IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-画像管理装置 図1
  • 特開-画像管理装置 図2
  • 特開-画像管理装置 図3
  • 特開-画像管理装置 図4
  • 特開-画像管理装置 図5
  • 特開-画像管理装置 図6A
  • 特開-画像管理装置 図6B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001453
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】画像管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20231227BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100119
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154380
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100081972
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 豊
(72)【発明者】
【氏名】大熊 顕至
(72)【発明者】
【氏名】許田 一秀
(72)【発明者】
【氏名】友杉 宏之
(72)【発明者】
【氏名】池田 悠真
(72)【発明者】
【氏名】吉田 康佑
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】相乗り乗車する複数の利用者で撮影された画像情報を共有管理する画像管理装置を提供する。
【解決手段】通信ネットワークに接続されたサーバ及び貸出車両とを有する画像管理システムにおいて、サーバ1は、複数の通信端末と通信を行う通信部11、地図情報及びシェアリング方式の貸出車両が置かれるステーションの位置を示すステーション情報を記憶する地図情報記憶部151、地図情報記憶部に記憶されている情報及び通信部で時刻情報とともに取得される複数の通信端末の位置情報に基づいて、貸出車両の利用開始時に貸出車両が配置されているステーションに位置する複数の通信端末を、画像情報を共有するグループとして認定するグループ管理部141及び貸出車両の利用開始から利用終了までの間にグループを構成する複数の通信端末によりそれぞれ撮影され、通信部を介して取得した画像情報をグループの中で共有可能に管理する画像管理部144を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信端末と通信を行う通信部と、
地図情報およびシェアリング方式の貸出車両が置かれるステーションの位置を示すステーション情報を記憶する地図情報記憶部と、
前記地図情報記憶部に記憶されている情報、および、前記通信部で時刻情報とともに取得される複数の前記通信端末の位置情報に基づいて、前記貸出車両の利用開始時に前記貸出車両が配置されている前記ステーションに位置する複数の前記通信端末を、画像情報を共有するグループとして認定するグループ管理部と、
前記貸出車両の利用開始から利用終了までの間に前記グループを構成する複数の前記通信端末によりそれぞれ撮影され、前記通信部を介して取得した画像情報を前記グループの中で共有可能に管理する画像管理部と、
を備えることを特徴とする画像管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像管理装置において、
前記画像管理部は、さらに、前記貸出車両に搭載された機器で前記貸出車両の利用開始から利用終了までの間に撮影され、前記通信部を介して取得した画像情報を、前記グループの中で共有可能に管理することを特徴とする画像管理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像管理装置において、
前記通信部は、複数の前記通信端末が1人用の小型乗物に搭載されているか否かを示す情報を取得し、
前記グループ管理部は、前記1人用の小型乗物に搭載されている前記通信端末を、前記グループとして認定することを特徴とする画像管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像管理装置において、
前記画像管理部は、さらに、前記貸出車両の利用開始の所定時間前から利用開始までに前記グループを構成する複数の前記通信端末でそれぞれ撮影され、前記通信部を介して取得した画像情報を、前記グループの中で共有可能に管理することを特徴とする画像管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像管理装置において、
前記グループ管理部は、前記貸出車両の利用終了により前記認定を解除し、
前記画像管理部は、前記認定の解除後も前記画像情報を共有可能に管理することを特徴とする画像管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を管理する画像管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
旅行先で撮影した映像を用いて、旅行記として1つの映像プロジェクトを作成する技術が知られている(特許文献1参照)。旅行先で撮影した画像等をデータセンターに記憶し、旅行記としての履歴データがデータセンターに格納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-44552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、旅行者自身が撮影した画像、映像等を用いるため、例えば、旅行者自身が写る画像がなかったり、旅行者の意図通りの画像が撮れていなかったりする場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である画像管理装置は、複数の通信端末と通信を行う通信部と、地図情報およびシェアリング方式の貸出車両が置かれるステーションの位置を示すステーション情報を記憶する地図情報記憶部と、地図情報記憶部に記憶されている情報、および、通信部で時刻情報とともに取得される複数の通信端末の位置情報に基づいて、貸出車両の利用開始時に貸出車両が配置されているステーションに位置する複数の通信端末を、画像情報を共有するグループとして認定するグループ管理部と、貸出車両の利用開始から利用終了までの間にグループを構成する複数の通信端末によりそれぞれ撮影され、通信部を介して取得した画像情報をグループの中で共有可能に管理する画像管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、貸出車両に相乗り乗車する複数の利用者で撮影された画像情報を共有管理することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】複数の利用者による貸出車両の利用場面を例示する図。
図2】画像管理システムの概略構成図。
図3】通信端末の要部構成を示すブロック図。
図4】車載端末の要部構成を例示するブロック図。
図5】サーバの要部構成を示すブロック図。
図6A】グループ認定処理の流れを例示するフローチャート。
図6B】画像共有処理の流れを例示するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して発明の実施の形態について説明する。
発明の一実施の形態による画像管理装置は、カーシェアリングサービスをグループで利用(例えば複数人で貸出車両に相乗り乗車)する個々の利用者がそれぞれ撮影した画像情報をグループの中で共有可能に管理する。個々の利用者は、自ら撮影した画像情報はもちろんのこと、相乗り乗車した他の利用者が撮影した画像情報に基づく再生映像を観賞することが可能になる。
【0009】
一般に、カーシェアリングは、利用者が貸出車両を他の利用者と共同で利用(例えば貸出車両を他の利用者と異なる時間帯に利用)するサービスをいう。実施の形態の画像管理装置は、貸出車両を他の利用者と異なる時間帯に利用する利用者ではなく、貸出車両に相乗り乗車した複数人の利用者の中で画像情報を共有する。
このような画像管理装置について、以下に詳細に説明する。
【0010】
図1は、複数の利用者U1~U3による貸出車両5Aまたは5Bの利用場面を例示する図である。利用者U1~U3は、あらかじめカーシェアリング事業者等に登録したICカード(Integrated Circuit Card)やスマートフォン等を用いてカーシェアリングサービスを利用する。ICカードは、集積回路が埋め込まれたカードである。カーシェアリング事業者等は、貸出場所としての無人のステーションPにおいてICカードやスマートフォン等で貸出車両5Aまたは5Bに認証することにより利用者U1~U3に貸出車両5Aまたは5Bの貸渡しを行い、無人のステーションPにおいて利用者U1~U3から貸出車両5Aまたは5Bの返却を受ける。
【0011】
小型乗物4A~4Cは、貸出車両5Aまたは5Bとは別の移動手段であり、例えば1人乗りの電動式キックボード等が該当する。
利用者U1~U3は、それぞれ小型乗物4A~4Cに乗って出発位置S1~S3(利用者U1~U3の自宅または勤務地、さらに店舗や公共交通機関の駅等であり、貸出車両5Aまたは5Bを利用する直前の各人の居所)からステーションPへ向かう。利用者U1~U3は、ステーションPに集合し、ステーションPから貸出車両5Aまたは5Bに相乗り乗車して目的地Qへ向かう。利用者U1~U3は、それぞれ小型乗物4A~4Cに乗って目的地Qを周遊する。利用者U1~U3は、目的地Qから貸出車両5Aまたは5Bに相乗り乗車してステーションPへ戻る。
【0012】
実施の形態では、利用者U1~U3が出発位置S1~S3を出発してから、例えば貸出車両5AがステーションPに返却されるまでの間に、利用者U1~U3がそれぞれ使用するカメラ付き通信端末等で撮影された画像情報と、貸出車両5AがステーションPを出発してからステーションPへ帰還するまでの間に、貸出車両5Aに備えられたドライブレコーダ等の車載カメラで撮影された画像情報とが、画像管理装置によって管理される。
【0013】
画像情報の共有管理を行う画像管理装置は、カーシェアリング事業で用いられるシステムを用いて構成される。画像管理装置は、例えば貸出車両5Aに相乗り乗車する利用者U1~U3が使用する通信端末2A~2Cの位置情報に基づいて、画像情報を共有するグループを認定する。
【0014】
<画像管理システムの概要>
図2は、上述した画像管理装置を構成するサーバ装置1(以下、単にサーバ1と呼ぶ)を用いた、画像管理システム100の概略構成図である。画像管理システム100は、通信ネットワーク3に接続されたサーバ1と、カーシェアリング事業を行う事業体Aまたは事業を委託された事業者Bからカーシェアリングに供された貸出車両5Aとを有する。
サーバ1は、事業体A等によって運用される。通信端末2A~2Cは、カーシェアリングサービスを利用する利用者U1~U3が使用するスマートフォン等によって構成される。貸出車両5Aは、カーシェアリングに供された車両のうちの1台である。
【0015】
貸出車両5Aには、車載端末6Aが搭載されている。サーバ1、通信端末2A~2Cおよび車載端末6Aは、無線通信網、インターネット網、および電話回線網などの通信ネットワーク3に接続される。
図2には、貸出車両5Aおよび車載端末6Aを1台ずつ示したが、それぞれ2台以上存在してもよい。すなわち、事業体A等がカーシェアリングに供する貸出車両5Aは1台に限らず2台以上でもよい。また、図2には3台の通信端末2A~2Cを示したが、4台以上存在してもよい。すなわち、サービスを利用する利用者は4人以上でもよい。
【0016】
利用者U1~U3は、事業体A等にあらかじめ必要な情報(利用者情報)を登録しておく。この登録は、サーバ1と通信可能な通信端末2A~2Cを用いて行われる。利用者情報には、例えば、利用者ID(identification)、通信端末の端末ID、利用者の住所、氏名、連絡先、免許証番号、決済に必要な情報(例えばクレジットカード番号、銀行口座の番号)、小型乗物4A~4Cを利用しているか否かを示す情報等が含まれる。なお、小型乗物4A~4Cが事業体A等から利用者U1~U3に貸与されている場合は、小型乗物4A~4Cの貸与情報も利用者情報に含めてよい。利用者U1~U3は、通信端末2A~2Cに利用者情報を入力してサーバ1へ送信し、利用者登録をした後に、貸出車両5Aを利用することが可能となる。
【0017】
画像管理装置は、あらかじめ利用者U1~U3から登録されたICカード等の情報と、利用者U1~U3のクレジットカード情報または銀行口座情報等とをそれぞれ紐づけておくことにより、例えば利用者U1からの貸出車両5A等の利用予約の受付、予約者としての利用者U1に対する貸出車両5A等の紹介、貸出車両5A等の貸渡し、利用者U1からの貸出車両5A等の返却受付、および相乗り利用した利用者U1~U3への利用料金の請求等を、自動で行うことが可能である。
【0018】
利用者U1~U3は、代表者1人(例えばU1)が貸出車両5A等の利用予約を行う。画像管理装置は、利用者U1から貸出車両5A等の利用予約を受けた場合、利用者U1の出発位置S1から所定距離以内の範囲に位置するステーションPを探し、ステーションPに配置されている貸出車両5A等を利用者U1に紹介する。所定距離は、例えば小型乗物4A~4Cで所要時間約10分の距離とする。
【0019】
<通信端末>
図3は、利用者U1が使用する通信端末2Aの要部構成を示すブロック図である。利用者U2およびU3が所持する通信端末2Bおよび2Cの構成も通信端末2Aと同様である。図3に示すように、通信端末2Aは、通信部21と、出力部22と、入力部23と、処理部24と、記憶部25と、位置検出部26と、カメラ27と、を有する。通信端末2Aは、利用者U1により操作されるスマートフォン等の携帯通信端末、または、パーソナルコンピュータ等の通信ネットワーク3に接続可能な機器により構成される。
【0020】
通信部21は、通信ネットワーク3を介してサーバ1と通信可能に構成される。例えば通信部21は、貸出車両5A等の利用予約の申し込みの際に利用者U1を識別する利用者IDとともに貸出車両5A等の利用予約の申し込みを指令する信号等(後述する予約希望情報)をサーバ1に送信する。また、通信部21は、貸出車両5A等の利用予約をキャンセルする際には、利用者U1を識別する利用者IDとともに貸出車両5A等の利用予約のキャンセルを指令する信号等をサーバ1に送信する。
【0021】
通信部21はさらに、通信端末2Aが小型乗物4Aに備わる通信端末ホルダ(holder)にセットされている場合には、後述する位置検出部26で検出される位置情報を時刻情報および端末IDとともにサーバ1に送信する。また、後述する共有情報に関する要求情報も、通信端末2Aが小型乗物4Aに備わる通信端末ホルダにセットされている場合に上記要求情報をグループIDとともにサーバ1に送信する。グループIDは、後述するグループ管理部141で発行される。
なお、小型乗物4Aに備わる不図示の無線通信部と、小型乗物4Aに乗る利用者U1のポケット等に収められた通信端末2Aの通信部21との間で、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信が確立されている場合には、通信端末2Aが小型乗物4Aの通信端末ホルダにセットされていなくても、上記位置情報等、上記要求情報等を通信部21からサーバ1に送信してよい。
【0022】
上述した通信端末2Aからサーバ1へ位置情報の送信を行うため、あらかじめ利用者U1の通信端末2Aに、事業体A等から配布されたアプリケーションソフトウェア(application software:以後アプリと呼ぶ)をインストールしておく。アプリのインストールは、利用者U1が事業体A等に対して利用者登録する際に行うことができる。利用者U1が通信端末2Aでアプリを起動させて所定の入力操作を行うことにより、位置検出部26で検出される位置情報のサーバ1への送信が開始される。利用者U1が通信端末2Aで当該アプリを終了させると、位置情報のサーバ1への送信が停止される。
【0023】
出力部22は、例えば文字情報や画像等を表示する表示部と、音声等を再生するスピーカ部等を含む。入力部23は、タッチ操作部材やキーボード等の利用者U1が操作する各種スイッチ部と、利用者U1が発する音声を入力するマイク部等を含む。利用者U1は、入力部23を介して利用者情報の入力、貸出車両5A等の利用予約の申し込み、または利用予約のキャンセル等の入力を行う。
【0024】
処理部24は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成される。処理部24は、入力部23を介して入力された信号、通信部21を介して外部機器から受信した信号、および記憶部25に記憶されたデータ等に基づいて所定の処理を実行し、通信部21、出力部22、および記憶部25等の通信端末2Aの各部に対する制御信号を出力する。
処理部24は、さらに通信部21に制御信号を出力し、通信端末2Aとサーバ1との間の信号の送受信、通信端末2Aと車載端末6A等との間の信号の送受信を制御する。処理部24で行う処理により、利用者U1は、出力部22に表示される情報を見ながら、利用予約した車両情報の確認や変更、および登録した利用者情報の変更等を行うことができる。
【0025】
記憶部25は、図示しない揮発性または不揮発性メモリを有する。記憶部25は、処理部24が実行する各種プログラムや各種のデータと、利用者情報等とを記憶する。
また、記憶部25は、メモリが担う機能的構成として、画像情報記憶部251と、共有情報記憶部252とを有する。画像情報記憶部251は、カメラ27で撮影された動画および静止画を含む画像情報を記憶する。共有情報記憶部252は、サーバ1から取得(ダウンロードと呼んでもよい)した共有情報としての画像情報(動画、静止画いずれでもよい)を記憶する。共有情報記憶部252が記憶する画像情報は、後述するように、通信端末2A以外の他の通信端末2B、2C等で撮影された画像情報である。
利用者U1は、画像情報記憶部251と、共有情報記憶部252とに記憶されている画像情報に基づいて、出力部22に表示される再生映像を観賞することができる。
また、利用者U1は、公知の動画作成アプリを処理部24に実行させることにより、画像情報記憶部251と、共有情報記憶部252とに記憶されている画像情報に基づいて、例えば任意の画像情報をつなげた1本の動画を作成させることも可能になる。
【0026】
位置検出部26は、GPS(Global Positioning System)衛星や準天頂衛星などからの測位信号を受信して通信端末2Aの位置を検出する。通信端末2Aが小型乗物4Aに備わる上記通信端末ホルダにセットされている場合には、位置検出部26で検出される位置情報は、小型乗物4Aの位置情報に対応する。
なお、通信端末2Aは、必ずしも小型乗物4Aの通信端末ホルダにセットされていなくてもよい。小型乗物4Aに備わる上記不図示の無線通信部と、小型乗物4Aに乗る利用者U1のポケット等に収められた通信端末2Aの通信部21との間で上述した近距離無線通信が確立されている場合には、通信端末2Aの位置検出部26で検出される位置情報は、小型乗物4Aの位置情報に対応する。
【0027】
カメラ27は、被写体を撮影し、画像のデータを画像情報として画像情報記憶部251に記録する。カメラ27は、静止画を撮影することも、動画を撮影することも可能である。動画として、あらかじめ設定した時間(例えば4秒間)の動画(動画カットと呼んでもよい)を複数回撮影することも可能である。
【0028】
<車載端末>
図4は、図1図2の貸出車両5Aに搭載される車載端末6Aの要部構成を例示するブロック図である。図4に示すように、車載端末6Aは、制御部60と、制御部60に電気的に接続された入出力装置61と、測位センサ62と、ナビゲーション装置63と、通信ユニット64と、センサ群65と、車載カメラ66とを含み、貸出車両5Aの不図示のアクチュエータと接続されている。
【0029】
車載端末6Aはさらに、利用者U1~U3が有する認証カード(例えばICカード免許証)から利用者情報を読み取る不図示のカードリーダを有している。カードリーダは、貸出車両5Aの外部から近づけられた認証カードを非接触で認識可能なように、貸出車両5Aの所定部位(例えばリアウィンドウの下方)に設けられている。
貸出車両5Aの利用開始時に、例えば利用者U1がカードリーダに認証カードを近づけると、カードリーダを介して読み取った利用者情報が車載端末6Aから通信ネットワーク3を介してサーバ1に送信される。
【0030】
利用者情報を受信したサーバ1は、後述する予約情報記憶部155に記憶される車両予約情報を参照する。サーバ1は、車載端末6Aから受信した利用者情報に対応付けられた車両予約情報が存在する場合は車載端末6Aへ解錠指令を送信し、対応する車両予約情報が存在しない場合は車載端末6Aへ施錠指令を送信する。車載端末6Aは、後述する処理部601により、サーバ1から解錠指令を受信した場合は解錠信号を、サーバ1から施錠指令を受信した場合は施錠信号を、それぞれ対応する貸出車両5Aのアクチュエータに出力する。
【0031】
貸出車両5Aのアクチュエータは、処理部601からの指令により貸出車両5Aに搭載された各種機器を駆動する。アクチュエータは、一例として、ドアロックを解錠および施錠するロックアクチュエータを有する。ロックアクチュエータは処理部601から解錠信号が出力されるとドアロックを解錠し、施錠信号が出力されるとドアロックを施錠する。
【0032】
入出力装置61は、貸出車両5Aに乗車する例えば利用者U1からの指令が入力されたり、利用者U1に対する情報が出力されたりする装置の総称である。例えば入出力装置61には、操作部材の操作により利用者U1が各種指令を入力する各種スイッチ、利用者U1が音声で指令を入力するマイク、利用者U1に表示画像を介して情報を提供するモニタ、利用者U1に音声で情報を提供するスピーカ等が含まれる。
【0033】
測位センサ62は、GPS衛星等から送信された測位信号を受信する。測位センサ62は、受信した測位信号に基づいて貸出車両5Aの現在位置を測位する。ナビゲーション装置63は、利用者U1により入力された目的地までの道路上の目標経路を検索するとともに、目標経路に沿った案内を行う装置である。目的地の入力および目標経路に沿った案内は、入出力装置61を介して行われる。
【0034】
通信ユニット64は、通信ネットワーク3を介してサーバ1等の外部機器と無線通信可能に構成される。なお、通信ユニット64は、例えば通信端末2Aを所持する利用者U1が貸出車両5Aに乗車中である場合に、通信ネットワーク3を介することなくBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により通信端末2Aとの間で情報を送受することが可能に構成されている。
【0035】
センサ群65は、貸出車両5Aの状態等を検出する複数のセンサの総称である。センサ群65は、一例として、貸出車両5Aの走行速度(車速)を検出する車速センサ、貸出車両5Aの角速度を検出するジャイロセンサ等を含む。
処理部601は、測位センサ62で受信された測位信号、あるいは、ジャイロセンサで検出されたヨーレート、車速センサで検出された車速等の検出信号に基づく自律航法の算出処理により貸出車両5Aの現在位置を算出する。
【0036】
車載カメラ66は、貸出車両5Aの外部(例えば前方と後方)および車室内(例えば乗員の顔等)を撮影し、動画等の画像情報を記憶部661に記録する。記憶部661に記録する画像情報には、測位センサ62で取得された位置情報および撮影時刻の情報を含めることが可能である。
【0037】
制御部60は、マイクロコンピュータ等の処理部601と、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶部602と、図示しないその他の周辺回路と、を有するコンピュータを含んで構成される。処理部601は、あらかじめ記憶部602に記憶されているプログラムを実行することで、情報受信部601aおよび情報送信部601bとして機能する。
【0038】
情報受信部601aは、車載端末6Aの各部により検出等される各種情報や各種信号を受信する。例えば、情報受信部601aは、測位センサ62により測位された貸出車両5Aの位置情報およびセンサ群65による検出信号等、さらに車載カメラ66で撮影され、記憶部661で記憶されている画像情報を受信する。
【0039】
情報送信部601bは、必要に応じて、情報受信部601aが受信した各種情報および各種信号を、通信ユニット64を介して、通信端末2A等、またはサーバ1等の外部機器に送信することが可能に構成される。例えば、情報送信部601bは車載カメラ66の記憶部661で記憶されている画像情報をサーバ1に送信する。また、処理部601で算出された貸出車両5Aの位置情報を、サーバ1に送信する。
【0040】
<サーバ>
図5は、画像管理装置としてのサーバ1の要部構成を示すブロック図である。サーバ1は、通信部11と、情報入力部12と、情報出力部13と、処理部14と、記憶部15とを有する。サーバ1は、クラウド上で仮想サーバ機能を利用して構成することもでき、各機能を分散して構成することもできる。
【0041】
通信部11は、通信ネットワーク3を介して外部機器と通信可能に構成される。情報入力部12は、タッチ操作部材やキーボード等の、サーバ1の保守または管理を行うオペレータが操作する各種スイッチ部と、オペレータが発する音声を入力するマイク部等を含む。情報入力部12には、上記オペレータによる入力情報と、通信部11を介して外部機器から入力された情報とが入力される。
情報出力部13は、例えば文字情報や画像等を表示する表示部と、音声等を再生するスピーカ部等を含み、視覚的な情報を出力したり、音の情報を出力したりする。また、情報出力部13は、外部機器へ送信する情報を通信部11へ出力する。
【0042】
処理部14は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成される。処理部14は、情報入力部12に入力された信号、通信部11を介して外部機器から受信した信号、および記憶部15に記憶されたデータ等に基づいて所定の処理を実行し、通信部11、情報出力部13および記憶部15に制御信号を出力する。
処理部14は、処理部14で担う機能的構成として、グループ管理部141と、課金情報生成部142と、車両選定部143と、画像共有許可部144とを有する。
【0043】
処理部14は、利用者U1等の通信端末2A等から送信された予約希望情報に基づき、貸出車両5A等の利用予約の申し込みを受付ける。予約希望情報は、例えば、貸出車両5A等の利用日時(利用日、利用開始時刻、利用終了時刻)、出発位置S1等、小型乗物4A等の利用情報、および利用者U1等の氏名等を含む。処理部14は、車両選定部143に、利用者U1等が希望する条件を満たす貸出車両候補(予約可能な貸出車両と呼んでもよい)を選定させる。
【0044】
また、処理部14は、例えば貸出車両5Aに対して確定している利用予約の利用開始時(例えば利用開始時刻を基準時とする)に、画像情報を共有するグループをグループ管理部141により認定する。グループ管理部141は、ステーションP内において、利用予定の貸出車両5Aから例えば5m以内に位置し、相互の距離がいずれも5m以下である複数の通信端末2A~2Cを、画像情報を共有するグループとして認定する。グループ管理部141は、画像情報を共有するグループを認定すると、グループIDを発行してグループを構成する通信端末2A~2CへグループID情報を通知する。
なお、通信端末2A~2Cの位置情報は、上述したアプリを起動させた通信端末2A~2Cの通信部21から時刻情報および端末IDとともに送信される。
【0045】
通信端末2A~2Cは、それぞれ利用者U1~U3が使用することから、画像情報を共有するグループは実質的に貸出車両5Aに相乗り乗車する利用者グループに対応する。処理部14は、利用者グループを構成する複数の利用者U1~U3に対して貸出車両5Aの利用料金Payを課金するための課金情報を、課金情報生成部142により生成する。課金情報生成部142は、例えば、貸出車両5Aの利用料金Payを利用者U1~U3の人数で除算する等により、1人当たりの料金を算出する。
【0046】
車両選定部143による貸出車両候補の選定の一例について、利用者U1が予約者である場合を説明する。車両選定部143は、後述する記憶部15の予約情報記憶部155に記憶されている車両予約情報と、後述する地図情報記憶部151に記憶されている地図情報のうち、利用者U1の出発位置S1の周辺の地図およびステーションPに関する情報とを参照して、利用者U1の出発位置S1から所定距離L以内に位置するステーションPと、ステーションPに配置されている貸出車両5Aおよび5Bの中で利用日時等の利用者U1が希望する条件を満たす貸出車両候補とを探す。なお、所定距離Lは、一般的な小型乗物4A等の航続距離よりも短い距離を設定するものとする。これにより、利用者U1が出発位置S1から小型乗物4Aを利用して到達可能な距離内に位置するステーションPを探すことが可能になる。
【0047】
車両選定部143で選定された貸出車両候補の情報は、車両紹介情報として情報出力部13から通信部11へ出力され、通信部11から通信端末2Aへ送信される。処理部14は、通信端末2Aから選択または承認を示す情報を待つ。処理部14は、通信端末2Aから送信された選択または承認を示す情報が通信部11で受信されると利用予約を確定し、後述する記憶部15の予約情報記憶部155における車両予約情報を更新する。
【0048】
画像共有許可部144は、後述する記憶部15の共有情報記憶部157にグループIDと対応付けて記憶されている画像情報について、当該グループを構成していた通信端末2A~2Cのいずれかからの要求に応じて、ダウンロードまたは観賞等を許可する。
画像共有許可部144は、グループを構成する通信端末2A~2Cのいずれかまたは車載端末6A等からの要求に応じて、通信端末2A~2Cのカメラ27または車載端末6A等の車載カメラ66で撮影された画像情報の送信(アップロードと呼んでもよい)を許可する。
【0049】
記憶部15は、図示しない揮発性および不揮発性メモリを有する。記憶部15は、処理部14が実行する各種プログラムや各種データ等を記憶する。また、記憶部15は、メモリが担う機能的構成として、地図情報記憶部151と、車両情報記憶部152と、利用者情報記憶部153と、位置情報記憶部154と、予約情報記憶部155と、グループ情報記憶部156と、共有情報記憶部157と、アプリ保存部158とを有する。
【0050】
地図情報記憶部151は、上述した車両選定部143で用いられる地図情報を記憶する。地図情報には、事業体A等からカーシェアリングに供された貸出車両5A等が配置される複数のステーションPの位置、換言すると、各貸出車両5A等が貸出しおよび返却されるステーションPの位置を示す情報を含む。
【0051】
車両情報記憶部152は、個々の貸出車両5A等の車両ID、および車種、年式、車体番号、車両番号、走行距離、メンテナンス履歴等の車両情報を記憶する。車両情報記憶部152は、上記車両情報を当該貸出車両5A等が配置されているステーションPのID(ステーションIDと呼んでもよい)と、車両IDと対応付けて記憶する。車両情報記憶部152で記憶する車両IDは、予約情報記憶部155で記憶する各貸出車両5A等の利用計画にも対応付けられる。利用計画には、例えば各貸出車両5A等について、時系列に表した過去の利用実績と、現在から未来へ時系列に表した予約情報と、予約情報の合間に行われるメンテナンス計画とを含めてよい。
【0052】
利用者情報記憶部153は、利用者登録された利用者U1等の利用者ID、利用者情報および利用者U1等の利用実績等を記憶する。利用者情報記憶部153は、利用者IDと対応付けて各利用者U1等の利用者情報および利用実績等を記憶する。
【0053】
位置情報記憶部154は、事業体A等からカーシェアリングに供された個々の貸出車両5A等の位置を示す位置情報を記憶する。記憶する位置情報は、利用者U1等へ貸出中に貸出車両5A等のセンサ群(不図示)で検出された位置、換言すると、貸出中の貸出車両5A等の走行軌跡である。利用者U1等へ貸出中の各貸出車両5A等の車載端末6A等からは、各貸出車両5A等の位置情報が各貸出車両5A等の車両IDと対応付けてサーバ1へ送信される。記憶部15は、処理部14からの制御信号に基づき、貸出中の各貸出車両5A等の位置情報を位置情報記憶部154に記憶する。位置情報記憶部154に記憶された貸出中の貸出車両5A等の位置情報は、貸出車両5A等の管理情報として参照することが可能である。
【0054】
予約情報記憶部155は、上述したように、個々の貸出車両5A等の利用計画を記憶する。記憶される利用計画には、各貸出車両5A等の予約情報も含まれる。
処理部14が貸出車両5A等に対して解錠指令を送信するか、施錠指令を送信するかを判定するためには、予約情報記憶部155に記憶されている貸出車両5A等の予約情報が参照される。
【0055】
グループ情報記憶部156は、グループ管理部141が画像情報を共有するグループとして認定した通信端末2A~2Cの機器IDと、通信端末2A~2Cの利用者U1~U3の利用者IDと、グループの開始時刻情報と、グループの解除時刻情報とを、グループIDと対応付けてグループ情報として記憶する。グループIDは、グループ認定時にグループ管理部141で発行される。グループの開始時刻はグループ管理部141がグループを認定した時に対応する。グループの解除時刻は貸出車両5A等がステーションPへ返却された時に対応する。なお、グループの開始時刻からグループの解除時刻までの時間をグループ認定中と呼ぶ。グループ情報は、グループが解除された後も保存される。
【0056】
共有情報記憶部157は、画像情報を共有するグループとしてのグループ認定中にグループを構成する通信端末2A~2Cのカメラ27および貸出車両5A等の車載カメラ66で撮影された画像情報のうち、サーバ1へ送信された画像情報を、グループIDと対応付けて記憶する。
共有情報記憶部157は、さらに、グループの開始(すなわち貸出車両5A等の利用開始)時刻の所定時間(例えば、出発位置S1等からステーションPまで小型乗物4A等で移動する移動時間)前からグループの開始までにグループを構成する複数の通信端末2A等でそれぞれ撮影された画像情報のうち、サーバ1へ送信された画像情報についても、グループIDと対応付けて記憶してもよい。
アプリ保存部158は、利用者U1~U3へ提供するアプリを記憶する。
【0057】
<フローチャートの説明>
画像管理装置としてのサーバ1の処理部14が実行するグループ認定処理の流れについて、図6Aに例示するフローチャートを参照して説明する。処理部14は、図6Aによる処理を予約案件毎に所定の間隔で繰り返し実行する。
【0058】
ステップS10において、処理部14は、位置情報が入力されたか否かを判定する。処理部14は、上述したアプリを起動した利用者U1~U3の通信端末2A~2Cから送信された位置情報が通信部11を介して入力された場合にステップS10を肯定判定してステップS20へ進む。処理部14は、利用者U1~U3の通信端末2A~2Cからの位置情報が入力されない場合には、ステップS10を否定判定して図6Aによる処理を終了する。
【0059】
ステップS20において、処理部14は、入力された位置情報がステーションPの位置であるか否かを判定する。処理部14は、通信端末2A~2Cの位置がステーションPの位置と一致する場合にステップS20を肯定判定してステップS30へ進む。処理部14は、通信端末2A~2Cの位置がステーションPの位置と一致しない場合には、ステップS20を否定判定して図6Aによる処理を終了する。
【0060】
ステップS30において、処理部14は、利用者IDが複数存在するか否かを判定する。処理部14は、位置情報とともに入力された利用者IDが複数存在する、換言すると、複数の利用者U1~U3の複数の通信端末2A~2Cからそれぞれ端末IDとともに位置情報が入力されている場合に、ステップS30を肯定判定してステップS40へ進む。処理部14は、位置情報とともに入力された端末IDが1つ、換言すると、例えば1人の利用者U1の1台の通信端末2Aから端末IDとともに位置情報が入力されている場合に、ステップS30を否定判定して図6Aによる処理を終了する。
【0061】
実施の形態では、ステップS20およびステップS30における判定の基準時を、上述したように貸出車両5A等の利用開始時刻とする。利用開始時刻は、記憶部15の予約情報記憶部155における車両予約情報に基づく。なお、上記判定の基準時を利用開始時刻の5分前から5分後までの10分間に幅を持たせてもよい。
【0062】
上記ステップS30を肯定判定してステップS40へ進む場合は、貸出車両5A等を利用者U1~U3が相乗り乗車する場合である。ステップS40において、処理部14は、グループ管理部141により、複数の利用者IDに対応する複数の通信端末2A~2Cを、画像情報を共有するグループとして認定してステップS50へ進む。グループ管理部141は、上述したように、ステーションP内において利用予定の貸出車両5A等から5m以内に位置し、相互の距離がいずれも5m以下である複数の通信端末2A~2Cを、画像情報を共有するグループとして認定する。
【0063】
ステップS50において、処理部14は、貸出車両5A等が返却されたか否かを判定する。処理部14は、貸出車両5A等が返却された場合にステップS50を肯定判定してステップS60へ進み、返却されない場合にはステップS50を否定判定して返却を待つ。
【0064】
ステップS60において、処理部14は、グループ管理部141により、複数の通信端末2A~2Cに対するグループ認定を解除して図6Aによる処理を終了する。
【0065】
サーバ1の処理部14が実行する画像共有処理の流れについて、図6Bに例示するフローチャートを参照して説明する。処理部14は、画像共有許可部144により、図6Bによる処理をグループ毎に所定の間隔で繰り返し実行する。なお、図6Bによる処理は、画像情報を共有するグループの認定が解除された以降も実行することが可能である。これにより、元々グループを構成していた通信端末2A~2Cから画像情報を利用することが可能となる。
【0066】
ステップS110において、画像共有許可部144は、共有情報に関する要求が入力されたか否かを判定する。画像共有許可部144は、上述したアプリを起動した利用者U1~U3の通信端末2A~2Cのうちの少なくとも1つから送信された要求情報が通信部11を介して入力された場合にステップS110を肯定判定してステップS120へ進む。画像共有許可部144は、利用者U1~U3の通信端末2A~2Cからの要求情報が入力されない場合には、ステップS110を否定判定して図6Bによる処理を終了する。
【0067】
ステップS120において、画像共有許可部144は、要求情報を送信した通信端末2A~2Cが、対応する利用者U1~U3の小型乗物4A~4Cにセットされているか否かを判定する。実施の形態では、通信端末2Aが小型乗物4Aに備わる通信端末ホルダにセットされている場合に要求情報がサーバ1へ送信されるため、画像共有許可部144は、ステップS120をスキップしてステップS130へ進む。なお、通信端末2Aが小型乗物4Aの通信端末ホルダにセットされていなくても要求情報がサーバ1へ送信される構成の場合には、ステップS120の判定を行うものとする。
【0068】
ステップS130において、画像共有許可部144は、グループIDが一致するか否かを判定する。画像共有許可部144は、要求情報とともに入力されたグループIDがグループ情報記憶部156に記憶されているグループ情報の中のグループIDと一致する場合に、ステップS130を肯定判定してステップS140へ進む。画像共有許可部144は、要求情報とともに入力されたグループIDがグループ情報記憶部156に記憶されているグループ情報の中のグループIDと一致しない場合には、ステップS130を否定判定して図6Bによる処理を終了する。
【0069】
ステップS140において、画像共有許可部144は、通信端末2A~2Cから送信された要求を処理する。画像共有許可部144は、要求情報の内容が画像情報のダウンロードである場合、共有情報記憶部157に記憶されている画像情報の中で要求に基づく画像情報を要求元の通信端末2A~2Cへ送信する。
【0070】
また、画像共有許可部144は、要求情報の内容が画像情報のアップロードである場合、通信端末2A~2Cのカメラ27または貸出車両5Aまたは5Bの車載カメラ66でグループ認定中に撮影された画像情報のサーバ1への送信を許可する。通信端末2A~2Cまたは貸出車両5A等の車載端末6A等から送信された画像情報は、グループIDと対応付けて共有情報記憶部157に記録される。画像共有許可部144は、要求情報に応じた処理を行うと、図6Bによる処理を終了する。
また、画像共有許可部144は、要求情報の内容が画像情報のアップロードである場合において、上述したようにグループの開始時刻の所定時間前からグループの開始までに通信端末2A~2Cのカメラ27で撮影された画像情報についても、サーバ1への送信を許可してよい。これらの画像情報も、グループIDと対応付けて共有情報記憶部157に記録される。
【0071】
以上説明した実施の形態によれば、以下のような作用効果が得られる。
(1)画像管理装置としてのサーバ1は、複数の通信端末2A~2Cと通信を行う通信部11と、地図情報およびシェアリング方式の貸出車両5A、5Bが置かれるステーションPの位置を示すステーション情報を記憶する地図情報記憶部151と、地図情報記憶部151に記憶されている情報、および、通信部11で時刻情報とともに取得される複数の通信端末2A~2Cの位置情報に基づいて、貸出車両5Aまたは5Bの利用開始時に貸出車両5A、5Bが配置されているステーションPに位置する複数の通信端末2A~2Cを、画像情報を共有するグループとして認定するグループ管理部141と、貸出車両5Aまたは5Bの利用開始から利用終了までの間にグループを構成する複数の通信端末2A~2Cによりそれぞれ撮影され、通信部11を介して取得した画像情報を、グループの中で共有可能に管理する画像管理部としての画像共有許可部144とを備える。
このように構成したので、例えば貸出車両5Aに相乗り乗車する複数の利用者U1~U3がそれぞれ使用する通信端末2A~2Cの位置情報に基づいて、画像情報を共有するグループを適切に認定することが可能になる。そして、例えば利用者U1自身が写る画像が利用者U1の通信端末2Aで撮れていなかったり、利用者U1の意図通りの画像が撮れていなかったりする場合において、利用者U1は、貸出車両5Aに相乗り乗車した他の利用者U2、U3の通信端末2B、2Cで撮影された画像を観賞したり、ダウンロードしたりすることで、さらに多くの画像情報を楽しむことが可能になる。
【0072】
(2)上記(1)のサーバ1において、画像共有許可部144は、さらに、貸出車両5Aの利用開始から利用終了までの間(上述したグループ認定中)に貸出車両5Aに搭載された車載カメラ66で撮影され、通信部11を介して取得した画像情報を、グループの中で共有可能に管理する。
このように構成したので、例えば利用者U1自身が写る画像が利用者U1の通信端末2Aで撮れていなかったり、利用者U1の意図通りの画像が撮れていなかったりする場合において、利用者U1は、貸出車両5Aに搭載された車載カメラ66で撮影された画像を観賞したり、ダウンロードしたりすることで、さらに多くの画像情報を楽しむことが可能になる。
【0073】
(3)上記(1)または(2)のサーバ1において、通信部11は、複数の通信端末2A~2Cが1人用の小型乗物4A~4Cに搭載されているか否かを示す情報を取得し、グループ管理部141は、1人用の小型乗物4A~4Cに搭載されている通信端末2A~2Cを、グループとして認定する。
通信端末2A~2Cが1人用の小型乗物4A~4Cに搭載されていることを、グループ認定の要件に加えたので、グループ認定の要件に加えない場合と比べて、1人用の小型乗物を利用しない他者の通信端末を誤ってグループとして認定することを避けることが可能になる。
【0074】
(4)上記(1)のサーバ1において、画像共有許可部144は、さらに、貸出車両5Aの利用開始の所定時間前から利用開始までにグループを構成する複数の通信端末2A~2Cでそれぞれ撮影され、通信部11を介して取得した画像情報を、グループの中で共有可能に管理する。
このように構成したので、例えば利用者U1~U3が出発位置S1~S3からステーションPへ小型乗物4A~4Cで移動する途中に、通信端末2A~2Cでそれぞれ撮影した画像情報についても共有可能に管理される。これにより、さらに多くの画像情報を楽しむことが可能になる。
【0075】
(5)上記(1)のサーバ1において、グループ管理部141は、貸出車両5Aの利用終了により認定を解除する。また、画像共有許可部144は、認定の解除後も画像情報を共有可能に管理する。
このように構成したので、利用者U1~U3は、グループの中で共有可能に管理されている画像情報を、例えばステーションPから出発位置S1~S3である自宅等へ戻ってから楽しむことが可能になる。
【0076】
上記実施の形態は、種々の形態に変形することができる。以下、変形例について説明する。
(変形例1)
上記実施の形態では、利用者U1~U3がステーションPに集合し、ステーションPから貸出車両5Aに相乗り乗車して目的地Qへ向かい、利用者U1~U3が貸出車両5Aに相乗り乗車してステーションPへ戻る例を説明した。この代わりに、目的地QからステーションPへ戻る途中で、例えば利用者U1が貸出車両5Aを運転して利用者U2およびU3をそれぞれ出発位置S2およびS3まで送ってから、利用者U1が1人でステーションPまで戻ってもよい。
【0077】
(変形例2)
また、利用者U1~U3が利用する小型乗物4A~4Cの電池が着脱可能に構成されている場合には、ステーションPに備えられた充電器で充電された充電済の予備電池と、小型乗物4A~4Cで使用した使用済電池とを、ステーションPにおいて交換可能に構成してもよい。
【0078】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施の形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施の形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 サーバ、2A,2B,2C 通信端末、3 通信ネットワーク、4A,4B,4C 小型乗物、5A,5B 貸出車両、6A,6B 車載端末、11,21 通信部、12 情報入力部、13 情報出力部、14,24,601 処理部、15,25,602 記憶部、22 出力部、23 入力部、26 位置検出部、27 カメラ、100 画像管理システム、141 グループ管理部、142 課金情報生成部、143 車両選定部、144 画像共有許可部、151 地図情報記憶部、152 車両情報記憶部、153 利用者情報記憶部、154 位置情報記憶部、155 予約情報記憶部、156 グループ情報記憶部、157 共有情報記憶部、158 アプリ保存部、P ステーション、Q 目的地、S1,S2,S3 出発位置、U1,U2,U3 利用者
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B