(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145020
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】光モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/42 20060101AFI20241004BHJP
G02B 6/12 20060101ALI20241004BHJP
H01S 5/0225 20210101ALI20241004BHJP
H01L 31/0232 20140101ALI20241004BHJP
【FI】
G02B6/42
G02B6/12 301
H01S5/0225
H01L31/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057240
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100173428
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】兼田 幹也
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
5F149
5F173
【Fターム(参考)】
2H137AB12
2H137BA55
2H137BB02
2H137BB03
2H137BB12
2H137BB25
2H137BC51
2H137CA34
2H137CB02
2H137CB04
2H137CB25
2H137CB32
2H147AB04
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2H147EA16A
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2H147EA18B
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2H147EA20B
2H147GA19
5F149AA01
5F149AA11
5F149BA28
5F149BB01
5F149JA03
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5F149XB05
5F173MD72
5F173MD84
5F173MF25
(57)【要約】
【課題】製造効率を低下させることなく、光導波路の光路変換部と光素子との結合損失が抑制された光モジュールを製造可能な光モジュールの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の光モジュールの製造方法は、線状に延在するコア部および傾斜面で構成される光路変換部を有し、層状をなす光導波路、傾斜面を介してコア部と光学的に接続される光素子、ならびに、光導波路と光素子との間に設けられ、光素子が載置される載置面を光導波路とは反対側に有する基板、を備える光モジュールを製造する方法であって、光導波路と基板との積層体を準備する工程と、載置面における傾斜面の位置を検出する工程と、傾斜面の傾斜角度を測定する工程と、傾斜面の位置、傾斜角度、および、傾斜角度と傾斜面に結合される光素子の結合損失の分布との関係、に基づいて、載置面において光素子を載置する目標位置を設定する工程と、目標位置に光素子を載置する工程と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状に延在するコア部および前記コア部の光路を変換する傾斜面で構成される光路変換部を有し、層状をなす光導波路、
前記傾斜面を介して前記コア部と光学的に接続される光素子、ならびに、
前記光導波路と前記光素子との間に設けられ、前記光素子が載置される載置面を前記光導波路とは反対側に有する基板、
を備える光モジュールを製造する方法であって、
前記光導波路と前記基板との積層体を準備する工程と、
前記載置面における前記傾斜面の位置を検出する工程と、
基準面に対する前記傾斜面の傾斜角度を測定する工程と、
前記傾斜面の位置、前記傾斜角度、および、前記傾斜角度と前記傾斜面に結合される前記光素子の結合損失の分布との関係、に基づいて、前記載置面において前記光素子を載置する目標位置を設定する工程と、
前記目標位置に前記光素子を載置する工程と、
を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記傾斜角度を測定する工程は、
前記傾斜面のプロファイルを取得する操作と、
前記プロファイルから前記傾斜面を代表する平面を求める操作と、
前記平面と前記基準面との角度を、前記傾斜角度とする操作と、
を含む請求項1に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記傾斜角度を測定する工程は、
前記コア部に照明光を入射する操作と、
前記照明光が前記傾斜面で反射されて前記載置面から出射するとき、前記載置面からの距離を変えながら出射光を検出する操作と、
前記距離の変化量と、前記距離に応じて移動する前記出射光の移動量と、に基づいて、前記傾斜角度を求める操作と、
を含む請求項1に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記目標位置を設定する工程は、
前記載置面側から前記光導波路を見て前記傾斜面の位置を求める操作と、
前記載置面において前記傾斜面の位置から前記目標位置までのシフト方向およびシフト量を算出する操作と、
を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュールの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光通信を行う場合、光電変換を担う光モジュールが必要となる。光モジュールでは、例えば、光導波路のような光配線部材と、発光素子や受光素子のような光電変換素子と、を光学的に接続する。この接続では、結合損失を抑制するため、厳密な位置合わせが必要となる。
【0003】
特許文献1には、光学素子に基準位置を設定し、その基準位置に基づいてコア部や光路変換部を形成するようにした光モジュールの製造方法が開示されている。具体的には、この光モジュールの製造方法は、ケースの収容部に複数の光学素子を固定して収容する工程と、光学素子の光軸中心の位置を検出する工程と、光学素子の光軸中心の位置に基づいて光導波路のコア部をパターン形成する工程と、光学素子の光軸中心の位置に基づいて、光導波路に傾斜面を有する光路変換部を形成する工程と、を有する。このような方法によれば、光学素子の光軸中心を基準位置として、コア部および傾斜面を有する光路変換部を形成しているので、互いの位置ずれを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている光モジュールの製造方法では、ケース内に光学素子を収容した後、光導波路を形成するという工程順序の制約が生じる。このような制約は、光モジュールの製造効率を低下させる原因となる。例えば、光導波路の形成時に液相成膜等の液相プロセスを伴う場合、工数の増大を招く。
【0006】
本発明の目的は、製造効率を低下させることなく、光導波路の光路変換部と光素子との結合損失が抑制された光モジュールを製造可能な光モジュールの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)~(4)の本発明により達成される。
(1) 線状に延在するコア部および前記コア部の光路を変換する傾斜面で構成される光路変換部を有し、層状をなす光導波路、
前記傾斜面を介して前記コア部と光学的に接続される光素子、ならびに、
前記光導波路と前記光素子との間に設けられ、前記光素子が載置される載置面を前記光導波路とは反対側に有する基板、
を備える光モジュールを製造する方法であって、
前記光導波路と前記基板との積層体を準備する工程と、
前記載置面における前記傾斜面の位置を検出する工程と、
基準面に対する前記傾斜面の傾斜角度を測定する工程と、
前記傾斜面の位置、前記傾斜角度、および、前記傾斜角度と前記傾斜面に結合される前記光素子の結合損失の分布との関係、に基づいて、前記載置面において前記光素子を載置する目標位置を設定する工程と、
前記目標位置に前記光素子を載置する工程と、
を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
【0008】
(2) 前記傾斜角度を測定する工程は、
前記傾斜面のプロファイルを取得する操作と、
前記プロファイルから前記傾斜面を代表する平面を求める操作と、
前記平面と前記基準面との角度を、前記傾斜角度とする操作と、
を含む上記(1)に記載の光モジュールの製造方法。
【0009】
(3) 前記傾斜角度を測定する工程は、
前記コア部に照明光を入射する操作と、
前記照明光が前記傾斜面で反射されて前記載置面から出射するとき、前記載置面からの距離を変えながら出射光を検出する操作と、
前記距離の変化量と、前記距離に応じて移動する前記出射光の移動量と、に基づいて、前記傾斜角度を求める操作と、
を含む上記(1)に記載の光モジュールの製造方法。
【0010】
(4) 前記目標位置を設定する工程は、
前記載置面側から前記光導波路を見て前記傾斜面の位置を求める操作と、
前記載置面において前記傾斜面の位置から前記目標位置までのシフト方向およびシフト量を算出する操作と、
を含む上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光モジュールの製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、製造効率を低下させることなく、光導波路の光路変換部と光素子との結合損失が抑制された光モジュールを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】光モジュールの構成の一例を示す断面図である。
【
図2】
図1に示す光導波路の部分拡大斜視図である。
【
図3】実施形態に係る光モジュールの製造方法の構成を示す工程図である。
【
図4】傾斜面のプロファイルおよび代表面の一例を示す模式図である。
【
図5】光導波路に入射した照明光L1が、傾斜面で反射されて出射光L2として出射し、到達位置A2に到達する様子を示す模式図である。
【
図6】光素子が面発光レーザー(VCSEL)である場合の結合損失の分布を、傾斜面の傾斜角度θを5段階に変えながら計算した結果を示す図である。
【
図7】光素子がフォトダイオードである場合の結合損失の分布を、傾斜面の傾斜角度θを5段階に変えながら計算した結果を示す図である。
【
図8】傾斜角度θが45°の場合、45°未満の場合、および、45°超の場合について、ミラー位置P1および目標位置P2を比較した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の光モジュールの製造方法について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0014】
1.光モジュール
まず、実施形態に係る光モジュールの製造方法により製造される光モジュールの例について説明する。
【0015】
図1は、光モジュールの構成の一例を示す断面図である。
なお、各図において互いに直交する3つの軸を、X軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸に沿う両方向を「X軸方向」という。Y軸方向およびZ軸方向も同様である。さらに、Z軸方向のうち、プラス側を「上」、マイナス側を「下」ともいう。
【0016】
図1に示す光モジュール100は、光導波路1と、回路基板2と、光素子3と、を備える。これらは、下方からこの順で重なるように配置されている。
【0017】
光導波路1は、光を伝搬するコア部14と、コア部14と光素子3とを光学的に接続する傾斜面16で構成される光路変換部と、を有する。光素子3が発光素子である場合、光素子3から射出された光は、回路基板2を介して傾斜面16で反射され、コア部14に入射する。コア部14に入射した光は、Y軸マイナス側に伝搬する。また、光素子3が受光素子である場合、コア部14をY軸プラス側に伝搬する光が、傾斜面16で反射され、回路基板2を介して光素子3に入射する。このような光の伝搬により、光モジュール100は、光回路の少なくとも一部を構成する。
【0018】
1.1.光導波路
図2は、
図1に示す光導波路の部分拡大斜視図である。
【0019】
本実施形態に係る光導波路1は、
図2に示すように、下側から、クラッド層11、コア層13、クラッド層12がこの順で積層されてなる積層体10を備えている。各層は、X-Y面に沿って広がっている。また、コア層13中には、Y軸方向に延在する線状のコア部14と、X軸方向においてコア部14に隣接する側面クラッド部15と、が形成されている。
【0020】
また、
図2に示す光導波路1は、前述したように、傾斜面16を有する。傾斜面16は、少なくともコア層13に達するように形成されている凹部160の内面で構成される。傾斜面16は、この内面に入射する光の経路を変換することにより、コア部14と光素子3との光学的な接続を図る。なお、凹部160の内面には、必要に応じて反射膜が成膜されていてもよい。
【0021】
1.1.1.コア層
図2に示すコア部14は、その側面が、側面クラッド部15およびクラッド層11、12で囲まれている。そして、コア部14の屈折率は、側面クラッド部15やクラッド層11、12の屈折率よりも高くなっている。これにより、コア部14に光を閉じ込めて伝搬させることができる。
【0022】
コア層13において、光路に直交する面内における屈折率分布は、いかなる分布であってもよく、例えば屈折率が不連続的に変化したいわゆるステップインデックス(SI)型の分布であってもよく、屈折率が連続的に変化したいわゆるグレーデッドインデックス(GI)型の分布であってもよい。
【0023】
また、コア部14の光路に直交する面による断面形状は、特に限定されず、真円、楕円形、長円形等の円形、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形、その他の異形状であってもよい。
【0024】
また、コア層13の平均厚さは、特に限定されないが、1~200μm程度であるのが好ましく、5~100μm程度であるのがより好ましく、10~70μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光導波路1の伝送効率の低下を抑えつつ光導波路1の薄型化を図ることができる。
【0025】
コア層13の構成材料(主材料)としては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料の他、ガラス材料、シリコン材料等が挙げられる。なお、樹脂材料には、異なる組成のものを組み合わせた複合材料も用いられる。また、樹脂材料を用いることにより、光導波路1に可撓性を付与することができる。
【0026】
1.1.2.クラッド層
クラッド層11、12の平均厚さは、それぞれ1~200μm程度であるのが好ましく、3~100μm程度であるのがより好ましく、5~60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光導波路1が必要以上に厚膜化するのを防止しつつ、クラッド層11、12としての機能が確保される。
【0027】
また、クラッド層11、12の構成材料としては、例えば、前述したコア層13の構成材料として挙げた材料から適宜選択して用いられる。このうち、樹脂材料を用いることにより、光導波路1に可撓性を付与することができる。
【0028】
なお、クラッド層11、12は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。このとき、例えばコア層13が外気(空気)に曝されていれば、その外気がクラッド層11、12として機能する。
【0029】
1.1.3.凹部
図2に示す凹部160は、コア部14の端部に設けられている。なお、凹部160は、コア部14の延在方向の途中に設けられていてもよいし、コア部14の延長線上に位置する側面クラッド部15に設けられていてもよい。
【0030】
図2に示す凹部160は、Y-Z面で切断されたとき、三角形状の切断面を持つ形状をなしている。凹部160の内面には、コア層13を斜めに横切る傾斜面16が含まれ、その傾斜面16が光路変換部を構成している。傾斜面16は、例えば凹部160の屈折率(空気の屈折率)とコア部14の屈折率との差に基づいて、光を反射させる機能を有する。なお、傾斜面16がこのような機能を有していれば、凹部160の形状は、特に問わない。
【0031】
傾斜面16の傾斜角度θは、例えば、
図1に示すように、光導波路1の下面を含む平面を基準面Rとしたとき、基準面Rと傾斜面16とがなす鋭角側の角度として求められる。傾斜面16の傾斜角度θは、30~60°程度であるのが好ましく、40~50°程度であるのがより好ましい。傾斜角度θを前記範囲内に設定することにより、傾斜面16での光路変換に伴う損失を抑制することができる。
【0032】
なお、
図2に示すコア層13には、コア部14の幅が部分的に広くなっている図示しない拡幅部が形成されていてもよい。例えば、光導波路1をZ軸プラス側から平面視したとき、凹部160を包含するような範囲に拡幅部を設定すれば、傾斜面16には、屈折率が高い材料が広く露出するため、反射損失の低減が図られやすい。
【0033】
凹部160内には、必要に応じて、コア部14よりも低屈折率の材料が充填されていてもよい。また、傾斜面16に反射膜が成膜されている場合には、凹部160内に任意の材料が充填されていてもよい。
【0034】
1.2.回路基板
回路基板2は、絶縁基板21と、絶縁基板21の上面および下面にそれぞれ設けられた導電層22と、を有する。
【0035】
絶縁基板21は、絶縁性を有し、導電層22を互いに絶縁する。また、
図1に示す絶縁基板21は、貫通孔212を有する。この貫通孔212は、光素子3と傾斜面16とを結ぶ光路に対応して設けられている。なお、貫通孔212は、必要に応じて設けられればよく、例えば絶縁基板21の厚さ方向の光透過性が十分に高い場合には、省略されていてもよい。さらに、貫通孔212は空隙であってもよいが、光透過性が高い樹脂やクラッド層12の一部を拡張したものを貫通孔212内に充填してもよい。
【0036】
導電層22は、X-Y面内でパターニングされ、配線として機能する。光素子3は、絶縁基板21の上面に設けられている導電層22と電気的に接続されている。
なお、回路基板2に代えて、回路を有さない基板を用いるようにしてもよい。
【0037】
1.3.光素子
回路基板2の上面は、光素子3を載置するための載置面23となる。
【0038】
光素子3は、発光素子または受光素子である。発光素子としては、例えば、面発光レーザー(VCSEL)、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。受光素子としては、例えば、フォトダイオード(PD、APD)、フォトトランジスター等が挙げられる。
【0039】
なお、光モジュール100は、上記の他に、任意の電子部品や光部品を備えていてもよい。
【0040】
2.光モジュールの製造方法
次に、実施形態に係る光モジュールの製造方法について説明する。なお、以下の説明では、
図1に示す光モジュール100を製造する方法を例にして説明する。
【0041】
図3は、実施形態に係る光モジュールの製造方法の構成を示す工程図である。
図3に示す光モジュール100の製造方法は、準備工程S102と、傾斜面検出工程S104と、傾斜角度測定工程S106と、目標位置設定工程S108と、光素子載置工程S110と、を有する。
【0042】
2.1.準備工程
準備工程S102では、光導波路1と回路基板2との接続体を準備する。光導波路1には、あらかじめ傾斜面16を形成しておく。また、回路基板2にも、あらかじめ貫通孔212を形成しておく。光導波路1と回路基板2とを接続するときには、傾斜面16と貫通孔212とが重なるように、位置合わせをする。なお、傾斜面16を形成するタイミングは、特に限定されない。例えば、回路基板2の下面に積層体10を積層した後、貫通孔212の位置を踏まえて傾斜面16を形成するようにしてもよい。また、回路基板2に対し、構成要素を順次積層することにより光導波路1を形成するようにしてもよい。具体的な手順は、次の通りである。まず、貫通孔212が形成された回路基板2に、クラッド層12を積層したのち、コア層13を積層してコア部14を形成する。次に、クラッド層11を形成する。その後、貫通孔212の位置に合わせて傾斜面16を形成する。
【0043】
2.2.傾斜面検出工程
傾斜面検出工程S104では、載置面23における傾斜面16の位置を検出する。具体的には、載置面23側から貫通孔212を介して傾斜面16を撮像する。この操作は、載置面23側から光導波路1を見て傾斜面16の位置を求める操作に相当する。このとき、コア部14に光を入射するようにしてもよい。これにより、この光が傾斜面16で反射され、上方に向かって出射する。この出射光を撮像することにより、出射光の出射範囲に基づいて、傾斜面16の2次元での範囲を検出することができる。その結果、傾斜面16の位置をより精度よく検出することができる。なお、この場合の傾斜面16の位置とは、載置面23から傾斜面16を見たとき、傾斜面16の位置を代表する一点とされ、これを「ミラー位置P1」とする。ミラー位置P1は、撮像された出射光の画像に基づいて求めることができ、その求め方は、特に限定されない。例えば、出射光が写っている範囲の重心をミラー位置P1としてもよいし、出射光が写っている範囲に引いた対角線同士の交点をミラー位置P1としてもよい。
【0044】
画像の取得には、2次元で出射光を撮像可能なカメラが用いられる。なお、カメラに代えて、ラインセンサーを走査することにより、2次元での画像を撮像するようにしてもよい。
【0045】
なお、従来は、このミラー位置P1に重なるように光素子3を配置することもあった。しかし、このミラー位置P1は、載置面23に到達した出射光の範囲を代表し得る一点ではあるものの、このミラー位置P1に光素子3を載置したとしても、結合損失を最小化できないことがある。これは、上記のようにして求めたミラー位置P1には、傾斜面16の傾斜角度θが考慮されていないことが原因として挙げられる。傾斜面16の傾斜角度θが変わると、例えば、光導波路1における入出射効率や光素子3における入出射効率が変化する。このような要素が、最終的には、結合損失に影響を及ぼす。本実施形態は、後述するように、傾斜面16の傾斜角度θを計測し、その計測結果と、あらかじめ取得しておいた結合損失の分布と、の関係を踏まえて、光素子3の最適な載置位置を決定するものである。
【0046】
2.3.傾斜角度測定工程
傾斜角度測定工程S106では、光路変換部を構成する傾斜面16の傾斜角度θを計測する。傾斜角度θは、傾斜面16をY-Z面で切断したとき、その断面において測定される、傾斜面16と基準面Rとのなす鋭角側の角度である。
【0047】
傾斜角度θは、非破壊で計測する必要があるため、例えば、傾斜面16のプロファイルを取得したり、傾斜面16で反射されて出射する出射光の到達位置を検出したりすることで測定できる。以下、これら2つの測定方法について、順次説明する。
【0048】
2.3.1.プロファイルによる傾斜角度θの測定
傾斜面16のプロファイルは、傾斜面16の三次元形状のことである。傾斜面16のプロファイルは、例えば、共焦点レーザー顕微鏡、レーザー変位計、光切断法プロファイル測定器等の測距デバイスを用いて取得することができる。
【0049】
本測定方法では、傾斜面16のプロファイルを取得する操作と、プロファイルから傾斜面16を代表する平面である代表面を求める操作と、この代表面と基準面Rとの角度を、傾斜面16の傾斜角度θとする操作と、を順次行う。このような操作を行うことで、傾斜面16の傾斜角度θをより正確に測定することができる。
【0050】
なお、代表面の決め方は、特に限定されない。一例を挙げれば、傾斜面16を複数のブロックに区分けし、各ブロックの角度を求めて平均する方法、傾斜面16の中央部を代表面とする方法等がある。
【0051】
図4は、傾斜面16のプロファイルPRおよび代表面Tの一例を示す模式図である。なお、
図4では、三次元形状をY-Z面で切断した二次元形状に簡易化したプロファイルPRを示している。そして、
図4では、上述した決定方法により、プロファイルPRから代表面Tを決定している。代表面Tであるから、基準面Rに対する角度を一意に求められる。このようにして求めた角度を、傾斜面16の傾斜角度θとする。
【0052】
2.3.2.出射光の到達位置を検出することによる傾斜角度θの測定
傾斜面16で反射されて出射する出射光は、傾斜面16の傾斜角度θに応じて到達位置が異なる。本測定方法では、出射光の到達位置を検出することにより、傾斜面16の傾斜角度θを求めることができる。
【0053】
図5は、光導波路1に入射した照明光L1が、傾斜面16で反射されて出射光L2として出射し、到達位置A2に到達する様子を示す模式図である。
【0054】
図5に示すように、まず、光導波路1のコア部14に照明光L1を入射する操作を行う。次に、照明光L1が傾斜面16で反射されて載置面23から出射するとき、載置面23からの距離S2を変えながら出射光L2の到達位置A2を検出する操作を行う。次に、載置面23から出射光L2の到達位置A2までの距離S2の変化量ΔS2と、任意の基準位置DPから到達位置A2までの距離Y2の変化量ΔY2(出射光L2の移動量)と、に基づいて、傾斜面16の傾斜角度θを求める操作を行う。
【0055】
このような方法では、プロファイルPRの取得が不要であるため、大掛かりな設備を用いることなく、傾斜面16の傾斜角度θを容易に求めることができる。
【0056】
なお、距離S2の変化量ΔS2と、距離Y2の変化量ΔY2と、に基づいて傾斜角度θを求める方法は、特に限定されないが、例えば、あらかじめ取得しておいた傾斜角度θの実測値と、比ΔY2/ΔS2と、の間に相関関係があることを利用する方法が挙げられる。また、このようにして傾斜角度θを求める方法としては、例えば、特開2014-199229号公報に記載されている方法を用いることができる。
【0057】
載置面23からの距離S2は、出射光L2を検出する図示しない検出装置をアクチュエーター等で並進させることによって調整可能である。また、距離Y2の変化量ΔY2(出射光L2の移動量)は、検出装置による検出結果に基づいて求めることができる。検出装置としては、例えば、出射光L2を撮像可能な撮像素子、ラインセンサー、エリアセンサー等が挙げられる。
【0058】
2.4.目標位置設定工程
目標位置設定工程S108では、以下の3つの要素(a)~(c)に基づいて、載置面23において光素子3を載置する目標位置P2を設定する。
【0059】
(a)傾斜面16の位置
(b)傾斜面16の角度
(c)傾斜面16の角度と傾斜面16に結合される光素子3の結合損失の分布との関係
【0060】
このうち、要素(a)は、傾斜面検出工程S104で検出した傾斜面16の位置であり、本実施形態では、ミラー位置P1である。
【0061】
また、要素(b)は、傾斜角度測定工程S106で測定された傾斜面16の傾斜角度θである。
【0062】
一方、要素(c)は、あらかじめ取得しておいた、傾斜面16の角度と傾斜面16に結合される光素子3の結合損失の分布との関係である。この関係は、傾斜面16の角度を変えながら結合損失を測定または計算し、その結果に基づいて求められる。結合損失とは、光導波路1と光素子3との間を光学的に結合させたとき、結合に伴って発生する光パワーの損失を指す。また、結合損失の分布とは、載置面23に光素子3を載置した場合に想定される結合損失の2次元的な分布である。
【0063】
図6は、光素子3が面発光レーザー(VCSEL)である場合の結合損失の分布を、傾斜面16の傾斜角度θを5段階に変えながら計算した結果を示す図である。
図6の横軸は、載置面23のX軸方向における位置を表し、縦軸は、載置面23のY軸方向における位置を表している。また、
図6の各格子に付された濃淡は、各格子に合わせて面発光レーザーを配置した場合の結合損失の高さに対応している。
図6の中央部(原点付近の領域)では、色が濃いほど、結合損失が低く、色が薄いほど、結合損失が高いことを表している。一方、周縁部(Y軸マイナス側またはY軸プラス側の各端部)では、反対に、色が濃い領域が、結合損失が特に高いことを表している。また、実線で示したリングは、所定のしきい値を示しており、このリングよりも内側は、結合損失がしきい値よりも低く、面発光レーザーの載置に適していることを示している。
【0064】
図6に示すように、傾斜面16の傾斜角度θに応じて、結合損失が低い領域がY軸方向にシフトすることがわかる。つまり、傾斜角度θに応じて面発光レーザーの配置を調整しなければ、結合損失の上昇を招くことがわかる。
【0065】
図6に示す傾斜角度θと結合損失の分布との関係がわかれば、傾斜角度θごとに、結合損失が低い領域を特定することができる。そうすると、この領域に面発光レーザーを配置すれば、最終的に、結合損失の低い光モジュール100を製造することができる。
【0066】
図7は、光素子3がフォトダイオードである場合の結合損失の分布を、傾斜面16の傾斜角度θを5段階に変えながら計算した結果を示す図である。
図7の横軸は、載置面23のX軸方向における位置を表し、縦軸は、載置面23のY軸方向における位置を表している。また、
図7の各格子に付された濃淡は、各格子に合わせてフォトダイオードを配置した場合の結合損失の高さに対応している。
図7の中央部(原点付近の領域)では、色が濃いほど、結合損失が低く、色が薄いほど、結合損失が高いことを表している。一方、周縁部(Y軸マイナス側またはY軸プラス側の各端部)では、反対に、色が濃い領域が、結合損失が特に高いことを表している。また、実線で示したリングは、所定のしきい値を示しており、このリングよりも内側は、結合損失がしきい値よりも低く、フォトダイオードの載置に適していることを示している。
【0067】
図7に示すように、傾斜面16の傾斜角度θに応じて、結合損失が低い領域がY軸方向にシフトすることがわかる。つまり、傾斜角度θに応じてフォトダイオードの配置を調整しなければ、結合損失の上昇を招くことがわかる。
【0068】
図7に示す傾斜角度θと結合損失の分布との関係がわかれば、傾斜角度θごとに、結合損失が低い領域を特定することができる。そうすると、この領域にフォトダイオードを配置すれば、最終的に、結合損失の低い光モジュール100を製造することができる。
【0069】
なお、
図6および
図7に示す結合損失の分布は、2次元的な分布であるが、少なくともY軸に平行な1次元的な分布であればよい。このような結合損失の分布から、傾斜面16の傾斜角度θごとに、結合損失が極小になる領域を特定できる。このようにして、前述した要素(c)が求められる。
【0070】
また、結合損失の分布を測定によって求める場合、光素子3の位置を実際に移動させながら、結合損失を実測し、実測結果に基づいて分布を作成すればよい。
【0071】
一方、結合損失の分布を計算によって求める場合、例えば、幾何光学的な解析だけでなく、波動光学的な解析を行うシミュレーションソフトウェアを用いて結合損失の分布を算出すればよい。計算によれば、多数の実験を行うことなく、結合損失の分布を求めることができる。また、工数が少ないため、傾斜面16の傾斜角度θを、より細かなピッチで設定することも容易である。
【0072】
以上のような3つの要素(a)~(c)から、載置面23において光素子3を載置すべき「目標位置P2」を設定する。具体的には、結合損失の分布において、結合損失が極小になる領域を目標位置P2とする。
【0073】
なお、目標位置P2は、任意の座標系における絶対位置であってもよいが、前述したミラー位置P1に対する相対位置として考えることもできる。後述する光素子載置工程S110では、ミラー位置P1を基準点とし、そこから目標位置P2までの方向や距離に基づいて光素子3を載置する操作が、比較的工数を少なくできる。したがって、本実施形態では、ミラー位置P1に対する相対位置として目標位置P2を定義する。
【0074】
図6および
図7に示す結合損失の分布では、前述したミラー位置P1が座標系の原点になっている。したがって、
図6および
図7に示す結合損失の分布を用いれば、ミラー位置P1から目標位置P2への相対的なシフト方向とシフト量を容易に算出することができる。
【0075】
例えば、
図6のうち、傾斜角度θが45°の場合、原点からY軸プラス方向に約3μmシフトした位置に極小値があると見積もられるため、この位置に目標位置P2を設定すればよい。
【0076】
なお、前述した2つの測定方法では、Y-Z面で切断したときの断面において傾斜面16と基準面Rとがなす角度を「傾斜面16の傾斜角度θ」としている。一方、傾斜面16をX-Z面で切断したときの断面では、傾斜面16がX軸に平行である場合もあれば、X軸に対して傾いている場合もある。後者の状況は、発生する確率が比較的低いため、本実施形態では、傾斜面16の傾斜角度θの算出において考慮していない。
【0077】
しかし、傾斜面16の形成方法によっては、後者の状況が多く発生する場合もある。このような場合には、Y-Z面における傾斜面16の傾斜角度θだけでなく、X-Z面における傾斜面16の傾きも踏まえて目標位置P2を設定するようにしてもよい。その場合、前述した要素(c)には、Y-Z面における傾斜面16の傾斜角度θと、結合損失の分布と、の関係だけでなく、X-Z面における傾斜面16の傾きと、結合損失の分布と、の関係も含めるようにすればよい。
【0078】
2.5.光素子載置工程
光素子載置工程S110では、目標位置P2に光素子3を載置する。例えば、目標位置P2をミラー位置P1からの相対位置とした場合、前述したように、ミラー位置P1から目標位置P2までのシフト方向およびシフト量がわかっている。したがって、本工程では、このシフト方向およびシフト量に基づいて、目標位置P2を把握し、光素子3を誘導する。
【0079】
図8は、傾斜角度θが45°の場合、45°未満の場合、および、45°超の場合について、ミラー位置P1および目標位置P2を比較した概念図である。
【0080】
図8の上図に示すように、傾斜角度θが45°である場合、ミラー位置P1および目標位置P2は、互いにほぼ一致するか、またはわずかにずれる程度である。
【0081】
図8の中図に示すように、傾斜角度θが45°未満である場合、目標位置P2は、ミラー位置P1に対してY軸プラス側にシフトする。この場合、光素子3の実装位置も、ミラー位置P1に対してY軸プラス側にずれることになる。
【0082】
図8の下図に示すように、傾斜角度θが45°超である場合、目標位置P2は、ミラー位置P1に対してY軸マイナス側にシフトする。この場合、光素子3の実装位置も、ミラー位置P1に対してY軸マイナス側にずれることになる。
【0083】
光素子3の載置には、例えば、フリップチップボンダーのようなボンディング装置が好ましく用いられる。一般に、ボンディング装置は、基板に対するチップの実装位置を厳密に合わせるため、微動機構を有している。そして、基準位置から実装位置までの方向や距離を厳密に測りながら光素子3の実装を行うことができる。
【0084】
本実施形態では、ミラー位置P1の近傍に目標位置P2が存在する可能性が高い。このため、フリップチップボンダーを用い、ミラー位置P1を基準にしながら目標位置P2に光素子3を誘導する場合、光素子3の誘導距離が短くて済むため、光素子3の位置ずれをより少なく抑えることができる。その結果、光素子3を目標位置P2に対してより正確に載置することができる。
【0085】
以上のようにして、目標位置P2に光素子3を載置してなる光モジュール100を製造することができる。
【0086】
3.実施形態が奏する効果
以上のように、実施形態に係る光モジュールの製造方法は、線状に延在するコア部14およびコア部14の光路を変換する傾斜面16で構成される光路変換部を有し、層状をなす光導波路1、傾斜面16を介してコア部14と光学的に接続される光素子3、ならびに、光導波路1と光素子3との間に設けられ、光素子3が載置される載置面23を光導波路1とは反対側に有する回路基板2(基板)と、を備える光モジュール100を製造する方法である。
【0087】
このような光モジュールの製造方法は、準備工程S102と、傾斜面検出工程S104と、傾斜角度測定工程S106と、目標位置設定工程S108と、光素子載置工程S110と、を有する。準備工程S102では、光導波路1と回路基板2との積層体を準備する。傾斜面検出工程S104では、載置面23におけるミラー位置P1(傾斜面16)の位置を検出する。傾斜角度測定工程S106では、基準面Rに対する傾斜面16の傾斜角度θを測定する。目標位置設定工程S108では、ミラー位置P1、傾斜面16の傾斜角度θ、および、傾斜面16の傾斜角度θと傾斜面16に結合される光素子3の結合損失の分布との関係、に基づいて、載置面23において光素子3を載置する目標位置P2を設定する。光素子載置工程S110では、目標位置P2に光素子3を載置する。
【0088】
このような構成によれば、傾斜面16の傾斜角度θと結合損失の分布との関係に基づいて目標位置P2を設定し、その目標位置P2に光素子3を載置するので、結合損失が抑制された光モジュール100を製造することができる。また、本製造方法では、従来のように、光素子に合わせて光導波路を形成するという工程順序の制約がない。このため、本製造方法によれば、光モジュールの製造効率を高めやすい。
【0089】
また、傾斜角度測定工程S106は、傾斜面16のプロファイルPRを取得する操作と、プロファイルPRから傾斜面16を代表する平面である代表面Tを求める操作と、代表面Tと基準面Rとの角度を、傾斜角度θとする操作と、を含んでいてもよい。
【0090】
このような構成によれば、傾斜面16の傾斜角度θをより正確に測定することができる。
【0091】
また、傾斜角度測定工程S106は、コア部14に照明光L1を入射する操作と、照明光L1が傾斜面16で反射されて載置面23から出射するとき、載置面23からの距離S2を変えながら出射光L2を検出する操作と、距離S2の変化量ΔS2と、距離Y2の変化量ΔY2(距離S2に応じて移動する出射光L2の移動量)と、に基づいて、傾斜角度θを求める操作と、を含んでいてもよい。
【0092】
このような構成によれば、大掛かりな設備を用いることなく、傾斜面16の傾斜角度θを容易に求めることができる。
【0093】
また、目標位置設定工程S108は、載置面23側から傾斜面16を見てミラー位置P1(傾斜面16の位置)を求める操作と、載置面23においてミラー位置P1から目標位置P2までのシフト方向およびシフト量を算出する操作と、を含んでいてもよい。
【0094】
このような構成によれば、光素子3を目標位置P2に対してより正確に載置することができる。これにより、結合損失が抑制された光モジュール100を製造することができる。
【0095】
以上、本発明の光モジュールの製造方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0096】
例えば、本発明の光モジュールの製造方法は、前記実施形態に任意の目的の工程が付加されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 光導波路
2 回路基板
3 光素子
10 積層体
11 クラッド層
12 クラッド層
13 コア層
14 コア部
15 側面クラッド部
16 傾斜面
21 絶縁基板
22 導電層
23 載置面
100 光モジュール
160 凹部
212 貫通孔
A2 到達位置
DP 基準位置
L1 照明光
L2 出射光
P1 ミラー位置
P2 目標位置
PR プロファイル
R 基準面
S102 準備工程
S104 傾斜面検出工程
S106 傾斜角度測定工程
S108 目標位置設定工程
S110 光素子載置工程
S2 距離
T 代表面
Y2 距離
ΔS2 変化量
ΔY2 変化量
θ 傾斜角度