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特開2024-144957表示制御装置および表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144957
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】表示制御装置および表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0485 20220101AFI20241004BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20241004BHJP
【FI】
G06F3/0485
G06F3/04815
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057153
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100078880
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100183760
【弁理士】
【氏名又は名称】山鹿 宗貴
(72)【発明者】
【氏名】江崎 実
(72)【発明者】
【氏名】馬場 哉也
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA24
5E555AA25
5E555BA01
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB01
5E555BB04
5E555BB20
5E555BC04
5E555CA12
5E555CB16
5E555CB36
5E555CC22
5E555CC26
5E555DA02
5E555DB03
5E555DB52
5E555DB56
5E555DB57
5E555DC03
5E555DC09
5E555DC11
5E555DC13
5E555DD06
5E555EA07
5E555EA08
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】オブジェクトが画面外に向けてスクロールされる場合にも、オブジェクトの視認性の低下を抑えること。
【解決手段】表示制御装置は、仮想空間に配置された複数のオブジェクトのうち一部のオブジェクトが表示された画面に対するスクロール操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部で受け付けられたスクロール量に応じて、画面に表示する、仮想空間内の領域を更新する、領域更新部と、領域更新部による更新後の領域において、一部分が領域外に出るオブジェクトがある場合、オブジェクトが領域内に収まるように、オブジェクトの形状とサイズの少なくとも一方を変更するオブジェクト変更部と、を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間に配置された複数のオブジェクトのうち一部のオブジェクトが表示された画面に対するスクロール操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部で受け付けられたスクロール量に応じて、前記画面に表示する、前記仮想空間内の領域を更新する、領域更新部と、
前記領域更新部による更新後の前記領域において、一部分が前記領域外に出るオブジェクトがある場合、前記オブジェクトが前記領域内に収まるように、前記オブジェクトの形状とサイズの少なくとも一方を変更するオブジェクト変更部と、を備える、
表示制御装置。
【請求項2】
前記オブジェクト変更部は、前記領域更新部による更新後の前記領域において、一部分が前記領域外に出るオブジェクトを、前記領域に収まる最大の形状およびサイズに変更する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記オブジェクト変更部は、
前記オブジェクトのサイズを、予め設定されたサイズと、前記スクロール量の最小単位に対応するサイズとの間で、所定単位刻みで変更し、
前記オブジェクトが前記最小単位に対応するサイズ未満にならないと前記領域に収まらない場合、前記オブジェクトを前記領域内に収めない、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記オブジェクト変更部は、予め設定された形状およびサイズから変更していたオブジェクトが、前記更新後の前記領域において、前記予め設定された形状およびサイズでも収まるようになると、前記オブジェクトを、前記予め設定された形状およびサイズに戻す、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記複数のオブジェクトのそれぞれを示すシンボルを前記画面に表示するシンボル表示部を更に備え、
前記シンボル表示部は、
前記複数のオブジェクトのそれぞれを示すシンボルを前記仮想空間における前記複数のオブジェクトの並び位置に合わせて表示するとともに、前記領域内に位置するオブジェクトを示すシンボルと、前記領域外に位置するオブジェクトを示すシンボルと、を区別可能に表示する、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記シンボル表示部は、
前記複数のオブジェクトのそれぞれを示すシンボルを、予め設定された前記オブジェクトの形状およびサイズを示す形態で表示する、
請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記シンボル表示部は、
形状とサイズの少なくとも一方が前記オブジェクト変更部により変更されたオブジェクトを示すシンボルを、他のオブジェクトを示すシンボルと区別可能に表示する、
請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項8】
仮想空間に配置された複数のオブジェクトのうち一部のオブジェクトが表示された画面に対するスクロール操作を受け付け、
受け付けられたスクロール量に応じて、前記画面に表示する、前記仮想空間内の領域を更新し、
更新後の前記領域において、一部分が前記領域外に出るオブジェクトがある場合、前記オブジェクトが前記領域内に収まるように、前記オブジェクトの形状とサイズの少なくとも一方を変更する処理を、コンピュータが実行するための、
表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置および表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のオブジェクトを画面に表示する表示制御装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に、所定の順序で並ぶ複数のウィジェットのうち一部のウィジェットを画面に表示させる表示制御装置が記載されている。この表示制御装置では、スクロール操作に応じてフレーミング領域が変わることにより、画面上のウィジェットがスクロールして表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0110528号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の表示制御装置では、画面端に位置するウィジェットが画面外に向けてスクロールされると、一部分しか表示されなくなる。この場合、ユーザがウィジェットを視認し難いという問題が発生する。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑み、ウィジェット等のオブジェクトが画面外に向けてスクロールされる場合にも、オブジェクトの視認性の低下が抑えられる表示制御装置および表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る表示制御装置は、仮想空間に配置された複数のオブジェクトのうち一部のオブジェクトが表示された画面に対するスクロール操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部で受け付けられたスクロール量に応じて、画面に表示する、仮想空間内の領域を更新する、領域更新部と、領域更新部による更新後の領域において、一部分が領域外に出るオブジェクトがある場合、オブジェクトが領域内に収まるように、オブジェクトの形状とサイズの少なくとも一方を変更するオブジェクト変更部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、ウィジェット等のオブジェクトが画面外に向けてスクロールされる場合にも、オブジェクトの視認性の低下が抑えられる表示制御装置および表示制御プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の機能ブロック図である。
図3】仮想空間と画面に表示される表示画像との関係を示す図である。
図4】仮想空間と画面に表示される表示画像との関係を示す図である。
図5】本発明の一実施形態において表示制御装置の制御部により実行される第1の表示制御処理のフローチャートを示す図である。
図6図5のステータスバー生成処理(ステップS103)のサブルーチンを示す図である。
図7】本発明の一実施形態において表示制御装置の制御部により実行される第2の表示制御処理のフローチャートを示す図である。
図8】仮想空間と画面に表示される表示画像との関係を示す図である。
図9】仮想空間と画面に表示される表示画像との関係を示す図である。
図10】スクロール時のウィジェットの変化を示す図である。
図11】画面に表示されるステータスバーの他の表示形態を示す図である。
図12】画面に表示されるステータスバーの他の表示形態を示す図である。
図13】2次元の仮想空間におけるウィジェットの配置例を示す図である。
図14】2次元の仮想空間におけるウィジェットの配置例を示す図である。
図15】3次元の仮想空間におけるウィジェットの配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明は、本発明の一実施形態に係る表示制御装置および表示制御プログラムに関する。なお、共通の又は対応する要素については、同一又は類似の符号を付して、重複する説明を適宜簡略又は省略する。
【0011】
本発明の一実施形態に係る表示制御装置は、例えば、車載器であり、ナビゲーション装置やIVI(In-Vehicle Infotainment)に含まれる。なお、表示制御装置は、車載器に限らず、スマートフォン、フィーチャフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、PND(Portable Navigation Device)、携帯ゲーム機等の他の形態の装置であってもよい。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示制御装置1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、表示制御装置1は、制御部100、通信インタフェース部110、操作部120、記憶部130、表示部140、音声出力部150および振動部160を備える。なお、図1では、本実施形態の説明に必要な主たる構成要素を図示しており、例えば表示制御装置1として必須な構成要素である筐体など、一部の構成要素については、その図示を適宜省略する。
【0013】
制御部100は、表示制御装置1全体を制御するものであり、CPU100A、RAM(Random Access Memory)100B、ROM(Read Only Memory)100C、入出力ポート100Dおよびこれらのポートを結ぶバスライン等よりなるマイクロコンピュータである。
【0014】
CPU100Aは、ROM100Cに記憶されたプログラムを読み込んでRAM100B上に確保されたワークエリアに展開し、このプログラムに従って表示制御装置1を制御する。
【0015】
制御部100により実行されるプログラムには、本発明の一実施形態に係る表示制御プログラム102が含まれる。
【0016】
制御部100は、例えばシングルプロセッサ又はマルチプロセッサを含み、少なくとも1つのプロセッサを含む。複数のプロセッサを含む構成とした場合、制御部100は、単一の装置としてパッケージ化されたものであってもよく、また、表示制御装置1内で物理的に分離した複数の装置で構成されてもよい。
【0017】
ROM100Cは、表示制御プログラム102をはじめとする各種プログラムおよびデータを記憶する不揮発性メモリである。ROM100Cは、例えばフラッシュメモリである。
【0018】
図2は、表示制御装置1の機能ブロック図である。制御部100は、表示制御装置1の各部と連携して、機能ブロックを実現する。
【0019】
制御部100は、機能ブロックとして、操作受付部200A、領域更新部200B、オブジェクト変更部200C、シンボル表示部200D、画面データ生成部200Eおよび画面出力部200Fを含む。各機能ブロックは、ソフトウェアである表示制御プログラム102により実現される。各機能ブロックは、一部又は全部が専用の論理回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0020】
操作受付部200Aは、画面に対するタッチオン、タッチオフ、フリック、スワイプ、ドラッグなどを検知する。本実施形態では、スワイプによって画面上の表示がスクロールする。そのため、スワイプは、スクロール操作の一種である。「スワイプ」は、「スライド」と呼ばれることもある。
【0021】
また、操作受付部200Aは、タッチ操作されている画面上の座標を検知する。
【0022】
操作受付部200Aは、動作の一例として、仮想空間に配置された複数のオブジェクトのうち一部のオブジェクトが表示された画面に対するスクロール操作を受け付ける。以下、「仮想空間」に符号VS1を付す。仮想空間VS1は、2次元の仮想空間または3次元の仮想空間である。
【0023】
オブジェクトは、画面上に、アプリケーションの種類や、そのアプリケーションで処理された情報をシンボル化した表示物で、形状やサイズが可変である。例えば、ウィジェット、アイコン、サムネイル画像、ポップアップ、リスト、情報表示ウィンドウなどがある。なお、本実施形態において、ウィジェットは、GUI(Graphical User Interface)のインタフェース部品を含んだ表示物であり、そのウィジェットに対応したアプリケーションで処理した結果を表示したり、そのアプリケーションで処理する指示を受け付ける受付部分がレイアウトされたりする表示物である。オブジェクトは、コンテンツなどと呼ばれてもよい。
【0024】
領域更新部200Bは、操作受付部200Aで受け付けられたスクロール量に応じて、画面に表示する、仮想空間VS1内の領域を更新する。以下、「画面に表示する、仮想空間VS1内の領域」を「領域R1」と記す。
【0025】
オブジェクト変更部200Cは、領域更新部200Bによる更新後の領域R1において、一部分が領域R1外に出るオブジェクトがある場合、オブジェクトが領域R1内に収まるように、オブジェクトの形状とサイズの少なくとも一方を変更する。
【0026】
すなわち、表示制御プログラム102は、仮想空間VS1に配置された複数のオブジェクトのうち一部のオブジェクトが表示された画面に対するスクロール操作を受け付け、受け付けられたスクロール量に応じて領域R1を更新し、更新後の領域R1において、一部分が領域R1外に出るオブジェクトがある場合、オブジェクトが領域R1内に収まるように、オブジェクトの形状とサイズの少なくとも一方を変更する、という一連の処理を、コンピュータの一例である表示制御装置1に実行させる。
【0027】
表示制御プログラム102の実行により、例えば、オブジェクトが画面外に向けてスクロールされる場合にも、オブジェクトの視認性の低下が抑えられる。表示制御プログラム102の詳細は後述する。
【0028】
附言するに、コンピュータの一例である表示制御装置1は、表示制御プログラム102を用いて、本発明の一実施形態に係る表示制御方法を実行する。
【0029】
シンボル表示部200Dは、画面表示に関するオブジェクトのステータスをユーザが直感的に把握できるようにするため、複数のオブジェクトのそれぞれを示すシンボルを画面に表示する。
【0030】
画面データ生成部200Eは、領域R1の画面データを生成する。
【0031】
画面出力部200Fは、画面データ生成部200Eにより生成された画面データを画面に出力する。
【0032】
入出力ポート100Dは、制御部100と各部(具体的には、通信インタフェース部110、操作部120、記憶部130、表示部140、音声出力部150および振動部160)とを接続する。
【0033】
通信インタフェース部110は、他の端末装置との通信処理を担うインタフェースである。表示制御装置1は、通信インタフェース部110により、公衆回線やVPN(Virtual Private Network)等の閉域網の通信回線を介して他の端末装置と相互通信可能に接続される。
【0034】
操作部120は、ダイヤル、ボタン、スイッチなど、ユーザが表示制御装置1を操作するための操作部材である。
【0035】
記憶部130は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置であり、各種プログラム、各種データなどを格納する。
【0036】
記憶部130には、オブジェクトの一例であるウィジェットが格納される。便宜上、「ウィジェット」に符号Wを付す。
【0037】
記憶部130に格納されたウィジェットWには、例えば、ナビゲーション機能に関する表示を行うウィジェット、駐車時に車両の俯瞰画像を表示するウィジェット、ナビゲーション装置を含む車載器に搭載されたオーディオ機能を操作するためのウィジェット、ラジオの選局などを行うためのウィジェット、車両に装備されたエア・コンディショナの温度調整および風量調整を行うためのウィジェット、車に関する各種情報(スピードメータ、タコメータなど)の表示および設定を行うためのウィジェットなどが含まれる。
【0038】
表示部140は、タッチパネルディスプレイ142およびタッチパネルディスプレイ142を駆動するディスプレイドライバ144を有する。タッチパネルディスプレイ142は、画面全域がタッチ操作可能に構成される。なお、「タッチパネルディスプレイ」は、単に「タッチパネル」と呼ばれてもよく、また、「タッチスクリーン」又は「タッチ画面」と呼ばれてもよい。
【0039】
タッチパネルディスプレイ142は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)を用いて構成される。タッチパネルディスプレイ142には、例えば、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波表面弾性波方式、赤外線光学イメージング方式、電磁誘導方式が採用される。タッチパネルディスプレイ142には、画面(言い換えるとタッチ操作可能な領域)をタッチする圧力を感知する感圧センサ146が内蔵される。
【0040】
音声出力部150は、スピーカ152およびスピーカ152を駆動するスピーカドライバ154を有する。スピーカドライバ154によりスピーカ152が駆動されることにより、例えば、ROM100C、記憶部130に記憶されたナビゲーション音声、楽曲などがスピーカ152から出力される。
【0041】
振動部160は、バイブレータ162およびバイブレータ162を駆動するバイブレータドライバ164を有する。バイブレータ162は、例えばERM(Eccentric Rotating Mass)やLRA(Linear Resonant Actuator)、ピエゾを用いて構成される。バイブレータドライバ164によりバイブレータ162が駆動されることにより、タッチパネルディスプレイ142の画面が振動する。
【0042】
制御部100は、例えばウィジェットWに対するタッチ操作等に応じて振動部160を駆動制御することにより、タッチパネルディスプレイ142の画面を振動させる。
【0043】
図3は、仮想空間VS1と、タッチパネルディスプレイ142の画面148に表示される表示画像と、の関係を示す図である。
【0044】
図3の例では、仮想空間VS1は2次元の仮想空間である。仮想空間VS1の座標系は、互いに直交するx1軸とy1軸の2軸座標系となっている。画面148の座標系は、画面幅方向をx2軸とし、画面高さ方向をy2軸とする、2軸座標系となっている。
【0045】
図3中、7つのウィジェットWの個々に符号W1~W7を付す。記憶部130には、ウィジェットW1~W7に関する各種情報(設定形状、設定サイズ、変更形状、変更サイズ、仮想空間VS1内の位置、部品の情報など)が格納される。なお、オブジェクト(本実施形態ではウィジェットW)の形状の変更は、字句通り、オブジェクトのかたちが変更することを意味する。オブジェクトのサイズの変更は、オブジェクトのかたちを維持したまま縦と横が同じ比率で変更することを意味する。また、縦のサイズのみまたは横のサイズのみが変更することに伴ってオブジェクトの形状が変更することは、オブジェクトの形状とサイズの両方が変更することを意味する。
【0046】
以下においては、ウィジェット個々を区別して説明する場合に限り、ウィジェットWに数字を加えたもの(すなわち、ウィジェットW1~W7)を記す。また、便宜上、「ウィジェットWに関する各種情報」を「ウィジェット情報WIF」と記す。ウィジェットW1~W7の個々のウィジェット情報WIFについて説明する場合、ウィジェットWと同じ数字をウィジェット情報WIFに付す。一例として、ウィジェットW1のウィジェット情報WIFは、「ウィジェット情報WIF1」と記す。
【0047】
ウィジェット情報WIFに含まれる設定形状および設定サイズに従い、ウィジェットWの形状およびサイズが例えば図3に示される形状およびサイズに決定される。図3の例では、ウィジェットW1~W7は、高さが同じとなる。ウィジェットW1、W2、W4~W7は、幅が同じとなる。ウィジェットW3は、その幅が他のウィジェットWの2倍の幅となる。ウィジェットW1、W2、W4~W7は、形状が縦長矩形となる。ウィジェットW3は、形状が横長矩形となる。
【0048】
ウィジェット情報WIFに含まれる設定形状および設定サイズは、「予め設定された形状およびサイズ」の一例である。なお、ウィジェット情報WIFは、ユーザ操作により任意に変更できてもよい。
【0049】
例えば、ユーザは、ウィジェットWの設定形状、設定サイズを変更することができる。変更後の形状、サイズは、それぞれ、「変更形状」、「変更サイズ」としてウィジェット情報WIFに記録される。また、例えば、ユーザは、仮想空間VS1内のウィジェットWの位置を変更したり、ウィジェットWの並び順を変更したりすることができる。
【0050】
制御部100は、記憶部130に格納されたウィジェット情報WIFを読み出し、読み出されたウィジェット情報WIFに従ってウィジェットWを仮想空間VS1に配置する。ウィジェットWの各部品は、例えば予め設定された初期レイアウトでウィジェットW内に配置される。
【0051】
記憶部130には、タッチパネルディスプレイ142のハードウェア情報(画面148のサイズ、アスペクト比、解像度など)が格納される。制御部100は、このハードウェア情報に応じた形状およびサイズをもつ領域R1を設定し、仮想空間VS1内における領域R1の位置を設定する。図3の例では、ウィジェットWの表示を開始する際の、領域R1の初期的な位置が、ウィジェットW3とウィジェットW4を収める位置に設定されたものとする。
【0052】
なお、制御部100は、例えば、処理負荷軽減のため、一部のウィジェットW(例えば領域R1付近に位置するウィジェットW)だけを仮想空間VS1に配置(描画)してもよい。この場合、領域R1が移動すると、移動後の領域R1付近に位置するウィジェットWが仮想空間VS1に描画される。
【0053】
制御部100は、領域R1の画面データ(図3の例では、ウィジェットW3とウィジェットW4を含む画面データ)を生成し、生成された画面データを、例えばRAM100Bの一部に割り当てたビデオメモリ領域に保持させて、表示部140に出力する。これにより、図3に示されるように、ウィジェットW3およびW4が画面148に表示される。
【0054】
なお、画面148には、画面表示に関するウィジェットWのステータスをユーザが直感的に把握するためのステータスバーSTBが表示される。このステータスバーSTBの詳細については後述する。
【0055】
図4も、仮想空間VS1と、タッチパネルディスプレイ142の画面148に表示される表示画像と、の関係を示す図である。
【0056】
制御部100は、画面148に対する矢印SL1方向(画面左方向)のスクロール操作を受け付ける。受け付けたスクロール操作に応じて仮想空間VS1内における領域R1の位置が移動する。領域R1の画面データをフレームレートに従って生成して出力することにより、画面148上でウィジェットWがスクロール表示される。
【0057】
ユーザは、画面148に対するスワイプでウィジェットWをスクロール表示することができ、また、操作部120に含まれるダイヤルまたはボタンに対する操作でウィジェットWをスクロール表示することもできる。
【0058】
本実施形態では、スクロール量の最小単位がウィジェットW1、W2、W4~W7の幅1つ分である。なお、スクロール量の最小単位はこれに限らない。後に例示を挙げるが、スクロール量の最小単位はより小さくてもよい。便宜上、最小単位のスクロール量を「スクロール量MIN」と記す。
【0059】
例えば、画面左方向のスクロール操作が続けられると、最も右側のウィジェットW7が表示される位置で画面スクロールが停止する。また、例えば、画面右方向のスクロール操作が続けられると、最も左側のウィジェットW1が表示される位置で画面スクロールが停止する。
【0060】
また、画面スクロールは停止せず循環してもよい。例えば、画面左からウィジェットW5~W7が順に表示される状態で画面左方向のスクロール操作が行われると、画面がスクロールして、画面左からウィジェットW6、W7、W1が順に表示される。また、例えば、画面左からウィジェットW1~W3が順に表示される状態で画面右方向のスクロール操作が行われると、画面がスクロールして、画面左からウィジェットW7、W1、W2が順に表示される。
【0061】
図4に示されるように、領域R1がスクロール操作に応じてウィジェットW1、W2、W4~W7の幅1つ分(図4中、符号SL2参照)移動した場合、このまま領域R1の画面データを生成して出力すると、ウィジェットW3の右半分しか画面148に表示されない。そのため、ウィジェットW3の視認性が著しく低下する。
【0062】
このような視認性の低下を防ぐため、制御部100は、表示制御プログラム102により、次に説明する表示制御処理を実行する。
【0063】
図5は、制御部100により実行される第1の表示制御処理のフローチャートを示す。制御部100は、例えば、ウィジェットWの表示を指示するユーザ操作を検知すると、第1の表示制御処理の実行を開始する。
【0064】
制御部100は、各ウィジェットWのウィジェット情報WIFに従い、各ウィジェットWを仮想空間VS1に配置する(ステップS101)。
【0065】
制御部100は、タッチパネルディスプレイ142のハードウェア情報に応じた形状およびサイズをもつ領域R1を設定し、仮想空間VS1内における領域R1の位置を所定位置に設定する(ステップS102)。
【0066】
制御部100は、ステータスバーSTBを生成する(ステップS103)。
【0067】
図6は、ステータスバー生成処理(ステップS103)のサブルーチンを示す。
【0068】
制御部100は、画面表示に関する各ウィジェットWのステータスを取得する(ステップS103a)。
【0069】
下記は、画面表示に関するウィジェットWのステータスの一覧を示す。
【0070】
(1)領域R1内に位置(設定形状および設定サイズで領域R1に収まる)
(2)領域R1内に位置(変更形状または変更サイズで領域R1に収まる)
(3)領域R1外に位置
【0071】
記憶部130には、ウィジェットWの設定形状および設定サイズ毎に、その形態を示すシンボルSB(画像データ)が格納される。例えば、記憶部130には、ウィジェットW1、W2、W4~W7に対応する第1の形状およびサイズのシンボルSBと、ウィジェットW3に対応する、第1の形状およびサイズよりも横幅が大きい、第2の形状およびサイズのシンボルSBが格納される。
【0072】
制御部100は、記憶部130のなかから、各ウィジェットWに対応するシンボルSBを取得する(ステップS103b)。
【0073】
制御部100は、ステップS103aで取得されたステータスに応じて、各ウィジェットWのシンボルSBの色を決定する(ステップS103c)。
【0074】
例示的には、制御部100は、ステータス(1)のウィジェットWのシンボルSBの色を赤に決定する。また、制御部100は、ステータス(2)のウィジェットWのシンボルSBの色を青に決定する。また、制御部100は、ステータス(3)のウィジェットWのシンボルSBの色を白に決定する。
【0075】
制御部100は、仮想空間VS1に配置されたウィジェットWの並び位置に合わせて各シンボルSBの並び位置を決定する(ステップS103d)。
【0076】
便宜上、ウィジェットW1~W7を示すシンボルSBを、それぞれシンボルSB1~SB7と記す。ステップS103dでは、シンボルSB1~SB7が左から右に向かって順に並ぶ位置に決定される。
【0077】
制御部100は、ステップS103dで決定された並び位置で各シンボルSBを配置したステータスバーSTB(画像データ)を生成する(ステップS103e)。
【0078】
このようにして、各ウィジェットWのステータスおよび形態(形状、サイズ)を反映したシンボルSBを仮想空間VS1内での並び位置に合わせて並べた、ステータスバーSTBが得られる。
【0079】
図5の説明に戻る。制御部100は、画面データを生成する(ステップS104)。
【0080】
具体的には、制御部100は、領域R1の画面データ(図3の例では、ウィジェットW3とウィジェットW4を含む画面データ)を生成してステータスバーSTBと合成する。
【0081】
制御部100は、ステップS104で生成された画面データを、例えばRAM100Bの一部に割り当てたビデオメモリ領域に保持させて、表示部140に出力する(ステップS105)。これにより、例えば、図3に示される画像が画面148に表示される。
【0082】
図3の例では、ユーザは、ステータスバーSTBを視認することで、例えば、各ウィジェットWの並び位置、スクロール操作を行うことによって画面148に表示させられるウィジェットの数、各ウィジェットWのステータス(画面148に表示中、非表示中など)、各ウィジェットWの形態(形状、サイズ)などの種々の情報を直感的に把握することができる。
【0083】
このように、制御部100は、複数のウィジェットW(オブジェクトの一例)のそれぞれを示すシンボルSBを画面148に表示するシンボル表示部200Dとして動作する。シンボル表示部200Dとして動作する制御部100は、複数のウィジェットWのそれぞれを示すシンボルを仮想空間VS1における複数のウィジェットWの並び位置に合わせて表示するとともに、領域R1内に位置するウィジェットWを示すシンボルSBと、領域R1外に位置するウィジェットWを示すシンボルSBと、を異なる色などで区別可能に表示する。
【0084】
また、シンボル表示部200Dとして動作する制御部100は、複数のウィジェットWのそれぞれを示すシンボルSBを、予め設定されたウィジェットWの形状およびサイズを示す形態(例えば上記の第1のサイズ、第2のサイズ)で表示する。
【0085】
図7は、制御部100により実行される第2の表示制御処理のフローチャートを示す。制御部100は、例えば、第1の表示制御処理の実行によって図3に示される画像を画面148に表示すると、第2の表示制御処理の実行を開始する。
【0086】
制御部100は、画面148に対するスクロール操作を待機する(ステップS201)。
【0087】
制御部100が画面148に対するスクロール操作を検知して受け付けると(ステップS201:YES)、そのスクロール量に応じて領域R1が移動する(ステップS202)。
【0088】
このように、制御部100は、仮想空間VS1に配置された複数のウィジェットWのうち一部のウィジェットWが表示された画面148に対するスクロール操作を受け付ける操作受付部200Aとして動作する。
【0089】
また、制御部100は、操作受付部200Aで受け付けられたスクロール量に応じて、画面148に表示する、仮想空間VS1内の領域R1を更新する、領域更新部200Bとして動作する。
【0090】
制御部100は、移動後の領域R1において少なくとも一部分が領域R1外に出るウィジェットWを検知する(ステップS203)。
【0091】
図8および図9は、第2の表示制御処理の実行時における、仮想空間VS1と、タッチパネルディスプレイ142の画面148に表示される表示画像と、の関係を示す図である。
【0092】
移動後の領域R1において少なくとも一部分が領域R1外に出るウィジェットWを検知すると(ステップS203:YES)、制御部100は、このウィジェットWの全体が領域R1外に出るか否かを判定する(ステップS204)。
【0093】
移動後の領域R1においてウィジェットWの一部分だけが領域R1外に出る場合(ステップS204:NO)、制御部100は、このウィジェットWの形状とサイズの少なくとも一方を変更する(ステップS205)。
【0094】
図4の例では、スクロール操作の結果、ウィジェットW3の左半分(すなわち一部分)が領域R1外に出る。この場合、制御部100は、ウィジェットW3が領域R1内に収まるように、ウィジェットW3を、他のウィジェットと同じ幅と高さをもつ縦長矩形に変更する(図8参照)。なお、図8以降の図面では、便宜上、変更前のウィジェットWを一点鎖線で示し、変更後のウィジェットWを太線で示す。
【0095】
上記の縦長矩形は、移動後の領域R1においてウィジェットW3が収まる最大の形状およびサイズとなる。すなわち、オブジェクト変更部200Cとして動作する制御部100は、移動後の領域R1において、一部分が領域R1外に出るウィジェットWを、領域R1に収まる最大の形状およびサイズに変更する。
【0096】
制御部100は、ウィジェット情報WIF3に含まれる「変更形状」、「変更サイズ」の情報を、それぞれ、変更後のウィジェットW3の形状、サイズに更新する(ステップS206)。
【0097】
制御部100は、形状、サイズが変更されたウィジェットWに対し、ウィジェットW内の部品の再配置を行う(ステップS207)。
【0098】
ウィジェット情報WIFに含まれる「部品の情報」には、部品の個々に付けられた優先度が含まれる。制御部100は、所定のアルゴリズムに従い、この優先度に基づく部品の再配置を行う。例示的には、制御部100は、優先度が高い部品ほど再配置前の位置に近い位置に再配置し、また、優先度が低い部品を再配置しない(言い換えると、変更後のウィジェット内に、優先度が低い部品を表示しない。)。
【0099】
制御部100は、ステータスバーSTBを更新する(ステップS208)。図8の例では、ウィジェットW3は、変更形状および変更サイズとなることによってはじめて領域R1内に収まる。そのため、シンボルSB3の色が青に更新される。また、ウィジェットW5が領域R1内に新たに収まる。そのため、シンボルSB5の色が赤に更新される。
【0100】
このように、制御部100は、形状とサイズの少なくとも一方がオブジェクト変更部200Cにより変更されたウィジェットWを示すシンボルSB(例えばシンボルSB3)を、他のウィジェットWを示すシンボルSBと区別可能に表示(ここでは、シンボルSB3の色を青で表示)する、シンボル表示部200Dとして動作する。
【0101】
制御部100は、図5のステップS104~S105と同様に、画像データを生成して(ステップS209)、表示部140に出力する(ステップS210)。
【0102】
これにより、例えば、図8に示される画像が画面148に表示される。この画面148には、ウィジェットW4に加えて、スクロールによってウィジェットW5が新たに表示され、かつ、形状およびサイズが変更されたウィジェットW3の全体が表示される。そのため、スクロール先に配置されていたウィジェットW5が視認可能になるとともに、ウィジェットW3の視認性の低下が抑えられる。
【0103】
このように、制御部100は、領域更新部200Bによる更新後の領域R1において、一部分が領域R1外に出るウィジェットWがある場合、ウィジェットWが領域R1内に収まるように、ウィジェットWの形状とサイズとを変更する、オブジェクト変更部200Cとして動作する。
【0104】
図9は、移動後の領域R1においてウィジェットW3の全体が領域R1外に出る場合(ステップS204:YES)を示す。
【0105】
この場合、制御部100は、ステータスバーSTBを更新する(ステップS208)。具体的には、制御部100は、シンボルSB3の色を白に更新しかつシンボルSB5およびSB6の色を赤に更新する。次いで、制御部100は、画像データを生成して(ステップS209)、表示部140に出力する(ステップS210)。画面148には、ウィジェットW4~W6が表示される。
【0106】
なお、例えばウィジェットW4~W6が画面148に表示される場合(図9参照)に、画面右方向にスクロール量MINだけスクロール操作されると、領域R1が移動して、ウィジェットW3の右半分(すなわち一部分)が領域R1内に入る。この場合、制御部100は、ウィジェットW3の全体が領域R1内に収まるように、その形状およびサイズを変更する。これにより、図8に示されるように、ウィジェットW3が縦長矩形(変更形状および変更サイズ)で画面148に表示される。
【0107】
この状態から更に画面右方向にスクロール量MINだけスクロール操作されると、領域R1が更に移動して、ウィジェットW3の全体が領域R1に収まる。この場合、制御部100は、ウィジェットW3を元の形状およびサイズ(設定形状および設定サイズ)に戻す。これにより、図3に示されるように、ウィジェットW3が横長矩形(元の形状およびサイズ)で画面148に表示される。
【0108】
このように、オブジェクト変更部200Cとして動作する制御部100は、予め設定された形状およびサイズから変更していたウィジェットWが、移動後の領域R1において、予め設定された形状およびサイズでも収まるようになると、ウィジェットWを、予め設定された形状およびサイズに戻す。
【0109】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【0110】
上記の説明では、スクロールに応じてウィジェットW3が横長矩形から縦長矩形に変更されるが、例えば、横長矩形を維持したまま領域R1内に収まるように、ウィジェットW3のサイズだけ縮小してもよい(すなわち、ウィジェットW3のかたちを横長矩形で維持したまま、ウィジェットW3の縦と横を同じ比率で縮小してもよい)。また、ウィジェットW3は、矩形から円や多角形など、別のかたちに変更されてもよい。
【0111】
すなわち、オブジェクト変更部200Cとして動作する制御部100は、領域更新部200Bによる更新後の領域R1において、一部分が領域R1外に出るウィジェットWがある場合、ウィジェットWが領域R1内に収まるように、ウィジェットWの形状とサイズのうち、サイズだけを変更してもよい。
【0112】
上記の実施形態では、最小単位のスクロール量であるスクロール量MINは、ウィジェットW1の幅1つ分であるが、スクロール量MINはより小さくてもよい。
【0113】
図10は、スクロール量MINがより小さい場合の画面例を示す。例えば図3の状態から画面左方向にスクロール操作されると、図10に示されるように、そのスクロール操作量に応じて、ウィジェットW3は、幅(横のサイズ)が徐々に小さくなることに伴い縦長の矩形状に徐々に変化し、また、ウィジェットW6は、幅(横のサイズ)が徐々に大きくなることに伴い横長の矩形状に徐々に変化する。ウィジェットW3がスクロール量MINに対応する幅(言い換えるとサイズ)未満にならないと領域R1に収まらないところまでスクロール操作されると、図9に示されるように、ウィジェットW3の全体が領域R1外に出て、画面148に表示されなくなる。
【0114】
すなわち、オブジェクト変更部200Cとして動作する制御部100は、ウィジェットWのサイズを、予め設定されたサイズと、スクロール量MIN(スクロール量の最小単位)に対応するサイズとの間で、所定単位(例えばスクロール量MIN単位)刻みで変更し、ウィジェットWがスクロール量MINに対応するサイズ未満にならないと領域R1に収まらない場合、ウィジェットWを領域R1内に収めない。
【0115】
ステータスバーSTBの表示形態は上記の実施形態のものに限らない。図11および図12は、ステータスバーSTBの他の表示形態を示す。
【0116】
図11の例では、ウィジェットW3を示すシンボルSB3を含む全てのシンボルSBが同じ形状およびサイズで表示される。
【0117】
図12の例では、シンボルSB3は、設定形状および設定サイズと、変更形状および変更サイズと、の関係を表現するため、白部分と赤部分を有する形態で表示される。
【0118】
このように、ステータスバーSTBの表示形態には自由度があり、種々の表示形態を採用することができる。
【0119】
上記の実施形態では、ウィジェットWが2次元の仮想空間VS1のx1軸方向に一列に並べて配置されるが、ウィジェットWの配置例はこれに限らない。
【0120】
図13図14は、2次元の仮想空間VS1に、ウィジェットWを、x1軸方向だけでなくy1軸方向にも並べて配置した例を示す。なお、図13図14において、ステータスバーSTBの説明は省略する。
【0121】
図13の例において、ユーザは、左右方向だけでなく、上下方向または斜め方向にもスクロール操作することができる。例えば、図13の状態から矢印SL3方向(斜め右上方向)にスクロール操作されると、図14に示されるように、仮想空間VS1において領域R1が斜め右上方向に移動する。これにより、一部分だけが領域R1外に出るウィジェットWの形状およびサイズが領域R1内に収まるように変更されて、図14に示されるように、画面148に表示される。
【0122】
図13の例において、ユーザは、回転操作を行うこともできる。回転操作を行うと、仮想空間VS1において領域R1がその場で回転する。回転後の領域R1において、一部分だけが領域R1外に出るウィジェットWがある場合、このウィジェットWも形状とサイズの少なくとも一方が領域R1内に収まるように変更されて、画面148に表示される。
【0123】
図15は、3次元の仮想空間VS1に、ウィジェットWを、x1軸方向およびy1軸方向だけでなくz1軸方向にも並べて配置した例を示す。図15の矢印は、スクロール可能な方向を模式的に示したものである。なお、図15においても、ステータスバーSTBの説明は省略する。
【0124】
図15の例では、ユーザは、左右方向、上下方向および斜め方向に加えて、奥行き方向(z1軸方向)にもスクロール操作することができる。例示的には、画面148に対するダブルタップや長押し操作等に応じて、奥行き方向のスクロールが行われる。また、図15の例でも、ユーザは、回転操作を行うこともできる。
【0125】
図15の例では、領域R1が投影面として定義される。画面148には、仮想空間VS1に配置されるウィジェットWを投影面に投影したときの投影画像が表示される。領域R1に射影変換されたウィジェットWの一部分が領域R1外に出る場合、そのウィジェットWの形状とサイズの少なくとも一方が領域R1内に収まるように変更されて、画面148に表示される。
【0126】
図15の例では、ウィジェットWは、立体形状をもつ。図15の例において、ウィジェットWは、上記の実施形態と同様に、平面状に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0127】
1 :表示制御装置
100 :制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15