(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144988
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】表示制御方法、及び、制御システム
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20241004BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H02J13/00 301J
H02J13/00 301A
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057199
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】吉川 彩衣
【テーマコード(参考)】
5G064
5K048
【Fターム(参考)】
5G064AC09
5G064AC11
5G064BA02
5G064BA08
5G064CB07
5G064CB08
5G064DA05
5K048BA12
5K048DC01
5K048EB02
5K048EB13
5K048FB10
5K048FB15
(57)【要約】
【課題】施設に設けられた機器等に関する複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる表示制御方法を提供する。
【解決手段】表示制御方法は、施設に設置された機器またはセンサに関する通知情報を取得する取得ステップS16と、取得された通知情報に基づいて、機器の制御結果を示す第一通知、及び、機器の状態またはセンサの検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて情報端末に表示する表示制御ステップS17とを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末によって実行される表示制御方法であって、
施設に設置された機器またはセンサに関する通知情報を取得する取得ステップと、
取得された前記通知情報に基づいて、前記機器の制御結果を示す第一通知、及び、前記機器の状態または前記センサの検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて前記情報端末に表示する表示制御ステップとを含む
表示制御方法。
【請求項2】
前記表示制御ステップにおいては、
前記第一通知及び前記第二通知に加えて、さらに、前記機器の制御を実行することが推奨される所定の第二条件が満たされたことの第三通知を時系列に並べて前記情報端末に表示し、
前記第三通知とともに、前記機器の制御を実行するための制御オブジェクトを前記情報端末に表示する
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項3】
前記表示制御ステップにおいては、前記第一通知及び前記第二通知に加えて、さらに、前記機器または前記センサに関するエラー通知を時系列に並べて前記情報端末に表示する
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項4】
前記第一通知には、ユーザの操作に基づいて実行された機器の制御結果を示す第一種別の第一通知と、ユーザの操作によらずに自動的に実行された機器の制御結果を示す第二種別の第一通知とが含まれ、
前記表示制御ステップにおいては、前記第一種別の第一通知とともに、前記ユーザが誰であるかを示すオブジェクトを前記情報端末に表示する
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項5】
前記表示制御方法は、さらに、通知を絞り込んで表示するための所定の第三条件の指定操作を受け付ける受付ステップを含み、
前記表示制御ステップにおいては、指定された前記所定の第三条件を満たす前記第一通知及び前記第二通知を時系列に並べて前記情報端末に表示する
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項6】
前記情報端末は、携帯端末である
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項7】
前記情報端末は、前記施設に設置されたEMS(Energy Management System)コントローラである
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の表示制御方法を前記情報端末に実行させるためのプログラム。
【請求項9】
施設に設置された機器またはセンサに関する通知情報を取得する取得部と、
取得された前記通知情報に基づいて、前記機器の制御結果を示す第一通知、及び、前記機器の状態または前記センサの検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて情報端末に表示する表示制御部とを備える
制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御方法、及び、制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、住宅へのEMS(Energy Management System)の導入が進んでいる。EMSによれば、住宅で使う電気またはガスなどのエネルギーの使用量をモニタに表示する「見える化」が実現される。EMSに関する技術として、特許文献1には、機器の消費電力を正確に監視することが可能なEMSの機器監視装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ユーザが、施設に設けられた機器等に関する複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる表示制御方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る表示制御方法は、情報端末によって実行される表示制御方法であって、施設に設置された機器またはセンサに関する通知情報を取得する取得ステップと、取得された前記通知情報に基づいて、前記機器の制御結果を示す第一通知、及び、前記機器の状態または前記センサの検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて前記情報端末に表示する表示制御ステップとを含む。
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記表示制御方法を前記情報端末に実行させるためのプログラムである。
【0007】
本発明の一態様に係る制御システムは、施設に設置された機器またはセンサに関する通知情報を取得する取得部と、取得された前記通知情報に基づいて、前記機器の制御結果を示す第一通知、及び、前記機器の状態または前記センサの検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて情報端末に表示する表示制御部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様に係る表示制御方法等によれば、ユーザが、施設に設けられた機器等に関する複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、タイムライン画面の表示動作の例1のシーケンス図である。
【
図3】
図3は、タイムライン画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、タイムライン画面の表示動作の例2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る制御システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【0013】
制御システム10は、住宅70における電力使用量を制御装置20の表示部22に表示することができるシステムである。また、制御システム10は、住宅70に設けられた複数の機器35と通信することにより、複数の機器35を制御したり、複数の機器35の状態を表示したりすることができるシステムである。
【0014】
制御システム10は、制御装置20と、電力計測装置30と、複数の機器35と、複数のセンサ36と、サーバ装置40と、携帯端末50と、気象情報配信サーバ60とを備える。制御装置20、電力計測装置30、複数の機器35、及び、複数のセンサ36は、住宅70内(より詳細には、住宅70の敷地内)に設置され、サーバ装置40は、住宅70外に設置される。携帯端末50は、住宅70外に位置しているが、住宅70内に位置する場合もある。住宅70は、施設の一例であり、具体的には、戸建住宅であるが、集合住宅であってもよい。なお、制御システム10は、宿泊施設などの住宅70以外の施設に適用されてもよい。
【0015】
制御装置20は、エネルギーマネジメント機能を有する情報端末であり、より具体的には、EMSコントローラである。制御装置20は、電力計測装置30によって計測された電力使用量(言い換えれば、消費電力量)に基づいて、住宅70における電力使用量を管理する。また、制御装置20は、制御装置20に通信接続された機器35の制御などを行うこともできる。制御装置20は、EMSコントローラに限定されず、他のコントローラ、または、ゲートウェイ装置であってもよい。制御装置20は、操作受付部21と、表示部22と、情報処理部23と、記憶部24と、第一通信部25と、第二通信部26とを備える。
【0016】
操作受付部21は、住宅70の居住者など(以下、ユーザとも記載される)の操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、ハードウェアキーなどによって実現されてもよい。
【0017】
表示部22は、画像を表示する。表示部22は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。なお、表示部22は、制御装置20と別体である場合もある。
【0018】
情報処理部23は、住宅70における電力使用量等を表示部22に表示する表示処理などを行う。情報処理部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部23は、機能的な構成要素として、取得部27、及び、表示制御部28を有する。取得部27、及び、表示制御部28の機能は、例えば、情報処理部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0019】
記憶部24は、情報処理部23によって実行されるコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0020】
第一通信部25は、制御装置20が、機器35、及び、電力計測装置30などと局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信回路である。第一通信部25は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。
【0021】
第二通信部26は、制御装置20がサーバ装置40、及び、気象情報配信サーバ60などと広域通信ネットワーク80を介して通信を行うための通信回路である。第二通信部26は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。第二通信部26が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0022】
電力計測装置30は、住宅70における電力使用量を計測する。電力計測装置30は、例えば、電力計測機能を有する分電盤であり、住宅70に設けられた分岐回路ごとに電力使用量を計測する。電力計測装置30は、スマートメータであってもよい。電力計測機能は、例えば、電流センサ(CT:Current Transformer)によって実現される。なお、
図1では、電力計測装置30は、機器35とは別に図示されているが、機器35に含まれてもよい。また、電力計測装置30は、センサ36に含まれてもよい。
【0023】
複数の機器35は、住宅70に設けられる機器である。複数の機器35の少なくとも一部は、制御装置20に登録されることにより制御装置20によって制御される。複数の機器35には、照明機器、空調機器、換気機器、空気清浄器、電動シャッタ、電気錠、ヒートポンプ式給湯器、燃料電池発電システム、太陽光発電システム、蓄電システム、宅配ボックス、及び、電気自動車の充放電器などが含まれる。
【0024】
複数のセンサ36は、住宅70に設けられるセンサである。複数のセンサ36には、温度センサ、湿度センサ、二酸化炭素濃度センサ、及び、微粒子濃度センサなどが含まれる。
【0025】
サーバ装置40は、携帯端末50の表示部に複数の機器35に関する情報を表示するための情報処理を行うクラウドサーバである。サーバ装置40は、広域通信ネットワーク80を介して制御装置20、携帯端末50、及び、気象情報配信サーバ60などと通信を行うことができる。サーバ装置40は、例えば、制御装置20の製造及び販売事業者によって運営及び管理される。
【0026】
携帯端末50は、ユーザが所持する携帯型の情報端末であり、具体的には、スマートフォンまたはタブレット端末などである。携帯端末50は、操作受付部51と、表示部52と、情報処理部53と、記憶部54と、第一通信部55と、第二通信部56とを備える。
【0027】
操作受付部51は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部51は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、マウス及びキーボードなどによって実現されてもよい。
【0028】
表示部52は、画像を表示する。表示部52は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0029】
情報処理部53は、所定のアプリケーションプログラム(以下、所定のアプリと記載する)を実行することにより、住宅70における電力使用量等を表示部52に表示する表示処理などを行う。情報処理部53は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部53は、機能的な構成要素として、取得部57、及び、表示制御部58を有する。取得部57、及び、表示制御部58の機能は、例えば、情報処理部53を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部54に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0030】
記憶部54は、情報処理部53によって実行されるコンピュータプログラム(上述の所定のアプリ)などが記憶される記憶装置である。記憶部54は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0031】
第一通信部55は、携帯端末50が、無線ルータ(図示せず)に接続するための通信回路である。第一通信部55は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。
【0032】
第二通信部56は、携帯端末50がサーバ装置40などと広域通信ネットワーク80を介して通信を行うための通信回路である。第二通信部56は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。第二通信部56が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0033】
気象情報配信サーバ60は、制御装置20(またはサーバ装置40)へ気象関連情報を配信するクラウドサーバである。気象情報配信サーバ60は、広域通信ネットワーク80を介して制御装置20(またはサーバ装置40)と通信を行うことができる。気象関連情報には、天気予報情報、及び、気象警報情報などが含まれる。気象警報情報は、暴風または大雨などの警報(注意報を含む)が発令されていることを示す情報である。
【0034】
[タイムライン画面の表示動作の例1]
携帯端末50は、上述の所定のアプリを実行することにより、制御装置20(またはサーバ装置40)が管理している機器35またはセンサ36に関する情報を取得し、住宅70における電力使用量、複数の機器35の動作状態、複数の機器35を制御するための制御画面、及び、センサ36の検出結果などを表示部52に表示することができる。つまり、ユーザは、制御装置20への操作によって利用できる機能の一部を、携帯端末50を通じて利用することができる。
【0035】
また、所定のアプリの機能の1つとして、タイムライン画面を表示する機能がある。タイムライン画面においては、機器35またはセンサ36に関する通知が時系列に表示される。以下、タイムライン画面の表示動作について説明する。
図2は、タイムライン画面の表示動作の例1のフローチャートである。
【0036】
ユーザは、所定のアプリを実行中の携帯端末50に対してタイムライン画面を表示するための操作を行い、操作受付部51は、当該操作を受け付ける(S11)。表示制御部58は、受け付けられた操作に基づいて、情報提供要求をサーバ装置40へ送信する(S12)。情報提供要求は、前回タイムライン画面を表示してから新たに発生した通知に関する通知情報を、制御装置20に要求するための情報である。
【0037】
サーバ装置40は、情報提供要求を受信し、受信した情報提供要求を制御装置20へ送信する(S13)。
【0038】
制御装置20の第二通信部26は、情報提供要求を受信する。情報処理部23は、受信された情報提供要求に応じて、前回タイムライン画面を表示してから新たに発生した通知が存在する場合に、当該通知に関する通知情報を生成し、生成した通知情報をサーバ装置40へ送信する(S14)。通知情報は、より具体的には、第二通信部56によってサーバ装置40へ送信される。なお、ステップS14において、前回タイムライン画面を表示してから新たに発生した通知が存在しない場合には、通知情報に代えて新たな通知が無いことを示す情報が送信される。
【0039】
サーバ装置40は、通知情報を受信し、受信した通知情報を携帯端末50へ送信する(S15)。
【0040】
携帯端末50の第二通信部56は、通知情報を受信する。取得部57は、受信された通知情報を取得する(S16)。表示制御部58は、取得された通知情報と、過去に取得され、記憶部54に記憶されている通知情報に基づいて、タイムライン画面を表示部52に表示する(S17)。
図3は、タイムライン画面の一例を示す図である。タイムライン画面は、通知の履歴を示す画面であると考えることができる。例えば、通知情報には、通知が発生した年月日及び時刻を示す情報が含まれており、表示制御部58は、当該情報により、通知を時系列に並べて表示する(タイムライン画面を表示する)ことができる。
【0041】
なお、表示制御部58は、ステップS15において新たな通知情報が受信されなかった場合(新たな通知が無いことを示す情報が受信された場合)には、過去に取得され、記憶部54に記憶されている通知情報に基づいて、タイムライン画面を表示部52に表示する。
【0042】
タイムライン画面を表示するためのパーツ(オブジェクトの枠形状、及び、図柄など)は、所定のアプリがインストールされるときに記憶部54にダウンロードされてもよいし、所定のアプリの実行開始時(起動時)にサーバ装置40から記憶部54にダウンロードされてもよい。タイムライン画面を表示するためのパーツは、通知情報とともにサーバ装置40から携帯端末50へ提供されてもよい。
【0043】
このように、携帯端末50は、住宅70に設置された機器35またはセンサ36に関する通知情報を取得する取得部57と、取得された通知情報に基づいて、複数の通知を時系列に並べたタイムライン画面を携帯端末50に表示する表示制御部58とを備える。このようなタイムライン画面によれば、ユーザは、複数の通知(複数の通知の履歴)を時系列で確認することができる。
【0044】
[第一通知]
次に、タイムライン画面に時系列に並べて表示される通知の種類について、引き続き
図3を参照しながら説明する。
【0045】
タイムライン画面に表示される通知には、機器35の制御結果を示す第一通知が含まれる。
図3における第一通知52aは、照明機器がオンされたことを示している。第一通知は、機器35の制御履歴と考えることができ、一般的にはタイムライン画面には表示されない。このように、タイムライン画面に機器35の制御結果を示す第一通知が表示されれば、ユーザは、タイムライン画面から機器35の制御結果を確認することができる。
【0046】
なお、機器35の制御には、制御装置20へのユーザの操作に基づいて実行される第一制御、携帯端末50へのユーザの操作に基づいて実行される第二制御、機器35の専用リモコン(赤外線リモコンなど)へのユーザの操作に基づいて実行される第三制御、及び、ユーザの操作によらずに自動的に実行された第四制御が含まれる。
【0047】
第一通知は、第一制御、第二制御、第三制御、及び、第四制御のいずれかの結果を示している。以下では、第二制御の結果を示す第一通知は第一種別の第一通知とも記載され、第四制御の結果を示す第一通知は第二種別の第一通知とも記載される。
【0048】
図3に示される第一通知52aは、携帯端末50へのユーザの操作に基づいて実行される第二制御の結果を示している。第二制御の結果を示す第一通知52aは、そのすぐ横に(近傍)に、制御を指示したユーザが誰であるかを示すオブジェクト52b(アバターなどを含むオブジェクト)が表示される。言い換えれば、オブジェクト52bが合わせて表示されている第一通知52aは、携帯端末50へのユーザの操作に基づいて実行される制御に関する通知であることが一目でわかるようになっている。
【0049】
以下、オブジェクト52bの表示方法について補足する。携帯端末50へのユーザの操作に基づいて実行される制御は、携帯端末50によって送信された制御指令がサーバ装置40を経由して制御装置20に受信されることによって実現される。制御指令には、送信元の携帯端末50にインストールされていた所定のアプリのIDが含まれる。
【0050】
制御装置20(またはサーバ装置40)において、所定のアプリのIDと、当該IDを有する所定のアプリがインストールされた携帯端末50のユーザが誰であるかとが紐づけられていれば(登録されていれば)、制御装置20(またはサーバ装置40)は、通知情報に、制御を指示したユーザが誰であるかを示す情報を含めることができる。よって、携帯端末50の表示制御部58は、受信された通知情報に基づいて、第一通知52aとともに、制御を指示したユーザが誰であるかを示すオブジェクト52bを表示部52に表示することができる。
【0051】
あるいは、携帯端末50において所定のアプリのIDと、当該IDを有する所定のアプリがインストールされた携帯端末50のユーザが誰であるかとが紐づけられており(登録されており)、通知情報に制御指令の送信元の携帯端末50にインストールされていた所定のアプリのIDが含まれていてもよい。この場合も、携帯端末50の表示制御部58は、受信された通知情報に基づいて、第一通知52aとともに、制御を指示したユーザが誰であるかを示すオブジェクト52bを表示部52に表示することができる。
【0052】
このように、誰が制御を指示したかが表示されれば、例えば、ユーザがオフしたはずの機器35がタイムライン上でオンされていた場合に、ユーザは、自身の家族がオンしたことを一目で把握することができ、ユーザに安心を提供することができる。
【0053】
なお、第一通知は、誰が制御を指示したかを区別して表示するだけでなく、機器35の制御が、第一制御、第二制御、第三制御、及び、第四制御のいずれに該当するかがわかるように表示されてもよい。
【0054】
ここで、ユーザの操作によらずに自動的に実行された第四制御について補足する。第四制御には、具体的には、タイマー制御、及び、気象警報連動制御などが含まれる。
【0055】
タイマー制御は、ユーザが事前設定したスケジュールで機器35が自動的に動作する制御である。気象警報連動制御は、制御装置20が気象情報配信サーバ60から気象警報情報を受信(取得)したとき(気象警報が発令されているとき)に、近い将来の停電(暴風または大雨などに起因する停電)に備えた所定の制御を実行する機能である。例えば、機器35に蓄電システム、ヒートポンプ式給湯器、及び、燃料電池発電システムが含まれる場合、気象警報が発令されると、蓄電池システムは蓄電池の充電を行い、ヒートポンプ式給湯器は湯の沸き上げを行い、燃料電池発電システムは起動処理(発電が可能な状態に遷移するための、電力を使用する処理)を行う。気象警報連動制御は、気象警報情報をトリガに自動的に行われる制御である。
【0056】
[第二通知]
タイムライン画面に表示される通知には、機器35の状態またはセンサ36の検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知が含まれる。
図3における第二通知52cは、電力計測装置30によって計測される電力使用量(機器35の状態またはセンサ36の検出結果の一例)が平均を超えたこと(所定の第一条件の一例)を示している。
【0057】
このように、タイムライン画面に機器35の状態またはセンサ36の検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知が表示されれば、ユーザは、機器35の状態またはセンサ36の検出結果を確認することができる。
【0058】
[第三通知]
タイムライン画面に表示される通知には、機器35の制御を実行することが推奨される所定の第二条件が満たされたことの第三通知が含まれる。
図3における第三通知52dは、シーン制御(機器35の制御の一例)を実行することが推奨される、携帯端末50の現在位置が住宅70に近づいたという条件(所定の第二条件の一例)が満たされたことを示している。
【0059】
なお、シーン制御は、ユーザがあらかじめ設定した複数の機器35の一括制御である。シーン制御には生活シーンの名称が付与され、例えば、「帰宅」というシーン名称が付与されたシーン制御を実行すると、照明機器がオンし、空調機器がオンし、電動シャッタが開く。つまり、ユーザが住宅70に帰宅するシーンにおいてユーザの利便性を向上するために、照明機器、空調機器、及び、電動シャッタが一括して制御される。
【0060】
このように、タイムライン画面に機器35の制御を実行することが推奨される所定の第二条件が満たされたことの第三通知が表示されれば、ユーザは、推奨される制御の実行を検討することができる。
【0061】
なお、携帯端末50の現在位置が住宅70に近づいたか否かは、例えば、携帯端末50が備えるGNSS(Global Navigation Satellite System)モジュール等の位置計測部が計測する携帯端末50の現在位置に基づいて、情報処理部53によって判定される。GNSSモジュールには、GPS(Global Positioning System)モジュールが含まれる。携帯端末50が住宅70内に位置するか否かは、携帯端末50の第一通信部55が住宅70内の無線ルータ(図示せず)に接続されているか否かに基づいて、情報処理部53によって判定されてもよい。
【0062】
このように、携帯端末50の現在位置が住宅70に近づいたか否かの通知は、制御装置20から通知情報を取得しなくても携帯端末50単体で実現可能である。つまり、第三通知には、通知情報を必要としない場合もある。
【0063】
ところで、一般的には、タイムライン画面においてシーン制御などの機器35の制御が推奨されたとしても、実際に制御を行うためには、タイムライン画面から機器35を制御するための制御画面に画面を遷移させる必要がある。
【0064】
これに対し、
図3のタイムライン画面においては、ユーザが推奨される制御を即座に実行できるように、第三通知52dの直下(近傍)に、推奨される機器35の制御を実行するための制御オブジェクト52eが表示される。つまり、携帯端末50の表示制御部58は、第三通知とともに、機器35の制御を実行するための制御オブジェクト52eを携帯端末50に表示する。
【0065】
これにより、ユーザは、タイムライン画面から制御画面に画面遷移させずに、タイムライン画面から機器35の制御を実行することができる。タイムライン画面から実行された機器35の制御結果は、例えば、上述の第一通知としてタイムライン画面に表示される。
【0066】
なお、制御オブジェクト52eは、推奨される機器35の制御を実行するための制御画面に遷移するためのオブジェクト(ショートカット)であってもよい。つまり、ユーザは、タイムライン画面から制御画面に画面遷移した上で、制御画面から機器35の制御を実行してもよい。
【0067】
[エラー通知]
タイムライン画面に表示される通知には、機器35またはセンサ36に関するエラー通知が含まれる。
図3におけるエラー通知52fは、充電器による電気自動車の充電が予定通りに行われなかったというエラーを示している。エラー通知は、機器35またはセンサ36が適切に動作していないときなどに表示される。
【0068】
このように、タイムライン画面に機器35またはセンサ36に関するエラー通知が表示されれば、ユーザは、機器35またはセンサ36が適切に動作していないこと等を把握することができる。
【0069】
[通知の絞り込み表示]
図3のタイムライン画面の上部には、通知を絞り込んで表示するための条件指定部52gが設けられている。表示制御部58は、操作受付部51によって条件指定部52gへの条件の指定操作が受け付けられると、指定された条件(所定の第三条件の一例)を満たす通知をタイムライン画面に表示し、指定された条件を満たさない通知を非表示とする。このように条件指定部52gによれば、ユーザは通知を絞り込んで表示することができる。
【0070】
指定できる条件としては、ALL(全ての通知を表示)、通知(第一通知以外を表示)、自動、(第一通知で、かつ、制御が第四制御に該当するものを表示)、及び、操作(第一通知で、かつ、制御が第一制御、第二制御、または、第三制御に該当するものを表示)の4つが準備されている。このような指定できる条件は一例である。指定できる条件は、所定のアプリの設計者等により、経験的または実験的に適宜定められればよい。
【0071】
なお、第一通知、第二通知、第三通知、及び、エラー通知の区別についても一例であり、これらの区別は厳密なものではない。第一通知、第二通知、第三通知、及び、エラー通知をどのように区別するかは、所定のアプリの設計者等により、経験的または実験的に適宜定められればよい。
【0072】
[タイムライン画面の表示動作の例2]
タイムライン画面は、制御装置20の表示部22に表示されてもよい。
図4は、タイムライン画面の表示動作の例2のフローチャートである。
【0073】
ユーザは制御装置20に対してタイムライン画面を表示するための操作を行い、操作受付部21は、当該操作を受け付ける(S21)。取得部27は、受け付けられた操作に基づいて、前回タイムライン画面を表示してから新たに発生した通知が存在する場合に、当該通知に関する通知情報を取得する(S22)。前回タイムライン画面を表示してから新たに発生した通知が存在しない場合には、通知情報は取得されない。
【0074】
表示制御部28は、取得された通知情報と、過去に取得され、記憶部24に記憶されている通知情報に基づいて、タイムライン画面を表示部22に表示する(S23)。タイムライン画面は、
図3と同様の画面である。なお、表示制御部28は、ステップS22において新たな通知情報が取得されなかった場合には、過去に取得され、記憶部24に記憶されている通知情報に基づいて、タイムライン画面を表示部22に表示する。
【0075】
このように、制御装置20は、住宅70に設置された機器35またはセンサ36に関する通知情報を取得する取得部27と、取得された通知情報に基づいて、複数の通知を時系列に並べたタイムライン画面を制御装置20に表示する表示制御部28とを備える。このようなタイムライン画面によれば、ユーザは、複数の通知(複数の通知の履歴)を時系列で確認することができる。
【0076】
[効果等]
以下、本明細書の開示内容から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0077】
発明1は、情報端末によって実行される表示制御方法であって、施設に設置された機器35またはセンサ36に関する通知情報を取得する取得ステップと、取得された通知情報に基づいて、機器35の制御結果を示す第一通知、及び、機器35の状態またはセンサ36の検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて情報端末に表示する表示制御ステップとを含む、表示制御方法である。情報端末は、上記実施の形態の制御装置20または携帯端末50に相当するが、パーソナルコンピュータなどであってもよい。施設は、上記実施の形態の住宅70に相当する。取得ステップは、上記実施の形態のステップS16またはS22に相当し、表示制御ステップは、上記実施の形態のステップS17またはS23に相当する。第一通知は、上記実施の形態の第一通知52aなどに相当し、第二通知は、上記実施の形態の第二通知52cなどに相当する。
【0078】
このような表示制御方法によれば、ユーザは、施設に設けられた機器35等に関する複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる。
【0079】
発明2は、表示制御ステップにおいては、第一通知及び第二通知に加えて、さらに、機器35の制御を実行することが推奨される所定の第二条件が満たされたことの第三通知を時系列に並べて情報端末に表示し、第三通知とともに、機器35の制御を実行するための制御オブジェクトを情報端末に表示する、発明1の表示制御方法である。第三通知は、上記実施の形態の第三通知52dなどに相当し、制御オブジェクトは、上記実施の形態の制御オブジェクト52eなどに相当する。
【0080】
このような表示制御方法によれば、ユーザは、施設に設けられた機器35等に関する複数種類の通知が時系列に並べられたタイムライン画面から、機器35の制御を指示することができる。
【0081】
発明3は、表示制御ステップにおいては、第一通知及び第二通知に加えて、さらに、機器35またはセンサ36に関するエラー通知を時系列に並べて情報端末に表示する、発明1または2の表示制御方法である。エラー通知は、上記実施の形態のエラー通知52fなどに相当する。
【0082】
このような表示制御方法によれば、ユーザは、エラー通知を含む複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる。
【0083】
発明4は、第一通知には、ユーザの操作に基づいて実行された機器35の制御結果を示す第一種別の第一通知と、ユーザの操作によらずに自動的に実行された機器35の制御結果を示す第二種別の第一通知とが含まれ、表示制御ステップにおいては、第一種別の第一通知とともに、ユーザが誰であるかを示すオブジェクトを情報端末に表示する、発明1~3のいずれかの表示制御方法である。
【0084】
このような表示制御方法によれば、ユーザは、誰が機器35の制御の指示(操作)を行ったかを把握することができる。
【0085】
発明5は、表示制御方法は、さらに、通知を絞り込んで表示するための所定の第三条件の指定操作を受け付ける受付ステップを含み、表示制御ステップにおいては、指定された所定の第三条件を満たす第一通知及び第二通知を時系列に並べて情報端末に表示する、発明1~4のいずれかの表示制御方法である。
【0086】
このような表示制御方法によれば、ユーザは、複数種類の通知の一部のみを選択的に表示することができる。
【0087】
発明6は、情報端末は、携帯端末50である、発明1~5のいずれかの表示制御方法である。
【0088】
このような表示制御方法は、携帯端末50に複数種類の通知を時系列に並べて表示することができる。
【0089】
発明7は、情報端末は、施設に設置されたEMSコントローラである、発明1~5のいずれかの表示制御方法である。EMSコントローラは、上記実施の形態の制御装置20に相当する。
【0090】
このような表示制御方法は、EMSコントローラに複数種類の通知を時系列に並べて表示することができる。
【0091】
発明8は、発明1~7のいずれかの表示制御方法を情報端末に実行させるためのプログラムである。
【0092】
このようなプログラムによれば、ユーザは、施設に設けられた機器35等に関する複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる。
【0093】
発明9は、施設に設置された機器35またはセンサ36に関する通知情報を取得する取得部と、取得された通知情報に基づいて、機器35の制御結果を示す第一通知、及び、機器35の状態またはセンサ36の検出結果が所定の第一条件を満たすことの第二通知を時系列に並べて情報端末に表示する表示制御部とを備える、制御システム10である。取得部は、上記実施の形態の取得部27または取得部57に相当し、表示制御部は、上記実施の形態の表示制御部28または表示制御部58に相当する。
【0094】
このような制御システム10によれば、ユーザは、施設に設けられた機器35等に関する複数種類の通知を、通知が行われた順に確認することができる。
【0095】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0096】
例えば、上記実施の形態では、制御システムは、複数の装置によって実現された。この場合、制御システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。また、制御システムは、単一の装置によって実現されてもよい。例えば、制御システムは、情報端末(制御装置または携帯端末)に相当する単一の装置として実現されてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0098】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0099】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0100】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0101】
例えば、本発明は、上記実施の形態に係る制御システム、制御装置、または、情報端末として実現されてもよい。また、本発明は、制御システム、制御装置、または、情報端末が実行する方法として実現されてもよいし、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0102】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
10 制御システム
20 制御装置
21、51 操作受付部
22、52 表示部
23、53 情報処理部
24、54 記憶部
25、55 第一通信部
26、56 第二通信部
27、57 取得部
28、58 表示制御部
30 電力計測装置
35 機器
40 サーバ装置
50 情報端末
52a 第一通知
52b オブジェクト
52c 第二通知
52d 第三通知
52e 制御オブジェクト
52f エラー通知
52g 条件指定部
60 気象情報配信サーバ
70 住宅(施設)
80 広域通信ネットワーク