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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144921
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】加湿システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/00 20060101AFI20241004BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20241004BHJP
   F24F 11/65 20180101ALI20241004BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20241004BHJP
   F24F 110/12 20180101ALN20241004BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20241004BHJP
   F24F 140/00 20180101ALN20241004BHJP
【FI】
F24F6/00 E
F24F11/64
F24F11/65
F24F110:10
F24F110:12
F24F110:20
F24F140:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057100
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 夏波
(72)【発明者】
【氏名】樋口 智之
(72)【発明者】
【氏名】平木 雅人
(72)【発明者】
【氏名】宮部 竜太朗
(72)【発明者】
【氏名】小島 浩暉
【テーマコード(参考)】
3L055
3L260
【Fターム(参考)】
3L055AA10
3L055BB03
3L055DA20
3L260AB02
3L260AB14
3L260AB17
3L260BA02
3L260BA24
3L260CA12
3L260CA13
3L260CA27
3L260CA32
3L260EA03
3L260EA07
3L260FA02
3L260FA03
3L260FA06
3L260FB67
(57)【要約】
【課題】室内を加湿する際、室内露点温度と外気温度の温度差発生を抑制し、室内の結露を抑制しつつ、室内に快適な空気を供給する加湿システムを提供する。
【解決手段】加湿システム100は、目標湿度に達するよう室内を加湿する加湿部5と、室内に外気を導入する外気導入部と、加湿装置の加湿運転を制御する第1制御部4と、室内の温度である室内温度を取得する室内温度取得部11と、室内の湿度である室内湿度を取得する室内湿度取得部12と、室内に流入する外気の温度である外気温度を取得する外気温度取得部と、を備え、第1制御部4は、取得された、室内温度と室内湿度と外気温度とから室内での結露発生を抑制可能な抑制条件を算出する抑制条件算出部と、算出された抑制条件に基づいて加湿運転の実行を制御する実行制御部46を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標湿度に達するよう室内を加湿する加湿部と、
前記室内に外気を導入する外気導入部と、
前記加湿部の加湿運転を制御する制御部と、
前記室内の温度である室内温度を取得する室内温度取得部と、
前記室内の湿度である室内湿度を取得する室内湿度取得部と、
前記室内に流入する前記外気の温度である外気温度を取得する外気温度取得部と、を備え、
前記制御部は、
前記取得された、前記室内温度と前記室内湿度と前記外気温度とから前記室内での結露発生を抑制可能な抑制条件を算出する抑制条件算出部と、
算出された前記抑制条件に基づいて前記加湿運転の実行を制御する実行制御部と、を備えた、加湿システム。
【請求項2】
前記抑制条件算出部は、
前記外気温度に基づいて前記室内に設けられた窓の温度である窓温度を算出する窓温度算出部と、
前記室内温度及び前記室内湿度に基づいて前記室内の露点温度を算出する露点温度算出部と、
前記窓温度及び前記露点温度に基づいて算出される前記結露発生を抑制可能な湿度を前記抑制条件として設定する条件設定部と、を備える請求項1に記載の加湿システム。
【請求項3】
前記条件設定部は、
前記窓温度が前記露点温度未満の場合に、前記加湿運転時の前記目標湿度を所定値低下させた値を前記抑制条件とする請求項2に記載の加湿システム。
【請求項4】
前記実行制御部は、
所定の加湿量で前記加湿運転を実行する第一モードと、
前記第一モードよりも加湿量を低下させて前記加湿運転を実行する第二モードと、を備え、
前記抑制条件から一定値を減算した値が前記室内湿度よりも大きい場合には前記第一モードにて加湿を行い、
前記抑制条件から一定値を減算した値が前記室内湿度以下かつ前記室内湿度が前記抑制条件よりも小さい場合には前記第二モードにて加湿を行う請求項1に記載の加湿システム。
【請求項5】
前記実行制御部は、
前記第二モードよりも加湿量を低下させて前記加湿運転を実行する第三モードを備え、
前記抑制条件に一定値を加算した値が前記室内湿度より大きい場合かつ前記室内湿度が前記抑制条件以上の場合には前記第三モードにて加湿を行う請求項4に記載の加湿システム。
【請求項6】
前記窓温度算出部は、
前記窓温度の算出に用いられる窓情報の入力を受け付ける受付部を備え、
前記受付部は、
対象の部屋に設けられた前記窓の熱貫流率と前記窓の熱伝達係数と、を前記窓情報として受け付け、
前記窓温度算出部は、
前記受付部が受け付けた前記窓情報と前記室内温度と前記外気温度とに基づいて前記窓温度を算出する請求項2に記載の加湿システム。
【請求項7】
前記外気導入部は、換気装置であり、
前記外気と内気との間で熱交換を行う熱交換素子を備え、
前記外気温度取得部は、
前記外気が流入する外気流入口と前記外気が前記室内に給気される給気口とを連通する給気風路に設けられる請求項1に記載の加湿システム。
【請求項8】
前記外気導入部は、空気調和機であり、
前記外気温度取得部は、
前記外気を導入する室外機に設けられる請求項1に記載の加湿システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の加湿システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、室内に設置され、室内の空気を加湿する加湿器が知られている。例えば、特許文献1には、室内の現在湿度を検出する湿度センサーと、室内の現在温度を検出する温度センサーと、水蒸気を発生する水蒸気発生装置とからなる加湿器が記載されている。この加湿器は、おまかせ運転選択ボタンによって選択されたモード及び検出された室内温度に基づいて設定された室内湿度になるように、加湿運転を実施する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-46383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の加湿器においては、たとえば室内を加湿する際、室内の温湿度のみに基づいて加湿を実施するため、室内露点温度と外気温度に差ができ、窓ガラスに結露が生じてしまうという課題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、加湿運転を行いながら、窓ガラスの結露を抑制する加湿システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために、本発明の一態様に係る加湿システムは、目標湿度に達するよう室内を加湿する加湿部と、室内に外気を導入する外気導入部と、加湿装置の加湿運転を制御する制御部と、室内の温度である室内温度を取得する室内温度取得部と、室内の湿度である室内湿度を取得する室内湿度取得部と、室内に流入する外気の温度である外気温度を取得する外気温度取得部と、を備え、制御部は、取得された、室内温度と室内湿度と外気温度とから室内での結露発生を抑制可能な抑制条件を算出する抑制条件算出部と、算出された抑制条件に基づいて加湿運転の実行を制御する実行制御部と、を備える。これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、室内を加湿する際、室内露点温度と外気温度の温度差発生を抑制し、室内の結露を抑制しつつ、室内に快適な空気を供給する加湿システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る加湿システムを備える住宅の模式図
図2】本発明の実施の形態1に係る加湿装置の斜視図
図3】本発明の実施の形態1に係る加湿装置の断面図
図4】本発明の実施の形態1に係る加湿装置を示すブロック図
図5】本発明の実施の形態1に係る熱交換型換気装置の斜視図
図6】本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置の断面図
図7】本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置の構成を示すブロック図
図8】本発明の実施の形態1に係る加湿システムの構成を示すブロック図
図9】本発明の実施の形態1に係る加湿システムの結露防止制御方法を示すフローチャート
図10】本発明の実施の形態1に係る加湿システムの制御方法を示すフローチャート
図11】本発明の実施の形態1に係る加湿システムの制御に係る式を示す図
図12】本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室外機の正面図
図13】本発明の実施の形態2に係る加湿システムを備える住宅の模式図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一態様に係る加湿システムは、目標湿度に達するよう室内を加湿する加湿部と、室内に外気を導入する外気導入部と、加湿装置の加湿運転を制御する制御部と、室内の温度である室内温度を取得する室内温度取得部と、室内の湿度である室内湿度を取得する室内湿度取得部と、室内に流入する外気の温度である外気温度を取得する外気温度取得部と、を備え、制御部は、取得された、室内温度と室内湿度と外気温度とから室内での結露発生を抑制可能な抑制条件を算出する抑制条件算出部と、算出された抑制条件に基づいて加湿運転の実行を制御する実行制御部と、を備える。これにより、室内温度と室内湿度から露点温度を算出することができ、外気温度と比較し加湿モータと給気用モータの回転数を制御することで結露を抑制するという効果を奏する。
【0010】
また、抑制条件算出部は、外気温度に基づいて室内に設けられた窓の温度である窓温度を算出する窓温度算出部と、室内温度及び室内湿度に基づいて室内の露点温度を算出する露点温度算出部と、窓温度及び露点温度に基づいて算出される結露発生を抑制可能な湿度を抑制条件として設定する条件設定部という構成にしてもよい。これにより、窓温度と露点温度に基づいて加湿制御を行うことができ、加湿モータと給気用モータの回転数が制御される。したがって、過加湿が抑制される。
【0011】
また、条件設定部は、窓温度が露点温度未満の場合に、加湿運転時の目標湿度を所定値低下させた値を抑制条件とするという構成にしてもよい。これにより、加湿モータと給気用モータの回転数が下がることで、結露を抑制するという効果を奏する。
【0012】
また、実行制御部は、所定の加湿量で加湿運転を実行する第一モードと、第一モードよりも加湿量を低下させて加湿運転を実行する第二モードと、を備え、抑制条件から一定値を減算した値が室内湿度よりも大きい場合には第一モードにて加湿を行い、抑制条件から一定値を減算した値が室内湿度以下かつ室内湿度が抑制条件よりも小さい場合には第二モードにて加湿を行うという構成にしてもよい。これにより、加湿量が適正範囲を超過することや、適正範囲を下回ることを抑制でき、抑制条件付近の加湿量を保つことができる。
【0013】
また、実行制御部は、第二運転モードよりも加湿量を低下させて加湿運転を実行する第三モードを備え、抑制条件に一定値を加算した値が室内湿度より大きい場合かつ室内湿度が抑制条件以上の場合には第三モードにて加湿を行うという構成にしてもよい。これにより、 加湿量が適正範囲を超過することや、適正範囲を下回ることを抑制でき、抑制条件付近の加湿量を保つことができる。
【0014】
また、窓温度算出部は、窓温度の算出に用いられる窓情報の入力を受け付ける受付部を備え、受付部は、対象の部屋に設けられた窓の熱貫流率と熱伝達係数を窓情報として受け付け、窓温度算出部は、受付部が受け付けた窓情報と室内温度と外気温度とに基づいて窓温度を算出するという構成にしてもよい。これにより、室内の露点温度が何度以上になると結露が発生するのか等、結露の発生条件を導出可能という効果を奏する。
【0015】
また、加湿システムは、外気導入部として換気装置を備え、換気装置は、外気と内気との間で熱交換を行う熱交換素子を備え、外気温度取得部は、外気が流入する外気流入口と
外気が室内に給気される給気口とを連通する給気風路に設けられるという構成にしてもよい。これにより、外気の温度の取得及び窓ガラスの温度を算出が可能となる。また、算出した窓温度と室内露点温度と比較し加湿量を制御することで、窓への結露発生を抑制するという効果を奏する。
【0016】
また、外気導入部として空気調和機を備え、外気温度取得部は、外気を導入する室外機に設けられるという構成にしてもよい。これにより、外気の温度の取得及び窓ガラスの温度の算出が可能となる。また、算出した窓温度と室内露点温度と比較し加湿量を制御することで、窓への結露発生を抑制するという効果を奏する。
【0017】
(実施の形態1)
実施の形態1に係る加湿システム100について説明する。まず、加湿システム100の全体構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る加湿システム100を示す模式図である。
【0018】
加湿システム100は、加湿装置1と、熱交換形換気装置20と、還気ダクト50と、第1給気ダクト51と、外気取入ダクト52と、排気ダクト53と、第2給気ダクト54と、を備える。
【0019】
加湿装置1は、対象空間55の加湿を行う機器である。加湿装置1は、建物の天井裏等に設置される。
【0020】
第1操作部13は、例えば対象空間55である室内に設けられ、後述する加湿部5または第1給気送風部6の少なくとも一つの運転を第1制御部4へ指示する。第1操作部13は、利用者が押下することによって運転指示を受け付けるものであってよい。
【0021】
第2操作部38は、例えば対象空間55に設けられ、後述する第2給気送風部37または排気送風部36の少なくとも一つの運転を第2制御部32へ指示する。第2制御部32には、室内側給気温度センサ33からの温度情報、室内側排気温度センサ34からの温度情報および室内側排気湿度センサ35からの湿度情報が入力される。第2操作部38は、利用者が押下することによって運転指示を受け付けるものであってよい。
【0022】
外気導入部としての熱交換形換気装置20は、対象空間55の換気を行いながら、対象空間55へ給気される空気と室外へ排気される空気の間で熱交換を行う機器である。熱交換形換気装置20の詳細については後述する。
【0023】
なお、対象空間55として、例えば建物内の居室、寝室、執務室等の室内空間等が挙げられる。
【0024】
まず、図2図3、及び図4を用いて加湿装置1の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る加湿装置1の斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る加湿装置1の断面図である。図4は、加湿装置の構成を示すブロック図である。
【0025】
加湿装置1は、第1室内空気吸込口2、室内空気吹出口3、第1制御部4、加湿部5、第1給気送風部6、給気風路10、室内温度取得部11、及び室内湿度取得部12を備える。
【0026】
図2に示すように、加湿装置1は、箱形の本体を有する。本体の例えば一側面には第1室内空気吸込口2が設けられ、当該一側面と対向する側面には室内空気吹出口3が設けられる。
【0027】
第1室内空気吸込口2は、対象空間55の空気を加湿装置内部に送る開口であり、後述する還気ダクト50と接続可能な形状となっている。
【0028】
室内空気吹出口3は、加湿装置1によって加湿された空気を対象空間55へ送る開口であり、第1給気ダクト51と接続可能な形状となっている。
【0029】
第1室内空気吸込口2または室内空気吹出口3に接続した各ダクトは、それぞれ天井内を通り、各部屋に接続される。
【0030】
第1制御部4は、加湿装置1の運転を制御する。第1制御部4は、加湿モータ7及び第1給気用モータ9の回転数を制御する。これにより、第1制御部4は、加湿装置1の給気風量及び加湿量を制御する。なお、第1制御部4は、加湿装置1の外部ではなく内部に設けられてもよい。また、第1制御部4には、室内温度取得部11からの温度情報及び室内湿度取得部12からの湿度情報が入力される。
【0031】
第1制御部4は、抑制条件算出部41と、実行制御部46と、を備える。
【0032】
抑制条件算出部41は、露点温度算出部42と、窓温度算出部43と、条件設定部45と、を備える。
【0033】
露点温度算出部42は、室内温度取得部11と室内湿度取得部12から得た室内の温度と湿度に基づいて室内露点温度を算出する。
【0034】
窓温度算出部43は、外気温度に基づいて室内に設けられた窓の温度である窓温度を算出する。窓温度算出部43は、窓温度の算出に用いられる窓情報の入力を受け付ける受付部44を備える。
【0035】
受付部44は、対象の部屋(対象空間55)に設けられた窓の熱貫流率と窓の熱伝達係数と、を窓情報として受け付け、窓温度算出部43は、受付部44が受け付けた窓情報と室内温度と外気温度とに基づいて窓温度を算出する。
【0036】
条件設定部45は、窓温度及び露点温度に基づいて算出される結露発生を抑制可能な湿度を抑制条件として設定する。条件設定部45は、窓温度が露点温度未満の場合に、加湿運転時の目標湿度を所定値低下させた値を抑制条件とする。
【0037】
実行制御部46は、所定の加湿量で加湿運転を実行する第一モードと、第一モードよりも加湿量を低下させて加湿運転を実行する第二モードと、第二モードよりも加湿量を低下させて加湿運転を実行する第三モードと、を備え、抑制条件から一定値を減算した値が室内湿度よりも大きい場合には第一モードにて加湿を行い、抑制条件から一定値を減算した値が室内湿度以下かつ室内湿度が抑制条件よりも小さい場合には第二モードにて加湿を行い、抑制条件に一定値を加算した値が室内湿度より大きい場合かつ室内湿度が抑制条件以上の場合には第三モードにて加湿を行う。
【0038】
ここで、図3を参照して加湿装置1の内部構造を説明する。
【0039】
加湿部5は、内部に備えられた加湿モータ7により、水を遠心破砕させることで、加湿部5内に取り込まれた空気を加湿する。加湿モータ7として、例えばDCモータ等を用いることができる。
【0040】
第1給気送風部6は、第1給気用ファン8と、第1給気用モータ9と、を有する。第1給気送風部6は、対象空間55の空気を第1室内空気吸込口2より吸込み、第1給気用ファン8で加湿部5へと送る。
【0041】
第1給気用ファン8は、対象空間55の空気を加湿部5へ送風するファンであり、第1給気用モータ9により回転する。第1給気用モータ9として、例えばDCモータ等を用いることができる。
【0042】
給気風路10は、乾燥した対象空間55の空気を第1室内空気吸込口2から吸い込み、加湿部5を通って室内空気吹出口3から加湿された空気を第1給気ダクト51へ供給する風路である。給気風路10において、加湿装置1に取り込まれた対象空間55空気は、加湿部5を通過し、加湿が行われる。その後第1給気ダクト51を介して、対象空間55へと排出される。
【0043】
室内温度取得部11は、給気風路10のうち加湿部5よりも第1室内空気吸込口2側に設けられ、加湿装置1の第1室内空気吸込口2から吸い込まれる空気の温度を検知する。つまり、室内温度取得部11は、対象空間55の温度(室内温度)を検知する。検知した室内温度は第1制御部4に送信される。
【0044】
室内湿度取得部12は、給気風路10のうち加湿部5よりも第1室内空気吸込口2側に設けられ、加湿装置1の第1室内空気吸込口2から吸い込まれる空気の湿度を検知する。つまり、室内湿度取得部12は、対象空間55の湿度(室内湿度)を検知する。検知した室内湿度は第1制御部4に送信される。
【0045】
なお、室内温度取得部11と室内湿度取得部12は、別体ではなく一体に設けられた温湿度取得部であってもよい。
【0046】
図4に示すように、第1操作部13は、例えば対象空間55である室内に設けられ、加湿部5または第1給気送風部6の少なくとも一つの運転を第1制御部4へ指示する。また、第1制御部4には、室内温度取得部11からの温度情報、室内湿度取得部12からの湿度情報が入力される。
【0047】
次に、図5図6、及び図7を用いて熱交換形換気装置20の構成について説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置20の斜視図である。図6は、本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置20の断面図である。図7は、本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置20の構成を示すブロック図である。
【0048】
図5に示すように、熱交換形換気装置20は、箱形の本体を有する。本体の例えば側面には、外気吸込口21、室内空気排気口22(室内側吸込口)、及び外気給気口23(室内側吹出口)が設けられている。本体の例えば下面には、第2室内空気吸込口24が設けられている。本体は、室内の天井裏等に設置される。
【0049】
外気吸込口21は、加湿システム100が設置された建物外の空気である外気を熱交換形換気装置20内に導入する開口であり、外気取入ダクト52と接続可能な形状である。
【0050】
室内空気排気口22は、熱交換形換気装置20内から建物外へ空気を排気する開口であり、排気ダクト53と接続可能な形状である。
【0051】
外気給気口23は、熱交換形換気装置20内の空気を対象空間55に導入する開口であり、排気ダクト53と接続可能な形状である。外気給気口23は、外気吸込口21または
室内空気排気口22が設けられた側面に対向した側面に設けられる。
【0052】
第2室内空気吸込口24は、対象空間55に露出するように設けられ、対象空間55と連通することにより、熱交換形換気装置20内に対象空間55の空気を導入する。
【0053】
図6に示すように、熱交換形換気装置20の内部には、熱交換素子25、第2制御部32、排気送風部36、第2給気送風部37、給気経路26、排気経路27、室内側給気温度センサ33、室内側排気温度センサ34、及び室内側排気湿度センサ35が設けられている。
【0054】
熱交換素子25は、排気される空気の熱量を給気される空気に供給する、または、給気される空気の熱量を排気される空気に供給する、熱回収の機能を有している。熱交換素子25は、給気経路26と排気経路27とが交差する位置に設けられる。
【0055】
第2制御部32は、第2給気送風部37および排気送風部36を制御する。具体的には、第2制御部32は、第2給気用モータ30の回転数及び排気用モータ31の回転数を制御する。これにより、第2制御部32は、熱交換形換気装置20の給気風量及び排気風量を制御する。なお、第2制御部32は、熱交換形換気装置20の内部ではなく外部に設けられてもよい。
【0056】
排気送風部36は、排気用ファン29と、排気用モータ31と、を有する。排気送風部36は、室内の空気を第2室内空気吸込口24より吸込み、熱交換素子25に通したのち、室内空気排気口22から建物外へと排気する。
【0057】
排気用ファン29は、室内の空気を建物外へ送風するファンであり、排気用モータ31により回転する。排気用モータ31として、例えばDCモータ等を用いることができる。排気送風部36は、第2制御部32により制御される。
【0058】
第2給気送風部37は、第2給気用ファン28と、第2給気用モータ30と、を有する。第2給気送風部37は、外気を外気吸込口21より吸込み、熱交換素子25に通したのち、外気給気口23から室内に空気を供給する。
【0059】
第2給気用ファン28は、外気を室内へ送風するファンであり、第2給気用モータ30により回転する。第2給気用モータ30として、例えばDCモータ等を用いることができる。第2給気送風部37は、第2制御部32により制御される。給気経路26は、新鮮な屋外の空気(外気)を外気吸込口21から吸い込み、熱交換形換気装置20の内部の熱交換素子25を通って外気給気口23から第2給気ダクト54へ供給する経路である。給気経路26において、熱交換形換気装置20に取り込まれた屋外空気は、熱交換素子25を通過し排気される空気との間で熱交換が行われる。その後、屋外空気は、第2給気用ファン28に吸い込まれ、第2給気ダクト54を介して室内側吹出口から対象空間55に供給される。
【0060】
排気経路27は、対象空間55の空気(排気空気)を第2室内空気吸込口24から吸い込み、熱交換素子25を通って室内空気排気口22から排気ダクト53へ供給する経路である。
【0061】
排気経路27において排気される空気は、第2室内空気吸込口24から熱交換形換気装置20の本体内部に吸い込まれ、熱交換素子25を通過し、給気される空気との間で熱交換された後、排気用ファン29に吸い込まれる。排気用ファン29に吸い込まれた空気は、室内空気排気口22から排気ダクト53を介して屋外に排出される。
【0062】
室内側給気温度センサ33は、給気経路26のうち熱交換素子25よりも下流側に設けられ、熱交換形換気装置20の外気給気口23から吹き出される空気(SA)の温度を検知する。
【0063】
室内側排気温度センサ34は、排気経路27のうち熱交換素子25よりも上流側に設けられ、熱交換形換気装置20の第2室内空気吸込口24から吸い込まれる空気(RA)の温度を検知する。
【0064】
室内側排気湿度センサ35は、排気経路27のうち熱交換素子25よりも上流側に設けられ、熱交換形換気装置20の第2室内空気吸込口24から吸い込まれる空気(RA)の湿度を検知する。
【0065】
なお、室内側排気温度センサ34と室内側排気湿度センサ35は、別体ではなく一体の温湿度センサであってもよい。また、室内側排気温度センサ34と室内側排気湿度センサ35は、後述する第2操作部38に設けられてもよい。
【0066】
次に、図7を用いて、熱交換形換気装置20の構成を説明する。図7は、熱交換形換気装置20の構成を示すブロック図である。
【0067】
熱交換形換気装置20は、第2制御部32と、第2操作部38と、を備える。
【0068】
第2制御部32は、第2給気送風部37および排気送風部36を制御する。具体的には、第2制御部32は、第2給気用モータ30の回転数および排気用モータ31の回転数を制御する。これにより、第2制御部32は、熱交換形換気装置20の給気風量および排気風量を制御する。
【0069】
第2操作部38は、例えば室内に設けられ、第2給気送風部37と排気送風部36の少なくとも一つの運転を第2制御部32へ指示する。また、第2制御部32には、室内側給気温度センサ33からの温度情報、室内側排気温度センサ34からの温度情報および室内側排気湿度センサ35からの湿度情報が入力される。
【0070】
次に、図8を用いて、加湿装置1及び熱交換形換気装置20を備える加湿システム100の構成について、ブロック図を用いて説明する。図8は、第1制御部4の信号を第2制御部32が受け取る場合のブロック図である。加湿装置1と、熱交換形換気装置20は、例えばリレーを介して接続されている。
【0071】
図1に戻り、各ダクトについて説明する。
【0072】
還気ダクト50は、第1室内空気吸込口2と接続され、対象空間55の空気を加湿装置1内に送る風路である。
【0073】
第1給気ダクト51は、室内空気吹出口3と接続され、加湿装置1内の空気を対象空間55に送る風路である。
【0074】
外気取入ダクト52は、外気吸込口21と接続され、外気を熱交換形換気装置20内に送る風路である。
【0075】
排気ダクト53は、室内空気排気口22と接続され、熱交換形換気装置20内から建物外へ空気を送る風路道である。
【0076】
第2給気ダクト54は、外気給気口23と接続され、熱交換形換気装置20内から対象空間55へ空気を送る風路である。
【0077】
以上が加湿システム100の構成である。
【0078】
次に、図9及び図11を用いて本発明に係る加湿システムの制御方法について説明する。図9は、本発明に係る加湿システムの結露防止制御を示すフローチャートである。結露防止制御とは、目標加湿量を制御することで、室内露点温度と窓温度に差を生じさせ、結露を抑制するという制御方法である。
【0079】
まず、図9に示す値について、各定数の数値例を記載する。室内温度取得部11により検知される室内空気(RA)の温度を室内温度(RA温度)T℃とする。また、室内湿度取得部12により検知される室内空気(RA)の湿度を室内湿度(RA湿度)RH%とする。また、室内に流入する外気の温度を外気温度T℃とする。
【0080】
加湿システム100の運転が開始すると、第1制御部4は、結露防止制御を開始する(ステップS01)。
【0081】
結露防止制御が開始すると、室内温度取得部11は、RA温度Tを検知し、室内湿度取得部12は、RA湿度RHを検知する(ステップS02)。検知したRA温度T及びRA湿度RHは、露点温度算出部42及び窓温度算出部43に送信される。
【0082】
露点温度算出部42は、検知したRA温度T及びRA湿度RHに基づいて、室内露点温度T℃を算出する(ステップS03)。具体的には、検知したRA温度Tを、図11に示す式(1)に代入して飽和水蒸気量を求める。
【0083】
次に、露点温度算出部42は、実際の水蒸気量を飽和水蒸気量及びRA湿度RHから求める(図11の式(2)参照)。
【0084】
次に、露点温度算出部42は、実際の水蒸気量が飽和水蒸気量となる温度を式(1)に代入して室内露点温度Tを求める。算出した室内露点温度Tは条件設定部45に送信される。
【0085】
ここで、窓の熱還流率と熱伝達係数は建物に使用されている窓によって変化する。ステップS04では、受付部44は、加湿装置にあらかじめ設定しておいた窓の熱還流率と熱伝達係数を読み取り、窓温度算出部43に送信する。
【0086】
窓温度算出部43は、室内温度取得部11および外気温度取得部64から、RA温度Tと外気温度Tを検知し、その検知結果から、窓温度Tを算出する(ステップS05)。具体的には、図11に示す式(3)から窓温度Tを求める。算出された窓温度Tは条件設定部45に送信される。
【0087】
条件設定部45は、室内露点温度Tと窓温度Tを比較する(ステップS06)。室内露点温度Tが窓温度Tよりも高い場合、つまり室内露点温度T>窓温度Tの場合(ステップS06のYes)には、条件設定部45は、目標絶対湿度AHを所定値低下させる(ステップS07)。目標絶対湿度とは、室内の含有水分量の目標値であり、今回は基準を7.5g/kgとしている。なお、ここで、所定値とは、例えば1g/kgである。
【0088】
一方、室内露点温度Tが窓温度T以下の場合、つまり室内露点温度T≦窓温度Tである場合(ステップS06のNo)には、第1制御部4は、ステップS02に戻り、再度RA温度T及びRA湿度RHの検知を行う。
【0089】
そして、加湿システム100の運転が終了すると、第1制御部4は、結露防止制御を終了する(ステップS08)。
【0090】
次に、図10及び図11を用いて本発明に係る加湿システム100の制御方法について説明する。図10は、本発明に係る加湿システム100の運転を示すフローチャートである。
【0091】
まず、図10に示す値について、各定数の数値例を記載しておく。
【0092】
本実施の形態において、所定風量Aは200m/h、第1風量A1は150m/h、第2風量Aは100m/h、第3風量Aは最低風量である。最低風量とは例えば、80m/hである。つまり、「所定風量A>第1風量A1>第2風量A>第3風量A」の関係を満たす値である。
【0093】
所定回転数Bは3000rpm、第1回転数B1は2500rpm、第2回転数Bは2000rpm、第3回転数Bは最低回転数である。最低回転数とは例えば、1000rpmである。つまり、「所定回転数B>第1回転数B1>第2回転数B>第3回転数B」の関係を満たす値である。言い換えると、所定回転数Bは、第1回転数B1よりも大きい。所定回転数Bは、第2回転数Bよりも大きい。所定回転数Bは、第3回転数Bよりも大きい。また、第1回転数B1は、第2回転数Bよりも大きい。第1回転数B1は、第3回転数Bよりも大きい。また、第2回転数Bは、第3回転数Bよりも大きい。
【0094】
加湿システム100の運転を示すフローチャートでは、加湿量が適正範囲を超過や、下回ることを抑制するため、目標絶対湿度から±0.5g/kgを条件変更の基準としている。
【0095】
加湿装置1の運転が開始されると(ステップS10)、室内温度取得部11はRA温度Tを室内湿度取得部12はRA湿度RHを検知する(ステップS11)。検知したRA温度T及びRA湿度RHは、室内絶対湿度算出部65に送信される。
【0096】
室内絶対湿度算出部65は、検知したRA温度T及びRA湿度RHに基づいて、室内絶対湿度AHg/kgを算出する(ステップS11)。具体的には、図11に示す式(4)に室内の温度と湿度を代入する。算出した室内絶対湿度AHは第1絶対湿度比較部に送信される。
【0097】
絶対湿度比較部は、受信した室内絶対湿度AHと条件設定部45に記憶されている目標絶対湿度AHを比較する(ステップS12)。室内絶対湿度AHが目標絶対湿度AHから0.5g/kgを減算した値である減算補正絶対湿度よりも小さい場合、つまり室内絶対湿度AH<目標絶対湿度AH―0.5g/kgである場合(ステップS12のYes)には、実行制御部46は、SA風量が所定風量A、加湿モータ回転数が所定回転数Bとなるように、加湿モータ7及び第1給気用モータ9の回転数を制御する(ステップS13)。
【0098】
その後、第1制御部4は、第2操作部38から加湿運転終了信号を受信すると、加湿運転を終了させる(ステップS21のYes)。
【0099】
一方、加湿運転終了信号を受信しない場合は(ステップS21のNo)、第1モードでの運転に戻る(ステップS11)。つまり、ステップS11に戻り、再度RA温度T及びRA湿度RHの検知を行う。
【0100】
一方、室内絶対湿度AHが目標絶対湿度AHから0.5g/kgを減算した値である補正絶対湿度以上の場合、つまり室内絶対湿度AH≧目標絶対湿度AH―0.5g/kgである場合(ステップS12のNo)、絶対湿度比較部は、第2モードでの運転に移行する(ステップS14)。
【0101】
第2モードとは、第1モードと比べて第1給気用モータ9と加湿モータ7の回転数を増加させたモードである。加湿装置1の第2モードの運転が開始され(ステップS14)ると、絶対湿度比較部は、室内絶対湿度AH及び目標絶対湿度AHの比較を継続的に実施する(ステップS15)。
【0102】
比較した結果、室内絶対湿度AHが目標絶対湿度AH未満、且つ、減算補正絶対湿度以上である場合、つまり、目標絶対湿度AH―0.5≦室内絶対湿度AH<目標絶対湿度AHである場合(ステップS15のYes)には、実行制御部46は、SA風量が所定風量Aから第1風量A1となるよう第1給気用モータ9の回転数を減少させ加湿モータ回転数が所定回転数Bから第1回転数B1になるよう加湿モータの回転数を減少させる(ステップS16)。所定風量Aの給気風量に対して第1風量A1に、所定回転数Bの回転数に対して第1回転数B1に、それぞれを減少させることで、加湿量が減少し、過加湿を抑制することができる。
【0103】
その後、第1制御部4は、第2操作部38から加湿運転終了信号を受信すると、加湿運転を終了させる(ステップS21のYes)。
【0104】
一方、加湿運転終了信号を受信しない場合は(ステップS21のNo)、第1モードでの運転に戻る(ステップS11)。
【0105】
一方、室内絶対湿度AHが目標絶対湿度AH以上の場合、つまり室内絶対湿度AH≧目標絶対湿度AHである場合(ステップS15でNo)には、絶対湿度比較部は第3モードでの運転に移行する(ステップS17)。第3モードとは、第2モードと比べて第1給気用モータ9と加湿モータ7の回転数を増加させたモードである。
【0106】
加湿装置1の第3モードの運転が開始され(ステップS17)ると、絶対湿度比較部は、室内絶対湿度AH及び目標絶対湿度AHの比較を継続的に実施する(ステップS18)。
【0107】
比較した結果、室内絶対湿度AHが目標絶対湿度AH以上、且つ、目標絶対湿度AHに0.5g/kgを加算した値である加算補正絶対湿度よりも小さい場合、つまり目標絶対湿度AH≦室内絶対湿度AH<目標絶対湿度AH+0.5である場合(ステップS18のYes)には、実行制御部46は、SA風量が第1風量A1から第2風量Aとなるよう第1給気用モータ9の回転数を減少させ加湿モータ回転数が第1回転数B1から第2回転数Bになるよう加湿用モータの回転数を減少させる(ステップS19)。
【0108】
その後、第1制御部4は、第2操作部38から加湿運転終了信号を受信すると、加湿運転を終了させる(ステップS21のYes)。
【0109】
一方、加湿運転終了信号を受信しない場合は(ステップS21のNo)、第1モードで
の運転に戻る(ステップS11)。
【0110】
一方、室内絶対湿度AHが加算目標絶対湿度以上の場合、つまり室内絶対湿度AH≧目標絶対湿度AH+0.5である場合(ステップS18のNo)には、実行制御部46は、SA風量が第2風量Aから第3風量Aとなるよう第1給気用モータ9の回転数を減少させ加湿モータ回転数が第2回転数Bから第3回転数Bになるよう加湿用モータの回転数を減少させる(ステップS20)。
【0111】
その後、第1制御部4は、第2操作部38から加湿運転終了信号を受信すると、加湿運転を終了させる(ステップS21のYes)。
【0112】
一方、加湿運転終了信号を受信しない場合は(ステップS21のNo)、第1モードでの運転に戻る(ステップS11)。
【0113】
(実施の形態2)
外気導入部と、外気温度取得部と、を備えた第2の換気装置は全館空調に設けられる空気調和機の室外機でもよい。図12に示す外気導入部は、全館空調60であり、外気温度取得部は、外気を導入する全館空調室外機62に設けられている。全館空調60とは、建物全体を一括で管理できるシステムである。
【0114】
次に、図13を用いて本実施の形態3に係る加湿システムについて説明する。図13は、加湿システムを備える住宅の模式図である。
【0115】
加湿装置1は、還気ダクト50を介して室内と連通する。還気ダクト50は、第1室内空気吸込口2と接続される。また、加湿装置1は、第1給気ダクト51を介して室内と連通する。第1給気ダクト51は、室内空気吹出口3と接続される。
【0116】
全館空調室内機61は、第3給気ダクト63を介して屋外にある全館空調室外機62と連通する。
【0117】
本実施の形態2に係る加湿システム101は、加湿装置1と、全館空調60と、を備えて構成される。
【0118】
以上、本発明に係る加湿システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明にかかる加湿システムは、外気を取り込む空気調和装置等であれば、任意の機器と連動して加湿制御を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0120】
1 加湿装置
2 第1室内空気吸込口
3 室内空気吹出口
4 第1制御部
5 加湿部
6 第1給気送風部
7 加湿モータ
8 第1給気用ファン
9 第1給気用モータ
10 給気風路
11 室内温度取得部
12 室内湿度取得部
13 第1操作部
20 熱交換形換気装置
21 外気吸込口
22 室内空気排気口
23 外気給気口
24 第2室内空気吸込口
25 熱交換素子
26 給気経路
27 排気経路
28 第2給気用ファン
29 排気用ファン
30 第2給気用モータ
31 排気用モータ
32 第2制御部
33 室内側給気温度センサ
34 室内側排気温度センサ
35 室内側排気湿度センサ
36 排気送風部
37 第2給気送風部
38 第2操作部
41 抑制条件算出部
42 露点温度算出部
43 窓温度算出部
44 受付部
45 条件設定部
46 実行制御部
50 還気ダクト
51 第1給気ダクト
52 外気取入ダクト
53 排気ダクト
54 第2給気ダクト
55 対象空間
60 全館空調
61 全館空調室内機
62 全館空調室外機
63 第3給気側ダクト
64 外気温度取得部
65 室内絶対湿度算出部
100、101 加湿システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13