IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイシン精機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-サンルーフ装置 図1
  • 特開-サンルーフ装置 図2
  • 特開-サンルーフ装置 図3
  • 特開-サンルーフ装置 図4
  • 特開-サンルーフ装置 図5
  • 特開-サンルーフ装置 図6
  • 特開-サンルーフ装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144839
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】サンルーフ装置
(51)【国際特許分類】
   B60J 7/00 20060101AFI20241004BHJP
   B60J 7/02 20060101ALI20241004BHJP
   B60J 7/043 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B60J7/00 P
B60J7/02 C
B60J7/043
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056980
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹本 篤史
(72)【発明者】
【氏名】新川 弘記
(72)【発明者】
【氏名】清水 智詞
(72)【発明者】
【氏名】山田 秀和
(57)【要約】
【課題】可動パネルおよび固定パネルを含むサンルーフ装置の光透過特性をより向上させる。
【解決手段】本開示のサンルーフ装置は、可動パネルに設けられた可動側調光膜と、固定パネルに設けられた固定側調光膜と、可動側調光膜を駆動する可動側調光膜駆動装置と、固定側調光膜を駆動する固定側調光膜駆動装置と、可動パネルの透過率を取得するために可動パネルに取り付けられた可動側センサと、固定パネルの透過率を取得するために固定パネルに取り付けられた固定側センサと、可動側センサおよび固定側センサの少なくとも何れか一方の検出値に基づいて、可動パネルおよび固定パネルの少なくとも何れか一方の透過率を変化させるように可動側調光膜駆動装置および固定側調光膜駆動装置の少なくとも何れか一方を制御する制御装置とを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動パネルおよび固定パネルを含み、車両に装備されるサンルーフ装置において、
前記可動パネルに設けられた可動側調光膜と、
前記固定パネルに設けられた固定側調光膜と、
前記可動側調光膜を駆動する可動側調光膜駆動装置と、
前記固定側調光膜を駆動する固定側調光膜駆動装置と、
前記可動パネルの透過率を取得するために前記可動パネルに取り付けられた可動側センサと、
前記固定パネルの前記透過率を取得するために前記固定パネルに取り付けられた固定側センサと、
前記可動側センサおよび前記固定側センサの少なくとも何れか一方の検出値に基づいて、前記可動パネルおよび前記固定パネルの少なくとも何れか一方の前記透過率を変化させるように前記可動側調光膜駆動装置および前記固定側調光膜駆動装置の少なくとも何れか一方を制御する制御装置と、
を備えるサンルーフ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサンルーフ装置において、
前記可動パネルは、前記固定パネルの上に重なるように摺動可能であり、
前記制御装置は、前記可動パネルが前記固定パネル側に摺動しているとき、および前記可動パネルが前記固定パネルに少なくとも部分的に重なって停止しているときに、前記可動パネルの前記透過率が最高透過率になるように前記可動側調光膜駆動装置を制御すると共に、前記固定パネルの前記透過率が要求値になるように前記固定側調光膜駆動装置を制御するサンルーフ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のサンルーフ装置において、
前記可動パネルは、前記固定パネルの上に重なるように摺動可能であり、
前記制御装置は、前記可動側センサおよび前記固定側センサの少なくとも何れか一方の前記検出値の急減に応じて、前記可動パネルおよび前記固定パネルの少なくとも何れか一方の前記透過率が最低透過率になるように前記可動側調光膜駆動装置および前記固定側調光膜駆動装置の少なくとも何れか一方を制御するサンルーフ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のサンルーフ装置において、
前記制御装置は、前記可動側センサおよび前記固定側センサの少なくとも何れか一方の前記検出値が急減した後に急増したときに、前記可動パネルおよび前記固定パネルの少なくとも何れか一方の前記透過率が前記検出値の急減直前の値になるように前記可動側調光膜駆動装置および前記固定側調光膜駆動装置の少なくとも何れか一方を制御するサンルーフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、可動パネルおよび固定パネルを含み、車両に装備されるサンルーフ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光センサが組み込まれた車両用の合わせガラスが知られている(例えば、特許文献1参照)。この合わせガラスは、熱可塑性フィルムを介して互いに結合された外ガラスおよび内ガラスを含む。また、外ガラスと内ガラスとの間には、複数のフォトダイオード(SMD構成素子)を備えたプリント基板が配置されており、当該プリント基板は、周辺光量を検出する光センサとして機能する。更に、合わせガラスの所定の領域には、液晶調光膜といった機能素子が配置されており、当該機能素子は、少なくとも1つのフォトダイオードにより検出された周辺光量に応じて電気的に切り替えまたは制御される。これにより、合わせガラスの所定の領域における透過特性を電気的に切り替えまたは制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-537377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、可動パネルおよび固定パネルを含むサンルーフ装置に上記合わせガラスを適用することが何ら考慮されていない。更に、周辺光量を監視するだけでは、車両の走行中等に周囲の明るさの変化に応じてサンルーフ装置の透過特性を適正に制御し得なくなるおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、可動パネルおよび固定パネルを含むサンルーフ装置の光透過特性をより向上させることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のサンルーフ装置は、可動パネルおよび固定パネルを含み、車両に装備されるサンルーフ装置において、前記可動パネルに設けられた可動側調光膜と、前記固定パネルに設けられた固定側調光膜と、前記可動側調光膜を駆動する可動側調光膜駆動装置と、前記固定側調光膜を駆動する固定側調光膜駆動装置と、前記可動パネルの透過率を取得するために前記可動パネルに取り付けられた可動側センサと、前記固定パネルの前記透過率を取得するために前記固定パネルに取り付けられた固定側センサと、前記可動側センサおよび前記固定側センサの少なくとも何れか一方の検出値に基づいて、前記可動パネルおよび前記固定パネルの少なくとも何れか一方の前記透過率を変化させるように前記可動側調光膜駆動装置および前記固定側調光膜駆動装置の少なくとも何れか一方を制御する制御装置とを含むものである。
【0007】
本開示のサンルーフ装置では、可動パネルに可動側調光膜が設けられ、固定パネルに固定側調光膜が設けられる。更に、可動パネルには、当該可動パネルの透過率を取得するために可動側センサが取り付けられ、固定パネルには、当該固定パネルの透過率を取得するために固定側センサが取り付けられる。これにより、可動側センサおよび固定側センサの検出値の少なくとも何れか一方に基づいて、可動パネルおよび固定パネルの少なくとも何れか一方の透過率を変化させるように可動側調光膜駆動装置および固定側調光膜駆動装置の少なくとも何れか一方を制御し、可動パネルおよび固定パネルの透過率を個別に精度よく調整することができる。この結果、可動パネルおよび固定パネルを含むサンルーフ装置の光透過特性をより向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示のサンルーフ装置を示す概略構成図である。
図2】本開示のサンルーフ装置の可動パネルおよび固定パネルを模式的に示す断面図である。
図3】本開示のサンルーフ装置の可動パネルおよび固定パネルを模式的に示す断面図である。
図4】本開示のサンルーフ装置の制御ブロック図である。
図5】本開示のサンルーフ装置において用いられる目標電圧設定マップを例示する図表である。
図6】本開示のサンルーフ装置において実行される目標電圧設定ルーチンを例示するフローチャートである。
図7】本開示のサンルーフ装置において実行される目標電圧設定ルーチンを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
【0010】
図1は、本開示のサンルーフ装置1を示す概略構成図である。サンルーフ装置1は、それぞれ車両Vの車体Fに固定されたフロントルーフパネルRfとリヤルーフパネルRrとの間に形成された開口部を覆う可動パネル2および固定パネル3を含む。可動パネル2は、図2に示すように、例えばガラスや樹脂といった高い光透過性を有する素材により形成されたパネル本体20と、当該パネル本体20の内面に積層(固定)された可動側調光膜21とを含む。また、固定パネル3は、図2に示すように、例えばガラスや樹脂といった高い光透過性を有する素材により形成されたパネル本体30と、当該パネル本体30の内面に積層(固定)された固定側調光膜31とを含む。ただし、可動側調光膜21および固定側調光膜31は、可動パネル2または固定パネル3を形成する2枚の透明パネルの間に積層されてもよい。
【0011】
可動側調光膜21および固定側調光膜31は、透明な2枚の基材と、それぞれ対応する基材に積層された2つの電極層と、2つの電極層の間に積層された調光膜とを含む。2枚の基材は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルム(シート)である。2つの電極層は、例えばダイアモンドライクカーボン(DLC)あるいは酸化インジウムスズ(ITO)等により形成され、対応する基材の内面に例えば蒸着により積層される。調光膜は、例えば、2つの電極層に電圧が印加されていないときに白濁しており(不透明であり)、当該2つの電極層に電圧が印加されているときに概ね透明になる高分子分散型液晶(Polymer Dispersed Liquid Crystal)である。従って、可動側調光膜21に印加される電圧を調整することで、可動パネル2の透過率を変化させると共に、固定側調光膜31に印加される電圧を調整することで、固定パネル3の透過率を変化させることができる。本実施形態において、可動側調光膜21および固定側調光膜31は、互いに同一の諸元を有するものである。ただし、可動側調光膜21および固定側調光膜31の諸元は、互いに異なっていてもよい。
【0012】
可動パネル2は、フロントルーフパネルRfの後方に位置するように、車体Fに固定された図示しない左右一対のガイドレールにより車両Vの前後方向に摺動自在に支持され、当該前後方向に開閉自在である。固定パネル3は、完全に閉鎖された可動パネル2とリヤルーフパネルRrとの間で上記開口部を覆うように車体Fに固定される。本実施形態において、可動パネル2が開放される際、当該可動パネル2は、図3に示すように、図示しないチルト機構によりチルトアップされ、後方の固定パネル3の上に重なるように摺動する。また、可動パネル2が完全に閉鎖されたときに、フロントルーフパネルRf、可動パネル2、固定パネル3およびリヤルーフパネルRrは、概ね面一になる。なお、可動パネル2および固定パネル3の下方には、図示しない開閉式のシェード(遮光部材)が設けられてもよい。
【0013】
また、可動パネル2すなわち可動側調光膜21の内面(車室側の面)には、当該可動パネル2の透過率を検出するために、可動側センサ22が取り付けられている。本実施形態において、可動側センサ22は、可動側調光膜21の内面の一方の側部に、車両Vの前後方向における中央付近に位置するように取り付けられる。更に、固定パネル3すなわち固定側調光膜31の内面(車室側の面)には、当該固定パネル3の透過率を検出するために、固定側センサ32が取り付けられている。本実施形態において、固定側センサ32は、固定側調光膜31の内面の一方の側部に、車両Vの前後方向における前端付近に位置するように取り付けられる。可動側センサ22および固定側センサ32は、本実施形態において、入力光(受光した光)の強度、すなわち可動パネル2または固定パネル3の透過率に応じた電圧を出力するフォトダイオードである。また、固定側センサ32は、図3に示すように、可動パネル2が固定パネル3に少なくとも部分的に重なったときに、可動パネル2および固定パネル3の双方を通過した光を受光する。
【0014】
更に、サンルーフ装置1は、図4に示すように、可動側調光膜駆動装置4と、固定側調光膜駆動装置5と、アクチュエータ6と、駆動回路7と、スイッチング制御回路8と、第1制御装置11と、第2制御装置12とを含む。可動側調光膜駆動装置4は、可動パネル2の可動側調光膜21を駆動し、固定側調光膜駆動装置5は、固定パネル3の固定側調光膜31を駆動する。アクチュエータ6は、可動パネル2を車両Vの前後方向に摺動させる。駆動回路7は、スイッチング制御回路8により制御され、アクチュエータ6に電力を供給して当該アクチュエータ6を駆動する。第1制御装置11は、可動側調光膜駆動装置4および固定側調光膜駆動装置5を制御し、第2制御装置12は、アクチュエータ6を制御する。第1および第2制御装置11,12は、相互に制御に必要な情報をやり取りする。
【0015】
可動側調光膜駆動装置4は、図4に示すように、可動側調光膜駆動装置4は、電源制御部40、1次側駆動部41、DC/DCコンバータ42、信号伝達部43、2次側電源部44、2次側駆動部45、ピーク電圧生成部46、DC/ACインバータ47を機能ブロックとして含む。
【0016】
電源制御部40は、第1制御装置11から送信される目標値に基づいて可動側調光膜21に印加される電圧や電圧供給のタイミングを制御する。電源制御部40は、第1制御装置11から目標値を受信すると、1次側駆動部41および信号伝達部43に対して制御信号を送信する。1次側駆動部41は、電源制御部40からの制御信号により起動され、車両Vの補機バッテリBから供給される電圧(直流電圧、例えば12V前後の電圧)を所定の電圧(例えば、5V程度)に降圧すると共に、降圧した電圧を用いてDC/DCコンバータ42を制御する。
【0017】
DC/DCコンバータ42は、1次側駆動部41により開閉制御される複数のスイッチング素子等を含み、車両Vの補機バッテリBから供給される電圧を可動側調光膜21の駆動に適した電圧(例えば、120V程度)まで昇圧して出力する昇圧コンバータである。DC/DCコンバータ42から出力される電圧(直流電圧)は、2次側電源部44およびピーク電圧生成部46に供給される。信号伝達部43は、例えばフォトカプラであり、電源制御部40からの制御信号を2次側駆動部45に対して絶縁された状態で伝達する。2次側電源部44は、例えばレギュレータであり、DC/DCコンバータ42から供給される直流電圧(例えば、120V程度)を2次側駆動部45の駆動に適した電圧(例えば、12V)に降圧して当該2次側駆動部45に供給する。
【0018】
2次側駆動部45は、信号伝達部43を介して伝達される電源制御部40からの制御信号により起動されると共に、2次側駆動部45からの電圧を用いて当該制御信号に基づいてピーク電圧生成部46およびDC/ACインバータ47を制御する。ピーク電圧生成部46は、2次側駆動部45により開閉制御される複数のスイッチング素子等を含む。ピーク電圧生成部46は、2次側駆動部45からの指令に応じて、DC/DCコンバータ42から供給される直流電圧を基に、ピーク電圧および当該ピーク電圧よりも低いベース電圧の何れか一方を生成し、DC/ACインバータ47に供給する。DC/ACインバータ47は、ピーク電圧生成部46から供給されるピーク電圧またはベース電圧を矩形波状の交流電圧に変換して可動側調光膜駆動装置4に印加する。
【0019】
固定側調光膜駆動装置5は、可動側調光膜駆動装置4と共通の構成を有するものである。すなわち、固定側調光膜駆動装置5も、電源制御部、1次側駆動部、DC/DCコンバータ(昇圧コンバータ)、信号伝達部、2次側電源部、2次側駆動部、ピーク電圧生成部、DC/ACインバータを機能ブロックとして含む。
【0020】
アクチュエータ6は、図示しない一対の駆動ケーブルと、駆動ギヤ(図示省略)と、モータ6mと、回転センサ6sとを含み、例えばフロントルーフパネルRfの裏側に配置される。一対の駆動ケーブルは、上記左右のガイドレールに沿って配索される。駆動ギヤは、軸心に関して対称な2位置で各駆動ケーブルに噛合する。モータ6mは、本実施形態においてブラシ付き直流モータであり、当該駆動ギヤを回転駆動する。回転センサ6sは、モータ6mの回転に同期したパルス信号を出力するパルスセンサであり、当該モータ6mの回転位置を検出する。また、駆動回路7は、ブリッジ状に接続された複数のスイッチング素子(FET)を含むPWMインバータである。更に、スイッチング制御回路8は、第2制御装置12からの指令信号および回転センサ6sからのパルス信号に基づいて、駆動回路7の複数のスイッチング素子を開閉制御する。
【0021】
第1制御装置11は、CPU,ROM,RAM、入出力インターフェース等を有するマイコン(マイクロコンピュータ)である。第1制御装置11は、可動パネル2の透過率を調整するための図示しない可動側調光スイッチ、および固定パネル3の透過率を調整するための図示しない固定側調光スイッチからの信号を取得する。更に、第1制御装置11は、可動パネル2の可動側センサ22の検出値および固定パネル3の固定側センサ22の検出値を取得する。なお、可動側調光スイッチおよび固定側調光スイッチは、音声により操作可能なものであってもよい。
【0022】
また、第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧(検出値)Vsmに対応した可動パネル2の透過率が、可動側調光スイッチを介して車両Vの乗員により設定された目標透過率(要求値)になるように、可動側調光膜21に印加される電圧(交流電圧)の目標値である目標電圧Vm*を設定し、設定した目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部40に送信する。これにより、可動側調光膜駆動装置4から可動パネル2の可動側調光膜21に目標電圧Vm*に応じた電圧が印加される。更に、第1制御装置11は、固定側センサ32の出力電圧(検出値)Vsfに対応した固定パネル3の透過率が、固定側調光スイッチを介して乗員により設定された目標透過率(要求値)になるように、固定側調光膜31に印加される電圧の目標電圧Vf*を設定し、設定した目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信する。これにより、固定側調光膜駆動装置5から固定パネル3の固定側調光膜31に目標電圧Vf*に応じた電圧が印加される。
【0023】
本実施形態において、第1制御装置11は、図5に例示する目標電圧設定マップを用いてPID制御により可動パネル2および固定パネルの透過率が乗員によって設定された目標透過率になるように目標電圧Vm*、Vf*を設定する。目標電圧設定マップは、可動側調光膜駆動装置4または固定側調光膜駆動装置5により可動側調光膜21または固定側調光膜31に印加される電圧(交流電圧)と、可動側センサ22および固定側センサ32の出力電圧Vsm,Vsfと、可動パネル2および固定パネル3の全光線透過率との関係を規定するように実験・解析を経て予め定められている。図示するように、可動パネル2および固定パネル3の全光線透過率は、可動側調光膜21または固定側調光膜31に印加される電圧(交流電圧)が高くなるにつれて高くなり、可動パネル2または固定パネル3の全光線透過率の増加に応じて、可動側センサ22および固定側センサ32の出力電圧Vsm,Vsfも高くなる。そして、可動側調光膜21または固定側調光膜31に印加される電圧が所定値以上になると、可動パネル2および固定パネル3の全光線透過率、並びに可動側センサ22および固定側センサ32の出力電圧Vsm,Vsfは、それぞれ概ね一定の値に収束する。
【0024】
第2制御装置12は、CPU,ROM,RAM、入出力インターフェース等を有するマイコン(マイクロコンピュータ)である。第2制御装置12は、何れも図示しない可動パネル2のルーフ開閉スイッチおよび可動パネル2のチルトスイッチからの信号や、アクチュエータ6の回転センサ6sからのパルス信号を取得する。第2制御装置12は、車両Vの乗員によりルーフ開閉スイッチまたはチルトスイッチが操作されたときに、乗員の要求(可動パネル2の全開、部分的開放、全閉、チルトアップ等)に応じた指令信号を生成して上記スイッチング制御回路8に送信する。スイッチング制御回路8は、第2制御装置12からの指令信号に応じて、可動パネル2が乗員の要求に応じた状態になるように駆動回路7をスイッチング制御する。これにより、可動パネル2は、乗員の要求に応じた位置までアクチュエータ6により移動させられる。なお、ルーフ開閉スイッチおよびチルトスイッチは、音声により操作可能なものであってもよい。
【0025】
上述のように、サンルーフ装置1では、可動パネル2に可動側調光膜21が設けられ、固定パネル3に固定側調光膜31が設けられる。更に、可動パネル2には、当該可動パネル2の透過率を取得するために可動側センサ22が取り付けられ、固定パネル3には、当該固定パネル3の透過率を取得するために固定側センサ32が取り付けられる。これにより、可動側センサ22および固定側センサ32の出力電圧Vsm,Vsfの少なくとも何れか一方に基づいて、可動パネル2および固定パネル3の少なくとも何れか一方の透過率を変化させるように可動側調光膜駆動装置4および固定側調光膜駆動装置5の少なくとも何れか一方を制御し、可動パネル2および固定パネル3の透過率を個別に精度よく調整することができる。この結果、可動パネル2および固定パネル3を含むサンルーフ装置1の光透過特性をより向上させることが可能になる。
【0026】
続いて、図6および図7を参照しながら、サンルーフ装置1の第1制御装置11による目標電圧Vm*およびVf*の設定手順について説明する。
【0027】
図6は、車両Vがシステム起動され、可動側調光スイッチおよび固定側調光スイッチを介して車両Vの乗員により可動パネル2および固定パネル3の調光が要求されている間に、第1制御装置11により所定時間(微小時間、例えば、10msec-数十msec)おきに繰り返し実行される目標電圧設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。目標電圧設定ルーチンの実行タイミングが到来すると、第1制御装置11は、可動側センサ22および固定側センサ32の出力電圧Vsm,Vsfを取得する(ステップS100)。次いで、第1制御装置11は、ステップS100にて取得した可動側センサ22の出力電圧Vsmから、目標電圧設定ルーチンの前回実行時にステップS100にて取得した可動側センサ22の出力電圧Vsm(前回値)を減じて当該出力電圧Vsmの変化量ΔVsm(目標電圧設定ルーチンの実行周期あたりの変化量)を算出する(ステップS110)。
【0028】
更に、第1制御装置11は、所定のフラグFsがオフされているか否かを判定し(ステップS120)、当該フラグFsがオフされている場合(ステップS120:YES)、ステップS110にて算出した可動側センサ22の出力電圧Vsmの変化量ΔVsmが予め定められた急減判定閾値Vn未満であるか否かを判定する(ステップS130)。急減判定閾値Vnは、車室内に入射する光の量が短時間のうちの急減したことを判定できるように予め実験・解析を経て定められた負の値である。変化量ΔVsmが急減判定閾値Vn以上であって可動側センサ22の出力電圧Vsmすなわち可動パネル2の透過率が急減していない場合(ステップS130:NO)、第1制御装置11は、図7に示すように、第2制御装置12からアクチュエータ6の回転センサ6sからのパルス信号を取得し(ステップS145)、可動パネル2が停止しているか否かを判定する(ステップS155)。
【0029】
可動パネル2が停止している場合(ステップS155:YES)、第1制御装置11は、可動パネル2が閉じられているか否かを判定する(ステップS165)。可動パネル2が閉じられている場合(ステップS165:YES)、第1制御装置11は、図5に示す目標電圧設定マップを用いて、ステップS100にて取得した可動側センサ22の出力電圧(検出値)Vsmに対応した可動パネル2の透過率が、可動側調光スイッチを介して車両Vの乗員により設定された目標透過率になるように可動側調光膜21に印加される電圧の目標電圧Vm*を設定する(ステップS175)。また、ステップS175において、第1制御装置11は、図5に示す目標電圧設定マップを用いて、ステップS100にて取得した固定側センサ32の出力電圧(検出値)Vsfに対応した固定パネル3の透過率が、固定側調光スイッチを介して乗員により設定された目標透過率になるように固定側調光膜31に印加される電圧の目標電圧Vf*を設定する。そして、第1制御装置11は、設定した目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部に送信すると共に、設定した目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信し(ステップS175)、目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。
【0030】
これに対して、車両Vの乗員のルーフ開閉スイッチの操作により、可動パネル2が開側または閉側に摺動している場合(ステップS155:NO)、第1制御装置11は、可動パネル2の透過率が最高透過率(本実施形態では、例えば60-65%)になるように、当該最高透過率に対応した予め定められた電圧値を可動パネル2の可動側調光膜21に印加される電圧の目標電圧Vm*に設定する(ステップS185)。なお、最高透過率は、必ずしも可動パネル2の実際の最高透過率である必要はなく、予め定められた透過率であってもよい。また、ステップS185において、第1制御装置11は、図5に示す目標電圧設定マップを用いて、ステップS100にて取得した固定側センサ32の出力電圧Vsfに対応した固定パネル3の透過率が、固定側調光スイッチを介して乗員により設定された目標透過率になるように固定側調光膜31に印加される電圧の目標電圧Vf*を設定する。更に、第1制御装置11は、設定した目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部に送信すると共に、設定した目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信し(ステップS185)、目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。
【0031】
また、車両Vの乗員のルーフ開閉スイッチの操作に応じて可動パネル2が少なくとも部分的に開かれて停止している場合(ステップS165:NO)、第1制御装置11は、上記最高透過率に対応した電圧値を可動パネル2の可動側調光膜21に印加される電圧の目標電圧Vm*に設定すると共に、固定パネル3の透過率が乗員により設定された目標透過率になるように固定側調光膜31に印加される電圧の目標電圧Vf*を設定する(ステップS185)。更に、ステップS185において、第1制御装置11は、設定した目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部に送信すると共に、設定した目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信し、目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。
【0032】
上述のように、サンルーフ装置1の第1制御装置11は、摺動または停止している可動パネル2が固定パネル3に少なくとも部分的に重なっているときに(ステップS155:NO,S165:NO)、可動パネル2の透過率が最高透過率になるように可動側調光膜駆動装置4を制御すると共に、固定パネル3の透過率が車両Vの乗員により設定された目標透過率(要求値)になるように固定側調光膜駆動装置5を制御する(ステップS185)。これにより、可動パネル2が固定パネル3の上に少なくとも部分的に重なったときに、車両Vの車室内に入射する光の量が不足するのを抑制すると共に、固定側センサ32の検出値に基づく固定パネル3の透過率のみの調整により車室内に入射する光の量を容易かつ適正に確保することが可能になる。
【0033】
一方、可動側センサ22の出力電圧Vsmの変化量ΔVsmが急減判定閾値Vn未満である場合(ステップS130:YES)、第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧Vsmすなわち可動パネル2の透過率が急減したとみなして上記フラグFsをオンする(ステップS140)。更に、第1制御装置11は、ステップS130にて変化量ΔVsmが急減判定閾値Vn未満であると判定される直前にステップS175またはS185にて設定された目標電圧Vm*およびVf*を復帰目標値Vm0またはVf0としてRAMに格納する(ステップS150)。
【0034】
続いて、第1制御装置11は、可動パネル2および固定パネル3の双方の透過率が最低透過率(本実施形態では、例えば20%前後)になるように、可動パネル2の可動側調光膜21に印加される電圧の目標電圧Vm*と、固定パネル3の固定側調光膜31に印加される電圧の目標電圧Vf*とにゼロを設定する(ステップS160)。更に、第1制御装置11は、設定した目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部に送信すると共に、設定した目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信し(ステップS170)、目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。なお、最低透過率は、必ずしも可動パネル2の実際の最低透過率である必要はなく、予め定められた透過率であってもよい。
【0035】
ステップS140にてフラグFsがオンされた後、再度目標電圧設定ルーチンが実行されたときに、ステップS120では、フラグFsがオンされていると判定される(ステップS120:NO)。この場合、第1制御装置11は、ステップS110にて算出した可動側センサ22の出力電圧Vsmの変化量ΔVsmが予め定められた急増判定閾値Vp以上であるか否かを判定する(ステップS180)。急増判定閾値Vpは、車室内に入射する光の量が短時間のうちの急増したことを判定できるように予め実験・解析を経て定められた正の値である。急増判定閾値Vpと上記急減判定閾値Vnの絶対値とは、同一の値であってもよく、互いに異なる値であってもよい。変化量ΔVsmが急増判定閾値Vp未満である場合(ステップS180:NO)、第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧Vsmすなわち可動パネル2の透過率が急増していないとみなし、上記ステップS160およびS170の処理を実行して目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。
【0036】
また、可動側センサ22の出力電圧Vsmの変化量ΔVsmが急増判定閾値Vp以上である場合(ステップS180:YES)、第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧Vsmすなわち可動パネル2の透過率が急増したとみなし、目標電圧設定ルーチンの前回実行時に設定された目標電圧Vm*と予め定められたレート値δとの和を目標電圧Vm*に設定すると共に、目標電圧設定ルーチンの前回実行時に設定された目標電圧Vf*と当該レート値δとの和を目標電圧Vf*に設定する(ステップS190)。レート値δは、車両Vの乗員が違和感を与えない範囲で可動パネル2および固定パネル3の透過率を徐々に増加させるように、実験・解析を経て適合された正の値である。
【0037】
更に、第1制御装置11は、ステップS190にて設定した目標電圧Vm*が上記ステップS150にて記憶された復帰目標値Vm0に概ね一致し、かつステップS190にて設定した目標電圧Vf*が上記ステップS150にて記憶された復帰目標値Vf0に概ね一致したか否かを判定する(ステップS200)。目標電圧Vm*およびVf*の少なくとも何れか一方が復帰目標値Vm0またはVf0を中心とした所定範囲内に含まれていない場合(ステップS200:NO)、第1制御装置11は、設定した目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部に送信すると共に、設定した目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信し(ステップS170)、目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。
【0038】
また、ステップS190にて設定した目標電圧Vm*が上記ステップS150にて記憶された復帰目標値Vm0に概ね一致し、かつステップS192にて設定した目標電圧Vf*が上記ステップS150にて記憶された復帰目標値Vf0に概ね一致している場合(ステップS200:YES)、第1制御装置11は、上記フラグFsをオフした上で(ステップS210)、目標電圧Vm*を可動側調光膜駆動装置4の電源制御部に送信すると共に目標電圧Vf*を固定側調光膜駆動装置5の電源制御部に送信し(ステップS170)、目標電圧設定ルーチンを一旦終了させる。
【0039】
上述のように、サンルーフ装置1の第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧Vsm(検出値)の急減に応じて、可動パネル2および固定パネル3の透過率が最低透過率になるように可動側調光膜駆動装置4および固定側調光膜駆動装置5を制御する(ステップS100-S180)。これにより、例えば車両Vのトンネルへの進入や街灯の減少等によって車両Vの周囲の光量が短時間のうちの急減し、車室内に入射する光の量の変化に追従するように可動側調光膜21および固定側調光膜31を制御し得なくなったときに、車室内の乗員に不快な光量変化を感じさせるのを良好に抑制することが可能になる。
【0040】
また、第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧Vsmが急減した後に急増したときに(ステップS180:YES)、変化量ΔVsmが急減判定閾値Vn未満であると判定される直前の目標電圧Vm*,Vf*である復帰目標値Vm0,Vf0に基づいて目標電圧Vm*,Vf*を設定する(S180,S190)。これにより、可動側調光膜駆動装置4および固定側調光膜駆動装置5は、可動パネル2および固定パネル3の透過率が当該出力電圧Vsmの急減直前の値になるように制御される。この結果、例えば車両Vのトンネルからの退出や街灯の点灯等によって車両Vの周囲の光量が短時間のうちの急増したときに、車室内の乗員に光量変化による違和感を与えるのを抑制することが可能になる。
【0041】
更に、第1制御装置11は、可動側センサ22の出力電圧Vsmが急減した後に急増したときに(ステップS180:YES)、上記復帰目標値Vm0,Vf0に基づいて目標電圧Vm*,Vf*を徐々に増加させる(S180,S190)。これにより、可動側調光膜駆動装置4および固定側調光膜駆動装置5は、可動パネル2および固定パネル3の透過率が当該出力電圧Vsmの急減直前の値まで徐々に増加するように制御される。この結果、サンルーフ装置1では、車両Vの周囲の光量が短時間のうちの急増したときに、車室内の乗員に光量変化による違和感を与えるのを極めて良好に抑制することが可能になる。
【0042】
なお、図6のステップS130,S180は、固定側センサ32の出力電圧Vsfの変化量に基づいて、当該出力電圧Vsfが急減または急増したか否かを判定するものであってもよい。また、図6のステップS130,S180は、可動側センサ22および固定側センサ32の出力電圧Vsm,Vsfの変化量ΔVsm等に基づいて、出力電圧VsmおよびVsfの双方が急減または急増したか否かを判定するものであってもよい。更に、図6のステップS160は、可動パネル2および固定パネル3の何れか一方の透過率が最低透過率になるように、目標電圧Vm*およびVf*の何れか一方にゼロを設定するものであってもよい。
【0043】
また、サンルーフ装置1の第1制御装置11は、可動パネル2が固定パネル3に少なくとも部分的に重なっているときに、可動パネル2の透過率が最高透過率になるように可動側調光膜駆動装置4を制御すると共に、固定パネル3の透過率が目標透過率(要求値)になるように固定側調光膜駆動装置5を制御するが、これに限られるものではない。例えば、第1制御装置11は、図7のステップS155にて可動パネル2が開側または閉側に摺動していると判定した場合(ステップS155:NO)、可動パネル2の透過率が最高透過率になるように可動側調光膜駆動装置4を制御すると共に、固定パネル3の透過率が可動パネル2の移動開始時における透過率に保持されるように固定側調光膜駆動装置5を制御するものであってもよい。更に、図7のステップS155にて可動パネル2が開側または閉側に摺動していると判定された場合(ステップS155:NO)、更に、可動パネル2が開側に摺動しているか否かが判定されてもよい。そして、可動パネル2が開側に摺動している場合、ステップS185の処理が実行されてもよく、可動パネル2が閉側に摺動している場合、ステップS175の処理が実行されてもよい。すなわち、可動パネル2が閉側に摺動しているときには、可動パネル2および固定パネル3の双方の透過率がそれぞれの目標透過率になるように可動側調光膜駆動装置4および固定側調光膜駆動装置5が制御されてもよい。
【0044】
更に、可動側センサ22が可動パネル2に対して複数配設されてもよく、固定側センサ32が固定パネル3に対して複数配設されてもよい。この場合、複数の可動側センサ22の検出値の平均値から可動パネル2の透過率が導出されてもよく、複数の固定側センサ32の検出値の平均値から固定パネル3の透過率が導出されてもよい。また、サンルーフ装置1において、第1制御装置11と電源制御部40とが統合されてもよく、第1および第2制御装置11,12が統合されてもよい。
【0045】
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本開示の発明は、サンルーフ装置の製造産業等において利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 サンルーフ装置、2 可動パネル、20 パネル本体、21 可動側調光膜、22 可動側センサ、3 固定パネル、30 パネル本体、31 固定側調光膜、32 固定側センサ、4 可動側調光膜駆動装置、5 固定側調光膜駆動装置、11 第1制御装置、V 車両。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7