0086】
表示印刷装置20は、計量装置10から必要な情報を受信した場合(つまり、該顧客の購入商品の商品ラベルの印刷、発行の準備が完了した場合)、商品ラベルの印刷、発行の準備が完了した旨の応答情報を計量装置10に送信(返信)する。なお、表示印刷装置20は、商品ラベルの印刷、発行の準備が完了した旨の応答情報に代えて又は加えて、商品ラベルの印刷、発行を開始する際に、商品ラベルの印刷、発行を開始する旨の応答情報を計量装置10に送信してもよい。また、表示印刷装置20は、商品ラベルの印刷、発行の準備が完了した旨の応答情報や商品ラベルの印刷、発行を開始する旨の応答情報に代えて又は加えて、商品ラベルの印刷、発行が完了した際に、商品ラベルの印刷、発行が完了した旨の応答情報を計量装置10に送信してもよい。
【0087】
(12)上記実施形態では、表示印刷装置20は、顧客の操作に基づいて、計量装置10が送信した情報(表示印刷装置20が商品ラベルを印刷、発行等するために必要な情報)に基づいて商品ラベルを印刷、発行すると説明したが、例えば、表示印刷装置20は、計量装置10が送信した情報を受信する前は待機画面を表示し、計量装置10が送信した情報を受信した後も顧客の操作(例えば、待機画面の何れかの領域、又は、所定領域のタッチ)がある迄待機画面の表示の維持し、待機画面における顧客の操作に基づいて待機画面から商品確認画面に表示を切り替え、商品確認画面における顧客の操作(商品確認画面に配置された印刷ボタンの操作)に基づいて商品ラベルを印刷、発行してもよい。
【0088】
また例えば、表示印刷装置20は、商品確認画面に代えて商品(商品ラベルの印刷/発行待ちの商品)を選択可能な商品選択画面を表示してもよい。表示印刷装置20は、商品選択画面における顧客の操作(例えば、商品選択画面に表示された商品ボタンの操作。更に印刷ボタンの操作があってもよい)に基づいて商品ラベルを印刷、発行してもよい。なお、商品選択画面を表示する態様では、待機画面を表示しなくてもよいし、待機画面を表示してもよい。後者の場合、表示印刷装置20は、計量装置10が送信した情報を受信したことに基づいて待機画面から商品選択画面に切り替えてもよいし、計量装置10が送信した情報を受信した後の顧客の操作(例えば、待機画面の何れかの領域、又は、所定領域のタッチ)に基づいて待機画面から商品選択画面に表示を切り替えてもよい。
【0089】
(13)上記(12)とは異なる構成であるが、表示印刷装置20は、顧客の操作に基づくことなく(顧客の操作がなくても)、計量装置10が送信した情報に基づいて商品ラベルを印刷、発行してもよい。計量装置10の台数が少ない場合(一例として、上記(10)にて説明したように計量装置10が1台である場合)、表示印刷装置20は、顧客の操作がなくても商品ラベルを印刷、発行してもよい。なお、上記(11)において、商品ラベルの印刷、発行を開始する旨の応答情報や、商品ラベルの印刷、発行が完了した旨の応答情報を計量装置10に送信してもよいと説明したが、例えば、表示印刷装置20は、顧客の操作がなくても商品ラベルを印刷、発行する場合に、商品ラベルの印刷、発行を開始する旨の応答情報や、商品ラベルの印刷、発行が完了した旨の応答情報を計量装置10に送信してもよい。
【0090】
(14)上記実施形態では、説明を省略したが、計量装置10は、動作状態(動作状況。以下、ステータスと称する場合がある)を表示してもよい。例えば、計量装置10は、現在のステータスを表示する表示器(ステータス表示器と称する場合がある)を備え、該ステータス表示器に現在のステータスを表示してもよい。なお、上記(6)にて説明した計量重量(第1計量重量、第2計量重量)を表示する表示器(図7の表示器15d。計量重量表示器と称する場合がある)や上記(7)にて説明した現動作モードを表示する表示器(不図示。動作モード表示器と称する場合がある)を備えるか否かに関連し、計量装置10は、4つ目~6つ目の表示器としてステータス表示器を備えることとなる。すなわち、計量装置10は、計量重量表示器も動作モード表示器も備えない場合には4つ目の表示器としてステータス表示器を備えることとなり、計量重量表示器か動作モード表示器のうちの何れか一方を備える場合には5つ目の表示器としてステータス表示器を備えることとなり、計量重量表示器も動作モード表示器も備える場合には6つ目の表示器としてステータス表示器を備えることとなる。なお、上記(6)にて説明したように、表示器の夫々を表示部と称してもよく、複数の表示器(表示部)を1つに統合してもよい。
【0091】
(15)上記(14)のステータス表示器(表示器15e)について説明する。図8は、ステータス表示器について説明する説明図である。計量装置10は、例えば、図8に示したように、操作部16の上部にステータス表示器(表示器15e)を設けてもよい。なお、図8は、計量装置10が、表示器15a、表示器15b、表示器15c、表示器15eに加えて表示器15d(計量重量表示器)を備える場合の構成であるが、上記(14)にて説明したように、計量装置10は、表示器15eを備える場合において、表示器15dを備えなくてもよいし、表示器15dに代えて又は加えて動作モード表示器を備えてもよい。なお、表示器15や操作部16を配置した部材(図2図8)のサイズは一例であって、該部材のサイズは配置される表示器の数やサイズに応じたサイズであればよい。
【0092】
図9は、ステータス表示器(表示器15e)の表示例である。表示器15eの表示は、何れの動作モードにおいても共通する。表示器15eの表示は何れの動作モードにおいても共通するため、代表して、Aモードである場合について説明する。
【0093】
計量装置10は、計量重量(計量値)が変動している状態(計量値変動状態とも称する)では、計量値変動状態である旨を表示器15eにて報知する。例えば、計量装置10は、図9(A)に示したような画像(マーク、イラスト)を表示器15eに表示する(点灯又は点滅させる。以下、同様)。計量装置10は、計量重量(計量値)が安定している状態(計量値安定状態とも称する)では、計量値安定状態である旨を表示器15eにて報知する。例えば、計量装置10は、図9(B)に示したような画像を表示器15eに表示する。計量装置10は、顧客による確認操作後の状態(確認操作後状態とも称する)では、確認操作後状態である旨を表示器15eにて報知する。例えば、計量装置10は、図9(C)に示したような画像を表示器15eに表示する。なお、確認操作後状態は、例えば、販売価格等を消去する迄継続する(例えば、販売価格等を消去する際に終了する)。
【0094】
計量装置10は、計量値変動状態、計量値安定状態及び確認操作後状態以外の状態では、表示器15eに何も表示しない(若しくは表示器15eに背景色のみを表示する)。例えば、計量重量(計量値)が変動する前の状態(取引開始前状態、待機状態とも称する)や、次取引の準備(販売価格等の消去等)を行っている状態(取引終了前状態とも称する)では、表示器15eに何も表示しない(若しくは表示器15eに背景色のみを表示する)。
【0095】
上述した各状態(取引開始前状態、計量値変動状態、計量値安定状態、確認操作後状態、取引終了前状態)について、図6のフローチャートを用いて説明する。取引開始前状態は、図6のフローチャートの「スタート」前の状態である。計量値変動状態は、「スタート」後(又はステップS8(NO)後)、「ステップS1→ステップS1(NO)→ステップS1→…」と繰り返している状態である。計量値安定状態は、ステップS1(YES)後、「ステップS2~ステップS6(ステップS7の直前)」の状態、又は、ステップS6後、「ステップS7→ステップS7(NO)→ステップS8→ステップ8(NO)→ステップS7→…」を繰り返している状態である。確認操作後状態は、ステップS7(YES)後、ステップS9(ステップS10の直前)の状態である。なお、上記(11)にて説明したが、ステップS9の後に直ちにステップS10に進まない態様もある。取引終了前状態は、ステップS10から「エンド」迄の状態である。
【0096】
つまり、計量装置10は、図6のフローチャートのフロ―チャートの開始前は、例えば背景色のみを表示器15eに表示し、フロ―チャートの開始(ステップS1の実行)により、背景色のみに代えて図9(A)の画像を表示器15eに表示し、ステップS2の実行により(若しくは、ステップS2の実行前後に)、図9(A)の画像に代えて図9(B)の画像を表示器15eに表示し、ステップS9の実行により(若しくは、ステップS9の実行前後に)、図9(B)の画像に代えて図9(C)の画像を表示器15eに表示し、ステップS10の実行により(若しくは、ステップS10の実行前後に)、図9(C)の画像に代えて背景色のみを表示器15eに表示してもよい。なお、取引終了前状態ではあるが、計量装置10は、ステップS14において、載台14aの商品が少なくなった旨を表示器15eにて報知(商品が少なくなった旨の画像(非図示)を表示)してもよい。
【0097】
ここで、Dモードの動作について説明する。Dモードの動作については各所で既に説明しているが、主に販売価格等を表示する迄の動作の説明であったため(例えば、「Dモードの動作の概要」参照)、Dモードの全体の動作について再度(確認的に)説明する。具体的には、Aモードで動作する計量装置10の動作として示した図6のフローチャートに倣って、Dモードで動作する計量装置10の動作について説明する。
【0098】
(Dモードで動作する計量装置10の動作)
ステップS1:計量装置10は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定していない場合(ステップS1:NO)、当該ステップS1を繰り返す。計量重量が安定した場合(ステップS1:YES)、ステップS2に進む。
【0099】
ステップS2:計量装置10は、計量重量を第2計量重量として記憶する。続いてステップS3に進む。
ステップS3:計量装置10は、基準重量(第1計量重量)と第2計量重量との差分重量を算出する。続いてステップS5に進む。つまり、計量装置10は、Dモードで動作するときには、ステップS4の処理を実行しない。
ステップS5:計量装置10は、第1単価と差分重量とに基づいて販売価格を算出する。続いてステップS6に進む。
ステップS6:計量装置10は、購入重量としてステップS3において算出した差分重量を表示する。つまり、計量装置10は、Aモードで動作するときには購入量として換算量を表示するが、Dモードで動作するときには購入量として差分重量を表示する。また、計量装置10は、販売価格(合計)としてステップS5において算出した販売価格を表示する。また、計量装置10は、第2計量重量を表示してもよい。例えば、表示器15dの表示として説明したように、計量装置10は、表示器15dに第2計量重量を表示してもよい。なお、計量装置10は、本フローチャートの開始前から単価として第1単価を表示している。続いてステップS7に進む。
【0100】
ステップS7:計量装置10は、確定の操作があったか否かを判断する。確定の操作があった場合(ステップS7:YES)、ステップS9に進む。確定の操作がなかった場合(ステップS7:NO)、ステップS8に進む。
ステップS8:計量装置10は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合(ステップS8:YES)、ステップS1に戻る。計量重量が変動していない場合(ステップS8:NO)、ステップS7に戻る。
【0101】
計量重量が変動し(ステップS8:YES)、ステップS1に戻り、計量重量が安定した場合(ステップS1:YES)、計量装置10は、ステップS2以降を再度実行する。ステップS6において計量装置10が第2計量重量も表示する態様の場合、再度実行するステップS6において計量装置10が表示する第2計量重量は、安定していた計量重量が再度変動した後に再度安定した重量、すなわち現在の重量(現在、載台14aに載置されている物品の重量)である。つまり、計量装置10は、表示器15dに、第1計量重量又は第2計量重量を表示するが(「Dモードの場合の表示」参照)、表示器15dに表示する第1計量重量、第2計量重量は、共に、夫々の時点における現在の重量である。
【0102】
ステップS9:計量装置10は、装置識別情報、第1単価、ステップS3において算出した差分重量、ステップS5において算出した販売価格を表示印刷装置20に送信する。つまり、計量装置10は、Aモードで動作するときには単価として第2単価を送信するが、Dモードで動作するときには単価として第1単価を送信する。また、計量装置10は、Aモードで動作するときには購入量として換算量を送信するが、Dモードで動作するときには購入量として差分重量を送信する。続いてステップS10に進む。
【0103】
ステップS10:計量装置10は、ステップS6において表示した差分重量、販売価格を消去する。つまり、計量装置10は、Aモードで動作するときには購入量として表示している換算量を消去するが、Dモードで動作するときには購入量として表示している差分重量を消去する。なお、消去の一例は、図7(D)に示したように値をゼロにすることであるが、非表示としてもよい。なお、計量装置10は、第1単価は消去しなくてもよい。続いてステップS11に進む。
ステップS11:計量装置10は、ステップS2において記憶した第2計量重量を基準重量として記憶する。続いてステップS12に進む。
ステップS12:計量装置10は、ステップS2において記憶した第2計量重量を初期化する。続いてステップS13に進む。
【0104】
ステップS13:計量装置10は、基準重量が警告重量以下であるかを判断する。基準重量が警告重量以下である場合(ステップS13:YES)、ステップS14に進む。基準重量が警告重量以下でない場合(ステップS13:NO)、本フローチャートは終了する。
ステップS14:計量装置10は、載台14aの商品が少なくなった旨を報知する。具体的には、計量装置10は、載台14aの商品が少なくなった旨を示す情報を表示印刷装置20に送信する。
【0105】
なお、計量装置10は、Dモードの場合、所定の操作(確定の操作)に基づいてステップS9に進行するが(ステップS7(YES))、Aモードの場合と同様、他の条件(時間経過等)に基づいてステップS9に進行してもよい。Bモード、Cモードの場合も同様である。
【0106】
また、計量装置10は、Dモードの場合、装置識別情報、第1単価、差分重量、販売価格を表示印刷装置20に送信するが(ステップS9)、Aモードの場合と同様、表示印刷装置20に送信する情報は、表示印刷装置20が商品ラベルを印刷、発行等するために必要な情報であればよい。例えば、計量装置10は、少なくとも差分重量を送信すればよい。
【0107】
(16)上記実施形態では、説明を省略したが、載置された商品の減少分を購入重量とする態様(Aモード、Dモード)における、計量装置10の載置処理、及び、再載置処理について説明する。載置処理とは、商品(商品を入れた容器(プラッター等))を載置していない計量装置10に対し、商品(商品を入れた容器)を載置する際の処理である。再載置処理とは、商品(商品を入れた容器)を載置している計量装置10に対し、再度、商品(商品を入れた容器)を載置し直す際の処理である。
【0108】
計量装置10は、載置処理として、例えば、店員の下記のような操作(操作2→操作3→操作4)に基づいて、下記のように動作(動作2→動作3→動作4)してもよい。また、計量装置10は、再載置処理として、例えば、店員の下記のような操作(操作1→操作2→操作3→操作4)に基づいて、下記のように動作(動作1→動作2→動作3→動作4)してもよい。
【0109】
(操作1)店員は、商品を入れた容器(商品が完売している場合には空となった容器)を計量装置10(載台14a)から降ろす。なお、店員は、載台14aに残留物がある場合や載台14aが汚れている場合には取り除く。
(動作1)操作1を契機に、計量装置10は、計量を開始し、計量し終えた計量値(安定した計量値)を表示する。なお、計量装置10(載台14a)には何も載っていないため、安定した計量値は、基本的にはゼロであるが、稀にゼロとならない場合もある。例えば、前回、何かが載っていて値がゼロでなかったのにもかかわらずゼロリセット(下記操作2)をしていた場合、今回、その何かが取り除かれることにより、安定した計量値がマイナスになる。
(操作2)店員は、計量装置10の操作部16を操作(押下)する。なお、店員は、計量値が安定した後に操作部16を操作する。
(動作2)操作2を契機に、計量装置10は、記憶している基準重量を初期化(ゼロリセット)し、記憶している単価を消去(クリア)する。
(操作3)店員は、商品を入れた容器を計量装置10(載台14a)に載せる。なお、再載置の場合、操作3で載せる容器に入れられていた商品と、操作1で降ろした容器に入れられていた商品とは、同一であってもよいし異なっていてもよい。前者は、同一の商品の再載置であり、後者は新たな商品に替える再載置である。新たな商品に替える再載置の場合、店員は、当該計量装置10と商品との対応付けを変更しておく。例えば、表示印刷装置20が、装置識別情報と商品識別情報とを対応付けて記憶し、商品識別情報と単価(第1単価、第2単価)とを対応付けて記憶している場合には、店員は、当該計量装置10の装置識別情報に対応付けられている商品識別情報を新たな商品の商品識別情報に変更しておく。
(動作3)操作3を契機に、計量装置10は、計量を開始し、安定した計量値を表示する。
(操作4)店員は、計量装置10の操作部16を操作する。なお、店員は、計量値が安定した後に操作部16を操作してもよいし、計量値が安定する前に操作部16を操作してもよい。
(動作4)操作4を契機(又は計量値の安定を契機)に、計量装置10は、計量値(安定している計量値)を基準重量として記憶(セット)するとともに、情報取得要求情報(装置識別情報を含む)を表示印刷装置20に送信し、表示印刷装置20から送信された単価を受信し、記憶(セット)する。つまり、計量装置10は、計量値が安定した後に店員が操作部16を操作した場合には操作部16の操作を契機に該計量値を基準重量として記憶等し、店員が操作部16を操作した後に計量値が安定した場合には計量値の安定を契機に該計量値を基準重量として記憶等する。なお、表示印刷装置20は、情報取得要求情報を受信した場合、情報取得要求情報に含まれている装置識別情報から商品識別情報を特定し、該商品識別情報から単価を特定し、該単価を計量装置10に送信する。
【0110】
なお、計量装置10は、商品を降ろした後の操作部16の操作(操作2)に関して、当該操作(操作2)が、動作1による計量が終わる前に(重量変動中に)なされた場合には、当該操作(操作2)を無効(例えば無視)とし、動作2を保留する。また、計量装置10は、当該操作(操作2)が、動作1による計量が終わった後に(重量安定後に)なされた場合であっても、動作1による計量値(商品を降ろした後の安定した計量値)がゼロから所定の範囲内でない場合(例えば略ゼロでない場合)には、当該操作(操作2)を無効(例えば無視)とし、動作2を保留してもよい。
【0111】
また、計量装置10は、商品を載せた後の操作部16の操作(操作4)に関して、動作3による計量値(商品を載せた後の安定した計量値)が、所定の重量未満(又は所定重量以下)であった場合には、当該操作(操作4)を無効(例えば無視)とし、動作4を保留してもよい。例えば、計量装置10は、動作3による計量値が容器の重量(予め設定された容器の重量)未満であった場合(つまり操作3が適切に行われていない場合)には、当該操作(操作4)を無効(例えば無視)とし、動作4を保留してもよい。また例えば、計量装置10は、動作3による計量値が容器の重量に所定重量(予め設定された商品の最小載置重量)を加えた重量未満であった場合(つまり容器に入れられている商品が設定された最小載置重量未満である場合)には、当該操作(操作4)を無効(例えば無視)とし、動作4を保留してもよい。
【0112】
(17)特殊なケースであるが、載置された商品の減少分を購入重量とする態様(Aモード、Dモード)において、計量値(第2計量重量)が基準重量(第1計量重量)を超える状況が生じ得る。例えば、ある顧客の取引の終了後、当該顧客が計量装置10(載台14a)の容器に商品を戻した場合、計量値が基準重量を超える状況が生じる。計量装置10は、計量値が基準重量を超えた場合には、異常を報知してもよい。例えば、図6のフローチャートにおいて、計量重量が安定した場合(ステップS1(YES))、当該計量値と基準重量(前取引のステップS11において記憶された前取引の終了後の重量)とを比較し、計量値が基準重量を超えた場合には、異常を報知してもよい。
【0113】
なお、異常の報知の態様は特に限定しないが、例えば、計量装置10は、計量値が基準重量を超えた旨を表示器15eにて報知(計量値が基準重量を超えた旨の画像(非図示)を表示)してもよいし、表示器15eによる報知に代えて又は加えて、計量値が基準重量を超えた旨のメッセージを店員が操作する端末に送信してもよい。下記(18)においても同様である。また、計量装置10は、計量値が基準重量を超えた場合には、異常の報知に代えて又は加えて、処理を停止してもよい。下記(18)においても同様である。なお、店員は、計量値が基準重量を超えた計量装置10に対し、上記(16)に示した再載置処理を実行してもよい。下記(18)においても同様である。
【0114】
(18)上記(17)に関連し、確定の操作時(ステップS8(YES))の計量値(第2計量重量)が基準重量(第1計量重量)を超える状況が生じ得る。例えば、ある顧客Aが計量装置10(載台14a)の容器に商品を戻した後、他の顧客B(顧客Aであっても同様)が取引を開始し、顧客Bが取った量が顧客Aの戻した量よりも少ない状態で顧客Bが確定の操作を行った場合、確定の操作時の計量値が基準重量を超える状況が生じる。計量装置10は、確定の操作時の計量値が基準重量を超えた場合には、上記(17)の場合と同様、異常を報知してもよい。
【0115】
(19)既に説明したが、操作部16は、種々の操作を受け付ける。例えば、図6のフローチャートに示したように、操作部16は、取引時において購入量を確定させる顧客の操作(ステップS8に進行させない操作)を受け付ける。また、図6のフローチャートに示したように、操作部16は、表示印刷装置20へ情報を送信させる顧客の操作(ステップS9に進行させる操作)を受け付ける。また、上記(15)に示したように、ステータス表示器の表示内容は、図6のフローチャートに従って変化するため、操作部16は、ステータス表示器の表示内容の変化させる操作を受け付けるとも言える。また、上記(16)によれば、操作部16は、載置処理や再載置処理を進行させる操作を受け付ける。
【0116】
換言すれば、一つの部材である操作部16に対する操作であっても、計量装置10の状況に応じて操作後の作用が異なる。また、計量装置10の状況に応じて(つまり操作による作用毎に)、操作部16に対する操作に異なる制限等が設けられている。例えば、再載置処理の場面、通常の取引の場面については以下のようになる。
【0117】
(再載置処理における商品を降ろした後の場面)
当該場面において操作部16を操作(基本的には店員の操作)した場合の作用は下記の通りである。
作用1:基準重量をゼロリセット
作用2:単価をクリア
但し、降ろした後の計量が終わる前(重量変動中)の操作は無効である。また、計量が終わった後(重量安定後)の操作であっても、安定計量がゼロから所定の範囲内でない場合の操作を無効としてもよい。
(再載置処理における商品を載せた後の場合)
当該場面において操作部16を操作した場合の作用は下記の通りである。
作用1:安定重量を基準重量としてセット
作用2:単価をセット(表示印刷装置20から取得しセット)
なお、重量安定後でなく重量変動中であっても操作可能である。重量安定後に操作した場合には操作をトリガーとして基準重量等をセットし、重量変動中に操作した場合には重量安定をトリガーとして基準重量等をセットする。
但し、安定重量が容器重量(設定重量)に満たない場合や、安定重量が容器重量+少しの重量(設定重量)に満たない場合には、操作は無効としてもよい。なお、操作部16は、報知機能(例えば発光機能)を備え、操作の有効状態/無効状態を報知(操作有効状態であるときには発光、操作無効状態であるときには消灯)してもよい。他の場面(例えば、取引の場面等)においても同様である、
【0118】
(取引の場面)
当該場面において操作部16を操作(基本的には顧客の操作)した場合の作用は下記の通りである。
作用1:購入量の確定
作用2:表示印刷装置20に対する情報の送信
なお、降ろした後の計量が終わる前(重量変動中)の操作は無効である。つまり、重量安定→操作の場合にはステップS9に進むが、変動中の操作→重量安定の場合にはステップS9に進まない。
【0119】
上述したように、1つの操作部16が種々の機能を有するが、2以上のボタンによって操作部16の種々の機能を実現してもよい。例えば、購入量の確定させるボタンと、表示印刷装置20に情報を送信させるボタンを別々に設置(用意)してもよい。
【0120】
また、既に説明しているが、操作部16は、操作可能に表示されるボタンであってもよい。例えば、図8では、部材に表示器15a~15e及び操作部16が配置されているが、当該部材は表示部であってもよい。つまり、計量装置10は、表示器15a~15eの夫々に相当する表示部(表示領域)と、操作部16に相当する操作ボタンと、を表示する表示部(タッチパネル)を備えていてもよい。なお、上記操作ボタンは、操作が無効であるときには操作が無効である旨の表示態様(例えばグレーダウン表示)で表示してもよいし、非表示としてもよい。
【0121】
更に、下記(20)~(25)のようにしてもよい。また、上記(1)~下記(25)は適宜組み合わせてもよい。
【0122】
(20)上記実施形態では、計量装置10は、装置識別情報(又は商品識別情報)、単価、購入重量、販売価格を表示印刷装置20に送信する例を説明した。例えば、計量装置10は、Dモードで動作する場合、「Dモードで動作する計量装置10の動作」にて説明したように、装置識別情報、第1単価、差分重量、販売価格を送信する。しかしながら、計量装置10は、装置識別情報(又は商品識別情報)、単価、購入重量、販売価格のうちの一部の情報を表示印刷装置20に送信してもよい。例えば、計量装置10は、装置識別情報(又は商品識別情報)及び購入重量(Dモードの場合には差分重量)を表示印刷装置20に送信し、単価(Dモードの場合には第1単価)及び販売価格を表示印刷装置20に送信しなくてもよい。なお、表示印刷装置20は、例えば各商品の単価を記憶し(上記(2))、計量装置10から装置識別情報(又は商品識別情報)及び購入重量を受信した場合には、装置識別情報(又は商品識別情報)から単価を特定し、特定した単価と購入重量とから販売価格を算出してもよい。
【0123】
なお、上記(10)にて説明したように計量装置10が1台である場合、表示印刷装置20は、装置識別情報(又は商品識別情報)がなくても単価を特定可能である。従って、計量装置10は、装置識別情報(又は商品識別情報)を表示印刷装置20に送信しなくてもよい。例えば、Dモードで動作する計量装置10は、上記(15)において説明したように、少なくとも差分重量(購入重量)を送信すればよい。
【0124】
(21)上記実施形態では、計量装置10は、計量重量が安定しかつ確定の操作があった場合に、購入重量等を表示印刷装置20に送信する例を説明した。例えば、Dモードで動作する場合、「Dモードで動作する計量装置10の動作」にて説明したように、計量装置10は、計量重量が安定し(ステップS1(YES))、確定の操作(ステップS7(YES))があった場合に、差分重量等を表示印刷装置20に送信する(ステップS9)。しかしながら、計量装置10は、他の条件に基づいて、購入重量等を表示印刷装置20に送信してもよい。例えば、計量装置10は、計量重量が安定した場合、確定の操作がなくても、購入重量等を表示印刷装置20に送信してもよい。また、計量装置10は、計量重量が安定した場合に代えて又は加えて、計量重量が変動しているとき(計量重量が安定する前に)、購入重量(変動中のある瞬間(又は各瞬間)の計量重量)等を表示印刷装置20に送信してもよい。
【0125】
(22)上記実施形態では、表示印刷装置20は、商品に関する情報(該商品の計量に関する情報、又は、該商品の商品ラベルに関する情報であってもよい)を表示すると説明したが、具体的には、表示印刷装置20は、上記実施形態や各変形例において計量装置10が表示部15に表示するものとして説明した情報(購入重量(15a)、単価(15b)、合計(15c)、計量重量(15d)、現動作モード(不図示)、ステータス(15e))の一部又は全部を表示してもよい。
【0126】
例えば、表示印刷装置20は、購入重量、単価、合計のうちの一部又は全部を表示してもよい。表示印刷装置20は、上記(12)や(21)にも関連するが、計量装置10から購入重量等を受信した場合に、待機画面から商品確認画面に表示を切り替え、商品確認画面において購入重量、単価、合計のうちの一部又は全部を表示してもよい。表示印刷装置20は、商品確認画面において、計量装置10と同様の表示(例えば、図7(A)~図7(D)や図8の表示)を行ってもよい(更に商品名を表示してもよい)。
【0127】
表示印刷装置20は、確定の操作がなされる前の段階から、購入重量、単価、合計のうちの一部又は全部を表示可能である。つまり、計量装置10は、上記(21)に説明したように、確定の操作がなされる前に(計量重量が安定した場合に、又は、計量重量が変動しているときに)、購入重量等を表示印刷装置20に送信し、表示印刷装置20は、計量装置10から受信した購入重量等に基づいて、購入重量、単価、合計のうちの一部又は全部を表示する。
【0128】
表示印刷装置20は、確定の操作がなされた場合(例えば、計量装置10は確定の操作がなされた場合に確定の操作があった旨の情報を表示印刷装置20に送信し、表示印刷装置20が確定の操作があった旨の情報を受信した場合)に、表示中の情報(例えば、購入重量、単価、合計のうちの一部又は全部)を消去してもよい。表示印刷装置20は、確定の操作がなされた場合ではなく、上記(11)とも関連するが、確定の操作から所定時間が経過した場合や、商品ラベルの印刷、発行の準備が完了した場合や、商品ラベルの印刷、発行が完了した場合に、表示中の情報を消去してもよい。
【0129】
なお、上記(20)にも関連するが、計量装置10は、表示印刷装置20が表示する情報の一部を送信してもよい。計量装置10は、表示印刷装置20が表示しない情報(例えば、他の情報を算出等するための情報)を表示印刷装置20に送信してもよい。例えば、計量装置10は、装置識別情報及び購入重量を表示印刷装置20に送信し、表示印刷装置20は、装置識別情報から単価を特定し、単価と購入重量から合計を算出し、購入重量、単価及び合計を表示してもよい。本例の場合、計量装置10は、表示印刷装置20が表示する情報(購入重量、単価、合計)の一部(購入重量)と、表示印刷装置20が表示しない情報(単価を特定するための装置識別情報)と、を表示印刷装置20に送信している。
【0130】
(23)上記実施形態では、計量装置10は、表示部15に各種の情報(購入重量(15a)、単価(15b)、合計(15c)、計量重量(15d)、現動作モード(不図示)、ステータス(15e))を表示すると説明したが、一部の情報を表示しなくてもよい。例えば、計量装置10は、購入重量、単価、合計のうちの一部又は全部を表示しなくてもよい。
【0131】
(24)上記(22)(23)に関連し、ある情報について、計量装置10のみが表示してもよいし(表示印刷装置20は表示しなくてもよいし)、表示印刷装置20のみが表示してもよいし(計量装置10は表示しなくてもよいし)、計量装置10及び表示印刷装置が表示してもよい。
【0132】
(具体例1)
計量装置10は、購入重量及び計量重量を表示する。表示印刷装置20は、単価及び合計を表示する。計量装置10は、購入重量及び計量重量に加えて、単価、合計の一方又は両方を表示してもよい。表示印刷装置20は、単価及び合計に加えて、購入重量、計量重量の一方又は両方を表示してもよい。
(具体例2)
計量装置10は、単価、合計及び計量重量を表示する。表示印刷装置20は、購入重量を表示する。計量装置10は、単価、合計及び計量重量に加えて、購入重量を表示してもよい。表示印刷装置20は、購入重量に加えて、単価、合計、計量重量のうちの一部又は全部を表示しなくてもよい。
(具体例3)
計量装置10は、購入重量、単価及び計量重量を表示する。表示印刷装置20は、合計を表示する。計量装置10は、購入重量、単価及び計量重量に加えて、合計を表示してもよい。表示印刷装置20は、合計に加えて、購入重量、単価、計量重量のうちの一部又は全部を表示しなくてもよい。
【0133】
(25)上記実施形態では、計量装置10が確定の操作を受け付ける例を説明したが、計量装置10に代えて又は加えて表示印刷装置20が確定の操作を受け付けてもよい。表示印刷装置20は、確定の操作を受け付けた場合、確定の操作があった旨の情報を計量装置10に送信してもよい。
【0134】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、計量装置に関する。
[背景技術]
例えば、計量して商品を販売するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]実公平6-50740号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1に示したような従来のシステムは、実際の計量前の段階において商品の量と販売価格との関係がわかり難く(つまり、どのくらいでどのくらいの重量(金額)になるのかがイメージし難く)、改善の余地があった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品の量と販売価格との関係をわかり易く改善する技術を提供することにある。
なお、商品の量と販売価格との関係がわかり難いことに起因して、商品を取り過ぎないように少量ずつ取って計量したりする場面や、取り過ぎたため計量した商品の一部を元に戻したりする場面や、計量後に示された販売価格が計量前の予想金額を超えたため計量した商品の全部を元に戻したりする場面が生じ易くなる。つまり、商品の量と販売価格との関係がわかり難いと、必要以上に手間や時間が掛かるといった問題が生じ易くなる。また、計量後の商品を元に戻したりする場面に関して言えば、単に戻した後の商品陳列の見栄えが悪くなるといった問題のほか、衛生面の問題も生じ得る。更には、顧客自身が商品を計量する態様であっても計量後の商品を元に戻す際には店員を介在させるといった運用の場合には、計量した商品を元に戻す度に店員が呼び出されるため、店員に大きな負担を与える。
【0135】
[課題を解決するための手段]
(A1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、前記計量手段で計量した重量(例えば、30g)と第1単位重量による第1単価(例えば、500円/100g)とに基づいて、又は、前記計量手段で計量した重量と第1単位重量とは異なる第2単位重量(例えば、スプーン1杯分の20g)による第2単価(例えば、100円/1杯)とに基づいて、販売金額(例えば、150円)を算出する売価算出手段と、前記第1単位重量とは異なる第2単位重量による第2単価と、前記計量手段で計量した重量を前記第2単位重量による数量に換算した換算結果に基づく情報(例えば、1.5杯)と、前記売価算出手段で算出した販売価格とを表示する表示手段(例えば、表示部15)とを備えることを特徴とする計量装置である。
(A1)によれば、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。つまり、直感的に理解し易い第2単価を用いているため、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。
【0136】
(A2)前記計量手段で計量した重量を、前記第2単位重量による数量に換算する換算手段を備えることを特徴とする(A1)に記載の計量装置である。
(A2)によれば、第2単位重量による数量を簡便に得ることができる。
【0137】
(A3)前記表示手段は、所定の条件(例えば、所定の操作後、所定時間の経過等)に基づいて、前記換算結果に基づく情報と、前記売価算出手段で算出した販売価格とを消去することを特徴とする(A1)又は(A2)に記載の計量装置である。
(A3)によれば、好適に情報が消去されるため、無用な混乱を避けることができる。
【0138】
(A4)前記表示手段は、前記第2単価を表示しているときに前記計量手段で計量した重量を表示することを特徴とする(A1)乃至(A3)の何れかに記載の計量装置である。
(A4)によれば、第2単価と一緒に計量した重量も確認することができる。
【0139】
(A5)変更可能な複数の動作モードを有し、前記表示手段は、第1動作モード(例えば、図4(B)に示したCモード)であるときは、前記第2単価と、前記換算結果に基づく情報と、前記販売価格とを表示し、第1動作モードとは異なる第2動作モード(例えば、図4(A)に示したBモード)であるときは、前記第2単価に代えて前記第1単価を表示し、前記換算結果に基づく情報に代えて前記計量手段で計量した重量を表示することを特徴とする(A1)乃至(A4)の何れかに記載の計量装置である。
(A5)によれば、好適な動作モードを選択し、計量することができる。
【0140】
(A6)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、物品の重量を計量する計量手段を備える計量装置のコンピュータを、前記計量手段で計量した重量と第1単位重量による第1単価とに基づいて、又は、前記計量手段で計量した重量と第1単位重量とは異なる第2単位重量による第2単価とに基づいて、販売金額を算出する売価算出手段、前記第1単位重量とは異なる第2単位重量による第2単価と、前記計量手段で計量した重量を前記第2単位重量による数量に換算した換算結果に基づく情報と、前記売価算出手段で算出した販売価格とを表示する表示手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
(A6)によれば、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。
【0141】
(B1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、載置部(例えば、載台14a)に載置された商品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、前記計量手段で計量した重量であって基準となる第1計量重量(例えば、2040g)と、前記計量手段で計量した重量であって前記第1計量重量とは異なる第2計量重量(例えば、2010g)との差分重量(例えば、30g)を算出する差分重量算出手段と、前記差分重量算出手段で算出した前記差分重量と第1単位重量による第1単価(例えば、500円/100g)とに基づいて、又は、前記差分重量と第1単位重量とは異なる第2単位重量(例えば、スプーン1杯分の20g)による第2単価(例えば、100円/1杯)とに基づいて販売金額(例えば、150円)を算出する売価算出手段と、前記第2単価と、前記差分重量を前記第2単位重量による数量に換算した換算結果に基づく情報(例えば、1.5杯)と、前記売価算出手段で算出した販売価格とを表示する表示手段(例えば、表示部15)とを備えることを特徴とする計量装置である。
(B1)によれば、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。つまり、直感的に理解し易い第2単価を用いているため、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。
【0142】
(B2)前記差分重量を前記第2単位重量による数量に換算する換算手段を備えることを特徴とする(B1)に記載の計量装置である。
(B2)によれば、第2単位重量による数量を簡便に得ることができる。
【0143】
(B3)前記表示手段は、所定の条件(例えば、所定の操作後、所定時間の経過等)に基づいて、前記換算結果に基づく情報と、前記売価算出手段で算出した販売価格とを消去することを特徴とする(B1)又は(B2)に記載の計量装置である。
(B3)によれば、好適に情報が消去されるため、無用な混乱を避けることができる。
【0144】
(B4)前記表示手段は、前記第2単価を表示しているときに前記計量手段で計量した重量を表示することを特徴とする(B1)乃至(B3)の何れかに記載の計量装置である。
(B4)によれば、第2単価と一緒に計量した重量も確認することができる。
【0145】
(B5)所定の条件(例えば、所定の操作後、所定時間の経過等)に基づいて、前記第2計量重量を前記第1計量重量として記憶する記憶手段を備えることを特徴とする(B1)乃至(B4)の何れかに記載の計量装置である。
(B5)によれば、今回の取引(顧客)と同様、次の取引(顧客)の処理を実行することができる。
【0146】
(B6)載置部に載置された商品を識別するための識別情報(例えば、計量装置識別情報、商品識別情報)を他の装置(例えば、表示印刷装置20)に送信する通信手段(例えば、通信部17)を備え、前記通信手段は、前記識別情報とともに、少なくとも前記売価算出手段で算出した販売価格を他の装置に送信することを特徴とする(B1)乃至(B5)の何れかに記載の計量装置である。
(B6)によれば、例えば、他の装置において商品ラベルを印刷、発行することができる。
【0147】
(B7)前記第1計量重量又は前記第2計量重量が所定重量(例えば、警告重量)に達した場合に報知する報知手段を備えることを特徴とする(B1)乃至(B6)の何れかに記載の計量装置である。
(B7)によれば、商品の状況(残量)について店員に報知することができる。
【0148】
(B8)変更可能な複数の動作モードを有し、前記表示手段は、第1動作モード(例えば、図4(A)に示したAモード、図4(B)に示したCモード)であるときは、前記第2単価と、前記換算結果に基づく情報と、前記販売価格とを表示し、第1動作モードとは異なる第2動作モード(例えば、図4(B)に示したDモード、図4(A)に示したBモード)であるときは、前記第2単価に代えて前記第1単価を表示し、前記換算結果に基づく情報に代えて前記差分重量又は前記計量手段で計量した重量を表示することを特徴とする(B1)乃至(B7)の何れかに記載の計量装置である。
(B8)によれば、好適な動作モードを選択し、計量することができる。
【0149】
(B9)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、物品の重量を計量する計量手段を備える計量装置のコンピュータを、載置部に載置された商品の重量を計量する計量手段と、前記計量手段で計量した重量であって基準となる第1計量重量、前記計量手段で計量した重量であって前記第1計量重量とは異なる第2計量重量との差分重量を算出する差分重量算出手段、前記差分重量算出手段で算出した前記差分重量と第1単位重量による第1単価とに基づいて、又は、前記差分重量と第1単位重量とは異なる第2単位重量による第2単価とに基づいて販売金額を算出する売価算出手段、前記第2単価と、前記差分重量を前記第2単位重量による数量に換算した換算結果に基づく情報と、前記売価算出手段で算出した販売価格とを表示する表示手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
(B9)によれば、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。
【0150】
(C1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、載置部(例えば、載台14a)に載置された物品(例えば、商品を入れた容器)の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、購入前から載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第1重量(例えば、第1計量重量(基準重量))と、購入分(つまり、載台14aに載置されている商品の減少分)を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第2重量(例えば、第2計量重量)と、物品の単価(例えば、第1単価)と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量(例えば、差分重量)と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、を表示可能(例えば、「Dモードの場合の表示」参照)な表示手段(例えば、表示部15)と、前記表示手段によって前記第2重量が表示された後に(例えば、図6のステップS6の表示後に)、少なくとも前記購入重量を送信(例えば、図6のステップS9の送信を実行)する送信手段(例えば、通信部17)とを備えることを特徴とする計量装置である。
(C1)によれば、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。例えば、少なくとも送信前(印刷工程に進む前)には、第2重量が明示されるため、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。
【0151】
(C2)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、載置部(例えば、載台14a)に載置された物品(例えば、商品を入れた容器)の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、購入前から載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第1重量(例えば、第1計量重量(基準重量))と、購入分(つまり、載台14aに載置されている商品の減少分)を差し引いてなおも載置部に載置されている物品の重量として計量手段によって計量された第2重量(例えば、第2計量重量)と、物品の単価(例えば、第1単価)と、前記第1重量と前記第2重量とから算出される購入分の物品の重量である購入重量(例えば、差分重量)と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、を表示可能(例えば、「Dモードの場合の表示」参照)な表示手段(例えば、表示部15)と、前記表示手段によって前記購入重量が表示された後に(例えば、図6のステップS6の表示後に)、少なくとも前記購入重量を送信(例えば、図6のステップS9の送信を実行)する送信手段(例えば、通信部17)とを備えることを特徴とする計量装置である。
(C2)によれば、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。例えば、少なくとも送信前(印刷工程に進む前)には、購入重量が明示されるため、商品の量と販売価格との関係がわかり易くなる。
【0152】
(C3)前記表示手段は、前記送信手段による送信後に(例えば、図6のステップS9の送信の実行後に)、少なくとも前記購入重量及び前記販売価格の表示を消去し(例えば、図6のステップS10の消去を実行し)、又は、ゼロに変更することを特徴とする(C1)又は(C2)に記載の計量装置である。
(C3)によれば、適宜、不要となった情報が消去等されるため、無用な混乱が生じるのを防止することができる。
【0153】
(C4)操作手段(例えば、操作部16)を備え、前記操作手段は、前記表示手段が前記第2重量を表示している状態で(例えば、図6のステップS6の表示の後に)操作可能であり、前記表示手段が前記第2重量を表示している状態(つまり、第2重量の計量が安定した状態)で前記操作手段が操作された場合には、前記購入重量が確定し、前記送信手段は、少なくとも、確定した前記購入重量を送信する(例えば、図6のステップS9の送信を実行する)ことを特徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載の計量装置である。
(C4)によれば、重量が安定した後に処理を進めることができる。
【0154】
(C5)操作手段と、前記第1重量をゼロにリセットするゼロリセット手段とを備え、前記操作手段は、前記載置部に物品が載置されていない状態、又は、前記載置部に物品が載置されていない状態から物品が載置された状態に変化した状態で操作可能であり、前記ゼロリセット手段は、前記載置部に物品が載置されていない状態で前記操作手段が操作された場合には、当該操作に基づいて前記第1重量をゼロにリセットし、前記送信手段は、前記載置部に物品が載置されていない状態から物品が載置された状態に変化した状態であって前記計量手段による計量が安定する前に前記操作手段が操作された場合には、前記計量手段による計量が安定したことに基づいて物品の単価を要求する情報を送信し、前記載置部に物品が載置されていない状態から物品が載置された状態に変化した状態であって前記計量手段による計量が安定した後に前記操作手段が操作された場合には、当該操作に基づいて前記第1重量をゼロリセットすることを特徴とする(C1)乃至(C3)の何れかに記載の計量装置である。
(C5)によれば、好適に、再載置処理を実行することができる。
【0155】
なお、以上に説明した計量装置10等を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0156】
1…販売処理システム 10…計量装置 11…CPU 12…ROM 13…RAM 14…計量部 15…表示部 16…操作部 17…通信部 20…表示印刷装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置部に載置された物品の重量を計量する計量手段と、
少なくとも、物品の単価と、前記計量手段による計量によって得られる購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域を備える表示手段と、
確認の操作を受け付け可能な操作手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段と
を備え
前記送信手段は、
記操作手段が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信する
ことを特徴とする計量装置。
【請求項2】
前記表示手段は、
前記操作手段が確認の操作を受け付けたことに基づいて前記購入重量及び前記販売価格を消去する
ことを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
載置部に載置された物品の重量を計量する計量部と確認の操作を受け付け可能な操作部とを備える計量装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
少なくとも、物品の単価と、前記計量部による計量によって得られる購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域の表示を制御する表示制御手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段
として機能させ
記送信手段は、
記操作部が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
印刷装置と、複数の計量装置と、を含むシステムであって、
前記計量装置は、
載置部に載置された物品の重量を計量する計量手段と、
少なくとも、物品の単価と、前記計量手段による計量によって得られる購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域を備える表示手段と、
確認の操作を受け付け可能な操作手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段と
を備え
記送信手段は、
記操作手段が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信し、
前記印刷装置は、
前記購入重量と前記識別情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記識別情報から物品を特定する物品特定手段と、
前記物品特定手段によって特定された物品のラベルを印刷する印刷手段と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項5】
前記印刷装置は、
前記物品特定手段によって特定された物品を確認するための確認画面を表示する表示手段と、
前記確認画面における操作を受け付け可能な操作手段と
を備え、
前記印刷手段は、
前記確認画面における操作を受け付けた場合、前記ラベルを印刷する
ことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
載置部に載置された物品の重量を計量する計量部と確認の操作を受け付け可能な操作部とを備える複数の計量装置と物品のラベルを印刷する印刷部を備える印刷装置とを含むシステムにおいて、前記計量装置を第1のコンピュータとして機能させ、前記印刷装置を第2のコンピュータとして機能させるためのプログラムであって、
前記第1のコンピュータを、
少なくとも、物品の単価と、前記計量部による計量によって得られる購入分の物品の重量である購入重量と、前記単価と前記購入重量とから算出される購入分の物品の販売価格と、当該計量装置の状態と、を表示する表示領域の表示を制御する表示制御手段と、
少なくとも前記購入重量を送信する送信手段
として機能させ
記送信手段は、
記操作部が確認の操作を受け付けた場合、前記購入重量と当該計量装置が記憶している識別情報とを送信し、
前記第2のコンピュータを、
前記購入重量と前記識別情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記識別情報から物品を特定する物品特定手段と、
前記印刷部を制御する印刷制御手段
として機能させ、
前記印刷制御手段は、
前記印刷部に、前記物品特定手段によって特定された物品のラベルを印刷するように制御する
ことを特徴とするプログラム。