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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144996
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】医療用装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 50/13 20160101AFI20241004BHJP
   A47B 31/00 20060101ALI20241004BHJP
   A61G 12/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
A61B50/13
A47B31/00 Z
A61G12/00 C
A61G12/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057209
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 俊祐
(72)【発明者】
【氏名】桂 英毅
(72)【発明者】
【氏名】坂本 泰一
【テーマコード(参考)】
4C341
【Fターム(参考)】
4C341JJ01
4C341LL07
4C341MN16
4C341MP01
4C341MQ03
4C341MR06
4C341MR18
4C341MS12
4C341MS16
(57)【要約】
【課題】天板に載置されたディスプレイが天板の幅方向の外側に突出して配置されることを防止できる医療用装置を提供する。
【解決手段】医療用装置10が備える天板210は、支柱部250の上端に固定される天板本体211と、少なくともディスプレイの直下の位置で、天板本体部の幅方向の両端からそれぞれ突出するとともに天板本体部と一体に形成された第1保護部221及び第2保護部222と、を有し、第1保護部の外縁221aから第2保護部の外縁222aまでの横幅Wpが、ディスプレイの横幅よりも大きい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用画像を表示するためのディスプレイと、
前記ディスプレイを支持する架台と、
前記ディスプレイの下方側に配置された天板と、
前記天板の下方側に配置され、コンピューター本体を保持可能な支柱部と、
前記支柱部の下方側に配置され、前記天板及び前記支柱部の搬送を可能にする搬送部と、を有し、
前記架台は、前記天板又は前記支柱部に固定されており、
前記天板は、前記支柱部の上端に固定される天板本体部と、少なくとも前記ディスプレイの直下の位置で、前記天板本体部の幅方向の両端からそれぞれ突出するとともに前記天板本体部と一体に形成された第1保護部及び第2保護部と、を有し、
前記第1保護部の外縁から前記第2保護部の外縁までの横幅が、前記ディスプレイの前記横幅よりも大きい、医療用装置。
【請求項2】
前記第1保護部及び前記第2保護部の各々は、前記天板の厚み方向に貫通した穴部を有する、請求項1に記載の医療用装置。
【請求項3】
前記搬送部は、平面視において、前記天板の前記横幅よりも大きな横幅を有し、
前記天板の前記横幅は、平面視において、前記支柱部の横幅よりも大きい、請求項2に記載の医療用装置。
【請求項4】
前記医療用装置は、前記ディスプレイに前記医療用画像を表示させるシステムを操作するためのユーザーインターフェースをさらに有し、
前記天板本体部には、前記架台を介して前記ディスプレイが載置されるとともに、前記架台よりも前記ディスプレイの前面側に前記ユーザーインターフェースが載置されている、請求項1に記載の医療用装置。
【請求項5】
前記天板は、前記第1保護部及び前記第2保護部が形成されるとともに前記架台を介して前記ディスプレイが載置された第1部位と、前記第1部位よりも前記ディスプレイの前面側に配置され、前記天板本体部の一部を構成する第2部位と、前記第1部位よりも前記ディスプレイの背面側に配置され、前記天板本体部の一部を構成する第3部位と、を有し、
前記第1部位は、平面視において、前記第2部位及び前記第3部位よりも大きな横幅を有する、請求項1に記載の医療用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場では、診断画像等を表示するためのディスプレイの搬送を可能にする可搬型医療器具(医療用カート)が一般的に使用されている。可搬型医療器具は、ディスプレイ等の物品を載置する天板と、天板を支持する支柱部と、支柱部の下端部に配置された搬送部(ローラー)と、を有するように構成される(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実願2014-000243号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
医療従事者(医師や看護師等)は、上記のような可搬型医療器具を使用することにより、天板にディスプレイを載置したままの状態でディスプレイ及び各種の付属物を様々な場所へ搬送することができる。しかしながら、天板に載置されるディスプレイの大きさによっては、次のような課題が生じることがある。
【0005】
例えば、天板の横幅よりも大きな横幅を備えるディスプレイを天板に載置すると、ディスプレイの一部が天板の幅方向の外側へ突出した状態で配置される。このようにディスプレイが配置されると、ディスプレイに人や物品が衝突して、ディスプレイの破損を招く可能性がある。
【0006】
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、天板に載置されたディスプレイが天板の幅方向の外側に突出して配置されることを防止できる医療用装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の(1)~(5)のいずれかの手段によって達成され得る。
【0008】
(1)医療用画像を表示するためのディスプレイと、前記ディスプレイを支持する架台と、前記ディスプレイの下方側に配置された天板と、前記天板の下方側に配置され、コンピューター本体を保持可能な支柱部と、前記支柱部の下方側に配置され、前記天板及び前記支柱部の搬送を可能にする搬送部と、を有し、前記架台は、前記天板又は前記支柱部に固定されており、前記天板は、前記支柱部の上端に固定される天板本体部と、少なくとも前記ディスプレイの直下の位置で、前記天板本体部の幅方向の両端からそれぞれ突出するとともに前記天板本体部と一体に形成された第1保護部及び第2保護部と、を有し、前記第1保護部の外縁から前記第2保護部の外縁までの横幅が、前記ディスプレイの前記横幅よりも大きい、医療用装置。
【0009】
(2)前記第1保護部及び前記第2保護部の各々は、前記天板の厚み方向に貫通した穴部を有する、上記(1)に記載の医療用装置。
【0010】
(3)前記搬送部は、平面視において、前記天板の前記横幅よりも大きな横幅を有し、前記天板の前記横幅は、平面視において、前記支柱部の横幅よりも大きい、上記(1)又は上記(2)に記載の医療用装置。
【0011】
(4)当該医療用装置は、前記ディスプレイに前記医療用画像を表示させるシステムを操作するためのユーザーインターフェースをさらに有し、
前記天板本体部には、前記架台を介して前記ディスプレイが載置されるとともに、前記架台よりも前記ディスプレイの前面側に前記ユーザーインターフェースが載置されている、上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の医療用装置。
【0012】
(5)前記天板は、前記第1保護部及び前記第2保護部が形成された第1部位と、前記第1部位よりも前記ディスプレイの前面側に配置され、前記天板本体部の一部を構成する第2部位と、前記第1部位よりも前記ディスプレイの背面側に配置され、前記天板本体部の一部を構成する第3部位と、を有し、前記第1部位は、平面視において、前記第2部位及び前記第3部位よりも大きな横幅を有する、上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の医療用装置。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る医療用装置によれば、天板に載置されたディスプレイが天板の幅方向の外側に突出して配置されることを防止できる。そのため、天板に載置されたディスプレイに人や物が衝突してディスプレイが破損することを好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る医療用装置の外観斜視図である。
図2】実施形態に係る医療用装置の平面図である。
図3】天板の形状例を示す平面図である。
図4】天板の形状例を示す正面図である。
図5】天板の形状例を示す背面図である。
図6】天板の形状例を示す左側面図である。
図7】天板の形状例を示す右側面図である。
図8】天板の形状例を示す底面図である
図9】変形例に係る医療用装置の外観斜視図である。
図10】変形例に係る医療用装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0016】
各図に付した矢印X1-X2は、医療用装置10の幅方向(天板210の幅方向と同方向)を示し、矢印Y1-Y2は、医療用装置10の奥行方向(天板210の奥行方向と同方向)を示し、矢印Z1-Z2は、医療用装置10の高さ方向(支柱の高さ方向及び天板の厚み方向と同方向)を示す。
【0017】
(医療用装置10)
図1に示すように、本実施形態に係る医療用装置10は、医療用画像を表示するためのディスプレイ110と、ディスプレイ110に医療用画像を表示させるシステムを操作するためのユーザーインターフェース120と、ディスプレイ110及びユーザーインターフェース120を載置するための天板210と、天板210の下方側に配置され、コンピューター本体を保持可能な支柱部250と、支柱部250の下方側に配置され、天板210及び支柱部250の搬送を可能にする搬送部260と、を有する。
【0018】
(医療用画像表示デバイス100)
本実施形態では、ディスプレイ110と、ユーザーインターフェース120と、コンピューター本体130は、医療デバイスによって取得された医療用画像(例えば、血管の断層画像)を表示するための医療用画像表示デバイス100を構成している。
【0019】
医療用画像表示デバイス100に使用される医療デバイスは、例えば、公知の診断画像取得用のカテーテルデバイスである。診断画像取得用のカテーテルデバイスで取得した医療用画像は、カテーテルデバイスを駆動させる駆動部を介してコンピューター本体130に送られ、コンピューター本体130による所定の処理を経てディスプレイ110に出力される。また、診断画像取得用のカテーテルデバイスとしては、例えば、IVUSカテーテル、OCTカテーテル、OFDIカテーテル、IVUSカテーテルとOCTカテーテルの両機能を備えるデュアルタイプのカテーテルを挙げることができる。ただし、上記の医療デバイスは、ディスプレイ110に表示させるための所定の医療画像を取得する目的で使用されるものであれば、具体的な種類や製品品種等について特に制限はない。
【0020】
ディスプレイ110は、例えば、公知の液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネルで構成することができる。ディスプレイ110には、ディスプレイ110を天板210上で支持するための架台110aを取り付けることができる。
【0021】
ユーザーインターフェース120は、例えば、公知のキーボードで構成することができる。ユーザーインターフェース120は、コンピューター本体130に対する入力操作が可能なものであれば具体的な構成は特に限定されない。ユーザーインターフェース120は、例えば、ユーザーによる入力機能を備える情報端末装置等であってもよい。
【0022】
コンピューター本体130は、CPU、RAM、ROM等からなる公知のマイクロコンピュータを備えるパーソナルコンピュータで構成することができる。コンピューター本体130のROMには、医療画像を表示するためのシステムに関するプログラムが予め格納されている。医療用画像表示デバイス100を使用するユーザー(例えば、医療従事者)は、コンピューター本体130の電源をONにし、上記システムを起動させることにより、ディスプレイ110上での医療画像の表示や表示内容の切り替え等を操作することができる。
【0023】
(医療器具搬送カート200)
本実施形態では、天板210と、支柱部250と、搬送部260は、医療用画像表示デバイス100を搬送可能な状態で保持する医療器具搬送カート200を構成している。
【0024】
(天板210)
図1に示すように、天板210は、所定の厚みを備える板状の部材で構成されている。天板210は、ディスプレイ110の下方側に配置されている。天板210には架台110aが固定されている。
【0025】
天板210は、ディスプレイ110及びユーザーインターフェース120が載置される上面とその反対側の裏面に位置する底面と、を備える。上面及び底面は、例えば、互いに平行に延びる平坦な面で構成することができる。ただし、上面及び底面には、各面から突出するように配置された凸部や各面が部分的に窪んだ凹部、その他の装飾用のデザインや構造等を任意に設けることができる。
【0026】
天板210は、ディスプレイ110及びユーザーインターフェース120を載置することが可能な剛性を少なくとも備えるように構成されていることが好ましい。天板210の構成材料について特に制限はないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等の樹脂材料、ガラス、セラミックス、各種の金属材料などを使用することができる。なお、支柱部250も上記と同様の材料で構成することができる。
【0027】
図2には、天板210の上面側から見た医療用装置10の平面図を示す。図2では、天板210以外の構成部材等は二点鎖線で示している。
【0028】
天板210は、ディスプレイ110及びユーザーインターフェース120を載置するとともに、ディスプレイ110の横幅Wdよりも横幅が狭い天板本体部211と、少なくともディスプレイ110の直下の位置(図2に示す平面図上においてディスプレイ110と重なる位置)で、天板本体部211の幅方向の両端からそれぞれ突出するとともに天板本体部211と一体に形成された第1保護部221及び第2保護部222と、を有する。天板本体部211は、支柱部250の上端に固定されている。
【0029】
図2では、天板210において天板本体部211を構成する部分を破線で示している。天板本体部211は、天板210の奥行方向(矢印Y1-Y2方向)において、後述する第1部位210A、第2部位210B、第3部位210Cの3つの部分に亘って構成されている。
【0030】
図2を参照して、第1保護部221の外縁221aから第2保護部222の外縁222aまでの横幅Wpは、ディスプレイ110の横幅Wdよりも大きい。
【0031】
医療用装置10は、上記のように第1保護部221の外縁221aから第2保護部222の外縁222aまでの横幅Wpがディスプレイ110の横幅Wdよりも大きいため、図1に示すように天板210上にディスプレイ110を載置した状態において、ディスプレイ110が天板210の幅方向の外側まで突出するように配置されることを防止できる。そのため、天板210上に載置されたディスプレイ110に人や物が衝突することを防止できる。
【0032】
図1図2に示すように、第1保護部221及び第2保護部222は、矩形の平面形状を備えるように構成することができる。ただし、第1保護部221及び第2保護部222の平面形状について特に制限はない。例えば、各外縁221a、222aが湾曲した形状で形成されていたり、各外縁221a、222aが幅方向に複数の凹凸をなす形状で形成されていたりしてもよい。上記のように第1保護部221及び第2保護部222が矩形の以外の平面形状で形成される場合、第1保護部221及び第2保護部222の横幅W1は、各外縁221a、222aの間の最大の距離(各外縁221a、222aの間において対向する部分の間の最大の直線距離)で定義することができる。
【0033】
図1図2に示すように、第1保護部221及び第2保護部222の各々は、天板210の厚み方向に貫通した穴部221b、222bを有する。
【0034】
天板210は、第1保護部221及び第2保護部222の各々に形成された穴部221b、222bを有するため、軽量化が図られたものとなる。本実施形態の天板210では、第1保護部221及び第2保護部222が設けられているため、第1保護部221及び第2保護部222を備えない天板と比較すると、天板210の重量化を招く。ただし、第1保護部221及び第2保護部222の各々に穴部221b、222bが設けられているため、天板210の重量化を軽減することができる。そのため、天板210は、重量化を抑制しつつ、天板210に載置されたディスプレイ110に人や物が衝突することを防止する機能を適切に発揮することができる。
【0035】
図2に示すように、各穴部221b、222bは、例えば、第1保護部221及び第2保護部222の奥行方向に所定の長さで延びる略矩形の長孔で構成することができる。ただし、穴部221b、222bの形状や個数、各保護部221、222において各穴部221b、222bが占める割合(平面視における面積割合)などについて特に制限はない。
【0036】
図2に示すように、天板210は、第1保護部221及び第2保護部222が形成された第1部位210Aと、第1部位210Aよりもディスプレイ110の前面側に配置され、天板本体部211の一部を構成する第2部位210Bと、第1部位210Aよりもディスプレイ110の背面側に配置され、天板本体部211の一部を構成する第3部位210Cと、を有する。
【0037】
第1部位210Aは、図2に示す平面視において、第2部位210B及び第3部位210Cよりも大きな横幅を有する。つまり、第1部位210Aの横幅W1(=第1保護部221と第2保護部222の横幅Wp)は、第2部位210Bの横幅W2及び第3部位210Cの横幅W3よりも大きい。
【0038】
上記のように天板210は、天板210の奥行き方向の一部のみ(第1部位210Aのみ)に幅方向に突出した形状の第1保護部221及び第2保護部222が形成されている。そのため、天板210を奥行方向の全体に亘って幅広に形成した場合と比較して、軽量化が図られたものとなる。
【0039】
また、天板210は、ディスプレイ110の前面側(天板本体部211の前端211c側)に配置された第2部位210B及びディスプレイ110の背面側(天板本体部211の後端211d側)に配置された第3部位210Cを備えるため、ディスプレイ110の前面側及び背面側からディスプレイ110に対して人や物が不用意に衝突することを効果的に防止できる。また、天板210は、ディスプレイ110の前面側に配置された第2部位210Bにディスプレイ110やユーザーインターフェース120以外の他の物品等を配置することができるため、その利便性がより一層向上したものとなる。
【0040】
図1及び図2に示す天板210では、第1部位210Aの奥行方向の長さを第2部位210Bの奥行方向の長さよりも長く形成している。ただし、第1部位210Aの奥行方向の長さは、第2部位210Bの奥行方向の長さよりも短くてもよいし、両者が略同一の長さであってもよい。また、第2部位210Bの横幅W2と第3部位210Cの横幅W3は、図2に示すように略同一でもよいし、一方が他方に比べて長くてもよい。
【0041】
天板210の各部は、次のような寸法で形成することができる。
【0042】
第1保護部221及び第2保護部222の横幅Wp(第1部位210Aの横幅W1)は、例えば、300mm以上600mm以下で構成することができる。また、第2部位210Bの横幅W2は、例えば、250mm以上550mm以下で構成することができる。また、第3部位210Cの横幅W3は、例えば、250mm以上550mm以下で構成することができる。
【0043】
天板本体部211の奥行方向の長さ(前端211cと後端211dの間の長さ)は、例えば、300mm以上800mm以下で構成することができる。第1部位210Aの奥行方向の長さは、例えば、150mm以上700mm以下で構成することができる。第2部位210Bの奥行方向の長さは、例えば、0mm以上600mm以下で構成することができる。第3部位210Cの奥行方向の長さは、例えば、0mm以上600mm以下で構成することができる。
【0044】
(支柱部250)
支柱部250は、図1に示すように、支柱部250の延在方向(高さ方向)に沿って形成された収容空間253を有する。
【0045】
支柱部250の収容空間253には、コンピューター本体130を収容することができる。コンピューター本体130は、収容空間253に収容された状態で搬送部260の載置台265上に載置することができる。
【0046】
図1に示すように、支柱部250の収容空間253には、医療用画像表示デバイス100を使用した手技に使用される各種の部材を格納する格納部255を設けることができる。格納部255内には、例えば、医療デバイスとして使用される診断画像取得用のカテーテルデバイスの動作を駆動する駆動部(例えば、MDU:Mоtоr Drive Unit)を格納させることができる。
【0047】
本実施系形態では、図2に示すように。支柱部250の平面形状は、略矩形である。ただし、支柱部250の平面形状について特に制限はなく、例えば、円径や楕円形等であってもよい。
【0048】
(搬送部260)
搬送部260は、支柱部250の下端付近から延びる4つの脚部261と、脚部261の各々に取り付けられたローラー263と、支柱部250の下端付近に配置された載置台265と、を有する。
【0049】
本実施形態では、搬送部260として、4つの脚部261及び4つのローラー263を備える構成を例示している。ただし、搬送部260は、天板210上にディスプレイ110及びユーザーインターフェース120が載置された状態において、支柱部250及び天板210を搬送可能な構成を有する限り、具体的な構造等に関する制限は特にない。例えば、搬送部260は、ローラーの代わりに回転可能なボールを備える搬送構造や、1つ又は3つの脚部261を備える構造を有していてもよい。
【0050】
図2に示すように、搬送部260は、平面視において、天板210の横幅よりも大きな横幅を有する。つまり、搬送部260の横幅Wt(図2に示す平面図において、幅方向に配置された一対のローラー263の間の直線距離に相当する)は、天板210の横幅(天板210の最大横幅であり、本実施形態では第1部位210Aの横幅W1に相当する)よりも大きい。
【0051】
医療用装置10は、上記のように搬送部260の横幅Wtが天板210の横幅W1よりも大きいため、図2に示す平面視において、搬送部260が天板210よりも幅方向の外側まで突出するように配置される。そのため、人や物が医療用装置10に近付いた際に、天板210の外方側に配置された搬送部260がガイド部として機能し、天板210に載置されたディスプレイ110に人が物が必要以上に接近することを防止できる。
【0052】
また、図2に示すように、天板210の横幅W1は、平面視において、支柱部250の横幅Wsよりも大きい。
【0053】
医療用装置10は、上記のように天板210の横幅W1が支柱部250の横幅Wsよりも大きいため、図2に示す平面視において、支柱部250を天板210の内側に収めるように配置することができる。そのため、人や物が医療用装置10に近付いた際に、天板210の下方側に延びる支柱部250に人や物が誤って接触して、天板210上に載置されたディスプレイ110が落下等することを未然に防止することができる。
【0054】
<天板210の形状例>
医療用装置10に使用される天板210は、天板本体部211と、第1保護部221及び第2保護部222とを備えるように構成されている限り、具体的な構造について特に制限はない。例えば、平面視における外形形状や天板本体部211の厚み等については、任意の構成を採用し得る。一例として、天板210は、図3図8に示す形状を備えるように構成することができる。
【0055】
図3は、天板210の平面図である。図4は、天板210の正面図である。図5は、天板210の背面図である。図6は、天板210の左側面図である。図7は、天板210の右側面図である。図8は、天板210の底面図である。なお、図3図8において、天板210の意匠的な特徴を表す部分(外観デザインの特徴を表す部分)を実線で示しており、その他の部分は破線で示している。
【0056】
<医療用装置の変形例>
図9には変形例に係る医療用装置10の外観斜視図を示す。図10には変形例に係る医療用装置10が備える天板210の平面図を示す。
【0057】
図9に示すように、医療用装置10は、例えば、キーボードのようなユーザーインターフェース120を備えていない構成とすることも可能である。例えば、ディスプレイ110上に表示されるタッチパネルや、外部端末装置からの入力によってディスプレイ110における画像出力を制御するように構成することができる。
【0058】
ディスプレイ110を支持する架台110aは、ディスプレイ110の下端付近と一体的に構成することができる。架台110aは、ディスプレイ110側から天板210を貫通して支柱部250側に延びるように配置することができる。このように架台110aを構成する場合、天板210には、架台110aを貫通させるために、天板210の厚み方向に貫通する貫通孔229を設けることができる。また、この場合、架台110aは支柱部250に固定することができる。
【0059】
図10に示すように、天板210は、第2部位210B及び第3部位210C(図2を参照)のような部分を備えない長方形の平面形状を備えるように構成することができる。
【0060】
以上、実施形態を通じて本発明に係る医療用装置を説明したが、本発明は明細書において説明した内容のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0061】
10 医療用装置
100 医療用画像表示デバイス
110 ディスプレイ
110a 架台
120 ユーザーインターフェース
130 コンピューター本体
200 医療器具搬送カート
210 天板
210A 天板の第1部位
210B 天板の第2部位
210C 天板の第3部位
211 天板本体部
221 第1保護部
221a 第1保護部の外縁
221b 穴部
222 第2保護部
222a 第2保護部の外縁
222b 穴部
250 支柱部
253 収容空間
255 格納部
260 搬送部
261 脚部
263 ローラー
265 載置台
W1 第1部位の横幅
W2 第2部位の横幅
W3 第3部位の横幅
Wd ディスプレイの横幅
Wp 第1保護部及び第2保護部の横幅
Ws 支柱部の横幅
Wt 搬送部の横幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10