IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッドの特許一覧

特開2024-1447811’-シアノヌクレオシドを調製する方法
<>
  • 特開-1’-シアノヌクレオシドを調製する方法 図1
  • 特開-1’-シアノヌクレオシドを調製する方法 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144781
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】1’-シアノヌクレオシドを調製する方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20241003BHJP
   C07H 19/04 20060101ALI20241003BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
C07D487/04 145
C07H19/04
C07D519/00 301
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024133263
(22)【出願日】2024-08-08
(62)【分割の表示】P 2022553075の分割
【原出願日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】62/988,661
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】パーベル アール. バダロフ
(72)【発明者】
【氏名】ステイシー ブレムナー
(72)【発明者】
【氏名】マシュー アール. チン
(72)【発明者】
【氏名】デチアン ガオ
(72)【発明者】
【氏名】ノーラン グリッグス
(72)【発明者】
【氏名】ラース ブイ. ヘウマン
(72)【発明者】
【氏名】チアジェン ライ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アール. ミルバーン
(72)【発明者】
【氏名】サンカール モハン
(72)【発明者】
【氏名】ショーン ティー. ネビル
(72)【発明者】
【氏名】ビン シ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー シー. スティーブンス
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス エー.ジェイ. ウーリッグ
(72)【発明者】
【氏名】ティアゴ ヴィエイラ
(72)【発明者】
【氏名】トッド エー. ウェンデルスキ
(57)【要約】
【課題】 疾患を処置する方法を提供すること
【解決手段】 本開示は、概して式(I)の化合物等の1’-シアノヌクレオシドを調製する方法について説明する。例えば、式(I)の化合物はフロー反応器で式(II-a)の化合物から調製することができる。一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物を調製する方法を提供し、方法は、(a)第1の投入混合物を第1のフロー反応器に添加することであって、第1の投入混合物は、ルイス酸、ブレンステッド酸、及び式(II-a)の化合物を含み、第1のフロー反応器は、第1の出力混合物を提供する、添加することと、(b)第2の投入混合物を第2のフロー反応器に添加することであって、第2の投入混合物は、第1の出力混合物及びシアン化剤を含み、第2のフロー反応器は、式(I)の化合物を含む第2の出力混合物を提供する、添加することと、を含む。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月12日に出願された米国仮特許出願第62/988,661号の優先権を主張し、この出願は、あらゆる目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
化合物(2R,3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-カルボニトリルは、重要な合成中間体である(例えば、国際公開第2016/069825号を参照されたい)。この中間体、及び他の1’-シアノヌクレオシドを調製する方法が継続的に必要とされている。更に、これらの化合物を大規模で、良好な収率、及び/又は良好な純度で調製する方法が継続的に必要とされている。本発明は、この必要性及び他の必要性を満たす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2016/069825号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物を調製する方法を提供し、
【化1】
方法は、(a)第1の投入混合物を第1のフロー反応器に添加することであって、第1の投入混合物は、ルイス酸、ブレンステッド酸、及び式(II-a)の化合物を含み、
【化2】
第1のフロー反応器は、第1の出力混合物を提供する、添加することと、(b)第2の投入混合物を第2のフロー反応器に添加することであって、第2の投入混合物は、第1の出力混合物及びシアン化剤を含み、第2のフロー反応器は、式(I)の化合物を含む第2の出力混合物を提供する、添加することと、を含む。
別の実施形態では、式(II-a)の化合物を調製する方法が本明細書で提供され、
【化3】
第5の投入混合物を第5の反応器に添加することであって、第5の投入混合物は、式(V)の化合物と、
【化4】
酸化剤と、第5の塩基とを含み、第5の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第5の出力混合物を提供する、ことを含む。
【0005】
別の実施形態では、式(VII)の化合物
【化5】
又はその塩を調製する方法が本明細書で提供され、方法は、第8の投入混合物を第8のフロー反応器に添加することであって、第8の投入混合物は、第8のルイス酸及び式(I)の化合物を含み、
【化6】
第8のフロー反応器は、式(VII)の化合物又はその塩を含む第8の出力混合物を提供する、ことを含む。
【0006】
別の実施形態では、式(VII)の化合物
【化7】
又はその塩を調製する方法が本明細書で提供され、方法は、式(I)の化合物と
【化8】
第9のルイス酸と、添加剤とを、第9の反応器で組み合わせて、式(VII)の化合物又はその塩を含む第9の出力混合物を提供することを含む。
【0007】
別の実施形態では、式(VII)の化合物
【化9】
又はその塩を調製する方法が本明細書で提供され、方法は、式(I)の化合物と
【化10】
第10のルイス酸とを、第10の反応器で組み合わせて、式(VII)の化合物又はその塩を含む第10の出力混合物を提供することを含み、第10のルイス酸は、三塩化アルミニウム(AlCl)、三臭化アルミニウム(AlBr)、塩化チタン(IV)(TiCl)、及び塩化スズ(IV)(SnCl)からなる群から選択される。
【0008】
別の実施形態では、式(VIII)の化合物
【化11】
又はその薬学的に許容される塩を調製する方法が本明細書で提供され、(a)第11の投入混合物を第11の反応器に添加することであって、第11の投入混合物は、第11の酸HX、第11の保護剤、第11の溶媒、及び式(VII)の化合物を含み、
【化12】
第11の反応器は、式(VIII-a)の酸塩を含む第11の出力混合物を提供し、
【化13】
第11の酸HXは、硫酸、塩酸、リン酸、安息香酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、ナフタレンスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1,5-ナフタレンジスルホン酸、マレイン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、又はシュウ酸であり、第11の保護剤は、アセトン、2-メトキシプロペン、2,2-ジメトキシプロパン、アルキルアセタール、又はビニルエーテルであり、第11の溶媒は、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、若しくはアセトニトリル、又はそれらの組み合組み合わせである、添加することと、
(b)第12の投入混合物を第12の反応器に添加することであって、第12の投入混合物は、第11の出力混合物、第12の塩基、及び第12の溶媒を含み、第12の反応器は、式(VIII-a)の化合物を含む第12の出力混合物を提供し、第12の塩基は、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、又は水酸化カルシウムであり、第12の溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、若しくは水、又はそれらの組み合組み合わせである、添加することと、を含む。
【0009】
別の実施形態では、式(X)の化合物を調製する方法が本明細書で提供され、
【化14】
第13の投入混合物を第13の反応器に添加することを含み、第13の投入混合物は、式(VIII)の化合物
【化15】
又はその薬学的に許容される塩、塩化マグネシウム、ジイソプロピルエチルアミン、第13の溶媒、及び式(IX)の化合物を含み、
【化16】
第13の反応器は、式(X)の化合物を含む第13の出力混合物を提供し、第13の溶媒は、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、若しくは2-メチルテトラヒドロフラン、又はそれらの組み合組み合わせである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例7に記載の式(I)の化合物を調製する方法を示すフロー概略図である。
【0011】
図2】実施例13に記載の式(VII)の化合物を調製する方法を示すフロー概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
I.概論
本開示は、1’-シアノヌクレオシドを調製する方法を記載する。本明細書に記載の方法は、任意のスケール、例えば、1kg以上で実行することができる効率的で拡張可能なプロセスに関する。いくつかの実施形態では、方法はフロー反応器で、式(I)の化合物を調製することを含む。
【化17】
【0013】
II.定義
値を指す場合、「約」は、記載された値の、記載された値+/-10%を含む。例えば、約50%は、45%~55%の範囲を含み、約20モル当量は、18~22モル当量の範囲を含む。したがって、範囲を指す場合、「約」は、範囲の各末端の記載された値の、記載された値+/-10%の各々を指す。例えば、約1~約3(重量/重量)の比は、0.9~3.3の範囲を含む。
【0014】
「フロー反応器」又は「管型反応器」は、化学物質、試薬、及び溶媒が、通常、定常状態で供給混合物として継続的に添加され、化学物質、試薬、及び他の従属変数の変換が反応器内の位置及び滞留時間の関数であるように構成される容器を指す。例えば、流体は、それらが固体プラグ又はピストンであるかのようにフロー反応器を通って流れることができ、反応時間は、任意の所与の断面における全ての流動材料について同じである。材料は、フロー反応器に連続的に添加されるが、供給混合物が使い尽くされるまで、すなわち、供給混合物がなくなるまで、生成物は、出力混合物を介して連続的に生成される。例えば、図1に示すフロー概略図に関して、第1のフロー反応器は、反応ループ140によって表される。図1に示すフロー概略図に関して、第2のフロー反応器は、反応ループ170によって表される。
【0015】
「連続的に添加すること」は、反応器に流れるストリームとして化学物質、試薬、及び溶媒の供給源を提供して、生成物のストリームを提供することを指す。
【0016】
「排出された」とは、化学物質、試薬、及び溶媒の供給混合物がフロー反応器に完全に送達された時点を指す。
【0017】
本明細書で使用される「投入混合物」は、反応器に入る1つ又は複数の試薬及び/又は溶媒の混合物を指す。反応器は、バッチ反応器又はフロー反応器であり得る。
【0018】
本明細書で使用される「第1の投入混合物」は、第1のフロー反応器に入る1つ又は複数の試薬及び/又は溶媒の混合物を指す。例えば、図1に示されるフロー概略図に関して、第1の投入混合物は、第1のフロー反応器に入るストリーム135によって表される。
【0019】
本明細書で使用される「第2の投入混合物」は、第2のフロー反応器に入る1つ又は複数の試薬及び/又は溶媒の混合物を指す。例えば、図1に示されるフロー概略図に関して、第2の投入混合物は、第2のフロー反応器に入るストリーム165によって表される。
【0020】
本明細書で使用される「出力混合物」は、反応器を出る1つ又は複数の試薬及び/又は溶媒の混合物を指す。反応器は、バッチ反応器又はフロー反応器であり得る。
【0021】
本明細書で使用される「第1の出力混合物」は、第1のフロー反応器を出る1つ又は複数の化合物及び/又は溶媒の混合物を指す。例えば、図1に示されるフロー概略図に関して、第1の出力混合物は、第1のフロー反応器を出るストリーム145によって表される
【0022】
本明細書で使用される「第2の出力混合物」は、第2のフロー反応器を出る1つ又は複数の化合物及び/又は溶媒の混合物を指す。例えば、図1に示されるフロー概略図に関して、第2の出力混合物は、第2のフロー反応器を出るストリーム180によって表される。
【0023】
反応器内の「滞留時間」とは、1つ又は複数の成分がフロー反応器内で平均的に消費される期間を指す。滞留時間は、流量及び機器の寸法の関数である。
【0024】
「供給混合物」は、フロー反応器内に投入する前の試薬及び/又は溶媒の混合物を指す。化学反応は、濃度及び温度依存性であり得るため、試薬の濃度及び温度は、フロー反応器内の投入混合物としての組み合組み合わせ及び/又は反応の前に調製することができる。例えば、図1によって示される実施形態では、「第1の供給混合物」は、ストリーム110として表される式(II-a)の化合物を含む。図1に示す実施形態では、「第2の供給混合物」は、混合され、ストリーム120に提供されたルイス酸及びブレンステッド酸を含む。図1に示される実施形態では、「第3の供給混合物」は、混合され、ストリーム150に提供されたシアン化剤を含む。
【0025】
「ルイス酸」とは、電子対を供与することができる第2の化学基から電子対を受け入れることができる化学基を指す。ルイス酸は、三フッ化ホウ素等のホウ素塩、又は三塩化アルミニウム等のアルミニウム塩を含む無機化合物;トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)等の有機化合物塩;又は、塩化インジウム(III)又はジクロロジイソプロポキシチタン(IV)等の有機及び/又は無機配位子を含有する金属錯体であり得る。
【0026】
「ブレンステッド酸(Bronsted acid)」、「ブレンステッド酸(Bronsted acid)」、又は「ブレンステッド-ローリー酸(Bronsted-Lowry acid)」は、プロトンを供与し、共役塩基を形成することができる酸を指す。ブレンステッド酸の例としては、塩化水素又はテトラフルオロボラート水素等の無機酸、並びに有機酸、例えば、トリフルオロ酢酸(TFA)等のカルボン酸、又はトリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸が挙げられる。
【0027】
「シアン化剤」とは、対応する化合物にシアノ基(-CN)を設置することができる薬剤を指す。シアン化剤としては、無機シアン化物、例えば、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、テトラメチルアンモニウムシアニド、及びトリアルキルシリルシアニド等の有機シアン化物、例えば、トリメチルシリルシアニド(TMSCN)又はtert-ブチルジメチルシリルシアニド(TBSCN)が挙げられる。
【0028】
モル当量を指す場合、「相対的」は、第2の成分のモル量と比較した第1の成分のモル量の比を指す。例えば、式(II-a)の化合物に対するトリフルオロ酢酸(TFA)の2.0モル当量は、式(II-a)の化合物の分子と比較して、TFAの分子数が2倍である実施形態を指す。
【0029】
第2の成分の量「に対する」第1の成分の量は、第1の成分の重量と第2の成分の重量との比を指す。例えば、ジクロロメタン(DCM)に対する20%(w/w)のトリメチルシリルシアニド(TMSCN)は、10kgのDCM中の2kgのTMSCNの溶液を指す。
【0030】
「体積」は、成分の1キログラム(kg)当たりの溶媒のリットル(L)の数を指す。
例えば、15体積のジクロロメタンは、式(II-a)の化合物1キログラム当たり15リットルを指す。ジクロロメタンは、1.33g/mLの密度を有するため、15体積は、式(II-a)の化合物1kg当たり20kgのジクロロメタンに対応する。同様に、8体積の水は、化合物式(II-a)の1kg当たり8kgの水に対応する。したがって、250kgの化合物式(II-a)及び15体積のジクロロメタンに関する反応は、3,750Lのジクロロメタンを含む。
【0031】
III.作製方法
本開示は、
(1)式Iの化合物、(2R,3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-カルボニトリル、
(2)式II-aの化合物、(3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-オール、
(3)式VIIの化合物、(2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-カルボニトリル、
(4)式VIIIの化合物、(3aR,4R,6R,6aR)-4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-6-(ヒドロキシメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-カルボニトリル、及び
(5)式Xの化合物、2-エチルブチル((S)-(((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-6-シアノ-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)-L-アラニナート
の作製方法を記載する。
【0032】
A.式(II-A)からの式(I)
本明細書に記載の化合物を調製する方法が本明細書に提供される。式(I)の化合物、(2R,3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-カルボニトリルを調製する方法が本明細書で提供される:
【化18】
一実施形態では、本開示は、式(I)の化合物を調製する方法を提供し、
【化19】
方法は、(a)第1の投入混合物を第1のフロー反応器に添加することであって、第1の投入混合物は、ルイス酸、ブレンステッド酸、及び式(II-a)の化合物を含み、
【化20】
第1のフロー反応器は、第1の出力混合物を提供する、添加することと、(b)第2の投入混合物を第2のフロー反応器に添加することであって、第2の投入混合物は、第1の出力混合物及びシアン化剤を含み、第2のフロー反応器は、式(I)の化合物を含む第2の出力混合物を提供する、添加することと、を含む。
【0033】
以下の構造を有する式(I)の化合物は、
【化21】
(2R,3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-カルボニトリルとしても知られている。
【0034】
以下の構造を有する式(II-a)の化合物は、
【化22】
(3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-オールとしても知られている。
【0035】
当技術分野で一般に理解されるように、式(II-a)の化合物は、式(II-b)の
化合物と平衡状態で存在する。
【化23】
したがって、本明細書で使用される場合、式(II-a)の化合物は、単独で列挙されている場合、式(II-a)の化合物及び/若しくは式(II-b)の化合物又は2つの種の任意の組み合組み合わせを意味すると理解される。
【0036】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物を調製する方法は、溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第1の投入混合物、第2の投入混合物、及び/又は第3の投入混合物は、溶媒を含む。式(I)の化合物を調製する方法では、任意の好適な溶媒を使用することができる。いくつかの実施形態では、溶媒は、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n-プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン)、芳香族溶媒(例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン)、極性非プロトン性溶媒(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド)、塩素化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル)、又はそれらの組み合組み合わせを含むことができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、若しくはクロロベンゼン、又はそれらの組み合組み合わせである。いくつかの実施形態では、溶媒はジクロロメタン(DCM)である。
【0038】
式(I)の化合物を調製する方法では、任意の好適なルイス酸を使用することができる。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、tert-ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TBSOTf)、トリエチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TESOTf)、三フッ化ホウ素(BF)、三フッ化ホウ素エーテラート(BF-OEt)、三塩化ホウ素(BCl)、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体(BF-THF)、二塩化マグネシウム(MgCl)、二臭化マグネシウム(MgBr)、二臭化マグネシウムエーテラート(MgBr-OEt)、二塩化亜鉛(ZnCl)、二臭化亜鉛(ZnBr)、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(LiI)、三塩化アルミニウム(AlCl)、三臭化アルミニウム(AlBr)、三ヨウ化アルミニウム(AlI)、ジメチルシリルビス(トリフルオロメタンスルホナート)(MeSi(OTf))、ジエチルシリルビス(トリフルオロメタンスルホナート)(EtSi(OTf))、ジプロピルシリルビス(トリフルオロメタンスルホナート)(PrSi(OTf))、ジイソプロピルシリルビス(トリフルオロメタンスルホナート)(iPrSi(OTf))、ジ-tert-ブチルシリルビス(トリフルオロメタンスルホナート)((tBu)Si(OTf))、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン((CB)、トリクロロメチルシラン(MeSiCl)、ジクロロジメチルシラン(MeSiCl)、テトラクロロシラン(SiCl)、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、トリメチルシリルヨージド(TMSI)、トリメチルシリルブロミド(TMSBr)、tert-ブチルジメチルシリルクロリド
(TBSCl)、tert-ブチルジメチルシリルブロミド(TBSBr)、tert-ブチルジメチルシリルヨージド(TBSI)、トリエチルシリルクロリド(TESCl)、トリエチルシリルブロミド(TESBr)、トリエチルシリルヨージド(TESI)、塩化サマリウム(III)(SmCl)、臭化サマリウム(III)(SmBr)、ヨウ化サマリウム(II)(SmI)、ヨウ化サマリウム(III)(SmI)、ヨウ化スカンジウム(III)(ScI)、臭化スカンジウム(III)(ScBr)、ヨウ化スカンジウム(III)(ScI)、トリフルオロメタンスルホン酸サマリウム(III)(Sm(OTf))、トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム(III)(Sc(OTf))、塩化チタン(IV)(TiCl)、チタン(IV)イソプロポキシド(Ti(OiPr))、クロロトリイソプロポキシチタン(IV)(Ti(OiPr)Cl)、ジクロロジイソプロポキシチタン(IV)(Ti(OiPr)Cl)、トリクロロイソプロポキシチタン(IV)(Ti(OiPr)Cl)、テトラフルオロホウ酸亜鉛(Zn(BF)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、テトラフルオロホウ酸マグネシウム(Mg(BF)、塩化ジルコニウム(ZrCl)、塩化鉄(II)(FeCl)、塩化鉄(III)(FeCl)、臭化鉄(II)(FeBr)、臭化鉄(III)(FeBr)、ヨウ化鉄(II)(FeI)、ヨウ化鉄(III)(FeI)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)(Cu(OTf))、4-トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、4-トルエンスルホニルトリフラート、ベンゼンスルホニルトリフラート、メチルスルホニルクロリド、メチルスルホン酸無水物、塩化インジウム(III)(InCl)、臭化インジウム(III)(InBr)、ヨウ化インジウム(III)(InI)、トリフルオロメタンスルホン酸インジウム(III)(In(OTf))、硫酸マグネシウム(MgSO)、若しくは硫酸ナトリウム(NaSO);又はそれらの組み合組み合わせである。
【0039】
いくつかの実施形態では、ルイス酸は、トリアルキルシリルルイス酸である。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、トリメチルシリルヨージド(TMSI)、トリメチルシリルブロミド(TMSBr)、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl)、tert-ブチルジメチルシリルブロミド(TBSBr)、tert-ブチルジメチルシリルヨージド(TBSI)、トリエチルシリルクロリド(TESCl)、トリエチルシリルブロミド(TESBr)、トリエチルシリルヨージド(TESI)、tert-ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TBSOTf)、又はトリエチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TESOTf)である。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)である。
【0040】
ルイス酸は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、ルイス酸は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、式(II-a)の化合物に対して約1.0~約10.0モル当量の量で存在し得る。ルイス酸はまた、約4.0~約8.0モル当量等、式(II-a)の化合物に対して約3.0~約9.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、式(II-a)の化合物に対して約6.0モル当量の量で存在し得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、ルイス酸は、TMSOTfである。いくつかの実施形態では、第2の投入混合物は、TMSOTfを含む。TMSOTfは、任意の好適な量で存在し得る。例えば、TMSOTfは、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又
は約10モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。TMSOTfはまた、式(II-a)の化合物に対して約1.0~約10.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、TMSOTfは、式(II-a)の化合物に対して約4.0~約8.0、又は約3.0~約9.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、TMSOTfは、式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、TMSOTfは、式(II-a)の化合物に対して約6.0モル当量の量で存在する。
【0042】
任意の好適なブレンステッド酸は、本明細書に記載の式(I)の化合物を調製する方法で使用することができる。ブレンステッド酸は、ベンゼンスルホン酸、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、4-トルエンスルホン酸、トリフリン酸、トリフルオロ酢酸、4-ニトロ安息香酸、メタンスルホン酸、硫酸、リン酸、酢酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、トリフルオロメタンスルホン酸、4-フルオロ安息香酸、ピバル酸、テトラフルオロボラート水素(HBF)、硝酸、4-クロロ安息香酸、ペンタフルオロフェノール、ヘキサフルオロホスファート水素(HPF)、カンファースルホン酸、又はそれらの組み合組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸は、トリフルオロ酢酸(TFA)、トリフルオロメタンスルホン酸、4-フルオロ安息香酸、ピバル酸、テトラフルオロボラート水素(HBF)、硝酸、4-クロロ安息香酸、ペンタフルオロフェノール、又はヘキサフルオロホスファート水素(HPF)である。いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸はトリフルオロ酢酸である。
【0043】
ブレンステッド酸は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、ブレンステッド酸は、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、又は約1.5モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも0.5モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸は、約0.5~約1.5モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸は、約0.7~約1.3モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸は、約0.8~約1.2モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸は、式(II-a)の化合物に対して約1.0モル当量の量で存在する。
【0044】
いくつかの実施形態では、ブレンステッド酸はトリフルオロ酢酸(TFA)である。トリフルオロ酢酸は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、トリフルオロ酢酸は、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、又は約1.5モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも0.5モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、トリフルオロ酢酸は、式(II-a)の化合物に対して約0.7~約1.3、約0.9~約1.1、又は約0.6~約1.4モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、トリフルオロ酢酸は、式(II-a)の化合物に対して約0.5~約1.5モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、トリフルオロ酢酸は、式(II-a)の化合物に対して約0.8~約1.2モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、トリフルオロ酢酸は、式(II-a)の化合物に対して約1.0モル当量の量で存在する。
【0045】
任意の好適なシアン化剤を、式(I)の化合物を調製する方法において使用することができる。いくつかの実施形態では、シアン化剤は、トリメチルシリルシアニド(TMSCN)、tert-ブチルジメチルシリルシアニド(TBSCN)、トリエチルシリルシアニド(TESCN)、シアン化水素(HCN)、シアン化カリウム(KCN)、シアン化ナトリウム(NaCN)、4-トルエンスルホニルシアニド、シアン化銅(I)(CuCN)、シアン化銅(I)-塩化リチウム(CuCN-LiCl)、シアン化リチウム(LiCN)、シアン化亜鉛(Zn(CN))、フェロシアン化カリウム(K[Fe(CN)])、テトラブチルアンモニウムシアニド、テトラメチルアンモニウムシアニド、
テトラエチルアンモニウムシアニド、アルキルが独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、又はヘキシルであるテトラアルキルアンモニウムシアニド、トリブチルスズシアニド、トリメチルスズシアニド、トリエチルスズシアニド、トリプロピルスズシアニド、アルキルが独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル若しくはヘキシルであるトリアルキルスズシアニド、2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンニトリル、又はそれらの組み合組み合わせである。
【0046】
いくつかの実施形態では、シアン化剤は、トリメチルシリルシアニド(TMSCN)、tert-ブチルジメチルシリルシアニド(TBSCN)、トリエチルシリルシアニド(TESCN)、テトラブチルアンモニウムシアニド、テトラメチルアンモニウムシアニド、又はテトラエチルアンモニウムシアニドである。いくつかの実施形態では、シアン化剤は、TMSCNである。
【0047】
シアン化剤は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、シアン化剤は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、シアン化剤は、式(II-a)の化合物に対して約1.0~約10.0モル当量の量で存在し得る。シアン化剤はまた、約4.0~約8.0モル当量等、式(II-a)の化合物に対して約3.0~約9.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、シアン化剤は、式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、シアン化剤は、式(II-a)の化合物に対して約6.0モル当量の量で存在する。
【0048】
いくつかの実施形態では、シアン化剤は、TMSCNである。いくつかの実施形態では、第2の投入混合物は、TMSCNを含む。TMSCNは、任意の好適な量で存在し得る。例えば、TMSCNは、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、TMSCNはまた、式(II-a)の化合物に対して約1.0~約10.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、TMSCNは、式(II-a)の化合物に対して約4.0~約8.0、又は約3.0~約9.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、TMSCNは、式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、TMSCNは、式(II-a)の化合物に対して約6.0モル当量の量で存在する。
【0049】
いくつかの実施形態では、ルイス酸はトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)であり、ブレンステッド酸はトリフルオロ酢酸(TFA)であり、溶媒はジクロロメタンであり、シアン化剤はトリメチルシリルシアニド(TMSCN)である。
【0050】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物を調製する方法は、
【化24】
(a)第1の投入混合物を第1のフロー反応器に添加することであって、第1の投入混合物は、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)、トリフル
オロ酢酸(TFA)、ジクロロメタン(DCM)、及び式(II-a)の化合物を含み、
【化25】
第1のフロー反応器は、第1の出力混合物を提供する、添加することと、(b)第2の投入混合物を第2のフロー反応器に添加することであって、第2の投入混合物は、第1の出力混合物及びトリメチルシリルシアニド(TMSCN)を含み、第2のフロー反応器は、式(I)の化合物を含む第2の出力混合物を提供する、添加することと、を含む。
【0051】
本開示の方法は、式(II-a)の化合物から、任意の所望の量、例えば、グラム~キログラム量の式(I)の化合物を調製するために使用することができる。本明細書に記載の方法は連続フロー法であるため、方法は、本明細書に記載の特定の量よりも大きい量を含む、任意の量の式(I)の化合物を調製するために使用することができる。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも5g、10g、15g、20g、25g、30g、35g、40g、45g、50g、100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、10kg、20kg、30kg、40kg、50kg、100kg、200kg、250kg、280kg、300kg、400kg、500kg、又は少なくとも1000kg以上の式(II-a)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、約50g~約1000kg、例えば、約50g~約300kgの式(II-a)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1kgの式(II-a)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも100kgの式(II-a)の化合物を含む。例えば、方法は、少なくとも280kgの式(II-a)の化合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、約200g~約300kgの式(II-a)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、約250g~約300kgの式(II-a)の化合物を含む。
【0052】
本明細書に記載の式(I)の化合物を調製する方法は、フロー反応器、例えば、第1のフロー反応器及び第2のフロー反応器の使用を含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の投入混合物が使い果たされるまで、第1の投入混合物を第1のフロー反応器に連続的に添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の出力混合物が使い果たされるまで、第2の投入混合物を第2のフロー反応器に連続的に添加することを含む。
【0053】
第1の投入混合物は、第1のフロー反応器に添加する前に、1つ又は複数の供給混合物から組み合わせることができる多数の成分を含み得る。例えば、第1の投入混合物は、式(II-a)の化合物及びジクロロメタン等の溶媒を含む、第1の供給混合物、例えば、図1の供給物1を含むことができる。式(II-a)の化合物は、溶媒に対して約3%~約30%(w/w)、又は約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約15%、約20%、約25%、若しくは約30%の式(II-a)の化合物等であるがこれらに限定されない任意の適切な量で溶媒中に存在することができる。いくつかの実施形態では、式(II-a)の化合物は、ジクロロメタンに対して約3%~約10%(w/w)の溶液中に存在する。いくつかの実施形態では、式(II-a)の化合物は、ジクロロメタンに対して約5%(w/w)の溶液中に存在し得る。
【0054】
第1の投入混合物はまた、ルイス酸及びジクロロメタン等の溶媒を含む、第2の供給混
合物、例えば、図1の供給物2を含むことができる。TMSOTf等のルイス酸は、溶媒に対して約10%~約60%(w/w)又は約20%~約50%(w/w)、又は約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、又は約50%のルイス酸等であるがこれらに限定されない任意の好適な量で存在し得る。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、溶媒に対して約30%~約50%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ルイス酸は、溶媒に対して約40%(w/w)の量で存在する。
【0055】
第2の供給混合物はまた、ブレンステッド酸を含む。トリフルオロ酢酸等のブレンステッド酸は、溶媒に対して約1%~約5%(w/w)、例えば、約1%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、又は約5%のトリフルオロ酢酸等であるがこれらに限定されない任意の好適な量で存在し得る。いくつかの実施形態では、第2の供給混合物は、ジクロロメタンに対して約2%~約5%(w/w)のトリフルオロ酢酸を更に含む。あるいは、第2の供給混合物の溶媒は、約1~約10体積、約1~約8体積、約2~約7体積、約3~約6体積、又は約4~約5体積の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、第2の供給混合物中の溶媒は、約1、又は2、3、4、5、6、7、8、9、又は約10体積の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、第2の供給混合物中の溶媒は、約4.0、又は4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5.0体積の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、第2の供給混合物の溶媒は、約4.4体積の量で存在し得る。体積は、方法における任意の成分に対して計算することができる。いくつかの実施形態では、第2の供給混合物中の溶媒の体積は、式(II-a)の化合物に対するものである。
【0056】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される式(I)の化合物を調製する方法は、ジクロロメタンに対して約3%~約7%(w/w)の式(II-a)の化合物を含む第1の供給混合物と、ジクロロメタンに対して約30%~約50%(w/w)のTMSOTf及びジクロロメタンに対して約2%~約5%(w/w)のトリフルオロ酢酸を含む第2の供給混合物と、を組み合わせて、結果として第1の投入混合物を形成することを含む。あるいは、第1の供給混合物の溶媒は、約1~約50体積、約5~約15体積、約10~約20体積、約12~約18体積、又は約14~約16体積の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、第1の供給混合物中の溶媒は、約10、又は11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は約20体積の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、第1の供給混合物の溶媒は、約15体積の量で存在することができる。体積は、方法における任意の成分に対して計算することができる。いくつかの実施形態では、第1の供給混合物中の溶媒の体積は、式(II-a)の化合物に対するものである。
【0057】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される式(I)の化合物を調製する方法は、第3の供給混合物、例えば、図1の供給物3と、第1の出力混合物とを組み合わせ、結果として、第2の投入混合物を形成することを更に含む。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物は、シアン化剤及び溶媒を含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の出力混合物と、ジクロロメタンに対して約10%~約50%(w/w)のTMSCNを含む第3の供給混合物とを組み合わせ、結果として、第2の投入混合物を形成することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の出力混合物と、ジクロロメタンに対して約10%~約30%(w/w)のTMSCNを含む第3の供給混合物とを組み合わせ、結果として、第2の投入混合物を形成することを含む。あるいは、第3の供給混合物の溶媒は、約1~約10体積、約1~約8体積、約2~約7体積、約3~約6体積、又は約4~約5体積の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物中の溶媒は、約1、又は2、3、4、5、6、7、8、9、又は約10体積の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物中の溶媒は、約4.0、又は4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5.0体
積の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物の溶媒は、約4.5体積の量で存在することができる。体積は、方法における任意の成分に対して計算することができる。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物中の溶媒の体積は、式(II-a)の化合物に対するものである。
【0058】
いくつかの実施形態では、第3の供給混合物は、ジクロロメタンに対して約10%~約50%(w/w)のTMSCNを含む。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物は、ジクロロメタンに対して約10%~約30%(w/w)のTMSCNを含む。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物は、ジクロロメタンに対して約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、又は約50%のTMSCNを含む。
【0059】
第3の供給混合物中のTMSCNは、任意の好適な量で存在し得る。例えば、TMSCNは、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(II-a)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。TMSCNはまた、約4.0~約8.0モル当量等、式(II-a)の化合物に対して約3.0~約9.0モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、TMSCNは、式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、TMSCNは、式(II-a)の化合物に対して約6.0モル当量の量で存在する。
【0060】
供給混合物は、式(I)の化合物を調製するのに適切な流量で反応器に提供され得る。流量は、機器の寸法に基づいて変化し得る。例えば、第1のフロー反応器への第1の投入混合物の添加は、第1の出力混合物を提供するのに好適な任意の速度で実行することができる。同様に、第2のフロー反応器への第2の投入混合物の添加は、第2の出力混合物を提供するのに好適な任意の速度で行うことができる。
【0061】
第1のフロー反応器内の第1の投入混合物の滞留時間は、第1の出力混合物を提供するのに十分な任意の時間である。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器内の第1の投入混合物の滞留時間は、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約2、約3、約4、又は約5分等、約0.1~約30分である。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器内の滞留時間は、約0.1~約10分である。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器内の第1の投入混合物の滞留時間は、約0.1~約20分、約0.1~約10分、約0.1~約5分、約0.2~約5分、又は約0.3~約0.7分である。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器内の第1の投入混合物の滞留時間は、約0.5分である。
【0062】
第2のフロー反応器内の第2の投入混合物の滞留時間は、第2の出力混合物を提供するのに十分な任意の時間である。いくつかの実施形態では、第2のフロー反応器内の第2の投入混合物の滞留時間は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10分等、約0.1~約30分である。いくつかの実施形態では、第2のフロー反応器内の第2の投入混合物の滞留時間は、約0.1~約10分である。いくつかの実施形態では、第2のフロー反応器内の第2の投入混合物の滞留時間は、約0.5~約10分、約0.2~約20分、約0.5~約5分、約0.4~約10分、又は約1~約3分である。いくつかの実施形態では、第2のフロー反応器内の第2の投入混合物の滞留時間は、約2分である。
【0063】
式(I)の化合物を調製する方法は、任意の適切な温度で行うことができる。例えば、温度は、約-60℃、約-50℃、約-40℃、約-30℃、約-20℃、約-10℃等、約-120℃~約20℃、例えば、約-60℃~約0℃であり得る。いくつかの実施形
態では、温度は、約-40℃~約-20℃である。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器及び第2のフロー反応器は、各々独立して、約-40℃~約-20℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器は、約-40℃~約-20℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第2のフロー反応器は、約-40℃~約-20℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器及び第2のフロー反応器は、各々独立して、約-35℃~約-25℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第1のフロー反応器及び第2のフロー反応器は、両方とも約-30℃の温度に維持される。
【0064】
供給混合物の温度は、所望の収率及び純度の生成物への効果的な変換に適したものとして使用される反応及び装置に従って調整することができる。供給混合物のうちの1つ又は複数の温度は、同じであるか、又は異なる可能性がある。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の供給混合物の温度は、第1の投入混合物及び/又は第2の投入混合物を形成する前に、第1のフロー反応器及び/又は第2のフロー反応器と同等の温度に調整される。したがって、第1の供給混合物、第2の供給混合物、第3の供給混合物、及び/又は第1の出力混合物の温度は、約-60℃、約-50℃、約-40℃、約-30℃、約-20℃、約-10℃等、約-120℃~約30℃、例えば、約-60℃~約0℃であり得る。いくつかの実施形態では、温度は、約-40℃~約-20℃である。
【0065】
いくつかの実施形態では、第1の供給混合物、第3の供給混合物、及び/又は第1の出力混合物は、各々独立して、約-30℃等、約-40℃~約-20℃、約-35℃~約-25℃の温度に調整される。
【0066】
いくつかの実施形態では、第1の供給混合物は、第2の供給混合物と混合する前に、約-30℃等、約-35℃~約-25℃に冷却されて、第1の投入混合物を得る。いくつかの実施形態では、方法は、第2の供給混合物と組み合わせる前に、第1の供給混合物を約-35℃~約-25℃の温度に冷却することを含む。いくつかの実施形態では、第1の供給混合物と組み合わせる前の第2の供給混合物の温度は、約20℃~約30℃、例えば、約22℃である。いくつかの実施形態では、第2の供給混合物の温度は、第1の供給混合物と組み合わせる前に、約17℃~約27℃である。
【0067】
いくつかの実施形態では、第1の供給混合物は、約-30℃等、約-35℃~約25℃まで冷却され、第2の供給混合物と混合されて、第1の投入混合物を得、第2の供給混合物の温度は、約20℃~約30℃、例えば、約22℃である。
【0068】
いくつかの実施形態では、方法は、第1の出力混合物と組み合わせる前に、第3の供給混合物を約35℃~約-25℃に冷却することを含む。いくつかの実施形態では、第3の供給混合物は、第1の出力混合物と混合する前に、約-30℃等、約-35℃~約-25℃に冷却されて、第2の投入混合物を得る。
【0069】
本明細書に記載の式(II-a)の化合物から式(I)の化合物を調製する方法の実施形態の例示的な図を図1に示す。第1の供給混合物(供給物1)(110)は、DCM等の好適な溶媒中で混合され得る式(II-a)の化合物を含む。供給物1を、第1の温度に維持された予冷却ループ#1(111)に供給した後、交差点#1(130)で第2の供給混合物(供給物2)(120)と組み合わせて、第1の投入混合物(135)を形成する。第2の供給混合物(供給物2)は、TMSOTf及びTFA等のルイス酸及びブレンステッド酸を含み、これらは、DCM等の好適な溶媒中で混合され、第2の温度に維持され得る。第1の投入混合物は、第1の滞留時間中に第3の温度に維持された第1のフロー反応器(140)に供給されて、第1の出力混合物(145)を提供する。DCM等の好適な溶媒中で混合された、TMSCN等のシアン化剤を含む第3の供給混合物(供給物
3)(150)は、第4の温度に維持された予冷却ループ#2(151)に供給される。第1の出力混合物145及び予冷却ループ151からの第3の供給混合物が、交差点#2(160)で組み合わされて、第2の投入混合物(165)を形成する。第2の投入混合物は、第2の滞留時間中に第5の温度に維持された第2のフロー反応器(170)に供給されて、第2の出力混合物(180)を提供する。次いで、式(I)の化合物を含む第2の出力混合物180は、ワークアップのために第6の温度に維持された水酸化カリウム水溶液に供給される。
【0070】
いくつかの実施形態では、第1の温度は、約-60℃~約0℃である。いくつかの実施形態では、第1の温度は、約-40℃~約-20℃である。いくつかの実施形態では、第1の温度は、約-35℃~約-25℃である。いくつかの実施形態では、第1の温度は、約-40℃、約-30℃、約-20℃、又は約-10℃である。いくつかの実施形態では、第1の温度は約-30℃である。
【0071】
いくつかの実施形態では、第2の温度は、約0℃~約30℃である。いくつかの実施形態では、第2の温度は、約15℃~約25℃である。いくつかの実施形態では、第2の温度は、約17℃~約27℃である。いくつかの実施形態では、第2の温度は、約0℃、約10℃、約20℃、又は約30℃である。いくつかの実施形態では、第2の温度は約22℃である。
【0072】
いくつかの実施形態では、第3の温度は、約-60℃~約0℃である。いくつかの実施形態では、第3の温度は、約-40℃~約-20℃である。いくつかの実施形態では、第3の温度は、約-35℃~約-25℃である。いくつかの実施形態では、第3の温度は、約-40℃、約-30℃、約-20℃、又は約-10℃である。いくつかの実施形態では、第3の温度は約-30℃である。
【0073】
いくつかの実施形態では、第4の温度は、約-60℃~約0℃である。いくつかの実施形態では、第4の温度は、約-40℃~約-20℃である。いくつかの実施形態では、第4の温度は、約-35℃~約-25℃である。いくつかの実施形態では、第4の温度は、約-40℃、約-30℃、約-20℃、又は約-10℃である。いくつかの実施形態では、第4の温度は、約-30℃である。
【0074】
いくつかの実施形態では、第5の温度は、約-60℃~約0℃である。いくつかの実施形態では、第5の温度は、約-40℃~約-20℃である。いくつかの実施形態では、第5の温度は、約-35℃~約-25℃である。いくつかの実施形態では、第5の温度は、約-40℃、約-30℃、約-20℃、又は約-10℃である。いくつかの実施形態では、第5の温度は、約-30℃である。
【0075】
いくつかの実施形態では、第6の温度は、約-60℃~約0℃である。いくつかの実施形態では、第6の温度は、約-20℃~約0℃である。いくつかの実施形態では、第6の温度は、約-15℃~約-5℃である。いくつかの実施形態では、第6の温度は、約-30℃、約-20℃、約-10℃、又は約0℃である。いくつかの実施形態では、第6の温度は、約-10℃である。
【0076】
本発明の方法は、任意の好適な圧力で実施することができる。例えば、方法は大気圧であり得る。第1の投入混合物及び/又は第2の投入混合物はまた、大気ガス、又は窒素若しくはアルゴン等の不活性ガス等の任意の好適な環境に曝露され得る。
【0077】
方法は、式(I)の化合物を第2の出力混合物から単離することを更に含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、式(I)の化合物を第2の出力混合物から単離することを
更に含む。そのような単離方法は、1つ又は複数の有機溶媒での抽出等の好適なワークアップ若しくは抽出条件、又は水溶液、例えば、塩化ナトリウム溶液で洗浄することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、第2の出力混合物を水酸化カリウム水溶液に添加して、有機層を含む二相混合物を形成することを含む。
【0078】
水酸化カリウムの溶液に第2の出力混合物を添加する温度は、任意の好適な温度であり得る。例えば、第2の出力混合物を水酸化カリウム溶液に添加する温度は、約-20℃、約-15℃、約-10℃、約-5℃、又は約0℃等、約-20℃~約0℃であり得る。いくつかの実施形態では、温度は、約-15℃~約-5℃であり得る。いくつかの実施形態では、第2の出力混合物を水酸化カリウム溶液に添加する温度は、約-10℃である。
【0079】
いくつかの実施形態では、二相混合物は、蒸留の容易さ、又は他の目的のために、溶解目的のための第2の有機溶媒を含み得る。二相混合物に添加される第2の有機溶媒は、ジクロロメタン及び他のハロゲン化溶媒、並びにジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、イソプロパノール、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、及び他の非ハロゲン化溶媒を含むがこれらに限定されない任意の好適な有機溶媒であり得る。いくつかの実施形態では、第2の有機溶媒はイソプロパノールである。いくつかの実施形態では、方法は、イソプロパノールを二相混合物に添加することを含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、方法は、有機層を二相混合物から単離することを含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、方法は、有機層にトルエンを添加することを含む。有機層をトルエンと共蒸留して、式(I)の化合物を沈殿させることができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、方法は、有機層を濃縮することを含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物を回収し、真空下で乾燥させる。乾燥の温度は、化合物の品質を損なうと予想されない任意の好適な温度であり得る。いくつかの実施形態では、乾燥温度は、約20℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、又は約80℃等、約20℃~約80℃である。いくつかの実施形態では、乾燥温度は、約60℃である。いくつかの実施形態では、乾燥温度は、約55℃~約65℃である。いくつかの実施形態では、乾燥温度は、約50℃~約70℃である。
【0084】
本開示の方法は、式(I)の化合物を任意の好適な収率で提供することができる。例えば、式(I)の化合物は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、又は少なくとも99%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約60%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約60%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約70%~約80%又は約75%~約85%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約70%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約70%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約75%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約75%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約80%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約80%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約60%、約70%、約72%、約74%、約75%、約76%、約78%、約80%、約82%、約84%、約85%、約86%、約88%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約78%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約70%~約80%である。いくつかの
実施形態では、式(I)の化合物の収率は、約70%~約90%である。
【0085】
本開示の方法は、任意の好適な純度で式(I)の化合物を提供することができる。例えば、式(I)の化合物は、約95%~約100%、又は約98%~約100%等、約90%~約100%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の純度は、約98%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.9%、約99.99%、約99.999%、約99.9999%、又は約99.99999%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、約99.9%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、約95%~約99.999%、約98%~約99.999%、約98%~約99.99%、又は約99%~約99.99%の純度で調製される。
【0086】
B.式(II-A)
式(II-a)の化合物、(3R,4R,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-2-オールを調製する方法も本明細書で提供される:
【化26】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物を調製する方法は、本明細書に記載の任意の方法によって式(II-a)の化合物を調製することを更に含む。
【0087】
1.式(III)からの式(II-a)
いくつかの実施形態では、方法は、(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、第3の投入混合物は、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化27】
第3の反応器は、第3の出力混合物を提供する、添加することと、(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、第4の投入混合物は、第3の出力混合物、第4の触媒、第4の添加剤、及び式(III)の化合物を含み、
【化28】
第4の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0088】
任意の好適な第4の触媒を方法で使用して、式(II-a)の化合物を調製することができる。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、ランタニド塩である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、NdCl、YCl、CeCl、及びLaClからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、NdCl又はCeClである。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、CeClである。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、NdClである。
【0089】
任意の好適な形態の第4の触媒を方法で使用して、式(II-a)の化合物を調製することができる。例えば、第4の触媒は、その水和物又は溶媒和物形態であり得る。いくつかの実施形態では、第4の触媒は無水である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、溶媒和物である。第4の触媒の代表的な溶媒和物形態としては、エーテル溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。第4の触媒の溶媒和物形態は、任意の好適なモル比の溶媒和物、例えば、溶媒和物、二溶媒和物、三溶媒和物等を含むことができる。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、THF溶媒和物である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、水和物である。第4の触媒の水和物形態は、任意の好適なモル比で、例えば、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物、又は六水和物であり得る。いくつかの実施形態では、第4の触媒は六水和物である。
【0090】
いくつかの実施形態では、第4の添加剤は、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、又はテトラ-n-ブチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム塩である。いくつかの実施形態では、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl又はBuNCl)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr又はBuNBr)、又はテトラ-n-ブチルアンモニウムヨージド(n-BuNI又はBuNI)等のテトラ-n-ブチルアンモニウム塩である。いくつかの実施形態では、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl)である。いくつかの実施形態では、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)である。
【0091】
いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化ネオジム(NdCl)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化ネオジム(NdCl)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化ネオジムのテトラヒドロフラン溶媒和物(NdCl・THF)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化ネオジムのテトラヒドロフラン溶媒和物(NdCl・THF)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化ネオジム六水和物(NdCl・6HO)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化ネオジム六水和物(NdCl・6HO)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化セリウム(CeCl)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl)である。いくつかの実施形態では、第4の触媒は、塩化セリウム(CeCl)であり、第4の添加剤は、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)である。
【0092】
いくつかの実施形態では、方法は、(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、第3の投入混合物は、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(Ph
MgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化29】
第3の反応器は、第3の出力混合物を提供する、添加することと、(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、第4の投入混合物は、第3の出力混合物、塩化ネオジム(NdCl)、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(n-BuNCl)、及び式(III)の化合物を含み、
【化30】
第4の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、方法は、(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、第3の投入混合物は、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化31】
第3の反応器は、第3の出力混合物を提供する、添加することと、(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、第4の投入混合物は、第3の出力混合物、塩化ネオジム(NdCl)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化32】
第4の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0094】
式(II-a)の化合物を調製する方法において、任意の好適な形態の塩化ネオジム(NdCl)を使用することができる。いくつかの実施形態では、NdClは、無水である。いくつかの実施形態では、NdClは、例えばエーテル溶媒を含む溶媒和物である。いくつかの実施形態では、NdClは、塩化ネオジムのテトラヒドロフラン溶媒和物(NdCl・THF)である。いくつかの実施形態では、NdClは、水和物である。いくつかの実施形態では、NdClは、塩化ネオジム六水和物(NdCl・6HO)である。
【0095】
NdCl溶媒和物を使用して式(II-a)の化合物を調製する方法の実施形態はま
た、脱水剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、脱水剤は、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルト酢酸トリエチル、オルトプロピオン酸トリエチル、又は3,3,3-トリエトキシ-1-プロピン等のトリアルキルオルトエステルである。いくつかの実施形態では、脱水剤はオルトギ酸トリメチルである。
【0096】
いくつかの実施形態では、方法は、(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、第3の投入混合物は、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化33】
第3の反応器は、第3の出力混合物を提供する、添加することと、(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、第4の投入混合物は、第3の出力混合物、塩化ネオジムのテトラヒドロフラン溶媒和物(NdCl・THF)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化34】
第4の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、方法は、(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、第3の投入混合物は、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化35】
第3の反応器は、第3の出力混合物を提供する、添加することと、(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、第4の投入混合物は、第3の出力混合物、塩化ネオジム六水和物(NdCl・6HO)、オルトギ酸トリメチル、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)及び式(III)の化合物を含み、
【化36】
第4の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、方法は、(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加する
ことであって、第3の投入混合物は、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化37】
第3の反応器は、第3の出力混合物を提供する、添加することと、(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、第4の投入混合物は、第3の出力混合物、塩化セリウム(CeCl)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(n-BuNBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化38】
第4の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0099】
本開示の方法は、式(III)の化合物からの式(II-a)の化合物のグラム~キログラム量の合成に適している。いくつかの実施形態では、第4の投入混合物は、少なくとも50g、100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、10kg、20kg、30kg、40kg、50kg、100kg、200kg、500kg、又は少なくとも1000kg以上の式(III)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第4の投入混合物は、少なくとも1kgの式(III)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第4の投入混合物は、約50g~約100kg、例えば、約50g~約20kg、又は約30g~約20kgの式(III)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第4の投入混合物は、約5kg~約15kgの式(III)の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、第4の投入混合物は、約10kgの式(III)の化合物を含む。
【0100】
以下の構造を有する式(III)の化合物は、
【化39】
(3R,4R,5R)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)ジヒドロフラン-2(3H)-オンとしても知られている。
【0101】
以下の構造を有する式(IV)の化合物は、
【化40】
7-ヨードピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミンとしても知ら
れている。
【0102】
2.式(V)からの式(II-a)
いくつかの実施形態では、本開示は、式(II-a)の化合物を調製する方法を提供し、
【化41】
第5の投入混合物を第5の反応器に添加することであって、第5の投入混合物は、式(V)の化合物と、
【化42】
酸化剤と、第5の塩基とを含み、第5の反応器は、式(II-a)の化合物を含む第5の出力混合物を提供する、ことを含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、酸化剤は、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル、9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンN-オキシル、ヨードベンゼンジクロリド、二酢酸ヨードベンゼン、次亜塩素酸ナトリウム、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン、ジメチルスルホキシド/ピリジン三酸化硫黄、酸化マンガン、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノベンゾキノン、又はN-メチルモルホリン-N-オキシド/テトラプロピルアンモニウムペルルテナート、又はそれらの組み合組み合わせである。いくつかの実施形態では、酸化剤は、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル及び二酢酸ヨードベンゼンである。
【0104】
いくつかの実施形態では、第5の塩基は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム若しくは酢酸アンモニウム、又はそれらの組み合組み合わせである。いくつかの実施形態では、第5の塩基は、リン酸水素カリウムである。
【0105】
いくつかの実施形態では、第5の投入混合物は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、トルエン、トリフルオロトルエン、水、スルホラン、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリジン、ジメチルスルホキシド、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、及びアセトニトリル、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第5の溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第5の溶媒はアセトニトリルである。
【0106】
いくつかの実施形態では、酸化剤は、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1
-イル)オキシル及び二酢酸ヨードベンゼンであり、第5の塩基はリン酸水素カリウムであり、第5の溶媒はアセトニトリルである。
【0107】
式(II-a)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第5の反応器は、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃等、約-10℃~約60℃、又は約0℃~約30℃、又は約10℃~約30℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第5の反応器は、約-10℃~約60℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第5の反応器は、約10℃~約30℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第5の反応器は、約20℃の温度に維持される。
【0108】
いくつかの実施形態では、方法は、式(V)の化合物を調製することを更に含み、方法は、(a)第6の投入混合物を第6の反応器に添加することであって、第6の投入混合物は、アミン保護剤、第6の塩基、及び式(IV)の化合物を含み、
【化43】
第6の反応器は、第6の出力混合物を提供する、添加することと、
(b)第7の投入混合物を第7の反応器に添加することであって、第7の投入混合物は、第6の出力混合物、第7のトランスメタル化剤、及び式(VI)の化合物を含み、
【化44】
第7の反応器は、式(V)の化合物を含む第7の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、アミン保護剤は、クロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、tert-ブチルジメチルクロロシラン、tert-ブチルジフェニルクロロシラン、1,2-ビス(クロロジメチルシリル)エタン、トリフルオロ酢酸無水物、又はジ-(tert-ブチル)ジカルボナートである。いくつかの実施形態では、アミン保護剤は、クロロトリメチルシランである。
【0110】
いくつかの実施形態では、第6の塩基は、フェニルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、tert-ブチルマグネシウムクロリド、フェニルリチウム、メチルリチウム、イソプロピルリチウム、tert-ブチルリチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、若しくは水素化カルシウム、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、第6の塩基は、フェニルマグネシウムクロリドである。
【0111】
いくつかの実施形態では、第6の投入混合物は、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、及びトルエン又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第6の溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第6の溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)である。
【0112】
いくつかの実施形態では、アミン保護剤は、クロロトリメチルシランであり、第6の塩基は、フェニルマグネシウムクロリドであり、第6の溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)である。
【0113】
式(II-a)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第6の反応器は、約-20℃、約-10℃、約0℃、又は約10℃等、約-70℃~約40℃、又は約-30℃~約30℃、又は約-20℃~約10℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第6の反応器は、約-70℃~約40℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第6の反応器は、約-20℃~約10℃の温度に維持される。
【0114】
いくつかの実施形態では、第7のトランスメタル化剤は、フェニルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、tert-ブチルマグネシウムクロリド、tert-ブチルマグネシウムブロミド、フェニルリチウム、メチルリチウム、イソプロピルリチウム、若しくはtert-ブチルリチウム、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、第7のトランスメタル化剤はイソプロピルマグネシウムクロリドである。
【0115】
いくつかの実施形態では、第7の投入混合物は、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、及びトルエン、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第7の溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第7の溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)である。
【0116】
いくつかの実施形態では、第7のトランスメタル化剤は、イソプロピルマグネシウムクロリドであり、第7の溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)である。
【0117】
式(II-a)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第7の反応器は、約-30℃、約-25℃、約-20℃、又は約-10℃等、約-70℃~約40℃、又は約-30℃~約30℃、又は約-30℃~約-10℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第7の反応器は、約-70℃~約40℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第7の反応器は、約-30℃~約-10℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第7の反応器は、約-20℃の温度に維持される。
【0118】
本開示の方法は、式(V)の化合物からの式(II-a)の化合物のグラム~キログラム量の合成に適している。いくつかの実施形態では、第6の投入混合物は、少なくとも50g、100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、10kg、20kg、30kg、40kg、50kg、100kg、200kg、500kg、又は少なくとも1000kg以上の式(V)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第6の投入混合物は、少なくとも1kgの式(V)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第6の投入混合物は、約50g~約100kg、例えば、約50g~約20kg、又は約30g~約20kgの式(V)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第6の投入混合物は、約5kg~約15kgの式(V)の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、第6の投入混合物は、約10kgの式(V)の化合物を含む。
【0119】
本開示の方法は、式(III)の化合物又は式(V)の化合物から任意の好適な収率で
式(II-a)の化合物を提供することができる。例えば、式(II-a)の化合物は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、又は少なくとも99%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約60%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約70%~約80%又は約75%~約85%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約60%、約70%、約72%、約74%、約75%、約76%、約78%、約80%、約82%、約84%、約85%、約86%、約88%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約79%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約70%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約70%~約80%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の収率は、約75%~約85%である。
【0120】
本開示の方法は、式(III)の化合物又は式(V)の化合物から任意の好適な純度で式(II-a)の化合物を提供することができる。例えば、式(II-a)の化合物は、約95%~約100%、又は約98%~約100%等、約90%~約100%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(II-a)の化合物の純度は、約98%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(II-a)の化合物は、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.9%、約99.99%、約99.999%、約99.9999%、又は約99.99999%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(II-a)の化合物は、約99.92%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(II-a)の化合物は、約95%~約99.999%、約98%~約99.999%、約98%~約99.99%、又は約99%~約99.99%の純度で調製される。
【0121】
C.式(I)からの式(VII)
式(VII)の化合物、(2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-カルボニトリルを調製する方法が本明細書で更に提供される:
【化45】
式VIIの化合物は、以下に記載される様々な方法によって調製することができる。
【0122】
1.フロー反応器の方法
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VII)の化合物、
【化46】
又はその塩を調製する方法を提供し、方法は、第8の投入混合物を第8のフロー反応器に添加することであって、第8の投入混合物は、第8のルイス酸及び式(I)の化合物を含み、
【化47】
第8のフロー反応器は、式(VII)の化合物又はその塩を含む第8の出力混合物を提供する、ことを含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、第8の投入混合物は、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル(EtOAc)、酢酸イソプロピル(iPrOAc)、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第8の溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第8の溶媒は、ジクロロメタンである。
【0124】
いくつかの実施形態では、第8のルイス酸は、三塩化ホウ素(BCl)、三フッ化ホウ素(BF)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(BF・OEt)、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体(BF・THF)、三塩化ホウ素ジメチルスルフィド錯体(BCl・SMe)、又は2-クロロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロールである。いくつかの実施形態では、第8のルイス酸は、三塩化ホウ素(BCl)である。
【0125】
式(VII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、式(I)の化合物は、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、又は約10℃等、約-20℃~約30℃、又は約-10℃~約30℃、又は約-10℃~約20℃の温度に冷却することができる。いくつかの実施形態では、方法は、第8のルイス酸と組み合わせる前に、式(I)の化合物を約-10℃~約20℃の温度に冷却することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、第8のルイス酸と組み合わせる前に、式(I)の化合物を約0℃に冷却することを含む。
【0126】
式(VII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第8のルイス酸は、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、又は約10℃等、約-20℃~約20℃、又は約-10℃~約20℃、又は約-10℃~約10℃の温度に冷却することができる。いくつかの実施形態では、方法は、式(I)の化合物と組み合わせる前に、第8のルイス酸を約-10℃~約20℃の温度に冷却することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、式(I)の化合物と組み合わせる前に、第8のルイス酸を約0℃に冷却することを更に含む。
【0127】
第8のルイス酸は、任意の適切な濃度で存在することができる。例えば、第8のルイス酸は、約0.5M、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、又は約1.5M等、0.1M~10M、又は0.1M~5M、又は0.1M~2Mの濃度で存在することができる。いくつかの実施形態では、第8のルイス酸は、約0.1M~約5Mの濃度である。いくつかの実施形態では、第8のルイス酸は、約0.9M~約1.1Mの濃度である。いくつかの実施形態では、第8のルイス酸は、約1Mの濃度である。
【0128】
いくつかの実施形態では、方法は、式(I)の化合物及び第8のルイス酸BClを、第8の溶媒ジクロロメタン中の約1Mの濃度で組み合わせて、第8の投入混合物を形成することを含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、方法は、第8の投入混合物が使い果たされるまで、第8の投入混合物を第8のフロー反応器に連続的に添加することを含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、方法は、第8の投入混合物の滞留時間を含み、第8のフロー反応器内の第8の投入混合物の滞留時間は、約0.1~約10分である。いくつかの実施形態では、第8のフロー反応器における第8の投入混合物の滞留時間は、約0.5~約3分である。いくつかの実施形態では、第8のフロー反応器における第8の投入混合物の滞留時間は、約135秒である。
【0131】
式(VII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第8のフロー反応器は、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、又は約10℃等、約-20℃~約30℃、又は約-10℃~約30℃、又は約-10℃~約20℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第8のフロー反応器は、約-10℃~約20℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第8のフロー反応器は、約0℃の温度に維持される。
【0132】
いくつかの実施形態では、方法は、第8の出力混合物と、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第8のプロトン性溶媒とを組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、第8のプロトン性溶媒はメタノールである。
【0133】
いくつかの実施形態では、方法は、第8の出力混合物を第8の塩基と組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、第8の塩基は、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第8の塩基は、炭酸カリウムである。
【0134】
本明細書に記載の式(I)の化合物から式(VII)の化合物を調製するフロー反応器の方法の実施形態の説明図を図2に示す。第4の供給混合物(供給物4)(210)は、DCM等の好適な溶媒中で混合され得る式(I)の化合物を含む。供給物4は、第7の温度に維持された予冷却ループ#4(211)に供給される。第5の供給混合物(供給物5)(220)は、DCM等の好適な溶媒中で混合することができる、BCl等の第8のルイス酸を含む。供給物5は、第7の温度に維持された予冷却ループ#5(221)に供給される。供給物4及び供給物5は、交差点#3(230)で組み合わされて、第8の投入混合物(235)を形成する。第8の投入混合物は、第3の滞留時間中に第8の温度に維持された第8のフロー反応器(240)に供給されて、第8の出力混合物(250)を提供する。次いで、式(VII)の化合物を含む第8の出力混合物を、メタノール等の第8のプロトン性溶媒に供給する。この混合物は、炭酸カリウム等の水性塩基でワークアップして、式(VII)の化合物を提供することができる。
【0135】
2.ルイス酸及び添加剤法
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VII)の化合物、
【化48】
又はその塩を調製する方法を提供し、方法は、式(I)の化合物と、
【化49】
第9のルイス酸と、添加剤とを、第9の反応器で組み合わせて、式(VII)の化合物又はその塩を含む第9の出力混合物を提供することを含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、方法は、ジクロロメタン、トルエン、酢酸エチル(EtOAc)、酢酸イソプロピル(iPrOAc)、アセトニトリル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第9の溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第9の溶媒は、ジクロロメタンである。
【0137】
いくつかの実施形態では、第9のルイス酸は、三塩化ホウ素(BCl)、三臭化ホウ素(BBr)、又は三フッ化ホウ素エーテラート/ヨウ化ナトリウム(BF・OEt/NaI)である。いくつかの実施形態では、第9のルイス酸は三塩化ホウ素(BCl)である。
【0138】
第9のルイス酸は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、第9のルイス酸は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(I)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、第9のルイス酸は、式(I)の化合物に対して約2.0~約6.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、第9のルイス酸は、式(I)の化合物に対して約3.0~約4.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、第9のルイス酸は、式(I)の化合物に対して約3.6モル当量の量で存在する。
【0139】
いくつかの実施形態では、添加剤は、トリアルキルボラート、トリアリールボラート、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。トリアルキルボラートは、トリメチルボラート、トリエチルボラート、トリイソプロピルボラート、トリ-n-ブチルボラート、トリ(tert-ブチル)ボラート等であり得る。トリアリールボラートは、トリフェニルボラート、トリ(o-トリル)ボラート等であり得る。いくつかの実施形態では、添加剤は、トリメチルボラート(B(OMe))、トリエチルボラート(B(OEt))、トリイソプロピルボラート(B(OiPr))、トリ-n-ブチルボラート(B(OBu))、トリフェニルボラート(B(OPh))、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、添加剤は、トリメチルボラート(B(OMe))である。
【0140】
添加剤は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、添加剤は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(I)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、添加剤は、式(I)の化合物に対して約1.0~約4.0モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、添加剤は、式(I)の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量の量で存在する。いくつかの実施形態では、添加剤は、式(I)の化合物に対して約1.8モル当量の量で存在する。
【0141】
第9のルイス酸、添加剤、及び式(I)の化合物は、任意の好適な順序で組み合わせることができる。例えば、第9のルイス酸及び添加剤は、式(I)の化合物と直接組み合わせるか、又は式(I)の化合物と組み合わせる前に組み合わせることができる。あるいは、第9のルイス酸及び添加剤のうちの1つは、他方が組み合わされる前に、式(I)の化合物と組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、方法は、式(I)の化合物と組み合わせる前に、第9のルイス酸と添加剤とを組み合わせることを更に含む。
【0142】
式(VII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第9のルイス酸及び添加剤を組み合わせることは、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃等、約0℃~約50℃、又は約10℃~約40℃、又は約10℃~約30℃の温度であり得る。いくつかの実施形態では、第9のルイス酸及び添加剤を組み合わせることは、約0℃~約40℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、第9のルイス酸及び添加剤を組み合わせることは、約10℃~約30℃の温度で実施される。
【0143】
第9のルイス酸は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、第9のルイス酸は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(I)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、方法は、第9の反応器内で、式(I)の化合物と、式(I)の化合物に対して約3.0~約4.0モル当量の量の第9のルイス酸三塩化ホウ素(BCl)と、式(I)の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量の量の添加剤トリメチルボラート(B(OMe))とを組み合わせることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、第9の反応器内で、式(I)の化合物と、式(I)の化合物に対して約3.6モル当量の量の第9のルイス酸三塩化ホウ素(BCl)と、式(I)の化合物に対して約1.8モル当量の量の添加剤トリメチルボラート(B(OMe))を組み合わせることを含む。
【0144】
式(VII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第9の反応器は、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、又は約20℃等、約-20℃~約40℃、又は約-10℃~約30℃、又は約0℃~約30℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第9の反応器は、約-20℃~40℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第9の反応器は、約20℃の温度に維持される。
【0145】
いくつかの実施形態では、方法は、第9の出力混合物と、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第9のプロトン性溶媒とを組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、第9のプロトン性溶媒はメタノールである。
【0146】
いくつかの実施形態では、方法は、第9の出力混合物を第9の塩基と組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、第9の塩基は、炭酸カリウムである。
【0147】
3.ルイス酸法
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VII)の化合物、
【化50】
又はその塩を調製する方法を提供し、方法は、式(I)の化合物と
【化51】
第10のルイス酸とを、第10の反応器で組み合わせて、式(VII)の化合物又はその塩を含む第10の出力混合物を提供することを含み、第10のルイス酸は、三塩化アルミニウム(AlCl)、三臭化アルミニウム(AlBr)、塩化チタン(IV)(TiCl)、及び塩化スズ(IV)(SnCl)からなる群から選択される。
【0148】
いくつかの実施形態では、方法は、ジクロロメタン、アニソール、トルエン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、トリフルオロトルエン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、酢酸イソプロピル(iPrOAc)、アセトニトリル、酢酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第10の溶媒を更に含む。いくつかの実施形態では、第10の溶媒は、ジクロロメタン、アニソール、又はそれらの組み合わせである。
【0149】
いくつかの実施形態では、第10のルイス酸は、三塩化アルミニウム(AlCl)である。
【0150】
いくつかの実施形態では、方法は、塩化テトラブチルアンモニウム、亜硫酸水素テトラブチルアンモニウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第10の添加剤を更に含む。
【0151】
いくつかの実施形態では、方法は、式(I)の化合物と組み合わせる前に、第10のルイス酸及び第10の溶媒を組み合わせることを更に含む。
【0152】
第10のルイス酸は、任意の好適な量で存在し得る。例えば、第10のルイス酸は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10モル当量等、式(I)の化合物に対して少なくとも1モル当量の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、方法は、第10の反応器内で、式(I)の化合物及び第10のルイス酸アルミニウム三塩化アルミニウム(AlCl)を、式(I)の化合物に対して約3.0~約5.0モル当量の量で組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、第10の反応器内で、式(I)の化合物及び第10のルイス酸アルミニウム三塩化アルミニウム(AlCl)を、式(I)の化合物に対して約4.0モル当量の量で組み合わせることを更に含む。
【0153】
式(VII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第10の反応器は、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃等、約0℃~約150℃、又は約0℃~約100℃、又は約0℃~約50℃の温度に維持す
ることができる。いくつかの実施形態では、第10の反応器は、約0℃~約150℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第10の反応器は、約20℃の温度に維持される。
【0154】
いくつかの実施形態では、方法は、第10の出力混合物と、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第10のプロトン性溶媒とを組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、第10のプロトン性溶媒はメタノールである。
【0155】
いくつかの実施形態では、方法は、第10の出力混合物を第10の塩基と組み合わせることを更に含む。いくつかの実施形態では、第10の塩基は、炭酸カリウムである。
【0156】
いくつかの実施形態では、上記の方法のいずれかは、式(VII)の化合物又はその塩を単離することを更に含む。
【0157】
本開示の方法は、式(I)の化合物からの式(VII)の化合物のグラム~キログラム量の合成に適している。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも50g、100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、10kg、20kg、30kg、40kg、50kg、100kg、200kg、500kg、又は少なくとも1000kg以上の式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1kgの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、約50g~約100kg、例えば、約50g~約20kg、又は約30g~約20kgの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、約5kg~約15kgの式(I)の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、方法は、約10kgの式(I)の化合物を含む。
【0158】
本開示の方法は、式(VII)の化合物を任意の好適な収率で提供することができる。例えば、式(VII)の化合物は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、又は少なくとも99%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約50%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約50%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約50%~約80%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約60%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約60%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約70%~約80%又は約75%~約85%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約70%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約70%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約75%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約75%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約80%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約80%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約60%、約70%、約72%、約74%、約75%、約76%、約78%、約80%、約82%、約84%、約85%、約86%、約88%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約78%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約70%~約80%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の収率は、約70%~約90%である。
【0159】
本開示の方法は、式(VII)の化合物を任意の好適な純度で提供することができる。例えば、式(VII)の化合物は、約95%~約100%、又は約98%~約100%等、約90%~約100%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物の純度は、約98%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物は、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.9%、約99.99%、約99.999%、約99.9999%、又は約99.99999%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物は、約99.9%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物は、約95%~約99.999%、約98%~約99.999%、約98%~約99.99%、又は約99%~約99.99%の純度で調製される。
【0160】
いくつかの実施形態では、式(VII)の化合物を調製する方法は、本明細書に記載の任意の方法によって式(I)の化合物を調製することを更に含む。
【0161】
D.式(VII)からの式(VIII)
式(VIII)の化合物、(3aR,4R,6R,6aR)-4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-6-(ヒドロキシメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-カルボニトリルを調製する方法が本明細書で更に提供される。
【化52】
【0162】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VIII)の化合物、
【化53】
又はその薬学的に許容される塩を調製する方法を提供し、
(a)第11の投入混合物を第11の反応器に添加することであって、第11の投入混合物は、第11の酸HX、第11の保護剤、第11の溶媒、及び式(VII)の化合物を含み、
【化54】
第11の反応器は、式(VIII-a)の酸塩を含む第11の出力混合物を提供し、
【化55】
第11の酸HXは、硫酸、塩酸、リン酸、安息香酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、ナフタレンスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1,5-ナフタレンジスルホン酸、マレイン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、又はシュウ酸であり、第11の保護剤は、アセトン、2-メトキシプロペン、又は2,2-ジメトキシプロパンであり、
第11の溶媒は、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、若しくはアセトニトリル、又はそれらの組み合わせである、添加することと、
(b)第12の投入混合物を第12の反応器に添加することであって、第12の投入混合物は、第11の出力混合物、第12の塩基、及び第12の溶媒を含み、第12の反応器は、式(VIII-a)の化合物を含む第12の出力混合物を提供し、第12の塩基は、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、又は水酸化カルシウムであり、第12の溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、若しくは水、又はそれらの組み合わせである、添加することと、を含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、第11の酸HXは硫酸である。
【0164】
いくつかの実施形態では、第11の保護剤は、2,2-ジメトキシプロパンである。
【0165】
いくつかの実施形態では、第11の溶媒は酢酸イソプロピルである。
【0166】
いくつかの実施形態では、第11の酸HXは硫酸であり、第11の保護剤は、2,2-ジメトキシプロパンであり、第11の溶媒は酢酸イソプロピルである。
【0167】
いくつかの実施形態では、第12の塩基は、酢酸カリウムである。
【0168】
いくつかの実施形態では、第12の溶媒はメタノールである。
【0169】
いくつかの実施形態では、第12の塩基は、酢酸カリウムであり、第12の溶媒はメタノールである。
【0170】
式(VIII)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で実施することができる。例えば、第11の反応器は、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、又は約40℃等、約0℃~約60℃、又は約10℃~約50℃、又は約20℃~約40℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第11の反応器は、約0℃~約60℃の温度に維持される。いくつかの実施形態では、第11の反応器は、約20℃~約40℃の温度に維持される。
【0171】
本開示の方法は、式(VII)の化合物からの式(VIII)の化合物のグラム~キログラム量の合成に適している。いくつかの実施形態では、第11の投入混合物は、少なくとも50g、100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、10kg、20kg、30kg、40kg、50kg、100kg、200kg、500kg、又は少なくとも1000kg以上の式(VII)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第11の投入混合物は、少なくとも1kgの式(VII)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第11の投入混合物は、約50g~約100kg、例えば、約50g~約20kg、又は約30g~約20kgの式(VII)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第11の投入混合物は、約5kg~約15kgの式(VII)の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、第11の投入混合物は、約10kgの式(VII)の化合物を含む。
【0172】
本開示の方法は、式(VIII)の化合物を任意の好適な収率で提供することができる。例えば、式(VIII)の化合物は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、又は少なくとも99%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約60%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約60%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約70%~約80%又は約75%~約85%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約70%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約70%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約75%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約75%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約80%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約80%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約60%、約70%、約72%、約74%、約75%、約76%、約78%、約80%、約82%、約84%、約85%、約86%、約88%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約78%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約70%~約80%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の収率は、約70%~約90%である。
【0173】
本開示の方法は、式(VIII)の化合物を任意の好適な純度で提供することができる。例えば、式(VIII)の化合物は、約95%~約100%、又は約98%~約100%等、約90%~約100%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物の純度は、約98%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物は、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.9%、約99.99%、約99.999%、約99.9999%、又は約99.99999%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物は、約99.9%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物は、約95%~約99.999%、約98%~約99.999%、約98%~約99.99%、又は約99%~約99.99%の純度で調製される。
【0174】
いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物を調製する方法は、本明細書に記載の任意の方法によって式(VII)の化合物を調製することを更に含む。
【0175】
E.式(VIII)からの式(X)
式(X)の化合物、2-エチルブチル((S)-(((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-6-シアノ-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)-L-アラニナートを調製する方法が本明細書で更に提供される。
【化56】
【0176】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(X)の化合物を調製する方法を提供し、
【化57】
第13の投入混合物を第13の反応器に添加することを含み、第13の投入混合物は、式(VIII)の化合物
【化58】
又はその薬学的に許容される塩、塩化マグネシウム、ジイソプロピルエチルアミン、第13の溶媒、及び式(IX)の化合物を含み、
【化59】
第13の反応器は、式(X)の化合物を含む第13の出力混合物を提供し、第13の溶媒は、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、若しくは2-メチルテトラヒドロフラン、又はそれらの組み合わせである。
【0177】
いくつかの実施形態では、第13の溶媒は、テトラヒドロフランである。
【0178】
式(X)の化合物を調製する方法は、任意の好適な温度で行うことができる。例えば、第13の反応器は、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃等、約0℃~約50℃、又は約10℃~約40℃、又は約10℃~約30℃の温度に維持することができる。いくつかの実施形態では、第13の反応器は、約10℃~約30℃の温度に維持される。
【0179】
本開示の方法は、式(VIII)の化合物からの式(X)の化合物のグラム~キログラム量の合成に適している。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも50g、100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、10kg、20kg、30kg、40kg、50kg、100kg、200kg、500kg、又は少なくとも1000kg以上の式(VIII)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1kgの式(VIII)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、約50g~約100kg、例えば、約50g~約20kg、又は約30g~約20kgの式(VIII)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、方法は、約5kg~約15kgの式(VIII)の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、方法は、約10kgの式(VIII)の化合物を含む。
【0180】
本開示の方法は、式(X)の化合物を任意の好適な収率で提供することができる。例えば、式(X)の化合物は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、又は少なくとも99%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約60%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約60%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約70%~約80%又は約75%~約85%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約70%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約70%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約75%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約75%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約80%~約95%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約80%~約90%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約60%、約70%、約72%、約74%、約75%、約76%、約78%、約80%、約82%、約84%、約85%、約86%、約88%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約78%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約70%~約80%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の収率は、約70%~約90%である。
【0181】
本開示の方法は、任意の好適な純度で式(X)の化合物を提供することができる。例えば、式(X)の化合物は、約95%~約100%、又は約98%~約100%等、約90%~約100%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物の純度は、約98%~約100%である。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物は、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.9%、約99.99%、約99.999%、約99.9999%、又は約99.99999%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物は、約99.9%の純度で調製される。いくつかの実施形態では、式(X)の化合物は、約95%~約99.999%、約98%~約99.999%、約98%~約99.99%、又は約99%~約99.99%の純度で調製される。
【0182】
いくつかの実施形態では、式(X)の化合物を調製する方法は、本明細書に記載の任意の方法によって式(VIII)の化合物を調製することを更に含む。
【実施例0183】
IV.実施例
実施例1.式(II-a)の化合物の合成
【化60】
リトリートカーブオーバーヘッド撹拌機、熱電対、及びNバブラーを備えた円筒型反応器に、無水NdCl(60.00g、239mol、1.00当量)、n-BuNCl(71.51g、239mmol、1.00当量)、及びTHF(900g)を充填した。得られた混合物を、90℃のジャケット温度を使用して、Nパッド下、周囲圧力で約450mLに濃縮した。THF(500g)を充填し、蒸留を繰り返した(2回)。混合物を22℃に冷却し、式(III)の化合物(100.02g、239mmol、1.00当量)を充填した。30分後、混合物を-20℃まで冷却し、保持した。別の反応フラスコ中で、式(IV)の化合物(68.52g、264mmol、1.10当量)及びTHF(601g)を合わせ、0℃に冷却した。TMSCl(28.64g、264mmol、1.10当量)をゆっくりと添加し、約30分後、混合物を10℃まで冷却した。PhMgCl(THF中2.0M、270.00g、5.18mmol、2.17当量)をゆっくりと添加し、混合物を約30分間撹拌し、-20℃まで冷却した。i-PrMgCl(THF中2.0M、131.13g、269mmol、1.13当量)をゆっくりと添加した。約2時間後、グリニャール反応混合物を、カニューレを介して、ラクトン/NdCl/n-BuNCl/THF混合物に移し、混合物を約-20℃で撹拌した。約16時間後、酢酸(100g)の水(440g)中溶液を添加し、混合物を22℃に加温した。i-PrOAc(331g)を加え、層を分離した。有機層を10%のKHCO(aq)(2x500g)及び10%のNaCl(aq)(500g)で洗浄した。有機層を約450mLに濃縮し、i-PrOAc(870g)を充填した。有機混合物を水(2x500g)で洗浄し、約450mLに濃縮した。i-PrOAc(435g)を充填し、混合物を約450mLに濃縮した。混合物を濾過し、残渣をi-PrOAc(129g)で順方向にすすいだ。濾液を約250mLに濃縮し、MTBE(549g)を充填し、混合物を22℃に調整した。種結晶(0.15g)を充填し、続いてn-ヘプタン(230mL)を充填し、混合物を0℃まで冷却した。固体を濾過により単離し、MTBE(113g)及びn-ヘプタン(30g)の混合物で順方向にすすいだ。得られた固体を真空下、35℃で乾燥させて、式(II-a)の化合物(収率79%及び純度99.92%)を得た。
実施例2.式(II-a)の化合物の代替合成
【化61】
【0184】
無水NdCl(1.0当量)、n-BuNCl(1.0当量)及びTHF(3.7g/mmol)を不活性雰囲気下で充填する。得られた混合物を周囲圧力及び高温で約半分に濃縮する。THF(1体積)を充填し、蒸留を繰り返す(2回)。混合物を室温に冷却し、式(III)の化合物(1.0当量)を充填する。30分後、混合物を-20℃まで冷却し、保持する。別個の反応フラスコで、式(IV)の化合物(1.1当量)及びTHF(8.8g/mmol)を合わせ、0℃に冷却する。TMSCl(1.1当量)をゆっくりと添加し、約30分後、混合物を-10℃に冷却する。PhMgClのTHF中溶液(2.17当量)をゆっくりと加え、混合物を約30分間撹拌し、-20℃まで冷却する。THF中のi-PrMgCl(1.13当量)をゆっくりと加える。約2時間後、グリニャール反応混合物を、カニューレを介して式IIIの化合物/NdCl/n-BuNCl/THF混合物に移し、混合物を約-20℃で撹拌する。約16時間後、酢酸(0.4g/mmol)の水(1.8g/mmol)中溶液を添加し、混合物を室温に加温する。i-PrOAcを添加し、層を分離する。有機層を10%のKHCO(aq)及び10%のNaCl(aq)で洗浄する。有機層を約半分の体積に濃縮し、i-PrOAcを充填する。有機混合物を水で2回洗浄し、約半分の体積に濃縮する。i-PrOAcを充填し、混合物を約半分の体積に濃縮する。混合物を濾過し、残渣をi-PrOAcで順方向にすすぐ。濾液を約1/4体積に濃縮し、MTBEを充填し、混合物を室温に調整する。種結晶を充填し、続いてn-ヘプタンを充填し、混合物を0℃に冷却する。固体を濾過によって単離し、MTBE及びn-ヘプタンの混合物で順方向にすすぐ。得られた固体を真空下で乾燥させて、式(II-a)の化合物を得る。
実施例3.臭化テトラブチルアンモニウムによる式(II-a)の化合物の合成
【化62】
【0185】
反応器に、無水NdCl(169kg、674mol、1.00当量)、n-BuNBr(217kg、673mol、1.00当量)及びTHF(2865L)を充填した。得られた混合物を、約90℃のジャケット温度を有するNパッド下、周囲圧力で約1270Lに濃縮した。THF(2865L)を充填し、蒸留を繰り返した。混合物を約22℃に冷却し、式(III)の化合物(282kg、674mol、1.00当量)を充填した。約30分後、混合物を約-20℃に冷却し、保持した。別個の反応器において、式(IV)の化合物(195kg、750mol、1.11当量)及びTHF(1432L)を合わせ、約0℃に冷却した。TMSCl(81.8kg、753mol、1.12当量)をゆっくりと添加し、約30分後、混合物を約-10℃に冷却した。PhMgCl(THF中2.0M、761kg、1463mol、2.17当量)をゆっくりと添加し、混合物を約30分間撹拌し、約-20℃まで冷却した。i-PrMgCl(THF中2.0M、372kg、763mol、1.13当量)をゆっくりと添加した。約4時間後、グリニャール反応混合物を式(III)の化合物/NdCl/n-BuNBr/THF混合物に移し、混合物を約-20℃で撹拌した。約9時間後、酢酸(282kg)の水(1100L)中溶液を添加し、混合物を約22℃に加温した。i-PrOAc(931kg)を添加し、層を分離した。有機層を10%のKHCO(aq)(2x1322L)及びNaCl(141kg)の水(1269L)中溶液で順次洗浄した。有機層を約1270Lに濃縮し、i-PrOAc(2453kg)を充填した。有機混合物を水(1410L)で洗浄し、濾過し、層を分離した。有機層を水(1410L)で洗浄し、約1270Lに濃縮した。i-PrOAc(2453kg)を充填し、混合物を約1270Lに濃縮した。混合物を濾過し、残渣をi-PrOAc(367kg)で順方向にすすいだ。濾液を約845Lに濃縮し、MTBE(1551kg)を充填し、混合物を約22℃に調整した。種結晶(0.28kg)を充填し、続いてn-ヘプタン(451kg)を充填し、混合物を0℃に冷却した。固体を濾過により単離し、MTBE(310kg)及びn-ヘプタン(85kg)の混合物で順方向にすすいだ。得られた固体を真空下、約35℃で乾燥させて、式(II-a)の化合物を得た(収率86%及び純度98.23%)。
実施例4.塩化セリウムによる式(II-a)の化合物の合成
【化63】
【0186】
リトリートカーブオーバーヘッド撹拌機、熱電対、及びNバブラーを備えた円筒型反応器に、無水CeCl(12.03g、48.8mmol、1.02当量)、n-BuNBr(15.40g、47.8mmol、1.00当量)、及びTHF(180g)を充填した。得られた混合物を、約90℃のジャケット温度を有するNパッド下、周囲圧力で約90mLに濃縮した。THF(180g)を充填し、蒸留を繰り返した。混合物を約22℃に冷却し、式(III)の化合物(20.03g、47.9mmol、1.00当量)を充填した。約30分後、混合物を約-20℃に冷却し、保持した。別の反応フラスコ中で、式(IV)の化合物(13.82g、53.2mol、1.11当量)及びTHF(90g)を合わせ、約0℃に冷却した。TMSCl(5.80g、53.4mmol、1.12当量)をゆっくりと添加し、約30分後、混合物を約-10℃に冷却した。PhMgCl(THF中2.0M、54.26g、104mmol、2.18当量)をゆっくりと添加し、混合物を約30分間撹拌し、約-20℃まで冷却した。i-PrMgCl(THF中2.0M、26.58g、55.0mol、1.10当量)をゆっくりと添加した。約1時間後、グリニャール反応混合物を式(III)の化合物/CeCl/n-BuNBr/THF混合物に移し、混合物を約-20℃で撹拌した。約15時間後、酢酸(20.40g)の水(88g)中溶液を添加し、混合物を約22℃に加温した。i-PrOAc(66g)を添加し、混合物を珪藻土のパッドで濾過し、パッドをi-PrOAc(28g)ですすいだ。二相濾液の層を分離し、有機層を10%KHCO(aq)(2x100g)及び10%NaCl(aq)(101g)で順次洗浄した。有機層を約60mLに濃縮し、i-PrOAc(175g)及び水(100g)を充填した。混合物を珪藻土のパッドで濾過し、パッドをi-PrOAc(26g)ですすいだ。二相濾液の層を分離し、有機層を水(100g)で洗浄した。有機層を約90mLに濃縮し、i-PrOAc(175g)を充填した。混合物を約90mLに濃縮し、濃縮した混合物を濾過し、残渣をi-PrOAc(28g)で順方向にすすいだ。濾液を約60mLに濃縮し、MTBE(110g)を充填し、混合物を約22℃に調整した。種結晶(0.022g)を充填し、続いてn-ヘプタン(33g)を充填し、混合物を0℃に冷却した。固体を濾過により単離し、MTBE(22g)及びn-ヘプタン(6g)の混合物で順方向にすすいだ。得られた固体を真空下、約35℃で乾燥させて、式(II-a)の化合物を得た(収率69%及び純度97.08%)。
実施例5.塩化ネオジム-テトラヒドロフラン溶媒和物による式(II-a)の化合物の合成
【化64】
【0187】
リトリートカーブオーバーヘッド撹拌機、熱電対、及びNバブラーを備えた円筒型反応器に、NdCl・6HO(8.74g、24.3mmol、1.02当量)及びTHF(35g)を充填した。塩化チオニル(23.3g、196mmol、8.17当量)をゆっくりと添加し、混合物を約1時間撹拌した。THF(1g)中の無水NdCl(0.11g)の混合物を添加し、混合物を約4時間撹拌した。混合物を濾過し、固体NdCl・THFを、円筒型反応器内でn-BuNBr(7.70g、239mmol、1.00当量)及びTHF(91g)と組み合わせた。得られた混合物を、約90℃のジャケット温度を有するNパッド下、周囲圧力で約45mLに濃縮した。THF(91g)を充填し、蒸留を繰り返した。混合物を約22℃に冷却し、式(III)の化合物(10.0g、23.9mmol、1.00当量)を充填した。約30分後、混合物を約-20℃に冷却し、保持した。別個の反応器において、式(IV)の化合物(6.91g、26.6mmol、1.11当量)及びTHF(45g)を合わせ、約0℃に冷却した。TMSCl(2.91g、26.8mmol、1.12当量)をゆっくりと添加し、約30分後、混合物を約-10℃に冷却した。PhMgCl(THF中2.0M、27.0g、52.0mmol、2.17当量)をゆっくりと添加し、混合物を約30分間撹拌し、約-20℃まで冷却した。i-PrMgCl(THF中2.0M、13.5g、27.6mmol、1.15当量)をゆっくりと添加した。約3時間後、グリニャール反応混合物を式(III)の化合物/NdCl・THF/n-BuNBr/THF混合物に移し、混合物を約-20℃で撹拌した。約17時間後、酢酸(10.7g)の水(45g)中溶液を添加し、混合物を約22℃に加温した。i-PrOAc(33g)を添加し、層を分離した。有機層を10%KHCO(aq)(2x51g)及び10%NaCl(aq)(50g)で順次洗浄した。i-PrOAc(88g)を充填し、有機層を約45mLに濃縮した。i-PrOAc(87g)及び水(50g)を充填し、混合物を珪藻土のパッドを通して濾過した。パッドをi-PrOAc(13g)ですすぎ、二相濾液の層を分離した。有機層を水(50g)で洗浄し、約45mLに濃縮した。i-PrOAc(87g)を充填し、混合物を約30mLに濃縮した。MTBE(55g)を充填し、続いて種子結晶(0.01g)を充填した。n-ヘプタン(16g)を充填し、混合物を0℃に冷却した。混合物を濾過し、固体をMTBE(12g)及びn-ヘプタン(3g)の混合物ですすいだ。得られた固体を真空下、約35℃で乾燥させて、式(II-a)の化合物を得た(収率43%及び純度98.53%)。
実施例6.塩化ネオジム水和物による式(II-a)の化合物の合成
【化65】
【0188】
リトリートカーブオーバーヘッド撹拌機、熱電対、及びNのバブラーを備えた円筒型反応器に、NdCl・6HO(17.2g、48.1mmol、1.17当量)、THF(180g)及びオルトギ酸トリメチル(30.7g、189mmol、7.07当量)を充填し、混合物を約22℃で約2時間撹拌した。n-BuNBr(15.4g、47.8mmol、1.17当量)を充填し、約90℃のジャケット温度でNパッド下の周囲圧力で、混合物を約90mLに濃縮した。THF(180g)添加、引き続いてNパッド下の周囲圧力における約90mLまでの濃縮のシーケンスを3回行った。混合物を約22℃に冷却し、式(III)の化合物(17.1g、40.9mmol、1.00当量)を充填した。約30分後、混合物を約-20℃に冷却し、保持した。別個の反応器において、式(IV)の化合物(11.8g、45.4mmol、1.11当量)及びTHF(77g)を合わせ、約0℃に冷却した。TMSCl(4.97g、45.7mmol、1.12当量)をゆっくりと添加し、約30分後、混合物を約-10℃に冷却した。PhMgCl(THF中2.0M、46.5g、91.2mmol、2.23当量)をゆっくりと添加し、混合物を約30分間撹拌し、約-20℃まで冷却した。i-PrMgCl(THF中2.0M、22.7g、46.5mmol、1.14当量)をゆっくりと添加した。約4時間後、グリニャール反応混合物を式(III)の化合物/NdCl/n-BuNBr/THF混合物に移し、混合物を約-20℃で撹拌した。約20時間後、酢酸(17.1g)の水(76g)中溶液を添加し、混合物を約22℃まで加温した。水(8g)及びi-PrOAc(56g)を添加し、層を分離した。有機層を10%のKHCO(aq)(2x86g)及び10%のNaCl(aq)(86g)で順次洗浄した。有機層を約90mLに濃縮し、i-PrOAc(149g)を充填した。水(86g)を充填し、混合物を珪藻土のパッドを通して濾過した。パッドをi-PrOAc(22g)ですすぎ、二相濾液の層を分離した。有機層を水(86g)で洗浄し、約90mLに濃縮した。i-PrOAc(149g)を充填し、混合物を約90mLに濃縮した。混合物を濾過し、残渣をi-PrOAc(22g)で順方向にすすいだ。濾液を約60mLに濃縮し、MTBE(94g)を充填し、混合物を約22℃に調整した。種結晶(0.02g)を充填し、続いてn-ヘプタン(28g)を充填し、混合物を0℃に冷却した。固体を濾過により単離し、MTBE(19g)及びn-ヘプタン(5g)の混合物で順方向にすすいだ。得られた固体を真空下、約35℃で乾燥させて、式(II-a)の化合物を得た(収率65%及び純度86.16%)。
実施例7.式(I)の化合物のフロー反応器合成
【化66】
【0189】
反応器に水酸化カリウム(19.7当量)及び水(8体積)を充填した。ジクロロメタン(15.0体積)中の式(II-a)の化合物(250kg、1.0当量、スケーリングファクタ)(供給物1)、ジクロロメタン(4.4体積)中のTMSOTf(6.0当量)及びTFA(1.0当量)(供給物2)、並びにジクロロメタン(4.5体積)中のTMSCN(6.0当量)(供給物3)の原液を、別々の反応器又は供給容器で調製した(図1)。供給物1を約-30℃の予冷却ループを通して約504mL/分の流量で圧送し、供給物2を約207mL/分の流量で圧送した。供給物1及び2を、反応ループ#1で約-30℃で約30秒間合わせた。次いで、流出物を、反応ループ#2において約-30℃で約2分間、供給物3(約-30℃の予冷却ループを通して約189mL/分で圧送)と合わせた。合わせた供給物の流出物を、約-10℃で水酸化カリウム水溶液を含む容器に直接回収した。混合物を約22℃に調整し、次いで、2-プロパノールを充填し、層を分離した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、濃縮した。得られた溶液を濾過した。トルエンを濾液に充填し、混合物を濃縮した。混合物を約55℃に加熱し、次いで約0℃に冷却した。得られたスラリーを濾過し、トルエンですすぎ、約60℃で乾燥させて、99.9%の純度、78%の収率で式(I)の化合物を得た。H-NMR(400MHz,DMSO-d):δ 7.99-7.82(m,3H),7.37-7.23(m,15H),6.88(d,J=4.5Hz,1H),6.76(d,J=4.5Hz,1H),4.91(d,J=5.0Hz,1H),4.85(d,J=11.7Hz,1H),4.77(d,J=11.7Hz,1H),4.60-4.45(m,4H),4.40(q,J=4.6Hz,1H),4.12(t,J=5.4Hz,1H),3.69(dd,J=11.1,3.7Hz,1H),3.59(dd,J=11.1,4.7Hz,1H);13C-NMR(100MHz,DMSO-d):δ 155.54,147.86,138.08,137.94,137.32,128.17,128.14,128.11,127.93,127.72,127.52,127.40,122.63,116.78,116.73,110.48,100.81,81.90,79.25,77.61,76.26,72.30,72.27,71.45,68.79;HRMS(m/z):[M]+calcd for C3331,561.2376;実測値,561.2394.
実施例8.式(I)の化合物の代替合成
【化67】
【0190】
反応器に水酸化カリウム(19.7当量)及び水(8体積)を充填する。ジクロロメタ
ン(15.0体積)中の式(II-a)の化合物(1.0当量、スケーリングファクタ)(供給物1)、ジクロロメタン(4.4体積)中のTMSOTf(6.0当量)及びTFA(1.0当量)(供給物2)、並びにジクロロメタン(4.5体積)中のTMSCN(6.0当量)(供給物3)の原液を、別々の反応器又は供給容器で調製する(図1)。供給物1は、約-30℃の予冷却ループを通して圧送する。供給物1及び2を、反応ループ#1で約-30℃で約30秒間合わせる。次いで、流出物を、反応ループ#2において約-30℃で約2分間、供給物3(約-30℃の予冷却ループを通して圧送)と合わせた。合わせた供給物の流出物を、約-10℃で水酸化カリウム水溶液を含む容器に直接回収する。混合物を約22℃に調整し、次いで2-プロパノールを充填し、層を分離する。有機層を塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、濃縮する。得られた溶液を濾過する。トルエンを濾液に充填し、混合物を濃縮する。混合物を約55℃に加熱し、次いで約0℃に冷却する。得られたスラリーを濾過し、トルエンですすぎ、約60℃で乾燥させて、式(I)の化合物を得る。
【0191】
実施例9.ブレンステッド酸なしの式(I)の化合物の比較合成
トリフルオロ酢酸を含まないことを除いて、上記の実施例8に記載されたものと同じ条件に従って、100gのスケールで式(II-a)の化合物の反応により、68%の単離された収率及び99.4%の純度で式(I)の化合物を得た。
実施例10.式(V)からの式(II-a)の化合物の合成
【化68】
【0192】
反応器Aに式(IV)の化合物(1.2当量)及びTHF(6体積)を充填し、反応器の内容物を約0℃まで冷却した。クロロトリメチルシラン(1.2当量)を反応混合物に添加し、続いて反応物を約-10℃に冷却した。フェニルマグネシウムクロリドのTHF(2.4当量)中溶液を混合物に添加し、撹拌を約-10℃で続けた。得られた反応混合物を約-20℃まで更に冷却し、イソプロピルマグネシウムクロリドのTHF(1.0当量)中溶液を添加した。
【0193】
反応器Bに2,3,5-トリ-O-ベンジル-D-リボフラノース(式(V)、1.0当量、スケーリングファクタ)及びTHF(6体積)を充填し、反応器の内容物を約-20℃に冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリドのTHF(1.1当量)中溶液を反応器Bに添加した。反応器Aで生成されたグリニャール試薬を、約-20℃で反応器Bに移した。反応器及び移送ラインをTHF(7体積)で順方向にすすいだ。反応混合物を周囲温度に加温し、反応混合物を約17時間熟成させた。次いで、反応混合物を約0℃まで冷却し、氷酢酸(7.0当量)及び水(4体積)でクエンチした。得られた混合物を酢酸イソプロピル(4体積)で抽出した。有機層を10%w/w重炭酸カリウム溶液で2回洗浄し(各時間5体積)、最後に10%w/wのブライン溶液(5体積)で洗浄した。次いで、有機層を濃縮乾固させ、酢酸イソプロピル(10体積)で1回共蒸発させて、式(VI)化合物を得た。主要なジアステレオマーの特性決定データを提供する。H NMR
(400MHz,CDOD)δ 7.67(s,1H,Ar-H),7.38- 7.01(m,15H,Ar-H),6.89(d,J=4.4Hz,1H,Ar-H),6.75(d,J=4.4Hz,1H,Ar-H),5.55(d,J=4.0Hz,1H,H-1),4.62(d,J=11.3Hz,1H,Ph-CH-),4.53(d,J=11.3Hz,1H,Ph-CH-),4.50-4.35(m,3H,Ph-CH-),4.29(dd,J=4.3 and 4.3Hz,1H,H-2),4.14(d,J=11.2Hz,1H,Ph-CH-),4.09(ddd,J=3.4
and 5.6Hz,1H,H-4),3.73(dd,J=5.0 and 5.2Hz,1H,H-3),3.67(dd,J=3.3 and 10.0Hz,1H,H-5a),3.57(dd,J=5.8 and 9.9Hz,1H,H-5b)。13C NMR(100MHz,CDOD)δ 155.7,146.5,138.3,138.0,131.7,127.92,127.90,127.86,127.77,127.59,127.55,127.21,127.19,127.10,114.1,109.8,101.5,80.1,79.2,73.4,72.9,72.8,71.2,70.3,66.8。粗物質のLC-MS分析:m/z=555.5[M+1]。
【0194】
反応器に式(VI)化合物(1.0当量、スケーリングファクタ)、アセトニトリル(52体積)及びリン酸二カリウム(7.0当量)を充填した。二酢酸ヨードベンゼン(3.5当量)及び(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル(TEMPO、0.2当量)を1度に周囲温度で反応混合物に添加し、撹拌を約22時間続けた。反応混合物を3%w/w亜硫酸ナトリウム溶液(28体積)でクエンチし、水(20体積)及び酢酸イソプロピル(12体積)で希釈した。約10分の撹拌後、層を分離した。次いで、有機層を濃縮乾固し、得られた残渣を酢酸イソプロピル(17体積)に溶解し、NaCl水溶液(15体積)で洗浄した。次いで、有機層を濃縮して、式(II-a)の化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.10(s,2H,N-H),7.98(s,1H,Ar-H),7.35-6.93(m,18H,Ar-H),5.37(d,1H,Ar-H),5.06(d,1H),4.58-4.44(m,6H,Ph-CH-),4.00(s,1H),3.93(d,1H),3.69(dd,1H),3.47(dd,1H)。
実施例11.BCl/B(OMe)による式(VII)の化合物の合成
【化69】
【0195】
反応器に三塩化ホウ素(ジクロロメタン中1M、3.6当量)を充填し、約0℃に冷却した。約20℃未満の温度を維持しながら、トリメチルボラート(1.8当量)を三塩化ホウ素溶液にゆっくりと添加した。次いで、溶液を約20℃に加温し、約1時間撹拌した。別個の反応器において、式(I)(1.0当量、スケーリングファクタ)を添加し、続いてジクロロメタン(4体積)を添加し、混合物を約0℃に冷却した。20℃未満の温度を維持しながら、三塩化ホウ素/トリメチルボラート試薬及び式(I)溶液を合わせた。三塩化ホウ素/トリメチルボラート試薬をジクロロメタン(1体積)で順方向にすすぎ、混合物を約35℃に約2時間加温した。別個の反応器で、メタノール(7体積)を添加し、約-15℃に冷却した。温度を約25℃未満に維持しながら、反応混合物及びメタノール溶液を合わせた。溶液を約20℃に加温し、約12時間撹拌した。スラリーを濾過し、湿潤ケークをジクロロメタン(2体積)ですすいだ。固体を20重量%のKCO(0
.8当量)を含む反応器に移し、得られたスラリーを約20℃で約1時間撹拌した。スラリーを濾過し、ケークを水(3体積)及びメタノール(1体積)ですすぎ、次いで約60℃で乾燥させて、式(VII)の化合物を得た。H-NMR(400MHz,HO-d):δ 8.10(s,1H),7.37(d,J=5.1Hz,1H),7.14(d,J=4.8Hz,1H),4.94(d,J=5.4Hz,1H),4.42(app q,J=4.2Hz,1H),4.35(t,J=5.1Hz,1H),3.86(dd,J=12.8,3.2Hz,1H),3.79(dd,J=12.8,4.7Hz,1H)。13C-NMR(100MHz,DMSO-d):δ 155.62,147.87,123.87,117.34,116.52,110.77,100.79,85.42,78.56,74.24,70.07,60.94。HRMS(m/z):[M] calc’d.for C1213,291.0968;実測値,291.0967。
【0196】
本発明のプロセスは、以下の表1に示すように、以前に報告されたプロセスと比較することができる。
【表1】
実施例12.AlClによる式(VII)の化合物の合成
【化70】
【0197】
第1の反応器にアニソール(6体積)及びジクロロメタン(1体積)を充填し、約10℃に冷却した。温度を約30℃に維持しながら、塩化アルミニウム(4.0当量)を小分けにして添加した。内容物を約15分間撹拌した。式(I)の化合物(1当量)を少しずつ入れ、ジクロロメタン(0.5体積)で順方向にすすいだ。内容物を約20℃で約6時間撹拌した。第2の反応器では、メタノール(8体積)を添加し、約0℃に冷却した。第1の反応器内の反応混合物を約0℃に冷却し、続いて、第2の反応器からメタノールを添加し、温度を約20℃に維持した。固体が溶解するまで、反応混合物を2つの反応器の間で再循環させた。溶液を約20℃に加温し、約12時間撹拌した。スラリーを濾過し、湿潤ケークをMeOH(2体積)ですすいだ。固体を20重量%のKCO(0.8当量)を含む反応器に移し、スラリーを約20℃で約1時間撹拌した。スラリーを濾過し、ケークを水(3体積)及びメタノール(1体積)ですすぎ、次いで約60℃で乾燥させて、式(VII)の化合物を得た。
実施例13.式(VII)の化合物のフロー反応器合成
【化71】
【0198】
反応器に式(I)(1.0当量、スケーリングファクタ)及びCHCl(4.5体積)を充填して、原液を形成した。次いで、この原液を研磨濾過し、第4の供給容器に移した(供給物4、図2の210)。次いで、BClの溶液(CHCl中1.0M)を第5の供給容器に充填した(供給物5、220)。供給物4を約0℃の予冷却ループを通して約12.8mL/分の流量で圧送し、供給物5を約0℃の予冷却ループを通して約13.8mL/分の流量で圧送した。供給物4及び5を反応ループ(240)内で約0℃で約135秒間(2分15秒)組み合わせた。流出物250を、約0℃の温度に制御されたMeOH(式(I)の化合物に対して7.0体積)を含有する容器に直接回収した。一旦回収が完了したら、混合物を約20℃に調整し、約16時間撹拌した。得られたスラリーを濾過し、CHClですすぎ、真空を使用して乾燥させて、固体として粗中間体を得た。これらの固体を反応器に戻し、水と組み合わせ、約20℃に調整した。得られたスラリーに、20%(w/w)炭酸カリウムの水溶液を充填してpHを約8~11に調整し、溶液を約20℃で約1時間撹拌した。得られたスラリーを濾過し、水及びMeOHですすぎ、約60℃で乾燥させて、式(VII)の化合物を得た。
実施例14.式(VIII)の化合物の合成
【化72】
【0199】
反応器に、式(VII)(1.0当量、スケーリングファクタ)、続いて酢酸イソプロピル(10体積)、2,2-ジメトキシプロパン(5.9当量)を充填し、約20℃に冷却した。濃硫酸(1.3当量)を充填し、反応物を約30℃に約3時間加熱した。反応混合物を濾過し、ケークを酢酸イソプロピル(3体積)ですすいだ。中間体硫酸塩を反応器に戻し、続いて酢酸カリウム(2.0当量)及びメタノール(15体積)を添加した。次いで、水(2体積)を添加し、反応混合物を約1時間撹拌した。溶液を炭素処理にかけ、続いて研磨濾過を行った。炭素カートリッジをメタノール(7体積)ですすいだ。次いで、溶液を約3体積に蒸留し、続いて水(8体積)を約2時間かけて添加した。得られたスラリーを濾過し、ケークを水(3体積)ですすいだ。固体を乾燥させて、式(VIII)の化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 7.91- 7.98(brm,5H),6.95-6.88(m,4H),5.38(d,J=6.6Hz,2H),5.02(t,J=5.7Hz,2H),4.90(dd,J=6.6,3.1Hz,2H),4.32(td,J=5.3,3.0Hz,2H),3.53(ddq,J=17.3,11.6,5.5Hz,4H),1.64(s,6H),1.37(s,6H)。13C NMR(100MHz,DMSO-d)δ 156.05,148.62,122.97,117.42,116.71,115.87,111.05,
101.32,85.87,84.37,82.01,80.41,61.35,26.34,25.58。
実施例15.式(X)の化合物の合成
【化73】
【0200】
反応器に、式(VIII)(1.0当量、スケーリングファクタ)、続いて塩化マグネシウム(1.5当量)及びテトラヒドロフラン(10体積)を充填した。この混合物を約25℃に冷却した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.5当量)を充填し、反応物を約25℃で約16時間撹拌した。反応物を約10℃でtert-ブチルメチルエーテル(10体積)及び10%(w/w)クエン酸(10体積)にクエンチした。層を分離し、有機層を10%(w/w)の炭酸カリウム(15体積)、10%(w/w)の炭酸カリウム(10体積)、10%(w/w)の塩化アンモニウム(10体積)、次いで15%(w/w)の塩化ナトリウム(10体積)で洗浄した。有機層を約3.5体積まで蒸留した後、アセトニトリル(10体積)を添加し、アセトニトリル(7体積)を充填して約3.5体積まで蒸留した。式(X)のアセトニトリル原液を次の工程で使用した。
【0201】
上述の発明は、理解を明確にするために、説明及び例示としてある程度詳細に説明されているが、当業者であれば、特定の変更及び修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で実施され得ることを理解するであろう。加えて、本明細書に提供される各参照は、各参照が参照により個別に組み込まれているかのように、その全体が参照により組み込まれる。本出願と、本明細書に提供される参照との間に矛盾が存在する場合、本出願が支配するものとする。
【0202】
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
式(I)の化合物を調製する方法であって、
【化81】

(a)第1の投入混合物を第1のフロー反応器に添加することであって、前記第1の投入混合物は、ルイス酸、ブレンステッド酸、及び式(II-a)の化合物を含み、
【化82】

前記第1のフロー反応器が、第1の出力混合物を提供する、添加することと、
(b)第2の投入混合物を第2のフロー反応器に添加することであって、前記第2の投入混合物は、前記第1の出力混合物及びシアン化剤を含み、前記第2のフロー反応器が、前記式(I)の化合物を含む第2の出力混合物を提供する、添加することと、を含む、方法。
(項2)
溶媒を更に含む、上記項1に記載の方法。
(項3)
前記溶媒が、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、若しくはクロロベンゼン、又はそれらの組み合わせである、上記項1~2のいずれか一項に記載の方法。
(項4)
前記ルイス酸が、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、トリメチルシリルヨージド(TMSI)、トリメチルシリルブロミド(TMSBr)、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl)、tert-ブチルジメチルシリルブロミド(TBSBr)、tert-ブチルジメチルシリルヨージド(TBSI)、トリエチルシリルクロリド(TESCl)、トリエチルシリルブロミド(TESBr)、トリエチルシリルヨージド(TESI)、tert-ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TBSOTf)、又はトリエチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TESOTf)である、上記項1~3のいずれか一項に記載の方法。
(項5)
前記ブレンステッド酸が、トリフルオロ酢酸(TFA)、トリフルオロメタンスルホン酸、4-フルオロ安息香酸、ピバル酸、テトラフルオロボラート水素(HBF )、硝酸、4-クロロ安息香酸、ペンタフルオロフェノール、又はヘキサフルオロホスファート水素(HPF )である、上記項1~4のいずれか一項に記載の方法。
(項6)
前記シアン化剤が、トリメチルシリルシアニド(TMSCN)、tert-ブチルジメチルシリルシアニド(TBSCN)、トリエチルシリルシアニド(TESCN)、テトラブチルアンモニウムシアニド、テトラメチルアンモニウムシアニド、又はテトラエチルア
ンモニウムシアニドである、上記項1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項7)
前記ルイス酸が、トリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)であり、前記ブレンステッド酸がトリフルオロ酢酸であり、前記溶媒がジクロロメタンであり、前記シアン化剤がトリメチルシリルシアニド(TMSCN)である、上記項2~6のいずれか一項に記載の方法。
(項8)
前記TMSOTfが、前記式(II-a)の化合物に対して約1.0~約10.0モル当量の量で存在する、上記項7に記載の方法。
(項9)
前記TMSOTfが、前記式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在する、上記項7又は8に記載の方法。
(項10)
前記トリフルオロ酢酸が、前記式(II-a)の化合物に対して約0.5~約1.5モル当量の量で存在する、上記項7~9のいずれか一項に記載の方法。
(項11)
前記トリフルオロ酢酸が、前記式(II-a)の化合物に対して約0.8~約1.2モル当量の量で存在する、上記項7~10のいずれか一項に記載の方法。
(項12)
前記TMSCNが、前記式(II-a)の化合物に対して約1.0~約10.0モル当量の量で存在する、上記項7~11のいずれか一項に記載の方法。
(項13)
前記TMSCNが、前記式(II-a)の化合物に対して約5.0~約7.0モル当量の量で存在する、上記項7~12のいずれか一項に記載の方法。
(項14)
前記第1の投入混合物が使い果たされるまで、前記第1の投入混合物を前記第1のフロー反応器に連続的に添加することを含む、上記項1~13のいずれか一項に記載の方法。
(項15)
前記第1の出力混合物が使い果たされるまで、前記第2の投入混合物を前記第2のフロー反応器に連続的に添加することを含む、上記項1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項16)
ジクロロメタンに対して約3%~約7%(w/w)の前記式(II-a)の化合物を含む第1の供給混合物と、ジクロロメタンに対して約30%~約50%(w/w)の前記TMSOTf及びジクロロメタンに対して約2%~約5%(w/w)の前記トリフルオロ酢酸を含む第2の供給混合物と、を合わせ、結果として、前記第1の投入混合物を形成することを更に含む、上記項7~15のいずれか一項に記載の方法。
(項17)
前記第2の供給混合物と組み合わせる前に、前記第1の供給混合物を約-35℃~約-25℃の温度に冷却することを更に含む、上記項16に記載の方法。
(項18)
前記第2の供給混合物の前記温度が、前記第1の供給混合物と組み合わせる前に、約17℃~約27℃である、上記項17に記載の方法。
(項19)
前記第1の出力混合物と、ジクロロメタンに対して約10%~約50%(w/w)の前記TMSCNを含む第3の供給混合物とを組み合わせ、結果として前記第2の投入混合物を形成することを更に含む、上記項7~18のいずれか一項に記載の方法。
(項20)
前記第1の出力混合物と、ジクロロメタンに対して約10%~約30%(w/w)の前記TMSCNを含む第3の供給混合物とを組み合わせ、結果として前記第2の投入混合物を形成することを更に含む、上記項7~19のいずれか一項に記載の方法。
(項21)
前記第1の出力混合物と組み合わせる前に、前記第3の供給混合物を約-35℃~約-25℃に冷却することを更に含む、上記項19又は20に記載の方法。
(項22)
前記第1のフロー反応器内の前記第1の投入混合物の滞留時間が、約0.1~約10分である、上記項1~21のいずれか一項に記載の方法。
(項23)
前記第1のフロー反応器内の前記第1の投入混合物の滞留時間が、約0.5分である、上記項1~22のいずれか一項に記載の方法。
(項24)
前記第2のフロー反応器内の前記第2の投入混合物の滞留時間が、約0.1~約10分である、上記項1~23のいずれか一項に記載の方法。
(項25)
前記第2のフロー反応器内の前記第2の投入混合物の滞留時間が、約2分である、上記項1~24のいずれか一項に記載の方法。
(項26)
前記第1のフロー反応器が、約-40℃~約-20℃の温度に維持される、上記項1~25のいずれか一項に記載の方法。
(項27)
前記第2のフロー反応器が、約-40℃~約-20℃の温度に維持される、上記項1~26のいずれか一項に記載の方法。
(項28)
前記第1のフロー反応器及び前記第2のフロー反応器が両方とも約-30℃の温度に維持される、上記項1~27のいずれか一項に記載の方法。
(項29)
前記式(I)の化合物を前記第2の出力混合物から単離することを更に含む、上記項1~28のいずれか一項に記載の方法。
(項30)
前記式(I)の化合物の収率が、約60%~約90%である、上記項1~29のいずれか一項に記載の方法。
(項31)
前記式(I)の化合物の収率が、約70%~約90%である、上記項1~30のいずれか一項に記載の方法。
(項32)
前記式(I)の化合物の収率が、約75%~約85%である、上記項1~31のいずれか一項に記載の方法。
(項33)
前記式(I)の化合物の純度が、約98%~約100%である、上記項1~32のいずれか一項に記載の方法。
(項34)
(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、前記第3の投入混合物が、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化83】
前記第3の反応器が、第3の出力混合物を提供する、添加することと、
(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、前記第4の投入混合物が、前記第3の出力混合物、塩化ネオジム(NdCl )、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド(nBu NCl)、及び式(III)の化合物を含み、
【化84】

前記第4の反応器が、前記式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む、上記項1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項35)
(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、前記第3の投入混合物が、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び前記式(IV)の化合物を含み、
【化85】

前記第3の反応器が、第3の出力混合物を提供する、添加することと、
(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、前記第4の投入混合物が、前記第3の出力混合物、塩化ネオジム(NdCl )、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(nBu NBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化86】

前記第4の反応器が、前記式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む、上記項1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項36)
(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、前記第3の投入混合物が、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化87】

前記第3の反応器が、第3の出力混合物を提供する、添加することと、
(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、前記第4の投入混合物が、前記第3の出力混合物、塩化セリウム(CeCl )、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(nBu NBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化88】

前記第4の反応器が、前記式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む、上記項1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項37)
(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、前記第3の投入混合物が、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化89】

前記第3の反応器が、第3の出力混合物を提供する、添加することと、
(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、前記第4の投入混合物が、前記第3の出力混合物、塩化ネオジムのテトラヒドロフラン溶媒和物(NdCl ・THF)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(nBu NBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化90】

前記第4の反応器が、前記式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、
を更に含む、上記項1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項38)
(c)第3の投入混合物を第3の反応器に添加することであって、前記第3の投入混合物が、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、イソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)、フェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)、テトラヒドロフラン(THF)、及び式(IV)の化合物を含み、
【化91】

前記第3の反応器が、第3の出力混合物を提供する、添加することと、
(d)第4の投入混合物を第4の反応器に添加することであって、前記第4の投入混合物が、前記第3の出力混合物、塩化ネオジム六水和物(NdCl ・6H O)、オルトギ酸トリメチル、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(nBu NBr)、及び式(III)の化合物を含み、
【化92】

前記第4の反応器が、前記式(II-a)の化合物を含む第4の出力混合物を提供する、添加することと、を更に含む、上記項1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項39)
式(II-a)の化合物を調製する方法であって、
【化93】

第5の投入混合物を第5の反応器に添加することであって、前記第5の投入混合物は、式(V)の化合物と、
【化94】

酸化剤と、第5の塩基と、を含み、
前記第5の反応器が、前記式(II-a)の化合物を含む第5の出力混合物を提供する、添加することを含む、方法。
(項40)
前記酸化剤が、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル、9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンN-オキシル、ヨードベンゼンジクロリド、二酢酸ヨードベンゼン、次亜塩素酸ナトリウム、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン、ジメチルスルホキシド/ピリジン三酸化硫黄、酸化マンガン、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノベンゾキノン、又はN-メチルモルホリン-N-オキシド/テトラプロピルアンモニウムペルルテナート、又はそれらの組み合わせである、上記項39に記載の方法。
(項41)
前記第5の塩基が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム又は酢酸アンモニウム、又はそれらの組み合わせである、上記項39~40のいずれか一項に記載の方法。
(項42)
前記第5の投入混合物が、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、トルエン、トリフルオロトルエン、水、スルホラン、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリジン、ジメチルスルホキシド、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、及びアセトニトリル、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第5の溶媒を更に含む、上記項39~41のいずれか一項に記載の方法。
(項43)
前記酸化剤が、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル及び二酢酸ヨードベンゼンであり、
前記第5の塩基が、リン酸水素カリウムであり、
前記第5の溶媒が、アセトニトリルである、上記項42に記載の方法。
(項44)
前記第5の反応器が、約-10℃~約60℃の温度に維持される、上記項39~43のいずれか一項に記載の方法。
(項45)
前記第5の反応器が、約10℃~約30℃の温度に維持される、上記項44に記載の方法。
(項46)
前記式(V)の化合物を調製することを更に含み、
(a)第6の投入混合物を第6の反応器に添加することであって、前記第6の投入混合物が、アミン保護剤、第6の塩基、及び式(IV)の化合物を含み、
【化95】

前記第6の反応器が、第6の出力混合物を提供する、添加することと、
(b)第7の投入混合物を第7の反応器に添加することであって、前記第7の投入混合物が、前記第6の出力混合物、第7のトランスメタル化剤、及び式(VI)の化合物を含み、
【化96】

前記第7の反応器が、式(V)の化合物を含む第7の出力混合物を提供する、添加することと、
を含む、上記項39~45のいずれか一項に記載の方法。
(項47)
前記アミン保護剤が、クロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、tert-ブチルジメチルクロロシラン、tert-ブチルジフェニルクロロシラン、1,2-ビス(クロロジメチルシリル)エタン、トリフルオロ酢酸無水物、又はジ-(tert-ブチル)ジカルボナートである、上記項46に記載の方法。
(項48)
前記第6の塩基が、フェニルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、tert-ブチルマグネシウムクロリド、フェニルリチウム、メチルリチウム、イソプロピルリチウム、tert-ブチルリチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、若しくは水素化カルシウム、又はそれらの組み合わせである、上記項46に記載の方法。
(項49)
前記第6の投入混合物が、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、及びトルエン、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第6の溶媒を更に含む、上記項46~48のいずれか一項に記載の方法。
(項50)
前記アミン保護剤が、クロロトリメチルシランであり、
前記第6の塩基が、フェニルマグネシウムクロリドであり、
前記第6の溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)である、上記49に記載の方法。
(項51)
前記第6の反応器が、約-70℃~約40℃の温度に維持される、上記項46~50に記載の方法。
(項52)
前記第6の反応器が、約-20℃~約10℃の温度に維持される、上記項51に記載の方法。
(項53)
前記第7のトランスメタル化剤が、フェニルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、tert-ブチルマグネシウムクロリド、tert-ブチルマグネシウムブロミド、フェニルリチウム、メチルリチウム、イソプロピルリチウム、若しくはtert-ブチルリチウム、又はそれらの組み合わせである、上記項46~52のいずれか一項に記載の方法。
(項54)
前記第7の投入混合物が、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、及びトルエン、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第7の溶媒を更に含む、上記項46~53のいずれか一項に記載の方法。
(項55)
前記第7のトランスメタル化剤が、イソプロピルマグネシウムクロリドであり、
前記第7の溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)である、上記項54に記載の方法。
(項56)
前記第7の反応器が、約-70℃~約40℃の温度に維持される、上記項46~55のいずれか一項に記載の方法。
(項57)
前記第7の反応器が、約-30℃~約-10℃の温度に維持される、上記項56に記載の方法。
(項58)
前記式(II-a)の化合物が、上記項39~57のいずれか一項によって調製される、上記項1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項59)
式(VII)の化合物、
【化97】

又はその塩を調製する方法であって、第8の投入混合物を第8のフロー反応器に添加することであって、前記第8の投入混合物は、第8のルイス酸及び式(I)の化合物を含み、
【化98】

前記第8のフロー反応器が、前記式(VII)の化合物又はその塩を含む第8の出力混合物を提供する、添加することを含む、方法。
(項60)
前記第8の投入混合物が、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル(EtOAc)、酢酸イソプロピル(iPrOAc)、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第8の溶媒を更に含む、上記項59に記載の方法。
(項61)
前記第8の溶媒がジクロロメタンである、上記項60に記載の方法。
(項62)
前記第8のルイス酸が、三塩化ホウ素(BCl )、三フッ化ホウ素(BF )、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(BF ・OEt )、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体(BF ・THF)、三塩化ホウ素ジメチルスルフィド錯体(BCl ・SMe )、又は2-クロロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロールである、上記項59~61のいずれか一項に記載の方法。
(項63)
前記第8のルイス酸が三塩化ホウ素(BCl )である、上記項59~62のいずれか一項に記載の方法。
(項64)
前記第8のルイス酸と組み合わせる前に、前記式(I)の化合物を約-10℃~約20℃の温度に冷却することを更に含む、上記項59~63のいずれか一項に記載の方法。
(項65)
前記第8のルイス酸と組み合わせる前に、前記式(I)の化合物を約0℃に冷却することを含む、上記項64に記載の方法。
(項66)
前記式(I)の化合物と組み合わせる前に、前記第8のルイス酸を約-10℃~約20℃の温度に冷却することを更に含む、上記項59~65のいずれか一項に記載の方法。
(項67)
前記式(I)の化合物と組み合わせる前に、前記第8のルイス酸を約0℃に冷却することを含む、上記項66に記載の方法。
(項68)
前記第8のルイス酸が、約0.1M~約5Mの濃度である、上記項60~67のいずれか一項に記載の方法。
(項69)
前記式(I)の化合物及び前記第8のルイス酸BCl を、前記第8の溶媒ジクロロメタン中の約1Mの濃度で組み合わせて、前記第8の投入混合物を形成する、上記項60~68のいずれか一項に記載の方法。
(項70)
前記第8の投入混合物が使い果たされるまで、前記第8の投入混合物を前記第8のフロー反応器に連続的に添加することを含む、上記項59~69のいずれか一項に記載の方法。
(項71)
前記第8のフロー反応器における前記第8の投入混合物の滞留時間が、約0.1~約10分である、上記項59~70のいずれか一項に記載の方法。
(項72)
前記第8のフロー反応器における前記第8の投入混合物の滞留時間が、約0.5~約3分である、上記項71に記載の方法。
(項73)
前記第8のフロー反応器が、約-10℃~約20℃の温度に維持される、上記項59~72のいずれか一項に記載の方法。
(項74)
前記第8のフロー反応器が、約0℃の温度に維持される、上記項73に記載の方法。
(項75)
前記第8の出力混合物と、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第8のプロトン性溶媒とを組み合わせることを更に含む、上記項59~74のいずれか一項に記載の方法。
(項76)
前記第8のプロトン性溶媒が、メタノールである、上記項73に記載の方法。
(項77)
前記式(VII)の化合物又はその塩を単離することを更に含む、上記項59~76のいずれか一項に記載の方法。
(項78)
前記式(VII)の化合物又はその塩の収率が、約60%~約90%である、上記項59~77のいずれか一項に記載の方法。
(項79)
前記式(I)の化合物が、上記項1~37のいずれか一項に記載の方法によって調製される、上記項59~78のいずれか一項に記載の方法。
(項80)
式(VII)の化合物、
【化99】

又はその塩を調製する方法であって、式(I)の化合物と、
【化100】

第9のルイス酸と、添加剤とを、第9の反応器で組み合わせて、前記式(VII)の化合物又はその塩を含む第9の出力混合物を提供することを含む、方法。
(項81)
ジクロロメタン、トルエン、酢酸エチル(EtOAc)、酢酸イソプロピル(iPrO
Ac)、アセトニトリル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第9の溶媒を更に含む、上記項80に記載の方法。
(項82)
前記第9の溶媒がジクロロメタンである、上記項81に記載の方法。
(項83)
前記第9のルイス酸が、三塩化ホウ素(BCl )、三臭化ホウ素(BBr )、又は三フッ化ホウ素エーテラート/ヨウ化ナトリウム(BF ・OEt /NaI)である、上記項80~82のいずれか一項に記載の方法。
(項84)
前記第9のルイス酸が三塩化ホウ素(BCl )である、上記項83に記載の方法。
(項85)
前記第9のルイス酸が、前記式(I)の化合物に対して約2.0~約6.0モル当量の量で存在する、上記項80~84のいずれか一項に記載の方法。
(項86)
前記添加剤が、トリアルキルボラート、トリアリールボラート、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、上記項80~85のいずれか一項に記載の方法。
(項87)
前記添加剤が、トリメチルボラート(B(OMe) )、トリエチルボラート(B(OEt) )、トリイソプロピルボラート(B(OiPr) )、トリ-n-ブチルボラート(B(OBu) )、トリフェニルボラート(B(OPh) )、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、上記項80~86のいずれか一項に記載の方法。
(項88)
前記添加剤がトリメチルボラート(B(OMe) )である、上記項80~87のいずれか一項に記載の方法。
(項89)
前記式(I)の化合物と組み合わせる前に前記第9のルイス酸及び前記添加剤を組み合わせることを更に含む、上記項80~88のいずれか一項に記載の方法。
(項90)
前記第9のルイス酸及び前記添加剤を組み合わせることが、約0℃~約40℃の温度で実施される、上記項89に記載の方法。
(項91)
前記第9のルイス酸及び前記添加剤を組み合わせることが、約10℃~約30℃の温度で実施される、上記項89又は90に記載の方法。
(項92)
前記第9の反応器内で、前記式(I)の化合物と、前記式(I)の化合物に対して約3.0~約4.0モル当量の量の前記第9のルイス酸三塩化ホウ素(BCl )と、前記式(I)の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量の量の前記添加剤トリメチルボラート(B(OMe) )とを組み合わせることを含む、上記項80~90のいずれか一項に記載の方法。
(項93)
前記第9の反応器が、約-20℃~約40℃の温度に維持される、上記項80~92のいずれか一項に記載の方法。
(項94)
前記第9の反応器が、約20℃の温度に維持される、上記項93に記載の方法。
(項95)
前記第9の出力混合物と、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第9のプロトン性溶媒とを組み合わせることを更に含む、上記項80~94のいずれか一項に記載の方法。
(項96)
前記第9のプロトン性溶媒が、メタノールである、上記項95に記載の方法。
(項97)
前記式(VII)の化合物又はその塩を単離することを更に含む、上記項80~96のいずれか一項に記載の方法。
(項98)
前記式(VII)の化合物又はその塩の収率が、約50%~約90%である、上記項80~97のいずれか一項に記載の方法。
(項99)
前記式(I)の化合物が、上記項1~37のいずれか一項に記載の方法によって調製される、上記項80~98のいずれか一項に記載の方法。
(項100)
式(VII)の化合物、
【化101】

又はその塩を調製する方法であって、式(I)の化合物と、
【化102】

第10のルイス酸とを第10の反応器内で組み合わせて、前記式(VII)の化合物又はその塩を含む第10の出力混合物を提供することを含み、
前記第10のルイス酸は、三塩化アルミニウム(AlCl )、三臭化アルミニウム(AlBr )、塩化チタン(IV)(TiCl )、及び塩化スズ(IV)(SnCl )からなる群から選択される、方法。
(項101)
ジクロロメタン、アニソール、トルエン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、トリフルオロトルエン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、酢酸イソプロピル(iPrOAc)、アセトニトリル、酢酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第10の溶媒を更に含む、上記項100に記載の方法。
(項102)
前記第10の溶媒が、ジクロロメタン、アニソール、又はそれらの組み合わせである、上記項101に記載の方法。
(項103)
前記第10のルイス酸が、三塩化アルミニウム(AlCl )である、上記項100~102のいずれか一項に記載の方法。
(項104)
塩化テトラブチルアンモニウム、亜硫酸水素テトラブチルアンモニウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第10の添加剤を更に含む、上記項100~103のいずれか一項に記載の方法。
(項105)
前記式(I)の化合物と組み合わせる前に、前記第10のルイス酸及び前記第10の溶媒を組み合わせることを更に含む、上記項101~104のいずれか一項に記載の方法。
(項106)
前記第10の反応器において、前記式(I)の化合物及び前記第10のルイス酸アルミニウム三塩化アルミニウム(AlCl )を、前記式(I)の化合物に対して約3.0~約5.0モル当量の量で組み合わせることを含む、上記項100~105のいずれか一項に記載の方法。
(項107)
前記第10の反応器が、約0℃~約150℃の温度に維持される、上記項100~106のいずれか一項に記載の方法。
(項108)
前記第10の反応器が、約20℃の温度に維持される、上記項107に記載の方法。
(項109)
前記第10の出力混合物と、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第10のプロトン性溶媒とを組み合わせることを更に含む、上記項100~108のいずれか一項に記載の方法。
(項110)
前記第10のプロトン性溶媒が、メタノールである、上記項109に記載の方法。
(項111)
前記式(VII)の化合物又はその塩を単離することを更に含む、上記項100~110のいずれか一項に記載の方法。
(項112)
前記式(VII)の化合物又はその塩の収率が、約60%~約90%である、上記項100~111のいずれか一項に記載の方法。
(項113)
前記式(I)の化合物が、上記項1~37のいずれか一項に記載の方法によって調製される、上記項100~112のいずれか一項に記載の方法。
(項114)
式(VIII)の化合物、
【化103】

又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
(a)第11の投入混合物を第11の反応器に添加することであって、前記第11の投入混合物は、第11の酸HX、第11の保護剤、第11の溶媒、及び式(VII)の化合物を含み、
【化104】

前記第11の反応器は、式(VIII-a)の酸塩を含む第11の出力混合物を提供し、
【化105】

式中、
前記第11の酸HXは、硫酸、塩酸、リン酸、安息香酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、ナフタレンスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1,5-ナフタレンジスルホン酸、マレイン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、又はシュウ酸であり、
前記第11の保護剤は、アセトン、2-メトキシプロペン、又は2,2-ジメトキシプロパンであり、
前記第11の溶媒は、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、若しくはアセトニトリル、又はそれらの組み合わせである、添加することと、
(b)第12の投入混合物を第12の反応器に添加することであって、前記第12の投入混合物は、前記第11の出力混合物、第12の塩基、及び第12の溶媒を含み、
前記第12の反応器は、前記式(VIII-a)の化合物を含む第12の出力混合物を提供し、
前記第12の塩基は、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、又は水酸化カルシウムであり、
前記第12の溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、若しくは水、又はそれらの組み合わせである、添加することと、を含む、方法。
(項115)
前記第11の酸HXが、硫酸であり、
前記第11の保護剤が、2,2-ジメトキシプロパンであり、
第11の溶媒が、酢酸イソプロピルである、上記項114に記載の方法。
(項116)
前記第12の塩基が酢酸カリウムであり、
前記第12溶媒が、メタノールである、上記項114又は115に記載の方法。
(項117)
前記第11の反応器が、約0℃~約60℃の温度に維持される、上記項114~116のいずれか一項に記載の方法。
(項118)
前記第11の反応器が、約20℃~約40℃の温度に維持される、上記項117に記載の方法。
(項119)
前記式(VII)の化合物が、上記項59~113のいずれか一項に記載の方法によって調製される、上記項114~118のいずれか一項に記載の方法。
(項120)
式(X)の化合物を調製する方法であって、
【化106】

第13の投入混合物を第13の反応器に添加することを含み、前記第13の投入混合物は、式(VIII)の化合物
【化107】

又はその薬学的に許容される塩、塩化マグネシウム、ジイソプロピルエチルアミン、第13の溶媒、及び式(IX)の化合物を含み、
【化108】

前記第13の反応器は、前記式(X)の化合物を含む第13の出力混合物を提供し、
前記第13の溶媒は、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、若しくは2-メチルテトラヒドロフラン、又はそれらの組み合わせである、方法。
(項121)
前記第13の溶媒がテトラヒドロフランである、上記項120に記載の方法。
(項122)
前記第13の反応器が、約10℃~約30℃の温度に維持される、上記項120又は121に記載の方法。
(項123)
前記式(VIII)の化合物が、上記項114~119のいずれか一項に記載の方法によって調製される、上記項120~122のいずれか一項に記載の方法。
図1
図2
【外国語明細書】