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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145073
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】表示制御方法、及び、制御システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20241004BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H02J13/00 301J
H02J13/00 301A
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057316
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】吉川 彩衣
【テーマコード(参考)】
5G064
5K048
【Fターム(参考)】
5G064AC09
5G064BA02
5G064DA07
5K048BA12
5K048DC01
5K048EB02
5K048EB13
5K048FB10
5K048FB15
(57)【要約】
【課題】ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる表示制御方法等を提供する。
【解決手段】表示制御方法は、住宅に設置された複数の機器に関する情報を取得する取得ステップS18と、複数の機器のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、住宅における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を携帯端末50に表示する表示制御ステップS19とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末によって実行される表示制御方法であって、
施設に設置された複数の機器に関する情報を取得する取得ステップと、
前記複数の機器のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、前記施設における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を前記情報端末に表示する表示制御ステップとを含む
表示制御方法。
【請求項2】
前記表示制御ステップにおいては、前記複数のオブジェクトに加えて、前記取得ステップにおいて取得された前記情報に基づいて新着通知を行うための通知オブジェクトを前記表示画面に表示する
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項3】
前記通知オブジェクトによって通知される内容は、前記ユーザによって任意に選択することができる
請求項2に記載の表示制御方法。
【請求項4】
前記制御オブジェクトには、前記表示画面から前記複数の機器のいずれかを制御するための第一制御オブジェクトと、前記複数の機器のいずれかを制御するための制御画面に遷移するための第二制御オブジェクトとが含まれる
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項5】
さらに、前記表示画面を更新する更新ステップを含み、
前記表示画面が更新されるときには、前記制御オブジェクト、及び、前記遷移オブジェクトのうち前記制御オブジェクトの表示内容のみが更新される
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項6】
前記情報端末は、携帯端末であり、
前記表示画面の更新方法は、前記情報端末の現在位置に応じて変更される
請求項5に記載の表示制御方法。
【請求項7】
前記情報端末は、前記施設に設置されたEMS(Energy Management System)コントローラである
請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の表示制御方法を前記情報端末に実行させるためのプログラム。
【請求項9】
施設に設置された複数の機器に関する情報を取得する取得部と、
前記複数の機器のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、前記施設における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を情報端末に表示する表示制御部とを備える
制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御方法、及び、制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、住宅へのEMS(Energy Management System)の導入が進んでいる。EMSによれば、住宅で使う電気またはガスなどのエネルギーの使用量をモニタに表示する「見える化」が実現される。EMSに関する技術として、特許文献1には、機器の消費電力を正確に監視することが可能なEMSの機器監視装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2013/179671号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる表示制御方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る表示制御方法は、情報端末によって実行される表示制御方法であって、施設に設置された複数の機器に関する情報を取得する取得ステップと、前記複数の機器のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、前記施設における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を前記情報端末に表示する表示制御ステップとを含む。
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記表示制御方法を前記情報端末に実行させるためのプログラムである。
【0007】
本発明の一態様に係る制御システムは、施設に設置された複数の機器に関する情報を取得する取得部と、前記複数の機器のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、前記施設における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を情報端末に表示する表示制御部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様に係る表示制御方法等は、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、ホーム画面の一例を示す図である。
図3図3は、ホーム画面の表示動作の例1のシーケンス図である。
図4図4は、ホーム画面の表示動作の例2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る制御システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【0013】
制御システム10は、住宅70における電力使用量を制御装置20の表示部22に表示することができるシステムである。また、制御システム10は、住宅70に設けられた複数の機器35と通信することにより、複数の機器35を制御したり、複数の機器35の状態を表示したりすることができるシステムである。
【0014】
制御システム10は、制御装置20と、電力計測装置30と、複数の機器35と、サーバ装置40と、携帯端末50と、気象情報配信サーバ60とを備える。制御装置20、電力計測装置30、及び、複数の機器35は、住宅70内(より詳細には、住宅70の敷地内)に設置され、サーバ装置40は、住宅70外に設置される。携帯端末50は、住宅70外に位置しているが、住宅70内に位置する場合もある。住宅70は、施設の一例であり、具体的には、戸建住宅であるが、集合住宅であってもよい。なお、制御システム10は、宿泊施設などの住宅70以外の施設に適用されてもよい。
【0015】
制御装置20は、エネルギーマネジメント機能を有する情報端末であり、より具体的には、EMSコントローラである。制御装置20は、電力計測装置30によって計測された電力使用量(言い換えれば、消費電力量)に基づいて、住宅70における電力使用量を管理する。また、制御装置20は、制御装置20に通信接続された機器35の制御などを行うこともできる。制御装置20は、EMSコントローラに限定されず、他のコントローラ、または、ゲートウェイ装置であってもよい。制御装置20は、操作受付部21と、表示部22と、情報処理部23と、記憶部24と、第一通信部25と、第二通信部26とを備える。
【0016】
操作受付部21は、住宅70の居住者など(以下、ユーザとも記載される)の操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、ハードウェアキーなどによって実現されてもよい。
【0017】
表示部22は、画像を表示する。表示部22は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。なお、表示部22は、制御装置20と別体である場合もある。
【0018】
情報処理部23は、住宅70における電力使用量等を表示部22に表示する表示処理などを行う。情報処理部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部23は、機能的な構成要素として、取得部27、及び、表示制御部28を有する。取得部27、及び、表示制御部28の機能は、例えば、情報処理部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0019】
記憶部24は、情報処理部23によって実行されるコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0020】
第一通信部25は、制御装置20が、機器35、及び、電力計測装置30などと局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信回路である。第一通信部25は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。
【0021】
第二通信部26は、制御装置20がサーバ装置40、及び、気象情報配信サーバ60などと広域通信ネットワーク80を介して通信を行うための通信回路である。第二通信部26は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。第二通信部26が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0022】
電力計測装置30は、住宅70における電力使用量を計測する。電力計測装置30は、例えば、電力計測機能を有する分電盤であり、住宅70に設けられた分岐回路ごとに電力使用量を計測する。電力計測装置30は、スマートメータであってもよい。電力計測機能は、例えば、電流センサ(CT:Current Transformer)によって実現される。なお、図1では、電力計測装置30は、機器35とは別に図示されているが、機器35に含まれてもよい。
【0023】
複数の機器35は、住宅70に設けられる機器である。複数の機器35の少なくとも一部は、制御装置20に登録されることにより制御装置20によって制御される。複数の機器35には、照明機器、空調機器、換気機器、空気清浄器、電動シャッタ、電気錠、ヒートポンプ式給湯器、燃料電池発電システム、太陽光発電システム、蓄電システム、宅配ボックス、及び、電気自動車の充放電器などが含まれる。また、複数の機器35には、温度センサ及び湿度センサなどのセンサが含まれてもよい。
【0024】
サーバ装置40は、携帯端末50の表示部に複数の機器35に関する情報を表示するための情報処理を行うクラウドサーバである。サーバ装置40は、広域通信ネットワーク80を介して制御装置20、携帯端末50、及び、気象情報配信サーバ60などと通信を行うことができる。サーバ装置40は、例えば、制御装置20の製造及び販売事業者によって運営及び管理される。
【0025】
携帯端末50は、ユーザが所持する携帯型の情報端末であり、具体的には、スマートフォンまたはタブレット端末などである。携帯端末50は、操作受付部51と、表示部52と、情報処理部53と、記憶部54と、第一通信部55と、第二通信部56とを備える。
【0026】
操作受付部51は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部51は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、マウス及びキーボードなどによって実現されてもよい。
【0027】
表示部52は、画像を表示する。表示部52は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0028】
情報処理部53は、所定のアプリケーションプログラム(以下、所定のアプリと記載する)を実行することにより、住宅70における電力使用量等を表示部52に表示する表示処理などを行う。情報処理部53は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部53は、機能的な構成要素として、取得部57、及び、表示制御部58を有する。取得部57、及び、表示制御部58の機能は、例えば、情報処理部53を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部54に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0029】
記憶部54は、情報処理部53によって実行されるコンピュータプログラム(上述の所定のアプリ)などが記憶される記憶装置である。記憶部54は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0030】
第一通信部55は、携帯端末50が、無線ルータ(図示せず)に接続するための通信回路である。第一通信部55は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。
【0031】
第二通信部56は、携帯端末50がサーバ装置40などと広域通信ネットワーク80を介して通信を行うための通信回路である。第二通信部56は、例えば、無線通信を行う無線通信回路である。第二通信部56が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0032】
気象情報配信サーバ60は、制御装置20(またはサーバ装置40)へ気象関連情報を配信するクラウドサーバである。気象情報配信サーバ60は、広域通信ネットワーク80を介して制御装置20(またはサーバ装置40)と通信を行うことができる。気象関連情報には、天気予報情報、及び、気象警報情報などが含まれる。気象警報情報は、暴風または大雨などの警報(注意報を含む)が発令されていることを示す情報である。
【0033】
[ホーム画面]
携帯端末50は、上述の所定のアプリを実行することにより、制御装置20(またはサーバ装置40)が管理している複数の機器35に関する機器情報を取得し、住宅70における電力使用量、複数の機器35の動作状態、及び、複数の機器35を制御するための制御画面などを表示部52に表示することができる。つまり、ユーザは、制御装置20への操作によって利用できる機能の一部を、携帯端末50を通じて利用することができる。
【0034】
ここで、所定のアプリを実行中に表示部52に表示される複数の表示画面は階層構造を有しており、ユーザの操作に応じて表示画面が切り替わることが一般的である。ユーザは、住宅70における電力使用量を示す画面を表示するために複数回の操作を行い、複数の機器35の動作状態を示す画面を表示するために別の複数回の操作を行い・・という必要がある。つまり、ユーザが必要な情報に素早くアクセスできないことが課題となる。
【0035】
そこで、制御システム10においては、ユーザが必要な情報に素早くアクセスできるように、ホーム画面にユーザの所望のオブジェクトが表示される。図2は、ホーム画面の一例を示す図である。
【0036】
ホーム画面は、例えば、所定のアプリの実行を開始した後で、最初にユーザの操作が許可される画面(メーカのロゴマークだけが表示される画面などではなく、ユーザの操作を受け付けることができる最初の画面)である。ホーム画面は、ダッシュボード画面、または、トップ画面などと言い換えることができる。
【0037】
ユーザは、ホーム画面に表示される複数のオブジェクトを、所定のオブジェクト群の中から任意に選択することができる。所定のオブジェクト群には、いわゆるショートカットに相当する遷移オブジェクト、複数の機器35のいずれかを制御するための制御オブジェクト、ユーザが制御システム10から通知を受けるための通知オブジェクト、及び、複数の機器35による計測値(センサによる温度または湿度の計測値など)を示す計測値オブジェクトなどが含まれる。以下、図2に示されているオブジェクトについて具体的に説明する。
【0038】
遷移オブジェクト52aは、住宅70における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトである。ユーザは、遷移オブジェクト52aを操作することで、表示部52に電力使用量を示す画面を表示することができる。
【0039】
制御オブジェクト52bは、複数の機器35のうち空調機器を制御するための制御オブジェクトである。ユーザは、制御オブジェクト52bに含まれるトグルボタンを操作することで、空調機器をオン(運転)、及び、オフ(停止)することができる。制御オブジェクト52bには、空調機器の動作状態として、運転モード、設定温度、風量、及び、風向などが表示される。
【0040】
制御オブジェクト52cは、制御オブジェクト52bと同様に、空調機器を制御するための制御オブジェクトであるが、制御オブジェクト52bとは別の空調機器を制御対象とするオブジェクトである。このように、制御オブジェクトは、例えば、制御対象の機器35ごとに表示される。
【0041】
通知オブジェクト52dは、ユーザに新着通知を行うための通知オブジェクトである。なお、通知オブジェクト52d(新着通知用の通知オブジェクト)は、ホーム画面に必ず表示され、非表示にすることができないが、通知される内容は、ユーザによって任意に選択することができる。例えば、ユーザは、どのようなイベントを新着通知の対象とするかを任意に選択することができる。図2の例では、通知オブジェクト52dは、直近で帰宅通知が行われたことを示している。帰宅通知は、住宅70内の照明機器がオンされたことをトリガに行われる通知である。
【0042】
通知オブジェクト52eは、ユーザに気象に関する通知を行うための通知オブジェクトである。上述のように制御装置20(またはサーバ装置40)は、気象情報配信サーバ60と通信を行うことができ、気象情報配信サーバ60から気象関連情報を受信することで、気象に関する通知を行うことができる。図2の例では、通知オブジェクト52eは、台風が接近していることを示している。
【0043】
なお、遷移オブジェクト、制御オブジェクト、及び、通知オブジェクトの区別は、厳密なものではない。例えば、制御オブジェクトには、制御オブジェクト52bのようにホーム画面から制御画面に画面遷移せずに、ホーム画面から複数の機器35のいずれかを制御するための第一制御オブジェクトだけでなく、ホーム画面から制御画面に遷移するための第二制御オブジェクトが含まれてもよい。つまり、制御オブジェクトには、遷移オブジェクトに近いオブジェクトが含まれてもよい。なお、制御画面は、複数の機器35のいずれかを制御するための画面である。
【0044】
また、通知オブジェクト52eが操作されると、制御システム10の動作モードを、太陽光発電システムの発電電力を蓄電システムに充電する充電モード(台風に備えるモード)に変更する制御が行われてもよい。つまり、通知オブジェクトには、制御オブジェクトに近いオブジェクトが含まれてもよい。
【0045】
[ホーム画面の表示動作の例1]
以下、図2のようなホーム画面を表示するための表示動作について説明する。図3は、ホーム画面の表示動作の例1のシーケンス図である。
【0046】
ユーザは、所定のアプリを実行中の携帯端末50に対してホーム画面に表示する複数のオブジェクトの選択操作を行い、操作受付部51は、選択操作を受け付ける(S11)。表示制御部58は、選択された複数のオブジェクトを示すホーム画面の設定情報を記憶部54に記憶する(S12)。なお、ステップS11においては、さらに、通知オブジェクト52dにおいて通知される内容が選択されてもよく、この場合、ステップS12において記憶部54に記憶される設定情報には、通知オブジェクト52dにおいて通知される内容も示す。
【0047】
次に、ユーザは、ホーム画面を表示するための操作を行い、操作受付部51は、当該操作を受け付ける(S13)。表示制御部58は、受け付けられた操作に基づいて、情報提供要求をサーバ装置40へ送信する(S14)。情報提供要求は、ステップS11においてユーザによって選択された複数のオブジェクトをホーム画面に表示するために必要な機器情報であって、複数の機器35に関する機器情報を、制御装置20に要求するための情報である。情報提供要求は、より具体的には、第二通信部56によってサーバ装置40へ送信される。なお、ステップS11においてユーザによって選択された複数のオブジェクトは、ステップS12において記憶部54に記憶されたホーム画面の設定情報を参照することにより特定することができる。
【0048】
サーバ装置40は、情報提供要求を受信し、受信した情報提供要求を制御装置20へ送信する(S15)。
【0049】
制御装置20の第二通信部26は、情報提供要求を受信する。情報処理部23は、受信された情報提供要求に応じて、複数の機器35に関する機器情報を生成し、生成した機器情報をサーバ装置40へ送信する(S16)。機器情報は、例えば、制御オブジェクト52b、及び、制御オブジェクト52cを表示するための空調機器の動作状態を示す情報、及び、通知オブジェクト52dを表示するための、通知すべき機器35の状態を示す情報などを含む。なお、機器情報を生成するときに、取得部27は、必要に応じて第一通信部25を用いて複数の機器35と通信し、最新の情報を取得する。機器情報は、より具体的には、第二通信部56によってサーバ装置40へ送信される。
【0050】
サーバ装置40は、機器情報を受信し、受信した機器情報を携帯端末50へ送信する(S17)。
【0051】
携帯端末50の第二通信部56は、機器情報を受信する。取得部57は、受信された機器情報を取得する(S18)。表示制御部58は、取得された機器情報に基づいて、ステップS11においてユーザが選択した複数のオブジェクトを含むホーム画面(図2)を表示部52に表示する(S19)。
【0052】
なお、ホーム画面を表示するためのパーツ(オブジェクトの枠形状、及び、図柄など)は、所定のアプリがインストールされるときに記憶部54にダウンロードされてもよいし、所定のアプリの実行開始時(起動時)にサーバ装置40から記憶部54にダウンロードされてもよい。ホーム画面を表示するためのパーツは、ユーザの携帯端末50への操作に応じて、都度サーバ装置40から携帯端末50へ提供されてもよい。
【0053】
このように、携帯端末50は、住宅70に設置された複数の機器35に関する機器情報を取得する取得部57と、複数の機器35のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、住宅70における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含むホーム画面を携帯端末50に表示する表示制御部58とを備える。
【0054】
このような携帯端末50は、ホーム画面を表示することで、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる。
【0055】
[ホーム画面の更新動作]
ホーム画面は、例えば、更新ボタン52f(図2に図示)へのユーザの更新操作によって更新される。具体的には、表示制御部58は、受け付けられた更新操作に基づいて、情報提供要求をサーバ装置40へ送信する。これにより、図3のステップS14~ステップS19の処理が行われ、ホーム画面の表示内容が手動更新される。また、ホーム画面の更新は、ユーザの更新操作を要件とせず、定期的(例えば、5秒ごとなど)に行われてもよい。
【0056】
ホーム画面が更新されると、制御オブジェクト52b、制御オブジェクト52c、通知オブジェクト52d、及び、通知オブジェクト52eなどの表示内容(オブジェクト内の数値、及び、文字など)は更新されるが、遷移オブジェクト52aなど、表示内容が機器情報に依存しないオブジェクトについては更新されない。
【0057】
ここで、ホーム画面の更新方法は、携帯端末50の現在位置に応じて変更されてもよい。例えば、携帯端末50の表示制御部58は、携帯端末50が住宅70内に位置すると判定(推定)される場合には、ホーム画面を定期的に更新し、携帯端末50が住宅70内に位置すると判定される場合には、更新操作を要件としてホーム画面を更新する。これにより、携帯端末50は、住宅70外に位置するときに更新頻度が低下するため、住宅70外に位置するときの通信量及び通信コストを低減することができる。
【0058】
なお、携帯端末50が住宅70内に位置するか否かは、例えば、携帯端末50が備えるGNSS(Global Navigation Satellite System)モジュール等の位置計測部が計測する携帯端末50の現在位置に基づいて判定される。GNSSモジュールには、GPS(Global Positioning System)モジュールが含まれる。携帯端末50が住宅70内に位置するか否かは、携帯端末50の第一通信部55が無線ルータに接続されているか否かに基づいて判定されてもよい。
【0059】
[ホーム画面の表示動作の例2]
ホーム画面は、制御装置20の表示部22に表示されてもよい。図4は、ホーム画面の表示動作の例2のフローチャートである。
【0060】
ユーザは制御装置20に対してホーム画面に表示する複数のオブジェクトの選択操作を行い、操作受付部21は、選択操作を受け付ける(S21)。表示制御部28は、選択された複数のオブジェクトを示すホーム画面の設定情報を記憶部24に記憶する(S22)。
【0061】
なお、ステップS21においては、通知オブジェクト52dにおいて通知される内容が選択されてもよく、この場合、ステップS22において記憶部54に記憶される設定情報は、通知オブジェクト52dにおいて通知される内容も示す。
【0062】
次に、ユーザは、ホーム画面を表示するための操作を行い、操作受付部21は、当該操作を受け付ける(S23)。取得部27は、受け付けられた操作に基づいて、ステップS21においてユーザによって選択された複数のオブジェクトをホーム画面に表示するために必要な機器情報であって、複数の機器35に関する機器情報を取得する(S24)。ステップS24において、取得部27は、必要に応じて第一通信部25を用いて複数の機器35と通信し、最新の情報を取得する。
【0063】
表示制御部28は、取得された機器情報に基づいて、ステップS21においてユーザが選択した複数のオブジェクトを含むホーム画面を表示部22に表示する(S25)。ホーム画面は、図2と同様の表示画面である。
【0064】
このように、制御装置20は、住宅70に設置された複数の機器35に関する機器情報を取得する取得部27と、複数の機器35のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、住宅70における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含むホーム画面を携帯端末50に表示する表示制御部28とを備える。
【0065】
このような制御装置20は、ホーム画面を表示することで、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる。
【0066】
なお、制御装置20にホーム画面が表示される場合、ホーム画面の更新は、ユーザの更新操作を要件とせず、定期的(例えば、5秒ごとなど)に行われるが、更新ボタンへのユーザの更新操作によって更新されてもよい。
【0067】
[効果等]
以下、本明細書の開示内容から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0068】
発明1は、情報端末によって実行される表示制御方法であって、施設に設置された複数の機器35に関する情報を取得する取得ステップと、複数の機器35のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、施設における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を情報端末に表示する表示制御ステップとを含む、表示制御方法である。情報端末は、上記実施の形態の制御装置20または携帯端末50に相当するが、パーソナルコンピュータなどであってもよい。施設は、上記実施の形態の住宅70に相当する。表示画面は、上記実施の形態のホーム画面に相当する。取得ステップは、上記実施の形態のステップS18またはS24に相当し、表示制御ステップは、上記実施の形態のステップS19またはS25に相当する。制御オブジェクトは、上記実施の形態の制御オブジェクト52bなどに相当し、遷移オブジェクトは、上記実施の形態の遷移オブジェクト52aなどに相当する。
【0069】
このような表示制御方法は、複数のオブジェクトを含む表示画面を表示することで、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる。
【0070】
発明2は、表示制御ステップにおいては、複数のオブジェクトに加えて、取得ステップにおいて取得された情報に基づいて新着通知を行うための通知オブジェクト52eを表示画面に表示する、発明1の表示制御方法である。
【0071】
このような表示制御方法は、複数のオブジェクトを含む表示画面において、新着通知を行うことができる。
【0072】
発明3は、通知オブジェクト52eによって通知される内容は、ユーザによって任意に選択することができる、発明2の表示制御方法である。
【0073】
このような表示制御方法は、新着通知の内容を変更することができる。
【0074】
発明4は、制御オブジェクトには、表示画面から複数の機器35のいずれかを制御するための第一制御オブジェクトと、複数の機器35のいずれかを制御するための制御画面に遷移するための第二制御オブジェクトとが含まれる、発明1~3のいずれかの表示制御方法である。
【0075】
このような表示制御方法は、第一制御オブジェクトまたは第二制御オブジェクトを表示画面に表示することができる。
【0076】
発明5は、さらに、表示画面を更新する更新ステップを含み、表示画面が更新されるときには、制御オブジェクト、及び、遷移オブジェクトのうち制御オブジェクトの表示内容のみが更新される、発明1~4のいずれかの表示制御方法である。
【0077】
このような表示制御方法は、表示画面が更新されるときに、必要に応じてオブジェクトの表示内容を更新することができる。
【0078】
発明6は、情報端末は、携帯端末50であり、表示画面の更新方法は、携帯端末50の現在位置に応じて変更される、発明5の表示制御方法である。
【0079】
このような表示制御方法は、複数のオブジェクトを含む表示画面を携帯端末50に表示することができる。また、表示制御方法は、表示画面の更新方法を、携帯端末50の現在位置に応じて変更することができる。
【0080】
発明7は、情報端末は、施設に設置されたEMSコントローラである、発明1~5のいずれかの表示制御方法である。EMSコントローラは、上記実施の形態の制御装置20に相当する。
【0081】
このような表示制御方法は、複数のオブジェクトを含む表示画面をEMSコントローラに表示することができる。
【0082】
発明8は、発明1~7のいずれかの表示制御方法を情報端末に実行させるためのプログラムである。
【0083】
このようなプログラムによれば、情報端末は、複数のオブジェクトを含む表示画面を表示することで、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる。
【0084】
発明9は、施設に設置された複数の機器35に関する情報を取得する取得部と、複数の機器35のいずれかを制御するための制御オブジェクト、及び、施設における電力使用量を示す画面に遷移するための遷移オブジェクトを含むオブジェクト群の中からユーザが任意に選択した複数のオブジェクトを含む表示画面を情報端末に表示する表示制御部とを備える、制御システム10である。取得部は、上記実施の形態の取得部27または取得部57に相当し、表示制御部は、上記実施の形態の表示制御部28または表示制御部58に相当する。
【0085】
このような制御システム10は、複数のオブジェクトを含む表示画面を表示することで、ユーザが必要な情報に素早くアクセスすることを支援することができる。
【0086】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0087】
例えば、上記実施の形態では、制御システムは、複数の装置によって実現された。この場合、制御システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。また、制御システムは、単一の装置によって実現されてもよい。例えば、制御システムは、情報端末(制御装置または携帯端末)に相当する単一の装置として実現されてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0089】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0090】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0091】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0092】
例えば、本発明は、上記実施の形態に係る制御システム、制御装置、または、情報端末として実現されてもよい。また、本発明は、制御システム、制御装置、または、情報端末が実行する方法として実現されてもよいし、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0093】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
10 制御システム
20 制御装置
21、51 操作受付部
22、52 表示部
23、53 情報処理部
24、54 記憶部
25、55 第一通信部
26、56 第二通信部
27、57 取得部
28、58 表示制御部
30 電力計測装置
35 機器
40 サーバ装置
50 携帯端末
52a 遷移オブジェクト
52b、52c 制御オブジェクト
52d、52e 通知オブジェクト
52f 更新ボタン
60 気象情報配信サーバ
70 住宅(施設)
80 広域通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4