(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144776
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】遊技機島の間仕切り
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024131824
(22)【出願日】2024-08-08
(62)【分割の表示】P 2022206857の分割
【原出願日】2019-05-17
(31)【優先権主張番号】P 2018105643
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000127628
【氏名又は名称】株式会社エース電研
(74)【代理人】
【識別番号】100104237
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 秀昭
(72)【発明者】
【氏名】薩摩 泰友
(72)【発明者】
【氏名】石崎 敏博
(57)【要約】
【課題】遊技者の椅子に対する出入り動作が容易にできる遊技機島の間仕切りを提供する。
【解決手段】遊技機島1で遊技者の足下を仕切る間仕切り10は、遊技機2の両側の前方で、遊技機島1側の天板3から床面Aに向けて固定される仕切り体11を備え、仕切り体11の最前端と遊技機2正面の前方に配置された椅子6の可動範囲との平面視における最短距離は、遊技機島1正面より前方に配置された天板3の前端と椅子6の座面先端との平面視における距離以上に設定された。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機を設置した遊技機島に設けられ、遊技者の足下を仕切るための間仕切りにおいて、
遊技機の両側の前方で、遊技機島側の取付箇所から床面に向けて固定される仕切り体を備え、
前記仕切り体の最前端と遊技機正面の前方に配置された椅子の可動範囲との平面視における最短距離は、遊技機島正面より前方に配置された前記取付箇所の前端と前記椅子の座面先端との平面視における距離以上に設定されたことを特徴とする遊技機島の間仕切り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機島に設けられ、遊技者の足下を仕切るための間仕切りに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より遊技場では、パチンコ機等の複数の遊技機を左右方向に並べて設置した遊技機島が構築されている。遊技機島の前方には、遊技機ごとに遊技者が着座して遊技を行う椅子が装備されていた。また、遊技機島において遊技機同士の間には、遊技者が隣の遊技者を気にせず遊技に集中できるように間仕切りが設けられる場合がある。
間仕切りには様々なタイプがあるが、例えば、椅子に着座して隣り合う遊技者同士の足の接触を防ぐものとして、遊技機島の遊技機前方に延出した天板から床面に亘り遊技機島下部の空間を仕切るものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1には、隣り合う椅子との間で床面から天板下側まで立設された仕切り板が開示されている。仕切り板の上端の一部は、天板上の遊技機設置面より上方に突出しておりアームレストが設けられていた。
特許文献2には、隣り合う椅子との間で床面から天板前方まで立設された仕切り板が開示されている。仕切り板の上端は、天板上の遊技機設置面より上方に延び出ているが、天板真下に位置する遊技機島下部の正面に沿った空間は何ら仕切られていなかった。
【0004】
特許文献1,2に記載の何れの仕切り板においても、既存の遊技機島に対して後付け工事を行う場合、遊技場の営業に影響を及ぼさないよう通常は閉店後に作業が実施される。ところが、個々の仕切り板の取り付け作業に手間取ると、大量(数百台)の導入を実現させるには、閉店後の作業時間では終えることができない場合がある。このようなときは、数日間の工事を要することもあり、より簡易に取り付け作業が実現できる方法が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録実用新案第3033505号公報
【特許文献2】登録実用新案第3136432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した従来の仕切り板では、それぞれ取り付け作業を行うときに、特に仕切り板の下部を床面に固定するための位置出しが煩雑であり手間がかかるという問題があった。例えば、床面に仕切り板の下部を固定するための墨出しを行うには、レーザー水準器や下げ振り(大工道具)等を用いる必要があった。また、各々の仕切り板に対しても、レーザー水準器等での位置出し作業が必要であった。
【0007】
また、遊技機島に既に仕切り板が設置されている状態で遊技機交換を行うときに、天板の上方まで突出するような仕切り板があった場合(特にアームレストがある場合等)、仕切り板の上端側に対して遊技機がぶつかりやすい。したがって、仕切り板により遊技機交換の作業に支障を来すという問題があった。
【0008】
また、仕切り板おいて遊技機島正面に対向する後端縁を、遊技機島下部の正面をなす腰板に当接ないし近接させている場合、遊技機島下部に配置された関連機器の保守点検の作業に支障を来すという問題があった。すなわち、腰板前方に位置する仕切り板によって、腰板にあるメンテナンス用の扉の開閉が困難となり、場合によっては仕切り板を取り外す手間が生じる。
【0009】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、遊技機島への取り付け工事における施工時間を大幅に短縮させることができ、また、遊技機交換の作業や遊技機島下部の保守点検の作業に支障を来すことがない遊技機島の間仕切りを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、遊技機(2)を設置した遊技機島(1)に設けられ、遊技者の足下を仕切るための間仕切り(10)において、遊技機(2)の両側の前方で、遊技機島(1)側の取付箇所から床面に向けて固定される仕切り体(11)を備え、前記仕切り体(11)の最前端と遊技機(2)正面の前方に配置された椅子(6)の可動範囲との平面視における最短距離は、遊技機島(1)正面より前方に配置された前記取付箇所の前端と前記椅子(6)の座面先端との平面視における距離以上に設定されたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島で隣り合う遊技機同士の間の前方に間仕切りを取り付けた状態を示す全体斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島に仕切り体を仮置きした状態を拡大して示す斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島に仮置きした仕切り体の上部を、第一固定具によって固定した状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島の天板下面に第一固定具を固定した状態を下方より観た斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島に仮置きした仕切り体の下部を、第二固定具によって固定する途中の状態を示す斜視図である。
【
図6】本発明の第1実施の形態に係る第二固定具のベースと一のアングルを組み合わせた状態を示す斜視図である。
【
図7】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島に仕切り体を設置完了した状態を示す斜視図である。
【
図8】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島で第一固定具と第二固定具(一部)を残して仕切り体を取り外した状態を示す斜視図である。
【
図9】本発明の第1実施の形態に係る仕切り体を後方から観た斜視図(a)と、前方から観た斜視図(b)である。
【
図10】本発明の第1実施の形態に係る仕切り体の左側面図(a)と、平面図(b)と、正面図(c)と、背面図(d)である。
【
図11】本発明の第1実施の形態に係る第一固定具を斜め上方から観た斜視図(a)と、斜め下方から観た斜視図(b)である。
【
図12】本発明の第1実施の形態に係る第一固定具の正面図(a)と、底面図(b)と、右側面図(c)である。
【
図13】本発明の第1実施の形態に係る第二固定具のベースを斜め上方から観た斜視図(a)と、斜め下方から観た斜視図(b)である。
【
図14】本発明の第1実施の形態に係る第二固定具のベースの正面図(a)と、平面図(b)と、右側面図(c)である。
【
図15】本発明の第1実施の形態に係る第二固定具のアングルを一方から観た斜視図(a)と、他方から観た斜視図(b)である。
【
図16】本発明の第1実施の形態に係る第二固定具のアングルの正面図(a)と、平面図(b)と、右側面図(c)と、左側面図(d)である。
【
図17】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島を模式的に示す縦断面図である。
【
図18】本発明の第1実施の形態に係る遊技機島の椅子に着座した遊技者の足の動作を説明するために、遊技機島の一部と椅子と着座者の位置関係を模式的に示す縦断面図である。
【
図19】本発明の実施の形態に係る遊技機島で遊技者が椅子に座るときの着座動作を説明するために、遊技機島の一部と椅子と着座者の位置関係を模式的に示す縦断面図である。
【
図20】産業技術総合研究所が公表している人体寸法データベースの一部を示す図表である。
【
図21】本発明の実施の形態に係る遊技機島における間仕切りと椅子(遊技者)と天板との位置関係を示す説明図である。
【
図22】従来の遊技機島と本発明の実施の形態に係る遊技機島において、遊技者の椅子への出入り動作を示す説明図である。
【
図23】本発明の第2実施の形態に係る仕切り体を後方から観た斜視図(a)と、前方から観た斜視図(b)である。
【
図24】本発明の第2実施の形態に係る仕切り体の左側面図(a)と、平面図(b)と、正面図(c)と、背面図(d)である。
【
図25】本発明の第3実施の形態に係る仕切り体を示す斜視図(a)と、上面設置具を取り外した状態を示す斜視図(b)である。
【
図26】本発明の第4実施の形態に係る仕切り体を後方から観た斜視図(a)と、前方から観た斜視図(b)である。
【
図27】本発明の第4実施の形態に係る仕切り体の左側面図(a)と、平面図(b)と、正面図(c)と、背面図(d)である。
【
図28】本発明の第5実施の形態に係る遊技機島の一部を模式的に示す縦断面図である。
【
図29】本発明の第5実施の形態に係る仕切り体を示す斜視図である。
【
図30】本発明の第5実施の形態に係る遊技機島において、仕切り体の取付箇所を模式的に示す平面図である。
【
図31】本発明の第5実施の形態に係る遊技機島の天板を、
図30における矢印Gと直交する方向から切断した断面図(a)と、矢印Fと直交する方向から切断した断面図(b)である。
【
図32】本発明の第6実施の形態に係る遊技機島の一部を模式的に示す縦断面図である。
【
図33】本発明の第6実施の形態に係る仕切り体を示す斜視図である。
【
図34】本発明の第6実施の形態に係る遊技機島において、仕切り体の取付箇所を模式的に示す平面図である。
【
図35】本発明の第6実施の形態に係る遊技機島の天板を、
図34における矢印Hと直交する方向から切断した断面図である。
【
図36】本発明の第6実施の形態に係る仕切り体の上部固定具が天板にある嵌合長溝に嵌合している状態を示す断面図である。
【
図37】本発明の第6実施の形態に係る上部固定具の正面図(a)と、平面図(b)と、右側面図(c)である。
【
図38】本発明の実施の形態において床面を覆うカーペットの構成の一例を示す模式図(a)と、カーペットのルーフパイルを示す拡大図(b)と、カーペットのカットパイルを示す拡大図(c)である。
【
図39】本発明の実施の形態において床面を覆うカーペット上に第2固定具を設置した状態を示す模式図である。
【
図40】本発明の実施の形態において床面を覆うカーペットの一部をカットした状態を示す模式図(a)と、カットした箇所に第2固定具を固定した状態を示す模式図(b)である。
【
図41】本発明の実施の形態に係る下部固定具の変形例1の一部を示す模式図(a)と、変形例1を床面を覆うカーペット上に固定した状態を示す模式図(b)と、その部分拡大図(c)である。
【
図42】本発明の実施の形態に係る下部固定具の変形例2の一部を示す模式図(a)と、変形例2を床面を覆うカーペット上に固定した状態を示す模式図(b)と、その部分拡大図(c)である。
【
図43】本発明の実施の形態に係る下部固定具の変形例3の一部を示す模式図(a)と、変形例3を床面を覆うカーペット上に固定した状態を示す模式図(b)と、その部分拡大図(c)と、変形例3の斜視図(d)である。
【
図44】本発明の実施の形態に係る下部固定具の変形例4の一部を示す斜視図である。
【
図45】本発明の実施の形態に係る下部固定具の変形例5の一部を示す模式図(a)と、変形例5の弾性体を示す斜視図(b)である。
【
図46】本発明の実施の形態に係る下部固定具の変形例6の一部を示す模式図(a)と、変形例6の構造体を示す斜視図(b)と、その部分拡大図(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づき本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1~
図22は、本発明の第1実施の形態を示している。
本実施の形態に係る遊技機島1の間仕切り10は、遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るものである。
【0013】
<遊技機島1の概要>
先ず、遊技機島1の概要について説明する。
図1に示すように、遊技機島1は、島枠となるフレームの島中段に複数の遊技機2を左右方向に並べて設置して構築されている。ここで遊技機は、例えばパチンコ機であり、正面をなすガラス面の内側の盤面上に遊技球を打ち出すものである。遊技機島1では、一般に遊技機2が背中合わせで前後2列に並べられているが(
図17参照)、遊技機2が片側一列のみ並べられた構成もある。
図1では前後2列のうち片側一列の遊技機2のみ図示している。なお、遊技機島1は、遊技場内に通常は複数構築されている。
【0014】
遊技機島1には、遊技機島正面より前方に配置された天板3が設けられている。天板3は、各遊技機2を左右方向(島長手方向)に並べて設置するための部位となる。天板3で、遊技機2の正面より前方に延出した上面は、遊技球を入れる玉箱等を載せるスペースとなる。本実施の形態に係る遊技機島1では、遊技機2が設置される遊技機設置面は、天板3の上面そのものではなく、天板3の島奥側となる後端寄りの上面には段状に高くするための設置台3aが固定されており、この設置台3aの上面が遊技機設置面となる。すなわち、遊技機設置面は、天板3の上面より一段高い位置となっている。また、天板3の前端上側に沿って、天板3上にこぼれ落ちた遊技球の落下を防ぐための突条3bが設けられている。
【0015】
遊技機島1において、天板3より下方に位置する遊技機島下部には、図示省略したが遊技機2から排出された遊技球を集める回収樋や遊技球を貯留するタンク等の関連設備が配設される。このような遊技機島下部の正面は、腰板4によって覆われている。腰板4の一部は、関連機器の保守点検の作業を行うときに開閉可能なメンテナンス用の扉として構成されている。なお、遊技機島正面とは、天板3より上方では遊技機2の正面(ガラス面)であり、天板3より下方に位置する遊技機島下部では腰板4の正面となる。一般に遊技機2の正面と腰板4の正面は、ほぼ同一平面上に並ぶが多少前後する場合もある。
【0016】
各遊技機2の間には、カードや紙幣の投入により遊技球を貸し出す台間球貸機5が配設されている。台間球貸機5の横幅は、隣り合う遊技機同士の間に収まる寸法となるが、台間球貸機5の横幅に加えて遊技機2同士の間隔を広げるための台間寸法を設けても良い。ここで台間寸法のうち台間球貸機5以外の部位には、間柱9が配設されている。遊技機島1において遊技機2同士の間には、遊技者が隣の遊技者を気にせず遊技に集中できるように、本発明の根幹をなす間仕切り10が設けられている。間仕切り10について詳しくは後述する。
【0017】
また、遊技機島1の前方には、遊技機2ごとに遊技者が着座して遊技を行う椅子6が装備されている。
図17に示すように、椅子6は、回転軸7により床面Aに対して水平方向に回転可能に支持されている。本実施の形態の椅子6は、座部6aの座面の後端に背凭れ6bが固定されているが、座部6aを回転軸7より前後方向にスライド可能に構成したり、あるいは背凭れ6bを所定範囲でリクライニング可能に構成したものでも良い。
【0018】
遊技機島1に対する椅子6の位置は、一般的には人間工学等に基づき遊技者が出入りしやすいように、遊技機島1の最前方に位置する天板3の前端から椅子6の座部6a前端までの距離が、例えば110mm等の具体的な寸法に予め定められている。なお、
図1では一部の椅子6のみ図示している。
【0019】
<間仕切り10の構成>
次に、本発明の根幹をなす間仕切り10について説明する。
図1に示すように、間仕切り10は、遊技機島1において隣り合う遊技機2の椅子6に着座した遊技者同士の足の接触を防ぐものである。間仕切り10は、隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所である天板3から床面Aに向けて固定される仕切り体11を備えている。
【0020】
ここで「床面Aに向けて固定」とは、仕切り体11を床面Aに対しても固定することを限定する意味ではなく、仕切り体11が床面Aに向かって延びる状態で、少なくとも遊技機島側の取付箇所(天板3)に固定されることを意味する。よって、仕切り体11を、遊技機島1側の取付箇所(天板3)と床面Aの両方に固定する場合だけでなく、少なくとも遊技機島1側の取付箇所(天板3)だけに固定する場合も含まれる。
【0021】
本実施の形態に係る仕切り体11は、上部12が天板3に固定されると共に、下部13が床面Aに固定されるように構成されている。ここで仕切り体11は、天板3に固定するときに、天板3から垂れ下がる状態に仮止め可能となっている。具体的には、仕切り体11は、その上部12を天板3に仮置きすることで、仕切り体11の下部13が自重により床面A上で鉛直方向に垂れ下がるように構成されている。
【0022】
図9,
図10に示すように、仕切り体11は、所定の厚さの板材から図示した形状に形成されており、その材質は例えば木材が適している。詳しく言えば仕切り体11は、後端縁14が腰板4に沿って鉛直に配されるように直線状に延びており、上部12は、その上端縁121が前後水平に延び、下部13も、その下端縁131が前後水平に延びている。上部12には、その上端縁121の下側に、後端縁14側より前方(遊技者側)に向かって凹む切欠122が設けられている。
【0023】
切欠122の少なくとも内縁上側は、上端縁121と平行に延びており、切欠122より上側に位置する上端縁121を含む部位は、アーム状に形成された腕部123となっている。この腕部123が、上部12のうち天板3上に置くように仮止めする部位となる。腕部123の基端となる切欠122の最奥上側には、天板3の前端上側にある突条3bに係合する上向きの凹み122aが設けられている。
【0024】
また、切欠122の最奥で前記凹み122aの下側には、天板3の板厚より若干大きな溝を形成して、天板3の前端を腕部123の下面との間に収めるための顎部122bが設けられている。なお、切欠122は、凹み122aや顎部122bのある最奥側を除いて、天板3の板厚より上下幅のある略矩形に広がっているが、これは後述する第一固定具20の取り付けスペースを確保したり、天板3の下面に配設されるタバコの吸殻回収パイプ8(
図17参照)等を回避するためである。
【0025】
腕部123自体の上下幅(厚み)は、天板3上に載せられた状態で前記設置台3aの高さ以下となるように設定されている。すなわち、仕切り体11で最上端となる上端縁121の高さは、遊技機設置面の高さ以下となる。また、天板3上では腕部123が載置されたまま境界をなすことにより、天板3上にこぼれ落ちた遊技球が隣の遊技機2まで転がることが防止されている。なお、天板3の前端上側には前述した突条3bも設けられており、天板3から遊技球が落下することも防止されている。
【0026】
仕切り体11の後端縁14は、
図18に示すように、遊技機島正面である腰板4との間に所定の隙間Bをあけて配置される。ここで所定の隙間Bは、腰板4の一部として開閉可能なメンテナンス用の扉の厚さや人の指先が入る程度の寸法(例えば10~30mm)等、遊技機島下部の保守点検の作業に支障を来すことがない範囲で定められる。なお、所定の隙間Bは、仕切り体11の上下に亘って一律な寸法でなくても良く、また遊技機下部の具体的な構成に応じて異なるものとなる。
【0027】
ここで前記腕部123の先端は、後端縁14よりも所定の隙間Bの分だけ後方(遊技機側)に突出している。よって、腕部123の先端を天板3の設置台3aの端縁に当てるように位置決めすれば、仕切り体11の後端縁14と腰板4の正面との間に、所定の隙間Bを容易に確保することができる。なお、遊技機島下部において腰板4の下方は、腰板4の正面より一段奥に引っ込んだ奥壁4aをなしており、遊技者のつま先のスペースが確保されている。
【0028】
仕切り体11の全体形状は、単なる長方形ではなく、遊技機島1の腰板4と平行に並ぶ後端縁14を前後方向の基準として、上部12と下部13とで前方(遊技者側)への突出量が異なっている。本実施の形態の仕切り体11は、上部12に行くほど突出量が大きく、下部13では突出量が小さく形成されている。よって、仕切り体11の前端縁15は、上部12の前端から下部13の前端に向かって遊技機島正面に接近する、すなわち後端縁14に対する距離が短くなるように傾斜ないし湾曲している。
【0029】
また、間仕切り10全体における高さ寸法であるが、この寸法は遊技機島1において天板3の下面から床面Aまでの距離に相当する。しかしながら、遊技機島1の形状は確定したものでなく、製造メーカ毎に形状が異なり、同一メーカであっても腰板4の形状、天板3の長さ、遊技機設置面の高さ等も変動することがあり、成形品等で島と密着させる足下仕切り板を製造することは実質的に不可能であった。
【0030】
そこで、本発明の間仕切り10では、仕切り体11の高さ寸法を、一般的な遊技機島1における天板3下面から床面Aまでの距離より短めに形成しておき、後述する第二固定具30によって間仕切り10全体の高さを調整するように構成している。これにより、仕切り体11を固定するときに、その都度間仕切り10全体における高さ寸法を、実際にはバラツキのある天板3下面から床面Aまでの距離に合致させることができるようになっている。
【0031】
<仕切り体11の固定手段>
図3~
図8に示すように、仕切り体11は、それ自体の構成だけで天板3に対して仮止めすることができるが、天板3や床面Aに最終的に固定するための固定手段として、仕切り体11の上部12を天板3に固定する第一固定具20と、仕切り体11の下部13を床面Aに固定する第二固定具30とを備えている。第一固定具20と第二固定具30は、仕切り体11に対する取り付け位置が厳密には定められておらず、仕切り体11がネジ止め可能な材質(例えば木材)で形成されることで、任意の位置にネジ止めすることが可能となり、取り付け位置にある程度の自由度がある。
【0032】
図11,
図12に示すように、第一固定具20は、天板3の前端寄りの下面にネジ止めされる一つのブラケット金具からなる。第一固定具20は、コ字形断面で上下方向に延びて前方に開口した垂直部21と、垂直部21の上端両側より左右に直角に広がる水平部22とからなる。垂直部21は、その背面壁211の両側端より前方へ両側壁212,212が直角に折り曲げられている。水平部22は、両側に分かれた上面壁221が、それぞれ両側壁212,212の上端より側方に直角に折り曲げられている。このような第一固定具20は、一枚の金属板を折り曲げて形成されている。両側壁212,212と一対の上面壁221,221には、それぞれネジ孔が設けられている。なお、第一固定具20の取り付けについて詳しくは後述する。
【0033】
図13~
図16に示すように、第二固定具30は、床面Aに置くベース31と、ベース31上で組み合わされて仕切り体11の下部13にネジ止めされる一対のアングル32,32との計3つのブラケット金具からなる。
図13,
図14に示すように、ベース31は、コ字形断面で前後方向に延びて上方に開口しており、その底面壁311の両側端より上方へ両側壁312,312が直角に折り曲げられている。
【0034】
各アングル32は、それぞれ同一の部材である。
図15,
図16に示すように、アングル32は、一枚の長方形の金属板をL字形に折り曲げて形成したものであり、側面壁321の一端が直角に折り曲げられて端面壁322をなし、さらに端面壁322の先端側が所定幅で側面壁321と平行に対向する折返壁323として直角に折り曲げられている。側面壁321と端面壁322の上下には、それぞれネジ孔が設けられている。なお、第二固定具30の取り付けについても詳しくは後述する。
【0035】
<間仕切り10の取り付け>
次に、間仕切り10の取り付けについて説明する。
図1に示すように、遊技機島1において間仕切り10は、隣り合う遊技機2同士の間の前方で天板3から床面Aに向けて固定される。間仕切り10の主要部をなす仕切り体11は、遊技機島1側の天板3に固定するときに、天板3から垂れ下がる状態に仮止め可能である。
【0036】
すなわち、
図2に示すように、仕切り体11は、その上部12にある腕部123を天板3に仮置きすると、仕切り体11の下部13が自重により床面A上で鉛直方向に垂れ下がる。このように、仕切り体11が天板3に吊り下げられた仮置きの状態では、腕部123の下端が天板3の上面に当接し、さらに腕部123下方の切欠122内では、天板3の前端が、突条3bに係合する凹み122aと顎部122bとの間に収まることで仮止めとなる。ここで顎部122bは、天板3の前端下面に当接させても良く、あるいは近接した状態に対向するだけでもかまわない。
【0037】
この仮止め時に、仕切り体11の下部13の下端は床面Aに近接するため、下部13を床面A上に固定するための位置出しを容易に行うことができる。すなわち、床面Aにおける第二固定具30の位置決めに際しては、従来の足元仕切り板の取り付け作業のように、例えばレーザー水準器や下げ振り(大工道具)等を用いた面倒な墨だし作業が不要となる。したがって、遊技機島1への仕切り体11の固定作業を簡易かつ迅速に行うことが可能となり、取り付け工事における施工時間を大幅に短縮させることができる。
【0038】
仕切り体11を仮止めした後は、仕切り体11の上部12を、第一固定具20によって天板3に固定する。また、仕切り体11の下部13を、第二固定具30によって床面Aに固定する。これにより、仕切り体11は、天板3の下面から床面Aに向かって延びた状態で外れないように強固に固定される。なお、
図8に示すよう、第一固定具20と、第二固定具30のベース31と一方のアングル32だけを残して、仕切り体11を取り外した状態とすれば、他の形状の仕切り体11への交換作業等も容易に行うことができる。
【0039】
図3,
図4に示すように、第一固定具20は、仮止めされた仕切り体11の切欠122に配置され、垂直部21の内側に切欠122内の端縁を嵌めた状態で、両側壁212,212が仕切り体11に対してネジ止めされる。また、水平部22をなす一対の上面壁221,221は、天板3の前端寄りの下面に当接してネジ止めされる。このような第一固定具20により、仕切り体11の上部12は、天板3に対して強固に固定される。なお、
図3,
図4,それに
図5,
図7等において、図中のネジは省略している。
【0040】
第一固定具20は、仕切り体11や天板3に対する取り付け位置が厳密には定められておらず、仕切り体11や天板3がネジ止め可能な材質(例えば木材)で形成されることで、任意の位置にネジ止めすることができる。このように、第一固定具20の取り付け位置には、ある程度の自由度がある。なお、第一固定具20は、図示した具体的な構成に限られるものではなく、仕切り体11の上部12を天板3に固定できるものであれば、ネジの有無も問わず別の構成であってもかまわない。
【0041】
図6に示すように、第二固定具30は、先ずベース31と一方のアングル32を組み合わせておく。ここで
図6中では図示省略したが、アングル32の側面壁321の下側は、ベース31の一側壁312にネジ止めされ、また、アングル32の折返壁323の下側も、ベース31の他側壁312の奥側にネジ止めされる。よって、ベース31と一方のアングル32は一部品として扱うことができる。
【0042】
このベース31と一方のアングル32は、仮止めされた仕切り体11で床面A上に垂下している下部13に対して、その片側の後方から覆うようにして位置決めされる。このときベース31を、例えば両面テープ等で床面Aに止着すれば位置ズレを防ぐことができる。なお、ベース31の両側壁312,312の内側にはネジが突出することになるが、このネジよりも仕切り体11の下部13の下端縁131は通常は上方に位置するため、干渉することはない。
【0043】
次いで、他方のアングル32を、床面A上のベース31と一方のアングル32に対して、仕切り体11の下部13のもう片側を前方から覆うように組み合わされる。ここで他方のアングル32は、その側面壁321、端面壁322、および折返壁323の内側に、ベース31と仕切り体11の下部13が収められた状態で、側面壁321の下側がベース31の他側壁312にネジ止めされて組み合わされる。なお、他方のアングル32の折返壁323は、ベース31の他側壁312と一方のアングル32の折返壁323の間に嵌入される。
【0044】
このように3つのブラケット金具が組み合わされた第二固定具30は、仕切り体11の下部13に対する取り付け位置の高さを調整することができる。すなわち、仕切り体11の下部13の最下端から床面Aまでの距離に応じて、第二固定具30が床面Aにちょうど当接する高さ位置で、一対のアングル32,32の側面壁321の上側が仕切り体11の下部13に対してネジ止めされる。なお、
図7,
図8等において、図中のネジは省略している。
【0045】
第二固定具30の各ブラケット金具も、仕切り体11に対する取り付け位置が厳密には定められておらず、仕切り体11がネジ止め可能な材質(例えば木材)で形成されることで、任意の位置にネジ止めすることができる。このような第二固定具30を介して、仕切り体11の下部13は床面Aに係合するため、仕切り体11は、天板3と床面Aとの間でつっかえ棒のように上下に亘って垂直方向に係合することになる。
【0046】
これにより、第二固定具30を床面Aに対して直接ネジ止めしなくても、十分な取り付け強度を保つことができる。そのため、仕切り体11に遊技者の足がぶつかる等して衝撃が加わっても、仕切り体11は容易に外れたり位置ズレすることはない。なお、第二固定具30は、図示した具体的な構成に限られるものではなく、仕切り体11の下部13を床面Aに対して強固に固定できるものであれば、ネジの有無も問わず別の構成であってもかまわない。
【0047】
以上のような間仕切り10の取り付け工事によれば、従来の施工方法に比べて床面Aに固定するときの位置出しを容易に行うことができ、施工性を向上させ、施工時間を大幅に短縮することができる。遊技機島1に間仕切り10を取り付ければ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切ることができ、個々の遊技者の足下を囲むようなパーソナル感の高い遊技空間を確保することができる。なお、遊技者が出入りをするときの動作において、
図18に示すように、足先を引き寄せることで、間仕切り10の下部に衝突しなくなり、出入りが容易になる。このように足先を膝位置より少し引き寄せる程度の動作は、日常普通に行われるものである。
【0048】
<間仕切り10の他の特徴的な作用>
本実施の形態の間仕切り10では、天板3に固定した仕切り体11において、最上端となる上部12(腕部123)の上端縁121の高さを、天板3上にて遊技機設置面をなす設置台3aの高さ以下に設定する。これにより、遊技機島1で遊技機交換を行うときに、重量物である遊技機2を島から引き出すように取り外しても、仕切り体11に対して遊技機2自体やその付属品が干渉することはなく、容易に遊技機2の交換作業を行うことができる。
【0049】
その一方で、天板3上では仕切り体11の腕部123が、前述したように遊技機2同士の間を区画する境界をなす。これにより、天板3上にこぼれ落ちた遊技球が隣の遊技機2まで転がることを防止することができる。また、天板3の前端上側には突条3bが設けられているため、天板3から遊技球が落下することも防止される。ここで仕切り体11の上部12(腕部123)は、天板3のうち隣り合う遊技機2同士の間の前方となる位置に配置されるが、台間球貸機5の正面を避けるように配置すると良い。これにより、台間球貸機5の保守点検や交換を行うときにも、仕切り体11が邪魔となる虞はない。
【0050】
また、本実施の形態の間仕切り10によれば、
図18に示すように、仕切り体11において遊技機島正面に対向する後端縁14は、遊技機島正面との間に所定の隙間Bをあけて配置する。ここで所定の隙間Bは、前述したように遊技機島下部の保守点検の作業に支障を来すことがない範囲で定められる。これにより、腰板4の内側に配置された関連機器等の保守点検が必要になった場合でも、腰板4のメンテナンス扉の開閉、または取り外し等が可能となり、仕切り体11を一旦取り外すような余計な作業が必要なくなる。
【0051】
さらに、本実施の形態の間仕切り10では、仕切り体11の全体形状が単なる長方形ではなく、遊技機島1の腰板4と平行に並ぶ後端縁14を前後方向の基準とした前方(遊技者側)への突出量は、上部12では突出量が大きく、下部13では突出量が小さくなっている。これにより、特に間仕切り10の下方では、遊技者が椅子6に出入りするスペースをより多く確保することができる。したがって、仕切り体11によって仕切る機能と、出入りし易さを両立させることができる。
【0052】
<間仕切り10の別観点からの特徴>
ところで、前述した特許文献2に記載したように、足下仕切り板が天板3の前端から前方へかなり突出するタイプである場合、椅子6に対して遊技者が出入りし難いという問題があった。ここで遊技者の出入りをし易くするためには、
図22(a)に示すように遊技機2同士の間の間隔(寸法E)をあける必要がある。そして、遊技機2同士の間の間隔を広くあけると、遊技機島1に設置できる遊技機2の台数が減少してしまうという新たな問題が生じることになる。
【0053】
このように、仕切り体11(特に天板3より前方へ突出するタイプ)の設置条件として、仕切り体11と椅子6の距離関係については、椅子6に遊技者が出入りするための空間(例えば遊技機2同士の間の台間寸法)が必要となる。この設置条件は、天板3の前端からの突出量が多い仕切り体11ほど、特にその傾向が強くなる。そのため、間仕切り10を設置可能な遊技機島1が限られるという問題があった。例えば、遊技機2同士の間隔が狭い遊技機島1における遊技者にこそ、仕切り板は必要となるものであるが、その対応が困難であった。
【0054】
そこで、これらの課題を解決するために発明者らが鋭意研究を重ねた結果、次のような事実が明らかになった。すなわち、遊技者が椅子6に座るためには、椅子6同士の間より遊技者が入り込む必要があり、椅子6に座るには、
図19に示すように、膝を曲げるような状態で遊技機2の正面に移動していく必要がある。遊技機2と椅子6が、このようなやや窮屈と思える位置関係にあるのは、遊技者と遊技機2をできるだけ接近させたい(遊技状況をより良く確認したい。ハンドルと離れると操作しにくい)思いと、椅子6になんとか座り込める位置を模索してきた結果である。
【0055】
この位置関係を分析すると、椅子6における座部6aの座面上面と天板3の下面との間に遊技者の膝が入る位置関係であることがわかる。また、産業技術総合研究所が公表している「人体寸法データベース」を参照すると、遊技者が遊技機島1の椅子6に着座するために確保すべき寸法は、座面上面周辺では膝厚寸法が最も大きいことが分かる。すなわち、遊技者の膝厚が入り込むことができる寸法こそが、遊技者と島設備との取り合いを決定すべき根拠であるといえる。
【0056】
具体的な数値を上げると、
図20に示すように「人体寸法データベース」における膝厚について、青年者群を参照すると、50パーセンタイル(0~50%まで)で116.0mm、75パーセンタイルで121.0mm、97.5パーセンタイルで129.0mmとなっている。この数値に若干の余裕が確保できていれば、椅子6の座面周端と天板3前端に関して着座動作に支障ない位置関係と定めることができる。これは間仕切り10との確保寸法についても同様なことがいえる。なお、実際には遊技者の膝は、天板3の下方で島側に入り込むので、膝厚の確保寸法よりも若干少ない寸法で良い。
【0057】
このような確保寸法を鑑み、間仕切り10をより最適な寸法関係を設定するために検証したところ、間仕切り10(仕切り体11)の前端を、椅子6の座面先端よりも前方(遊技者側)へ突出させないことで、遊技者の椅子6に対する出入り動作が極めて容易にできるようになることが分かった。なお、従来のように遊技機島1から間仕切り10の前端を大きく突出させると、遊技機島1に入り込まない部分の動線があるので、「膝厚+α」の確保寸法が必須になってしまう。
【0058】
以上の検証結果に基づいて、次のような発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに向けて固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の最前端は、各遊技機正面の前方に配置された椅子6の座面先端よりも平面視で遊技機正面側に位置することを特徴とする遊技機島1の間仕切り10。
【0059】
ここで仕切り体11の「最前端」とは、仕切り体11において上下に連なる前端縁15のうち最も前方(遊技者側)へ突出している部位を指す。よって、仕切り体11の下部13ではなく上部12の前端が該当する。この仕切り体の最前端との位置関係が定義される椅子6の「座面先端」とは、通常の着座時における椅子6の座部6a上の座面先端であり、椅子6が回転して座面先端が遊技機正面に対向しない状態や、座部6aが例えば後方へスライド変位している状態における位置ではない。
【0060】
このような発明概念によれば、
図22に示すように、間仕切り10(仕切り体11)の前端が、椅子6の座面先端よりも前方(遊技者側)へ突出することはないので、遊技者の椅子6に対する出入り動作が極めて容易にできるようになる。このように、遊技機島1における限られたスペースでも、遊技機2同士の間隔を余分に広げて遊技機2の設置台数を減らすことなく、間仕切りを何ら問題なく取り付けることができ、遊技者が椅子6に容易に出入りするための空間を確保することができる。
【0061】
前述した発明概念は、遊技機正面と直交する前後方向の寸法関係を主眼としたものである。これに加えて、遊技機島正面と平行な左右方向における間仕切り10と椅子6との最適な寸法関係についても検証したところ、間仕切り10(仕切り体11)と天板3と椅子6の位置関係を特定することで、遊技者の椅子6に対する出入り動作がよりいっそう容易にできるようになることが分かった。
【0062】
以上の検証結果に基づいて、次のような発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに向けて固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の最前端と各遊技機正面の前方に配置された椅子6の可動範囲との平面視における最短距離は、遊技機島正面より前方(遊技者側)に配置された前記取付箇所の前端と前記椅子6の座面先端との平面視における距離以上に設定されたことを特徴とする遊技機島1の間仕切り10。
【0063】
ここで仕切り体11の「最前端」と椅子6の「座面先端」は、前述した通りである。また、椅子6の「可動範囲」とは、
図21に示すように、椅子6の回転中心より最外側に位置する部位(座部6aの座面先端の両角)の回転軌跡の内側が該当する。本実施の形態の椅子6は回転可能に支持されたものであり、スライドやリクライニング等の可動範囲は含めないが、回転以外の変位も可能な椅子の場合、そのスライドやリクライニング等の全ての動きを含めて可動範囲を定めると良い。
【0064】
椅子6の可動範囲と仕切り体11の最前端との「最短距離」は、椅子6の全ての可動範囲において最も仕切り体11の最前端と平面視で近接した状態の距離C(
図21参照)が相当する。ここで仕切り体11は、遊技機2ごとに対応して取り付けられており、その結果、椅子6の両側は、当該椅子6の正面の遊技機2に対応した仕切り体11と、その隣の遊技機2に対応した仕切り体11とで区画される。
【0065】
この両側の仕切り体11のうち、一般には遊技機2ごとに対応した仕切り体11との間に、遊技者の出入りスペースがより広く確保される。したがって、前記発明概念における「仕切り体11」は、遊技機2ごとに対応したものであり、隣の遊技機2に対応するものではない。ただし、隣の遊技機2に対応する仕切り体11との確保寸法についても、本発明概念を適用しても良い。
【0066】
また、遊技機島1側の「取付箇所」とは、本実施の形態では天板3である。よって、遊技機島正面より前方に配置された取付箇所の前端と椅子6の座面先端との平面視における距離とは、本実施の形態では天板3の前端と椅子6の座部6aの座面先端との距離D(
図21参照)が相当する。なお、仕切り体11の取付箇所は、必ずしも天板3に限られることはなく、遊技機島正面より前方に配置されて仕切り体11の取付箇所をなすものであれば、天板3以外の他の島側構造物であっても良い。
【0067】
このような別の発明概念によれば、間仕切り10(仕切り体11)と天板3と椅子6の位置関係において、遊技機正面と直交する前後方向のみならず、遊技機島正面と平行な左右方向においても、遊技者が椅子6に容易に出入りするための空間が積極的に確保される。したがって、遊技者の椅子6に対する出入り動作がよりいっそう容易にできるようになる。その他、仕切り体11の下部13の前端と椅子6の回転軸7の軸芯との距離と、遊技機正面(ガラス面)と椅子6の回転軸7の軸芯との距離とを同じぐらいの関係に設定しても良い。
【0068】
また、遊技場の椅子6は回転動作をすることが一般的であり、従来の突出する足下仕切り板では、この回転機能を十分に利用できなかった。すなわち、
図22(a)に示すように、遊技者が椅子6を回転させながら椅子6から出ようとしても、足が仕切り体11に当たるので、その部分で足位置の姿勢や位置を変えてから、再び椅子6から出る動作が必要であった。一方、
図22(b)に示すように、前述した2つの発明概念に係る間仕切り10によれば、遊技者が椅子6の回転機能をいっそう有効に活用して、椅子6への出入り動作ができることになる。
【0069】
<第2実施の形態に係る間仕切り10A>
図23,
図24は、本発明の第2実施の形態を示している。
本実施の形態に係る間仕切り10Aは、前述した第1実施の形態に係る間仕切り10と基本的な構成は共通するが、仕切り体11Aの形状が若干異なる。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0070】
第2実施の形態では、仕切り体11Aの上部12における腕部123と、上部12の前端から下部13の前端に至る前端縁15は、仕切り体11と同一の形状であるが、腕部123の下方の切欠122Aは、上下幅のある略矩形ではない。すなわち、仕切り体11Aでは、切欠122Aの最奥にある顎部122bから下部13の後端に亘って、切欠122Aの内縁がそのまま仕切り体11Aの後端縁14Aとして湾曲しながら延びるように形成されている。
【0071】
これにより、第2実施の形態の仕切り体11Aでは、遊技機島正面である腰板4との間の所定の隙間は上下に亘って一律な寸法ではなく、下部13から上部12に行くほど隙間の幅が大きくなる。したがって、腰板4の内側にある関連機器等の保守点検が必要になった場合に、前記隙間が広い分だけ腰板4のメンテナンス扉の開閉、または取り外し等がいっそう容易となる。なお、所定の隙間のうち、最も広くなる上部12でも、遊技者の膝が入らない程度の幅以下とすることが好ましい。
【0072】
<第3実施の形態に係る間仕切り10B>
図25は、本発明の第3実施の形態を示している。
本実施の形態に係る間仕切り10Bは、前述した第1実施の形態に係る間仕切り10と基本的な構成は共通するが、仕切り体11Bの上部12の腕部が上面設置具123Aとして仕切り体11Bとは別体として構成されている。
【0073】
仕切り体11B自体の形状も、前記仕切り体11とは若干異なっている。すなわち、仕切り体11Bの形状は、その切欠122Bの内縁下側が、上面設置具123Aと平行ではなく下方へ傾斜している。このような仕切り体11Bにおける多少の形状の相違は、適宜なし得る設計事項である。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0074】
上面設置具123Aは、アーム状に延びた金属製の部材であり、コ字形断面で前後方向に延びて下方に開口しており、その基端側が仕切り体11Bの上部12に被さる状態でネジ等により締結される。ここで上面設置具123Aと仕切り体11Bの締結方法は、他に例えば、ダボ等が複数あり嵌め込むことで締結したり、一方に設けたピンに他方を差し込むことで締結し、仕切り体11Bが自重で垂下するように構成すること等が考えられる。何れの締結方法であっても、上面設置具123Aを天板3上に載せることで、仕切り体11Bが垂れ下がる状態に仮止め可能となっている。
【0075】
間仕切り10の取り付け工事のとき、位置出しとして仕切り体11全体を利用して仮止めする必要があるが、持ち運びが大変である。そこで、第3実施の形態の上面設置具123Aだけの持ち運びであれば、作業もより容易になる。また、仕切り体11Bが傷んで交換をする場合、若しくは形状の異なる仕切り体を設置したくなった場合でも、上面設置具123Aを残して、仕切り体11Bの本体だけを取り外して交換作業を行えば、仕切り体11Bの位置出し作業は完了している状態であるため、容易に交換作業をすることが可能になる。
【0076】
第3実施の形態の別の効果として、遊技機交換において、遊技機2と上面設置具123Aは接触して擦れるため、上面設置具123Aが傷んでしまった場合、上面設置具123Aだけを交換することも可能となる。さらに、遊技機交換やメンテナンス等で、上面設置具123Aを取り外した作業の方が良いと思われるときは、取り外すことも可能になる。よって、遊技場の遊技機管理者は、仕切り体11Bがどのような遊技機島1が設置されても、交換やメンテナンス等で心配をする必要がなくなる。
【0077】
また、上面設置具123Aの下面側は両面テープ等で天板3の上面に止着するようにすれば、仕切り体11Bの工事中(仕切り体11の交換等も含む)のときも、仕切り体11Bの位置ズレが生じない。これは、前述した他の仕切り体11,11Aについても同様である。また、上面設置具123Aの高さについては、他の仕切り体11,11Aにおける最上端の高さと同様に、遊技機設置面(設置台3aの上面)の高さ以下に設定されることが望ましい。
【0078】
<第4実施の形態に係る間仕切り10C>
図26,
図27は、本発明の第4実施の形態を示している。
前述した第1~第3実施の形態の間仕切り10,10A,10Bは、何れも仕切り体11,11A,11Bの下部13の下端縁131が、床面Aに近接する状態での仮止めが可能なものである。これに対して、第4実施の形態に係る間仕切り10Cは、仕切り体11Cの上下方向の長さを短く構成している。
【0079】
第4実施の形態の仕切り体11Cは、前述した仕切り体11等の下半分側をカットすることで、上下方向の長さを半分程度に形成している。ここで仕切り体11Cの下部13Cの下端位置は、椅子6に着座した遊技者の膝位置のみを仕切れる程度に設定されている。また、仕切り体11Cの後端縁14Cから下部13Cの下端縁131、そして下端縁131から前端縁15Cにかけて、全体的な丸味を帯びた形状に形成されている。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0080】
このような仕切り体11Cであっても、遊技機島1側の取付箇所である天板3に固定するときは、天板3から垂れ下がる状態に仮止め可能である。すなわち、仕切り体11Cの上部12にある腕部123を天板3に仮置きすると、仕切り体11Cの下部13Cが自重により床面A上で鉛直方向に垂れ下がる。このとき、仕切り体11Cの上部12を前述の第一固定具20によって天板3に固定すれば良い。
【0081】
仕切り体11Cの下部13Cは、床面Aに向かって垂下しているが、床面Aより上方に離隔しており、床面Aに対して固定しないため、床面Aでの位置出しは不要である。また、第二固定具30を用いた取り付け作業も不要であり、より簡易な工事で取り付け作業を実施することができる。また、仕切り体11Cは全体的に短いため、構成を簡易化することができ、上部12だけの固定によっても十分な取り付け強度を保つことができる。
【0082】
<第5実施の形態に係る間仕切り10D>
図28~
図31は、本発明の第5実施の形態を示している。
前述した第1~第4実施の形態の間仕切り10,10A,10B,10Cは、何れも仕切り体11,11A,11B,11Cは上部12に腕部123,123Aを備えており、腕部123,123Aを天板3に仮置きすることで垂れ下がる状態に仮止め可能なものであった。これに対して、第5実施の形態に係る間仕切り10Dも、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに向けて固定される仕切り体11Dを備えるが、仕切り体11Dは、取付箇所(例えば天板3)に固定するときに、取付箇所に対して位置決め可能であることを特徴とする。
【0083】
第5実施の形態では、仕切り体11Dの上部12と、その取付箇所である天板3の下面に、互いに位置決め可能に嵌合する嵌合部と被嵌合部とが設けられている。
図29に示すように嵌合部は、仕切り体11Dの上部12の上端縁121より上方に突設された上部突起124である。一方、被嵌合部は、天板3の下面側に凹設されて上部突起124が嵌合する嵌合溝3cである。上部突起124は、上部12の後方(遊技機島1側)寄りの位置に、上端縁121より一段高い凸状に突設されている。
図30,
図31に示すように被嵌合部は、天板3の下面側で上部突起124の取付位置に、上部突起124が合致する形状に凹設された嵌合溝3cである。
【0084】
ここで上部突起124は、嵌合溝3cに対して密に嵌合するように設定されており、上部突起124と嵌合溝3cの嵌合状態の摩擦力が重力に勝れば、仕切り体11Dは天板3より垂れ下がる状態に仮止めすることも可能となる。ただし、第5実施の形態では、仕切り体11Dが必ずしも垂れ下がる状態に仮止め可能なものに限らず、上部突起124と嵌合溝3cとの嵌合は、単に位置決めに用いられる構成であれば足りる。仕切り体11Dでは、腕部123が不要となるため、切欠122も設けられていない。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0085】
遊技機島1に間仕切り10Dを取り付けるには、先ず仕切り体11Dにある上部突起124を天板3の下面にある嵌合溝3cに差し込むように嵌合して位置決めする。かかる状態で、仕切り体11Dの下部13は床面Aに近接しており、第1実施の形態の仕切り体11の場合と同様に、面倒な位置出しを行うことなく、第二固定具30によって下部13を床面Aに固定すれば良い。このように、仕切り体11Dの上部12に関しては、第一固定具20等を用いて固定する必要はなく、極めて容易に取り付け作業を実施することができる。
【0086】
このような第5実施の形態からは、前述した「仕切り体11Dは、取付箇所に固定するときに、取付箇所に対して位置決め可能である」ことの他、「遊技機島1に間仕切り10Dの設置を補助する加工が施されている」という発明概念を導くことができる。ここで「補助する加工」とは、例えば、仕切り体11Dの位置決めに用いる被嵌合部(または嵌合部)を設けることである。よって、前述したが間仕切り10Dの仕切り体11Dを、遊技機島1の取付箇所(天板3等)に固定するときは、取付箇所から垂れ下がる状態に仮止め可能であるか否かは問わない。
【0087】
なお、前述した嵌合部と被嵌合部とは、図示した上部突起124と嵌合溝3cに限定されるものではなく、互いに位置決め可能に嵌合するものであれば、他の構造であってもかまわない。また、第5実施の形態では、仕切り体11Dに嵌合部を設ける一方、遊技機島1側の取付箇所である天板3に被嵌合部を設けたが、逆の態様として、仕切り体11Dに被嵌合部を設ける一方、天板3に嵌合部を設けるように構成しても良い。
【0088】
<第6実施の形態に係る間仕切り10E>
図32~
図37は、本発明の第6実施の形態を示している。
本実施の形態に係る間仕切り10Eは、前述した第5実施の形態に係る間仕切り10Dと技術的な思想として共通するものであり、仕切り体11Eは、遊技機島1側の取付箇所(例えば天板3)に固定するときに、取付箇所に対して位置決め可能であることを特徴とする。
【0089】
第6実施の形態でも、仕切り体11Eの上部12と、その取付箇所である天板3の下面に、互いに位置決め可能に嵌合するための嵌合部と被嵌合部が設けられている。ここで嵌合部は、仕切り体11Eの上部12に取り付けられた上部固定具40からなる。上部固定具40は、仕切り体11Eの上部12に取り付ける一つのブラケット金具からなる。
図37に示すように上部固定具40は、コ字形断面で左右方向に延びて下方に開口した水平部41と、水平部41の中央下端より下方に連なって上下に延びる平板状の垂直部42とからなる。
【0090】
水平部41は、後述する被嵌合部に移動可能に嵌合する部位である。詳しく言えば水平部41は、
図37に示すように、垂直部42が中央下端より下方に延出した背面壁411と、背面壁411と前後に対向する正面壁413と、背面壁411と正面壁413の上端縁間に直角に連なる上面壁412とからなる。上面壁412には、後述する被嵌合部のある天板3に後からネジ止めするための複数の取付孔412aが設けられている。
【0091】
垂直部42は、仕切り体11Eの上部12の後端側に設けられている切欠122の縦端面にネジ止めする部位である。垂直部42には、ネジ止めするための複数の取付孔421が設けられている。なお、上部固定具40は、予め仕切り体11Eに取り付けるものであるが、もちろん遊技場の施工現場で、仕切り体11Eに取り付けるようにしてもかまわない。
【0092】
一方、被嵌合部は、天板3の下面側に凹設されて上部固定具40の水平部41が嵌合する嵌合長溝3dである。
図34~
図36に示すように、嵌合長溝3dは、天板3の下面側で上部固定具40を取り付ける前後位置に、水平部41がちょうど合致する横断面形状で左右方向(島長手方向)に延びるように凹設されている。ここで上部固定具40(の水平部41)は、嵌合長溝3dに対して密に嵌合するように設定されており、上部固定具40と嵌合長溝3dの嵌合状態の摩擦力が重力に勝れば、仕切り体11Eは天板3より垂れ下がる状態に仮止めすることも可能なことは、前述した第5実施の形態と同様である。
【0093】
第6実施の形態に係る間仕切り10Eの遊技機島1への取り付けは、先ず仕切り体11Eに取り付けてある上部固定具40を嵌合長溝3dに嵌合させてから、第二固定具30によって下部13を床面Aに固定する。かかる取り付け方法も、前述した第5実施の形態の場合と共通するが、第6実施の形態の仕切り体11Eの取り付けでは、次のような特有の効果がある。すなわち、先ず嵌合長溝3dを形成するための天板3の下面側の加工処理が容易である。
【0094】
また、長手方向に延びる嵌合長溝3dに対して上部固定具40は、ネジ止め前は移動させることができるため、仕切り体11Eを任意の位置に配置させることができる。さらに、遊技機2の配置(例えば遊技機2間の寸法)を変更したときでも、仕切り体11Eの取り付け位置を容易に対応させることができる。なお、上部固定具40では、嵌合長溝3dに嵌合させる水平部41が垂直部42の上端の幅を超えて左右に長く延びているが、これは仕切り体11Eを固定した設置後に、仕切り体11Eに側方から強い力がかかっても、倒れない強度を保つためである。
【0095】
<仕切り体11の第二固定具30(固定手段)の変形例>
前述した第1~第3および第5,第6実施の形態の間仕切り10,10A,10B,10D,10Eに設置に関して、それぞれの仕切り体11,11A,11B,11D,11Eの下部13を床面Aに固定するには、床面Aが例えば硬質な材質の平面である場合、アンカーを設置せずとも、第二固定具30を床面に押し付けて固定することができる。
【0096】
このような第二固定具30により、仕切り体11,11A,11B,11D,11Eは、天板3の下面から床面Aに対して突っ張った状態になるので位置ずれを起こさない。以下、間仕切り10,10A,10B,10D,10Eを総称するときは、代表して間仕切り10と表記する。また、仕切り体11,11A,11B,11D,11Eを総称するときは、代表して仕切り体11と表記する。
【0097】
ところで、床面Aは硬質な材質の平面とは限らず、例えば
図38(a)に示すように、床面AがカーペットB等の柔軟な材質により覆われていることもある。カーペットBは、一般に下から順に背面材、基布2、ゴム材、基布1が接着により積層され、上層の基布1およびゴム材に、パイル糸が編み込まれて形成されている。最下層の背面材は、例えばゴム材等の防音材や断熱材であり、上下の基布1,2の間のゴム材は、例えば天然ゴム(ラテックス)が適している。
【0098】
カーペットBの表面地を成すパイル糸には、一般にループパイルとカットパイルの種類がある。
図38(b)に示すように、ループパイルは、基布1の表面上に通常の織り上がった数多の輪状の起毛であり、フック等が引っ掛かりやすい。一方、
図38(c)に示すように、カットパイルは、通常の輪状の起毛をシャーリング(刈り取り)した切毛である。いずれの種類のカーペットBでも、
図39に示すように、第二固定具30を床面A上のカーペットBに押し付けて固定した場合、カーペットB上の設置面は柔軟で滑らかいため、衝撃を与えると位置ずれをしてしまう虞がある。
【0099】
このような問題を解決するには、第二固定具30を成すベース31の底面壁311にある穴(
図6参照)を利用して、アンカーやコンクリートネジで固定することで位置ずれを防止することもできるが、以下のような課題が生じる。
【0100】
先ず、第一の課題として、第二固定具30をカーペットB上にそのまま固定すると、パイル糸が不均等に重なることもあり、垂直に第二固定具30を設置することが難しい場合がある。そこで、
図40(a)に示すように、第二固定具30を設置するカーペットBの一部をカットする方法もあるが、作業が非常に手間になってしまう。
【0101】
次に、第二の課題として、カーペットBを敷く床面A下がモルタル等である場合、
図40(b)に示すように、アンカーやコンクリートネジ等を使用して固定しても十分に固定強度が確保できず、衝撃を与えると位置ずれを起こしてしまう虞があった。
【0102】
そこで、以上のような課題に着目して、以下のような第二固定具30に関する変形例が考えられる。
【0103】
<<変形例1に係る第二固定具30A>>
図41は、変形例1に係る第二固定具30Aを示している。
本変形例1では、第二固定具30Aは、前述した第二固定具30(
図5~
図7参照)と基本的な構成は共通しており、カーペットBに対接させるベース31と、該ベース31上で組み合わされる一対のアングル32,32との計3つのブラケット金具から成る。ここでベース31には、その底面壁311より下方に突出するスパイク313が設けられている。
【0104】
スパイク313は、釘状の突起物であり、例えば底面壁311にある穴に挿通させた状態で下方に突出している。スパイク313は、カーペットBの上層の基布1から下層の背面材に亘って刺さる長さを備えると良い。また、ベース31の底面壁311にある穴(
図6参照)は2つのみに限らず、穴の数を増やしてスパイク313も3つ以上設けるようにしても良い。また、ベース31の底面壁311の穴とは関係なく、スパイク313の頭部を平らにして、底面壁311の下面に接着するように構成しても良い。
【0105】
このような第二固定具30Aによれば、仕切り体11の下部13を、床面A上のカーペットBに対して強固に固定することができる。なお、第二固定具30Aの課題として、仕切り体11に衝撃が繰り返し加わると、カーペットBにスパイク313を刺していた穴が大きくなってきてガタつく虞がある。また、カーペットBは、布地とゴム材等を接着させた積層構造であるので、衝撃が加わると変形してしまう。よって、衝撃が加わる状況下では、長期間ずれないで固定させることが難しい場合もある。
【0106】
以上の本変形例1の構成より、次の発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに亘って固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の下部13は、固定具30Aを介して床面A上に固定され、
前記固定具30Aは、床面A側に対して刺さるスパイク313を備えることを特徴とする。
なお、本変形例1を適用する床面Aは、必ずしもカーペットBが敷かれている場合に限らず、床面A側の設置面が、スパイク313を刺して固定可能な材質であれば足りる。
【0107】
<<変形例2に係る第二固定具30B>>
図42は、変形例2に係る第二固定具30Bを示している。
本変形例2も、第二固定具30Bは、前述した第二固定具30(
図5~
図7参照)と基本的な構成は共通しており、カーペットBに対接させるベース31と、該ベース31上で組み合わされる一対のアングル32,32との計3つのブラケット金具からなる。ここでベース31には、その底面壁311の下面に面ファスナーを成す多数のフック314が設けられている。
【0108】
フック314は、カーペットBの表面のループパイルに対して着脱可能な突起群である。フック314は、例えばシート状の基材の片面上に多数設けられており、基材のもう片面が底面壁311の下面に接着される。なお、個々のフック314の具体的な形状は、図示した鈎状の突起に限らず、他に例えばマッシュルーム状の突起のクリックタイプや、鋸歯状の突起のシャークバイト(鮫歯)タイプ等のバリエーションがある。
【0109】
このような第二固定具30Bによれば、仕切り体11の下部13を、床面A上のカーペットBに対して強固に固定することができる。なお、第二固定具30Bの課題として、カーペットBの表面地の種類により取り付けに相性がある。すなわち、カーペットBの表面地のパイル糸がループパイルである場合(
図38(b)参照)、強固に固定できるが、カットパイルの場合(
図38(b)参照)、不向きである。また、フック314は、パイル糸との固着になるので、圧力を加えた状態だとややズレることがある。ただし、圧力を除けばズレは元の状態に戻る。
【0110】
以上の本変形例2の構成より、次の発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに亘って固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の下部13は、固定具30Bを介して床面A上に固定され、
前記固定具30Bは、床面A上のカーペットBに対して固着する面ファスナー(フック314)を備えることを特徴とする。
【0111】
<<変形例3に係る第二固定具30C>>
図43は、変形例3に係る第二固定具30Cを示している。
本変形例3も、第二固定具30Cは、前述した第二固定具30(
図5~
図7参照)と基本的な構成は共通しており、カーペットBに対接させるベース31と、該ベース31上で組み合わされる一対のアングル32,32との計3つのブラケット金具からなる。ただし、ベース31は、上下が逆向きの状態で組み合わされている。
【0112】
図43(a),(d)に示すように、第二固定具30Cのベース31は、底面壁311が上側に位置し、両側壁312,312が下向きの状態となるように、一対のアングル32,32と組み合わされている。ここでベース31の両側壁312,312の下向きの端縁は、各アングル32における側面壁321、端面壁322、および折返壁323から成る外周の壁先端324よりも上側に位置するように設定されている。よって、第二固定具30Cでは、長方形に連なる外周の壁先端324が床面A側に対接することになる。
【0113】
このような第二固定具30Cによれば、仕切り体11の下部13を、床面A上のカーペットBに対して強固に固定させることができ、仕切り体11に衝撃を加えてもズレが生じにくい。また、仕切り体11に衝撃を繰り返し加えても、カーペットBのゴム材の層まで壁先端324を食い込ませていないので(凹ませる程度)、カーペットBの基材が破損し変形してしまうことがない。
【0114】
すなわち、
図43(b),(c)に示すように、カーペットBの表面におけるパイル糸の間に第二固定具30Cの壁先端324が線状に差し込まれる状態になるので、パイル糸そのものがズレ防止の機能を果たすことになる。ここで壁先端324は長方形を象るが、前後方向の方が長いので、左右方向へは非常にズレにくい。一般に遊技者の膝や足から仕切り体11に加わる衝撃は左右方向からなので、よりいっそうズレに強いことになる。
【0115】
以上の本変形例3の構成より、次の発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに亘って固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の下部13は、固定具30Cを介して床面A上に固定され、
前記固定具30Cは、床面A上のカーペットBに対接する外周の壁先端324を備えることを特徴とする。
【0116】
<<変形例4に係る第二固定具30D>>
図44は、変形例4に係る第二固定具30Dを示している。
本変形例4では、第二固定具30Dは、前述した第3の変形例(
図43参照)と基本的な構成は共通しているが、第二固定具30Dの外周の壁先端324に沿って突起325が設けられている点で、第3の変形例の構成とは異なっている。
【0117】
第二固定具30Dの壁先端324にある突起325は、例えば等間隔に複数並ぶように設けると良い。また、突起325の高さは、カーペットBの表面側より喰い込むが、例えばゴム材の層までは達しない程度の寸法が好ましい。なお、突起325の具体的な形状や数は、適宜定め得る設計事項である。このような第二固定具30Dによれば、仕切り体11の下部13を床面A上のカーペットBに対して、前述した第3の変形例よりもいっそう強固に固定することができる。
【0118】
以上の本変形例4の構成より、次の発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに亘って固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の下部13は、固定具30Dを介して床面A上に固定され、
前記固定具30Dは、床面A上のカーペットBに対接する外周の壁先端324を備え、該壁先端324に沿って、前記カーペットBの表面側に喰い込む突起325が設けられたことを特徴とする。
【0119】
<<変形例5に係る第二固定具30E>>
図45は、変形例5に係る第二固定具30Eを示している。
本変形例5では、第二固定具30Eは、前述した変形例3(
図43参照)と基本的な構成は共通しているが、
図45(a)に示すように、第二固定具30Eを構成するベース31の内側に、高摩擦力の弾性体315が設けられている。
【0120】
弾性体315は、例えば防振ゴムや防振ゲル等の高い摩擦力を有する材質により形成されている。
図45(b)に示すように、弾性体315は、ベース31の内側に下方から嵌め込む形状である。弾性体315において、第二固定具30Eの外周の壁先端324と共にカーペットBに対接する最下面は、例えば壁先端324と同等の高さ位置となるように設定されている。
【0121】
このような第二固定具30Eによれば、仕切り体11の下部13を床面A上のカーペットBに対して、壁先端324が喰い込むだけでなく、弾性体315が高い摩擦力を持って対接するため、仕切り体11の下部13を床面A上のカーペットBに対して、なおさら強固に固定することができる。なお、弾性体315は、前述した変形例3に係る第二固定具30Cに限らず、前述した変形例4に係る第二固定具30Dに組み合わせても良い。
【0122】
以上の本変形例5の構成より、次の発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに亘って固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の下部13は、固定具30Eを介して床面A上に固定され、
前記固定具30Eは、床面A側に対接して摩擦力を付与する弾性体315を備えることを特徴とする。
なお、本変形例5を適用する床面Aは、必ずしもカーペットBが敷かれている場合に限らず、床面A側の設置面が、弾性体315との接触により摩擦力を生じされるものであれば足りる。
【0123】
<<変形例6に係る第二固定具30F>>
図46は、変形例6に係る第二固定具30Fを示している。
本変形例6では、第二固定具30Fは、前述した第二固定具30(
図5~
図7参照)と基本的な構成は共通しており、カーペットBに対接させるベース31と、該ベース31上で組み合わされる一対のアングル32,32との計3つのブラケット金具からなる。ただし、ベース31の底面壁311は、各アングル32における外周の壁先端324よりも上側に位置し、底面壁311と壁先端324の間の内側の空間に、カーペットBに対接させる構造体316が設けられている。
【0124】
構造体316は、例えば細幅の薄板を密な格子状に組み合わせて形成されている。
図46(b)に示すように、構造体316は、第二固定具30Fの底面内側より、ベース31の底面壁311に沿わせるように嵌め込む形状である。構造体316において、第二固定具30Fの外周の壁先端324と共にカーペットBに対接する最下面は、例えば壁先端324と同等の高さ位置となるように設定されている。
【0125】
このような第二固定具30Fを介して、仕切り体11の下部13を床面A上のカーペットBに対接させると、構造体316の格子状の下面壁がパイル糸の間に入り込むので、床面A上のカーペットBに対して、よりいっそう強固に固定することができる。なお、第二固定具30Fの底面内側の空間には、構造体316の代わりに、前述した本変形例5の弾性体315を高さ寸法を合わせて設けるようにしても良い。
【0126】
以上の本変形例6の構成より、次の発明概念が導かれる。
遊技機2を並べて設置した遊技機島1に設けられ、隣り合う遊技機2の遊技者の足下を仕切るための間仕切り10において、
隣り合う遊技機2同士の間の前方で、遊技機島1側の取付箇所から床面Aに亘って固定される仕切り体11を備え、
前記仕切り体11の下部13は、固定具30Fを介して床面A上に固定され、
前記固定具30Fは、床面A上のカーペットBに対接して喰い込む構造体316を備えることを特徴とする。
なお、本変形例6における構造体316は、必ずしも格子状の形状に限らず、カーペットBに対接して喰い込む構造であれば、例えば数多のピンを備えた剣山状のもの等、他の構造を採用することもできる。
【0127】
以上、本発明の実施の形態および変形例を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、遊技機島1に設置する遊技機2の台数は、
図1に示したように多数である必要はなく、数台程度の遊技機を、前後片面のみ、あるいは前後両面に並べた小型の遊技島に適用することもできる。ここで遊技機はパチンコ機に限定されるものではなく、例えば、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシン等でもかまわない。
【0128】
また、仕切り体11,11A等を取付箇所に固定するときに、仕切り体11,11A等を垂れ下がる状態に一時でも保持できれば「仮止め」となり、保持できなくても取付位置を規制できれば「位置決め」となるが、その具体的な構成は前述した各種実施の形態に限定されるものではない。例えば、第1~第4実施の形態のように、天板3の上面に仮置するように仮止めするタイプではなく、第5,第6実施の形態のように、天板3の下面に仮止めないし位置決めするタイプでは、前述した嵌合部と被嵌合部との嵌合関係に限定されず、次のような別の構成も考えられる。
【0129】
すなわち、例えば天板3の下面に、鉄板等の磁力に吸着される金属材を所定の位置に設けておき、仕切り体11,11Aの上部12の上端側には、磁石やマグネットシート等を設ける構成が考えられる。また、磁力による方法以外にも、面接触による方法として、粘着テープや面ファスナ等による仮止めないし位置決めも可能である。
【0130】
また、第二固定具30(各変形例を含む)を設置して、間仕切り10,10A等が上下に突っ張った状態になったとき、仕切り体11,11A等の上部12の仮止め方法がある程度強固、若しくは位置ズレがしない方法であれば、必ずしも第一固定具20を必要とするわけでない。例えば、前述した第5実施の形態では、仕切り体11Dの上部12をネジ止めする固定具は不要である。また、第6実施の形態では、上部固定具40を天板3にネジ止めしているが、ぴったりと嵌合していれば、左右にズレにくい構造であるので、天板3へのネジ止めは不要となる。
【0131】
また、間仕切り10,10A等を構成する仕切り体11,11A等は、必ずしも板材から平板状に構成する必要はなく、他に例えば、棒材をパネルのような枠状に組み合わせて構成しても良い。また、仕切り体11,11A等の上方にも、必要に応じて隣り合う遊技者からのタバコの煙や音等を遮蔽するように、天板3上方に延出する上部仕切り体を追加しても良い。
【0132】
また、仕切り体11,11A等の材質としては、ネジ止めできるものとして木材が適している。特に、材質を木材とした場合、加工やネジ止めが容易なだけでなく、表面の塗装も容易であり、また他部材を取り付けるような加工も容易に行うことができる。ただし、仕切り体11,11A等の材質は、木材に限るものではなく、ネジ止めが可能なものであれば、例えば合成樹脂等の加工性の良い材料で構成してもかまわない。
【0133】
また、仕切り体11,11A等の周囲のうち遊技者が接触する範囲(特に上端縁121と前端縁15等)には、弾性材質からなる保護シートないしカバーを装着すると良い。これにより、遊技者が仕切り体11,11A等に強く接触しても安全面での問題もない。ここで保護シートないしカバーとしては、例えば、上端縁121と前端縁15の端面に沿って貼着する弾性テープとして、滑らかな表皮と接着面と間に弾性材質層を設けたもの等が適している。
【0134】
また、仕切り体11,11A等の上部12には、別体として用意された例えば手置き(肘掛)、カップホルダー、携帯端末ホルダー、小物入れ、広告板、表示ディスプレイ、それに天板3の上方を仕切る間仕切り等の各種付属品を、それぞれオプションとして取り付け可能に構成すると良い。ここで各種付属品の取り付けは、例えば、上部12の上端縁121に沿って予め蟻溝を形成しておき、各種付属品の下側には蟻溝に嵌合させる取付部を設けることにより、容易に着脱可能に取り付けることができる。もちろん、各種付属品を上部12にネジ等で固定しても良い。また、前述した第3実施の形態の場合では、仕切り体11Bの上部12に各種付属品をオプションとして取り付けるのでなく、上面設置具123Aを取り外し、各種付属品が備わった上面設置具123Aを取り付けるように構成することもできる。
【0135】
さらに、仕切り体11,11A等の上部12の前端縁15等の適所には、その構造自体の一部として、あるいは後付けするオプションとして、前記各種付属品とはまた別に、遊技者のバッグや手提げ袋、あるいは傘等を掛け止めるためのフックや切欠等を設けても良い。ここでフック等は、掛けたバッグ等が隣の遊技者の邪魔とならないように、使用する遊技者側に向けて設ける等、掛けた物が隣のスペースを侵食しないように向きや配置を工夫すると良い。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明に係る遊技機島の間仕切りは、遊技機を設置した様々なタイプの遊技機島に付帯設備として広く適用することができる。
【符号の説明】
【0137】
1…遊技機島
2…遊技機
3…天板
4…腰板
5…台間球貸機
6…椅子
10,10A,10B,10C,10D,10E…間仕切り
11,11A,11B,11C,11D,11E…仕切り体
12…上部
13…下部
14…後端縁
15…前端縁
20…第一固定具
30,30A,30B,30C,30D,30E,30F…第二固定具
40…上部固定具